説明

携帯端末

【課題】 例えば携帯電話端末の一つの画面に複数のアプリケーションが表示されている場合に、ユーザに対して明示的にキー・イベント振り分けを通知できるようにする。
【解決手段】 複数のアプリケーションのウィンドウ320,330を表示する表示手段108と、この表示手段108に表示されたウィンドウ320,330上のコンテンツ・データに対し入力操作を行う操作手段と、あるアプリケーションのコンテンツ・データがアクティブになったことを検知する検知手段と、この検知手段の検知結果より、アクティブになったアプリケーションのコンテンツ・データを操作できるよう切り替える切替手段と、この切替手段によってコンテンツ・データが操作可能な状態に切り替えられたことを表示手段108の一部313に通知する通知手段とから構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話端末等の携帯端末に関し、特に一画面に複数のアプリケーションを表示可能な携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、パーソナル・コンピュータ(PC)のマルチ・ウィンドウ表示においては、複数のアプリケーション・ソフトウェア(以下、「アプリケーション」という。)を起動して並列処理する場合、優先して処理を行うアプリケーションと他のアプリケーションのウイィンドウを異なる表示色としており、現在操作可能なアプリケーションと他のものを区別することができ、ユーザは所望のアプリケーションを選択して任意の処理を行うことができる。
【0003】
一方、携帯電話端末等の携帯端末において、ユーザが表示画面に表示されたアプリケーションをキー操作する場合、従来一つのアプリケーションが表示画面を占有しているので、どのアプリケーションがキー・フォーカスを取得しているかが明示的に知らされていなくても何等問題はない。
【0004】
これは、複数のアプリケーションを並列起動できるようにした場合でも同じことが言える。例えば、複数のアプリケーションを並列に起動させて、各アプリケーションへの表示切り替えを容易に行うことができる技術が提案されている。例えばいわゆる2画面携帯電話端末のように2つの表示部を備えた端末において、メイン表示部に表示しているタスクに対応付けしたアイコンを生成して、このアイコンをサブ表示部に表示し、このようにしてサブ表示部に表示された複数のアイコンの中から所望のアイコンを選択すると、選択したアイコンに対応するタスクをメイン表示部に復元して表示することでタスク表示の切り替えを可能としている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、複数のアプリケーションが一つの画面に同時に表示される場合であっても、携帯端末上に配置されているキーについて、予め用いられるキーをアプリケーション毎に割り振っておくことで解決できる。
【特許文献1】特開2003−162355号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、複数のアプリケーションが起動しているが、メイン表示部には一つのアプリケーションのみが表示されるようになっている場合、マルチ・ウィンドウ表示において、データ放送などのアプリケーションのコンテンツが受動的に変化したときには、いずれのアプリケーションのコンテンツが選択されているかわからない。つまり、片方のアプリケーションがコンテンツに応じて自動的にキー・イベントを振り分ける場合、従来技術では、ユーザはキー・イベントが振り分けられているアプリケーションを特定することができないという問題があった。
【0007】
例えば、携帯電話端末の一つの画面の上段にテレビ放送アプリケーションの視聴者参加型(双方向サービス)のクイズ番組のコンテンツ(1)を表示し、その下段にデータ放送のコンテンツ(2)を表示する例を考える。ここで、クイズ番組では視聴者にクイズの回答を要求する場面になって、画面下段のコンテンツ(2)の表示がクイズ回答用のコンテンツ(3)に切り替わったとする。すると、ユーザは、これまで画面上段に表示されたテレビ放送番組のチャンネル切り替え等の操作が可能であったために、画面下段に突然クイズ回答用コンテンツが表示されても、そのクイズ回答用のコンテンツ(3)を表示するアプリケーションにキー・イベントが振り分けられたのかどうか即座に認識することができない。
【0008】
