説明

摩擦点接合方法及び摩擦点接合装置

【課題】 スポット接合時に第1,第2金属部材を回転ツールにより変形させることなく中間部材に確実に押圧し、第2金属部材の金属メッキ層を剥離させることなく第2金属部材を中間部材で確実に受け止めて、第1,第2金属部を確実にスポット接合する、摩擦点接合方法及び摩擦点接合装置を提供する。
【解決手段】 第2金属部材W2のうち接合部WSに対応する第2治具60側の面とその周辺の所定領域部分を、回転ツール11の先端部の面積よりも大きな面積を有する中間部材65の当接面65aに当接させた状態で、その中間部材65に回転ツール11により第1,第2金属部材W1,W2を押圧して、スポット接合を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1,第2金属部材を重ね合わせ、回転ツールにより第1金属部材を摩擦熱で軟化させ塑性流動させてスポット接合する摩擦点接合方法及び摩擦点接合装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、第1,第2金属部材を重ね合わせた状態で、それら重ね合わせた部分を受け具で受け止めると共に、受け具に対して第1,第2金属部材を挟んで対向状に位置する回転ツールを回転させ、この回転ツールにより第1金属部材側から第1,第2金属部材を押圧することにより、その摩擦熱により第1金属部材を軟化させ塑性流動させて、第1,第2金属部材をスポット接合する摩擦点接合技術が周知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特に、特許文献1の摩擦点接合技術は、表面に亜鉛メッキ層が形成された鋼板とアルミニウム板とを重ね合わせてスポット接合する技術であり、回転ツールによりアルミニウム板側からアルミニウム板と鋼板を押圧することで、その押圧部付近において、アルミニウム板を軟化させ塑性流動させ、アルミニウム板の酸化皮膜を破壊すると共に鋼板の亜鉛メッキ層を周囲に押し退けて、鋼板とアルミニウム板の新生面同士を固相接合する。
【0004】
ところで、自動車の車体等においては、主に軽量化を目的に、鋼板と共にアルミニウム合金板を使用した構造が広く実用化されつつあり、この鋼板とアルミニウム合金板とをスポット接合する場合に、前記の摩擦点接合技術が有効である。例えば、車体のリッドを補強するアルミニウム合金製のレインフォースメントと、このリッドにヒンジを取付ける為のボルトを結合した鋼製のボルトリテーナとを接合する場合への適用が考えられる。
【特許文献1】特開2005−34879号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記の摩擦点接合技術では、回転ツールにより第1,第2金属部材にその面直交方向から比較的大きな押圧力を加えることになる。それ故、第1,第2金属部材をスポット接合位置以外の位置でクランプする必要があるが、受け具の先端の面積は回転ツールの先端と略同じ小さな面積であり、その受け具で直接に第1,第2金属部材を受け止めるため、回転ツールにより押圧された第1,第2金属部材が変形してしまう虞があり、そうなると、この第1,第2金属部材と他の部材との組み付け性が悪くなる。
【0006】
そこで、受け具の先端の面積を大きくすることが考えられる。しかし、第1,第2金属部材の接合部の近傍部をクランプ装置でクランプするようにした場合、更に、第1,第2金属部材の接合部付近の形状が凹部や凸部が存在する形状である場合、更に、回転ツールと受け具とをユニット化してロボットにより一体的に移動させるようにした場合、受け具がクランプ装置と干渉する虞もあり、また、接合部の平坦面の幅が大きくない場合も含めて、この受け具により第1,第2金属部を確実に受け止めることができない、つまり正常にスポット接合できない虞が生じる。
【0007】
しかも、スポット接合時、摩擦熱で第2金属部材(例えば、鋼板)の金属メッキ層(例えば、亜鉛メッキ層)が軟化又は溶融し、且つ、第2金属部材には受け具から非常に高い圧力が加わるため、表面に金属メッキ層が形成された第2金属部材では、その金属メッキ層が剥離する虞があり、そうなると、第2金属部材の耐食性が著しく低下する。また、第2金属部材から剥離した金属メッキ層が受け具の先端に堆積する虞があり、そうなると、スポット接合時の第2金属部材に対する受け具の位置が所期の位置からずれてしまい、第1,第2金属部材の接合品質が低下する虞がある。これを防止するため、受け具に堆積した金属メッキ層の除去作業を行うことは面倒である。
【0008】
