説明

新規ナフタレン誘導体、その製造法およびそれを含有する薬学的組成物

式(I)[式中、R1は、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、ポリハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、R2は、フッ素原子、または1個もしくはそれ以上のフッ素原子で置換されたアルキル基である]で示される化合物。医薬。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規ナフタレン化合物、それを製造する方法、およびそれを含有する薬学的組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明の化合物は、新規であり、メラトニン作用性レセプターに関連する極めて有用な薬理学的特徴性を有する。
【0003】
最近10年間の数多くの研究から、多くの生理病理学的現象および概日リズムの制御におけるメラトニン(N−アセチル−5−メトキシトリプタミン)の枢要な役割が立証されている。しかしながら、それが急速に代謝されるという事実のために、その半減期は極めて短い。そのため、代謝の面でより安定的であり、アゴニストまたはアンタゴニストの特徴があり、このホルモン自体のそれより優れた治療効果があると期待され得る、メラトニン類似体を臨床医に提供できる可能性への多大な関心が存在する。
【0004】
概日リズム障害[J. Neurosurg., 1985, 63, pp.321-341]および睡眠障害[Psychopharmacology, 1990, 100, pp.222-226]に対するその有益な作用に加え、メラトニン作用系のリガンドには、中枢神経系に関する有用な薬理学的特性、特に抗不安および抗精神病特性[Neuropharmacology of Pineal Secretions, 1990, 8(3-4), pp.264-272]ならびに鎮痛特性[Pharmacopsychiat., 1987, 20, pp.222-223]はもとより、パーキンソン病[J. Neurosurg., 1985, 63, pp.321-341]およびアルツハイマー病[Brain Research, 1990, 528, pp.170-174]の処置のための特性もある。これらの化合物は、特定の癌[Melatonin - Clinical Perspectives, Oxford University Press, 1988, pp.164-165]、排卵[Science, 1987, 227, pp.714-720]、糖尿病[Clinical Endocrinology, 1986, 24, pp.359-364]に関しての、および肥満症の処置[International Journal of Eating Disorders, 1996, 20(4), pp.443-446]における活性も立証している。
【0005】
これらの様々な効果は、特定のメラトニンレセプターを介して発揮される。分子生物学の研究からは、このホルモンに結合することができる数多くのレセプターサブタイプの存在が立証されている[Trends Pharmacol., Sci., 1995, 16, p.50;国際公開第97.04094号公報(WO 97.04094)]。哺乳動物をはじめとする様々な種について、これらのレセプターのいくつかを定位し、特性記述することが可能になっている。これらのレセプターの生理学的機能をより充分に理解できるためには、利用できる選択的リガンドを得ることが非常に好都合である。更に、そのような化合物は、これらのレセプターの一つまたはその他と選択的に作用し合うことによって、メラトニン作用系に関連する病態(そのいくつかは上に列挙された)の処置の際に、臨床医のための優れた医薬になり得る。
【0006】
それが新規であることに加え、本発明の化合物は、メラトニンレセプターに対して非常に強い親和性を示す。
【0007】
更に、それらには、メラトニン作用性レセプターの症例、特にうつ病の分野で観察された特性を強化する効果がある、5−HT2Cレセプターに対して強い親和性がある。
【0008】
より具体的には、本発明は、式(I):
【0009】
【化1】

【0010】
[式中、
1は、直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基、直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルケニル基、直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6ハロアルキル基、直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6ポリハロアルキル基、C3〜C8シクロアルキル基、C3〜C8シクロアルキル−C1〜C6アルキル基(アルキル部分は、直鎖または分枝鎖状であり得る)、アリール基、アリール−C1〜C6アルキル基(アルキル部分は、直鎖または分枝鎖状であり得る)、ヘテロアリール基、またはヘテロアリール−C1〜C6アルキル基(アルキル部分は、直鎖または分枝鎖状であり得る)を表し、
2は、フッ素原子、あるいは1個またはそれ以上のフッ素原子で置換された直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基を表すが、ここで、
