説明

新規ピペリジニルアミノ−チエノ[2,3−D]ピリミジン化合物

本発明は、5−HTレセプターアンタゴニストに関する。式Iによって表される、新規ピペリジニルアミノ−チエノ[2,3−d]ピリミジン化合物、ならびにその合成および5−HTレセプターが直接的または間接的に仲介した疾患を処置するための用途が開示されている。このような状態としては、不安、鬱病、精神分裂症、神経障害、脳卒中、および片頭痛のような中枢神経系の障害が挙げられる。また、調製の方法ならびに新規中間体およびその薬学的塩も含まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、概して、例えばアンタゴニストなどのセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン、すなわち5−HT)レセプターモジュレーターの分野に関連し、より具体的には、5−HTモジュレーターでもある新規ピペリジニルアミノ−チエノ[2,3−d]ピリミジン化合物、ならびに脈管障害、例えば、アンギナ、片頭痛、肺高血圧および全身性高血圧の処置のような、セロトニン作用と関連する生理学的状態の処理、調節、および/または予防におけるこれらの化合物の用途に関連する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
脳のセロトニンの神経系は、摂食障害、精神分裂病、神経痛、および嗜癖障害;鬱病、強迫性障害、恐慌性障害、不安、中枢神経系および睡眠障害および食物の吸収により引き起こされる性機能障害、アルコール中毒、疼痛、記憶障害、単極性鬱病、気分変調、双極性鬱病、治療抵抗性鬱病、ならびに医学上の病気、恐慌性障害、強迫性障害、摂食障害、対人恐怖、月経前不快気分障害、肺高血圧症および全身性高血圧症における鬱病などの種々の障害に現れる種々の生理学的機能に影響を与えることが示されてきた。
【0003】
アンタゴニスト、部分的アゴニスト、もしくはアゴニスト、および/または、選択的セロトニン再摂取インヒビター(SSRI)(例えば、フルオキセチン、パロキセチン、フルボキサミン、セルトラリン、ロラゼパム、イミプラミン、シタロプラム、およびノルトリプチリン)などの5−HTレセプターモジュレーターは、血管拡張、平滑筋収縮、気管支収縮、脳障害(例えば、アンギナおよび片頭痛のような血管障害)、ならびに、パーキンソン病およびアルツハイマー病を含む神経病理学的な障害に加えて、上記状態の処置に使用され得る。これらの化合物はまた、心臓血管系、ならびに肺高血圧および肺線維症を含む肺障害の調節に適している。これらの化合物はまた、脳の血行の制御にも関与しており、従って、片頭痛をコントロールする効果的な薬剤を代表する。これらの化合物はまた、脳卒中もしくは脳虚血などの脳梗塞(Apoplexia cerebri)の発生の効果の予防およびコントロールに適している。これらの化合物はまた、セロトニン作動系の障害によって、および炭水化物代謝の障害によって特徴づけられる腸管の障害のコントロールに適している。
【0004】
トラゾドンは、5−HTの作用をコントロールし、フルオキセチンおよびフルボキサミンは、セロトニンのシナプス前のニューロンへの再摂取を強く、選択的に阻害することにより、セロトニン作動性神経伝達を容易にしている。3−クロロイミプラミンは、5−HTおよびノルエピネフリンの両方の再摂取を阻害する。抗鬱薬として現在興味深い他の化合物としては、ジメルジン、ブプロピオンおよびノミフェンシンが挙げられる。
【0005】
2型セロトニンインヒビター(5−HT)は、例えば、精神分裂病、栄養補給障害、認知症、鬱病、片頭痛、高血圧、不安、幻覚、および胃腸機能障害などを処置するのに使用されるいくつかの薬の作用に仲介する。5−HT2Aレセプターサブタイプ、5−HT2Bレセプターサブタイプまたは5−HT2Cレセプターサブタイプは、遺伝的、構造的および機能的レベルでは相当の相同性を示し、そして、すべて、Gタンパク質共役型レセプター(GPCR)である。5−HT2Aレセプターは、大脳皮質および介在ニューロン領域で、高密度で見出され、ならびに、海馬、線条、他の大脳領域、血小板、ならびに血管および子宮の平滑筋で(より低密度で)見出されてきた。5−HT2Bレセプターは、CNS内と同様に、哺乳動物の末梢組織(例えば、心臓、骨格および血管の筋肉、脂肪組織、腸、卵巣、子宮、精巣、肝臓、肺臓、すい臓、気管、脾臓、胸腺、甲状腺、前立腺および唾液腺)内に広く分散している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
良好なバイオアベイラビリティ、CNS浸透性、および良好な薬物速度論的性質を有する(例えばインビボで)、選択的で、高親和性の、代謝的に安定な5−HTレセプターモジュレーターを有することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
本発明は、5−HTモジュレーター(例えば、アンタゴニストおよび/またはSSRI)である新規な化合物の開発に関連し、これらの化合物は、血管障害(例えば、アンギナ、片頭痛、肺高血圧、全身性高血圧)を処置する場合のような、5−HTに関連した状態を処置し、予防し、または治療するために使用され得る。特に、特定のピペリジニルアミノ−チエノ[2,3−d]ピリミジン化合物は、効果的な5−HTレセプターモジュレーターおよび/またはSSRIであることが見出されている。一つの実施形態において、そのような化合物は、以下の式:
【0008】
【化3】

を有する化合物ならびにこれらの薬学的に受容可能な塩および/またはエステルを含み、ここで、
およびRは、独立して水素;低級アルキル(例えば、直鎖もしくは分枝のCアルキル、Cアルキル、Cアルキル、CアルキルまたはCアルキル);C〜CシクロアルキルまたはC〜Cシクロヘテロアルキル;F、Cl、Br、I、ハロ置換アルキル(例えば、CF、CFCF、CHCF)を含むハロゲンであるか;あるいは、RおよびRが一緒になって、C〜Cシクロアルキル環(例えば、シクロヘキシル環)またはC〜Cシクロヘテロアルキル環を形成し得る。Cyは、単一であるかもしくは共役している、置換または非置換の脂環式構造(例えば、シクロアルキル)、または、好ましくは、芳香環構造(例えば、フェニル、ナフチル、ジフェニルメチル)であり得る。そして、nは、0、1、2、3、4、または5であり得る。
【0009】
一つの実施形態において、Rは、好ましくはHまたは−CHであり得る。一つの実施形態において、Rは、好ましくは、低級アルキル、例えば、直鎖または分枝のCアルキル、Cアルキル、Cアルキル(例えば、iso−ブチルまたはtert−ブチル)、CアルキルもしくはCアルキルであり得る。RおよびRはまた、一緒になって、好ましくはシクロヘキシル環を形成し得る。()によって表される連結基は、直鎖または分枝鎖であり得る。
【0010】
Cy上の置換基としては、低級アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、アリル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル)を有する一置換、二置換、または三置換の、フェニル、ナフチル、またはビフェニル;アルコキシまたはアリールオキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロプロポキシ、シクロペンチルオキシ);ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨード);アミノ、ジメチルアミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルボキシエステル、カルボキサミド、N−アルキルカルボキサミド、N,N−ジアルキルカルボキサミド、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、テトラゾロ、スルホニル、チオメチル、チオエチル、フェニルチオ、2,3−メチレンジオキシ、および3,4−メチレンジオキシが挙げられる。
【0011】
別の実施形態において、本発明の化合物は、以下の式:
【0012】
【化4】

を有する化合物、ならびに、これらの薬学的に受容可能な塩および/またはエステルを含み、ここで、
およびRは、独立して水素;低級アルキル(例えば、C〜Cのアルキル);C〜Cのシクロアルキルまたはシクロヘテロアルキル;F、Cl、Br、I、ハロ置換アルキル(例えば、CF,CFCF,CHCF)を含むハロゲンであるか;あるいは、RおよびRが一緒になって、C〜Cのシクロアルキル環またはシクロヘテロアルキル環を形成し得、
