説明

携行可能な医療用または治療用装置向け通信アダプター

【課題】医療用または治療用装置とコンピューターとの間のデータ伝送用の、ユーザが操作しやすい通信アダプタを提供する。
【解決手段】携行可能な医療用装置1はデータ接続、好ましくはケーブルを通じた接続10を介してコンピューター12にデータ伝送8を行う通信アダプター6に対してデータ伝送、好ましくは赤外線データ伝送5を行う。通信アダプター6は装置1から読み出されたデータを特別なソフトウェア、例えば通常のインターネットブラウザを用いずに、コンピューター12上にデータが表示されるようにHTMLレポートの形式で処理される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型携行時操作可能な医療用または治療用装置、特にブドウ糖代謝異常の診断用または治療用装置とともに使用することを目的とした、通信アダプターに関する。この種の通信アダプターは、医療用または治療用装置と、装置の動作パラメーターあるいは測定データを表示および/または装置の動作を行うコンピューターとのあいだにおけるデータ伝送を行う。
【0002】
医療用または治療用装置とコンピューターとのあいだに設置されたこの種の通信アダプターは、装置の動作パラメーターあるいは測定データを、コンピューターを用いて表示するため、装置からコンピューターへデータを伝送することができる。さらにこの通信アダプターを、コンピューターから医療用または治療用装置へのデータ伝送に使用すると、たとえば装置を設定するため、あるいはある種の動作を開始させるため。コンピューターを通じて医療用または治療用装置を操作することができる。
【0003】
したがって、医療用または治療用装置は、装置制御用の装置プロセッサーと、装置プロセッサーと通信アダプターとの通信用の装置−アダプターインタフェースとを具備する。通信アダプターは、通信アダプター制御用のアダプタープロセッサー、通信アダプターと装置とのあいだの通信用アダプター−装置インタフェース、アダプタープロセッサーとコンピューターのコンピューターインタフェースとのあいだの通信用のアダプター−コンピューターインタフェース、および装置との通信用の対応する伝送プロトコルを有する装置ドライバーとを具備している。
【0004】
本発明による通信アダプターを介してコンピューターとデータを交換することが可能な装置は、通常、主電源とは関係なく、動作可能である。本発明は、主に疾患、特に糖尿病などのブドウ糖代謝異常の診断用および治療用装置を対象としている。したがって、本発明は、医学的に重要なパラメーターの測定および記録用分析測定装置(いわゆる「電子手帳」)に関し、特に、血中ブドウ糖計、血糖値測定装置、コレステロール測定装置、血液凝固パラメーター測定装置、血圧測定装置、体重測定用装置、血糖値レコーダー、血圧レコーダー、または体内への薬剤灌注用の種々の設備、特にインシュリンポンプに関する。本発明によれば、独立して機能し、動作可能な医療用装置および治療用装置を使用することが、特に望ましい。すなわち、接続されている他のコンピューターや装置から独立していること、とりわけ、通信アダプターからは独立していることが望ましい。すなわち、たとえば、通信アダプターや他の装置に接続しなくても、測定装置が測定値を送り、あるいはインシュリンポンプが動作する。
【0005】
血中グルコース値計は、血中ブドウ糖含有量を測定するのに使われる血中ブドウ糖測定装置である。通常、血中ブドウ糖含有量の測定では、体を穿刺して血液を一滴採取し、血中ブドウ糖測定装置を使用して、血中ブドウ糖含有量を測定する方法がとられる。しかし、たとえば、センサーを体内に導入するか、あるいは皮膚の上から挿入して、血中ブドウ糖値の連続測定を行う方法もあり得る。
【0006】
インシュリンポンプは身体に装着する小型の灌注装置であり、皮下に挿入されたカテーテルやニードルを通して、継続的あるいは断続的に体内にインスリンを投与する。投与に際しては、生活のリズムや食事の摂取などの特定の事象に応じて、投与量を調整できる。
【0007】
血糖値レコーダーは、たとえば糖尿病患者に投与するインスリンの適量を決定できるように、あらかじめ定めた期間、血中ブドウ糖濃度を記録する装置である。
【0008】
以下に、ブドウ糖代謝異常の診断用装置あるいは治療用装置などに基づいて、本発明の説明が記載されているが、本発明の一般的用途への適用を限定するものではない。
【背景技術】
【0009】
赤外線インタフェースを介して医療用装置からデータを受信し、インターネットを介して中央のデータベースへデータを送信する通信アダプターが、国際公開第98/59487号パンフレットに開示されている。通信アダプターは、上記の目的を果たすため、インターネットへのアクセスが可能な、コンピューターのキーボードインタフェースに接続されている。コンピューターがそのデータを中央のデータベースに送信できるよう通信アダプターは、装置から受信したデータをキーボードコマンドに変換する。次いで、中央のデータベースは、受信したデータを処理し、通信アダプターが接続されているコンピューターへデータを戻し、戻されたデータが、インターネットブラウザを使用してこのコンピューター上に表示される。このシステムの欠点は、通信アダプターが接続されているあいだ、コンピューターを操作できないように、ユーザがコンピューターからキーボードをはずしておかなくてはならない点にある。別の欠点として、インターネットにアクセスできるコンピューターが、たとえ現にインターネット接続していたとしても、装置から通信アダプターを介して読み込んだデータだけが、コンピューター上に表示されてしまう点があげられる。
【0010】
国際公開第00/18449号パンフレットには、複数の赤外線ポートを一体化したスタンドが開示されている。この赤外線ポートには、スタンドを使って、データの交換を行うため、血中ブドウ糖計またはインシュリンポンプを挿入するこができる。このプロセスでは、スイッチを使用して、ユーザは挿入した装置に応じた適切な通信プロトコルを選択しなければならない。スタンドの形状およびスタンド内の赤外線ポートの位置は、挿入する装置の形状に一致していなければならない。その結果、赤外線ポートが適切な位置に配列された特定の装置を除き、任意の形状の装置からデータを読み出すことが不可能である。新たに開発された装置は、設計が変更されていることが多いため、新しいハウジングの形状が変わっていたり、赤外線ポートを配置できる箇所が変更されているなど、機構上の理由により、データの読み出しが不可能になり得る。したがって、このスタンドを、今後新たに開発される装置で好適に利用できるのは、ごく限られた範囲に過ぎないであろう。さらに、もう1つ別の欠点として、通信を促進させるために、ユーザが自ら自身の手によって各々の装置をセットしなければならない点がある。
【0011】
米国特許第6,564,105号明細書には、埋め込まれた医療用装置用、たとえば灌注ポンプ用の通信プロトコルが記載されている。
【0012】
米国特許出願公開第2003/0163088号明細書には、コンピューターあるいは外部ステーション内にある、インシュリンポンプのプログラミング専用の赤外線インタフェースが開示されている。
【0013】
米国特許出願公開第2003/0032867号明細書には、ひとつのプロトコル中に、血中ブドウ糖値の測定結果を、時間と日付のスタンプ付で保存する技術が開示されている。対応する患者のデータは、別のプロトコルに保存される。しかし、異なるプロトコルで記憶域が別々に作成されるため、データの統合、たとえば病院や医院における患者ファイル内のデータの統合時に必要な作業量が増える結果となる。
【0014】
