説明

撮像装置及びその制御方法

【課題】 撮影により記録された画像ファイルと、外部装置から受信して記録された画像ファイルを別々のフォルダに記録することにより、ユーザによる画像ファイルの分類と管理を容易にする。
【解決手段】 デジタルカメラの全体の制御を司るシステム制御部は、最後に記憶媒体に可能した画像データが、撮影モードで撮影した画像データであるのか、それとも外部と通信可能な通信モードで受信した画像データであるのかを判別する(ステップS905)。そして、現在のモードが撮影モードであるか、受信可能なモードにあるのかを判断する(ステップS906、S909)。両者が不一致の場合、現在のモードで記憶媒体に保存することになる画像データの発生源が、最後に保存した画像データの発生源と異なることになるので、フォルダを作成するためのフォルダ作成フラグをONに設定する(ステップS907)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は静止画像や動画像を撮像、記録する撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子を用いて静止画像や動画像を撮影するデジタルカメラやデジタルビデオカメラが広く普及しつつある。
【0003】
このような装置では、撮影した画像をデジタルデータファイル(撮影画像ファイル)として記憶媒体に記録している。
【0004】
また、これらの画像処理装置の大半は外部装置と接続するためのインターフェースを備えており、接続相手から受信した画像も撮影した画像と同様にデジタルデータファイルとして記録することが可能である。
【0005】
このようにして取り込まれた画像ファイルは、フォルダ(ディレクトリ)を用いたファイルシステム(フォルダ構造)を利用して記録されるのが一般的である。そして、フォルダを利用して撮影画像ファイルを記録時に分類し、後の検索操作を行なう提案が知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2001−54041号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1は、自身が撮像した画像の記憶管理に関する技術に留まるものである。昨今のデジタルカメラの多くは、先に説明したように、外部装置と通信可能であり、当然、外部装置(PCや、他のデジタルカメラ等)からの画像データを受信し格納することも可能である。このように、外部装置から転送されてきた画像を格納した場合、その受信画像と、自身が撮像した画像が混在することになる。これでは、どの画像が受信したものであるのか、どの画像が自身で撮像したものであるのかを、ユーザが容易に判断することはできない。
【0007】
本発明はこのような従来技術の課題を解決することを目的としてなされたものである。
【0008】
また、本発明の他の目的は、自身で撮像した画像と、外部から受信した画像とを個別のフォルダに格納し、ファイル管理を容易にする技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するため、例えば本発明の撮像装置は以下の構成を備える。すなわち、
外部装置と通信する通信手段を有する撮像装置であって、
撮像手段を用いた撮影モードにするか、前記通信手段を用いた通信モードにするかを選択するモード選択手段と、
記録媒体に最後に格納した画像データが、前記撮像モードで得られた画像データであるのか、前記通信モードで得られた画像データであるのかを判別するための情報を記憶保持する記憶保持手段と、
前記モード選択手段で選択している現在のモードと、前記記憶保持手段で保持されている最後に画像データを格納した際のモードとを比較し、新規フォルダを作成するか否かを判定する判定手段と、
前記モードのいずれかで前記記憶媒体に格納する画像データが得られた場合であって、前記判定手段が新規フォルダ作成と判定した場合、前記記憶媒体に新規フォルダを作成し、当該新規フォルダ内に前記画像データをファイルとして格納し、
前記判定手段が新規フォルダ作成しない判定した場合、前記記憶媒体内の既存のフォルダ内に前記画像データをファイルとして格納するファイル管理手段とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、撮影により記録された画像ファイルと、外部装置から受信して記録された画像ファイルを別々のフォルダに記録することにより、ユーザによる画像ファイルの分類と管理が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1は、実施形態における画像処理装置の一例としてのデジタルカメラのブロック構成図である。
【0013】
図中、10は撮影レンズ、12は絞り機能を備えるシャッター、14は光学像を電気信号に変換する、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換器である。
【0014】
タイミング発生回路18は撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給し、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。
【0015】
画像処理回路20は、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。
【0016】
また、画像処理回路20は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。この演算結果に基づき、システム制御回路50が露光制御部40、測距制御部42に対して制御を行う。すなわち、実施形態におけるデジタルカメラは、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理を行う。
【0017】
さらに、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0018】
メモリ制御回路22は、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮伸長回路32を制御する。
【0019】
A/D変換器16の出力データが画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16の出力データが直接メモリ制御回路22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
【0020】
画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器26を介してLCDや有機ELディスプレイ等の画像表示部28により表示される。撮像した画像データ(スルー画像)を画像表示部28で逐次表示すれば、電子ビューファインダー(EVF)機能を実現することが可能である。
【0021】
また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合にはデジタルカメラ100の電力消費を大幅に低減することができる。
【0022】
メモリ30は撮影した静止画像や動画像を格納する記憶装置であり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶容量を備えている。そのため、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。
【0023】
また、メモリ30はシステム制御回路50の作業領域としても使用することが可能である。
【0024】
圧縮伸長回路32は、メモリ30に格納された画像を読み込んで、適応離散コサイン変換(ADCT)、ウェーブレット変換等を用いた周知のデータ圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
【0025】
露光制御部40は絞り機能を備えるシャッター12を制御するとともに、フラッシュ48と連携することによりフラッシュ調光機能も有する。
【0026】
測距制御部42は撮影レンズ10のフォーカシングを制御し、ズーム制御部44は撮影レンズ10のズーミングを制御する。バリア制御部46は撮影レンズ10の保護を行うためのレンズバリアである保護部102の動作を制御する。
【0027】
フラッシュ48は撮影時の補助光源として機能し、調光機能も有する。また、AF補助光の投光機能も有する。
【0028】
露光制御部40、測距制御部42はTTL方式を用いて制御される。撮像した画像データを画像処理回路20が演算し、その演算結果を受けて、システム制御回路50が露光制御部40、測距制御部42に対して制御を行う。
【0029】
システム制御回路50は例えばCPUであり、メモリ52に記憶されたプログラムを実行することによりデジタルカメラ100全体を制御する。メモリ52はシステム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶する。
【0030】
表示部54は例えばLCDやLED、スピーカ等の出力装置の組み合わせにより構成され、システム制御回路50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を出力する。表示部54はデジタルカメラ100の操作部70近辺の視認し易い位置に、単数或いは複数設置される。また、表示部54の一部は光学ファインダー104内に設置されている。
【0031】
表示部54の表示内容としては、例えば、シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体200及び210の着脱状態表示、レンズユニットの着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付け・時刻表示、外部コンピュータとの接続状態を示す表示、合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、記録媒体書き込み動作表示、等がある。この一部は後述のように光学ファインダー104内に表示される。
