説明

支柱ユニット及び手摺

【課題】天井を備えた場所であれば当該場所を傷付けることなく撤去可能に隈なく設置することができ、倒れる虞が小さく、手摺使用者の移動の邪魔にならない支柱ユニット、及び該支柱ユニットに手摺ユニットが架設された手摺を提供する。
【解決手段】本発明にかかる支柱ユニットは、支柱ユニット床面に設置されるベース部から支柱部が立設され、前記支柱部の上端には天井に当接される当接部が形成され、前記支柱部から離間して前記ベース部に手摺高さまで手摺取付柱部が立設され、前記手摺取付柱部の上端から前記支柱部に架設部が架設されたことを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、高齢者や要介護支援者らの歩行の際に使用される支柱ユニット及び手摺に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高齢者や要介護支援者らが、日常生活において屋内で歩行する際の補助具として、またリハビリテーションの道具として、歩行する際のバランスを補助しあるいは足腰の負担を軽減する手摺が広く用いられている。高齢者や要介護支援者らが屋内を自由に行き来できるよう補助するためには、このような手摺が屋内に隈なく設置されている必要があり、手摺のない箇所には手摺を新設する必要がある。
【0003】
そこで従来から、手摺を新設するため、一定の間隔を空けて支柱ユニットを立設し、当該支柱ユニット間に手摺ユニットを架設することが行われてきた。このとき立設される支柱ユニットは、屋内を傷付けることなく(釘やボルト等を用いずに)固定できれば、設置及び撤去が自在となり利便性が向上する。そのような支柱ユニットとして、特許文献1に見られるように、床面に設置されるベース部に立設され、上端に設けられた金具が天井の鴨居や梁などの突条で係止されて固定される支柱ユニットや、特許文献2に見られるように、伸縮性を有し、天井と床面との間に突っ張って固定される支柱ユニットがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−107528号公報
【特許文献2】特開2008−63760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の支柱ユニットは、上端に設けられた金具が天井の鴨居や梁などの突条で係止されて固定されるため、天井に突条のない箇所に支柱ユニットを設けることができず、手摺を屋内に隈なく設置することができない虞があった。
【0006】
また、特許文献2に記載の支柱ユニットは、伸縮性を有し、天井と床面との間に突っ張って固定されるため、木造建築の家屋内に設置すると天井板が持ち上がる虞が生じる。従って、木造建築の家屋内では、支柱ユニットを強く突っ張れず、加減して突っ張る必要があった。そのため、支柱ユニットを強固に固定することができず、手摺ユニットに力が加わると手摺ユニットに連結された支柱ユニットが倒れる虞が大きいという課題があった。
【0007】
さらに、特許文献1、特許文献2のいずれの支柱ユニットであっても、該支柱ユニットと手摺ユニットとを、支柱ユニットの支柱の中心軸と手摺ユニットの中心軸とが交差するように連結すると、手摺の使用時に該支柱ユニットの手摺ユニットより上側の部分が使用者の移動の邪魔になる不都合が生じ、かといって、該支柱ユニットと手摺ユニットとを、支柱ユニットの支柱の中心軸と手摺ユニットの中心軸とがねじれの位置になるように連結すると、使用時に該支柱ユニットに加わるモーメントが大きくなり支柱ユニットが倒れる虞が大きくなる不都合が生じていた。
【0008】
本発明は、上記従来技術における課題を解決するために創案されたものであり、天井を備えた場所であれば当該場所を傷付けることなく撤去可能に隈なく設置することができ、倒れる虞が小さく、手摺使用者の移動の邪魔にならない支柱ユニット、及び該支柱ユニットに手摺ユニットが架設された手摺を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る支柱ユニットは、床面に設置されるベース部から支柱部が立設され、前記支柱部の上端には天井に当接される当接部が形成され、前記支柱部から離間して前記ベース部に手摺高さまで手摺取付柱部が立設され、前記手摺取付柱部の上端から前記支柱部に架設部が架設されたことを特徴としている。
【0010】
この特定事項により、支柱ユニットは、前記支柱部から離間して前記ベース部に手摺高さまで手摺取付柱部が立設され、前記手摺取付柱部の上端から前記支柱部に架設部が架設されるため、倒れる虞が小さい。よって、当該支柱ユニットは床面と天井との間に突っ張る必要がなく、前記支柱部の上端が天井に当接されるだけの状態で、手摺としての手摺ユニットを取り付けることができる。また、支柱部の上端が天井に当接されるだけであるので、天井を備えた場所であれば(例えば、木造建築のような天井が強固に固定されていない場所であっても)当該場所を傷付けることなく撤去可能に隈なく設置することができる。
【0011】
前記支柱ユニットは、支柱部が、前記架設部との接続部より上部に伸縮機構を備えたものであってもよい。この場合、天井が強固な場所であれば、支柱部を天井と床面との間に突っ張らせて支柱ユニットをより強固に固定することができる。
【0012】
前記支柱ユニットは、前記手摺取付柱部と前記支柱部の前記接続部より下部とに、高さ調節機構が設けられてもよい。この場合、手摺取付柱部の上端部の高さを調節することができ、手摺取付柱部の上端部に連結される手摺ユニットの高さを調節することができる。
【0013】
前記支柱ユニットは、前記高さ調節機構が、前記ベース部に立設され前記支柱部及び前記手摺取付柱部の下端と嵌り合う円筒状のホルダ部と、前記支柱部及び前記手摺取付柱部の下端に設けられた雌ねじ溝と、前記雌ねじ溝と螺合するねじ杆と、で構成され、前記ねじ杆の突出長さを変化させることにより前記ホルダ部に挿入される前記支柱部及び前記手摺取付柱部の挿入高さを変化させることで高さ調節をおこなうものであってもよい。この場合、簡素な構成で高さ調節を行なうことができ、製造コストを抑制することができる。
【0014】
本発明に係る手摺付支柱ユニットは、床面に設置される長板状に形成されたベース部の、長手方向に沿った両端部近傍から、支柱部がそれぞれ立設され、前記支柱部の上端には天井に当接される当接部が形成され、それぞれの前記支柱部の立設位置から前記ベース部の短辺に沿う方向に該支柱部と離間して、手摺取付柱部が手摺高さにまでそれぞれ立設され、前記手摺取付柱部の上端から前記支柱部に架設部が架設されるとともに、前記手摺取付柱部の上端同士に手摺部がさらに架設されたことを特徴としている。
【0015】