本発明の目的は、スポット接合時に第1,第2金属部材を回転ツールにより変形させることなく中間部材に確実に押圧し、第2金属部材の金属メッキ層を剥離させることなく第2金属部材を中間部材で確実に受け止めて、第1,第2金属部を確実にスポット接合し、第2金属部材の耐食性の低下、第1,第2金属部材の接合品質の低下を防止し、第1,第2金属部材を接合してなる寸法精度が良い接合製品を作製すること、等である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の摩擦点接合方法は、第1金属部材と第1金属部材よりも融点が高く且つ表面に金属メッキ層が形成された第2金属部材とを重ね合わせた状態で、それら重ね合わせた部分を受け具で受け止めると共に受け具に対して第1,第2金属部材を挟んで対向状に位置する回転ツールを回転させ第1,第2金属部材を押圧することにより、その摩擦熱により少なくとも第1金属部材を軟化させ塑性流動させて第1,第2金属部材をスポット接合する摩擦点接合方法において、前記第1,第2金属部材の複数の接合位置に対応させて、回転ツールの先端部の面積よりも大きな面積で第2金属部材と当接可能な当接面と、この当接面の反対側に位置し受け具と当接可能な当接部とを有する中間部材を配置し、前記回転ツールと受け具を各接合位置に移動させ、前記各接合位置で受け具を中間部材の当接部に当接させると共に、中間部材の当接面に第2金属部材を当接させた状態で、回転ツールにより中間部材に対して第1,第2金属部材を押圧し、接合部における第2金属部材の金属メッキ層を軟化させ塑性流動させて接合部の周囲に押出して前記スポット接合されることを特徴とする。
【0010】
この摩擦点接合方法では、回転ツールと受け具が各接合位置に移動され、各接合位置で受け具が中間部材の当接部に当接すると共に、中間部材の当接面に第2金属部材が当接した状態で、回転ツールにより中間部材に対して第1,第2金属部材が押圧される。すると、その摩擦熱により、接合部において、第1金属部材が軟化し塑性流動すると共に、第2金属部材の金属メッキ層が軟化し塑性流動して前記接合部の周囲に押出されて、スポット接合される。ここで、例えば、前記第1金属部材がアルミニウム合金板であり、前記第2金属部材が鋼板であり、前記金属メッキ層が亜鉛メッキ層である(請求項2)。
【0011】
請求項3の摩擦点接合装置は、第1金属部材と第1金属部材よりも融点が高く且つ表面に金属メッキ層が形成された第2金属部材とを重ね合わせた状態で、それら重ね合わせた部分を受け具で受け止めると共に受け具に対して第1,第2金属部材を挟んで対向状に位置する回転ツールを回転させ第1,第2金属部材を押圧することにより、その摩擦熱により少なくとも第1金属部材を軟化させ塑性流動させて第1,第2金属部材をスポット接合する摩擦点接合装置において、前記第1,第2金属部材の複数の接合位置に対応させて配置され、回転ツールの先端部の面積よりも大きな面積で接合時に第2金属部材と当接する当接面と、この当接面の反対側に位置し接合時に受け具と当接する当接部とを有する中間部材と、前記回転ツールを回転させ第1,第2金属部材を押圧する回転ツール駆動手段と、前記受け具と回転ツールと回転ツール駆動手段とを有する接合ガンを装備し、この接合ガンを各接合位置に移動させ、前記スポット接合を行う接合動作位置とこの接合動作位置から退避した待機位置とに亙って移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする。この摩擦点接合装置では、請求項1と同様の作用を奏する。ここで、例えば、前記移動手段がロボットである(請求項4)。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の摩擦点接合方法によれば、第1,第2金属部材の複数の接合位置に対応させて、回転ツールの先端部の面積よりも大きな面積で第2金属部材と当接可能な当接面と、この当接面の反対側に位置し受け具と当接可能な当接部とを有する中間部材を配置し、回転ツールと受け具を各接合位置に移動させ、各接合位置で受け具を中間部材の当接部に当接させると共に、中間部材の当接面に第2金属部材を当接させた状態で、回転ツールにより中間部材に対して第1,第2金属部材を押圧し、接合部における第2金属部材の金属メッキ層を軟化させ塑性流動させて接合部の周囲に押出してスポット接合される。このように、スポット接合時に、面積が小さな受け具を第2金属部材に直接接触させずに、中間部材に対して回転ツールにより第1,第2金属部材を変形させることなく確実に押圧し、中間部材から第2金属部材に加わる圧力を低く抑えることができるので、中間部材で第2金属部材の金属メッキ層を剥離させることなく第2金属部材を確実に受け止めて、第1,第2金属部を確実にスポット接合することができる。つまり、受け具、中間部材に剥離した金属メッキ層が堆積することを防止し、その結果、第2金属部材の耐食性の低下、第1,第2金属部材の接合品質の低下を防止し、第1,第2金属部材を接合してなる寸法精度が良い接合製品を作製することが可能になる。尚、中間部材としては、接合時の摩擦熱による温度よりも融点が高い金属で構成することが好ましい。
