説明

操作装置及び操作方法

【課題】プレビュー画像の表示向きを容易に確認することが可能であり、ユーザの操作性を向上させることが可能な操作部102を提供する。
【解決手段】前記プレビュー画像の表示向きを規定する種々の向き設定情報を記憶する向き設定情報記憶手段406と、前記プレビュー画像が所定の表示向きでプレビュー画像画面に表示される際に、前記向き設定情報記憶手段から前記向き設定情報を取得する向き設定情報取得手段407と、前記プレビュー画像画面に、取得された向き設定情報をタブキーとして選択可能に表示するタブ表示受付手段408と、表示されるプレビュー画像の表示向きに対応する向き設定情報のタブキーを、前記プレビュー画像画面と同一画面になるように表示する表示調整手段410とを備えることを特徴とする操作部102を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置及び操作方法に関し、詳しくは、プレビュー画像の表示向きを容易に確認することが可能であり、ユーザの操作性を向上させることが可能な操作装置及び操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機能を有する画像形成装置では、ユーザの多種多様なニーズに応えるために、多機能化が進展している。当該多機能化に伴って、多彩な機能を実現するための設定項目キー(選択項目キー)の数も増加している。一方、操作パネルの表示画面に係るスペースには制限がある。そのため、限られた表示画面スペースを効率的に活用するために、代表的な機能に係る設定項目キーのみがインデックス的に一覧表示され、その他の機能に係る設定項目キーは、各代表機能に係る設定項目キーの下位層に、複数段階にわたり階層化されて配置されるよう工夫されている。
【0003】
しかしながら、ユーザが、上述した操作パネルの表示画面を備える画像形成装置の使用に慣れていない場合、原稿台上に原稿を正しく載置した上で、複数段階の階層を辿って所定の設定項目キーを選択することは至難の業である。そのため、ユーザが、自己の希望する印刷物(複写物)を適切に得ることが出来ないという問題がある。
【0004】
このような問題を解決するために、例えば、特開2008−299228号公報(特許文献1)には、コピー機能を有し、各種情報を表示するための表示手段を備えて構成される画像形成装置が開示されている。当該画像形成装置では、コピー機能の操作に係るガイダンス画面を、ユーザの選択操作を促すための選択操作画面とともに、前記表示手段に表示させる一方で、ユーザによる選択操作完了の意図を受け付けたとき、前記ユーザの選択操作内容に従うコピーイメージを、前記表示手段に表示させる制御を行う表示制御手段をさらに備えるよう構成される。
【0005】
当該構成により、ユーザは、コピー機能の操作に係るガイダンス画面の案内に従って、選択操作画面の中から、自己の希望に添う出力物を得るための選択操作を行った後、選択操作完了の意図を示せば、この選択操作内容に従うコピーイメージがプレビュー表示される。そのため、ユーザは、実際のコピー処理の実行前に、自己の希望に添う出力物を得ることができるか否かを、視覚を介して確認することが可能となる。その結果、ユーザに優しいガイダンス機能を提供し、ユーザの利便性を飛躍的に向上することが出来るとしている。
【0006】
又、特開2003−037696号公報(特許文献2)には、ネットワーク機能、スキャナ機能、FAX機能を搭載した画像入出力処理装置が開示されている。当該画像入出力処理装置では、原稿の設置方向、印刷処理条件から印刷処理速度を判断して、原稿の設置方向が適切か判断する処理速度判断部と、原稿の設置方向が適切でない場合その旨表示してユーザに変更を促す操作表示手段とを備えるよう構成される。
【0007】
当該構成により、印刷を行なう前に、ユーザの設定情報および原稿のサイズ、設置方向から最適な原稿設置方向を判断し、必要に応じてユーザに対して変更を促すことで、印刷処理時間を短縮させることが出来るとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−299228号公報
【特許文献2】特開2003−037696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1、特許文献2に記載の技術では、原稿のプレビュー画像を操作パネル(タッチパネル)に表示するプレビュー画像機能についての記載が無い。そのため、当該プレビュー画像機能に、特許文献1、特許文献2に記載の技術を適用しても、ユーザの利便性を向上させることが出来るか、印刷処理時間を短縮させることが出来るか不明である。
【0010】
又、近年、画像形成装置の操作部では、大部分が上述したプレビュー画像機能を備えるように構成されている。前記プレビュー画像機能では、原稿の画像データに対応するプレビュー画像を、製造者等の特定のユーザにより予め設定された表示向きとして表示する。ここで、前記プレビュー画像の表示向きが、当該プレビュー画像の内容の方向(縦書きか横書きか)と一致していない場合がある。この場合に、当該プレビュー画像機能に習熟していないユーザが当該プレビュー画像を視認すると、原稿の載置に誤りがあるのか、前記プレビュー画像表示に誤りがあるのか分からず、誤解、混乱を招くという問題がある。
【0011】
特に、プレビュー画像を見ながら条件設定を実行する機能、例えば、2以上の原稿の画像を集約して印刷する集約機能を実行する場合に、プレビュー画像の表示向きが当該プレビュー画像の内容の方向と不一致であると、ユーザは、集約機能に関する設定条件の入力をし難く、誤った設定条件を入力してしまうという問題がある。その結果、ミスコピーの発生を招くという二次的な問題も発生する。
【0012】
又、例えば、A4サイズやB5サイズ等の原稿は、載置向きが一の向き(例えば、横向きのみ)にしか限定して載置することが出来ない場合があり、それによりプレビュー画像の表示向きが限定されることがある。すると、ユーザが、当該プレビュー画面の表示向きを変更することが出来ずに、当該プレビュー画像を見ながら集約機能に関する設定条件を入力すると、当該入力を誤るという問題がある。
【0013】
そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、プレビュー画像の表示向きを容易に確認することが可能であり、ユーザの操作性を向上させることが可能な操作装置及び操作方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る操作装置は、所定の設定項目キーを表示する設定項目画面と、原稿の画像データに対応したプレビュー画像を予め設定された表示向きで表示するプレビュー画像画面とをタッチパネル上に表示する操作装置を前提とする。
【0015】
当該操作装置において、前記プレビュー画像の表示向きを規定する種々の向き設定情報を記憶する向き設定情報記憶手段と、前記プレビュー画像が所定の表示向きでプレビュー画像画面に表示される際に、前記向き設定情報記憶手段から前記向き設定情報を取得する向き設定情報取得手段と、前記プレビュー画像画面に、取得された向き設定情報をタブキーとして選択可能に表示するタブ表示受付手段と、表示されるプレビュー画像の表示向きに対応する向き設定情報のタブキーを、前記プレビュー画像画面と同一画面になるように表示する表示調整手段とを備える。
【0016】
当該構成により、ユーザが、プレビュー画像の表示されるプレビュー画像画面と同一画面のタブキーを視認すれば、当該タブキーの向き設定情報が当該プレビュー画像の表示向きに対応することを容易に確認することが可能となる。そのため、当該プレビュー画像の表示向きを確認したユーザは、自己が行なった原稿の載置に誤りがあるのか、前記プレビュー画像画面に誤りがあるのか分からないという誤解、混乱を避けることが可能となり、ユーザへの視認性、操作性を向上させることが可能となる。
【0017】
更に、前記タブ表示受付手段が、ユーザから所定のタブキーの選択を受け付けると、選択されたタブキーの向き設定情報に対応する表示向きに、前記プレビュー画像の表示向きを変更する表示向き変更手段を備えるよう構成することが出来る。
【0018】
更に、前記プレビュー画像の表示向きを、所定の処理がされる場合の画像データの向きとして受け付ける画面表示受付手段を備えるよう構成することが出来る。
【0019】
又、前記表示調整手段は、原稿の画像データの基準位置に対応するプレビュー画像の基準位置に、原稿台の原稿位置合わせの位置を示すマークを表示するよう構成することが出来る。
【0020】
又、当該操作装置は、画像形成装置に適用することが出来る。
【0021】
当該構成により、画像形成装置を利用するユーザは、前記プレビュー画像に基づいて、自己の希望する設定条件、例えば、集約、パンチ/ステープル等の後処理の設定条件を、間違えることなく適切に入力することが可能となり、画像形成装置を快適に利用することが可能となる。
【0022】
尚、本発明は、所定の設定項目キーを表示する設定項目画面と、原稿の画像データに対応したプレビュー画像を予め設定された表示向きで表示するプレビュー画像画面とをタッチパネル上に表示する操作方法として提供することが出来る。即ち、当該操作方法において、前記プレビュー画像が所定の表示向きでプレビュー画像画面に表示される際に、前記プレビュー画像の表示向きを規定する種々の向き設定情報を記憶する向き設定情報記憶手段から当該向き設定情報を取得する向き設定情報取得ステップと、前記プレビュー画像画面に、取得された向き設定情報をタブキーとして選択可能に表示するタブ表示受付ステップと、表示されるプレビュー画像の表示向きに対応する向き設定情報のタブキーを、前記プレビュー画像画面と同一画面になるように表示する表示調整ステップとを含むことを特徴とする操作方法を提供出来る。当該構成としても、上述と同様の効果を得ることが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の操作装置及び操作方法によれば、プレビュー画像の表示向きを容易に確認することが可能であり、ユーザの操作性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る複合機の内部の全体構成を示す概念図である。
【図2】本発明に係る操作部の全体構成を示す概念図である。
【図3】本発明に係る複合機及び操作部の制御系ハードウェアの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における複合機及び操作部の機能ブロック図である。
【図5】本発明の実施形態の実行手順を示すための第一のフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態の実行手順を示すための第二のフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示されたコピー機能画面の一例を示す図(図7(A))と、本発明の実施形態における原稿の画像データの向きと主走査方向と副走査方向との関係の一例を示す図(図7(B))である。
【図8】本発明の実施形態に係る向き設定情報テーブルの一例を示す図(図8(A))と、本発明の実施形態における種々のプレビュー画像の表示向きの一例を示す図(図8(B))である。
【図9】本発明の実施形態に係るタブ表示画面の一例を示す図(図9(A))と、本発明の実施形態においてタブ表示画面が表示されたコピー機能画面の一例を示す図(図9(B))である。
【図10】本発明の実施形態において縦長で横書きの原稿が横向きに載置された場合の一例を示す図(図10(A))と、本発明の実施形態において縦長で横書きのプレビュー画像が横向きに表示された場合の一例を示す図(図10(B))である。
【図11】本発明の実施形態において縦長で横書きのプレビュー画像が縦向きに表示された場合の一例を示す図(図11(A))と、本発明の実施形態における集約に関する設定項目キーが表示された画面の一例を示す図(図11(B))である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、添付図面を参照して、本発明の操作装置を備えた画像形成装置の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。又、フローチャートにおける数字の前に付されたアルファベット「S」はステップを意味する。
【0026】
<画像形成装置及び操作装置>
以下に、本発明に係る操作装置を備えた画像形成装置について説明する。
【0027】
