説明

擬似ボードゲーム装置及びコンピュータプログラム

【課題】 表示装置上で擬似的にボードゲームを行なうものでありながらも、ゲームの進行の制御をプレイヤの三次元空間中の動きに依存させて、実際のボードゲームの興趣を極力損なうことのない擬似ボードゲーム装置を提供する。
【解決手段】 複数のマス104を含むボード100及びマス104上を移動するコマ106をテレビジョンモニタ5に表示して、擬似的にボードゲームを実行する。カートリッジ3のイメージセンサ31は、プレイヤPの三次元空間中の動きを検出する。プロセッサ27は、ルーレット114をテレビジョンモニタ5に表示して、イメージセンサ31が検出したプレイヤPの動きに応じて、ルーレット114の針116の動きを制御し、針116が指した数だけコマ106を移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に映像を表示して、擬似的にボードゲームを行なうことのできる擬似ボードゲーム装置及びその関連技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ボードゲームのゲームプログラムを開示する。このゲームプログラムでは、ディスプレイに表示されるキャラクタの移動は、コンピュータの抽選処理(ステップS12)により制御される。この抽選処理では、サイコロが振られる画像がディスプレイに表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−148331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、乱数(1〜6)を発生して抽選処理が行なわれる(サイコロが振られる)。この場合、プレイヤの操作結果が、乱数発生に影響を与える旨の記載はない。つまり、抽選処理は、プレイヤの操作に依存しない。
【0005】
本来、ボードゲームの興趣の1つは、プレイヤ自身の動作に依存して(例えば、実際にサイコロを振ること)、ゲームの進行を制御することにある。しかしながら、特許文献1では、そのような興趣を享受できない。
【0006】
そこで、本発明は、表示装置上で擬似的にボードゲームを行なうものでありながらも、ゲームの進行の制御をプレイヤの三次元空間中の動きに依存させて、実際のボードゲームの興趣を極力損なうことのない擬似ボードゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点によると、擬似ボードゲーム装置は、複数のマス画像を含むプレイフィールド及び前記マス画像上を移動するプレイヤキャラクタを表示装置に表示して、擬似的にボードゲームを実行する擬似ボードゲーム装置であって、前記プレイヤキャラクタが割り当てられたプレイヤの三次元空間中の動きを検出する検出手段と、前記表示装置に応答画像を表示して、前記検出手段が検出した前記プレイヤの動きに応じて、前記応答画像の動きを制御する応答制御手段と、前記応答画像の動きに基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動する前記マスの数を決定する決定手段と、前記決定手段が決定した前記マスの数だけ、前記プレイヤキャラクタを移動する移動手段と、を備える。
【0008】
この構成によれば、プレイヤの三次元空間中の動きに依存して、移動するマスの数(以下、「移動マス数」と呼ぶ。)が決定される。従って、表示装置上で擬似的にボードゲームを行なうものでありながらも、実際のボードゲームの興趣を極力損なうことのない擬似ボードゲーム装置を提供できる。ちなみに、従来では、表示装置上で擬似的にボードゲームを行なう場合、移動マス数の決定は、プレイヤの操作に依存することなく行なわれていた。
【0009】
この擬似ボードゲーム装置において、前記応答制御手段は、前記検出手段が検出した前記プレイヤの動きを表す情報を、前記応答画像の動作を制御するための初期値として、前記応答画像の動作を開始し、第1の所定のアルゴリズムに従って、前記応答画像の動作を制御する。
【0010】
この構成によれば、プレイヤの動きを表す情報は、応答画像の動作を制御するための初期値として使用されるだけなので、応答画像が一旦動き出した後は、プレイヤは、その動きをコントロールできない。つまり、プレイヤは、応答画像の初期動作を制御できるが、それより後の動作及び動作停止を制御できない。このように、応答画像の動作には、プレイヤが制御できる部分とできない部分とがある。従って、実際に、ルーレットを回したり、サイコロを振ったり、等といった操作に応じて、移動マス数が決定される、実際のボードゲームと同様の興趣及び臨場感を提供できる。なお、応答画像は、実際のボードゲームのルーレット、サイコロ、カード等といった操作対象に対応する。
【0011】
例えば、前記応答制御手段は、前記検出手段が検出した前記プレイヤの動きを表す情報を、前記応答画像の動作を制御するための初期値として、前記応答画像の動作を開始し、第1の所定のアルゴリズムに従って、前記応答画像の動作を減衰し、前記決定手段は、減衰後に停止した前記応答画像に応じて、前記プレイヤキャラクタが移動する前記マスの数を決定する置。
【0012】
上記擬似ボードゲーム装置において、前記検出手段が検出する前記プレイヤの動きは、前記プレイヤの動きの速度、加速度、及び/又は軌跡である。
【0013】
この構成によれば、プレイヤは、動きの速度、加速度、及び/又は軌跡によって、応答画像を制御できる。
【0014】
上記擬似ボードゲーム装置において、前記検出手段は、前記プレイヤを撮像する撮像手段と、前記撮像手段による撮像結果に基づいて、前記プレイヤの動きを解析する解析手段と、を含む。
【0015】
この構成によれば、プレイヤを撮影して、その動きを解析するので、プレイヤが操作する能動的な入力装置が不要である。その結果、コストを低減できる。
【0016】
この擬似ボードゲーム装置において、前記検出手段は、前記プレイヤが装着又は把持した再帰反射体に光を間欠的に照射する発光手段をさらに含み、前記撮像手段は、前記発光手段の発光時及び非発光時のそれぞれにおいて、前記再帰反射体を撮像し、前記解析手段は、前記発光時の画像と前記非発光時の画像との差分画像に基づいて、前記プレイヤの動きを解析する。
【0017】
この構成によれば、差分をとることによって、再帰反射体からの反射光以外の光によるノイズ(再帰反射体以外の背景及び前景にある物体や、太陽光や蛍光灯等の固定光源など)を簡易に除去して、精度良く、再帰反射体の像のみを抽出することができる。なお、再帰反射体は、受動的な入力装置といえる。
【0018】
また、上記擬似ボードゲーム装置において、前記検出手段は、前記プレイヤに把持又は装着される入力手段を含み、前記入力手段は、前記プレイヤの動きに基づく加速度を検知する加速度センサ及び/又は前記プレイヤの動きに基づく角速度を検知する角速度センサを含んでもよい。
【0019】
この構成によれば、プレイヤの動きを直接検出するセンサを搭載した入力手段を設けたので、簡易にプレイヤの動きを検出できる。また、入力手段を設けているので、新たに入力手段を用意することなく、撮像装置等の他のセンサを搭載できる。
【0020】
さらに、上記擬似ボードゲーム装置において、前記検出手段は、前記表示装置の画面近傍に配置されたマーカを撮像する撮像手段を有し、前記プレイヤに把持又は装着される入力手段と、前記撮像手段による撮像結果に基づいて、前記プレイヤが前記入力手段によって指し示した前記画面上の位置を算出する算出手段と、を含むこともできる。
【0021】
この構成によれば、入力手段を設けているので、新たに入力手段を用意することなく、加速度センサや角速度センサ等の他のセンサを搭載できる。
【0022】
上記擬似ボードゲーム装置は、前記複数のマス画像が複数方向に分岐している場合に、前記検出手段が検出した前記プレイヤの動作に従って、進行方向を決定する分岐制御手段をさらに備える。
【0023】
この構成によれば、経路が分岐している場合に、プレイヤは、その動作によって、所望の進行方向を選択できる。このように、プレイヤの意思で進行方向を決定できるので、より興趣を向上でき、また、実際のボードゲームにより近づけることができる。
【0024】
上記擬似ボードゲーム装置は、前記マス画像に割り当てられたイベントを実行するイベント手段をさらに備える。
【0025】
この構成によれば、イベントが割り当てられたマスでは、当該イベントが実行されるので、より興趣を向上でき、また、実際のボードゲームにより近づけることができる。
【0026】
上記擬似ボードゲーム装置は、前記ボードゲームの進行を中断して、前記表示装置の画面上で所定のゲームを実行するゲーム手段をさらに備え、前記ゲーム手段は、前記検出手段が検出した前記プレイヤの動きに応じて、前記所定のゲームの進行を制御する置。
【0027】
この構成によれば、所定のゲームを盛り込むことによって、実際のボードゲームにはない興趣を提供でき、より一層魅力のある擬似ボードゲーム装置を提供できる。
【0028】
また、上記擬似ボードゲーム装置は、予め用意された複数のゲームから、所定のゲームを選択し、前記ボードゲームの進行を中断して、前記表示装置の画面上で前記所定のゲームを実行するゲーム手段をさらに備えてもよく、前記ゲーム手段は、前記検出手段が検出した前記再帰反射体の動きに応じて、前記所定のゲームの進行を制御し、前記予め用意された複数のゲーム間において、前記再帰反射体を装着する前記プレイヤの部位が異なる。
【0029】
この構成によれば、身体の様々な部位を使用したゲームを提供でき、より面白みを向上でき、また、各部位を動かす点で、それぞれの部位の運動にもなり、健康にも寄与できる。
【0030】
上記擬似ボードゲーム装置は、前記所定のゲームの結果を、前記ボードゲームに反映する反映手段をさらに備える。
【0031】
この構成によれば、所定のゲームの結果如何で、ボードゲームにおけるプレイヤの状態が異なってくるので、所定のゲームはボードゲームと密接に関係することになる。従って、双方の相乗効果によって、より一層興趣を向上できる。
【0032】
上記擬似ボードゲーム装置は、前記プレイヤの動きに連動するカーソルを前記表示装置に表示するカーソル制御手段をさらに備える。
【0033】
この構成によれば、カーソルはプレイヤの動きに連動するので、プレイヤはカーソルの動きを見ることで、検出された自分の動きを確認できる。これによって、プレイヤの入力動作を支援できる。
【0034】
本発明の第2の観点によると、コンピュータプログラムは、複数のマス画像を含むプレイフィールド及び前記マス画像上を移動するプレイヤキャラクタを表示装置に表示して、擬似的にボードゲームを実行するコンピュータプログラムであって、前記プレイヤキャラクタが割り当てられたプレイヤの三次元空間中の動きを検出するステップと、前記表示装置に応答画像を表示して、検出した前記プレイヤの動きに応じて、前記応答画像の動きを制御するステップと、前記応答画像の動きに基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動する前記マスの数を決定するステップと、決定した前記マスの数だけ、前記プレイヤキャラクタを移動するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0035】
この構成によれば、上記第1の観点による擬似ボードゲーム装置と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態における擬似ボードゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】プレイヤP(1P〜4P)が装着する再帰反射体9の装着部位の説明図である。
【図3】(a)図1のアダプタ1及びそれに装着されたカートリッジ3の外観斜視図である。(b)図1のアダプタ1及びカートリッジ3の電気的構成を示す図である。
【図4】図3(b)のプロセッサ27によるボードゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図5】図4のステップS1の設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図6】図4のステップS21のボード処理の一部の流れの一例を示すフローチャートである。
【図7】図4のステップS21のボード処理の他の一部の流れの一例を示すフローチャートである。
