説明

撮像装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに記録媒体

【課題】ユーザの意図するタイミングで動画に重畳された映像効果(表示アイテム)を消去する。
【解決手段】カメラ100は、動画像を撮影して当該動画像に当該動画像を特定する表示アイテムを重畳させる。カメラは表示アイテムを入力するための操作部115および表示部111を有し、システム制御部101および画像処理部102は表示アイテムを動画像に重畳する。動画像の撮影中に、カメラに関する撮影条件が変更されると、システム制御部は動画像に重畳された表示アイテムを消去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は動画像が記録可能なビデオカメラなどの撮像装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに記録媒体に関し、特に、動画像に当該動画像を特定するタイトルなどの表示アイテムを重畳して撮影・記録する動画像の重畳制御に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビデオカメラなどの撮像装置で撮影した動画像(動画ともいう)の作品性を高めるため、動画に映像効果を付加することがある。例えば、動画にタイトル、字幕、又はキャプションなどの文字列を映像効果として重畳することがある。また、動画に静止した図形又はアニメーションを行う図形を映像効果として重畳することがある。
【0003】
上記のような映像効果は、ユーザが必要に応じて消去できるようにする必要がある。このため、撮像装置では、ユーザが意図するタイミングでボタンなどの操作部を操作して映像を消去することが可能となっている。
【0004】
ところが、動画撮影中に映像効果を消去しようとすると、ユーザは別にボタン操作を行なければならず、このためユーザは撮影に集中できずに撮影を失敗してしまう可能性がある。
【0005】
一方、映像効果を動画に重畳した後、一定の時間が経過すると自動的に映像効果を消去するようにすると、ユーザが意図するタイミングで映像効果の消去が行われるとは限らない。このような理由から、撮影状態に応じて映像効果を自動的に消去する機能が望まれている。
【0006】
映像効果を自動的に動画に重畳させる手法として、例えば、被写体の動きおよび被写体の加速度に同期して、タイトル画又は音声などの映像効果を重畳させるようにしたものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−261276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、特許文献1に記載の手法では、被写体に動きがある場合にのみ有効であって、被写体の動きが無い景色などを撮影している場合には自動的に映像効果を消去することができないという課題がある。
【0009】
従って、本発明の目的は、被写体の動きに拘わらずユーザの意図するタイミングで動画に重畳された映像効果を消去することのできる撮像装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明による撮像装置は、動画像を撮影して当該動画像に当該動画像を特定する表示アイテムを重畳させる撮像装置において、前記表示アイテムを入力するためのアイテム入力手段と、前記アイテム入力手段によって入力された前記表示アイテムを前記動画像に重畳する重畳手段と、前記動画像の撮影中に、前記撮像装置に関する撮影条件が変更されると、前記動画像に重畳された前記表示アイテムを消去する消去制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、動画像の記録中に重畳した映像効果である表示アイテムを、ユーザの特別な操作なしに消去することができる。つまり、本発明では、被写体の動きに拘わらずユーザの意図するタイミングで動画像に重畳された映像効果を消去することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態による撮像装置の1つであるデジタルビデオカメラの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示すカメラにおいてタイトルの手描き入力およびカメラスルー画にタイトルを重畳する手順の一例を説明するための図であり、 (a)はカメラモードの記録一時停止中に表示部に表示される画面を示す図、(b)は手描きモードにおいて表示部に表示される画面を示す図、(c)は手描きモードにおいて画面上に描かれた手書きタイトルの一例を示す図、(d)は手描きタイトルが描かれた状態で手描きモードからカメラモードの記録一時停止状態に戻った際の画面を示す図である。
【図3】図1に示すカメラにおいて手描き重畳記録を行う際のメニュー設定を説明するための図であり、(a)はカメラ設定メニュー画面を示す図、(b)は手描きデータ記録設定画面を示す図、(c)は詳細設定画面を示す図である。
【図4】図1に示すカメラにおいて遠景画像がタイトルの背景である場合にタイトル消去を自動実行する際の画面表示を説明するための図であり、(a)は記録一時停止中の画面の一例を示す図、(b)は手描き入力モードにおいてタイトルを新規作成又は読み出した状態を示す図、(c)は記録開始後において背景の画像にタイトルが重畳された動画の1シーンを示す図、(d)はタイトルの消去処理が行われた後に画面を示す図である。
【図5】図1に示すカメラにおいて動画に重畳されたタイトルの消去を説明するためのフローチャートである。
【図6】図5に示す自動消去条件判断処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態による撮像装置について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態による撮像装置の1つであるデジタルビデオカメラの構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
