説明

新規なアザビシクロアリール誘導体

本発明は、ニコチン性アセチルコリン受容体のコリン作動性リガンドであることが分かった新規なアザビシクロアリール誘導体に関する。本発明の化合物は、その薬理学的プロフィールにより、中枢神経系(CNS)、末梢神経系(PNS)のコリン作動性系に関係する疾患又は障害、平滑筋収縮に関係する疾患又は障害、内分泌性疾患又は障害、神経変性に関係する疾患又は障害、炎症に関係する疾患又は障害、疼痛、及び化学物質の乱用中止によって引き起こされる禁断症状のような多様な疾患又は障害の治療に有用である可能性がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニコチン性アセチルコリン受容体のコリン作動性リガンドであり、且つモノアミン受容体及び輸送体のモジュレーターであることが分かった新規なアザビシクロアリール誘導体に関する。本発明の化合物は、その薬理学的プロフィールの故に、中枢神経系(CNS)、末梢神経系(PNS)のコリン作動性系に関係する疾患又は障害、平滑筋収縮に関係する疾患又は障害、内分泌性疾患又は障害、神経変性に関係する疾患又は障害、炎症に関係する疾患又は障害、疼痛、及び化学物質の乱用中止によって引き起こされる禁断症状のような多様な疾患又は障害の治療に有用である可能性がある。
【背景技術】
【0002】
内因性コリン作動性神経伝達物質であるアセチルコリンは、2種のコリン作動性受容体、即ちムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)及びニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)を介してその生物学的効果を及ぼす。
【0003】
ムスカリン性アセチルコリン受容体は、記憶及び認知に重要である脳領域中でニコチン性アセチルコリン受容体よりも量的に優位であることが十分に確証されているので、記憶に関係する障害の治療用薬剤の開発を目的とする多くの研究が、ムスカリン性アセチルコリン受容体モジュレーターの合成に焦点を合わせている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、最近、nAChRモジュレーターの開発への関心が高まっている。いくつかの疾患は、コリン作動性系の変性、即ちアルツハイマー型の老人性認知症、血管性認知症、及びアルコール依存症に直接関係する器質性脳損傷疾患による認知障害に関連する。
【0005】
国際公開WO2002015622号、国際公開WO2002016355号、国際公開WO2002017358号、及び国際公開WO2003040147号(Pharmacia & Upjohn)は、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストとして有用なアザビシクロアリールアミドを記載している。しかし、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、記載されていない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、コリン作動性受容体、特にニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)、特にニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7、セロトニン受容体(5−HTR)、ドーパミン受容体(DAR)、及びノルエピネフリン受容体(NER)に関係する疾患又は障害の治療、並びにセロトニン(5−HT)、ドーパミン(DA)、及びノルエピネフリン(NE)に対する生理活性(biogenic)アミン輸送体に関係する疾患又は障害の治療に有効である、ニコチン性受容体及び/又はモノアミン受容体の新規なモジュレーターを提供することを対象とする。
【0007】
本発明の化合物は、様々な診断法で、特にin vivo受容体画像化(神経画像処理)用の診断ツール又は監視剤(monitoring agent)としても有用であり、標識された又はされていない形で使用することができる。
【0008】
その第1の態様では、本発明は、式Iのアザビシクロアリール誘導体、
【化1】


そのエナンチオマーのいずれか、又はそのエナンチオマーのいずれかの混合物、又はプロドラッグ、或いは薬剤として許容されるそれらの付加塩を提供する。
上式で、nは、1、2、又は3であり、
L’は、−O−、−S−、−CO−、−NR’−、−NR’CO−、及び−CONR’−から選択される連結基を表し、式中、R’は、水素又はアルキルを表し、或いは
L’は、連結基−NY’−を表し、式中、Y’は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、又はブタノイルを表し、
Aは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル−カルバモイル、アミド、N−アルキル−アミド、N,N−ジアルキル−アミド、スルファモイル、フェニル、又はベンジルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、芳香族単環式又は二環式の炭素環基又は複素環基を表し、
Bは、共有結合を表し(即ち、Bは存在しない)、或いは
Bは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、及びフェニルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、芳香族単環式の炭素環基又は複素環基を表し、
L”は、−CO−、−CR”=CR”’−、−C≡C−、−NR”−CO−、−CO−NR”−、−SO−NR”−、−NR”−SO−、−NR”−CO−NR”’−から選択される連結基を表し、式中、R”及びR”’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表し、
Cは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、フェニル、及び−NR””−CO−NHR””’からなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、芳香族単環式及び/又は二環式の炭素環基及び/又は複素環基を表し、式中、R””及びR””’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表し、或いは、
L”は、連結基−NR”−CO−NY”−を表し、式中、R”は、水素又はアルキルを表し、Y”は、水素、アルキル、アリール−アルキル、又はヘテロアリール−アルキルを表し、
Cは、水素、アルキル、アリール−アルキル、又はヘテロアリール−アルキルを表す。
【0009】
第2の態様では、本発明は、本発明のアザビシクロアリール誘導体、又は薬剤として許容されるその付加塩の治療有効量を、少なくとも1種の製薬上許容される担体又は希釈剤と一緒に含む薬剤組成物を提供する。
【0010】
別の態様では、本発明は、ヒトを含めた哺乳動物の、コリン作動性受容体の調節に応答する疾患又は障害又は病態の治療、予防、又は緩和用の薬剤組成物/医薬品を製造するための、本発明のアザビシクロアリール誘導体、又は薬剤として許容されるその付加塩の使用に関する。
【0011】
さらに別の態様では、本発明は、ヒトを含めた動物生体の、コリン作動性受容体の調節に応答する疾患、障害、又は病態の治療、予防、又は緩和方法であって、本発明のアザビシクロアリール誘導体の治療有効量を、それを必要とするこうした動物生体に投与するステップを含む方法を提供する。
【0012】
本発明のその他の目的は、以下の詳細な説明及び実施例から当業者には明らかであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
アザビシクロアリール誘導体
第1の態様では、本発明は、式Iのアザビシクロアリール誘導体、
【化2】


そのエナンチオマーのいずれか、又はそのエナンチオマーのいずれかの混合物、又はプロドラッグ、或いは薬剤として許容されるそれらの付加塩を提供する。
上式で、nは、1、2、又は3であり、
L’は、−O−、−S−、−CO−、−NR’−、−NR’CO−、及び−CONR’−から選択される連結基を表し、式中、R’は、水素又はアルキルを表し、或いは
L’は、連結基−NY’−を表し、式中、Y’は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、又はブタノイルを表し、
Aは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル−カルバモイル、アミド、N−アルキル−アミド、N,N−ジアルキル−アミド、スルファモイル、フェニル、又はベンジルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換される、芳香族単環式又は二環式の炭素環基又は複素環基を表し、
