放送受信装置、その制御方法
【課題】外部サーバから印刷コンテンツを取得して印刷処理を行うシステムにおいて、システムの複雑化コストの増大を抑制しつつ、意図しない印刷処理が行われる可能性を低減する。
【解決手段】放送中の、印刷情報を含む放送信号を受信する第1受信手段と、録画装置に記録されている、印刷情報を含む放送信号を受信する第2受信手段と、再生中の放送信号に含まれる印刷情報が、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する取得指示情報を含むか否かを判定する印刷情報判定手段と、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が前記取得指示情報を含むと判定され、且つ前記再生中の放送信号が前記第2受信手段で受信されたものと判定された場合に、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する通知手段と、を備えることを特徴とする放送受信装置を提供する。
【解決手段】放送中の、印刷情報を含む放送信号を受信する第1受信手段と、録画装置に記録されている、印刷情報を含む放送信号を受信する第2受信手段と、再生中の放送信号に含まれる印刷情報が、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する取得指示情報を含むか否かを判定する印刷情報判定手段と、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が前記取得指示情報を含むと判定され、且つ前記再生中の放送信号が前記第2受信手段で受信されたものと判定された場合に、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する通知手段と、を備えることを特徴とする放送受信装置を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷情報を含む放送信号を受信する放送受信装置、及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地上デジタル放送におけるデータ放送サービスの1つとして、データ放送の印刷サービスが行われている。印刷サービスにより、印刷装置(例えば、プリンタ)を制御する機能を有するデジタルテレビ(DTV)のユーザは、放送番組に関連する情報、天気予報、及びニュースなどの印刷コンテンツを、DTVに接続されたプリンタによって印刷することができる。印刷サービスに関連するデジタル放送規格や運用規定は、非特許文献1及び非特許文献2に記載されている。非特許文献1及び非特許文献2に従う印刷サービスにおいて、DTVが実行可能な印刷の形態は、以下の3つに大別される。
【0003】
・印刷形態(1):DTVが放送波に含まれる印刷データを取得し、プリンタに印刷を要求する形態
・印刷形態(2):DTVが表示中のデータ放送画面をキャプチャし、プリンタに印刷を要求する形態
・印刷形態(3):DTVがプリンタにインターネット上のサーバに存在する印刷データの印刷を要求する形態
【0004】
印刷形態(1)は、非特許文献1及び非特許文献2において規定される拡張関数DOM−APIである、printFile()やprintTemplate()により実現される。ここで、printFile()は、DTVが放送波を受信して復調することにより得られるトランスポートストリーム(TS)から印刷データ(printFile印刷データ)を取得し、プリンタに転送して印刷要求を行う為のものである。なお、DOM−APIは、Document Object Model−Application Program Interfaceの省略形である。
【0005】
印刷形態(2)は、非特許文献1及び非特許文献2において規定される拡張関数DOM−APIである、printStaticScreen()により実現される。
【0006】
印刷形態(3)は、非特許文献1及び非特許文献2において規定される拡張関数DOM−APIである、printUri()により実現される。printUri()は、その引数によって指定されるURI(Uniform Resource Indicator)が示す印刷データ(printUri印刷データ)をプリンタに取得させ、印刷要求を行う為のものである。
【0007】
今日、URIが示す印刷コンテンツの印刷時に、印刷コンテンツが改鼠されていないかを判定し、改鼠されている場合に、印刷コンテンツの作成者や印刷要求者に対して、その旨を電話や電子メールで通知する装置が知られている(特許文献1参照)。
【0008】
特許文献1に記載の装置による印刷コンテンツの改鼠判定手段には、次の3つがある。
【0009】
・判定手段(1):チェックサムによる判定
・判定手段(2):CVS(Current Version System)システム等による、印刷コンテンツの最終更新日時、又は世代管理情報に基づく判定
・判定手段(3):印刷コンテンツ内のすかし情報による判定
【特許文献1】特開2006−126912号公報
【非特許文献1】社団法人 電波産業会 標準規格 「デジタル放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式」 ARIB STD−B24 4.4版
【非特許文献2】社団法人 電波産業会 技術資料 「地上デジタルテレビジョン放送運用規定」 ARIB TR−B14 2.7版
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
通常、printUri印刷データは、インターネット上に存在するコンテンツサーバ内に存在する。従って、TSを記録するハードディスクレコーダ(HDR)などの録画装置は、printFile印刷データは録画(記録)するが、printUri印刷データは録画(記録)しない。
【0011】
HDRに記録されたURIが示すprintUri印刷データは、放送番組の終了後、コンテンツサーバから削除されたり、他のprintUri印刷データと置き換えられたりする可能性がある。そのため、HDRに録画した番組をDTVで視聴中にprintUri()による印刷要求を実行した場合、次の2つのエラー事象が発生する可能性がある。
【0012】
・エラー事象(1):記録されたURIが示すprintUri印刷データが削除されており、印刷できない。
・エラー事象(2):記録されたURIが示すprintUri印刷データが他のデータに置き換えられており、放送局やユーザの意図しない印刷コンテンツが印刷される。
【0013】
エラー事象(1)又は(2)が発生すると、ユーザにインクや用紙を浪費させたり、印刷のために余計な時間を費やさせたりする問題が発生する。
【0014】
この問題を解決するために、特許文献1に記載の技術を利用してprintUri印刷データの削除や置き換えを検知することも考えられる。しかし、特許文献1に記載の技術を利用することは、次の3つの理由により、システムの複雑化やそれに伴うコストの増大という問題が発生する。
【0015】
・理由(1):上述の判定手段(1)を利用する場合、録画装置は、番組(即ち、TS)録画時に印刷コンテンツのチェックサムを計算し、TSと関連付けて保持する機能を備える必要がある。
・理由(2):上述の判定手段(2)を利用する場合、別途、CVSシステム等が必要となる。
・理由(3):上述の判定手段(3)を利用する場合、録画装置は、番組(即ち、TS)録画時に印刷コンテンツのすかし情報等を取得し、TSと関連付けて保持する機能を備える必要がある。
【0016】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものである。本発明は、外部サーバから印刷コンテンツを取得して印刷処理を行うシステムにおいて、システムの複雑化やそれに伴うコストの増大を抑制しつつ、意図しない印刷処理が行われる可能性を低減する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、第1の本発明は、放送中の、印刷情報を含む放送信号を受信する第1受信手段と、録画装置に記録されている、印刷情報を含む放送信号を受信する第2受信手段と、前記第1受信手段又は前記第2受信手段で受信した放送信号を再生して映像を出力する再生出力手段と、前記再生出力手段が再生中の放送信号が、前記第1受信手段又は前記第2受信手段のいずれで受信されたものかを判定する受信判定手段と、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する取得指示情報を含むか否かを判定する印刷情報判定手段と、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が前記取得指示情報を含むと前記印刷情報判定手段で判定され、且つ前記再生中の放送信号が前記第2受信手段で受信されたものと前記受信判定手段で判定された場合に、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する通知手段と、を備えることを特徴とする放送受信装置を提供する。
【0018】
また、第2の本発明は、放送受信装置の制御方法であって、放送中の、印刷情報を含む放送信号を受信する第1受信工程と、録画装置に記録されている、印刷情報を含む放送信号を受信する第2受信工程と、前記第1受信工程又は前記第2受信工程で受信した放送信号を再生して映像を出力する再生出力工程と、前記再生出力工程で再生中の放送信号が、前記第1受信工程又は前記第2受信工程のいずれで受信されたものかを判定する受信判定工程と、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する取得指示情報を含むか否かを判定する印刷情報判定工程と、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が前記取得指示情報を含むと前記印刷情報判定工程で判定され、且つ前記再生中の放送信号が前記第2受信工程で受信されたものと前記受信判定工程で判定された場合に、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する通知工程と、を備えることを特徴とする制御方法を提供する。
【0019】
なお、その他の本発明の特徴は、添付図面及び以下の発明を実施するための最良の形態における記載によって更に明らかになるものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、外部サーバから印刷コンテンツを取得して印刷処理を行うシステムにおいて、システムの複雑化やそれに伴うコストの増大を抑制しつつ、意図しない印刷処理が行われる可能性を低減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念から下位概念までの種々の概念を理解するために役立つであろう。
【0022】
なお、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが、本発明に必須とは限らない。
【0023】
また、以下では、デジタル放送(BSデジタル放送、CSデジタル放送、地上デジタル放送など)に対応したテレビジョン受像機(以下、「デジタルテレビ(DTV)」という)に本発明の技術を適用して各実施形態を説明する。しかし、例えば、アナログ放送のみ(例えば、BSアナログ放送、CSアナログ放送、地上アナログ放送など)に対応したテレビジョン受像機に各実施形態を適用することもできる。また、表示装置とチューナが一体化したテレビジョン受像機以外の放送受信装置、例えば、アナログもしくはデジタルテレビジョンチューナを備える録画装置などにも各実施形態を適用できる。この場合、ユーザは、外部表示装置(例えば、テレビジョン受像機やディスプレイモニタ装置)を録画装置に接続することにより、放映される番組を鑑賞することができる。また、テレビジョン受像機には、同等の機能を有する機器、例えばテレビジョンチューナを備えるパーソナルコンピュータやセットトップボックス(STB)、携帯電話機等も含まれる。
【0024】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るDTV100の構成を示すブロック図である。図2は、DTV100を含む印刷システム250の構成を示す図である。図3は、DTV100をユーザが操作する為のリモコン152の構成を示す図である。
【0025】
<印刷システム250>
まず、図2を参照して、印刷システム250を説明する。DTV100は、テレビ基本機能として、放送中の放送波(放送信号)を、アンテナ200を介して受信する機能を備える(第1受信手段)。また、録画装置203に録画されている放送信号を、データ中継装置201を介して受信する機能を備える(第2受信手段)。更に、受信した放送信号を再生して出力する機能を備える(再生出力手段)。これらの機能により、ユーザは、放送信号に基づく番組を視聴することができる。
【0026】
また、放送信号は、データ放送用のデータ(データ放送データ)を含み、データ放送データは、印刷のための情報(印刷情報)を含む。そして、DTV100は、テレビ拡張機能として、非特許文献1及び非特許文献2において規定される、データ放送のブラウズ機能、及び印刷機能を備える。
【0027】
アンテナ200は、放送信号を受信し、受信した放送信号をDTV100、及び録画装置203に送出する。録画装置203は、アンテナ200から送出される放送信号を受信し、放送番組の録画(即ち、放送信号の記録)を行う。また、DTV100からの要求に基づき、記録した放送信号をDTV100へ送出する。
【0028】
印刷装置204は、DTV100からの要求に基づき、紙等の印刷媒体上に画像を形成する印刷処理を行う。データ中継装置201は、DTV100、録画装置203、印刷装置204、及び回線終端装置202を含むネットワーク上を流れるデータをどの装置に転送すべきかを判定し、判定結果に従ってデータを転送する。
【0029】
回線終端装置202は、光ファイバやADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、CATV等の接続回線を介して、インターネット205への接続を実現する。
【0030】
外部サーバであるコンテンツサーバ206は、後述する印刷コンテンツを保持するサーバである。
【0031】
図2において、DTV100、録画装置203、及び印刷装置204は、データ中継装置201を介して、UPnP(Universal Plug and Play)ネットワークにより相互に接続している。UPnPは、パーソナルコンピュータ(PC)、テレビ、録画装置、及び印刷装置等を相互に接続し、各装置の機能を相互に提供することを可能とする技術標準仕様である。本実施形態における録画装置203及び印刷装置204の制御は、UPnP技術標準仕様に基づくアクションやイベントの送受信により実現される。
【0032】
<リモコン152>
次に、図3を参照して、リモコン152を説明する。リモコン152は、発光部301、電源キー302、カーソルキー303、決定キー304、及び「d」キー305を備える。また、「青」「赤」「緑」「黄」の4個のキーを含むカラーキー306と、「0」〜「9」の10個のキーを含む数字キー307とを備える。更に、リストキー、再生キー、停止キー、巻戻キー、早送キー、一時停止キーの8個のキーを含む録画装置制御キー308を備える。図3に示すリモコン152が備えるキーの種類は一例に過ぎず、本実施形態を実現するために不要なキーは削除されてもよいし、他のキーが追加されてもよい。
【0033】
発光部301は、リモコン152とDTV100の受光部112との間での赤外線通信を行うためのものである。電源キー302は、DTV100の電源をオン/オフする為のキーである。
【0034】