【0013】
請求項2の摩擦点接合方法によれば、第2金属部材が鋼板であり、金属メッキ層が亜鉛メッキ層であるので、スポット接合時に鋼板から亜鉛メッキ層が剥離すること、また、剥離した亜鉛メッキ層が受け具に堆積することを防止できる。
【0014】
請求項3の摩擦点接合装置によれば、中間部材と接合ガンと移動手段を設け、中間部材が当接面と当接部を有するので、回転ツールと受け具を各接合位置に移動させ、各接合位置で受け具を中間部材の当接部に当接させると共に、中間部材の当接面に第2金属部材を当接させた状態で、回転ツールにより中間部材に対して第1,第2金属部材を押圧し、接合部における第2金属部材の金属メッキ層を軟化させ塑性流動させて接合部の周囲に押出してスポット接合される。スポット接合時に、面積が小さな受け具を第2金属部材に直接接触させずに、中間部材に対して回転ツールにより第1,第2金属部材を変形させることなく確実に押圧し、中間部材から第2金属部材に加わる圧力を低く抑えることができるため、中間部材で第2金属部材の金属メッキ層を剥離させることなく第2金属部材を確実に受け止めて、第1,第2金属部を確実にスポット接合することができる。その他、請求項1と同様の効果を奏する。
【0015】
請求項4の摩擦点接合装置によれば、移動手段がロボットであるので、接合ガンを各接合位置へ移動させると共に、接合動作位置と待機位置とに亙って確実に且つ敏速に移動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の摩擦点接合方法及び摩擦点接合装置は、第1金属部材と第1金属部材よりも融点が高く且つ表面に金属メッキ層が形成された第2金属部材とを重ね合わせた状態で、それら重ね合わせた部分を受け具で受け止めると共に受け具に対して第1,第2金属部材を挟んで対向状に位置する回転ツールを回転させ第1,第2金属部材を押圧することにより、その摩擦熱により少なくとも第1金属部材を軟化させ塑性流動させて第1,第2金属部材をスポット接合するものである。
【実施例1】
【0017】
摩擦点接合装置1は、接合ガン3を装備したロボット2(図1〜図3参照)と、ロボット2と接合ガン3を駆動制御する制御装置4(図1参照)と、接合ガン3でスポット接合する第1,第2金属部材W1,W2を重ね合わせた状態で位置決め保持するワーク保持装置5(図4〜図6参照)とを備えている。
【0018】
図1に示すように、ロボット2は、例えば、汎用の6軸垂直多関節型ロボットであり、そのロボットハンド2aの先端部に接合ガン3が装備され、このロボット2が、接合ガン3を、ワーク保持装置5で位置決め保持された第1,第2金属部材W1,W2をスポット接合する接合動作位置と、この接合動作位置から退避した待機位置とに亙って移動させる。このロボット2が移動手段に相当するものである。
【0019】
図2に示すように、接合ガン3は、受け具10、回転ツール11、回転ツール駆動機構12を有する。受け具10と回転ツール11は上下に対向状に配設され、受け具10は逆L字状のアーム13の上先端部に着脱可能に下向きに取付けられ、アーム13の下部側に回転ツール駆動機構12が設けられ、この回転ツール駆動機構12に回転ツール11が着脱可能に上向きに取付けられている。回転ツール駆動機構12は、回転ツール11を接合軸Xを中心に回転させる回転モータ14と、回転ツール11を接合軸Xに沿って昇降させ第1,第2金属部材W1,W2を押圧する昇降モータ15とを有する。
【0020】
図3に示すように、回転ツール11は、胴体部11aの先端面(上端面)にショルダ部11bが形成されている。このショルダ部11bは平坦ではなく、所定角度に傾斜して接合軸Xを中心とする円錐形状に窪んだ形状をなし、ショルダ部11bの中心部にピン部11cが突設されている。受け具10は、回転ツール11と略同径に形成され、その先端面(下端面)は平坦面に形成されている。
【0021】
図1に示すように、制御装置4は、ロボット2の各種電動のアクチュエータ(図示略)にハーネス16を介して接続されて、それらアクチュエータを夫々駆動制御し、また、接合ガン3の回転モータ14と昇降モータ15にハーネス17と中継ボックス18とハーネス19を介して接続され、これら回転モータ14と昇降モータ15を夫々駆動制御する。
【0022】
次に、ワーク保持装置5について説明する。
図4〜図6に示すように、ワーク保持装置5は、ワーク保持台6と、ワーク保持台6に第1,第2金属部材W1,W2を重ね合わせた状態で位置決めする位置決め機構7と、ワーク保持台6に位置決めされた第1,第2金属部材W1,W2をクランプするクランプ機構8とを備えている。尚、図4、図5に矢印で示す前方を前方として説明する。
【0023】