およびRは、独立して、単一または共役した、置換または非置換の芳香環構造(例えば、フェニル、ナフチル、ジフェニルメチル);(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロヘキシル)であり得るArであり得、
は、H、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン置換アルキル、NH、NHMe、NMe、NHEt、NH(Et)、NH(Pr)、N(Pr)であり得、そしてnは、0、1、2、3、4、または5であり得る。
【0013】
本発明の化合物はまた、5−HTレセプターアンタゴニスト(例えば、5−HT2Aレセプター、5−HT2Bレセプターまたは5−HT2Cレセプターを含む5−HTレセプターアンタゴニスト)であり得る。そして、好ましくは5−HT2Bレセプターアンタゴニストであり得る。
【0014】
別の実施形態において、本発明の化合物はまた、5−HTレセプター部分的アゴニスト(例えば、5−HT2Aレセプター、5−HT2Bレセプターまたは5−HT2Cレセプターを含む5−HTレセプター部分的アゴニスト)であり得る。そして、好ましくは、5−HT2Bレセプター部分的アゴニストであり得る。
【0015】
別の実施形態において、本発明の化合物はまた、5−HTレセプターアゴニスト(例えば、5−HT2Aレセプター、5−HT2Bレセプターまたは5−HT2Cレセプターを含む5−HTレセプターアゴニスト)であり得る。そして、好ましくは、5−HT2Bレセプターアゴニストであり得る。
【0016】
本発明の別の局面は、鬱病に苦しむ哺乳動物における鬱病を処置するのに有効な量の、式Iに従う化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物である。
【0017】
本発明の別の局面は、治療的に有効量の式Iに従う化合物を投与する工程を包含する、哺乳動物(例えばヒト)における鬱病を処置するための方法である。
【0018】
本発明の別の局面は、中枢神経系の疾患に苦しむ哺乳動物における中枢神経系の疾患を処置するのに有効な量の、式Iに従う化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物である。
【0019】
本発明の別の局面は、治療的に有効量の式Iに従う化合物を投与する工程を包含する、哺乳動物(例えばヒト)における中枢神経系の疾患を処置するための方法である。
【0020】
本発明の別の局面は、肺高血圧症に苦しむ哺乳動物における肺高血圧症を処置するのに有効な量の、式Iに従う化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物である。
【0021】
本発明の別の局面は、治療的に有効量の式Iに従う化合物を投与する工程を包含する、哺乳動物(例えばヒト)における肺高血圧症を処置するための方法である。
【0022】
本発明の別の局面は、全身性高血圧症に苦しむ哺乳動物における全身性高血圧症を処置するのに有効な量の、式Iに従う化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物である。
【0023】
本発明の別の局面は、治療的に有効量の式Iに従う化合物を投与する工程を包含する、哺乳動物(例えばヒト)における全身性高血圧症を処置するための方法である。
【0024】
本発明の別の局面は、血管障害(例えば、アンギナ、片頭痛、肺高血圧症および全身性高血圧症)に関連する状態を処置するのに有効な量の、式Iに従う化合物を含有する薬学的組成物である。
【0025】
本発明の別の局面は、血管障害(例えば、アンギナ、片頭痛、肺高血圧症および全身性高血圧症)に関連する状態を処置する方法である。
【0026】
前記化合物および新規中間体を調製するためのプロセスもまた、本発明に含まれている。
【0027】
本発明はまた、セロトニンの機能低下または過機能に関連する処置の方法に関する。上で説明したように、本発明の化合物は、5−HT2Bレセプターにおいてアンタゴニスト活性を有し得、この活性は、セロトニン再摂取の阻害によって引き起こされる負のフィードバック機構を妨害する。従って、このことから、本発明の化合物のセロトニン再摂取阻害活性の効果を改善することが期待される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
(発明の詳細な説明)
本発明の特徴および他の詳細は、ここで、添付の図面を参照してより具体的に記載され、特許請求の範囲において示されている。本明細書中に記載されている特定の実施形態が、例示によって示され、そして、本発明の限定として示されるのではないことを理解する。本発明の主要な特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の実施形態に採用され得る。すべての部分および百分率は、特記されない限り、重量単位である。
【0029】
(定義)
便宜上、明細書、実施例、および添付された特許請求の範囲において使用される特定の用語をここに集約する。
【0030】
「5−HTレセプターモジュレーター」または「5−HTモジュレーター」は、5−HTレセプター、5−HTレセプター、5−HTレセプター、5−HTレセプター、5−HTレセプター、5−HTレセプター、または5−HTレセプター(例えば、5−HT1A、5−HT1B、5−HT1C、5−HT1D、5−HT1Eまたは5−HT1F、5−HT2A、5−HT2Bまたは5−HT2C、および5−HT5Aまたは5−HT5Bなどの各レセプター型のサブタイプを包含する)において効果を有する化合物を包含する。5−HTモジュレーターは、アゴニスト、部分的アゴニストまたはアンタゴニストであり得る。
【0031】
「処置」は、状態、疾患、障害などの改善をもたらす、例えば、軽減、減少、調節、または排除のようなあらゆる効果を包含する。
【0032】
「アルキル」は、飽和脂肪族基を包含し、直鎖アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル)、分枝鎖アルキル基(例えば、イソプロピル、tert−ブチル、イソブチル)、シクロアルキル(例えば、脂環式)基(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル)、アルキル置換シクロアルキル基、およびシクロアルキル置換アルキル基が挙げられる。「アルキル」はさらに、1以上の炭化水素骨格の炭素原子を置換した酸素原子、窒素原子、硫黄原子またはリン原子を有するアルキル基を包含する。特定の実施形態においては、直鎖または分枝鎖のアルキルは、その骨格内に6個以下の炭素原子を有し(例えば、直鎖についてはC〜C、分枝鎖についてはC〜C)、そして、より好ましくは4個以下の炭素原子を有する。同様に、好ましいシクロアルキルは、それらの環構造内に、3〜8個の炭素原子を有し、そしてより好ましくは、環構造内に5または6個の炭素原子を有する。「C〜C」は、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基を包含している。
【0033】
用語「アルキル」はまた、「非置換アルキル」および「置換アルキル」の両方を包含し、後者は、炭化水素骨格の1以上の炭素上の水素を置換した置換基を有するアルキル部分を指す。そのような置換基は、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分もしくはへテロ芳香族部分を包含し得る。シクロアルキルは、例えば、上で述べた置換基によってさらに置換され得る。「アルキルアリール」部分または「アラルキル」部分は、アリール(例えば、フェニルメチル(ベンジル))で置換されたアルキルである。「アルキル」はまた、天然および非天然のアミノ酸の側鎖を包含する。
【0034】