【0032】
さらに、表示部54の表示内容のうち、LED等により表示するものとしては、例えば、合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、フラッシュ充電完了表示、記録媒体書き込み動作表示、マクロ撮影設定通知表示、二次電池充電状態表示、等がある。
【0033】
そして、表示部54の表示内容のうち、ランプ等により表示するものとしては、例えば、セルフタイマー通知ランプ、等がある。このセルフタイマー通知ランプは、AF補助光と共用して用いても良い。
【0034】
不揮発性メモリ56は電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。この不揮発性メモリ56は、ユーザの名前等の他、後述する設定情報(図12)を保持するためにも使用される。
【0035】
モードダイヤル60、シャッタースイッチ62及び64、再生モードスイッチ66、姿勢モードスイッチ68及び操作部70は、システム制御回路50に各種の動作指示を入力するための操作手段を構成し、ボタン、スイッチ、ダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
【0036】
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
【0037】
モードダイアルスイッチ60は、例えば自動撮影モード、プログラム撮影モード、シャッター速度優先撮影モード、絞り優先撮影モード、マニュアル撮影モード、焦点深度優先(デプス)撮影モード、ポートレート撮影モード、風景撮影モード、接写撮影モード、スポーツ撮影モード、夜景撮影モード、パノラマ撮影モード等の各機能撮影モードを切り替え設定することが出来る。
【0038】
第1シャッタースイッチSW1(62)は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン(図示せず)の操作途中(半押し)でONとなる。第1シャッタースイッチSW1がONになると、システム制御部50はAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を指示する。
【0039】
第2シャッタースイッチSW2(64)は、シャッターボタンの操作完了(全押し)でONとなる。この第2シャッタースイッチSW2がONになると、システム制御部50は、撮像素子12から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御回路22を介してメモリ30に画像データとして書き込む露光処理、画像処理回路20やメモリ制御回路22での演算を用いた現像処理、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮伸長回路32で圧縮を行い、記録媒体200或いは210に画像データを書き込む記録処理という一連の処理の動作開始を指示する。
【0040】
再生モードスイッチ66は、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを設定することが出来る。
【0041】
姿勢モードスイッチ68は、姿勢モードのON/OFFを設定する。姿勢モードとは、カメラ姿勢検知部106により撮影時に検知したデジタルカメラ100の姿勢を、撮影画像ファイル中の補助情報(画像姿勢フラグ)として記録媒体に記録し、再生時に利用するモードである。具体的には、再生時に画像姿勢フラグを参照し、縦位置で撮影された画像は縦位置で、横位置で撮影された画像は横位置に自動的に表示する等の制御を行うことができる。
【0042】
操作部70は各種ボタンやタッチパネル等からなる。この操作部70に設けられているボタンやスイッチとしては、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタン、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン、各種機能の選択及び切り替えを設定する選択/切り替えボタン、各種機能の決定及び実行を設定する決定/実行ボタン、画像表示部28のON/OFFを設定する画像表示ON/OFFスイッチ、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定するクイックレビューON/OFFスイッチ、JPEG(Joint Photographic Expert Group)圧縮の圧縮率を選択するため、或いは撮像素子の信号をそのままデジタル化して記録媒体に記録するCCDRAWモードを選択するための圧縮モードスイッチがある。
【0043】
本実施形態において、JPEG圧縮のモードは、例えばノーマルモードとファインモードが用意されている。デジタルカメラ100の利用者は、撮影した画像のデータサイズを重視する場合はノーマルモードを、撮影した画像の画質を重視する場合はファインモードを、それぞれ選択して撮影を行うことができる。
【0044】
JPEG圧縮のモードにおいては、圧縮伸長回路32が、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出し、設定された圧縮率に圧縮した後、例えば記録媒体200に記録する。
【0045】
RAWモードでは、撮像素子14の色フィルタの画素配列に応じて、ライン毎にそのまま画像データを読み出し、A/D変換器16、メモリ制御回路22を介して、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出し、記録媒体200に記録する。
【0046】
電源スイッチ72は、本装置の電源オン、電源オフを切り替えるスイッチである。
【0047】
新規フォルダ作成要求ボタン74は、次の画像取り込み時に記録媒体200又は210に新規フォルダを作成するためのボタンである。このボタンが押下された後で、記録媒体200、210に画像ファイルを格納する際には、新規にフォルダを作成し、その作成したフォルダ内に格納することになる。
【0048】
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されている。この電源制御部80は、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御回路50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
【0049】
電源86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、或いはACアダプター等からなり、コネクタ82及び84によってデジタルカメラ100に取り付けられる。
【0050】
メモリカードやハードディスク等の記録媒体200及び210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、212と、デジタルカメラ100とのインターフェース204、214及びコネクタ206、216を有している。記録媒体200及び210は、媒体側のコネクタ206、216とデジタルカメラ100側のコネクタ92、96とを介してデジタルカメラ100に装着される。コネクタ92、96にはインターフェース90及び94が接続される。記録媒体202、212の装着有無は、記録媒体着脱検知部98によって検知される。
【0051】
なお、本実施形態ではデジタルカメラ100が記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタを2系統持つものとして説明しているが、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタは、単数を含む任意の数備えることができる。また、系統毎に異なる規格のインターフェース及びコネクタを用いても良い。
【0052】
インターフェース及びコネクタとしては、例えばPCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いることができる。
【0053】
さらに、インターフェース90及び94、そしてコネクタ92及び96をPCMCIAカード等の規格に準拠したものを用いて構成した場合、LANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード、等の各種通信カードを接続することにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
【0054】
バリア102は、デジタルカメラ100の、レンズ10を含む撮像部を覆う事により、撮像部の汚れや破損を防止する。
【0055】
光学ファインダー104は例えばTTLファインダーであり、プリズムやミラーを用いてレンズ10を通じた光束を結像する。光学ファインダー104を用いることで、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに撮影を行うことが可能である。また、上述したように、光学ファインダー104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、フラッシュ充電完了表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、記録媒体書き込み動作表示などの情報表示がなされる。
【0056】
カメラ姿勢検知部106は、例えばカメラの姿勢によりオンオフするスイッチを有し、デジタルカメラ100の姿勢状態を検出する。ここで言う姿勢状態とは、横位置撮影或いは縦位置撮影のいずれの状態かを判別可能な状態を意味する。