携行可能な医療用装置、たとえば血中ブドウ糖値計やインシュリンポンプを具備した医療用システムは、メディカル リサーチ グループ インコーポレイテッド(Medical Recearch Group Inc.)が出願した米国特許仮出願第60/177,414号のパテントファミリー(たとえば米国特許第6,577,899号明細書、米国特許第6,635,014号明細書)から知られているが、その装置は通信装置の遠隔測定ユニットと通信する遠隔測定ユニットを具備しており、データの読み出しや装置のプログラミングを行っている。
【0015】
本出願の優先日以降に公開された、国際公開第2005/083619号パンフレットには、通信サーバーを使用した医療用装置との通信用ネットワークが開示されている。医療用装置との接続を確立するためには、イントラネットあるいはインターネットが必要であり、医療用装置に加え、接続を制御するための「遠隔装置」も必要とされる。
【0016】
米国特許出願公開第2005/0113655号明細書は、パルス型酸素濃度計装置に関するもので、この発明では、センサーが、ワイヤレス伝送により未加工データをパルス型酸素濃度計装置へ送信し、パルス型酸素濃度計はプロセッサーを使用して実測未加工データを処理する。その後、ワイヤレス伝送を通じてデータを受信装置へ送信し、ウェブページの形式で表示する。この状況下では、各パルス型酸素濃度計は、データの処理や表示に別々のソフトウェアを必要とするが、同様に、各パルス型酸素濃度計に応じた装置統合型ハードウェアコンポーネントも、データ伝送に必要となる。
【0017】
米国特許第6,584,336号明細書には、パルス型酸素濃度計装置をコンピューターインタフェースに接続する通信アダプター(ドッキングステーション)が記載されている。通信アダプターは、パルス型酸素濃度計装置に接続する場合と、コンピューターインタフェースに接続する場合のいずれもケーブルを使用するので、通信アダプターの形状とプラグインコネクタの位置とが、挿入される装置の形状と一致していなくてはならない。その結果、通信アダプターを利用した特定の装置を除き、任意の形状の装置からはデータの読み出しが行えない。
【0018】
国際公開第2005/009514号パンフレット明細書には、ワイヤレスデータ伝送を通じて、医療用装置に接続されたプログラミング機器を使用して、インプラント可能な医療用装置をさまざまな周辺機器に接続する通信システムが開示されている。
【0019】
米国特許第6,558,321号明細書には、医療用装置をコンピューターインタフェースに接続する通信アダプター(ドッキング装置)が記載されている。医療用装置とコンピューターとのあいだのデータは、双方向に伝送可能である。
【0020】
米国特許出願公開2001/0056226号明細書には、医療測定装置のデータ記録用およびネットワークを介したモニターへのデータ伝送用の記録機器を記載している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
上述した従来技術に基づき、本発明の根底をなす目的は、幅広い用途をもち、医療用または治療用装置とコンピューターとのあいだのデータ伝送を用の、ユーザが操作しやすい通信アダプターを作成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明に記載された第1の態様によれば、請求項1の特徴を有する通信アダプターによって目的が達成される。また、本発明に記載された第2の態様によれば、請求項2の特徴を有する通信アダプターによって目的が達成される。本発明の好適な実施例と応用例は、他の独立請求項の主題であり、従属請求項、発明の詳細な説明、ならびに以下に記載する関連図面から明白である。
【0023】
したがって、本発明による第1の通信アダプターは、簡便で携行可能な医療用または治療用装置、特にブドウ糖代謝異常の診断または治療用装に使用し、医療用または治療用装置と、装置の動作パラメーターあるいは測定データの表示および/または装置の操作を行うコンピューターとのあいだのデータ伝送を行う通信アダプターであって、
医療用または治療用装置は、
・装置制御用の装置プロセッサーと、
・装置プロセッサーと通信アダプターとの通信のための装置アダプターインタフェースと
を具備し、
さらに通信アダプターは、
・通信アダプター制御用のアダプタープロセッサー、
・通信アダプターと装置との通信のためのアダプター−装置インタフェース、
・アダプタープロセッサーとコンピューターのコンピューターインタフェースとの通信のためのアダプター−コンピューターインタフェース、および
・装置との通信のための対応する伝送プロトコルを有する装置ドライバーを具備しており、
コンピューターから独立した装置から読み込んだデータの処理と、
コンピューター上にデータを表示するため、アダプター−コンピューターインタフェースを介してコンピューターがデータを読み出すための、標準的な表示ソフトウェアでコンピューターが表示できるデータフォーマットでのデータの提供に必要な、ソフトウェアあるいはファームウェアを有することを特徴とする。
【0024】
標準的な表示ソフトウェアを有するコンピューターにデータを表示させるのに必要なデータ処理用ソフトウェアあるいはファームウェアを、通信アダプターが備えていれば、データ表示には特別なソフトウェアは不要である。好適な実施例として、コンピューターで読み出された装置データを表示するために、通信アダプターによって生成されたデータフォーマットがあるが、これらは、HTMLやXMLの表示ソフトウェアを使用して表示されるHTMLやXMLのフォーマット、あるいはインターネットブラウザのフォーマットに則って表示されるフォーマットである。
【0025】
装置からのデータの読み出し用およびデータ処理用の、ソフトウェアあるいはファームウェアは、通信アダプターにインストールされる。コンピューターが通信アダプターからデータを読み出すときに、通信アダプターは、HTMLファイルなど、インターネットブラウザによりコンピューター上に表示されるフォーマットで、コンピューターにデータを伝送する。コンピューターは標準的プログラムを使用して、グラフ、統計表、テーブルの形式でコンピューターのモニター上にデータを表示する。本発明によれば、本明細書に記載の標準的プログラムとは、通信アダプターの使用を意図しないコンピューターにもインストールされるプログラムとして定義される。本発明によれば、たとえばInternetExplorer、Netscape、Mozillaなどのインターネットブラウザが、標準的プログラムとして好適である。
【0026】
通常、この種のインターネットブラウザは、コンピューターの標準的ソフトウェアとしてインストールされているが、さまざまなインターネットブラウザが、互換性の理由から同一のデータフォーマット、特にHTMLデータフォーマットを処理できるように設計されている。
【0027】
通信アダプターは、装置から受信したデータあるいはHTMLデータを、一時的に保存する。データの読み出しでは、コンピューターのモニター、マウス、キーボードを使って、通信アダプターを制御する。したがって、コンピューターは、この目的のために特別なソフトウェアをインストールしたり起動したりせずに、データを表示したり通信アダプターを動作させるための、ユーザインタフェースとしてのみ使用される。このプロセスにおいては、装置および/または通信アダプターから読み出されたデータはコンピューターに保存されないので、データ保護の側面から利点がある。
【0028】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様とは個別に、あるいは組み合わせて使用できるが、
通信アダプターは、簡便で携行可能な医療用または治療用装置、特にブドウ糖代謝異常の診断装置用または治療用装置用に使用し、医療用または治療用装置と、装置の動作パラメーターあるいは測定データの表示および/または装置の操作を行うコンピューターとのあいだのデータ伝送を行う通信アダプターであって、
ここで医療用または治療用装置は、
・装置制御用の装置プロセッサー、および
