説明

新規ぺプチドデホルミラーゼ阻害化合物とその製造方法

本発明は、ペプチドデホルミラーゼの阻害剤として強力な抗細菌活性を有する新規抗細菌化合物に関する。本発明はさらに、その薬学的に許容され得る塩、それらの製造方法およびそれらを活性成分として含有する医薬組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はペプチドデホルミラーゼの阻害剤として強力な抗菌活性を有する新規抗細菌化合物に関する。この発明は、さらにその薬学的に許容され得る塩、それらの製造方法、およびそれらを活性成分として含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ペニシリンは1920年代のフレミングによる偶然の発見以来、1940年代には治療用の注射剤に開発され、それ以来多くの抗生物質が系統的に開発された。ペニシリンやセファロスポリンなどのβ−ラクタム、天然物由来のアミノグリコシド、フェニルプロパノイド、テトラサイクリン、マクロライド、グリコペプチド、ホスホン酸塩、リポペプチド、そして合成物由来のキノロン、オキサゾリジノンなどの多種類の抗生物質が生産されている(Christopher T. Walsh et al., Chem. Review, 2005, 105, 391-395)。
【0003】
しかし、これらの抗生物質は既存の抗生物質に対する深刻な耐性を引き起こした。近年公表された文献では、細菌がバンコマイシンや、リネゾリドなどの新しい薬剤など、周知の抗生物質に対して急速に耐性を獲得していると指摘している(Staphylococcus aureus resistant to vancomycin- United States, 2002. MMWR 2002, 51(26), 565-567; Linezolid resistance in a clinical isolate of Staphyrococcus aureus. Lancet 2001, 358(9277), 207-208)。したがって、新しい作用機序を有する抗生物質を発見することが差し迫って必要とされている。
【0004】
ほとんどの抗生物質は、微生物のタンパク質生合成の1つまたはそれ以上の段階を阻害することにより作用する。細菌と哺乳類細胞のタンパク質合成過程は全体として類似しているが、そこには違いがあり、その違いにより細菌におけるこの過程を選択的に阻害することが可能となる。1つの重要な相違点はメチオニンのホルミル基転移とそれに続く脱ホルミル化である。(Richard J. White et al., Drug Discovery Todday 2001, 6(18), 954-961)
【0005】
ペプチドデホルミラーゼ(PDF)は独特な金属酵素であり、細菌において鉄イオン(Fe2+)を利用し、N−ホルミル メチオニン(fMet、N−ホルミルメチオニン)の脱ホルミル化を触媒する。細菌では、タンパク質合成はN−ホルミルメチオニン(fMet)から始まり、結果として、全ての新規に合成されるポリペプチドは、ホルミル化N末端をもつ。PDFは、これらのポリペプチドの大部分からその後のホルミル基の除去を触媒し、その多くは成熟タンパク質を産生するためにメチオニンアミノペプチダーゼ(MAP)によってさらなるN末端のプロセシングを受ける。真核生物でのタンパク質合成の開始は、N−ホルミルメチオニン(fMet)に依存しないため、PDF阻害剤は新しい種類の抗微生物剤および抗細菌剤として機能することが期待される。
【0006】
天然物から得られるアクチノニンなどの多くのPDF阻害剤には構造的な特徴がある;キレーター+模倣ペプチド。
【化1】

【0007】
キレーターの構造に基づき、それらは3つの異なる型:チオール、ヒドロキサム酸およびN−ホルミルヒドロキシルアミンに分類することができる。
【0008】
いくつかのPDF阻害剤が文献に報告されており、その関連文献のいくつかを以下に示す。
【0009】
ヒドロキサム酸誘導体:WO99/59568、WO00/44373、WO01/44178、WO01/44179、WO02/28829およびWO02/081426。
【0010】
N−ホルミルヒドロキシルアミン誘導体:WO01/85160、WO01/85170、WO02/070540、WO02/070541、WO02/070653、WO02/070654、WO02/098901、WO03/101442、WO00/35440、WO99/39704、WO00/35440、WO00/58294、WO00/61134、WO01/10834、WO01/10835、WO03/089412およびWO2004/033441。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
先行技術に記載された多種多様な化合物がペプチドデホルミラーゼ阻害剤として開発されてきたが、それらは臨床上有効な化合物を結果的にもたらさなかった。また、PDF阻害剤は既存の抗生物質に対する交差耐性を阻止することが期待される。
【0012】
多剤耐性細菌の急速な出現という視点から、新しい作用機序を有する抗微生物剤および抗細菌剤を開発することが差し迫って必要とされている。
【0013】
本発明はこの要求を満たすものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明はペプチドデホルミラーゼ阻害剤として強力な抗細菌活性を有する新規ヒドロキサム酸およびN−ホルミルヒドロキシルアミン誘導体に関する。この発明はさらにそれらの製造方法、それらの製造に有用な中間体、およびそれらを活性成分として含む医薬組成物に関する。
【0015】
本発明は、式(I)の化合物、そのラセミ混合物、光学異性体およびジアステレオ異性体のすべて、またはその薬学的に許容され得る塩に関する。
【化2】

式中、Aは−C(=O)NHOHまたは−N(CHO)OHからなる群より選択され;
1は水素、C1-3アルキル、C4-6シクロアルキル、ハロゲンまたは水酸基を表し;
2は水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-6アルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状C2-6アルケニル、C4-6シクロアルキル、窒素もしくは酸素を含むC4-6へテロ環、またはベンジル基を表し;
3は水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-6アルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状C2-6アルケニル、C4-6シクロアルキル、フェニルまたはベンジル基を表し;
Xは水素またはNR45を表し;
4とR5は、それぞれ独立して水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル基を表し;
Wは炭素または窒素を表し;
6とR7は、それぞれ独立して水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、または式(IIa)または(IIb)または(IIc):
【化3】

式中、R8、R9、R10、R11およびR12は、それぞれ独立して水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキルアミン、C3-6シクロアルキル、C4-6ヘテロ環、C1-3アルコキシル、C1-3アシル、C1-3アシルオキシ、ヒドロキシ、アミド、ハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード)、ハロゲン置換C1-3アルキル、シアノ、ニトロ、またはモルホリニル基である
の基を表し;
Qは炭素または窒素または酸素を表し;
nは0または1または2である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の化合物、例えば式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、毒性が低く、グラム陽性菌、特に様々な抗生物質に耐性であるそのような微生物に対しても、抗菌活性を有する。このように、本発明の化合物は耐性菌の感染に対する抗細菌剤として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明はペプチドデホスミラーゼ阻害剤として強力な抗細菌活性を有する新規ヒドロキサム酸およびN−ホルミルヒドロキシルアミン誘導体に関する。本発明はさらにそれらの製造方法、それらの製造に有用な中間体、およびそれらを活性成分として含む医薬組成物に関する。
【0018】
本発明は、式(I)の化合物、そのラセミ混合物、光学異性体およびジアステレオ異性体のすべて、またはその薬学的に許容され得る塩に関する。
【化4】