録画装置制御キー308は、録画装置203の制御に用いられる。録画装置制御キーにおいて、リストキーは、録画装置203に録画された録画番組の一覧をDTV100の映像表示部108に表示させる為のキーである。DTV100のユーザは、表示された録画番組の一覧を見ながら視聴したい番組をカーソルキー303を用いて選択し、決定キー304を用いて決定し、視聴を開始することができる。その他、再生キー、停止キー、巻戻キー、早送キー、一時停止キーは、視聴中の録画番組の再生制御(再生、停止、巻戻、早送、一時停止)に用いられる。
【0035】
<DTV100>
次に、図1を参照して、DTV100を説明する。
【0036】
●テレビ放送番組の番組視聴機能について
まず、DTV100が有するテレビ放送番組の番組視聴機能について説明する。テレビ放送番組の番組視聴機能とは、アンテナ200を介して受信した放送信号に含まれる、テレビ放送番組に関する映像、音声、及び番組情報等を、映像表示部108、及び音声出力部109に出力する機能である。
【0037】
以下に、DTV100がテレビ放送番組の番組視聴開始処理を行う為の内部動作について説明する。
【0038】
システム制御部111は、受光部112を介し受信する、ユーザのリモコン152の操作による操作情報に基づき、ユーザが望むチャンネルを判定し、選局制御部113に選局を要求する。ここでのリモコン操作は、リモコン152の数字キー307による操作である。
【0039】
選局制御部113は、選局要求に基づき、チューナ部101、及びデータ分離部102を制御し、選局処理を行う。
【0040】
チューナ部101は、アンテナ200を介し入力される放送信号に対し、復調、誤り訂正等の処理を行い、トランスポートストリーム(TS)を形成し、データ分離部102に出力する。TSには、1以上のチャンネルに関する映像及び音声のデータ、現在時刻情報、番組情報データ、データ放送データ、及び印刷データ(印刷情報)等が多重されている。
【0041】
現在時刻情報は、年月日、時分秒情報を含む。番組情報は、番組名、番組内容説明、放送チャンネル、放送時間情報(開始時刻と継続時間)等を含む。なお、データ放送データ及び印刷データは、ISO/IEC13818−6や非特許文献1等にて規定されている、DSM−CCのデータカルーセル方式により、TS中に多重される。
【0042】
データ分離部102は、TSから所望のチャンネルに関する映像、音声、番組情報データ、データ放送データ、及び現在時刻情報の分離を行う。
【0043】
データ分離部102で分離した映像データは、映像デコード部103に出力される。映像デコード部103は、映像データに対してMPEG等の復号化処理を行う。また、音声データは、音声デコード部104に出力される。音声デコード部104は、音声データに対してMPEG等の復号化処理を行い、音声制御部107に出力する。番組情報データ及びデータ放送データは、メモリ部114に蓄積される。現在時刻情報は、タイマー部115に出力される。タイマー部115は、時刻情報のカウントを行う。
【0044】
映像デコード部103で復号された映像データは、表示合成部105を介し、表示制御部106に出力される。表示制御部106は、映像データを映像表示部108の表示解像度、表示色数、リフレッシュレートに適した表示データ、タイミングに変換し、映像表示部108に出力する。
【0045】
表示合成部105は、映像デコード部103で復号された映像データと、グラフィック生成部110が生成するグラフィックデータとを合成する機能を有する。
【0046】
音声制御部107は、音声データのボリュームレベル等を変更する機能を有し、音声出力部109へ音声データを出力する。
【0047】
選局制御部113は、上述のテレビ放送番組の番組視聴開始処理が正常に完了すると、選局したチャンネル情報をメモリ部114に蓄積し、番組視聴開始処理の完了をシステム制御部111に通知する。
【0048】
システム制御部111は、選局制御部113から番組視聴開始処理が正常に完了したことの通知を受けると、現在、テレビ放送番組(放送中の番組)の番組視聴状態であるか、録画番組の番組視聴状態であるかを識別する視聴種別情報の更新処理を行う。視聴種別番組情報はメモリ部114に蓄積される。視聴種別情報は、DTV100の電源オン、或いはオフ時に「0」、テレビ放送番組の番組視聴状態である時に「1」、録画番組の番組視聴状態である時に「2」に更新される。
【0049】
●録画番組の番組視聴機能について
次に、DTV100が有する録画番組の番組視聴機能について説明する。録画番組の番組視聴機能とは、録画装置203に録画された放送信号をデータ中継装置201を介して受信し、受信した放送信号に含まれる、録画番組に関する映像、音声、及び番組情報等を、映像表示部108、及び音声出力部109に出力する機能である。
【0050】
以下に、DTV100が録画番組の番組視聴開始処理を行う為の内部動作について説明する。
【0051】
システム制御部111は、受光部112を介し受信する、ユーザのリモコン152の操作による操作情報に基づき、ユーザが望む録画番組を判定し、接続機器制御部120に録画番組の再生を要求する。ここでのリモコン操作は、リモコン152の録画装置制御キー308による操作である。
【0052】
接続機器制御部120は、再生要求に基づき、通信制御部121を介し、録画装置203に対して、所望の録画番組を含むパーシャルトランスポートストリーム(P−TS)の送信を要求し、受信動作を開始する。受信したP−TSは、内部バス122を介し、データ分離部102に出力される。P−TSには録画装置203が録画した番組に関する映像及び音声のデータ、番組情報データ、データ放送データ、及び印刷データ等が多重されている。番組情報は、番組名、番組内容説明、録画番組が放送された際の放送時間情報(開始時刻と継続時間等)を含む。なお、P−TSには、ISO/IEC13818−6や非特許文献1等にて規定されている、DSM−CCのデータカルーセル方式により多重されたデータ放送データと印刷データとが含まれる。
【0053】
P−TSがデータ分離部102に入力されてから、映像及び音声が映像表示部108及び音声出力部109に出力されるまでの処理は、上述のテレビ放送番組の番組視聴開始処理と同様である為、説明を省略する。
【0054】
接続機器制御部120は、上述の録画番組の番組視聴開始処理が正常に完了すると、番組視聴開始処理の完了をシステム制御部111に通知する。
【0055】
システム制御部111は、接続機器制御部120から番組視聴開始処理が正常に完了したことの通知を受けると、メモリ部114に保持する視聴種別情報を、録画番組の番組視聴状態であることを意味する「2」に更新する。
【0056】
●データ放送ブラウズ機能、印刷機能について
次に、DTV100のデータ放送ブラウズ機能、印刷機能について説明する。データ放送ブラウズ機能とは、データカルーセル方式によりTS、或いはP−TSに繰り返し多重されたデータ放送データに基づき、映像を映像表示部108に出力し、音声を音声出力部109に出力する機能である。またデータ放送印刷機能とは、以下の3つの機能である。
【0057】
・機能(1):データカルーセル方式により多重される印刷コンテンツを取得し、印刷装置204に印刷させる機能
・機能(2):データ放送ブラウズ機能により表示したデータ放送画面をキャプチャし、印刷装置204に印刷させる機能
・機能(3):インターネット上のコンテンツサーバ206に存在する印刷コンテンツの取得及び印刷を印刷装置204に指示する機能
【0058】
データ放送データには、テキスト情報、表示レイアウト情報、スクリプト情報、静止画像情報、及び音声情報等が含まれている。テキスト情報は、非特許文献1及び非特許文献2において規定される、BML(Broadcast Markup Language)によって記述されている。BMLは、XML(eXtensible Markup Language)ベースのデータ放送向けのページ記述言語である。表示レイアウト情報には、CSS(Cascading Style Sheets)が用いられ、スクリプト情報には、EcmaScriptが用いられている。また、BMLの論理的構造や情報へのアクセス及び操作を行う為の手段として、DOM(Document Object Model)が用いられる。
【0059】
図4A〜Cに、BMLデータの記述例(一部)を示す。図4A〜Cの例では、<head></head>タグに囲まれた部分に、文書の名前を示す<title>要素や、スクリプトの定義を示す<script>要素を含んでいる。更に、本文を示す<body>要素の中に、画像や映像、音声を示す<object>要素を含み、更に、画面上の領域を示す<div>要素、文を示す<p>要素などを含んでいる。各要素には、CSSに従ったスタイル属性が記述されており、表示する際の座標、大きさ、色などの設定がなされている。
【0060】
以下、図5A〜C、及び図6を参照して、DTV100がデータ放送ブラウズ処理、及び印刷要求処理を行う為の内部動作について説明する。
【0061】
図5Aは、データ放送ブラウズ処理の初期動作例を示すフローチャートである。図5Bは、図5Aで示した初期動作完了後のユーザ要求処理動作例を示すフローチャートである。図5Cは、ユーザからの印刷要求があった場合に印刷要求処理を実行する動作例を示すフローチャートである。図6は、図4A〜Cに示したBMLデータを映像表示部108に表示した際の表示例を示す図である。
【0062】
S501で、システム制御部111は、受光部112を介し受信する、ユーザのリモコン152の操作による操作情報に基づき、データ放送ブラウズ要求の受信を検出すると、データ放送制御部116にデータ放送ブラウズ処理開始を要求する。ここでのリモコン操作は、リモコン152の「d」キー305による操作である。
【0063】
S502で、データ放送制御部116は、メモリ部114に蓄積されたデータ放送データを取得する。ブラウズに必要なデータが蓄積されていない場合、データ放送制御部116は、データ分離部102に対し、データ放送データの取得要求を行う。データ放送制御部116は、取得したデータ放送データをデータ放送ブラウズ処理部117に送ると共に、ブラウズ処理実行を要求する。
【0064】
S502の処理が完了すると、図7を参照して後述する、印刷不整合メッセージの通知処理が並行して開始する。
【0065】
S503で、データ放送ブラウズ処理部117は、取得したデータ放送データが含むBMLデータ中の<body>タグのOnload属性に記述されたスクリプト関数を初期スクリプトとして実行する。図4A〜Cに示したBMLデータ例では、符号401で指し示すstart()関数が初期スクリプトとなる。
【0066】
start()関数の中では、まず、DTV100が印刷機能を有しているかを問い合わせ可能な関数を呼び出す。データ放送ブラウズ処理部117は、スクリプトから呼び出せる組込み関数APIとして、getBrowserSupport()という拡張関数DOM−APIを有している。このgetBrowserSupport()は、引数として、(”ARIB”,”APIGroup”,”Print.Basic”)という文字列を与えると、「1」又は「0」の値を返す。「1」は、DTV100が印刷機能を有していることを意味し、「0」は、DTV100が印刷機能を有していないことを示す。本実施形態のDTV100は、印刷機能を有する為、このAPIの戻り値は「1」である。
【0067】
データ放送ブラウズ処理部117は(”ARIB”,”APIGroup”,”Print.Basic”)という引数を伴うgetBrowserSupport()を実行した場合、戻り値「1」を印刷機能問合せ履歴情報としてメモリ部114に蓄積する。なお、印刷機能問合せ履歴情報は、テレビ放送番組、及び録画番組の番組視聴開始処理の開始時にシステム制御部111により「0」として、メモリ部114に蓄積される。
【0068】
start()関数の中では、次に、getBrowserSupport()の戻り値により、図6の領域601にボタンイメージやテキスト情報を描画するかどうかを決定する。getBrowserSupport()の戻り値が「1」、つまり、DTV100が印刷機能を有している場合は、領域601にボタンイメージやテキスト情報が描画される。逆にgetBrowserSupport()の戻り値が「0」、つまり、DTV100が印刷機能を有していない場合は、領域601にボタンイメージやテキスト情報は描画されない。
【0069】
次に、S504で、データ放送ブラウズ処理部117は、初期スクリプト実行後、グラフィック生成部110、表示合成部105を介して、ボタンイメージやテキスト情報の描画を行う。
【0070】
図6の画面右側に示すように、グラフィック生成部110は、天気予報や交通情報等の詳しい情報へ表示遷移させる為の、天気予報ボタン605、交通情報ボタン606、及び最新ニュースボタン607を描画する。また、領域601には、天気予報情報を印刷させる為の天気予報印刷ボタン602、及び最新ニュース情報を印刷させる為の最新ニュース印刷ボタン603が描画される。天気予報印刷ボタン602は、赤丸のボタンであり、カラーキー306の赤キーに対応する。また、最新ニュース印刷ボタン603は、緑丸のボタンであり、カラーキー306の緑キーに対応する。
【0071】
次に、S505で、データ放送ブラウズ処理部117は、表示合成部105に対し、ボタンイメージやテキスト情報と映像デコード部103からの動画像との合成処理の要求を行う。図6において、領域604には、映像デコード部103によってデコードされた動画像が表示される。
【0072】
図5Aの処理の終了後、データ放送ブラウズ処理部117は、データ放送制御部116に対し、データ放送のブラウズ処理開始が完了したことを通知し、図5Bに示すユーザ要求処理動作に移行する。データ放送のブラウズ処理開始が完了したことの通知は、データ放送制御部116を介し、システム制御部111にも通知される。
【0073】
図5BのS506で、図6の画面を表示中に、データ放送ブラウズ処理部117は、ユーザのリモコン152の操作により、何らかのユーザ要求を受信するのを待つ。ユーザ要求を受信すると、S507〜S509で、データ放送ブラウズ処理部117は、ユーザ要求種別の判定処理を行う。
【0074】
例えば、ユーザは、リモコン152のカーソルキー303の操作により、フォーカス608を所望の位置(天気予報ボタン605、交通情報ボタン606、及び最新ニュースボタン607のいずれか)移動させることができる。また、ユーザは、決定キー304を押下することで、データ放送表示画面の遷移処理を実行させることができる。また、ユーザがリモコン152のカラーキー306のうち、赤キー又は緑キーを押下することにより、印刷要求処理を実行させることができる。
【0075】
S507で、データ放送ブラウズ処理部117は、受信したユーザ要求がカーソルキー303の操作によるフォーカス移動要求であるか否かを判定する。フォーカス移動要求であった場合には、BMLデータの記述に従い、フォーカス移動処理を実行する。(フォーカス移動処理動作の詳細は図示しない。)図4A〜Cの例では、符号402、符号403で示すgoDown()、goUp()がフォーカス移動処理関数に相当する。フォーカス移動処理が終了すると、再びユーザ要求処理が開始する。フォーカス移動要求ではない場合には、S508に進む。
【0076】
S508で、データ放送ブラウズ処理部117は、受信したユーザ要求が決定キー304の操作による画面遷移要求であるか否かを判定する。画面遷移要求であった場合には、BMLデータの記述に従い、画面遷移処理を実行する。(画面遷移処理動作の詳細は図示しない。)図4A〜Cの例では、符号404〜406で指し示すlaunchDocument()が画面遷移処理関数に相当する。画面遷移処理が終了すると、再びユーザ要求処理が開始する。画面遷移要求ではない場合には、S509に進む。
【0077】
S509で、データ放送ブラウズ処理部117は、受信したユーザ要求がカラーキー306の操作による印刷要求であるか否かを判定する。また、メモリ部114に保持する印刷機能問合せ履歴情報に基づき、DTV100が印刷機能を有するか否かを判定する。印刷要求を受信していない場合や、印刷機能問合せ履歴情報が「0」の場合は、S506に戻り、ユーザ要求処理を繰り返す。印刷要求を受信し、且つ印刷機能問合せ履歴情報が「1」の場合は、図5Cに示す、印刷要求処理を実行する。
