説明

攪拌タンク反応器システム

本発明は、攪拌タンク反応器システム、及びそのようなシステムを準備する方法に関する。本発明は、更に、攪拌タンク反応器システムを使い捨てバイオリアクタとして、及び使い捨て要素を有するキットの中で使用することを包含する。1つの実施形態において、反応器システムであって、容器と、容器の開口と密封協力する回転アセンブリとを備え、回転アセンブリが、駆動軸を受け取って解放可能に結合するように構成された回転可能ハブを含み、駆動軸が回転可能ハブと動作的に結合されるとき、駆動軸の回転が回転可能ハブの対応する回転を容易にする反応器システムが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本出願は、2004年4月27日に出願された米国仮特許出願番号60/565,908(代理人整理番号20695C−006800US)について35 USC 119(e)に基づく利益を主張する。この開示全体は、本明細書中において、全ての目的のために参考として援用される。
【0002】
本発明は、攪拌タンク反応器システムおよびこのようなシステムを調製するための方法に関する。本発明は、さらに、使い捨てバイオリアクタとしての攪拌タンク反応器システムの使用および使い捨て要素を伴うキットでの使用を包含する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
発酵槽またはバイオリアクタは、発酵、酵素反応、細胞培養、生物学的製品、化学製品、生物薬剤、組織工学、微生物、植物代謝物、食品生産などのために使用される容器である。バイオリアクタは、ベンチトップ発酵槽から種々のサイズの独立型ユニットまで種々のサイズである。バイオリアクタにおける無菌生産のための厳しい無菌要件は、通常、所望の製品容量を達成するために精巧なシステムを必要とし得る。結果として、無菌バイオリアクタにおける製品の製造は、費用がかかり得、改善されたシステムを追求する動機を提供している。
【0004】
従来のバイオリアクタは、単一のタイプの中空繊維を介して栄養媒体をまいている。このようなバイオリアクタの種々の不利益としては、不均質な細胞量、代表的な細胞増殖サンプルの獲得の困難性、非効率な酸素付加および酸素レベルを制御できないことに起因する乏しい性能、ならびに細胞培養物の混入の問題が挙げられ得る。さらに、pHのような微細環境因子は、効率的に制御され得ず、細胞の混合培養または共存培養は、不可能である。このような先行技術のバイオリアクタに対する改善は、中空繊維反応器である。この反応器は、栄養溶液がポンプで送られる多孔性中空繊維の中心ストランドが中を通って延びている反応容器を含む。この中空繊維の中心ストランドは、複数の中空繊維のストランドによって同心的に取り囲まれ、これらのストランドを通って気体媒体が運ばれる。これらのストランドの中空繊維はまた、気体媒体(例えば、酸素または二酸化炭素)が、少なくとも部分的に、これらのストランドから出ることができるかまたはこれらのストランド内に入ることができるような様式で、構成される。このタイプのバイオリアクタは、従来技術のデバイスと比較して、幾分向上した栄養媒体酸素付加を達成する。しかし、細胞培養の時折の汚染およびpHレベルを効率的に制御できないことは、一貫して問題のままである。
【0005】
無菌バイオリアクタにおいて細胞、生物薬剤、生物製品などを製造する費用は、必要とされる洗浄、滅菌および標準的なバイオリアクタ(すなわち、ステンレス鋼またはガラス反応器)の検証によって悪化する。最終使用者によって洗浄も、滅菌も、検証もされる必要がない予め滅菌された使い捨てバイオリアクタシステムの開発に伴うこの問題を解決する試みがなされている。このような使い捨てバイオリアクタシステムの使用は、有意な救いを提供し得る。さらに、プラスチックは、軽量で移動が容易であり、ステンレス鋼またはガラス反応器よりも小さい空間を必要とする。バイオリアクタにおける使い捨て要素の使用の例は、支持ハウジングを備える反応器チャンバを記載する。支持ハウジングの内部チャンバは、使い捨てライナーで裏打ちされ、このライナーに取り付けられたヘッドプレートでシールされて、シール化チャンバを形成する。ライナーが頂部において開いているので、ヘッドプレートの汚染を妨げるために垂直方向に配向したバイオリアクタで使用されなければならない。このシステムが使い捨てライナーを提供するものの、ヘッドプレートおよび内部チャンバは、洗浄および滅菌をなお必要とする。
【0006】
別の解決法として、洗浄も滅菌も必要ではなく、最小の検証努力のみを必要とする可撓性の使い捨てプラスチック容器が開発されている。例えば、水平方向で回転する可撓性使い捨て気体透過性細胞培養チャンバを記載する。細胞培養チャンバは、一緒に融合されたプラスチックの2枚のシートから作製される。さらに、培養チャンバは、ガス透過性材料から作製され、膜表面の上の空気の流れを遮断することなく、可撓性培養チャンバを支持する水平方向回転ディスクドライブに載せられる。チャンバは、インキュベーター内に配置され、酸素移動が、バッグの透過性係数に従って、インキュベーター中のガス圧を制御することによって制御される。バッグの回転は、バッグの内容物の混合を助ける。しかし、細胞培養チャンバは、制御ガス環境内で使用することに制限される。特に、細胞培養チャンバは、支持装置を有さず、従って、小さな容量に制限される。さらに、このチャンバは、入口および出口を提供せず、媒体が、回転の間、チャンバ内へおよびチャンバから一定してポンプ送りされる。
【0007】
いくつかの会社が、洗浄も滅菌も必要としない予め滅菌された使い捨てバイオリアクタを開発している。このような反応器は、バッグを形成するために可撓性のガス透過性材料のシートから作製される。バッグは、部分的に媒体で満たされ、次いで、バッグのヘッドスペースを連続的に通る空気で膨らまされる。媒体は、空気−液体界面を増加させるために、バッグを揺らすことによって混合され、空気にさらされる。しかし、バッグを支持する固体ハウジングが無いので、バッグは、じゃまになり、サイズが大きくなると操作が困難になる。さらに、揺れているバッグ内の波の作用が、損傷させる荒い力を生じる。特定の細胞培養物(特に、ヒト細胞培養物)は、より穏やかな条件下でより良く成長する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、操作が容易であり、操作するための訓練がほとんど必要なく、なお首尾良い細胞および組織の培養に必要とされる必要なガスの移動および栄養の混合を提供する、可撓性の予め滅菌された使い捨てのバイオリアクタを開発することが当該分野において永続して必要である。このような使い捨てバイオリアクタは、化学物質、生物薬剤、生物学的物質、細胞、微生物、植物代謝物、食物などの製造についても等しく有用である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の簡単な要旨)
第1の局面において、本発明は、取り付けられる軸受、軸およびインペラアセンブリを備える可撓性プラスチックバッグのような使い捨て要素を有する攪拌タンク反応器システムを提供する。本発明は、さらに、使い捨てバイオリアクタとして、および使い捨て要素を備えるキットにおいて、この新規な攪拌タンク反応器システムを使用することに関する。本発明の利点は多数ある。特に、攪拌タンク反応器システムは、予め滅菌され得、培養システムまたは製造システムにおいてバッチからバッチへまたは生成物から生成物へと変えるためのスチームインプレス(SIP)環境またはクリーンインプレス(CIP)環境を必要としない。このように、このシステムは、バッチ間の汚染が無いことを確実にすることによって管理された制御の必要性をより少なくし、従って、かなりの費用における利点を伴って、使用前に最小の調製でまたは調製無しで操作され得る。さらに、このシステムは、他の使い捨て反応器システムとは異なる、真の(true)攪拌タンク反応器システムである。これは、本発明が、従来の非使い捨て反応器システムと類似の種々のサイズのスケールにされ得る流体力学的環境を提供するさらなる利点を提供する。このシステムが洗浄も滅菌も必要としないので、可撓性の使いやすい真の攪拌タンク反応器環境を、細胞培養プロセスまたは製造プロセスの間の交差汚染の無いことと組み合わせる。
【0010】
本発明の1つの局面は、攪拌タンク反応器システムを提供し、これは、少なくとも1つの開口部を備える可撓性バッグであって、該バッグが、流体媒体のための滅菌容器として機能する、可撓性バッグ;該バッグ内に配置される軸;該軸に取り付け可能なインペラであって、該インペラが、該流体媒体を攪拌して流体力学的環境を提供するために使用される、インペラ;および該軸および該バッグの開口部に取り付けられる軸受を備える。このバッグは、軸および軸受に少なくとも1つのシールまたはOリングを介して付けられて、その結果、該バッグの内側が滅菌のままである。シールまたはOリングは、バッグに付けられ得る。このシステムは、使い捨てで予め滅菌され得る。バッグは、pHセンサーおよび溶存酸素センサーをさらに備え得、センサーが、バッグ内に組み込まれている。さらに、このシステムは、バッグにシールされた少なくとも1つの内部ポーチを備え、プローブ(すなわち、温度プローブ、pHプローブ、溶存気体センサー、酸素センサー、二酸化炭素(CO)センサー、細胞量センサー、栄養センサー、浸透圧計など)が反応器内に挿入され得るように、ポーチが、バッグの外側に対して開口し得る1つの端部を備える。このシステムは、バッグ内に少なくとも1つのポートを備え、ポートが、デバイス(チューブ、フィルター、サンプラー、プローブまたは接続デバイス)をポートに接続することを可能にするものである。ポートは、サンプルリング、バッグ内へおよびバッグからのガスの流れ;バッグ内へおよびバッグからの流体または媒体の流れ;接種;滴定、ケモスタット試薬の添加;スパージングなどを可能にする。
【0011】
本発明の別の局面は、攪拌タンク反応器システムを提供し、これは、少なくとも1つの開口部を備える可撓性バッグであって、該バッグが、流動性媒体のための無菌容器として機能する、バッグ;バッグ内に配置された軸;軸に取り付け可能なインペラであって、ここで、該インペラが、該流動性媒体を攪拌して、流体力学的環境を提供するために使用される、インペラ;軸およびバッグの開口部に取り付けられる軸受を備える。このシステムは、さらに、バッグの外側にハウジング(例えば、反応器ハウジング)を備え、ハウジングが、軸受およびモーターを保持する少なくとも1つの支持体を備え、バッグが、ハウジング内に含まれている。このハウジングは、バッグが、バッフルの周囲で折りたたまるように複数のバッフルを備え得る。必要に応じて、このシステムは、バッグとハウジングとの間に配置され得る、加熱器(例えば、加熱パッド、蒸気ジャケット、および循環流体加熱器、または循環水加熱器など)を備える。あるいは、この加熱器は、ハウジング内に組み込まれ得る(例えば、組み込まれた加熱システムを備える永久型反応器ハウジング)。
【0012】
本発明の別の局面において、攪拌タンク反応器システムは、pHセンサーおよび溶存酸素センサー後の流れを備える製品ループを有する永久型ハウジングを備え、センサーがハウジング内に組み込まれている。この永久型ハウジングとしては、金属バレル、プラスチックバレル、木質バレル、ガラスバレルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0013】
本発明はまた、攪拌タンク反応器システムを調製するための方法を企図し、この方法は、少なくとも1つの開口部を備える可撓性バッグを提供する工程であって、バッグが、流動性媒体のための無菌容器として機能する、工程;軸をバッグ内に挿入する工程であって、軸が、軸に取り付け可能なインペラを備え、ここで、インペラが、流動性媒体を攪拌して、流体力学的環境を提供するために使用される、工程;軸受を軸およびバッグの開口部に取り付ける工程;ならびにバッグの内側が無菌のままであるように、バッグを軸および軸受に対してシールする工程、を包含する。この方法によって調整される攪拌タンク反応器システムは、バッグ、軸、インペラおよび軸受を含むがこれらに限定されない少なくとも1つの使い捨て要素を含む。
【0014】
本発明は、攪拌タンク反応器システム、および使用のための説明書、を備える、キットをさらに包含する。キットは、使い捨て攪拌タンク反応器システムを備える。キットはまた、バッグ、軸、インペラ、または軸受のような少なくとも1つの使い捨て要素を備える攪拌タンク反応器システムを備え得る。バッグは、バッグの内側が無菌のままであるように、少なくとも1つのシールまたはOリングによって軸および軸受に付けられ得る。さらに、バッグは、pHセンサーおよび溶存酸素センサーをさらに備え、センサーがバッグ内に組み込まれている。キットはまた、バッグに対してシールされた少なくとも1つの内部ポーチを備え得、ここで、プローブが反応器内に挿入され得るように、ポーチが、バッグの外側に対して開き得る1つの端部を備える。さらに、このシステムは、バッグ内に少なくとも1つのポートを備え、このポートが、デバイスをポートに接続することを可能にするものであり、ここで、デバイスが、チューブ、フィルター、サンプラーなどを含むがこれらに限定されない。
【0015】
本発明の別の局面は、攪拌タンク反応器システムにおいて使用するためのバッグを提供する。このバッグは、使い捨て可撓性プラスチックバッグであり得る。このバッグはまた、シール、Oリング、ポート、ポーチ、チューブ、フィルター、サンプラー、プローブ、センサー、接続デバイスなどを含むがこれらに限定されない少なくとも1つの使い捨て要素を備え得る。
【0016】
1つの態様において、本発明は、容器及び回転アセンブリを含む反応器システムを提供する。回転アセンブリは、容器の開口と密封協力することができる。回転アセンブリは、駆動軸を受け取って解放可能に結合するように構成された回転可能ハブを含むことができ、駆動軸が回転可能ハブと動作的に結合されるとき、駆動軸の回転は回転可能ハブの対応する回転を促進する。関連した態様において、システムは、更に、回転可能ハブに結合されたインペラを含み、インペラは容器の中に配置されて、駆動軸の遠位端と結合するように構成される。他の態様において、回転アセンブリはケーシングを含むことができ、それによって回転アセンブリは、ケーシングを介して容器の開口と密封協力する。同様に、システムは駆動軸を含むことができ、回転可能ハブ及び駆動軸はケーシングに対して回転するように配置される。更に関連した態様において、回転アセンブリは、ケーシングと回転可能ハブとの間に配置された軸受アセンブリを含むことができる。回転アセンブリは、更に、回転可能ハブとケーシングとの間で、回転可能ハブの周辺に配置された密封配列を含んでよい。これに関連して、軸受アセンブリは、複数のレース軸受を含むことができ、密封配列は、回転可能ハブに結合された回転円板、ケーシングに結合されたケーシングライナ、及び回転円板とケーシングライナとの間に配置された運動用シールを含むことができる。他の態様において、シールは、共面配列として配置された2つ以上のシールサブユニットを含むことができる。これに関連して、軸受アセンブリはジャーナル軸受を含むことができ、密封配列は、回転可能ハブに結合されたケーシングライナ、及びケーシングとケーシングライナとの間に配置された運動用シールを含むことができる。類似の態様において、インペラは駆動軸と結合するように構成されたスプラインを含むことができる。多くの場合、容器は可撓性バッグを含むことができる。他の態様において、回転可能ハブは可撓管を介してインペラへ結合可能である。