ここで、第1金属部材W1がアルミニウム合金板であり、その表面には酸化皮膜が形成されており、第2金属部材W2がアルミニウム合金板よりも融点が高い鋼板であり、その表面に防錆機能を有する亜鉛メッキ層WZnが形成されている(図16〜図19参照)。具体的には、図13〜図15に示すように、第1金属部材W1が車体のトランクリッド20を補強するアルミニウム合金製のレインフォースメントであり、第2金属部材W2がトランクリッド20にヒンジ21を取付ける為の1対のボルト22を結合した鋼製のボルトリテーナであり、この第1,第2金属部材W1,W2がスポット接合されて、第1,第2金属部材W1,W2からなる接合製品が形成される。
【0024】
トランクリッド20は、アウタパネル20aとインナパネル20bとを有し、これらの周囲部分同士がヘミング加工により結合され、閉断面が形成され、インナパネル20bの内面に夫々が第1,第2金属部材W1,W2からなる1対の接合製品が結合されている。各第1金属部材W1はインナパネル20bの半分よりも少し小さなサイズで略矩形形状であり、その第1金属部材W1の左右方向外側部分に円形の凸部W1aが形成されている。各第2金属部材W2は板片状に形成され、その中央部分に第1金属部材W1の凸部W1aに対応した凸部W2aが形成され、その凸部W2aの両側部分に1対のボルト22が貫通状に結合されている。
【0025】
第1金属部材W1に第2金属部材W2の略全部が当接し、1対のボルト22が第1金属部材W1を貫通した状態で、凸部W1a,W2aの頂板部同士が2箇所でスポット接合されている。第1金属部材W1がインナパネル20bに当接し、1対のボルト22がインナパネル20bを貫通し、且つ、インナパネル20bの外面に当接したヒンジ21の固定板部21aを貫通し、これらボルト22に1対のナット23が夫々螺合されて、インナパネル20bに第1,第2金属部材W1,W2と共にヒンジ21が締結される。
【0026】
さて、図4〜図6に示すように、ワーク保持装置5は、2組の第1,第2金属部材W1,W2を左右対称に位置決め機構7で位置決めした状態で、クランプ機構8で同時にクランプ可能な装置であり、クランプされた2組の第1,第2金属部材W1,W2に対しては、ロボット2と接合ガン3により自動的にスポット接合が行われる。
【0027】
ワーク保持台6においては、複数の脚部30a及び梁部30bとを連結して台フレーム30が形成され、この台フレーム30上に矩形のベース板31が固定され、ベース板31上に左右1対のワーク載置板32が固定され、各ワーク載置板32に第1金属部材W1が載置され、各第1金属部材W1に第2金属部材W2が載置される。
【0028】
位置決め機構7においては、各ワーク載置板32に前後2個の位置決めピン40,41が立設され、前側の位置決めピン40はワーク載置板32の左右方向外側部分に配置され、後側の位置決めピン41はワーク載置板32の左右方向中央部分に配置され、これら位置決めピン40,41に、第1金属部材W1に形成された位置決め穴が上側から係合する。各ワーク載置板32の後側の位置決めピン41の左右方向内側部分には、ワーク載置板32に載置された第1金属部材W1を検出する近接センサ43が設けられている。
【0029】
クランプ機構8においては、2組の第1,第2金属部材W1,W2に対応させて、2組の第1,第2治具50,60が左右対称に設けられ、各組の第1,第2治具50,60により、各組の第1,第2金属部材W1,W2のうちスポット接合される接合部WSの左右両側の近傍部がクランプされる。
【0030】
各ワーク載置板32の前側部分に第1治具50が設けられ、その第1治具50は、左右1対の第1治具部材51と、これら第1治具部材51の間に位置する支持部材55とを有する。1対の第1治具部材51と支持部材55は、夫々平面視にて部分円形状に形成され、互いに対向する鉛直面同士を当接させて直列状に配置され、夫々ボルトによりワーク載置板32の上面に固定されている。
【0031】
1対の第1治具部材51は、第1金属部材W1に当接する比較的広い上面を有する第1クランプ部52を有し、各第1治具部材51には、第2金属部材W2に結合されたボルト22が上側から挿入されるボルト穴53が形成されている。このボルト穴53は位置決め機能を有し、前記位置決めピン40,41と協働して、第1,第2金属部材W1,W2を確実に位置決めする。また、各第1治具部材51には、ボルト穴53に挿入されたボルト22を検出する近接センサ54が設けられている。
【0032】
ここで、ベース板31とワーク載置板32には、1対の第1治具部材51の間において、回転ツール11がベース板31の下側から通過してスポット接合を可能に回転ツール通過孔31a,32aが形成されている。支持部材55は回転ツール通過孔31a,32aの上側に設けられ、この支持部材55は、第1,第2金属部材W1,W2の隣り合う1対の接合部WSの間を第1治具50側から支持する支持部58を有する。
【0033】