【0078】
図5CのS511で、データ放送ブラウズ処理部117は、カラーキー306の「赤」キーが押下されたか否かを判定する。「赤」キーではない場合、S512に進む。「赤」キーの場合、データ放送ブラウズ処理部117は、BMLデータの記述(図4A〜Cの例では、符号407が指し示すprintFile()関数)に従い、印刷制御部118に対して印刷処理の実行を要求する。
【0079】
S512で、データ放送ブラウズ処理部117は、カラーキー306の「緑」キーが押下されたか否かを判定する。「緑」キーではない場合は、S506に戻り、ユーザ要求処理を繰り返す。「緑」キーの場合、データ放送ブラウズ処理部117は、BMLデータの記述(図4A〜Cの例では、符号408が指し示すprintUri()関数)に従い、印刷制御部118に対して印刷処理の実行を要求する。
【0080】
本実施形態では、データ放送データは、印刷に関連する情報(印刷情報)を含み、印刷情報は、符号408で示すように、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する情報(取得指示情報)を含む。取得指示情報は、URI(Uniform Resource Identifier)409を含む。URI409は、コンテンツサーバ206に存在する印刷コンテンツを示すものと想定する。
【0081】
●印刷不整合メッセージの通知処理について
前述の通り、録画番組のBMLデータに基づいてPrintUri処理を実行する場合、URIが示す印刷コンテンツが削除されていたり、置き換えられていたりする可能性がある。削除されたり、置き換えられたりした印刷コンテンツに基づく印刷処理を実行すると、時間、インク、或いは印刷媒体の浪費を招来する可能性がある。
【0082】
そこで、本実施形態では、通知要否判定部119が、印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する必要があるか否かを判定し、必要に応じて、通知を行う。この通知を、印刷不整合メッセージと呼ぶ。本実施形態では、印刷不整合メッセージは、表示制御部106が映像表示部108に出力する映像に重畳されるテキストメッセージとする。しかし、これ以外にも例えば、印刷不整合メッセージは、音声出力部109から音声メッセージとして出力されてもよい。
【0083】
以下、図7を参照して、印刷不整合メッセージの通知処理について説明する。前述の通り、本フローチャートの処理は、図5のS502の処理完了後、図5A〜Cの処理と並行して開始される。
【0084】
S702で、通知要否判定部119は、現在ブラウズ中のデータ放送データに印刷情報が含まれるか否かを判定する。この判定は、例えば、現在ブラウズ中のBMLデータにおいて「browser.print」で始まる関数の呼び出しが含まれているか否かを判定することにより実現される。印刷情報が含まれていればS704に進み、そうでなければ処理を終了する。
【0085】
S704で、通知要否判定部119は、メモリ部114が保持する視聴種別情報に基づき、現在視聴中の番組の種別が録画番組であるか否かを判定する。換言すれば、通知要否判定部119は、再生中の放送信号が放送中の放送信号であるか録画装置203に記録された放送信号であるかを判定する(受信判定手段)。視聴種別情報が、録画番組の視聴状態であることを意味する「2」であれば、S706に進み、そうでなければ、処理を終了する。
【0086】
S706で、通知要否判定部119は、現在ブラウズ中のデータ放送データに含まれる印刷情報が、外部サーバ(例えば、コンテンツサーバ206)からの印刷コンテンツの取得を指示する情報(取得指示情報)を含むか否かを判定する(印刷情報判定手段)。本実施形態では、通知要否判定部119は、現在ブラウズ中のBMLデータがprintUri()関数を含むか否かを判定する。現在ブラウズ中のBMLデータがprintUri()関数を含む場合、S707に進み、含まない場合、処理を終了する。なお、printUri()関数に限らず、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する情報が現在ブラウズ中のBMLデータに含まれていれば、S707に進む。
【0087】
S707で、通知要否判定部119は、印刷不整合メッセージ表示処理をグラフィック生成部110に要求する。グラフィック生成部110は、通知要否判定部119からの要求に基づき、「印刷不整合メッセージ」画面のグラフィックデータを生成し、表示合成部105、表示制御部106を介し、映像表示部108に表示する。即ち、印刷不整合メッセージは、表示制御部106が出力する映像に重畳される。
【0088】
図8に、映像表示部108に表示されるデータ放送画面と共に表示される、印刷不整合メッセージの一例を示す。印刷不整合メッセージ801を見れば、ユーザは、印刷要求を行った場合に意図する印刷コンテンツが得られない可能性があるということを認識できる。
【0089】
以上説明したように、本実施形態によれば、DTV100が再生中の放送信号が録画装置203に記録されたものであり、放送信号に含まれる印刷情報が外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する情報を含む場合、DTV100は通知を行う。この通知は、再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることを示す。
【0090】
これにより、印刷要求を行う前にユーザは意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性を認識できるので、意図しない印刷処理が行われる可能性が低減される。従って、時間、インク、或いは印刷媒体の浪費を抑制できる。
【0091】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、外部サーバの印刷コンテンツが削除されたり更新されたりしていない場合は、DTV100は印刷不整合メッセージを表示しない。以下、図9乃至図11を参照して説明する。
【0092】
なお、本実施形態において、DTV100、印刷システム250、及びリモコン152の構成は第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する(図1乃至図3参照)。
【0093】
図9は、印刷不整合メッセージの通知処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、図5のS502の処理完了後、図5A〜Cの処理と並行して開始される。図9において、図7と同様の処理が行われるステップには同一の符号を付し、説明を省略する。
【0094】
S907で、通知要否判定部119は、接続機器制御部120を介し、P−TSから取得した番組情報に含まれる、録画番組が放送された際の放送時間情報(開始時刻と継続時間)を取得する。例えば、それら放送時間情報は、P−TSが含むSIT(Selection Information Table)中のパーシャルトランスポートタイム記述子から、取得が可能である。その後、開始時刻情報と継続時間情報に基づき、視聴中の録画番組の放送終了時刻を算出する。
【0095】
S909で、通知要否判定部119は、印刷情報に含まれるprintUri()関数が示すURIに対応する印刷コンテンツが、予め定められた時刻以降(ここでは、S907で算出された時刻以降)に更新されたか否かを判定する(更新判定手段)。具体的には、通知要否判定部119は、通信制御部121を介し、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のGETメソッドによるリクエストをコンテンツサーバ206へ送信する。
【0096】
図10は、印刷コンテンツの更新判定のためのリクエストの一例を示す図である。図10の例では、視聴中の録画番組の放送終了時刻が、2007年6月25日(水)21時55分であるものとする。HTTPリクエストは、放送終了時刻を含む、「if−Modified−Since」フィールドを有する。
【0097】
このHTTPリクエストに対する応答は、印刷コンテンツが削除されていて存在しない場合は「404 Not Found」であり、印刷コンテンツが更新されている場合は「200 OK」である。本実施形態では、説明を簡潔にするために、印刷コンテンツの削除も更新の一種として扱う。印刷コンテンツが更新されていない場合は「304 Not Modified」である。
【0098】
なお、印刷コンテンツを実際に取得する必要がなければ、GETメソッドの代わりにHEADメソッドを使用してもよい。
【0099】
印刷コンテンツが更新されていない場合(即ち、通知要否判定部119が通信制御部121を介して「304 Not Modified」を受信した場合)、S910の処理が実行されることなく、本フローチャートの処理は終了する。従って、本実施形態では、印刷コンテンツが更新されていない場合、印刷不整合メッセージは表示されない。印刷コンテンツが更新されている場合(即ち、通知要否判定部119が通信制御部121を介して「404 Not Found」又は「200 OK」を受信した場合)、S910に進む。
【0100】
S910で、通知要否判定部119は、S909における印刷データの更新判定の結果に基づき、印刷不整合メッセージ表示処理をグラフィック生成部110に要求する。グラフィック生成部110は、通知要否判定部119からの要求に基づき、「印刷不整合メッセージ」画面のグラフィックデータを生成し、表示合成部105、表示制御部106を介し、映像表示部108に表示する。
【0101】
図8及び図11は、映像表示部108に表示されるデータ放送画面と共に表示される、印刷不整合メッセージの一例を示す図である。通知要否判定部119が「404 Not Found」を受信した場合、印刷不整合メッセージ1101が表示される(図11)。印刷不整合メッセージ1101は、「録画番組の場合は、印刷コンテンツを印刷できない場合がある」ことをユーザに通知している。通知要否判定部119が「200 OK」を受信した場合、印刷不整合メッセージ801が表示される(図8参照)。印刷不整合メッセージ801は、「録画番組の場合は、番組の実際の放送時とは異なる印刷コンテンツが印刷される場合がある」ことをユーザに通知している。即ち、印刷コンテンツが削除されたか否かに応じて、印刷不整合メッセージの内容が変化する。これにより、ユーザは、印刷コンテンツの状態をより的確に認識することができる。
【0102】
なお、「if−Modified−Since」フィールドに使用される時刻は、視聴中の録画番組の放送終了時刻に限定されない。例えば、P−TSから取得した番組情報中にデータ放送印刷サービスの開始時刻情報や継続時間情報が含まれる場合、通知要否判定部119は、S907で印刷サービスの終了時刻(印刷情報の放送終了時刻)を算出してもよい。この場合、「if−Modified−Since」フィールドには、印刷情報の放送終了時刻が含められる。これにより、印刷コンテンツの更新の有無をより正確に判定することが可能になる。
【0103】
また、図9の処理は、適当なタイミングで繰り返し実行される。これにより、録画番組の視聴開始時には印刷コンテンツが更新されていなくても、視聴中に更新された場合に、印刷不整合メッセージの表示を行うことが可能になる。
【0104】
以上説明したように、本実施形態によれば、外部サーバの印刷コンテンツが削除されたり更新されたりしていない場合は、DTV100は印刷不整合メッセージを表示しない。
【0105】
これにより、ユーザは録画番組の視聴中に、意図した印刷コンテンツを取得できるか否かをより正確に知ることができる。
【0106】
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、第1の実施形態に係るDTV100とは異なり、図12に示すDTV1200を放送受信装置として使用する。図12において、図1と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図13は、DTV1200の外観を示す図である。第3の実施形態と第1の実施形態との主要な差異は、次の2点である。
【0107】
第1の差異は、DTV1200は、映像表示部108(第1表示部)の他にサブ映像表示部1201(第2表示部)を備える点である。
【0108】
第2の差異は、印刷不整合メッセージの表示場所が、ユーザの操作に基づき、映像表示部108とサブ映像表示部1201との間で切り替わる点である。
【0109】
図14は、図7のS707における処理の流れを更に詳細に示すフローチャートである。図15は、図14の処理終了後にDTV100がユーザ要求を受け付けた場合に、通知要否判定部119が実行する処理の流れを示すフローチャートである。これらの処理により、印刷不整合メッセージを、その表示状態とユーザ操作に基づき、映像表示部108、或いはサブ映像表示部1201のどちらに表示させるかを決定し、表示させることが可能となる。
【0110】
まず、図14のフローチャートについて説明する。
【0111】
S1401で、通知要否判定部119は、サブ映像表示部1201への印刷不整合メッセージの表示処理をグラフィック生成部110に要求する。グラフィック生成部110は、通知要否判定部119からの要求に基づき、「印刷不整合メッセージ」画面のグラフィックデータを生成し、表示合成部105、表示制御部1206を介し、サブ映像表示部1201に出力する。
【0112】
S1402で、通知要否判定部119は、メモリ部114に保持する印刷不整合メッセージの表示状態情報の更新処理を行う。印刷不整合メッセージの表示状態情報とは、現在、印刷不整合メッセージを表示しているか否か、表示している場合は、映像表示部108、或いはサブ映像表示部1201のどちらに表示しているかを示す情報である。
【0113】
S1403で、通知要否判定部119は、システム制御部111に対し、リモコン152の操作があった場合にそのユーザ操作情報を通知するよう要求し、ユーザ要求の受信待ち状態となる。
【0114】
図16に、図14の処理終了後の映像表示部108とサブ映像表示部1201の表示画面の一例を示す。図16では、映像表示部108にデータ放送画面が表示され、サブ映像表示部1201に印刷不整合メッセージ1601が表示されている。
【0115】
次に、図15のフローチャートについて説明する。本フローチャートの処理は、通知要否判定部119がシステム制御部111を介してリモコン152からのユーザ要求を受信すると開始する。
【0116】
S1501で、通知要否判定部119は、メモリ部114から印刷不整合メッセージの表示状態情報を取得する。
【0117】
S1502で、通知要否判定部119は、取得した印刷不整合メッセージの表示状態情報に基づき、現在の印刷不整合メッセージの表示状態を判定する。未表示と判定した場合は、S1505に進む。映像表示部108に表示中と判定した場合は、S1503へ進む。サブ映像表示部1201に表示中と判定した場合は、S1504に進む。
【0118】
S1503で、通知要否判定部119は、システム制御部111から受信したユーザ要求が非印刷要求であるか否かを判定する。非印刷要求であればS1505に進み、そうでなければS1508に進む。本実施例では、リモコン152のカーソルキー303が操作された場合や、決定キー304が押下された場合に、ユーザ要求は非印刷要求であると判定される。
【0119】
S1505で、通知要否判定部119は、サブ映像表示部1201への印刷不整合メッセージの表示処理をグラフィック生成部110に要求する。また、映像表示部108への印刷不整合メッセージの表示処理を終了するようにグラフィック生成部110に要求する。
【0120】
一方、S1504では、通知要否判定部119は、システム制御部111から受信したユーザ要求が印刷要求であるか否かを判定する。印刷要求であればS1506に進み、そうでなければS1507に進む。本実施例では、リモコン152のカラーキー306のうち、赤キー、又は緑キーが押下された場合に印刷要求であると判定される。