式中、Aは−C(=O)NHOHまたは−N(CHO)OHからなる群より選択され;
1は水素、C1-3アルキル、C4-6シクロアルキル、ハロゲンまたは水酸基を表し;
2は水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-6アルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状C2-6アルケニル、C4-6シクロアルキル、窒素もしくは酸素を含むC4-6へテロ環、またはベンジル基を表し;
3は水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-6アルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状C2-6アルケニル、C4-6シクロアルキル、フェニルまたはベンジル基を表し;
Xは水素またはNR45を表し;
4とR5は、それぞれ独立して水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル基を表し;
Wは炭素または窒素を表し;
6とR7は、それぞれ独立して水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、または式(IIa)または(IIb)または(IIc):
【化5】

式中、R8、R9、R10、R11およびR12は、それぞれ独立して水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキルアミン、C3-6シクロアルキル、C4-6ヘテロ環、C1-3アルコキシル、C1-3アシル、C1-3アシルオキシ、ヒドロキシ、アミド、ハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード)、ハロゲン置換C1-3アルキル、シアノ、ニトロ、またはモルホリニル基である
の基を表し;
Qは炭素または窒素または酸素を表し;
nは0または1または2である。
【0019】
本発明の化合物は、不斉炭素原子が存在するため、1つまたはそれ以上の不斉中心を有し得る。したがって、本発明は、そのラセミ混合物、光学異性体およびジアステレオ異性体のすべてを含む。
【0020】
本発明の化合物は、その薬学的に許容され得る塩の形態で、または水和物の形態で、または溶媒和物の形態で注射されてもよい。このような塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、リン酸、酢酸、ピルビン酸、クエン酸、コハク酸、乳酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、ステアリン酸およびサリチル酸と形成される酸付加塩があげられる。塩はまた、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウム塩で形成されてもよい。
【0021】
本発明は、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物もしくは溶媒和物の製造方法を提供する。
【0022】
Aが−C(=O)NHOH基である本発明の化合物は、式(III)の化合物をヒドロキシルアミンまたはN−および/またはO−保護ヒドロキシルアミンと反応させ、その後N−またはO−保護基を取り除くことよって製造し得る。
【0023】
【化6】

式中、R1、R2、R3、R6、R7、WおよびXは、前記で規定されたものと同じである。
【0024】
式(III)とヒドロキシルアミンまたはN−および/またはO−保護ヒドロキシルアミンとの反応は、標準的なペプチドカップリング条件にしたがって行われてもよい。その反応は、典型的には適切な溶媒(例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−デメチルホルムアミドなど)中でカップリング試薬(例えば、ペンタフルオロフェノール、N,O−デメチルヒドロキシルアミン、DMAP/ECCI、EDCI/HOBt/NMMなど)の存在下で行われる。ベンジル基の脱保護は水素化触媒、好ましくはパラジウム触媒(例えばパラジウム炭素またはパラジウムブラック)の存在下で実施され得る。その反応は水素雰囲気下で約2〜約24時間で達成することができる。
【0025】
tert−ブチル基の脱保護は、塩酸またはトリフルオロ酢酸などの適切な酸の存在下で実施され得る。その反応は、約1〜約24時間の撹拌により達成することができる。
【0026】
式(III)の化合物は、式(IV)の化合物を式(Va)(またはVbまたはVc)の化合物またはその塩と反応させることにより製造し得る。
【0027】
式(IV)の化合物の式(Va)(またはVbまたはVc)の化合物またはその塩との反応は標準的なペプチドカップリング条件にしたがって行われてもよい。
【0028】
その反応は、典型的には適切な溶媒(例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドなど)中でカップリング試薬(例えばペンタフルオロフェノール、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン、DMAP/EDCI、EDCI/HOBt/NMMなど)の存在下で行われる。
【0029】
【化7】

式中、R1、R2、R3、R6、R8、R9、R10、R11、R12、Q、W、Xおよびnは、前記で規定されたものと同じであり、R13はメチル、エチル、tert−ブチルおよびベンジルなどの水酸基保護基である。
【0030】
式(IV)のカルボン酸は、文献に記載された種々の方法のいずれかによって製造されてもよい。
【0031】
また、Aが−N(CHO)OH基である本発明の化合物は、式(VI)の化合物を式(Va)(またはVbまたはVc)の化合物またはその塩と反応させることによって製造し得る。
【化8】

【0032】
式(VI)の化合物の式(Va)(またはVbまたはVc)の化合物またはその塩との反応は、標準的なペプチドカップリング条件にしたがって実施されてもよい。
【0033】
その反応は、典型的には適切な溶媒(例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドなど)中でカップリング試薬(例えばペンタフルオロフェノール、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン、DMAP/EDCI、EDCI/HOBt/NMMなど)の存在下で行われる。ベンジル基の脱保護は、水素化触媒、好ましくはパラジウム触媒(例えばパラジウム炭素またはパラジウムブラック)の存在下で行われてもよい。その反応は水素雰囲気下で約2〜約24時間で達成することができる。
【0034】
tert−ブトキシカルボニル基の脱保護は、塩酸もしくはトリフルオロ酢酸などの適切な酸の存在下で行われてもよい。その反応は約1〜約24時間の撹拌により達成することができる。
【0035】
式中、R1、R2、R13は前記で規定されたものと同じである。
【0036】
式(VI)のカルボン酸は、文献に記載された種々の方法のいずれかによって製造されてもよい。
【0037】
式(Va)(またはVbまたはVc)の化合物またはその塩は式(VII)の化合物を式(VIIIa)(またはVIIIbまたはVIIIc)の化合物またはその塩と反応させることによって得られてもよい。
【0038】
その反応は、典型的には適切な溶媒(例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドなど)中でカップリング試薬(例えばペンタフルオロフェノール、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン、DMAP/EDCI、EDCI/HOBt/NMMなど)の存在下で行われる。
【0039】
【化9】

式中、R3、R6、R8、R9、R10、R11、R12、Q、W、Xおよびnは前記で規定されたものと同じであり、R14はtert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルまたはトリフェニルメチル基などのアミノ保護基である。
【0040】
式(VII)のカルボン酸は、文献に記載された種々の方法のいずれかによって製造されてもよい。
【0041】
Xが水素、Wが窒素、nが0である式(VIIIa)の化合物は、式(X)の化合物をYがアミンである式(XIa)の化合物とハロアルカン溶媒中で約4〜約24時間反応させることにより得られてもよい。その後、その反応は還元剤、好ましくは水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いて約2〜約24時間で達成することができる。
【0042】
Xが保護されたアミン、Wが炭素、nが0である式(VIIIa)の化合物は、Wがハロメチルである式(IX)の化合物またはその塩を、Yがハロゲンである式(XIa)の化合物から形成されたグリニャール試薬と反応させることによって得られてもよい。
【0043】
Xが水素、Wが窒素、nが1である式(VIIIa)(またはVIIIbまたはVIIIc)の化合物は、Wがアミンである式(IX)の化合物またはその塩を、Yがホルミル(−CHO)である式(XIa)の化合物と、アルコール溶媒中で約4〜約24時間反応することによって得られてもよい。その後、その反応は還元剤、好ましくは水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いて約2〜約24時間で達成することができる。
【0044】
そのほかの方法として、Xが水素、Wが窒素、nが1または2である式(VIIIa)(またはVIIIbまたはVIIIc)の化合物は、式(IX)の化合物またはその塩を、Yがハロメチルまたはハロエチルである式(XIa)(またはXIbまたはXIc)の化合物と反応させることによって得られてもよい。その反応は、典型的には適切な塩基(例えばトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウムなど)の存在下、0〜100℃で約2〜約24時間行われる。
【0045】
【化10】

