説明

支持部材、基板保持治具、及びハンダボール搭載方法

【課題】半導体チップが部分的に未載置の場合においてもハンダボールを安定して基板に搭載することができ、かつ半導体チップ相互間の間隔が狭くてもハンダボールを安定して基板に搭載することができる支持部材を提供する
【解決手段】本発明に係る支持部材は、一面に複数の半導体チップ1を搭載した基板20の他面にハンダボール41を搭載する際に、前記一面側から基板20を支持する支持部材であって、ベース部材10と、複数の半導体チップ1それぞれに対向する位置に配置され、弾性部材15を介してベース部材10に取り付けられており、複数の半導体チップ1それぞれを介して基板20を支持する複数の押上部材14とを具備する。基板20を支持したときの押上部材14の沈み込み量は、半導体チップ1の厚み以上である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の半導体チップが搭載された基板にハンダボールを搭載するときに基板を支持する支持部材、基板保持治具、及びハンダボール搭載方法に関する。特に本発明は、半導体チップが部分的に未載置の場合においてもハンダボールを安定して基板に搭載することができ、かつ半導体チップ相互間の間隔が狭くてもハンダボールを安定して基板に搭載することができる支持部材、基板保持治具、及びハンダボール搭載方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図5の各図は、第1の従来例に係るハンダボール搭載方法を説明する為の断面図である。本方法は、複数の半導体チップ101がマトリクス状に一面に搭載されている基板120の他面にハンダボール141を搭載する方法である。ハンダボール141は、複数の半導体チップ101それぞれに対向する位置に搭載される。
【0003】
まず、図5(A)に示すように、基板120を、一面を下に向けて支持ステージ110上に載置する。支持ステージ110の上面は略平坦であり、半導体チップ101を介して基板120を支持する。次いで、基板120の他面に基板押さえ枠130を載置する。基板押さえ枠130の平面形状は略口字形状であり、基板120の縁を押さえる。
【0004】
次いで、基板120の他面の上方からハンダボール搭載治具140を下降させる。ハンダボール搭載治具140には複数のハンダボール141が真空吸着されており、これらハンダボール141は基板120の他面に所定の範囲の圧力で押圧される。この際、基板120は半導体チップ101を介して支持ステージ110の上面によって支持されるため、基板120が弾性変形することが抑制される。
【0005】
その後、図5(B)に示すように、ハンダボール搭載治具140はハンダボール141を開放し、その後上昇する。これにより、ハンダボール141は基板120に搭載される。
【0006】
なお、基板120は不良箇所を有する場合がある。このような場合、不良箇所(例えば図5のうち符号Aで示す部分)には半導体チップ101が搭載されないため、ハンダボールを搭載するときに、半導体チップ101が搭載されていない部分において基板120が弾性変形することがある。この場合、半導体チップ101が搭載されていない部分においてハンダボール141が基板120に搭載されにくくなり、ハンダボール搭載治具140がハンダボール141を持ち帰ることがある。
【0007】
図6は、第2の従来例に係るハンダボール搭載方法を説明する為の断面図である。本例において、支持ステージ110の上面に凸部111が設けられている。凸部111は格子状又はピン状であり、基板120の一面のうち半導体チップ101の相互間に位置する領域に当接することにより、基板120を支持している。そして、基板120の他面に基板押さえ枠130を載置する。基板押さえ枠130の平面形状は略口字形状であり、基板120の縁を押さえる。このため、半導体チップ101が搭載されていない部分においても基板120が弾性変形することを抑制でき、ハンダボール搭載治具140がハンダボール141を持ち帰ることを抑制できる。
【0008】
上記した技術に類似する技術が、特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開2000−340935号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記した第1の従来例では、半導体チップが搭載されていない領域においてハンダボールは基板に搭載されにくくなり、ハンダボール搭載治具がハンダボールを持ち帰る場合が発生する。
【0010】
また、半導体チップの相互間のスペースを小さくしたほうが製造コストは小さくなるが、この場合、第2の従来例では基板のうち半導体チップの相互間のスペースに支持ステージの凸部を当接させることが困難になる。
