説明

携帯端末

【課題】防滴構造としても実装エリアおよびコストへの影響の小さい携帯端末を提供すること。
【解決手段】ロッド状に形成されたロッド部材40と、ケース10とカバー20とが密着して組み合わさるとともに、ロッド部材40を外部から出し入れ可能に収納する筐体(10、20)と、ケース10の内側の面に設けられるとともに、ロッド部材40が収容される筒形状部とその他のエリアとを仕切り、かつ、カバー20と近接するリブ部11と、筒形状部の底部におけるリブ部11とカバー20との間に挟み込まれたパッキン部品60と、筒形状部内から筐体(10、20)の外部に通ずる排水用通路部12と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末に関し、特に、防滴構造を有する携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機などの携帯端末の多機能化により、デジタルテレビの視聴可能な機能を持つ携帯端末も一般的なものとなった。しかしながら、多機能化の方向性とは反対に端末のサイズの小型化や薄型化も求められており、その相反する機能の両立に苦心している。現在では防水構造を有する携帯端末もラインナップされており、防水構造を有する携帯端末も一般的なものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−200037号公報
【特許文献2】特開平7−321525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
防水構造を有する携帯端末では、その機能上、多くの制約があり、一般には浸水経路を完全に遮断するために、ケース、カバーの接触部分に継ぎ目なくパッキン等を配置している(例えば、特許文献1参照)。ところが、パッキン等を配置すると、その部品分だけ部品点数が増加するだけでなく、内部実装エリアが縮小し、パッキンのサイズ大によりコストが嵩んだりする等、装置構成、実装面積および部品コストに著しい影響を与える。また、浸水経路を完全に遮断したとしても、ケース、カバーの接触部分において完全に隙間をなくせないため、隙間に水が溜まっていると、部品が腐蝕/劣化したり、ユーザの服等が濡れてしまうことがある。
【0005】
また、アンテナ周りを防水するためにケース内のアンテナの周囲に収納パイプを設け、収納パイプ内に溜まった水を外部に排出するための水抜き孔をケースに設けたものがあるが(例えば、特許文献2参照)、収納パイプを設けることで内部実装エリアが縮小したり部品点数が増えてしまうおそれがある。
【0006】
また、完全な防水を行わない携帯端末の場合にも、水浸入に対して最低限(例えば雨の降り込み、濡れ手での操作など)の考慮が必要であるが、水浸入を完全に遮断するものではないため、できる限り実装エリア、コストに影響のない方法が求められることとなる。
【0007】
本発明の主な課題は、防滴構造としても実装エリアおよびコストへの影響の小さい携帯端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一視点においては、携帯端末において、ロッド状に形成されたロッド部材と、ケースとカバーとが密着して組み合わさるとともに、前記ロッド部材を外部から出し入れ可能に収納する筐体と、前記ケースの内側の面に設けられるとともに、前記ロッド部材が収容される筒形状部とその他のエリアとを仕切り、かつ、前記カバーと近接するリブ部と、前記筒形状部の底部における前記リブ部と前記カバーとの間に挟み込まれたパッキン部品と、前記筒形状部内から前記筐体の外部に通ずる排水用通路部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の前記携帯端末において、前記ロッド部材は、伸縮自在なアンテナであり、前記アンテナの構成部材の一部は、ネジによって前記ケース又は前記カバーに締結固定されることが好ましい。
【0010】
本発明の前記携帯端末において、前記筐体内における前記その他のエリアに組みつけられた電子回路基板を備えることが好ましい。
【0011】
本発明の前記携帯端末において、前記カバーに組み付けられるとともに、前記電子回路基板の給電用の端子と電気的に接続され、かつ、前記アンテナと電気的に接続される給電用板金部品を備えることが好ましい。
【0012】
本発明の前記携帯端末において、前記電気回路基板は、前記給電用板金部品と弾性的に接触するオンボードコンタクトを搭載していることが好ましい。
【0013】
本発明の前記携帯端末において、前記給電用板金部品は、前記アンテナと弾性的に接触することが好ましい。
【0014】
本発明の前記携帯端末において、前記パッキン部品は、前記筒形状部の底部における前記リブ部の形状に沿ってL字形状又はJ字形状に形成されていることが好ましい。