式中、R8、R9、R10、R11、R12、Q、WおよびXは、前記で規定されたものと同じであり、Yはアミン、ホルミル、ブロモ、ハロメチル、ハロエチル基であり、R15はtert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル基のようなアミノ保護基である。
【0046】
式(IX)の化合物は、文献に記載された種々の方法のいずれかによって製造されてもよい。
【実施例】
【0047】
以下に示す例は、本発明の実施態様を説明するが、いかなる点においても範囲を限定することを意図するものではない。
【0048】
[一般手順I]
[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(4−メチル−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩の合成(スキーム1)
【化11】

【0049】
ステップ1−1:4−(4−メチル−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1−c、n=1)
エタノール(100mL)中の化合物1−a1(R15=tert−ブトキシカルボニル、X=H、2.50g、12.48mmol)の溶液に、化合物1−b(R8=R9=R11=R12=H、R10=Me、Q=C、Y=CHO、1.55g、12.48mmol)を添加した。その反応混合物を水素化ホウ素ナトリウム(0.52g、13.73mmol、1.10eq)の添加前に4時間還流し、室温で24時間撹拌した。その反応混合物をH2Oで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をH2Oおよび食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を真空下で濃縮し、さらなる精製をせずに次のステップで用いられる淡黄色オイルとして表題の化合物を得た(3.79g、100%)。

【0050】
ステップ1−2:4−(4−メトキシカルボニル−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1−c、n=1)
アセトニトリル(50mL)中の化合物1−a1(R15=tert−ブトキシカルボニル、X=H、1.00g、4.99mmol)の溶液に、化合物1−b(R8=R9=R11=R12=H、R10=C(=O)OMe、Q=C、Y=ブロモメチル、1.37g、5.99mmol、1.20eq)および炭酸カリウム(1.04g、7.49mmol、1.50eq)を添加した。その反応混合物を、室温で18時間撹拌した。炭酸カリウムを濾過により除去し、濾液を真空下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、表題の化合物を淡黄色の固体として得た(1.30g、75%)。

【0051】
ステップ1−3:4−フェニルアミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1−c、n=0)
ジクロロエタン(30mL)中の化合物1−a2(R15=tert−ブトキシカルボニル、3.00g、15.06mmol)の溶液に、化合物1−b(R8=R9=R10=R11=R12=H、Q=C、Y=NH2、1.54mL、16.90mmol、1.12eq)および酢酸(1.02mL、17.82mmol、1.18eq)を添加した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを添加したのち、室温で20時間撹拌した。その反応混合物を、2Nの水酸化ナトリウム溶液でpH10に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をシクロヘキサンで精製し、白色固体として表題の化合物を得た(2.70g、65%)。

【0052】
ステップ2−1:4−[ベンジルオキシカルボニル−(4−メチル−ベンジル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1−d、n=1、R6=ベンジルオキシカルボニル)
THF(50mL)およびH2O(50mL)中の化合物1−c(n=1、3.77g、12.38mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(15mL、4.00eq)を添加し、0℃に冷却した。クロロギ酸ベンジル(3.18mL、22.29mmol、1.80eq)をゆっくり添加したのち、室温で20時間撹拌した。その反応混合物をH2Oで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をH2Oで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、無色のオイルとして表題の化合物を得た(4.82g、89%)。

【0053】
ステップ2−2:4−(メチル−フェニル−アミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1−d、n=0、R6=Me)
DMF(55mL)中の化合物1−c(n=0、3.04g、11.00mmol)の溶液に、ヨードメタン(5.20mL、83.53mmol、7.60eq)および炭酸カリウム(11.55g、83.56mmol、7.60eq)を添加した。室温で18時間撹拌したのち、反応混合物をH2Oで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をH2Oで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色固体として表題の化合物を得た(1.20g、38%)。

【0054】
ステップ3:(4−メチル−ベンジル)−ピペリジン−4−イル−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩(1−e)
化合物1−d(4.82g、10.99mmol)を、酢酸エチル(60mL)に溶解し、塩化水素ガス(gaseous hydrochloric acid)で飽和し、反応混合物を出発原料がすべて消費されるまで撹拌した。その混合物を濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いられる白色結晶性固体としてアミン塩酸塩を得た(4.10g、100%)。

【0055】
ステップ4:[1−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(4−メチル−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル(1−f)
ジクロロメタン中の化合物1−h(R3=tert−ブチル、R14=tert−ブトキシカルボニル、1.34g、5.78mmol)の溶液に、化合物1−e(2.60g、6.94mmol、1.20eq)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(1.77g、14.45mmol、2.50eq)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(1.33g、6.94mmol、1.20eq)を添加した。その混合物を室温で18時間攪拌した。その混合物を、1M硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、表題の化合物を白色固体として得た(2.94g、92%)。

【0056】
ステップ5:[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(4−メチル−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩(1−g)
化合物1−f(2.94g、5.33mmol)を酢酸エチル(50mL)に溶解し、塩化水素ガスで飽和し、その反応混合物を出発原料がすべて消費されるまで撹拌した。その混合物を濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いられる白色結晶性固体としてアミン塩酸塩を得た(2.55g、98%)。

【0057】
[一般手順II]
[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩の合成(スキーム2)
【化12】

【0058】
ステップ1:2,4−ジオキソ−1,3,8−トリアザ−スピロ[4,5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル(2−b)
メタノール(190mL)中の化合物2−a(R15=tert−ブトキシカルボニル、10.00g、50.19mmol)の溶液に、シアン化カリウム(10.13g、155.58mmol、3.10eq)および炭酸アンモニウム(14.14g、150.56mmol、3.00eq)水溶液(190mL)を添加した。反応混合物を20時間還流したのち、メタノールを蒸発させ、H2Oから再結晶化し、さらなる精製はせずに次のステップで用いる淡黄色の固体を得た(8.40g、62%)。

【0059】
ステップ2:2,4−ジオキソ−1,3,8−トリアザ−スピロ[4,5]デカン−1,3,8−トリカルボン酸トリ−tert−ブチルエステル(2−c)
THF(200mL)中の化合物2−b(8.34g、30.97mmol)の溶液を0℃まで冷却した。ジ−tert−ブチルジカルボネート(16.90g、77.42mmol、2.50eq)および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.096g、0.78mmol、0.025eq)をゆっくり添加し、室温で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固したのち、その残渣をジクロロメタンで処理し、2N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いる白色固体として表題の化合物を得た(14.54g、100%)。