【0057】
通信部110は、RS232CやUSB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、LAN、無線通信、等の各種通信処理を行う。
【0058】
コネクタ(無線通信の場合はアンテナ)112は、通信部110を介してデジタルカメラ100を他の機器と接続する。
【0059】
次に実施形態におけるシステム制御部50の処理内容を説明する。
【0060】
先ず、実施形態における特徴部分の概要を説明した上で、実際の処理内容を説明する。
【0061】
本実施形態におけるデジタルカメラは、撮像素子14で得られた画像データを必要に応じて符号化し、ファイルとして記録媒体200、210のいずれかに格納する。このとき、格納先には、予めフォルダを作成し(その詳細は後述する)、その中に格納する。また、実施形態でのデジタルカメラは、先に説明したように、通信部110を介して、外部装置(例えば、他のデジタルカメラ)から無線通信によって画像データを受信し、それをファイルとして記録媒体200、210のいずれかのフォルダに格納することも可能である。
【0062】
つまり、記録媒体200、210に格納する画像データの発生源は、外部装置と、ホン実施形態のデジタルカメラの2通りになる。以下では、説明を単純にするため、画像データの発生源が外部装置であることを「画像データ発生源が外部である」、画像データ発生源がデジタルカメラであることを「画像データ発生源が内部である」という。
【0063】
本実施形態では、この画像データ発生源が切り換わったとき、新規にフォルダを作成し、その作成したフォルダに画像データ発生源からの画像データを格納する処理を自動で行なうことを可能にする。
【0064】
また、実施形態は、ユーザが明示的に新規にフォルダを作成する指示入力を行ない、その指示入力があって、且つ、格納すべき画像データが発生した場合に、新規にフォルダを作成し、その中に画像データをファイルとして格納することをも可能にする。
【0065】
図12は、不揮発性メモリ56に保持された設定テーブルの例を示している。
【0066】
フォルダ自動作成フラグは、表示部28に図13に示すようなメニューを表示し、その表示に対するユーザの操作によって決定される。フォルダ自動作成フラグがONになるのは、図13のメニューにて「新規フォルダ内に格納」が選択された場合である。また、フォルダ自動作成フラグがOFFになるのは、図13のメニューにて「既存フォルダ内に格納」が選択された場合である。
【0067】
また、図12において「フォルダ手動作成フラグ」は、新規フォルダ作成要求ボタン74に依存して決定される。新規フォルダ作成要求ボタン74が押下されるとフォルダ手動作成フラグはONになり、再度、新規フォルダ作成要求ボタン74が押下されるとOFFになる。
【0068】
また、図12において、「最後画像ソース源」の欄は、記録媒体200、210に最後に保存した画像データファイルの画像データ発生源が外部か、内部かを示す情報を格納する。
【0069】
さて、実施形態では、フォルダ手動作成フラグがONとなっていて、記録媒体200、210に画像ファイルを格納する段階になると、その画像ファイルの発生源が外部/内部のいずれであるかを問わず、新規にフォルダを作成し、そのフォルダを以降の処理で格納対象として決定する。そのため、フォルダ手動作成フラグがONで、フォルダを作成した場合には、フォルダ手動作成フラグをOFFに設定する(詳細後述)。
【0070】
一方、フォルダ自動作成フラグがONである場合、記録媒体200、210に最後の保存した画像データファイルの発生源と、今回格納しようとしている画像データの発生源が異なっている場合、フォルダを新規に作成し、その中に新に生成或いは受信した画像データを保存する。このフォルダ自動作成フラグは、図13のメニューで変更しない限り、維持されたままである。
【0071】
なお、フォルダ手動作成フラグ及びフォルダ自動作成フラグの両方ともOFFである場合には、最後に画像データファイルを保存したフォルダ内に、新に発生した画像データを格納する。
【0072】
上記を踏まえ、実施形態におけるシステム制御部50の処理内容を図2乃至図11のフローチャートに従って説明する。なお、以下の説明で、「フォルダ作成フラグ」というフラグが出現するが、これはシステム制御部50内のRAMに一時的に作成されるフラグであり、上記のフォルダ手動作成フラグ及びフォルダ自動作成フラグとは異なるものである点に注意されたい。
【0073】
まず、フォルダ手動作成フラグ、フォルダ自動作成フラグの値に基づき、フォルダを作成するか否かを示す情報を格納するフォルダ作成フラグの生成処理を図9のフローチャートに従って説明する。この処理は、後述する図3のステップS140、図4のステップS410の処理でもある。
【0074】
先ず、システム制御部50は、ステップS901にて、記録媒体200(或いは210)にフォルダを作成可能か否かを判断する。この判断は、記録媒体200(或いは210)が実施形態のデジタルカメラに装着されているか否か、及び、空き領域があるか否かに基づいて判断する。
【0075】
フォルダ作成が不可であると判断した場合、ステップS908に進み、フォルダ作成フラグをOFFに設定する。
【0076】
また、フォルダの作成可であると判断した場合、ステップS902に進み、フォルダ手動作成フラグ(図12参照)がONであるか否かを判断する。フォルダ手動作成フラグがONであると判断すると、ステップS907に進んで、フォルダ作成フラグをONに設定する。
【0077】
さて、ステップS902にて、フォルダ手動作成フラグがOFFであると判断した場合、処理はステップS903に進む。このステップS903では、システム制御部50は、フォルダ自動作成フラグ(図12)がONであるか否かを判断する。フォルダ自動作成フラグがOFFであると判断した場合、ステップS908に処理を進め、フォルダ作成フラグをOFFに設定する。
【0078】
また、フォルダ自動作成フラグがONであると判断した場合、システム制御部50は、ステップS904に進み、最後の画像ソース源情報を、不揮発性メモリ56の設定テーブル(図12参照)より読込む。そして、システム制御部50は、ステップS905において、最後に記録媒体200(或いは210)に格納した画像データの発生源が外部からのデータであるか、装置自身(内部)からのものであるのか判断する。記録媒体200(或いは210)に最後に格納した画像データが外部から受信したデータであると判断した場合、処理はステップS906に進む。
【0079】
ステップS906では、システム制御部50は、現在のモードが撮影モードであるか否かを判断する。すなわち、記録媒体200(或いは210)に最後に格納した画像データの発生源と、現在のモードに従って画像データを記録媒体に格納したと過程した発生源が異なるか否かを判断する。現在のモードが撮影モードである場合、ユーザがシャッターSW2をONにして撮像した場合に得られる画像データは、新規に作成したフォルダ内に格納されることになる。そこで、ステップS907に進み、フォルダ作成フラグをONに設定し、本処理を終える。また、ステップS906において、現在のモードが再生モードであると判断した場合、そのモードで記憶媒体200(或いは210)に格納されることになる画像データの発生源は、最後に格納した画像データの発生源と同じであることを意味するので、ステップS908に進み、フォルダ作成フラグをOFFに設定し、本処理を終える。
【0080】
また、ステップS905において、システム制御部50が、記録媒体200(或いは210)に最後に格納した画像データのデータ発生源が内部であると判断した場合、処理はステップS909に進む。このステップS909では、現在のモードが再生モードであるか否かを判断する。すなわち、記録媒体200(或いは210)に最後に格納した画像データの発生源と、現在のモードに従って画像データを記録媒体に格納したと過程した発生源が異なるか否かを判断する。現在のモードが再生モードである場合、記録媒体200(或いは210)に格納するのは、外部のデータ発生源から受信した画像データとなる。そこで、ステップS907に進み、フォルダ作成フラグをONに設定し、本処理を終える。また、ステップS909において、現在のモードが撮影モードであると判断した場合、そのモードで記憶媒体200(或いは210)に格納されることになる画像データの発生源は、最後に格納した画像データの発生源と同じであることを意味する。そこで、システム制御部50は、ステップS908に進み、フォルダ作成フラグをOFFに設定し、本処理を終える。
【0081】
上記の処理をまとめると、フォルダ作成フラグがONになるためには、少なくとも次の条件A,Bのいずれか一方を満たす場合となる。
条件A:フォルダ手動フラグがONである場合。
条件B:フォルダ手動フラグがOFF、且つ、フォルダ自動フラグがON、且つ、記録媒体200(或いは210)に最後に格納した画像データ発生源と、現在のモード中に記録媒体200(或いは210)に格納したと過程した場合の画像データ発生源とが異なる場合。
【0082】
逆に、上記条件以外の場合、フォルダ作成フラグはOFFに設定されることを意味する。
【0083】
以上を踏まえ、実施形態におけるシステム制御部50のメイン処理を、図2乃至図4のフローチャートに従って説明する。
【0084】
先ず、電池交換等による主電源投入により、システム制御部50は各構成要素の初期化処理を行なう(ステップS101)。次いで、システム制御部50は、記憶媒体200、10内のファイル検索処理を行う(ステップS102)。このステップS102におけるファイル検索処理の詳細は図8を用いて後述する。
【0085】