斯かる点に鑑み、本発明は、例えば携帯電話端末の一つの画面に複数のアプリケーションが表示されている場合に、ユーザに対して明示的にキー・イベント振り分けを通知できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決し目的を達成するため、本発明は、複数のアプリケーションのウィンドウを表示する表示手段と、この表示手段に表示されたウィンドウ上のコンテンツ・データに対し入力操作を行う操作手段と、特定のアプリケーションのコンテンツ・データがアクティブになったことを検知する検知手段と、この検知手段の検知結果より、アクティブになったアプリケーションのコンテンツ・データを操作できるよう切り替える切替手段と、この切替手段によってコンテンツ・データが操作可能な状態に切り替えられたことを通知する通知手段とから構成する。
【0010】
斯かる本発明によれば、複数のアプリケーションを表示可能な表示手段を持つ携帯端末において、コンテンツ・データに応じてキー・イベントが自動的に振り分けられるアプリケーションを使用時に、キー・イベントが振り分けられているアプリケーションあるいはそのコンテンツを表示部の一部に表示するなどして通知することで、ユーザに対しどのアプリケーションにキー・イベントが振り分けられているかを明示的に知らせることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザに対しどのアプリケーションにキー・イベントが振り分けられているかを明示的に知らせることができるようにしたので、ユーザは入力操作可能なアプリケーションが切り替わり新たにキー・イベントが振り分けられたアプリケーションのコンテンツ・データを即座に認識することができるので、ユーザビリティが向上するという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態について添付図面を参照して説明する。本例は携帯端末として携帯電話端末に適用した場合について述べる。
【0013】
図1は、携帯電話端末の一例を示した概略外観図である。図1に示す携帯電話端末100の筐体は、上部筐体100a、下部筐体100bとこれらを回動可能に接続するヒンジ部100cから構成された、いわゆる折り畳み型あるいはクラムシェル型といわれる開閉方式のものである。図1に示されるように携帯電話端末100の上部筐体100a及び下部筐体100bを開いた状態において、上部筐体100aに表示部108とスピーカ104が配置されている。一方、下部筐体100bにはジョグ・シャトル・ダイヤルや押しボタン等が複数配置され操作手段として機能するキー操作部106とマイクロフォン103が配置されている。
【0014】
なお、携帯電話端末100の構造は図1に示すものに限るものではなく、いわゆるスライド型、リボルバー型、あるいは1つの筐体から構成されているスティック型などであってもよいことは勿論である。
【0015】
次に、本例の携帯電話端末100の構成を、図2を参照して説明する。本例の携帯電話端末100は、無線電話通信用のアンテナ101を備え、そのアンテナ101が無線電話通信用の通信回路102に接続してあり、制御部120の制御で、基地局(図示略)との間で無線通信を行うようにしてある。通信回路102で通話用の通信を行う際には、受信した音声データをスピーカ104に供給して出力させ、マイクロフォン103が拾って出力する音声データを通信回路102に供給して基地局へ送信させる。
【0016】
この携帯電話端末100は、液晶ディスプレイなどで構成された表示部108、この表示部108に表示する画像データの制御を行う表示部コントローラ107、前述の操作キーなどで構成されたキー操作部106を備える。表示部107には、メール文、ウェブにアクセスさせた画面などを表示させることができ、キー操作部106は、電話番号やメール文などの入力操作や、各種モード設定などが行える。また、アンテナ110を介してテレビジョン放送波を受信するテレビ受信機109を有している。
【0017】
なお、キー操作部106で文字入力を行う際には、入力された文字に続く文字の候補を表示させて、メール文を比較的簡単に入力させることができる文字入力支援機能を有する。本例の携帯電話端末100の場合には、この文字入力支援機能として、そのときの動作モードにより、候補として表示させる文字を変化させるようにしてある。例えば、メール文入力モードの場合には、入力させた文字と関連する、メール文で使用される頻度の高い文字列の候補を、表示させる。また、後述するクイズ回答あるいはアンケート入力モードの場合には、入力させた文字と関連する、クイズ回答あるいはアンケート記入時に使用される頻度の高い文字列の候補を、表示させる。例えば、アンケート記入時に使用される頻度の高い文字列としては、例えば数字、数字の後の「才」などの文字、「男性」「女性」などの性別や名前、住所などで使用される頻度の高い文字列、「はい」「いいえ」などの回答で使用される頻度の高い文字列が想定される。この文字入力支援機能は、例えば端末100の制御部120の制御で実現する。