【0060】
ステップ3:4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1,4−ジカルボン酸モノ−tert−ブチルエステル(2−d、X=NHCbz)
THF(4mL)中の化合物2−c(0.50g、2.05mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(0.17g、4.30mmol、2.10eq)水溶液(4mL)を添加した。その反応混合物を0℃まで冷却した。クロロギ酸ベンジル(0.32mL、2.25mmol、1.10eq)をゆっくりと添加し、室温で24時間撹拌した。反応混合物をジエチルエーテルで洗浄したのち、水層を1N塩酸でpH2.5に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いる白色固体として表題の化合物を得た(0.55g、71%)。

【0061】
ステップ4:4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1,4−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル4−メチルエステル(2−e)
アセトン(50mL)中の化合物2−d(0.96g、2.54mmol)の溶液に、炭酸カリウム(0.70g、5.07mmol、2.00eq)および硫酸ジメチル(0.26mL、2.79mmol、1.10eq)を添加した。1時間還流したのち炭酸カリウムは濾過により除去され、アセトンを蒸発させ乾固した。残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いる淡黄色のオイルとして表題の化合物を得た(0.99g、99%)。

【0062】
ステップ5:4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−ジカルボン酸 tert−ブチルエステル(2−f)
THF(50mL)中の化合物2−e(1.50g、3.82mmol)の溶液に、水素化ホウ素リチウム(0.10g、4.59mmol、1.20eq)を添加し、室温で20時間撹拌した。その反応混合物をH2Oで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、白色固体として表題の化合物を得た(1.20g、86%)。

【0063】
ステップ6:4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−クロロメチル−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(2−g)
ベンゼン(20mL)中の化合物2−f(1.00g、2.74mmol)の溶液に、四塩化炭素(15mL)およびトリフェニルホスフィン(1.08g、4.12mmol、1.50eq)を添加し、ついで4時間還流した。濾過により白色の固体を取り除いたのち、濾液を蒸発乾固した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡黄色のオイルとして表題の化合物を得た(0.76g、72%)。

【0064】
ステップ7:4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(2−h)
THF(20mL)中の化合物2−g(0.70g、1.83mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(0.58g、2.19mmol、1.20eq)および酢酸パラジウム(II)(0.041g、0.18mmol、0.10eq)を添加した。その反応混合物を0℃まで冷却したのち、THF溶液中の2−l(R8=R9=R11=R12=H、R10=F、Q=C、3.66mL、3.66mmol、2.00eq)をゆっくりと添加し、室温で20時間撹拌した。その反応混合物をH2Oで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡黄色のオイルとして表題の化合物を得た(0.57g、70%)。

【0065】
ステップ8:[4−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩(2−i)
化合物2−h(1.20g、2.71mmol)を酢酸エチル(30mL)に溶解し、塩化水素ガスで飽和し、その反応混合物を出発原料がすべて消費されるまで攪拌した。その混合物を濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いる白色結晶性固体としてアミン塩酸塩を得た(0.98g、95%)。

【0066】
ステップ9:[1−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸ベンジルエステル(2−j)
ジクロロメタン(30mL)中の化合物1−h(R3=tert−ブチル、R14=tert−ブトキシカルボニル、0.47g、2.03mmol)の溶液に、化合物2−i(0.92g、2.43mmol、1.20eq)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.62g、5.07mmol、2.50eq)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(0.47g、2.43mmol、1.20eq)を添加した。その混合物を、室温で18時間撹拌した。その反応混合物を1M硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色固体として表題の化合物を得た(1.04g、92%)。

【0067】
ステップ10:[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩(2−k)
化合物2−j(1.00g、1.80mmol)を酢酸エチル(30mL)に溶解し、塩化水素ガスで飽和し、その反応混合物を出発原料がすべて消費されるまで撹拌した。その混合物を濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いる白色結晶性固体としてアミン塩酸塩を得た(0.88g、99%)。

【0068】
[一般手順III]
[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−フラン−2−イルメチル−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩の合成(スキーム3)
【化13】

【0069】
ステップ1:4−[(フラン−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3−b)
エタノール(150mL)中の化合物1−a1(R15=tert−ブトキシカルボニル、X=H、4.00g、19.97mmol)の溶液に、化合物3−a(R9=R10=R11=H、Q=O、Y=CHO、1.92g、19.97mmol)を添加した。その反応混合物を水素化ホウ素ナトリウム(0.83g、21.97mmol、1.10eq)の添加前に4時間還流し、さらに室温で24時間撹拌した。その反応混合物をH2Oで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をH2O、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにより乾燥した。その混合物を真空下で濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いる淡黄色のオイルとして表題の化合物を得た(5.38g、96%)。

【0070】
ステップ2:4−(ベンジルオキシカルボニル−フラン−2−イルメチル−アミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3−c、R6=ベンジルオキシカルボニル)
THF(60mL)およびH2O(60mL)中の化合物3−b(5.30g、18.90mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(20mL、4.00eq)を添加した。その反応混合物を0℃まで冷却した。クロロギ酸ベンジル(4.86mL、34.03mmol、1.89eq)をゆっくり添加したのち、室温で20時間撹拌した。その反応混合物をH2Oで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をH2Oで洗浄し、硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡黄色の表題の化合物を得た(5.96g、76%)。

【0071】
ステップ3:フラン−2−イルメチル−ピペリジン−4−イル−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩(3−d)
化合物3−c(5.96g、14.38mmol)を酢酸エチル(60mL)に溶解し、塩化水素ガスで飽和し、その反応混合物を出発原料がすべて消費されるまで撹拌した。その混合物を濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いる白色結晶性固体としてアミン塩酸塩を得た(5.00g、99%)。

【0072】
ステップ4:[1−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−フラン−2−イルメチル−カルバミン酸ベンジルエステル(3−e)
ジクロロメタン(150mL)中の化合物1−h(R3=tert−ブチル、R14=tert−ブトキシカルボニル、2.75g、11.88mmol)の溶液に、化合物3−d(5.00g、14.25mmol、1.20eq)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(3.63g、29.69mmol、2.50eq)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(2.73g、14.25mmol、1.20eq)を添加した。その混合物を室温で18時間撹拌した。その反応混合物を1M硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色固体として表題の化合物を得た(4.71g、75%)。

【0073】
ステップ5:[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−フラン−2−イルメチル−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩(3−f)
化合物3−e(4.71g、8.93mmol)を酢酸エチル(30mL)に溶解し、塩化水素ガスで飽和し、その反応混合物を出発原料がすべて消費されるまで撹拌した。その混合物を濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いる白色結晶性固体としてアミン塩酸塩を得た(4.10g、99%)。

【0074】
[一般手順IV]
[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−カルバミン酸2,2,2−トリクロロエチルエステル塩酸塩の合成(スキーム4)
【化14】

【0075】
ステップ1−1:2−ヒドロキシメチル−5−メトキシ−ピラン−4−オン(4−b、R10=OMe)
10%水酸化カリウム水溶液(132mL)中の化合物4−a(R9=R11=H、Q=O、30.00g、211.10mmol)の溶液を0℃まで冷却した。硫酸ジメチル(22.10mL、1.11eq)をゆっくり添加し、室温で30分撹拌した。その反応混合物を0℃まで冷却し、さらに50分撹拌した。黄色の沈殿物を濾過により除去し、濾液を真空下で濃縮し、淡黄色の表題の化合物を得た(21.29g、65%)。