システム制御部50は、電源スイッチ72の設定位置を判断し(ステップS103)、電源スイッチ72が電源OFFに設定されていたならば、ステップS104へ進んで所定の終了処理を行う。終了処理には、各表示部の表示を終了状態に変更し、レンズバリア102を閉じて撮像部を保護する処理、フラグや制御変数等を含むパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録する処理、電源制御部80により、画像表示部28を含む、電源供給が不要な部分への電源を遮断する処理、外部装置との接続が確立されている場合は切断する処理が含まれる。これらの終了処理が完了すると、処理はステップS103に戻る。
【0086】
一方、ステップS103において電源スイッチ72が電源ONに設定されていれば、システム制御部50は、ステップS106に進み、モードダイアル60の設定位置を検出し、撮影モードであるか否かを判断する。撮影モードであると判断した場合には、ステップS108にて、撮影条件を設定し、ステップS109へ進む。このステップS108における撮影条件設定処理の詳細は図11を用いて後述する。
【0087】
また、ステップS106で、モードダイアル60が撮影モード以外のモードに設定されていたと判断した場合、システム制御部50はステップS115にて、通信モジュール110が外部装置と通信中であるか否かを判断する。通信中であると判断した場合には、ステップS109へ進む。また、どの外部装置とも通信していないと判断した場合には、ステップS107に進んで、選択されたモードに応じた処理を実行し、処理を終えたならばS103に戻る。このステップS107の処理の1つが、先に説明した図13のGUI表示処理でもある。
【0088】
さて、処理がステップS109に進むと、システム制御部50は、電源制御部80を用い、電池等により構成される電源86の残容量や動作状況を判断する。電源86の状況がデジタルカメラ100の動作上に問題があると判断される場合、ステップS111にて、表示部54を用いて画像や音声により、問題に応じた所定の警告を行ない、ステップS103に戻る。
【0089】
一方、電源86に問題が無いと判断される場合、システム制御部50は、ステップS110に進み、記録媒体のチェックを行う。つまり、記録媒体200或いは210の装着有無の判定、装着されている場合には十分な空エリアがあるか否かの判定を行なう。記録媒体200或いは210のいずれもが装着されていない、或いは、空エリアがない、正常な読み書きが行えないなど、記録媒体に対する記録再生動作上問題があると判断した場合には、やはり、ステップS111にて、表示部54を用いて画像や音声により、問題に応じた所定の警告を行ない、ステップS103に戻る。
【0090】
さて、電源、及び、記録媒体に問題がないと判断された場合、システム制御部50は、ステップS114に進み、現在のモードが撮影モードか、それ以外のモードで外部装置と接続しているかどうかを判定する。
【0091】
撮影モードであると判断した場合、システム制御部50は、ステップS140(図3)に進む。このステップS140の処理は、既に説明した図9の処理でもあり、フォルダ作成フラグの値を決定する処理でもある。
【0092】
システム制御部50は、次に、ステップS141に進み、表示部54に各種設定状態の表示を行う。なお、画像表示部28がONに設定されている場合には、画像表示部28も用いて画像によりデジタルカメラ100の各種設定状態の表示を行う。この設定表示処理の詳細は図5を用いて後述する。
【0093】
設定表示処理後、システム制御部50は、ステップS121において、シャッタースイッチSW1の状態を検出する。シャッタースイッチSW1がONでない(レリーズボタンが半押し状態にない)ならば、ステップS103に戻る。また、シャッタースイッチSW1がONであると判定した場合には、ステップS122に処理を進める。
【0094】
このステップS122では、システム制御部50は、測距処理(AF処理)を行って撮影レンズ10の焦点を被写体に合わせ、測光処理(AE処理)を行って絞り値及びシャッタースピードを決定する。また、この測光処理に於いて、必要であればフラッシュの設定も行う。この測距・測光処理の詳細は図6を用いて後述する。
【0095】
測距・測光処理を終えると、シャッタースイッチSW1、SW2の状態をチェックする(ステップS123、S124)。そして、シャッタースイッチSW2がOFFのままで、シャッタースイッチSW1がOFFとなったならば、処理はステップS103に戻る。
【0096】
また、システム制御部50が、シャッタースイッチSW1がONの状態でシャッタースイッチSW2がONとなった(レリーズボタンが全押しされた)ことを検出した場合、処理をステップS125に進める。
【0097】
ステップS125でシステム制御部50は、撮影に備えて保存ファイル名の決定を行ったり、設定に応じて新規フォルダの作成処理等のファイル及びフォルダの管理処理を行う。このステップS125におけるフォルダ及びファイル管理処理の詳細は図10を用いて後述する。
【0098】
そして、ステップS126で、システム制御部50は撮影処理を行う。まず、撮像素子12、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器から直接メモリ制御回路22を介して、メモリ30に、撮影した画像データを書き込む(露光処理)。そして、メモリ制御回路22そして必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して各種処理を行う現像処理からなる撮影処理を実行する。この撮影処理の詳細は図7を用いて後述する。
【0099】
撮影処理を終えたならば、システム制御部50は、ステップS127にて、撮影画像を画像表示部28に表示するクイックレビュー処理を行い、確認のため、ユーザに対して撮影した画像の表示を行なう。
【0100】
所定のクイックレビュー期間中に例えば削除指示がなければ、システム制御部50は、ステップS128において記録処理を行う。すなわち、メモリ30に書き込まれた撮影画像データを読み出し、メモリ制御回路22(必要に応じて画像処理回路20をも)用いて各種画像処理を行う。そして、圧縮・伸長回路32を用い、設定されたモードに応じた画像圧縮処理を行ない、ヘッダ等に姿勢フラグなどの付加情報を加え、予め定められた記録ファイル形式に従った撮影画像ファイルを生成する。その後、インタフェース90或いは94、コネクタ92或いは96を介して、メモリカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等の記録媒体200或いは210の、予め定められた記録先に、撮影画像ファイルを書き込む。
【0101】
なお、画像表示部28がONの場合は、記録媒体200或いは210へ画像データの書き込みを行っている間、書き込み動作中であることを明示する。例えば「BUSY」のような表示を画像表示部28に対して行う。さらに、表示部54において例えばLEDを点滅させる等の記録媒体書き込み動作表示も併せて行う。
【0102】
この後、処理はステップS142に進み、ステップS128で記録した画像データが、デジタルカメラ自身で撮像したこと、すなわち、最後の画像データの発生源が内部であることを示す情報を、設定テーブルの「最後画像ソース源」(図12参照)に格納する。
【0103】
次に、処理はステップS129に進み、システム制御部50は、内部メモリ或いはメモリ52に記憶されるブラケットフラグの状態を判断する(ステップS129)。ブラケットフラグは、ブラケット撮影の実施/不実施を表すフラグである。ブラケットフラグが解除されていたならば、ステップS132に進む。
【0104】
また、ブラケットフラグが設定されていると判断した場合には、システム制御部50は、ステップS130にて、ブラケット撮影の残り枚数が1以上であるか否かを判断する。ブラケット撮影の残り枚数が1以上であると判断した場合、ブラケット撮影が未完であることを意味するので、システム制御部50は、ステップS131にて、ブラケット撮影における撮影条件を変更し、ステップS125に戻る。なお、ステップS125に戻った場合、後述する説明から明らかにするが、フォルダの新規作成は行われない。また、ブラケット撮影における撮影条件には例えば露出補正値やホワイトバランス値などがある。
【0105】
ステップS132に処理が進んだ場合、システム制御部50は、シャッタースイッチSW2の状態を検出する。シャッタースイッチSW2がOFFであれば、ステップS103に戻る。一方、シャッタースイッチSW2がONの状態である場合には、ステップS133に進み、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される連写フラグの状態を検出する。連写フラグが設定されていれば、ステップS134に進む。
【0106】
ステップS134では、システム制御部50は、ステップS129と同様にブラケットフラグの状態を判断し、ブラケットフラグが解除(OFF)されているか否かを判断する。ブラケットフラグが解除されていると判定した場合、ステップS125に戻って次の撮影処理を行う。ブラケットフラグが設定されていた場合、ステップS103に戻る。これは、本実施形態においては、ブラケットフラグがONであれば、連写をしないという設定としているからである。
【0107】
以上が撮影モードの処理である。次に、図2のステップS114で外部装置と通信中であると判断した場合の処理を、図4のフローチャートに従って説明する。
【0108】
先ず、システム制御部50は、ステップS410において、新規にフォルダ作成すべきか否かの判定を行なう。このステップS410のフォルダ作成判定処理は、図3のステップS140と同じである。すなわち、既に図9を用いて説明したように、フォルダを新規に作成すべきか否かを決定すためのフォルダ作成フラグの値を決定する処理である。
【0109】