【図8】図4のステップS21のボード処理のさらに他の一部の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】図4のステップS23のアイテム処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図10】図3(b)のプロセッサ27による全体処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】図10のステップS503の撮影処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】図10のステップS505の検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】図10のステップS507のアプリケーション処理の1つであるカーソル102の制御の流れの一例を示すフローチャートである。
【図14】本実施の形態によるゲーム画面の例示図である。
【図15】本実施の形態による呼出画像108の例示図である。
【図16】本実施の形態による実行選択アイコン110A〜110D及び112の例示図である。
【図17】本実施の形態によるルーレット画像114の例示図である。
【図18】本実施の形態による進路選択画像118の例示図である。
【図19】本実施の形態による確認画像120の例示図である。
【図20】本実施の形態によるアイテム選択画像122の例示図である。
【図21】本実施の形態による相手選択画像126の例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付してその説明を援用する。
【0038】
図1は、本発明の実施の形態における擬似ボードゲームシステムの全体構成を示す図である。図1を参照して、この擬似ボードゲームシステムは、アダプタ1、カートリッジ3、及び、テレビジョンモニタ5を備える。カートリッジ3は、アダプタ1に装着されて、電気的に接続される。カートリッジ3が装着されたアダプタ1は、例えば、床面に載置され、プレイヤPは立って遊ぶ。また、アダプタ1は、AVケーブル7により、テレビジョンモニタ5に接続される。カートリッジ3は、ビデオ信号及びオーディオ信号を生成し、アダプタ1及びAVケーブル7を介して、これらの信号をテレビジョンモニタ5に供給する。テレビジョンモニタ5は、供給されたビデオ信号に応じた映像を表示するとともに、そのスピーカから、供給されたオーディオ信号に応じた音声を出力する。各プレイヤ1P〜4Pは、カートリッジ3が生成し、テレビジョンモニタ5に表示された映像を見ながら、擬似的なボードゲーム(以下、「ボードゲーム」と呼ぶ。)を遊ぶ。
【0039】
ここで、プレイヤ1P〜4Pを区別して説明する必要がない場合は、「プレイヤP」と表記する。
【0040】
各プレイヤPは、身体に再帰反射体9を装着して入力を行う。
【0041】
図2は、プレイヤPが装着する再帰反射体9の装着部位の説明図である。図2を参照して、プレイヤPは、矢印Aで示される額、矢印Bで示される左腕(肩と肘との間)、矢印Bで示される右腕(肩と肘との間)、矢印Cで示される左掌、矢印Cで示される右掌、矢印Dで示される左足の膝下、及び、矢印Dで示される右足の膝下のうち、ボードゲームが要求する箇所に、再帰反射体9を装着する。この場合、例えば、再帰反射体9は、弾力性のあるベルトやバンド等によって、身体の部位に装着される。掌に装着する再帰反射体9は、プレイヤPが把持してもよい。
【0042】
ボードゲームでは、基本的には、各プレイヤPは、一方の掌に再帰反射体9を装着する。そして、ボードゲームの進行を中断して起動されるミニゲームでは、その種類に応じて、再帰反射体9の装着箇所が指示される。なお、ボードゲーム中ミニゲーム以外の部分、つまり、ルーレット114で進行する本来のボードゲームの部分を、ミニゲームに対してメインゲームと呼ぶこともある。
【0043】
ここで、アダプタ1、カートリッジ3、再帰反射体9、及び、テレビジョンモニタ5は、擬似ボードゲームシステムを構成し、アダプタ1、カートリッジ3、及び、再帰反射体9は、擬似ボードゲーム装置を構成する。
【0044】
さて、ボードゲームの概要を説明する。このシステムでは、各プレイヤPは、それぞれの掌に装着した再帰反射体9を動かして、テレビジョンモニタ5に表示されたルーレット114の針116を回す(後述の図17参照)。すると、ゲーム画面のプレイフィールド(以下、「ボード」と呼ぶ。)100上のプレイヤキャラクタ(以下、「コマ」と呼ぶ。)106は、針116が指し示した数だけ移動する(後述の図14参照)。このようにして、擬似的にボードゲームが実行される。
【0045】
ここで、ルーレット114の針116を応答画像と呼ぶこともある。
【0046】
次に、ハードウェアの詳細を説明する。
【0047】
図3(a)は、図1のアダプタ1及びそれに装着されたカートリッジ3の外観斜視図である。図3(a)を参照して、アダプタ1は、上面、下面、左右の側面、前面、及び背面を有する平たい直方体形状を有する。アダプタ1の前面左側には、電源スイッチ11、及び、リセットスイッチ13が設けられ、前面右側には、赤外線フィルタ21が設けられる。この赤外線フィルタ21は、赤外線以外の光をカットして、赤外線だけを透過させるフィルタであり、この赤外線フィルタ21の裏側には、赤外線センサ(図示せず)が配置されている。また、アダプタ1の表面の前縁近傍には、4つの方向キー19が設けられる。さらに、左端の方向キー19の左側には、キャンセルキー15が設けられ、右端の方向キー19の右側には、決定キー17が設けられる。
【0048】
カートリッジ3は、アダプタ1に装着され、平たい直方体状の本体および撮像ユニット22からなる。カートリッジ3の本体上面には、撮像ユニット22が取付けられる。この場合、撮像ユニット22の表面が、カートリッジ3の表面に対して所定角度だけ傾斜するように取り付けられる。撮像ユニット22の表面中央部には、円形の赤外線フィルタ23が取り付けられ、それを取り囲むように、4つの赤外発光ダイオード25が配置される。
【0049】
図3(b)は、図1のアダプタ1及びカートリッジ3の電気的構成を示す図である。図3(b)を参照して、アダプタ1は、スイッチ部33を含む。スイッチ部33は、図3(a)の決定キー17、キャンセルキー15及び方向キー19を含み、これらのオン/オフ信号は、カートリッジ3のプロセッサ27に与えられる。
【0050】
カートリッジ3は、プロセッサ27、外部メモリ29、イメージセンサ31、及び赤外発光ダイオード25を含む。イメージセンサ31は、赤外発光ダイオード25及び赤外線フィルタ23と共に、撮像ユニット22を構成する。
【0051】
プロセッサ27には、外部メモリ29が接続される。外部メモリ29は、例えば、フラッシュメモリ、ROM、及び/又はRAM等により構成される。外部メモリ29は、プログラム領域、画像データ領域、および音声データ領域を含む。プログラム領域には、各種処理(後述のフローチャートの処理)をプロセッサ27に実行させる制御プログラムが格納される。画像データ領域には、ビデオ信号VDを生成するために必要な画像データが格納されている。音声データ領域には、音楽、ガイド、及び効果音等ための音声データが格納されている。プロセッサ27は、プログラム領域の制御プログラムを実行して、画像データ領域の画像データ及び音声データ領域の音声データを読み出し、必要な処理を施して、ビデオ信号VD及びオーディオ信号AUを生成する。テレビジョンモニタ5は、アダプタ1及びAVケーブル7を介して、カートリッジ3が生成したビデオ信号VD及びオーディオ信号AUを受け取って、ビデオ信号VDに対応する映像を表示し、オーディオ信号AUに対応する音声をそのスピーカから出力する。
【0052】
プロセッサ27は、図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、グラフィックスプロセサ、サウンドプロセサおよびDMAコントローラ等の各種機能ブロックを含むとともに、アナログ信号を取り込むときに用いられるA/Dコンバータ、赤外線信号やキー操作信号のような入力デジタル信号を受けかつ出力デジタル信号を外部機器に与える入出力制御回路、及び内部メモリ等を含む。
【0053】
CPUは、外部メモリ29に格納された制御プログラムを実行する。A/Dコンバータからのデジタル信号および入出力制御回路からのデジタル信号はCPUに与えられ、CPUは、制御プログラムに従って、それらの信号に応じて必要な演算を実行する。グラフィックスプロセサは、外部メモリ29に格納された画像データに対して、CPUの演算結果によって必要になったグラフィック処理を実行して、ビデオ信号VDを生成する。サウンドプロセサは、外部メモリ29に格納された音声データに対して、CPUの演算結果によって必要になったサウンド処理を実行して、効果音等を表すオーディオ信号AUを生成する。内部メモリは、例えば、RAMにより構成され、ワーキング領域、カウンタ領域、レジスタ領域、テンポラリデータ領域、及び/又はフラグ領域等として利用される。
【0054】
イメージセンサ31は、例えば、64画素×64画素のCMOSイメージセンサである。イメージセンサ31は、プロセッサ27からの制御を受けて動作する。具体的には、次の通りである。イメージセンサ31は、赤外発光ダイオード25を間欠的に駆動する。従って、赤外発光ダイオード25は、間欠的に赤外光を発光し、ストロボスコープとして機能する。これにより、プレイヤPに装着された再帰反射体9には、間欠的に赤外光が照射される。イメージセンサ31は、赤外光点灯時及び消灯時のそれぞれにおいて、再帰反射体9を撮影する。そして、イメージセンサ31は、赤外光点灯時の画像信号と赤外光消灯時の画像信号との差分画像信号を生成して、プロセッサ27に出力する。差分画像を生成することで、再帰反射体9からの反射光以外の光によるノイズを極力除去でき、精度良く再帰反射体9のみを検出できる。つまり、差分画像には、再帰反射体9のみが写り込む。なお、プロセッサ27(つまり、プロセッサ27が実行するソフトウェア)が、点灯時画像と消灯時画像とをイメージセンサ31から受け取って、差分画像を生成することもできる。
【0055】
プロセッサ27は、差分画像に写り込んだ再帰反射体9の像に基づいて、その注目点の位置を算出する。この位置の変化が、再帰反射体9の動き、つまり、再帰反射体9が装着されたプレイヤPの身体の部位の動きである。
【0056】
図4は、図3(b)のプロセッサ27によるボードゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。図4を参照して、ステップS1にて、プロセッサ27は、プレイヤPの操作に応じて、ボードゲームのための設定処理を実行する。
【0057】
図5は、図4のステップS1の設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図5を参照して、ステップS251にて、プロセッサ27は、プレイヤPによるアダプタ1のスイッチ部33の操作に応じて、ラウンド数を設定する。本実施の形態では、1ラウンドは、4ターンからなる。なぜなら、本実施の形態では、4人でプレイする例を挙げるからである。
【0058】
ステップS253にて、プロセッサ27は、プレイヤPによるアダプタ1のスイッチ部33の操作に応じて、プレイヤ数を設定する。設定されたプレイヤ数が4人に満たない場合は、プロセッサ27は、人間プレイヤPの代わりに、コンピュータプレイヤを設定する。コンピュータプレイヤは、プロセッサ27が制御プログラムを実行することで実現される。コンピュータプレイヤは再帰反射体9を操作できないので、ルーレット114の操作や選択操作など、人間プレイヤPが手動で行なうべき操作は、プロセッサ27が直接行なう。なお、特に区別が不要な場合は、コンピュータプレイヤにも参照符号「P」を付する。
【0059】
ステップS255にて、プロセッサ27は、プレイヤPによるアダプタ1のスイッチ部33の操作に応じて、各プレイヤPにコマ106を割り当てる。各コマ106は、その色彩によって、割り当てられたプレイヤPが区別される。ステップS257にて、プロセッサ27は、プレイヤPによるアダプタ1のスイッチ部33の操作に応じて、これからプレイするボード100を設定して、リターンする。
【0060】
図4に戻って、ステップS2にて、プロセッサ27は、ボードゲームの開始を示すゲーム開始画面をテレビジョンモニタ5に表示する。ステップS3にて、プロセッサ27は、ラウンドの開始を示すラウンド開始画面をテレビジョンモニタ5に表示する。