【0121】
S1506で、通知要否判定部119は、映像表示部108への印刷不整合メッセージの表示処理をグラフィック生成部110に要求する。また、サブ映像表示部1201への印刷不整合メッセージの表示処理を終了するようにグラフィック生成部110に要求する。
【0122】
S1507で、通知要否判定部119は、メモリ部114に保持する印刷不整合メッセージの表示状態情報の更新処理を行う。
【0123】
S1508では、通知要否判定部119は、印刷要求処理(図5C参照)を実行するようにデータ放送ブラウズ処理部117に指示する。即ち、本実施形態では、システム制御部111が印刷要求を受信(第3受信手段)すると映像表示部108に印刷不整合メッセージが表示されるが、この段階では印刷要求処理は実行されない。映像表示部108に印刷不整合メッセージが表示された状態でシステム制御部111が印刷要求を再度受信すると、印刷要求処理が実行され、データ放送ブラウズ処理部117の要求に従い、印刷制御部118が印刷処理の実行を印刷装置204に指示する。従って、ユーザは、実際に印刷が実行される前に、意図する印刷コンテンツを取得できない可能性があることを再度認識できる。なお、再度の印刷要求は、最初の印刷要求と同一である必要はない。例えば、映像表示部108が、「本当に印刷しますか?(1:はい 2:いいえ)」のようなメッセージを表示し、通知要否判定部119は、それに対してユーザが数字キー307の「1」キーを操作したことを、再度の印刷要求として扱ってもよい。
【0124】
図17及び図18に、図15の処理に伴う、映像表示部108とサブ映像表示部1201の印刷不整合メッセージの表示遷移例を示す。
【0125】
図17は、映像表示部108に印刷不整合メッセージ801を表示中に非印刷要求、例えばカーソルキー303の操作によるフォーカス608の移動要求があった場合の表示遷移を示している。図18は、サブ映像表示部1201に印刷不整合メッセージ1601を表示中に印刷要求、例えば、「赤」キー、又は「緑」キーによる印刷要求があった場合の表示遷移を示している。
【0126】
本実施形態は、DTV1200がサブ映像表示部1201を備えないように変形してもよい。この場合、通知要否判定部119は、システム制御部111を介して印刷要求を受信するまでは、印刷不整合メッセージによる通知を行わない。印刷不整合メッセージの表示後、通知要否判定部119が再度印刷要求を受信すると、S1508で説明したように、印刷要求処理が実行される。
【0127】
以上説明したように、本実施形態によれば、通知要否判定部119は、印刷要求を受信するまでは映像表示部108に出力される映像に印刷不整合メッセージを重畳させない。そして、印刷不整合メッセージを重畳させた後、再度印刷要求を受信すると、通知要否判定部119は、データ放送ブラウズ処理部117に印刷要求処理を実行させる。
【0128】
これにより、録画番組の視聴中に、印刷不整合メッセージがデータ放送画面の視認性を低下させることを抑制できる。
【0129】
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、録画番組の視聴中であっても、対応する番組が放送中である状況を考慮した構成を説明する。このような状況は、典型的には、所謂タイムシフト視聴中に発生する。例えば、リアルタイムの放送から数分程度遅れて録画番組を視聴している場合、印刷コンテンツは更新されていない可能性が高いので、本実施形態は有効である。
【0130】
なお、本実施形態において、DTV100、印刷システム250、及びリモコン152の構成は第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する(図1乃至図3参照)。
【0131】
図19は、印刷不整合メッセージの通知処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、図5のS502の処理完了後、図5A〜Cの処理と並行して開始される。図19において、図7と同様の処理が行われるステップには同一の符号を付し、説明を省略する。
【0132】
S1901で、通知要否判定部119は、録画装置203に記録されている、再生中の放送信号に対応する番組の放送終了時刻が過ぎているか否かを判定する。放送終了時刻は、第2の実施形態で説明した通り、P−TSが含むSITのパーシャルトランスポートタイム記述子から取得した放送時間情報に基づいて算出可能である。放送終了時刻が過ぎている場合はS707に進む。一方、放送終了時刻が過ぎていない場合は、通知要否判定部119は、印刷不整合メッセージによる通知を行うことなく、処理を終了する。
【0133】
以上説明したように、本実施形態によれば、録画番組の視聴中であっても、対応する番組の放送終了時刻が過ぎるまでは、印刷不整合メッセージによる通知が行われない。
【0134】
これにより、ユーザは録画番組の視聴中に、意図した印刷コンテンツを取得できるか否かをより正確に知ることができる。
【0135】
<変形例>
上述した各実施形態では、BMLデータに基づく宣言型(コンテンツ表示型)のデータ放送を前提としていた。しかし、上述の各実施形態は、手続き型(プログラム実行型)のデータ放送にも適用可能である。図20のDTV2000は、図1のDTV100を手続き型のデータ放送に対応するように変形したものである。同様のコンセプトは、もちろん、図12のDTV1200に対しても適用できる。図20において、図1と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0136】
DTV2000は、アプリケーション実行処理部2001を有する。アプリケーション実行処理部2001は、アンテナ200を介し受信し、データ放送制御部116が取得するアプリケーションプログラムを実行する機能を有する。この構成によれば、上述の各実施形態において、データ放送ブラウズ処理部117とBMLデータにより実現したデータ放送印刷サービスを、アプリケーション実行処理部2001上で実行可能な印刷アプリケーションプログラムにより実現できる。
【0137】
例えば、印刷アプリケーションプログラム中に、第1の実施形態におけるgetBrowserSupport()やprintFile()、printUri()関数による制御に相当する機能を実行するプログラムコードを含ませる。これにより、手続き型のデータ放送の場合も、BMLデータに基づく宣言型のデータ放送の場合と同様に、印刷不整合メッセージの通知動作を実現することが可能となる。
【0138】
[その他の実施形態]
上述した各実施形態の機能を実現するためには、各機能を具現化したソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体をシステム或は装置に提供してもよい。そして、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによって、上述した各実施形態の機能が実現される。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した各実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどを用いることができる。或いは、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることもできる。
【0139】
また、上述した各実施形態の機能を実現するための構成は、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することだけには限られない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した各実施形態の機能が実現される場合も含まれている。
【0140】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれてもよい。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した各実施形態の機能が実現される場合も含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】第1の実施形態に係るデジタルテレビ(DTV)の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係るDTVを含む印刷システムの構成を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係るDTVをユーザが操作する為のリモコンの構成を示す図である。
【図4A】Broadcast Markup Language(BML)データの記述例(一部)を示す図である。
【図4B】BMLデータの記述例(一部)を示す図である。
【図4C】BMLデータの記述例(一部)を示す図である。
【図5A】データ放送ブラウズ処理の初期動作例を示すフローチャートである。
【図5B】図5Aで示した初期動作完了後のユーザ要求処理動作例を示すフローチャートである。
【図5C】ユーザからの印刷要求があった場合に印刷要求処理を実行する動作例を示すフローチャートである。
【図6】図4A〜Cに示したBMLデータを映像表示部108に表示した際の表示例を示す図である。
【図7】第1の実施形態における、印刷不整合メッセージの通知処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態に係るDTVの映像表示部に表示されるデータ放送画面と共に表示される、印刷不整合メッセージの一例を示す図である。
【図9】第2の実施形態における、印刷不整合メッセージの通知処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】印刷コンテンツの更新判定のためのリクエストの一例を示す図である。
【図11】第2の実施形態に係るDTVの映像表示部に表示されるデータ放送画面と共に表示される、印刷不整合メッセージの一例を示す図である。
【図12】第3の実施形態に係るDTVの構成を示すブロック図である。
【図13】第3の実施形態に係るDTVの外観を示す図である。
【図14】図7のS707における処理の流れを更に詳細に示すフローチャートである。
【図15】図14の処理終了後に第3の実施形態に係るDTVがユーザ要求を受け付けた場合に、DTVの通知要否判定部が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】図14の処理終了後の映像表示部108とサブ映像表示部1201の表示画面の一例を示す図である。
【図17】図15の処理に伴う、映像表示部とサブ映像表示部の印刷不整合メッセージの表示遷移例を示す図である。
【図18】図15の処理に伴う、映像表示部とサブ映像表示部の印刷不整合メッセージの表示遷移例を示す図である。
【図19】第4の実施形態における、印刷不整合メッセージの通知処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】第1乃至第4の実施形態の変形例に係るDTVの構成を示すブロック図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷情報を含む放送信号を受信する放送受信装置、及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地上デジタル放送におけるデータ放送サービスの1つとして、データ放送の印刷サービスが行われている。印刷サービスにより、印刷装置(例えば、プリンタ)を制御する機能を有するデジタルテレビ(DTV)のユーザは、放送番組に関連する情報、天気予報、及びニュースなどの印刷コンテンツを、DTVに接続されたプリンタによって印刷することができる。印刷サービスに関連するデジタル放送規格や運用規定は、非特許文献1及び非特許文献2に記載されている。非特許文献1及び非特許文献2に従う印刷サービスにおいて、DTVが実行可能な印刷の形態は、以下の3つに大別される。
【0003】
・印刷形態(1):DTVが放送波に含まれる印刷データを取得し、プリンタに印刷を要求する形態
・印刷形態(2):DTVが表示中のデータ放送画面をキャプチャし、プリンタに印刷を要求する形態
・印刷形態(3):DTVがプリンタにインターネット上のサーバに存在する印刷データの印刷を要求する形態
【0004】
印刷形態(1)は、非特許文献1及び非特許文献2において規定される拡張関数DOM−APIである、printFile()やprintTemplate()により実現される。ここで、printFile()は、DTVが放送波を受信して復調することにより得られるトランスポートストリーム(TS)から印刷データ(printFile印刷データ)を取得し、プリンタに転送して印刷要求を行う為のものである。なお、DOM−APIは、Document Object Model−Application Program Interfaceの省略形である。
【0005】
印刷形態(2)は、非特許文献1及び非特許文献2において規定される拡張関数DOM−APIである、printStaticScreen()により実現される。
【0006】
印刷形態(3)は、非特許文献1及び非特許文献2において規定される拡張関数DOM−APIである、printUri()により実現される。printUri()は、その引数によって指定されるURI(Uniform Resource Indicator)が示す印刷データ(printUri印刷データ)をプリンタに取得させ、印刷要求を行う為のものである。
【0007】
今日、URIが示す印刷コンテンツの印刷時に、印刷コンテンツが改鼠されていないかを判定し、改鼠されている場合に、印刷コンテンツの作成者や印刷要求者に対して、その旨を電話や電子メールで通知する装置が知られている(特許文献1参照)。
【0008】
特許文献1に記載の装置による印刷コンテンツの改鼠判定手段には、次の3つがある。
【0009】
・判定手段(1):チェックサムによる判定
・判定手段(2):CVS(Current Version System)システム等による、印刷コンテンツの最終更新日時、又は世代管理情報に基づく判定
・判定手段(3):印刷コンテンツ内のすかし情報による判定
【特許文献1】特開2006−126912号公報
【非特許文献1】社団法人 電波産業会 標準規格 「デジタル放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式」 ARIB STD−B24 4.4版
【非特許文献2】社団法人 電波産業会 技術資料 「地上デジタルテレビジョン放送運用規定」 ARIB TR−B14 2.7版
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
通常、printUri印刷データは、インターネット上に存在するコンテンツサーバ内に存在する。従って、TSを記録するハードディスクレコーダ(HDR)などの録画装置は、printFile印刷データは録画(記録)するが、printUri印刷データは録画(記録)しない。
【0011】
HDRに記録されたURIが示すprintUri印刷データは、放送番組の終了後、コンテンツサーバから削除されたり、他のprintUri印刷データと置き換えられたりする可能性がある。そのため、HDRに録画した番組をDTVで視聴中にprintUri()による印刷要求を実行した場合、次の2つのエラー事象が発生する可能性がある。
【0012】
・エラー事象(1):記録されたURIが示すprintUri印刷データが削除されており、印刷できない。
・エラー事象(2):記録されたURIが示すprintUri印刷データが他のデータに置き換えられており、放送局やユーザの意図しない印刷コンテンツが印刷される。
【0013】
エラー事象(1)又は(2)が発生すると、ユーザにインクや用紙を浪費させたり、印刷のために余計な時間を費やさせたりする問題が発生する。