「アリール」は、芳香族性を有する基を包含し、例えば、0〜4個のヘテロ原子を含み得る、5員および6員の「非共役」、すなわち単環の芳香族基、および少なくとも1つの芳香環を有する「共役」、すなわち多環系が挙げられる。アリール基の例としては、ベンゼン、フェニル、ピロール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、およびピリミジンなどが挙げられる。さらに、用語「アリール」は、三環式、二環式(例えば、ナフタレン、ベンゾオキサゾール、ベンゾジオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチオフェン、メチレンジオキシフェニル、キノリン、イソキノリン、ナプスリジン(napthridine)、インドール、ベンゾフラン、プリン、ベンゾフラン、デアザプリン(deazapurine)、またはインドリジン)などの多環式アリール基を包含する。環構造内にヘテロ原子を有するアリール基はまた、「アリール複素環」、「複素環」「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」と呼ばれ得る。芳香環は、1以上の環位置において、上で述べたような置換基で置換され得、この置換基は、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分である。アリール基はまた、多環式系(例えば、テトラリン、メチレンジオキシフェニル)を形成するように、芳香族でない脂環式もしくは複素環式の環と縮合または架橋され得る。
【0035】
「アルケニル」は、上で述べたアルキルと、長さおよび可能な置換において類似するが、少なくとも1つの二重結合を含む、不飽和脂肪族基を包含する。例えば、用語「アルケニル」は、直鎖アルケニル基(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル)、分枝鎖アルケニル基、シクロアルケニル(例えば、脂環式)基(例えば、シクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル)、アルキル置換シクロアルケニル基またはアルケニル置換シクロアルケニル基、およびシクロアルキル置換アルケニル基またはシクロアルケニル置換アルケニル基を包含する。さらに、用語「アルケニル」は、炭化水素骨格の1以上の炭素を置換した酸素原子、窒素原子、硫黄原子またはリン原子を含むアルケニル基を包含する。特定の実施形態において、直鎖または分枝鎖のアルケニル基は、その骨格に6個以下の炭素原子を有する(例えば、直鎖についてはC〜C、分枝鎖についてはC〜C)。同様に、シクロアルケニル基は、それらの環構造内に、3〜8個の炭素原子を有し得、そしてより好ましくは、環構造内に5または6個の炭素原子を有し得る。用語「C〜C」は、2〜6個の炭素原子を含むアルケニル基を包含している。
【0036】
用語「アルケニル」はまた、「非置換アルケニル」および「置換アルケニル」の両方を包含し、後者は、炭化水素骨格の1以上の炭素原子上の水素を置換した置換基を有するアルケニル部分を指す。そのような置換基は、例えば、アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分もしくはへテロ芳香族部分を包含し得る。
【0037】
「アルキニル」は、上で述べたアルキルと、長さおよび可能な置換において類似するが、少なくとも1つの三重結合を含む、不飽和脂肪族基を包含する。例えば、「アルキニル」は、直鎖アルキニル基(例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル)、分枝鎖アルキニル基、およびシクロアルキル置換アルキニル基またはシクロアルケニル置換アルキニル基を包含する。さらに、用語「アルキニル」は、1以上の炭化水素骨格の炭素を置換した酸素原子、窒素原子、硫黄原子またはリン原子を含むアルキニル基を包含する。特定の実施形態において、直鎖または分枝鎖のアルキニル基は、その骨格に6個以下の炭素原子を有する(例えば、直鎖についてはC〜C、分枝鎖についてはC〜C)。用語「C〜C」は、2〜6個の炭素原子を含むアルキニル基を包含している。
【0038】
用語「アルキニル」はまた、「非置換アルキニル」および「置換アルキニル」の両方を包含し、後者は、炭化水素骨格の1以上の炭素原子上の水素を置換した置換基を有するアルキニル部分を指す。そのような置換基は、例えば、アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分もしくはへテロ芳香族部分を包含し得る。
【0039】
炭素の数が特記されない限り、「低級アルキル」は、上で定義されるようなアルキル基であるが、その骨格構造に1〜10個の炭素原子を、より好ましくは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を包含する。「低級アルケニル」および「低級アルキニル」は、例えば、2〜5個の炭素原子の鎖長を有する。
【0040】
「アシル」は、アシルラジカル(CHCO−)またはカルボニル基を含む化合物および部分を包含する。「置換アシル」は、1以上の水素原子が、例えば、アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分もしくはへテロ芳香族部分によって置換されたアシル基を包含する。
【0041】
「アシルアミノ」は、アシル部分がアミノ基と結合している部分を包含する。例えば、この用語は、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルバモイル基、およびウレイド基を包含する。
【0042】
「アロイル」は、カルボニル基に結合しているアリール部分またはヘテロ芳香族部分を有する化合物および部分を包含する。アロイル基の例としては、フェニルカルボキシ、ナフチルカルボキシなどが挙げられる。
【0043】
「アルコキシアルキル」、「アルキルアミノアルキル」および「チオアルコキシアルキル」は、炭化水素骨格の1以上の炭素原子を置換している酸素原子、窒素原子または硫黄原子(例えば、酸素原子、窒素原子または硫黄原子)をさらに含む、上で述べたようなアルキル基を包含する。
【0044】
用語「アルコキシ」は、酸素原子と共有結合している置換および非置換の、アルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基を包含する。アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、およびペントキシ基が挙げられる。置換アルコキシ基の例としては、ハロゲン化アルコキシ基が挙げられる。上記アルコキシ基は、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分もしくはへテロ芳香族部分などの基によって、置換され得る。ハロゲン置換アルコキシ基の例としては、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、およびトリクロロメトキシが挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
用語「ヘテロシクリル」または「複素環式基」は、1以上のヘテロ原子を含む、閉環構造(例えば、3〜10員環または4〜7員環)を包含する。ヘテロシクリル基は、置換または非置換であり得、そして、ピロリジン、オキソラン、チオラン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ラクトン、ラクタム(例えば、アゼチジノンおよびピロリジノン)、スルタム、スルトンなどを包含し得る。上記複素環式環は、1以上の位置において、上で述べたような置換基によって置換され得、この置換基は、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、または芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分である。
【0046】
用語「チオカルボニル」または「チオカルボキシ」は、硫黄原子に二重結合により結合している炭素を含む、化合物および部分を包含する。
【0047】
用語「エーテル」は、2つの異なる炭素原子またはヘテロ原子に結合している酸素を含む、化合物および部分を包含する。例えば、この用語は、別のアルキル基に共有結合している酸素原子に共有結合している、アルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を示す「アルコキシアルキル」を包含する。
【0048】
用語「エステル」は、カルボニル基の炭素に結合している酸素原子に結合している、炭素またはヘテロ原子を含む、化合物および部分を包含する。この用語「エステル」は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニルなどのアルコキシカルボキシ基を包含する。そのアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基は上記で定義された通りである。
【0049】