Bは、共有結合を表し(即ち、Bは存在しない)、或いは
Bは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、及びフェニルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換される、芳香族単環式の炭素環基又は複素環基を表し、
L”は、−CO−、−CR”=CR”’−、−C≡C−、−NR”−CO−、−CO−NR”−、−SO−NR”−、−NR”−SO−、−NR”−CO−NR”’−から選択される連結基を表し、式中、R”及びR”’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表し、
Cは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、フェニル、及び−NR””−CO−NHR””’からなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換される、芳香族単環式及び/又は二環式の炭素環基及び/又は複素環基を表し、式中、R””及びR””’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表し、或いは、
L”は、連結基−NR”−CO−NY”−を表し、式中、R”は、水素又はアルキルを表し、Y”は、水素、アルキル、アリール−アルキル、又はヘテロアリール−アルキルを表し、
Cは、水素、アルキル、アリール−アルキル、又はヘテロアリール−アルキルを表す。
【0014】
好ましい一実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、nが、1、2、又は3である、式Iの化合物である。
【0015】
より好ましい実施形態では、nは1又は2である。
【0016】
別の好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、L’が、−O−、−S−、−CO−、−NR’−、−NR’CO−、及び−CONR’−から選択される連結基を表し、式中、R’は、水素又はアルキルを表し、或いはL’が、連結基−NY’−を表し、式中、Y’は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、又はブタノイルを表す、式Iの化合物である。
【0017】
より好ましい実施形態では、L’は、−O−、−NR’CO−、及び−CONR’−から選択される連結基を表し、式中、R’は、水素又はアルキルを表す。
【0018】
第3の好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、Aが、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル−カルバモイル、アミド、N−アルキル−アミド、N,N−ジアルキル−アミド、スルファモイル、フェニル、又はベンジルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換される、芳香族単環式又は二環式の炭素環基又は複素環基を表す、式Iの化合物である。
【0019】
より好ましい実施形態では、Aは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル−カルバモイル、アミド、N−アルキル−アミド、N,N−ジアルキル−アミド、スルファモイル、フェニル、又はベンジルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換される、5員環又は6員環の芳香族単環式複素環基を表す。
【0020】
さらに好ましい実施形態では、Aは、5員環の芳香族単環式複素環基を表す。
【0021】
さらに好ましい実施形態では、Aは、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、又はイミダゾリルを表す。
【0022】
さらに好ましい実施形態では、Aは、フラニル、特にフラン−2,5−ジイル、又はチエニル、特にチエン−2,5−ジイルを表す。
【0023】
第4の好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、Bが共有結合を表す(即ち、Bは存在しない)、式Iの化合物である。
【0024】
第5の好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、Bが、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、及びフェニルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換される、芳香族単環式の炭素環基又は複素環基を表す、式Iの化合物である。
【0025】
より好ましい実施形態では、Bは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、及びフェニルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換される、芳香族単環式の炭素環基を表す。
【0026】
さらに好ましい実施形態では、Bは、芳香族単環炭素環基を表す。
【0027】
さらに好ましい実施形態では、Bは、フェニル基を表す。
【0028】
第6の好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、L”が、−CO−、−CR”=CR”’−、−C≡C−、−NR”−CO−、−CO−NR”−、−SO−NR”−、−NR”−SO−、−NR”−CO−NR”’−から選択される連結基を表し、式中、R”及びR”’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表す、式Iの化合物である。
【0029】
より好ましい実施形態では、L”は、−CO−、−C≡C−、−NR”−CO−、−CO−NR”−、及び−NR”−CO−NR”’−から選択される連結基を表し、式中、R”及びR”’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表す。
【0030】
さらに好ましい実施形態では、L”は、−CO−、−C≡C−、−NH−CO−、又は−NH−CO−NH−を表す。
【0031】
第7の好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、Cが、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、フェニル、及び−NR””−CO−NHR””’からなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換される、芳香族単環式及び/又は二環式の炭素環基及び/又は複素環基を表し、式中、R””及びR””’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表す、式Iの化合物である。
【0032】
より好ましい実施形態では、Cは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、フェニル、及び−NR””−CO−NHR””’からなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換される、芳香族単環式及び/又は二環式の炭素環基及び/又は複素環基を表し、式中、R””及びR””’は、互いに独立に、水素、アルキル、フェニル、又はベンジルを表す。
【0033】
さらに好ましい実施形態では、Cは、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、及び−NR””−CO−NHR””’から選択される置換基で場合によっては1回又は2回置換された芳香族単環炭素環基を表し、式中、R””及びR””’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表す。
【0034】
さらに好ましい実施形態では、Cは、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、及び−NR””−CO−NHR””’から選択される置換基で場合によっては1回又は2回置換された芳香族単環炭素環基を表し、式中、R””及びR””’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表す。
【0035】
第8の好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、
L”が、連結基−NR”−CO−NY”−を表し、式中、R”は、水素又はアルキルを表し、Y”は、水素、アルキル、アリール−アルキル、又はヘテロアリール−アルキルを表し、