【0017】
1つの態様において、本発明は、容器及びスパージャアセンブリを含む反応器システムを提供する。スパージャアセンブリは容器の中に配置可能であり、通気性材料の可撓性シート及びスパージャ導管を含むことができる。関連した態様において、通気性材料のシートは、蒸気通気性及び耐水材料を含むことができる。幾つかの態様において、通気性材料のシートは、高密度ポリエチレンファイバを含むことができる。関連した態様において、スパージャアセンブリは、容器のポートと流体連通することができる。同様に、反応器システムは、容器の開口と密封協力する回転アセンブリ、及び容器の中に配置されて回転アセンブリに結合されたインペラを含んでよい。スパージャボディーは容器の内面へ固定されてよく、幾つかの場合、スパージャアセンブリのスパージャボディーは、ほぼ球形であってよい。
【0018】
他の態様において、本発明は、駆動モータに結合されたフレーム支え、及びフレーム支えのハウジングの中に配置された可撓性バッグを含むバイオリアクタシステムを提供する。可撓性バッグは、細胞培養及び培地を可撓性バッグの中へ導入するための1つ又は複数のポート、フレーム支えのブラケットに結合されて可撓性バッグの開口と密封協力する回転アセンブリを含むことができる。回転アセンブリは、駆動モータの駆動軸を格納して結合するように構成されたハブを含むことができる。システムは、更に、細胞培養及び培地を攪拌するためハブに結合されたインペラを含むことができる。インペラは、可撓性バッグの中に配置可能であり、駆動軸と結合するように構成可能である。1つの態様において、バイオリアクタシステムはプローブアセンブリを含むことができる。プローブアセンブリは、可撓性バッグに結合されたポート、ポートに結合されたPallコネクタ、Pallコネクタに結合されたスリーブ、スリーブに結合された連結器を含むことができる。プローブは、連結器に結合されてスリーブ、Pallコネクタ、及びポートを介して可撓性バッグの中へ部分的に挿入されるように構成される。
【0019】
1つの態様において、本発明は、反応器システムを製造する方法を提供する。方法は、容器を回転アセンブリへ結合することを含むことができる。回転アセンブリは、容器の開口と密封協力することができる。回転アセンブリは、駆動軸を格納して結合するように構成されたハブを含むことができる。方法は、更に、インペラをハブに結合することを含んでよい。その場合、インペラは、容器の中に配置される。方法は、更に、反応器システムを滅菌することを含んでよい。関連した態様において、滅菌ステップは、ガンマ放射線でシステムを処理することを含んでよい。
【0020】
他の態様において、本発明は、反応器システムを準備する方法を提供する。方法は、反応器システムの回転アセンブリのケーシングをフレームブラケットへ結合することを含んでよい。方法は、更に、反応器システムの容器をフレームハウジングの中に少なくとも部分的に置き、駆動軸を回転アセンブリのハブの中へ挿入することを含むことができる。ハブは、回転アセンブリのケーシングの中で、軸受とケーシングとの間に配置可能である。方法は、更に、駆動軸の遠位端をインペラへ結合することを含んでよい。インペラは、容器の中に配置されてハブと結合可能である。方法は、更に、ポートを介して反応成分を容器の中へ導入することを含んでよい。
【0021】
1つの実施形態において、本発明は、反応器システムキットを提供する。キットは、容器を含む反応器システムを有することができる。反応器システムは、更に、容器の開口と密封協力する回転アセンブリを含むことができる。回転アセンブリは、駆動軸を格納して結合するように構成されたハブ、及びハブに結合されたインペラを含むことができる。インペラは、容器の中に配置可能であり、駆動軸と結合するように構成可能である。キットは、更に、使用の指示を含む。
【0022】
本発明は、添付の図面と組み合わせて読むとき最良に理解される。添付の図面は、好ましい実施形態を示すのに役立つ。しかし、理解すべきは、本発明が、図面で開示された特定の実施形態に限定されないことである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(発明の詳細な説明)
いくつかの実施形態において、用語「可撓性バッグ」とは、流体媒体を保持する容器をいう。バッグは、サイズ、強度および容量の要件に依存して、可撓性または半可撓性の防水材料の1つ以上の層を備え得る。バッグの内側表面は、好ましくは、滑らかであり、滅菌環境(例えば、細胞または他の生物を培養するため、食物製造のため、など)を提供する。バッグは、1つ以上の開口部、ポーチ(例えば、1つ以上のプローブ、デバイスなどを挿入するため)、ポート(例えば、1つ以上のプローブ、デバイスなどの接続のため)などを備え得る。さらに、バッグは、従来の攪拌タンクバイオリアクタにおける固体容器に対する使い捨て代替物を提供する。可撓性バッグは、さらに、軸、インペラ、軸受およびシールまたはOリングを備え得、全体的に使い捨てであり得る。
【0024】
いくつかの実施形態において、用語「流体媒体」は、明細書および特許請求の範囲のために、任意の生物学的流体、細胞培養培地、組織培養培地、微生物の培養、植物代謝物の培養、食物製造、化学物質製造、生物薬剤製造などを意味する。流体媒体は、任意の特定のコンシステンシーに制限されず、その粘度は、高〜中〜低で種々であり得る。流体媒体が細胞培養培地である場合、このシステムは、バッチ様式、半バッチ様式、フェドバッチ様式、または連続様式で操作され得る。
【0025】
いくつかの実施形態において、用語「インペラ」とは、攪拌タンク反応器システム(例えば、バイオリアクタ)の内容物を攪拌または混合するための使用されるデバイスをいう。インペラは、攪拌(stirring)または他の機械的動きによって流体媒体を攪拌(agitate)し得る。本発明のインペラとしては、ラシュトン(Rushton)、船舶用(marine)、ハイドロフォイル、傾斜ブレード、および任意の他の市販のインペラが挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
本発明の「流体力学」環境とは、流体の動きおよび攪拌タンク反応器システム内のこれらの流体に浸される固体に作用する力によって影響される環境をいう。
【0027】
本発明は、一回使用バイオリアクタ、攪拌タンクリアクタなどを含む。そのようなリアクタは、多様な応用、例えば、バッチ細胞培養を介して治療タンパク質を生産する。これに関連して、これらのシステムは、CHO及び他の細胞系について細胞成長及び抗体生産を提供するために使用可能である。リアクタ内の流体力学環境は良好に特性化可能であり、そのようなものとして、他の攪拌タンクバイオリアクタの基準とされてよい。
【0028】
一回使用バイオプロセス容器は、生物薬剤培地、緩衝液、及び他の生産物の貯蔵に使用可能である。これらの貯蔵容器システムを使用して、培地及び緩衝液を準備するための幾つかの混合システムを、多くの場合、10,000リットル以上の商用スケールアップまで開発することができる。そのような混合システム及びバイオリアクタは、リアクタ内容を混合する様々な手段、例えば、脈動円板、パドルミキサ、揺動プラットフォーム、インペラなどを使用することができる。これらのシステムは、化学処理で使用するのに適している。リアクタの動作特性は良好に定義可能であり、容易に予測可能であり、様々なサイズの基準にすることができる。生物薬剤産業において、そのような攪拌タンクバイオリアクタは、動物細胞培養を含む広範な生物学システムから生物学生産物を製造する手段として確立可能である。生物学システムのプロセスは、攪拌タンクバイオリアクタを使用してベンチスケールで開発可能であり、良好に確立されたスケールアップ手順を使用して、10,000リットル以上までの商用スケールで攪拌タンクバイオリアクタへ移転可能である。攪拌タンクバイオリアクタについては、設計パラメータ、例えば、先端速度、動力入力、レイノルズ数、及び酸素移動係数を容易に決定して、スケールアップに使用可能である。
【0029】
システムの一回使用部分は、次の一回使用集積部品、即ち、軸受、軸、インペラアセンブリ、スパージャアセンブリ、センサプローブの滅菌取り付けポート、及び液体及びガスの様々な入口及び出口ポートを有する可撓性プラスチック容器を含むことができる。一回使用バイオリアクタは、医用等級フィルムを使用して製造可能である。幾つかの場合、一回使用バイオリアクタの他の部品は、必ずしもUSPクラスVI材料ではない機械加工容易性材料から製造可能である。インペラは、可撓性鞘によって軸受アセンブリへ取り付けられるピッチドブレードインペラであってよい。インペラ及び鞘は、内部軸受アセンブリと一緒に回転することができ、内部軸受アセンブリは、様々なシールアセンブリを使用して外部軸受アセンブリから隔離される。外部軸受アセンブリは、一回使用容器へ直接取り付け可能である。スパージャは、一回使用容器の底へ密封される多孔膜を含むことができる。散布ガスは、事前取り付け滅菌濾過器を通された後、ポートを介して容器の底と多孔膜との間の空間へ導入可能である。pH及びdO2センサは一回使用容器の一部分であってもなくてもよく、Pall Kleenpack(登録商標)を使用してバイオリアクタへ接続可能である。企業標準12mmセンサを較正し、次にコネクタの半分と一緒に蒸気滅菌可能である。コネクタの他の半分は容器へ事前に取り付け可能である。これは、センサがリアクタ内容と直接接触して挿入されることを可能にする。ヘッドスペースガス、熱井戸、培地入口、滴定液、試料採取、収穫、及び様々なパルス供給のポート及び配管は、事前に取り付け可能であり、容器と一緒に事前に滅菌可能である。
【0030】
モータ及び駆動軸アセンブリ、熱ジャケット、及び入口、出口、及びプローブの開口を含む永久支持槽は、一回使用容器を保持することができる。駆動軸は、一回使用軸受、可撓性鞘を通して嵌め合わせられ、インペラの中へ固定可能である。この軸は、十分な動力の標準バイオリアクタミキサモータを使用して駆動可能である。熱は、例えば、一回使用容器の側面と直接接触する電気ヒートバンドによって、バイオリアクタ内容へ提供可能である。永久支持槽は移動可能であり、リアクタ容積を制御するため重量計の上に置くことができる。
【0031】
システムは、企業許容性能追跡記録を有する標準センサ及びコントローラを使用して動作可能である。幾つかの実施形態において、その場における蒸気滅菌又はクリーニングの制御システムは必要でなく、ベンチスケールのバイオリアクタで普通に使用されるコントローラが、pH、dO2濃度、及び一回使用バイオリアクタの温度の制御に十分であろう。一回使用バイオリアクタは、多くの場合、その場でのクリーニング又は滅菌を必要としない。そのようなものとして、制御システム及び実用品の資本及び動作コスト、例えば、大きな圧力槽の蒸気滅菌に必要なクリーニング蒸気は削除されてよい。その場での蒸気滅菌で加えられる応力を取り扱うために設計された剛性壁の圧力槽の製造コストも削除されてよい。同様に、その場でのクリーニング制御システム及び実用品の資本及び動作コストは必要でない。クリーニング要件によって押しつけられる従来型ステンレス鋼槽の設計要素は、同様に削除されてよい。
【0032】
幾つかの実施形態において、一回使用バイオリアクタは、使用された後に廃棄される閉じた系であってよい。これは、クリーニング確認検討の必要性を削除する。生産バッチの間の相互汚染の可能性も低減される。幾つかの実施形態において、複数の生産物を一回使用バイオリアクタの中へ同時に収容するために必要な資本支出は、従来型バイオリアクタシステムを分離するために必要な固定資産及び実用品のコストと比較して低くなる。一回使用バイオリアクタは、医用等級フィルムを使用して製造可能であり、フィルムの規制文書は広く入手可能である。一回使用バイオリアクタの他の生産物接触部品は、USPクラスVI材料から製造可能である。これらの材料から製造されるバイオプロセス容器の現在の応用は、バイオリアクタの供給及び収穫、及び大量の中間及び最終生産物の運送及び貯蔵を含む。
【0033】
前述したように、本発明に従った攪拌タンク一回使用バイオリアクタは、細胞成長の良好に特性化された流体力学環境を提供することができる。混合特性は容易に計算可能であり、より大きい攪拌タンクリアクタへ変換可能である。こうして、研究所又はパイロット規模で開発されたプロセスは、より大きな一回使用バイオリアクタ、又は、より大きな従来型攪拌タンクバイオリアクタとして、商用規模へ直接スケールアップされてよい。スケールアップパラメータ、例えば、単位容積当たりの動力入力、先端速度、酸素移動係数、又は幾何学的類似性が、より大きな規模で維持されてよい。幾つかの実施形態において、本発明は、一連の回転シールによって隔離された駆動軸によって駆動される回転インペラを含む設計を有する攪拌タンクリアクタを提供する。そのような設計は、混合及びリアクタ内容への物質移動に必要なエネルギーを伝達する有効で効率的な手段を提供することができる。
【0034】
本発明は、更に、企業標準センサ及びコントローラ技術を含むか、それらと互換性を有することができる。企業で開発された標準は、リアクタ内容と直接接触するようにDN25(Ingloldスタイル)ポートを介して挿入される12mm直径pH及びdO2センサの使用である。一回使用バイオリアクタのようなシステムは、リアクタ内容と直接接触する同じ12mm直径pH及びdO2センサを組み込むことができる。これらのセンサの較正及び標準化手順は、バイオリアクタの動作中に容易に達成可能である。更に、これらのセンサからの出力は、企業によって使用される現在のコントローラと互換性を有することができる。PIDコントローラを使用してpH及びdO2濃度及び温度を維持することは、そのようなバイオリアクタで使用可能である。標準センサを有する攪拌タンクバイオリアクタとして、これらの制御ストラテジは一回使用バイオリアクタへ直接変換可能である。一回使用バイオリアクタは、独立型ユニットであることができるので、所与の施設で好まれるコントローラタイプを使用して制御されてよい。
【0035】
A.攪拌タンク反応器システム
幾つかの実施形態では、本発明の攪拌タンク反応器システムは、細胞、微生物、又は植物代謝産物の培養、及び食物、化学物質、生物薬剤及び生物学的薬剤の処理を含む多様な目的に、可撓性及び使い捨てバッグを提供する。使い捨てバッグは、使い捨て要素、例えば、軸、インペラ、及び軸受を含んでよく、永久ハウジング、例えば、反応器ハウジングの中に嵌合するように設計される。バッグは、更に、1つ又は複数の開口、袋、ポートなどを含んでよい。攪拌タンク反応器システムは、ユーザが、比較的容易にかつ少しのトレーニングで培養又は生産を操作することを可能にする。具体的には、使い捨てシステムは、クリーニング又は滅菌を必要としない。更に、システムは、生産行程の間の連続確認を必要としない。こうして、システムは、生産プロセスの間に、可撓性で使用が容易な真の攪拌タンクリアクタの環境を、ほとんど又は全く生じない相互汚染と組み合わせる。