【0015】
本発明の前記携帯端末において、前記排水用通路部は、少なくとも前記筒形状部の底部の近傍に1箇所形成されていることが好ましい。
【0016】
本発明の前記携帯端末において、前記排水用通路部は、前記筒形状部の中間部分にも形成されていることが好ましい。
【0017】
本発明の前記携帯端末において、前記排水用通路部は、前記ケース又は前記カバーに形成された溝部であることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、筐体内にロッド状の部材を収納する筒形状部とその他のエリアとを仕切るリブ部を設け、筒形状部の底部におけるリブ部とカバーとの間にパッキン部品を挟み込み、筐体内のうち筒形状部からその他のエリアへ浸水させない最低限のサイズのパッキン部品を配設するだけで、浸水経路が限定され、パッキン部品の配置エリアを最小にでき、実装スペースへの影響を最小化でき、コストが下げられる。また、筒形状部内に溜まった水を、排水用通路を通じて筐体の外部へ排水することで、筐体内部のうち筒形状部を除くエリアへの浸水を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例1に係る携帯端末の構成を模式的に示した展開斜視図である。
【図2】本発明の実施例1に係る携帯端末のカバーにおける給電用板金部品及びパッキン部品の取付位置を模式的に示した平面図である。
【図3】本発明の実施例1に係る携帯端末のアンテナの構成を模式的に示した斜視図であり、(A)縮めた状態、(B)伸ばした状態の図である。
【図4】本発明の実施例1に係る携帯端末の構成を模式的に示した斜視図であり、(A)アンテナを縮めた状態、(B)アンテナを伸ばした状態の図である。
【図5】本発明の実施例1に係る携帯端末の内部構成を模式的に示した拡大部分断面図であり、(A)筒形状部付近、(B)パッキン部品付近の図である。
【図6】本発明の実施例1に係る携帯端末のケースの内部側の面の構成を模式的に示した平面図である。
【図7】本発明の実施例1に係る携帯端末のカバーの内部側の面の構成を模式的に示した平面図である。
【図8】本発明の実施例1に係る携帯端末のケース及びカバーの内部側の面の構成を模式的に示した斜視図であり、(A)ケース、(B)カバーの図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態に係る携帯端末では、ロッド状に形成されたロッド部材(図1の40)と、ケース(図1の10)とカバー(図1の20)とが密着して組み合わさるとともに、前記ロッド部材を外部から出し入れ可能に収納する筐体(図1の10、20)と、前記ケースの内側の面に設けられるとともに、前記ロッド部材が収容される筒形状部(図5(A)の80)とその他のエリアとを仕切り、かつ、前記カバーと近接するリブ部(図1の11)と、前記筒形状部の底部における前記リブ部と前記カバーとの間に挟み込まれたパッキン部品(図1の60)と、前記筒形状部内から前記筐体の外部に通ずる排水用通路部(図1の12)と、を備える。
【0021】
なお、本出願において図面参照符号を付している場合は、それらは、専ら理解を助けるためのものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。
【実施例1】
【0022】
本発明の実施例1に係る携帯端末について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係る携帯端末の構成を模式的に示した展開斜視図である。図2は、本発明の実施例1に係る携帯端末のカバーにおける給電用板金部品及びパッキン部品の取付位置を模式的に示した平面図である。図3は、本発明の実施例1に係る携帯端末のアンテナの構成を模式的に示した斜視図であり、(A)縮めた状態、(B)伸ばした状態の図である。図4は、本発明の実施例1に係る携帯端末の構成を模式的に示した斜視図であり、(A)アンテナを縮めた状態、(B)アンテナを伸ばした状態の図である。図5は、本発明の実施例1に係る携帯端末の内部構成を模式的に示した拡大部分断面図であり、(A)筒形状部付近、(B)パッキン部品付近の図である。図6は、本発明の実施例1に係る携帯端末のケースの内部側の面の構成を模式的に示した平面図である。図7は、本発明の実施例1に係る携帯端末のカバーの内部側の面の構成を模式的に示した平面図である。図8は、本発明の実施例1に係る携帯端末のケース及びカバーの内部側の面の構成を模式的に示した斜視図であり、(A)ケース、(B)カバーの図である。
【0023】