図1において、図示のデジタルビデオカメラ(以下単にカメラと呼ぶ)100は、撮影レンズ104、シャッター105、および撮像部106を有している。撮影レンズ104はフォーカスレンズを含まれている。また、シャッター105は絞りおよびNDフィルター機能を備えている。撮像部106は光学像を電気信号(アナログ画像信号)に変換するCCD又はCMOS素子等で構成されている。撮像部106から出力される電気信号はA/D変換器107によってデジタル信号(デジタル画像信号)に変換する。
【0016】
なお、カメラ100にはバリア103が備えられており、このバリア103は撮影レンズ104を含む撮像部106を覆い、撮影レンズ104、シャッター105、および撮像部106を含む撮像系の汚れおよび破損を防止する。
【0017】
A/D変換器107の出力、つまり、デジタル信号は画像処理部102に与えられる。画像処理部102は、デジタル信号に対して所定の画素補間および画像縮小などのリサイズ処理と色変換処理とを行って画像データを出力する。
【0018】
なお、画像処理部102はメモリ制御部108から与えられる画像データに対しても上述の処理を行う。
【0019】
さらに、画像処理部102は、画像データに応じて所定の演算処理を行い、当該演算処理によって得られた演算結果に基づいて、システム制御部101は露光制御および測距制御を行う。つまり、ここでは、システム制御部110はTTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理およびAE(自動露出)処理を行う。
【0020】
AE処理においては、シャッタースピード、絞り、およびNDフィルターの制御と画像処理部102における画像信号のゲイン制御が行われる。加えて、画像処理部102は、前述の演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行う。
【0021】
通常、動画撮影モードにおいては、AF処理、AE処理、およびAWB処理はリアルタイムに実行される。また、AF処理、AE処理、およびAWB処理に係るオート設定を解除した際には、マニュアルによる設定が可能となる。
【0022】
ところで、A/D変換器107の出力は、前述のように、画像処理部102で処理された後、メモリ制御部108によって画像データとしてメモリ109に書き込まれる。なお、A/D変換器107の出力は、メモリ制御部108を介して直接画像データとしてメモリ109に書き込まれることもある。
【0023】
メモリ109は、所定時間の動画像および音声を格納するための十分な記憶容量を備えている。図示の例では、メモリ109は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。
【0024】
メモリ制御部108は、メモリ109に格納されている画像表示用の画像データをD/A変換器110でアナログ画像信号に変換して表示部111に与える。表示部111は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)であり、D/A変換器110から出力されたアナログ画像信号に応じて画像表示を行う。
【0025】
前述のように、A/D変換器107によってA/D変換された画像データをメモリ109に蓄積する。そして、メモリ109に蓄積された画像データをD/A変換部110によってアナログ画像信号に変換し、表示部111に逐次転送することによって、電子ビューファインダ(スルー画像表示)としての機能を実現することができる。
【0026】
不揮発性メモリ114は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、図示の例では、不揮発性メモリ114としてEEPROMが用いられる。この不揮発性メモリ114には、システム制御部101の動作用定数および制御プログラム等が記憶されている。この制御プログラムは、例えば、後述する各種動作を実行するためのプログラムである。
【0027】
システム制御部101はカメラ100全体の制御を司る。システム制御部101は、前述の不揮発性メモリ114に記録された制御プログラムを実行して、後述する各処理(動作)を実行する。
【0028】
図示の例では、システムメモリ113としてRAMが用いられ、システムメモリ113には、システム制御部101の動作用定数、変数、そして、不揮発性メモリ114から読み出した制御プログラム等が展開される。また、システム制御部101はメモリ109、D/A変換器110、および表示部110等の制御を行い、これによって、表示制御を行う。
【0029】
システムタイマー(撮影計時手段)112は各種制御に用いる時間および内蔵された時計の時間を計測する計時部である。モード切替スイッチ117、動画記録トリガボタン116、および操作部115からは、システム制御部101に対して各種の動作指示が入力される。
【0030】
モード切替スイッチ117の操作によって、システム制御部101はカメラ100の動作モードを動画記録モード又は動画再生モード等に切り替える。システム制御部101は、動画記録トリガボタン116の操作によって、撮像部106に対する信号読み出しから記録媒体122に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
【0031】
表示部111に表示される種々の機能アイコンを選択操作すると、操作部115に備えられた各操作部分には、場面毎に適宜機能が割り当てられて、操作部分は機能ボタンとして作用する。
【0032】
機能ボタンとしては、例えば、メニューボタン、終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、および属性変更ボタン等がある。例えば、メニューボタンが押されると、各種の設定が可能なメニュー画面が表示部28に表示される。ユーザは、表示部28に表示されたメニュー画面と4方向ボタンおよびSET(設定)ボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
【0033】