【0061】
ステップS5にて、プロセッサ27は、ターンが回ってきたプレイヤP(以下、「ターンプレイヤPと呼ぶ。)に割り当てられたコマ106のボード100上の位置に応じて、ゲーム画面をテレビジョンモニタ5に表示する。つまり、プロセッサ27は、ターンプレイヤPのコマ106がほぼ画面中央に表示されるようにゲーム画面を表示する。
【0062】
図14は、ゲーム画面の例示図である。図14を参照して、テレビジョンモニタ5に表示されるゲーム画面は、ボード100、ボード100上に配置された複数のマス画像(以下、「マス」と呼ぶ。)104A〜104I、コマ106、及び、カーソル102V,102Iを含む。
【0063】
ここで、マス104A〜104Iを区別して説明する必要がない場合は、マス104と表記する。カーソル102V,102Iを区別して説明する必要がない場合は、カーソル102と表記する。
【0064】
ボード100は仮想空間に配置されており、テレビジョンモニタ5には、ボード100の一部が表示される。従って、プロセッサ27は、コマ106の位置に応じて、ボード100をスクロールして表示する。各プレイヤPには、コマ106が割り当てられ、それらは付された色彩によって区別される。ただし、図14では、色彩を省略した。
【0065】
マス104Aは、基本マスと呼ばれ、コマ106がこれを通過あるいはこれに停止しても、イベントは発生しない。マス104Iは、分岐マスと呼ばれ、そこから、マス104が複数方向に分岐している。なお、図14では、分岐マス104Iから二方向(左右)に分岐している。
【0066】
マス104Dは、プラスマスと呼ばれ、コマ106がこれに停止した場合、プロセッサ27は、ターンプレイヤPに有利に働くプラスイベントを実行する。マス104Cは、マイナスマスと呼ばれ、コマ106がこれに停止した場合、プロセッサ27は、ターンプレイヤPに不利に働くマイナスイベントを実行する。マス104Bは、ランダムマスと呼ばれ、これにコマ106が停止した場合、プロセッサ27は、プラスイベント及びマイナスイベントのいずれかをランダムで実行する。
【0067】
マス104Gは、アイテムマスと呼ばれ、これにコマ106が停止した場合、プロセッサ27は、ターンプレイヤPに有利に働くアイテムを当該ターンプレイヤPに取得させるための処理を実行する。マス104Eは、部位選択マスと呼ばれ、これにコマ106が停止した場合、プロセッサ27は、ラウンド終了後に実行するミニゲームにおいて再帰反射体9を装着する身体の部位を(図2を参照して、額、腕、掌、又は、足)、ターンプレイヤPに選択させるための処理を実行する。ただし、部位選択マス104Eは、1ラウンドに1回だけ有効化される。このため、ラウンドにおいて最初に部位選択マス104Eに停止したコマ106が割り当てられたターンプレイヤPだけが、部位選択マス104Eの利益を享受できる。
【0068】
マス104Fは、特別マスと呼ばれ、コマ106がこれを通過又はこれに停止した場合、プロセッサ27は、ターンプレイヤPのポイントに一定ポイントを加算する。ただし、特別マス104Fは、1ラウンドに1回だけ有効化される。このため、ラウンドにおいて最初に特別マス104Fを通過又は停止したコマ106が割り当てられたターンプレイヤPだけが、特別マス104Fの利益を享受できる。
【0069】
マス104Hは、スタートマスと呼ばれ、スタート地点に配置される。本実施の形態では、マス104は、スタートマス104Hを基点とした閉じた経路に配置される。このため、各コマ106は、スタートマス104Hから出発し、前進して、再び、スタートマス104Hに戻って、さらに、前進する。これが繰り返される。コマ106が、スタート地点としてのスタートマス104H以外、つまり、通過地点としてのスタートマス104Hを通過又は停止した場合、プロセッサ27は、当該コマ106が割り当てられたターンプレイヤPのポイントに、当該コマ106が1周(スタートマス104Hからスタートマス104Hまで)する際に通過したマス104の数に応じたポイントを加算する。
【0070】
カーソル102V及び102Iは、それぞれのプレイヤPが装着した再帰反射体9の動きに連動する。従って、各プレイヤPは、再帰反射体9を動かして、カーソル102V及び102Iを操作し、画面上の所望の位置を指し示すことができる。
【0071】
ただし、有効なカーソル102Vを持つプレイヤPのみが、選択操作やルーレット114の操作を行なうことができる。従って、無効なカーソル102Iを持つプレイヤPは、選択操作やルーレット114の操作を行なうことができない。
【0072】
図4に戻って、ステップS7にて、プロセッサ27は、ターンプレイヤPにスキップアイテムが適用されているか否かを判断し、適用されている場合ステップS11に進み、適用されていない場合ステップS9に進む。
【0073】
スキップアイテムとして、第1スキップアイテムと第2スキップアイテムとが用意される。第1スキップアイテムは、これを取得したプレイヤPが他のプレイヤPを指定して、当該他のプレイヤPのターンをスキップする効果を持つ。また、第2スキップアイテムは、これを取得したプレイヤP以外の他の全てのプレイヤPのターンをスキップする効果を持つ。
【0074】
ステップS11では、プロセッサ27は、ターンがスキップされることを示す情報を付加した呼出画像を一定時間だけテレビジョンモニタ5に表示して、ステップS29に進む。一方、ステップS9では、プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に呼出画像108を一定時間だけ表示する。
【0075】
図15は、呼出画像108の例示図である。図15を参照して、プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に呼出画像108を表示することで、プレイヤPにターンが回ってきたことを通知する。呼出画像108は、ターンが回ってきたプレイヤPに割り当てられたコマ106の色彩と同じ色彩の顔アイコン及びプレイヤPの番号を含む。図15では、プレイヤ1Pが呼び出されている。
【0076】
図4に戻って、ステップS13では、プロセッサ27は、ターンプレイヤPに禁止アイテムが適用されているか否か、及び、ターンプレイヤPがアイテムを所持しているか否かを判断し、禁止アイテムが適用されている場合又はアイテムを所持していない場合ステップS17に進み、禁止アイテムが適用されておらず、かつ、アイテムを所持している場合ステップS15に進む。
【0077】
禁止アイテムは、これを取得したプレイヤP以外の他の全てのプレイヤPがアイテムを使用することを禁止する効果を持つ。
【0078】
ステップS15では、プロセッサ27は、ターンプレイヤPの以後の実行(行動)を選択するための実行選択アイコン110A〜110D及び112をテレビジョンモニタ5に表示する。
【0079】
図16は、実行選択アイコン110A〜110D及び112の例示図である。図16を参照して、実行選択アイコン110A,110B,110C,110D及び112は、それぞれ、プレイアイコン110A,アイテムアイコン110B,ランキングアイコン110C,マップアイコン110D及び終了アイコン112と呼ばれる。
【0080】
ここで、本実施の形態において、選択用のアイコンや画像を総称して、選択画像と呼ぶこともある。
【0081】
図4に戻って、ステップS17では、プロセッサ27は、プレイアイコン110A,ランキングアイコン110C,マップアイコン110D及び終了アイコン112を有効、アイテムアイコン110Bを無効にして、これらをテレビジョンモニタ5に表示する。
【0082】
ステップS15又はS17の後、ステップS19にて、プロセッサ27は、後述する図12の検出処理ルーチン(ステップS305)から、実行選択アイコン110A〜110D及び112のうち、プレイヤPがカーソル102Vによって選択したアイコンの情報を取得する。
【0083】
そして、ステップS19では、プロセッサ27は、プレイヤPが選択した実行選択アイコンに応じて、ステップS21、ステップS23、ステップS25、若しくは、ステップS27に進み、又は、ボードゲームの状態を保存して処理を終了する。
【0084】
これらを図16を参照しながら説明する。プレイヤPが、カーソル102Vをプレイアイコン110Aに移動し、一定時間が経過すると、プロセッサ27は、プレイアイコン110Aが選択されたと認識し、ステップS21に進んでボード処理を実行する(図14のゲーム画面を表示し、ボードゲームを実行する)。
【0085】
プレイヤPが、カーソル102Vをアイテムアイコン110Bに移動し、一定時間が経過すると、プロセッサ27は、アイテムアイコン110Bが選択されたと認識し、ステップS23に進んでアイテム処理を実行する(後述する図20のアイテム選択画像122を表示し、アイテムを使用するための処理を実行する)。なお、一回のアイテム処理で、1つのアイテムを使用でき、これにより、当該アイテムは消費される。
【0086】
プレイヤPが、カーソル102Vをマップアイコン110Dに移動し、一定時間が経過すると、プロセッサ27は、マップアイコン110Dが選択されたと認識し、ステップS25にて、ボード100の上に、4方向(上下左右)を示す方向アイコンを表示する。そして、プロセッサ27は、プレイヤPがカーソル102Vで選択した方向アイコンが示す方向に画面をスクロールする。プレイヤPは、このような操作によって、ボード100の全体又は所望の場所を確認することができる。
【0087】
プレイヤPが、カーソル102Vをランキングアイコン110Cに移動し、一定時間が経過すると、プロセッサ27は、ランキングアイコン110Cが選択されたと認識し、ステップS27にて、各プレイヤPのポイントと順位をテレビジョンモニタ5に表示する。
【0088】
プレイヤPが、カーソル102Vを終了アイコン112に移動し、一定時間が経過すると、プロセッサ27は、終了アイコン112が選択されたと認識し、ボードゲームの状態を保存して処理を終了する。
【0089】
図4に戻って、プロセッサ27は、ステップS21の後は、ステップS29に進み、ステップS23,S25又はS27の後は、ステップS13に戻る。
【0090】
ステップS29にて、プロセッサ27は、1ラウンドが終了したか否かを判断し、終了した場合は、次のラウンドの開始前に、ステップS30に進み、終了していない場合ターンを次のプレイヤPに回すため、ステップS5に戻る。
【0091】
ステップS29で肯定判断(YES)がされた後、ステップS30にて、プロセッサ27は、第1テーブルを参照して、これから実行するミニゲームを決定する。第1テーブルは、ラウンド終了後に行なうミニゲームのリストである。ステップS31にて、プロセッサ27は、ステップS30で決定したミニゲームの処理を実行し、ミニゲーム終了後に、ステップS33に進む。この場合、ミニゲームで各プレイヤPが獲得したポイントは、メインゲームでのポイントに加算され、ミニゲームで各プレイヤPが消失したポイントは、メインゲームでのポイントから減算される。
【0092】
ステップS33にて、プロセッサ27は、特別マス104F及び部位選択マス104Eを有効化する。次のラウンドでこれらを有効化するためである。
【0093】
ステップS35にて、プロセッサ27は、ステップS1で設定された全ラウンドが終了したか否かを判断し、終了していない場合次のラウンドを実行するためステップS3に戻り、終了した場合ステップS37に進む。ステップS37では、プロセッサ27は、総合結果画面をテレビジョンモニタ5に表示する。総合結果画面は、各プレイヤの最終ポイント及び順位を含む。
【0094】
ここで、ステップS30で参照する第1テーブルに挙げられるミニゲームは、エアホッケー、ニワトリ競争(Fast‘n Chicken)、フルーツバスケット、シーソーゲーム、フライングバード、発芽(Germination)、食べ物クイズ(Cuisine Quiz)、フリーキック、風船飛ばし(Ballon Flight)、サイモンセイズ(Simon Says)、もぐら叩き(Mole Bash)、木の実運び(Ball Carry)、バランスゲーム(Balancing Action)、サバイバルジャンプ、毛糸巻取り合戦(Wool Unwind)、カヌー(Canoe Trip)、縄跳び(Skipping Rope)、スリングショット、青虫(Spanworm)、ハンググライダー、及び宝の守り人(Protect That Treasure)である。