【0076】
ステップ1−2:5−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシメチル−ピラン−4−オン(4−b、R10=ベンジルオキシ)
メタノール(211mL)中の化合物4−a(R9=R11=H、30.00g、211.10mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(9.30g、232.50mL、1.10eq)水溶液(21mL)を添加した。塩化ベンジル(27.00mL、234.63mmol、1.11eq)を反応混合物に添加し、17時間還流した。メタノールを真空下で濃縮したのち、残った固体をH2O(85mL)およびメタノール(43mL)で洗浄し、白色固体として表題の化合物を得た(38.38g、78%)。

【0077】
ステップ2:2−クロロメチル−5−メトキシ−ピラン−4−オン(4−c、R10=OMe)
塩化チオニル(12.80mL、175.48mmol、7.81eq)中の化合物4−b(3.50g、22.42mmol)の溶液を室温で1時間撹拌した。ヘキサンおよび酢酸エチルを反応混合物に添加し、沈殿物をヘキサンおよびジエチルエーテルで洗浄し、黄色固体として表題の化合物を得た(3.50g、89%)。

【0078】
ステップ3:4−[(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(4−d)
アセトニトリル(80mL)中の化合物1−a1(R15=tert−ブトキシカルボニル、X=H、2.00g、9.99mmol)の溶液に、化合物4−c(1.75g、10.02mmol、1.00eq)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.50mL、20.09mmol、2.01eq)を添加し、17時間還流した。その反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色固体として表題の化合物を得た(2.34g、69%)。

【0079】
ステップ4:4−[(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−(2,2,2−トリクロロ−エトキシカルボニル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(4−e、R6=2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)
アセトニトリル(40mL)中の化合物4−d(2.18g、6.44mmol)の溶液に、ピリジン(1.20mL、14.84mmol、2.30eq)およびクロロギ酸2,2,2−トリクロロエチル(1.10mL、7.99mmol、1.24eq)を添加した。その反応混合物を室温で1時間撹拌した。真空下で濃縮したのち、その反応混合物を酢酸エチルで希釈し、0.5Mクエン酸水溶液および0.6M炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、溶媒を蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、オレンジ色の固体として表題の化合物を得た(2.33g、70%)。

【0080】
ステップ5:(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−ピペリジン−4−イル−カルバミン酸2,2,2−トリクロロ−エチルエステル塩酸塩(4−f)
化合物4−e(2.23g、4.34mmol)を酢酸エチル(40mL)に溶解し、塩化水素ガスで飽和し、その反応混合物を出発原料がすべて消費されるまで撹拌した。その混合物を濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いる白色結晶性固体としてアミン塩酸塩を得た(1.95g、100%)。

【0081】
ステップ6:[1−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−カルバミン酸2,2,2−トリクロロエチルエステル(4−g)
DMF(20mL)中の化合物I−h(R3=tert−ブチル、R14=tert−ブトキシカルボニル、0.70g、3.03mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt)(0.49g、3.63mmol、1.20eq)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(0.70g、3.65mmol、1.20eq)を添加した。その混合物を80分撹拌したのち、化合物4−f(1.64g、3.64mmol、1.20eq)およびトリエチルアミン(1.06mL、7.61mmol、2.50eq)を添加し、室温で16時間撹拌した。その反応混合物をH2Oで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をH2Oおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶媒を蒸発乾固し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡黄色の固体として表題の化合物を得た(1.16g、61%)。

【0082】
ステップ7:[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−カルバミン酸2,2,2−トリクロロエチルエステル塩酸塩(4−h)
化合物4−g(1.08g、1.72mmol)を酢酸エチル(20mL)に溶解し、塩化水素ガスで飽和し、その反応混合物を出発原料がすべて消費されるまで撹拌した。その混合物を濃縮し、さらなる精製はせずに次のステップで用いる白色結晶性固体としてアミン塩酸塩を得た(0.97g、100%)。

【0083】
[一般手順V]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N1−{(S)−2,2−ジメチル−1−[4−(4−メチル−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−プロピル}−N4−ヒドロキシ−コハク酸アミドの合成(スキーム5)
【化15】

【0084】
ステップ1:(R)−N−((S)−1−{4−[ベンジルオキシカルボニル−(4−メチル−ベンジル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−3−シクロペンチルメチル−コハク酸tert−ブチルエステル(5−b)
ジクロロメタン(100mL)中の化合物5−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=tert−ブチル、1.00g、3.90mmol)の溶液に、化合物1−g(R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R9=R11=R12=X=H、R10=Me、Q=C、n=1、2.28mL、4.68mmol、1.20eq)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(1.05g、9.75mmol、2.50eq)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(0.90g、4.68mmol、1.20eq)を添加した。その混合物を室温で18時間撹拌した。その反応混合物を1M硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムによって乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色の表題の化合物を得た(2.34g、87%)。

【0085】
ステップ2:(R)−N−((S)−1−{4−[ベンジルオキシカルボニル−(4−メチル−ベンジル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−3−シクロペンチルメチル−コハク酸(5−c)
ジクロロメタン(50mL)中の化合物5−b(2.00g、2.90mmol)の溶液を0℃に冷却した。トリフルオロ酢酸(10mL)をゆっくりと添加し、室温で1時間撹拌した。その反応混合物を減圧下で蒸発させ、1N水酸化ナトリウムで処理した。水層をジクロロメタンで洗浄したのち、濃塩酸でpH2に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮して白色固体として表題の化合物を得た(1.65g、90%)。

【0086】
ステップ3:{1−[(S)−2−((R)−3−ベンジルオキシカルバモイル−シクロペンチルメチル−プロピオニルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピペリジン−4−イル}−(4−メチル−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル(5−d)
ジクロロメタン(100mL)中の化合物5−c(1.50g、2.37mmol)の溶液に、O−ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.45g、2.84mmol、1.20eq)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.72g、5.92mmol、2.50eq)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(0.54g、2.84mmol、1.20eq)を添加した。その混合物を室温で18時間撹拌した。その反応混合物を1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色固体として表題の化合物を得た(1.49g、85%)。

【0087】
ステップ4:(R)−2−シクロペンチルメチル−N1−{(S)−2,2−ジメチル−1−[4−(4−メチル−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−プロピル}−N4−ヒドロキシ−コハク酸アミド(5−e)
エタノール(100mL)中の化合物5−d(1.26g、1.71mmol)の溶液に、10重量%パラジウム炭(0.18mg)を添加した。水素のバルーンを反応混合物のうえに設置し、2時間撹拌した。炭を濾過によって除き、濾液を濃縮して粗生成物を得た。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーィにより精製し、白色固体として表題の化合物を得た(0.60g、68%)。

【0088】
[一般手順VI]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−2,2−ジメチル−1−[4−(4−メチル−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミドの合成(スキーム6)
【化16】