【0036】
図面を参照すると、図1は、少なくとも1つの開口を有する可撓性バッグ104、及び取り付け可能インペラ113を有する攪拌軸112を示す。図示されるように、攪拌軸112及び取り付けられたインペラ113は、バッグ104の中に置かれる。更に、攪拌軸112は軸受105に接続可能であり、軸受105はバッグへの熱溶接及び/又はシール又はOリング6によってバッグへ密封可能である。バッグ104、攪拌軸112、インペラ113、及びシール又はOリング106を含む軸受105は、任意的に、使い捨てである。使い捨てバッグは、可撓性プラスチックバッグであってよい。バッグ104は、少なくとも1つのシール又はOリング106を介して攪拌軸112及び軸受105へ取り付け可能であり、バッグの内側は滅菌されたままに維持される。シール又はOリングは、更に、図1で示されるようにバッグへ取り付け可能である。更に、使い捨て攪拌タンク反応器システムは、軸受105及びモータ101を保持する支え又は1つ又は複数のブラケット103へ接続されてよい。(図1で示されるように)1つの実施形態において、支え103はモータ及び軸受支え103であり、その場合、攪拌軸112の上端は、更に、モータ軸継手102へ接続される。モータ軸継手102はモータ101へ接続され、モータ101は攪拌軸12及びインペラ113の攪拌動作を駆動し、バッグ14の中に流体力学環境を導く。バッグ14はハウジング111、例えば、バレル又はチャンバの中へ嵌合するように設計される。ハウジングは、金属バレル、プラスチックバレル、木材バレル、ガラスバレル、又は固い材料から作られた任意の他のバレル又はチャンバであってよい。本発明の1つの実施形態において、ハウジングは、更に、複数のバッフルを含む。その場合、バッグはバッフルの周りを包む。他の実施形態において、可撓性バッグ104は、更に、上部ポート(単一又は複数)108、下部ポート(単一又は複数)109、及び側部ポート(単一又は複数)110を含み、可撓管107は、これらのポートの1つ又は複数へ接続可能である。
【0037】
攪拌タンク反応器システムは、任意的に、加熱器、例えば、加熱パッド、蒸気ジャケット、又は循環流体又は循環水加熱器を含む。1つの実施形態において、加熱器はバッグ104とハウジング111との間に置かれる。他の実施形態において、加熱器はハウジング111の中に組み込まれる(例えば、反応器ハウジングとバッグとの間の二重壁の中へ)。更に他の実施形態において、攪拌タンク反応器システムはインキュベータの中に置かれる。加熱器は、特定の培養又は生産の加熱又は加温を可能にする。これは、多くの場合、37℃で成長する細胞培養で特に重要である。
【0038】
本発明の1つの実施形態において、バッグ104、軸受105、シール又はOリング106、配管107、上部ポート108、下部ポート109、側部ポート110、軸112、及びインペラ113は使い捨てにされる。モータ101、モータ軸継手102、ブラケット又はモータ及び軸受支え103、及びハウジング111は永久的に使用される。
【0039】
B.デバイスおよびポート
攪拌タンク反応器システムはまた、センサーおよび他のデバイスを備え得る。1つの実施形態において、バッグは、pHセンサーおよび溶存酸素センサーを備え、このセンサーは、バッグ内に組み込まれる。このように、センサーは、バッグとともに使い捨てである。別の実施形態において、センサーは、バッグに取り付け可能であり、別のユニットである。このようなセンサーは、必要に応じて、滅菌後に再使用可能であり得る。別の実施形態において、このシステムは、pHセンサーおよび溶存酸素センサー後の流れを備える製品ループ(a product loop with flow past a pH sensor and dissolved−oxygen sensor)を備え、これらのセンサーは、反応器ハウジング内に組み込まれる。システムは、可撓性であり、種々の任意の設備(例えば、センサー、プローブ、デバイス、ポーチ、ポートなど)を供給する代替方法を提供する。このシステムはまた、バッグに対してシールされる1つ以上の内部ポーチを備え得る。1つの好ましい実施形態において、ポーチは、バッグの外側に維持しながら、反応器(すなわち、バッグ)内にプローブを挿入するために、バッグの外側に開き得る少なくとも1つの端部を有する。プローブは、例えば、温度プローブ、pHプローブ、溶存気体センサー、酸素センサー、二酸化炭素センサー、細胞量センサー、栄養センサー、浸透圧計あるいは培養または製造を試験またはチェックすることを可能にする任意の他のプローブであり得る。別の好ましい実施形態において、このシステムは、デバイスのポートへの接続を可能にするバッグ中の少なくとも1つのポートを備える。このようなデバイスとしては、チューブ、フィルター、コネクター、プローブ、およびサンプラーが挙げられるがこれらに限定されない。バッグ内への種々のポートの組み込みによって、バッグ内への気体の流れおよびバッグからの気体の流れ、ならびにバッグ内への液体の流れおよびバッグからの液体の流れが可能になる。このようなポートによってまた、バッグの内側での媒体または培養物のサンプリングまたは試験が可能になる。チュービング、フィルター、コネクター、プローブ、サンプラーまたは他のデバイスは、任意の所望のチュービング接続技術を使用することによってポートに接続され得る。バッグにシールされるかまたはバッグに付けられるポーチおよびポートは、バッグとともに使い捨てである。バッグはまた、バッグとともに捨てられ得る、バッグにシールされたスパージャー(すなわち、媒体内に空気を噴霧する反応器の構成要素)を備え得る。
【0040】
特に、ポートは、以下に適応させるために、可撓性バッグ上の任意の位置に組み込まれ得る:
ヘッドスペースガス入口
ヘッドスペースガス出口
スパージガス入口
温度プローブ
pHプローブ
溶存酸素プローブ
他の所望のプローブ
サンプル装置
媒体入口
滴定剤入口
接種入口
栄養剤供給入口
採取出口。
【0041】
各ポートは、ポートに取り付けられる可撓性チュービングを有し得、これに、媒体バッグ、サンプルデバイス、フィルター、ガスライン、または採取ポンプが滅菌接続または無菌接続で取り付けられ得る。1つの実施形態において、ポートは、バッグ製造の間、可撓性バッグ上にシールされ、バッグアセンブリで滅菌される。
【0042】
可撓性チュービングへの無菌接続を行うために使用され得るデバイスは、以下である:
WAVE滅菌チューブヒューザー(fuser)
TERUMO滅菌チュービングウェルダー
PALL KLEENPAKコネクター
無菌技術を使用する、層流フード下で行われる接続
金属チュービングおよび誘導加熱器を使用する、BAXTER Haywardの「HEAT−TO−HEAT」接続。
【0043】
別の実施形態において、適切なステンレス鋼バルブアセンブリに取り付けられる可撓性チュービングは、別々に(例えば、オートクレーブを介して)滅菌され得、次いで、使い捨てバイオリアクタを従来の反応器またはプロセス配管に接続するための方法として使用され得る。バルブアセンブリは、従来の反応器または他のプロセスに対して従来のスチームインプレス(SIP)接続を行うために使用され、可撓性チュービングは、使い捨て反応器上のポートに対して滅菌接続または無菌接続を行うために使用される。
【0044】
図面を参照すると、図2は、本発明の1つの実施形態に従った攪拌タンク反応器システムと一緒に使用可能なプローブ接続を示す。図2で示されるように、プローブ201はPALLコネクタ203の半分へ延長される可撓性スリーブ202又はバッグへ接続可能である。PALLコネクタ203は、PALLコネクタ205の他の半分へ接続され、プローブと攪拌タンク反応器システムとの間に無菌接続を提供する。PALLコネクタ203及び205はカバー204及び濾過器207を含んで、接続サイトを無菌に維持する。無菌配管206は、PALLコネクタ205の他の半分から攪拌タンク反応器システムのリアクタ槽209の反応器ポート208へ延びる。プローブを取り付けるため、カバー204を除去し、コネクタ203及び205を結合し、濾過器207を除去し、コネクタの移動可能部分を定位置へ滑らせることによって、PALL接続が行われる。次に、210で可撓性スリーブ又はバッグが一塊になるか圧縮するので、プローブセンサ先端212がリアクタの中へ押し込まれる。次に、プローブセンサ先端212はリアクタ槽209の内部と直接接触する。クランプ211がプローブ及び配管の周りに置かれて、PALL接続アセンブリからリアクタ内容を密封する。こうして、PALL接続の2つの半分203及び205の間で無菌接続が行われたとき、可撓性スリーブ202又はバッグは210で圧縮され、プローブは培養又は生産培地と接触する。
【0045】
1つの実施形態において、プローブは別々に滅菌され(例えば、オートクレーブを介して)、次に滅菌又は無菌接続を介してリアクタへ取り付けられてよい。例えば、前述及び図2で示されるように、プローブアセンブリは、プローブ201をPALL KLEENPAKコネクタ203の半分の中へ挿入し、可撓性スリーブ又はバッグ202を使用してプローブをコネクタへ密封することによって作られてよい。スリーブは、プローブの外端からPALLコネクタの鉤へ延びる。このアセンブリは、別個に滅菌される。PALLコネクタ205の他の半分は、プローブを収納する可撓性配管206を介してリアクタ209の上のポート208へ接続される。このアセンブリは、リアクタの一部分として滅菌される。PALLコネクタは米国特許第6,655,655号で詳細に説明されている。この特許の内容は、参照してその全体を本明細書に組み込まれる。
【0046】
図3A及び図3Bは、本発明の1つの実施形態に従った反応器システム300の断面図を示す。反応器システム300は、容器302と結合された回転アセンブリ301を含むことができる。任意的に、反応器システム300はインペラ340を含んでよい。幾つかの実施形態において、回転アセンブリ301は、容器302の中の開口又は窓と密封協力する。同様に、回転アセンブリ301は、容器302の中の開口又は窓に結合されたケーシング360を含んでよい。典型的には、インペラ340は容器302の内部に配置される。回転アセンブリ301はブラケット308によって支持又は保持可能である。
【0047】
幾つかの実施形態において、回転アセンブリ301は、インペラ340に結合されたハブ320を含んでよく、ハブ320はコネクタ390を介してインペラ340と結合されてよい。任意的に、ハブ320はインペラ340と直接結合されてよい。幾つかの実施形態において、ハブ320は管の形状であり、それを通って長手方向に沿って延びる通路320aの境界を定める内面を含む。1つの実施形態において、環状鉤321はハブ320の外面を経方向に包囲し、そこから外側に突き出る。鉤321は、コネクタ390との密封接続を作り出すために使用可能である。
【0048】
コネクタ390は管の形状であってよく、それを通って長手方向に延びる通路390aの境界を定める内面を含むことができる。幾つかの実施形態において、コネクタ390は可撓管を含む。この可撓管は、ハブ320と密封係合で接続された第1の端、及びインペラ340と密封係合で接続された反対の第2の端を有する。ハブ320は、単独又はコネクタ390と協力して、密封チャネルを提供し、駆動軸304がその中へ受け取られて、インペラ340と取り外し可能に結合される。その結果、駆動軸304は滅菌なしに反復して使用可能である。なぜなら、それは容器302の内容と直接接触しないからである。更に、可撓管をコネクタ390として使用することによって、バッグアセンブリのような可撓性容器302は、運送、貯蔵、又は処理を容易にするために、丸められるか折り畳まれることが可能になる。
【0049】
多くの場合、回転アセンブリ301は、ハブ320とケーシング360との間に配置された軸受アセンブリ370を含む。軸受アセンブリ370はジャーナル軸受を含むことができ、ジャーナル軸受は、ケーシング360との固定関係にあってよく、ハブ320はジャーナル軸受及びケーシング360に対して回転することができる。ハブ320は、止め輪又は保持リングを受け取る案内324を含んでよく、止め輪又は保持リングはジャーナル軸受に対してハブ320を定位置に維持する助けとなる。
【0050】
回転アセンブリ301は、更に、密封配列380を含んでよい。密封配列380は、ハブ320とケーシング360との間に配置可能である。密封配列380は、例えば、ケーシングライナ382及び1つ又は複数のシール384を含むことができる。シール384は、例えば、運動用シールであってよい。ケーシングライナ382は、ハブ322の周辺に配置可能であり、それに結合可能である。シール384は、ケーシングライナ382とケーシング360との間に配置可能である。回転アセンブリ301は、更に、ケーシングライナ382とハブ322との間に配置された1つ又は複数のシール392を含んでよい。その場合、シール392は、例えば、固定シールであってよい。幾つかの実施形態において、シール384は、1つ又は複数のVパッキンを含み、シール392は1つ又は複数のOリングを含む。図3Aに示される実施形態において、シール384は2つのVパッキンを含み、シール392は1つのOリングを含む。環状フランジ322は、更に、ハブ320の外面から経方向及び外側に突き出てよく、シール392に対抗して配置されてよい。
【0051】
使用中、ハブ320は、モータ(図示されず)と選択的に結合される駆動軸304を受け取るか格納するように構成される。幾つかの実施形態において、ハブ320は、ハブ322の上に形成された1つ又は複数のハブノッチ322を介して、駆動軸304の上端に置かれた1つ又は複数の耳306と結合するように構成されてよい。インペラ340は、駆動軸304の下端と結合するように構成されたスプライン342を含んでよい。駆動軸304はハブ322の中に置かれてよく、ハブ322及びインペラ340と結合されてよい。例えば、駆動軸304は通路320aを通って延びてよい。同様に、駆動軸304は通路390aを通って延びてよい。駆動軸304はモータによって回転可能であり、それによってハブ320、コネクタ390、及びインペラ340を回転させる。他方では、インペラ340は容器302の内容を攪拌する。ハブ320が駆動軸304によって回転させられるとき、シール392はケーシングライナ382とハブ320との間でシールを提供する。なぜなら、それらの双方はケーシング360に対して一致して回転するからである。ケーシング360は静止したままであるから、シール384はケーシングライナ382とケーシング360との間にシールを提供し、ケーシングライナ382はケーシング360に対して回転する。幾つかの実施形態において、シール384はケーシングライナ382とケーシング360との間にハーメチックシールを提供する。図示されるように、シール384は相互に共面配列であってよい。