Cが、水素、アルキル、アリール−アルキル、又はヘテロアリール−アルキルを表す、式Iの化合物である。
【0036】
より好ましい実施形態では、
L”は、連結基−NR”−CO−NY”−を表し、式中、R”は、水素又はアルキルを表し、Y”は、水素、アルキル、又はベンジルを表し、
Cは、水素、アルキル、又はベンジルを表す。
【0037】
さらに好ましい実施形態では、
L”は、連結基−NH−CO−NH−を表し、
Cは、水素、アルキル、又はベンジルを表す。
【0038】
さらに好ましい実施形態では、
L”は、連結基−NH−CO−NH−を表し、
Cは、水素又はアルキルを表す。
【0039】
最も好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、5−(4−ウレイド−フェニル)−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−アミド、又はそのエナンチオマー、又はそのエナンチオマーの混合物、或いは薬剤として許容されるそれらの付加塩である。
【0040】
第9の好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、
nが、2であり、
L’が、−NH−CO−又は−N(アルキル)−CO−を表し、
Aが、フラン−2,5−ジイルを表し、
Bが、フェニルを表し、
L”が、−NH−CO−又は−NR”−CO−NR”’−を表し、式中、R”及びR”’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表し、
Cが、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、−NH−CO−NH、また−NH−CO−NH−アルキルから選択される置換基で場合によっては1回又は2回置換されたフェニルを表す、式Iの化合物である。
【0041】
第10の好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、
nが、2であり、
L’が、−NH−CO−又は−N(アルキル)−CO−を表し、
Aが、フラン−2,5−ジイルを表し、
Bが、フェニルを表し、
L”が、−NH−CO−を表し、
Cが、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、−NH−CO−NH、及び−NH−CO−NH−アルキルから選択される置換基で場合によっては1回又は2回置換された芳香族単環炭素環基を表す、式Iの化合物である。
【0042】
第11の好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、
nが、2であり、
L’が、−NH−CO−又は−N(アルキル)−CO−を表し、
Aが、フラン−2,5−ジイルを表し、
Bが、フェニルを表し、
L”が、−NH−CO−又は−NH−CO−NH−を表し、
Cが、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アセチルアミノ、シクロプロパン−カルボニル−アミノ、アクリロイルアミノ、ウレイド、及びN−アルキル−ウレイドから選択される置換基で場合によっては1回又は2回置換されたフェニルを表す、式Iの化合物である。
【0043】
最も好ましい実施形態では、本発明のアザビシクロアリール誘導体は、
(±)5−(4−ベンゾイルアミノ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(4−ニトロ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(4−アミノ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(4−アセチルアミノ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(4−アクリロイルアミノ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−{4−[4−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(3−エチル−ウレイド)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(3−フェニル−ウレイド)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−{4−[3−(4−ニトロ−フェニル)−ウレイド]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−{4−[3−(4−アミノ−フェニル)−ウレイド]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;又は
(±)5−{4−[3−(4−アセチルアミノ−フェニル)−ウレイド]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
又はそのエナンチオマー、又はそのエナンチオマーの混合物、或いは薬剤として許容されるそれらの付加塩である。
【0044】
本明細書に記載の実施形態の2種以上のどんな組合せも、本発明の範囲内であるとみなされる。
【0045】
置換基の定義
本発明においては、アルキル基は、直鎖状又は分枝状の1価の飽和炭化水素鎖を表す。この炭化水素鎖は、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、及びイソヘキシルを含めた、好ましくは1〜18個の炭素原子(C1〜18−アルキル)、より好ましくは1〜6個の炭素原子(C1〜6−アルキル;低級アルキル)を有する。好ましい実施形態では、アルキルは、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、及びtert−ブチルを含めた、C1〜4−アルキル基を表す。本発明の別の好ましい実施形態では、アルキルは、C1〜3−アルキル基を表し、特に、メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルとすることができる。
【0046】
本発明においては、シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、及びシクロヘプチルを含めた、好ましくは3〜7個の炭素原子(C3〜7−シクロアルキル)を含む環状アルキル基を表す。
【0047】
本発明においては、シクロアルキル−アルキル基は、上記で定義したシクロアルキル基を示し、このシクロアルキル基は、やはり上記で定義したアルキル基上の置換基である。本発明の好ましいシクロアルキル−アルキル基の例には、シクロプロピルメチル及びシクロプロピルエチルがある。
【0048】
本発明においては、アルコキシ基は、「アルキル−O−」基を示し、このアルキルは上記で定義した通りである。本発明の好ましいアルコキシ基の例には、メトキシ及びエトキシがある。
【0049】
本発明においては、シクロアルコキシ基は、「シクロアルキル−O−」基を示し、このシクロアルキルは上記で定義した通りである。
【0050】
本発明においては、シアノ−アルキル基は、CNで置換されたアルキル基を示し、このアルキルは上記で定義した通りである。
【0051】
本発明においては、ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードを表し、ハロアルキル基及びハロアルコキシ基は、本明細書で定義したハロで1回又は複数回置換されているアルキル基及びアルコキシ基を示す。したがって、トリハロメチル基は、例えば、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、及び類似のトリハロ置換アルキル基を表し、トリハロアルコキシ基は、例えば、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、及び類似のトリハロ置換アルコキシ基を示す。本発明の好ましいハロアルキル基には、トリハロゲンメチル、好ましくはCFがあり、本発明の好ましいトリハロアルコキシ基には、トリハロメトキシ、好ましくはCFOがある。
【0052】
本発明においては、アリール基は、単環式又は多環式芳香族炭化水素基を示す。本発明の好ましいアリール基の例としては、フェニル、インデニル、ナフチル、アズレニル、フルオレニル、及びアントラセニルが挙げられる。本発明の最も好ましいアリール基はフェニルである。
【0053】
本発明においては、アリールオキシ基は、「アリール−O−」基を示し、このアリールは上記で定義した通りである。本発明の最も好ましいアリールオキシ基はフェノキシである。
【0054】