システム制御部50は、次に、ステップS412に進み、表示部54に各種設定状態の表示を行う。なお、画像表示部28がONに設定されている場合には、画像表示部28も用いて画像によりデジタルカメラ100の各種設定状態の表示を行う。この設定表示処理の詳細も、図3のステップS141と同じであり、図5を用いて後述する。
【0110】
ステップS401では、通信部110を介して外部装置と通信中であり、その外部装置からの画像データの受信を検出したか否かを判断する。受信が検知されなければ、ステップS103に戻る。また、受信が検知された場合、処理はステップS402に進み、システム制御部50は現在受信可能状態かどうかを判定する。ここでいう、受信不可能な状態とは、たとえばシステム制御部50が記録部200にアクセスしていて、他からの記録部200への書き込みが出来ない場合、記録媒体200に空エリアがない場合等である。
【0111】
システム制御部50が、ステップS402で受信可能状態と判定すると、処理をステップS403に進める。このステップS403では、システム制御部50は、受信に備えて保存ファイル名の決定を行ったり、設定に応じて新規フォルダを作成するなど、ファイルやフォルダの管理を行う。このステップS403の処理は、図3のステップS125と同じであり、その詳細は図12を用いて後述する。
【0112】
その後、システム制御部50は、ステップS404において記録処理を行う。すなわち、メモリ30に書き込まれた受信画像データを読み出し、メモリ制御回路22(必要に応じて画像処理回路20をも)用いて各種画像処理を行う。そして、圧縮・伸長回路32を用い、設定されたモードに応じた画像圧縮処理を行ない、ヘッダ等に姿勢フラグなどの付加情報を加え、予め定められた記録ファイル形式に従った受信画像ファイルを生成する。その後、インタフェース90或いは94、コネクタ92或いは96を介して、メモリカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等の記録媒体200或いは210の、予め定められた記録先に、受信画像ファイルを書き込む。
【0113】
なお、画像表示部28がONの場合は、記録媒体200或いは210へ画像データの書き込みを行っている間、書き込み動作中であることを明示する例えば「BUSY」のような表示を画像表示部28に対して行う。さらに、表示部54において例えばLEDを点滅させる等の記録媒体書き込み動作表示も併せて行う。
【0114】
この後、ステップS405で、最後に記憶媒体200に格納した画像データの発生源が外部であることを示すため、不揮発性メモリ56内の設定テーブルの「最後画像ソース源」に「外部」であることを示す情報を格納し、ステップS103に戻る。
【0115】
図5は、図3のステップS141、図4のステップS412における設定表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【0116】
まず、システム制御部50は、先ず、ステップS140やステップS410において決定されたフォルダ作成フラグの値を判定する。フォルダ作成フラグがONであると判断した場合、次撮影で新規フォルダが作成される旨を、表示部54を用いて画像や音声により報知する(ステップS502)。なお、画像表示部28がONであれば、画像表示部28も用いて画像や音声によりフォルダ作成の報知を行う。
【0117】
フォルダ作成フラグがOFFの場合には、ステップS503にて、表示部54(画像表示部28を含む)における、フォルダ作成の報知を中止する。ただし、後述するように、フォルダが作成された旨を受信した表示部が、ただちに状態の更新、すなわちフォルダ作成の報知停止を行う場合は、改めてステップS503を実行する必要はない。
【0118】
ステップSS504では、システム制御部50は、表示部54(及び/又は、画像表示部28も)に、フォルダ作成フラグ以外のデジタルカメラ100の各種設定状態を画像や音声により報知(あるいは報知内容を更新)し、処理を終了する。
【0119】
図14は、ステップS503及びS504の処理を行った場合の、表示部54(及び画像表示部28)の撮影モード時の表示例である。ステップS504の処理によってシングルショット/連写撮影表示(28a)、フラッシュ表示(28b)、測光方式表示(28c)、圧縮率表示(28d)、記録画素数表示(28e)、残撮影可能枚数表示(28f)が表示される。
【0120】
一方、図15はステップS502およびS504の処理を行った場合の、表示部54(及び画像表示部28)の表示例である。図14と同様、シングルショット/連写撮影表示(28a)、フラッシュ表示(28b)、測光方式表示(28c)、圧縮率表示(28d)、記録画素数表示(28e)、残撮影可能枚数表示(28f)が表示される。さらにステップS502の処理によって、次に画像ファイルを保存する際には、フォルダが作成される旨を表示するためのアイコン28gが表示される。また、ステップS127のクイックレビュー処理の間は、フォルダ作成表示(例えば図15の28g)は表示しても、しなくてもよい。同様に、ステップS127のクイックレビュー処理中に、フォルダ作成表示以外のデジタルカメラ100の各種設定表示(例えば図15の28a〜28f)を表示しても、しなくてもよい。
【0121】
また、図16はステップS503及びS504の処理を行った場合(再生時)の、表示部54(及び画像表示部28)の表示例である。
【0122】
本実施形態は、受信可能状態として、再生モードの状態を想定しているため、受信待機中はたとえば表示部54では再生モードと同等の情報が表示される。
【0123】
すなわち、電波強度表示(28h)、現在表示されているファイル番号(28j)、表示されているファイルの撮影日時(28i)など、その画像に関する情報と接続情報が表示されることになる。
【0124】
一方図17はステップS502およびS504の処理を行った場合の、表示部54(及び画像表示部28)の表示例である。図16と同様、電波強度表示(28h)、現在表示されているファイル番号(28j)、表示されているファイルの撮影日時(28i)など、その画像に関する情報と接続情報が表示され、さらにステップS502の処理によってフォルダ作成アイコン28gが表示される。
【0125】
次に、図3のステップS122における測距・測光処理の詳細を、図6のフローチャートに従って説明する。
【0126】
システム制御部50は、撮像素子14から電荷信号を読み出し、A/D変換器16を介して画像処理回路20に撮影画像データを逐次読み込む(ステップS601)。この逐次読み込まれた画像データを用いて、画像処理回路20はTTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理、AF(オートフォーカス)処理及びAWB(オートホワイトバランス)に用いる所定の演算を行う。
【0127】
なお、ここでの各処理は、撮影した全画素数のうちの必要に応じた特定の部分を必要個所分切り取って抽出し、演算に用いている。これにより、TTL方式のAE、EF、AWB、AFの各処理において、中央重点モード、平均モード、評価モード等の異なるモード毎に最適な演算を行うことが可能となる。
【0128】
画像処理回路20での演算結果を用い、システム制御部50は、ステップS602にて、自動露出値が適正と判断されるまで、ステップS603にて露光制御部40を用いたAE制御を行う。AE制御で得られた測定データを用いて、システム制御部50はフラッシュが必要か否かを判断し(ステップS604)、フラッシュが必要ならばフラッシュフラグをセットし、フラッシュ48を充電する(ステップS605)。
【0129】
システム制御部50が、ステップS602で自動露出値が適正と判断した場合、自動露出制御における測定データ及び或いは設定パラメータ(測光データ)を、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に一時的に記憶する。
【0130】
AE制御処理が終了すると、システム制御部50は、ステップS606及びS607において、画像処理回路20での演算結果及びAE制御で得られた測定データを用いて、オートホワイトバランス処理を行う。すなわち、ステップS606でオートホワイトバランス値が適正と判断されるまで、ステップS607における画像処理回路20を用いた色処理のパラメータを調節する。
【0131】
システム制御部50が、ステップS606にて、オートホワイトバランス値が適正と判断すると、AWB制御における測定データ及び或いは設定パラメータを、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。
【0132】
次に、システム制御部50は、ステップS608及びS609において、AE制御及びAWB制御で得られた測定データを用いて、AF制御を行う。すなわち、ステップS508で合焦と判断されるまで、測距制御部42を用いたAFレンズ駆動や合焦度の算出を行う。
【0133】
システム制御部50がステップS608にて、合焦したと判断した場合、AF制御における測定データ及び或いは設定パラメータを、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し、測距・測光処理を終了する。
【0134】
次に、図3のステップS126の撮影処理の詳細を、図7のフローチャートに従って説明する。
【0135】
システム制御部50は、その内部メモリ或いはメモリ52に記憶される測光データに従い、露光制御部40によって、絞り機能を有するシャッター12を絞り値に応じて開放して撮像素子10の露光を開始する(ステップS701、S702)。
【0136】
次いで、システム制御部50は、ステップS703にて、フラッシュフラグによりフラッシュ48の発光が必要か否かを判断し、必要な場合はステップS704にてフラッシュ48を発光させる。
【0137】