電源制御部119は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、および通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池装着の有無、電池の種類、および電池残量の検出を行う。また、電源制御部119は、検出結果およびシステム制御部101の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要とする電圧を必要な期間、記録媒体122を含む各部に供給する。
【0034】
電源部120は、例えば、アルカリ電池又はリチウム電池等の一次電池、NiCd電池、NiMH電池、又はLi電池等の二次電池、そして、ACアダプター等を有している。カメラ110はインターフェース121によってメモリカード又はハードディスク等の記録媒体122と接続される。
【0035】
記録媒体122は、例えば、メモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。図1に示す記録媒体122はカメラ100に対して取り外し可能であるが、記録媒体122はカメラ100に内蔵されていてもよい。さらには、カメラ100は取り外し可能な記録媒体122と、カメラ内蔵の記録媒体とを備えるようにしてもよい。
【0036】
ここで、顔検出機能について説明する。システム制御部101は顔検出対象である画像データを画像処理部102に送る。システム制御部101の制御下で、画像処理部102は当該画像データに対して水平方向バンドパスフィルタを作用させる。
【0037】
また、システム制御部101の制御下において、画像処理部102は水平方向バンドパスフィルタ処理された画像データに対して垂直方向バンドパスフィルタを作用させる。これら水平及び垂直方向のバンドパスフィルタ処理によって、画像データにおいてエッジ成分が検出される。
【0038】
その後、システム制御部101は、検出されたエッジ成分に関してパターンマッチングを行って、目、鼻、口、および耳の候補群を抽出する。そして、システム制御部101は、抽出された目の候補群の中から予め設定された条件(例えば、2つの目の距離、傾き等)を満たすものを目の対と判断して、目の対があるもののみを目の候補群として絞り込む。
【0039】
続いて、システム制御部101は、絞り込まれた目の候補群と当該目の候補群に対応する顔を形成する他のパーツ(鼻、口、耳)を対応付けて顔情報とする。さらに、システム制御部101は、予め設定された非顔条件フィルタを用いて顔の検出を行う。
【0040】
システム制御部101は、顔の検出結果に応じて上記の顔情報を出力し処理を終了する。この際、システム制御部101は顔の数などの特徴量をメモリ109に記憶する。
【0041】
このようにして、ライブビュー表示又は再生表示される画像データについて画像解析を行って、画像データの特徴量を抽出して被写体情報(つまり、顔情報)を検出することができる。なお、上述の例では、被写体情報として顔情報を例に挙げたが、被写体情報としては他にも笑顔検出等の様々な情報がある。
【0042】
次に手ぶれ検出機能とその補正手法について説明する。
【0043】
システム制御部101の制御下において、画像処理部102はデジタル画像信号を一定の時間間隔でサンプリングして、各サンプリング期間において所謂ベクトル検出を行い、ベクトル変化量を手ぶれ量として検出する。そして、画像処理部102は手ぶれ量がゼロになるようにデジタル画像信号を切り出して、手ぶれの補正を行う。ここでは、ベクトル検出を用いて手ぶれ補正する手法をベクトル防振と呼ぶ。
【0044】
カメラ100が加速度センサ又はジャイロを備えている場合には、当該加速度センサ又はジャイロの出力をデジタル信号に変換することによって手ぶれ量を検出することができる。システム制御部101は撮影レンズ104を、手ぶれが打ち消される方向に制御して、手ぶれを補正することになる。この手法を光学防振と呼ぶ。ベクトル防振と光学防振とを併用することによって手ぶれ補正の効果を高めることができる。
【0045】
続いて、操作部115について詳細に説明をする。
【0046】
図示の例では、操作部115は表示部111に対する接触を検知可能なタッチパネルを有している。そして、当該タッチパネルと表示部111とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネルについて、その光透過率が表示部111の表示を妨げないようにして、タッチパネルを表示部111の表示面に取り付ける。タッチパネルにおける入力座標と表示部111上の表示座標とを対応付けると、ユーザが表示部111に表示された画面を直接的に操作可能なGUI(Graphical User Interface)を構成することができる。
【0047】
システム制御部101はタッチパネルに対する次の操作を検出する。(1)タッチパネルを指又はペンで触れたこと(以下、タッチダウンという)。(2)タッチパネルを指又はペンで触れている状態であること(以下、タッチオンという)。(3)タッチパネルを指又はペンで触れた状態で移動していること(以下、ムーブという)。(4)タッチパネルに触れていた指又はペンをタッチパネルから離したこと(以下、タッチアップという)。(5)タッチパネルに何も触れていない状態(以下、タッチオフという)。
【0048】
上記の各操作およびタッチパネルに指又はペンが触れた位置座標は、位置情報としてシステム制御部101に送られ、システム制御部101は当該位置情報に基づいてタッチパネルでどのような操作が行なわれたかを判定する。
【0049】
なお、ムーブに関しては、システム制御部101はタッチパネル上で移動する指又はペンの移動方向について、位置座標の変化に基づいてタッチパネル上の垂直成分および水平成分を判定する。
【0050】
さらに、タッチパネルをタッチダウンして、一定のムーブを行ってタッチアップをした際には、ストロークが描かれたことになる。ここで、素早くストロークを描く操作をフリックと呼ぶ。
【0051】
このフリックは、タッチパネルに指を触れたままある程度の距離だけ素早く動かしてそのまま離すといった操作であり、言い換えれば、タッチパネルを指ではじくように素早くなぞる操作である。システム制御部101は、所定の距離以上を所定速度以上でムーブしたことを検出して、その状態でタッチアップを検出するとフリックが行なわれたと判定する。