本発明においては、ヘテロアリール基は、環状構造中に1個又は複数のヘテロ原子を保持する芳香族単環式又は多環式複素環基を示す。好ましいヘテロ原子としては、窒素(N)、酸素(O)、及び硫黄(S)が挙げられる。
【0055】
本発明の好ましい5〜6員環ヘテロアリール基としては、フラニル、特に、フラン−2−又は3−イル;チエニル、特に、チエン−2−又は3−イル;セレノフェニル、特に、セレノフェン−2−又は3−イル;ピロリル(アゾリル)、特に、ピロル−2−又は3−イル;オキサゾリル、特に、オキサゾル−2、4−、又は5−イル;チアゾリル、特に、チアゾル−2、4−、又は5−イル;イミダゾリル、特に、イミダゾル−2−又は4−イル;ピラゾリル、特に、ピラゾル−3−又は4−イル;イソオキサゾリル、特に、イソオキサゾル−3、4−、又は5−イル;イソチアゾリル、特に、イソチアゾル−3−、4−、又は5−イル;オキサジアゾリル、特に、1,2,3−オキサジアゾル−4−若しくは5−イル、又は1,3,4−オキサジアゾル−2−イル;トリアゾリル、特に、1,2,3−トリアゾル−4−イル、又は1,2,4−トリアゾル−3−イル;チアジアゾリル、特に、1,2,3−チアジアゾル−4−若しくは5−イル、又は1,3,4−チアジアゾル−2−イル;ピリジル、特に、ピリド−2−、3−、又は4−イル;ピリダジニル、特に、ピリダジン−3−又は4−イル;ピリミジニル、特に、ピリミジン−2−、4−、又は5−イル;ピラジニル、特に、ピラジン−2−又は3−イル;及びトリアジニル、特に、1,2,4−又は1,3,5−トリアジニルが挙げられる。
【0056】
本発明のより好ましい5員環ヘテロアリール基としては、フラニル、特に、フラン−2−又は3−イル;チエニル、特に、チエン−2−又は3−イル;ピロリル(アゾリル)、特に、ピロル−2−又は3−イル;オキサゾリル、特にオキサゾル−2、4−、又は5−イル;チアゾリル、特に、チアゾル−2、4−、又は5−イル;イソオキサゾリル、特に、イソオキサゾル−3、4−、又は5−イル;イソチアゾリル、特に、イソチアゾル−3−、4−、又は5−イル;及びチアジアゾリル、特に、1,2,3−チアジアゾル−4−若しくは5−イル、又は1,3,4−チアジアゾル−2−イルが挙げられる。
【0057】
本発明の最も好ましい5員環ヘテロアリール基としては、フラニル、特に、フラン−2−又は3−イル;及びチエニル、特に、チエン−2−又は3−イルが挙げられる。
【0058】
本発明のより好ましい6員環ヘテロアリール基としては、ピリジル、特に、ピリド−2−、3−、又は4−イル;及びピラジニル、特に、ピラジン−2−又は3−イルが挙げられる。
【0059】
本発明においては、芳香族二環式複素環基は、環状構造中に1個又は複数のヘテロ原子を含む二環式複素環基を示す。本発明においては、「二環式複素環基」という用語は、1個又は複数のヘテロ原子を有する、ベンゾ縮合5員環及び6員環の複素環を含む。好ましいヘテロ原子には、窒素(N)、酸素(O)、及び硫黄(S)がある。
【0060】
本発明の好ましい二環式ヘテロアリール基としては、インドリジニル、特に、インドリジン−2−、5−、又は6−イル;インドリル、特に、インドル−2−、5−、又は6−イル;イソインドリル、特に、イソインドル−2−、5−、又は6−イル;ベンゾ[b]フラニル、特に、ベンゾフラン−2−、5−、又は6−イル;ベンゾ[b]チエニル、特に、ベンゾチエン−2−、5−、又は6−イル;ベンゾイミダゾリル、特に、ベンゾイミダゾル−2−、5−、又は6−イル;ベンゾチアゾリル、特に、ベンゾチアゾル−5−、又は6−イル;プリニル、特に、プリン−2−又は8−イル;キノリニル、特に、キノリン−2−、3−、6−、又は7−イル;イソキノリニル、特に、イソキノリン−3−、6−、又は7−イル;シンノリニル、特に、シンノリン−6−又は7−イル;フタラジニル、特に、フタラジン−6−又は7−イル;キナゾリニル、特に、キナゾリン−2−、6−、又は7−イル;キノキサリニル、特に、キノキサリン−2−又は6−イル;1,8−ナフチリジニル、特に、1,8−ナフチリジン−2−、3−、6−、又は7−イル;及びプテリジニル、特に、プテリジン−2−、6−、又は7−イルが挙げられる。
【0061】
本発明のより好ましい二環式ヘテロアリール基としては、インドリル、特に、インドル−2−、5−、又は6−イル;ベンゾ[b]フラニル、特に、ベンゾフラン−2−、5−、又は6−イル;ベンゾ[b]チエニル、特に、ベンゾチエン−2−、5−、又は6−イル;ベンゾイミダゾリル、特に、ベンゾイミダゾル−2−、5−、又は6−イル;及びキノキサリニル、特に、キナクサリン−2−又は6−イルが挙げられる。
【0062】
本発明の最も好ましい二環式ヘテロアリール基としては、インドリル、特に、インドル−2−、5−、又は6−イル;ベンゾ[b]フラニル、特に、ベンゾフラン−2−、5−、又は6−イル;ベンゾ[b]チエニル、特に、ベンゾチエン−2−、5−、又は6−イルが挙げられる。
【0063】
本発明においては、ヘテロアリールオキシ基は、「ヘテロアリール−O−」基を示し、このヘテロアリールは上記で定義した通りである。
【0064】
薬剤として許容される塩
本発明のアザビシクロアリール誘導体は、所期の投与に適したどんな形でも提供することができる。適切な形としては、本発明の化合物の薬剤として(即ち生理的に)許容される塩、プレドラッグ、又はプロドラッグの形が挙げられる。
【0065】
薬剤として許容される付加塩の例としては、それだけに限らないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、アコナート、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、ケイ皮酸塩、クエン酸塩、エンボン酸塩、エナント酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、誘導されたナフタレン−2−スルホン酸塩、フタル酸塩、サリチル酸塩、ソルビン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トルエン−p−スルホン酸塩など、無毒の無機及び有機の酸付加塩が挙げられる。こうした塩は、当技術分野で周知の記載されている手順によって形成することができる。
【0066】
本発明の化合物の金属塩には、カルボキシ基を有する本発明の化合物のナトリウム塩などのアルカリ金属塩がある。
【0067】
本発明においては、N含有化合物の「オニウム塩」も薬剤として許容される塩として企図されている。好ましい「オニウム塩」には、アルキルオニウム塩、シクロアルキルオニウム塩、及びシクロアルキルアルキルオニウム塩がある。
【0068】
本発明の特に好ましいオニウム塩としては、次式I’のN’位で生成されるものが挙げられる。
【化3】

【0069】
立体異性体
本発明の化合物は、(+)及び(−)形、並びにラセミ形で存在することができる。こうした異性体のラセミ化合物及び個々の異性体自体が、本発明の範囲に含まれる。
【0070】
ラセミ形は、周知の方法及び技術によって光学対掌体に分割することができる。ジアステレオマー塩を分離する一方法は、光学活性な酸を使用し、塩基で処理して光学活性アミン化合物を遊離させるものである。ラセミ化合物を光学対掌体に分割する別の方法は、光学活性マトリクスでのクロマトグラフィーに基づくものである。したがって、本発明のラセミ化合物は、例えば、d−又はl−塩(酒石酸塩、マンデル酸塩、又はカンファースルホン酸塩)の分別結晶によって、これらの光学対掌体に分割することができる。
【0071】
本発明の化合物はまた、本発明の化合物を、(+)又は(−)フェニルアラニン、(+)又は(−)フェニルグリシン、(+)又は(−)カンファン酸など、光学的に活性な活性化されたカルボン酸と反応させてジアステレオマーアミドを生成させることによって、或いは本発明の化合物を光学活性なクロロギ酸塩などと反応させてジアステレオマーカルバミン酸塩を生成させることによって分割することができる。
【0072】
光学異性体を分割するためのさらなる方法は、当技術分野で周知である。こうした方法としては、J.Jaques、A.Collet、及びS.Wilenの「Enantiomers,Racemates,and Resolutions」、John Wiley and Sons、ニューヨーク(1981年)に記載のものが挙げられる。
【0073】
光学活性化合物はまた、光学活性な出発原料から調製することもできる。
【0074】
アザビシクロアリール誘導体の製造法
本発明のアザビシクロアリール誘導体は、従来の化学合成法、例えば、実施例に記載されている方法によって調製することができる。本出願に記載されている方法の出発原料は、周知であり、或いは市販の化学薬品から従来の方法によって容易に調製することができる。
【0075】
また、本発明のある化合物は、従来の方法を使用して本発明の別の化合物に転換することができる。
【0076】
本明細書に記載の反応の最終生成物は、従来の技術、例えば、抽出、結晶化、蒸留、クロマトグラフィーなどによって単離することができる。