【0052】
幾つかの実施形態において、ハブ320は駆動軸304と取り外し可能に係合することができ、駆動軸304の環状回転は、ハブ320の環状回転を容易にする。図3Aで示された実施形態は、ハブノッチ322に結合された駆動軸の耳306を示すが、本発明は多様な結合手段を想定して、この機能を達成する。更に他の代替の実施形態において、駆動軸304がハブ320に結合されるとき、クランプ、ピン、コレット、メッシュ歯、又は他の締結装置を使用して、ハブ320へ駆動軸304を取り外し可能に固定することができる。同様に、本発明は、前述した結合手段を含む多様な結合手段を想定して、駆動軸304をインペラ340へ取り外し可能に係合し、駆動軸304の回転がインペラ340の回転を促進するようにする。
【0053】
本発明の1つの実施形態によれば、反応器システム300は、容器302及び回転アセンブリ301が相互に密封協力するように、容器302を回転アセンブリ301に結合することによって製造可能である。例えば、回転アセンブリ301は、容器302の開口と結合可能である。回転アセンブリ301は、ハブ320を含むように製造可能であり、インペラ340が容器302の中に配置されるように、ハブ320はインペラ340と結合可能である。更に、反応器システムは、例えば、ガンマ放射線によって滅菌可能である。
【0054】
本発明の他の実施形態によれば、反応器システム300は、回転アセンブリ301のケーシング360をフレームブラケット308へ結合し、フレーム又は容器ハウジング(図示されず)の中に容器302を少なくとも部分的に置くことによって、使用のために準備されてよい。駆動軸304はハブ320の中へ挿入可能であり、駆動軸304の遠位端はインペラ340と結合可能である。更に、反応成分、例えば、細胞及び培地は、ポート310を介して容器302の中へ導入可能である。
【0055】
容器302は多様な材料を含むことができる。幾つかの実施形態において、容器302は水不透過性材料、例えば、低密度ポリエチレン又は他のポリマーシートの可撓性バッグを含む。これらのシートは、約0.1mmから約5mmの範囲、又は約0.2mmから約2mmの範囲の厚さを有する。他の厚さも使用可能である。材料は単層材料から構成されるか、2つ以上の層から構成されてよい。2つ以上の層は相互に密封されるか分離され、二重壁容器を形成する。層が相互に密封される場合、材料は積層されるか押し出された材料から構成されてよい。積層された材料は2つ以上の別々に形成された層を含むことができ、これらの層は後で接着剤によって相互に固定される。押し出された材料は単一の合成シートを含むことができる。単一の合成シートは、異なった材料の2つ以上の層を有し、これらの層の各々は接触層によって分離される。層の全ては、同時に共有押し出し形成されることができる。本発明で使用可能な押出形成材料の1つの実施例は、HyClone Laboratories, Inc. out of Logan, Utahから入手可能なHyQ CX3−9フィルムである。HyQ CX3−9フィルムは、cGMP施設で生産される3層で9ミルの成型フィルムである。外側層は、超低密度ポリエチレン生成接触層と一緒に押し出されたポリエステルエラストマーである。本発明で使用可能な押出形成材料の他の実施例は、同様にHyClone Laboratories, Inc.から入手可能なHyQ CX5−14成型フィルムである。HyQ CX5−14成型フィルムは、ポリエステルエラストマーの外側層、超低密度ポリエチレン接触層、及びそれらの間に配置されたEVOH障壁層から構成される。他の例において、吹き込み成形されたフィルムの3つの独立ウェブから生成されたマルチウェブフィルムを使用することができる。2つの内側ウェブの各々は、4ミルの単層ポリエチレンフィルム(HyCloneによってHyQ BM1フィルムと呼ばれる)であり、外側障壁ウェブは5.5ミルの厚い6層の共有押し出し形成フィルム(HyCloneによってHyQ BX6フィルムと呼ばれる)である。
【0056】
図4Aは、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリ401の断面図を示す。図4Bは、コネクタ490及びインペラ440と結合された図4Aの回転アセンブリ401の断面図を示す。回転アセンブリ401は、ハブ420とケーシング460との間に配置された軸受アセンブリ470を含んでよい。ここで図示されるように、軸受アセンブリ470は2つのレース軸受を含み、これらのレース軸受はケーシング460と固定関係にある。ハブ420はレース軸受に対して回転可能である。ハブ420は、止め輪又は保持リングを受け取る案内424及び424aを含んでよく、止め輪又は保持リングはレース軸受に対してその場でハブ420を維持する助けとなることができる。
【0057】
回転アセンブリ401は、更に、密封配列480を含んでよい。密封配列480はハブ420とケーシング460との間に配置可能である。密封配列480は、例えば、ケーシングライナ482、1つ又は複数のシール484、及び回転円板450を含むことができる。回転円板450は、ハブ420の周辺に配置され、それに結合可能である。シール484は、回転円板450とケーシングライナ482との間に配置可能である。ケーシングライナ482は、ケーシング柱428を介して挿入されたスクリュー又はボルトを介してケーシング460と結合可能である。回転アセンブリ401は、更に、回転円板450とハブ422との間に配置された1つ又は複数のシール492を含んでよい。幾つかの実施形態において、シール484は1つ又は複数のVパッキンを含み、シール492は1つ又は複数のOリングを含む。図4A及び図4Bで示される実施形態において、シール484は3つのVパッキンを含み、シール492は1つのOリングを含む。回転アセンブリ401は、更に、ハブ420とケーシング460の上部との間にシールを提供する1つ又は複数のシール426、及びケーシング460とケーシングライナ482との間にシールを提供する1つ又は複数のシール462を含んでよい。ここで示されるように、シール426は1つのVパッキンを含み、シール462は1つのOリングを含む。
【0058】
使用中、ハブ420は駆動軸(図示されず)を受け取るか格納するように構成される。幾つかの実施形態において、ハブ420は、ハブノッチ422を介して駆動軸の耳と結合するように構成されてよい。ハブ420が駆動軸によって回転させられるとき、シール492は回転円板450とハブ420との間にシールを提供する。なぜなら、それらの双方はケーシング460に対して一致して回転するからである。ケーシング460は静止したままであるから、シール484は回転円板450とケーシングライナ482との間にシールを提供し、回転円板450はケーシングライナ482及びケーシング460に対して回転する。幾つかの実施形態において、シール484は回転円板450とケーシングライナ482との間にハーメチックシールを提供する。ここで図示されるように、シール484は相互に共面配列であってよい。
【0059】
図5は、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリ501の断面図を示す。回転アセンブリ501は、ハブ520と内部ケーシング560との間に配置された軸受アセンブリ570を含んでよい。ここで示されるように、軸受アセンブリ570は2つのレース軸受を含み、これらのレース軸受は内部ケーシング560と固定関係にある。ハブ520はレース軸受に対して回転することができる。ハブ520は、止め輪又は保持リングを受け取る案内524及び524aを含んでよく、止め輪又は保持リングはレース軸受に対してハブ520を定位置に維持する助けとなる。
【0060】
回転アセンブリ501は、更に、密封配列580を含んでよい。密封配列580は、例えば、下部プレート583及び1つ又は複数のシール584を含むことができる。シール584はハブ520と内部ケーシング560との間に配置可能である。上部プレート587は、ケーシング柱528を介して挿入されたスクリュー又はボルトを介して内部ケーシング560と結合可能である。回転アセンブリ501は、更に、上部プレート587と外部ケーシング561との間に配置された1つ又は複数のシール591を含んでよい。幾つかの実施形態において、シール584は1つ又は複数のVパッキンを含み、シール591は1つ又は複数のOリングを含む。図5で示された実施形態において、シール584は3つのVパッキンを含み、シール591は1つのOリングを含む。回転アセンブリ501は、更に、1つ又は複数のシール526を含んでよく、ハブ520と上部プレート587との間にシールを提供してよい。ここで示されるように、シール526は1つのVパッキンを含む。
【0061】
使用中、ハブ520は、駆動軸(図示されず)を受け取るか格納し、それと結合するように構成される。ハブ520は駆動軸によって回転させられ、ハブ520が内部ケーシング560に対して回転するにつれて、シール584がハブ520と内部ケーシング560との間にシールを提供する。幾つかの実施形態において、シール584はハブ520と内部ケーシング560との間にハーメチックシールを提供する。ここで示されるように、シール584は相互に共面配列であってよい。
【0062】
図6は、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリ601の部分断面図を示す。回転アセンブリ601は、ハブ620と内部ケーシング660との間に配置された軸受アセンブリ670を含んでよい。ここで図示されるように、軸受アセンブリ670の下部レース軸受は内部ケーシング660との固定関係にある。ハブ620はレース軸受に対して回転することができる。ハブ620は、止め輪又は保持リングを受け取る案内624aを含んでよい。止め輪又は保持リングは、レース軸受に対してハブ620を定位置に維持する助けとなる。
【0063】
回転アセンブリ601は、更に、密封配列680を含んでよい。密封配列680は、例えば、1つ又は複数のシール684を含むことができる。シール684はハブ620と内部ケーング660との間に配置可能である。幾つかの実施形態において、シール684は1つ又は複数のVパッキンを含む。図6で示される実施形態において、シール684は3つのVパッキンを含む。
【0064】
使用中、ハブ620は、駆動軸(図示されず)を受け取るか格納し、それと結合するように構成される。ハブ620が駆動軸によって回転させられるとき、ハブ620が内部ケーシング660に対して回転するにつれて、シール684はハブ620と内部ケーシング660との間にシールを提供する。幾つかの実施形態において、シール684はハブ620と内部ケーシング660との間にハーメチックシールを提供する。ここで図示されるように、シール684は相互に階層平面配列であってよい。
【0065】
図7は、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリ701の斜視図を示す。回転アセンブリ701は、1つ又は複数のハブノッチ722を有するハブ720を含むことができる。使用中、ハブ720は、駆動軸704を受け取るか格納し、それと結合するように構成される。ハブノッチ722は、1つ又は複数の駆動軸の耳706と結合するように構成される。上部プレート787は、上部プレート窓787aを介して挿入されたスクリュー又はボルトを介してケーシング760と結合可能である。ハブ720が駆動軸704によって回転させられるとき、ハブ720は上部プレート787及びケーシング760に対して回転する。回転アセンブリ701は、更に、1つ又は複数のシール726を含んでよく、ハブ720と上部プレート787との間にシールを提供してよい。ここで図示されるように、シール726は1つのVパッキンを含む。
【0066】
図8は、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリ801の断面図である。回転アセンブリ801は、1つ又は複数のハブノッチ822を有するハブ820を含むことができる。ここで図示されるように、軸受アセンブリ870はハウジング823と固定関係にある。使用中、ハブ820は、駆動軸804を受け取るか格納し、それと結合するように構成される。ハブノッチ822は、1つ又は複数の駆動軸の耳806と結合するように構成される。耳806は駆動軸のスピンドル806aの反対の端にあってよい。ハブ820が駆動軸804によって回転させられるとき、ハブ820はハウジング823、軸受アセンブリ870、及びケーシング860に対して回転する。
【0067】
回転アセンブリ801は、更に、密封配列880を含んでよい。密封配列880はハブ820とハウジング823との間に配列可能である。密封配列880は、例えば、1つ又は複数の外部シール884及び1つ又は複数の内部シール886を含むことができる。シール884は、ハブカップ820aの外面とハウジング823との間に配置可能であり、シール886はハブカップ823の内面とハウジング823との間に配置可能である。ハウジング823は、ケーシング860に固定可能である。幾つかの実施形態において、シール884は1つ又は複数のVパッキンを含み、シール886は1つ又は複数のオイルシールを含む。図8で示された実施形態において、シール884は1つのVパッキンを含み、シール886は1つのオイルシールを含む。ハブ820は可撓管890と結合可能である。
【0068】
図9は、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリ901の断面図を示す。回転アセンブリ901は、駆動軸904と解放可能に結合するように構成されたハブ920を含むことができる。ここで図示されるように、軸受アセンブリ970の2つの軸受は、ハウジング923との固定関係にある。使用中、ハブ920は、駆動軸904を受け取るか格納し、それと結合するように構成される。ハブ920が駆動軸904によって回転させられるにつれて、ハブ920はハウジング923、軸受アセンブリ970、及びケーシング960に対して回転する。
【0069】
回転アセンブリ901は、更に、密封配列980を含んでよい。密封配列980はハブ920と内部ハウジング923aとの間に配置可能である。密封配列980は、例えば、1つ又は複数の外部シール984及び1つ又は複数の内部シール986を含むことができる。シール984は、ハブ920とシール986との間に配置可能であり、シール986はシール984と内部ハウジング923aとの間に配置可能である。ハウジング923はケーシング960に固定可能であり、1つ又は複数のシール962を介してケーシング960と密封関係にあることができる。幾つかの実施形態において、シール984は1つ又は複数のVパッキンを含み、シール986は1つ又は複数のオイルシールを含み、シール962は1つ又は複数のOリングを含む。図9で示された実施形態において、シール984は2つのVパッキンを含み、シール986は2つのオイルシールを含み、シール962は2つのOリングを含む。ハブ920は可撓管990と結合可能である。