【0052】
また、システム制御部101は、所定の距離以上を所定速度未満でムーブしたことを検出すると、ドラッグが行なわれたと判定する。なお、タッチパネルは、抵抗膜方式、静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、又は光センサ方式等の様々な方式のうちいずれの方式を用いてもよい。
【0053】
続いて、映像効果としてタイトルを動画に重畳する手法について説明する。ここでは、タイトルは動画を特定する表示アイテムの1つである。
【0054】
ユーザは、例えば、タッチパネルを用いてタイトルを手描き文字で入力することができる。ここで、表示部111に表示されるUI(ユーザインターフェース)を例に挙げてタイトルの手描き入力およびカメラスルー画にタイトルを重畳する手順について説明する。
【0055】
図2は図1に示すカメラにおいてタイトルの手描き入力およびカメラスルー画にタイトルを重畳する手順の一例を説明するための図である。そして、図2(a)はカメラモードの記録一時停止中に表示部111に表示される画面を示す図であり、図2(b)は手描きモードにおいて表示部111に表示される画面を示す図である。そして、図2(c)は手描きモードにおいて画面上に描かれた手書きタイトルの一例を示す図であり、図2(d)は手描きタイトルが描かれた状態で手描きモードからカメラモードの記録一時停止状態に戻った際の画面を示す図である。
【0056】
図2(a)に示すカメラモードの記録一時停止中において、ユーザがタッチパネル上の手描きモード切替ボタン201を押すと、システム制御部101は手描き入力モードに遷移して、図2(b)に示す画面を表示部111に表示する。
【0057】
図2(b)に示す画面には、ペンの種類ボタン202、線の太さおよび種類ボタン203、色の変更ボタン204、そして、読み出しボタン205が配置されている。ユーザは、ボタン202〜204によって任意の設定を行って、画面(つまり、カメラスルー画)上に手描き入力を行う。なお、読み出しボタン205は、手描きした内容を画面とともに記録媒体122から読み出して表示するためのボタンである。
【0058】
図2(b)に示す画面上で手描き入力を行うと、システム制御部101は手描き入力に応じて、メモリ制御部108を介して表示部111に図2(c)に示す画面を表示する。この際には、システム制御部101は、画面に終了ボタン206および保存ボタン207を表示する。図2(c)に示す画面において、ユーザが保存ボタン207を押すと、システム制御部101は手描き入力した内容を画像とともに記録媒体122に保存する。
【0059】
手描き入力が終了した場合に、ユーザが終了ボタン206を押すと、システム制御部101は手描き入力モードからカメラモードの記録一時停止状態に戻って、手書き内容(手描きタイトル)と画像を表示部111に表示する(図2(d))。この際には、当該画面(カメラスルー画)上に消去ボタン208が表示される。
【0060】
そして、図2(d)に示す状態で、ユーザが動画記録トリガボタン116を押すと、システム制御部101は画像に手描きタイトルが重畳された状態で動画記録を開始する。ユーザが消去ボタン208を押すと、システム制御部101は画像に重畳されたタイトルを消去する。なお、消去ボタンは記録一時停止中および記録中どちらでの状態においても有効となっている。そして、記録中に、ユーザが消去ボタン208を押すと、システム制御部101は動画のタイトル重畳を終了する。
【0061】
次に、図1に示すカメラにおいて手描き重畳記録を行う際のメニュー設定について説明する。
【0062】
図3は、図1に示すカメラにおいて手描き重畳記録を行う際のメニュー設定を説明するための図である。そして、図3(a)はカメラ設定メニュー画面を示す図であり、図3(b)は手描きデータ記録設定画面を示す図である。また、図3(c)は詳細設定画面を示す図である。
【0063】
いま、図1に示す表示部111にカメラ設定メニュー画面(図3(a))が表示されているとする。このカメラメニュー設定画面において、ユーザが手描きデータ記録設定301を選択すると、システム制御部101は、メモリ制御部108を介して、図3(b)に示す手描きデータ記録設定画面を表示部111に表示する。図3(b)に示す手描きデータ記録設定画面において、ユーザは自動消去設定302、最短表示時間303、最長表示時間304、および消去パラメータを設定することができる。
【0064】
図3(b)において、自動消去設定302は動画に重畳したタイトルを自動消去するか否かの設定である。自動消去設定302をオン(ON)に設定すると、システム制御部101は、後述する設定項目の設定状態に準じた条件でタイトルを消去する。一方、自動消去設定302をオフ(OFF)で設定すると、ユーザが記録中に画面上に表示される消去ボタン208を押すと、システム制御部101はタイトルを消去する。つまり、ユーザは任意のタイミングでタイトルを消去することができる。
【0065】
図3(b)に示す詳細設定ボタン305を押すと、システム制御部101は、表示部111に詳細設定画面(別設定画面)を表示する(図3(c)。そして、ユーザは詳細設定画面において消去パラメータを選択することができる。
【0066】
消去パラメータとはタイトル自動消去するためのカメラ条件(撮影条件ともいう)を指定するパラメータである。タイトルを動画に重畳している状態からこのカメラ条件(撮影条件)が所定量以上変化すると、後述するように、システム制御部101はタイトルの自動消去処理を実行する。
【0067】
カメラ条件(撮影条件)の変化は被写体およびカメラアングルの変化であるため、特定のカメラ画(画像)を背景にタイトルを重畳した場合に、タイトルを消去する際などに有効である。
【0068】
図3(c)に示す例では、ユーザは、自動露出(AE)306、オートホワイトバランス(AWB)307、ズーム308、オートフォーカス(AF)309、顔検出310、およびパン(カメラパンニング)311から一つ又は複数の組み合わせを選択することできる。
【0069】