【0077】
生物活性
本発明の化合物は、ニコチン性受容体及び/又はモノアミン受容体のモジュレーターであることが分かっている。本発明の好ましい化合物は、顕著なニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7選択性を示す。本発明の化合物は、特に、ニコチン性アセチルコリン受容体のアゴニスト、部分アゴニスト、アンタゴニスト、及び/又はアロステリックモジュレーターである可能性がある。
【0078】
本発明の化合物は、その薬理学的プロフィールにより、中枢神経系(CNS)、末梢神経系(PNS)のコリン作動性系に関係する疾患又は障害、平滑筋収縮に関係する疾患又は障害、内分泌性疾患又は障害、神経変性に関係する疾患又は障害、炎症に関係する疾患又は障害、疼痛、及び化学物質の乱用中止によって引き起こされる禁断症状のような多様な疾患又は障害の治療に有用である可能性がある。
【0079】
本発明の化合物は、様々な診断法で、特にin vivo受容体画像化(神経画像処理)用の診断ツール又は監視剤(monitoring agent)としても有用であり、標識された又はされていない形で使用することができる。
【0080】
好ましい実施形態では、本発明の化合物は、中枢神経系に関係する疾患、障害、又は病態の治療に使用される。こうした疾患又は障害には、不安、認知障害、学習欠陥、記憶障害及び機能障害、アルツハイマー病、注意欠陥、注意欠陥多動性障害(ADHD)、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、ジルドラトゥレット症候群、精神病、うつ病、躁病、躁鬱病、統合失調症、強迫性障害(OCD)、パニック障害;神経性食欲不振症、過食症、肥満などの摂食障害、ナルコレプシー、侵害受容、AIDS認知症、老人性認知症、パーリフェリック(periferic)ニューロパシー、自閉症、失読症、遅発性ジスキネジア、運動亢進症、癲癇、過食症、外傷後症候群、対人恐怖症、睡眠障害、仮性認知症、ガンザー症候群、月経前症候群、晩期黄体期症候群、慢性疲労症候群、無言症、トリコチロマニー、及び時差ボケがある。
【0081】
好ましい実施形態では、本発明の化合物が使用される中枢神経系に関係する疾患、障害、又は病態は、認知障害、精神病、統合失調症、及び/又はうつ病である。
【0082】
別の好ましい実施形態では、本発明の化合物は、痙攣性障害、狭心症、早産、痙攣、下痢、喘息、癲癇、遅発性ジスキネジア、運動亢進症、早発射精、及び勃起障害を含めた、平滑筋収縮に関係する疾患、障害、又は病態の治療に有用である可能性がある。
【0083】
さらに別の好ましい実施形態では、本発明の化合物は、甲状腺中毒症、クロム親和性細胞腫、高血圧症、不整脈などの内分泌性障害の治療に有用である可能性がある。
【0084】
さらに別の好ましい実施形態では、本発明の化合物は、一過性無酸素症及び誘発性神経変性を含めた神経変性疾患の治療に有用である可能性がある。
【0085】
さらに別の好ましい実施形態では、本発明の化合物は、アクネや酒さなどの炎症性皮膚障害、クーロン病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、及び下痢を含めた炎症性疾患、障害、又は病態の治療に有用である可能性がある。
【0086】
さらに別の好ましい実施形態では、本発明の化合物は、急性、慢性、又は習慣性の軽い、穏やかな、さらには激しい疼痛、並びに片頭痛、術後痛、及び幻肢痛によって引き起こされる疼痛の治療に有用である可能性がある。疼痛は、具体的には、神経障害性疼痛、慢性頭痛、中心性疼痛;糖尿病性神経障害、治療後神経痛、又は末梢神経傷害に関係する疼痛であり得る。
【0087】
最後に、本発明の化合物は、習慣性物質の使用中止によって引き起こされる禁断症状の治療に有用である可能性がある。こうした習慣性物質には、たばこなどのニコチン含有製品;ヘロイン、コカイン、モルヒネなどのオピオイド、ベンゾジアゼピン薬剤、ベンゾジアゼピン様薬剤、及びアルコールがある。習慣性物質からの離脱は、一般に、不安及びフラストレーション、怒り、不安、集中困難、落ち着きのなさ、心拍数の減少、及び食欲の増加、及び体重増加を特徴とする外傷的体験である。
【0088】
本発明においては、「治療」は、禁断症状の治療、防止、予防、及び緩和;及び節制、並びに習慣性物質の摂取量を自発的に減少させる治療を包含する。
【0089】
別の態様では、本発明の化合物は、例えば、様々な組織中のニコチン性受容体の同定及び局在化用の診断用薬として使用される。
【0090】
薬剤組成物
別の態様では、本発明は、本発明のアザビシクロアリール誘導体を治療有効量含む新規な薬剤組成物を提供する。
【0091】
治療で使用する本発明の化合物を化合物そのままの形で投与することもできるが、有効成分を、場合によっては生理的に許容される塩の形で、1種又は複数のアジュバント、賦形剤、担体、緩衝剤、希釈剤、及び/又はその他の慣用の製薬補助剤と一緒に薬剤組成物として導入することが好ましい。
【0092】
好ましい実施形態では、本発明は、本発明のアザビシクロアリール誘導体、又は薬剤として許容されるその塩若しくは誘導体を、当技術分野で使用されている、周知の1種又は複数の製薬上許容されるそれ用の担体、並びに場合によってはその他の治療用成分及び/又は予防用成分と一緒に含む薬剤組成物を提供する。この担体は、製剤の他の成分と適合し、レシピエントに有害ではないという意味で「許容される」ものでなければならない。
【0093】
本発明の薬剤組成物は、所望の治療に適する好都合な任意の経路で投与することができる。好ましい投与経路には、経口投与、特に錠剤、カプセル、糖衣錠、粉末、又は液体の形での経口投与、並びに非経口投与、特に皮膚、皮下、筋肉内、又は静脈内注射がある。本発明の薬剤組成物は、所望の製剤に適した標準の方法及び通常の技術を使用して当業者によって製造することができる。所望の場合には、有効成分の徐放をもたらすように適合された組成物を使用することができる。
【0094】
製剤及び投与に関する技術のさらなる詳細は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」(Maack Publishing Co.、ペンシルバニア州イーストン)の最新版に出ている。
【0095】
実際の用量決定は、治療される疾患の性質及び重さに依存し、医師の裁量に委ねられ、所望の治療効果を生ずるために本発明の特定の状況に合わせて用量を増減(titration)することによって変えることができる。しかし、現時点では、単位投与量当たり有効成分を約0.1〜約500mg、好ましくは約1〜約100mg、最も好ましくは、約1〜約10mg含有する薬剤組成物が、治療的処置に適していると企図されている。
【0096】
有効成分は、1日に1回又は数回投与することができる。ある場合には、0.1μg/kg(静脈内)及び1μg/kg(腹腔内)ほどの低い用量で満足のいく結果を得ることができる。用量範囲の上限は、現在、約10mg/kg(静脈内)及び100mg/kg(腹腔内)であると考えられている。好ましい範囲は、1日当たり約0.1μg/kg〜約10mg/kg(静脈内)、及び1日当たり約1μg/kg〜約100mg/kg(腹腔内)である。
【0097】
治療方法
本発明のアザビシクロアリール誘導体は、有用なニコチン性モノアミン受容体モジュレーターであり、したがってコリン作動性機能障害を伴う一連の病気並びにnAChRモジュレーターの活性に応答する一連の障害の治療に有用である。
【0098】
別の態様では、本発明は、ヒトを含めた動物生体の、コリン作動性受容体の調節に応答する疾患又は障害又は病態の治療、予防、又は緩和方法であって、本発明のアザビシクロアリール誘導体の治療有効量を、それを必要とするヒトを含めたこうした動物生体に投与することを含む方法を提供する。
【0099】
本発明においては、「治療」という用語は、治療、防止、予防、又は緩和を包含し、「疾患」という用語は、問題の疾患に関係する病気、疾患、障害、及び病態を包含する。
【0100】
本発明によって企図されている好ましい適応は、上述したものである。
【0101】
適切な用量範囲は、通常、具体的な投与方法、投与される形態、投与の対象となる適応症、関係する対象(subject involved)、及びこの関係する対象の体重、さらに担当する医師又は獣医師の好み又は経験に依存し、1日当たり0.1〜1000ミリグラム、1日当たり10〜500ミリグラム、特に1日当たり30〜100ミリグラムであると現在企図されている。
【0102】
ある場合には、0.005mg/kg(静脈内)及び0.01mg/kg(腹腔内)ほどの低い用量で満足のいく結果を得ることができる。用量範囲の上限は、約10mg/kg(静脈内)及び100mg/kg(腹腔内)である。好ましい範囲は、1日当たり約0.001〜約1mg/kg(静脈内)、及び1日当たり約0.1〜約10mg/kg(腹腔内)である。