【0070】
図10は、本発明の1つの実施形態に従ったインペラ1040の断面図を示す。インペラ1040はコネクタ1090と結合可能であり、コネクタ1090はハブ(図示されず)と結合可能である。インペラ1040はインペラスプライン1042を含むことができ、インペラスプライン1042は駆動軸1004のスプライン1005と結合可能である。
【0071】
図11は、本発明の1つの実施形態に従ったインペラ1140の部分断面図を示す。インペラ1104はインペラ鉤管継手1141を含むことができ、管継手1141はコネクタ1190を介して回転アセンブリハブ(図示されず)と結合可能である。駆動軸1104は、駆動軸1104をインペラ窓1142の中へ置くことによって、インペラ1140へ取り付け可能である。駆動軸1104がインペラ窓1142へ挿入されるとき、末端キャップ1107はインペラ基部1143の遠位端へ達することができる。ここで図示されるように、駆動軸1104は中空であり、コア1108を受け取るように構成される。駆動軸1104は末端キャップ1107と結合される。コア1108は、玉1103と動作的に関連する玉窪み1102を含む。第1の玉構成1103aにおいて、玉1103は玉窪み1102に配置される。コア1108が中空駆動軸1104の内部に沿ってインペラ窓1142の遠位端の方へ進められるにつれて、スプリング1109が圧縮され、玉1103は駆動軸の開口1104aの開口1104a及びインペラ基部開口1143aの中へ移動し、したがって第2の玉構成1103bを取る。コア1108の遠位端は、駆動軸1104から末端キャップ1107を分離させることができる。幾つかの実施形態において、コア1108は末端キャップ1107とねじで係合する。このことは、スプリング1109が中空駆動軸1104からコア1108を押し戻すことを防止することができる。
【0072】
図12は、本発明の1つの実施形態に従った駆動軸のコア1208の斜視図を示す。駆動軸のコア1208は、玉窪み1202、末端キャップ1207、スプリング1209、及び玉1203を含む。ここで図示されるように、玉1203は第1の玉構成1203a及び第2の玉構成1203bを取ることができる。
【0073】
図13は、本発明の1つの実施形態に従ったインペラ1340の断面図を示す。インペラ1340は、駆動軸1304の角スプライン1305と結合する角スプライン1342を含むことができる。インペラ1340は、コネクタ1390を介してハブ(図示されず)と結合可能である。明瞭を目的として、インペラブレードは、この図では示されない。
【0074】
図14Aは、本発明の1つの実施形態に従ったインペラ1440aの斜視図を示す。インペラ1440aは、インペラボディー1446aと結合された1つ又は複数のインペラブレード1445aを含むことができる。幾つかの実施形態において、インペラブレード1445aは、インペラボディー1446aとは別個に機械加工可能である。インペラブレード1445aは、Delrin、HDPEなどを含む多様な材料から構成されてよい。インペラボディー1446aは、HDPEなどを含む多様な材料から構成されてよい。
【0075】
図14Bは、本発明の1つの実施形態に従ったインペラ1440bの斜視図接続を示す。インペラ1440bは、1つ又は複数のインペラブレード1445b及びインペラボディー1446bを含むことができる。幾つかの実施形態において、インペラ1440bは単一部品として成形可能である。インペラ1440bは、中低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、Dow Engage(登録商標)ポリオレフィンエラストマーなどを含む多様な材料から構成されてよい。
【0076】
図15は、本発明の1つの実施形態に従ったスパージャボディー1500の断面図を示す。スパージャボディー1500は、透過性材料のシートを含むことができる。幾つかの実施形態において、スパージャボディー1500は蒸気透過性及び耐水性材料を含む。関連した実施形態において、スパージャボディー1500は高密度ポリエチレンファイバを含む。例えば、スパージャボディー1500はTyvek(登録商標)材料を含むことができる。スパージャボディー1500は、スパージャ導管1510を介して容器(図示されず)のポートと流体連通することができる。図15で示されるように、スパージャボディー1500は、ドーナツ又はリングの形状であってよい。これに関連して、スパージャボディー1500は、容器(図示されず)の内面へ固定されるように構成された基部1502を含むことができる。基部は、ガス透過性材料を含んでも含まなくてもよい。他の実施形態において、ガス透過性材料の1つ又は複数のシートが容器の内部と直接密封されてよく、それによってスパージャボディー1500の内部は、1つの側(例えば、ボディーの上部側)でガス透過性材料を含み、他の側(例えば、ボディーの下部側)で容器の対応部分を含む。
【0077】
幾つかの実施形態において、スパージャボディーの透過性は、使用されていないとき、スパージャの中へ流体が流れ込まないものである。同様に、スパージャは、十分に高いガス圧力へさらされるときにのみ、ガスが透過性材料を通過するように構成されてよい。多くの場合、スパージャボディーは柔らかい可撓性材料を含む。幾つかの実施形態において、スパージャボディー1500は容器へ直接溶接されて、適正な配置及び整列が確保されるようにされてよい。可撓性バッグのような可撓性容器に結合されるとき、スパージャボディー1500は、効果的に、貯蔵及び運送のためにバッグと一緒に折り畳まれ、バッグと同時に滅菌され、後続のクリーニングを削除するように廃棄される。スパージャボディー1500は、流体へのガス拡散を増加することのできる微小なガスの気泡を提供することができる。理解されることは、他のタイプのスパージャを本システムと一緒に使用できることである。
【0078】
多様な材料又はアセンブリを使用して、成長チャンバの中へガス転移を提供することができる。これらの材料は、例えば、Teflon(登録商標)(PTFE)、ポリスルホン、ポリプロピレン、シリコーン、Kynar(登録商標)(PVDF)などから作られた配管の形式をした多孔性材料を含む。幾つかの実施形態において、これらはガス転移を成長チャンバへ提供するために使用される。前述したように、スパージャボディー1500はTyvek(登録商標)材料を含むことができる。これは能動ガス拡散の使用のためにバイオリアクタの中で使用可能である。同様に、この材料は受動ガス転移を利用する成長チャンバの中で使用可能である。Tyvek(登録商標)フィルムの透過性は、Gurley Hill多孔性の定量特性を使用して測定可能である。幾つかの実施形態において、そのような材料は、約6から約30(秒/100cc IN)の値の範囲である。Bendtsen空気透過性の方法に従って評価された透過性は、多くの場合、約400から約2000(ミル/分)の範囲にある。
【0079】
幾つかの実施形態において、透過性材料は高透過能力を有し、同時に疎水性、強度、溶接可能性、生体適合性、及びガンマ安定性を維持する。多くの場合、バイオプロセス容器(BPC)の製造で見出されるフィルム又はポート構成で使用される普通の材料へ容易に溶接される可撓性材料を得ることが望ましい。例えば、柔軟又は紙状のフィルムの可撓性の性質は、バイオリアクタの製造、梱包、積載、及び使用の間に折り畳まれることを可能にする。更に、散布材料の表面積及び形状が、溶接又は切断パターンに従って容易に修正又は変更可能であることが望ましい。任意的に、容器の内容の中に浸されるスパージャボディーを提供する代わりに、透過性包被を使用してバイオリアクタの液体内容をカプセル化し、それによって広い拡散面積を提供することができる。
【0080】
ポート又は容器の表面にスパージャボディーを溶接することは、高レベルの表面積を提供し、同時に低輪郭の散布を提供することができる。幾つかの実施形態において、これはインペラの近くで乱流を低減することができ、及び/又は、細胞が亀裂、継ぎ目、又は裂け目の中に累積する可能性を低減する。多くの場合、通常の散布構成は、インペラの下に置かれた小さな貫通孔を有する散布リングの使用に依存する。スパージャは、更に、極度に小さな気孔サイズの使用を含むことができる。そのような多孔性材料は、焼結金属又はセラミック材料として普通に見られる。Tyvec(登録商標)のような一回使用の使い捨て材料を使用することは、幾つかの従来型スパージャに関連づけられた汚染及びクリーニング問題を回避又は低減する助けとなる。上記の問題は、ある場合には、多数の穴、気孔、及びそのような単位の裂け目をクリーニングすることを含む。例えば、幾つかのスパージャにおける小さな空隙区域は、細胞残骸が滞留及び累積して、増加した汚染の発生を導く区域を呈示するかも知れない。幾つかの場合には、これは後続の細胞行程へ持ち越されるかも知れない。
【0081】
細胞培養における散布ユニットの1つの目的は、酸素の物質移動(kLa)を助けることである。kLaは、多くの場合、成長細胞の呼吸に必要である。一回使用バイオリアクタで使用される散布アプローチの利点は、Tyvek(登録商標)のようなガス透過性膜の曲がりくねった気孔構造が、スパージャを介して導入された大量のガスからの酸素物質移動に有利な効果を与えることである。幾つかの実施形態において、小さな気泡をバイオリアクタの中へ導入するのが望ましい。なぜなら、それらの気泡は物質移動に有利だからである。透過性膜を横切る物質移動は、ガス気泡から生じる物質移動とは独立して起こることができる。これに関連して、流体柱の中の長いガス停留時間、及び高い表面対容積比は、多くの場合、望ましい効果である。気泡のサイズは、塩、タンパク質、糖、及び栄養培地のマイクロ及びマクロ成分比と固有に関連した表面張力効果によって支配されることが、一般的に受け入れられている。実験的に計算されたkLa値、視覚観察、及びバイオリアクタ行程からのデータは、多くの場合、気泡サイズ、及び多分に改善された物質移動が、本発明の散布アプローチの特質であることを示す。液体の組成及びレオロジー特性、混合強度、流体の交代速度、気泡のサイズ、細胞凝集の存在、及び界面吸収特性の全てが、細胞へのガス、例えば酸素の物質移動に影響を与える。物質移動の主な駆動力は表面積及び濃度勾配を含む。多くの場合、攪拌タンクバイオリアクタの中の酸素物質移動の主な抵抗源はガス気泡を取り囲む液体フィルムである。
【0082】
散布材料、例えば、Tyvek(登録商標)は、膜を横切るガス転移を提供する。これに関連して、Tyvek(登録商標)及び類似のガス透過性膜を組み込むことによって、表面積を容易に増加することができる。幾つかの実施形態において、膜と液体界面との間の酸素勾配は、散布入口を直接に通す一定の補給によって高レベルに維持することができる。更に、迅速な混合強度も物質移動に有利である。なぜなら、インペラは、培地を下方のスパージャ面へ直接押し出すからである。膜の使用は、大きなフィルム面を横切って酸素の物質移動を可能にする。それは流体柱の中で上昇する気泡の形成に追加して行われる。多くの場合、小さな気泡はバイオリアクタの上部で大きな気泡となり、これはヘンリーの法則及び分圧に関連したガス溶解度に従って細胞生存度及びkLaに負の効果を及ぼす。この境界層は、多くの場合、大量の液体における溶解酸素レベルの制御能力を低減する結果を生じる。典型的には、気泡の存在を回避又は緩和するのが望ましい。なぜなら、その過剰な量は、排気濾過器の閉塞及び行程の故障を生じるからである。本明細書で説明される新規なスパージャアプローチは所望の物質移動特性を提供し、多くの場合、従来型システムと比較して、生成される気泡のレベルを低減する。これは、効能が大きくなり、スパージャを介して導入されるガスが少なくなって、目標の酸素溶解度を維持するためであろう。
【0083】
Tyvek(登録商標)は、幾つかの態様において、材料Gore−Tex(登録商標)に類似する。即ち、それは疎水特性を有するが、依然として水蒸気の通過を許す。Tyvek(登録商標)の医用等級については、大きな相対気孔サイズは約20(マイクロメートル)であり、表面エネルギーは約25〜約32(ダイン/cm)である。本明細書で説明されるように、スパージャが使用されない間に浸されるとき、膜を通る水蒸気の所望されない転移を低減するため、スパージャの近くでガス入口ストリームに逆止め弁を使用するのが有利である。実際の水分透過率は、使用される培地及び特定の応用で大きく変化する。気化水分透過率(MTVR)は、多くの場合、約1500から約1640(g/m/24時間)の範囲である。本発明は、更に、これらのスパージャアプローチが置換可能な改造キットの形式で使用されることを想定する。この置換可能改造キットは、従来型バイオリアクタと一緒に使用されるように構成されてよい。そのようなキットは、kLaを改善することができ、蒸気滅菌バイオリアクタで普通に使用されて滅菌又はクリーニングが困難なハードウェア部品に取って代わることができる。
【0084】
多様な透過性膜を散布材料として使用できることが分かる。幾つかの実施形態において、そのような膜は、約50ミクロンから約250ミクロンの厚さを有するウェブの中へ熱で密封される高密度ポリエチレンファイバから構成されてよい。ファイバは、典型的には、約2ミクロンから約8ミクロンの直径を有し、フラッシュスパンプロセス(flash spun process)又は他の方法によって生成可能である。
【0085】
他の実施形態において、貫通孔フィルムシート、例えば、小さな貫通孔を有する低密度PEフィルムのシートを含んでよい。これは、プラスチック配管、成形プラスチック、形状フィルム、又はフラットフィルムの形態であってよい。小さな貫通孔は、例えば、フィルムへの穿孔、成形、又はエンボスで作られてよい。前述したように、そのような散布材料又は構造は、容器へ固定されてよい。幾つかの実施形態において、散布機構は透過性膜及び貫通孔フィルムの組み合わせを含んでよい。
【0086】
図16は、本発明の1つの実施形態に従ったスパージャアセンブリ1600の断面図を示す。スパージャアセンブリ1600は、透過性材料のシート1605及びスパージャ導管1610を含むことができる。ここで図示されるように、透過性材料のシート1605は環状である。スパージャアセンブリ1600は、スパージャ導管1610を介して容器(図示されず)のポートと流体連通することができる。シート1605の内部リング1603及び外部リング1604の各々は、容器1602の内面へ固定可能であり、透過性材料のシート1605は、容器1602と結合されたときドーナツ形状の空間を画定する。
【0087】
図17は、本発明の1つの実施形態に従ったスパージャアセンブリ1700の断面図を示す。スパージャアセンブリ1700は、任意数の透過性材料シート1705、スパージャ管1730、及びスパージャ導管1710を含むことができる。スパージャアセンブリ1700は、スパージャ導管1710を介して容器1702のポート1720と流体連通することができる。ここで図示されるように、スパージャアセンブリ1700は、2つの透過性材料シート1705から構成されるスパージャボディー1706を含むことができる。2つの透過性材料シート1705は、それらの外部リング1704に沿って一緒に結合される。スパージャボディー1706は、球形、円筒形、ボックス形、ピラミッド形、不規則形状などを含む多様な形状で構成可能であり、透過性及び非透過性材料又は表面の任意の組み合わせを含んでよいことが分かる。