【0095】
各ミニゲームでは、その要求に応じて、対戦形式が定められている。本実施の形態では、第1〜第4対戦形式が用意される。第1対戦形式は、一対一の対戦である。第2対戦形式は、二対二の対戦である。第3対戦形式は、一対三の対戦である。第4対戦形式は、一人ずつゲームを行い、それぞれの結果を比較する対戦である。また、第5対戦形式では、四人が同時に同一の画面で対戦する。
【0096】
エアホッケーでは、プレイヤPは、再帰反射体9を一方の掌に装着する(図2の矢印C)。エアホッケーは、第1対戦形式である。プロセッサ27は、第1プレイヤの再帰反射体9に連動する第1カーソル、第2プレイヤの再帰反射体9に連動する第2カーソル、第1カーソル又は第2カーソルに接触したときに弾き返されるパック、相対する2つのゴール、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点をテレビジョンモニタ5に表示する。各プレイヤは、自分のカーソルを操作して、カーソルでパックを弾いて、パックを相手ゴールに入れることを試みる。
【0097】
ニワトリ競争では、プレイヤPは、両腕に再帰反射体9を装着する(図2の矢印B)。ニワトリ競争は、第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、プレイヤPに割り当てられるニワトリ、泥沼、経路全体におけるニワトリの位置、及び、ミニゲームの残りプレイ時間を表示する。プロセッサ27は、再帰反射体9の移動速度(腕を振る速度)に応じた速度でニワトリを前進させる。従って、プレイヤPは、出来るだけ速く両腕を振り、出来るだけ速くニワトリを前進させ、ゴールさせることを試みる。また、プロセッサ27は、泥沼では、ニワトリを減速する。なお、両腕の再帰反射体9に連動する2つのカーソルが表示され、各カーソルは上下方向を示す矢印を含み、これにより、プレイヤは、ランニングするときのように両腕を振ってニワトリを操作するということを直感的に認識できる。
【0098】
フルーツバスケットでは、プレイヤPは、両足に再帰反射体9を装着する(図2の矢印D)。ニワトリ競争は、第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、プレイヤPに割り当てられるバスケット、落下してくるフルーツ、クモ、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。プロセッサ27は、再帰反射体9に連動して、バスケットを水平方向に移動する。従って、プレイヤPは、横移動して、画面上から落下してくるフルーツをタイミングよくバスケットでキャッチすることを試みる。クモをキャッチしたらポイントが引かれる。なお、両足の再帰反射体9に連動する2つのカーソルが表示され、各カーソルは左右方向を示す矢印を含み、これにより、プレイヤは、横移動してバスケットを操作するとういことを直感的に認識できる。
【0099】
シーソーゲームでは、プレイヤPは、両掌に再帰反射体9を装着する(図2の矢印C)。シーソーゲームは、第2対戦形式又は第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、シーソー、シーソーの両端にのったペンギン、星、飛び上がったペンギンの高度を示すゲージ、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。プロセッサ27は、2つの再帰反射体9が同時に上方向に移動したときの速度に応じた初速度で、ペンギンを飛び上がらせる。従って、プレイヤPは、両手を同時に上方向に移動して、ペンギンを飛び上がらせ、星を取ることを試みる。なお、両掌の再帰反射体9に連動する2つのカーソルが表示され、各カーソルは上下方向を示す矢印を含み、これにより、プレイヤは、上方向に手を移動してペンギンを飛び上がらせるということを直感的に認識できる。
【0100】
フライングバードでは、プレイヤPは、両足に再帰反射体9を装着する(図2の矢印D)。フライングバードは、第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、空中を浮遊するフルーツ、爆弾、空中を飛ぶ鳥、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。プロセッサ27は、再帰反射体9の上下動の速度に応じて、鳥の高度を制御する。再帰反射体9の上下動が速ければ鳥の高度を上げ、遅ければ高度を下げる。従って、プレイヤPは、両足の足踏みの速度を調整して、鳥の高度を調整して、鳥をフルーツに接触させ、フルーツを獲得していく。鳥が爆弾に接触したらポイントが引かれる。なお、両足の再帰反射体9に連動する2つのカーソルが表示され、各カーソルは上下方向を示す矢印を含み、これにより、プレイヤは、足踏みして鳥を操作するとういことを直感的に認識できる。
【0101】
発芽では、プレイヤPは、両腕に再帰反射体9を装着する(図2の矢印B)。発芽は、第2対戦形式又は第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、植物、植物に花が咲くと寄ってくる蝶、及び、ミニゲームの残りプレイ時間を表示する。プロセッサ27は、2つの再帰反射体9が同時に第1所定回数だけ上下動したときに、一段階だけ植物を成長させる。そして、J段階だけ植物を成長させると、花を咲かせる。従って、プレイヤPは、スクワット(膝を曲げて伸ばす動作の繰り返し)により、両腕の再帰反射体9を上下動して、出来るだけ早く花を咲かせることを試みる。なお、両腕の再帰反射体9に連動する2つのカーソルが表示され、各カーソルは上下方向を示す矢印を含み、これにより、プレイヤは、スクワットして植物を成長させるということを直感的に認識できる。
【0102】
食べ物クイズでは、プレイヤPは、一方の掌に再帰反射体9を装着する(図2の矢印C)。食べ物クイズは、第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、複数枚のカード、鍋、再帰反射体9に連動するカーソル、複数の解答候補、及び、正答数を表示する。プロセッサ27は、絵図を含むカードを表示し、これをプレイヤPに覚えさせる。そして、プロセッサ27は、カードを裏返し、付された絵図を隠す。プレイヤは、矢印でしめされたカードに付された絵図を、再帰反射体9を操作してカーソル102により、解答候補から選択する。正答の場合鍋から白い湯気が現れ、誤答の場合鍋から黒い煙が現れる。
【0103】
フリーキックでは、プレイヤPは、一方の足に再帰反射体9を装着する(図2の矢印D)。フリーキックは、第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、ゴール、ゴール前の障害物、ボール、ボールを蹴る方向を示す矢印、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。プロセッサ27は、再帰反射体9の移動方向に、ボールを移動する。従って、プレイヤPは、あたかも実際にボールを蹴るかのように、足を振る動作をして、画面のボールをゴールに入れることを試みる。ただし、障害物にボールが当たればゴールできない。
【0104】
風船飛ばしでは、プレイヤPは、一方の足に再帰反射体9を装着する(図2の矢印D)。風船飛ばしは、第2対戦形式、第3対戦形式、又は、第5対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、風船、エアポンプ、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。エアポンプ及び風船は、それぞれのプレイヤに割り当てられる。プロセッサ27は、再帰反射体9の移動速度に応じた速度でエアポンプを起動し風船を膨らませる。風船が所定の大きさになったら、風船は打ち上げられ、新たな風船がセットされる。従って、プレイヤは、再帰反射体9を装着した足を出来るだけ速く上げ下げして、速く風船を所定の大きさに膨らませることを試みる。
【0105】
サイモンセイズでは、プレイヤPは、額に再帰反射体9を装着する(図2の矢印A)。サイモンセイズは、第4対戦形式である。プロセッサ27は、最初に、テレビジョンモニタ5に、問題アイコンを表示する。プレイヤPはこの問題アイコンを覚える。次に、プロセッサ27は、次に、プロセッサ27は、問題アイコンを消去して、複数の解答候補アイコン、再帰反射体9に連動するカーソル、1問の制限時間の経過、及び、得点を表示する。プレイヤPは、頭を動かして(上下左右)カーソル102を操作し、問題アイコンと同じと思う1つの解答候補を選択して回答を行なう。
【0106】
モグラ叩きでは、プレイヤPは、一方の掌に再帰反射体9を装着する(図2の矢印C)。モグラ叩きは、第2対戦形式、第3対戦形式、又は、第5対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、4つの穴、それらに対応した4つのハンマ、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。4つのハンマは四人のプレイヤに一対一に割り当てられる。プロセッサ27は、穴からランダムなタイミングでモグラを出現させる。また、プロセッサ27は、再帰反射体9の上下動に連動して、ハンマを上下動する。従って、プレイヤPは、適切なタイミングで手を上下動して、ハンマによりモグラを叩くことを試みる。
【0107】
木の実運びでは、プレイヤPは、両足に再帰反射体9を装着する(図2の矢印D)。木の実運びは、第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、出射口、上下に並んだ複数のシーソー、ゴール、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。また、プロセッサ27は、再帰反射体9の上下動に応じて、木の実がのっているシーソーを回転する。プロセッサ27は、出射口から木の実を一番上のシーソーに落とすので、プレイヤPは、適切なタイミングで足を上下動して、シーソーを回転し、木の実をゴールまで運ぶ。
【0108】
バランスゲームでは、プレイヤPは、両腕に再帰反射体9を装着する(図2の矢印B)。バランスゲームは、第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、ウサギ、ウサギの頭の上に置かれた籠、蟹、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。プロセッサ27は、蟹にニンジンを投げさせる。また、プロセッサ27は、再帰反射体9の左右移動に応じて、籠を載せたウサギを左右に移動する。従って、プレイヤは、左右移動して、籠を左右に動かし、ニンジンをキャッチする。また、左右移動により籠のバランスが崩れた場合、プレイヤは、左右の腕を傾けることによりバランスをとる。
【0109】
サバイバルジャンプでは、プレイヤPは、額に再帰反射体9を装着する(図2の矢印A)。サバイバルジャンプは、第5対戦形式であり、椅子取りゲームを模したものである。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、カエル、足場、及び、得点を表示する。最初は、4匹のカエルが四人のプレイヤに一対一に割り当てられ、3つの足場が表示される。プロセッサ27は、再帰反射体9の上方向の移動に連動してカエルをジャンプする。合図に応じて、各プレイヤは、しゃがんだ状態から立ち上がってカエルをジャンプして、足場を争奪する。一回のプレイで、必ず一匹のカエルが脱落する。足場の数は、残ったカエルの数−1である。最後に唯1つの足場に乗ったカエルのプレイヤが勝者である。
【0110】
毛糸巻取り合戦では、プレイヤPは、一方の掌に再帰反射体9を装着する(図2の矢印C)。毛糸巻取り合戦は、第3対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、1つの大玉、3つの小玉、ゲージ、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。大玉は一人のプレイヤに割り当てられ、小玉は残りのプレイヤに割り当てられる。プロセッサ27は、再帰反射体9の軌道が円を描くと、一定量だけ毛糸を巻き取る。各プレイヤは、出来るだけ速く、かつ多くの円を描いて、たくさんの毛糸を巻き取ることを試みる。ゲージは、巻取りの度合いを示す。