図1は、折り装置と製本装置とが接続された画像形成装置の概略模式図である。但し、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。尚、本発明の画像形成装置は、例えば、プリンタやスキャナ単体、あるいはプリンタ、コピー、スキャナ、ファックス等を備えた複合機等が該当し、コピーサービス、スキャナサービス、ファクシミリサービス、プリンタサービス等を備えた画像形成装置として機能する。以下に、例えば、コピーサービスを利用する場合の複合機100(MFP:Multi Function Peripheral)の動作を簡単に説明する。
【0028】
まず、ユーザが複合機100を利用する場合、原稿Pを複合機100の上面に備えられている原稿台101に載置し、コピーサービスの設定を操作部102から入力する。当該操作部102には、複合機100が提供するコピーサービスに関連するコピー機能画面(初期画面)が表示され、当該コピー機能画面には、複数の機能項目キー(例えば、「集約」キー、「パンチ/ステープル」キー等)が選択可能に表示されている。ユーザは、機能項目キーを選択することによって、設定条件の選択・入力をし、コピーサービスに関する設定条件(出力条件)の入力が行なわれる。
【0029】
又、コピー機能画面には、原稿台101に載置された原稿の画像を、操作部102のタッチパネル上に表示する「プレビュー」キーが選択可能に表示されている。ユーザが当該「プレビュー」キーを選択すると、後述する画像読取部103が作動し(プレスキャンともいう)、読み取られた画像データを縮小したプレビュー画像が所定のプレビュー画像画面に表示される。これにより、ユーザは、プレビュー画像を見ながら、様々な機能項目キーを選択し、自己の希望する設定条件の入力を行なう。
【0030】
さて、設定条件の入力が終了後、ユーザは操作部102に設けられたスタートキーを押下して、複合機100にコピーサービスの処理を開始させる。
【0031】
複合機100がコピーサービスの処理を開始すると、画像読取部103において、光源104から照射された光が、前記原稿台101に置かれた原稿に反射される。反射された光は、ミラー105、106、107によって撮像素子108に導かれる。導かれた光は前記撮像素子108により光電変換されて、基本的な補正処理、画質処理、圧縮処理等を施され、前記原稿に対応する画像データが生成される。
【0032】
尚、前記画像データは、複合機100に接続された通信ケーブル109を介して、ネットワーク110から出力(画像形成)の指示とともに送信されても構わない。ネットワーク110から画像データが送信される場合は、画像読取部103の処理は省略される。
【0033】
又、前記画像データは、ユーザの設定条件の入力により、プレスキャンにより得られた画像データ、複数の画像データが集約された1つの画像データ、所定の付加情報(文字、ページ数等)が付加された画像データである場合も想定される。
【0034】
さて、前記画像データをトナー像として転写する駆動部が画像形成部111である。前記画像形成部111には感光体ドラム112が備えられている。前記感光体ドラム112は、一定速度で所定の方向に回転し、その周囲には、回転方向の上流側から順に、帯電器113、露光ユニット114、現像器115、転写器116、クリーニングユニット117などが配置されている。
【0035】
前記帯電器113は、前記感光体ドラム112の表面を一様に帯電させる。前記露光ユニット114は、帯電された前記感光体ドラム112の表面に、前記画像データに基づいてレーザーを照射し、静電潜像を形成する。前記現像器115は、搬送された静電潜像に、トナーを付着させてトナー像を形成する。形成されたトナー像は、前記転写器116により、記録媒体(例えば、シート)に転写される。前記クリーニングユニット117は、前記感光体ドラム112の表面に残された余分なトナーを取り除く。これらの一連のプロセスは、前記感光体ドラム112が回転することにより実行される。
【0036】
前記シートは、前記複合機100に備えられた複数の給紙カセット118から搬送される。搬送される時は、前記シートはピックアップローラ119により何れか1つの前記給紙カセット118から搬送路へ引き出される。前記各給紙カセット118には、それぞれ異なる紙種のシートが収容されており、前記出力条件に関する設定に基づいてシートが給紙される。
【0037】
搬送路に引き出された前記シートは、搬送ローラ120やレジストローラ121により感光体ドラム112と転写器116の間に送り込まれる。送り込まれると、前記シートは前記転写器116により前記トナー像が転写され、定着装置122に搬送される。尚、搬送ローラ120に搬送されるシートは、複合機100に備えられた手差しトレイ123から搬送される場合もある。
【0038】
前記トナー像が転写されたシートが前記定着装置122に備えられた加熱ローラ124と加圧ローラ125の間を通過すると、前記トナー像に熱と圧力が印加されて、可視像がシートに定着される。前記加熱ローラ124の熱量は紙種に応じて最適に設定され、前記定着が適切に行われる。前記可視像がシートに定着されて画像形成が終了し、可視像が定着されたシートは、定着装置122を経て折り装置126へ搬送される。
【0039】
前記搬送されたシートは、ユーザが入力した設定条件に従って、折り装置126で折り処理が施される。折り処理が入力されていない場合は、前記シートは折り装置126を通過するのみである。また、ユーザが後処理(例えば、ステープル、パンチ、製本等)を設定条件として入力した場合、通過したシートは製本装置127に搬送されて後処理を施され、排紙トレイ128に積載、収容される。
【0040】
尚、前記折り装置126、製本装置127は複合機100から取り外し可能であるため、折り装置126、製本装置127が取り外された場合、定着装置122にて可視像が定着されたシートは、印刷物として複合機100の側面に設けられた排紙トレイ128に積載され、収容されることになる。
【0041】
前記手順により、複合機100はコピーサービスをユーザに提供する。なお、他のサービスについては、上述した画像読取部103、画像形成部111等が駆動して提供することになる。本発明の複合機100は、ネットワーク110から送信された画像データを画像形成するプリントサービス、原稿の画像データを読み取るスキャンサービス、ネットワーク110に画像データを送受信するファクシミリ送受信サービス、一度読み取った画像データを保存するメモリサービスを提供しても構わない。