【0089】
ステップ1:(1−{(S)−2−[(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオニルアミノ]−3,3−ジメチル−ブチリル}−ピペリジン−4−イル)−(4−メチル−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル(6−b)
ジクロロメタン(60mL)中の化合物6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル、0.70g、2.29mmol)の溶液に、化合物1−g(R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R9=R11=R12=X=H、R10=Me、Q=C、n=1、1.34g、2.75mmol、1.20eq)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.70g、5.73mmol、2.50eq)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(0.53g、2.75mmol、1.20eq)を添加した。その混合物を室温で18時間撹拌した。その反応混合物を1M硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色の表題の化合物を得た(1.39g、82%)。

【0090】
ステップ2:(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−2,2−ジメチル−1−[4−(4−メチル−ベンジル)−ピペリジン−1−カルボニル]−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド(6−c、R6=H)
エタノール(100mL)中の化合物6−b(1.26g、1.71mmol)の溶液に、10重量%パラジウム炭(0.18g)を添加した。水素のバルーンを反応混合物のうえに設置し、2時間撹拌した。その炭を濾過によって除き、濾液を濃縮して粗生成物を得た。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーィにより精製し、淡黄色の固体として表題の化合物を得た(0.49g、56%)。

【0091】
[一般手順VII]
(R)−N−{(S)−1−[4−アミノ−4−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミドの合成(スキーム7)
【化17】

【0092】
ステップ1:{1−{(S)−2−[(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオニルアミノ]−3,3−ジメチル−ブチリル}−4−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸ベンジルエステル(7−a)
ジクロロメタン(60mL)中の化合物6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル、0.70g、2.29mmol)の溶液に、化合物2−k(R3=tert−ブチル、R8=R9=R11=R12=H、R10=F、Q=C、X=NHCbz、1.35g、2.75mmol、1.20eq)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.70g、5.73mmol、2.50eq)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(0.53g、2.75mmol、1.20eq)を添加した。その混合物を室温で18時間撹拌した。その反応混合物を1M硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーィにより精製し、表題の化合物を得た(1.33g、78%)。

【0093】
ステップ2:(R)−N−{(S)−1−[4−アミノ−4−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド(7−b、X=NH2
エタノール(100mL)中の化合物7−a(1.20g、1.62mmol)の溶液に、10重量%パラジウム炭(0.17g)を添加した。水素のバルーンを反応混合物のうえに設置し、2時間撹拌した。その炭を濾過によって除き、濾液を濃縮して粗生成物を得た。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーィにより精製し、淡黄色の固体として表題の化合物を得た(0.44g、52%)。

【0094】
[一般手順VIII]
(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−N−((S)−1−{4−[(フラン−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−プロピオンアミドの合成(スキーム8)
【化18】

【0095】
ステップ1:(1−{(S)−2−[(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオニルアミノ]−3,3−ジメチル−ブチリル}−ピペリジン−4−イル)−フラン−2−イルメチル−カルバミン酸ベンジルエステル(8−a)
ジクロロメタン(60mL)中の化合物6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル、1.26g、4.13mmol)の溶液に、化合物3−f(R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R9=R10=R11=X=H、Q=O、2.30g、4.96mmol、1.20eq)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(1.26g、10.33mmol、2.50eq)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(0.95g、4.96mmol、1.20eq)を添加した。その混合物を室温で18時間撹拌した。その反応混合物を1M硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーィにより精製し、表題の化合物を得た(1.75g、59%)。

【0096】
ステップ2:(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−N−((S)−2−{4−[(フラン−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−プロピオンアミド(8−b、R6=H)
エタノール(100mL)中の化合物8−a(1.75g、2.45mmol)の溶液に、10重量%パラジウム炭(0.24g)を添加した。水素のバルーンを反応混合物のうえに設置し、2時間撹拌した。その炭を濾過によって除き、濾液を濃縮して粗生成物を得た。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーィにより精製し、淡黄色の固体として表題の化合物を得た(0.55g、46%)。

【0097】
[一般手順IX]
(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−N−((S)−1−{4−[(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−プロピオンアミドの合成(スキーム9)
【化19】

【0098】
ステップ1:(1−{(S)−2−[(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオニルアミノ]−3,3−ジメチル−ブチリル}−ピペリジン−4−イル)−(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−カルバミン酸2,2,2−トリクロロ−エチルエステル(9−a)
DMF(10mL)中の化合物6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル、0.40g、1.31mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt)(0.21g、1.55mmol、1.20eq)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)(0.30g、1.56mmol、1.20eq)を添加した。その混合物を60分撹拌した後、化合物4−h(R3=tert−ブチル、R6=2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、R9=R11=X=H、R10=OMe、Q=O、0.89g、1.58mmol、1.20eq)およびトリエチルアミン(0.46mL、3.30mmol、2.50eq)を添加し、室温で15時間撹拌した。その反応混合物をH2Oで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をH2Oおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶媒を蒸発乾固し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色の表題の化合物を得た(0.63g、59%)。

【0099】
ステップ2:(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−N−((S)−1−{4−[(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−プロピオンアミド(9−b、R6=H)
酢酸(9mL)中の化合物9−a(0.61g、0.69mmol)の溶液に、亜鉛(0.65g、9.88mmol、14.00eq)を添加した。その混合物を室温で17時間撹拌した。不溶性物質を濾過により除いたのち、濾液を酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーィにより精製し、淡黄色の固体として表題の化合物を得た(0.39g、79%)。

【0100】
ステップ3:(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−N−((S)−1−{4−[(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−プロピオンアミド(9−c)
メタノール(10mL)中の化合物9−b(0.29g、0.45mmol)の溶液に、10重量%パラジウム炭(0.13g)を添加した。水素のバルーンを反応混合物のうえに設置し、2時間撹拌した。その炭を濾過によって除き、濾液を濃縮して粗生成物を得た。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーィにより精製し、淡黄色の固体として表題の化合物を得た(0.19g、77%)。

【0101】
[実施例1]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N1−{(S)−2,2−ジメチル−1−[4−(4−メチル−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−プロピル}−N4−ヒドロキシ−コハク酸アミド
【0102】
【化20】

表題の化合物は、(R)−2−シクロペンチルメチル−コハク酸 4−tert−ブチルエステル 5−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=tert−ブチル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(4−メチル−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R9=R11=R12=X=H、R10=Me、Q=C、n=1)から一般手順Vにしたがって製造された。

【0103】
[実施例2]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−2,2−ジメチル−1−[4−(4−メチル−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化21】

【0104】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(4−メチル−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R9=R11=R12=X=H、R10=Me、Q=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0105】
[実施例3]
(R)−N−{(S)−1−[4−(4−シアノ−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化22】

【0106】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(4−シアノ−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R9=R11=R12=X=H、R10=CN、Q=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0107】
[実施例4]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−1−[4−(4−フルオロ−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化23】

【0108】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(4−フルオロ−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R9=R11=R12=X=H、R10=F、Q=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0109】
[実施例5]
(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−N−{(S)−1−[4−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−プロピオンアミド
【化24】

