説明

携帯電子機器用ケース

【課題】携帯電子機器にケースを取り付けた場合に、携帯電子機器の文字や図形のロゴを活用して、自分の嗜好にあった装飾を模様替え容易な状態で簡便に楽しむことができる携帯電子機器用ケースを提供する。
【解決手段】携帯電子機器の裏面乃至側面の外面形状に沿った形状のケースが透光性素材からなり、携帯電子機器の裏面を覆うケースの外表面あるいは内面に図形あるいは文字が設けられ、ケースを前記携帯電子機器に取り付けた場合に、携帯電子機器のロゴマークおよびロゴ文字が透視でき、ロゴマークおよびロゴ文字の少なくとも一方と一体となって一つのモチーフを醸し出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話、携帯コンピュータ端末、携帯ゲーム機、電子辞書、電子手帳などの携帯電子機器用ケースの技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、携帯電子機器の表面の傷付き保護を目的として、機器本体を嵌め込み本体と一体化できるケースが存在する。かかるケースには、外面側から目視できる模様が付されているものもある。ケースに模様が付されることにより携帯電子機器の装飾をユーザの好みにあわせて自在に変化できるようになる。
すなわち、ケースに模様を施すことで、携帯電子機器の装飾を模様替え容易な状態で簡便に楽しむことができるようにすると共に、携帯電子機器表面の傷付き保護を可能にする(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
一方、例えば、携帯電話で有名なiPhone(登録商標)に代表されるように携帯電子機器の名称ロゴや、アップル社のブランドであるリンゴの図柄に代表されるような図形ロゴが存在する。かかる人気があるブランドの携帯電子機器のユーザは、携帯電子機器にケースを取り付けることによって、ロゴが隠されることから、ケースの装着を拒むユーザが多く存在する。
そこで、ロゴがケースによって隠されないようにするために、透明素材のケースが存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3106279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
携帯電子機器のユーザは、様々な模様を施したケースを携帯電子機器に取り付けて、機器本体の装飾を簡便に楽しみたいという要求がある。一方で、携帯電子機器の文字や図形のロゴを隠したくないために、ケースを付けることを拒むユーザが存在する。
上記状況に鑑みて、本発明は、携帯電子機器にケースを取り付けた場合に、携帯電子機器の文字や図形のロゴを活用して、自分の嗜好にあった装飾を模様替え容易な状態で簡便に楽しむことができる携帯電子機器用ケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく、本発明の携帯電子機器用ケースは、携帯電子機器の裏面乃至側面の外面形状に沿った形状のケースにおいて、該ケースが透光性素材からなり、携帯電子機器の裏面を覆うケースの外表面側あるいは内面側に図形あるいは文字が付され、ケースを前記携帯電子機器に取り付けた場合に、携帯電子機器のロゴマークおよびロゴ文字が透視でき、ロゴマークおよびロゴ文字の少なくとも一方と一体となって一つのモチーフを醸し出せるものである。
かかる構成によれば、携帯電子機器の文字や図形のロゴを活用して、自分の嗜好にあった装飾を模様替え容易な状態で簡便に楽しむことができる。
なお、携帯電子機器の裏面を覆うケースの内面側に図形あるいは文字が付される方が、付された図形や文字の傷付き防止を図り易くできる。
【0007】
ここで、上記のケースの図形あるいは文字は、ミラー加工印刷によりケースの外表面あるいは内面に設けられたことが好ましい。
携帯電子機器の文字や図形のロゴがミラー加工印刷の場合が多く、ケースの図形あるいは文字も同じミラー加工印刷とすることにより、携帯電子機器の文字や図形のロゴと、ケースの図形や文字とが、一体となって一つのモチーフを醸し出し易くできる。
【0008】
また、上記のケースは、透明な合成樹脂シートから成ることが好ましい。合成樹脂シートとしては、ポリカーボネイト、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニルなどのシートを好適に用いることができる。
【0009】