【0042】
図2は、本発明に係る操作部の全体構成を示す概念図である。ユーザは、前記操作部102を用いて、上述のような画像形成についての設定条件を入力したり、入力された設定条件を確認したりする。前記設定条件が入力される場合、前記操作部102に備えられたタッチパネル201(操作パネル)、タッチペン202、操作キー203が用いられる。
【0043】
前記タッチパネル201には、アナログ抵抗膜方式が採用され、透光性を有する上部フィルムと下部ガラス基板とがスペーサを介して重ね合わされた構成となっており、上部フィルムと下部ガラス基板との各々の対向面には、ITO(Indium Tin Oxide)等からなる透明電極層が設けられている。更に、上部フィルムがユーザにより押下されると、当該押下位置に対応する上部フィルム側の透明電極層と下部ガラス基板側の透明電極層とが接触するよう構成されている。上部フィルム又は下部ガラス基板に電圧を印加し、下部ガラス基板又は上部フィルムから押下位置に対応する電圧値を取り出すことにより、当該電圧値に対応する座標値(押下位置)を検出する。検出された押下位置が、タッチパネル上に表示された画面内の機能項目キー等の表示領域内に含まれると、当該機能項目の内容が入力(設定)される。
【0044】
又、下部ガラス基板の下方には、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部が設けられており、当該表示部が、例えば、初期画面、コピー機能画面等の画面を表示することにより、タッチパネル201上に特定の画面が表示される。これにより、タッチパネル201には、設定条件等を入力する機能と当該設定条件等を表示する機能が兼ね備えられる。
【0045】
又、タッチパネル201の近傍には、タッチペン202が備えられており、ユーザがそのタッチペン202の先をタッチパネル201に接触させると、当該接触位置(押下位置)に対応する座標値が、上記と同様に出力され、ユーザはタッチペン202により、表示された機能項目キー等を押下・選択することが可能となる。
【0046】
更に、タッチパネル201近傍には、所定数の操作キー203が設けられ、例えば、テンキー204、スタートキー205、クリアキー206、ストップキー207、リセットキー208、電源キー209が備えられている。
【0047】
次に、図3を用いて、複合機100及び操作部102の制御系ハードウェアの構成を説明する。図3は、本発明に係る複合機100及び操作部102の制御系ハードウェアの構成を示す図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
【0048】
複合機100の制御回路は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304、各駆動部に対応するドライバ305を内部バス306によって接続している。前記CPU301は、例えば、RAM303を作業領域として利用し、前記ROM302、HDD304等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて前記ドライバ305と図示しない操作部102からのデータや指示を授受し、前記図1に示した各駆動部の動作を制御する。また、前記駆動部以外の後述する各手段(図4に示す)についても、前記CPU301がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。
【0049】
又、制御回路の内部バス306には、内部インターフェイス307も接続されており、当該内部インターフェイス307は、操作部102の制御回路等と複合機100の制御回路とを接続する。CPU301は、内部インターフェイス307を介して操作部102等の制御回路からの命令信号を受信したり、操作部102等の制御回路へ命令信号、データ等を送信したりする。
【0050】
又、操作部102の制御回路には、内部バス315に、CPU309、ROM310、RAM311、LCD312、操作キー313(203)、タッチパネル314(201)、内部インターフェイス308を備える。操作キー313やタッチパネル314をユーザが操作すると、CPU309は、内部インターフェイス308を介して、当該操作に基づく命令信号を複合機100の制御回路に送信する。又、CPU309、ROM310、RAM311の機能も上記と同様であり、後述する各手段(図4に示す)についても、前記CPU309がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。前記ROM310には、以下に説明する各手段を実現するプログラムやデータが記憶されている。
【0051】
<本発明の実施形態>
次に、図4−図6を参照しながら、本発明の実施形態に係る構成及び実行手順について説明する。図4は、本発明の複合機及び操作部の機能ブロック図である。図5は、本発明の実行手順を示すための第一のフローチャートである。図6は、本発明の実施形態の実行手順を示すための第二のフローチャートである。
【0052】
まず、ユーザが、複合機100の電源を投入すると、複合機100とともに操作部102が起動し、操作部102の画面表示受付手段401が、予め設定された初期画面(例えば、コピー機能画面)をタッチパネル201上に表示する(図5:S101)。
【0053】
図7(A)は、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示されたコピー機能画面の一例を示す図である。
【0054】
図7(A)に示すように、コピー機能画面700には、コピーサービスの条件設定を行なうための設定項目キー701(例えば、「集約」キー701a、「パンチ/ステープル」キー等)と、原稿台101に載置された原稿の画像データをプレビュー画像として表示させる「プレビュー」キー702と、前記プレビュー画像が表示されるプレビュー画像画面703とが表示される。
【0055】