【実施例】
【0103】
本発明について、以下の実施例を参照してさらに説明するが、これらの実施例は、本明細書で特許請求する本発明の範囲をいかなる意味でも限定することを意図するものではない。
【0104】
(実施例1)
調製例
空気に敏感な試薬又は中間体が関与するすべての反応は、窒素中及び無水溶媒中で行った。
【0105】
塩化5−(4−ニトロフェニル)−2−フロイル
これは、5−(4−ニトロフェニル)−2−フロン酸(1.0g、4.3mmol)と塩化チオニル(10ml)の混合物を還流温度で2時間混合して調製した。混合物を蒸発させ、無水トルエンで共蒸発させた。酸塩化物は、さらに精製することなく使用した。
【0106】
(±)5−(4−ニトロ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−アミド
(±)3−アミノキヌクリジンジヒドロクロリド、メタノール(250ml)、ナトリウムメトキシド(5.1g、95mmol)の混合物を、還流温度で1時間撹拌した。混合物を蒸発させ、メタノール(150ml)と混合し、ジクロロメタン(100ml)を添加し、氷上で冷却し、ジクロロメタン(200ml)中に溶かした塩化5−(4−ニトロフェニル)−2−フロイル(11.2g、44.5mmol)を0℃で滴下した。混合物を室温で21時間撹拌した。混合物を蒸発させ、水(200ml)を添加し、トリエチルアミンでpHを8.5に調節した。混合物を酢酸エチル(3×200ml)で抽出し、次いで、純粋な生成物を遊離塩基として単離した。収量5.0g(33%)。
【0107】
(±)5−(4−アミノ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−アミド遊離塩基
5−(4−ニトロ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−アミド(5.0g、14.6mmol)と炭素担持パラジウム(0.5g、10%)とエタノール(250ml)の混合物を、水素気流下で2時間撹拌した。パラジウムをセライトでろ過した。シリカゲルクロマトグラフィーにより、溶出液としてジクロロメタン:メタノール(9:1)とメタノール1%の混合液を使用して、粗製混合物を精製した。収量2.5g(55%)。融点103〜113℃。
【0108】
(±)5−(4−ベンゾイルアミノ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−アミド塩酸塩(化合物1)
5−(4−アミノ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−アミド(0.155g、0.5mmol)とジクロロメタン(25ml)と塩化ベンゾイル(0.117ml、1.0mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌した。粗製混合物をろ過した。ジエチルエーテル(5ml)を添加することによって、生成物を塩酸塩としてろ液から沈澱させた。収量56mg(25%)。融点215℃。
【0109】
これらと同様の方法で、以下の化合物を調製した。
(±)5−[4−(4−ニトロ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(4−アミノ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(4−アセチルアミノ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(4−アクリロイルアミノ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−{4−[4−{シクロプロパンカルボニル−アミノ)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(3−エチル−ウレイド)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(3−フェニル−ウレイド)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−{4−[3−(4−ニトロ−フェニル)−ウレイド]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−{4−[3−(4−アミノ−フェニル)−ウレイド]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;及び
(±)5−{4−[3−(4−アセチルアミノ−フェニル)−ウレイド]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド。
【0110】
(実施例2)
ラット脳におけるH−α−ブンガロトキシン結合のin vitro阻害
この実施例においては、αサブタイプのニコチン性受容体に対する本発明の化合物の結合親和性を決定する。
【0111】
α−ブンガロトキシンは、コブラ科のヘビであるアマガサヘビ(Bungarus multicinctus)の毒液から単離されたペプチドである。これは、神経ニコチン性受容体及び神経筋ニコチン性受容体に対して高い親和性を有し、有力なアンタゴニストとして作用する。H−α−ブンガロトキシンで、脳内で見出されるαサブユニットアイソフォーム及び神経筋接合部中のαアイソフォームによって形成されるニコチン性アセチルコリン受容体を標識する。
【0112】
組織調製
調製は、0〜4℃で行う。雄のウイスターラット(150〜250g)からの大脳皮質を、ウルトラタラックスホモジナイザーを使用して、118mMのNaCl、4.8mMのKCl、1.2mMのMgSO、及び2.5mMのCaCl(pH7.5)を含む20mMヘペス緩衝液15ml中で10秒間ホモジナイズする。組織懸濁液を27,000xgで10分間遠心分離にかける。上澄液を捨て、ペレットを新鮮な緩衝液20ml中で10分間27,000xgで遠心分離によって2回洗浄し、次いで、最終ペレットを0.01%BSAを含む新鮮な緩衝液(原組織1g当たり35ml)中に再浮遊させ、結合アッセイに使用する。
【0113】
アッセイ
ホモジナート500μlのアリコートを、テスト溶液25μl及びH−α−ブンガロトキシン(最終濃度、2nM)25μlに加え、混合し、37℃で2時間インキュベートする。(−)−ニコチン(最終濃度、1mM)を使用して、非特異的結合を決定する。インキュベーション後、サンプルを、0.05%PEIを含む氷冷ヘペス緩衝液5mlに加え、吸引下でワットマンGF/Cガラスファイバーフィルター(0.1%PEI中で少なくとも6時間予備浸漬済み)上に直接注ぎ、直ちに氷冷緩衝液2×5mlで洗浄する。
【0114】
フィルター上の放射能の量を、通常の液体シンチレーションカウンティングによって決定する。特異的結合は、全結合から非特異的結合を差し引いたものである。
【0115】
テスト値をIC50H−α−ブンガロトキシンの特異的結合を50%阻害するテスト物質の濃度)として表す。
【0116】
これらの実験結果を、以下の表1に示す。
【0117】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iで表されるアザビシクロアリール誘導体、
【化1】


そのエナンチオマーのいずれか、又はそのエナンチオマーのいずれかの混合物、又はプロドラッグ、或いは薬剤として許容されるそれらの付加塩。
[上式で、nは、1、2、又は3であり、
L’は、−O−、−S−、−CO−、−NR’−、−NR’CO−、及び−CONR’−から選択される連結基を表し、式中、R’は、水素又はアルキルを表し、或いは
L’は、連結基−NY’−を表し、式中、Y’は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、又はブタノイルを表し、
Aは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル−カルバモイル、アミド、N−アルキル−アミド、N,N−ジアルキル−アミド、スルファモイル、フェニル、又はベンジルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、芳香族単環式又は二環式の炭素環基又は複素環基を表し、
Bは、共有結合を表し(即ち、Bは存在しない)、或いは
Bは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、及びフェニルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、芳香族単環式の炭素環基又は複素環基を表し、
L”は、−CO−、−CR”=CR”’−、−C≡C−、−NR”−CO−、−CO−NR”−、−SO−NR”−、−NR”−SO−、−NR”−CO−NR”’−から選択される連結基を表し、式中、R”及びR”’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表し、