−「アリール」は、フェニル、ナフチルまたはビフェニル基を意味し、
−「ヘテロアリール」は、酸素、硫黄および窒素から選ばれる1〜3個のヘテロ原子を含むいかなる単環または二環式芳香族の基を意味し、
そのように定義されたアリールおよびヘテロアリール基は、直鎖または分枝鎖C1〜C6アルキル、直鎖または分枝鎖C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシル、ホルミル、ニトロ、シアノ、直鎖または分枝鎖C1〜C6ハロアルキル、直鎖または分枝鎖C1〜C6ポリハロアルキル、アルコキシカルボニルおよびハロゲン原子から選ばれる1〜3個の基で置換されていることができると理解される]
で示される化合物、その鏡像異性体およびジアステレオ異性体、ならびに薬学的に許容され得る酸または塩基とのその付加塩に関するものである。
【0011】
薬学的に許容され得る酸のうちでは、非限定的な例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、アスコルビン酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、ショウノウ酸等々が列挙され得る。
【0012】
薬学的に許容され得る塩基のうちでは、非限定的な例として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、t-ブチルアミン等々が列挙され得る。
【0013】
本発明の好適化合物は、R1が、たとえばメチルまたはエチル基のような直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基;または、たとえばシクロプロピルまたはシクロブチル基のようなC3〜C8シクロアルキル基;または、たとえばフルオロメチル基のようなポリハロアルキル基である、式(I)の化合物である。
【0014】
2基は、好都合には、フッ素原子、またはフルオロメチル基もしくは1−フルオロエチル基を表す。
【0015】
本発明は、より具体的には、
N−[2−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチル]アセトアミド、N−[2−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチル]プロパンアミド、N−[2−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチル]シクロプロパンカルボキサミド、N−[2−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチル]シクロブタンカルボキサミド、N−[3−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピル]アセトアミド、2−フルオロ−N−[3−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピル]アセトアミド、およびN−[4−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)ブチル]アセトアミドである化合物に関するものである。
【0016】
薬学的に許容され得る塩基との本発明の好適化合物の付加塩は、本発明の不可欠の部分を形成する。
【0017】
本発明は、式(I)の化合物を製造する方法であって、出発材料として、式(II):
【0018】
【化2】

【0019】
[式中、R2は、式(I)について定義されたとおりである]
で示される化合物を用い、これを、R1COCl(R1は、式(I)について定義されたとおりである)で示される化合物の作用に付し、式(I)の化合物を得、これを、慣用の分離手法に従って精製してもよく、望みであれば、これを薬学的に許容され得る酸または塩基とのその付加塩へと転換し、適切な場合は、慣用の分離手法に従ってその異性体へと分離することを特徴とする方法にも関する。
【0020】
好都合な実施態様は、R2が、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換された直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基を表す、式(I)の化合物を製造する方法であって、出発材料として、式(III):
【0021】
【化3】

【0022】
[式中、R1は、式(I)について定義されたとおりであり、Rは、一つまたはそれ以上のOH基で置換された直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基を表す]
で示される化合物を用い、これを、メタンスルホニルクロリドの作用に付し、式(IV):
【0023】
【化4】

【0024】
[式中、R1は、式(I)について定義されたとおりであり、R’は、一つまたはそれ以上のOSO2Me基で置換された直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基を表す]
で示される化合物を得て、これを、テトラブチルアンモニウムフルオリドの作用に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(I/a):
【0025】
【化5】

【0026】