また、上記のケースの図形は、携帯電子機器のロゴマークを運搬する車両、携帯電子機器のロゴマークを屋上看板のコンテンツとした建物、携帯電子機器のロゴマークを用いたキーボードのボタン、携帯電子機器のロゴマークの容器や包装、携帯電子機器のロゴマークと接する動物や植物、のいずれかであることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、携帯電子機器にケースを取り付けた場合に、携帯電子機器の文字や図形のロゴを活用して、自分の嗜好にあった装飾を模様替え容易な状態で簡便に楽しむことができるといった効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の携帯電子機器用ケースと携帯電子機器の説明斜視図
【図2】携帯電子機器の裏側表面にあるロゴの説明図
【図3】実施例1の携帯電子機器用ケースに施された装飾の説明図
【図4】実施例2の携帯電子機器用ケースに施された装飾の説明図
【図5】実施例3の携帯電子機器用ケースに施された装飾の説明図
【図6】実施例4の携帯電子機器用ケースに施された装飾の説明図
【図7】実施例5の携帯電子機器用ケースに施された装飾の説明図
【図8】実施例6の携帯電子機器用ケースに施された装飾の説明図
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の携帯電子機器用ケースと携帯電子機器の説明斜視図である。携帯電子機器2は前面がタッチパネル方式の携帯電話である。ケース1は、携帯電子機器2の背面から側面にかけた部分を保護する本体嵌め込み式のケースである。ケース1のフレーム12および背面13は、ポリカーボネートクリア素材が用いられている。また、背面13には携帯電子機器2のカメラのレンズ位置に対応したカメラレンズ用孔14が設けられている。また、フレーム12には携帯電子機器2の操作スイッチ位置に対応した操作スイッチ用孔15が設けられている。
ケース1の背面13には、シルバー色のミラー印刷加工によって模様11が施されている。
【0014】
図2は、携帯電子機器2の裏側表面にあるロゴを示している。図2の例では、携帯電子機器2の裏側表面に、中央より少し上に図柄のロゴマーク21と、中央より下の方に文字のLOGO22が、シルバー色のミラー印刷加工によって付されている。23は携帯電子機器2のカメラレンズである。
【0015】
図3は、実施例1の携帯電子機器用ケースに施された装飾を示している。図3(1)は、ケース1に施された模様である。図3(2)は、携帯電子機器2の本体にケースを取り付けて、ケースを見た様子を示している。ケース1に施された網目の半球籠状の3つの模様(31a〜31c)と、ロゴマーク21が重なると、ロゴマーク21が半球籠状の装飾をまとったように見える。ロゴマーク21の一部にまるで服装を着せたような感じをユーザに与えることができる。すなわち、携帯電子機器のロゴマークの容器や包装の図柄を、所定の位置に、また所定の形状や大きさで、ケースに施すことにより、ユーザに対して、ロゴマークに服を着せるといったモチーフを醸し出している。
【実施例2】
【0016】
図4は、実施例2の携帯電子機器用ケースに施された装飾を示している。図4(1)は、ケース1に施された模様である。図4(2)は、携帯電子機器2の本体にケースを取り付けて、ケースを見た様子を示している。ケース1に施された鳥の模様32と、ロゴマーク21が重なると、ロゴマーク21が鳥のくちばしに突かれているように見える。すなわち、携帯電子機器のロゴマークと接する動物や植物の図柄を、所定の位置に、また所定の形状や大きさで、ケースに施すことにより、ユーザに対して、ロゴマークと動物や植物が共存しているといったモチーフを醸し出している。
【実施例3】
【0017】
図5は、実施例3の携帯電子機器用ケースに施された装飾を示している。図5(1)は、ケース1に施された模様である。図5(2)は、携帯電子機器2の本体にケースを取り付けて、ケースを見た様子を示している。ケース1に施されたコンピュータのキーボードのボタンの模様33と、ロゴマーク21が重なると、ロゴマーク21がキーボードの入力キーの表面デザインのように見える。すなわち、キーボードのボタンの図柄を、所定の位置に、また所定の形状や大きさで、ケースに施すことにより、ユーザに対して、ロゴマークを用いたキーボードのボタンといったモチーフを醸し出している。
【実施例4】
【0018】