Cは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、フェニル、及び−NR””−CO−NHR””’からなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、芳香族単環式及び/又は二環式の炭素環基及び/又は複素環基を表し、式中、R””及びR””’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表し、或いは
L”は、連結基−NR”−CO−NY”−を表し、式中、R”は、水素又はアルキルを表し、Y”は、水素、アルキル、アリール−アルキル、又はヘテロアリール−アルキルを表し、
Cは、水素、アルキル、アリール−アルキル、又はヘテロアリール−アルキルを表す]
【請求項2】
nが、1、2、又は3である、請求項1に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項3】
nが、1又は2である、請求項2に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項4】
L’が、−O−、−S−、−CO−、−NR’−、−NR’CO−、及び−CONR’−から選択される連結基を表し、式中、R’は、水素又はアルキルを表し、或いは、
L’が、連結基−NY’−を表し、式中、Y’は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、又はブタノイルを表す、請求項1から3までのいずれか一項に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項5】
L’が、−O−、−NR’CO−、及び−CONR’−から選択される連結基を表し、式中、R’は、水素又はアルキルを表す、請求項4に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項6】
Aが、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル−カルバモイル、アミド、N−アルキル−アミド、N,N−ジアルキル−アミド、スルファモイル、フェニル、又はベンジルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、芳香族単環式又は二環式の炭素環基又は複素環基を表す、請求項1から5までのいずれか一項に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項7】
Aが、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル−カルバモイル、アミド、N−アルキル−アミド、N,N−ジアルキル−アミド、スルファモイル、フェニル、又はベンジルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、5員環又は6員環の芳香族単環式複素環基を表す、請求項6に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項8】
Aが、5員環の芳香族単環式複素環基を表す、請求項7に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項9】
Aが、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、又はイミダゾリルを表す、請求項8に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項10】
Aが、フラニル、特にフラン−2,5−ジイル、又はチエニル、特にチエン−2,5−ジイルを表す、請求項9に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項11】
Bが、共有結合を表す(即ち、Bは存在しない)、請求項1から10までのいずれか一項に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項12】
Bが、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、及びフェニルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、芳香族単環式の炭素環基又は複素環基を表す、請求項1から10までのいずれか一項に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項13】
Bが、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、及びフェニルからなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、芳香族単環式の炭素環基を表す、請求項12に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項14】
Bが、芳香族単環炭素環基を表す、請求項13に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項15】
Bが、フェニル基を表す、請求項14に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項16】
L”が、−CO−、−CR”=CR”’−、−C≡C−、−NR”−CO−、−CO−NR”−、−SO−NR”−、−NR”−SO−、−NR”−CO−NR”’−から選択される連結基を表し、式中、R”及びR”’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表す、請求項1から15までのいずれか一項に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項17】
L”が、−CO−、−C≡C−、−NR”−CO−、−CO−NR”−、及び−NR”−CO−NR”’−から選択される連結基を表し、式中、R”及びR”’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表す、請求項16に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項18】
L”が、−CO−、−C≡C−、−NH−CO−、又は−NH−CO−NH−を表す、請求項17に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項19】
Cが、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、フェニル、及び−NR””−CO−NHR””’からなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、芳香族単環式及び/又は二環式の炭素環基及び/又は複素環基を表し、式中、R””及びR””’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表す、請求項1から18までのいずれか一項に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項20】
Cが、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルコキシ−アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルコキシ−アルキル、シクロアルコキシ−アルコキシ、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、カルボキシ、カルバモイル、アミド、スルファモイル、フェニル、及び−NR””−CO−NHR””’からなる群から選択される置換基で場合によっては1回又は複数回置換された、芳香族単環式及び/又は二環式の炭素環基及び/又は複素環基を表し、式中、R””及びR””’は、互いに独立に、水素、アルキル、フェニル、又はベンジルを表す、請求項19に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項21】
Cが、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、及び−NR””−CO−NHR””’から選択される置換基で場合によっては1回又は2回置換された芳香族単環炭素環基を表し、式中、R””及びR””’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表す、請求項20に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項22】