図1を参照すると、携帯端末は、携帯可能な端末であり、筐体内に筒形状の空間となる筒形状部(図5(A)の80)を有する端末である。筒形状部80は、外部(方向は不問)から筐体内にアンテナ40(タッチペン等のロッド状の部材でも可)を出し入れ可能に収納することが可能な筒形状の空間であり、ケース10のリブ部11とカバー20の収容部21とによって囲まれている。携帯端末は、筒形状部80内に浸入した水を防滴する構造(パッキン部品60、排水溝部12等;詳細は後述)を有する。携帯端末は、主な構成部材として、ケース10と、カバー20と、電子回路基板30と、アンテナ40と、給電用板金部品50と、パッキン部品60と、ネジ70と、を有する。
【0024】
ケース10は、実装部品(電子回路基板30、アンテナ40、給電用板金部品50、パッキン部品60)の表側(例えば、表示画面側)を覆う筐体である(図1、図5、図6、図8(A)参照)。ケース10は、カバー20と組み合わさり、組み合わせ部分でカバー20と密着する。ケース10は、内側の面にて、電子回路基板30が組付けられる。ケース10は、内側の面に、アンテナ40を収納する空間と、その他のケース10内の空間との間を仕切るリブ部11を有する。リブ部11は、カバー20の収容部21と近接(接合)して組み合わさることで、筒形状部80を形成する。リブ部11は、筒形状部80の底部にある部分にて、パッキン部品60と弾性的に接触している。ケース10は、筒形状部80に溜まった水を外部に排出するための排水溝部12を有する。排水溝部12は、筒形状部80の底部(中間部分でも可)にあるリブ部11のアンテナ40を収納する空間側に形成されている。なお、排水溝部12は、筒形状部80の底部かつ1箇所に限らず、筒形状部80内の中間部分、複数箇所に設けてもよく、筒形状部80内の広域部分を排水用の経路とすることもできる。ケース10は、周縁部にて、アンテナ40をネジ70で締結するためのネジ締結部13を有する。ケース10は、筐体内に収納された状態のアンテナ40を伸長させるときに、アンテナ40の先端モールド部42が指先で掛けられるように、凹形状に形成されている。
【0025】
カバー20は、実装部品(電子回路基板30、アンテナ40、給電用板金部品50、パッキン部品60)の裏側(例えば、電池蓋側)を覆う筐体である(図1、図2、図5、図7、図8(B)参照)。カバー20は、ケース10と組み合わさり、組み合わせ部分でケース10と密着する。カバー20は、側端面にて、アンテナ40を挿入して組付けるための開口部を有する。なお、アンテナ用の開口部は、ケース10側に設けてもよい。カバー20は、内側にて、アンテナ40を収容する収容部21を有する。収容部21は、ケース10のリブ部11と近接(接合)して組み合わさることで、筒形状部80を形成する。カバー20には、内側の面のうち、筒形状部80の底部にあるリブ部11の部分と対応する位置にパッキン部品60が組付けられている(図2参照)。カバー20には、内側の面のうち、アンテナ40のブラケット41、及び電子回路基板30のオンボードコンタクト31の近傍の部分に給電用板金部品50が組付けられている(図2参照)。
【0026】
電子回路基板30は、配線基板に電子部品が搭載された基板である(図1参照)。電子回路基板30は、ケース10の内側に組み付けられている。電子回路基板30は、カバー20側の面におけるアンテナ40のブラケット41の近傍の部分にオンボードコンタクト31が取り付けられている。オンボードコンタクト31は、弾性変形可能な導体であり、カバー20に取り付けられた給電用板金部品50と弾性的に接触し、給電用板金部品50を介してアンテナ40のブラケット41と電気的に接続され、電子回路基板30の本体のアンテナ給電用の配線に電気的に接続されている。
【0027】
アンテナ40は、伸縮自在なロッドタイプの部材である(図1、図3、図4、図5参照)。アンテナ40は、カバー20の側端面に形成された開口部から挿入して組み付けられる。アンテナ40は、ネジ70によってケース10に組付けるためのブラケット41を有する。ブラケット41は、アンテナ40のロッド部分を挿通する筒状部分を有し、当該ロッド部分を引き出したときに当該ロッド部分の根元部分が筒状部分によって係止されて係合する。また、ブラケット41は、筒状部分からケース10のネジ締結部13側に突出したプレート部を有し、当該プレート部においてネジ70の雄ネジ部分を挿通するための孔を有する。ブラケット41がネジ70によってネジ締結部13に締結されることで、アンテナ40がケース10に組付けられる。なお、アンテナ40がカバー20に組付けられる構成であってもよい。アンテナ40は、縮小時には筐体(ケース10とカバー20が組み合わさったもの)内の筒形状部80(収容部21とリブ部11によって囲まれた空間)内に収納される。アンテナ40は、ロッド部分の先端部に先端モールド部42が取り付けられている。先端モールド部42は、筐体内に収納された状態のアンテナ40を伸長させるときに、指先が掛けられるように設定されている。アンテナ40には、例えば、地上デジタル用テレビアンテナ、携帯電話機の(過去に用いられた)800MHz帯等のアンテナ、アナログテレビアンテナ、ラジオアンテナ、その他の電波送受信用のアンテナにも適用することができる。