用語「チオエーテル」は、2つの異なる炭素またはヘテロ原子に結合している硫黄原子を含む、化合物および部分を包含する。チオエーテルの例としては、アルクチオアルキル(alkthioalkyl)、アルクチオアルケニル(alkthioalkenyl)、およびアルクチオアルキニル(alkthioalkynyl)が挙げられるが、これらに限定されない。この用語「アルクチオアルキル(alkthioalkyl)」は、アルキル基に結合している硫黄原子に結合している、アルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を有する化合物を包含する。同様に、これらの用語「アルクチオアルケニル(alkthioalkenyl)」および「アルクチオアルキニル(alkthioalkynyl)」は、アルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基が、アルキニル基に共有結合している硫黄原子に結合している、化合物または部分を示す。
【0050】
用語「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は、−OHまたは−Oを有する基を包含する。
【0051】
用語「ハロゲン」は、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素などを包含する。用語「過ハロゲン化」は、一般的に、すべての水素がハロゲン原子によって置換されている部分を示す。
【0052】
「ポリシクリル」または「多環式ラジカル」は、2以上の炭素が2つの隣接している環に共通している、2以上の環式環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリールおよび/またはヘテロシクリル)を示す。非隣接原子を介して結合されている環は、「架橋」環と呼ばれる。この多環式の環のそれぞれは、上で述べたような置換基によって置換され得、この置換基は、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキル、アルキルアリール、または芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分である。
【0053】
「ヘテロ原子」は、炭素でもなく水素でもない、あらゆる元素から成る原子を包含する。ヘテロ原子の例としては、窒素、酸素、硫黄およびリンが挙げられる。
【0054】
本発明のうちのいくつかの化合物の構造が、不斉炭素原子を包むことが留意される。従って、このような不斉から生じる異性体(例えば、すべてのエナンチオマーおよびジアステレオマー)が、そうではないと示されない限り、本発明の範囲内に含まれることを理解すべきである。このような異性体は、古典的な分離技術によって、および立体化学的に制御された合成によって、実質的に純粋な形態で入手し得る。さらに、この出願において議論されている、構造ならびに他の化合物および部分は、それらのすべての互変異性体をも包含する。アルケンは、適切な場合には、E幾何配置またはZ幾何配置のいずれかを包含し得る。
【0055】
「併用治療」(すなわち「共同治療(co−therapy)」)は、本発明の5−HTモジュレーターおよび少なくとも第2の薬剤の共同作用(co−action)からの有益な効果を提供することを意図する、特定の処置レジメンの一部としての、これらの治療剤の投与を包含する。上記併用の有益な効果は、治療剤の併用に起因する、薬物速度論的共同作用(co−action)または薬力学的共同作用(co−action)を包含するが、これらに限定されない。組み合わせたこれらの治療剤の投与は、典型的に、規定された期間(通常、選択される組み合わせに依存して、分間、時間、日間または週間)にわたって実施される。「併用治療」は、一般的にはそうではないが、偶然におよび恣意的に本発明の組み合わせに帰着する、別個の単一治療(monotherapy)レジメンの一部としての、これらの治療剤のうちの2つ以上の投与を包含することが意図され得る。「併用治療」は、連続的な様式での(すなわち、各治療剤が異なる時間に投与される)これらの治療剤の投与、ならびに実質的に同時の様式での、これらの治療剤の投与または上記治療剤のうちの少なくとも2つの投与を包含することが意図される。実質的に同時の投与は、例えば、被検体に対して、固定された比の各治療剤の各々を含む単一のカプセルを投与することによって、または、上記治療剤の各々についての単一の薬剤を、並行して投与することによって、達成し得る。各治療剤の連続的な投与または実質的に同時の投与は、任意の適切な経路によって影響され得、この経路としては、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、および粘膜組織を介する直接の吸収が挙げられるが、これらに限定されない。上記治療剤は、同じ経路によって、または異なる経路によって、投与され得る。例えば、選択される組み合わせの第1の治療剤が、静脈内注射によって投与され得、一方、上記組み合わせの他の治療剤は、経口投与され得る。あるいは、例えば、すべての治療剤は、経口投与され得るか、またはすべての治療剤は、静脈内注射によって投与され得る。上記治療剤が投与される順序は、あまり重要ではない。「併用治療」はまた、他の生物学的に活性な成分および非薬物治療(例えば、手術または放射線処置)とさらに組み合わされた、上で述べられたような治療剤の投与を包含し得る。上記併用治療が非薬物処置をさらに含む場合においては、その非薬物処置は、上記治療剤と非薬物処置とのの併用の共同作用からの有益な効果が達成される限りは、任意の適切な時に実施され得る。例えば、適切な場合において、上記有益な効果は、上記非薬物処置が、一時的に(おそらく数日の間または数週間の間でさえ)上記治療剤の投与から除かれた時でも、なお達成される。
【0056】
本明細書中で使用される場合、「アニオン性基」は、生理学的pHにおいて負に荷電した基を示す。好ましいアニオン性基としては、カルボキシレート、スルフェート、スルホネート、スルフィネート、スルファメート、テトラゾリル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、もしくはホスホロチオエートまたはこれらの機能的等価物が挙げられる。アニオン性基の「機能的等価物」は、生物同配体(bioisostere)(例えば、カルボキシレート基の生物同配体(bioisostere))を包含することが意図される。生物同配体(bioisostere)は、古典的生物同配体的(bioisosteric)等価物および非古典的生物同配体的(bioisosteric)等価物の両方を包含する。古典的生物同配体(bioisostere)および非古典的生物同配体(bioisostere)は、当該分野において公知である(例えば、Silverman,R.B.The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action,Academic Press,Inc.:San Diego,Calif.,1992,pp.19〜23を参照)。特に好ましいアニオン性基は、カルボキシレートである。
【0057】
用語「複素環式基」は、環内の原子のうちの1つ以上が炭素以外の元素(例えば、窒素、または酸素または硫黄)である閉環構造を包含することが意図される。複素環式基は、飽和または非飽和であり得、そしてピロールおよびフランのような複素環式基は、芳香族特性を有し得る。上記複素環式基は、キノリンおよびイソキノリンのような縮合環構造を包含する。複素環式基の他の例としては、ピリジンおよびプリンが挙げられる。複素環式基はまた、1つ以上の構成原子において、例えば、ハロゲン、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルアミノ、低級アルキルカルボキシル、ニトロ、ヒドロキシル、−CF、−CNなどによって置換され得る。
【0058】
本発明は、5−HTモジュレーター(例えば、アンタゴニストおよび/またはSSRI)である新規化合物の開発に関連し、これらの新規化合物は、5−HTに関連した状態を処置し、予防し、または治療するために使用され得る。特に、特定のピペリジニルアミノ−チエノ[2,3−d]ピリミジン化合物は、効果的な5−HTレセプターモジュレーターおよび/またはSSRIであることが見出されている。一つの実施形態において、そのような化合物は、以下の式:
【0059】
【化5】

を有する化合物ならびにこれらの薬学的に受容可能な塩および/またはエステルを含み、ここで、