【0011】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、半導体チップが部分的に未載置の場合においてもハンダボールを安定して基板に搭載することができ、かつ半導体チップ相互間の間隔が狭くてもハンダボールを安定して基板に搭載することができる支持部材、基板保持治具、及びハンダボール搭載方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明に係る支持部材は、一面に複数の半導体チップを搭載した基板の他面にハンダボールを搭載する際に、前記一面側から前記基板を支持する支持部材であって、
ベース部材と、
前記複数の半導体チップそれぞれに対向する位置に配置され、弾性部材を介して前記ベース部材に取り付けられており、前記複数の半導体チップそれぞれを介して前記基板を支持する複数の押上部材とを具備し、
前記基板を支持したときの前記押上部材の沈み込み量は、前記半導体チップの厚み以上である。
【0013】
この支持部材によれば、前記基板を支持したときの前記押上部材の沈み込み量は、前記半導体チップの厚み以上であるため、前記基板に対して前記半導体チップが部分的に未載置の場合、この未載置の領域においては前記基板は前記押上部材によって直接支持される。このため、前記半導体チップが未載置の領域においても前記基板が変形することが抑制され、ハンダボール搭載治具がハンダボールを持ち帰ることを抑制でき、ハンダボールを安定して基板に搭載することができる。
【0014】
また、前記押上部材は前記半導体チップを支持するため、半導体チップ相互間の間隔が狭くても前記基板を支持することができる。このため、半導体チップ相互間の間隔が狭くてもハンダボールを安定して基板に搭載することができる。
なお、前記弾性部材は、例えばバネ部材である
【0015】
前記ベース部材に設けられ、前記押上部材の高さより低い複数の第1の凹部を具備し、前記複数の弾性部材は、それぞれ前記複数の第1の凹部の底部に固定されていてもよい。この場合、前記押上部材は、該押上部材の上端が前記ベース部材の上面以下になるまで沈み込み可能であるのが好ましい。このようにすると、前記ベース部材の上面が前記押上部材の沈み込み時の基板のストッパーとして機能する。
【0016】
前記ベース部材のうち前記複数の半導体チップそれぞれの縁に対向する部分に設けられ、それぞれが前記複数の第1の凹部を囲んでいる複数の第2の凹部を具備してもよい。このようにすると、前記半導体チップと前記基板の間を封止する封止剤が前記半導体チップの縁で盛り上がっていても、該封止材と前記ベース部材が干渉することを抑制できる。
【0017】
本発明に係る他の支持部材は、一面に複数の半導体チップを搭載した基板の他面にハンダボールを搭載する際に、前記一面側から前記基板を支持する支持部材であって、
ベース部材と、
前記ベース部材の上面に設けられ、前記複数の半導体チップそれぞれに対向するように配置された複数のエアー噴出孔と、
前記ベース部材の内部に形成され、前記複数のエアー噴出孔それぞれに接続するエアー流路とを具備する。
【0018】
この支持部材によれば、前記基板を前記支持部材によって支持した場合、前記半導体チップが搭載されている領域において前記エアー噴出孔は前記半導体チップによって塞がれるが、前記半導体チップが搭載されていない領域において前記エアー噴出孔は前記半導体チップによって塞がれない。このため、前記半導体チップが未載置の領域において前記基板は前記エアー噴出孔から噴出するエアーの圧力によって支持される。従って、前記基板が変形することが抑制され、ハンダボール搭載治具がハンダボールを持ち帰ることを抑制でき、ハンダボールを安定して基板に搭載することができる。
【0019】
本発明に係る基板保持治具は、一面に複数の半導体チップを搭載した基板の他面にハンダボールを搭載する際に、前記一面側から前記基板を支持する支持部材と、
前記基板の他面を前記支持部材に向けて押圧する押圧部材と、
を具備する基板保持治具であって、
前記支持部材は、
ベース部材と、
前記複数の半導体チップそれぞれに対向する位置に配置され、弾性部材を介して前記ベース部材に取り付けられている押上部材とを具備し、
前記押圧部材は格子状であり、前記基板のうち前記複数の半導体チップの相互間の領域を押圧し、
前記弾性部材による前記押上部材の沈み込み量は、前記半導体チップの厚み以上である。
【0020】
本発明に係るハンダボール搭載方法は、一面に複数の半導体チップを搭載した基板の他面にハンダボールを搭載する方法であって、
弾性部材を介してベース部材に取り付けられ、前記複数の半導体チップそれぞれに対向する位置に配置され、押圧されたときの沈み込み量が前記半導体チップの厚みより大きい押上部材を具備する支持部材を準備し、
前記基板の前記一面を、前記複数の半導体チップそれぞれが前記押上部材上に支持されるように前記ベース部材に押し付け、