この特定事項により、手摺付支柱ユニットは、それぞれの前記支柱部の立設位置から前記ベース部の短辺に沿う方向に該支柱部と離間して、手摺取付柱部が手摺高さにまでそれぞれ立設され、前記手摺取付柱部の上端から前記支柱部に架設部が架設されるため、前記長手方向に加えて前記短辺に沿う方向にも倒れる虞が小さい。よって、当該手摺付支柱ユニットは、支柱を床面と天井との間に突っ張る必要がなく、前記支柱部の上端が天井に当接されるだけの状態で、手摺ユニットを取り付けることができる。また、支柱部の上端が天井に当接されるだけであるので、天井を備えた場所であれば(例えば、木造建築のような天井が強固に固定されていない場所であっても)当該場所を傷付けることなく撤去可能に隈なく設置することができる。さらに、前記手摺取付柱部の上端同士に手摺部が架設されるため、当該支柱ユニット単独で充分な長さの手摺としても使用できる。
【0016】
前記手摺付支柱ユニットは、前記支柱部が、前記架設部との接続部より上部に伸縮機構を備えたものであってもよい。この場合、天井が強固な場所であれば、支柱部を天井と床面との間に突っ張らせて手摺付支柱ユニットをより強固に固定することができる。
【0017】
前記手摺付支柱ユニットは、前記手摺取付柱部と前記支柱部の前記接続部より下部とに、高さ調節機構が設けられてもよい。この場合、手摺取付柱部の上端部の高さを調節することができ、手摺取付柱部の上端部に連結される手摺ユニットの高さを調節することができる。
【0018】
前記手摺付支柱ユニットは、前記高さ調節機構が、前記ベース部に立設され前記支柱部及び前記手摺取付柱部の下端と嵌り合う円筒状のホルダ部と、前記支柱部及び前記手摺取付柱部の下端に設けられた雌ねじ溝と、前記雌ねじ溝と螺合するねじ杆と、で構成され、前記ねじ杆の突出長さを変化させることにより前記ホルダ部に挿入される前記支柱部及び前記手摺取付柱部の挿入高さを変化させることで高さ調節をおこなうものであってもよい。この場合、簡素な構成で高さ調節を行なうことができる。
【0019】
本発明に係る手摺は、前記手摺付支柱ユニットと、棒状に形成された手摺部の両端に該手摺部と直交する方向にオフセット部が延設され、前記オフセット部の先端に前記手摺取付柱部と接続可能な接続部が設けられた手摺ユニットと、を具備し、前記手摺付支柱ユニットの前記手摺取付柱部に前記手摺ユニットの一方の前記接続部が、該両ユニットの前記手摺部が同一高さになるよう接続され、前記手摺ユニットの他方の前記接続部が他の前記手摺付支柱ユニットの前記手摺取付柱部に該両ユニットの前記手摺部が同一高さになるよう接続され、前記手摺付支柱ユニットの前記手摺部と前記手摺ユニットの前記手摺部とが交互に並んだ同一高さの一本の手摺を形成することを特徴とする。
【0020】
この特定事項により、支柱部から離間した手摺取付柱部の上端に前記手摺付支柱ユニットの前記手摺部と前記手摺ユニットの前記手摺部とが交互に並んだ同一高さの一本の手摺が形成されるため、当該手摺は倒れる虞が小さく、しかも使用者は、楽に手摺を伝うことができる。
【0021】
前記手摺は、前記手摺ユニットの他方の接続部に、前記支柱ユニットの前記手摺取付柱部が接続され、それぞれのユニットの前記手摺部が同一高さの一本の手摺を形成するものであってもよい。この場合、前記手摺ユニットの他方の接続部には、前記支柱ユニットの前記手摺取付柱部が接続されているため、部屋の隅などの手摺付支柱ユニットを設置できない狭所に当該支柱ユニットを配置し、隈なく手摺を設置できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る支柱ユニットは、天井を備えた場所であれば当該場所を傷付けることなく撤去可能に隈なく設置することができ、倒れる虞が小さく、手摺使用者の移動の邪魔にならない。該支柱ユニットに手摺ユニットが架設された手摺も設置及び撤去が自在である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る支柱ユニットの一実施形態における(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【図2】(a)は、本発明に係る支柱ユニットの一実施形態における当接部の断面図である。(b)は、本発明に係る支柱ユニットの他の実施形態における当接部の断面図である。(c)は、本発明に係る支柱ユニットのさらに他の実施形態における当接部の断面図である。
【図3】本発明に係る支柱ユニットの他の実施形態における斜視図である。
【図4】本発明に係る支柱ユニットの一実施形態における一設置例を示す斜視図である。ただし支柱部の上端付近は省略している。
【図5】本発明に係る支柱ユニットのさらに他の実施形態における(a)は斜視図、(b)は平面図である。
【図6】本発明に係る手摺付支柱ユニットの一実施形態における(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【図7】横手摺ユニットの一実施形態における斜視図である。
【図8】手摺付支柱ユニットと横手摺ユニットの連結部における拡大正面図である。
【図9】跳ね上げ手摺ユニットの一実施形態における斜視図である。
【図10】横手摺ユニットの一実施形態における連結ブロックの斜視図である。
【図11】横手摺ユニットの一実施形態における固定用ブロックの(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は底面図である。
【図12】跳ね上げ手摺ユニットの一実施形態における軸側ブロックの斜視図である。
【図13】跳ね上げ手摺ユニットの一実施形態における受側ブロックの斜視図である。
【図14】補助手摺ユニットが支柱ユニットと壁面の手摺に取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図15A】(a)は、本発明に係る支柱ユニットの一実施形態における支柱ユニットに足ユニットが取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図15B】(b)は、図15A(a)におけるA部分の部分断面図である。(c)は、他の実施形態における足ユニットのA部分の部分断面図である。
【図16】本発明に係る支柱ユニット及び手摺の一実施形態における一設置例を示す平面図である。ただし支柱部の上端付近は省略している。
【図17】本発明に係る支柱ユニット及び手摺の一実施形態における一設置例を示す(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図18】本発明に係る支柱ユニット及び手摺の一実施形態における手摺付支柱ユニット間に横手摺ユニットが架設された状態を示す斜視図である。
【図19】室内の出隅部において本発明に係る支柱ユニット及び手摺の一実施形態における二つの手摺付支柱ユニット間に横手摺ユニットが架設された状態を示す斜視図である。
【図20】室内の入隅部において本発明に係る支柱ユニット及び手摺の一実施形態における二つの手摺付支柱ユニット間に横手摺ユニットが架設された状態を示す平面図である。ただし支柱部の上端付近は省略している。
【図21】本発明に係る支柱ユニット及び手摺の一実施形態における一使用例であって、室内の手摺と廊下の手摺とを連結する前の状態を示す平面図である。ただし支柱部の上端付近は省略している。
【図22】本発明に係る支柱ユニット及び手摺の一実施形態における一使用例であって、室内の手摺と廊下の手摺とを連結した後の状態を示す平面図である。ただし支柱部の上端付近は省略している。