およびRは、独立して水素;低級アルキル(例えば、直鎖もしくは分枝のCアルキル、Cアルキル、Cアルキル、CアルキルまたはCアルキル);C〜CシクロアルキルまたはC〜Cシクロヘテロアルキル;F、Cl、Br、I、ハロ置換アルキル(例えば、CF、CFCF、CHCF)を含むハロゲンであるか;あるいは、RおよびRが一緒になって、C〜Cシクロアルキル環(例えば、シクロヘキシル環)またはC〜Cシクロヘテロアルキル環を形成し得る。Cyは、単一であるかもしくは共役している、置換または非置換の脂環式構造(例えば、シクロアルキル)、または、好ましくは、芳香環構造(例えば、フェニル、ナフチル、ジフェニルメチル)であり得る。そして、nは、0、1、2、3、4、または5であり得る。
【0060】
一つの実施形態において、Rは、好ましくはHまたは−CHであり得る。一つの実施形態において、Rは、好ましくは、低級アルキル、例えば、直鎖または分枝のCアルキル、Cアルキル、Cアルキル(例えば、iso−ブチルまたはtert−ブチル)、CアルキルもしくはCアルキルであり得る。RおよびRはまた、一緒になって、好ましくはシクロヘキシル環を形成し得る。()によって表される連結基は、直鎖または分枝鎖であり得る。
【0061】
Cy上の置換基としては、低級アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、アリル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル)を有する一置換、二置換、または三置換の、フェニル、ナフチル、またはビフェニル;アルコキシまたはアリールオキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロプロポキシ、シクロペンチルオキシ);ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨード);アミノ、ジメチルアミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルボキシエステル、カルボキサミド、N−アルキルカルボキサミド、N,N−ジアルキルカルボキサミド、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、テトラゾロ、スルホニル、チオメチル、チオエチル、フェニルチオ、2,3−メチレンジオキシ、および3,4−メチレンジオキシが挙げられる。nは、0、1、2または3であり得る。RおよびRは、一緒になって、Cシクロアルキル環を形成し得る。
【0062】
別の実施形態において、本発明の化合物は、以下の式:
【0063】
【化6】

を有する化合物、ならびにこれらの薬学的に受容可能な塩および/またはエステルを含み、ここで、
およびRが独立して、水素;低級アルキル(例えば、C〜Cアルキル);C〜Cのシクロアルキルまたはシクロヘテロアルキル;ハロゲン(F、Cl、Br、Iを含む)、ハロ置換アルキル(例えば、CF、CFCF、CHCF)であるか;あるいは、RおよびRが一緒になって、C〜Cのシクロアルキル環またはシクロへテロアルキル環を形成し;
およびRが独立して、単一または共役した、置換または非置換の芳香環構造であり得るAr(例えば、フェニル、ナフチル、ジフェニルメチル;(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロヘキシル)であり得、
がH、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン置換アルキル、NH、NHMe、NMe、NHEt、NH(Et)、NH(Pr)、N(Pr)であり、ならびに、nが0、1、2、3、4、または5である。
【0064】
本発明の化合物はまた、5−HTレセプターアンタゴニスト(例えば、5−HTレセプターアンタゴニスト(5−HT2A、BまたはCレセプターを含み、望ましくは5−HT2Bレセプターアンタゴニスト))であり得る。
【0065】
別の実施形態において、本発明の化合物はまた、5−HTレセプター部分アゴニスト(例えば、5−HTレセプター部分アゴニスト(5−HT2A、BまたはCレセプターを含み、望ましくは5−HT2Bレセプター部分アゴニスト))であり得る。
【0066】
別の実施形態において、本発明の化合物はまた、5−HTレセプターアゴニスト(例えば、5−HTレセプターアゴニスト(5−HT2A、BまたはCレセプターを含み、望ましくは5−HT2Bレセプターアゴニスト))であり得る。
【0067】
本発明の別の局面は、鬱病に罹患する哺乳動物において鬱病を処置するのに有効な量の式Iに従う化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物である。
【0068】
本発明の別の局面は、ヒトのような哺乳動物における鬱病を処置するための方法であり、この方法は、治療的有効量の式Iに従う化合物を投与する工程を包含する。
【0069】
本発明の別の局面は、中枢神経系の疾患に罹患する哺乳動物において中枢神経系の疾患を処置するのに有効な量の式Iに従う化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物である。
【0070】
本発明の別の局面は、ヒトのような哺乳動物における中枢神経系の疾患を処置するための方法であり、この方法は、治療的有効量の式Iに従う化合物を投与する工程を包含する。
【0071】
本発明の別の局面は、片頭痛に罹患する哺乳動物において片頭痛を処置するのに有効な量の式Iに従う化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物である。
【0072】
本発明の別の局面は、ヒトのような哺乳動物における片頭痛を処置するための方法であり、この方法は、治療的有効量の式Iに従う化合物を投与する工程を包含する。
【0073】
本発明の別の局面は、脈管障害(例えば、アンギナ、片頭痛、肺高血圧および全身性高血圧)に関連する状態において有効な量の式Iに従う化合物を含む薬学的組成物である。
【0074】
本発明の別の局面は、脈管障害(例えば、アンギナ、片頭痛、肺高血圧および全身性高血圧)に関連する状態を処置する方法である。
【0075】
化合物および新規中間体を調製するための方法もまた本発明に含まれる。
【0076】
本発明の化合物は、セロトニンの過剰または欠如に特徴がある多種多様な臨床病(例えば、セロトニン作動性機能低下または機能亢進)を処置するのに貴重である。このような状態には、以下が挙げられる:精神分裂病および他の精神病障害(例えば、精神分裂病様障害、分裂感情性障害、妄想障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害および妄想または幻覚を伴う精神病性障害;クローン病、摂食障害、神経痛および嗜癖性障害のような胃腸障害;強迫性障害、パニック障害、中枢神経系により引き起こされる性的機能不全ならびに睡眠および食物吸収の障害、アルコール依存症、疼痛、記憶欠損、単極性鬱病、気分変調、双極性鬱病、治療耐性鬱病、医学的病気における鬱病、パニック障害、強迫性障害、摂食障害、対人恐怖、月経前不快気分障害、鬱病またはより詳細には抑鬱性障害のような気分障害(例えば、単一エピソード性もしくは再発性の大鬱病性障害および気分変調性障害)、または双極性障害(例えば、双極性I障害、双極性II障害および循環気質);広場恐怖症を伴うかまたは伴わないパニック障害のような不安障害、パニック障害の病歴を有さない広場恐怖症、特定の恐怖症(例えば、特定の動物恐怖症、対人恐怖症、心的外傷後ストレス障害および急性ストレス障害を含むストレス障害)および全般性不安障害;精神錯乱、痴呆、および健忘症ならびに他の認知障害または神経変性障害(例えば、アルツハイマー病、老年性痴呆、アルツハイマー型の痴呆、血管性痴呆、および例えば、HIV疾患、頭部外傷、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病に起因するか、または複数の病因に起因する他の痴呆;パーキンソン病および薬物誘導性運動障害、例えば、神経弛緩薬誘導性パーキンソン症候群、神経弛緩薬悪性症候群、神経弛緩薬誘導性急性失調症、神経弛緩薬誘導性急性静座不能、神経弛緩薬誘導性遅発性ジスキネジーおよび薬物誘導性姿勢振せんのような他の錐体外運動障害;アルコール、アンフェタミン(もしくはアンフェタミン様物質)カフェイン、大麻、コカイン、幻覚薬、吸入剤およびエアゾール噴霧剤、ニコチン、オピオイド、フェニルグリシジン誘導体、鎮静薬、睡眠薬、および抗不安薬の使用から生じる物質関連障害であって、この物質関連障害としては、依存性および乱用性、中毒、禁断症状、中毒せん妄、禁断症状せん妄、残存性痴呆、精神障害、気分障害、不安障害、性機能不全および睡眠障害;てんかん;ダウン症候群;MSおよびALSのような脱髄疾患および末梢神経障害のような他の神経病理学的な障害(糖尿病および化学療法誘導型神経障害)、および処置後の神経痛、三叉神経痛、分節性神経痛または肋間神経痛および他の神経痛;そして脳梗塞、クモ膜下出血または脳水腫のような急性または慢性の脳血管損傷に起因する大脳の血管障害が挙げられる。