【0088】
図18は、本発明の1つの実施形態に従ったスパージャアセンブリ1800の断面図を示す。スパージャアセンブリ1800は、透過性材料のシート1805及びスパージャ導管1810を含むことができる。スパージャアセンブリ1800は、スパージャ導管1810を介して容器1802のポート1820と流体連通することができる。ここで図示されるように、透過性材料のシート1805は円形である。シート1805の外部リング1804の各々は、容器1802の内面へ固定可能であり、透過性材料シート1805は、容器1802と結合されたとき、ドーム形状の空間を画定する。本明細書で説明されるようなスパージャアセンブリ構成は、例えば、透過性材料1805の表面積及び対応するガス流量要件が、ここで示されるドームのような異なるサイズ形状を利用することによって調整されることを可能にする。本発明の幾つかの実施形態は、配管と直列に結合されてスパージャ導管1810へ取り付けられる逆止め弁を含んでよい。これは流体の逆流を防止することができる。
【0089】
図19は、本発明の1つの実施形態に従ったスパージャアセンブリ1900の断面図を示す。スパージャアセンブリ1900は、透過性材料のシート1905及びスパージャ導管1910を含むことができる。スパージャアセンブリ1900は、スパージャ導管1910を介して容器(図示されず)のポートと流体連通することができる。ここで示されるように、透過性材料のシート1905は円形である。シート1905の外部リング1904はスパージャ導管1910と結合可能であり、透過性材料のシート1905は、スパージャ導管1910と結合されたとき、ドーム形空間を画定する。
【0090】
図20は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システム2000の部分斜視図を示す。反応器システム2000は、駆動軸2004に結合された駆動モータ2095を含むことができる。反応器システム2000は、更に、駆動モータ2095に結合されたフレーム支え2097を含むことができる。使用中、駆動軸2004は回転アセンブリ2001と結合されて、回転アセンブリ2001に結合された容器(図示されず)の内容を混合又は攪拌することができる。幾つかの実施形態において、回転アセンブリ2001は、ブラケット(図示されず)を介してフレーム支え2097に結合される。図21は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システム2100の部分斜視図を示す。反応器システム2100は、駆動軸2104に結合された駆動モータ(図示されず)を含むことができる。反応器システム2100は、更に、駆動モータに結合されたフレーム支え2197を含むことができる。駆動軸2004は、駆動軸の耳2006を含むか、それと動作的に関連づけられてよく、耳2006は回転アセンブリハブ(図示されず)のノッチと結合するように構成される。駆動軸の耳2006は、多くの場合、駆動モータから回転アセンブリハブへトルクを伝達するために使用される。
【0091】
図22は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システム2200の部分斜視図を示す。反応器システム2200は、駆動軸2204と結合された駆動モータ2295を含むことができる。使用中、駆動軸2204は、回転アセンブリ2201と結合され、回転アセンブリ2201に結合された容器(図示されず)の内容を混合又は攪拌することができる。クランプ2205は、更に、回転アセンブリ2201に結合されてよい。この実施形態において、駆動モータ2295は、直角歯車モータを含む。直角歯車モータは、作業者が駆動モータ2295を移動することなく駆動軸2204を駆動モータ2295へ通すことを可能にする。直角歯車モータ、並列軸歯車モータ、及び中空軸モータを含む実施形態は、駆動モータ2295と回転アセンブリ2201との間の接続の向上整列及び容易性を提供することができる。図23は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システム2300の断面図を示す。反応器システム2300は、駆動軸2304に結合された駆動モータ2395を含むことができる。駆動軸2304は、テーパ要素2304aを含むか、それに結合されてよい。テーパ要素2304aは、モータ2395の対応する受け取り要素2395aに関連づけられるように構成される。テーパ要素2304aは、駆動軸2304と駆動モータ2395との間に向上整列を提供することができる。
【0092】
図24は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システム2400の斜視図を示す。反応器システム2400は、支持棚2413に結合された容器ハウジング2411を含むことができる。支持棚2413は、反応器システムの探知プローブ(図示されず)及び他の要素を支持するように構成されてよい。容器ハウジング2411は、支持フレーム2497を介して駆動モータ2495に結合可能である。図25は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システム2500の斜視図を示す。反応器システム2500は、支持棚2513に結合された容器ハウジング2511を含むことができる。容器ハウジング2511は、支持フレーム2597を介して駆動モータ2595に結合可能である。
【0093】
図26は、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリ2600を示す。ここで図示されるように、プローブアセンブリ2600は、リアクタ容器と係合する前に、収縮構成にある。プローブアセンブリ2600は、溶解酸素及びpHプローブ2610、及び無菌接続を提供するPall Kleenpakコネクタ2620を含むことができる。プローブアセンブリ2600は、更に、ポート2630、スリーブ2640、及び連結器2650を含むことができ、これらの3つの部品は、Pallコネクタ2620を使用してプローブ2610をリアクタへ一体化することを容易にする。幾つかの実施形態において、ポート2630及び雌Pallコネクタ2620fは、リアクタ容器(図示されず)の一部分であるか、それと一体になることができる。スリーブ2640、連結器2650、及び雄Pallコネクタ2620mは、別個のサブアセンブリとして製造可能であるか、ユーザへ提供可能である。ユーザは、所望のプローブをそのようなサブアセンブリの中へ取り付けることができ、次いで完全なプローブアセンブリを滅菌することができる。ポート2630、スリーブ2640、及び連結器2650は、Pallコネクタ2620を使用してプローブ2610をバイオリアクタへ一体化することを容易にする。
【0094】
図27Aは、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリのプローブポートサブアセンブリ2702を示す。プローブポートサブアセンブリ2702は、雌Pallコネクタ2620fに結合されたバイオプロセス容器ポート2730を含むことができる。ポート2730は、例えば、フランジ面2734を介して容器(図示されず)へ熱で溶接されてよい。ポート2730は、更に、リップシール2732を含んでよく、リップシール2732は、流体又は材料が、容器からプローブアセンブリの中へ、又はフランジ面2734を越えて、逆流するのを防止することができる。幾つかの実施形態において、ポート2730及び雌Pallコネクタ2620fは容器と一体的に構成される。
【0095】
図27Bは、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリのプローブキットサブアセンブリ2704を示す。プローブキットサブアセンブリ2704は、連結器2750、スリーブ2740、及び雄Pallコネクタ2620mを含むことができる。プローブキットサブアセンブリ2704は、別個のキットとしてエンドユーザへ供給されてよい。スリーブ2740は、連結器2750の鉤管継手(図示されず)を介して連結器2750に結合されてよい。同様に、スリーブ2740は、雄Pallコネクタ2620mの鉤管継手(図示されず)を介して雄Pallコネクタ2620mに結合されてよい。
【0096】
図27Cは、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリのオートクレーブサブアセンブリ2706を示す。オートクレーブサブアセンブリ2706は、プローブ2710、連結器2750、スリーブ2740、及び雄Pallコネクタ2620mを含むことができる。エンドユーザは、前述したように、所望のプローブ2710をプローブキットサブアセンブリ2704へ取り付けることができ、結果のオートクレーブアセンブリ2706を滅菌することができる。滅菌した後、ユーザは、雄Pallコネクタ2620f及び雌Pallコネクタ2620fを結合し、流体ストリームへのプローブ係合を完了することができる。幾つかの実施形態において、スリーブ2740は可撓性部材である。この可撓性部材は崩壊してプローブ2710の取り外しを可能にし、連結器2750はスリーブ2740とプローブ2710との間にインタフェースを提供することができる。
【0097】
図28Aは、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリ2800を示す。プローブアセンブリ2800は、プローブ2810、連結器2850、スリーブ2850、雄Pallコネクタ2820m、雌Pallコネクタ2820f、及びポート2830を含む。プローブアセンブリ2800は第1の接続構成にあることが示される。第1の接続構成では、プローブアセンブリは容器に係合されるが、プローブはまだ流体ストリームの中へ導入されていない。図28Bは、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリを示す。この場合、プローブアセンブリ2800は第2の接続構成にあって、スリーブ2840は崩壊し、プローブ2710の遠位端は容器の流体ストリームの中へ導入されている。
【0098】
C.培養
攪拌タンク反応器システムは、生物学的流体、細胞培養培地、微生物の培養物、食物製品などのような流体媒体を保持するように設計される。流体媒体が細胞培養物である場合、このシステムは、バッチ様式、半バッチ様式、フェドバッチ様式、または連続様式で操作され得る。バッチ培養は、細胞接種物がタンクまたは発酵槽において最大密度に培養され、収集され、バッチして処理される、大規模細胞培養である。フェドバッチ培養は、新鮮な栄養(例えば、増殖制限基質)または添加剤(例えば、生成物の前駆体)のいずれかを供給するバッチ培養物である。連続培養は、新鮮な培地の流入によって栄養を連続的に供給される懸濁培養であり、培養容量は、通常一定である。同様に、連続発酵とは、細胞または微生物が、バイオリアクタからの細胞懸濁液の除去によって正確にバランスがとられた新鮮な培地の連続的な添加によって、培養物を指数増殖期に維持するプロセスをいう。さらに、攪拌タンク反応器システムは、懸濁培養、灌流(perfusion)培養、またはマイクロキャリア培養のために使用され得る。一般的に、攪拌タンク反応器システムは、ラシュトン、ハイドロフォイル、傾斜ブレード、または船舶用のような任意の型の攪拌機を備える従来の攪拌タンク反応器として作動し得る。図1を参照して、攪拌軸112は、例えば、直立中心、直立片寄り(offset)、または15°片寄りのような、ハウジング111に対する任意の角度または位置で取り付けられ得る。攪拌タンク反応器システムの制御は、スチームインプレス(SIP)またはクリーンインプレス(CIP)の必要性無しで従来の手段によってであり得る。実際に、本発明のシステムは、滅菌バイオリアクタ操作に限定されず、きれいな生成物が攪拌タンクを使用して混合されるべき任意の操作(例えば、クリーンルームの必要性無い、食物製造または任意のクリーンルーム混合)において使用され得る。
【0099】
D.キット
本発明は、攪拌タンク反応器システムおよび使用のための説明書を備えるキットを包含する。好ましい実施形態において、キットは、使い捨て攪拌タンク反応器システムを備える。従って、キットは、バッグ、軸、インペラ、または軸受のような少なくとも1つの使い捨て要素を備える。好ましくは、キットは、全体的に使い捨てである。可撓性使い捨てバッグは、バッグの内側が無菌のままであるように、少なくとも1つのシールまたはOリングによって軸および軸受に付けられ得る。さらに、バッグは、pHセンサーおよび溶存酸素センサーを備え得、センサーがバッグ内に組み込まれ、バッグとともに使い捨てである。キットはまた、バッグに対してシールされる1つ以上の内部ポーチを備え得る。ポーチは、プローブが反応器内に挿入され得るように、バッグの外側に対して開き得る1つの端部を備える。プローブは、温度プローブ、pHプローブ、溶存気体センサー、酸素センサー、二酸化炭素(CO)センサー、細胞量センサー、栄養センサー、浸透圧計などであり得る。さらに、このシステムは、バッグ内に少なくとも1つのポートを備え、このポートが、デバイスをポートに接続することを可能にするものであり、ここで、デバイスとしては、チューブ、フィルター、サンプラー、プローブおよびコネクターなどが挙げれられるが、これらに限定されない。ポートは、サンプリング、接種、滴定、ケモスタット試薬の添加、スパージングなどを可能にする。このキットの利点は、必要に応じて全体的に使い捨てであり、添付の説明書に従うことによって使用が容易であることである。このキットは、好ましい培養容量に依存して異なる大きさになり、任意の所望の反応チャンバまたはバレルととも使用され得る。このキットは、予め滅菌され、検証または洗浄が必要ない。キットは、細胞培養、微生物の培養、食物代謝物の培養、食物製造、化学物質製造、生物薬剤製造などのために使用され得る。
【0100】
別の実施形態において、キットは、使い捨てバッグを保持するハウジングまたはバレルを備える。このようなハウジングまたはバレルは、バッグとともに供給され得るかまたは別々に提供され得る。
【0101】
E.例
下記の具体的な例は、本発明を例証するためのものであって、請求項の範囲を限定するように解釈されてはならない。
【0102】
(1)使い捨てバイオリアクタ
