説明

新規な抗エストロゲンステロイド、ならびに関連の薬学的組成物および使用法

【課題】抗エストロゲン剤として有用な新規なステロイド化合物を提供すること。
【解決手段】以下の構造式(III):


を有する化合物。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構造式(III):
【化1】

を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルであって、ここで:
mは、0〜6の範囲の整数であり;
r2は、任意の二重結合であり、そして、r2が存在する場合、RはCR1112であり、ここでR11およびR12は水素または低級アルキルであり、そしてr2が存在しない場合、Rは水素、アルキルまたはハロゲンであり;
は、水素、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アリール、アルカリール、−ONO、−OR13および−SR13からなる群から選択され、ここでR13は、アルキル、アシルまたはアリールであり;
は、水素、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アリール、アルカリール、シアノ、−OR13および−SR13からなる群から選択され、ここでR13は上記で定義されたとおりであり;
は、水素または低級アルキルであり;
は、水素、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ、−CHCH=CH、−CHO、−NR1415および−(CH)NR1415からなる群から選択され、ここでR14およびR15は同じでもまたは異なっていてもよく、水素またはアルキルのいずれかであるか、あるいはさらなる窒素ヘテロ原子を必要に応じて含む5または6員シクロアルキル基を一緒に形成し;
は、水素、アルキル、アシル、−C(O)−アリール、−C(O)−アルキルおよび−SONHからなる群から選択され;
は、水素、ハロゲン、−NO、−CHO、−CHCH=CH、−NR1617および−(CH)NR1617からなる群から選択され、ここでR16およびR17は、同じでもまたは異なっていてもよく、水素、アルキルまたはアセチルのいずれかであり;
は、水素、ヒドロキシル、−OR18および−SR18からなる群から選択され、ここでR18は、低級アルキル、低級アシルまたはアリールであり;
22は、水素またはアルキルであり;
21は、−(R31n4−Z−(R32n5−[L’−(R33n6n7−[Z−(R34))n8n9−JR2930であって、ここでR31、R32、R33およびR34はアルキレンまたはアルケニレンであり、ZおよびZは、独立して、酸素またはイオウであり、L’は、−C(O)−、O、S、R35が水素または低級アルキルである−NR35、あるいは、5または6員環部分であって、N、OおよびSならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を必要に応じて含み、かつアルキル、アルケニル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルケニル、およびハロゲン化アルコキシ、カルボキシル、ヒドロキシ、アミノ、アルキル置換アミノ、ニトロ、シアノ、ならびにハロゲンからなる群から選択される1個以上の置換基で必要に応じて置換された、芳香族であってもまたはなくてもよい、5または6員環部分であり、Jは、NまたはCHであり、n4、n5、n6、n7、n8およびn9は、独立して、0または1であり、R29およびR30は同じでもまたは異なっていてもよく、独立して、水素、低級アルキル、およびハロアルキルからなる群から選択されるか、あるいは、一緒に環状置換基J’
【化2】

を形成し、ここでQは、NR36、OまたはCHであり、R36は、水素または低級アルキルであり、Q’は、オキソまたはCHであり、iは0または1であるが、ただし、Jが、CHである場合、R29およびR30は、一緒にJ’を形成し、そしてここで、R21は、必要に応じて1個以上の利用可能な炭素原子において、アルキル、アルケニル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルケニル、およびハロゲン化アルコキシ、カルボキシル、ヒドロキシ、アミノ、アルキル置換アミノ、ニトロ、シアノ、ならびにハロゲンからなる群から選択される1個以上の置換基で置換されるが、だたし、mが0であり、R21が、−O(CHN(CHまたは−O(CHN(CHCHである場合、R22は、メチル以外であり;そして
23は、水素または低級アルキルである、
化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステル。
【請求項2】
以下の構造式(IIIa):
【化3】

を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルであって、ここで:
mは、1〜6の範囲の整数であり;
nは、0または1であり;
pは、0〜6の範囲の整数であり;
r2は、任意の二重結合であり、そして、r2が存在する場合、RはCR1112であり、ここでR11およびR12は水素または低級アルキルであり、そしてr2が存在しない場合、Rは水素、アルキルまたはハロゲンであり;
は、水素、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アリール、アルカリール、−ONO、−OR13および−SR13からなる群から選択され、ここでR13は、アルキル、アシルまたはアリールであり;
は、水素、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アリール、アルカリール、シアノ、−OR13および−SR13からなる群から選択され、ここでR13は上記で定義されたとおりであり;
は、水素または低級アルキルであり;
は、水素、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ、−CHCH=CH、−CHO、−NR1415および−(CH)NR1415からなる群から選択され、ここでR14およびR15は同じでもまたは異なっていてもよく、水素またはアルキルのいずれかであるか、あるいはさらなる窒素ヘテロ原子を必要に応じて含む5または6員シクロアルキル基を一緒に形成し;
は、水素、アルキル、アシル、−C(O)−アリール、−C(O)−アルキルおよび−SONHからなる群から選択され;
は、水素、ハロゲン、−NO、−CHO、−CHCH=CH、−NR1617および−(CH)NR1617からなる群から選択され、ここでR16およびR17は、同じでもまたは異なっていてもよく、水素、アルキルまたはアセチルのいずれかであり;
は、水素、ヒドロキシル、−OR18および−SR18からなる群から選択され、ここでR18は、低級アルキル、低級アシルまたはアリールであり;
10は、メチルまたはエチルであり;
23は、水素または低級アルキルであり;
24およびR25は、両方とも水素であるか、または両方とも単共有結合を介して互いに結合したメチレンであり;
29およびR30は、独立して、水素、低級アルキル、もしくはハロゲン化低級アルキルであるか、または互いに連結してヘテロシクロアルキル環を形成し;そして
Lは、N、OおよびSならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を必要に応じて含み、かつアルキル、アルケニル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルケニル、およびハロゲン化アルコキシ、カルボキシル、ヒドロキシ、アミノ、アルキル置換アミノ、ニトロ、シアノ、ならびにハロゲンからなる群から選択される1個以上の置換基で必要に応じて置換された、芳香族であってもまたはなくてもよい、5または6員環部分である、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステル。
【請求項3】
以下の構造式(IIIb):
【化4】

