説明

新規のベンズアミジン誘導体、その製造方法およびそれを含む薬学組成物

本発明は、新規のベンズアミジン誘導体、その製造方法およびそれを含む薬学組成物に関する。本発明のベンズアミジン誘導体は、非常に低い濃度で破骨細胞に対する分化を効果的に抑制し、小柱骨量を大幅増加させることにより、骨粗しょう症の予防および治療に有用に使用できる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、新規のベンズアミジン誘導体、その製造方法およびそれを含む薬学組成物に関する。
【0002】
〔背景技術〕
骨は、身体の物理的支持体であって、必要な骨量と構造を保存する役割を果たしている。また、骨は、カルシウム(Ca2+)などの保管庫であって、カルシウムなどの血中濃度の維持に重要な役割を果たしている。このような機能を行うために必要な対応として、骨は常に分解作用とリモデリングを調整して履行する。よって、骨は骨吸収と骨形成の両方ともが盛んに進んで、代謝的平衡へと至る動的な状態である。このような骨吸収と骨形成間の平衡関係が崩れると、骨吸収が骨形成を相対的に上回ることになり、骨密度または骨量の減少を引き起こして骨強度が維持されていない状態である骨粗しょう症が現れるおそれがある。この骨粗しょう症は中老年層の女性に特に多く見られる疾患である。
【0003】
骨粗しょう症(osteoporosis)は、骨吸収と骨形成のバランスが崩れて発生するもので、骨形成より過多に骨吸収が進むことに起因した疾患である。骨粗しょう症は、骨組織の石灰が減少して骨の緻密質が薄くなり、それにより骨髄腔が広くなり、症状の進展に伴って骨が弱くなるため、小さい衝撃にも骨折し易い。骨組織は、造骨細胞によって形成され、破骨細胞によって破壊吸収が絶え間なく繰り返し行われる動的な組織である。
【0004】
骨粗しょう症に関連し、過去には主に骨の無機質、すなわちカルシウムとリンの代謝異常を中心としてその研究が行われてきたが、その発病メカニズムの解明は未だ大きい進展を見せていない。
【0005】
現在骨粗しょう症治療剤として使用されている物質には、ビスホスフォネート製剤(アレンドロネート、エチドロネート)、ホルモン製剤(ラロキシフェン)、ビタミンD製剤、カルシトニン製剤、カルシウム製剤などがある。ところが、ビスホスフォネート製剤は、吸収率が低下し、服用方法がやかましいうえ、食道塩を誘発させるという欠点があり、ホルモン製剤は、一生服用しなければならないうえ、長期投与の場合には乳癌、子宮癌、胆石および血栓症などの副作用が現れるという欠点がある。また、ビタミンD製剤は高価で効果が不確実であるという欠点、カルシトニン製剤は高価で投与方法が難しいという欠点、カルシウム製剤は副作用が少ないが、治療よりは予防効果に局限されるという欠点がある。
【0006】
骨粗しょう症は、薬物の短期投与のみでは治療することができず、薬物の長期投与が必須的である。よって、薬物を長期投与するときに前述したような副作用がない、優れた薬効を持つ新規物質の必要性が求められている。
【0007】
〔発明の開示〕
〔技術的課題〕
そこで、本発明者らは、骨粗しょう症に対する効果的な治療剤を開発するために鋭意研究したところ、新規のベンズアミジン誘導体を合成することになったが、これらの化合物が破骨細胞による骨吸収抑制効果に優れて骨粗しょう症の治療および予防に優れることを確認し、本発明を完成した。
【0008】
〔技術的解決方法〕
本発明の目的は、新規のベンズアミジン誘導体を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、新規のベンズアミジン誘導体の製造方法を提供することにある。
【0010】
本発明の別の目的は、新規のベンズアミジン誘導体を含む、骨粗しょう症の予防および治療用薬学組成物を提供することにある。
【0011】
〔発明を実施するための最善の様態〕
一つの様態として、本発明は、下記化学式1で表される新規のベンズアミジン誘導体を提供する。
[化学式1]
【0012】
【化1】

式中、Rはピリジンおよび
【0013】
【化2】

の中から選ばれた一つの基で置換された、あるいは非置換のC〜Cアルキル;C〜Cシクロアルキル;フェニル;ベンジル;C〜Cアルキルで置換された、あるいは非置換のピリジニル;グアニジノ;NR;CHNR
【0014】
【化3】

(AはC〜Cアルキルであり、mは2〜6の整数である);またはC〜Cアルキルで置換された、あるいは非置換の
【0015】
【化4】

であり;
は1次または2次アミンであって、NR
【0016】
【化5】

、ピロリジン、ピペリジンまたはイミダゾールであり;
およびRはそれぞれ水素;ハロゲン;ヒドロキシ;ハロゲンで置換された、あるいは非置換のC〜Cアルキル;C〜Cシクロアルキルアミノ;C〜Cアルコキシ;C〜Cアルカノイルオキシ;C〜Cアルケニルオキシ;フェニル−C〜Cアルコキシ;フェノキシ;C〜Cアルケノイルオキシまたはフェニル−C〜C-アルカノイルオキシ;またはカルボキシ、エステル化されたカルボキシおよびアミド化されたカルボキシの中から選ばれた一つの基で置換されたC〜Cシクロアルキルオキシ;またはアミノオキシであり;
は水素またはヒドロキシ基であり;
およびRはそれぞれ水素;ヒドロキシ、C1--〜Cアルコキシ、ピリジンおよび
【0017】
【化6】

の中から選ばれた一つの基で置換された、あるいは非置換のC〜Cアルキル;フェニル;ベンジル;ピリジニル;C〜Cアルキル、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、フェニル、ベンジル、ピリジンおよび
【0018】
【化7】

の中から選ばれた一つの基で置換されたカルボニル;またはC〜Cアルカンスルホニルであり;
およびRはそれぞれ水素;ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、モルホリン、イミダゾールおよびNR-の中から選ばれた一つの基で置換された、あるいは非置換のC〜Cアルキル;C〜Cアルコキシ;C〜Cシクロアルキル;フェニル;ベンジル;ピリジニル;モルホリン;C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フェニル、ベンジル、ピリジンおよび
【0019】
【化8】

の中から選ばれた一つの基で置換されたカルボニル;ハロゲン、C〜Cアルコキシおよびイミダゾールの中から選ばれた一つの基が置換されたC〜Cアルキルで置換されたカルボニル;またはC〜Cアルカンスルホニルであり;
10およびR11はそれぞれ水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシまたはハライドであり;
およびXはそれぞれO;S;NH;またはN−C〜Cアルキル、N−C〜Cシクロアルキル、N−ベンジルまたはN−フェニルであり;
はC〜Cアルキレン;C〜Cアルキレン−C〜Cアルケニレン−C〜Cアルキレン;C〜Cアルキレン−O−C〜Cアルキレン;C〜Cアルキレン−S−C〜Cアルキレン;C〜Cアルキレン−NH−C〜Cアルキレン;C〜Cアルキレン−フェニレン−C−Cアルキレン;C−Cアルキレン−ピリジレン−C−CアルキレンまたはC−Cアルキレン−ナフチレン−C〜Cアルキレン;C〜C-アルキルおよびヒドロキシルで置換されたC〜Cアルキレン;C〜Cアルキレンカルボニル;またはピペラジンによって中絶されたC〜Cアルキレンであり;
YはO、S、NRまたはCHであり;
QはCHまたはカルボニルであり;
nは0〜6の整数である。
【0020】
前記化学式1において、特にRはメチル、エチル、イソプロピル、シクロヘキシル、フェニル、ピリジニル、NR、CHNR
【0021】
【化9】

または
【0022】
【化10】

(AはC〜Cアルキルであり、mは4〜5の整数である)であり;
は1次または2次アミンであって、NR
【0023】
【化11】

、ピペリジンまたはイミダゾールであり;
およびRはそれぞれ水素、メチル、エチル、ハロゲン、ヒドロキシまたはメトキシであり;
は水素またはヒドロキシであり;
およびRはそれぞれ水素、メチル、エチル、イソブチリル、メトキシエチル、2−モルホリノエチルまたはベンジルであり;
8-およびRはそれぞれ水素;メチル;エチル;プロピル;イソプロピル;ブチル;イソブチル;t−ブチル;シクロプロピル;シクロヘキシル;ヒドロキシ、メトキシ、2−モルホリノおよびNR7-の中から選ばれた一つの基で置換されたエチル;3−イソプロポキシおよび3−イミダゾールの中から選ばれた一つの基で置換されたプロピル;3−ピリジニル、4−ピリジニルおよびイソプロピルの中から選ばれた一つの基で置換されたカルボニルであり;
10およびR11はそれぞれ水素またはメチルであり;
およびXはそれぞれ酸素、硫黄、アミンまたはメチルアミンであり;
はプロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレ、エチレン−O−エチレン、エチレン−NH−エチレン、ブチレンカルボニル、2−ブテニル、メチレン−1,2−フェニレン−メチレン、メチレン−1,3−フェニレン−メチレン、メチレン−1,4−フェニレン−メチレン、またはメチレン−ピリジニル−メチレンであり;
YはO、Sまたはメチルアミノであり;
QはCHまたはカルボニルであり;
nは0〜3の整数である。
【0024】
本発明の化学式1の化合物において、RおよびRは−O−(CH−O−を基準としてオルトまたはメタに位置し、−C(NH)=N−Rはメタまたはパラに位置する。
【0025】
本発明の化学式1のベンズアミジン誘導体のうち、好ましい化合物は、具体的に下記の通りである:
1)N−ヒドロキシ−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
2)4−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
3)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−メチル−5−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
4)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−メチル−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
5)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(3−イミダゾール−1−イル−プロピルアミノ)−エチル]−2−メチル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
6)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
7)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(3−イソプロポキシ−プロピルアミノ)−エチル]−2−メチル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
8)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−ブチルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−N−ヒドロキシ−ベンズアミジン、
9)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−イミダゾール−1−イル−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
10)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−シクロヘキシルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
11)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−ジエチルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
12)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−{2−[ビス−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−エチル}−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
13)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−ジイソプロピルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
14)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−エチル]−2−メチル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンジルアミジン、
15)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−メチル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
16)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−アミノ−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
17)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(2−ジメチルアミノ−エチルアミノ)−エチル]−2−メチル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
18)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−メチル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
19)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−メチル−5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
20)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−{2−[ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−エチル}−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
21)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
22)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
23)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−2−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
24)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−2−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
25)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−ピリジン−3−イル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
26)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−イミダゾール−1−イル−エチル)−2−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
27)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−イソプロピル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
28)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−イソプロピル−5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジ、
29)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−イミダゾール−1−イル−エチル)−2−イソプロピル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
30)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−イソプロピル−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
31)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(3−イミダゾール−1−イル−プロピルアミノ)−エチル]−2−イソプロピル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
32)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−イソプロピル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
33)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
34)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−シクロヘキシル−5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
35)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−シクロヘキシル−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
36)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
37)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−ジメチルアミノ−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
38)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−ジプロピルアミノ−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
39)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−シクロプロピルアミノ−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
40)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−アミノ−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
41)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−2−フェニル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
42)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−エチル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
43)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−エチル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
44)N−ヒドロキシ−4−(4−{4−[2−メチル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ブトキシ)−ベンズアミジン、
45)4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
46)4−(5−{4−[2−メチル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
47)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−メチルアミノ−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
48)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−メチルアミノ−5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
49)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−メチルアミノ−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
50)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−メチルアミノ−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
51)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(3−イミダゾール−1−イル−プロピルアミノ)−エチル]−2−メチルアミノ−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
52)4−(5−{4−[2−メチルアミノ−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
53)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−ジメチルアミノ−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
54)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−ジメチルアミノ−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
55)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−(イソブチリル−メチル−アミノ)−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
56)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−[ベンジル−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−アミノ]−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
57)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−ジエチルアミノ−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
58)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−[ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
59)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−モルホリン−4−イル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
60)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−モルホリン−4−イル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
61)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−2−モルホリン−4−イル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
62)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−モルホリン−4−イル−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
63)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−2−ピペラジン−1−イル−メチル−チアゾール−4−1−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
64)4−(5−{4−[2−モルホリン−4−イル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
65)N−ヒドロキシ−(5−{4−[5−(2−イソブチリルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
66)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−{2−[イソブチル−(ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−エチル}−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
67)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−{2−[シクロプロピル−(ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−エチル}−2−イソプロピル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
68)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(2−シクロヘキシル−5−{2−[シクロプロピル−(ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−エチル}−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
69)N−ヒドロキシ−4−{5−4−(5−メチルカルバモイル−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ}−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
70)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−イソプロピルカルバモイル−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
71)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−{3−イミダゾール−1−イル−プロピルカルバモイル}−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、および
72)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(2−アミノ−5−メチルカルバモイル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン。
【0026】
本発明の化学式1のベンズアミジン誘導体は、薬学的に許容される塩の形で使用することができ、塩としては、薬学的に許容される遊離酸によって形成された酸付加塩が有用である。遊離酸としては無機酸と有機酸を使用することができる。無機酸としては塩酸、臭素酸、硫黄酸、リン酸などを使用することができ、有機酸としてはクエン酸、酢酸、乳酸、酒石酸、フマル酸、ギ酸、プロピオン酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、マレイン酸、安息香酸、グルコン酸、グルコール酸、コハク酸、4−モルホリンエタンスルホン酸、カンファースルホン酸、4−ニトロベンゼンスルホン酸、ヒドロキシ−0−スルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ガラクツロン酸、エンボニン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸などを使用することができる。好ましくは無機酸として塩酸を使用し、有機酸としてメタンスルホン酸を使用することができる。
【0027】
本発明において、化学式1の化合物の置換基に使用された用語は次のように定義される:
用語「ハロゲン」とは、ハロゲン族原子を示し、例えば塩素、フッ素、臭素、ヨウ素などのラジカルを含む。
【0028】
用語「アルキル」とは、炭素数1〜6の直鎖または側鎖の飽和炭化水素ラジカルを意味し、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどを含む。
【0029】
用語「アルコキシ」とは、炭素数1〜6の直鎖または側鎖のアルキルが酸素に連結されたラジカルを意味し、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシなどを含む。
【0030】
用語「シクロアルキル」とは、炭素数3〜6の非芳香族炭化水素環を意味し、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを含む。
【0031】
用語「アルケニル」とは、炭素数2〜6の直鎖または側鎖の不飽和炭化水素を意味し、少なくとも一つの二重結合を有する。
【0032】
用語「アルカノイルオキシ」とは、アルキル基の末端炭素原子がカルボニルラジカルで置換されたオキシ含有ラジカルを意味する。
【0033】
用語「アルケノイルオキシ」とは、アルケニル基の末端炭素原子がカルボニルラジカルで置換されたオキシ含有ラジカルを意味する。
【0034】
用語「アルケニルオキシ」とは、オキシ含有アルケニル基を意味する。
【0035】
用語「アルキレン」とは、2つ以上の共有結合のための結合点を有する炭素数1〜7の直鎖または側鎖の飽和炭化水素ラジカルを意味し、例えばメチレン、エチレン、メチルエチレン、イソプロピリデンなどを含む。
【0036】
用語「アルケニレン」は、2つ以上の共有結合のための結合点、および一つ以上の二重結合を有する炭素数2〜7の直鎖または側鎖の不飽和炭化水素ラジカルを意味し、例えば1,1−ビニリデン(CH=C)、1,2−ビニリデン(−CH=CH−)、1,4−ブタジエニル(−CH=CH−CH=CH−)などを含む。
【0037】
用語「カルボニル」は、4つの共有結合のうち2つが酸素原子と共有された炭素ラジカルを意味する。
【0038】
別の様態として、本発明は、化学式1のベンズアミジン誘導体の製造方法を提供する。
【0039】
がC〜Cアルキル;ピリジンで置換されたC〜Cアルキル;C〜Cシクロアルキル;ベンジル;フェニル;アミノ;グアニジノ;ピリジニル;C〜Cアルキルで置換されたピリジニル;または
【0040】
【化12】