【0018】
これらの携帯電話端末100内の各ブロックは、制御ライン130を介して制御部120などと接続してあり、制御部120の制御で処理が行われるようにしてある。またデータライン140を介してデータ転送を行える構成としてあり、メモリ105に必要なデータを記憶させるようにしてある。このメモリ105には、携帯電話端末として必要なデータやアプリケーションプログラムだけでなく、後述するICカード機能部150で必要なデータについても記憶させてある。但し、ICカード機能部150で必要なデータの一部については、ICカード機能部150側に記憶させるようにしてもよい。また、クイズ回答情報やアンケート情報、それらの情報に関連した情報についても、メモリ105に記憶される。
【0019】
また、制御部120は、後に詳述するように表示部108に表示されたアプリケーションのコンテンツ・データがアクティブになったことを検知する検知手段、及びアクティブになったアプリケーションのコンテンツ・データを操作できるよう切り替える切替手段として機能し、さらに、コンテンツ・データが操作可能な状態に切り替えられたことを受けて表示部等に対し通知を行うよう指示する。
【0020】
また、この携帯端末装置100への電話回線を介した着信や各種警告を行うために、複数の色の異なる発光ダイオードなどで構成される発光部111と、端末そのものを振動させる振動モータなどで構成される振動部112とを備え、制御部120の制御で、発光や振動を行う。これらの発光部111や振動部112は、携帯電話端末として着信などを知らせる告知手段として使用されるが、セキュリティ機能で必要な警告手段、さらには後述するキー・イベントが振り分けられているアプリケーションやそのコンテンツを知らせる通知手段としても使用するようにしてある。セキュリティ機能で必要な警告手段や、キー・イベントの振り分けを通知する通知手段として、音を鳴らす場合には、スピーカ104などから音を出力させてもよい。上記キー・イベントの振り分けは、アプリケーションのコンテンツ・データの内容に応じて変更される。
【0021】
携帯電話端末100が備える非接触ICカード機能部150は、アンテナ151が接続された課金データ制御部152を有し、リーダ・ライタとの間で、数cm程度の非常に近接した距離での近接無線通信を行う。この近接無線通信を行う際には、リーダ・ライタ側からの電波を受信して得られる電力で、課金データ制御部152を作動させることも可能であるが、本例においては他のブロックと同様携帯電話端末100内の電池(図示せず)から供給される電源で、課金データ制御部152を作動させるようにしてある。非接触ICカード機能用のアンテナ151は、例えば携帯電話端末100の筐体に内蔵させてあり、筐体の表面をリーダ・ライタに接近させることで、双方向の通信が行える。
【0022】
課金データ制御部152は、ICカード機能を実行する際に、課金や認証に必要なデータをメモリ105(又は課金データ制御部152内のメモリ)から読み出して、リーダ・ライタと近接無線通信でやり取りを行う。例えば、予めユーザが購入したある施設内への入場券(いわゆる電子チケット)の情報を、メモリ105に記憶させてある。或いは、その施設内に入場する際や、商品の購入時などに引き落とすことができるチャージ金額の情報などを、メモリ105に記憶させてある。
【0023】
次に、本例の携帯電話端末100のソフトウェア構成を、図3を参照して説明する。なお、図3においては、ユーザにより2つのアプリケーションのいずれかに対するキー操作が行われた場合に、表示画面上にそのキー操作内容を反映するのに必要とされるソフトウェア構成について示してある。図中、210は接続デバイス、220は基本ソフトウェアであるOS(オペレーション・システム)、230はアプリケーション・マネージャー、240はアプリケーションである。
【0024】
デバイス210はハードウェア領域であり、キー操作部106と、表示部108及びこれを制御する表示部コントローラ107から構成されている。
【0025】
また、OS220は、キー操作部106から送られるキー入力信号の処理・制御を行うキー入力ドライバ221、また表示部コントローラ107を制御する表示部コントローラドライバ222から構成され、これら各ドライバはハードウェアとの間を取り持ちOS220上で動作する。
【0026】
また、アプリケーション・マネージャー230は、複数のアプリケーションとの情報のやり取りを統括・管理する領域であり、キー・イベントを取得するキー入力管理部231、他のアプリケーションからの描画要求を管理する画面制御部232から構成されている。
【0027】