図8〜図10に示すように、支持部材55は、ワーク載置板32に固定する為の固定部56と、固定部56から上方へ膨出する平面視円形の膨出部57と、膨出部57の上面に固定的に設けられた支持部58とを有する。固定部56と膨出部57には、回転ツール11が下側から通過してスポット接合を可能に、平面視にて左右方向に長い長円形の回転ツール通過孔55aが形成されている。支持部58は、回転ツール11と干渉しないように、細長い架橋部58aとその両端側の扇形部58bからなる細長い形状に形成されて、回転ツール通過孔55aの長さ方向中央部を跨ぐように設けられている。
【0034】
図4〜図7に示すように、ベース板31の後部の左右方向中央部には、クランプアーム70が枢支軸71を介して左右方向向きの軸回りに回動自在に連結されている。このクランプアーム70はワーク載置板32の上側に配設され、水平姿勢のときに先端部がベース板31の前端部付近に位置する。また、クランプアーム70は枢支軸71から後側へく字状に延び、その基端部にエアシリンダ73のロッド74の先端部が回動自在に連結され、エアシリンダ73の基端部がワーク保持台6に対して回動自在に連結されている。
【0035】
エアシリンダ73には加圧エア供給装置(図示略)から加圧エアが供給され、制御装置4により加圧エア供給装置が制御されエアシリンダ73が駆動されて、クランプアーム70が水平姿勢と鉛直姿勢とに亙って自動的に切換えられる。尚、75は、クランプアーム70を水平姿勢付近でガイドするガイド部材である。クランプアーム70の先端部分には左右両側へ張り出す1対の連結部材76が固定され、これら連結部材76に左右1対の第2治具60のベースであるクランプベース77が固定されている。
【0036】
第2治具60(中間部材に相当する)の各クランプベース77には、左右1対の第2治具部材61と、これら第2治具部材61の間に位置する受け部材65が取付けられ、各クランプベース77には、受け部材65と反対側に位置し、接合時に受け具10が当接可能な当接部77aが設けられている。1対の第2治具部材61と受け部材65は、夫々平面視にて細長い矩形形状に形成され、互いに対向する鉛直面同士を当接させて直列状に配置され、夫々ボルトによりクランプベース77のうちクランプアーム70が水平姿勢のときにワーク載置板32と対向する下面に固定されている。
【0037】
1対の第2治具部材61は、第2治具50側へ突出して第2金属部材W2に当接する第2クランプ部62を有する。受け部材65は、鋼製の比較的厚肉のブロック状に形成され、回転ツール11の先端部(ショルダ部11b)の面積よりも大きな面積を有する当接面65aを有し、その当接面65aを第2金属部材W2のうち接合部WSに対応する第2治具側60の面とその周辺の所定領域部分に当接させて第1,第2金属部材W1,W2を受け止める。この所定領域部分とは、ボルトリテーナからなる第2金属部材W2の凸部W2aの頂部全部である。尚、受け部材65の当接面65aの面積は、接合部WSの大きさを考慮して、回転ツール11のショルダ部11bの径の1.2倍以上、好ましくは1.5倍以上の径の面積を有する。
【0038】
レインフォースメントからなる第1金属部材W1とボルトリテーナからなる第2金属部材W2の凸部W1a,W2a同士を接合するために、1対の第2治具部材61に対して受け部材65が上側へ凹んだ位置に配設され、第1治具50の支持部材55の支持部58は、1対の第1治具部材51よりも上側へ突出している。
【0039】
クランプアーム70の先端部には被押圧部材80が固定され、被押圧部材80には先端側へ突出する傾斜状の係合部80aが形成されている。クランプアーム70が水平姿勢のとき、係合部80aは前方下がりに穏やかに傾斜する状態となる。一方、ベース板31の前端部の左右方向中央部にエア又は油圧駆動式の駆動シリンダ81が後方向きに取付けられ、その出力ロッド82に傾斜状の駆動部82aが設けられている。この駆動部82aは後方上がりに穏やかに傾斜し、係合部80aに係合解除可能に係合する。この被押圧部材80と駆動シリンダ82によりクランプ駆動機構83が構成され、このクランプ駆動機構83が作動して、第2治具60が第1治具50に対して強力に押圧される。
【0040】
ここで、前記のように、第2治具60は、第2クランプ部62を有する1対の第2治具部材61と受け部材65とを分割した構成であり、この摩擦点接合装置1には、接合部WSに対応する金属部材W1,W2の面と直交する方向(接合軸平行方向)における第2クランプ部62と受け部材65の当接面65aとの相対位置を可変に調節可能な位置調節機構85(図11、図12参照)が設けられている。
【0041】
