説明

支持体

【課題】支持部を形成している山形状の突出部の変形を防止して、柱状物品の重量が比較的大である場合であっても、確実に支持状態を維持することができる強度の高い支持体を提供する。
【解決手段】第1底板2に連設された第1支持板5を起立させ、第1支持板5に連設された第2支持板6を内側方向に斜め下方に折り曲げ、第2支持板6に連設された第2底板7を第2支持板6の下方に巻き込むようにして水平に折り曲げて第1底板2上に重合させて山形状の複数の突出部3を形成する。突出部3を形成するとき、第2底板2の支持片8を起立させてその上縁を第2支持板6の下面に当接させる。支持片8の係止凸部9を、第2支持板6の係止孔10に差込み係止する。各突出部3の間に形成された支持部4に柱状物品を横倒状態で支持させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柱状物品を横倒姿勢で複数配列して箱内に収めたとき、互いに隣り合う柱状物品同士の接触を防止して各柱状物品を支持する支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の柱状物品を横倒状態で所定間隔を存して支持する支持体として、一枚の台紙を折り曲げることにより複数の支持部を形成し、各支持部により複数の横倒状態の柱状物品を支持するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。即ち、この支持体は、一部を山折にして形成された山形状の複数の突出部の間に凹状の支持部が形成され、この凹状の支持部内に柱状物品を係合させて支持する。
【0003】
しかし、この支持体は、支持部を形成している山形状の突出部が潰れやすく、柱状物品を支持部に支持させるときに、柱状物品を突出部の頂部に強く接触させたり、柱状物品を突出部上に落下させたりすると、柱状物品の重量が比較的大である場合には特に、突出部が変形してしまい確実な支持状態が得られなくなる不都合がある。
【特許文献1】特開平11−29170号公報(図1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる不都合を解消して、本発明は、支持部を形成している山形状の突出部の変形を防止して、柱状物品の重量が比較的大である場合であっても、確実に支持状態を維持することができる強度の高い支持体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するために、本発明は、単一の板材を折り曲げることにより形成され、箱内に設けて複数の柱状物品を互いに間隔を存して横倒状態に支持する支持体であって、矩形状の第1底板と、該第1底板の少なくとも一側縁に第1折目線を介して連設され、該第1底板の該側縁に沿って前記物品に対応する所定間隔を存して配設された複数の第1支持板と、各第1支持板の先端縁に第2折目線を介して連設された複数の第2支持板と、各第2支持板の先端縁に第3折目線を介して連設され、各第2支持板を連結するようにして前記第1底板に平行に延びる第2底板とを備え、各第1支持板を第1折目線に沿って起立させ、各第2支持板を第2折目線に沿って内側方向に斜め下方に折り曲げ、前記第2底板を各第2支持板の下方に巻き込むようにして第3折目線に沿って水平に折り曲げて第1底板上に重合させ、各第1支持板と各第2支持板とによって第1底板上に山形状に突出形成された複数の突出部を形成して、各突出部間を横倒状態の前記物品を支持する支持部とし、前記突出部を形成するとき、前記第2底板の各突出部を形成した各第2支持板に対応する位置に第4折目線を介して遊離可能に形成された支持片を、第2底板から遊離させて第4折目線に沿って起立させることにより該支持片の上縁を第2支持板の下面に当接させ、更に、該支持片の上縁の一部に突設された係止凸部を、第2支持板に形成された係止孔に差込み係止してなることを特徴とする。
【0006】
本発明の支持体は、前記の各折目線に沿って各板を折り曲げ、前記支持片の係止凸部を第2支持板の係止孔に差込むだけで一枚の板材から容易に組み立てることができるので、組み立ての際の作業性が極めて良い。しかも、第2底板から起立する支持片の係止凸部が第2支持板の係止孔に係止されることによって、第2底板と第2支持板とが連結状態となり、山形状の突出部の形成状態を確実に維持することができる。更に、山形状に突出形成された複数の突出部は、その第2支持板の下面に当接する前記支持片によって強固に支えられるので、第2支持板の撓み変形や、第1支持板の座屈変形が確実に防止され、例えば、比較的重量のある物品が突出部に強く接触したり、物品を誤って突出部上に落下させても突出部の不用意な変形を確実に防止することができる。