また、アプリケーション240は、さまざまなアプリケーションの総称であり、この例では、アプリケーション241はアプリケーションA、アプリケーション242はアプリケーションBに相当する。ピクト(PICT;登録商標)表示243は、後述する図4のピクト表示部領域上にユーザに対し情報を通知するための画像を表示するアプリケーションである。
【0028】
上述のソフトウェア構成において、例えばユーザがキー操作部106を操作すると、キー入力信号(キー・イベント情報)がキー入力ドライバ221を介してキー入力管理部231に入力される。キー入力管理部231は、2つのアプリケーション241,242のいずれに対するキー・イベント情報であるかを判断し、アプリケーション241又は242のいずれかにキー・イベント情報を供給する。アプリケーション241又は242は、キー・イベント情報を受けて起動、あるいは所定の処理を行い、画面制御部232に画像データを出力する。そして、アプリケーション領域240から出力された画像データが、画面制御部232から表示部コントローラドライバ222を介して、表示部コントローラ107へと出力され、表示部108に表示される。
【0029】
このとき、制御部120は、アプリケーション241及び242間においてキー・フォーカス切り替え、すなわち入力操作が可能なアプリケーションの対象を切り替える必要があると判断した場合、その情報をピクト表示243に送り、ピクト表示243よりキー・フォーカスを変更したことをピクト表示領域310に表す画像データを画面制御部232に出力するようになっている。
【0030】
図4は、本例の携帯電話端末100の表示部108での画面表示例(1)を示す図である。本例は一般的な携帯電話端末の画面表示イメージであり、一画面の中に2つのアプリケーションのコンテンツが表示された状態(マルチ・ウィンドウ表示)を表している。表示部108の画面は、上からピクト表示領域310、第1アプリケーション表示領域320、第2アプリケーション表示領域330、左右操作(L,R)が可能なポインティング表示領域から構成されている。
【0031】
ピクト表示領域310は、一般的な携帯電話端末に表示される電界強度311、電池残量312等のピクト画像を表示する。また、第1アプリケーション表示領域320はアプリケーションAが表示される部分であり、そのコンテンツ表示部321にはコンテンツAが表示される。同様に第2アプリケーション表示領域330はアプリケーションBが表示される部分であり、そのコンテンツ表示部331にはコンテンツBが表示されている。
【0032】
本例では、図4の画面表示において、例えばアプリケーションAをテレビジョン放送視聴用アプリケーション、その中で表示されているコンテンツAをクイズ番組(後述図6A参照)とする。また、アプリケーションBをデジタルデータ放送とし、その中で表示されるコンテンツBは任意の内容とする。なお、ここで述べたデータ放送とは、例えばインターネット等の通信網を経由して外部からデータを受信し表示部108に表示するとともに、携帯電話端末100からも外部に対してデータ送信が行えるものであればよい。また、コンテンツAは、クイズ番組の他、オンラインショッピング番組やニュース番組等、視聴者の希望、意見、感想などを募る番組が考えられる。
【0033】
ここで、図4に示すテレビジョン放送(アプリケーションA)のクイズ番組の進行に合わせ、データ放送(アプリケーションB)を利用して視聴者がクイズに応える視聴者クイズの時間となった場合を想定する。このときの図4の画面表示イメージから画面遷移した後の画面表示イメージを図5に示す。図5に示されるように、アプリケーションBに表示されていたコンテンツBが、クイズ回答用のコンテンツB´(斜線部)へと切り替わる。
【0034】
図6は、このときの表示部108の画面表示イメージの例を示すものである。(A)はコンテンツAのクイズ番組の一コマであり、司会者322が問題を出題し回答者323,324が回答する番組内容となっている。(B)は視聴者クイズに係るクイズ回答用の表示であり、例えば問題333及びこれに対する選択枝334から構成されている。例えば、これがオンラインショッピング番組の場合、図6Aは商品紹介画面、図6Bは商品購入用データ入力画面といったものになる。
【0035】
図5を用いて説明したように、第2アプリケーション表示領域330に表示されたアプリケーションBのコンテンツ表示部332が、クイズ回答用のコンテンツB´に切り替わるとき、これに合わせて、キー・フォーカスもコンテンツAからコンテンツB´へ切り替わり、ピクト表示部310にキー・フォーカス変更ピクト313が表示される。キー・フォーカス変更ピクト313は、現在のキー・フォーカスがいずれのアプリケーションにあるかを示す画像情報である。本例では「キー変更中」と表示しており、このキー・フォーカス変更ピクト313により、ユーザがキー・フォーカス変更中であることを認識できるようにしてもよい。このキー・フォーカス変更ピクト313は、文字をデザインしたもの以外に、アプリケーションもしくはコンテンツを表すアイコン等、種々のデザインが考えられる。