(AはC〜Cアルキルであり、mは2〜6の整数である。)であり、QがCHである化学式1の化合物は、下記1)〜8)の段階を含んで下記反応式1のように製造できる:
1)化学式2の化合物を化学式3の化合物と無機塩基の存在下に反応させて化学式4の化合物を製造する段階、
2)化学式5の化合物を前記1)段階で得た化学式4の化合物と無機塩基の存在下に反応させて化学式6の化合物を製造する段階、
3)前記2)段階で得た化学式6の化合物を酸塩化物化合物(7)と反応させて化学式8のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
4)前記3)段階で得た化学式8の化合物を臭素化合物と反応させて化学式9のα−臭素化化合物を製造する段階、
5)前記4)段階で得た化学式9のα−臭素化化合物を化学式10のチオアミド化合物と反応させ、化学式11のチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
6)前記5)段階で得た化学式11の化合物をヨウ化ナトリウムと反応させて化学式12のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
7)前記6)段階で得た化学式12の化合物を化学式13の1次または2次アミン化合物と反応させて化学式14のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
8)前記7)段階で得た化学式14の化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させて化学式1aのベンズアミジン誘導体を製造する段階。
【0041】
[反応式1]
【0042】
【化13】

前記反応式1において、R、R、R、R、X、X、Xおよびnは前記化学式1の化合物で定義した通りである。
【0043】
がCHNHRまたはNHR(Rが水素の場合は除く)であり、QがCHである化学式1の化合物は、次の1)〜5)段階を含んで下記反応式2のように製造できる:
1)前記反応式1)の4)段階で得た化学式9のα−臭素化化合物を化学式15のチオアミド化合物と反応させ、化学式16のアミノチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
2)前記1)段階で得た化学式16の化合物をヨウ化ナトリウムと反応させて化学式17のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
3)前記2)段階で得た化学式17の化合物を化学式13の1次または2次アミン化合物と反応させて化学式18のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
4)前記3)段階で得た化学式18の化合物を化学式19のハライド化合物と反応させ、化学式20の1次アミンで置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
5)前記4)段階で得た化学式20の化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させて化学式1bのベンズアミジン誘導体を製造する段階。
【0044】
[反応式2]
【0045】
【化14】

前記反応式2において、R、R3-、R、R、R、X、XおよびXは前記化学式1の化合物で定義した通りであり、nとmは0〜6の整数であり、Rが水素の場合は除く。
【0046】
がCHNRまたはNR(Rおよび/またはRが水素の場合は除く)であり、QがCHである化学式1の化合物は、次の段階1)および2)を含んで下記反応式3のように製造できる:
1)前記反応式2の4)段階で得た化学式20の化合物を化学式21のハライド化合物と反応させ、化学式22の2次アミンで置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
2)前記1)段階で得た化学式22の化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させて化学式1cのベンズアミジン誘導体を製造する段階。
【0047】
[反応式3]
【0048】
【化15】

前記反応式3において、R、R、R、R、R、R7-、X、XおよびXは前記化学式1の化合物で定義した通りであり、nとmは0〜6の整数であり、Rおよび/またはRが水素の場合は除く。
【0049】

【0050】
【化16】

または
【0051】
【化17】

で置換されたC〜Cアルキルであり、QがCHである化学式1の化合物は、次の段階1および2)を含んで下記反応式4のように製造できる:
1)前記反応式2の3)段階で得た化学式18の化合物を、化学式23の鎖の両端がハロゲンで置換された化合物と反応させ、化学式24のヘテロ環で置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
2)前記1)段階で得た化学式24の化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させて化学式1dのベンズアミジン誘導体を製造する段階。
【0052】
[反応式4]
【0053】
【化18】

前記反応式4において、R、R、R、R、X、X、XおよびYは、前記化学式1の化合物で定義した通りであり、nとmは0〜6の整数である。
【0054】
QがCHであり、RがHNRある(Rがカルボニルを含む場合、但し、R8-が水素の場合は除く)化学式1の化合物は、次の1)〜4)の段階を含んで下記反応式5のように製造できる。
【0055】
1)前記反応式1の6)段階で得た化学式12の化合物をフタルイミドカリウムと反応させて化学式25のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
2)前記1)段階で得た化学式25の化合物をヒドラジン水和物と反応させ、化学式26のアミノ基が付いているベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
3)前記2)段階で得た化学式26の化合物を化学式27のハライド化合物と反応させ、1次アミンが置換された化学式14aのベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
4)前記3)段階で得た化学式14aの化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させて化学式1eのベンズアミジン誘導体を製造する段階。
【0056】
[反応式5]
【0057】
【化19】

前記反応式5において、R、R、R、R、R、X、XおよびXは、前記化学式1の化合物で定義した通りであり、nは0〜6の整数である。
【0058】
QがCHであり、RがNRである(Rがカルボニルを含んでいない場合、但し、RおよびRが両方とも水素の場合は除く)化学式1の化合物は、次の1)〜3)の段階を含んで下記反応式6のように製造できる:
1)前記反応式1の6)段階で得た化学式12の化合物を化学式13の1次アミン化合物と反応させて化学式14bのベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
2)前記1)段階で得た化学式14bの化合物を化学式28のハライド化合物と反応させ、2次アミンが置換された化学式29のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
3)前記2)段階で得た化学式29の化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させて化学式1fのベンズアミジン誘導体を製造する段階。
【0059】
[反応式6]
【0060】
【化20】

前記反応式6において、R、R、R、R、R、R、X、XおよびXは、前記化学式1の化合物で定義した通りであり、nは0〜6の整数である。
【0061】
Qがカルボニルである前記化学式1の化合物は、次の1)〜7)の段階を含んで下記反応式7のように製造できる:
1)化学式30の化合物を前記反応式1の1)段階で得た化学式4の化合物と無機塩基の存在下に反応させて化学式31の化合物を製造する段階、
2)前記1)段階で得た化学式31の化合物を水素化ナトリウム、炭酸ジエチルと反応させて化学式32の化合物を得る段階、
3)前記2)段階で得た化合物32の化合物を臭素化合物と反応させて化学式33のα−臭素化化合物を得る段階、
4)前記3)段階で得た化学式33のα−臭素化化合物を化学式10のチオアミド化合物と反応させ、チアゾール基を持つ化学式34の化合物を得る段階、
5)前記4)段階で得た化学式34の化合物を水素化リチウムと反応させて化学式35の化合物を得る段階、
6)前記5)段階で得た化学式35の化合物をクロロギ酸イソブチルおよび化学式13の1次または2次アミン化合物と反応させて化学式36のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
7)前記6)段階で得た化学式36のベンゾニトリル誘導体をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させて化学式1gのベンズアミジン誘導体を製造する段階。
【0062】
[反応式7]
【0063】
【化21】