図6は、実施例4の携帯電子機器用ケースに施された装飾を示している。図6(1)は、ケース1に施された模様である。図6(2)は、携帯電子機器2の本体にケースを取り付けて、ケースを見た様子を示している。ケース1に施された皿と左右にあるフォークとスプーンの模様34と、ロゴマーク21が重なると、ロゴマーク21が皿にのって食卓に現れているように見える。すなわち、皿とフォークとスプーンの図柄を、所定の位置に、また所定の形状や大きさで、ケースに施すことにより、ユーザに対して、ロゴマークを食するといったモチーフを醸し出している。
【実施例5】
【0019】
図7は、実施例5の携帯電子機器用ケースに施された装飾を示している。図7(1)は、ケース1に施された模様である。図7(2)は、携帯電子機器2の本体にケースを取り付けて、ケースを見た様子を示している。ケース1に施された乗用車やトラックの模様35と、ロゴマーク21が重なると、ロゴマーク21がトラックの側面に描かれているように見える。すなわち、トラックの車両の図柄を、所定の位置に、また所定の形状や大きさで、ケースに施すことにより、ユーザに対して、携帯電子機器のロゴマークを運搬しているといったモチーフを醸し出している。
【実施例6】
【0020】
図8は、実施例6の携帯電子機器用ケースに施された装飾を示している。図8(1)は、ケース1に施された模様である。図8(2)は、携帯電子機器2の本体にケースを取り付けて、ケースを見た様子を示している。ケース1に施された文字の模様35と、ロゴマーク21とLOGO22が重なると、ロゴマーク21の下にメッセージが現れ、最後にLOGOがメッセージの一部として描かれているように見える。すなわち、ケース1に施された文字を、所定の位置に、また所定の形状や大きさで、ケースに施すことにより、ユーザに対して、携帯電子機器のロゴマークのメッセージといったモチーフを醸し出している。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は、携帯電話やモバイルコンピュータのケースに有用である。
【符号の説明】
【0022】
1 ケース
2 携帯電子機器
11 模様
12 フレーム
13 背面
14 カメラレンズ用孔
15 操作スイッチ用孔
21 ロゴマーク
22 LOGO
23 カメラレンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電子機器の裏面乃至側面の外面形状に沿った形状のケースにおいて、該ケースが透光性素材からなり、携帯電子機器の裏面を覆う前記ケースの外表面側あるいは内面側に図形あるいは文字が付され、前記ケースを前記携帯電子機器に取り付けた場合に、前記携帯電子機器のロゴマークおよびロゴ文字が透視でき、ロゴマークおよびロゴ文字の少なくとも一方と一体となって一つのモチーフを醸し出せるものであることを特徴とする携帯電子機器用ケース。
【請求項2】
前記ケースの図形あるいは文字は、ミラー加工印刷により前記ケースの外表面あるいは内面に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器用ケース。
【請求項3】
前記ケースは、透明な合成樹脂シートから成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯電子機器用ケース。
【請求項4】
前記ケースの図形は、前記携帯電子機器のロゴマークを運搬する車両、前記携帯電子機器のロゴマークを屋上看板のコンテンツとした建物、前記携帯電子機器のロゴマークを用いたキーボードのボタン、前記携帯電子機器のロゴマークの容器や包装、前記携帯電子機器のロゴマークと接する動物や植物、のいずれかである請求項1に記載の携帯電子機器用ケース。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−191610(P2012−191610A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−39449(P2012−39449)
【出願日】平成24年2月25日(2012.2.25)
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3168104号
【原出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(501069669)
【Fターム(参考)】