【図23】本発明に係る支柱ユニット及び手摺の一使用例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0025】
−支柱ユニット−
支柱ユニット1は、図1に示すように、床面に設置されるベース部11から支柱部12が立設され、支柱部12の上端には天井に当接される当接部13が形成され、支柱部12から離間してベース部11に手摺高さまで手摺取付柱部14が立設され、手摺取付柱部14の上端から支柱部12にジョイント15が架設されている。
【0026】
ベース部11は、破損する虞や錆びる虞が小さくなるよう、長方形状の溶融亜鉛Zn‐アルミニウムAl‐マグネシウムMg合金めっき鋼板で形成されている。ベース部11は、使用者が傷付けられる虞を低減できるよう、角を曲面とされ、周縁部にゴムが装着されている。ベース部11は、フローリング床の色と調和し使用者に安心感を与えることができるよう、表面が黄土色に着色されている。ベース部11は、ベース部11の裏面から表面に向かって、座ぐり部11aを備えた貫通孔11bが形成されている。当該貫通孔11bは、支柱部12及び手摺取付柱部14をベース部11に接続するために、ベース部11の中央部に短辺方向へ離間して二つ設けられている。なお、当該貫通孔11bは、ベース部11の周縁部に座ぐり部11aを設けることができるよう、辺の端から20mm程度以上離れた位置に設けられている必要がある。
【0027】
支柱部12は、使用者に安心感を与えることができるよう、外径30mm程度のアルミパイプを半硬質樹脂で被覆し木目調に着色されて形成されている。支柱部12の上端の外周面には、雄ねじ溝12aが設けられており(図2(a)参照)、支柱部12の下端の内周面には、雌ねじ溝12bが設けられている。
【0028】
当接部13は、図2(a)に示すように、支柱12の上端に形成された雄ねじ溝12aが螺入される雌ねじ溝13aを有する挿通部13bを備えるとともに支柱12の上端が螺入される側から反対側の面に向かうにしたがい断面積が拡大されて形成される補強部13cを備え、補強部13cの前記反対側の面には長方形状の当接板13dが取り付けられている。補強部13cは、天井に当接される当接板13dに向かうにしたがい断面積が拡大する形状であるため、手摺の使用時に加わるモーメントが増大する方向に断面積が増大し、当接部13に加わる応力を分散させることができる。このため、当接部13の一部分に過大な応力が加わり当接部13が疲労し破損する虞を防止できる。支柱12の上端のねじ溝12aを螺進及び螺退させることにより、当接部13は高さ調節をすることができる。なお、当接板13は補強部13cと共回りしないよう補強部13cに回動可能に固定されていてもよい。この場合、支柱ユニット1が倒れる虞の大きい方向、例えば、ベース部11の短辺方向に当接板13dの長辺方向が向くように当接部13を調節でき、支柱ユニット1が倒れる虞を低減することができる。
【0029】
手摺取付柱部14は、外径30mm程度のアルミパイプを半硬質樹脂で被覆し形成されている。手摺取付柱部14の下端の内周面には、図1(a)に示すように、手摺取付柱部14をベース部11に取り付けるための雌ねじ溝14aが設けられている。手摺取付柱部14は、ベース部21aに取り付けられた際に上端が手摺高さになる長さとされている。なお、手摺高さについては後述する。手摺取付柱部14の表面は、使用者に安心感を与えるよう木目調に着色されている。
【0030】
ジョイント15は、手摺取付柱部14の上端に嵌るキャップ部15aと、支柱部12が挿通される挿通部15bと、キャップ部15aと挿通部15bとを連結する架設部15cとを備えている。架設部15cは、支柱部12を別部材の手摺取付柱部14と連結させ、つっかえ棒としての支柱部12を補強し、支柱ユニット1の倒れる虞を低減する機能を有する。架設部15cの長さは、ベース部11に設けられた貫通孔11b、11bの間隔と同一であって、支柱部12と手摺取付柱部14とを平行にする長さ、具体的には50〜100mm程度の長さとされる。以下、支柱部12の挿通部15bに挿通された部分を接続部12cという。
【0031】
支柱ユニット1の組み立てについて述べる。
【0032】
まず、手摺取付柱部14の上端をジョイント15のキャップ部15aに嵌めこむ。次に、ジョイント15の挿通部15bに支柱部12の下端を嵌め、挿通部15bを支柱部12の手摺高さ位置までずらす。支柱部12及び手摺取付柱部14の下端をベース部11表面の貫通孔11b、11bを設けた箇所に当接させる。ベース部11の裏面から貫通孔11b、11bに雄ねじ溝11cとフランジ部11dとを備えた固定金具11eを挿通し、雄ねじ溝11cと支柱部12及び手摺取付柱部14の下端に設けられた雌ねじ溝12b,14aとを螺合させる(図1(a)参照)。このとき、フランジ部11dは、ベース部11の座ぐり部11bに収まる。次に、支柱部12の上端の雄ねじ溝12aを当接部13の挿通部13bの雌ねじ溝13aに螺入する。このように構成された支柱ユニット1は、床面に設置されたときの手摺取付柱部13上端の高さを手摺高さという。手摺高さは、人の腰程度の高さ、具体的には床面から650mm〜800mm程度の高さとされている。
【0033】
上記のようにベース部11と支柱部12とをねじにより固定した場合は、ベース部11と支柱部12とを溶接した場合に比べて、充分な強度を確保できない虞がある。本発明に係る支柱ユニット1は、ベース部11に接続される柱を支柱部12と手摺取付柱部13との二本にすることにより、充分な強度を確保でき、前記虞を解消している。
【0034】
支柱ユニット1の設置について述べる。
【0035】
支柱ユニット1は、ベース部11の長辺を壁に沿わせて支柱部12が壁側、手摺取付柱部14が人の通る側になるよう、床面に設置される。このように設置された支柱ユニット1は、壁面と垂直方向に二本の柱が並ぶため、当該方向に支柱ユニット1が倒れる虞を低減することができる。また、支柱部12と手摺取付柱部14とが壁面と垂直方向に50〜100mm程度の間隔で並ぶため、支柱ユニット1が通路の通行の邪魔にならないよう壁に沿わせて支柱ユニット1を配置することができる。
【0036】
なお、支柱部12及び手摺取付柱部14は、支柱ユニット1が人の通る側方向に倒れる虞を小さくするため短辺方向に並んで立設されていることが望ましいが、長辺方向に並んで立設されていてもよい。
【0037】
次に、当接部13を螺退させて、天井に当接させる。これにより、支柱ユニット1が屋内に固定される。
【0038】
この支柱ユニット1は、ベース部11に接続される柱が支柱部12と手摺取付柱部14との二本であるため、充分な強度を確保できる。このため、支柱ユニット1は、当接部13が天井に当接されるだけで屋内に固定できる。
しかし、支柱ユニット1は、当接部13が天井方向に付勢されていてもよい。すなわち、支柱ユニット1は、図2(a)に示す当接部13のねじが締め込まれることで、天井方向に付勢されていてもよい。また、付勢手段は、図2(b)に示すように、ばね13eであってもよい。これらの場合、天井がコンクリート製など強固なものであれば、支柱ユニット1を床面と天井との間に突っ張らせてより強固に固定することができる。