[式中、R’2は、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換された直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基を表す]
で示される化合物を得て、式(I/a)の化合物を、慣用の分離手法に従って精製してもよく、望みであれば、これを薬学的に許容され得る酸または塩基とのその付加塩へと転換し、適切な場合は、慣用の分離手法に従ってその異性体へと分離することを特徴とする方法に関する。
【0027】
式(II)および(III)の化合物は、商業的に入手可能であるか、または文献中に記載された慣用の化学反応を用いて、当業者が得ることができるかのいずれかである。
【0028】
本発明の化合物の薬理学的研究から、それらは、非毒性であり、メラトニンレセプターに対して強い選択的親和性があり、中枢神経系に関して有意な活性があることが示されており、特に、睡眠障害に関する治療特性、抗うつ病、抗不安、抗精神病および鎮痛特性、ならびに微小循環に関する特性が見出されていて、本発明の化合物が、ストレス、睡眠障害、不安、季節性情動障害または大うつ病、心血管系の病態、消化系の病態、時差ぼけによる不眠症および疲労、統合失調症、パニック発作、メランコリー、食欲障害、肥満症、不眠症、精神異常、てんかん、糖尿病、パーキンソン病、老人性認知症、正常もしくは病的な加齢に付随する様々な障害、片頭痛、記憶喪失およびアルツハイマー病の処置、ならびに脳循環障害に役立つことを確立するのが可能になっている。活性のもう一つの分野では、処置の際に、本発明の化合物は、性機能不全に用いることができること、排卵阻害および免疫調整の特性があること、ならびに癌の処置に用い得る可能性があると思われる。
【0029】
該化合物は、好ましくは、大うつ病、季節性情動障害、睡眠障害、心血管系の病態、消化系の病態、時差ぼけによる不眠症および疲労、食欲障害ならびに肥満症の処置に用いられることになる。
【0030】
たとえば、該化合物は、大うつ病、季節性情動障害および睡眠障害の処置に用いられることになる。
【0031】
本発明は、式(I)の少なくとも一つの化合物を、それ自体でか、または薬学的に許容され得る一つまたはそれ以上の賦形剤と併せて含む薬学的組成物にも関する。
【0032】
本発明による薬学的組成物のうち、より特別には、経口、非経口、経鼻、経皮もしくは貫皮、直腸、経舌、眼内または呼吸器投与に適するもの、ならびに特に錠剤または糖衣錠、舌下錠、サシェー剤、パケット剤、カプセル剤、グロセット剤、トローチ剤、坐剤、クリーム剤、軟膏、経皮ゲル、および飲用または注射可能アンプル剤であるものが列挙され得る。
【0033】
投与量は、患者の性別、年齢および体重、投与経路、治療適応症または関連するいかなる処置の性質にも応じて変動し、24時間あたり1回またはそれ以上の投与で0.01mg〜1gの範囲にわたる。
【0034】
以下の実施例は、本発明を例示するが、いかなる方途にてもそれを限定しない。
【0035】
実施例1:N−[2−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチル]アセトアミド
工程A:2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチルメタンスルホナート
2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エタノール(25mmol)およびトリエチルアミン(30mmol)を、ジクロロメタン50mlに溶解し、氷浴を用いて、反応混合物を0℃に冷却した。塩化メシル(30mmol)を滴加し、反応混合物を、環境温度で2時間撹拌し、次いで水100ml中に注いだ。有機相を、1M塩酸溶液、次いで水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、蒸発させた。得られた油を、ジエチルエーテル/石油エーテルの混合物(1/1)から沈殿させた。標記生成物を、吸引下で濾取し、ジイソプロピルエーテルから再結晶させた。
融点:60〜62℃
【0036】
工程B:7−メトキシ−1−ビニルナフタレン
工程Aで得られた化合物(21.4mmol)をテトラヒドロフラン120mlに溶解し、カリウムt−ブチラート(64.2mmol)を小分けにして加えた。環境温度で30分間撹拌した後、反応混合物を蒸発乾固した。得られた残渣を水150mlに溶解し、水相をジエチルエーテル60mlで2回抽出した。有機相を、水洗し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、植物性炭素上で脱色し、蒸発させた。得られた残渣をシリカゲル上で精製(溶離剤:石油エーテル)して、標記生成物を黄色の油の形態で得た。
【0037】
工程C:1−(2−ブロモ−1−フルオロエチル)−7−メトキシナフタレン
工程Bで得られた化合物(5.4mmol)をジクロロメタン25mlに溶解し、次いで、得られた溶液を、氷浴を用いて、0℃に冷却した。トリエチルアミントリヒドロフルオリド(16.3mmol)およびN−ブロモスクシンイミド(6.5mmol)を加えた。反応混合物を、0℃で30分間、および環境温度で12時間撹拌した。反応混合物を、氷冷水中に注ぎ、28%アンモニア水溶液を用いて中和し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を、0.1M塩酸溶液、5%炭酸水素ナトリウム溶液および水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発し去った。得られた残渣を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離剤:石油エーテル/ジクロロメタン=9/1)によって精製して、標記生成物を褐色の油の形態で得た。