【0110】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(4−メトキシ−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R9=R11=R12=X=H、R10=OMe、Q=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0111】
[実施例6]
(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−N−{(S)−1−[4−(4−ヒドロキシ−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−ホルミル}−プロピオンアミド
【化25】

【0112】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(4−ヒドロキシ−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R9=R11=R12=X=H、R10=OH、Q=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0113】
[実施例7]
4−[(1−{(S)−2−[(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオニルアミノ]−3,3−ジメチル−ブチリル}−ピペリジン−4−イルアミノ)−メチル]−安息香酸メチルエステル
【化26】

【0114】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および4−({[1−(S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピペリジン−4−イル}−ベンジルオキシカルボニルアミノ)−メチル)−安息香酸メチルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R9=R11=R12=X=H、R10=C(=O)OMe、Q=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0115】
[実施例8]
(R)−N−{(S)−1−[4−(4−アセチルアミノ−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化27】

【0116】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および4−(アセチルアミノ−ベンジル)−[1−(S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R9=R11=R12=X=H、R10=NHC(=O)Me、Q=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0117】
[実施例9]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−((S)−2,2−ジメチル−1−{4−[(ピリジン−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−プロピル)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化28】

【0118】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−ピリジン−2−イルメチル−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R9=R10=R11=X=H、Q=N、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0119】
[実施例10]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−1−[4−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化29】

【0120】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R9=R11=R12=X=H、R8=R10=FQ=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0121】
[実施例11]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−1−[4−(2,4−ジメチル−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化30】

【0122】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(2,4−ジメチル−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R9=R11=R12=X=H、R8=R10=MeQ=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0123】
[実施例12]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−1−[4−(2,4−ジメトキシ−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化31】

【0124】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R9=R11=R12=X=H、R8=R10=OMeQ=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0125】
[実施例13]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−1−[4−(3,4−ジヒドロキシ−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化32】

【0126】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(3,4−ジヒドロキシ−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R8=R11=R12=X=H、R9=R10=OHQ=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0127】
[実施例14]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−2,2−ジメチル−1−[4−(2,4,5−トリフルオロ−ベンジルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化33】

【0128】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(2,4,5−トリフルオロ−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R9=R12=X=H、R8=R10=R11=F、Q=C、n=1)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0129】
[実施例15]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−[(S)−2,2−ジメチル−1−(4−フェニルアミノ−ピペリジン−1−カルボニル)−プロピル]−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化34】

【0130】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および(S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−1−(4−フェニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−ブタン−1−オン 塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=R8=R9=R10=R11=R12=X=H、Q=C、n=0)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0131】
[実施例16]
(R)−N−{(S)−1−[4−(4−シアノ−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)プロピオンアミド
【化35】

【0132】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および4−[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−ベンゾニトリル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=R8=R9=R11=R12=X=H、R10=CN、Q=C、n=0)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0133】
[実施例17]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−1−[4−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化36】

【0134】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および(S)−2−アミノ−1−[4−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−3,3−ジメチル−ブタン−1−オン 塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=R8=R9=R11=R12=X=H、R10=CN、Q=C、n=0)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0135】
[実施例18]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−[(S)−2,2−ジメチル−1−(4−p−トリルアミノ−ピペリジン−1−カルボニル)−プロピル]−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化37】

【0136】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および(S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−1−(4−p−トリルアミノ−ピペリジン−1−イル)−ブタン−1−オン塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=R8=R9=R11=R12=X=H、R10=Me、Q=C、n=0)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0137】
[実施例19]
(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−N−{(S)−1−[4−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−プロピオンアミド
【化38】

【0138】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および(S)−2−アミノ−1−[4−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−3,3−ジメチル−ブタン−1−オン塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=R8=R9=R11=R12=X=H、R10=Me、Q=C、n=0)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0139】
[実施例20]
(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−N−{(S)−1−[4−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−ホルミル}−プロピオンアミド
【化39】

【0140】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および(S)−2−アミノ−1−[4−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−3,3−ジメチル−ブタン−1−オン塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=R8=R9=R11=R12=X=H、R10=OH、Q=C、n=0)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0141】
[実施例21]
4−(1−{(S)−2−[(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオニルアミノ]−3,3−ジメチル−ブチリル}−ピペリジン−4−イルアミノ)−安息香酸メチルエステル
【化40】

【0142】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および4−[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−安息香酸ジメチルエステル塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=R8=R9=R11=R12=X=H、R10=C(=O)OMe、Q=C、n=0)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0143】
[実施例22]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−2,2−ジメチル−1−[4−(メチル−フェニル−アミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化41】

【0144】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および(S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−1−[4−(メチル−フェニル−アミノ)−ピペリジン−1−イル]−ブタン−1−オン塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R8=R9=R10=R11=R12=X=H、R6=Me、Q=C、n=0)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0145】
[実施例23]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−1−[4−(2,4−ジフルオロ−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化42】

【0146】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および(S)−2−アミノ−1−[4−(2,4−ジフルオロ−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−3,3ジメチル−ブタン−1−オン塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=R9=R11=R12=X=H、R8=R10=F、Q=C、n=0)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0147】
[実施例24]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−1−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化43】

【0148】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および(S)−2−アミノ−1−[4−(2,4−ジメトキシ−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−3,3−ジメチル−ブタン−1−オン塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=R9=R11=R12=X=H、R8=R10=OMe、Q=C、n=0)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0149】
[実施例25]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−{(S)−1−[4−(3−フルオロ−4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化44】

【0150】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および(S)−2−アミノ−1−[4−(3−フルオロ−4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−3,3−ジメチル−ブタン−1−オン塩酸塩 1−g(一般手順Iから製造される。R3=tert−ブチル、R6=R8=R11=R12=X=H、R9=F、R10=モルホリニル、Q=C、n=0)から一般手順VIにしたがって製造された。

【0151】
[実施例26]
(R)−N−{(S)−1−[4−アミノ−4−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化45】

【0152】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 2−k(一般手順IIから製造される。R3=tert−ブチル、R8=R9=R11=R12=H、R10=F、Q=C、X=NHCbz)から一般手順VIIにしたがって製造された。

【0153】
[実施例27]
(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−N−((S)−1−{4−[(フラン−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−プロピオンアミド
【化46】

【0154】
表題の化合物は(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−フラン−2−イルメチル−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 3−f(一般手順IIIから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R9=R10=R11=X=H、Q=O)から一般手順VIIIにしたがって製造された。

【0155】
[実施例28]
(R)−2−シクロペンチルメチル−N−((S)−2,2−ジメチル−1−{4−[(1H−ピロール−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−プロピル)−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−プロピオンアミド
【化47】

【0156】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(1H−ピロール−2−イルメチル)−カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩 3−f(一般手順IIIから製造される。R3=tert−ブチル、R6=ベンジルオキシカルボニル、R9=R10=R11=R12=X=H、Q=N)から一般手順VIIIにしたがって製造された。

【0157】
[実施例29]
(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−N−((S)−1−{4−[(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−プロピオンアミド
【化48】