図示のボタンを押すと、システム制御部101は当該ボタンの色を反転させて選択状態とする。そして、決定ボタン312を押すと、システム制御部101は手描きデータ記録設定画面(図3(b)を表示部111に表示する。
【0070】
図3(b)において、最短表示時間303はタイトル重畳の最低時間を保証するための設定である。タイトル重畳の開始直後に不意にカメラ条件(撮影条件)が変わってしまうと、タイトル表示の効果が十分得られないままタイトルが消えてしまうことがある。このような状態を回避するため最短表示時間303の設定が行われる。
【0071】
最短表示時間303は、秒数表示の左右に設けた上下ボタンによって時間を1秒単位で変更することができる。最短表示時間303の設定は無効にすることもでき、その場合には、最短表示時間303の設定がOFFとされる。
【0072】
最長表示時間304は、カメラ条件が長時間変化しなかった場合にタイトルが重畳されたままの状態となることを防ぐための設定である。最短表示時間と同様に無効有効の切り替えができ、有効時は1秒単位で時間の設定を行うことができる。
【0073】
なお、最短表示時間は最長表示時間を超えることはなく、両者が同一の時間に設定された場合には、消去パラメータの設定如何にかかわらず、システム制御部101は最短表示時間および最長表示時間で設定された設定時間でタイトルを消去する。
【0074】
図4は、図1に示すカメラにおいて遠景画像がタイトルの背景である場合にタイトル消去を自動実行する際の画面表示を説明するための図である。そして、図4(a)は記録一時停止中の画面の一例を示す図であり、図4(b)は手描き入力モードにおいてタイトルを新規作成又は読み出した状態を示す図である。また、図4(c)は記録開始後において背景の画像にタイトルが重畳された動画の1シーンを示す図であり、図4(d)はタイトルの消去処理が行われた後に画面を示す図である。
【0075】
いま、カメラモードの記録一時停止中において、図4(a)に示す画面が表示部111に表示されているものとする。この際、図2で説明したようにして、手描き入力モードにおいてタイトルを手描き入力したとする。これによって、図4(b)に示す画面が表示部111に表示される。なお、図4(b)に示す画面は図2(d)に示す画面と同一である。
【0076】
上述のように、手描きタイトルを入力した後、記録開始すると、システム制御部101はメモリ制御部108を制御して、背景のカメラ画(画像)にタイトルが重畳された状態で動画データを、記録媒体112に記録する(図4(c)参照)。
【0077】
ここで、前述した最低表示時間から最長表示時間までの範囲において人物が画面上に登場すると、システム制御部101は前述のようにしてAFを無限遠から手前の人物に合焦する。この際、システム制御部101はフォーカスの変化によって場面が変化したと判定して、画像上のタイトル消去処理を実行する(図4(d)参照)。
【0078】
なお、画像にタイトルが重畳された状態で(図4(c)参照)、ユーザが消去ボタン401を押すと、システム制御部101はタイトルを消去する。
【0079】
図示の例では、AFの変化をトリガとして画像上からタイトル消去する例について説明したが、人物が登場した際に行われる顔検出をトリガとするようにしてもよい。さらには、アングルの変化による露出又はホワイトバランスの変化、そして、ユーザのズーム操作によるアングルの変化などをトリガとするようにしてもよい。加えて、手ぶれ検出機能を用いてカメラ姿勢の変化に応じてカメラのパンニングおよびチルトなどのカメラの動きを検出して、このカメラの動きをトリガとするようにしてもよい。そして、複数のカメラ条件をトリガとして用いるようにすれば、ユーザの利便性がさらに向上させることができる。
【0080】
ここで、動画に重畳したタイトルの消去について詳細に説明する。
【0081】
図5は、図1に示すカメラにおいて動画に重畳されたタイトルの消去を説明するためのフローチャートである。
【0082】
図1および図5を参照して、いま、図2に関連して説明したようにして、動画にタイトルが重畳されているものとする。まず、システム制御部101は、メニューにおいて自動消去設定が設定されているか否かについて判定する(ステップS501)。
【0083】
自動消去設定がされていない(OFF)と(ステップS501において、NO)、システム制御部101は手動消去である消去ボタンが押されたか否かを判定する(ステップS502)。消去ボタンが押されないと(ステップS502において、NO)、システム制御部101は待機する。
【0084】
消去ボタンが押されると(ステップS502において、YES)、システム制御部101は、前述したようにして、タイトルの消去処理を実行して(ステップS503)、処理を終了する。
【0085】
自動消去設定がされている(ON)と(ステップS501において、YES)、システム制御部101は、現在記録中(動画撮影中)であるか否かについて判定する(ステップS504)。動画記録中であると(ステップS504において、YES)、システム制御部101はタイトル入力中であるか否かについて判定する。つまり、システム制御部101は手描き入力モード(タイトル入力モード)であるか否かについて判定する(ステップS505)。
【0086】
タイトル入力モードであると(ステップS505において、YES)、自動消去は行われないため、システム制御部101はタイトル入力モードから復帰するまでタイトルを表示した状態を保持する。そして、システム制御部101はステップS504の処理に戻る。
【0087】
一方、タイトル入力モードでないと(ステップS505において、NO)、システム制御部101は消去ボタンが押されたか否かについて判定する(ステップS506)。消去ボタンが押されると(ステップS506において、YES)、手動での消去は自動消去設定よりも優先順位が高いので、システム制御部101はステップS503に移行してタイトルの消去処理を実行する(ステップS507)。
【0088】
消去ボタンが押されないと(ステップS506において、NO)、システム制御部101は自動消去条件判別処理を実行する(ステップS507)。この自動消去条件判別処理については後述する。
【0089】