【0038】
工程D:1−(2−アジド−1−フルオロエチル)−7−メトキシナフタレン
アジ化ナトリウム(15.3mmol)をジメチルホルムアミド10mlに懸濁させ、テトラブチルアンモニウムブロミド(200mg)を加え、混合物を70℃で30分間加熱した。次いで、工程Cで得られ、ジメチルホルムアミド20mlに溶解した化合物を加え、混合物を70℃で2時間撹拌した。反応の終点で、水40mlを加え、水相を、エーテル60mlを用いて3回抽出した。次いで、有機相を、2M塩酸溶液、次いで水で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、標記生成物を黄色の油の形態で得た。
【0039】
工程E:塩酸2−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチルアミン
無水エーテル200mlに溶解した塩化アルミニウム(80mmol)を、無水エーテル300ml中の水素化アルミニウムリチウム(80mmol)の0℃の懸濁液に加えた。10分間撹拌した後、工程Dで得られ、無水エーテル200mlに溶解した化合物(20mmol)を加えた。30分後、混合物を、水酸化ナトリウム溶液(250mmol)を用いて、冷却状態で注意しつつ加水分解した。次いで、形成された無機沈殿を、濾取し、大量のエーテルで洗浄した。蒸発後に得られた残渣を水に溶解し、水相をジクロロメタンで抽出した。次いで、有機相を、水洗し、乾燥し、脱色し、次いで気体のHClで処理し、蒸発させた。得られた油を酢酸エチルから沈殿させ、形成された沈殿を、吸引下で濾取し、次いで再結晶させた。
【0040】
工程F:N−[2−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチル]アセトアミド
工程Eで得られた化合物(20mmol)を、0℃に冷却した水/酢酸エチル混合物(25ml/75ml)に溶解した。炭酸カリウム(60mmol)を加え、次いで、反応混合物に塩化アセチル(26mmol)を滴加した。混合物を、環境温度で30分間活溌に撹拌した。2相を分離し、有機相を、0.1M塩酸水溶液、次いで水で洗浄した。硫酸マグネシウム上で乾燥した後、有機相を減圧下で蒸発させた。得られた残渣をトルエン/シクロヘキサン(5/5)混合物から再結晶させて、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:128〜130℃
元素微量分析:
% C H N
理論値:68.95 6.17 5.36
実測値:68.40 6.14 5.19
【0041】
実施例2
N−[2−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチル]プロパンアミド
手順は実施例1のとおりであって、工程Fで、塩化アセチルを塩化プロパノイルに置き換えた。シクロヘキサンから再結晶させて、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:139〜141℃
元素微量分析:
% C H N
理論値:69.80 6.59 5.09
実測値:69.80 6.71 5.12
【0042】
実施例3
N−[2−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチル]シクロプロパンカルボキサミド
手順は実施例1のとおりであって、工程Fで、塩化アセチルを塩化シクロプロパノイルに置き換えた。シクロヘキサンから再結晶させて、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:115〜117℃
元素微量分析:
% C H N
理論値:71.06 6.31 4.87
実測値:70.91 6.21 4.68
【0043】
実施例4
N−[2−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチル]シクロブタンカルボキサミド
手順は実施例1のとおりであって、工程Fで、塩化アセチルを塩化シクロブタノイルに置き換えた。シクロヘキサンから再結晶させて、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:112〜114℃
元素微量分析:
% C H N
理論値:71.74 6.69 4.65
実測値:71.66 6.78 4.51
【0044】
実施例5
N−[3−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピル]アセトアミド
工程A:塩酸3−アミノ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)−1−プロパノール