【0158】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(5−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−カルバミン酸2,2,2−トリクロロ−エチルエステル塩酸塩 4−h(一般手順IVから製造される。R3=tert−ブチル、R6=2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、R9=R11=X=H、R10=OMe、Q=O)から一般手順IXにしたがって製造された。

【0159】
[実施例30]
(R)−2−シクロペンチルメチル−3−(ホルミル−ヒドロキシ−アミノ)−N−((S)−1−{4−[(5−ヒドロキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−プロピオンアミド
【化49】

【0160】
表題の化合物は、(R)−3−(ベンジルオキシ−ホルミル−アミノ)−2−シクロペンチルメチル−プロピオン酸 6−a(R2=シクロペンチルメチル、R13=ベンジル)および[1−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イル]−(5−ベンジルオキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−イルメチル)−カルバミン酸2,2,2−トリクロロ−エチルエステル塩酸塩 4−h(一般手順IVから製造される。R3=tert−ブチル、R6=2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、R9=R11=X=H、R10=OBn、Q=O)から一般手順IXにしたがって製造された。

【0161】
実験例
1.酵素活性試験
大腸菌(E.coli)および黄色ブドウ球菌(S.aureus)についてPDF酵素の活性を、PDF/FDH共役アッセイを用いて測定した。この共役アッセイでは、PDFによりその基質であるホルミル−メチオニン−アラニン−セリン(fMAS)から放出されたギ酸(formate)が、共役酵素、ギ酸デヒドロゲナーゼ(FDH)により酸化され、NAD+1分子をNADHに還元し、これが340nmでの吸収により測定される。
【0162】
いくつかの実施例の化合物のIC50(nM)を表1に示す。
【0163】
【表1】

【0164】
2.抗菌作用試験
最小発育阻止濃度(MICs)は96穴プレートで微量希釈法を用いて測定した。実施例の化合物をそれぞれジメチルスルホキシドに2mg/mLの濃度で溶解し、使用するまで4℃で保存した。それらをミューラーヒントンブロス(MHB)に希釈し、MIC測定に使用した。テストした濃度範囲は、二倍希釈法を用いて64〜0.00625g/mL最終濃度とした。プレートを37℃でインキュベートし、MICは細菌を24時間インキュベートしたのちに記録した。MICはインキュベーション後に可視的な増殖を生じさせない化合物の最低濃度として定義された。
【0165】
リネゾリドおよびバンコマイシンはそれぞれ標準抗生物質として使用した。
【0166】
実施例のいくつかの化合物の結果を表2に示す。
【0167】
【表2】

【0168】
3.急性毒性
本発明の化合物の医薬としての有用性を証明するために本発明者らはマウスにおいて急性毒性試験を行った。
【0169】
実施例5、17および22の化合物の急性毒性は、ICRマウスのいくつかの群を用いて試験された、各6個体。4000mg/kg用量の該医薬をそれぞれ、各群のマウスに経口投与し、投与後14日間体重変化と死亡について観察した。
【0170】
実施例の化合物の結果を表3に示す。
【0171】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、そのラセミ混合物、光学異性体およびジアステレオ異性体のすべて、またはその薬学的に許容され得る塩:
【化1】

式中、Aは−C(=O)NHOHまたは−N(CHO)OHからなる群から選択され;
1は水素、C1-3アルキル、C4-6シクロアルキル、ハロゲンまたは水酸基を表し;
2は水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-6アルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状C2-6アルケニル、C4-6シクロアルキル、窒素もしくは酸素を含むC4-6へテロ環、またはベンジル基を表し;
3は水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-6アルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状C2-6アルケニル、C4-6シクロアルキル、フェニル、またはベンジル基を表し;
Xは水素またはNR45を表し;
4とR5は、それぞれ独立して水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル基を表し;
Wは炭素または窒素を表し;
6とR7は、それぞれ独立して水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、または式(IIa)または(IIb)または(IIc):
【化2】

式中、R8、R9、R10、R11およびR12は、それぞれ独立して水素、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキル、直鎖状もしくは分岐鎖状C1-3アルキルアミン、C3-6シクロアルキル、C4-6ヘテロ環、C1-3アルコキシル、C1-3アシル、C1-3アシルオキシ、ヒドロキシ、アミド、ハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード)、ハロゲン置換C1-3アルキル、シアノ、ニトロまたはモルホリニル基である
の基を表し;
Qは炭素または窒素または酸素を表し;
nは0または1または2である。
【請求項2】
請求項1記載の式(I)の化合物であって、Aが−C(=O)NHOH、R1が水素、R2がイソブチル、n−ブチル、n−ペンチル、ベンジルまたはシクロペンチルメチル、R3がtert−ブチル、イソプロピル、フェニルまたはベンジル、Wが炭素または窒素、Xが水素、アミノ、メチルアミノまたはジメチルアミノ、R6が水素、メチルまたはエチル、nが0または1または2、Qが炭素または窒素または酸素、R8、R9、R10、R11およびR12は、それぞれ独立して水素、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、メトキシ、−C(=O)OMe、−NH(C=O)Me、シアノ、ヒドロキシ、ニトロまたはモルホリニルである化合物、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項3】
請求項1記載の式(I)の化合物であって、AがN(CHO)OH、R1が水素、R2がイソブチル、n−ブチル、n−ペンチル、ベンジルまたはシクロペンチルメチル、R3がtert−ブチル、イソプロピル、フェニルまたはベンジル、Wが炭素または窒素、Xが水素、アミノ、メチルアミノまたはジメチルアミノ、R6が水素、メチルまたはエチル、nが0または1または2、Qが炭素または窒素または酸素、R8、R9、R10、R11およびR12は、それぞれ独立して水素、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、メトキシ、−C(=O)OMe、−NH(C=O)Me、シアノ、ヒドロキシ、ニトロまたはモルホリニルである化合物、またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項4】
式(III)の化合物をヒドロキシルアミンまたはN−および/またはO−保護ヒドロキシルアミンと反応させ、その後N−および/またはO−保護基を除去することを含む、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩の製造方法:
【化3】

式中、A、R1、R2、R3、R6、R7、WおよびXは請求項1において規定されたものと同じである。
【請求項5】
請求項4記載の式(III)の化合物の製造方法であって、式(IV)の化合物を式(Va)(またはVbまたはVc)の化合物またはその塩と反応させることを含む方法:
【化4】

【請求項6】
式(VI)の化合物を式(Va)(またはVbまたはVc)の化合物またはその塩と反応させ、その後、N−またはO−保護基を除去することを含む式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩の製造方法:
【化5】

式中、A、R1、R2、R3、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、Q、W、Xおよびnは請求項1において規定されたものと同じである。
【請求項7】
治療に有効な量の請求項1記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を含む抗細菌組成物。

【公表番号】特表2011−516399(P2011−516399A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511108(P2010−511108)
【出願日】平成20年6月4日(2008.6.4)
【国際出願番号】PCT/KR2008/003109
【国際公開番号】WO2008/150089
【国際公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(509334697)イルドン ファーマシューティカル カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】