Cが、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、及び−NR””−CO−NHR””’から選択される置換基で場合によっては1回又は2回置換された芳香族単環炭素環基を表し、式中、R””及びR””’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表す、請求項21に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項23】
L”が、連結基−NR”−CO−NY”−を表し、式中、R”は、水素又はアルキルを表し、Y”は、水素、アルキル、アリール−アルキル、又はヘテロアリール−アルキルを表し、
Cが、水素、アルキル、アリール−アルキル、又はヘテロアリール−アルキルを表す、請求項1から15までのいずれか一項に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項24】
L”が、連結基−NR”−CO−NY”−を表し、式中、R”は、水素又はアルキルを表し、Y”は、水素、アルキル、又はベンジルを表し、
Cが、水素、アルキル、又はベンジルを表す、請求項23に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項25】
L”が、連結基−NH−CO−NH−を表し、
Cが、水素、アルキル、又はベンジルを表す、請求項24に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項26】
5−(4−ウレイド−フェニル)−フラン−2−カルボン酸(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−アミド、
又はそのエナンチオマー、又はそのエナンチオマーの混合物、或いは薬剤として許容されるそれらの付加塩である、請求項25に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項27】
nが、2であり、
L’が、−NH−CO−又は−N(アルキル)−CO−を表し、
Aが、フラン−2,5−ジイルを表し、
Bが、フェニルを表し、
L”が、−NH−CO−又は−NR”−CO−NR”’−を表し、式中、R”及びR”’は、互いに独立に、水素又はアルキルを表し、
Cが、ハロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、−NH−CO−アルキル、−NH−CO−シクロアルキル、NH−CO−アルケニル、−NH−CO−NH、及び−NH−CO−NH−アルキルから選択される置換基で場合によっては1回又は2回置換されたフェニルを表す、請求項1に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項28】
(±)5−(4−ベンゾイルアミノ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(4−ニトロ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(4−アミノ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(4−アセチルアミノ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(4−アクリロイルアミノ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−{4−[4−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(3−エチル−ウレイド)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−[4−(3−フェニル−ウレイド)−フェニル]−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−{4−[3−(4−ニトロ−フェニル)−ウレイド]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
(±)5−{4−[3−(4−アミノ−フェニル)−ウレイド]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;又は
(±)5−{4−[3−(4−アセチルアミノ−フェニル)−ウレイド]−フェニル}−フラン−2−カルボン酸(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−アミド;
又はエナンチオマー、又はそのエナンチオマーの混合物、或いは薬剤として許容されるそれらの付加塩である、請求項27に記載のアザビシクロアリール誘導体。
【請求項29】
請求項1から28までのいずれか一項に記載のアザビシクロアリール誘導体、又は薬剤として許容されるその付加塩の治療有効量を、少なくとも1種の製薬上許容される担体又は希釈剤と一緒に含む薬剤組成物。
【請求項30】
ヒトを含めた哺乳動物の、コリン作動性受容体の調節に応答する疾患又は障害又は病態の治療、予防、又は緩和用の薬剤組成物/医薬品を製造するための、請求項1から28までのいずれか一項に記載のアザビシクロアリール誘導体、又は薬剤として許容されるその付加塩の使用。
【請求項31】
前記疾患、障害、又は病態が、中枢神経系に関係する、請求項30に記載の使用。
【請求項32】
前記疾患、障害、又は病態が、不安、認知障害、学習欠陥、記憶障害及び機能障害、アルツハイマー病、注意欠陥、注意欠陥多動性障害、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、ジルドラトゥレット症候群、うつ病、躁病、躁鬱病、統合失調症、強迫性障害(OCD)、パニック障害;神経性食欲不振症、過食症、及び肥満などの摂食障害、ナルコレプシー、侵害受容、AIDS認知症、老人性認知症、パーリフェリックニューロパシー、自閉症、失読症、遅発性ジスキネジア、運動亢進症、癲癇、過食症、外傷後症候群、対人恐怖症、睡眠障害、仮性認知症、ガンザー症候群、月経前症候群、晩期黄体期症候群、慢性疲労症候群、無言症、トリコチロマニー、及び時差ボケである、請求項31に記載の使用。
【請求項33】
前記疾患、障害、又は病態が、痙攣性障害、狭心症、早産、痙攣、下痢、喘息、癲癇、遅発性ジスキネジア、運動亢進症、早発射精、及び勃起障害を含めた、平滑筋収縮に関連する、請求項30に記載の使用。
【請求項34】
前記疾患、障害、又は病態が、甲状腺中毒症、クロム親和性細胞腫、高血圧症、不整脈などの内分泌系に関係する、請求項30に記載の使用。
【請求項35】
前記疾患、障害、又は病態が、一過性無酸素症及び誘発性神経変性を含めた神経変性疾患である、請求項30に記載の使用。
【請求項36】
前記疾患、障害、又は病態が、アクネや酒さなどの炎症性皮膚障害、クーロン病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、及び下痢を含めた炎症性障害である、請求項30に記載の使用。
【請求項37】
前記疾患、障害、又は病態は、急性、慢性、又は習慣性の軽い、穏やかな、さらには激しい疼痛、並びに神経障害性疼痛、片頭痛によって引き起こされる疼痛、術後痛、幻肢痛、神経障害性疼痛、慢性頭痛、中心性疼痛、糖尿病性神経障害、治療後神経痛、又は末梢神経傷害に関係する疼痛である、請求項30に記載の使用。
【請求項38】
前記疾患、障害、又は病態が、たばこなどのニコチン含有製品、ヘロイン、コカイン、モルヒネなどのオピオイド、ベンゾジアゼピン薬剤、ベンゾジアゼピン様薬剤、及びアルコールを含めた習慣性物質の使用を中止することによって引き起こされる禁断症状に関連する、請求項30に記載の使用。
【請求項39】
ヒトを含めた動物生体の疾患又は障害又は病態の治療、予防、又は緩和の方法であって、前記障害、疾患、又は病態が、コリン作動性受容体の調節に応答し、請求項1から28までのいずれか一項に記載のアザビシクロアリール誘導体の治療有効量を、それを必要とするヒトを含めたこうした動物生体に投与するステップを含む方法。

【公表番号】特表2007−538046(P2007−538046A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517236(P2007−517236)
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【国際出願番号】PCT/EP2005/052107
【国際公開番号】WO2005/111033
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(505377201)ノイロサーチ アクティーゼルスカブ (135)
【Fターム(参考)】