前記反応式7において、R、R、R、R、R-、X、XおよびXは、前記化学式1の化合物で定義した通りである。
【0064】
本発明のチアゾール誘導体が置換されたベンズアミジン誘導体の製造方法を具体的に説明すると、次の通りである:
前記反応式1〜反応式7において、化合物(2)、化合物(5)、酸塩化物(7)、化合物(4)、化合物(6)、化合物(8)、アミン(13)、チオアミド(10)、チオウレア(15)、ハライド化合物(19、21、27、29)、鎖の両端がハロゲンで置換された化合物(23)は、商業的に市販される物質を使用し、あるいは公知の方法で簡単に合成して使用することができる。
【0065】
次に、前記反応式1について具体的な化合物の例を挙げて説明する。
【0066】
段階1)は、4−シアノフェノール(2;R=H、X=0)と1−ブロモ−5−クロロペンタン(3;Br−X−Cl:X=ペンチレン)を塩基の存在下に反応させて4−(5−クロロペントキシ)ベンゾニトリル(4)を製造する。この際、塩基としては、無機塩基を使用することができ、好ましくは炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、および水素化ナトリウムよりなる群から選ばれたものを使用する。反応は10〜90℃で1〜9時間行うことが好ましく、反応溶媒としてはアセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどの溶媒を使用することが好ましい。
【0067】
段階2)は、前記段階1)で製造された4−(5−クロロペントキシ)ベンゾニトリル(4)とフェノール(5;R=H、X=0)を塩基の存在下に反応させて4−(5−フエノキシペンチルオキシ)ベゾニトリル誘導体(6)を製造する。化合物(6)を製造するための塩基としては、無機塩基を使用することができ、好ましくは炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、および水素化ナトリウムよりなる群から選ばれたものを使用する。反応は10〜90℃で1〜9時間行うことが好ましく、反応溶媒としてはアセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどの溶媒を使用することが好ましい。
【0068】
段階3)は、前記段階2)で製造された4−(5−フェノキシペンチルオキシ)ベンゾニトリル誘導体(6)と4−クロロブチリルクロライド(7;n=2)を無機酸の存在下に反応させて4−{5−[4−(4−クロロブチリル)フェノキシ]ペンチルオキシ}ベンゾニトリル化合物(8)を製造する。化合物(8)を製造するために使用される酸塩化物(7)は、置換基の長さに応じて適切なアルキル基を持つ酸塩化物(7)を選択することができる。このような酸塩化物化合物(7)は、3−ブロモプロピオニルクロライド、3−クロロプロピオニルクロライド、2,3−ジクロロプロピロニルクロライド、4−クロロブチリルクロライド、4−ブロモブチリルクロライドなどを使用することができ、商業的に市販される物質を使用し、或いは当業者であれば公知の方法で簡単に合成して使用することができる。この際、無機酸としては塩化アルミニウムを使用することができ、反応は−20〜30℃で2〜24時間行うことが好ましい。また、反応溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルムなどが適切である。化合物(8)を製造するための酸は、酢酸、臭素酸などの有機酸、または塩化アルミニウムなどの無機酸を使用することができ、反応は60〜100℃で10〜30時間行うことが好ましい。反応溶媒は反応の効率性を増加させるために過量の酸を溶媒として使用する。
【0069】
段階4)は、前記段階3)で製造された化合物(8)を臭素化合物と反応させてα−臭素化化合物(9)を製造する。この際、反応に使用される試薬は臭化銅(II)または臭素であることが好ましく、反応は20〜80℃で8〜24時間行うことが好ましく、反応溶媒としては酢酸エチルを使用する。
【0070】
段階5)は、前記段階4)で製造されたα−臭素化化合物(9)をチオアミド化合物(10)と反応させ、チアゾール環を持つ化合物(11)を製造する。この際、反応に使用されるチオアミド化合物(10)は、化学式1の化合物に置換基Rを導入するための物質であって、置換基の種類に応じて適切な置換基を持つチオアミド化合物(10)を選択することができる。また、この際、反応は、温度と時間がチオアミド化合物(10)の種類によって異なり、60〜90℃で5〜24時間行うことが好ましい。このようなチオアミド化合物(10)としては、例えばチオアセトアミド、チオプロピオンアミド、チオイソブチルアミド、チオメチルチオアセトアミド、チオヘキサノアミド、シクロヘキサンカルボチオ酸アミド、N−(2−アミノ−2−チオキソエチル)−2−メチルプロパンアミド、ピペリジン−4−カルボチオ酸アミド、チオウレオ、アミジノチオウレア、チオベンズアミド、グリシンチオアミド、2,2−ジメチルチオプロピオンアミドなどがあり、商業的に市販される物質、または公知の方法で簡単に合成することが可能な化合物である。また、反応溶媒としては、エタノール単一溶媒、またはエタノールと水の混合溶媒を使用する。
【0071】
段階6)は、前記段階5)で製造されたチアゾール環を持つ化合物(11)をヨウ化ナトリウムと反応させて化合物(12)を製造する。この際、反応は60〜90℃で1〜15時間行うことが好ましい。反応溶媒は2−ブタノン、アセトン、3−ペンタノン、メタノール、エタノール、アセトニトリルなどの単一溶媒、またはこれらと水の混合溶媒を使用することが好ましい。
【0072】
段階7)は、前記段階6)で製造された化合物(12)を1次または2次アミン化合物(13)と塩基の存在下に反応させて化合物(14)を製造する。化合物(14)を製造するために使用されるアミン化合物(13)は、化学式1の化合物に置換基Rを導入するための物質であって、置換基の種類に応じて適切なアミン化合物(13)を選択することができる。このようなアミン化合物(13)は、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、t−ブチルアミン、イソプロピルオキシプロピルアミン、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、ピリミジン、イミダゾール、N−メチルピペラジン、N−メチルエチルアミン、N,N−ジメチルエチルアミン、ジメトキシエチルアミン、イソブチリルアミン、ジヒドロキシエチルアミン、2,6−ジメチルモルホリン、チオモルホリン、アミノエチルモルホリン、アミノプロピルイミダゾール、アミノプロピルモルホリン、アミノエチルイミダゾール、シクロペンチルアミン、シクロプロピルアミン、シクロヘキシルアミンなどを使用することができるが、商業的に市販される物質を使用し、或いは当業者であれば公知の方法で簡単に合成して使用することができる。この際、塩基としては無機塩基を使用することができ、好ましくは水酸化ナトリウムおよび水素化ナトリウムよりなる群から選ばれたものを使用する。反応は、−10〜100℃で1〜24時間行うことが好ましい。また、反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが適切である。
【0073】
段階8)は、前記段階7)で製造された化合物(14)をアミン化合物と塩基の存在下に反応させて化学式1の化合物(1a)を製造する。この際、N−ヒドロキシアミジンの場合(R=OH)は、ヒドロキシルアミ塩酸塩を塩基の存在下に反応させ、塩基は、例えばトリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、ジエチルメチルアミン(EtNMe)、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、ピリジン、2,6−ジメチルピリジンなどの有機塩基、および例えば炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどの無機塩基よりなる群から選ばれたものを使用する。この際、反応は60〜90℃で1〜15時間行うことが好ましく、反応溶媒としてはメタノール、エタノール、アセトニトリルなどの単一溶媒、またはこれらと水の混合溶媒を使用することが好ましい。
【0074】
アミジンの場合(R=H)は、まず、塩酸メタノール溶液と10〜30℃で24〜48時間反応させてメトキシイミンを製造した後、溶媒を減圧除去し、アンモニアエタノール溶液と45〜60℃の温度で高圧反応器で24〜50時間反応させてアミジンを製造する。反応溶媒はエタノールを使用することが好ましい。
【0075】
次に、前記反応式2について具体的に説明する。
【0076】
段階1)は、前記反応式1の段階4)で製造されたα−臭素化化合物(9)をチオウレア化合物(15)と反応させ、アミノチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体(16)を製造する。この際、反応に使用されるチオウレア化合物(15)は、化学式1の化合物に置換基Rを導入するための物質であって、置換基の種類に応じて適切なアルキル基を持つチオウレア化合物(15)を選択することができる。この際、反応温度と時間はチオウレア化合物(15)の種類によって異なる。前記化合物は、商業的に市販される物質、または公知の方法で簡単に合成することが可能な化合物である。反応は60〜90℃で5〜24時間行うことが好ましく、反応溶媒としてはエタノール単一溶媒、またはエタノールと水の混合溶媒を使用する。
【0077】
段階2)は、前記段階1)で製造されたアミノチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体(16)をヨウ化ナトリウムと反応させて化合物(17)を製造する。この際、反応は60〜90℃で1〜15時間行うことが好ましく、反応溶媒は2−ブタノン、アセトン、3−ペンタノン、メタノール、エタノール、アセトニトリルなどの単一溶媒、またはこれらと水の混合溶媒を使用することが好ましい。
【0078】
段階3)は、前記段階2)で製造された化合物(17)をモルホリン(13;R)と塩基の存在下に反応させて化合物(18)を製造する。化合物(18)を製造するために使用されるアミン化合物(13)は、化学式1の化合物に置換基Rを導入するための物質であって、置換基の種類に応じて適切なアミン化合物(13)を選択することができる。このようなアミン化合物(13)は、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、t−ブチルアミン、イソプロピルオキシプロピルアミン、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、ピリミジン、イミダゾール、N−メチルピペラジン、N−メチルエチルアミン、N,N−ジメチルエチルアミン、ジメトキシエチルアミン、イソブチリルアミン、ジヒドロキシエチルアミン、2,6−ジメチルモルホリン、チオモルホリン、アミノエチルモルホリン、アミノプロピルイミダゾール、アミノプロピルモルホリン、アミノエチルイミダゾール、シクロペンチルアミン、シクロプロピルアミン、シクロヘキシルアミンなどを使用することができ、商業的に市販される物質を使用し、或いは当業者であれば公知の方法で簡単に合成して使用することができる。この際、塩基としては無機塩基を使用することができ、好ましくは水酸化ナトリウムおよび水素化ナトリウムよりなる群から選ばれたものを使用する。反応は−10〜100℃で1〜24時間行うことが好ましい。また、反応溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドなどが適切である。
【0079】
段階4)は、前記段階3)で製造されたアミノチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体(18)をハライド化合物(19)と塩基の存在下に反応させ、1次アミンで置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体(20)を製造する。この際、ハライド化合物(19)は、化学式1の化合物において置換基Rが1次アミンの場合、アミノ基に置換基を導入するための物質であって、置換基の種類に応じて適切な置換基とハライドを持つハライド化合物(19)を選択することができる。この際、反応は、温度と時間がハライド化合物(19)の種類によって異なり、0〜90℃で5〜24時間行うことが好ましい。このようなハライド化合物(15)には、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、臭化プロピル、2−クロロエチルメチルエーテル、クロロエチルモルホリン、3−ブロモメチルピリジン、ブロモエタノール、ベンジルブロマイド、ニコチノイルクロライド、エタンスルホニルクロライド、イソニコチノイルクロライド、ビスジブロマイドエチルエステル、アセトキシアセチルクロライド、メトキシアセチルクロライドなどがあるが、商業的に市販される物質、または公知の方法で簡単に合成することが可能な化合物である。また、反応溶媒としてはアセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどの溶媒を使用することが好ましい。
【0080】
段階5)は、前記段階4)で製造された1次アミンで置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体(20)をアミン化合物と前記反応式1の8段階と同一の条件および方法で反応させて化学式1bの化合物を製造する。
【0081】
次に、前記反応式3について具体的に説明する。
【0082】
段階1)は、前記反応式2の4)段階で製造された化合物(20)をハライド化合物(21)と塩基の存在下に反応させ、2次アミンで置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体(22)を製造する。この際、ハライド化合物(21)は、化学式1の化合物において置換基Rが2次アミンの場合に2番目の置換基を導入するための物質であって、置換基の種類に応じて適切な置換基とハライドを持つハライド化合物(21)を選択することができる。この際、反応は、温度と時間がハライド化合物(21)の種類によって異なり、0〜90℃で5〜24時間行うことが好ましい。このようなハライド化合物(21)には、例えばヨードメタン、ヨードエタン、プロピルブロマイド、2−クロロエチルメチルエーテル、クロロエチルモルホリン、3−ブロモメチルピリジン、ブロモエタノール、ベンジルブロマイド、ニコチノイルクロライド、エタンスルホニルクロライド、イソニコチノイルクロライドなどがあるが、商業的に市販される物質、または公知の方法で簡単に合成することが可能な化合物である。また、反応溶媒としてはアセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどの溶媒を使用することが好ましい。
【0083】
段階2)は、前記段階1)で製造された2次アミンで置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体(22)をアミン化合物と前記反応式1の8段階と同一の条件および方法によって反応させて化学式1cの化合物を製造する。
【0084】
次に、前記反応式4について具体的に説明する。
【0085】
段階1)は、反応式2の段階3)で製造されたアミノチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体(20)を、鎖の両端がハロゲンで置換された化合物(23)と塩基の存在下に反応させ、R
【0086】
【化22】

または
【0087】
【化23】

で置換されたC〜Cアルキルで置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体(20)を製造する。この際、鎖の両端がハロゲンで置換された化合物(23)は化学式1の化合物において置換基R
【0088】
【化24】