システム制御部50は、測光データに従って撮像素子12の露光時間経過を待ち(ステップS705)、シャッター12を閉じ(ステップS706)、露光を終了させる。そして、撮像素子14から電荷信号を読み出し、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16から直接メモリ制御回路22を介して、メモリ30に撮影画像のデータを書き込む(ステップS707)。メモリ30への撮影画像データ書き込みが終了したら、撮影処理を終了する。
【0138】
次に、図2のステップS102におけるファイル検索処理を、図8のフローチャートに従って説明する。
【0139】
システム制御部50は、先ず、ステップS801にて、最終画像まで検索が完了したか否かを判断する。未完であると判断した場合には、記録媒体200或いは210より、ルートディレクトリエントリを読みだす(ステップS802)。
【0140】
次にステップS802で読み出されたルートディレクトリエントリを解析し“/DCIM”フォルダ(ディレクトリ)の有無を判定する(ステップS803)。“/DCIM”が存在しないならば、再生画像は無いものと判断し本処理を終了する。
【0141】
また、ルートディレクトリエントリに“/DCIM”が存在すると判断した場合、システム制御部50は、“/DCIM”のディレクトリエントリを読み込み、検索フォルダ番号(DirNum)をDCF規格(Design rule for Camera File system)における最大数である999に、ファイル数を表す変数(FileNum)を0に設定する(ステップS805)。
【0142】
そして、対応するフォルダが存在するかどうか調べる(ステップS806)。具体的には、記録媒体に、[/DCIM/(DirNum)XXXXX]フォルダ(ディレクトリ)が存在するかどうかを調べる。ここで、フォルダ名中、(DirNum)は変数DirNumの値、すなわちDCFディレクトリ番号(999〜100)であり、Xは任意のASCII半角英数字である。たとえば変数DirNumの値が“100”、XXXXXが“ABCDE”の場合、[/DCIM/(DirNum)XXXXX]は、[/DCIM/100ABCDE]を表す。
【0143】
システム制御部50は、ステップS806にて、このような、「100〜999の数字+半角英数5文字」という形式の名前を有するフォルダが存在する場合、その内容(ディレクトリエントリ)を読み出す(ステップS807)。そして、再生可能ファイルの有無を判定する(ステップS808)。この判定は、例えば、予め定められた拡張子(例えば.jpg)を有するファイルの有無を調べることによって行うことができる。
【0144】
ステップS808では、再生可能なファイルが存在しない場合、DirNumが最小値(=100)に達したかどうかを判定する。そして、DirNumの値が>100であれば、現在の値から1デクリメントし(S811)、ステップS806へ戻って次のフォルダを検索する。ステップS810においてDirNumの値が100であれば、ステップS813へ進む。
【0145】
ステップS808で再生可能なファイルが存在すると判断された場合、再生可能ファイルのうちDCFファイル番号の一番大きいファイルを最終画像として決定する(ステップS809)。DCFファイル番号は、DCFファイル名(8文字)の下位4文字を構成する“0001〜9999”の番号である。そして、ステップS812で、最終画像のDCFファイル番号を変数FileNumに設定し、ステップS813で変数FileNumの値を最終画像関連情報としてシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶して、ステップS814へ進む。
【0146】
一方、ステップS801にて、既に最終画像が確定済みと判定された場合は、処理はステップS813に進み、判定済みのDirNum及びFileNumの値を最終画像関連情報としてシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し、本処理を終える。
【0147】
ステップS801にて最終画像が確定済みと判定されるのは、例えば前回のファイル検索処理において決定された最終画像のDCFディレクトリ番号(DirNum)及びDCFファイル番号(FileNum)等を不揮発性メモリ56等に記憶保持している場合などである。
【0148】
ステップS813でシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する最終画像関連情報には、上述した最終画像の存在するフォルダのDCFディレクトリ番号(DirNum)及び最終画像のDCFファイル番号(FileNum)がある。本実施形態では、これらに加え、フォルダ(ディレクトリ)に存在する再生可能ファイルの総数及び、最終画像の撮影時刻及びタイムスタンプ等も最終画像関連情報として記録する。
【0149】
なお、ここでは最終画像のDCFファイル番号を不揮発性メモリ56等に保持し、最終画像関連情報をシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶するものとして説明した。しかし、最終画像のDCFファイル番号の他、他の最終画像関連情報を不揮発性メモリ56等に保持しても良い。
【0150】
新規の画像撮影においては、本処理で検索された最終画像のDCFディレクトリ番号及びDCFファイル番号に続くDCFディレクトリ番号及びDCFファイル番号を用いて、保存先フォルダ及びファイル名を確定する。
【0151】
尚、図8のフローチャートでは、DCFファイル番号の一番大きいファイルを最終画像として検索しているが、これは一例であり、DCF規格上の特定DCFディレクトリ内の最終画像や、記録媒体に対して最後に記録された画像ファイル等であってもよい。
【0152】
次に、図3のステップS125、及び、図4のステップS403のフォルダ及びファイル管理処理を図10のフローチャートに従って説明する。
【0153】
まず、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されるフォルダ作成フラグ(図9の処理でその値が決定される)がONセットされているかどうか調べる(S1201)。ここでフォルダ作成フラグがOFFであると判定された場合、ステップS1208に処理を進め、変数DirNumの値に等しいDCFディレクトリ番号をもつ既存フォルダを保存先として決定し、保存するファイル名を決定する。
【0154】
一方、システム制御部50がフォルダ作成フラグがONであると判定した場合、処理はステップS1202に進んで新規フォルダを作成し、ステップS1203でフォルダ手動作成フラグ(図12参照)をOFFに設定する(リセットする)。これは、ユーザの明示的なフォルダ作成指示に応えるためであり、無意味なフォルダが作成されることを防ぐためでもある。また、この結果、例えフォルダ自動作成フラグがONであっても、モードの変更がない場合にはフォルダ作成フラグはOFFとなるので、表示部にフォルダ作成を行なうアイコン28g(図15参照)が表示されることは無くなる。
【0155】
次に、システム制御部50は、ステップS1204に進んで、新規フォルダのDCFディレクトリ番号を変数DirNumへ記憶し、ステップS1205にて新規に作成したこのフォルダへの保存ファイル名を決定する。新規フォルダのDCFディレクトリ番号は、例えば最終画像の保存されるフォルダのDCFディレクトリ番号に1足した値を有するものとする。また、新規フォルダに保存するファイル名のうち、ファイル番号は0001が初期値であるものとする。また、ファイル名の上位4文字は、デジタルカメラ100に予め設定された文字列とする。
【0156】
保存ファイル名が決定したなら、システム制御部50は、ステップS1206に進んで、保存ファイルのDCFファイル番号を変数FileNumに記憶し、本処理を終了する。
【0157】
次に図2のステップS108における撮影条件設定処理を図11のフローチャートに従って説明する。
【0158】
まず、システム制御部50は、ステップS1301にて、モードダイアル60が連写撮影モードの位置にあるかどうか調べる。連写モードの位置にあれば、システム制御部50は、ステップS1302に進んで、内部メモリ或いはメモリ52に、現在の撮影モードが連写撮影モードであることを示す連写フラグをセットし、処理を終了する。
【0159】
モードダイヤル60が連写モードの位置にない場合、システム制御部50は、ステップS1303の処理に進める。このステップS1303ではモードダイヤル60がブラケットモードの位置にあるかどうか調べる。ブラケットモードの位置にあると判定した場合、システム制御部50は、ステップS1304にて、内部メモリ或いはメモリ52に、現在の撮影モードがブラケット撮影であることを示すブラケットフラグをセットし、処理を終了する。
【0160】
また、モードダイヤル60が連写モード、ブラケットモードのいずれにも位置していない場合、システム制御部50は、ステップS1305に進んで、内部メモリ或いはメモリ52に記憶される連写フラグ、ブラケットフラグの両方をクリアし、処理処理を終了する。
【0161】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザが図13のメニュー画面にて、画像発生源が変わる場合に新規にフォルダを作成することを設定する、すなわち、フォルダ自動作成フラグがONになると、それ以降では、最後に記録媒体200(或いは210)に格納した画像データの発生源と、今回格納する画像データの発生源が異なる場合、自動的にフォルダが作成され、その中に新規な画像データを保存することが可能になる。また、実際に新規にフォルダを作成するのは、格納することになる画像データを撮像した場合、或いは、画像データを受信した場合に行われるので、フォルダ数が無意味に増えることも抑制できる。
【0162】