ここで、ユーザが、原稿台101上に原稿を所定の載置向きで載置する。前記原稿の載置向きとは、原稿が原稿台101上に縦長で載置された縦向き、又は、横長で載置された横向きを示している。そして、ユーザが、コピー機能画面700の「プレビュー」キー702を選択(押下)すると(図5:S102YES)、画面表示受付手段401は、当該「プレビュー」キー702の選択を受け付けて、その旨を複合機100の制御手段402に通知する。当該通知を受けた制御手段402は、画像読取手段403に画像データの読み取りを指示し、当該指示を受けた画像読取手段403は、原稿台101上の原稿の画像データを読み取って、当該画像データを画像データ記憶手段404に記憶させる(図6:S201)。尚、ユーザが、「プレビュー」キー702を選択しない場合は(図5:S102NO)、後述する。
【0056】
図7(B)は、本発明の実施形態における原稿の画像データの向きと主走査方向と副走査方向との関係の一例を示す図である。
【0057】
ここで、原稿台705では、図7(B)に示すように、原稿台705の左上角部を原点706(基準0)とし、当該原点706から右方向を副走査方向とし、下方向を主走査方向とするように予め設定されている。尚、前記原点706は、原稿台705の原稿位置合わせの位置に対応しており、ユーザは、原稿707を原稿台705に載置する場合、当該原稿707の角部を当該原稿位置合わせの位置(つまり、原稿台705の左上角部706)に対応させて原稿707を載置することになる。
【0058】
前記設定に従って読み取られた原稿707の画像データ704は、原稿台101に裏を上にして載置された原稿の表面の画像データとなるから、前記原点を右上角部708とし、当該右上角部708から左方向をX軸方向(副走査方向)とし、下方向をY軸方向(主走査方向)とするように記憶される。
【0059】
画像読取手段403が画像データを画像データ記憶手段404に記憶させると、その旨を制御手段402を介してプレビュー画像表示手段405に通知する。当該通知を受けたプレビュー画像表示手段405は、画像データ記憶手段404から画像データを取得して、当該画像データに対応するプレビュー画像を生成し、向き設定情報記憶手段406に予め記憶された向き設定情報テーブルを参照する(図6:S202)。
【0060】
図8(A)は、本発明の実施形態に係る向き設定情報テーブルの一例を示す図である。
【0061】
向き設定情報テーブル800には、図8(A)に示すように、向き設定情報801(例えば、「上辺を奥向き」801a、「上辺を左向き」801b)と、前記向き設定情報801が初期条件として予め設定されているか否かを示す初期条件情報802(例えば、初期条件として予め設定されていることを示す「1」802a、初期条件として予め設定されていないことを示す「0」802b)とが関連付けて記憶されている。
【0062】
前記プレビュー画像表示手段405は、前記向き設定情報テーブル800から、予め設定されたことを示す「1」802aに対応する向き設定情報801(例えば、「上辺を奥向き」801a)を取得する。
【0063】
図8(B)は、本発明の実施形態における種々のプレビュー画像の表示向きの一例を示す図である。
【0064】
ここで、向き設定情報801とは、プレビュー画像が表示される場合の表示向きを規定する情報である。具体的には、原稿の画像データの平面座標系をプレビュー画像の表示平面座標系に変換する場合の各軸の方向を規定する情報である。例えば、プレビュー画像表示手段405が、前記向き設定情報801として「上辺を奥向き」801a(「上辺を上向き」)を取得した場合、図7(B)、図8(B)に示すように、画像データ704の原点(右上角部708)をプレビュー画像803の右上角部804とし、画像データ704のX軸方向をプレビュー画像803の左方向とし、画像データ704のY軸方向をプレビュー画像803の下方向とする。この場合、例えば、原稿の載置向きが横向きで、向き設定情報が「上辺を奥向き」である場合、プレビュー画像の表示向きは、横向き(横長)となる。尚、プレビュー画像の表示向きとは、プレビュー画像がプレビュー画像画面703上に縦長で表示された縦向き、又は、横長で表示された横向きを示している。
【0065】
一方、プレビュー画像表示手段405が、前記向き設定情報801として「上辺を左向き」801bを取得した場合、画像データ704の原点(右上角部708)をプレビュー画像805の左上角部806とし、画像データ704のX軸方向をプレビュー画像805の下方向とし、画像データ704のY軸方向をプレビュー画像805の右方向とする。この場合、例えば、原稿の載置向きが横向きで、向き設定情報が「上辺を左向き」である場合、プレビュー画像の表示向きは、縦向き(縦長)となる。
【0066】
尚、「上辺を奥向き」(又は、「上辺を左向き」)の上辺とは、原稿台101(プラテンガラス)の原点706からX軸方向の画像データ(又は原稿)の一辺、言い換えると、原稿台101に載置された原稿の上方の一辺に対応する。そのため、「上辺を奥向き」とは、読み取られた画像データの上方の一辺が上方を向くこと(原稿台101に載置された原稿の上辺が上方を向くこと)を意味し、「上辺を左向き」とは、読み取られた画像データの上方の一辺が左方を向くこと(原稿台101に載置された原稿の上辺が左方を向くこと)を意味する。
【0067】
さて、プレビュー画像表示手段405は、上述した向き設定情報に対応した表示向きで、プレビュー画像をプレビュー画像画面703に表示する(図6:S203)。
【0068】
ここで、前記プレビュー画像表示手段405が、前記プレビュー画像を表示する際に、その旨を向き設定情報取得手段407に通知する。当該通知を受けた向き設定情報取得手段407は、前記向き設定情報テーブル800から前記向き設定情報801を取得する(図6:S204)。
【0069】
前記向き設定情報取得手段407が前記向き設定情報801を取得すると、その旨をタブ表示受付手段408に通知する。当該通知を受けたタブ表示受付手段408は、タブ表示画面記憶手段409に予め記憶されたタブ表示画面のデータを読み出すとともに、当該タブ表示画面のタブキーに、前記向き設定情報取得手段407により取得された向き設定情報801を配置する。
【0070】
図9(A)は、本発明の実施形態に係るタブ表示画面の一例を示す図である。
【0071】