前記基板の他面のうち前記複数の半導体チップそれぞれに対向する位置にハンダボールを搭載するものである。
【0021】
本発明に係るハンダボール搭載方法は、一面に複数の半導体チップを搭載した基板の他面にハンダボールを搭載する方法であって、
複数の半導体チップそれぞれに対向するように配置された複数のエアー噴出孔及び前記基板を囲む凸部を上面に具備し、かつ前記複数のエアー噴出孔それぞれに接続するエアー流路を内部に具備する支持部材を準備し、
前記基板の前記一面を、前記複数の半導体チップそれぞれが前記エアー噴出孔上に位置するように前記支持部材上に配置し、
前記エアー流路に圧縮エアーを流しつつ、前記基板の他面のうち前記複数の半導体チップそれぞれに対向する位置にハンダボールを搭載するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1(A)は、第1の実施形態に係るハンダボール搭載方法に用いられる支持ステージ10の構成を説明する為の平面図であり、(B)は(A)のA−A断面図である。本方法は複数の半導体チップが搭載された基板にハンダボールを搭載する方法である。前記した基板は一面に複数の半導体チップがマトリックス状に搭載されており、他面にハンダボールが搭載される。支持ステージ10は、この基板を、前記した一面を下に向けた状態で支持するためのものである。
【0023】
支持ステージ10は、上面に複数の凸部13を有している。凸部13は複数の半導体チップそれぞれに対向する位置に設けられている。凸部13がマトリックス状に形成されることにより、凸部13の周囲は凹部12に囲まれた構造になる。なお、凸部13の上面の形状は略四角形であり、半導体チップよりやや小さいのが好ましい。
【0024】
複数の凸部13それぞれの略中央部には凹部11が形成されており、凹部11それぞれの内部には押上ピン14が挿入されている。押上ピン14の下端部はコイルバネ15の一端が取り付けられている。コイルバネ15の他端は凹部11の底面に固定されている。このように、押上ピン14はコイルバネ15を介して凹部11の底面に押下可能な状態で取り付けられている。押上ピン14は、押下されていない状態において、上端部が凸部13の上面から突出している。この突出量は半導体チップの厚さより大きい。また、押上ピン14の押下可能な量(すなわちコイルバネ15の縮み量)は半導体チップの厚さ以上であり、押上ピン14が押下された場合、押上ピン14の上端部は凸部13の上面以下に沈むことができる。
【0025】
図2の各図は、支持ステージ10を用いたハンダボール搭載方法を説明する為の断面図である。まず図2(A)に示すように、複数の半導体チップ1がマトリックス状に一面に搭載された基板20を、この一面を下に向けて支持ステージ10上に載置する。このとき、複数の半導体チップ1それぞれが押上ピン14によって支持されるようにする。そして、基板20の他面すなわちハンダボールが搭載される面の上に、押圧部材30を載置する。
【0026】
押圧部材30は格子状の枠体であり、基板20の他面のうち半導体チップ1の相互間に位置する領域に接している。すなわち押圧部材30には略四角形の開口部が複数マトリックス状に形成されており、開口部それぞれが半導体チップ1の上方に位置している。
【0027】
押圧部材30が載置されると、支持ステージ10のコイルバネ15は、押圧部材30の重さ及び加圧力により縮む。これにより、押上ピン14及び基板20は、半導体チップ1が支持ステージ10の凸部13の上面に当接するまで下方に移動する。
【0028】
上記したように、押上ピン14の上端部は、押上ピン14が押下されていない状態において上端部が凸部13の上面から突出しているが、この突出量は半導体チップの厚さより大きい。このため、基板20の部分的な不良などにより本来半導体チップ1が搭載されるべき領域の一部に半導体チップ1が搭載されていない場合(例えば図2(A)の符号Aで示す領域)、この領域において基板20は押上ピン14によって直接支持される。
【0029】
なお、半導体チップ1と基板20の相互間の空間が樹脂1aによって封止されている場合、半導体チップ1の側面において樹脂1aが半導体チップ1の上面より突出する場合が出てくる。このような場合において凸部13の上面の形状が半導体チップよりやや小さい場合、支持ステージ10のうち樹脂1aと対向する領域には凹部12が位置するため、樹脂1aと支持ステージ10が干渉することを防止できる。
【0030】
次いで、図2(B)に示すように、基板20の他面の上方からハンダボール搭載治具40を下降させる。ハンダボール搭載治具40には複数のハンダボール41が真空吸着されており、ハンダボール41は基板20の他面に所定の範囲の圧力で押圧される。
【0031】