【0007】
また、本発明においては、第2底板の各第2支持板と反対側の端縁に第5折目線を介して複数の第3支持板を連設し、第2底板を第1底板上に重合させるとき、第3支持板を第5折目線に沿って起立させて第1支持板の内面に重合させてなることが好ましい。これによれば、山形状に突出形成された突出部の第1支持板の内面に第3支持板が重合して第1支持板が補強されるので、突出部の不用意な変形を一層確実に防止することができる。
【0008】
また、本発明においては、前記各第1支持板間の間隔内に対応して第1底板の側縁から水平に延びる複数の延出片を設けておくことが好ましい。該延出片を設けることにより、突出部間の支持部に支持された物品の第1底板からはみ出した部分の下方に該延出片が延出するので、物品をその下方側から保護することができる。更に、該延出片の延出寸法を、支持体を収容する箱の内寸に合わせて形成することで、箱内に収容された支持体の動きを延出片を介して箱の周壁で規制することができ、箱内において支持体による物品の支持状態を良好に安定させることができる。
【0009】
更に、前記突出部を形成したとき、前記各第1支持板間の間隔内に対応して第2底板の側縁から水平に延びて前記延出片上に重合する他の延出片を設けておくことが好ましい。これによれば、第2底板から延びる他の延出片が第1支持板から延びる延出片に重合するので、第1支持板から延びる延出片を補強することができ、また、延出片と他の延出片との二枚重ねの緩衝作用によって、第1底板からはみ出した物品の一部を確実に保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の支持体を示す説明的斜視図、図2は図1の説明的平面図、図3は図2のIII−III線断面図、図4は本実施形態の支持体の展開図である。
【0011】
先ず、本実施形態の支持体1の組み立て状態での構成を説明する。本実施形態の支持体1は図示しない箱に収納されるものであり、図1及び図2に示すように、第1底板2上に山形状に突出成形された複数の突出部3を備えている。各突出部3は、第1底板2の左右側に沿って2列に並んで形成され、夫々の列に並ぶ各突出部3は、前後方向に所定間隔を存して設けられている。この各突出部3間の凹状の間隔が支持部4とされ、各支持部4には、柱状物品である複数の金属パイプW(図2において仮想線示する)が横倒状態で支持される。
【0012】
突出部3は、図1及び図3に示すように、第1底板2の左右縁から略直角に起立する第1支持板5と、第1支持板5に連設されて内側方向に下方に傾斜する第2支持板6とによって形成されている。第1支持板5は略直角に起立させることによって上方からの押圧力に対する座屈強度が向上する。第2支持板6には第2底板7が連設され、第2底板7は第2支持板6の下方に位置して第1底板2上に重合されている。
【0013】
また、図3に示すように、第2支持板6の下方において、第2底板7上には支持片8が起立しており、支持片8の上縁が第2支持板6の下面に当接している。なお、支持片8の上縁は傾斜しており、第2支持板6の傾斜に対応している。これにより、支持片8により第2支持板6が支えられた状態となり、第2支持板6の撓み変形が防止される。
【0014】
更に、図3に示すように、支持片8の上縁から突出する係止凸部9が第2支持板6に形成された係止孔10に挿入されて係止されている。これによって、支持片8を介して第2底板7と第2支持板6とが強固に連結された状態とされ、突出部3の展開が確実に防止される。
【0015】
また、図3に示すように、第1支持板5の内面には、第2底板7から起立する第3支持板11が重合されている。これにより、第1支持板5が第3支持板11によって補強され、上方からの押圧力に対する第1支持板5の座屈強度が飛躍的に向上する。
【0016】