前記タブ表示画面900には、図9(A)に示すように、前記プレビュー画像画面703の一部の表示領域に収まる略横長形状に構成され、上下二段に表示領域が区分されている。上段の表示領域901には、前記向き設定情報801の数に対応する数のタブが相互に重ならないように横方向(左右方向)に直列に配置されている。又、下段の表示領域902には、上段の所定数のタブキーがプレビュー画像の表示向きの種類に対応することを示すメッセージ「セット向き」902aが配置されている。
【0072】
前記タブ表示受付手段408は、上段の表示領域901の左側のタブ901aから前記向き設定情報801(「上辺を奥向き」801a、「上辺を左向き」801b)を所定の順番(例えば、向き設定情報801が向き設定情報テーブル800から取得された順番)で配置する。そして、タブ表示受付手段408は、前記向き設定情報801をタブキーとして選択可能となるように、前記プレビュー画像画面703内のプレビュー画像の直下に表示する(図6:S205)。この際、前記プレビュー画像画面703内の「プレビュー」キー702は、丁度、タブ表示画面900の直下に表示される。
【0073】
ここで、前記タブ表示受付手段408が前記向き設定情報801に対応するタブキーを表示する際に、その旨を表示調整手段410に通知する。当該通知を受けた表示調整手段410は、前記プレビュー画像表示手段405から前記プレビュー画像903の表示向きに対応する向き設定情報(「上辺を奥向き」801a)を取得し、取得した向き設定情報(「上辺を奥向き」801a)と一致するタブキー、つまり、「上辺を奥向き」キー901aを前記プレビュー画像画面703と同一画面となるように表示する(図6:S206)。
【0074】
更に、前記表示調整手段410は、原稿の画像データ704の基準位置708(原点)に対応するプレビュー画像903の基準位置904aに、原稿台705の原稿位置合わせの位置706を示すマーク904(例えば、矢印マーク)を表示する(図6:S207)。
【0075】
図9(B)は、本発明の実施形態においてタブ表示画面が表示されたコピー機能画面の一例を示す図である。
【0076】
コピー機能画面905には、図9(B)に示すように、設定項目キー701の他に、プレビュー画像画面703内に、種々のプレビュー画像903の表示向きに対応するタブキー901が選択可能に表示されるとともに、当該プレビュー画像903の表示向きを示すタブキー、つまり、「上辺を奥向き」キー901aが当該プレビュー画像画面703と同一画面で表示される。又、前記プレビュー画像704の基準位置に前記マーク904が表示される。
【0077】
これにより、ユーザが、プレビュー画像903の表示されるプレビュー画像画面703と同一画面のタブキー(「上辺を奥向き」キー901a)を視認すれば、当該タブキー(「上辺を奥向き」キー901a)に配置された向き設定情報(「上辺を奥向き」)が当該プレビュー画像903の表示向きに対応することを容易に確認することが可能となる。そのため、当該プレビュー画像903の表示向きを確認したユーザは、自己が行なった原稿の載置に誤りがあるのか、前記プレビュー画像画面703に誤りがあるのか分からないという誤解、混乱を避けることが可能となり、ユーザへの視認性、操作性を向上させることが可能となる。
【0078】
又、ユーザが、前記マーク904を視認すれば、当該マーク904に基づいて自己の載置させた原稿707の原稿位置合わせの位置706を容易に確認することが可能となる。そのため、ユーザは、原稿707の載置向きとプレビュー画像903の表示向きとの違いを容易に把握し、上述した誤解、混乱を確実に回避することが可能となる。
【0079】
ここで、例えば、図7(B)、図9(B)に示すように、横長の原稿901で、縦書きの原稿901が、横向きに原稿台101に載置され、前記向き設定情報「上辺を奥向き」により、対応するプレビュー画像902が横向きに表示された場合、プレビュー画像902の各行は縦方向(上下方向)で表示されるため、プレビュー画像903が原稿707の画像をそのまま反映しており、特に問題とならない。
【0080】
この場合、例えば、ユーザが、前記プレビュー画像903を見ながら、特定のタブキーを選択することなく(図6:S208NO)、所定の設定項目キー701を選択して(図5:S103YES)、画面表示受付手段401が、当該設定項目キー701の選択を受け付けたとしても(図5:S104)、不適切な設定条件の入力をすることはない。
【0081】
図10(A)は、本発明の実施形態において縦長で横書きの原稿が横向きに載置された場合の一例を示す図である。図10(B)は、本発明の実施形態において縦長で横書きのプレビュー画像が横向きに表示された場合の一例を示す図である。
【0082】
一方、例えば、図10(A)、図10(B)に示すように、縦長の原稿1001で、横書きの原稿1001が、横向きに原稿台101に載置され、前記向き設定情報「上辺を奥向き」により、対応するプレビュー画像1002が横向きに表示された場合、本来横書きで表示されるべきプレビュー画像1002の各行は縦方向(上下方向)で表示されるため、ユーザから見て前記プレビュー画像1002の内容が視認し難く、当該プレビュー画像の表示向きが不適切であることは明らかである。
【0083】
この場合、ユーザは、前記プレビュー画像1002を見ながら、プレビュー画像画面703と同一画面になっていない特定のタブキー(例えば、「上辺を左向き」キー901b)を選択すると(図6:S208YES)、前記タブ表示受付手段408は、特定のタブキーの選択を受け付けて、その旨を表示向き変更手段411に通知する。当該通知を受けた表示向き変更手段411は、選択されたタブキーの向き設定情報に対応する表示向きに、前記プレビュー画像表示手段405が表示しているプレビュー画像1003の表示向きを変更する(図6:S209)。
【0084】
現時点で表示されているプレビュー画像1002は、向き設定情報「上辺を奥向き」801aに対応するように、画像データの原点を右上角部とし、画像データのX軸方向を左方向とし、画像データのY軸方向を下方向としている。そのため、表示向き変更手段411は、前記プレビュー画像を、前記向き設定情報「上辺を左向き」801b(901b)に対応するように、当該原点を左上角部とし、画像データのX軸方向を下方向とし、画像データのY軸方向を右方向とする。これにより、表示されているプレビュー画像1002が90度時計回りに回転して表示され、当該プレビュー画像の表示向きが縦向きとなり、横書きの原稿も横方向(左右方向)となる。