続いて、システム制御部101は自動消去条件判別処理の結果に応じて自動消去条件が成立したか否かについて判定する(ステップS508)。そして、自動消去条件が成立すると(ステップS508において、YES)、システム制御部101はステップS503に移行して、自動消去条件が成立した時点で(つまり、撮影条件が変更された変更時点で)タイトルの消去処理を行う。
【0090】
一方、自動消去条件が成立しないと(ステップS508において、NO)、システム制御部101はステップS504に戻って、処理を続行する。
【0091】
なお、ステップS504において、動画記録中でないと(ステップS504において、NO)、システム制御部101は消去ボタンが押されたか否かについて判定する(ステップS509)。そして、消去ボタンが押されれば(ステップS509において、YES)、システム制御部101はステップS503に移行して、タイトルの消去処理を行う。
一方、消去ボタンが押さないと(ステップS509において、NO)、システム制御部101はステップS504に戻って、処理を続行する。
【0092】
図6は、図5に示す自動消去条件判別処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【0093】
図1および図6を参照して、自動消去条件判別処理を開始すると、システム制御部101はシステムタイマー112からタイトルの重畳記録(重畳撮影)が始まってからの経過時間(計時時間)を取得する(ステップS601)。そして、システム制御部101は当該経過時間が最短表示時間(つまり、所定の時間)を満たしているか否かについて判定する(ステップS602)。
【0094】
経過時間が最短表示時間を満たしていないと、つまり、経過時間が第1の所定の時間以下であると(ステップS602において、NO)、経過時間が最短表示時間に達するまではタイトルの消去が禁止されるため、システム制御部101は自動消去条件が不成立であると判定して(ステップS603)、自動消去条件判別処理を終了する。そして、システム制御部101は図5に示すステップS508に進む。
【0095】
経過時間が最短表示時間を超えていると(ステップS602において、YES)、システム制御部101は経過時間が最長表示時間未満であるか否かについて判定する(ステップS604)。経過時間が最長表示時間以上(第2の所定の時間以上)であると(ステップS604において、NO)、システム制御部101は、自動消去条件が成立したと判定して(ステップS605)、自動消去条件判別処理を終了する。
【0096】
経過時間が最長表示時間未満であると(ステップS604において、YES)、つまり、経過時間が最短表示時間以上で最長表示時間未満であると、システム制御部101は、次のようにして、カメラ条件(撮影条件)が成立したかの判定を順次行う。
【0097】
まず、システム制御部101は、AE(露出)が変更されたか否かについて判定する(ステップS606)。ここでは、システム制御部101はシャッタースピード値、絞り値、NDフィルターの状態、および撮像画像のゲイン値に応じてAEが変更されたか否かについて判定する。
【0098】
例えば、露出の変化量が所定の露出変化量よりも変化すると、システム制御部101はAEが変更されたと判定する。そして、AEが変更されたと判定すると(ステップS606において、YES)、システム制御部101はステップS605に進んで、自動消去条件が成立したと判定する。
【0099】
一方、AEが変更されていないと判定すると(ステップS606において、NO)、システム制御部101はAFによるフォーカス位置が変化したか否かについて判定する(ステップS607)。例えば、フォーカス位置の変化量が所定のフォーカス変化量よりも変化すると、システム制御部101はフォーカス位置が変更されたと判定する。そして、フォーカス位置が変更されたと判定すると(ステップS607において、YES)、システム制御部101はステップS605に進んで、自動消去条件が成立したと判定する。
【0100】
フォーカス位置が変更されていないと判定すると(ステップS607において、NO)、システム制御部101はAWBが変化したか否かについて判定する(ステップS608)。ここでは、システム制御部101はカメラ画(画像)の色信号の変化に伴ってホワイトバランスの設定パラメータが変更されたか否かを判定する。
【0101】
例えば、ホワイトバランスの変化量が所定のホワイトバランス変化量よりも変化すると、システム制御部101はAWBが変化したと判定する。そして、AWBが変化したと判定すると(ステップS608において、YES)、システム制御部101はステップS605に進んで、自動消去条件が成立したと判定する。
【0102】
AWBが変化していないと判定すると(ステップS608において、NO)、システム制御部101はズームが変化したか否かについて判定する(ステップS609)。ここでは、システム制御部101は、ユーザが操作部115を操作して、ズームレンズの位置が変化したか否かについて判定する。例えば、ズームレンズの位置の変化量が所定のズーム変化量よりも変化すると、システム制御部101はズームが変化したと判定する。
【0103】
ズームが変化したと判定すると(ステップS609において、YES)、システム制御部101はステップS605に進んで、自動消去条件が成立したと判定する。ズームが変化していないと判定すると(ステップS609において、NO)、システム制御部101は顔が検出されたかについて判定する(ステップS610)。
【0104】
顔が検出されると(ステップS610において、YES)、システム制御部101はステップS605に進んで、自動消去条件が成立したと判定する。一方、顔が検出されないと(ステップS610において、NO)、システム制御部101は手ぶれ検出機能を用いてカメラの動きを判別して、横方向のカメラの振りであるパンニング、上下方向のカメラの振りであるチルト、又はカメラの回転があったか否かを判定する(ステップS611:パンニング)。
【0105】
パンニングなどがあると(ステップS611において、YES)、システム制御部101はカメラアングルが動いたと判定して、ステップS605に進んで自動消去条件が成立したとする。一方、パンニングなどがないと(ステップS611において、NO)、システム制御部101はステップS603に進んで、自動消去条件が不成立であると判定する。