を有する、請求項2に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルであって、ここで、R29およびR30は、低級アルキルであるか、または互いに連結して5もしくは6員複素環式環を形成し、そして、Q、Q、QおよびQは、独立して、水素、ヒドロキシル、カルボキシル、アルコキシ、アルキル、ハロゲン、アミノ、およびアルキル置換アミノからなる群から選択される、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステル。
【請求項4】
以下:
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[2’−メトキシ−4’−(ジエチルアミノメチル)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン;
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[3’−メトキシ−4’−(ピペリジノメチル)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン;
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[2’−メトキシ−4’−(4”−メチルピペラジノメチル)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン;
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[2’−メトキシ−4’−(ピロリジノメチル)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン;
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[2’−メトキシ−4’−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン;
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[5’−(N,N−ジエチルアミノメチル)−2’−ピリジンオキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン;
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[4’−(2”−(N,N−ジエチルアミノ)エトキシ)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン;
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[4’−(2”−ピペリジノエトキシ)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン;
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[4’−(2”−N,N−ジメチルアミノ)エトキシ)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン;
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[4’−(2”−ピペリジノメチル)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン、
からなる群より選択される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステル。
【請求項5】
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[2’−メトキシ−4’−(ジエチルアミノメチル)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステル。
【請求項6】
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[3’−メトキシ−4’−(ピペリジノメチル)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステル。
【請求項7】
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[2’−メトキシ−4’−(4”−メチルピペラジノメチル)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステル。
【請求項8】
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[2’−メトキシ−4’−(ピロリジノメチル)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステル。
【請求項9】
3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[2’−メトキシ−4’−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステル。
【請求項10】
エストロゲン依存性障害を有する個体を処置するための薬学的組成物であって、治療的有効量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項11】
前記エストロゲン依存性障害が乳癌である、請求項10に記載の薬学的組成物。
【請求項12】
前記エストロゲン依存性障害が子宮癌である、請求項10に記載の薬学的組成物。
【請求項13】
非エストロゲン依存性癌を有する個体を処置するための薬学的組成物であって、治療的有効量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項14】
前記癌が多剤耐性である、請求項13に記載の薬学的組成物。
【請求項15】
哺乳動物個体の身体における骨質量を増加するための薬学的組成物であって、有効骨質量増加量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項16】
哺乳動物個体の身体における骨損失を阻害するための薬学的組成物であって、有効骨損失阻害量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項17】
哺乳動物個体の身体における、血清コレステロールを低下させるための薬学的組成物であって、有効血清コレステロール低下量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項18】
肺高血圧症を阻害するための薬学的組成物であって、治療的有効量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項19】
閉経後の雌個体における皮膚萎縮を阻害するための薬学的組成物であって、有効量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項20】
閉経後の雌個体における膣萎縮を阻害するための薬学的組成物であって、有効量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項21】
閉経後の雌個体におけるエストロゲン依存性CNS障害を阻害するための薬学的組成物であって、有効量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項22】
哺乳動物個体の身体における骨粗鬆症を処置するための薬学的組成物であって、治療的有効量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項23】
閉経後のヒト女性におけるCNS障害を阻害するための薬学的組成物であって、治療的有効量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項24】
抗エストロゲン剤を投与するための薬学的組成物であって、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせた、治療有効量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルを含有する、薬学的組成物。
【請求項25】
Lが、フェニレン、メトキシ置換フェニレン、ヨード置換フェニレン、-NH-、-N(CH3)-または-O-である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−31446(P2007−31446A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−271307(P2006−271307)
【出願日】平成18年10月2日(2006.10.2)
【分割の表示】特願平11−535172の分割
【原出願日】平成10年12月23日(1998.12.23)
【出願人】(593195026)エスアールアイ インターナショナル (14)
【氏名又は名称原語表記】SRI INTERNATIONAL
【Fターム(参考)】