【0111】
カヌーでは、プレイヤPは、両掌に再帰反射体9を装着する(図2の矢印C)。カヌーは、第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、カヌー、障害物、及び、タイムを表示する。プロセッサ27は、再帰反射体9を交互に上下に動かすと、カヌーを前進し、一方の再帰反射体9のみを動かすと動かした方向へカヌーを向ける。プレイヤPは、手を動かして、障害物を回避しながら前進しゴールする。
【0112】
縄跳びでは、プレイヤPは、片足に再帰反射体9を装着する(図2の矢印D)。縄跳びは、第1対戦形式、第2対戦形式、第3対戦形式、又は、第5対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、4匹のウサギ、一定のタイミング及び速度で回転する縄、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。4匹のウサギは、四人のプレイヤに一対一に割り当てられる。プロセッサ27は、再帰反射体9に連動して、ウサギをジャンプする。従って、プレイヤPは、適切なタイミングでジャンプして、ウサギに縄跳びをさせる。
【0113】
スリングショットでは、プレイヤPは、額に再帰反射体9を装着する(図2の矢印A)。スリングショットは、第1対戦形式、第2対戦形式、第3対戦形式、又は、第5対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、風船、4つのパチンコ、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。プロセッサ27は、下から上に動く再帰反射体9により、パチンコを駆動し、玉を飛ばす。この場合、再帰反射体9の下への移動幅によりパチンコのゴムが引かれる幅を決定し、その幅と、その後の上方向への移動速度に基づいて、飛んでいく玉の速度や軌道を決定する。プレイヤPは、頭を下から上にあげる動作でパチンコを操作して、風船を割る。
【0114】
青虫では、プレイヤPは、一方の掌に再帰反射体9を装着する(図2の矢印C)。青虫は、第2対戦形式、第3対戦形式、又は、第5対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、三匹の青虫、青虫が渡る板、ゲージ、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。三匹の青虫は、三人のプレイヤに一対一に割り当てられる。また、板は、残りの一人のプレイヤに割り当てられる。プロセッサ27は、再帰反射体9の上下動に連動して、青虫を移動する。また、プロセッサ27は、再帰反射体9の上下動に連動して、ゲージをため、ゲージがフルになると、板を振動させる。板が振動しているときに、青虫が動かされると、青虫は落ちてスタート地点に戻される。青虫が割り当てられたプレイヤは、速く手を振って、できるだけ早く板を渡ることを試み、板が割り当てられたプレイヤは、板を振動させ、青虫を妨害する。
【0115】
ハンググライダーでは、プレイヤPは、両腕に再帰反射体9を装着する(図2の矢印B)。ハンググライダーは、第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、グライダー、リング、アイテム、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。プロセッサ27は、再帰反射体9の左右の傾きに応じて、グライダーを左右に移動し、再帰反射体9の上下移動でグライダーを上下に移動する。グライダーがリングに入ったら得点、アイテムに接触したら得点である。プレイヤは、身体を動かして、グライダーを操作し、リング及びアイテムへの接触を試みる。
【0116】
宝の守り人では、プレイヤPは、一方の足に再帰反射体9を装着する(図2の矢印D)。宝の守り人は、第2対戦形式又は第4対戦形式である。プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に、宝、複数のロープ、宝を奪いにロープを登ってくるサル、ココナッツ、ターゲットアイコン、ミニゲームの残りプレイ時間、及び、得点を表示する。プロセッサ27は、再帰反射体9の左右移動で、ターゲットされたロープを決定し、そのロープを上るサルにターゲットアイコンを表示する。そして、プロセッサ27は、再帰反射体9の下から上への移動で、ココナッツを、ターゲットアイコンが付されたサルに投下し、サルを撃退する。プレイヤは、左右移動で、ターゲットアイコンの位置を制御し、キック動作でココナッツを発射する。
【0117】
次に、ステップS21の処理の詳細を説明する。
【0118】
図6〜図8は、図4のステップS21のボード処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6を参照して、ステップS46にて、プロセッサ27は、ターンプレイヤPのコマ106が分岐マス104I上にあるか否かを判断し、ある場合ステップS47に進み、ない場合ステップS53に進む。なお、現在のターンプレイヤPの前回のターンにおいて、コマ106が分岐マス104Iに最終的に停止した場合に、つまり、現在のターンの出発地点が分岐マス104Iの場合に、ステップS46で肯定(YES)判断がなされる。
【0119】
ステップS47では、プロセッサ27は、進路選択画像118をテレビジョンモニタ5に表示する。
【0120】
図18は、進路選択画像118の例示図である。図18を参照して、右の進路選択画像118は、右への経路を選択するためのものであり、左の進路選択画像118は、左への経路を選択するためのものである。進路選択画像118の三角形の向きにより、選択可能な方向が示される。なお、図18は例示であり、選択可能な方向は、各分岐マス104Iに応じて、独立して設定される。
【0121】
図6に戻って、ステップS48にて、プロセッサ27は、後述する図12の検出処理ルーチン(ステップS305)から、複数の進路選択画像118のうち、プレイヤPがカーソル102Vによって選択した画像の情報、つまり、選択された分岐先を取得する。次に、ステップS49にて、プロセッサ27は、確認画像120をテレビジョンモニタ5に表示する。
【0122】
図19は、確認画像120の例示図である。図19を参照して、確認画像120は、「はい」ボタン及び「いいえ」ボタンを含む。
【0123】
図6に戻って、ステップS50にて、プロセッサ27は、後述する図12の検出処理ルーチン(ステップS305)から、「はい」ボタン及び「いいえ」ボタンのうち、プレイヤPがカーソル102Vによって選択したボタンの情報を取得する。そして、ステップS51にて、プロセッサ27は、「はい」ボタンが選択された場合ステップS52に進み、「いいえ」ボタンが選択された場合ステップS47に戻る。ステップS52では、プレイヤPが肯定したので、プロセッサ27は、ステップS48で選択された分岐先を登録する。
【0124】
ステップS46で否定判断(NO)がされた後、又は、ステップS52の後、ステップS53では、プロセッサ27は、ルーレット114をテレビジョンモニタ5に表示する。
【0125】
図17は、ルーレット画像114の例示図である。図17を参照して、ルーレット114は、針116を含む。次に説明するように、この針116が、プレイヤPの掌に装着された再帰反射体9の速度に応じて、つまり、手の速度に応じて、回転し、それから減衰し、停止して、ルーレット114上の数字を指し示す。
【0126】
図6に戻って、ステップS54にて、プロセッサ27は、後述する図12の検出処理ルーチン(ステップS303)から、プレイヤPが再帰反射体9を装着した手を振ったか否かの情報を取得し、プレイヤPが手を振った場合ステップS55に進み、手を振っていない場合ステップS54に戻る。ステップS55では、プロセッサ27は、プレイヤPが手を振った方向の情報を取得し、所定の複数方向のいずれかに振っている場合ステップS57に進み、それ以外の方向に振っている場合ステップS54に戻る。本実施の形態では、所定の複数方向は、16方向のうち、水平左方向、それを挟む2つの方向、水平右方向、及び、それを挟む2つの方向である。
【0127】
ステップS57では、プロセッサ27は、後述する図12の検出処理ルーチン(ステップS303)から、手を振った速度(スイング速度)Vt、つまり、再帰反射体9の速度Vtを取得する。ステップS59にて、プロセッサ27は、手を振った速度Vtに応じて、針116の初期角速度ω0(角度/ビデオフレーム)を算出する。つまり、プロセッサ27は、手(再帰反射体9)を振った速度Vtが大きいほど針116の初期角速度ω0を大きくし、速度Vtが小さいほど針116の初期角速度ω0を小さくする。ステップS61にて、プロセッサ27は、針116の角速度ωを初期角速度ω0に設定する。
【0128】
ステップS63にて、プロセッサ27は、針116を角速度ωで回転する。この場合、プレイヤPが手を振った方向が、水平左方向、及び、それを挟む2つの方向のいずれかの場合、プロセッサ27は、針116を反時計回りに回転する。一方、プレイヤPが手を振った方向が、水平右方向、及び、それを挟む2つの方向のいずれかの場合、プロセッサ27は、針116を時計回りに回転する。
【0129】
ステップS65にて、プロセッサ27は、角速度ωを更新する(ω←ω−A)。係数Aは、摩擦に相当する係数である。ステップS67にて、プロセッサ27は、針116の角速度ωが0か否かを判断し、0の場合ステップS69に進み、それ以外はステップS63に進む。
【0130】
ステップS69にて、プロセッサ27は、針116を停止する。そして、ステップS71にて、プロセッサ27は、停止した針116が指し示す数字Nmを一旦保持する。ステップS73にて、プロセッサ27は、N倍アイテムの適用があるか否かを判断し、適用がある場合ステップS77に進み、適用がない場合ステップS75に進む。N倍アイテムは、停止した針116が指し示す数字NmをN倍するアイテムである。
【0131】
ステップS75では、プロセッサ27は、数字NmをターンプレイヤPが前進するマス数(以下、「前進マス数」と呼ぶ。)に設定する。一方、ステップS77では、プロセッサ27は、数字NmをN倍して、それを前進マス数に設定する。プロセッサ27は、ステップS75又はS77の後、図7のステップS101に進む。
【0132】
図7を参照して、ステップS101では、プロセッサ27は、コマ106を次のマス104に移動する。ステップS103にて、プロセッサ27は、ステップS101の移動先のマス104が当該ターンでのコマ106の通過点か否かを判断し、通過点の場合ステップS105に進み、それ以外、つまり、当該ターンでの最終的な停止位置の場合ステップS123に進む。なお、移動先のマス104が、通過点か、あるいは、停止位置かは、ステップS75又はS77で決定した前進マス数により判断できる。
【0133】
ステップS105にて、プロセッサ27は、ステップS101の移動先のマス104の種類に応じて、ステップS107,S113,S117及びS122のいずれかに進む。つまり、プロセッサ27は、当該マス104がアイテムマス104Gの場合ステップS107に進み、当該マス104が特別マス104Fの場合ステップS113に進み、当該マス104がスタートマス104Hの場合ステップS117に進み、当該マス104が分岐マス104Iの場合ステップS122に進む。
【0134】
ステップS107にて、プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に針を有するルーレットを表示する。このルーレットは、ルーレット114と同様のものであるが、盤面には、数字に代えて、取得可能なアイテムを示す絵図や文字記号が配置される。ステップS109にて、プロセッサ27は、ルーレット処理を実行する。ルーレット処理は、図6のステップS54〜S69の処理と同じである。ステップS111にて、プロセッサ27は、停止した針が指し示すアイテムを登録して、ステップS101に戻る。
【0135】
また、ステップS113では、プロセッサ27は、特別マス104Fが無効になっているか否かを判断し、無効の場合ステップS101に戻り、有効の場合ステップS115に進む。ステップS115では、プロセッサ27は、ターンプレイヤPのポイントに一定ポイントを加算して、ステップS101に戻る。
【0136】