【0039】
なお、支柱ユニット1は、当接部13が図2(c)に示すように伸縮しない固定されたものであってもよい。このとき、伸縮機構を当接部13と接続部12cとの間に設けるとよい(図3参照)。この伸縮機構は、支柱部12が回動部16を境に外筒12dと当該外筒12dに挿入され軸方向にスライド可能な内筒12eとに分かれている。回動部16は、一方に回すと外筒12dに対して内筒12eが緩まり、他方に回すと外筒12dに対して内筒12eが固定できるように構成されている。当接部13を天井に当接させる際には、回動部16を一方に回し内筒12eを緩める。次に、外筒12dに対して内筒12eをスライドさせ当接部13を天井に当接させる。最後に、回動部16を他方に回し内筒を固定する。この場合、伸縮機構を使用者の手の届く位置に設けることができるため、使用者は容易に支柱部12の伸縮ができる。また、この場合、当接部13が天井を押圧するように内筒12eを固定することで、当接部13に若干の付勢力を与えることもできる。
【0040】
なお、支柱ユニット1は、図1に示すように、架設部15cが、ジョイント15の一部で形成されるのではなく、図3に示すように、ジョイント15とは別部材の金属製パイプ15dで形成されていてもよい。すなわち、ジョイント15のキャップ部15aと挿通部15bとが独立に構成され、キャップ部15aと挿通部15bとのそれぞれに形成されたの受け部15e,15eに金属パイプ15dの端部が挿入されることでキャップ部15aと挿通部15bはとの間に前記金属パイプ15dが架設されていてもよい。この場合、ジョイント15のみで形成される場合に比べて、金属パイプ15dによる架設部分の長さを大きく、例えば300mm程度とすることができ、この金属パイプ15dによる架設部分も手摺として使用することができる。また、この場合、図4に示すように、支柱部12と手摺取付柱部14とがソファーとソファーとの間から上方に延びるよう、ベース部11をソファーとソファーとの下に設置してもよい。この場合、使用者は、ソファーに着席、及びソファーから起立する際に、金属パイプ15dによる架設部分を手摺として用いることができる。また、支柱ユニット1は、ベース部11が床面とソファーとで挟まれて固定され、支柱部12及び手摺取付柱部14もソファーとソファーとの間に挟まれるため、倒れる虞が小さい。
【0041】
支柱ユニット1は、図3に示すように、金属パイプ15dによる架設部分の下にさらに別の金属パイプ15dによる架設部分を備えていてもよい。この場合、支柱ユニット1が外力で変形する虞がさらに小さくなり、支柱ユニット1の倒れる虞がさらに小さくなる。
【0042】
なお、当接部13は、図3に示すように、円錐台からなるものであってもよい。この場合、当接面が均一に張り出しているため、倒れる虞の大きい方向をなくすことができる。また、補強部材である円錐台の底面が当接面であるため、当接部13の部品数を削減でき、製造コストを抑制できる。
【0043】
なお、手摺取付柱部14と支柱部12の接続部12cより下部とには、高さ調節機構が設けられていてもよい。この場合、手摺取付柱部14の上端部の高さを調節することができ、手摺取付柱部14の上端近くに連結される手摺ユニット2(手摺ユニットについては後述する。)の高さを調節することができる。
【0044】
高さ調節機構は、ベース部11に立設され支柱部12及び手摺取付柱部14の下端と嵌り合う金属製パイプで形成される円筒状のホルダ部11fと、支柱部12及び手摺取付柱部14の下端に設けられた雌ねじ溝12b,14aと、当該雌ねじ溝12b,14aと螺合するねじ杆(図示省略)と、で構成され、ねじ杆の突出長さを変化させることによりホルダ部11fに挿入される支柱部12及び手摺取付柱部14の挿入高さを変化させることで高さ調節を行なう。この場合、簡素な構成で高さ調節を行なうことができる。
【0045】
なお、ベース部11は、図5(a)に示すように、長方形状に形成されたベース板の一長辺の中央から一方の端に亘り短辺方向へベース板が延設されたL字状であってもよい。このL字状のベース部11には、L字の角部に支柱部12を取り付けるための第一の貫通孔11bが設けられ、該角部から板が延設される二方向に第一の貫通孔11bから同一距離離間して、第二の貫通孔11b及び第三の貫通孔11bが設けられる。この場合、支柱ユニット1のベース部11は、L字の鉤の内側部分に空間を有し、かつベース部が延設された方向に倒れる虞が小さいため、前記内側部分に便器が位置するように設置しトイレの手摺として使用するのに適する。また、手摺取付柱部14を第二の貫通孔11bにより取り付けるか、第三の貫通孔11bにより取り付けるか選択できるため、支柱ユニット1を前記便器の左右を問わず設置できる(図5(b)参照)。なお、図5では、支柱ユニット1を洋式トイレに設置する例で示したが、これに限られず、鉤の内側部分に便器を配することで和式トイレなどにも設置できる。
【0046】
なお、ベース部11の材質は、上記の材質に限られず、例えばステンレス鋼などの金属板あってもよい。この場合も、ベース部11が破損する虞や錆びる虞を低減することができる。
また、支柱部12の材質は、上記の材質に限られず、例えばステンレス鋼などの金属板であってもよい。この場合、支柱部12が破損する虞や錆びる虞を低減することができる。
また、支柱ユニット1を構成する各部材は、光触媒などにより抗菌性を付与されていてもよい。この場合、支柱ユニット1に雑菌が繁殖することを抑制できる。支柱ユニット1を構成する各部材は、蓄光塗料などにより蓄光性を付与されていてもよい。この場合、夜間に支柱ユニット1が発光し、使用者は手摺の位置を視認することができ安全性が向上する。支柱ユニット1を構成する各部材の表面には、ディンプルが形成されていてもよい。この場合、使用者は支柱ユニット1を滑ることなく握ることができ、安全性が向上する。
【0047】
−手摺付支柱ユニット−
手摺付支柱ユニット10は、図6に示すように、床面に設置される長板状に形成されたベース部110の、長手方向に沿った両端部近傍から、支柱部12がそれぞれ立設され、支柱部12の上端には天井に当接される当接部13が形成され、それぞれの支柱部12の立設位置からベース部110の短辺に沿う方向に支柱部12と離間して、手摺取付柱部14が手摺高さにまでそれぞれ立設され、手摺取付柱部14の上端から支柱部12にジョイント150が架設されるとともに、手摺取付柱部14の上端同士に手摺部17がさらに架設されている。なお、前記した支柱ユニット1と同部材には同符号を付して説明を省略する。
【0048】
ベース部110の長辺は、住宅モジュールに適合する長さとされるのが望ましい(例えば、910mm)。ベース部110の貫通孔11bは、支柱部12及び手摺取付柱部14をベース部110と接続するため、長手方向に沿った両端部近傍で長方形の短辺方向に離間してそれぞれ二つ(計四つ)設けられている。ベース部110のその余の構成は、前記したベース部11と同様である。
【0049】