図11、図12に示すように、この位置調節機構85は、クランプベース77と各第2治具部材61との間に介装可能なシム86(スペーサ86)を備え、図11に示すように、ボルト87によりクランプベース77にシム86を介在させないで第2治具部材61を固定した状態と、シム86を介在させて第2治具部材61を固定した状態とに切換え可能に構成してある。複数のシム86を重ねたり、種々の厚さのシム86を備えることにより、第2クランプ部62と当接面65aとの相対位置を種々可変に設定することができる。
【0042】
次に、この摩擦点接合装置1を用いて行われる摩擦点接合方法について説明する。
先ず、クランプアーム70が鉛直姿勢の状態、つまり、第1治具50に対して第2治具60を分離した状態で、第1,第2金属部材W1,W2をワーク載置板32にセットする。この場合、第1,第2金属部材W1,W2を重ね合わせ、位置決めピン40,41に第1金属部材W1の位置決め孔を係合し、第2金属部材W2に結合されたボルト22を第1治具50のボルト孔53に挿入して、位置決めする。
【0043】
次に、エアシリンダ73が駆動され、クランプアーム70が鉛直姿勢から水平姿勢に切換えられ、その後、クランプ駆動機構83が作動して、第1,第2治具50,60により第1,第2金属部材W1、W2がクランプされる。この場合、第1,第2金属部材W1,W2のうちスポット接合される接合部WSの左右両側の近傍部(凸部W1a,W2aの左右両側の平坦部)が、第2クランプ部62により第1クランプ部52に押圧されてクランプされる。
【0044】
この状態で、第2治具60の受け部材65の当接面65aが、第2金属部材W2のうち接合部WSに対応する第2治具60側の面とその周辺の所定領域部分に当接し、また、第1治具50の支持部材55の支持部58により、第1,第2金属部材W1,W2の隣り合う接合部WSの間が第1治具50側(下側)から支持される。
【0045】
次に、ロボット2と接合ガン3が作動して、第1,第2金属部材W1,W2がスポット接合される。この場合、ロボット2により接合ガン3が各接合位置へ移動し、待機位置から接合動作位置に移動される。接合ガン3が接合動作位置に位置した状態で、接合ガン3の受け具10はクランプベース77の当接部77aに上側から当接し、回転ツール11は、第1,第2金属部材W1,W2の接合部SWの下側に位置する。
【0046】
その後、回転ツール駆動機構12により回転ツール11が回転され、第1金属部材W1と接触して第1,第2金属部材W1,W2を受け部材65に押圧する。このとき、受け具10はクランプベース77及び受け部材65を介して第1,第2金属部材W1,W2を受け止めた状態となる。そして、回転ツール11が第1金属部材W1と接触して回転することで発生する摩擦熱により、少なくとも第1金属部材W1が軟化し塑性流動して、第1,第2金属部材W1,W2がスポット接合される。
【0047】
このスポット接合について詳細に説明すると、回転ツール11が回転され上昇されると、先ず、回転ツール11のピン部11cが、第1金属部材W1に当接して位置決めされ後に、図16に示すように、ショルダ部11bが第1金属部材W1に当接し、第1金属部材W1は摩擦熱により軟化していく。次に、回転ツール4は更に上昇を続け、図17に示すように、回転ツール11は軟化した第1金属部材W1内に進入し、これに伴い、回転ツール11と接触圧力の高い部分の第1金属部材W1がせん断され、このせん断された部分へ、摩擦熱を受けて軟化した第2金属部材W2の亜鉛メッキ層WZnが拡散される。
【0048】
次に、図18に示すように、回転ツール11の加圧により、第1金属部材W1は塑性流動(塑性変形)し、せん断部は外周へ広がる。同時に第1金属部材W1と第2金属部材W2との界面に残った亜鉛メッキ層WZnも外周へ排出される。このとき、第1金属部材W1表面の酸化皮膜は、その性質が脆性であることから、第1金属部材W1の塑性変形に基づいて破壊され、これにより、第1金属部材W1には、新生面(酸化皮膜に覆われず第1金属部材W1自体からなる面)が形成される。
【0049】
次に、図19に示すように、第2金属部材W2表面の亜鉛メッキ層WZnは、一部が第1金属部材W1中に取り込まれ、残りは回転ツール11の加圧力により接合部WSの周囲に押し出される。これにより、亜鉛メッキ層WZnがなくなった範囲では、酸化皮膜が破壊されて新生面が露出する第1金属部材W1と第2金属部材W2の新生面とが直接、接触(接合)することになり、亜鉛メッキ層WZnが残存する外周部においては、第1金属部材W1とだ2金属部材W2とは、亜鉛−アルミ−鉄化合物を介して接合することになる。
【0050】
以上説明した摩擦点接合装置1と摩擦点接合方法によれば次の効果を奏する。
スポット接合時に、面積が小さな受け具10を第2金属部材W2に直接接触させずに、受け部材65に対して回転ツール11により第1,第2金属部材W1,W2を変形させることなく確実に押圧し、受け部材65から第2金属部材W2に加わる圧力を低く抑えることができるので、受け部材65で第2金属部材W2の亜鉛メッキ層WZnを剥離させることなく第2金属部材W2を確実に受け止めて、第1,第2金属部W1,W2を確実にスポット接合することができる。つまり、受け具11、受け部材65に剥離した亜鉛メッキ層WZnが堆積することを防止し、その結果、第2金属部材W2の耐食性の低下、第1,第2金属部材W1,W2の接合品質の低下を防止し、第1,第2金属部材W1,W2を接合してなる寸法精度が良い接合製品を作製することが可能になる。