さらに、ステップS117では、プロセッサ27は、前回のスタートマス104Hから今回のスタートマス104Hに至るまでに通過したマス104の数に応じたポイントを、ターンプレイヤPのポイントに加算して、ステップS101に戻る。
【0137】
さらに、ステップS122では、分岐処理を実行して、ステップS101に戻る。この分岐処理は、図6のステップS47〜S52の分岐処理と同じである。なお、この分岐処理は、分岐マス104Iが通過点である点で、図6の分岐処理と異なる。
【0138】
さて、ステップS103で否定判断(N0)がされた後、つまり、当該ターンでコマ106がマス104に最終的に停止した場合、ステップS123にて、プロセッサ27は、コマ106が停止したマス104に他のプレイヤPのコマ106が存在するか否かを判断し、他のコマ106が存在する場合ステップS127に進み、それ以外は図8のステップS151に進む。
【0139】
ステップS127では、プロセッサ27は、第2テーブルを参照して、これから実行するミニゲームを決定する。第2テーブルは、同じマス104に二以上のコマ106が停止した時に行なうミニゲームのリストである。本実施の形態では、第2テーブルには、エアホッケー、発芽、縄跳び、及び、スリングショットといったミニゲームが列挙される。
【0140】
ステップS129にて、プロセッサ27は、ステップS127で決定したミニゲームの処理を実行し、ミニゲーム終了後に、ステップS131に進む。ステップS131にて、プロセッサ27は、ミニゲームの敗者であるプレイヤPから一定ポイントを勝者であるプレイヤPへ移行する。ステップS133にて、プロセッサ27は、敗者であるプレイヤPのコマ106を1つ後退して、リターンする。
【0141】
図8を参照して、図7のステップS123で否定判断(N0)がされた後、ステップS151にて、プロセッサ27は、コマ106が停止したマス104の種類に応じて、ステップS153,S161,S169,S177,S181,S183及びS185のいずれかに進む。つまり、プロセッサ27は、当該マス104が部位選択マス104Eの場合ステップS153に進み、当該マス104がプラスイベントマス104Dの場合ステップS161に進み、当該マス104がマイナスイベントマス104Cの場合ステップS169に進み、当該マス104がランダムマス104Bの場合ステップS177に進み、当該マス104がアイテムマス104Gの場合ステップS181に進み、当該マス104が特別マス104Fの場合ステップS183に進み、当該マス104がスタートマス104Hの場合ステップS185に進む。
【0142】
ステップS153では、プロセッサ27は、部位選択マス104Eが無効になっているか否かを判断し、無効の場合リターンし、有効の場合ステップS155に進む。ステップS155にて、プロセッサ27は、再帰反射体9を装着する部位を選択するための画像をテレビジョンモニタ5に表示する。ステップS157にて、プロセッサ27は、後述する図12の検出処理ルーチン(ステップS305)から、プレイヤPがカーソル102Vによって選択した部位の情報を取得する。ステップS159にて、プロセッサ27は、現在のラウンドの終了時に行なうミニゲームとして、プレイヤPが選択した部位に再帰反射体9を装着して行なうミニゲームを設定して、リターンする。ここでミニゲームが設定された場合は、そのラウンド終了後のステップS30(図4)はスキップされる。
【0143】
また、ステップS161にて、プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に針を有するルーレットを表示する。このルーレットは、ルーレット114と同様のものであるが、盤面には、数字に代えて、ターンプレイヤPに有利に働くプラスイベントを示す絵図や文字記号が配置される。ステップS163にて、プロセッサ27は、ルーレット処理を実行する。ルーレット処理は、図6のステップS54〜S69の処理と同じである。ステップS165にて、プロセッサ27は、停止した針が指し示すプラスイベントを登録する。ステップS167にて、プロセッサ27は、ステップS165で登録したプラスイベント処理を実行して、リターンする。
【0144】
ここで、本実施の形態では、プラスイベントとして、第1〜第8イベントが用意される。第1イベントは、当該ターンプレイヤPの次のラウンドでの獲得ポイントを2倍にするイベントである。第2イベントは、当該ターンプレイヤPの次のラウンドのルーレット114の盤面の数字が6〜8で構成されるイベントである。第3イベントは、当該ターンプレイヤPに関し、以降2ラウンドの間、全てのマイナスマス104Cがプラスマス104Dに変化するイベントである。第4イベントは、各ボード100の世界観固有のミニイベントである。第5イベントは、当該ターンプレイヤPが、他の全てのプレイヤPから10ポイントずつ奪うことができるイベントである。第6イベントは、4位のプレイヤPが1位のプレイヤPから、ルーレット114の結果に応じてポイントを奪うことができるイベントである。第7イベントは、当該ターンプレイヤPがポイントを獲得することができるイベントである。獲得できるポイントは、5,10、及び20の3種類であり、ランダムに決定される。第8イベントは、当該ターンプレイヤPがコンピュータプレイヤと対戦し、勝つと20ポイントを獲得することができるイベントである。
【0145】
さらに、ステップS169にて、プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に針を有するルーレットを表示する。このルーレットは、ルーレット114と同様のものであるが、盤面には、数字に代えて、ターンプレイヤPに不利に働くマイナスイベントを示す絵図や文字記号が配置される。ステップS171にて、プロセッサ27は、ルーレット処理を実行する。ルーレット処理は、図6のステップS54〜S69の処理と同じである。ステップS173にて、プロセッサ27は、停止した針が指し示すマイナスイベントを登録する。ステップS175にて、プロセッサ27は、ステップS173で登録したマイナスイベント処理を実行して、リターンする。
【0146】
ここで、本実施の形態では、マイナスイベントとして、第1〜第8イベントが用意される。第1イベントは、当該ターンプレイヤPが所持しているアイテムがランダムで1つ消失するイベントである。第2イベントは、当該ターンプレイヤPの次のラウンドのルーレット114の盤面の数字が1及び2で構成されるイベントである。第3イベントは、当該ターンプレイヤPに関し、以降2ラウンドの間、全てのプラスマス104Dがマイナスマス104Cに変化するイベントである。第4イベントは、当該ターンプレイヤPのコマ106がスタートマス104Hに戻るイベントである。第5イベントは、当該ターンプレイヤPが所持している全てのアイテムを消失するイベントである。第6イベントは、当該ターンプレイヤPが次のミニゲームで得点が半分しか獲得できないイベントである。第7イベントは、当該ターンプレイヤPがポイントを消失するイベントである。消失するポイントは、5,10、及び20の3種類であり、ランダムに決定される。第8イベントは、当該ターンプレイヤPがコンピュータプレイヤと対戦し、負けると20ポイントを失うイベントである。
【0147】
さらに、ステップS177にて、プロセッサ27は、全プラスイベント及び全マイナスイベントから、ランダムに1つのイベントを選択する。ステップS179にて、プロセッサ27は、ステップS177で選択したイベント処理を実行して、リターンする。
【0148】
さらに、ステップS181にて、プロセッサ27は、アイテムマス処理を実行して、リターンする。この処理は、図7のステップS107〜S111の処理と同じである。
【0149】
さらに、ステップS183にて、プロセッサ27は、特別マス処理を実行して、リターンする。この処理は、図7のステップS113及びS115の処理と同じである。
【0150】
さらに、ステップS185にて、プロセッサ27は、前回のスタートマス104Hから今回のスタートマス104Hに至るまでに通過したマス104の数に応じたポイントを、ターンプレイヤPのポイントに加算する。そして、ステップS186にて、プロセッサ27は、所定のアルゴリズムに従って、全てのマス104を並べ替え、リターンする。
【0151】
次に、図4のステップS23の処理の詳細を説明する。
【0152】
図9は、図4のステップS23のアイテム処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9を参照して、ステップS201にて、プロセッサ27は、ターンプレイヤPが現在所持しているアイテムのリストをテレビジョンモニタ5に表示する。このリストは、アイテムを絵図で表したアイテム選択画像122を含む。
【0153】
図20は、アイテム選択画像122の例示図である。図20を参照して、この例では、ターンプレイヤPは、2つのアイテムを所持しており、テレビジョンモニタ5には、それらを表した2つのアイテム選択画像122が表示される。
【0154】
図9に戻って、ステップS203にて、プロセッサ27は、後述する図12の検出処理ルーチン(ステップS305)から、2つのアイテム選択画像122のうち、プレイヤPがカーソル102Vによって選択したアイテム選択画像122の情報を取得する。ステップS207にて、プロセッサ27は、選択されたアイテム選択画像122に対応するアイテムが、それを適用する相手を指定可能なものか否かを判断し、指定可能な場合ステップS209に進み、それ以外はステップS213に進む。
【0155】
ステップS209では、プロセッサ27は、相手選択画像126をテレビジョンモニタ5に表示する。
【0156】
図21は、相手選択画像126の例示図である。図21を参照して、プロセッサ27は、アイテムを適用する相手を選択するための相手選択画像126をテレビジョンモニタ5に表示する。相手選択画像126は、相手候補に割り当てられた色彩を付した絵図であり、ターンプレイヤPは、その色彩によって相手を区別する。
【0157】
図9に戻って、ステップS211にて、プロセッサ27は、後述する図12の検出処理ルーチン(ステップS305)から、3つの相手選択画像126のうち、プレイヤPがカーソル102Vによって選択した相手選択画像126の情報を取得する。
【0158】
ステップS203又はS211の後、ステップS213にて、プロセッサ27は、ターンプレイヤPが選択したアイテムの起動処理を実行して、リターンする。
【0159】
ここで、本実施の形態では、アイテムとして、ランダムアイテム、防御アイテム、N倍アイテム、スキップアイテム、禁止アイテム、対戦アイテム、略奪アイテム、及び後退アイテムが用意される。N倍アイテム、スキップアイテム、及び禁止アイテムは、上記した通りである。ランダムアイテムは、ランダムマス104Bがボード100上に配置されるアイテムである。防御アイテムは、自分に不利となるイベントを一回だけ防御することができるアイテムである。対戦アイテムは、選択したプレイヤPとミニゲームで対戦することができるアイテムである。略奪アイテムは、指定したプレイヤPからアイテムを1つ奪うことができるアイテムである。奪うアイテムはランダムで決定される。後退アイテムは、指定したプレイヤPをルーレット114の針116が指す数だけ後退させることができるアイテムである。
【0160】
図10は、図3(b)のプロセッサ27による全体処理の流れの一例を示すフローチャートである。図10を参照して、プロセッサ27は、外部メモリ29に格納された制御プログラムを実行して、ステップS501〜S513の処理を実行する。ステップS501では、プロセッサ27は、各種変数(フラグやカウンタを含む。)の初期化等、システムの初期設定を実行する。ステップS503にて、プロセッサ27は、イメージセンサ31を制御して、再帰反射体9の撮影処理を実行する。ステップS505にて、プロセッサ27は、撮影処理で得られた差分画像に基づいて、再帰反射体9の検出処理を実行する。
【0161】
ステップS507にて、プロセッサ27は、外部メモリ29に格納されたアプリケーションプログラム(制御プログラムの一部)に従った処理を実行する。このステップS507で、前述した図4〜図9の処理が実行される。ただし、図4〜図9では、理解の容易のため、ビデオ同期信号に同期した形式のフローチャートではなく、ゲームの流れに沿ったフローチャートを示している。
【0162】