【0077】
本発明の化合物は、上記病気の状態、ならびに以下に使用され得る:血管拡張、平滑筋収縮、気管支収縮、脳障害(例えば、血管性障害(例えば、血管拡張により引き起こされる血流障害)および血管攣縮性疾患(例えば、狭心症、血管性頭痛、片頭痛およびレーノー病));および神経病理学的障害(パーキンソン病およびアルツハイマー病を含めて);心血管系の調節;脳梗塞(Apoplexia cerebri)(例えば、脳卒中または脳虚血)の発生の影響の予防および抑制;およびセロトニン作動系の乱れ、また、炭水化物代謝の乱れに特徴がある腸管の障害の抑制。
【0078】
これらの化合物はまた、以下を含めた種々の他の状態を処置するのに有用であり得る:ストレス関連体細胞障害;反射性交感神経性ジストロフィー(例えば、肩/手症候群);膀胱機能障害(例えば、膀胱炎、膀胱排尿筋反射亢進および失調症);および前記病気のいずれかに起因するか関連している疼痛または痛覚(特に、片頭痛での疼痛伝達)。
【0079】
特定の状態を処置するためには、本発明の化合物を他の薬理学的に活性な薬剤と併用することが望まれ得る。本発明の化合物は、同時使用、個別使用または逐次使用のための組合せ調製として、別の治療薬と共に提供され得る。このような組合せ調製は、例えば、ツインパックの形状であり得る。
【0080】
本発明のさらに他の局面は、他の5−HTアンタゴニストおよび/またはSSRI(例えば、5−HTアンタゴニスト(例えば、オンダンセトロン、グラニセトロン、トロピセトロンまたはザチセトロン))と組み合わせて、本発明の化合物を含有する。さらに、本発明の化合物は、抗炎症性コルチコステロイド(例えば、デキサメタゾン)と組み合わせて、投与され得る。さらに、本発明の化合物は、上記のように、化学療法薬(例えば、アルキル化剤、代謝拮抗薬、有糸分裂阻害剤または細胞毒性抗生物質)と組み合わせて、投与され得る。一般に、このように併用する公知の治療薬の現在利用可能な剤形は、適切である。
【0081】
本発明の他の局面または代替局面によれば、本発明は、セロトニンの過剰または欠如に特徴がある生理学的障害(例えば、セロトニン作動性機能低下または機能亢進)を治療する医薬の製造で使用する本発明の化合物を提供する。
【0082】
本発明は、セロトニンの過剰または欠如に特徴がある生理学的障害(例えば、セロトニン作動性機能低下または機能亢進)を治療または予防する方法を提供し、該方法は、治療が必要な患者に、有効量の本発明の化合物または本発明の化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。
【0083】
片頭痛を処置または防止するために、本発明の化合物は、他の抗片頭痛薬(例えば、エルゴタミンまたは5−HTアゴニスト、特にスマトリプタンまたはリザトリプタン)と組み合わせて用いられ得る。同様に、行動性痛覚過敏を処置するために、本発明の化合物は、N−メチルD−アスパルラート(NMDA)のアンタゴニスト(例えば、ジゾシルピン)と組み合わせて用いられ得る。
【0084】
鬱病および/もしくは不安を処置または防止するために、本発明の化合物は、抗鬱剤または抗不安薬と組み合わせて用いられ得ることがさらに理解される。本発明の使用に適切な種類の抗鬱剤としては、ノルエピネフリン再摂取インヒビター、選択性セロトニン再摂取インヒビター、モノアミン酸化酵素インヒビター、可逆性モノアミン酸化酵素インヒビター、セロトニンおよびノルエピネフリンの再摂取インヒビター、コルチコトロピン放出因子(CRF)アンタゴニスト、β−アドレナリンレセプターアンタゴニストならびに非定型抗鬱剤が、挙げられる。本発明に使用の別の種類の抗鬱剤としては、ノルアドレナリン作動性抗鬱剤および特定のセロトニン作動性抗鬱剤(例えば、ミルタザピン(mirtazapine))である。ノルエピネフリン再摂取インヒビターの適切な例としては、アミトリプジリン(amitripdyline)、クロミプラミン、ドキセピン、イミプラミン、トリミプラミン、アモキサピン、デシプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリン、レボキセチンおよびプロトリプチリンならびにその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。選択性セロトニン摂取インヒビターの適切な例としては、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、およびセルトラリンならびにその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。モノアミン酸化酵素インヒビターの適切な例としては、イソカルボキサジド、フェネルジン、トラニルシプロミンおよびセレギリン、ならびにその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。可逆性モノアミン酸化酵素インヒビターの適切な例としては、モクロベミド(moclobemide)およびその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。セロトニンおよびノルアドレナリンの摂取インヒビターの適切な例としては、ベンラファキシンおよびその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。コルチコトロピン放出因子(CRF)アンタゴニストの適切な例としては、国際特許明細書番号WO94/13643、WO94/13644、WO94/13661、WO94/13676およびWO94/13677に記載されるこれらCRFアンタゴニストの化合物が挙げられる。非定型抗鬱剤の適切な例としては、ビュープロピオン、リチウム、ネファゾドン、シブトラミン、トラゾドンおよびビロキサジンならびにその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。本発明に使用する他の抗鬱剤としては、アジノゾラム(adinozolam)、アラプロクラート、アミネプチン、アミトリプタノール(amitryptyline)/クロルジアゼポキシドの併用、アティパメゾル、アザミアンセリン、バジナプリン(bazinaprine)、フェフラリン(fefuraline)、ビフェメラン、ビノダリン(binodaline)、ビペナモール、ブロファロミン、ビュープロピオン、カロキサゾン(caroxazone)、セリクラミン、シアノプラミン(cianopramine)、シモキサトン、シタロプラム、クレメプロール、クロボキサミン、ダセピニル(dasepinil)、デアノール、デメキシプチリン、ジベンゼピン、ドチエピン(dothiepin)、ドロキシドパ、エネフェキシン、セタゾラム(setazolam)、エトペリドン(etoperidone)、フェモキセチン、フェンガビン、フェゾラミン、フルオトラセン、イダゾキサン(idazoxan)、インダルピン、インデロキサジン、イプリンドール(iprindole)、レボプロチリン、リトキセチン、ロフェプラミン、メジホキサミン、メタプラミン(metapramine)、メトラリンドール(metralindole)、ミアンセリン、ミルナシプラン、ミナプリン(minaprine)、ミルタザピン(mirtazapine)、モンチレリン(montirelin)、ネブラセタム(nebracetam)、ネホパム、ニアラミド、ノミフェンシン、ノルフルオキセチン、オロチレリン(orotirelin)、オキサフロザン(oxaflozane)、ピナゼパム(pinazepam)、ピリンドール(pirindole)、ピゾチリン(pizotyline)、リタセリン(ritaserin)、ロリプラム、セリクロレミン(sercloremine)セチプチリン、シブトラミン、スルブチアミン(sulbutiamine)、スルピリド、テニロキサジン(teniloxazine)、トザリノン(thozalinone)、チモリベリン(thymoliberin)、チアネプチン、チフルカービン(tiflucarbine)、トフェナシン、トフィソパム、トロキサトン、トモキセチン、ベラリプリド(veralipride)、ビクアリン(viqualine)、ジメリジンおよびゾメタピン(zometapine)およびその薬学的に受容可能な塩およびセントジョーンズワートハーブもしくはセイヨウオトギリソウまたはその抽出物が挙げられる。好ましい抗鬱剤としては、選択的セロトニン再取り込みインヒビター、特にフルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、およびセルトラリンならびにその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。