【0051】
ここで、回転ツール11が回転して第1金属部材W1に接触することによる摩擦熱により、第2金属部材W2の第2治具60側の亜鉛メッキ層WZnが加熱された場合でも、その熱を接合部WSよりも広い当接面65aを有する受け部材65から放熱できるので放熱性を高め、第2治具60側の亜鉛メッキ層WZnの軟化を極力抑え、また、軟化した場合でも、スポット接合時から所定時間、受け部材65と亜鉛メッキ層WZnを当接させた状態を保つことで、放熱性を高めて亜鉛メッキ層WZnの定着を確実且つ迅速に行うことができるので、第2治具60側の亜鉛メッキ層WZnが剥離することを極力防止することができる。
【0052】
また、本実施例では、第1金属部材W1が車体のトランクリッド20を補強するアルミニウム合金製のレインフォースメントであり、第2金属部材W2がトランクリッド20にヒンジ21を取付ける為のボルト22を結合した鋼製のボルトリテーナであるので、このレインフォースメントとボルトリテーナとのスポット接合を確実に行い、寸法精度が良いレインフォースメントとボルトリテーナを有する接合製品を製作することができる。
【0053】
尚、この位置調節機構85については、クランプベース77と受け部材65との間に介装可能なシム(スペーサ)を備え、ボルトによりクランプベース77にシムを介在させないで受け部材65を固定した状態と、シムを介在させて受け部材65を固定した状態とに切換え可能に構成してもよい。この場合。複数のシムを重ねたり、種々の厚さのシムを備えることにより、第2クランプ部62と受け部材65との相対位置を種々可変にできる。
【実施例2】
【0054】
実施例2は、実施例1の第2治具60と位置調節機構85を変更したものであり、その他は実施例1と同様であるので説明を省略する。図20に示すように、この第2治具60Aは1対の第2治具部材61Aと前記同様の受け部材65を有し、各第2治具部材61Aは、分割されたベース部90と第2クランプ部91を有し、ベース部90がクランプベース77に固定されている。位置調節機構85Aは、ベース部90に対して第2クランプ部91を前記接合軸平行方向へ移動可能に抜け止めした状態で連結し、且つ、クランプベース77と反対側へ付勢部材93で付勢するように構成されている。
【0055】
この位置調節機構85Aでは、連結ボルト92の先端部が第2クランプ部91に螺合され、その連結ボルト92がベース部90とクランプベース77に摺動自在に挿通され、連結ボルト92の頭部がクランプベース77に形成された係止穴に移動自在に係合されている。ベース部90の内部に付勢部材93(例えば、コイルバネ)が内装され、その付勢部材93によりによりベース部90に対して第2押圧部91が付勢されている。
【0056】
この付勢部材93は比較的強力な付勢力を発生するものであり、この付勢部材93により、前記接合軸平行方向における第2クランプ部91と受け部材65との相対位置を可変に調節可能とし、且つ、任意の位置で第1,第2金属部材W1,W2を強力に押圧することが可能になる。尚、第2治具部材をクランプベース77に固定し、クランプベース77に対して受け部材65を移動可能に抜け止めした状態で連結し、且つ、クランプベース77と反対側へ付勢部材で付勢するように構成してもよい。
【実施例3】
【0057】
実施例3は、実施例1の第2治具60と位置調節機構85を変更したものであり、その他は実施例1と同様であるので説明を省略する。図21に示すように、この第2治具60Bは1対の第2治具部材61Bと前記同様の受け部材65を有し、各第2治具部材61Bの第2押圧部95は傾斜面を有し、位置調節機構85Bは、この第2押圧部95に横方向へスライドして当接する傾斜面97を有する楔部材96と、この楔部材96を移動駆動するアクチュエータ98(例えば、エアシリンダ、電動機等)を備えたものである。
【実施例4】
【0058】
図示省略するが、前記位置調節機構85,85A,85Bにより、接合部WSに対応する金属部材W1,W2の面と直交する方向における第2クランプ部と受け部材の当接面との相対位置を調節した場合には、支持部材55により第1金属部材W1を支持する位置を変更することが好ましい。この場合、前記位置調節機構85,85A,85Bと同等の機構により、前記接合軸平行方向における第1クランプ部51と支持部85との相対位置を可変に調節する位置調節機構を設けてもよい。