・装置プロセッサーと通信アダプターとの通信のための装置−アダプターインタフェースを具備し、ここで通信アダプターが、
・通信アダプター制御用のアダプタープロセッサー、
・通信アダプターと装置との通信用アダプター−装置インタフェース、
・アダプタープロセッサーとコンピューターのコンピューターインタフェースとの通信のためのアダプター−コンピューターインタフェース、および
・装置との通信用に、対応する伝送プロトコルを有する装置ドライバー
を具備し、コンピューターによる通信アダプターの制御が、通信アダプターのソフトウェアあるいはファームウェアを使って、通信アダプターに対する制御命令として翻訳処理される、トリガーファイルを通信アダプターに読み込む手段としてのReadコマンドが、コンピューターから通信アダプターへ送信されるように制御が実行されることを特徴としている。
【0029】
Readコマンドは、コンピューターのコンピューターインタフェースと、通信アダプターのアダプター−コンピューターインタフェースとを介して、コンピューターから通信アダプターへ好適に送信される。
【0030】
本発明の第2の態様によれば、通信アダプターのコマンド制御は、通信アダプターの記憶媒体へのReadコマンド(リンク)を介して実行される。モニター上のリンクをクリックすると、通信アダプター上の、1つ以上のいわゆるトリガーファイルが読み出され、この種のファイルから読み出されたデータは、通信アダプターのソフトウェアあるいはファームウェアによって、特定の種類のコマンド、たとえば「Print」「Read device」として翻訳処理される。この方法を使用することで、コンピューターに特別なソフトウェアプログラムをインストールしてコマンドを実行しなくても、標準品としてコンピューターにインストールされていたソフトウェア、たとえばインターネットブラウザを利用して、コンピューターで通信アダプターを制御することが可能となる。
【0031】
インターネットブラウザを使用した、読み出しデータの表示や通信アダプターの制御の好適な事例として、たとえばインターネットのページを表示するときに、このようなコマンドが、コンピューター上に現存しているファイルの自動コピーや削除機能を起動させないように、標準的なインターネットブラウザは、コンピューターへWriteコマンドを送信するのに使用できないという点も、考慮に入れなければならない。その結果、特に、インターネットブラウザの使用に関する限り、通信アダプターを制御する目的で、コンピューターからトリガーファイルを読み込むことは有益であるといえる。
【0032】
実際の適用においては、コマンドを発行させるトリガーが、同時であれ、固定順であれ、複数のファイル、それも好ましくは通信アダプターの異なるディレクトリーにある複数のファイルの読み出しからなるという点で、利点がある。この手段によれば、使用が想定されるコマンドのコーディングレベルが向上するだけでなく、たとえば、ウィルススキャンで通信アダプターをスキャンしているあいだ、またはたとえばWindows Explorer(登録商標)などの別プログラムで通信アダプターの内容を参照しているあいだ、誤って通信アダプターへコマンドが送信されてしまうのを防止するので、セキュリティも向上できる。
【0033】
以下に述べる特徴はそれぞれ、本発明による2つの態様のいずれにおいても、また、本発明による2つの態様を組み合わせても、使用に際しては利点を有する。
【0034】
本発明の第1の有利な特長は、通信アダプターと装置との通信用のアダプター−装置インタフェースが、ワイヤレスデータ伝送用のインタフェース、特に赤外線インタフェースとする点である。したがって、装置プロセッサーと通信アダプターとの通信用の装置−アダプターインタフェースもまた、ワイヤレスデータ伝送用のインタフェース、特に赤外線インタフェースが用いられている。
【0035】
原理的には、アダプター−装置インタフェースは、いかなる方式でも実施され得るものである。ケーブルを通じたデータ伝送の場合、装置を操作するユーザが、装置と通信アダプターとのあいだで通信ができるように、整合する接続ケーブルを用意し、接続しておかねばならない。このような作業は、病人の場合には特に困難を伴う。さらに、プラグ接続部は、汚染あるいは破損する場合がある。したがって、装置と通信アダプターとのあいだは、たとえば無線伝送などのワイヤレス通信が好ましい。実際の用途では、赤外線インタフェースの形態で実現化することが好ましい。なぜなら、この種のインタフェースは、使いやすいうえ、故障しにくく、実現化の費用効果が高いので、とにかく多くの装置類に、この種の赤外線インタフェースが採用されている。ただし、無線通信によってワイヤレス通信を促進している、さらに人気が高まっているブルーツースインタフェースのいずれかも、有利である。
【0036】
これに対し、コンピューターのコンピューターインタフェースとアダプタープロセッサーとの通信用アダプター−コンピューターインタフェース、さらにはコンピューターのコンピューターインタフェースはそれぞれ、ワイヤーベースのデータ伝送用のインタフェースである。従来のコンピューターでは、一般に、工場出荷時にワイヤレス通信用のインタフェースを提供していないが、その一方で、USBインタフェースなど、ワイヤーベーススの通信向けのインタフェースの設置が標準化されている。しかし、コンピューターと通信アダプターとのあいだにおけるワイヤレス通信もまた、たとえばWLAN接続の形態では利点があるといえる。
【0037】
このように、通信アダプターとコンピューターとのあいだのデータ通信用にワイヤーベースのインタフェースを利用すれば、ユーザによる用途の範囲が広がる。このような状況の下に、たとえば、装置のユーザが自身で通信アダプターを携行しない場合や、ユーザが、たとえば薬局や医院など、コンピューターに通信アダプターが既に接続されている読み出し専用ステーションに、装置を携行するような場合には、コンピューターと通信アダプターとのあいだでケーブルの接続を確立せねばならないという要件は、多くのアプリケーションでユーザにとって不利とはならない。
【0038】
別の好ましい特徴によれば、手元の装置に適切な装置ドライバーを複数の装置ドライバーから選択するために、アダプター−装置インタフェースを介して通信アダプターと通信する装置の場合に、自動的に照会する対象となる、対応する通信プロトコルを備えた複数の装置ドライバーを、通信アダプターが具備していることが推奨される。この場合、通信アダプターは、複数の医療用または治療用装置、またはこのような装置の回線と連結して、別の装置として使用してもよい。医療用または治療用装置は、通信アダプターの機能を備えたハードウェアコンポーネントやソフトウェアコンポーネントを備えている必要がないので、さらに簡単に製造することが可能となる。各種装置の通信プロトコルは、同じハードウェアを使用するという前提条件さえ満たしていれば、異なっていてもかまわない。たとえば、一部の装置は、専用の通信標準を使用し、また別の装置が一般的なIrDA標準を使用していてもよい。
【0039】
有利な点として、装置ドライバーによる、装置との通信を確立するための試行機能が、通信アダプターに電力を供給すると同時に自動的に起動する仕組みになっている。必要に応じて、同時に通信を行う他の装置が存在するか否かを確認するため、装置が認識されたときにこのトライアルは続行され、また装置に対する接続を再確立するため、あるいは別の装置に接続を新たに確立するため、その装置に対する通信接続を中断するときには、このトライアルは、再度起動可能となる。このような自動プロセスにより、ユーザの変更時や別の装置の使用時には特に、ユーザによる通信アダプターの使用を単純化することができる。
【0040】