【0085】
前記表示向き変更手段411が、前記プレビュー画像の表示向きを変更すると、その旨を表示調整手段410に通知する。当該通知を受けた表示調整手段410は、上記と同様に、前記プレビュー画像表示手段405から、変更後のプレビュー画像の向き設定情報(「上辺を左向き」801b)を取得し、取得した向き設定情報(「上辺を左向き」801b)と一致するタブキー、つまり、「上辺を左向き」キー901bを前記プレビュー画像画面703と同一画面となるように表示する(図6:S206)。
【0086】
更に、前記表示調整手段410は、原稿1001の画像データ1002の基準位置1004(原点)に対応するプレビュー画像の基準位置に、原稿台705の原稿位置合わせの位置706を示すマークを表示する(図6:S207)。
【0087】
図11(A)は、本発明の実施形態において縦長で横書きのプレビュー画像が縦向きに表示された場合の一例を示す図である。
【0088】
コピー機能画面には、図11(A)に示すように、横書きに記載されたプレビュー画像1101が横方向に表示されるとともに、原稿位置合わせの位置を示すマーク1102が当該プレビュー画像1101の左上角部に表示される。又、前記プレビュー画像1101の表示向きに対応するタブキー、つまり、「上辺を左向き」キー901bは、プレビュー画像画面703と同一画面となるように表示される。これにより、ユーザは、プレビュー画像1101の表示向きを、当該プレビュー画像1101の内容に応じて容易に変更して、適切な表示向きにすることが可能となる。そのため、ユーザが当該プレビュー画像1101の表示により誤解、混乱することを防止でき、ユーザによる誤った設定条件の入力と、ミスコピーの発生とを防止することが可能となる。
【0089】
さて、ユーザが、図11(A)に示すプレビュー画像1101を見ながら、設定項目キー701のうち、例えば、「集約」キー701aを選択すると(図5:S103YES)、画面表示受付手段401は、当該「集約」キー701aの選択を受け付けて、当該プレビュー画面1101の表示向き(「縦向き」)に対応(適合)するとともに、当該「集約」に関する設定項目キーを、他の設定項目キーと比較してユーザにより優先的に選択されやすい位置に表示する。
【0090】
図11(B)は、本発明の実施形態における集約に関する設定項目キーが表示された画面の一例を示す図である。
【0091】
例えば、図11(B)に示すように、前記プレビュー画像1101の表示向きが縦向きであれば、縦向きに対応(適合)する設定項目キー、具体的には、2つの画像データを横方向に配置して1つの画像データに集約する「横配置2in1集約」キー1103が、ユーザにより選択されやすい中央部に選択可能に表示される。当該設定項目キーは、縦向きである画像データを1つの画像データに収めるのに都合が良い設定項目キーである。一方、縦向きに対応しない(不適合な)設定項目キー、具体的には、2つの画像データを縦方向に配置して1つの画像データに集約する「縦配置2in1集約」キー1104は、ユーザにより選択され難い側部に選択可能に表示される。これにより、ユーザの前記設定条件の入力を円滑に促進させることが可能となり、当該設定条件の入力ミス、ミスコピーの発生も防止することが出来る。
【0092】
さて、ユーザが、コピー機能画面を見ながら、スタートキー205を選択すると(図5:S105YES)、画面表示受付手段401は、当該スタートキー205の選択を受け付け、プレビュー画像表示手段405からプレビュー画像の向き設定情報(例えば、「上辺を左向き」801b)を取得する。そして、画面表示受付手段401は、取得したプレビュー画像の向き設定情報(例えば、「上辺を左向き」801b)、つまり、プレビュー画像の表示向きを、画像形成させる画像データの向きとして受け付ける(図5:S106)。
【0093】
そして、画面表示受付手段401は、全ての設定条件を複合機100の制御手段402に通知する。当該通知を受けた制御手段402は、スタートキー205が選択されるまでに受け付けた設定条件に基づいて画像形成するように、画像形成手段412に指示する。当該指示を受けた画像形成手段412は、当該設定条件に基づいて画像形成を実行する(図5:S107)。
【0094】
ここで、画像形成手段413が画像形成を実行する際に、画像データ記憶手段404から画像データを取得すると、当該画像データの向きを前記プレビュー画像の表示向きに変更する。例えば、プレビュー画像の表示向きが向き設定情報「上辺を左向き」である場合、「上辺を奥向き」である場合、画像データの原点を左上角部とし、画像データのX軸方向を下方向とし、画像データ704のY軸方向を右方向とする。そして、画像形成手段412は、当該画像データに基づいて画像形成する。その結果、ユーザが、前記プレビュー画像を見ながら設定条件を入力したとしても、当該設定条件が正確に画像形成に反映されて、ユーザは、前記プレビュー画像に対応する印刷物、即ち、自己の意図する印刷物を確実に手に入れることが可能となる。もちろん、ミスコピーが発生することもない。
【0095】
尚、S102において、ユーザが、「プレビュー」キー702を選択しないで(図5:S102NO)、例えば、コピー機能画面700内の所定の設定項目キー701を選択すると(図5:S103YES)、画面表示受付手段401が、当該設定項目キー701の選択を受け付けることとなる(図5:S104)。この場合は、プレビュー画像を用いて設定条件を入力する必要の無い場合、例えば、ユーザが、原稿台101に原稿を載置し、スタートキー205を選択して、単に複製物を出力させたい場合が該当する。
【0096】
又、S105において、ユーザが、スタートキー205を選択しない場合は(図5:S105NO)、S102に戻って、前記画面表示受付手段401が、ユーザから「プレビュー」キーの選択(図5:S102)、設定項目キーの選択を受け付けることになる(図5:S103)。
【0097】