また、実施形態によれば、フォルダを新規に作成した場合、フォルダ手動作成フラグのON/OFFであるか否かは無関係に、そのフォルダ手動作成フラグをOFFにする。つまり、システム制御部50は、一旦、新規なフォルダを作成した場合には、新規フォルダ作成要求ボタン74の操作がなかったものとして扱う。これにより、フォルダ数が増えることを更に抑制することが可能になる。
【0163】
また、実施形態によれば、フォルダ作成フラグに応じて、表示部54や画像表示部28に、アイコン28gを表示することで新規フォルダが作成されることを報知することが可能になる。ここで、注目したい点は、フォルダ手動作成フラグがOFF、フォルダ自動作成フラグがONであるとき、ユーザがモードを変更する度にアイコン28gの非表示/表示が自動的に行われる点である。つまり、ユーザに対して、フォルダが作成されるのか否かを事前に判断するための情報を報知することが可能になる。
【0164】
もし、ユーザがフォルダの作成を望まない場合には、新規フォルダ作成要求ボタン74の再操作するか、或いは、図13の画面で設定することを行なえば良い。
【0165】
かかる点を考察すると、もしユーザは新規にフォルダの作成を望まない場合、新規フォルダ作成要求ボタン74の再操作するか、或いは、図13の画面を表示して再設定するのかを区別できるようにすることが望ましい。そのためには、アイコン28gとして二種類(色や形状を異なるせる)用意する。そして、フォルダ作成フラグがONになったのがフォルダ手動作成フラグがONであったためであるののか、フォルダ自動作成フラグがONであったためであるのかを判断できるようにすればよい。簡単には、フォルダ作成フラグをON/OFFの2値状態を保持するのではなく、3値を保持できるようにすることである。すなわち、図9のステップS902でNoと判断された場合には、フォルダ作成フラグを“1”、同図のステップS906、S909でYesの場合にはフォルダ作成フラグを“2”にし、それ以外では、“0”を保持すればよいであろう。
【0166】
<他の実施形態>
上述の実施形態では、フォルダ作成を予告するするためアイコン28gの表示/非表示を行なったが、アイコンではなく文字等のメッセージでも構わないし、他の形態、例えば、音声出力でも構わない。また、それらを複合させても構わない。つまり、ユーザに次撮影や受信時にフォルダが新規作成される旨を通知することのできる通知手段であればその形態は問わない。
【0167】
画像処理装置がアイコンや文字等を表示可能な表示装置を持たない場合、若しくは設定等によりアイコンや文字等を表示可能な表示部への表示がOFFになっている場合等は、他の方法を用いることができる。例えば、フォルダ作成表示としてより単純な表示装置、例えばLEDの点灯、消灯を用いて表示したり、音声を用いて通知したりしてもよい。特に、デジタル一眼レフカメラのようにスルー画像を表示できない場合は、表示部の表示を行わないことも考えられ、LEDや音声による通知を行うことも想定される。
【0168】
ユーザ設定によって、デジタルカメラ100のフォルダ作成表示以外の各種状態表示(例えば図15の28a〜28f)が非表示になっている場合も考えられる。このような場合であっても、フォルダ作成表示(例えば図15の28g)だけは表示を行い、ユーザにフォルダ作成の旨を確実に通知してもよい。こうすることにより、起動時やモード切替時であってもフォルダ作成表示の把握が容易になる。
【0169】
また、実施形態では、画像データ発生源としては、内部と外部の2通りで説明した。しかし、通信のネゴシエーションによって外部装置を特定できる(例えば、無線LANであればMACアドレスで相手先の装置をユニークに特定できる)ので、外部装置の種類毎にフォルダを作成するようにしても構わない。このためには、図12の設定テーブルの「最後画像ソース源」には、外部とする場合、その外部装置をユニークに特定する情報も併せて記憶するようにすればよい。
【0170】
また、実施形態では、フォルダ手動作成フラグのON/OFFは、新規フォルダ作成要求ボタン74の操作によって行われるものとしたが、フォルダ自動作成フラグと同様にGUIにて行なうようにしても構わない。この場合のGUIの例は図18に示す。
【0171】
図示では、メニューに、「新規作成」のチェックボックス28k、「画像発生源が変わるときに作成」のチェックボックス28lの2つを容易する。前者のチェックボックスがチェックさえている場合、フォルダ手動作成フラグがONとなる。また、後者のチェックボックスがチェックされていれば、フォルダ自動作成フラグがONとなる。
【0172】
また、上述の実施形態ではいずれも静止画撮影の場合を説明した。しかし、図2のS106における撮影モードとして、静止画モードの他に動画モードが考えられる。動画撮影の場合も、撮影前にフォルダ作成判定処理及び設定表示処理を行い、新規フォルダを作成して撮影動画を保存した場合にフォルダ作成表示を非表示とすることで、静止画撮影の場合と同様の効果が得られることは明らかである。動画の場合撮影時間が長くなるが、実際に新規フォルダが作成され画像が保存されるまでの間フォルダ作成表示が表示されるため、撮影中はフォルダ作成表示が表示されていることになる。
【0173】
また、実施形態では、外部から受信する通信手段として無線を例示したが、優先であっても構わない。
【0174】
更に、実施形態では、外部から画像データを受信するのは、再生モード中としたが、外部受信モードを別途備え、そのモード中のときのみ受信できるようにしても構わない。
【0175】
また、実施形態では、特に説明しなかったが、外部装置(他のデジタルカメラ)に、所望とする画像を送信することも可能である。このモードが、モードダイヤル60で送信モードを選択することで行われる。この送信モードでは、記録媒体200(或いは210)内の所望とする画像データを選択し、送信する指示を与えることになる。
【0176】
また、実施形態では、記録媒体200および210としては、PCMCIAカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリカード、ハードディスク等だけでなく、マイクロDAT、光磁気ディスク、CD−RやCD−RW等の光ディスク、DVD等の相変化型光ディスク等で構成してもよい。
【0177】
また、記録媒体200及び210は、メモリカードとハードディスク等が一体となった複合媒体であってもよいし、さらに、その複合媒体から一部が着脱可能な構成であってもよい。
【0178】
また、上述の実施形態においては、記録媒体200及び210は、デジタルカメラ100と分離していて任意に接続可能なものとして説明したが、いずれか或いは全ての記録媒体がデジタルカメラ100に固定されていてもよい。
【0179】
また、デジタルカメラ100に記録媒体200或いは210が、単数或いは複数の任意の個数接続可能な構成であってもよい。
【0180】
上記の実施の形態に置いては、デジタルカメラ100に記録媒体200及び210が装着する構成として説明したが、記録媒体は単数或いは複数の何れの組み合わせの構成であってもよい。
【0181】
なお、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0182】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0183】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0184】
なお、本発明は、以上の各実施形態、または、それら技術要素を必要に応じて組み合わせるようにしてもよい。
【0185】
また、本発明は、特許請求の範囲、または、実施の形態の構成の全部若しくは一部が、1つの装置を形成するものであっても、他の装置と結合するようなものであっても、装置を構成する要素となるようなものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0186】
【図1】実施形態におけるデジタルカメラのブロック構成図である。
【図2】実施形態におけるデジタルカメラのシステム制御部が実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図3】実施形態におけるデジタルカメラのシステム制御部が実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図4】実施形態におけるデジタルカメラのシステム制御部が実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図5】図3のステップS141の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図6】図3のステップS122の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】図3のステップS126の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】図2のステップS102の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】図3のステップS140の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図10】図3のステップS125の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図11】図2のステップS108の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図12】不揮発性メモリに保持される設定テーブルの構造を示す図である。
【図13】実施形態におけるフォルダ作成の設定のGUIを示す図である。
【図14】実施形態における表示部の表示例を示す図である。
【図15】実施形態における表示部の表示例を示す図である。
【図16】実施形態における表示部の表示例を示す図である。