この手段により、たとえば、血中ブドウ糖計、インシュリンポンプあるいは血糖値用電子手帳などといった、通信アダプターによってデータが読み出される装置は、通信アダプターによって自動的に認識可能である。ブドウ糖代謝異常の診断用および治療用などの装置は、通常外部との通信のための赤外線インタフェースを備えているが、各個人の症例ごとに使用されているプロトコルやコマンドセットは異なっている。したがって、通信アダプターのソフトウェアやファームウェアが、対応するコマンドセットを内蔵することのできる装置ドライバーを有している点が有利である。通信アダプターと装置とのあいだの通信が確立しているあいだに、通信アダプターは自己の内部に保存されている通信プロトコル(ドライバー)を使用して、装置との通信を実施可能にする適切な通信プロトコルを見つけ出すまで、当初未知である装置を順次照会していく。その時点から通信がこのようにして特定されたドライバーによって進められていく。
【0041】
このプロセスでは、伝送速度(ボーレート)も最適化されるので有利である。したがって、通信アダプターは、たとえば、装置が実施可能な伝送速度を判断するため、低い初期伝送速度またはデフォルトの伝送速度で装置に照会を行い、次に最も高い共通の伝送速度に切り換える。
【0042】
しかしながらこの手段では、当初未知であった装置を認識することができないばかりでなく、たとえば、赤外線または無線、すなわちブルーツースインタフェースなど、同じ種類の通信を使用することを前提として、将来の新しく開発された装置と通信することも可能である。このような場合には、通信アダプターに新しいソフトウェアドライバーをロードする必要が生じてくるであろう。この種のソフトウェアアップデートは、たとえば、インターネットで製造元によって提供されているドライバーファイルをダウンロードするか、CDを利用して、通信アダプターをコンピューターに接続すると、実施することができる。したがって通信アダプターは、通信アダプターをアップデートして、新しい装置または変更された装置ソフトウェアと通信することが可能である。
【0043】
装置と通信アダプターとの通信の起動時に行われる、適切な装置ドライバーの検索は、最後に適切であるとして認識されたドライバー、あるいは、たとえば血中ブドウ糖計とインシュリンポンプなどからなる装置ドライバーペアを使用するか、または通信を確立するため装置ドライバーをテストする際の装置よりも、最近の使用頻度がはるかに高いドライバーを使用して通信を最初に起動させることによって最適化することができる。その結果、通信アダプターと装置とのあいだの通信を、ユーザの装置の共通のアプリケーションできわめて高速に確立することが可能となる。
【0044】
もう一つの有利な特徴によれば、さらに、装置から読み出されるデータを保存可能なデータフォーマットで生成し、アダプター−コンピューターインタフェースを介して、コンピューターが読み出すことができる、通信アダプター内の少なくとも一つのファイルに、このデータを保存する目的でも、通信アダプターを備えることができる。この実施例では通信アダプターは、スタンドアロンモードで動作することもできるが、たとえばインターネットブラウザで表示するため、HTMLファイルとしてだけでなく、たとえばデータベースやテーブルすなわちExcelテーブルなどにインポート可能であるような、XMLファイルとしてもデータを生成することができる。
【0045】
したがって、データをインポートおよび処理し、そのデータを使用して表示を生成したり、データベース内へそのデータを保存できる標準のソフトウェアや会社特有のソフトウェアを、コンピューター上に保存しておくことができる。通信アダプターは、たとえば、メモリースティックなどのようなUSB装置や大量記憶装置など、受動装置のようにコンピューターに接続されているにもかかわらず、独立してこのようなデータを生成する。ログオフおよびログオンすることにより、通信アダプターは、通信アダプターのファイルシステムのコンピューターによるリロードを開始させることができ、さらに会社固有のソフトウェアと連携して、通信アダプターは、装置から読み出したデータを処理するための知的ケーブルとしての役割も果たす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
図に示されている実施例に基づいて、以下に本発明について詳細に説明する。本仕様書に記載されている個々の実施例は、独立してあるいは組み合わせて使用することにより、本発明の好ましい実施例を生み出すことができる。図は以下のとおりである。
【0047】
図1には、主電源に依存しない携行時動作可能な2台の携帯用医療用装置1、すなわちおそらくは両者を組み合わせてユーザが使用すると考えられる、血中ブドウ糖計2とインシュリンポンプ3が示されている。両装置ともに、赤外線インタフェースの形態で提供されている、データを送受信するための装置−アダプターインタフェース4が具備されている。図1に示されている実施例では、データを送受信するためのアダプター−装置インタフェース7を有し、赤外線インタフェースの形態で提供されている、装置1の装置−アダプターインタフェース4から通信アダプター6へデータを送信することによって、赤外線データ伝送5が赤外線伝送を通じて実施される。装置−アダプターインタフェース4を介した、通信アダプター6のアダプター−装置インタフェース7に対する装置1の接続は、通信が簡便で、機密が保護され、直接的であることを保証するため、直接ワイヤーサポートまたは直接ワイヤレス(無線または赤外線)接続の形態で実施することが好ましく、ネットワークやサーバーおよび/またはウェブサーバー(イントラネットやインターネット)を介する方法は望ましくない。
【0048】
さらに有利な点として、通信アダプター6は、スタンダロン装置の形式で提供可能である。ワイヤーベースのデータ伝送8の場合、通信アダプター6を、アダプター−コンピューターインタフェース9と伝送ケーブル10を通じて、コンピューター12のコンピューターインタフェース11に接続する。コンピューター12は、たとえば、パーソナルコンピューター、ラップトップ、ハンドヘルドコンピューターまたはインターネットカフェのコンピューター、医院のコンピューター、装置1のユーザが自己の装置1だけを携行するかあるいは自己の装置1と通信アダプター6だけを携行する、医院のコンピューターであってもよい。ユーザが、標準のディスプレイソフトウェアと、たとえば適切な設備のある薬局など、さまざまな種類の医療用装置や治療用装置向けに設計された通信アダプター6付きのコンピューター12を備えた設備を訪れる場合には、ユーザは、装置に保存されているデータを表示するのに、コンピューター12や通信アダプター6を携行する必要がない。ユーザは、通信アダプター6を携行する場合には、たとえばインターネットカフェなどで、標準のディスプレイソフトウェアを備えた任意のコンピューター12で自己のデータを表示することもできる。
【0049】
コンピューター12のワイヤーベースコンピューターインタフェース11は、たとえばシリアルインタフェース、パラレルインタフェース、ファイヤワイヤーインタフェースまたはさらに好ましくはUSBインタフェースなどであってよい。伝送ケーブル10と通信アダプター6上のアダプター−コンピューターインタフェース9は、整合するように選択する。適宜、通信アダプター6には、各種標準の複数のワイヤーベースインタフェースを具備することも可能である。一般に広く使用されており、多くのスペースを必要とせず、高速データ伝送が可能となるので、USBインタフェースが好ましい。通信アダプター6とコンピューター12とのあいだのワイヤレス通信も、WLAN接続形式ではやはり有利である。
【0050】
装置1のデータの読み出しおよびコンピューター12のモニター14上におけるデータの表示を目的として、まず、ケーブル10を使用して通信アダプター6をコンピューター12に接続する。好ましい実施例では、通信アダプター6には、固有の電源または内蔵電源は具備されておらず、ケーブル10を介してコンピューター12のコンピューターインタフェース11によって電力が供給される。したがって、固有の電源が必要なく、空間所要量を増やし、重量を重くするような内蔵バッテリーを組み込んで、携行する必要がないので、通信アダプター6が小型化し、軽量化されるため、ユーザにとって利点がある。