【0014】
この問題を解決するために、特許文献1に記載の技術を利用してprintUri印刷データの削除や置き換えを検知することも考えられる。しかし、特許文献1に記載の技術を利用することは、次の3つの理由により、システムの複雑化やそれに伴うコストの増大という問題が発生する。
【0015】
・理由(1):上述の判定手段(1)を利用する場合、録画装置は、番組(即ち、TS)録画時に印刷コンテンツのチェックサムを計算し、TSと関連付けて保持する機能を備える必要がある。
・理由(2):上述の判定手段(2)を利用する場合、別途、CVSシステム等が必要となる。
・理由(3):上述の判定手段(3)を利用する場合、録画装置は、番組(即ち、TS)録画時に印刷コンテンツのすかし情報等を取得し、TSと関連付けて保持する機能を備える必要がある。
【0016】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものである。本発明は、外部サーバから印刷コンテンツを取得して印刷処理を行うシステムにおいて、システムの複雑化やそれに伴うコストの増大を抑制しつつ、意図しない印刷処理が行われる可能性を低減する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、第1の本発明は、放送中の、印刷情報を含む放送信号を受信する第1受信手段と、録画装置に記録されている、印刷情報を含む放送信号を受信する第2受信手段と、前記第1受信手段又は前記第2受信手段で受信した放送信号を再生して映像を出力する再生出力手段と、前記再生出力手段が再生中の放送信号が、前記第1受信手段又は前記第2受信手段のいずれで受信されたものかを判定する受信判定手段と、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する取得指示情報を含むか否かを判定する印刷情報判定手段と、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が前記取得指示情報を含むと前記印刷情報判定手段で判定され、且つ前記再生中の放送信号が前記第2受信手段で受信されたものと前記受信判定手段で判定された場合に、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する通知手段と、を備えることを特徴とする放送受信装置を提供する。
【0018】
また、第2の本発明は、放送受信装置の制御方法であって、放送中の、印刷情報を含む放送信号を受信する第1受信工程と、録画装置に記録されている、印刷情報を含む放送信号を受信する第2受信工程と、前記第1受信工程又は前記第2受信工程で受信した放送信号を再生して映像を出力する再生出力工程と、前記再生出力工程で再生中の放送信号が、前記第1受信工程又は前記第2受信工程のいずれで受信されたものかを判定する受信判定工程と、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する取得指示情報を含むか否かを判定する印刷情報判定工程と、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が前記取得指示情報を含むと前記印刷情報判定工程で判定され、且つ前記再生中の放送信号が前記第2受信工程で受信されたものと前記受信判定工程で判定された場合に、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する通知工程と、を備えることを特徴とする制御方法を提供する。
【0019】
なお、その他の本発明の特徴は、添付図面及び以下の発明を実施するための最良の形態における記載によって更に明らかになるものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、外部サーバから印刷コンテンツを取得して印刷処理を行うシステムにおいて、システムの複雑化やそれに伴うコストの増大を抑制しつつ、意図しない印刷処理が行われる可能性を低減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念から下位概念までの種々の概念を理解するために役立つであろう。
【0022】
なお、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが、本発明に必須とは限らない。
【0023】
また、以下では、デジタル放送(BSデジタル放送、CSデジタル放送、地上デジタル放送など)に対応したテレビジョン受像機(以下、「デジタルテレビ(DTV)」という)に本発明の技術を適用して各実施形態を説明する。しかし、例えば、アナログ放送のみ(例えば、BSアナログ放送、CSアナログ放送、地上アナログ放送など)に対応したテレビジョン受像機に各実施形態を適用することもできる。また、表示装置とチューナが一体化したテレビジョン受像機以外の放送受信装置、例えば、アナログもしくはデジタルテレビジョンチューナを備える録画装置などにも各実施形態を適用できる。この場合、ユーザは、外部表示装置(例えば、テレビジョン受像機やディスプレイモニタ装置)を録画装置に接続することにより、放映される番組を鑑賞することができる。また、テレビジョン受像機には、同等の機能を有する機器、例えばテレビジョンチューナを備えるパーソナルコンピュータやセットトップボックス(STB)、携帯電話機等も含まれる。
【0024】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るDTV100の構成を示すブロック図である。図2は、DTV100を含む印刷システム250の構成を示す図である。図3は、DTV100をユーザが操作する為のリモコン152の構成を示す図である。
【0025】
<印刷システム250>
まず、図2を参照して、印刷システム250を説明する。DTV100は、テレビ基本機能として、放送中の放送波(放送信号)を、アンテナ200を介して受信する機能を備える(第1受信手段)。また、録画装置203に録画されている放送信号を、データ中継装置201を介して受信する機能を備える(第2受信手段)。更に、受信した放送信号を再生して出力する機能を備える(再生出力手段)。これらの機能により、ユーザは、放送信号に基づく番組を視聴することができる。
【0026】
また、放送信号は、データ放送用のデータ(データ放送データ)を含み、データ放送データは、印刷のための情報(印刷情報)を含む。そして、DTV100は、テレビ拡張機能として、非特許文献1及び非特許文献2において規定される、データ放送のブラウズ機能、及び印刷機能を備える。
【0027】
アンテナ200は、放送信号を受信し、受信した放送信号をDTV100、及び録画装置203に送出する。録画装置203は、アンテナ200から送出される放送信号を受信し、放送番組の録画(即ち、放送信号の記録)を行う。また、DTV100からの要求に基づき、記録した放送信号をDTV100へ送出する。
【0028】
印刷装置204は、DTV100からの要求に基づき、紙等の印刷媒体上に画像を形成する印刷処理を行う。データ中継装置201は、DTV100、録画装置203、印刷装置204、及び回線終端装置202を含むネットワーク上を流れるデータをどの装置に転送すべきかを判定し、判定結果に従ってデータを転送する。
【0029】
回線終端装置202は、光ファイバやADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、CATV等の接続回線を介して、インターネット205への接続を実現する。
【0030】
外部サーバであるコンテンツサーバ206は、後述する印刷コンテンツを保持するサーバである。
【0031】
図2において、DTV100、録画装置203、及び印刷装置204は、データ中継装置201を介して、UPnP(Universal Plug and Play)ネットワークにより相互に接続している。UPnPは、パーソナルコンピュータ(PC)、テレビ、録画装置、及び印刷装置等を相互に接続し、各装置の機能を相互に提供することを可能とする技術標準仕様である。本実施形態における録画装置203及び印刷装置204の制御は、UPnP技術標準仕様に基づくアクションやイベントの送受信により実現される。
【0032】
<リモコン152>
次に、図3を参照して、リモコン152を説明する。リモコン152は、発光部301、電源キー302、カーソルキー303、決定キー304、及び「d」キー305を備える。また、「青」「赤」「緑」「黄」の4個のキーを含むカラーキー306と、「0」〜「9」の10個のキーを含む数字キー307とを備える。更に、リストキー、再生キー、停止キー、巻戻キー、早送キー、一時停止キーの8個のキーを含む録画装置制御キー308を備える。図3に示すリモコン152が備えるキーの種類は一例に過ぎず、本実施形態を実現するために不要なキーは削除されてもよいし、他のキーが追加されてもよい。
【0033】
発光部301は、リモコン152とDTV100の受光部112との間での赤外線通信を行うためのものである。電源キー302は、DTV100の電源をオン/オフする為のキーである。
【0034】
録画装置制御キー308は、録画装置203の制御に用いられる。録画装置制御キーにおいて、リストキーは、録画装置203に録画された録画番組の一覧をDTV100の映像表示部108に表示させる為のキーである。DTV100のユーザは、表示された録画番組の一覧を見ながら視聴したい番組をカーソルキー303を用いて選択し、決定キー304を用いて決定し、視聴を開始することができる。その他、再生キー、停止キー、巻戻キー、早送キー、一時停止キーは、視聴中の録画番組の再生制御(再生、停止、巻戻、早送、一時停止)に用いられる。
【0035】
<DTV100>
次に、図1を参照して、DTV100を説明する。
【0036】
●テレビ放送番組の番組視聴機能について
まず、DTV100が有するテレビ放送番組の番組視聴機能について説明する。テレビ放送番組の番組視聴機能とは、アンテナ200を介して受信した放送信号に含まれる、テレビ放送番組に関する映像、音声、及び番組情報等を、映像表示部108、及び音声出力部109に出力する機能である。
【0037】
以下に、DTV100がテレビ放送番組の番組視聴開始処理を行う為の内部動作について説明する。
【0038】
システム制御部111は、受光部112を介し受信する、ユーザのリモコン152の操作による操作情報に基づき、ユーザが望むチャンネルを判定し、選局制御部113に選局を要求する。ここでのリモコン操作は、リモコン152の数字キー307による操作である。
【0039】
選局制御部113は、選局要求に基づき、チューナ部101、及びデータ分離部102を制御し、選局処理を行う。
【0040】
チューナ部101は、アンテナ200を介し入力される放送信号に対し、復調、誤り訂正等の処理を行い、トランスポートストリーム(TS)を形成し、データ分離部102に出力する。TSには、1以上のチャンネルに関する映像及び音声のデータ、現在時刻情報、番組情報データ、データ放送データ、及び印刷データ(印刷情報)等が多重されている。
【0041】
現在時刻情報は、年月日、時分秒情報を含む。番組情報は、番組名、番組内容説明、放送チャンネル、放送時間情報(開始時刻と継続時間)等を含む。なお、データ放送データ及び印刷データは、ISO/IEC13818−6や非特許文献1等にて規定されている、DSM−CCのデータカルーセル方式により、TS中に多重される。
【0042】
データ分離部102は、TSから所望のチャンネルに関する映像、音声、番組情報データ、データ放送データ、及び現在時刻情報の分離を行う。
【0043】
データ分離部102で分離した映像データは、映像デコード部103に出力される。映像デコード部103は、映像データに対してMPEG等の復号化処理を行う。また、音声データは、音声デコード部104に出力される。音声デコード部104は、音声データに対してMPEG等の復号化処理を行い、音声制御部107に出力する。番組情報データ及びデータ放送データは、メモリ部114に蓄積される。現在時刻情報は、タイマー部115に出力される。タイマー部115は、時刻情報のカウントを行う。
【0044】
映像デコード部103で復号された映像データは、表示合成部105を介し、表示制御部106に出力される。表示制御部106は、映像データを映像表示部108の表示解像度、表示色数、リフレッシュレートに適した表示データ、タイミングに変換し、映像表示部108に出力する。
【0045】
表示合成部105は、映像デコード部103で復号された映像データと、グラフィック生成部110が生成するグラフィックデータとを合成する機能を有する。
【0046】
音声制御部107は、音声データのボリュームレベル等を変更する機能を有し、音声出力部109へ音声データを出力する。
【0047】
選局制御部113は、上述のテレビ放送番組の番組視聴開始処理が正常に完了すると、選局したチャンネル情報をメモリ部114に蓄積し、番組視聴開始処理の完了をシステム制御部111に通知する。
【0048】
システム制御部111は、選局制御部113から番組視聴開始処理が正常に完了したことの通知を受けると、現在、テレビ放送番組(放送中の番組)の番組視聴状態であるか、録画番組の番組視聴状態であるかを識別する視聴種別情報の更新処理を行う。視聴種別番組情報はメモリ部114に蓄積される。視聴種別情報は、DTV100の電源オン、或いはオフ時に「0」、テレビ放送番組の番組視聴状態である時に「1」、録画番組の番組視聴状態である時に「2」に更新される。
【0049】
●録画番組の番組視聴機能について
次に、DTV100が有する録画番組の番組視聴機能について説明する。録画番組の番組視聴機能とは、録画装置203に録画された放送信号をデータ中継装置201を介して受信し、受信した放送信号に含まれる、録画番組に関する映像、音声、及び番組情報等を、映像表示部108、及び音声出力部109に出力する機能である。
【0050】
以下に、DTV100が録画番組の番組視聴開始処理を行う為の内部動作について説明する。
【0051】
システム制御部111は、受光部112を介し受信する、ユーザのリモコン152の操作による操作情報に基づき、ユーザが望む録画番組を判定し、接続機器制御部120に録画番組の再生を要求する。ここでのリモコン操作は、リモコン152の録画装置制御キー308による操作である。
【0052】
接続機器制御部120は、再生要求に基づき、通信制御部121を介し、録画装置203に対して、所望の録画番組を含むパーシャルトランスポートストリーム(P−TS)の送信を要求し、受信動作を開始する。受信したP−TSは、内部バス122を介し、データ分離部102に出力される。P−TSには録画装置203が録画した番組に関する映像及び音声のデータ、番組情報データ、データ放送データ、及び印刷データ等が多重されている。番組情報は、番組名、番組内容説明、録画番組が放送された際の放送時間情報(開始時刻と継続時間等)を含む。なお、P−TSには、ISO/IEC13818−6や非特許文献1等にて規定されている、DSM−CCのデータカルーセル方式により多重されたデータ放送データと印刷データとが含まれる。
【0053】
P−TSがデータ分離部102に入力されてから、映像及び音声が映像表示部108及び音声出力部109に出力されるまでの処理は、上述のテレビ放送番組の番組視聴開始処理と同様である為、説明を省略する。
【0054】
接続機器制御部120は、上述の録画番組の番組視聴開始処理が正常に完了すると、番組視聴開始処理の完了をシステム制御部111に通知する。
【0055】
システム制御部111は、接続機器制御部120から番組視聴開始処理が正常に完了したことの通知を受けると、メモリ部114に保持する視聴種別情報を、録画番組の番組視聴状態であることを意味する「2」に更新する。
【0056】
●データ放送ブラウズ機能、印刷機能について
次に、DTV100のデータ放送ブラウズ機能、印刷機能について説明する。データ放送ブラウズ機能とは、データカルーセル方式によりTS、或いはP−TSに繰り返し多重されたデータ放送データに基づき、映像を映像表示部108に出力し、音声を音声出力部109に出力する機能である。またデータ放送印刷機能とは、以下の3つの機能である。