この際、基板20は、半導体チップ1が搭載されている領域においては半導体チップ1を介して押上ピン14によって支持され、本来半導体チップ1が搭載されるべきであって実際には搭載されていない領域においては押上ピン14によって直接支持される。このため、半導体チップ1が搭載されていない領域においても基板20が弾性変形することが抑制され、ハンダボール41が基板20に所定の範囲の圧力で押圧される。
【0032】
その後、図2(C)に示すように、ハンダボール搭載治具40はハンダボール41を開放し、その後上昇する。これにより、ハンダボール41は基板20に搭載される。上記したように、半導体チップ1が搭載されていない領域においてもハンダボール41が所定の圧力で基板20に押圧されているため、ハンダボール搭載治具40がハンダボール41を持ち帰ることを抑制できる。
【0033】
以上、本発明の第1の実施形態によれば、基板20は、半導体チップ1が搭載されている領域においては半導体チップ1を介して押上ピン14によって支持され、本来半導体チップ1が搭載されるべきであって実際には搭載されていない領域においては押上ピン14によって直接支持される。このため、半導体チップ1が搭載されていない領域においても基板20が弾性変形することが抑制され、ハンダボール搭載治具40がハンダボール41を持ち帰ることを抑制できる。
【0034】
また、押上ピン14は半導体チップ1を支持するように配置されているため、搭載された半導体チップ1の相互間のスペースが小さくなっても、基板20を支持することができる。
【0035】
図3(A)は、第2の実施形態に係るハンダボール搭載方法に用いられる支持ステージ10の構成を説明する為の平面図であり、(B)は(A)のA−A断面図である。本図に示す支持ステージ10は、押上ピン14及びコイルバネ15が設けられていない点、及び支持ステージ10の本体にエアー流路16が形成されており、複数の凹部11の底部がエアー流路16に繋がっている点を除いて、第1の実施形態に係る支持ステージ10と同様の構成である。なお、図3(A)において、支持ステージ10以外の構成は、説明のため図示を省略している。
【0036】
本実施形態において支持ステージ10上に基板20を載置する場合、エアー流路16に圧縮エアーを流した状態で、凸部13の上面に半導体チップ1が当接するようにする。このような状態において、凹部11は半導体チップ1によって塞がれるが、本来半導体チップ1が搭載されるべきであって実際には搭載されていない領域において凹部11は開放されたままである。
【0037】
このため、圧縮エアーは半導体チップ1によって塞がれていない凹部11から噴出する。そして基板20は、半導体チップ1が搭載されている領域においては半導体チップ1を介して凸部13によって支持され、本来半導体チップ1が搭載されるべきであって実際には搭載されていない領域においては圧縮エアーの圧力によって支持される。従って、半導体チップ1が搭載されていない領域においても基板20が弾性変形することが抑制され、ハンダボール41が基板20に所定の範囲の圧力で押圧される。
【0038】
上記した部分を除いて、本実施形態に係るハンダボール搭載方法は第1の実施形態と同様である。
このため、本実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、支持ステージ10は、上面に基板20の縁を取り囲む凸部を有していてもよい。この場合、凹部11から噴出したエアーが基板20と支持ステージ10の間から拡散することを抑制できるため、エアーの圧力が拡散することを抑制できる。
【0039】
図4は、第3の実施形態に係るハンダボール搭載方法に用いられる支持ステージ10の構成を説明する為の断面図であり、第1の実施形態における図2(A)に相当する図である。本実施形態は、基板20の一面に半導体チップ1と他の回路部品2(例えば抵抗素子、コンデンサ、又はコイルを含む高周波モジュール)が搭載されている点、及び回路部品2に対抗する部分において支持ステージ10の凹部12が深くなっており、支持ステージ10が回路部品2と干渉しないようになっている点を除いて、第1の実施形態と同様である。
本実施形態においても第1の実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0040】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えばコイルバネ15の代わりに他の形状のバネ部材、又は弾性変形する樹脂を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】(A)は第1の実施形態に係るハンダボール搭載方法に用いられる支持ステージ10の構成を説明する為の平面図、(B)は(A)のA−A断面図。
【図2】(A)〜(C)は、支持ステージ10を用いたハンダボール搭載方法を説明する為の断面図。
【図3】(A)は第2の実施形態に係るハンダボール搭載方法に用いられる支持ステージ10の構成を説明する為の平面図、(B)は(A)のA−A断面図。