【0036】
図7は、図6Bに示すクイズ回答用のコンテンツB´のソース情報を簡略化して表したものである。これは、例えばHTML(HyperText Markup Language)のようなマークアップ言語で作成することができる。図中、「Active」とあるのは、このページ全体をアクティブ、すなわちキー・フォーカスするページであると定義するタグであり、キー・フォーカスの要・不要を識別するのに使用される情報でもある。制御部120は、外部から受信したコンテンツ内に「Active」タグが有るか否かを判断し、その結果によりそのコンテンツをキー・フォーカスすべきものかどうかを判定してキー・イベントを振り分けている。
【0037】
この回答用コンテンツの回答欄にはリンク設定がなされ、それぞれの選択肢の回答欄がコンテンツAを提供するテレビジョン放送局の所定のコンピュータとリンクできるように構成されている。そして、ユーザが所望の選択肢部分をクリックすることで、ユーザの選択した回答情報がテレビジョン放送局側へ送信され、上記コンピュータに搭載の集計用ソフトウェアを用いて全国の視聴者の回答が集計される。
【0038】
なお、図7に示したクイズ回答用コンテンツのソース情報は、あるコンテンツをアクティブにしてキー・フォーカスを切り替えるための方法を概念的に説明する目的で記載したものであって、実際に実施されるものとは異なる。
【0039】
次に、キー・フォーカスが変更したときのキー・アサイン変更フローチャートを、図8のフローチャートを参照して説明する。この図8においては、キー・アサイン変更要求が出されて、キー・フォーカス変更ピクト313が表示又は表示状態の変更が行われ、キー・アサイン切り替えが実行されるまでの処理の流れを示している。
【0040】
開始時点で、既に2つのアプリケーションA,BのそれぞれのコンテンツA,Bが画面上に表示されている状態とする(ステップS1)。ここで、図5のようにアプリケーションBのコンテンツ表示部331に表示されるコンテンツBの切り替えを行う(ステップS2)。制御部120は切り替え後のコンテンツB´のソース情報から、このコンテンツB´に対して、キー・アサインつまりキー操作部106の個々のキーへの機能の割り当てを変更するか否か、及びキー・アサインの変更内容を判断する(ステップS3)。これは、切り替え後のコンテンツB´にキー・アサイン変更を示す識別情報、例えば「Active」タグが有るか否か、また有る場合にはその内容を分析することで判定できる。
【0041】
そして、上記ステップ3における判断に従い、例えばキー・アサイン変更タグが検出された場合にはピクト表示領域310のキー・フォーカス変更ピクト313を表示する、あるいは表示を変更するなどしてピクト表示を変化(ステップS4)させる。そして、表示部108のキー・アサインを切り替える(ステップS5)。制御部120ではアプリケーションBが表示するコンテンツB´以降に表示されるコンテンツのタグについても観察を続け、キー・アサイン変更を示すタグがなくなったら変更されたキー・アサインを元の状態、すなわちアプリケーションAに戻すとともに、キー・フォーカス変更ピクト313を消去あるいは元に戻して、一連のキー・アサイン変更処理を終了する(ステップS6)。
【0042】
なお、このキー・アサインが変更されたことを通知する手段として、キー・フォーカス変更ピクト313を表示する他、発光部111を発光させてその発光色や発光パターンの違いを利用したり、振動部112の振動を利用したり、さらにスピーカ104による音を利用して通知することができる。
【0043】
上述した実施の形態によると、複数のアプリケーションを表示できる表示部を持つ携帯電話端末において、コンテンツに応じてキー・イベントが自動的に振り分けられるアプリケーションを使用時に、キー・イベントが振り分けられているアプリケーションあるいはそのコンテンツを表示部の一部に表示することで、ユーザに対し現在のキー・フォーカス状態、すなわちどのアプリケーションにキー・イベントが振り分けられているかを明示的に知らせることができる。
【0044】
したがって、ユーザはキー・フォーカスされたアプリケーションが切り替えられ、新たなコンテンツ・データにキー・イベントが振り分けられたことを即座に認識することができるので、ユーザビリティが向上する。
【0045】