【0059】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を付加して実施可能であり、種々の部材、種々の金属からなる第1,第2金属部材を接合する摩擦点接合装置として、本発明を適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】実施例1の摩擦点接合装置の接合ガンを装備したロボットの側面図である。
【図2】接合ガンの側面図である。
【図3】回転ツールの要部の部分断面図である。
【図4】摩擦点接合装置のワーク保持装置の側面図である。
【図5】ワーク保持装置の平面図である。
【図6】ワーク保持装置の部分断面の正面図である。
【図7】クランプアーム、第2治具等の底面図である。
【図8】支持部材の平面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】図8のX−X線断面図である。
【図11】第2治具と位置調節機構等の縦断面図である。
【図12】第2治具と位置調節機構等の縦断面図である。
【図13】トランクの底面図である。
【図14】トランクリッドと第1,第2金属部材の縦断面図である。
【図15】トランクリッドと第1,第2金属部材の縦断面図である。
【図16】スポット接合時の断面図である。
【図17】スポット接合時の断面図である。
【図18】スポット接合時の断面図である。
【図19】スポット接合時の断面図である。
【図20】実施例2の第2治具と位置調節機構等の縦断面図である
【図21】実施例2の第2治具と位置調節機構等の縦断面図である
【符号の説明】
【0061】
W1 第1金属部材
W2 第2金属部材
WS 接合部
1 摩擦点接合装置
2 ロボット
3 接合ガン
10 受け具
11 回転ツール
12 回転ツール駆動機構
20 トランクリッド
21 ヒンジ
22 ボルト
50 第1治具
60,60A,60B 第2治具(中間部材)
51 第1クランプ部
61 第2クランプ部
65 受け部材
65a 当接面
77a 当接部
85,85A,85B 位置調節機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1金属部材と第1金属部材よりも融点が高く且つ表面に金属メッキ層が形成された第2金属部材とを重ね合わせた状態で、それら重ね合わせた部分を受け具で受け止めると共に受け具に対して第1,第2金属部材を挟んで対向状に位置する回転ツールを回転させ第1,第2金属部材を押圧することにより、その摩擦熱により少なくとも第1金属部材を軟化させ塑性流動させて第1,第2金属部材をスポット接合する摩擦点接合方法において、
前記第1,第2金属部材の複数の接合位置に対応させて、回転ツールの先端部の面積よりも大きな面積で第2金属部材と当接可能な当接面と、この当接面の反対側に位置し受け具と当接可能な当接部とを有する中間部材を配置し、
前記回転ツールと受け具を各接合位置に移動させ、
前記各接合位置で受け具を中間部材の当接部に当接させると共に、中間部材の当接面に第2金属部材を当接させた状態で、回転ツールにより中間部材に対して第1,第2金属部材を押圧し、
接合部における第2金属部材の金属メッキ層を軟化させ塑性流動させて接合部の周囲に押出して前記スポット接合されることを特徴とする摩擦点接合方法。
【請求項2】
前記第1金属部材がアルミニウム合金板であり、前記第2金属部材が鋼板であり、前記金属メッキ層が亜鉛メッキ層であることを特徴とする請求項1に記載の摩擦点接合方法。
【請求項3】
第1金属部材と第1金属部材よりも融点が高く且つ表面に金属メッキ層が形成された第2金属部材とを重ね合わせた状態で、それら重ね合わせた部分を受け具で受け止めると共に受け具に対して第1,第2金属部材を挟んで対向状に位置する回転ツールを回転させ第1,第2金属部材を押圧することにより、その摩擦熱により少なくとも第1金属部材を軟化させ塑性流動させて第1,第2金属部材をスポット接合する摩擦点接合装置において、
前記第1,第2金属部材の複数の接合位置に対応させて配置され、回転ツールの先端部の面積よりも大きな面積で接合時に第2金属部材と当接する当接面と、この当接面の反対側に位置し接合時に受け具と当接する当接部とを有する中間部材と、
前記回転ツールを回転させ第1,第2金属部材を押圧する回転ツール駆動手段と、
前記受け具と回転ツールと回転ツール駆動手段とを有する接合ガンを装備し、この接合ガンを各接合位置に移動させ、前記スポット接合を行う接合動作位置とこの接合動作位置から退避した待機位置とに亙って移動させる移動手段と、
を備えたことを特徴とする摩擦点接合装置。
【請求項4】
前記移動手段がロボットであることを特徴とする請求項3に記載の摩擦点接合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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