また、図1及び図3に示すように、各突出部3の間(各支持部4の位置)から第1底板2の左右側外方には複数の第1延出片12が水平に延出して設けられている。右側の第1延出片12の先端から左側の第1延出片12の先端までの距離は、図示しない箱の底板の幅に対応しており、箱内に支持体1を収容したときには、右側の第1延出片12の先端と左側の第1延出片12の先端とが箱の周壁内面に当接して支持体1の動きが規制されるようになっている。
【0017】
更に、図1乃至図3に示すように、各突出部3の間(各支持部4の位置)から第2底板7の外方には第1延出片12に沿って水平に延出する第2延出片13が設けられており、第2延出片13は第1延出片12上に重合している。これにより、第1延出片12が第2延出片13によって補強され、第1延出片12の変形が防止される。
【0018】
次に、本実施形態の支持体1の展開状態の構成を説明する。支持体1は、図4に示すように、略矩形状に打ち抜いて形成されたプラスチックダンボール等の板材14から組み立てられる。この板材14は、矩形状の第1底板2が中央部に位置し、第1底板2の左右側縁の夫々には、第1折目線15を介して夫々複数の第1支持板5が所定間隔を存して連設されている。各第1支持板5の先端縁には、第2折目線16を介して第2支持板6が連設されている。
【0019】
また、各第1支持板5の間には第1切目線17を介して第1延出片12が形成されている。後述する組み立て作業においては、各第1支持板5を起立方向に折り曲げたとき、第1切目線17を介して各第1延出片12から各第1支持板5が離反し、各第1延出片12は第1底板2と連続する水平状態を維持する。
【0020】
各第2支持板6の先端縁には、第3折目線18を介して第2底板7が連設されている。各第2底板7には、第2切目線19によって各第2底板7から遊離可能な複数の支持片8が形成されている。各支持片8は第2底板7に連接する一端縁に沿った第4折目線20を介して折り曲げ起立される。各第2底板7の第2支持板6と反対側の端縁には、第5折目線21を介して複数の第3支持板11が連設されている。各第3支持板11の間には第3切目線22を介して第2延出片13が形成されている。そして後述する組み立て作業においては、各第3支持板11を折り曲げたとき、第3切目線22を介して各第2延出片13から各第3支持板11が離反し、各第2延出片13は第2底板7と同一平面の状態を維持する。
【0021】
更に、各支持片8には、起立させたときの上縁の一部に係止凸部9が形成されている。各第2支持板6には、支持片8の係止凸部9が挿通して係止する係止孔10が形成されている。
【0022】
次に、本実施形態の支持体1の展開状態からの組み立て手順を説明する。なお、ここで説明する組み立て手順は、本実施形態において簡単迅速に組み立てられる手順の一つを示すものであって、作業者が適宜行う他の組み立て手順を妨げるものではない。
【0023】
板材14から支持体1を組み立てるときには、先ず、図4に示す展開状態の板材14から、各第1支持板5を第1折目線15に沿って起立方向に折り曲げると共に、各第2支持板6を第2折目線16に沿って内側方向に斜め下方に折り曲げる。そして、第2底板7を各第2支持板6の下方に巻き込むようにして第3折目線18に沿って折り曲げる。一方、第1折目線15、第2折目線16、及び第3折目線18が折り曲げ量を深める途中の段階で、第4折目線20を介して各支持片8を立ち上げるようにして第2底板7から遊離させ、第5折目線21を介して各第3支持板11を適宜の角度に折り曲げる。このとき、第1折目線15、第2折目線16、第3折目線18、及び第5折目線21は全て同一方向に折り曲げるので、その折り曲げ作業が容易である。
【0024】
その後、図3に示すように、第2底板7を各第2支持板6の下方に巻き込むように折り曲げて第2底板7から延びる第2延出片13を各第1支持板5の間に通し、第1底板2上に重合させる。このとき、第2底板7から起立する第3支持板11を第1支持板5の内面に重合させ、更に、第2底板7から起立する支持片8の係止凸部9を第2支持板6の係止孔10に差し込んで係止させる。係止凸部9による係止孔10への係止によって、第2底板7と第2支持板6とが連結され、第1底板2上に山形状の突出部3がその形状を維持した状態で形成される。
【0025】
このように、本実施形態の支持体1によれば、各折目線15,16,18,20,21に沿って各部を折り曲げ、支持片8の係止凸部9を第2支持板6の係止孔10に差し込で係止させるだけで、図1に示すように、組み立て状態が強固に維持される。