【0057】
・機能(1):データカルーセル方式により多重される印刷コンテンツを取得し、印刷装置204に印刷させる機能
・機能(2):データ放送ブラウズ機能により表示したデータ放送画面をキャプチャし、印刷装置204に印刷させる機能
・機能(3):インターネット上のコンテンツサーバ206に存在する印刷コンテンツの取得及び印刷を印刷装置204に指示する機能
【0058】
データ放送データには、テキスト情報、表示レイアウト情報、スクリプト情報、静止画像情報、及び音声情報等が含まれている。テキスト情報は、非特許文献1及び非特許文献2において規定される、BML(Broadcast Markup Language)によって記述されている。BMLは、XML(eXtensible Markup Language)ベースのデータ放送向けのページ記述言語である。表示レイアウト情報には、CSS(Cascading Style Sheets)が用いられ、スクリプト情報には、EcmaScriptが用いられている。また、BMLの論理的構造や情報へのアクセス及び操作を行う為の手段として、DOM(Document Object Model)が用いられる。
【0059】
図4A〜Cに、BMLデータの記述例(一部)を示す。図4A〜Cの例では、<head></head>タグに囲まれた部分に、文書の名前を示す<title>要素や、スクリプトの定義を示す<script>要素を含んでいる。更に、本文を示す<body>要素の中に、画像や映像、音声を示す<object>要素を含み、更に、画面上の領域を示す<div>要素、文を示す<p>要素などを含んでいる。各要素には、CSSに従ったスタイル属性が記述されており、表示する際の座標、大きさ、色などの設定がなされている。
【0060】
以下、図5A〜C、及び図6を参照して、DTV100がデータ放送ブラウズ処理、及び印刷要求処理を行う為の内部動作について説明する。
【0061】
図5Aは、データ放送ブラウズ処理の初期動作例を示すフローチャートである。図5Bは、図5Aで示した初期動作完了後のユーザ要求処理動作例を示すフローチャートである。図5Cは、ユーザからの印刷要求があった場合に印刷要求処理を実行する動作例を示すフローチャートである。図6は、図4A〜Cに示したBMLデータを映像表示部108に表示した際の表示例を示す図である。
【0062】
S501で、システム制御部111は、受光部112を介し受信する、ユーザのリモコン152の操作による操作情報に基づき、データ放送ブラウズ要求の受信を検出すると、データ放送制御部116にデータ放送ブラウズ処理開始を要求する。ここでのリモコン操作は、リモコン152の「d」キー305による操作である。
【0063】
S502で、データ放送制御部116は、メモリ部114に蓄積されたデータ放送データを取得する。ブラウズに必要なデータが蓄積されていない場合、データ放送制御部116は、データ分離部102に対し、データ放送データの取得要求を行う。データ放送制御部116は、取得したデータ放送データをデータ放送ブラウズ処理部117に送ると共に、ブラウズ処理実行を要求する。
【0064】
S502の処理が完了すると、図7を参照して後述する、印刷不整合メッセージの通知処理が並行して開始する。
【0065】
S503で、データ放送ブラウズ処理部117は、取得したデータ放送データが含むBMLデータ中の<body>タグのOnload属性に記述されたスクリプト関数を初期スクリプトとして実行する。図4A〜Cに示したBMLデータ例では、符号401で指し示すstart()関数が初期スクリプトとなる。
【0066】
start()関数の中では、まず、DTV100が印刷機能を有しているかを問い合わせ可能な関数を呼び出す。データ放送ブラウズ処理部117は、スクリプトから呼び出せる組込み関数APIとして、getBrowserSupport()という拡張関数DOM−APIを有している。このgetBrowserSupport()は、引数として、(”ARIB”,”APIGroup”,”Print.Basic”)という文字列を与えると、「1」又は「0」の値を返す。「1」は、DTV100が印刷機能を有していることを意味し、「0」は、DTV100が印刷機能を有していないことを示す。本実施形態のDTV100は、印刷機能を有する為、このAPIの戻り値は「1」である。
【0067】
データ放送ブラウズ処理部117は(”ARIB”,”APIGroup”,”Print.Basic”)という引数を伴うgetBrowserSupport()を実行した場合、戻り値「1」を印刷機能問合せ履歴情報としてメモリ部114に蓄積する。なお、印刷機能問合せ履歴情報は、テレビ放送番組、及び録画番組の番組視聴開始処理の開始時にシステム制御部111により「0」として、メモリ部114に蓄積される。
【0068】
start()関数の中では、次に、getBrowserSupport()の戻り値により、図6の領域601にボタンイメージやテキスト情報を描画するかどうかを決定する。getBrowserSupport()の戻り値が「1」、つまり、DTV100が印刷機能を有している場合は、領域601にボタンイメージやテキスト情報が描画される。逆にgetBrowserSupport()の戻り値が「0」、つまり、DTV100が印刷機能を有していない場合は、領域601にボタンイメージやテキスト情報は描画されない。
【0069】
次に、S504で、データ放送ブラウズ処理部117は、初期スクリプト実行後、グラフィック生成部110、表示合成部105を介して、ボタンイメージやテキスト情報の描画を行う。
【0070】
図6の画面右側に示すように、グラフィック生成部110は、天気予報や交通情報等の詳しい情報へ表示遷移させる為の、天気予報ボタン605、交通情報ボタン606、及び最新ニュースボタン607を描画する。また、領域601には、天気予報情報を印刷させる為の天気予報印刷ボタン602、及び最新ニュース情報を印刷させる為の最新ニュース印刷ボタン603が描画される。天気予報印刷ボタン602は、赤丸のボタンであり、カラーキー306の赤キーに対応する。また、最新ニュース印刷ボタン603は、緑丸のボタンであり、カラーキー306の緑キーに対応する。
【0071】
次に、S505で、データ放送ブラウズ処理部117は、表示合成部105に対し、ボタンイメージやテキスト情報と映像デコード部103からの動画像との合成処理の要求を行う。図6において、領域604には、映像デコード部103によってデコードされた動画像が表示される。
【0072】
図5Aの処理の終了後、データ放送ブラウズ処理部117は、データ放送制御部116に対し、データ放送のブラウズ処理開始が完了したことを通知し、図5Bに示すユーザ要求処理動作に移行する。データ放送のブラウズ処理開始が完了したことの通知は、データ放送制御部116を介し、システム制御部111にも通知される。
【0073】
図5BのS506で、図6の画面を表示中に、データ放送ブラウズ処理部117は、ユーザのリモコン152の操作により、何らかのユーザ要求を受信するのを待つ。ユーザ要求を受信すると、S507〜S509で、データ放送ブラウズ処理部117は、ユーザ要求種別の判定処理を行う。
【0074】
例えば、ユーザは、リモコン152のカーソルキー303の操作により、フォーカス608を所望の位置(天気予報ボタン605、交通情報ボタン606、及び最新ニュースボタン607のいずれか)移動させることができる。また、ユーザは、決定キー304を押下することで、データ放送表示画面の遷移処理を実行させることができる。また、ユーザがリモコン152のカラーキー306のうち、赤キー又は緑キーを押下することにより、印刷要求処理を実行させることができる。
【0075】
S507で、データ放送ブラウズ処理部117は、受信したユーザ要求がカーソルキー303の操作によるフォーカス移動要求であるか否かを判定する。フォーカス移動要求であった場合には、BMLデータの記述に従い、フォーカス移動処理を実行する。(フォーカス移動処理動作の詳細は図示しない。)図4A〜Cの例では、符号402、符号403で示すgoDown()、goUp()がフォーカス移動処理関数に相当する。フォーカス移動処理が終了すると、再びユーザ要求処理が開始する。フォーカス移動要求ではない場合には、S508に進む。
【0076】
S508で、データ放送ブラウズ処理部117は、受信したユーザ要求が決定キー304の操作による画面遷移要求であるか否かを判定する。画面遷移要求であった場合には、BMLデータの記述に従い、画面遷移処理を実行する。(画面遷移処理動作の詳細は図示しない。)図4A〜Cの例では、符号404〜406で指し示すlaunchDocument()が画面遷移処理関数に相当する。画面遷移処理が終了すると、再びユーザ要求処理が開始する。画面遷移要求ではない場合には、S509に進む。
【0077】
S509で、データ放送ブラウズ処理部117は、受信したユーザ要求がカラーキー306の操作による印刷要求であるか否かを判定する。また、メモリ部114に保持する印刷機能問合せ履歴情報に基づき、DTV100が印刷機能を有するか否かを判定する。印刷要求を受信していない場合や、印刷機能問合せ履歴情報が「0」の場合は、S506に戻り、ユーザ要求処理を繰り返す。印刷要求を受信し、且つ印刷機能問合せ履歴情報が「1」の場合は、図5Cに示す、印刷要求処理を実行する。
【0078】
図5CのS511で、データ放送ブラウズ処理部117は、カラーキー306の「赤」キーが押下されたか否かを判定する。「赤」キーではない場合、S512に進む。「赤」キーの場合、データ放送ブラウズ処理部117は、BMLデータの記述(図4A〜Cの例では、符号407が指し示すprintFile()関数)に従い、印刷制御部118に対して印刷処理の実行を要求する。
【0079】
S512で、データ放送ブラウズ処理部117は、カラーキー306の「緑」キーが押下されたか否かを判定する。「緑」キーではない場合は、S506に戻り、ユーザ要求処理を繰り返す。「緑」キーの場合、データ放送ブラウズ処理部117は、BMLデータの記述(図4A〜Cの例では、符号408が指し示すprintUri()関数)に従い、印刷制御部118に対して印刷処理の実行を要求する。
【0080】
本実施形態では、データ放送データは、印刷に関連する情報(印刷情報)を含み、印刷情報は、符号408で示すように、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する情報(取得指示情報)を含む。取得指示情報は、URI(Uniform Resource Identifier)409を含む。URI409は、コンテンツサーバ206に存在する印刷コンテンツを示すものと想定する。
【0081】
●印刷不整合メッセージの通知処理について
前述の通り、録画番組のBMLデータに基づいてPrintUri処理を実行する場合、URIが示す印刷コンテンツが削除されていたり、置き換えられていたりする可能性がある。削除されたり、置き換えられたりした印刷コンテンツに基づく印刷処理を実行すると、時間、インク、或いは印刷媒体の浪費を招来する可能性がある。
【0082】
そこで、本実施形態では、通知要否判定部119が、印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する必要があるか否かを判定し、必要に応じて、通知を行う。この通知を、印刷不整合メッセージと呼ぶ。本実施形態では、印刷不整合メッセージは、表示制御部106が映像表示部108に出力する映像に重畳されるテキストメッセージとする。しかし、これ以外にも例えば、印刷不整合メッセージは、音声出力部109から音声メッセージとして出力されてもよい。
【0083】
以下、図7を参照して、印刷不整合メッセージの通知処理について説明する。前述の通り、本フローチャートの処理は、図5のS502の処理完了後、図5A〜Cの処理と並行して開始される。
【0084】
S702で、通知要否判定部119は、現在ブラウズ中のデータ放送データに印刷情報が含まれるか否かを判定する。この判定は、例えば、現在ブラウズ中のBMLデータにおいて「browser.print」で始まる関数の呼び出しが含まれているか否かを判定することにより実現される。印刷情報が含まれていればS704に進み、そうでなければ処理を終了する。
【0085】
S704で、通知要否判定部119は、メモリ部114が保持する視聴種別情報に基づき、現在視聴中の番組の種別が録画番組であるか否かを判定する。換言すれば、通知要否判定部119は、再生中の放送信号が放送中の放送信号であるか録画装置203に記録された放送信号であるかを判定する(受信判定手段)。視聴種別情報が、録画番組の視聴状態であることを意味する「2」であれば、S706に進み、そうでなければ、処理を終了する。
【0086】
S706で、通知要否判定部119は、現在ブラウズ中のデータ放送データに含まれる印刷情報が、外部サーバ(例えば、コンテンツサーバ206)からの印刷コンテンツの取得を指示する情報(取得指示情報)を含むか否かを判定する(印刷情報判定手段)。本実施形態では、通知要否判定部119は、現在ブラウズ中のBMLデータがprintUri()関数を含むか否かを判定する。現在ブラウズ中のBMLデータがprintUri()関数を含む場合、S707に進み、含まない場合、処理を終了する。なお、printUri()関数に限らず、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する情報が現在ブラウズ中のBMLデータに含まれていれば、S707に進む。
【0087】
S707で、通知要否判定部119は、印刷不整合メッセージ表示処理をグラフィック生成部110に要求する。グラフィック生成部110は、通知要否判定部119からの要求に基づき、「印刷不整合メッセージ」画面のグラフィックデータを生成し、表示合成部105、表示制御部106を介し、映像表示部108に表示する。即ち、印刷不整合メッセージは、表示制御部106が出力する映像に重畳される。
【0088】
図8に、映像表示部108に表示されるデータ放送画面と共に表示される、印刷不整合メッセージの一例を示す。印刷不整合メッセージ801を見れば、ユーザは、印刷要求を行った場合に意図する印刷コンテンツが得られない可能性があるということを認識できる。
【0089】
以上説明したように、本実施形態によれば、DTV100が再生中の放送信号が録画装置203に記録されたものであり、放送信号に含まれる印刷情報が外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する情報を含む場合、DTV100は通知を行う。この通知は、再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることを示す。
【0090】
これにより、印刷要求を行う前にユーザは意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性を認識できるので、意図しない印刷処理が行われる可能性が低減される。従って、時間、インク、或いは印刷媒体の浪費を抑制できる。
【0091】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、外部サーバの印刷コンテンツが削除されたり更新されたりしていない場合は、DTV100は印刷不整合メッセージを表示しない。以下、図9乃至図11を参照して説明する。
【0092】
なお、本実施形態において、DTV100、印刷システム250、及びリモコン152の構成は第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する(図1乃至図3参照)。
【0093】
図9は、印刷不整合メッセージの通知処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、図5のS502の処理完了後、図5A〜Cの処理と並行して開始される。図9において、図7と同様の処理が行われるステップには同一の符号を付し、説明を省略する。