無水エーテル200mlに溶解した塩化アルミニウム(80mmol)を、無水エーテル300ml中の水素化アルミニウムリチウム(80mmol)の0℃の懸濁液に加えた。10分間撹拌した後、無水エーテル200mlに溶解したシアノ(7−メトキシ−1−ナフチル)酢酸メチル(20mmol)を加えた。30分後、混合物を、水酸化ナトリウム溶液(250mmol)を用いて、冷却状態で注意しつつ加水分解した。次いで、形成された無機沈殿を、濾取し、大量のエーテルで洗浄した。蒸発後に得られた残渣を水に溶解し、水相をジクロロメタンで抽出した。次いで、有機相を、水洗し、乾燥し、脱色し、次いで気体のHClで処理し、蒸発させた。得られた油を酢酸エチルから沈殿させ、形成された沈殿を、吸引下で濾取し、アセトニトリルから再結晶させて、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:164〜166℃
【0045】
工程B:N−[3−ヒドロキシ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピル]アセトアミド
工程Aで得られた化合物(20mmol)を、0℃に冷却した水/酢酸エチル混合物(25ml/75ml)に溶解した。炭酸カリウム(60mmol)を加え、次いで、反応混合物に塩化アセチル(26mmol)を滴加した。混合物を、環境温度で30分間活溌に撹拌した。2相を分離し、有機相を、0.1M塩酸水溶液、次いで水で洗浄した。硫酸マグネシウム上で乾燥した後、有機相を減圧下で蒸発させた。得られた残渣をアセトニトリルから再結晶させて、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:136〜138℃
【0046】
工程C:3−(アセチルアミノ)−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピルメタンスルホンナート
工程Bで得られた化合物(10.9mmol)をジクロロメタン160mlに溶解し、トリエチルアミン(16.8mmol)を加え、溶液を、氷浴を用いて、0℃に冷却した。次いで、メタンスルホニルクロリド(16.8mmol)を滴加し、混合物を、環境温度で15分間撹拌した。反応の終点で、混合物を水中に注ぎ、有機相を、0.5N塩酸溶液、次いで5%炭酸水素ナトリウム溶液および水で洗浄した。次いで、有機相を、乾燥し、次いで冷却状態で蒸発させた。蒸発後に得られた油を、エーテルから沈殿させた。得られた沈殿を、吸引下で濾取したが、再結晶はさせず、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:104〜106℃
【0047】
工程D:N−[3−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピル]アセトアミド
テトラブチルアンモニウム=フルオリド(25.6mmol)を、工程Cで得られた化合物(8.5mmol)の無水テトラヒドロフラン20ml中の溶液に加えた。得られた溶液を、環境温度で48時間撹拌した。反応混合物を、水中に注ぎ、ジエチルエーテル50mlで2回抽出した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を蒸発し去った後に得られた油を、シリカゲル上で精製(溶離剤:アセトン/シクロヘキサン=4/6)して、シクロヘキサンからの再結晶後に、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:87〜89℃
【0048】
実施例6
2−フルオロ−N−[3−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピル]アセトアミド
工程A:塩酸3−アミノ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)−1−プロパノール
無水エーテル200mlに溶解した塩化アルミニウム(80mmol)を、無水エーテル300ml中の水素化アルミニウムリチウム(80mmol)の0℃の懸濁液に加えた。10分間撹拌した後、無水エーテル200mlに溶解したシアノ(7−メトキシ−1−ナフチル)酢酸メチル(20mmol)を加えた。30分間後、混合物を、水酸化ナトリウム溶液(250mmol)を用いて、冷却状態で注意しつつ加水分解した。次いで、形成された無機沈殿を、濾取し、大量のエーテルで洗浄した。蒸発後に得られた残渣を水に溶解し、水相をジクロロメタンで抽出した。次いで、有機相を、水洗し、乾燥し、脱色し、次いで気体のHClで処理し、蒸発させた。得られた油を酢酸エチルから沈殿させ、形成された沈殿を、吸引下で濾取し、アセトニトリルから再結晶させて、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:164〜166℃
【0049】
工程B:2−フルオロ−N−[3−ヒドロキシ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピル]アセトアミド
工程Aで得られた化合物(20mmol)を、0℃に冷却した水/酢酸エチル混合物(25ml/75ml)に溶解した。炭酸カリウム(60mmol)を加え、次いで、反応混合物にフルオロアセチル=クロリド(26mmol)を滴加した。混合物を、環境温度で30分間活溌に撹拌した。2相を分離し、有機相を、0.1M塩酸水溶液、次いで水で洗浄した。硫酸マグネシウム上で乾燥した後、有機相を減圧下で蒸発させた。得られた残渣をジイソプロピルエーテルから再結晶させて、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:49〜51℃