を導入するための物質であって、置換基の種類に応じて適切な化合物23を選択することができ、反応は0〜90℃で4〜24時間行うことが好ましい。このような化合物(23)にはメクロエチルアミン、ビスジブロマイドエチルエステル、1,5−ジブロモペンタンなどがあり、商業的に市販される物質、または公知の方法で簡単に合成することが可能な化合物である。反応溶媒としてはアセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどの溶媒を使用することが好ましい。
【0089】
段階2)は、前記段階1)で製造されたヘテロ環で置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体(24)をアミン化合物と前記反応式1の8)段階と同一の条件および方法で反応させて化学式1dの化合物を製造する。
【0090】
次に、前記反応式5について具体的に説明する。
【0091】
段階1)は、前記反応式1の段階6)で製造された化合物(12)とフタルイミドカリウムを塩基の存在下に反応させて化合物(25)を製造する。この際、塩基としては無機塩基を使用することができ、好ましくは水酸化ナトリウムおよび水素化ナトリウムよりなる群から選ばれたものを使用する。反応は0〜80℃で1〜24時間行うことが好ましい。また、反応溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが適切である。
【0092】
段階2)は、前記段階1)で製造された化合物(25)をヒドラジン水和物と反応させて化合物(26)を製造する。この際、反応は20〜90℃で1〜15時間行うことが好ましく、反応溶媒としてはメタノール、エタノール、アセトニトリルなどの単一溶媒、またはこれらと水の混合溶媒を使用することが好ましい。
【0093】
段階3)は、前記段階2)で製造された化合物(26)をハライド化合物(27)と塩基の存在下に反応させて化合物(14a)を製造する。この際、ハライド化合物(27)は、化学式1の化合物において置換基Rのアミンに置換基を導入するための物質であって、置換基の種類に応じて適切な置換基とハライドを持つハライド化合物(27)を選択することができる。この際、前記反応は、温度と時間がハライド化合物(27)の種類によって異なり、0〜90℃で5〜24時間行うことが好ましい。このようなハライド化合物(27)にはヨードメタン、ヨードエタン、プロピルブロマイド、2−クロロエチルメチルエーテル、クロロエチルモルホリン、3−ブロモメチルピリジン、ブロモエタノール、ベンジルブロマイド、ニコチノイルクロライド、エタンスルホニルクロライド、イソニコチノイルクロライドなどがあり、商業的に市販される物質、または公知の方法で簡単に合成することが可能な化合物である。また、反応溶媒としてはジクロロメタン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどを使用することが好ましい。
【0094】
段階4)は、前記段階3)で製造された化合物(14a)をアミン化合物と前記反応式1の8)段階と同一の条件および方法で反応させて化学式1eの化合物を製造する。
【0095】
次に、前記反応式6について具体的に説明する。
【0096】
段階1)は、前記反応式1の段階6)で製造された化合物(12)と1次アミン化合物(13)を塩基の存在下に反応させて化合物(14b)を製造する。この際、塩基としては無機塩基または有機塩基を使用することができ、好ましくは水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムおよびトリエチルアミンよりなる群から選ばれたものを使用する。反応は0〜80℃で1〜24時間行うことが好ましい。また、反応溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが適切である。
【0097】
段階2)は、前記段階1)で製造された化合物(14b)をハライド化合物(28)と塩基の存在下に反応させて化合物(29)を製造する。この際、ハライド化合物(28)は、化学式1の化合物において置換基Rのアミンに置換基を導入するための物質であって、置換基の種類に応じて適切な置換基とハライドを持つハライド化合物(28)を選択することができる。この際、前記反応は、温度と時間がハライド化合物(28)の種類によって異なり、0〜90℃で5〜24時間行うことが好ましい。このようなハライド化合物(28)にはヨードメタン、ヨードエタン、プロピルブロマイド、2−クロロエチルメチルエーテル、クロロエチルモルホリン、3−ブロモメチルピリジン、ブロモエタノール、ベンジルブロマイド、ニコチノイルクロライド、エタンスルホニルクロライド、イソニコチノイルクロライドなどがあり、商業的に市販される物質、または公知の方法で簡単に合成することが可能な化合物である。また、反応溶媒としてはジクロロメタン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどを使用することが好ましい。
【0098】
段階3)は、前記段階2)で製造された化合物(29)をアミン化合物と前記反応式1の8)段階と同一の条件および方法で反応させて化学式1fの化合物を製造する。
【0099】
次に、前記反応式7について具体的に説明する。
【0100】
段階1)は、前記反応式1の段階1)で製造された化合物(4)を4−ヒドロキシアセトフェノンと塩基の存在下に反応させて化合物(31)を製造する。この際、塩基としては無機塩基を使用することができ、好ましくは水酸化ナトリウムおよび水素化ナトリウムよりなる群から選ばれたものを使用する。反応は0〜80℃で1〜24時間行うことが好ましい。また、反応溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが適切である。
【0101】
段階2)は、前記段階1)で製造された化合物(31)を炭酸ジエチルと塩基の存在下に反応させて化合物(32)を製造する。この際、反応は0〜90℃で1〜15時間行うことが好ましく、反応溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドなどを使用することが好ましい。
【0102】
段階3)は、前記段階2)で製造された化合物(32)を臭素化合物と反応させてα−臭素化化合物(33)を製造する。この際、反応に使用される試薬は臭化銅II)または臭素であり、反応は20〜80℃で8〜24時間行うことが好ましく、反応溶媒としては酢酸エチルを使用する。
【0103】
段階4)は、前記段階3)で製造された化合物(33)をチオアミド化合物(10)と反応させ、チアゾール環を持つ化合物(34)を製造する。この際、反応に使用されるチオアミド化合物(10)は、化学式1の化合物に置換基Rを導入するための物質であって、置換基の種類に応じて適切な置換基を持つチオアミド化合物(10)を選択することができる。この際、前記反応は、温度と時間がチオアミド化合物(10)の種類によって異なり、60〜90℃で5〜24時間行うことが好ましい。このようなチオアミド化合物(10)としては、例えばチオアセトアミド、チオプロピオンアミド、チオイソブチルアミド、トリメチルチオアセトアミド、チオヘキサノアミド、シクロヘキサンカルボチオン酸アミド、N−(2−アミノ−2−チオキソエチル)−2−メチルプロパナミド、ピペリジン−4−カルボチオ酸アミド、チオウレア、アミジノチオウレア、チオアベンズアミド、グリシンチオアミド、2,2−ジメチルチオプロピオンアミドなどがあり、商業的に市販される物質、または公知の方法で簡単に合成することが可能な化合物である。また、反応溶媒としてはエタノール単一溶媒、またはエタノールと水の混合溶媒を使用する。
【0104】
段階5)は、前記段階4)で製造された化合物(34)を塩基の下で反応させて酸性化合物(35)を製造する。この際、反応に使用される塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなどがある。反応は0〜100℃で1〜24時間行うことが好ましい。また、反応溶媒としてはエタノール、メタノール、水の単一溶媒、またはエタノールと水の混合溶媒を使用する。
【0105】
段階6)は、前記段階5)で製造された化合物(35)をクロロギ酸アルキルおよびメチルアミン(R)と反応させてベンゾニトリル誘導体(36)を製造する。ベンゾニトリル誘導体(36)を製造するために使用されるアミン化合物は、化学式1の化合物に置換基Rを導入するための物質であって、置換基の種類に応じて適切なアミン化合物(13)を選択することができる。このようなアミン化合物(13)としては、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、t−ブチルアミン、イソプロピルオキシプロピルアミン、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、ピリミジン、イミダゾール、N−メチルピペラジン、N−メチルエチルアミン、N,N−ジメチルエチルアミン、ジメトキシエチルアミン、イソブチリルアミン、ジヒドロキシエチルアミン、2,6−ジメチルモルホリン、チオモルホリン、アミノエチルモルホリン、アミノプロピルイミダゾール、アミノプロピルモルホリン、アミノエチルイミダゾール、シクロペンチルアミン、シクロプロピルアミン、シクロヘキシルアミンなどを使用することができ、商業的に市販される物質を使用し、または当業者であれば公知の方法で簡単に合成して使用することができる。この際、クロロギ酸アルキルのアルキルとしてはメチル、エチル、n−プロピル、i−ブチル、n−ブチルなどを使用する。反応は0〜100℃で1〜24時間行うことが好ましい。また、反応溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが適切である。
【0106】
段階7)は、前記段階6)で製造された化合物(36)をアミン化合物および前記反応式1の段階8)と同一の条件および方法で反応させて化学式1gの化合物を製造する。
【0107】
別の様態として、本発明は、化学式1の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む骨粗しょう症の予防および治療用薬学組成物に関する。
【0108】
本発明において、用語「骨粗しょう症」は、残っている骨には構造上何の異常もなく、骨を形成する無機質と基質の量が過度に減少して骨にスポンジのように小孔が多く穿設されて脆くて折れ易い状態をいい、骨減少症とも呼ばれる。具体的な実施において、本発明の化学式1のベンズアミジン誘導体は、破骨細胞の分化を低濃度で著しく抑制させ、小柱骨量を大幅増加させる。よって、本発明のベンズアミジン誘導体は骨粗しょう症の予防および治療に有用に使用できる。
【0109】
本発明の組成物は、前記ベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩に加えて、前記ベンズアミジン誘導体と同一または類似の機能を示す有効成分を少なくとも1種含むことができる。
【0110】
本発明の組成物は、投与のために、前述した成分以外に、薬学的に許容される担体をさらに少なくとも1種含んで製造することができる。薬学的に許容される担体は、食塩水、滅菌水、リンガー液、緩衝食塩水、デキストロース溶液、マルトデキストリン溶液、グリセロール、エタノールおよびこれらの成分の少なくとも1種を混合して使用することができる。必要に応じて、他の通常の添加剤、例えば抗酸化剤、緩衝液、静菌剤などを加えることができる。また、希釈剤、分散剤、界面活性剤、結合剤および潤滑剤をさらに添加して水溶液、懸濁液、乳濁液などの注射用剤形、丸薬、カプセル、顆粒または錠剤に製剤化することができる。ひいては、当該分野における適正の方法またはRemington’s Pharmaceutical Science(最近版)、Mack Publishing Company、Easton PAに開示されている方法を用いて各疾患または成分に応じて好ましく製剤化することができる。
【0111】
本発明の組成物は、目的の方法に応じて経口投与または非経口投与(例えば、静脈内、皮下、腹腔内または局所に適用)することができ、投与量は患者の体重、年齢、性別、健康状態、食餌、投与時間、投与方法、排泄率および疾患の重症度などによってその範囲が多様である。前記ベンズアミジン誘導体は、一日投与量が約10〜1,000mg/kg、好ましくは50〜500mg/kgであり、1日1回〜数回に分けて投与することが好ましい。
【0112】
本発明の組成物は、骨粗しょう症の予防および治療のために、単独で使用し、または手術、ホルモン治療、薬物治療および生物学的反応調節剤を用いる方法と併用することができる。
【0113】
〔発明を実施するための形態〕
以下、本発明の理解を助けるために好適な実施例および実験例を提示する。ところが、下記実施例および実験例は本発明をより容易に理解するために提供されるものに過ぎず、本発明の内容を限定するものではない。
【0114】
製造例1:反応式1による化合物(14)の製造
1−1:4−(5−クロロペントキシ)−ベンゾニトリル(4)
アセトニトリル80mLに4−シアノフェノール3.0g(25.2mmoL)と炭酸カリウム3.67g(27mmoL)を順次加えた後、1−ブロモ−5−クロロペンタン4.67g(25.2mmoL)を添加した。80〜82℃の温度を維持して7時間還流させた後、加熱を止めて常温に冷やし、この反応液を酢酸エチルで希釈させ、精製水で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧蒸留した後、メタノールから再結晶し、この結晶を−10℃のメタノールで洗浄した。減圧乾燥させて目的化合物(4)5.09g(収率:90.3%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) (ppm) 1.64(m, 2H), 1.82(m, 4H), 3.57(t, 2H), 4.01(t, 2H), 6.93(d, 2H), 7.57(d, 2H)。
【0115】
1−2:4−(5−フェノキシ−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル(6)
N,N−ジメチルホルムアミド1Lにフェノール100g(1.1moL)を加えてよく溶解させた後、水酸化ナトリウム51g(1.3moL)をゆっくり添加し、50℃に昇温した後、1時間攪拌した。前記1−1で得た4−(5−クロロペントキシ)−ベンゾニトリル化合物(4)246g(1.1moL)を同じ温度で添加した後、加熱して70℃に昇温して4時間攪拌した。この反応液を室温に冷却させ、酢酸エチルで希釈し、有機層を水と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、メタノールから再結晶し、減圧乾燥させて目的化合物(6)235g(収率:76%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.56(m, 2H), 1.78(m, 4H), 3.97~4.08(m, 4H), 6.87~6.92(m, 3H), 7.11(m, 2H), 7.27(m, 2H), 7.76(m, 2H)。
【0116】
1−3:4−{5−[4−(4−クロロブチリル)フェノキシ]ペンチルオキシ}ベンゾニトリル(8)
ジクロロメタン1.4Lを0℃に冷却し、塩化アルミニウム140g(1.04moL)をゆっくり添加した後、4−クロロブチリルクロライド76.2mL(0.68moL)をゆっくり滴加し、その後、30分間攪拌した。前記1−2で得た4−(5−フェノキシ−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル化合物(6)191.3g(0.68moL)をジクロロメタン600mLに溶かして反応液にゆっくり滴加した後、室温で4時間攪拌した。温度を0℃に冷却した後、水1Lを滴加させながら攪拌した。有機層を重炭酸ナトリウム飽和溶液と塩化ナトリウム溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧蒸留した後、メタノールから再結晶し、減圧乾燥させて目的化合物(8)240g(収率:91%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.66~1.90(m, 8H), 3.39(t, 2H), 3.90(t, 2H), 4.03(m, 4H), 6.82(m, 2H), 7.56(d, 2H), 7.92(d, 2H)。
【0117】
1−4:4−{5−[4−(2−ブロモ−4−クロロブチリル)フェノキシ]ペンチルオキシ}−ベンゾニトリル(9)
前記1−3で得た4−{5−[4−(4−クロロブチリル)フェノキシ]ペンチルオキシ}ベンゾニトリル化合物(8)40g(0.1moL)を酢酸エチル400mLに溶かし、臭化銅II)47g(0.2moL)を加えた後、70℃の温度で8時間還流させた。この反応液を常温に冷やした後、反応により生成された塩を濾して除去し、酢酸エチル層を炭酸水素ナトリウム溶液と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧乾燥させて目的化合物(9)47g(収率:98%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) (ppm) 1.68(m, 2H), 1.88(m, 4H), 2.54(m, 2H), 3.80(m, 2H), 4.04(m, 4H), 5.43(m, 1H), 6.94(m, 4H), 7.56(d, 2H), 7.99(d, 2H)。
【0118】
1−5:4−(5−{4−[5−(2−クロロエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル(11)
前記1−4で得た4−{5−[4−(2−ブロモ−4−クロロブチリル)フェノキシ]ペンチルオキシ}−ベンゾニトリル化合物(9)48g(0.1moL)をエタノール400mLに加えた後、チオアセトアミド16g(0.21moL)を加え、80℃の温度で12時間還流させた。この反応液を常温に冷やした後、酢酸エチルで希釈させ、炭酸水素ナトリウム溶液と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧乾燥させて目的化合物(11)45g(収率:97%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.58(m, 2H), 1.80(m, 4H), 2.63(s, 3H), 3.29(t, 2H), 3.84(t, 2H), 4.03~4.09(m, 4H), 7.01(d, 2H), 7.10(d, 2H), 7.49(d, 2H), 7.75(d, 2H)。
【0119】
1−6:4−(5−{4−[5−(2−ヨードエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル(12)
前記1−5で得た4−(5−{4−[5−(2−クロロエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル(11)45.4g(0.103moL)とヨードナトリウム77g(0.515moL)を2−ブタノン450mLに順次加えた後、80℃で12時間還流させた。反応液を室温に冷やした後、酢酸エチルで希釈させ、炭酸水素ナトリウム溶液と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、減圧乾燥させて目的化合物(12)47.6g(収率:87%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.58(m, 2H), 1.80(m, 4H), 2.63(s, 3H), 3.39~3.43(m, 4H), 4.03~4.10(m, 4H), 7.01(d, 2H), 7.11(d, 2H), 7.49(d, 2H), 7.76(d, 2H)。
【0120】
1−7:4−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル(14)
前記1−6で得た4−(5−{4−[5−(2−ヨードエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル化合物(12)550mg(1.03mmoL)とイソブチルアミン0.42mL(4.13mmoL)をアセトニトリル20mLに加えた後、室温で8時間攪拌した。反応液をジクロロメタンで希釈させ、精製水と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、ジクロロメタンとエチルエーテルから再結晶し、減圧乾燥させて目的化合物(14)230mg(収率:47%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 0.92(d, 6H), 1.59(m, 2H), 1.79~1.83(m, 5H), 2.64(s, 3H), 2.73(d, 2H), 3.09(m, 2H), 3.21(m, 2H), 4.04~4.10(m, 4H), 7.02(d, 2H), 7.10(d, 2H), 7.52(d, 2H), 7.76(d, 2H)。
【0121】
製造例2:反応式2による化合物(20)の製造
2−1:4−(5−{4−[2−アミノ−5−(2−クロロエチル)チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)ベンゾニトリル(16)
エタノール100mLに、前記製造例1−4の4−{5−[4−(2−ブロモ−4−クロロブチリル)フェノキシ]ペンチルオキシ}−ベンゾニトリル化合物(9)16.9g(36.3mmoL)とチオウレア5.53g(72.6mmoL)を加えた後、80℃で12時間還流させた。反応液を室温に冷却させた後、精製水を加えて再結晶し、減圧濾過して目的化合物(16)3.3g(収率:21%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.57(m, 2H), 1.79(m, 4H), 3.36(m, 2H), 3.78(m, 2H), 4.01(m, 4H), 6.90(m, 4H), 7.40(d, 2H), 7.58(d, 2H)。
【0122】
2−2:4−(5−{4−[2−アミノ−5−(2−ヨードエチル)チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)ベンゾニトリル(17)
前記2−1で得た4−(5−{4−[2−アミノ−5−(2−クロロエチル)チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)ベンゾニトリル化合物(16)3.3g(7.47mmoL)とヨードナトリウム4.47g(29.9mmoL)を100mLの2−ブタノンに順次加えた後、80℃で12時間還流させた。反応液を室温に冷やした後、酢酸エチルで希釈させ、炭酸水素ナトリウム溶液と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、減圧乾燥させて目的化合物(17)2.36g(収率:59%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.57(m, 2H), 1.79(m, 4H), 3.36(m, 2H), 3.89(m, 2H), 4.02(m, 4H), 6.90(m, 4H), 7.40(d, 2H), 7.58(d, 2H)。
【0123】
2−3:4−(5−{4−[2−アミノ−5−(2−モルホリノエチル)チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)ベンゾニトリル(18)