【図4】第3の実施形態に係るハンダボール搭載方法に用いられる支持ステージ10の構成を説明する為の断面図。
【図5】(A)及び(B)は第1の従来例に係るハンダボール搭載方法を説明する為の断面図。
【図6】第2の従来例に係るハンダボール搭載方法を説明する為の断面図。
【符号の説明】
【0042】
1,101…半導体チップ、2…回路部品、10,110…支持ステージ、11,12…凹部、13,111…凸部、14…押上ピン、15…コイルバネ、16…エアー流路、20,120点基板、30…押圧部材、40,140…ハンダボール搭載治具、41,141…ハンダボール、130…基板押さえ枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面に複数の半導体チップを搭載した基板の他面にハンダボールを搭載する際に、前記一面側から前記基板を支持する支持部材であって、
ベース部材と、
前記複数の半導体チップそれぞれに対向する位置に配置され、弾性部材を介して前記ベース部材に取り付けられており、前記複数の半導体チップそれぞれを介して前記基板を支持する複数の押上部材と、
を具備し、
前記基板を支持したときの前記押上部材の沈み込み量は、前記半導体チップの厚み以上である支持部材。
【請求項2】
前記ベース部材に設けられ、前記押上部材の高さより低い複数の第1の凹部を具備し、
前記複数の弾性部材は、それぞれ前記複数の第1の凹部の底部に固定されている請求項1に記載の支持部材。
【請求項3】
前記押上部材は、該押上部材の上端が前記ベース部材の上面以下になるまで沈み込み可能である請求項2に記載の支持部材。
【請求項4】
前記ベース部材のうち前記複数の半導体チップそれぞれの縁に対向する部分に設けられ、それぞれが前記複数の第1の凹部を囲んでいる複数の第2の凹部を具備する請求項1〜3のいずれか一項に記載の支持部材。
【請求項5】
前記弾性部材はバネ部材である請求項1〜4のいずれか一項に記載の支持部材。
【請求項6】
一面に複数の半導体チップを搭載した基板の他面にハンダボールを搭載する際に、前記一面側から前記基板を支持する支持部材であって、
ベース部材と、
前記ベース部材の上面に設けられ、前記複数の半導体チップそれぞれに対向するように配置された複数のエアー噴出孔と、
前記ベース部材の内部に形成され、前記複数のエアー噴出孔それぞれに接続するエアー流路と、
を具備する支持部材。
【請求項7】
一面に複数の半導体チップを搭載した基板の他面にハンダボールを搭載する際に、前記一面側から前記基板を支持する支持部材と、
前記基板の他面を前記支持部材に向けて押圧する押圧部材と、
を具備する基板保持治具であって、
前記支持部材は、
ベース部材と、
前記複数の半導体チップそれぞれに対向する位置に配置され、弾性部材を介して前記ベース部材に取り付けられており、前記複数の半導体チップそれぞれを介して前記基板を支持する複数の押上部材と、
前記押圧部材は格子状であり、前記基板のうち前記複数の半導体チップの相互間の領域を押圧し、
前記基板を支持したときの前記押上部材の沈み込み量は、前記半導体チップの厚み以上である基板保持治具。
【請求項8】
一面に複数の半導体チップを搭載した基板の他面にハンダボールを搭載する方法であって、
弾性部材を介してベース部材に取り付けられ、前記複数の半導体チップそれぞれに対向する位置に配置され、押圧されたときの沈み込み量が前記半導体チップの厚みより大きい押上部材を具備する支持部材を準備し、
前記基板の前記一面を、前記複数の半導体チップそれぞれが前記押上部材上に支持されるように前記ベース部材に押し付け、
前記基板の他面のうち前記複数の半導体チップそれぞれに対向する位置にハンダボールを搭載する、ハンダボール搭載方法。
【請求項9】
一面に複数の半導体チップを搭載した基板の他面にハンダボールを搭載する方法であって、
複数の半導体チップそれぞれに対向するように配置された複数のエアー噴出孔及び前記基板を囲む凸部を上面に具備し、かつ前記複数のエアー噴出孔それぞれに接続するエアー流路を内部に具備する支持部材を準備し、
前記基板の前記一面を、前記複数の半導体チップそれぞれが前記エアー噴出孔上に位置するように前記支持部材上に配置し、
前記エアー流路に圧縮エアーを流しつつ、前記基板の他面のうち前記複数の半導体チップそれぞれに対向する位置にハンダボールを搭載する、ハンダボール搭載方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−28072(P2008−28072A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−197885(P2006−197885)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】