【0094】
S907で、通知要否判定部119は、接続機器制御部120を介し、P−TSから取得した番組情報に含まれる、録画番組が放送された際の放送時間情報(開始時刻と継続時間)を取得する。例えば、それら放送時間情報は、P−TSが含むSIT(Selection Information Table)中のパーシャルトランスポートタイム記述子から、取得が可能である。その後、開始時刻情報と継続時間情報に基づき、視聴中の録画番組の放送終了時刻を算出する。
【0095】
S909で、通知要否判定部119は、印刷情報に含まれるprintUri()関数が示すURIに対応する印刷コンテンツが、予め定められた時刻以降(ここでは、S907で算出された時刻以降)に更新されたか否かを判定する(更新判定手段)。具体的には、通知要否判定部119は、通信制御部121を介し、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のGETメソッドによるリクエストをコンテンツサーバ206へ送信する。
【0096】
図10は、印刷コンテンツの更新判定のためのリクエストの一例を示す図である。図10の例では、視聴中の録画番組の放送終了時刻が、2007年6月25日(水)21時55分であるものとする。HTTPリクエストは、放送終了時刻を含む、「if−Modified−Since」フィールドを有する。
【0097】
このHTTPリクエストに対する応答は、印刷コンテンツが削除されていて存在しない場合は「404 Not Found」であり、印刷コンテンツが更新されている場合は「200 OK」である。本実施形態では、説明を簡潔にするために、印刷コンテンツの削除も更新の一種として扱う。印刷コンテンツが更新されていない場合は「304 Not Modified」である。
【0098】
なお、印刷コンテンツを実際に取得する必要がなければ、GETメソッドの代わりにHEADメソッドを使用してもよい。
【0099】
印刷コンテンツが更新されていない場合(即ち、通知要否判定部119が通信制御部121を介して「304 Not Modified」を受信した場合)、S910の処理が実行されることなく、本フローチャートの処理は終了する。従って、本実施形態では、印刷コンテンツが更新されていない場合、印刷不整合メッセージは表示されない。印刷コンテンツが更新されている場合(即ち、通知要否判定部119が通信制御部121を介して「404 Not Found」又は「200 OK」を受信した場合)、S910に進む。
【0100】
S910で、通知要否判定部119は、S909における印刷データの更新判定の結果に基づき、印刷不整合メッセージ表示処理をグラフィック生成部110に要求する。グラフィック生成部110は、通知要否判定部119からの要求に基づき、「印刷不整合メッセージ」画面のグラフィックデータを生成し、表示合成部105、表示制御部106を介し、映像表示部108に表示する。
【0101】
図8及び図11は、映像表示部108に表示されるデータ放送画面と共に表示される、印刷不整合メッセージの一例を示す図である。通知要否判定部119が「404 Not Found」を受信した場合、印刷不整合メッセージ1101が表示される(図11)。印刷不整合メッセージ1101は、「録画番組の場合は、印刷コンテンツを印刷できない場合がある」ことをユーザに通知している。通知要否判定部119が「200 OK」を受信した場合、印刷不整合メッセージ801が表示される(図8参照)。印刷不整合メッセージ801は、「録画番組の場合は、番組の実際の放送時とは異なる印刷コンテンツが印刷される場合がある」ことをユーザに通知している。即ち、印刷コンテンツが削除されたか否かに応じて、印刷不整合メッセージの内容が変化する。これにより、ユーザは、印刷コンテンツの状態をより的確に認識することができる。
【0102】
なお、「if−Modified−Since」フィールドに使用される時刻は、視聴中の録画番組の放送終了時刻に限定されない。例えば、P−TSから取得した番組情報中にデータ放送印刷サービスの開始時刻情報や継続時間情報が含まれる場合、通知要否判定部119は、S907で印刷サービスの終了時刻(印刷情報の放送終了時刻)を算出してもよい。この場合、「if−Modified−Since」フィールドには、印刷情報の放送終了時刻が含められる。これにより、印刷コンテンツの更新の有無をより正確に判定することが可能になる。
【0103】
また、図9の処理は、適当なタイミングで繰り返し実行される。これにより、録画番組の視聴開始時には印刷コンテンツが更新されていなくても、視聴中に更新された場合に、印刷不整合メッセージの表示を行うことが可能になる。
【0104】
以上説明したように、本実施形態によれば、外部サーバの印刷コンテンツが削除されたり更新されたりしていない場合は、DTV100は印刷不整合メッセージを表示しない。
【0105】
これにより、ユーザは録画番組の視聴中に、意図した印刷コンテンツを取得できるか否かをより正確に知ることができる。
【0106】
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、第1の実施形態に係るDTV100とは異なり、図12に示すDTV1200を放送受信装置として使用する。図12において、図1と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図13は、DTV1200の外観を示す図である。第3の実施形態と第1の実施形態との主要な差異は、次の2点である。
【0107】
第1の差異は、DTV1200は、映像表示部108(第1表示部)の他にサブ映像表示部1201(第2表示部)を備える点である。
【0108】
第2の差異は、印刷不整合メッセージの表示場所が、ユーザの操作に基づき、映像表示部108とサブ映像表示部1201との間で切り替わる点である。
【0109】
図14は、図7のS707における処理の流れを更に詳細に示すフローチャートである。図15は、図14の処理終了後にDTV100がユーザ要求を受け付けた場合に、通知要否判定部119が実行する処理の流れを示すフローチャートである。これらの処理により、印刷不整合メッセージを、その表示状態とユーザ操作に基づき、映像表示部108、或いはサブ映像表示部1201のどちらに表示させるかを決定し、表示させることが可能となる。
【0110】
まず、図14のフローチャートについて説明する。
【0111】
S1401で、通知要否判定部119は、サブ映像表示部1201への印刷不整合メッセージの表示処理をグラフィック生成部110に要求する。グラフィック生成部110は、通知要否判定部119からの要求に基づき、「印刷不整合メッセージ」画面のグラフィックデータを生成し、表示合成部105、表示制御部1206を介し、サブ映像表示部1201に出力する。
【0112】
S1402で、通知要否判定部119は、メモリ部114に保持する印刷不整合メッセージの表示状態情報の更新処理を行う。印刷不整合メッセージの表示状態情報とは、現在、印刷不整合メッセージを表示しているか否か、表示している場合は、映像表示部108、或いはサブ映像表示部1201のどちらに表示しているかを示す情報である。
【0113】
S1403で、通知要否判定部119は、システム制御部111に対し、リモコン152の操作があった場合にそのユーザ操作情報を通知するよう要求し、ユーザ要求の受信待ち状態となる。
【0114】
図16に、図14の処理終了後の映像表示部108とサブ映像表示部1201の表示画面の一例を示す。図16では、映像表示部108にデータ放送画面が表示され、サブ映像表示部1201に印刷不整合メッセージ1601が表示されている。
【0115】
次に、図15のフローチャートについて説明する。本フローチャートの処理は、通知要否判定部119がシステム制御部111を介してリモコン152からのユーザ要求を受信すると開始する。
【0116】
S1501で、通知要否判定部119は、メモリ部114から印刷不整合メッセージの表示状態情報を取得する。
【0117】
S1502で、通知要否判定部119は、取得した印刷不整合メッセージの表示状態情報に基づき、現在の印刷不整合メッセージの表示状態を判定する。未表示と判定した場合は、S1505に進む。映像表示部108に表示中と判定した場合は、S1503へ進む。サブ映像表示部1201に表示中と判定した場合は、S1504に進む。
【0118】
S1503で、通知要否判定部119は、システム制御部111から受信したユーザ要求が非印刷要求であるか否かを判定する。非印刷要求であればS1505に進み、そうでなければS1508に進む。本実施例では、リモコン152のカーソルキー303が操作された場合や、決定キー304が押下された場合に、ユーザ要求は非印刷要求であると判定される。
【0119】
S1505で、通知要否判定部119は、サブ映像表示部1201への印刷不整合メッセージの表示処理をグラフィック生成部110に要求する。また、映像表示部108への印刷不整合メッセージの表示処理を終了するようにグラフィック生成部110に要求する。
【0120】
一方、S1504では、通知要否判定部119は、システム制御部111から受信したユーザ要求が印刷要求であるか否かを判定する。印刷要求であればS1506に進み、そうでなければS1507に進む。本実施例では、リモコン152のカラーキー306のうち、赤キー、又は緑キーが押下された場合に印刷要求であると判定される。
【0121】
S1506で、通知要否判定部119は、映像表示部108への印刷不整合メッセージの表示処理をグラフィック生成部110に要求する。また、サブ映像表示部1201への印刷不整合メッセージの表示処理を終了するようにグラフィック生成部110に要求する。
【0122】
S1507で、通知要否判定部119は、メモリ部114に保持する印刷不整合メッセージの表示状態情報の更新処理を行う。
【0123】
S1508では、通知要否判定部119は、印刷要求処理(図5C参照)を実行するようにデータ放送ブラウズ処理部117に指示する。即ち、本実施形態では、システム制御部111が印刷要求を受信(第3受信手段)すると映像表示部108に印刷不整合メッセージが表示されるが、この段階では印刷要求処理は実行されない。映像表示部108に印刷不整合メッセージが表示された状態でシステム制御部111が印刷要求を再度受信すると、印刷要求処理が実行され、データ放送ブラウズ処理部117の要求に従い、印刷制御部118が印刷処理の実行を印刷装置204に指示する。従って、ユーザは、実際に印刷が実行される前に、意図する印刷コンテンツを取得できない可能性があることを再度認識できる。なお、再度の印刷要求は、最初の印刷要求と同一である必要はない。例えば、映像表示部108が、「本当に印刷しますか?(1:はい 2:いいえ)」のようなメッセージを表示し、通知要否判定部119は、それに対してユーザが数字キー307の「1」キーを操作したことを、再度の印刷要求として扱ってもよい。
【0124】
図17及び図18に、図15の処理に伴う、映像表示部108とサブ映像表示部1201の印刷不整合メッセージの表示遷移例を示す。
【0125】
図17は、映像表示部108に印刷不整合メッセージ801を表示中に非印刷要求、例えばカーソルキー303の操作によるフォーカス608の移動要求があった場合の表示遷移を示している。図18は、サブ映像表示部1201に印刷不整合メッセージ1601を表示中に印刷要求、例えば、「赤」キー、又は「緑」キーによる印刷要求があった場合の表示遷移を示している。
【0126】
本実施形態は、DTV1200がサブ映像表示部1201を備えないように変形してもよい。この場合、通知要否判定部119は、システム制御部111を介して印刷要求を受信するまでは、印刷不整合メッセージによる通知を行わない。印刷不整合メッセージの表示後、通知要否判定部119が再度印刷要求を受信すると、S1508で説明したように、印刷要求処理が実行される。
【0127】
以上説明したように、本実施形態によれば、通知要否判定部119は、印刷要求を受信するまでは映像表示部108に出力される映像に印刷不整合メッセージを重畳させない。そして、印刷不整合メッセージを重畳させた後、再度印刷要求を受信すると、通知要否判定部119は、データ放送ブラウズ処理部117に印刷要求処理を実行させる。
【0128】
これにより、録画番組の視聴中に、印刷不整合メッセージがデータ放送画面の視認性を低下させることを抑制できる。
【0129】
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、録画番組の視聴中であっても、対応する番組が放送中である状況を考慮した構成を説明する。このような状況は、典型的には、所謂タイムシフト視聴中に発生する。例えば、リアルタイムの放送から数分程度遅れて録画番組を視聴している場合、印刷コンテンツは更新されていない可能性が高いので、本実施形態は有効である。
【0130】
なお、本実施形態において、DTV100、印刷システム250、及びリモコン152の構成は第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する(図1乃至図3参照)。
【0131】
図19は、印刷不整合メッセージの通知処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、図5のS502の処理完了後、図5A〜Cの処理と並行して開始される。図19において、図7と同様の処理が行われるステップには同一の符号を付し、説明を省略する。
【0132】
S1901で、通知要否判定部119は、録画装置203に記録されている、再生中の放送信号に対応する番組の放送終了時刻が過ぎているか否かを判定する。放送終了時刻は、第2の実施形態で説明した通り、P−TSが含むSITのパーシャルトランスポートタイム記述子から取得した放送時間情報に基づいて算出可能である。放送終了時刻が過ぎている場合はS707に進む。一方、放送終了時刻が過ぎていない場合は、通知要否判定部119は、印刷不整合メッセージによる通知を行うことなく、処理を終了する。
【0133】
以上説明したように、本実施形態によれば、録画番組の視聴中であっても、対応する番組の放送終了時刻が過ぎるまでは、印刷不整合メッセージによる通知が行われない。
【0134】
これにより、ユーザは録画番組の視聴中に、意図した印刷コンテンツを取得できるか否かをより正確に知ることができる。
【0135】
<変形例>
上述した各実施形態では、BMLデータに基づく宣言型(コンテンツ表示型)のデータ放送を前提としていた。しかし、上述の各実施形態は、手続き型(プログラム実行型)のデータ放送にも適用可能である。図20のDTV2000は、図1のDTV100を手続き型のデータ放送に対応するように変形したものである。同様のコンセプトは、もちろん、図12のDTV1200に対しても適用できる。図20において、図1と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0136】
DTV2000は、アプリケーション実行処理部2001を有する。アプリケーション実行処理部2001は、アンテナ200を介し受信し、データ放送制御部116が取得するアプリケーションプログラムを実行する機能を有する。この構成によれば、上述の各実施形態において、データ放送ブラウズ処理部117とBMLデータにより実現したデータ放送印刷サービスを、アプリケーション実行処理部2001上で実行可能な印刷アプリケーションプログラムにより実現できる。
【0137】
例えば、印刷アプリケーションプログラム中に、第1の実施形態におけるgetBrowserSupport()やprintFile()、printUri()関数による制御に相当する機能を実行するプログラムコードを含ませる。これにより、手続き型のデータ放送の場合も、BMLデータに基づく宣言型のデータ放送の場合と同様に、印刷不整合メッセージの通知動作を実現することが可能となる。
【0138】
[その他の実施形態]