【0085】
本発明の使用に適切な種類の抗不安剤としては、ベンゾジアゼピンおよび5−HT1Aのアゴニストおよびアンタゴニスト、特に5−HT1Aの部分的なアゴニスト、ならびにコルチコトロピン放出因子(CRF)アンタゴニストが挙げられる。ベンゾジアゼピンに加えて、他の適切な種類の抗不安剤は、非ベンゾジアゼピン鎮静−睡眠薬(例えば、ゾルピデム);気分安定剤(例えば、クロバザム、ギャバペンチン、ラモトリジン、ロレクレゾール(loreclezole)、オキソカルバマゼピン(oxcarbamazepine)、スチリペントールおよびビガバトリン;ならびにバルビツレートである。本発明の使用に適切なベンゾジアゼピン系薬としては、アルプラゾラム、クロルジゼポキシド(chlordizepoxide)、クロナゼパム、クロラゼペイト、ジアゼパム、ハラゼパム、ロレゼパム、オキサゼパムおよびパラゼパム、ならびにその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。本発明の使用に適切な例の5−HT1Aのアゴニストおよびアンタゴニストとしては、特に、5−HT1Aの部分的なアゴニストのブスピロン、フレシノキサン、ジェピロン、イプサピロンおよびピンドロル、ならびにその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。本発明に使用する別の種類の抗不安剤は、ムスリカン性コリン作用性活性を有する化合物である。この種類の適切な化合物としては、欧州特許明細書番号第0 709 093号、同第0 709 021号および同第0 773 021号ならびに国際特許明細書番号WO96/12711に記載される化合物のようなm1ムスリカン性コリン作用性レセプターアンタゴニストが挙げられる。本発明に使用する別の種類の抗不安剤は、イオンチャネルに作用する化合物である。この種類の適切な化合物としては、カルバマゼピン、ラモトリジンおよびバルプロエート、ならびにその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。
【0086】
従って、本発明のさらなる局面において、薬学的組成物は、少なくとも一つの薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤と共に、本発明の化合物および抗鬱剤または抗不安剤を含んで提供される。
【0087】
本発明の化合物と組み合わせて使用するのに適切な抗精神病薬としては、フェノチアジン(例えば、クロルプロマジン、メソリダジン、チオリダジン、アセトフェナジン、フルフェナジン、パーフェナジンおよびトリフルオペラジン);チオキサンテン(例えば、クロルプロチキセンまたはチオチキセン);複素環式ジベンザゼピン(例えば、クロザピンまたはオランザピン);ブチロフェノン(例えば、ハロペリドール);ジフェニルブチルピペリジン(例えば、ピモジド);ならびにインドロン(indolone)(例えば、モリンドレン)が挙げられる。他の抗精神病薬としては、ロキサピン(loxapine)、スルピリドおよびリスペリドンが挙げられる。本発明の化合物と組み合わせて用いられる場合、抗精神病薬は、薬学的に受容可能な塩(例えば、塩酸クロルプロマジン、メソリダジンベシレート、塩酸チオリダジン、マレイン酸アセトフェナジン、塩酸フルフェナジン、エナント酸フルフェナジン、デカン酸フルフェナジン、塩酸トリフルオペラジン、塩酸チオセキセン、デカン酸ハロペリドール 、コハク酸ロクサピンおよび塩酸モリンドンの形態であり得ることが理解される。パーフェナジン、クロルプロチキセン、クロザピン、オランザピン、ハロペリドール、ピモジドおよびリスペリドン(risperidone)は一般に、非塩形態で用いられる。
【0088】
本発明の化合物と組み合わせて用いる他の種類の抗精神病薬としては、ドーパミンレセプターアンタゴニスト、特にD2、D3およびD4ドーパミンレセプターアンタゴニスト、ならびにムスカリン性m1レセプターアゴニストが挙げられる。D3ドーパミンレセプターアンタゴニストの例は、化合物PNU−99194Aである。D4ドーパミンレセプターアンタゴニストの例は、PNU−101387である。ムスカリン性m1レセプターアゴニストの例は、キサノメリンである。
【0089】
本発明の化合物と組み合わせて使用する別の種類の抗精神病薬は、5−HT2Aレセプターアンタゴニストであり、この例としては、MDL100907およびファナンセリン(fananserin)が挙げられる。セロトニンドーパミンアンタゴニスト(SDA)が、また本発明の化合物と組み合わせて用いられる。セロトニンドーパミンアンタゴニストは、5−HT2Aと結合し、ドーパミンレセプターアンタゴニスト活性を有すると考えられる。例としては、オランザピンおよびジペラシドンが挙げられる。
【0090】
従って、本発明のさらなる局面において、薬学的組成物は、少なくとも一つの薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤と共に、本発明の化合物および抗精神病剤を含んで提供される。
【0091】
本発明の化合物および他の薬理学的に活性な因子は、同時に、連続的にまたは併用して、患者に投与され得る。本発明を組み合わせて用いる場合、本発明の化合物および他の薬理学的に活性な因子は、同一の薬学的に受容可能なキャリアであり得、そのため同時に投与され得ることが理解される。これらは別々の薬学的キャリアで同時に摂取される従来の経口用量形態であり得る。用語「組み合わせ」はさらに、化合物が、別々の用量形態で提供されかつ連続的に投与される場合もいう。
【0092】
本発明の化合物は、最適な薬効を与える投薬量で、このような治療を必要としている患者(動物およびヒト)に投与され得る。任意の特定の用途で使用するのに必要な用量は、選択される特定の化合物または組成物だけでなく、投与経路、治療する病気の性質、患者の年齢および健康状態、併用する医薬品とそれに次いで患者に与えられる特別食、および当業者が認識する他の要因と共に患者ごとに変わり、適切な投薬量は、最終的には、担当医の自由裁量となることが分かる。
【0093】
セロトニンの過剰または欠如に関連した病気(例えば、セロトニン作動性機能低下または機能亢進)の治療では、適切な投薬レベルは、一般に、約0.001〜50mg/患者の体重1kg/日であり、これは、単一用量または複数用量で、投与され得る。好ましくは、その投薬レベルは、約0.01〜約25mg/kg/日;より好ましくは、約0.05〜約10mg/kg/日である。例えば、中枢神経系の障害の治療または予防では、適切な投薬レベルは、約0.001〜約10mg/kg/日;好ましくは約0.005〜約5mg/kg/日、特に約0.01〜約1mg/kg/日である。これらの化合物は、1日あたり1〜4回、好ましくは、1日あたり、1回または2回のレジメンで、投与され得る。
【0094】
任意の処置における使用のために必要とされる本発明の化合物の量は、選択される特定の化合物または組成物に伴ってだけでなく、投与経路、処置される状態の性質、ならびにその患者の年齢および状態に伴っても変動し、最終的には主治医の判断によることが理解される。
【0095】
本発明の組成物および組合せ治療は、種々の薬学的賦形剤(本明細書中に記載されるような安定化剤、キャリアおよび/またはカプセル化処方物を含む)と組み合わせて投与され得る。
【0096】
本発明の水性組成物は、有効量の本発明のペプチドを含み、そのペプチドは薬学的に受容可能なキャリアもしくは水性媒体中に溶解または分散される。
【0097】