前記2−2で得た4−(5−{4−[2−アミノ−5−(2−ヨードエチル)チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)ベンゾニトリル化合物(17)2.36g(4.42mmoL)、トリエチルアミン1.23mL(8.85mmoL)およびモルホリン0.39mL(4.42mmoL)をアセトニトリル50mLに加えた後、80℃で12時間還流させた。反応液を室温に冷却させ、ジクロロメタンで希釈させた後、精製水と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=7:5:1の混合溶媒を用いてカラムクロマトグラフィーで分離し、減圧乾燥させて目的化合物(18)890mg(収率:40%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.58(m, 2H), 1.80(m, 4H), 2.39(m, 4H), 2.50(m, 2H), 2.86(m, 2H), 3.58(m, 4H), 4.01(m, 4H), 6.91(m, 4H), 7.43(m, 2H), 7.60(m, 2H)。
【0124】
2−4:4−(5−{4−[2−メチルアミノ−5−(2−モルホリノエチル)チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)ベンゾニトリル(20)
前記2−3で得た4−(5−{4−[2−アミノ−5−(2−モルホリノエチル)チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)ベンゾニトリル化合物(18)770mg(1.6mmoL)と水素化ナトリウム130mg(3.3mmoL)をN,N−ジメチルホルムアミド50mLに加えた後、室温で30分間攪拌し、反応液にヨウ化メチル0.25mL(4.1mmoL)を同じ温度で加えた後、30分間攪拌した。酢酸エチルで希釈させ、精製水で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=15:5:1の混合溶媒を用いてカラムクロマトグラフィーで分離し、減圧乾燥させて目的化合物(20)410mg(収率:20%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.58(m, 2H), 1.80(m, 4H), 2.38(m, 4H), 2.51(m, 2H), 2.81(s, 3H), 2.85(m, 2H), 3.59(m, 4H), 4.01(m, 4H), 6.91(m, 4H), 7.43(m, 2H), 7.60(m, 2H)。
【0125】
製造例3:反応式3による化合物(22)の製造
3−1:4−(5−{4−[2−N,N−ジメチルアミノ−5−(2−モルホリノエチル)チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)ベンゾニトリル(22)
前記製造2−4で得た4−(5−{4−[2−メチルアミノ−5−(2−モルホリノエチル)チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)ベンゾニトリル化合物(20)920mg(1.8mmoL)と水素化ナトリウム110mg(2.7mmoL)をN,N−ジメチルホルムアミド50mLに加えた後、室温で30分間攪拌し、反応液にヨウ化メチル0.12mL(2.0mmoL)を同じ温度で加えた後、30分間攪拌した。酢酸エチルで希釈させ、精製水で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=15:5:1の混合溶媒を用いてカラムクロマトグラフィーで分離し、減圧乾燥させて目的化合物(22)592mg(収率:63%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.57(m, 2H), 1.79(m, 4H), 2.38(m, 4H), 2.49(m, 2H), 2.85(m, 2H), 2.99(s, 6H), 3.58(m, 4H), 4.00(m, 4H), 6.93(m, 4H), 7.44(d, 2H), 7.59(d, 2H)。
【0126】
製造例4:反応式4による化合物(24)の製造
4−1:4−(5−{4−[2−モルホリン−4−イル−5−(2−モルホリ−4−イル−エチル)チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)ベンゾニトリル(24)
前記製造例2−3で得た4−(5−{4−[2−アミノ−5−(2−モルホリノエチル)チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)ベンゾニトリル化合物(18)770mg(1.6mmoL)と水素化ナトリウム130mg(3.3mmoL)をN,N−ジメチルホルムアミド50mLに加えた後、室温で30分間攪拌し、反応液にジブロモエーテル0.22mL(1.72mmoL)を同じ温度で加えた後、3時間攪拌した。酢酸エチルで希釈させ、精製水で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、ヘキサン:酢酸エチル=1:2の混合溶媒を用いてカラムクロマトグラフィーで分離し、減圧乾燥させて目的化合物(24)80mg(収率:9%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.57(m, 2H), 1.79(m, 4H), 2.38(m, 4H), 2.49(m, 2H), 2.85(m, 2H), 2.99(s, 6H), 3.58(m, 4H), 4.00(m, 4H), 6.93(m, 4H), 7.44(d, 2H), 7.59(d, 2H)。
【0127】
製造例5:反応式5による化合物(14a)の製造
5−1:4−[5−(4−{5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドル−2−イル)−エチル]−2−メチル−チアゾール−4−イル}フェノキシ)ペンチルオキシ]−ベンゾニトリル(25)
前記製造例1−6で得た4−(5−{4−[5−(2−ヨードエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル化合物(12)2.74g(5.16mmoL)とフタルイミドカリウム3.82g(20.6mmoL)を硫化ジメチル30mLに加えた後、室温で12時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈させ、精製水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、ヘキサン:酢酸エチル=2:1の混合溶液を用いてカラムクロマトグラフィーで分離し、減圧乾燥させて目的化合物(25)1.0g(収率:35%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.59(m, 6H), 1.80(m, 4H), 2.60(s, 3H), 3.25(m, 2H), 3.74(m, 2H), 3.95~4.11(m, 4H), 6.78(d, 2H), 7.12(d, 2H), 7.37(d, 2H), 7.77(m, 6H)。
【0128】
5−2:4−(5−{4−[5−(2−アミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル(26)
前記製造例5−1で得た4−[5−(4−{5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドル−2−イル)−エチル]−2−メチル−チアゾール−4−イル}フェノキシ)ペンチルオキシ]−ベンゾニトリル化合物(25)800mg(1.45mmoL)とヒドラジン水和物290mg(5.80mmoL)をメタノール10mLに加えた後、65℃で12時間還流させた。反応液をジクロロメタンで希釈させ、精製水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、減圧乾燥させて目的化合物(26)300mg(収率:49%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.59(m, 2H), 1.80(m, 4H), 2.61(s, 3H), 2.79(m, 2H), 2.90(m, 2H), 4.02~4.11(m, 4H), 6.98(d, 2H), 7.10(d, 2H), 7.51(d, 2H), 7.76(d, 2H)。
【0129】
5−3:4−(4−{4−[5−(2−イソブチリルアミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル(14a)
前記製造例5−2で得た4−(5−{4−[5−(2−アミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル化合物(26)300mg(0.71mmoL)をジクロロメタン10mLに加えた後、0℃に降温して塩化イソブチリル0.08mL(0.78mmoL)を添加した。トリエチルアミン0.11mL(0.78mmoL)を加えた後、室温で2時間攪拌した。反応液をジクロロメタンで希釈させ、精製水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、減圧乾燥させて目的化合物(14a)150mg(収率:43%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 0.97(d, 6H), 1.58(m, 2H), 1.83(m, 4H), 2.30(m, 1H), 2.62(s, 3H), 2.96(m, 2H), 3.25(m, 2H), 4.03~4.10(m, 4H), 6.98(d, 2H), 7.11(d, 2H), 7.51(d, 2H), 7.76(d, 2H), 7.97(m, 1H)。
【0130】
製造例6:反応式6による化合物(29)の製造
6−1:4−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル(14b)
前記製造例1−6で得た4−(5−{4−[5−(2−ヨードエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル(12)550mg(1.03mmoL)とイソブチルアミン0.42mL(4.13mmoL)をアセトニトリル20mLに加えた後、室温で8時間攪拌した。反応液をジクロロメタンで希釈させ、精製水と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、ジクロロメタンとエチルエーテルから再結晶し、減圧乾燥させて目的化合物(14b)230mg(収率:47%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 0.92(d, 6H), 1.59(m, 2H), 1.79~1.83(m, 5H), 2.64(s, 3H), 2.73(d, 2H), 3.09(m, 2H), 3.21(m, 2H), 4.04~4.10(m, 4H), 7.02(d, 2H), 7.10(d, 2H), 7.52(d, 2H), 7.76(d, 2H)。
【0131】
6−2:4−{5−[4−(5−{2−[イソブチル−(ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−エチル}−2−メチル−チアゾール−4−イル)フェノキシ]ペンチルオキシ}−ベンゾニトリル(29)
前記6−1で得た4−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル化合物(14b)310mg(0.65mmoL)をジメチルホルムアミド20mLに加えた後、0℃に降温し、ニコチノイルクロライド139mg(0.78mmoL)と水素化ナトリウム65mg(1.62mmoL)を添加した後、室温で8時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈させ、精製水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を除去した後、酢酸エチル:n−ヘキサン:メタノール=7:5:1の展開液を用いてカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物(29)200mg(収率:53%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 0.62(d, 3H), 0.86(d, 3H), 1.22(s, 2H), 1.57(m, 2H), 1.79(m,5H), 2.56(s, 2H), 2.66(s, 1H), 2.98(m, 2H), 3.15(m, 1H), 3.21(m, 1H), 3.42(m, 1H), 3.63(m, 1H), 4.02(t, 2H), 4.09(m, 2H), 6.91(d, 2H), 6.98(d, 2H), 7.09(d, 4H), 7.23(d, 2H), 8.59(d, 2H)。
【0132】
製造例7:反応式7による化合物(36)の製造
7−1:4−[5−(アセチル−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンゾトリル(31)
4−ヒドロキシアセトフェノン20g(147mmoL)をジメチルホルムアミド200mLに溶かした後、前記製造例1−1で得た4−(5−クロロペントキシ)−ベンゾニトリル化合物(4)33g(147mmoL)と水酸化ナトリウム7g(176mmoL)を加えた後、100℃の温度で6時間攪拌させた。室温に降温した後、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧乾燥させた後、50mLのメタノールから再結晶して目的化合物(31)33g(収率:60%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.56(m, 2H), 1.80(m, 4H), 2.51(s, 3H), 4.08(m, 4H), 7.02(d, 2H), 7.09(d, 2H), 7.75(d, 2H), 7.92(d, 2H)。
【0133】
7−2:4−{5−[4−(2−エトキシカルボニル−アセチル)フェノキシ]ペンチルオキシ}−ベンゾニトリル(32)
前記7−1で得た4−[5−(アセチル−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンゾニトリル化合物(31)5g(15.46mmoL)をジメチルホルムアミド30mLとテトラヒドロフラン(THF)30mLに溶かした後、水素化ナトリウム1.24g(77.31mmoL)を加えた後、室温で30分間攪拌した。炭酸ジエチル9.4mLを加えた後、80℃の温度で6時間攪拌した。室温に冷却した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を除去し、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2の展開液を用いてカラムクロマトグラフィーで精製して目的化合物(32)2.63g(収率:43%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.16(t, 3H), 1.57(m, 2H), 1.81(m, 4H), 4.09~4.11(m, 8H), 7.07(d, 2H), 7.11(d, 2H), 7.75(d, 2H), 7.91(d, 2H)。
【0134】
7−3:2−ブロモ−3−{4−[5−(4−シアノ−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−フェニル}−3−オキソ−プロピオン酸エチルエステル(33)
前記7−2で得た4−{5−[4−(2−エトキシカルボニル−アセチル)フェノキシ]ペンチルオキシ}−ベンゾニトリル化合物(32)12.12g(37.5mmoL)を酢酸エチル200mLに溶かし、臭化銅(II)17g(75mmoL)を加えた後、70℃で8時間還流させた。この反応液を常温に冷やした後、反応中に生成された塩を濾して除去し、酢酸エチル層を炭酸水素ナトリウム溶液と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を除去し、100mLのメタノールから再結晶して目的化合物(33)10g(収率:66%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.18(t, 3H), 1.59(m, 2H), 1.82(m, 4H), 4.56~4.61(m, 6H), 5.46(m, 1H), 7.07(d, 2H), 7.11(d, 2H), 7.75(d, 2H), 7.91(d, 2H)。
【0135】
7−4:4−{5−[4−(5−エトキシカルボニル−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]ペンチルオキシ}−ベンゾニトリル(34)
前記7−3で得た2−ブロモ−3−{4−[5−(4−シアノ−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−フェニル}−3−オキソ−プロピオン酸エチルエステル化合物(33)1.4g(3mmoL)をエタノール50mLに加えた後、チオアセトアミド450mg(6mmoL)を加え、80℃で12時間還流させた。この反応液を常温に冷やした後、酢酸エチルで希釈させ、炭酸水素ナトリウム溶液と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧乾燥させて目的化合物(34)550mg(収率:41%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) (ppm) 1.28(m, 3H), 1.68(m, 2H), 1.84(m, 4H), 2.75(s, 3H), 4.00(m, 4H), 4.08(m, 2H), 6.91(m, 4H), 7.72(d, 2H), 7.89(d, 2H)。
【0136】
7−5:4−{5−[4−(5−カルボキシ−2−メチル−チアゾール−4−イル)フェノキシ]ペンチルオキシ}−ベンゾニトリル(35)。
【0137】
前記7−4で得た4−{5−[4−(5−エトキシカルボニル−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]ペンチルオキシ}−ベンゾニトリル化合物(34)550mg(1.22mmoL)をメタノール20mLとテトラヒドロフラン(THF)20mLに溶かした後、水酸化リチウム20mg(4.88mmoL)を仕込んで24時間攪拌した。溶媒を除去した後、メタノール50mLと水50mLに溶かし、しかる後に、1Nの塩酸溶液でpHを約2に合わせてジクロロメタンで抽出した後、溶媒を除去して目的化合物(35)300mg(収率:58%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.58(m, 2H), 1.80(m, 4H), 2.68(brs, 3H), 4.05(m, 4H), 6.98(m, 4H), 7.70(m, 2H), 7.83(m, 2H)。
【0138】
7−6:4−(5−{4−[5−(3−イミダゾール−1−イル−プロピルカルバモイル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル(36)
前記7−5で得た4−{5−[4−(5−カルボキシ−2−メチル−チアゾール−4−イル)フェノキシ]ペンチルオキシ}−ベンゾニトリル化合物(35)420mg(0.99mmoL)をジクロロメタン20mLに溶かした後、N−メチルモルホリン0.26mL(1.19mmoL)とクロロギ酸イソブチル0.16mL(1.19mmoL)を入れて室温で30分間攪拌した。3−アミノプロピルイミダゾール0.26mL(2.39mmoL)を入れて6時間さらに攪拌した。ジクロロメタンで希釈させ、水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1の展開液を用いてカラムクロマトグラフィーで分離し、目的化合物(36)200mg(収率:38%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 1.56(m, 2H), 1.76(m, 6H), 2.12(brs, 3H), 3.35(m, 2H), 3.90(m, 2H), 4.01(m, 4H), 6.80(m, 2H), 6.94(m, 4H), 7.25(m, 2H), 7.56(m, 1H), 7.75(m, 1H), 7.84(m, 1H)。
【0139】
実施例1:N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンズアミジン(1)の製造
前記製造例1−7で得た4−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル化合物(14)100mg(0.21mmoL)をエタノール10mLに加え、トリエチルアミン0.12mL(0.84mmoL)とヒドロキシルアミン塩酸塩58mg(0.84mmoL)を加えた後、80℃で8時間還流攪拌した。減圧蒸留し、ジクロロメタンで希釈した後、水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧蒸留した後、酢酸エチル:n−ヘキサン:メタノール=5:5:1の混合溶液を用いてカラムクロマトグラフィーで分離し、減圧乾燥させて前記目的化合物を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 0.86(d, 6H), 1.60(m, 2H), 1.80(m, 5H), 2.60(s, 3H), 2.73(m, 2H), 2.94(m, 2H), 3.34(m, 2H), 4.01(m, 4H), 5.72(s, 2H), 6.93(m, 4H), 7.57(m, 4H), 9.45(s, 1H)。
【0140】
実施例2:4−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンズアミジンの製造
前記製造例1−7で得た4−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]フェノキシ}ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル化合物(14)100mg(0.21mmoL)を過量の塩酸メタノール溶液10mLに加え、常温で24時間攪拌した後、反応溶媒を減圧蒸留した。これをエタノール2mLに溶かした後、アンモニアエタノール溶液10mLを添加してシールド管(sealed tube)に入れて50℃で40時間反応させた。反応液を減圧蒸留し、これをクロロホルム:メタノール=4:1の混合溶液を用いてカラムクロマトグラフィーで精製した後、減圧乾燥させて前記目的化合物を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) (ppm) 0.85(d, 6H), 1.58(m, 2H), 1.79(m, 5H), 2.59(s, 3H), 2.71(m, 2H), 2.92(m, 2H), 3.32(m, 2H), 4.01(m, 4H), 6.93(m, 4H), 7.57(m, 4H), 9.09(brs, 3H)。
【0141】
実施例3〜44:
前記製造例1−7と同一の方法で得た化合物(14)を前記実施例1と同一の方法で製造して目的化合物を得た。
【0142】
前記目的化合物のH−NMRデータを表1に示した。
[表1]
【0143】
【表1】