このように、本発明の操作部102では、前記プレビュー画像の表示向きを規定する種々の向き設定情報を記憶する向き設定情報記憶手段406と、前記プレビュー画像が所定の表示向きでプレビュー画像画面に表示される際に、前記向き設定情報記憶手段から前記向き設定情報を取得する向き設定情報取得手段407と、前記プレビュー画像画面に、取得された向き設定情報をタブキーとして選択可能に表示するタブ表示受付手段408と、表示されるプレビュー画像の表示向きに対応する向き設定情報のタブキーを、前記プレビュー画像画面と同一画面になるように表示する表示調整手段410とを備える。
【0098】
これにより、ユーザが、プレビュー画像の表示されるプレビュー画像画面と同一画面のタブキーを視認すれば、当該タブキーの向き設定情報が当該プレビュー画像の表示向きに対応することを容易に確認することが可能となる。そのため、当該プレビュー画像の表示向きを確認したユーザは、自己が行なった原稿の載置に誤りがあるのか、前記プレビュー画像画面に誤りがあるのか分からないという誤解、混乱を避けることが可能となり、ユーザへの視認性、操作性を向上させることが可能となる。
【0099】
尚、本発明の実施形態では、前記向き設定情報として、「上辺を奥向き」と「上辺を左向き」とを挙げたが、これに限られるものでなく、例えば、「上辺を右向き」や「上辺を下向き」等であってもよい。又、前記向き設定情報として、プレビュー画像の回転角度を示すように設計しても構わない。
【0100】
又、本発明の実施形態に係る操作部102では、複合機100のコピーサービスの処理に関して採用したが、例えば、ファクシミリ送受信サービス、プリントサービス等に対しても採用できる。更に、本発明の実施形態では、操作部102を複合機100に適用した場合について説明したが、タッチパネル301を有する操作部102(操作装置)を備えた各種画像形成装置、各種画像処理装置、各種画像加工装置、各種画像表示装置等に適用しても、同一の作用効果を奏する。
【0101】
又、本発明の実施形態では、操作部102が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。当該構成では、前記プログラムを操作部102或いは複合機100に読み出させ、その操作部102或いは複合機100が前記各手段を実現する。その場合、前記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる方法として提供することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0102】
以上のように、本発明に係る操作装置及び操作方法は、複合機はもちろん、複写機、プリンタ等に有用であり、プレビュー画像の向きを容易に変更することが可能であり、ユーザの操作性を向上させることが可能な操作装置及び操作方法として有効である。
【符号の説明】
【0103】
100 複合機
102 操作部
401 画面表示受付手段
402 制御手段
403 画像読取手段
404 画像データ記憶手段
405 プレビュー画像表示手段
406 向き設定情報記憶手段
407 向き設定情報取得手段
408 タブ表示受付手段
409 タブ表示画面記憶手段
410 表示調整手段
411 表示向き変更手段
412 画像形成手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の設定項目キーを表示する設定項目画面と、原稿の画像データに対応したプレビュー画像を予め設定された表示向きで表示するプレビュー画像画面とをタッチパネル上に表示する操作装置において、
前記プレビュー画像の表示向きを規定する種々の向き設定情報を記憶する向き設定情報記憶手段と、
前記プレビュー画像が所定の表示向きでプレビュー画像画面に表示される際に、前記向き設定情報記憶手段から前記向き設定情報を取得する向き設定情報取得手段と、
前記プレビュー画像画面に、取得された向き設定情報をタブキーとして選択可能に表示するタブ表示受付手段と、
表示されるプレビュー画像の表示向きに対応する向き設定情報のタブキーを、前記プレビュー画像画面と同一画面になるように表示する表示調整手段と
を備えることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
更に、前記タブ表示受付手段が、ユーザから所定のタブキーの選択を受け付けると、選択されたタブキーの向き設定情報に対応する表示向きに、前記プレビュー画像の表示向きを変更する表示向き変更手段を備える
請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
更に、前記プレビュー画像の表示向きを、所定の処理がされる場合の画像データの向きとして受け付ける画面表示受付手段を備える
請求項1又は2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記表示調整手段は、原稿の画像データの基準位置に対応するプレビュー画像の基準位置に、原稿台の原稿位置合わせの位置を示すマークを表示する
請求項1−3のいずれか一項に記載の操作装置。
【請求項5】
請求項1−4のいずれか一項に記載の操作装置を備えた画像形成装置。
【請求項6】
所定の設定項目キーを表示する設定項目画面と、原稿の画像データに対応したプレビュー画像を予め設定された表示向きで表示するプレビュー画像画面とをタッチパネル上に表示する操作方法において、
前記プレビュー画像が所定の表示向きでプレビュー画像画面に表示される際に、前記プレビュー画像の表示向きを規定する種々の向き設定情報を記憶する向き設定情報記憶手段から当該向き設定情報を取得する向き設定情報取得ステップと、
前記プレビュー画像画面に、取得された向き設定情報をタブキーとして選択可能に表示するタブ表示受付ステップと、
表示されるプレビュー画像の表示向きに対応する向き設定情報のタブキーを、前記プレビュー画像画面と同一画面になるように表示する表示調整ステップと
を含むことを特徴とする操作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−95139(P2012−95139A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−241351(P2010−241351)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】