【0026】
そしてまた、本実施形態の支持体1によれば、図1に示すように、第1底板2の上方に複数の各突出部3の頂部が位置するので、図示は省略するが、各突出部3の頂部に他の同形状の支持体1の第1底板2を載置して互いに積み重ねることができ、箱の高さ寸法に応じて安定した積み重ね状態で複数の金属パイプWを効率よく支持することもできる。
【0027】
なお、本実施形態においては、第1底板2の左右両端部に沿って複数の突出部3が形成されるものを示したが、必要に応じて第1底板2の左右何れか一方の端部に沿ってのみ複数の突出部3が設けられるように形成してもよい。また、支持体1を組み立てた後に、第1底板2と第2底板7とを接着剤又はステープラ等により固定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態の支持体を示す説明的斜視図。
【図2】図1の説明的平面図。
【図3】図2のIII−III線断面図。
【図4】本実施形態の支持体の展開図。
【符号の説明】
【0029】
1…支持体、2…第1底板、3…突出部、4…支持部、5…第1支持板、6…第2支持板、7…第2底板、8…支持片、9…係止凸部、10…係止孔、11…第3支持板、12…第1延出片(延出片)、13…第2延出片(他の延出片)、14…板材、15…第1折目線、16…第2折目線、18…第3折目線、20…第4折目線、21…第5折目線、W…金属パイプ(柱状物品)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一の板材を折り曲げることにより形成され、箱内に設けて複数の柱状物品を互いに間隔を存して横倒状態に支持する支持体であって、
矩形状の第1底板と、該第1底板の少なくとも一側縁に第1折目線を介して連設され、該第1底板の該側縁に沿って前記物品に対応する所定間隔を存して配設された複数の第1支持板と、各第1支持板の先端縁に第2折目線を介して連設された複数の第2支持板と、各第2支持板の先端縁に第3折目線を介して連設され、各第2支持板を連結するようにして前記第1底板に平行に延びる第2底板とを備え、
各第1支持板を第1折目線に沿って起立させ、各第2支持板を第2折目線に沿って内側方向に斜め下方に折り曲げ、前記第2底板を各第2支持板の下方に巻き込むようにして第3折目線に沿って水平に折り曲げて第1底板上に重合させ、各第1支持板と各第2支持板とによって第1底板上に山形状に突出形成された複数の突出部を形成して、各突出部間を横倒状態の前記物品を支持する支持部とし、
前記突出部を形成するとき、前記第2底板の各突出部を形成した各第2支持板に対応する位置に第4折目線を介して遊離可能に形成された支持片を、第2底板から遊離させて第4折目線に沿って起立させることにより該支持片の上縁を第2支持板の下面に当接させ、更に、該支持片の上縁の一部に突設された係止凸部を、第2支持板に形成された係止孔に差込み係止してなることを特徴とする支持体。
【請求項2】
第2底板の各第2支持板と反対側の端縁に第5折目線を介して複数の第3支持板を連設し、第2底板を第1底板上に重合させるとき、第3支持板を第5折目線に沿って起立させて第1支持板の内面に重合させてなることを特徴とする請求項1記載の支持体。
【請求項3】
前記各第1支持板間の間隔内に対応して第1底板の側縁から水平に延びる複数の延出片を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の支持体。
【請求項4】
前記突出部を形成したとき、前記各第1支持板間の間隔内に対応して第2底板の側縁から水平に延びて前記延出片上に重合する他の延出片を設けたことを特徴とする請求項3記載の支持体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−331809(P2007−331809A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−167361(P2006−167361)
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【出願人】(502045655)株式会社ケイマス (10)
【Fターム(参考)】