【0144】
実施例45および46:
前記製造例2−4と同一の方法で得た化合物(20)を前記実施例2と同一の方法で製造して目的化合物を得た。
【0145】
前記目的化合物のH−NMRデータを表2に示した。
[表2]
【0146】
【表2】

【0147】
実施例47〜51:
前記製造例2−4と同一の方法で得た化合物(20)を前記実施例1と同一の方法で製造して目的化合物を得た。
【0148】
前記目的化合物のH−NMRデータを表3に示した。
[表3]
【0149】
【表3】

【0150】
実施例52:
前記製造例2−4と同一の方法で得た化合物(20)を前記実施例2と同一の方法で製造して目的化合物を得た。
【0151】
前記目的化合物のH−NMRデータを表4に示した。
[表4]
【0152】
【表4】

【0153】
実施例53〜58:
前記製造例3−1と同一の方法で得た化合物(22)を前記実施例1と同一の方法で製造して目的化合物を得た。
【0154】
前記目的化合物のH−NMRデータを表5に示した。
[表5]
【0155】
【表5】

【0156】
実施例59〜63:
前記製造例4−1と同一の方法で得た化合物(24)を前記実施例1と同一の方法で製造して目的化合物を得た。
【0157】
前記目的化合物のH−NMRデータを表6に示した。
[表6]
【0158】
【表6】

【0159】
実施例64:
前記製造例4−1と同一の方法で得た化合物(24)を前記実施例2と同一の方法で製造して目的化合物を得た。
【0160】
前記目的化合物のH−NMRデータを表7に示した。
[表7]
【0161】
【表7】

【0162】
実施例65:
前記製造例5−3と同一の方法で得た化合物(14a)を前記実施例1と同一の方法で製造して目的化合物を得た。
【0163】
前記目的化合物のH−NMRデータを表8に示した。
[表8]
【0164】
【表8】

【0165】
実施例66〜68:
前記製造例6−2と同一の方法で得た化合物(29)を前記実施例1と同一の方法で製造して目的化合物を得た。
【0166】
前記目的化合物のH−NMRデータを表9に示した。
[表9]
【0167】
【表9】

【0168】
実施例69〜72:
前記製造例7−6と同一の方法で得た化合物(36)を前記実施例1と同一の方法で製造して目的化合物を得た。
【0169】
前記目的化合物のH−NMRデータを表10に示した。
[表10]
【0170】
【表10】

【0171】
実験例1:破骨細胞の分化抑制効果
本発明のベンズアミジン誘導体が破骨細胞の形成および分化過程に及ぼす影響を調べるために、造骨細胞との共培養によって評価した。
【0172】
1−1:細胞の準備
a)骨髄細胞の準備
6〜8周齢の雄ddYマウスから無菌的に頚骨を摘出し、摘出した頚骨から注射器(21G、韓国の緑十字)を用いて骨髄細胞を回収してα−MEM培地(Gibco BRL社、炭酸水素ナトリウム2.0g/L、ストレプトマイシン100mg/L、フェニシリン100,000unit/mLを添加した後、濾過滅菌する)5mLに骨髄細胞を懸濁して集め、600×gで5分間遠心分離して収去した。骨髄細胞内の赤血球を除去するために、トリス塩酸液(0.83% NHCl、pH7.5)3mLを添加してよく振とうした後、遠心分離によって回収した骨髄細胞の有核細胞数を確認し、共培養のために直ちに使用した。
【0173】
b)骨芽細胞の準備
1〜2日齢の新生ICRマウスから前駆骨と頭頂骨を無菌的に摘出してリン酸塩緩衝溶液(PBS)で洗浄した後、混合酵素溶液(0.2%コラゲナーゼと0.1%ディスパーゼ)を連続的に6〜7回(10分、10分、10分、20分、20分、20分)処理し、造骨細胞の特性を持つ細胞が多く存在する3〜6回グループの細胞を集中的に収集して培養液(serum free α−MEM)で洗浄した。洗浄した細胞を10%FBS含有α−MEMで2〜3日間培養した後、1次継代培養して集めた細胞を実験に使用し、回収した細胞を1×10細胞/mLの濃度となるように希釈して−70℃で保管した。
【0174】
1−2:破骨細胞の分化程度の測定
a)試料の準備
本発明のベンズアミジン誘導体は全て滅菌蒸留水またはエタノールに溶解してそれぞれ所望の濃度で希釈した。細胞培養液に入る最終試料の体積は1:1000にした。
【0175】
b)共培養による試料との反応
破骨細胞の分化のために、前記1−1で準備した骨髄細胞と骨芽細胞を共培養した。FBS含有α−MEM培地を用いて96ウェルプレートに骨髄細胞(25,000cells/cm)と骨芽細胞(10,000cells/cm)を分注して入れた後、実験しようとする試料を入れて7日間培養した。培養中にデキサメタゾン、10―7M)とビタミンD(10−8M)などの分化因子を培養初日から複合投与し、2〜3日間毎に、前記試料と前記分化因子が混合された新規の培地で取り替えた。
【0176】
c)破骨細胞の分解程度の評価
1)TRAP(Tartaric Acid Resistance Alkaline Phosphatase)染色液の調剤
TRAP染色液に対して陽性反応を持つ破骨細胞の特性を用いて、成熟した破骨細胞を測定するマーカーとしてTRAPを用いた。TRAP染色液の調剤は、基質ナフトールAS−MSフォスフェイト(Sigma N−4875)5mgおよび色素(Fast Red Violet LB salt)25mgをN,N−ジメチルホルムアミド(約0.5mL)に溶かした。50mMの酒石酸を含んだ0.1N NaHCO緩衝液50mL(pH5.0)を添加した後、冷蔵保管して染色液として用いた。
【0177】
2)染色法
7日間培養した細胞から培養液を除去し、PBSで1回洗浄した後、10%ホルマリンを含んだPBSに細胞を2〜5分間固定した。前記細胞をエタノールとアセトンの混合液(1/1)で約1分間再び固定した後、乾燥させた。TRAP染色液を15分間処理し、水洗した後、乾燥させ、顕微鏡の下でTRAP−陽性反応を示し且つ3つ以上の核を持つ破骨細胞のみを観察してその数を数えた。各実験群に対して3回以上の反復試験を行った。陰性対照群に対する破骨細胞分化抑制効能を百分率(%)で表わした。
【0178】
その結果は表11に示した。
[表11]
【0179】
【表11】