ジョイント150は、前記したジョイント15のキャップ部15aの基端部に、当該キャップ部15aと直行する方向から手摺部17を挿入するための挿入部15fが備えられており、挿入部15fが互いに対向する鏡面対称な一対で使用される。手摺部17は、アルミパイプを半硬質樹脂で被覆し形成され、両端が一対のジョイント150の挿入部15f,15f間に挿入されることにより、手摺取付柱部14の上端間に架設される。手摺部17の表面は、フローリング床の色とよく調和し使用者に安心感を与えることができるよう、黄土色に着色されている。
【0050】
手摺付支柱ユニット10の組み立てについて述べる。
【0051】
まず、手摺部17の一端をジョイント150の挿入部15fに挿入し、他端を該ジョイント150と鏡面対称なジョイント150の挿入部15fに挿入する。次に、手摺取付柱部14の上端をジョント150のキャップ部15aに嵌めこむ。次に、ジョイント150のそれぞれの挿通部15bに支柱部12の下端を嵌め、挿通部15bをそれぞれの支柱部12の手摺高さ位置までずらす。支柱部12及び手摺取付柱部14の下端をベース部110表面の貫通孔11bを設けた箇所に当接させる。ベース部110の裏面から貫通孔11bに雄ねじ溝11cとフランジ部11dとを備えた固定金具11eを挿通し、雄ねじ溝11cと支柱部12及び手摺取付柱部14の下端に設けられた雌ねじ溝12b、14aとを螺合させる(図6(a)参照)。このとき、フランジ部11dは、ベース部110の座ぐり部11aに収まる。次に、支柱部12の上端の雄ねじ溝12bを当接部13の挿通部13bの雌ねじ溝13aに螺入する。
【0052】
手摺付支柱ユニット10の設置について述べる。
【0053】
手摺付支柱ユニット10も、支柱ユニット1と同様に、ベース部110の長辺を壁に沿わせて支柱部12が壁側、手摺取付柱部14が人の通る側になるよう、床面に設置される。このように設置された手摺付支柱ユニット10は、壁面と垂直方向に二本の柱が並ぶため、当該方向に手摺付支柱ユニット10が倒れる虞を低減することができる。また、支柱部12と手摺取付柱部14とが壁面と垂直方向に50〜100mm程度の間隔で並ぶため、支柱ユニット1が通路の通行の邪魔にならないよう壁に沿わせて支柱ユニット10を配置することができる。さらに、支柱ユニット10は、支柱部12と手摺部17との間隔が50〜100mm程度以上確保されるため、手摺部17を掴むために手を差し入れることができる充分な空間を備えている。
【0054】
次に、当接部13を螺退させて、天井に当接させる。これにより、手摺付支柱ユニット10が屋内に固定される。
【0055】
なお、手摺付支柱ユニット10も、支柱ユニット1と同様に、架設部15cが、ジョイント150の一部で形成されるのではなく、ジョイント150とは別部材の金属製パイプ15dで形成されていてもよい。すなわち、ジョイント150のキャップ部15aと挿通部15bとが独立に構成され、キャップ部15aと挿通部15b252bとのそれぞれに形成された受け部15eに金属パイプ15dの端部が挿入されることでキャップ部15aと挿通部15bとの間に前記金属パイプ15dが架設されていてもよい。
【0056】
なお、手摺部17の材質は、上記材質に限られず、例えばステンレスなどの金属でもよい。
【0057】
また、手摺付支柱ユニット10を構成する各部材は、光触媒などにより抗菌性を付与されていてもよい。この場合、手摺付支柱ユニット10に雑菌が繁殖することを抑制できる。手摺付支柱ユニット10を構成する各部材は、蓄光塗料などにより蓄光性を付与されていてもよい。この場合、夜間に手摺付支柱ユニット10が発光し、使用者は手摺の位置を視認することができ安全性が向上する。手摺付支柱ユニット10を構成する各部材の表面には、ディンプルが形成されていてもよい。この場合、使用者は滑ることなく手摺付支柱ユニット10を使用することができ、安全性が向上する。
【0058】
上記、支柱部12手摺取付柱部14は同一径のパイプとされている。この場合、同一径のアルミパイプから支柱部12、手摺取付柱部14を製造することができるため、製造コストを抑制できる。
【0059】
―横手摺ユニット―
横手摺ユニット2は、図7に示すように、棒状に形成された手摺部21の両端にジョイント部22を介して、手摺部21と直交する方向にオフセット部23が延設されている。オフセット部23の延設される方向の先端部に手摺取付柱部14と接続可能な接続部24がオフセット部23と直交する方向に延設されている。オフセット部23が延設される長さ及び接続部24が延設される長さは、横手摺ユニット2を手摺取付柱部14に取り付ける際に手摺取付柱部14上端のジョイント150を回避して取り付けることができ、手摺付支柱ユニット10の手摺部17と横手摺ユニット2の手摺部21とが同一高さの一本の手摺を形成できる長さとする(図18参照)。また、当該長さは、横手摺ユニット2を支柱ユニット1の手摺取付柱部14に取り付ける際に手摺取付柱部14上端のジョイント15を回避して取り付けることができる長さでもあるものとする。
【0060】
手摺部21は、アルミパイプを半硬質樹脂で被覆し形成されている。
【0061】
ジョイント部22は、一端に手摺部21が挿入される受け口22aを有し、他端に半球状の間接受部22bを有する。
【0062】
オフセット部23は、前記した半球状の間接受部22bと連結される半球状の関節部23aが基端部上に回動作可能に設けられ、この基端部から手摺部21と直交する方向に延設されている。このジョイント部22の間接受部22bとオフセット部23の間接部23aとが連結されて、オフセット部23は、当該オフセット部23に対してジョイント部22の受け口22aが上下左右自由な方向に回動可能な球関節を形成するようになされている。オフセット部23の先端にはオフセット部23の延設される方向と直交して接続部24が設けられる。そして、オフセット部23は、図8に示すように、オフセット部23の基端から先端までのオフセット距離Aを確保することができるように構成されている。
【0063】
接続部24は、手摺取付柱部14と接続可能に構成されている。具体的には、接続部24は、ジョイント部22と一体に構成されて互いに型開きおよび型閉じ可能な図10に示す連結ブロック25と図11に示す固定用カバー26とによって構成される。
【0064】
連結ブロック25は、半球状の関節部23aと、当該関節部23aの底面に接続される円柱状のブラケット接続部25aと、ブラケット接続部25aの底面を形成する半円から下方に延設された半円柱状の挟付部25bと、挟付部25bの先端から挟付部25bが延設された方向と直角をなす方向に延設された挟持部25cとからなる。挟付部25bには、挟付部25bが延設された方向に等間隔に3個の雌ネジ溝25dが設けられる。挟持部25cには、挟付部25bが延設される方向と平行する半円柱状の溝25eと、挟持部25cが延設される終端に凸部25fがそれぞれ設けられる。溝25eの半径は、支柱部12の半径よりわずかに小さくされる。
【0065】
固定用カバー26は、半円柱状の挟付部26aと、挟付部26aの下半分から挟付部26aをなす半円柱の高さ方向と直角をなす方向に延設される挟持部26bとからなる。
【0066】