なお、本発明は上述した実施の形態の携帯電話端末に限られるものではなく、例えばPDA(Personal Digital Assistance)等、携帯可能な端末に適用することができ、本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を取り得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施の形態による携帯端末の概略外観図である。
【図2】本発明の一実施の形態による携帯端末の構成例を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるソフトウェア構成例を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態による画面表示例(1)を示す図である。
【図5】本発明の一実施の形態による画面表示例(2)を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態による画面表示例(3)を示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態によるクイズ回答用コンテンツのタグ構成例を示す図である。
【図8】本発明の一実施の形態によるキー・アサイン変更フローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
100…携帯電話端末、101…アンテナ、102…通信回路、103…マイク、104…スピーカ、105…メモリ、106…キー操作部、107…表示部コントローラ、108…表示部、109…テレビチューナ,110…アンテナ,111…発光部、112…振動部、221…キー入力ドライバ、222…表示部コントローラ、231…キー入力管理部、232…画面制御部、241,242…アプリケーション、243…ピクト表示、310…ピクト表示領域、313…キー・フォーカス変更ピクト、320…第1アプリケーション表示領域、321,331,332…コンテンツ表示部、330…第2アプリケーション表示領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアプリケーションのウィンドウを表示する表示手段と、
前記表示手段に表示されたウィンドウ上のコンテンツ・データに対し入力操作を行う操作手段と、
特定のアプリケーションのコンテンツ・データがアクティブになったことを検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果より、前記アクティブになったアプリケーションのコンテンツ・データを操作できるよう切り替える切替手段と、
前記切替手段によって前記コンテンツ・データが操作可能な状態に切り替えられたことを通知する通知手段と
を有することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記通知手段として、前記コンテンツ・データが操作可能な状態に切り替えられたことを、前記表示手段の一部に表示する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記通知手段として、前記コンテンツ・データが操作可能な状態に切り替えられたことを、発光部を発光させることにより通知する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項4】
前記通知手段として、前記コンテンツ・データが操作可能な状態に切り替えられたことを、スピーカを利用し音により通知する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項5】
前記通知手段として、前記コンテンツ・データが操作可能な状態に切り替えられたことを、振動部によって前記携帯端末自体を振動させることにより通知する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項6】
前記検知手段は、前記コンテンツ・データに含まれる識別情報により検知する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−59117(P2006−59117A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−239914(P2004−239914)
【出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(501431073)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 (810)
【Fターム(参考)】