【0050】
工程C:3−[(フルオロアセチル)アミノ]−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピルメタンスルホナート
工程Bで得られた化合物(10.9mmol)をジクロロメタン160mlに溶解し、トリエチルアミン(16.8mmol)を加え、溶液を、氷浴を用いて0℃に冷却した。次いで、メタンスルホニルクロリド(16.8mmol)を滴加し、混合物を、環境温度で15分間撹拌した。反応の終点で、混合物を水中に注ぎ、有機相を、0.5N塩酸溶液、次いで5%炭酸水素ナトリウム溶液および水で洗浄した。次いで、有機相を、乾燥し、次いで冷却状態で蒸発させた。蒸発後に得られた油を、エーテルから沈殿させた。得られた沈殿を、吸引下で濾取したが、再結晶はさせず、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:122〜124℃
【0051】
工程D:2−フルオロ−N−[3−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピル]アセトアミド
テトラブチルアンモニウムフルオリド(25.6mmol)を、工程Cで得られた化合物(8.5mmol)の無水テトラヒドロフラン20ml中の溶液に加えた。得られた溶液を、環境温度で48時間撹拌した。反応混合物を、水中に注ぎ、ジエチルエーテル50mlで2回抽出した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を蒸発し去った後に得られた油を、シリカゲル上で精製(溶離剤:アセトン/シクロヘキサン=4/6)して、ジイソプロピルエーテルからの再結晶後に、標記生成物を白色固体の形態で得た。
融点:82〜84℃
【0052】
実施例7
N−[4−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)ブチル]アセトアミド
この化合物は、実施例5の工程A〜Dに記載された手順に従って、2−シアノ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロパン酸メチルから出発して得た。
融点81〜82℃
【0053】
薬理学的研究
【0054】
実施例A:急性毒性の研究
8匹のマウス(26±2g)をそれぞれ含む群に経口投与した後に、急性毒性を評価した。動物を、第1日の間は規則的な間隔で、また処理後2週間は毎日観察した。LD50(動物の50%の死亡を生起する用量)を評価し、本発明の化合物の低い毒性を立証した。
【0055】
実施例B:強制水泳試験
本発明の化合物を、行動学的モデル、すなわち強制水泳試験で試験した。
【0056】
装置は、水を満たしたプレキシガラスの円筒で構成した。6分間の1試行について、動物を個々に試験した。各試験の開始時に、動物を円筒の中央に入れた。不動で費やされた時間を記録した。動物は、もがくのを止め、水の表面で動かずにいて、その頭部を水上に保たせる運動のみを示すにすぎないときに、不動であると見なされた。
【0057】
試験開始40分前の投与の後、本発明の化合物は、不動で費やされる時間を有意に短縮して、その抗うつ活性を示した。
【0058】
実施例C:メラトニンMT1およびMT2レセプター結合の研究
2−[125I]ヨードメラトニンを参照放射性リガンドとして用いて、MT1またはMT2レセプター結合の実験を実施した。保持された放射能を、液体シンチレーションカウンターを用いて決定した。
【0059】
次いで、様々な試験化合物を用いて、競合結合の実験を三重に実施した。各化合物について、ある範囲の異なる濃度を試験した。この結果は、試験化合物の結合親和性(Ki)を決定するのを可能にした。
【0060】
上記により、本発明の化合物について判明したKi値は、メラトニン作用性結合部位の一方または他方との結合を立証して、その値は、10μM以下であった。例示すると、実施例5の化合物は、Ki(MT1)が0.1nMであり、Ki(MT2)が0.2nMであった。
【0061】
実施例D:セロトニン作用性5−HT2Cレセプター結合の研究
ヒト5−HT2Cレセプターに対する化合物の親和性を、このレセプターを安定的に発現するCHO細胞からの膜プレパラートについて評価した。
【0062】
10mMMgCl2および0.1%BSAを含有する、pH7.4の50mMTRIS緩衝液中、[3H]メスレルギン(mesulergine:1nM)および25fmol/mlの受容体の存在下でインキュベーションを実施した。非特異的結合は、10μMミアンセリンの存在下で決定した。反応は、50mMTRIS緩衝液、pH7.4の添加によって停止し、次いで、濾過工程、および3回の連続的な洗浄を実施した。フィルター(0.1%PEIで前処理したGF/B)上に残留した膜結合放射能を、液体シンチレーション計数によって決定した。
【0063】
得られた結果は、本発明の化合物には、5−HT2Cレセプターに対する親和性があって、Ki値が10μM未満であることを示した。例示すると、実施例5の化合物は、Ki(5−HT2C)が6μMであった。
【0064】
実施例E:ラットの運動活性の概日リズムに対する本発明の化合物の作用
昼/夜交代による、生理学、生化学および行動学上の概日リズムの大多数の同調へのメラトニンの関与により、メラトニン作用性リガンドの探求に用いるための薬理学的モデルの確立が可能にされている。