挟付部26aには、挟付部26aをなす半円柱の高さ方向に等間隔に3個の座ぐり穴26cが設けられる。挟持部26bには、挟付部26aをなす半円柱の高さ方向と平行する半円柱状の溝26dと、挟持部26bが延設される終端に孔26eを有する舌片26fがそれぞれ設けられる。溝26dの半径は溝25eの半径と同一とされる。
【0067】
以上のようになる連結ブロック25と固定用カバー26とは、固定用カバー26の孔26eに連結ブロック25の凸部25fを嵌合させ、座ぐり穴26cに挿通した図示しない雄ネジを雌ネジ溝25dに螺合させ、挟持部25cと挟持部26bとで支柱部12を挟み付ける。これにより、図7に示すように、横手摺ユニット2は、支柱ユニット1又は手摺付支柱ユニット10の間に着脱自在に架設される。
【0068】
次に、跳ね上げ手摺ユニット20について説明する。なお、横手摺ユニット2と同一の構成要素には、同一の番号(但し、アルファベット表記部分は変更)を付してその説明を省略する。
【0069】
跳ね上げ手摺ユニット20は、本実施の形態では図9に示すように、一方のジョイント部22の関節受部22bと、一方のオフセット部23の関節部23aとが、互いに接続可能な平板状のブラケットとなされて回動可能に軸接続され、オフセット部23に対してジョイント部22の受け口22aが上下方向に回動可能な軸関節を構成するようになされている。
【0070】
また、他方のジョイント部22の関節受部22bと、他方のオフセット部23の関節部23aに相当する部分は、互いに着脱可能な突出部22cと手摺担持部23bとを構成するようになされている。そして、この突出部22cと手摺担持部23bとは、前記した軸関節によるオフセット部23に対するジョイント部22の上下方向に回動にあわせ、上方に回動した場合には、手摺担持部23bから突出部22cが離脱し、下方に回動した場合には手摺担持部23bに突出部22cが担持される。
【0071】
一方のオフセット部23は、前記した連結ブロック25に替えて、図12に示す軸側ブロック27が用いられ、この軸側ブロック27と前記した図11に示す固定用カバー26とを組み合わせることで型閉じおよび型開きされる。
【0072】
軸側ブロック27は、図12に示すように、水平前後方向に軸が挿通される孔27aを備えた軸支部27bと、軸支部27bの底面から下方に延設された半円柱状の挟付部27cと、挟付部27cに下半分から挟付部27cが延設された方向と直角をなす方向に延設された挟持部27dとからなる。
【0073】
挟付部27cには、挟付部27cが延設された方向に等間隔に3個の雌ネジ溝27eが設けられる。挟持部27dには、挟付部27cが延設される方向と平行する半円柱状の溝27fと、挟持部27dが延設される終端に凸部27gがそれぞれ設けられる。溝27fの内径は、支柱部12の外径よりわずかに小さくされる。
【0074】
以上のようになるオフセット部23及び接続部24は、軸側ブロック27と固定用カバー26とを備えているので、固定用カバー26の孔26eに軸側ブロック27の凸部27gを嵌合させ、座ぐり穴26cに挿通した図示しない雄ネジを雌ネジ溝27eに螺合させ、挟持部27dと挟持部26bとで支柱部12を挟み付けることで、図9に示すように、オフセット部23及び接続部24は、支柱ユニット1に着脱自在に固定される。
【0075】
他方のオフセット部23は、前記した連結ブロック25に替えて、図13に示す受側ブロック28が用いられ、この受側ブロック28と前記した図11に示す固定用カバー26とを組み合わせることで型閉じおよび型開きされる。
【0076】
受側ブロック28は、図13に示すように、突出部22cが担持される半球状の手摺担持部28aと、手摺担持部28aの下方に延設される円柱状の担持基部28bと、担持基部28b底面を形成する半円から下方に延設された半円柱状の挟付部28cと、挟付部28cに下半分から挟付部28cが延設された方向と直角をなす方向に延設された挟持部28dとからなる。
【0077】
挟付部28cには、挟付部28cが延設された方向に等間隔に3個の雌ネジ溝28eが設けられる。挟持部28dには、挟付部28cが延設される方向と平行する半円柱状の溝28fと、挟持部28dが延設される終端に凸部28gとが設けられる。溝28fの半径は、支柱部12の半径よりわずかに小さくされる。
【0078】
以上のようになるオフセット部23及び接続部24は、受側ブロック28と固定用カバー26とを備えているので、固定用カバー26の孔26eに受側ブロック28の凸部28gを嵌合させ、座ぐり穴26cに挿通した図示しない雄ネジを雌ネジ溝28eに螺合させ、挟持部28dと挟持部26bとで支柱部12を挟み付けることで、図9に示すように、オフセット部23及び接続部24は、支柱ユニット1着脱自在に固定される。
【0079】
手摺部21の他方ジョイント部22に構成された突出部22c手摺担持部23bに担持される状態が保持されるように、突出部22cの内壁面に凸部22dを設ける一方、手摺担持部23b及び担持基部28bに凸部22dと係合する凹部28hを設ける。
【0080】
手摺ユニットの他の実施形態として、図14に示すように、横手摺ユニット3aの手摺部21の一端側のジョイント部22に、上下に回動可能な一次関節を介して、オフセット部23と同様の長さオフセットするL字型のオフセット部230を設け、手摺部21の他端側のジョイント部22に、左右に回動可能な一次関節を介して、壁面に設けられた手摺を挿通可能な連結部29が接続されたもの(これを補助手摺ユニット200と呼ぶ。)であってもよい。連結部29は、ヒンジで開くように形成してもよい。この場合、ヒンジを開閉させることで連結部29を着脱できるため、壁面の手摺を一旦取り外す必要が無くなる。なお、前記関節は、一次関節に限られず、上下左右に動く二次関節などであってもよい。
【0081】
横手摺ユニット2は、図23に示すように、手摺部21と平行にオフセット部23の延設された先端間に架設される架設部21aや、手摺部21と架設部21aとの中央同士を繋ぐ連結柱21bを備えるものであってもよい。補助手摺ユニット200についても同様である。この場合、手摺ユニット2、200の強度を大きくすることができ、耐久性や安全性が向上する。
【0082】
なお、手摺部21の材質は、上記材質に限られず、例えばステンレスなどの金属でもよい。
【0083】
上記手摺部21は、従来の技術に見られるように、外径の異なる複数本の円筒パイプで構成した伸縮可能な手摺であってもよい。手摺部21の長さは、住宅モジュールに適合する長さとされることが望ましい。
【0084】
―足ユニット―
足ユニット3は、図15(a)に示すように、連結柱部31と、連結柱部31の上端と直角に接続された主手摺部32と、連結柱部31の下端と直角に接続された副手摺部33と、主手摺部32と連続し副手摺部33と直角に接続された脚柱部34と、脚柱部34の下端に接続され前記床面と高さの異なる第二の床面に当接されるベース部35とを備える。
【0085】
連結柱部31は、アルミパイプを半硬質樹脂で被覆したものであり、その上端はジョイント36を介して主手摺部32と直角に接続され、その下端はジョイント36を介して副手摺部33と直角に接続されている。
【0086】