本発明の攪拌タンク反応器システムの1つの実施例は、使い捨てバイオリアクタ又は一回使用バイオリアクタ(SUB)である。バイオリアクタは、組み込み攪拌及び取り付け可能センサ(例えば、pHセンサ、温度センサ、溶解酸素(dO2)センサなど)を有する250リットル培地バッグに類似する。リアクタは、従来型コントローラを介して作動される。攪拌機(例えば、攪拌軸及びインペラ)及び軸受は使い捨てであり、バッグの中に組み込まれている。モータは、支え(例えば、モータ及び軸受支え)又はバッグを保持する250リットルバレルの上のブラケットへ取り付けられる。サイズ、形状、及び動作において、このバイオリアクタは、無菌ライナを有するステンレス鋼リアクタと類似しているように見えるが、本発明のバイオリアクタは、従来型ステンレス鋼リアクタと比較して多くの利点を提供する。そのような培地バッグのサイズ及び容積は、企業の必要性に従って縮小拡大が可能であることが理解される。
【0103】
最も重要なことは、クリーニング及び蒸気滅菌の必要性が除去されることである。バッグは、放射線によって事前に滅菌され、したがって直ぐに使用できる。実際に、培養の開始時又は培養行程の間では、クリーニング、滅菌、確認、又はテストは必要とされない。その結果、バイオリアクタは、行程の間で、相互汚染がゼロの培養環境を提供する。従来型システムにおいて、大部分のコストは、定置洗浄(CIP)及び定置滅菌(SIP)、及びこれらの機能を監視するスキッド及び制御システムの設計に関連する。これらのコストは、使い捨てバイオリアクタで除去され、多数の生産物が、同時に、また非常に容易に、培養又は製造される。
【0104】
使い捨てバイオリアクタは、使用する培養バッグ、及びバッグを保持するバレルを大きくすることによって、容易にスケールアップ可能である。広範なエンジニアリング又はクリーニングなしに、複数のバイオリアクタを同時に操作することができる。バイオリアクタは、良好に特性化された混合を有する真の攪拌タンクである。そのようなものとして、バイオリアクタは縮小拡大が可能であって、もし所望ならば、その内容をステンレス鋼リアクタへ転移できるという追加の利点を有する。注意すべきは、バイオリアクタが使用の容易性を低コスト及び柔軟性と組み合わせ、したがって細胞培養に新しい技術的プラットフォームを提供することである。
【0105】
(2)細胞培養
本発明の使い捨てバイオリアクタは、細胞を新鮮な培地へ接種するバッチ培養で使用することができる。細胞が成長するにつれて、細胞は培地の中の栄養を消費し、不用生産物が累積する。分泌された生産物については、培養がその過程を実行したとき、濾過又は遠心分離ステップによって細胞が生産物から分離される。ウイルス性ベクターの生産については、細胞は培養の成長段階でウイルスに感染し、これはベクターの表現及び後続の収穫を可能にする。バイオリアクタの中で相互汚染はゼロであるから、それはバッチ培養で良好に働く。
【0106】
バイオリアクタは、更に、灌流培養に使用可能である。その場合、生産物及び/又は不用培地は継続的に除去され、除去された分量は新鮮な培地で置換される。新鮮な培地の一定の追加は、不用生産物を除去しながら、細胞が必要とする栄養を細胞に提供し、より高い細胞濃度を達成する。バッチ培養の常に変化する条件とは異なって、灌流方法は細胞濃度及び生産性が定常状態条件で維持される平衡状態で培養を達成及び維持する手段を提供する。これは、従来型ステンレス鋼リアクタと同じくらい容易に、使い捨てバッグの中で達成可能である。ウイルス性ベクターの生産については、灌流プロセスは細胞濃度、それによって感染後のウイルス力価の増加を可能にする。分泌生産物については、バイオリアクタ内の灌流は、培養バッグのサイズを単に増加することによって、生産性を増加する機会をユーザに提供する。最も重要なことは、滅菌、確認、又はクリーニングの必要性がないことである。なぜなら、システムは生成プロセスの間にゼロの相互汚染を経験するからである。
【0107】
(3)バッチデータ1
図29は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムを使用して生成されたデータのグラフを提供する。200リットルのCDM4培養培地の中のヒト胚性腎臓(HEK)293細胞が、250リットル容量の反応器システムの中に培養された。グラフで示される他のパラメータの中で、反応器システム培養の生存細胞濃度は、バッチ行程の最初の約14日間に増加した。
【0108】
(4)バッチデータ2
図30〜図34は、本発明の1つの実施形態に従った哺乳類細胞培養について、一回使用バイオリアクタシステムから得られたデータを示す。一回使用攪拌タンクバイオリアクタの増減可能物質移動特性が説明される。250リットルプロトタイプシステムを使用するバッチ培養からの細胞成長及び代謝、抗体生産、及び抗体特性化データが呈示され、類似の規模を有する従来型ステンレス鋼バイオリアクタからの結果と比較される。
【0109】
材料及び方法 − 混合の検討。バイオリアクタ内の混合時間は、基剤溶液の追加に応答するリアクタ内のpH変化を時間にわたって追跡することによって、バイオリアクタ内の混合時間が様々な攪拌速度で推定された。リアクタは典型的な細胞培地で250リットルの作業容積へ充填された。時間ゼロでは、500ミリリットルの1N NaOHがリアクタの上部で追加され、結合pHガラス電極が使用されて、時間ゼロからpHが安定するまで、pHが測定された。pH対時間がプロットされ、最終pHの95%に達するまでに必要な時間がグラフから推定された。
【0110】
重要なスケールアップパラメータは、化学及び製薬産業で良好に確立された標準計算を使用して決定された。
【0111】
混合レイノルズ数NReは流体運動及び慣性力の比であり、層流か乱流の混合型を決定するために使用される。
【0112】
Re=NDρ/u
リアクタの容積V当たりの、リアクタへのエネルギー入力Pは、流体混合及び物質移動が起こる規模に関連し、インペラの動力数Nに依存する。
【0113】
/V=NρN/V
インペラの動力数はインペラの設計に依存し、ブレード数、ブレード幅、及びブレードピッチの関数である。Npも、リアクタの側面及び底からのインペラの隙間の関数である。様々なインペラのタイプについて、動力数は良好に文書化される。
【0114】
インペラの先端速度vは、インペラの近傍における流体せん断応力に関連する。
【0115】
vi=πND
上記の式において、N=インペラの回転速度、D=インペラの直径、ρ=流体の密度、μ=流体の粘度である。
【0116】
材料及び方法 − 酸素移動の検討。溶解酸素dO濃度の変化を適切な条件で時間にわたって追跡することによって、酸素移動容量係数kaが様々な攪拌及び散布速度で推定された。リアクタは、典型的な細胞培養培地で250リットルの作業容積へ充填され、dOセンサがリアクタの中に取り付けられた。各々の実験を準備するため、dO濃度が約20%の空気飽和の下へ降下するまで、窒素がバイオリアクタの全体へ散布された。各々の実験について、攪拌速度が設定され、次に空気が所望の速度で散布された。dO濃度が、約80%の空気飽和に達するまで、時間に対して測定された。kaの値は、下記の物質収支式に基づいて、C対dC/dtのグラフから推定可能である。
【0117】
dC/dt=ka(C−C
ここで、CはdO濃度であり、CはCの平衡値である。
【0118】
材料及び方法 − 細胞培養手順。一回使用バイオリアクタの性能を例証するため、300リットル作業容積の従来型ステンレス鋼リアクタについて開発された細胞培養プロセスが使用された。従来型リアクタで例証された細胞系、培地、及びプロセスパラメータが、一回使用リアクタで反復された。
【0119】
使用された細胞は、ヒト化モノクローナル抗体を表現するCHO細胞であった。細胞は、標準方法を使用してTフラスコの中で解凍及び維持された。次に、細胞は、従来型ステンレス鋼110リットル接種物バイオリアクタの中へ導入される前に、Tフラスコから通常の1リットル拡大バッグの中へ拡大された。一度細胞が1.6x10細胞/ミリリットルの濃度に達すると、一回使用バイオリアクタのために、従来型110リットルバイオリアクタからの45リットルが接種物として使用された。こうして、指数的に成長する細胞が、制御されたバイオリアクタから所定の細胞濃度で一回使用バイオリアクタの接種物として提供された。
【0120】
化学的に定義された標準市販細胞培地が使用された。バッチ培養の指定点で、非動物源の化学的に定義されていない市販栄養食物が追加された。Dグルコース及びLグルタミンの溶液が、バッチ培養の間、必要に応じて毎日追加され、バッチの全体で、Dグルコースの濃度が1から3mg/リットルの間に維持され、Lグルタミンの濃度が1から3ミリモル/リットルの間に維持された。
【0121】
一回使用バイオリアクタの制御は、標準の産業許容センサ及びコントローラを使用して達成された。温度、pH、及びdO2フィードバックコントローラは、比例、積分、及び微分(PID)制御を使用して作動された。温度はリアクタ内の熱井戸の中に挿入された白金抵抗温度計によって測定され、電熱ジャケットを介して37℃に制御された。pHは、バイオリアクタ内容と直接接触する結合pHガラス電極を使用して測定された。pHは、COを頭隙へ追加するか1M NaCOを培養へ追加することによって7.1の値に制御された。dO濃度は、バイオリアクタの内容と直接接触するdOセンサを使用して測定された。dO濃度は、約0.2リットル/分でOを散布することによって30%の空気飽和に制御された。攪拌は、フィードバックによって制御されず、110rpmの単一設定点に維持され、毎日検査された。バイオリアクタ内のレベルは重量計を使用して測定された。
【0122】
試料採取システムは、無菌接続装置を使用してバイオリアクタへ取り付けられ、バッチ培養の間、必要に応じて10ミリリットルの試料を回収するために使用された。試料は、毎日少なくとも1回、回収された。試料は、Nova BioProfile 200分析器を使用して即時に分析された。この分析器は、培養pH、dO、dCO、Dグルコース、及びLグルタミンの濃度を提供した。pHプローブは、必要に応じて標準化され、Dグルコース及びLグルタミンの溶液は、Nova測定値に基づいて追加された。生存及び全ての細胞の濃度は、トリパンブルー色素排除を使用して血球計算器計数値に基づき各々の試料について決定された。試料は0.2μm濾過器を介して濾過され、後の分析のために貯蔵された。この分析は、抗体力価ついてIgenベース検定を使用する。
【0123】
重要な細胞培養パラメータは、試料測定値に基づいて計算された。最大生存細胞濃度、収穫での累積細胞時間、最終抗体濃度、及び消費された全グルコース及びグルタミンが、試料データから直接計算された。バッチ培養として、細胞の特定の成長速度μが、培養の指数的段階でのみ決定された。特定の成長速度は、接種に続く1日から4日の生存細胞濃度Xの回帰嵌合から計算された。
【0124】
dX/dt=μt
類似の規模を有する従来型ステンレス鋼バイオリアクタを使用する一連のバッチ培養からの結果が、一回使用結果と比較するために入手された。従来型バイオリアクタについて作表された値の範囲は、単一将来観察の95%予測区間である。
【0125】
【化1】

ここで、xmeanは試料の平均であり、sは試料の標準偏差であり、nは試料のサイズであり、tα/2,n−1は適切なスチューデントのt統計である。
【0126】
一回使用バイオリアクタの浮遊物が収穫され、濾過によって清澄にされ、従来型ステンレスバイオリアクタ製造プロセスについて確立された手順を使用して精製された(イオン交換クロマトグラフィと組み合わせられたプロテインAベース親和力精製)。結果の純化された抗体は特性化され、従来型ステンレス鋼プロセスから引き出された抗体と比較された。一回使用バイオリアクタから引き出された精製抗体を特性化するため、炭水化物(CHO)水準、SDS−PAGE(還元及び非還元)、SEC−HPLC、SEC−MALS(多角光散乱)、BIA核結合、RP−HPLC、キャピラリー等電点電気泳動(CEIEF)、及びMALDI−TOF質量分光検定が使用された。得られた結果は、従来型ステンレス鋼バイオリアクタで生産された抗体の観察結果と比較された。
【0127】
結果 − 混合の検討。 95%の均質性へ達するために必要な時間は、攪拌速度を増加するにつれて減少した。各々の実験は2回反復され、平均混合時間は表1に示される。
【0128】
【表1】

更に、一回使用バイオリアクタの重要なスケールアップパラメータが容易に計算可能である。一回使用バイオリアクタは、典型的な攪拌タンクバイオリアクタの設計規準を使用して設計され、表2で示されるように、インペラは典型的なピッチドブレード設計であった。バッフルが存在しない場合、インペラを中心からずらし、垂直から20°の角度で取り付けることによって、リアクタ内の渦巻き形成が回避された。
【0129】
【表2】

表3でリストされるように、表2からの動力数を使用して様々な攪拌速度の特性スケールアップパラメータを容易に計算することができる。
【0130】
【表3】

結果 − 酸素移動の検討。図30で示されるように、酸素移動容量係数kaは、スパージャを通る空気の様々な流量について、また様々な攪拌速度について決定された。予想されたように、kaは、1つの例外を除いて、空気の流量が増加し攪拌速度が増加するにつれて増加した。200rpmでは、kaは100rpmよりも低かった。この相違は、攪拌速度が高くなると、kaへの表面効果が増加するためであるかも知れない。(実験手順に起因して、頭隙は窒素及び空気の混合物を含んだ。)表面効果を定量化するためには、更なる実験が必要である。
【0131】
これらの結果は、予想されたように、同じ幾何学的構成の従来型攪拌タンクバイオリアクタの酸素移動特性に匹敵する。細胞培養培地における平衡酸素濃度の典型的な文献値は0.18ミリモル/リットルであり、典型的な動物細胞培養の特定の酸素消費速度は0.15ミリモル/10細胞/時間である。上記の図の中間範囲で作動されるとすれば(攪拌=100rpm、散布速度=1.0リットル/分、kLa≒10時間−1)、一回使用バイオリアクタは、空気を散布ガスとして使用するとき10x10細胞/ミリリットルよりも大きく、また酸素を散布ガスとして使用するとき50x10細胞/ミリリットルよりも大きく、細胞濃度を維持できることが計算される。
【0132】
結果 − バッチ細胞培養。一回使用バイオリアクタが細胞培養生産に適切であることを例証するため、ヒト化モノクローナル抗体を生産するCHO細胞がバッチ培養で成長され、類似した規模の従来型ステンレス鋼バイオリアクタで実行された同じ細胞系及びプロセスからの経歴結果と比較された。このプロセスは、細胞培養に特別に設計された300リットルAbec従来型ステンレス鋼リアクタで5回反復された。2つのリアクタからの重要な細胞培養パラメータは、表4で比較される。
【0133】
【表4】

一回使用バイオリアクタは最初のプロトタイプであった。最初に使用されるプロトタイプとして、バッチ培養の間に、コントローラPIDパラメータへの調整が数回行われた。これらの調整に起因して、pH、dO2濃度、スパージャ流量、及び攪拌速度の一時的エクスカーションが、バッチの間でときどき起こった。これらのエクスカーションが起こっても、このバイオリアクタからの結果は、従来型ステンレス鋼バイオリアクタからの結果と同等である。Nova分析器によって測定されたオフライン試料からのpH、dO2、及びdCO2濃度のグラフは、図31に示される。