【0106】
このようにして、システム制御部101は自動消去条件判別処理を行うが、図6に示すS606〜S610の処理については、その順序はどうのようにしてもよい。
【0107】
また、上述の説明では、自動消去条件判別処理を行う際、上述したカメラ条件の全てと最短表示時間および最長表示時間とについての条件判定を行ったが、前述のように、これら有効無効をメニューから設定すれば、自動消去設定が行われている場合には、当該メニュー設定された項目のみで自動消去条件判別処理が行われることになる。
【0108】
前述の各項目が無効(OFF)に設定されている場合には、結果的に図6に示すS602およびS604において、システム制御部101はYESの判定を行い、ステップS606〜S611において、システム制御部101はNOの判定を行うことになる。結果的に、システム制御部101は自動消去条件判別処理を行わないことになる。
【0109】
なお、前述したように、カメラ条件に係る判断を行う際には、ノイズおよびハードウェアの特性などによる瞬間的な変動および微小な変化を考慮して、カメラ条件が所定の値を越えた際に、システム制御部101はカメラ条件が変化したと判定することになる。
【0110】
上述の実施の形態では、カメラ条件の一つが成立すれば自動消去条件の成立と判定するようにしたが、複数のカメラ条件が同時に成立した場合に、自動消去条件が成立したと判定するようにしてもよい。
【0111】
以上のように、本実施形態によれば、ユーザが特別な操作をすることなく、撮影条件が変更されると、タイトルなどの表示アイテムを自動的に消去するようにしたので、被写体の動きに拘わらずユーザの意図するタイミングで動画に重畳された映像効果を消去することができる。
【0112】
なお、上述の説明では、タッチパネルによって、タイトルなどの表示アイテムを入力するようにしたが、表示アイテムを入力する際には、別の入力装置を用いるようにしてもよい。
【0113】
さらに、上述の例では、動画撮影中において、動画に重畳されたタイトルなどの表示アイテムは動画とともに記録媒体に記録されるとしたが、表示アイテムと動画とを別に記録するようにしてもよい。例えば、表示アイテムを動画撮影の際に表示される時間情報とともに、動画(動画ファイル)とは別のイメージ情報として記憶する。そして、動画再生の際、システム制御部101および画像処理部102は時間情報に基づいて表示アイテムと動画とを合成して(つまり、動画に表示アイテムを重畳させて)、再生表示するようにしてもよい。
【0114】
上述の説明から明らかなように、図1において、操作部108および表示部111がアイテム入力手段として機能し、システム制御部101およびメモリ制御部108が重畳手段として機能する。また、システム制御部101およびメモリ制御部108は消去制御手段としても機能する。また、ここでは、例えば、記録媒体121、メモリ制御部108、およびシステム制御部101は、表示アイテムが重畳された動画像を記録する記録手段として機能することになる。
【0115】
さらに、システム制御部101、画像処理部102、およびレンズ104はフォーカス制御手段として機能し、システム制御部101はフォーカス判定手段として機能する。加えて、システム制御部101はズーム制御手段およびズーム判定手段として機能する。
【0116】
また、シャッター105、画像処理部102、およびシステム制御部101は露出制御手段として機能し、システム制御部101は露出判定手段として機能する。そして、システム制御部101および画像処理部102はホワイトバランス制御手段およびホワイトバランス判定手段として機能する。
【0117】
加えて、システム制御部101および画像処理部102は顔検知手段として機能し、システム制御部101は顔判定手段として機能する。また、ジャイロなどの動き検知部とシステム制御部101とは動き検知手段として機能し、システム制御部101は動き判定手段として機能する。
【0118】
また、操作部115および表示部111は時間設定手段、自動消去設定手段、消去入力手段(消去ボタン)として機能する。
【0119】
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
【0120】
例えば、上記の実施の形態の機能を制御方法として、この制御方法を、カメラに実行させるようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有する制御プログラムを、カメラが備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。
【0121】
この際、制御方法及び制御プログラムの各々は、少なくともアイテム入力ステップ、重畳ステップ、および消去制御ステップを有することになる。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
【0122】
なお、システム制御部101の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0123】
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルビデオカメラに適用した場合を例にして説明したが、他の撮像装置であっても動画像を撮影記録する撮像装置であれば同様にして適用できる。例えば、カメラ付の携帯電話端末においても適用することができる。
【0124】
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0125】
101 システム制御部
102 画像処理部
106 撮像部
108 メモリ制御部
111 表示部
112 システムタイマー
115 操作部
116 動画記録トリガボタン
117 モード切替スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画像を撮影して当該動画像に当該動画像を特定する表示アイテムを重畳させる撮像装置において、