主手摺部32は、直線部32aと、直線部32aに接続され後述する副支柱部33との間が近接する方向に曲がる曲線部32bと、曲線部32bに接続されている直線部32cと、直線部32cに接続され内側に曲がる曲線部32dとからなるアルミパイプを半硬質樹脂で被覆し形成されている。
【0087】
副手摺部33は、アルミパイプを半硬質樹脂で被覆し形成されており、一端はジョイント36を介して連結柱部31の下端に接続され、他端は、ジョイント37を介して脚柱部34の中間部に接続されている。
【0088】
脚柱部34は、アルミパイプを半硬質樹脂で被覆し形成されており、上端は主手摺部32の曲線部32dに接続され、中間部は副手摺部33に接続され、下端部は図15(b)に示すように後述するベース部35に立設されたホルダ部35bに挿入される。脚柱部34の下端には雌ねじ溝34aが設けられ、雌ねじ溝34aと螺合するねじ杆34bが取り付けられている。
【0089】
ベース部35は、床面に設置されるベースプレート部35aと、ベースプレート部35aに立設されたホルダ部35bとを備える。ベースプレート部35aは、貫通孔を除きベース部11と同様の構成とされる。貫通孔35cはベースプレート部35aの中央に一つ設けられる。ホルダ部35は、ホルダ部11fと同様に、脚柱部34の下端と嵌り合う円筒状の金属製パイプで形成される。ホルダ部35bは、図15(b)に示すように、座ぐり部35eを備えた貫通孔35cに雄ねじ溝36aとフランジ部36bとを備えた固定金具36を挿入し、ホルダ部35bの下端に設けられた雌ねじ溝35dを雄ねじ溝36aと螺合させることで、ベースプレート部35aの中央に立設される。
【0090】
なお、ベース部35は、図15(c)に示すように、ベースプレート部35aに貫通孔35cを設けずに、ベースプレート部35aにホルダ部35bの下端を溶接することで、ホルダ部35bがベースプレート部35aに立設されてもよい。この場合、固定金具36を用いて固定される場合に比べて、足ユニット3の強度が大きくなり、安全性が向上する。
【0091】
足ユニット3には、連結柱部31の両端部付近に連結金具38が取り付けられている。連結金具38は、平行する二つの半円柱状の凹部を有する一対の挟付部材からなる。前記凹部の一方に連結柱部31が挟持されており、他方の凹部に支柱部12または手摺取付柱部14のいずれかが挟持されて、足ユニット3が支柱ユニット1に連結される。なお、挟付部材の挟み付けは、該挟付部材の中央部をねじで締め付けることにより行なう。この場合、簡素な構成で足ユニット3と支柱ユニット1の連結が可能となり、手摺の組み立てが容易となり、製造コストも低減される。
【0092】
なお、上記の例では、足ユニット3が支柱ユニット1に連結される場合について述べたが、足ユニット3は手摺付支柱ユニット10に連結されてもよい。この場合、足ユニット3の連結される手摺付支柱ユニット10は支柱部12を二本備えるため、足ユニット3に大きな力が加わった場合に手摺の倒れる虞が低減される。さらに、足ユニット3は、天井に当接する当接部13を備えない支柱部を有する手摺にも連結することができる。この場合、当接部13を天井に当接させる手間が掛からないため、手摺100を簡単に構築できる。
【0093】
足ユニット3は、ねじ杆34bの突出長さを変化させることによりホルダ部35bに挿入される脚柱部34の長さ調節を行なうことができる。これにより、ベース部35の設置される床面の高さが異なる場合であっても、足ユニット3を設置することができる。
【0094】
足ユニット3を設置の際には、ベースプレート35aの長辺の延びる方向が、主手摺部32の延びる方向と同一になるように組み立てる。これにより、手摺部32、33を脚柱部34の方向に引っ張る力が加わった場合に、手摺の倒れる虞が低減される。
【0095】
なお、脚柱部34には必ずしも長さ調節機構が設けられていなくてもよい。すなわち、図1(a)と同様に、脚柱部34がベースプレート35aに直接立設されていてもよい。この場合、部品数が低減でき製造コストを抑えることができる。
【0096】
なお、ベースプレート部35aは、円形でもよい。この場合、ベース部35を脚柱部34に取り付ける際に、ベースプレート部35aの向きを考慮する必要がなくなる。
【0097】
なお、足ユニット3を構成する各部材の材質は、上記材質に限られず、例えばステンレスなどの金属でもよい。
【0098】
―手摺の設置方法―
支柱ユニット1および手摺付支柱ユニット10が支柱部12の上端の当接部13が天井に当接されることで天井を備えた場所に設置及び解体可能に固定され、当該支柱ユニット1および手摺付支柱ユニット10間に手摺ユニット2、20が架設されることで、手摺100は、設置及び解体可能に固定される。段差部には足ユニット3が設置されてもよいし、図16に示すように、支柱ユニット1が設置されてもよい。
【0099】
図5に示す支柱ユニット1は、当接部13が天井に当接されることでトイレ内に設置される。
【0100】
足ユニット3は、上り框にも設置される。ホールに設置した支柱ユニット1に、ベースプレート部35aを土間に当接させた足ユニット3を連結金具38で連結する。これら支柱ユニット1及び足ユニット3は、段差部を備えた屋外の玄関ポーチに設置してもよい。
【0101】
−手摺の設置例−
上記ユニット群を含む手摺100の設置例について、図16から図22を参照して説明する。
【0102】
図16に示すように、まず、室内2000の壁5000に沿わせ手摺付支柱ユニット10を引き戸7000の前を除き設置する。手摺付支柱ユニット10を設置する床面を確保できない箇所、例えば段差床8000には、手摺付支柱ユニット10よりベース部の小さい支柱ユニット1を設置する。
【0103】
次に、手摺付支柱ユニット10と支柱ユニット1との間に横手摺ユニット2を架設する。入口6000に臨む箇所では、手摺付支柱ユニット10とこれと隣接する手摺付支柱ユニット10との間に跳ね上げ手摺ユニット20を架設する(図17参照)。
【0104】
室内の隅など、角度を持たせて手摺を設置したい箇所には、図19及び図20に示すように、角度をなす壁5000のそれぞれに沿わせて例えば手摺付支柱ユニット10を設置し、一方の壁5000に沿わせた手摺付支柱ユニット10と他の壁5000に沿わせた手摺付支柱ユニット10との間に横手摺ユニット2を架設する。なお、図19は出隅部、図20は入隅部での各設置例を示す。これらの場合、出隅部、入隅部に横手摺ユニット2を架設しない場合に比べて、より立体的に手摺100の構造を補強することができ、さらに手摺100は途切れることなく一直線に繋がった手摺を構成し、使用者の負担を軽減することができる。
【0105】
廊下3000には、図18及び図21に示すように、壁5000に沿わせ複数の手摺付支柱ユニット10を設置し、各手摺付支柱ユニット10の間に横手摺ユニット2を架設する。
【0106】
次に、使用者が室内と廊下との間を行き来するのに対応する場合について図16、図21及び図22を参照して説明する。
【0107】