上述した各実施形態の機能を実現するためには、各機能を具現化したソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体をシステム或は装置に提供してもよい。そして、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによって、上述した各実施形態の機能が実現される。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した各実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどを用いることができる。或いは、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることもできる。
【0139】
また、上述した各実施形態の機能を実現するための構成は、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することだけには限られない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した各実施形態の機能が実現される場合も含まれている。
【0140】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれてもよい。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した各実施形態の機能が実現される場合も含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】第1の実施形態に係るデジタルテレビ(DTV)の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係るDTVを含む印刷システムの構成を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係るDTVをユーザが操作する為のリモコンの構成を示す図である。
【図4A】Broadcast Markup Language(BML)データの記述例(一部)を示す図である。
【図4B】BMLデータの記述例(一部)を示す図である。
【図4C】BMLデータの記述例(一部)を示す図である。
【図5A】データ放送ブラウズ処理の初期動作例を示すフローチャートである。
【図5B】図5Aで示した初期動作完了後のユーザ要求処理動作例を示すフローチャートである。
【図5C】ユーザからの印刷要求があった場合に印刷要求処理を実行する動作例を示すフローチャートである。
【図6】図4A〜Cに示したBMLデータを映像表示部108に表示した際の表示例を示す図である。
【図7】第1の実施形態における、印刷不整合メッセージの通知処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態に係るDTVの映像表示部に表示されるデータ放送画面と共に表示される、印刷不整合メッセージの一例を示す図である。
【図9】第2の実施形態における、印刷不整合メッセージの通知処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】印刷コンテンツの更新判定のためのリクエストの一例を示す図である。
【図11】第2の実施形態に係るDTVの映像表示部に表示されるデータ放送画面と共に表示される、印刷不整合メッセージの一例を示す図である。
【図12】第3の実施形態に係るDTVの構成を示すブロック図である。
【図13】第3の実施形態に係るDTVの外観を示す図である。
【図14】図7のS707における処理の流れを更に詳細に示すフローチャートである。
【図15】図14の処理終了後に第3の実施形態に係るDTVがユーザ要求を受け付けた場合に、DTVの通知要否判定部が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】図14の処理終了後の映像表示部108とサブ映像表示部1201の表示画面の一例を示す図である。
【図17】図15の処理に伴う、映像表示部とサブ映像表示部の印刷不整合メッセージの表示遷移例を示す図である。
【図18】図15の処理に伴う、映像表示部とサブ映像表示部の印刷不整合メッセージの表示遷移例を示す図である。
【図19】第4の実施形態における、印刷不整合メッセージの通知処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】第1乃至第4の実施形態の変形例に係るDTVの構成を示すブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送中の、印刷情報を含む放送信号を受信する第1受信手段と、
録画装置に記録されている、印刷情報を含む放送信号を受信する第2受信手段と、
前記第1受信手段又は前記第2受信手段で受信した放送信号を再生して映像を出力する再生出力手段と、
前記再生出力手段が再生中の放送信号が、前記第1受信手段又は前記第2受信手段のいずれで受信されたものかを判定する受信判定手段と、
前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する取得指示情報を含むか否かを判定する印刷情報判定手段と、
前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が前記取得指示情報を含むと前記印刷情報判定手段で判定され、且つ前記再生中の放送信号が前記第2受信手段で受信されたものと前記受信判定手段で判定された場合に、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する通知手段と、
を備えることを特徴とする放送受信装置。
【請求項2】
前記取得指示情報が示す印刷コンテンツの更新が、予め定められた時刻以降に行われたか否かを判定する更新判定手段を更に備え、
前記通知手段は、前記更新が行われていないと前記更新判定手段で判定された場合、前記通知を行わない
ことを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項3】
前記予め定められた時刻は、前記再生中の放送信号に対応する番組の放送終了時刻であることを特徴とする請求項2に記載の放送受信装置。
【請求項4】
前記予め定められた時刻は、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報の放送終了時刻であることを特徴とする請求項2に記載の放送受信装置。
【請求項5】
前記通知手段は、前記再生中の放送信号に対応する番組の放送終了時刻が過ぎていない場合、前記通知を行わないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の放送受信装置。
【請求項6】
前記通知手段は、前記再生出力手段が出力する映像にメッセージを重畳させることにより前記通知を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放送受信装置。
【請求項7】
前記印刷情報に基づく印刷処理の実行を要求する印刷要求を受信する第3受信手段と、
前記印刷情報に基づく印刷処理を実行するように印刷装置に指示する指示手段と、
を更に備え、
前記通知手段は、前記第3受信手段が前記印刷要求を受信するまでは前記再生出力手段が出力する映像に前記メッセージを重畳させず、
前記指示手段は、前記通知手段が前記再生出力手段が出力する映像に前記メッセージを重畳させた後、前記第3受信手段が前記印刷要求を再度受信した場合に、前記指示を行う
ことを特徴とする請求項6に記載の放送受信装置。
【請求項8】
前記印刷情報に基づく印刷処理の実行を要求する印刷要求を受信する第3受信手段と、
前記印刷情報に基づく印刷処理を実行するように印刷装置に指示する指示手段と、
前記再生出力手段が出力する映像が表示される第1表示部とは異なる第2表示部に表示するように前記メッセージを出力する出力手段と、
を更に備え、
前記通知手段は、前記第3受信手段が前記印刷要求を受信するまでは前記再生出力手段が出力する映像に前記メッセージを重畳させずに前記出力手段に前記メッセージを出力させ、前記第3受信手段が前記印刷要求を受信した後に前記再生出力手段が出力する映像に前記メッセージを重畳させ、
前記指示手段は、前記通知手段が前記再生出力手段が出力する映像に前記メッセージを重畳させた後、前記第3受信手段が前記印刷要求を再度受信した場合に、前記指示を行う
ことを特徴とする請求項6に記載の放送受信装置。
【請求項9】
前記取得指示情報は、印刷コンテンツのURIを含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の放送受信装置。
【請求項10】
放送受信装置の制御方法であって、
放送中の、印刷情報を含む放送信号を受信する第1受信工程と、
録画装置に記録されている、印刷情報を含む放送信号を受信する第2受信工程と、
前記第1受信工程又は前記第2受信工程で受信した放送信号を再生して映像を出力する再生出力工程と、
前記再生出力工程で再生中の放送信号が、前記第1受信工程又は前記第2受信工程のいずれで受信されたものかを判定する受信判定工程と、
前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する取得指示情報を含むか否かを判定する印刷情報判定工程と、
前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が前記取得指示情報を含むと前記印刷情報判定工程で判定され、且つ前記再生中の放送信号が前記第2受信工程で受信されたものと前記受信判定工程で判定された場合に、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する通知工程と、
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項1】
放送中の、印刷情報を含む放送信号を受信する第1受信手段と、
録画装置に記録されている、印刷情報を含む放送信号を受信する第2受信手段と、
前記第1受信手段又は前記第2受信手段で受信した放送信号を再生して映像を出力する再生出力手段と、
前記再生出力手段が再生中の放送信号が、前記第1受信手段又は前記第2受信手段のいずれで受信されたものかを判定する受信判定手段と、
前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する取得指示情報を含むか否かを判定する印刷情報判定手段と、
前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が前記取得指示情報を含むと前記印刷情報判定手段で判定され、且つ前記再生中の放送信号が前記第2受信手段で受信されたものと前記受信判定手段で判定された場合に、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する通知手段と、
を備えることを特徴とする放送受信装置。
【請求項2】
前記取得指示情報が示す印刷コンテンツの更新が、予め定められた時刻以降に行われたか否かを判定する更新判定手段を更に備え、
前記通知手段は、前記更新が行われていないと前記更新判定手段で判定された場合、前記通知を行わない
ことを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項3】
前記予め定められた時刻は、前記再生中の放送信号に対応する番組の放送終了時刻であることを特徴とする請求項2に記載の放送受信装置。
【請求項4】
前記予め定められた時刻は、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報の放送終了時刻であることを特徴とする請求項2に記載の放送受信装置。
【請求項5】
前記通知手段は、前記再生中の放送信号に対応する番組の放送終了時刻が過ぎていない場合、前記通知を行わないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の放送受信装置。
【請求項6】
前記通知手段は、前記再生出力手段が出力する映像にメッセージを重畳させることにより前記通知を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放送受信装置。
【請求項7】
前記印刷情報に基づく印刷処理の実行を要求する印刷要求を受信する第3受信手段と、
前記印刷情報に基づく印刷処理を実行するように印刷装置に指示する指示手段と、
を更に備え、
前記通知手段は、前記第3受信手段が前記印刷要求を受信するまでは前記再生出力手段が出力する映像に前記メッセージを重畳させず、
前記指示手段は、前記通知手段が前記再生出力手段が出力する映像に前記メッセージを重畳させた後、前記第3受信手段が前記印刷要求を再度受信した場合に、前記指示を行う
ことを特徴とする請求項6に記載の放送受信装置。
【請求項8】
前記印刷情報に基づく印刷処理の実行を要求する印刷要求を受信する第3受信手段と、
前記印刷情報に基づく印刷処理を実行するように印刷装置に指示する指示手段と、
前記再生出力手段が出力する映像が表示される第1表示部とは異なる第2表示部に表示するように前記メッセージを出力する出力手段と、
を更に備え、
前記通知手段は、前記第3受信手段が前記印刷要求を受信するまでは前記再生出力手段が出力する映像に前記メッセージを重畳させずに前記出力手段に前記メッセージを出力させ、前記第3受信手段が前記印刷要求を受信した後に前記再生出力手段が出力する映像に前記メッセージを重畳させ、
前記指示手段は、前記通知手段が前記再生出力手段が出力する映像に前記メッセージを重畳させた後、前記第3受信手段が前記印刷要求を再度受信した場合に、前記指示を行う
ことを特徴とする請求項6に記載の放送受信装置。
【請求項9】
前記取得指示情報は、印刷コンテンツのURIを含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の放送受信装置。
【請求項10】
放送受信装置の制御方法であって、
放送中の、印刷情報を含む放送信号を受信する第1受信工程と、
録画装置に記録されている、印刷情報を含む放送信号を受信する第2受信工程と、
前記第1受信工程又は前記第2受信工程で受信した放送信号を再生して映像を出力する再生出力工程と、
前記再生出力工程で再生中の放送信号が、前記第1受信工程又は前記第2受信工程のいずれで受信されたものかを判定する受信判定工程と、
前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が、外部サーバからの印刷コンテンツの取得を指示する取得指示情報を含むか否かを判定する印刷情報判定工程と、
前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が前記取得指示情報を含むと前記印刷情報判定工程で判定され、且つ前記再生中の放送信号が前記第2受信工程で受信されたものと前記受信判定工程で判定された場合に、前記再生中の放送信号に含まれる印刷情報が放送中に意図していた印刷コンテンツを取得できない可能性があることをユーザに通知する通知工程と、
を備えることを特徴とする制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
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【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2009−65568(P2009−65568A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−233384(P2007−233384)
【出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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