【0051】
コンピューター12に通信アダプター6を接続する際には、通信アダプター6が、アダプター−装置インタフェース7との通信が可能な装置1を検索する検索モードに、自動的に切り換わる。あるいは、通信アダプター6は、たとえばキーを押すなど、ユーザのアクションによって検索モードに切り換わるようにしてもよい。
【0052】
装置1の装置−アダプターインタフェース4が赤外線インタフェースであるような場合、光データ通信を促進するために、やはり赤外線インタフェースである、通信アダプター6のアダプター−装置インタフェース7と整合させる必要がある。通信アダプター6は、内蔵されている装置ドライバーをスクロールし、自己と通信可能な適切な装置1を検索する。
【0053】
装置1上の装置−アダプターインタフェース4、特には、赤外線インタフェースは、通信アダプター6との通信を確立し、データ通信や赤外線データ伝送5を促進するのに装置1上でユーザが手動で活性化させることができるので有利である。装置−アダプターインタフェース4は手動で始動させるので、装置1を他者が利用しているあいだ、電力節減ならびにデータ保護の理由で、インタフェースのスイッチを切っておくことが可能である。
【0054】
接続されている通信アダプター6と、装置1と通信アダプター6との通信をコンピューター12がひとたび認識したなら、コンピューター12の特別なプログラミング、固有のプログラミングあるいは個々のプログラミングを行わなくても、ユーザは、インターネットブラウザを呼び出して、コンピューター12のキーボード13を使用して、インターネットブラウザによってモニター14上に装置1から読み出したデータを表示することができる。このように、装置1と通信アダプター6のユーザは、通信アダプター6から読み出しを行うための特定のソフトウェアをコンピューター12上にインストールしていなくても、インターネットブラウザをインストールした任意のコンピューター12で、データを表示したり参照したりすることが可能となる。
【0055】
これは、コンピューター12から独立した装置1から読み出したデータを処理および表示し、標準の表示ソフトウェアを備えたコンピューター12によって表示可能なデータフォーマットを用いてコンピューター12にアダプター−コンピューターインタフェース9を介してこのデータを送信するか、またはコンピューター12が読み出すようにこのデータを提供するための必須のソフトウェアまたはファームウェアを備えた通信アダプター6によって可能となる。
【0056】
本発明による、別のあるいはその他の態様も図1に示されており、この態様では、通信アダプター6のソフトウェアまたはファームウェアによって、通信アダプター6を制御するための制御コマンドとして、通信アダプター6内のトリガーファイルが読み出され翻訳処理される手段であるReadコマンドが、コンピューター12から通信アダプター6に送信されるという方法で、通信アダプター6が、コンピューター12によって制御される。
【0057】
データの表示に必要なソフトウェアまたはファームウェアが、通信アダプター6内に存在しており、コンピューター12が標準の表示ソフトウェア、すなわちコンピューター上に共通にインストールされている標準プログラムの一部であるような表示ソフトウェアだけを必要とする表示および動作要素としての役割だけを果たし、広く利用されるので、通信アダプター6は、データを表示するのに、コンピューター12からは独立して使用することができる。この種の標準の表示ソフトウェアは、たとえば、一般に、コンピューターのオペレーティングシステムソフトウェアのコンポーネントとして、あるいはコンピューターのオペレーティングシステムソフトウェアとともにユーザに提供されているコンポーネントであるようなプログラムか、あるいはたとえばインターネットブラウザ、HTMLまたはXML表示ソフトウェアなどのような広範に使用されている表示用ソフトウェアのいずれであってもよい。その結果、ユーザは、たとえば旅行中などに任意のコンピューター12に通信アダプター6を接続できるので、通信アダプター6を使用する際の可搬性が非常に高くなる。これは、本当の意味でのプラグアンドプレーシステムであるといえる。必要とされるのは、たとえば、伝送ケーブル10によるUSB接続など、通信アダプター6とコンピューター12とのあいだの通信を確立することだけであり、通信が確立しさえすれば、装置1のデータがコンピューター12上に表示される。この場合、アドミニストレーターの権限は必要とされないので、ユーザによる追加ソフトウェアのインストールが遮断されるようなコンピューターの場合であっても、通信アダプター6を使用できる。
【0058】
ウイルスに対する保護機能がきわめて高い、いわゆる組み込みシステムであるという、もう一つの利点を備えている。コンピューター12は、ユーザインタフェースとしての役割しか果たさず、またユーザがインターネットブラウザ、キーボード、マウスおよびモニターの操作に慣れているので、このユーザインタフェースにも慣れているため、ユーザがきわめて容易に操作を習得できる。
【0059】
装置1から読み出したデータを表示するためのコンピューター12の用途は、装置1の表示要素上でデータを参照する場合に比べ、ユーザにとって多くの利点がある。軽便な装置1は、小さなフォーマット、低解像度でわずかな情報でさえ表示できない小型表示要素しか備えていないため、通常、価値も個々に異なる。データのさらに細部の表示や分析は不可能である、あるいは可能であったとしてもきわめて困難である。それに比べ、コンピューター12のモニター14は、データをもっと広範囲に、しかもグラフやリストなどといった処理された様式で表示でき、トレンド分析も可能である。概して、装置1と通信アダプター6は、通信アダプター6を使用して装置1からコンピューター12に装置1の動作データや測定値を伝送するのに提供され、過去の時点に関する動作データや測定値にかかわりをもつので有利である。この場合、最新データでないデータ、あるいは最新データのみならずたとえば保存されている測定値すなわち履歴などがコンピューター12に伝送され、表示される。特に、ブドウ糖代謝異常の診断や治療においては、動作データや測定値の過去の記録が医療および治療上の関心事である。
【0060】
ユーザは、たとえば赤外線データ伝送5などのデータ伝送が、装置1から通信アダプター6にのみ実施され、通信アダプター6から装置1には実施されないような場合であっても、モニター14上で表示を編集できる。したがって、ユーザがコンピューター12上に代わりに呼び出すことができるように、各種固定表示の変化を通信アダプター6に保存することができる。
【0061】
ただし、図形表示される測定データ、プロファイル、パターン、トレンド、誤作動および誤った投与量などとは別に、コンピューター12は、読み出された装置1のシリアル番号や患者識別番号などといった装置パラメーターも表示可能である。別のソフトウェアでさらにあるいは別に読み出されるXMLデータとは異なり、このようにして読み出されるHTMLデータは、標準として通信アダプター6のみに保存され、通信インタフェース11からアダプター−コンピューターインタフェース9を遮断するときに削除されるので好適であり、したがって、医院や薬局などに備え付けられている通信アダプター6上でデータを読み出すために、ユーザが自分の装置1を携帯するこのような場所などで、公共アクセスコンピューター12で通信アダプター6を使用するときなど特に、機密が保護される。あるいは、通信アダプター6上でデータを手動で削除できるように、通信アダプター6上にリセットボタンを備えたり、モニター14上にリセットアイコンを備えて、通信アダプター6を操作することも可能である。
【0062】