室内2000に出入りする場合には、図16の状態から、跳ね上げ手摺ユニット20の手摺部21を軸支部27b中心に上向きに回転させることで手摺部21を跳ね上げ、入口6000を使用できるようにする(図21参照)。次に、入口6000の引き戸7000を開けた状態で、図22に示すように、廊下3000の手摺付支柱ユニット10間に架設されていた横手摺ユニット2の一方の接続部24を外し、当該外した接続部24を室内2000の手摺付支柱ユニット10に改めて接続する。室内2000への出入りが完了すれば、図21に示すように、室内の手摺付支柱ユニット10に接続させた接続部24を元に接続されていた廊下3000の手摺付支柱ユニット10に接続し直し、入口6000の引き戸7000を閉める。最後に、跳ね上げていた手摺部21を突出部22cが受側オフセット部23の手摺担持部23cに担持される位置まで降ろす。引き戸7000が図21及び図22に示すような開き戸であっても、開き戸の蝶番が無い側に近い支柱ユニット1および手摺付支柱ユニット10について同様の手順で接続部24の着脱を行えば室内2000への出入りができる。
【0108】
なお、上記横手摺ユニット2を付けはずしするのに替えて、跳ね上げ手摺ユニット20を用いてもよい。引き戸7000やドア近くの支柱ユニット1および手摺付支柱ユニット10の支柱部12に、あらかじめ跳ね上げ手摺ユニット20を、手摺部21を降ろしたときに室内と廊下の手摺が繋がるように向きを調節して取り付けておく。引き戸7000やドアが閉じているときには、跳ね上げ手摺ユニット20を跳ね上げ、引き戸7000やドアが開いているときには跳ね上げ手摺ユニット20を降ろす。この場合、横手摺ユニット2を付けはずしする必要がなくなり、手間を省くことができる。
【0109】
また、手摺100は、図23に示すように、支柱ユニット1を対向させ、その間に手摺ユニット2を架設して形成されてもよい。この場合、架設部15cを手摺として利用できるため、少ないユニットで長い手摺100を形成することができる。この場合、支柱ユニット1の支柱部12が手摺100のコーナーに位置するよう配置すれば、支柱部12が使用者の移動の邪魔になる虞は小さい(図23の想像線参照)。
【0110】
また、本発明に係る手摺100が設置される場所は家屋内に限られない。手摺100は床と天井との間に支柱を突っ張らせることで固定しているため、例えば渡り廊下のような、床と天井とを備えた屋外にも設置することができる。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明に係る手摺は、既設の各種建物において、撤去可能な一時利用の手摺100としても用いることもできる。
【符号の説明】
【0112】
1 支柱ユニット
10 手摺付支柱ユニット
100 手摺
11,110 ベース部
11f ホルダ部
12 支柱部
12c 接続部
13 当接部
14 手摺取付柱部
15c 架設部
17 手摺部
2 手摺ユニット
23 オフセット部
24 接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に設置されるベース部から支柱部が立設され、
前記支柱部の上端には天井に当接される当接部が形成され、
前記支柱部から離間して前記ベース部に手摺高さまで手摺取付柱部が立設され、
前記手摺取付柱部の上端から前記支柱部に架設部が架設された
ことを特徴とする支柱ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の支柱ユニットにおいて、
前記支柱部は、前記架設部との接続部より上部に伸縮機構を備えた
ことを特徴とする支柱ユニット。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の支柱ユニットにおいて、
前記手摺取付柱部と前記支柱部の前記接続部より下部とには、高さ調節機構が設けられた
ことを特徴とする支柱ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の支柱ユニットにおいて、
前記高さ調節機構は、前記ベース部に立設され前記支柱部及び前記手摺取付柱部の下端と嵌り合う円筒状のホルダ部と、前記支柱部及び前記手摺取付柱部の下端に設けられた雌ねじ溝と、前記雌ねじ溝と螺合するねじ杆と、で構成され、前記ねじ杆の突出長さを変化させることにより前記ホルダ部に挿入される前記支柱部及び前記手摺取付柱部の挿入高さを変化させることで高さ調節をおこなう
ことを特徴とする支柱ユニット。
【請求項5】
床面に設置される長板状に形成されたベース部の、長手方向に沿った両端部近傍から、支柱部がそれぞれ立設され、
前記支柱部の上端には天井に当接される当接部が形成され、
それぞれの前記支柱部の立設位置から前記ベース部の短辺に沿う方向に該支柱部と離間して、手摺取付柱部が手摺高さにまでそれぞれ立設され、
前記手摺取付柱部の上端から前記支柱部に架設部が架設されるとともに、
前記手摺取付柱部の上端同士に手摺部がさらに架設された
ことを特徴とする手摺付支柱ユニット。
【請求項6】
請求項5に記載の手摺付支柱ユニットにおいて、
前記支柱部は、前記架設部との接続部より上部に伸縮機構を備えた
ことを特徴とする手摺付支柱ユニット。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の手摺付支柱ユニットにおいて、
前記手摺取付柱部には高さ調節機構が設けられ、
前記支柱部の前記接続部より下部に高さ調節機構が設けられた
ことを特徴とする手摺付支柱ユニット。
【請求項8】
請求項7に記載の手摺付支柱ユニットにおいて、
前記高さ調節機構は、前記ベース部に立設され前記支柱部及び前記手摺取付柱部の下端と嵌り合う円筒状のホルダ部と、前記支柱部及び前記手摺取付柱部の下端に設けられた雌ねじ溝と、前記雌ねじ溝と螺合するねじ杆と、で構成され、前記ねじ杆の突出長さを変化させることにより前記ホルダ部に挿入される前記支柱部及び前記手摺取付柱部の挿入高さを変化させることで高さ調節をおこなう
ことを特徴とする手摺付支柱ユニット。
【請求項9】
請求項5から8までのいずれか一つに記載の手摺付支柱ユニットと、
棒状に形成された手摺部の両端に該手摺部と直交する方向にオフセット部が延設され 、前記オフセット部の先端に前記手摺取付柱部と接続可能な接続部が設けられた手摺ユ ニットと、を具備し、
前記手摺付支柱ユニットの前記手摺取付柱部に前記手摺ユニットの一方の前記接続部 が、該両ユニットの前記手摺部が同一高さになるよう接続され、前記手摺ユニットの他 方の前記接続部が他の前記手摺付支柱ユニットの前記手摺取付柱部に該両ユニットの前 記手摺部が同一高さになるよう接続され、
前記手摺付支柱ユニットの前記手摺部と前記手摺ユニットの前記手摺部とが交互に並んだ同一高さの一本の手摺を形成する
ことを特徴とする手摺。
【請求項10】
請求項9に記載の手摺において、
前記手摺ユニットの他方の接続部には、請求項1から5までのいずれか一つに記載された支柱ユニットの前記手摺取付柱部が接続され、
それぞれのユニットの前記手摺部が同一高さの一本の手摺を形成する
ことを特徴とする手摺。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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