【0065】
数多くのパラメーター、および特に、体内概日時計の活性の信頼できる指標である運動活性の概日リズムに対する、化合物の効果を試験した。
【0066】
この研究では、特定の実験的モデル、すなわち一時的な隔離(恒久的暗黒)に置かれたラットに対するそのような化合物の効果を評価した。
【0067】
実験プロトコール
月齢1ヶ月のオスのラットを、研究室に到着後直ちに、24時間につき12時間の明の光周期(LD12:12)に付した。
【0068】
2〜3週間適応させた後、運動活性の位相を探知し、こうして昼夜リズム(LD)または概日リズム(DD)を追跡するために、記録装置系に接続した車輪を取り付けたケージにラットを入れた。
【0069】
記録されたリズムが、LD12:12の光周期による安定的な同調を示したならば直ちに、ラットを恒久的暗黒(DD)に置いた。
【0070】
2〜3週間後、自由走行(体内時計のそれを反映するリズム)が明確に確立されたときに、試験しようとする化合物の日次投与をラットに与えた。
【0071】
観察は、活性のリズムの視覚化によって実施した:
・明のリズムによる活性のリズムの同調、
・恒久的暗黒におけるリズム同調の消失、
・化合物の日次投与による同調;一過性または持続性効果。
【0072】
ソフトウエアパッケージにより、以下が可能になった:
・活性の持続期間および強さ、自由進行状態での、および処置の持続期間中の動物のリズムの期間を測定すること、
・存在する場合の、概日および非概日(たとえば超日)成分の存在をスペクトル解析によって立証すること。
【0073】
結果
本発明の化合物は、明らかに、メラトニン作用系を介しての概日リズムに対する強力な作用を可能にすると思われる。
【0074】
実施例F:明/暗ケージ試験
化合物の抗不安活性が立証されるのを許す行動学的モデル、すなわち明/暗ケージ試験で、本発明の化合物を試験した。
【0075】
装置は、プレキシガラスで覆われた二つのポリビニルの箱からなった。一方の箱は、暗黒にさせた。他方の箱の上方に灯火を設置して、箱の中央で約4,000luxの光度を生じさせた。不透明なプラスチックのトンネルが、暗の箱から明の箱を分離した。5分間の試行について、動物を個々に試験した。各試行の間に、各箱の床を浄化した。各試験の開始時に、マウスを、トンネル内に暗箱に向けて置いた。暗箱内への最初の進入後に、照明された箱の中でマウスが費やした時間、およびトンネルを通過した回数を記録した。
【0076】
試験開始の30分前に化合物を投与した後、本発明の化合物は、照明されたケージ内での消費時間、およびトンネル通過回数を有意に増加させたが、これは、本発明の化合物の抗不安活性を立証するものである。
【0077】
実施例G:薬学的組成物:錠剤
それぞれ、活性成分5mgの用量を含有する1,000錠
N−[3−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピル]アセトアミド(実施例5)..................................5g
コムギデンプン..............................20g
トウモロコシデンプン...........................20g
乳糖...................................30g
ステアリン酸マグネシウム..........................2g
シリカ...................................1g
ヒドロキシプロピルセルロース........................2g

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化6】


[式中、
1は、直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基、直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルケニル基、直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6ハロアルキル基、直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6ポリハロアルキル基、C3〜C8シクロアルキル基、C3〜C8シクロアルキル−C1〜C6アルキル基(アルキル部分は、直鎖または分枝鎖状であり得る)、アリール基、アリール−C1〜C6アルキル基(アルキル部分は、直鎖または分枝鎖状であり得る)、ヘテロアリール基、またはヘテロアリール−C1〜C6アルキル基(アルキル部分は、直鎖または分枝鎖状であり得る)を表し、
2は、フッ素原子、あるいは1個またはそれ以上のフッ素原子で置換された直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基を表すが、ここで、
−「アリール」は、フェニル、ナフチルまたはビフェニル基を意味し、
−「ヘテロアリール」は、酸素、硫黄および窒素から選ばれる1〜3個のヘテロ原子を有するいかなる単環または二環式芳香族の基を意味し、