ステップS509にて、プロセッサ27は、ビデオ同期信号による割り込みが発生するまで待機する。つまり、プロセッサ27は、ビデオ同期信号による割り込みが発生していない場合は、同じステップS509に戻り、ビデオ同期信号による割り込みが発生した場合は、ステップS511に進む。例えば、ビデオ同期信号による割り込みは、1/60秒ごとに発生する。この割り込みに同期して、ステップS511及びステップS513にて、プロセッサ27は、テレビジョンモニタ5に表示する画像を更新すると共に、音声の再生を行う。そして、プロセッサ27は、ステップS503に戻る。
【0163】
図11は、図10のステップS503の撮影処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11を参照して、ステップS281において、プロセッサ27は、イメージセンサ31に赤外発光ダイオード25を点灯させる。ステップS283にて、プロセッサ27は、イメージセンサ31に赤外光点灯時の撮影を実行させる。ステップS285にて、プロセッサ27は、イメージセンサ31に赤外発光ダイオード25を消灯させる。ステップS287にて、プロセッサ27は、イメージセンサ31に赤外光消灯時の撮影を実行させる。ステップS289にて、プロセッサ27は、イメージセンサ31に、赤外光点灯時の画像と赤外光消灯時の画像との差分画像を生成及び出力させる。以上のようにして、プロセッサ27の制御に応答して、イメージセンサ31は、赤外光の点灯時及び消灯時の撮影、つまり、ストロボ撮影を実行する。また、以上の制御により、赤外発光ダイオード25は、ストロボスコープとして機能する。
【0164】
図12は、図10のステップS505の検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。この処理は、メインゲームでの検出処理を示しており、それ故、各プレイヤPは、一方の掌に再帰反射体9を装着しているものとする。
【0165】
図12を参照して、ステップS301にて、プロセッサ27は、イメージセンサ31が出力した差分画像から、再帰反射体9の像を抽出し、その像の注目点の座標を算出する。この場合、プロセッサ27は、差分画像のうち、所定の輝度値以上の領域を再帰反射体9の像と判断する。そして、例えば、注目点は、再帰反射体9の像の中心座標である。この場合の中心座標は、例えば、その像に外接する四角形の中心座標とする。また、例えば、注目点は、再帰反射体9の像を構成する画素のうち最高輝度の画素の座標でもよい。
【0166】
また、プロセッサ27は、所定の輝度値以上の領域が分離して複数存在する場合は、複数の再帰反射体9が写り込んでいると判断する。この場合、プロセッサ27は、再帰反射体9ごとに、注目点を算出する。
【0167】
さて、プロセッサ27は、1検出期間(1ビデオフレーム中)で1つだけ注目点が検出された場合、それに最高の優先番号を与える。1検出期間に複数の注目点を検出した場合は、プロセッサ27は、前回の注目点に最も近い今回の注目点に、前回の注目点の優先番号を引き継がせる。
【0168】
ただし、プロセッサ27は、前回の注目点に加えて今回新たに1つの注目点が検出された場合、前回において最も優先番号が低い注目点(前回の注目点が1つの場合は最高の優先番号)の次に低い優先番号を割り当てる。一方、プロセッサ27は、前回の注目点に加えて今回新たに複数の注目点が検出された場合、座標の順番で優先番号を割り当てる。例えば、水平座標又は垂直座標の小さい順又は大きい順位に、高い優先番号を割り当てる。
【0169】
また、プロセッサ27は、前回の注目点がない場合であって、今回新たに複数の注目点が検出された場合、座標の順番で優先番号を割り当てる。例えば、水平座標又は垂直座標の小さい順又は大きい順位に、高い優先番号を割り当てる。
【0170】
さらに、プロセッサ27は、前回と比較して、今回注目点が減った場合、今回の注目点の優先番号の順で、新たに優先番号を振り直す。例えば、プロセッサ27は、前回、優先番号1、2、3及び4の注目点が存在し、今回、優先番号2、3及び4の注目点が存在する場合、今回の注目点に、優先番号1、2及び3を振り直す。また、例えば、プロセッサ27は、前回、優先番号1、2、3及び4の注目点が存在し、今回、優先番号1、3及び4の注目点が存在する場合、今回の注目点に、優先番号1、2及び3を振り直す。ただし、プロセッサ27は、前回複数の注目点が存在し、今回1つの注目点が存在する場合、その注目点には、最高の優先番号を割り当てる。
【0171】
このような優先番号の割り当てのアルゴリズムは一例であり、これに限定されない。どのようなアルゴリズムを採用するにせよ、複数の注目点が検出された場合に、1つの注目点のみに最高の優先番号が割り当てられ、それに対応するカーソルのみが有効になればよい。
【0172】
ここで、「今回」とは「今回の検出期間」、つまり、「今回のビデオフレーム」を意味し、「前回」とは「前回の検出期間」、つまり、「前回のビデオフレーム」を意味する。
【0173】
ところで、注目点の座標として、その移動平均を求めて、その時の注目点の座標とすることもできる。移動平均を求めることにより、手の微妙な揺れや振動などが平均化されて、滑らかな動きの注目点を算出できる。
【0174】
ステップS303にて、プロセッサ27は、注目点の今回と前回との座標に基づいて、注目点の速さと移動方向、つまり、速度を算出する。そして、プロセッサ27は、注目点の速さが一定値以上の場合が連続してK回(例えば2回)検出された場合に、プレイヤPが再帰反射体9を装着した手を振ったと判断する。また、本実施の形態では、方向として、M方向を定義しており、プロセッサ27は、その中から1つの方向を決定する。例えば、M=16の場合、360度を16分割して、16の角度範囲を規定し、注目点の移動方向が、いずれの角度範囲に属するかを決定する。このようにして求めた注目点の移動方向が、プレイヤPが再帰反射体9を装着した手を振った方向である。
【0175】
ここで、注目点の座標の移動平均を、その時の注目点の座標とする場合は、プロセッサ27は、注目点の今回の移動平均と前回の移動平均との座標に基づいて、注目点の速度を算出する。
【0176】
ステップS305にて、プロセッサ27は、カーソル102Vによる選択画像の選択操作を検出する。具体的には、次の通りである。プロセッサ27は、カーソル102Vが選択画像の上に存在するか否かを判断する。そして、プロセッサ27は、カーソル102Vが選択画像の上に存在する場合、一定時間以上連続してそこに存在するか否かを判断し、一定時間以上連続して存在する場合、当該選択画像が選択されたと判断する。
【0177】
図13は、図10のステップS507のアプリケーション処理の1つであるカーソル102の制御の流れの一例を示すフローチャートである。この処理は、メインゲームでの検出処理を示しており、それ故、各プレイヤPは、一方の掌に再帰反射体9を装着しているものとする。図13を参照して、ステップS331にて、プロセッサ27は、注目点にカーソル102を割り当てる。ステップS333にて、プロセッサ27は、カーソル102の座標を、その注目点の座標に対応した画面上の座標に設定する。これにより、カーソル102は、注目点、つまり、プレイヤPが動かす再帰反射体9の動きに連動する。
【0178】
ステップS335にて、プロセッサ27は、その注目点の優先番号を図12の検出処理ルーチン(ステップS301)から取得し、その注目点の優先番号が最高である場合ステップS337に進み、それ以外はステップS339に進む。ステップS337では、プロセッサ27は、その注目点に割り当てられたカーソル102を有効化する。一方、ステップS339では、プロセッサ27は、その注目点に割り当てられたカーソル102を無効化する。
【0179】
ここで、メインゲームや図12のステップS305の選択操作検出では、プロセッサ27は、最高の優先番号を持つ注目点及び有効なカーソル102Vのみを入力として受け付け、最高でない優先番号を持つ注目点及び無効なカーソル102Iは、入力として受け付けない。プロセッサ27は、プレイヤPが有効なカーソル102Vと無効なカーソル102Iとを視覚的に区別できるように、それらの形態(形状、模様、若しくは色彩、又は、それらの任意の組合せ)を異ならせてテレビジョンモニタ5に表示する。また、文字や記号で区別してもよい。
【0180】
ステップS341にて、プロセッサ27は、検出された全ての注目点について、ステップS331〜S339の処理が完了したか否かを判断し、完了していない場合ステップS331に戻り、完了した場合リターンする。
【0181】
さて、以上のように、本実施の形態によれば、プレイヤPの三次元空間中の動きに依存して、移動するマス104の数(以下、「移動マス数」と呼ぶ。)が決定される。従って、テレビジョンモニタ5等の表示装置上で擬似的にボードゲームを行なうものでありながらも、実際のボードゲームの興趣を極力損なうことのない擬似ボードゲーム装置を提供できる。ちなみに、従来では、表示装置上で擬似的にボードゲームを行なう場合、移動マス数の決定は、プレイヤの操作に依存することなく行なわれていた。
【0182】
また、プレイヤPの動きを表す情報(上記では、注目点の速さ)は、ルーレット114の針116(応答画像)の動作を制御するための初期値として使用されるだけなので(図6のステップS59,S61)、針116が一旦動き出した後は、プレイヤPは、その動きをコントロールできない。つまり、プレイヤPは、針116の初期動作を制御できるが、それより後の動作及び動作停止を制御できない。このように、針116の動作には、プレイヤが制御できる部分とできない部分とがある。従って、実際に、ルーレットを回すといった操作に応じて、移動マス数が決定される、実際のボードゲームと同様の興趣及び臨場感を提供できる。
【0183】
さらに、本実施の形態では、注目点の速さに応じて、初期角速度ω0を算出する(図6のステップS59)。注目点の速さは、プレイヤPが再帰反射体9を装着した手を振る速さであり、それ故、プレイヤPは、手の動きの速さによって、針116の初期動作を制御できる。つまり、手(再帰反射体9)の動きが速いほど針116の初期角速度は大きくなり、手の動きが遅いほど針116の初期角速度は小さくなる。
【0184】
また、本実施の形態では、プレイヤPを撮影して、その動きを解析するので、プレイヤPが操作する能動的な入力装置が不要である。その結果、コストを低減できる。なお、再帰反射体9は、受動的な入力装置である。
【0185】
そして、差分をとることによって、再帰反射体9からの反射光以外の光によるノイズ(再帰反射体9以外の背景及び前景にある物体や、太陽光や蛍光灯等の固定光源など)を簡易に除去して、精度良く、再帰反射体9の像のみを抽出することができる。
【0186】
また、経路が分岐している場合に、プレイヤPは、その動作によって、所望の進行方向を選択できる。このように、プレイヤPの意思で進行方向を決定できるので、より興趣を向上でき、また、実際のボードゲームにより近づけることができる。
【0187】
さらに、本実施の形態では、イベントが割り当てられたマス104では、当該イベントが実行されるので、より興趣を向上でき、また、実際のボードゲームにより近づけることができる。また、メインゲームの進行を中断して、ミニゲームを盛り込むことによって、実際のボードゲームにはない興趣を提供でき、より一層魅力のある擬似ボードゲーム装置を提供できる。
【0188】
さらに、ミニゲームの結果如何で、メインゲームにおけるプレイヤの状態(ポイント)が異なってくるので、ミニゲームはメインゲームと密接に関係することになる。従って、双方の相乗効果によって、より一層興趣を向上できる。また、ミニゲームでは、身体の様々な部位を使用したゲームを提供でき、より面白みを向上でき、また、各部位を動かす点で、それぞれの部位の運動にもなり、健康にも寄与できる。
【0189】
さらに、カーソル102はプレイヤPの動きに連動するので、プレイヤPはカーソル102の動きを見ることで、検出された自分の動きを確認できる。これによって、プレイヤPの入力動作を支援できる。また、プレイヤPは、手を動かしてカーソル102を操作することで、画面上の所望の位置を指し示すことができる。
【0190】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば、以下のような変形も可能である。
【0191】