機密保護の問題により、装置1から読み出したデータを、通信アダプター6内の揮発性メモリー内に保存したり、装置1に対するデータ伝送接続を遮断したとき、通信アダプター6のリセットボタンを押すか、モニター14のリセットボタンをクリックして、装置1の通信アダプター6に対する接続を確立したときにこのようなデータを削除することも、また有利である。
【0063】
別の有利な特徴によれば、セキュリティや機密保護の観点から、表示ソフトウェアに、コンピューター12によって表示されるデータを通信アダプター6から読み出すことができるが、通信アダプター6または装置1上でこのようなデータを変更できないソフトウェアを使用することによって、コンピューター12によって装置1から読み出されるデータが、一時的に表示するだけの目的で、コンピューター12に伝送されるので、表示ソフトウェアが装置1からデータを読み出すことができるが、通信アダプター6上に残存しているデータ装置1上に残存している装置1のデータを、削除もしくは変更できない。
【0064】
この場合、データは、コンピューター12に保存されず、標準の表示ソフトウェアを使用して、コンピューター12によって一時的に表示されるに過ぎない。この動作は、テキスト処理プログラムを用いてテキストファイルを開くのに似ており、それによりテキストファイルが対応する記憶媒体から読み出されるが、記憶媒体には残らず、読み取りおよび処理されているあいだ、一時的にのみコンピューターに存在しているに過ぎない。したがって、本発明では、コンピューター12は、その表示ソフトウェアを使用して、通信アダプター6上のデータにアクセスするが、データは、通信アダプター6に残存する。
【0065】
広く利用されているため、インターネットブラウザが、この目的には特に好ましい。というのは、これらは、通常、コンピューターに標準としてインストールされており、標準化された伝送プロトコルやデータファーマットを利用しており、セキュリティ標準に関する観点により、データの読み出しだけが可能で、データの書き込みおよび/または読み出しデータの変更、削除、あるいは上書きは不可能である。すなわち、データは通信アダプター6に伝送されないからである。
【0066】
一部の実施例では、ユーザが、ウェブサーバーまたはホストコンピューターを用いてコンピューター12上で、たとえば自分の装置1の製造元のウェブサイトで、オンライン通信を行う、またはこのウェブサーバーが、コンピューター12に接続された通信アダプター6と通信してもよい。このようにすることで、たとえば、通信アダプター6および/または装置1のソフトウェアまたはファームウェアのアップデートを続行させることができる。
【0067】
図2は、双方向データ伝送を使用する実施例の別の説明図である。この図には、追加機能が提供されたことにより、すなわちコンピューター12から装置1の制御およびプログラミングを行う目的で、データを装置1に伝送するために通信アダプター6が提供されている点で、図1の実施例に対応、それにより、コンピューター12のコンピューターインタフェース11を介して、コンピューター12から装置1の制御やプログラミングを通信アダプター6に引き渡したり、さらに、通信アダプター6のアダプター−装置インタフェース7を介して、通信アダプター6から装置1に引き渡したりする。したがって、図2に示されている実施例では、ワイヤーベースのデータ伝送15が、コンピューター12から通信アダプター6に引き渡され、赤外線データ伝送16が、通信アダプター6から装置1に引き渡される。
【0068】
この場合、通信アダプター6は、基本的には、「インテリジェントケーブル」またはUSB−IRアダプターとしての役割を果たす。通信アダプター6は、USBプロトコルからIRプロトコルにデータを変換し、逆にIRプロトコルからUSBプロトコルにもデータを変換する。この場合、たとえばデータ分析用など、装置ドライバーを備えた固有の追加ソフトウェアをコンピューター12に保存するか、または、通信アダプター6によって提供されるように、コンピューターソフトウェアが装置ドライバーおよび、読み出しデータを利用する。装置1との実際の通信は、通信アダプター6内のファームウェアによって提供される。データはデータ伝送5および8によって装置1から読み出し、コンピューター12に表示できる。さらに、データ伝送15および16によって、装置を操作したり、プログラミングしたり、設定したりすることができる。その結果、たとえば血中ブドウ糖計2で日付および時間を設定したり、またはインシュリンポンプ3で日付けおよび時間を設定したり、および特定の時間ベースの基礎変化率−時間プロファイルを設定することができる。
【0069】
図3は、多数の各種装置1を接続可能な通信アダプター6の一実現例の詳細を示している。装置1は、装置固有の低レベルの装置インタフェース17によって、通信アダプター6のアダプター−装置インタフェース7と通信する。通信アダプター6は、各種プロトコル18.1ないし18.10によって装置1との通信を促進する複数の装置ドライバーを具備している。汎用ファイルマネージャー19が、プロセッサー内のデータ処理20と通信アダプター6内のデータ保存21を制御する。データ出力は、HTMLレポート22の形式またはXMLデータ23の形式で実施される。HTMLレポート22は、READコマンド24とデータアクセス25によって、コンピューター12のインターネットブラウザ26に表示される。XMLデータ23は、READコマンド27とデータアクセス28によって、コンピューター12の他のPCアプリケーション、たとえばExcelに提供される。
【0070】
さらに、ヒューマンインタフェース装置ドライバー31の統合機能30が存在している。このドライバーは、ハードウェアの制御やコマンドの実行のため、USB−IRコマンドコンバーター33に関連する、RreadコマンドおよびWriteコマンド32を生成する。
【0071】
通信アダプター6は、とりわけ、上記の利点、すなわち以下に記載する利点をユーザに提供する。
(i) 特殊なソフトウェを所有したりインストールしなくても、装置1から記録されたデータのデータ分析が可能である。
(ii) 装置1が、操作が単純化する通信アダプター6によって自動的に認識される。
(iii) ワイヤーベースのアダプター−コンピューターインタフェース9の好ましい実施例では、通信アダプター6は、固有の電源を具備する必要がない。
(iv) 別の好ましい実施例では、通信アダプター6のコマンド制御が、アダプター−コンピューターインタフェース9を介して、コンピューター12から通信アダプター6上で読み出しトリガーファイルによって実施される。
【0072】
通信アダプター6は、片側に、装置1、たとえば血中ブドウ糖測定装置などの測定装置、インシュリンポンプやインスリンペンなどの治療用装置または管理用装置、および他方に、表示用および分析用のインテリジェント設備、たとえばパームトップやコンピューターのあいだにおける簡便で効率的な通信を促進する。このように、通信アダプター6は、3つのコア領域、すなわち測定値とデータ(例:血糖値、食物摂取量、運動量、体脂肪率、HbA1c、足および目の検査結果、薬物投与量、血圧)を収集する「収集とモニター」の領域、分析と提言(例:ボーラス提言、レポート、リスクおよび潜在性に関するレポートの作成)を行う「分析と提言」領域、および実際の行動に結びつき、糖尿病の場合には治療の最適化を含むインスリン投与に相当する「行為」領域を網羅する、「ケアサークル」に貢献する。糖尿病に関しては、これには、血中ブドウ糖測定装置、通信アダプター6などのデータ処理装置、およびインスリ管理用設備などがあげられる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】図1には、装置からデータを読み出し、コンピューターから通信アダプターにトリガーファイルを伝送することによって制御される通信アダプターが示されている。