そのように定義されたアリールおよびヘテロアリール基は、直鎖または分枝鎖C1〜C6アルキル、直鎖または分枝鎖C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシル、ホルミル、ニトロ、シアノ、直鎖または分枝鎖C1〜C6ハロアルキル、直鎖または分枝鎖C1〜C6ポリハロアルキル、アルコキシカルボニルおよびハロゲン原子から選ばれる1〜3個の基で置換されていることができると理解される]
で示される化合物、その鏡像異性体およびジアステレオ異性体、ならびに薬学的に許容され得る酸または塩基とのその付加塩。
【請求項2】
2基が、フッ素原子を表す、請求項1記載の式(I)の化合物、その鏡像異性体およびジアステレオ異性体、ならびに薬学的に許容され得る塩基とのその付加塩。
【請求項3】
2が、直鎖または分枝鎖C1〜C6ハロアルキル基を表す、請求項1記載の式(I)の化合物、その鏡像異性体およびジアステレオ異性体、ならびに薬学的に許容され得る塩基とのその付加塩。
【請求項4】
2が、フルオロメチル基または1−フルオロエチル基を表す、請求項3記載の式(I)の化合物、その鏡像異性体およびジアステレオ異性体、ならびに薬学的に許容され得る塩基とのその付加塩。
【請求項5】
N−[3−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)プロピル]アセトアミドである、請求項1記載の式(I)の化合物、および薬学的に許容され得る塩基とのその付加塩。
【請求項6】
N−[4−フルオロ−2−(7−メトキシ−1−ナフチル)ブチル]アセトアミドである、請求項1記載の式(I)の化合物、および薬学的に許容され得る塩基とのその付加塩。
【請求項7】
請求項1記載の式(I)の化合物を製造する方法であって、出発材料として式(II):
【化7】


[式中、R2は、請求項1で定義されたとおりである]
で示される化合物を用い、これを、R1COCl(R1は、請求項1で定義されたとおりである)で示される化合物の作用に付し、式(I)の化合物を得、これを、慣用の分離手法に従って精製してもよく、望みであれば、これを薬学的に許容され得る酸または塩基とのその付加塩へと転換し、適切な場合は、慣用の分離手法に従ってその異性体へと分離することを特徴とする方法。
【請求項8】
2が、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換された直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基を表す、請求項1記載の式(I)の化合物を製造する方法であって、出発材料として式(III):
【化8】


[式中、R1は、請求項1で定義されたとおりであり、Rは、一つまたはそれ以上のOH基で置換された直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基を表す]
で示される化合物を用い、これを、メタンスルホニルクロリドの作用に付し、式(IV):
【化9】


[式中、R1は、上記に定義されたとおりであり、R’は、一つまたはそれ以上のOSO2Me基で置換された直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基を表す]
で示される化合物を得、これを、テトラブチルアンモニウムフルオリドの作用に付し、式(I)の化合物の特定の場合である、式(I/a):
【化10】


[式中、R’2は、一つまたはそれ以上のフッ素原子で置換された直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6アルキル基を表す]
で示される化合物を得、式(I/a)の化合物を、慣用の分離手法に従って精製してもよく、望みであれば、これを薬学的に許容され得る酸または塩基とのその付加塩へと転換し、適切な場合は、慣用の分離手法に従ってその異性体へと分離することを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の式(I)の少なくとも一つの化合物、または薬学的に許容され得る塩基とのその付加塩を、薬学的に許容され得る一つもしくはそれ以上の賦形剤と併せて含む薬学的組成物。
【請求項10】
メラトニン作用系の障害を処置する医薬の製造に用いるための、請求項9記載の薬学的組成物。
【請求項11】
睡眠障害、ストレス、不安、大うつ病もしくは季節性情動障害、心血管系の病態、消化系の病態、時差ぼけによる不眠症および疲労、統合失調症、パニック発作、メランコリー、食欲障害、肥満症、不眠症、精神異常、てんかん、糖尿病、パーキンソン病、老人性認知症、正常もしくは病的な加齢に付随する様々な障害、片頭痛、記憶喪失、アルツハイマー病、脳循環障害ならびに性機能不全の処置のための、また排卵抑制剤もしくは免疫調整剤としての、または癌の処置のための医薬の製造に用いるための、請求項9記載の薬学的組成物。

【公表番号】特表2010−531860(P2010−531860A)
【公表日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−514038(P2010−514038)
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【国際出願番号】PCT/FR2008/000933
【国際公開番号】WO2009/022064
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(500287019)レ ラボラトワール セルヴィエ (166)
【Fターム(参考)】