前記表示アイテムを入力するためのアイテム入力手段と、
前記アイテム入力手段によって入力された前記表示アイテムを前記動画像に重畳する重畳手段と、
前記動画像の撮影中に、前記撮像装置に関する撮影条件が変更されると、前記動画像に重畳された前記表示アイテムを消去する消去制御手段とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記表示アイテムが重畳された動画像を記録する記録手段を有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記動画像についてそのフォーカス位置を制御するフォーカス制御手段と、
前記フォーカス制御手段によるフォーカス位置の変化量が所定のフォーカス変化量よりも変化した際、前記撮影条件が変更されたと判定するフォーカス判定手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
【請求項4】
前記動画像についてズームを行うズーム制御手段と、
前記ズーム制御手段によってズームが行われた際、当該ズームの変化量が所定のズーム変化量よりも変化した場合に前記撮影条件が変更されたと判定するズーム判定手段とを有することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の撮像装置。
【請求項5】
前記動画像についてその露出を制御する露出制御手段と、
前記露出制御手段によって露出の変更が行われた際、当該露出の変化量が所定の露出変化量よりも変化した場合に前記撮影条件が変更されたと判定する露出判定手段とを有することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の撮像装置。
【請求項6】
前記動画像についてそのホワイトバランスを制御するホワイトバランス制御手段と、
前記ホワイトバランス制御手段によってホワイトバランスの変更が行われた際、当該ホワイトバランスの変化量が所定のホワイトバランス変化量よりも変化した場合に前記撮影条件が変更されたと判定するホワイトバランス判定手段とを有することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の撮像装置。
【請求項7】
前記動画像において人物の顔を検知する顔検知手段と、
前記顔検知手段によって前記動画像において顔が検知されると前記撮影条件が変更されたと判定する顔判定手段とを有することを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の撮像装置。
【請求項8】
前記撮像装置の動きを検知する動き検知手段と、
前記動き検知手段によって前記撮像装置の動きが検知された際、当該動きの変化量が所定の動き変化量よりも変化した場合に前記撮影条件が変更されたと判定する動き判定手段とを有することを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載の撮像装置。
【請求項9】
前記動画像に前記表示アイテムを重畳させて記録する重畳記録の開始からの経過時間を計時する撮影計時手段を有し、
前記消去制御手段は、前記撮影計時手段によって計時された経過時間が所定の時間以下であると、前記撮影条件の変更に拘わらず、前記動画像に重畳された前記表示アイテムの消去を禁止することを特徴とする請求項1〜8いずれか1項記載の撮像装置。
【請求項10】
前記動画像に前記表示アイテムを重畳させて記録する重畳記録の開始からの経過時間を計時する撮影計時手段を有し、
前記消去制御手段は、前記撮影計時手段によって計時された経過時間が所定の時間以上であると、前記撮影条件の変更に拘わらず、前記動画像に重畳された前記表示アイテムを消去することを特徴とする請求項1〜8いずれか1項記載の撮像装置。
【請求項11】
前記所定の時間を設定するための時間設定手段を有することを特徴とする請求項9又は10記載の撮像装置。
【請求項12】
前記表示アイテムの自動消去を設定するための自動消去設定手段を備え、
前記消去制御手段は、前記自動消去設定手段によって自動消去が設定されていると、前記撮影条件の変更による前記表示アイテムの消去を実行することを特徴する請求項1記載の撮像装置。
【請求項13】
前記表示アイテムの消去を行うための消去入力手段を有し、
前記消去入力手段が操作されると、前記消去制御手段は、前記撮影条件の変更に拘わらず前記表示アイテムの消去を実行することを特徴する請求項1記載の撮像装置。
【請求項14】
動画像を撮影して当該動画像に当該動画像を特定する表示アイテムを重畳させる撮像装置を制御するための制御方法であって、
前記表示アイテムを入力するためのアイテム入力ステップと、
前記アイテム入力手段によって入力された前記表示アイテムを前記動画像に重畳する重畳ステップと、
前記動画像の撮影中に、前記撮像装置に関する撮影条件が変更されると、前記動画像に重畳された前記表示アイテムを消去する消去制御ステップとを有することを特徴とする制御方法。
【請求項15】
動画像を撮影して当該動画像に当該動画像を特定する表示アイテムを重畳させる撮像装置を制御するための制御プログラムであって、
前記撮像装置が備えるコンピュータに、
前記表示アイテムを入力するためのアイテム入力ステップと、
前記アイテム入力手段によって入力された前記表示アイテムを前記動画像に重畳する重畳ステップと、
前記動画像の撮影中に、前記撮像装置に関する撮影条件が変更されると、前記動画像に重畳された前記表示アイテムを消去する消去制御ステップとを実行させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項16】
請求項15に記載の制御プログラムが記録されたコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−109850(P2012−109850A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257772(P2010−257772)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】