表11に示すように、本発明のチアゾール誘導体が置換されたベンズアミジン誘導体は、非常に低い濃度で破骨細胞に対する分化を効果的に抑制することが分かる。
【0180】
実験例2:細胞毒性の実験
本発明のベンズアミジン誘導体の細胞毒性を調べるために、下記のような実験を行った。
【0181】
薬物を適正の溶媒に10−2Mの濃度で希釈した。準備された薬物を、細胞毒性テストに使用する細胞に適した培地で10−6Mの濃度で希釈して96ウェルプレートに100μLずつ分注した。細胞毒性テストに使用する細胞株を各ウェルに1.0×10細胞/100μLの数で入れた後、72時間培養した。培養終結4時間の前、PBSに溶解した2mg/mLのMTT[3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウムブロマイド]を25μL添加した。反応終結の後、プレートを遠心分離し、培地を除去した後、DMSOを100μL添加してホルマザン(formazan)を溶解させた。最後に発色したプレートの吸光度を540nmで測定した。細胞の生存率は比較群と比較して%濃度で表わした。
【0182】
その結果は表12に示した。
[表12]
【0183】
【表12】

表12に示すように、本発明のベンズアミジン誘導体は細胞毒性が殆どないことが分かる。
【0184】
実験例3:卵巣摘出で骨粗しょう症を誘発させたマウスモデルにおける骨粗しょう症治癒効果
本発明のベンズアミジン誘導体の骨粗しょう症に対する薬効を、卵巣摘出によって骨粗しょう症を誘発させたホワイトマウスで評価した。実施例18、19、72の物質は卵巣摘出4週後からそれぞれ4週間投与し、実施例27、33、36、47、53、59の物質は卵巣摘出3日後からそれぞれ29日間投与した後、大腿骨の小柱骨量(Trabecular bone volume)の変化を組織形状学的分析によって観察した。
【0185】
3−1:実験動物および仕様管理
ddYマウス(6週齢、SLC、Japan)を7日間実験室の環境に順化させた後、本実験に使用した。実験動物は、5匹ずつマウス用プラスチック籠に収容して、温度(20〜25℃)および湿度(30〜35%)の調節された実験動物飼育室で飼育した。飼育の際に試料と水道水を自由に供給した。
【0186】
3−2:試料の準備および投与
本発明のベンズアミジン誘導体塩(メタンスルホン酸または塩酸塩)は、無菌蒸留水または5% DMSOに溶解または懸濁させ、溶液状態の試料を実験動物体重kg当り10mLで投与した。実施例18、19、72の物質は卵巣摘出4週後からそれぞれ4週間、実施例27、33、36、47、53、59の物質は卵巣摘出3日後からそれぞれ29日間実験動物体重kg当り50mgずつ経口投与した。
【0187】
3−3:卵巣摘出による骨粗しょう症の誘発
全ての実験動物は、塩酸ケタミンと塩酸キシラジンで麻酔した後、両側卵巣を切除してエストロゲン欠乏性骨粗しょう症を誘発させた。卵巣摘出の後、一般な方法に準じて創腔を閉鎖させた。
【0188】
3−4:組織処理
最終犠牲日に左の大腿骨を摘出して10%の中性ホルマリンに固定した後、脱灰液(2.24%ギ酸と0.5N水酸化ナトリウムからなる溶液)を用いて脱灰を行った。この際、脱灰液は毎日1回ずつ5日間交換した。脱灰を完了した後、パラフィン包埋を行い、3〜4μmの組織切片を製作した後、ヘマトキシリン−エオシン染色を行い、光学顕微鏡を用いて観察した。
【0189】
3−5:組織形状学的分析
前記方法で製作された大腿骨組織標本を用いて、大腿骨内に存在する小柱骨量を自動映像分析装置(AnalySIS Image processing:SIS Germany)によって%単位で測定した。
【0190】
3−6:小柱骨量および皮質骨量の変化
全ての数値は、それぞれの実験に使用された媒体対照群に対する%変化を下記数式1を用いて計算し、相互比較した。
【0191】
その結果は表13に示した。
[数式1]
%変化=[(αの小柱骨量−bの小柱骨量)/bの小柱骨量]×100
a:実験群、b:媒体対照群
[表13]
【0192】
【表13】

表13に示すように、本発明のベンズアミジン誘導体は媒体対照群に比べて小柱骨量を大きく増加させた。よって、本発明のベンズアミジン誘導体は骨粗しょう症の予防および治療に効果的であることが分かる。
【0193】
次に、本発明の組成物のための製剤例を例示する。
製剤例:薬学的製剤
1.散剤の製造
化学式1のベンズアミジン誘導体 2g
乳糖 1g
前記の成分を混合し、気密布に充填して散剤を製造した。
【0194】
2.錠剤の製造
化学式1のベンズアミジン誘導体 100mg
トウモロコシ澱粉 100mg
乳糖 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
前記の成分を混合した後、通常の錠剤の製造方法によって打錠して錠剤を製造した。
【0195】
3.カプセル剤の製造
化学式1のベンズアミジン誘導体 100mg
トウモロコシ澱粉 100mg
乳糖 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
前記の成分を混合した後、通常のカプセル剤の製造方法によってゼラチンカプセルに充填してカプセル剤を製造した。
【0196】
4.注射液剤の製造
化学式1のベンズアミジン誘導体 10μg/mL
希塩酸BP pH3.5になるまで
注射用塩化ナトリウムBP 最大1mL
適当な容積の注射用塩化ナトリウムBP中に化学式1のベンズアミジン誘導体を溶解させ、生成された溶液のpHを希塩酸BPを用いてpH3.5に調節し、注射用塩化ナトリウムBPを用いて容積を調節し、十分に混合した。溶液を透明ガラスからなる5mLタイプのIアンプル中に充填させ、ガラスを溶解させることにより、空気の上部格子の下に封入させ、120℃で15分以上オートクレーブさせて殺菌して注射液剤を製造した。
【0197】
〔産業上の利用可能性〕
本発明のベンズアミジン誘導体は、非常に低い濃度で破骨細胞に対する分化を効果的に抑制し、小柱骨量を大きく増加させることにより、骨粗しょう症の予防および治療に有用に使用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表わされるベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩。
<化学式1>
【化1】

(式中、Rはピリジンおよび
【化2】

の中から選ばれた一つの基で置換された、あるいは非置換のC〜Cアルキル;C〜Cシクロアルキル;フェニル;ベンジル;C〜Cアルキルで置換された、あるいは非置換のピリジニル;グアニジノ;NR;CHNR
【化3】

(AはC〜Cアルキルであり、mは2〜6の整数である);またはC〜Cアルキルで置換された、あるいは非置換の
【化4】

であり;
は1次または2次アミンであって、NR
【化5】

、ピロリジン、ピペリジンまたはイミダゾールであり;
およびRはそれぞれ水素;ハロゲン;ヒドロキシ;ハロゲンで置換された、あるいは非置換のC〜Cアルキル;C〜Cシクロアルキルアミノ;C〜Cアルコキシ;C〜Cアルカノイルオキシ;C〜Cアルケニルオキシ;フェニル−C〜Cアルコキシ;フェノキシ;C〜Cアルケノイルオキシまたはフェニル−C〜C-アルカノイルオキシ;またはカルボキシ、エステル化されたカルボキシおよびアミド化されたカルボキシの中から選ばれた一つの基で置換されたC〜Cシクロアルキルオキシ;またはアミノオキシであり;
は水素またはヒドロキシ基であり;
およびRはそれぞれ水素;ヒドロキシ、C1--〜Cアルコキシ、ピリジンおよび
【化6】

の中から選ばれた一つの基で置換された、あるいは非置換のC〜Cアルキル;フェニル;ベンジル;ピリジニル;C〜Cアルキル、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、フェニル、ベンジル、ピリジンおよび
【化7】

の中から選ばれた一つの基で置換されたカルボニル;またはC〜Cアルカンスルホニルであり;
およびRはそれぞれ水素;ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、モルホリン、イミダゾールおよびNR-の中から選ばれた一つの基で置換された、あるいは非置換のC〜Cアルキル;C〜Cアルコキシ;C〜Cシクロアルキル;フェニル;ベンジル;ピリジニル;モルホリン;C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フェニル、ベンジル、ピリジンおよび
【化8】

の中から選ばれた一つの基で置換されたカルボニル;ハロゲン、C〜Cアルコキシおよびイミダゾールの中から選ばれた一つの基が置換されたC〜Cアルキルで置換されたカルボニル;またはC〜Cアルカンスルホニルであり;
1-0およびR11はそれぞれ水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシまたはハライドであり;
およびXはそれぞれO;S;NH;またはN−C〜Cアルキル、N−C〜Cシクロアルキル、N−ベンジルまたはN−フェニルであり;
はC〜Cアルキレン;C〜Cアルキレン−C〜Cアルケニレン−C〜Cアルキレン;C〜Cアルキレン−O−C〜Cアルキレン;C〜Cアルキレン−S−C〜Cアルキレン;C〜Cアルキレン−NH−C〜Cアルキレン;C〜Cアルキレン−フェニレン−C−Cアルキレン;C−Cアルキレン−ピリジレン−C−CアルキレンまたはC−Cアルキレン−ナフチレン−C〜Cアルキレン;C〜C-アルキルおよびヒドロキシルで置換されたC〜Cアルキレン;C〜Cアルキレンカルボニル;またはピペラジンによって中絶されたC〜Cアルキレンであり;
YはO、S、NRまたはCHであり;
QはCHまたはカルボニルであり;
nは0〜6の整数である。)。
【請求項2】
はメチル、エチル、イソプロピル、シクロヘキシル、フェニル、ピリジニル、NR、CHNR
【化9】