【0028】
給電用板金部品50は、アンテナ40と電子回路基板30と電気的に接続するための板金(導体)よりなる部品である(図1、図2参照)。給電用板金部品50は、カバー20の内側の面のうち、アンテナ40のブラケット41、及び電子回路基板30のオンボードコンタクト31の近傍の部分に組付けられている(図2参照)。給電用板金部品50は、アンテナ40のブラケット41と弾性的に接触することで、アンテナ40と電気的に接続される。給電用板金部品50は、電気回路基板30のオンボードコンタクト31と弾性的に接触することで、電子回路基板30と電気的に接続される。
【0029】
パッキン部品60は、筒形状部80の底部にあるケース10のリブ部11とカバー20との間の隙間を封止する部品である(図1、図2、図5(A)参照)。パッキン部品60は、カバー20に組付けられている。パッキン部品60は、弾性変形可能な材料よりなり、例えば、シリコーンゴム、エラストマ、独立発砲のクッション材等を用いることができる。パッキン部品60は、筒形状部80の底部にあるリブ部11の形状に合わせてL字型(J型でも可)に形成されており、ケース10のリブ部11と比べ、全長が小さくできている。そのため、パッキン部品60の設置範囲は筒形状部80の全体ではなく、筒形状部80の底部のみとなる。
【0030】
ネジ70は、アンテナ40をケース10に締結固定するための部材である(図1参照)。ネジ70は、雄ネジ部がアンテナ40のブラケット41に形成された孔に挿通され、ケース10のネジ締結部13と螺合する。
【0031】
次に、本発明の実施例1に係る携帯端末の組立について説明する。なお、携帯端末の各構成部については、図1〜図8を参照されたい。
【0032】
まず、ケース10に電子回路基板30(他の部品がある場合にはその部品)を組付ける。次に、カバー20に給電用板金部品50及びパッキン部品60を組付ける。次に、ケース10とカバー20とを組付ける。ここで、ケース10とカバー20とを組付けることで、給電用板金部品50と、電子回路基板30上に搭載されたオンボードコンタクト31とが接触するように設計されている。また、ケース10とカバー20とを組付けることで、パッキン部品60がケース10のリブ部11とカバー20とにより挟まれて圧縮されることにより、筒形状部80の底部におけるリブ部11とカバー20との間の隙間がなくなる。
【0033】
その後、筐体(ケース10とカバー20とが組み合わさったもの)の開口部(アンテナ挿入用)に、アンテナ40を挿し込み、ネジ70によってアンテナ40のブラケット41をケース10のネジ締結部13に締結固定する。このとき、アンテナ40のブラケット41と給電用板金部品50とが弾性的に接触し、両者の接触が確保される。これにより、アンテナ40の信号の経路(アンテナ40のブラケット41、給電用板金部品50、オンボードコンタクト31、電子回路基板30)ができる。
【0034】
次に、本発明の実施例1に係る携帯端末の防滴について説明する。
【0035】
携帯端末の様々な使用シーン、例えば、雨が降っている中での画面操作などを考慮した場合、地上デジタル用のアンテナ40は筐体(ケース10とカバー20とが組み合わさったもの)内に出し入れ可能な構成となっており、アンテナ40を挿入する箇所が筐体に対して穴となっており、かつ、携帯端末の使用シーン上、その穴は上方を向いて使用される頻度が高く、雨などによる浸水が懸念される。そのため、筐体内でアンテナ40を収容する筒形状部80内に水滴が浸入してしまう。筒形状部80内に浸水した水滴は、筒形状部80の側壁面を伝って筒形状部80の底部に溜まる。筒形状部80の底部に溜った水滴は、筒形状部80の底部がケース10のリブ部11とカバー20とに挟み込まれたパッキン部品60によってシールされることにより、筐体内部のうち筒形状部80以外のエリア(電子回路基板30などの収まっているエリア)へ浸水しないようにすることができる。
【0036】
パッキン部品60は筒形状部80の底部をシールする最小サイズとしているため、筒形状部80内に許容量以上の水が溜まると、筐体内部の電子回路基板30などの収まっているエリアに浸水してしまうおそれがある。そのため、筒形状部80の底部に溜まった水滴が筒形状部80内に溜まり続けることがないように、筐体(ケース10とカバー20が組み合わさったもの)に筒形状部80の底部から外部に通ずる排水溝部12を設けて、常時排水させる。
【0037】