【図2】図2には、装置からデータを読み出し、コンピューターによって装置を動作させるための通信アダプターが示されている。
【図3】図3には、対応するシステム環境と通信アダプターのプロセス制御の概略構造が示されている。
【符号の説明】
【0074】
1 装置
2 血中ブドウ糖計
3 インシュリンポンプ
4 装置−アダプターインタフェース
5 IRデータ伝送
6 通信アダプター
7 アダプター−装置インタフェース
8 ワイヤーベースデータ伝送
9 アダプター−コンピューターインタフェース
10 伝送ケーブル
11 コンピューターインタフェース
12 コンピューター
13 キーボード
14 モニター
15 ワイヤーベースデータ伝送
16 IRデータ伝送
17 装置インタフェース
18 プロトコル
19 汎用ファイルマネージャー
20 データ処理
21 データ保存
22 HTMLレポート
23 XMLデータ
24 Readコマンド
25 データアクセス
26 インターネットブラウザ
27 Readコマンド
28 データアクセス
29 PCアプリケーション
30 統合機能
31 ヒューマンインタフェース装置ドライバー
32 Read/Writeコマンド
33 コマンドコンバータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用または治療用装置(1)が、
前記装置(1)を制御するための装置プロセッサー、および
通信アダプター(6)と装置プロセッサーとの通信のための装置−アダプターインタフェース(4)を具備しており、
さらには、前記通信アダプター(6)が
前記通信アダプター(6)を制御するためのアダプタープロセッサー、
前記装置(1)と前記通信アダプター(6)とのあいだの通信のためのアダプター−装置インタフェース(7)、
前記コンピューター(12)のコンピューターインタフェース(11)と前記アダプタープロセッサーとの通信のためのアダプター−コンピューターインタフェース(9)、および
前記装置(1)と通信するための対応する伝送プロトコル(18)を有する装置ドライバーを具備しており、
前記通信アダプター(6)が、前記コンピューター(12)とは別に、前記装置(1)から読み出されたデータを処理し、前記コンピューター(12)上にそのデータを表示できるように、前期アダプター−コンピューターインタフェース(9)を介して、前記コンピューター(12)によって読み出すための標準の表示ソフトウェアを使用して、前記コンピューター(12)よる表示が可能なデータフォーマットでデータを提供するのに必要なソフトウェアまたはファームウェアを具備している通信アダプター(6)を特徴とする携帯用の携行時に動作可能な医療用または治療用装置(1)、特にはブドウ糖代謝異常の診断や治療を目的とした装置、医療用または治療用装置と、前記装置(1)の動作パラメーターや測定データの表示および/または前記装置(1)の操作に役立つコンピューター(12)とのあいだのデータ伝送を目的として、装置(1)に使用するための通信アダプター(6)。
【請求項2】
前記医療用または治療用装置(1)が、
前記装置(1)を制御するための装置プロセッサー、および
前記通信アダプター(6)と装置プロセッサーとの通信のための装置−アダプターインタフェース(4)を具備しており、
さらには、前記通信アダプター(6)が
前記通信アダプター(6)を制御するためのアダプタープロセッサー、
前記装置(1)と前記通信アダプター(6)との通信のためのアダプター−装置インタフェース(7)、
前記コンピューター(12)のコンピューターインタフェース(11)とアダプタープロセッサーとの通信のためのアダプター−コンピューターインタフェース(9)、および
前記装置(1)と通信するための対応する伝送プロトコル(18)を有する装置ドライバーを具備しており、
前記通信アダプター(6)のソフトウェアまたは」ファームウェアによって、前記通信アダプター(6)に関する制御コマンドとして翻訳処理される、前記通信アダプター(6)内のトリガーファイルを読み出すときに用いられるReadコマンドが、前記コンピューター(12)から前記通信アダプター(6)に送信されることにより、前記コンピューター(12)による前記通信アダプター(6)の制御が実施されることを特徴とする請求項1記載の携帯用の携行時に動作可能な医療用または治療用装置(1)、特にはブドウ糖代謝異常の診断や治療を目的とした装置、医療用または治療用装置と、前記装置(1)の動作パラメーターや測定データの表示および/または前記装置(1)の操作に役立つコンピューター(12)とのあいだのデータ伝送を目的とした装置(1)に使用するための通信アダプター(6)。
【請求項3】
前記装置(1)と前記通信アダプター(6)との通信のための前記アダプター−装置インタフェース(7)が、ワイヤレスデータ通信用のインタフェースであって、特には赤外線インタフェースや、たとえばブルーツースインタフェースなどの無線インタフェースであることを特徴とする請求項1または2記載の通信アダプター(6)。
【請求項4】
前記コンピューター(12)の前記コンピューターインタフェース(11)とアダプタープロセッサーとの通信のための前記アダプター−コンピューターインタフェース(9)が、ワイヤーベースデータ通信用のインタフェースであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信アダプター(6)。
【請求項5】
前記ワイヤーベースのアダプター−コンピューターインタフェース(9)が、シリアルインタフェース、パラレルインタフェース、ファイヤワイヤーインタフェースのいずれかであって、USBインタフェースであることが好適であることを特徴とする請求項4記載の通信アダプター(6)。
【請求項6】
複数の装置ドライバーから、手元の前記装置(1)に適した装置ドライバーを選択するために、装置(1)が、前記アダプター−装置インタフェース(7)を介して、前記通信アダプター(6)と通信を行う場合に、自動的に照会を受ける、対応する通信プロトコル(18)を有する複数の装置ドライバーを具備することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の通信アダプター(6)。
【請求項7】
前記コンピューター(12)によって前記装置(1)から読み出されたデータを表示するため、前記通信アダプター(6)によって生成されるデータフォーマットが、インターネットブラウザによって表示可能なフォーマット、またはHTMLもしくはXML表示ソフトウェアによって表示可能なHTMLもしくはXMLフォーマットであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の通信アダプター(6)。
【請求項8】
さらに前記通信アダプター(6)が、保存可能なデータフォーマットで、前記装置(1)から読み出されるデータを生成し、前記アダプター−コンピューターインタフェース(9)を介して、前記コンピューター(12)による読み出しが可能な、前記通信アダプター(6)内の少なくともひとつのファイルにこのデータを保存することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の通信アダプター(6)。
【請求項9】
固有の電源または内蔵電源を具備せず、前記アダプター−コンピューターインタフェース(9)を介して、前記コンピューター(12)から電力の供給を受けることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の通信アダプター(6)。
【請求項10】
前記コンピューター(12)から前記装置(1)のプログラムを行い、それにより、前記コンピューター(12)からの前記装置(1)のプログラミングが、前記コンピューター(12)の前記コンピューターインタフェース(11)を介して、前記通信アダプター(6)に引き渡され、さらにはそれとは逆に、前記通信アダプター(6)の前記アダプター−装置インタフェース(7)を介して、前記通信アダプターから前記装置(1)に引き渡されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の通信アダプター(6)。