【図17】実施形態における表示部の表示例を示す図である。
【図18】他の実施形態におけるフォルダ作成の設定のGUIを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置と通信する通信手段を有する撮像装置であって、
撮像手段を用いた撮影モードにするか、前記通信手段を用いた通信モードにするかを選択するモード選択手段と、
記録媒体に最後に格納した画像データが、前記撮像モードで得られた画像データであるのか、前記通信モードで得られた画像データであるのかを判別するための情報を記憶保持する記憶保持手段と、
前記モード選択手段で選択している現在のモードと、前記記憶保持手段で保持されている最後に画像データを格納した際のモードとを比較し、新規フォルダを作成するか否かを判定する判定手段と、
前記モードのいずれかで前記記憶媒体に格納する画像データが得られた場合であって、前記判定手段が新規フォルダ作成と判定した場合、前記記憶媒体に新規フォルダを作成し、当該新規フォルダ内に前記画像データをファイルとして格納し、
前記判定手段が新規フォルダ作成しない判定した場合、前記記憶媒体内の既存のフォルダ内に前記画像データをファイルとして格納するファイル管理手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
更に、前記判定手段の判定結果を報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記報知手段は、撮像装置が有する表示手段に、フォルダ作成予告を示すアイコンを表示することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
外部装置と通信する通信手段を有する撮像装置の制御方法であって、
撮像手段を用いた撮影モードにするか、前記通信手段を用いた通信モードにするかを選択するモード選択工程と、
記録媒体に最後に格納した画像データが、前記撮像モードで得られた画像データであるのか、前記通信モードで得られた画像データであるのかを判別するための情報を記憶保持する記憶保持手段を参照し、最後の画像データを保存した際のモードと、前記モード判定工程で判定された現在のモードとを比較し、新規フォルダを作成するか否かを判定する判定工程と、
前記モードのいずれかで前記記憶媒体に格納する画像データが得られた場合であって、前記判定工程が新規フォルダ作成と判定した場合、前記記憶媒体に新規フォルダを作成し、当該新規フォルダ内に前記画像データをファイルとして格納し、
前記判定工程が新規フォルダ作成しない判定した場合、前記記憶媒体内の既存のフォルダ内に前記画像データをファイルとして格納するファイル管理工程と
を備えることを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項5】
撮像手段で得られた画像データを、記憶媒体に保存すると共に、外部装置と通信する通信手段を有する撮像装置であって、
前記記憶媒体に保存する画像を取得するため、前記撮像手段を用いた撮影モードにするか、前記通信手段を用いた通信モードにするかを選択するモード選択手段と、
前記記録媒体に最後に格納した画像データが、前記撮像モードで得られた画像データであるのか、前記通信モードで得られた画像データであるのかを判別するための情報を記憶保持手段と、
前記記憶媒体内にフォルダを強制的に作成するか否かを設定する第1の設定手段と、
前記記憶媒体内にフォルダの作成/非作成を自動で行なうか否かを設定する第2の設定手段と、
前記モード選択手段で選択している現在のモードと、前記記憶保持手段で保持されている最後に画像データを格納した際のモードとが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記モードのいずれかで前記記憶媒体に格納すべき画像データが得られた際、前記第1、第2の設定手段による設定、及び、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記画像データをファイルとして前記記憶媒体に格納するファイル管理手段とを備え、
前記ファイル管理手段は、
(a)前記第1の設定手段によって強制的にフォルダ作成が設定されている場合、前記記憶媒体に新規フォルダを作成し、当該新規フォルダ内に前記画像データをファイルとして格納し、
(b)前記第1の設定手段によって強制的にフォルダ作成が設定されていず、且つ、前記第2の設定手段によって、フォルダ作成/非作成を自動で行なうことが設定されていた場合であって、前記判定手段によって不一致と判定した場合、前記記憶媒体に新規フォルダを作成し、当該新規フォルダ内に前記画像データをファイルとして格納し、
(c−1)前記第1の設定手段で強制的にフォルダ作成が設定されていないことが設定されていず、且つ、前記第2の設定手段によってフォルダ作成/非作成を自動で行なわないことが設定されている場合、或いは、(c−2)前記判定手段で一致すると判定された場合、前記記憶媒体内の既存のフォルダ内に前記画像データをファイルとして格納することを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
更に、前記判定手段の判定結果を報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記報知手段は、撮像装置が有する表示手段に、フォルダ作成予告を示すアイコンを表示することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
撮像手段で得られた画像データを、記憶媒体に保存すると共に、外部装置と通信する通信手段を有する撮像装置の制御方法であって、
前記記憶媒体に保存する画像を取得するため、前記撮像手段を用いた撮影モードにするか、前記通信手段を用いた通信モードにするかを選択するモード選択工程と、
前記記憶媒体内にフォルダを強制的に作成するか否かを設定する第1の設定工程と、
前記記憶媒体内にフォルダの作成/非作成を自動で行なうか否かを設定する第2の設定工程と、
前記記録媒体に最後に格納した画像データが、前記撮像モードで得られた画像データであるのか、前記通信モードで得られた画像データであるのかを示す情報を記憶している記憶保持手段を参照し、最後に画像データを格納した際のモードと、前記モード選択工程で選択している現在のモードとが一致するか否かを判定する判定工程と、
前記モードのいずれかで前記記憶媒体に格納すべき画像データが得られた際、前記第1、第2の設定工程による設定、及び、前記判定工程の判定結果に基づいて、前記画像データをファイルとして前記記憶媒体に格納するファイル管理工程とを備え、
前記ファイル管理工程は、
(a)前記第1の設定工程によって強制的にフォルダ作成が設定されている場合、前記記憶媒体に新規フォルダを作成し、当該新規フォルダ内に前記画像データをファイルとして格納し、
(b)前記第1の設定工程によって強制的にフォルダ作成が設定されていず、且つ、前記第2の設定工程によって、フォルダ作成/非作成を自動で行なうことが設定されていた場合であって、前記判定工程によって不一致と判定した場合、前記記憶媒体に新規フォルダを作成し、当該新規フォルダ内に前記画像データをファイルとして格納し、
(c−1)前記第1の設定工程で強制的にフォルダ作成が設定されていないことが設定されていず、且つ、前記第2の設定工程によってフォルダ作成/非作成を自動で行なわないことが設定されている場合、或いは、(c−2)前記判定工程で一致すると判定された場合、前記記憶媒体内の既存のフォルダ内に前記画像データをファイルとして格納する処理を行なうことを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項9】
データを記録媒体中のフォルダに記録する画像処理装置であって、
外部装置と接続するための接続手段と、
前記接続手段により前記外部装置と接続後、前記外部装置からのデータの受信を検知する検知手段と、
前記検知手段によりデータの受信を検知した場合、予め設定された新規フォルダ作成条件に基づいて、当該データの保存先フォルダを、前記記録媒体中の既存フォルダと、前記記録媒体中に存在しない新規フォルダの中から決定する保存先決定手段と、
前記検知手段によってデータの受信を検知した場合、前記保存先が前記新規フォルダであるときは新規フォルダを前記記録媒体に作成するフォルダ作成手段と、
前記フォルダ作成手段により作成されたフォルダに、当該受信によって得られたデータを記録する記録手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項10】
データを記録媒体中のフォルダに記録する画像処理装置の制御方法であって、
外部装置と接続するための接続工程と、
前記接続工程により前記外部装置と接続後、前記外部装置からのデータの受信を検知する検知工程と、
前記検知工程によりデータの受信を検知した場合、予め設定された新規フォルダ作成条件に基づいて、当該データの保存先フォルダを、前記記録媒体中の既存フォルダと、前記記録媒体中に存在しない新規フォルダの中から決定する保存先決定工程と、
前記検知工程によってデータの受信を検知した場合、前記保存先が前記新規フォルダであるときは新規フォルダを前記記録媒体に作成するフォルダ作成工程と、
前記フォルダ作成工程により作成されたフォルダに、当該受信によって得られたデータを記録する記録工程と
を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2007−221727(P2007−221727A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−43169(P2006−43169)
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】