(1)上記では、応答画像(針116)の初期角速度ω0を、注目点の速度Vtに応じて決定した。このように、速度Vtにより応答画像を制御した。ただし、応答画像を、注目点の加速度又は軌跡により制御することもできる。あるいは、応答画像を、注目点の速度Vt、加速度、及び軌跡のうちの任意の組合せによって制御することもできる。
【0192】
また、上記では、プレイヤPの動きに応答して、ボードゲームの進行を担う応答画像として、ルーレット114(針116)を例に挙げた。ただし、これに限定されず、サイコロ画像やカード画像など、仕様に応じて、任意のものを採用できる。
【0193】
例えば、サイコロ画像を応答画像とする場合、サイコロの回転や落下軌道等を、注目点の速度Vt、加速度、及び/又は軌跡により決定する。また、例えば、カード画像を応答画像とする場合、複数カードのシャッフルの回数又は複数カードから一枚のカードを取り出す位置を、注目点の速度Vt、加速度、及び/又は軌跡により決定する。
【0194】
(2)再帰反射体9を装着する代わりに、赤外発光ダイオードのような自発光装置を装着することもできる。この場合は、赤外発光ダイオード25は不要である。また、再帰反射体9を使用せずに、イメージセンサやCCDなどの撮像装置により、プレイヤPの身体の所定部位を撮影し、画像解析して、動きを検出することもできる。
【0195】
(3)上記のストロボ撮影(赤外発光ダイオード25の点滅)及び差分処理は、好適な例を示しただけであって、本発明に必須の要素ではない。つまり、赤外発光ダイオード25は、点滅させなくてもよいし、また、赤外発光ダイオード25がなくてもよい。照射する光は赤外光に限られない。また、再帰反射体9は本発明に必須の要素ではなく、撮像画像を解析して、身体の特定部位が検知できればよい。撮像素子は、イメージセンサに限られず、CCDなどの他の撮像素子を使用できる。
【0196】
(4)上記では、カートリッジ方式を採用しているが、これを採用せず、カートリッジ3に搭載した各機能をアダプタ1に搭載することもできる。また、プロセッサ27をアダプタ1に搭載し、カートリッジ3に外部メモリ29を搭載することもできる。
【0197】
(5)再帰反射体9に代えて、プレイヤPに撮像素子を備えた電子機器を装着又は把持させて、これを入力装置とすることもできる。この場合、テレビジョンモニタ5の画面の縁に沿って複数のマーカを取り付ける。このマーカを入力装置の撮像素子で撮影し、プレイヤが、画面のどこを指し示しているかを判断し、指し示された位置の動きを検出する。マーカは、例えば、赤外発光ダイオードである。また、マーカを再帰反射シートとすることもできる。この場合は、入力装置に、発光素子を取り付ける。さらに、発光素子を点滅させて、差分画像を処理すれば、上記と同様の効果を得ることができる。
【0198】
このように、能動的な入力装置を設けているので、新たに入力装置を用意することなく、加速度センサや角速度センサ等の他のセンサを入力装置に搭載できる。
【0199】
(6)上記では、撮像装置(イメージセンサ31)により、プレイヤPの動きを検出した。ただし、プレイヤPの三次元空間中の動きを検出できるものであれば、検出方法は問わない。例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、方位センサ、若しくは、傾斜センサ、又は、それらの2以上の組合せを搭載した入力装置をプレイヤに装着又は把持させて、プレイヤPの動きを直接検出することもできる。これらのセンサは仕様に応じて1〜3軸のものを使用する。また、これらのセンサと、撮像装置と、の組合せにより、プレイヤPの動きを検出することもできる。
【0200】
このように、プレイヤPの動きを直接検出するセンサを搭載した入力装置を設けたので、簡易にプレイヤPの動きを検出できる。また、入力装置を設けているので、新たに入力装置を用意することなく、撮像装置等の他のセンサを入力装置に搭載できる。
【0201】
(7)カートリッジ3及び外部メモリ29は、記録媒体の例であり、その他、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、CD(CD−ROM、Video−CDを含む)、DVD(DVD−Video、DVD−ROM、DVD−RAMを含む)、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きのRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を採用できる。
【0202】
(8)本明細書及び特許請求の範囲において、手段とは必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフトウェアによって実現される場合も包含する。さらに、一つの手段の機能が、二つ以上の物理的手段により実現されても、若しくは、二つ以上の手段の機能が、一つの物理的手段により実現されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0203】
本発明は、表示装置上で擬似的に実行されるボードゲームの分野で有用である。
【符号の説明】
【0204】
1…アダプタ、3…カートリッジ、5…テレビジョンモニタ、P(1P〜4P)…プレイヤ、9…再帰反射体、22…撮像ユニット、23…赤外線フィルタ、25…赤外発光ダイオード、27…プロセッサ、29…外部メモリ、31…イメージセンサ、100…ボード(プレイフィールド)、102(102V,102I)…カーソル、104(104A〜104I)…マス、106…コマ、114…ルーレット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のマス画像を含むプレイフィールド及び前記マス画像上を移動するプレイヤキャラクタを表示装置に表示して、擬似的にボードゲームを実行する擬似ボードゲーム装置であって、
前記プレイヤキャラクタが割り当てられたプレイヤの三次元空間中の動きを検出する検出手段と、
前記表示装置に応答画像を表示して、前記検出手段が検出した前記プレイヤの動きに応じて、前記応答画像の動きを制御する応答制御手段と、
前記応答画像の動きに基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動する前記マスの数を決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した前記マスの数だけ、前記プレイヤキャラクタを移動する移動手段と、を備える擬似ボードゲーム装置。
【請求項2】
前記応答制御手段は、前記検出手段が検出した前記プレイヤの動きを表す情報を、前記応答画像の動作を制御するための初期値として、前記応答画像の動作を開始し、第1の所定のアルゴリズムに従って、前記応答画像の動作を制御する、請求項1記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項3】
前記応答制御手段は、前記検出手段が検出した前記プレイヤの動きを表す情報を、前記応答画像の動作を制御するための初期値として、前記応答画像の動作を開始し、第1の所定のアルゴリズムに従って、前記応答画像の動作を減衰し、
前記決定手段は、減衰後に停止した前記応答画像に応じて、前記プレイヤキャラクタが移動する前記マスの数を決定する、請求項2記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項4】
前記検出手段が検出する前記プレイヤの動きは、前記プレイヤの動きの速度、加速度、及び/又は軌跡である、請求項1から3のいずれかに記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項5】
前記検出手段は、
前記プレイヤを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段による撮像結果に基づいて、前記プレイヤの動きを解析する解析手段と、を含む請求項1から4のいずれかに記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記プレイヤが装着又は把持した再帰反射体に光を間欠的に照射する発光手段をさらに含み、
前記撮像手段は、前記発光手段の発光時及び非発光時のそれぞれにおいて、前記再帰反射体を撮像し、
前記解析手段は、前記発光時の画像と前記非発光時の画像との差分画像に基づいて、前記プレイヤの動きを解析する、請求項5記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項7】
前記検出手段は、前記プレイヤに把持又は装着される入力手段を含み、
前記入力手段は、前記プレイヤの動きに基づく加速度を検知する加速度センサ及び/又は前記プレイヤの動きに基づく角速度を検知する角速度センサを含む請求項1から4のいずれかに記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項8】
前記検出手段は、
前記表示装置の画面近傍に配置されたマーカを撮像する撮像手段を有し、前記プレイヤに把持又は装着される入力手段と、
前記撮像手段による撮像結果に基づいて、前記プレイヤが前記入力手段によって指し示した前記画面上の位置を算出する算出手段と、を含む請求項1から4のいずれかに記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項9】
前記複数のマス画像が複数方向に分岐している場合に、前記検出手段が検出した前記プレイヤの動作に従って、進行方向を決定する分岐制御手段をさらに備える請求項1から8のいずれかに記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項10】
前記マス画像に割り当てられたイベントを実行するイベント手段をさらに備える請求項1から9のいずれかに記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項11】
前記ボードゲームの進行を中断して、前記表示装置の画面上で所定のゲームを実行するゲーム手段をさらに備え、
前記ゲーム手段は、前記検出手段が検出した前記プレイヤの動きに応じて、前記所定のゲームの進行を制御する、請求項1から10のいずれかに記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項12】
予め用意された複数のゲームから、所定のゲームを選択し、前記ボードゲームの進行を中断して、前記表示装置の画面上で前記所定のゲームを実行するゲーム手段をさらに備え、
前記ゲーム手段は、前記検出手段が検出した前記再帰反射体の動きに応じて、前記所定のゲームの進行を制御し、
前記予め用意された複数のゲーム間において、前記再帰反射体を装着する前記プレイヤの部位が異なる、請求項6記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項13】
前記所定のゲームの結果を、前記ボードゲームに反映する反映手段をさらに備える請求項11又は12記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項14】
前記プレイヤの動きに連動するカーソルを前記表示装置に表示するカーソル制御手段をさらに備える請求項1から13のいずれかに記載の擬似ボードゲーム装置。
【請求項15】
複数のマス画像を含むプレイフィールド及び前記マス画像上を移動するプレイヤキャラクタを表示装置に表示して、擬似的にボードゲームを実行するコンピュータプログラムであって、
前記プレイヤキャラクタが割り当てられたプレイヤの三次元空間中の動きを検出するステップと、
前記表示装置に応答画像を表示して、検出した前記プレイヤの動きに応じて、前記応答画像の動きを制御するステップと、
前記応答画像の動きに基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動する前記マスの数を決定するステップと、
決定した前記マスの数だけ、前記プレイヤキャラクタを移動するステップと、をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−78551(P2011−78551A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−232942(P2009−232942)
【出願日】平成21年10月7日(2009.10.7)
【出願人】(396025861)新世代株式会社 (138)
【Fターム(参考)】