【請求項11】
前記装置(1)が医学的に重要なパラメーターを判定または記録するための、分析可能な測定装置、特には血中ブドウ糖計(2)、コレステロール測定装置、血液凝固パラメーター測定装置、血圧測定装置、体重測定装置、血糖値レコーダー、血圧レコーダー、または薬剤を体内に灌注するための装置であって、特にはインシュリンポンプ(3)であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の通信アダプター(6)。
【請求項12】
前記装置(1)と前記通信アダプター(6)が、前記通信アダプター(6)を介して、前記装置(1)から前記コンピューター(12)に前期装置(1)の動作データまたは測定値を伝送し、それによって、これが過去のタイムポイントにおける動作データや測定値にかかわりをもつように、提供されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の通信アダプター(6)。
【請求項13】
前記医療用または治療用装置(1)が、
前記装置(1)を制御するための装置プロセッサー、および
前記通信アダプター(6)と装置プロセッサーの通信のための装置−アダプターインタフェース(4)とを具備しており、
さらには、前記通信アダプター(6)が
前記通信アダプター(6)を制御するアダプタープロセッサー、
前記装置(1)と前記通信アダプター(6)とのあいだの通信のためのアダプター−装置インタフェース(7)、
前記コンピューター(12)のコンピューターインタフェース(11)と前記アダプタープロセッサーとの通信のためのアダプター−コンピューターインタフェース(9)、および
前記装置(1)と通信するための対応する伝送プロトコル(18)を有する装置ドライバーを具備しており、
前記通信アダプター(6)が、前記コンピューター(12)とは別に、前記装置(1)から読み出されたデータを処理し、前記コンピューター(12)上にそのデータを表示できるように、前期アダプター−コンピューターインタフェース(9)を介して、前記コンピューター(12)によって読み出すための標準の表示ソフトウェアを使用して、前記コンピューター(12)よる表示が可能なデータフォーマットでデータを提供するのに必要なソフトウェアまたはファームウェアを具備していることを特徴とする携帯用の携行時に動作可能な医療用装置または治療用装置(1)、特にはブドウ糖代謝異常の診断や治療を目的とした装置、医療用装置または治療用装置と、前記装置(1)の動作パラメーターや測定データの表示および/または前記装置(1)の操作に役立つコンピューター(12)とのあいだのデータ伝送を目的とした装置(1)間で、通信アダプター(6)を介してデータを伝送するための方法。
【請求項14】
前記医療用または治療用装置(1)が、
前記装置(1)を制御するための装置プロセッサー、および
前記通信アダプター(6)と装置プロセッサーとの通信のための装置−アダプターインタフェース(4)とを具備しており、
さらには、前記通信アダプター(6)が
前記通信アダプター(6)を制御するアダプタープロセッサー、
前記装置(1)と前記通信アダプター(6)とのあいだの通信のためのアダプター−装置インタフェース(7)、
前記コンピューター(12)のコンピューターインタフェース(11)と前記アダプタープロセッサーとの通信のためのアダプター−コンピューターインタフェース(9)、および
前記装置(1)と通信するための対応する伝送プロトコル(18)を有する装置ドライバーを具備しており、
前記通信アダプター(6)のソフトウェアまたはファームウェアによって、前記通信アダプター(6)に関する制御コマンドとして翻訳処理される、前記通信アダプター(6)内のトリガーファイルを読み出すときに用いられるReadコマンドが、前記コンピューター(12)から前記通信アダプター(6)に送信されることにより、前記コンピューター(12)による前記通信アダプター(6)の制御が実施されることを特徴とする携帯用の携行時に動作可能な医療用または治療用装置(1)、特にはブドウ糖代謝異常の診断や治療を目的とした装置、医療用または治療用装置と、前記装置(1)の動作パラメーターや測定データの表示および/または前記装置(1)の操作に役立つコンピューター(12)とのあいだのデータ伝送を目的とした装置(1)間で、通信アダプター(6)を介してデータを伝送するための方法。
【請求項15】
請求項13または14に記載の方法であって、前記通信アダプター(6)が、複数の装置ドライバーから、手元の前記装置(1)に適した装置ドライバーを選択するために、装置(1)が、前記アダプター−装置インタフェース(7)を介して、前記通信アダプター(6)と通信を行う場合に、自動的に照会を受ける、対応する通信プロトコル(18)を有する複数の装置ドライバーを具備することを特徴とする方法
【請求項16】
携帯用の携行時に動作可能な医療用または治療用装置(1)、特にはブドウ糖代謝異常の診断や治療を目的とした装置を、前記医療用または治療用装置と、前記装置(1)の動作パラメーターや測定データの表示および/または前記装置(1)の操作に役立つコンピューター(12)とのあいだのデータ伝送によって操作するためのシステムであって、
請求項1ないし12のどれかひとつに記載の、前記装置(1)を制御する装置プロセッサーおよび前記通信アダプター(6)と装置プロセッサーとの通信のための装置−アダプターインタフェース(4)とを有する、少なくともひとつの医療用または治療用装置(1)を具備していることを特徴とするシステム。
【請求項17】
前記医療用または治療用装置(1)が、独立して動作可能である、接続されているほかのコンポーネントや装置とは独立し得る、前記通信アダプター(6)からは独立し得る装置(1)であることを特徴とする請求項16記載のシステム。
【請求項18】
前記医療用または治療用装置(1)が、医学的に重要なパラメーターを判定または記録するための、分析可能な測定装置、特には血中ブドウ糖値計(2)、血糖値測定装置または血糖値レコーダー、コレステロール測定装置、血液凝固パラメーター測定装置、血圧測定装置、血圧レコーダー、体重測定装置、または薬剤を体内に灌注するための装置であって、特にはインシュリンポンプ(3)であることを特徴とする請求項16または17記載のシステム(6)。
【請求項19】
表示ソフトウェアが、前記通信アダプター(6)から表示するデータを読み取り可能であるが、前記通信アダプター(6)または前記装置(1)から読み取り不能なソフトウェアであり、したがって、表示ソフトウェアは、前記装置(1)からデータを読み出すが、前記通信アダプター(6)上に残存しているデータおよび/または前記装置(1)上に残存しているデータを、それぞれ前記通信アダプター(6)または前記装置(1)で、削除したり変更したりすることが不可能であるため、前記コンピューター(12)によって前記装置(1)から読み出されたデータは、一時的に表示することだけを目的として、前記コンピューター(12)に伝送されることを特徴とする請求項16〜18のいずれか1項に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−111514(P2007−111514A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−226746(P2006−226746)
【出願日】平成18年8月23日(2006.8.23)
【出願人】(501205108)エフ ホフマン−ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト (285)
【Fターム(参考)】