つまり、水の溜まる量と排水量のバランスにより、電子回路基板30などの収まっているエリアへの浸水を防ぐことができる。また、筒形状部80から外部へ排水された水は、ケース10とカバー20の組み合わせ部分が密着しているため、再び筐体内に浸入することはない。
【0038】
実施例1によれば、以下のような効果を奏する。
【0039】
第1の効果は、筐体内にアンテナ40を収納する筒形状部80とその他のエリアとを仕切るリブ部11を設け、筒形状部80の底部におけるリブ部11とカバー20との間にパッキン部品60を挟み込み、筐体内のうち筒形状部80からその他のエリアへ浸水させない最低限のサイズのパッキン部品60を配設するだけで、浸水経路が限定され、パッキン部品60の配置エリアを最小にでき、実装スペースへの影響を最小化できる。
【0040】
第2の効果は、従来構成よりパッキン部品60が小さくできるため、パッキン部品60自体の小型化により部品コストが下げられる。
【0041】
第3の効果は、筒形状部80内に溜まった水を、排水溝部12を通じて筐体の外部へ排水することで、筐体内部のうち筒形状部80を除くエリアへの浸水を回避できる。
【0042】
なお、本発明の全開示(請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲及び図面を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0043】
10 ケース
11 リブ部
12 排水溝部(排水用通路部)
13 ネジ締結部
20 カバー
21 収容部
30 電子回路基板
31 オンボードコンタクト
40 アンテナ(ロッド部材)
41 ブラケット
42 先端モールド部
50 給電用板金部品
60 パッキン部品
70 ネジ
80 筒形状部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロッド状に形成されたロッド部材と、
ケースとカバーとが密着して組み合わさるとともに、前記ロッド部材を外部から出し入れ可能に収納する筐体と、
前記ケースの内側の面に設けられるとともに、前記ロッド部材が収容される筒形状部とその他のエリアとを仕切り、かつ、前記カバーと近接するリブ部と、
前記筒形状部の底部における前記リブ部と前記カバーとの間に挟み込まれたパッキン部品と、
前記筒形状部内から前記筐体の外部に通ずる排水用通路部と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記ロッド部材は、伸縮自在なアンテナであり、
前記アンテナの構成部材の一部は、ネジによって前記ケース又は前記カバーに締結固定されることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記筐体内における前記その他のエリアに組みつけられた電子回路基板を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の携帯端末。
【請求項4】
前記カバーに組み付けられるとともに、前記電子回路基板の給電用の端子と電気的に接続され、かつ、前記アンテナと電気的に接続される給電用板金部品を備えることを特徴とする請求項2又は3記載の携帯端末。
【請求項5】
前記電気回路基板は、前記給電用板金部品と弾性的に接触するオンボードコンタクトを搭載していることを特徴とする請求項4記載の携帯端末。
【請求項6】
前記給電用板金部品は、前記アンテナと弾性的に接触することを特徴とする請求項4又は5記載の携帯端末。
【請求項7】
前記パッキン部品は、前記筒形状部の底部における前記リブ部の形状に沿ってL字形状又はJ字形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記排水用通路部は、少なくとも前記筒形状部の底部の近傍に1箇所形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の携帯端末。
【請求項9】
前記排水用通路部は、前記筒形状部の中間部分にも形成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載の携帯端末。
【請求項10】
前記排水用通路部は、前記ケース又は前記カバーに形成された溝部であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一に記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−175485(P2012−175485A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−36619(P2011−36619)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】