【0134】
一回使用バイオリアクタからの詳細な結果は、下記の図面に示される。一回使用バイオリアクタは0.33x10細胞/ミリリットルで接種され、7.6x10細胞/ミリリットルの最大細胞密度に達した。生存度は、バッチ曲線の成長部分の間、90%を超えて維持された。全て及び生存した細胞の濃度及び生存度の%は、図32に示される。
【0135】
収穫時における最終力価のパーセントとしての時間抗体力価は、図33に示される。この細胞系で典型的であるように、抗体の約50%は、細胞濃度が降下するバッチの後半で生産された。
【0136】
累積グルコース及びグルタミン消費は、図34に示される。一回使用バイオリアクタのグルコース及びグルタミン消費は、従来型攪拌タンクバイオリアクタからの経歴結果に匹敵した。
【0137】
検定結果の要約は表5に含まれる。全ての場合に、一回使用バイオリアクタから引き出された抗体は、従来型ステンレス鋼バイオリアクタで生産される場合と同等の結果を示した。
【0138】
【表5】

本発明の様々な修正及び変形は、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、当業者に明らかであろう。本発明は特定の好ましい実施形態に関して説明されたが、請求項に記載された発明は、そのような特定の実施形態へ不当に限定されてはならないことを理解すべきである。実際、本発明を実施するために説明された形態の様々な修正であって当業者に明らかなものは、請求項の範囲の中にあることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】図1は、攪拌タンク反応器システムの1つの実施形態の長手方向断面図であって、攪拌タンク反応器システムが永久ハウジングの中に置かれた図を示す。
【図2】図2は、プローブ接続の1つの実施形態を示し、滅菌又は無菌接続を介してプローブを攪拌タンク反応器システムへ取り付けることができることを示す。
【図3A】図3Aは、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムの断面図を示す。
【図3B】図3Bは、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムの断面図を示す。
【図4A】図4Aは、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリの断面図を示す。
【図4B】図4Bは、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリの断面図を示す。
【図5】図5は、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリの断面図を示す。
【図6】図6は、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリの部分断面図を示す。
【図7】図7は、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリの斜視図を示す。
【図8】図8は、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリの断面図を示す。
【図9】図9は、本発明の1つの実施形態に従った回転アセンブリの断面図を示す。
【図10】図10は、本発明の1つの実施形態に従ったインペラの断面図を示す。
【図11】図11は、本発明の1つの実施形態に従ったインペラの部分断面図を示す。
【図12】図12は、本発明の1つの実施形態に従った駆動軸のコアの斜視図を示す。
【図13】図13は、本発明の1つの実施形態に従ったインペラの断面図を示す。
【図14A】図14Aは、本発明の1つの実施形態に従ったインペラの斜視図を示す。
【図14B】図14Bは、本発明の1つの実施形態に従ったインペラの斜視図を示す。
【図15】図15は、本発明の1つの実施形態に従ったスパージャボディーの断面図を示す。
【図16】図16は、本発明の1つの実施形態に従ったスパージャアセンブリの断面図を示す。
【図17】図17は、本発明の1つの実施形態に従ったスパージャアセンブリの断面図を示す。
【図18】図18は、本発明の1つの実施形態に従ったスパージャアセンブリの断面図を示す。
【図19】図19は、本発明の1つの実施形態に従ったスパージャアセンブリの断面図を示す。
【図20】図20は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムの部分斜視図を示す。
【図21】図21は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムの部分斜視図を示す。
【図22】図22は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムの部分斜視図を示す。
【図23】図23は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムの断面図を示す。
【図24】図24は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムの斜視図を示す。
【図25】図25は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムの斜視図を示す。
【図26】図26は、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリ2600を示す。
【図27A】図27Aは、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリのプローブポートサブアセンブリを示す。
【図27B】図27Bは、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリのプローブキットサブアセンブリを示す。
【図27C】図27Cは、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリのオートクレーブサブアセンブリを示す。
【図28A】図28Aは、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリを示す。
【図28B】図28Bは、本発明の1つの実施形態に従ったプローブアセンブリを示す。
【図29】図29は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムを使用して生成されたデータのグラフを提供する。
【図30】図30は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムを使用して生成されたデータのグラフを提供する。
【図31】図31は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムを使用して生成されたデータのグラフを提供する。
【図32】図32は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムを使用して生成されたデータのグラフを提供する。
【図33】図33は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムを使用して生成されたデータのグラフを提供する。
【図34】図34は、本発明の1つの実施形態に従った反応器システムを使用して生成されたデータのグラフを提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応器システムであって、
容器と、
該容器の開口と密封協力する回転アセンブリと
を備え、
該回転アセンブリが、駆動軸を受け取って解放可能に結合するように構成された回転可能ハブを含み、駆動軸が回転可能ハブと動作的に結合されるとき、駆動軸の回転が回転可能ハブの対応する回転を容易にする
反応器システム。
【請求項2】
更に、回転可能ハブに結合されたインペラを備え、該インペラが前記容器の中に配置されて該駆動軸の遠位端と結合するように構成された、請求項1に記載の反応器システム。
【請求項3】
回転アセンブリが、更に、ケーシングを備え、該回転アセンブリがケーシングを介して容器の開口と密封協力する、請求項1に記載の反応器システム。
【請求項4】
更に、駆動軸を備え、回転可能ハブ及び駆動軸がケーシングに対して回転するように配置される、請求項3に記載の反応器システム。
【請求項5】
回転アセンブリが、更に、ケーシングと回転可能ハブとの間に配置された軸受アセンブリを備える、請求項3に記載の反応器システム。
【請求項6】
回転アセンブリが、更に、回転可能ハブとケーシングとの間で回転可能ハブの周辺に配置された密封配列を備える、請求項1に記載の反応器システム。
【請求項7】
軸受アセンブリが複数のレース軸受を備え、密封配列が、回転可能ハブに結合された回転円板、ケーシングに結合されたケーシングライナ、及び回転円板とケーシングライナとの間に配置された運動用シールを備える、請求項6に記載の反応器システム。
【請求項8】
シールが、共面配列で配置された2つ以上のシールサブユニットを備える、請求項7に記載の反応器システム。
【請求項9】
軸受アセンブリがジャーナル軸受を備え、密封配列が、回転可能ハブに結合されたケーシングライナ、及びケーシングとケーシングライナとの間に配置された運動用シールを備える、請求項6に記載の反応器システム。
【請求項10】
シールが、共面配列で配置された2つ以上のシールサブユニットを備える、請求項9に記載の反応器システム。
【請求項11】
インペラが、駆動軸と結合するように構成されたスプラインを備える、請求項1に記載の反応器システム。
【請求項12】
容器が可撓性バッグを備える、請求項1に記載の反応器システム。
【請求項13】
回転可能ハブが可撓管を介してインペラに結合される、請求項1に記載の反応器システム。
【請求項14】
反応器システムであって、
容器と、
容器の中に配置されたスパージャアセンブリと
を備え、スパージャアセンブリが、透過性材料の可撓性シート及びスパージャ導管を備える
反応器システム。
【請求項15】
透過性材料のシートが、蒸気透過性及び耐水材料を備える、請求項14に記載の反応器システム。
【請求項16】
透過性材料のシートが高密度ポリエチレンファイバを備える、請求項14に記載の反応器システム。
【請求項17】
スパージャアセンブリが容器のポートと流体連通する、請求項14に記載の反応器システム。
【請求項18】
更に、容器の開口と密封協力する回転アセンブリと、
容器の中に配置されて回転アセンブリに結合されたインペラと
を備える、請求項14に記載の反応器システム。
【請求項19】
スパージャボディーが容器の内面へ固定される、請求項14に記載の反応器システム。
【請求項20】
スパージャアセンブリのスパージャボディーがほぼ球形である、請求項19に記載の反応器システム。
【請求項21】
バイオリアクタシステムであって、
駆動モータに結合されたフレーム支えと、
フレーム支えのハウジングの中に配置され、細胞培養及び培地を導入されるための1つ又は複数のポートを備える可撓性バッグと、
フレーム支えのブラケットに結合されて可撓性バッグの開口と密封協力し、駆動モータの駆動軸を格納及び結合するように構成されたハブを備える回転アセンブリと、
細胞培養及び培地を攪拌するためハブに結合され、可撓性バッグの中に配置されて駆動軸と結合するように構成されたインペラと
を備えるバイオリアクタシステム。
【請求項22】
更に、プローブアセンブリを備え、プローブアセンブリが、
可撓性バッグに結合されたポートと、
ポートに結合されたPallコネクタと、
Pallコネクタに結合されたスリーブと、
スリーブに結合された連結器と、
連結器に結合され、スリーブ、Pallコネクタ、及びポートを介して部分的に可撓性バッグの中へ挿入されるように構成されたプローブと
を備える、請求項21に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項23】
反応器システムを製造する方法であって、
容器を回転アセンブリへ結合し、回転アセンブリが容器の開口と密封協力し、回転アセンブリが、駆動軸を格納及び結合するように構成されたハブを備え、
インペラをハブに結合し、インペラが容器の中に配置され、
反応器システムを滅菌する
ことを含む方法。
【請求項24】
滅菌ステップが、ガンマ放射線でシステムを処理することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
反応器システムを準備する方法であって、
反応器システムの回転アセンブリのケーシングをフレームブラケットへ結合し、
反応器システムの容器をフレームハウジングの中へ少なくとも部分的に置き、
回転アセンブリのハブの中へ駆動軸を挿入し、ハブが、軸受とケーシングとの間で回転アセンブリのケーシングの中に配置され、
駆動軸の遠位端をインペラへ結合し、インペラが容器の中に配置されてハブに結合され、
ポートを介して反応成分を容器の中へ導入する
ことを含む方法。
【請求項26】
反応器システムキットであって、
反応器システムを備え、反応器システムが、
容器と、
容器の開口と密封協力し、駆動軸を格納及び結合するように構成されたハブを備える回転アセンブリと、
ハブに結合され、容器の中に配置され、駆動軸と結合するように構成されたインペラと、
使用するための指令書と
を備える反応器システムキット。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27A】
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【図27B】
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【図27C】
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【図28A】
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【図28B】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公表番号】特表2008−536686(P2008−536686A)
【公表日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519763(P2008−519763)
【出願日】平成17年4月22日(2005.4.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/013920
【国際公開番号】WO2005/104706
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【出願人】(501366373)ハイクローン ラボラトリーズ インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】