または
【化10】

(AはC〜Cアルキルであり、mは4〜5の整数である)であり;
は1次または2次アミンであって、NR
【化11】

、ピペリジンまたはイミダゾールであり;
およびRはそれぞれ水素、メチル、エチル、ハロゲン、ヒドロキシまたはメトキシであり;
は水素またはヒドロキシであり;
およびRはそれぞれ水素、メチル、エチル、イソブチリル、メトキシエチル、2−モルホリノエチルまたはベンジルであり;
8-およびRはそれぞれ水素;メチル;エチル;プロピル;イソプロピル;ブチル;イソブチル;t−ブチル;シクロプロピル;シクロヘキシル;ヒドロキシ、メトキシ、2−モルホリノおよびNR7-の中から選ばれた一つの基で置換されたエチル;3−イソプロポキシおよび3−イミダゾールの中から選ばれた一つの基で置換されたプロピル;3−ピリジニル、4−ピリジニルおよびイソプロピルの中から選ばれた一つの基で置換されたカルボニルであり;
10およびR11はそれぞれ水素またはメチルであり;
およびXはそれぞれ酸素、硫黄、アミンまたはメチルアミンであり;
はプロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレ、エチレン−O−エチレン、エチレン−NH−エチレン、ブチレンカルボニル、2−ブテニル、メチレン−1,2−フェニレン−メチレン、メチレン−1,3−フェニレン−メチレン、メチレン−1,4−フェニレン−メチレンまたはメチレン−ピリジニル−メチレンであり;
YはO、Sまたはメチルアミノであり;
QはCHまたはカルボニルであり;
nは0〜3の整数であることを特徴とする、請求項1に記載のベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
前記薬学的に許容される塩は、塩酸塩またはメタンスルホン酸塩であることを特徴とする、請求項1に記載のベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
1)N−ヒドロキシ−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
2)4−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノエチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
3)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−メチル−5−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
4)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−メチル−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
5)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(3−イミダゾール−1−イル−プロピルアミノ)−エチル]−2−メチル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
6)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−イソプロピルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
7)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(3−イソプロポキシ−プロピルアミノ)−エチル]−2−メチル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
8)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−ブチルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−N−ヒドロキシ−ベンズアミジン、
9)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−イミダゾール−1−イル−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
10)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−シクロヘキシルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
11)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−ジエチルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
12)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−{2−[ビス−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−エチル}−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
13)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−ジイソプロピルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
14)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−エチル]−2−メチル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンジルアミジン、
15)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−メチル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
16)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−アミノ−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
17)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(2−ジメチルアミノ−エチルアミノ)−エチル]−2−メチル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
18)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−メチル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
19)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−メチル−5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
20)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−{2−[ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−エチル}−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
21)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−tert−ブチルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
22)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−イソブチルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
23)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−2−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
24)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−2−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
25)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−ピリジン−3−イル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
26)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−イミダゾール−1−イル−エチル)−2−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
27)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−イソプロピル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
28)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−イソプロピル−5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジ、
29)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−イミダゾール−1−イル−エチル)−2−イソプロピル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
30)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−イソプロピル−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
31)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(3−イミダゾール−1−イル−プロピルアミノ)−エチル]−2−イソプロピル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
32)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−イソプロピル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
33)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
34)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−シクロヘキシル−5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
35)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−シクロヘキシル−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
36)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
37)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−ジメチルアミノ−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
38)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−ジプロピルアミノ−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
39)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−シクロプロピルアミノ−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
40)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−アミノ−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
41)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−2−フェニル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
42)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−エチル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
43)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−エチル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
44)N−ヒドロキシ−4−(4−{4−[2−メチル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ブトキシ)−ベンズアミジン、
45)4−(5−{4−[2−シクロヘキシル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
46)4−(5−{4−[2−メチル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
47)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−メチルアミノ−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
48)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−メチルアミノ−5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
49)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−メチルアミノ−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
50)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−メチルアミノ−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
51)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(3−イミダゾール−1−イル−プロピルアミノ)−エチル]−2−メチルアミノ−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
52)4−(5−{4−[2−メチルアミノ−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
53)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−ジメチルアミノ−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
54)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−ジメチルアミノ−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
55)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−(イソブチリル−メチル−アミノ)−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
56)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−[ベンジル−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−アミノ]−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
57)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−ジエチルアミノ−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
58)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−[ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
59)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−モルホリン−4−イル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
60)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[2−モルホリン−4−イル−5−(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
61)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチル]−2−モルホリン−4−イル−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
62)N−ヒドロキシ−4−[5−(4−{2−モルホリン−4−イル−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−エチル]−チアゾール−4−イル}−フェノキシ)−ペンチルオキシ]−ベンズアミジン、
63)N−ヒドロキシ−4−(5−{4−[5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−2−ピペラジン−1−イル−メチル−チアゾール−4−1−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
64)4−(5−{4−[2−モルホリン−4−イル−5−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
65)N−ヒドロキシ−(5−{4−[5−(2−イソブチリルアミノ−エチル)−2−メチル−チアゾール−4−イル]−フェノキシ}−ペンチルオキシ)−ベンズアミジン、
66)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−{2−[イソブチル−(ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−エチル}−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
67)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−{2−[シクロプロピル−(ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−エチル}−2−イソプロピル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
68)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(2−シクロヘキシル−5−{2−[シクロプロピル−(ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−エチル}−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
69)N−ヒドロキシ−4−{5−4−(5−メチルカルバモイル−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ}−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
70)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−イソプロピルカルバモイル−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、
71)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(5−{3−イミダゾール−1−イル−プロピルカルバモイル}−2−メチル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジン、および
72)N−ヒドロキシ−4−{5−[4−(2−アミノ−5−メチルカルバモイル−チアゾール−4−イル)−フェノキシ]−ペンチルオキシ}−ベンズアミジンよりなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1に記載のベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
下記1)〜8)の段階を含む、下記化学式1aのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩の製造方法:
1)化学式2の化合物を化学式3の化合物と無機塩基の存在下に反応させて化学式4の化合物を製造する段階、
2)化学式5の化合物を前記1)段階で得た化学式4の化合物と無機塩基の存在下に反応させて化学式6の化合物を製造する段階、
3)前記2)段階で得た化学式6の化合物を酸塩化物化合物(7)と反応させて化学式8のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
4)前記3)段階で得た化学式8の化合物を臭素化合物と反応させて化学式9のα−臭素化化合物を製造する段階、
5)前記4)段階で得た化学式9のα−臭素化化合物を化学式10のチオアミド化合物と反応させ、化学式11のチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
6)前記5)段階で得た化学式11の化合物をヨウ化ナトリウムと反応させて化学式12のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
7)前記6)段階で得た化学式12の化合物を化学式13の1次または2次アミン化合物と反応させ、化学式14のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
8)前記7)段階で得た化学式14の化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させ、化学式1aのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩を製造する段階。
<化学式1a>
【化12】

<化学式2>
【化13】

<化学式3>
【化14】

<化学式4>
【化15】

<化学式5>
【化16】

<化学式6>
【化17】

<化学式7>
【化18】

<化学式8>
【化19】

<化学式9>
【化20】

<化学式10>
【化21】

<化学式11>
【化22】

<化学式12>
【化23】

<化学式13>
【化24】

<化学式14>
【化25】

(式中、RはC〜Cアルキル;ピリジンで置換されたC〜Cアルキル;C〜Cシクロアルキル;ベンジル;フェニル;アミノ;グアニジノ;ピリジニル;C〜Cアルキルで置換されたピリジニル;または
【化26】

(AはC〜Cアルキルであり、mは2〜6の整数である)であり、R、R、R、R、X、X、Xおよびnは請求項1で定義した通りである。)。
【請求項6】
下記1)〜5)の段階を含む、下記化学式1bのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩の製造方法:
1)請求項5の4)段階で得た化学式9のα−臭素化化合物を化学式15のチオアミド化合物と反応させて化学式16のアミノチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
2)前記1)段階で得た化学式16の化合物をヨウ化ナトリウムと反応させて化学式17のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
3)前記2)段階で得た化学式17の化合物を化学式13の1次または2次アミン化合物と反応させて化学式18のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
4)前記3)段階で得た化学式18の化合物を化学式19のハライド化合物と反応させ、化学式20の1次アミンで置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
5)前記4)段階で得た化学式20の化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させて化学式1bのベンズアミジン誘導体を製造する段階。
<化学式1b>
【化27】

<化学式15>
【化28】

<化学式16>
【化29】

<化学式17>
【化30】

<化学式13>
【化31】

<化学式18>
【化32】

<化学式19>
【化33】

<化学式20>
【化34】

(式中、R、R3-、R、R、R、X、X、X、nは、請求項1で定義した通りであり(但し、Rが水素の場合は除く)、mは0〜6の整数である。)。
【請求項7】
下記1)および2)の段階を含む、下記化学式1cのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩の製造方法:
1)請求項6の4)段階で得た化学式20の化合物を化学式21のハライド化合物と反応させ、化学式22の2次アミンで置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
2)前記1)段階で得た化学式22の化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させ、化学式1cのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩を製造する段階。
<化学式1c>
【化35】

<化学式20>
【化36】

<化学式21>
【化37】

<化学式22>
【化38】

(式中、R、R、R、R、R、R7-、X、X、Xおよびnは、請求項1で定義した通りであり(但し、Rおよび/またはRが水素の場合は除く。)、mは0〜6の整数である。)。
【請求項8】
下記1)および2)の段階を含む、下記化学式1dのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩の製造方法:
1)請求項6の3)段階で得た化学式18の化合物を化学式23の鎖の両端がハロゲンで置換された化合物と反応させ、化学式24のヘテロ環で置換されたチアゾール基を持つベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
2)前記1)段階で得た化学式24の化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させ、化学式1dのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩を製造する段階。
<化学式1d>
【化39】

<化学式18>
【化40】

<化学式23>
【化41】

<化学式24>
【化42】

(式中、R、R、R、R、X、X、X、Yおよびnは、請求項1で定義した通りであり、mは0〜6の整数である。)。
【請求項9】
下記1)〜4)の段階を含む、下記化学式1eのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩の製造方法:
1)請求項5の6)段階で得た化学式12の化合物をフタルイミドカリウムと反応させて化学式25のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
2)前記1)段階で得た化学式25の化合物をヒドラジン水和物と反応させ、化学式26のアミノ基が付いているベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
3)前記2)段階で得た化学式26の化合物を化学式27のハライド化合物と反応させ、1次アミンが置換された化学式14aのベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
4)前記3)段階で得た化学式14aの化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させ、化学式1eのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩を製造する段階。
<化学式1e>
【化43】

<化学式25>
【化44】

<化学式26>
【化45】

<化学式27>
【化46】

<化学式14a>
【化47】

(式中、R、R、R、R、R、X、X、Xおよびnは、請求項1で定義した通りである(但し、Rがカルボニルを含んだ場合であり、Rが水素の場合は除く。)。
【請求項10】
下記1)〜3)の段階を含む、下記化学式1fのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩の製造方法:
1)請求項5の6)段階で得た化学式12の化合物を化学式13の1次アミン化合物と反応させて化学式14bのベンゾニトリル誘導体を製造する段階、
2)前記1)段階で得た化学式14bの化合物を化学式28のハライド化合物と反応させ、2次アミンが置換された化学式29のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
3)前記2)段階で得た化学式29の化合物をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させ、化学式1fのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩を製造する段階。
<化学式1f>
【化48】

<化学式14b>
【化49】

<化学式28>
【化50】

<化学式29>
【化51】

(式中、R、R、R、R、R、R、X、X、Xおよびnは、請求項1で定義した通りである(但し、Rがカルボニルを含んでいない場合であり、RおよびRが両方とも水素の場合は除く。)。
【請求項11】
下記1)〜7)の段階を含む、下記化学式1gのベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩の製造方法:
1)化学式30の化合物を請求項5の1)段階で得た化学式4の化合物と無機塩基の存在下に反応させて化学式31の化合物を製造する段階、
2)前記1)段階で得た化学式31の化合物を水素化ナトリウムおよび炭酸ジエチルと反応させて化学式32の化合物を得る段階、
3)前記2)段階で得た化合物32の化合物と臭素化合物を反応させて化学式33のα−臭素化化合物を得る段階、
4)前記3)段階で得た化学式33のα−臭素化化合物を化学式10のチオアミド化合物と反応させ、チアゾール基を持つ化学式34の化合物を得る段階、
5)前記4)段階で得た化学式34の化合物を水素化リチウムと反応させて化学式35の化合物を得る段階、
6)前記5)段階で得た化学式35の化合物をクロロギ酸イソブチルおよびアミン化合物と反応させて化学式36のベンゾニトリル誘導体を製造する段階、および
7)前記6)段階で得た化学式36のベンゾニトリル誘導体をヒドロキシルアミン塩酸塩またはアンモニアエタノール溶液と反応させて化学式1gのベンズアミジン誘導体を製造する段階。
<化学式1g>
【化52】

<化学式30>
【化53】

<化学式31>
【化54】

<化学式32>
【化55】

<化学式33>
【化56】

<化学式34>
【化57】

<化学式35>
【化58】

<化学式36>
【化59】

(式中、RはC〜Cアルキル;ピリジンで置換されたC〜Cアルキル;C〜Cシクロアルキル;ベンジル;フェニル;アミノ;グアニジノ;ピリジニル;C〜Cアルキルで置換されたピリジニル;または
【化60】

(AはC〜Cアルキルであり、mは2〜6の整数である)であり、R、R、R、R、X、XおよびXは請求項1で定義した通りである。)。
【請求項12】
前記化学式10のチオアミド化合物は、チオアセトアミド、チオプロピオンアミド、チオイソブチルアミド、トリメチルチオアセトアミド、チオヘキサノアミド、シクロヘキサンカルボン酸アミド、およびピペリジン−4−カルボン酸アミドよりなる群から選ばれることを特徴とする、請求項5または11に記載のベンズアミジン誘導体およびその薬学的に許容される塩の製造方法。
【請求項13】
前記化学式19、21、27および28のハライド化合物は、ヨードメタン、ヨードメタン、プロピルブロマイド、2−クロロエチルメチルエーテル、クロロエチルモルホリン、3−ブロモメチルピリジン、ブロモエタノール、ベンジルブロマイド、ニコチノイルクロライド、エタンスルホニルクロライド、およびイソニコチノイルクロライドよりなる群から選ばれることを特徴とする、請求項6、7、9および10のいずれか1項に記載のベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩の製造方法。
【請求項14】
前記化学式23の鎖の両端がハロゲンで置換された化合物は、メクロエチルアミン、ジブロモエチルエーテル、およびジブロモペンタンよりなる群から選ばれることを特徴とする、請求項8に記載のベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩の製造方法。
【請求項15】
ベンゾニトリルのベンズアミジンへの転換段階において、RがOHの場合、使用されるアミンがヒドロキシルアミン塩酸塩であり;前記ヒドロキシルアミン塩酸塩をトリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、ジエチルメチルアミン(EtNMe)、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、ピリジンおよび2,6−ジメチルピリジンよりなる群から選ばれる有機塩基、または炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水素化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、およびナトリウムエトキシドよりなる群から選ばれる無機塩基の存在下に、60〜80℃で1〜9時間、メタノール、エタノールおよびアセトニトリルよりなる群から選ばれた単一溶媒、またはこれらと水の混合溶媒中で反応させることを特徴とする、請求項5〜11のいずれか1項に記載のベンズアミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩の製造方法。
【請求項16】
請求項1〜4のいずれか1項による化合物またはその薬学的に許容される塩を含む骨粗しょう症の予防または治療用薬学組成物。

【公表番号】特表2009−525321(P2009−525321A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553157(P2008−553157)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【国際出願番号】PCT/KR2007/000533
【国際公開番号】WO2007/089101
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(507001911)ドン ファ ファーマシューティカル インダストリー カンパニー リミテッド (12)
【Fターム(参考)】