「薬学的または薬理学的に受容可能な」は、動物、もしくは適切な場合には人、に投与された場合に、有害な反応、アレルギー反応または他の好ましくない反応をもたらさない分子性実体および組成物を含む。「薬学的に受容可能なキャリア」は、任意かつすべての溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤、抗真菌剤、張度調整剤および吸収遅延剤などを含む。薬学的活性物質のためのそのような媒体および薬剤の使用は、当該分野で周知である。任意の慣用的な媒体または薬剤が上記活性成分と不適合である場合を除いては、上記治療組成物におけるその使用が企図される。補助的な活性成分もまた、上記組成物中に組み込まれ得る。
【0098】
ヒトへの投与のために、調製物は、FDA Office of Biologics標準により要求されるような無菌性標準、発熱性標準、全般的な安全性標準および純度標準を満たすべきである。
【0099】
本発明の組成物および組合せ治療は、次いで、一般的に非経口投与のために処方され、例えば、静脈内経路、筋肉内経路、皮下経路、病変内局注(intralesional)経路を介する注入のために処方され、または腹膜経路を介する注入のためでさえ処方される。本発明の組成物または活性成分(component)もしくは活性成分(ingredient)を含む水性組成物の調製は、本開示を参酌すれば当業者には理解される。代表的には、そのような組成物は、注射可能物として、液体溶液または懸濁液のいずれかとして調製され得;注入前に、液体の添加によって溶液または懸濁液を調製するために使用するのに適した固体形態も調製され得;そして上記調製物はまた、乳化され得る。
【0100】
注射可能な使用に適した薬学的形態としては、無菌の水溶液または無菌の水性懸濁液;ゴマ油、落花生油または水性プロピレングリコールを含む処方物;および無菌の注射可能溶液もしくは無菌の注射可能懸濁液の即席の調製のための無菌の粉末が挙げられる。すべての場合において、それらの形態は、無菌でなければならず、そして容易な注射可能性が存在する程度に流体でなければならない。それは、製造および保存の条件下で安定でなければならず、微生物(例えば、細菌および真菌)の汚染作用に対して保護されねばならない。
【0101】
遊離塩基または薬学的に受容可能な塩としての活性成分の溶液は、界面活性剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)と適切に混合された水の中で調製され得る。分散剤は、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびそれらの混合物中ならびに油中で調製され得る。保存および使用の通常の条件下では、これらの調製物は、微生物の増殖を予防するための保存剤を含む。
【0102】
本発明の治療組成物または薬理学的組成物は、一般に有効量の上記組合せ治療の成分を含み、その組合せ治療の成分は薬学的に受容可能な媒体中に溶解または分散される。薬学的に受容可能な媒体またはキャリアは、任意かつすべての溶媒、分散媒体、コーティングならびに抗菌剤および抗真菌剤、張度調整剤および吸収遅延剤などを含む。薬学的活性物質のためのそのような媒体および薬剤の使用は、当該分野で周知である。補助的な活性成分も、本発明の治療組成物中に組み込まれ得る。
【0103】
薬学的組成物または薬理学的組成物の調製は、本開示参酌すれば当業者には理解される。代表的には、そのような組成物は、注射可能物として、液体溶液または懸濁液のいずれかとして調製され得;注入前の液体中の溶液、もしくは液体中の懸濁液に適した固体形態も調製され得;経口投与のための錠剤または他の固体として;限時放出性カプセルとして;または現在使用される任意の他の形態(クリーム、ローション、うがい薬、吸入剤などを含む)で調製され得る。
【0104】
無菌の注射可能溶液は、上記活性化合物を、適切な溶媒中に必要とされる量で、必要とされる場合には種々の上に列挙された他の成分とともに、組み込み、引き続いて濾過滅菌することにより調製される。一般に、分散剤は、上記種々の滅菌された活性成分を、上記塩基性分散媒体および上に列挙された他の成分からの必要とされる他の成分を含む無菌のビヒクルに組み込むことにより調製される。無菌の注射可能溶液の調製のための無菌の粉末の場合には、好ましい調製方法は、真空乾燥技術および凍結乾燥技術であり、これらの方法は、上記活性成分および任意のさらなる望ましい成分の粉末を、それらの前もって無菌濾過された溶液からもたらす。
【0105】
筋肉内注射のためのより濃厚な、または非常に濃厚な溶液の調製はまた、企図される。この点に関して、溶媒としてのDMSOの使用が好ましい。なぜなら、これは非常に迅速な浸透を生じ、高濃度の活性成分または薬剤を小さい領域に送達するからである。
【0106】
外科医、内科医または保健産業従事者による、作業場内の特定の領域を洗浄するための無菌の処方物(例えば、生理食塩水ベースの洗浄液)の使用はまた、特に有用であり得る。本発明に従う治療処方物は、うがい薬の形態に再構成されてもよく、抗真菌性試薬と組合わせて再構成され得る。吸入剤形態もまた想定される。本発明に従う治療処方物はまた、局所投与に適した形態(例えば、クリームおよびローション)で調製され得る。
【0107】
そのような溶液における使用のために適切な保存剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロブタノール、チメロサールなどが挙げられる。適切な緩衝剤としては、ホウ酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウム、ホウ酸ナトリウムおよびホウ酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウムなどが挙げられ、これらは、そのpHを約pH6とpH8との間、および好ましくは、約pH7とpH7.5との間に維持するのに十分な量で含む。適切な張度調整剤は、デキストラン40、デキストラン70、デキストロース、グリセリン、塩化カリウム、プロピレングリコール、塩化ナトリウムなどであり、眼科用溶液の塩化ナトリウム当量が0.9±0.2%の範囲であるようにされる。適切な抗酸化剤および安定剤としては、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ尿素などが挙げられる。適切な湿潤剤および清澄剤としては、ポリソルベート80、ポリソルベート20、ポロキサマー(poloxamer)282およびチロキサポール(tyloxapol)が挙げられる。適切な増粘剤としては、デキストラン40、デキストラン70、ゼラチン、グリセリン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルプロピルセルロース、ラノリン、メチルセルロース、ペトロラタム、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。
【0108】
処方によって、治療剤は投与処方物に適合する様式で、そして薬理学的に有効な量で投与される。その処方物は、種々の形態(例えば、上記の注射可能溶液の型)で容易に投与されるが、薬物放出カプセルなども用いられ得る。
【0109】
本文脈では、投与される活性成分の量および組成物の体積は、処置される宿主動物に依存する。投与に必要とされる活性化合物の正確な量は、開業医の判断に依存し、そして各個体に特有である。
【0110】
上記活性化合物を分散させるのに必要とされる組成物の最小の体積が、代表的には利用される。投薬のための適切なレジメンも変わり得るが、初期に上記化合物を投与し、結果をモニタリングし、次いでさらなる間隔でさらに制御された用量を与えることにより代表される。例えば、非経口投与のために、適切に緩衝化され、そして必要な場合には等張性である水溶液が、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与のために、または腹膜内投与のためにでさえ調製され使用される。1回の投与は、1mlの等張性NaCl溶液に溶解され得、1000mlの皮下注入流体に添加されるかまたは点滴の指定された部位で注入され得る(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,第15版,1035−1038頁および1570−1580頁を参照のこと)。
【0111】
特定の実施形態では、活性化合物は、経口投与され得る。これは、消化酵素によるタンパク質分解に対して全体として抵抗性であるか、抵抗性にされた薬剤に対して企図される。そのような化合物は、化学的に設計されたかまたは化学的に修飾された薬剤、右旋性のペプチド、ぺプチダーゼ分解およびリパーゼ分解を回避するための限時放出性カプセル中のペプチド処方物およびリポソーム処方物を含むことが企図される。
【0112】
薬学的に受容可能な塩は、無機酸(例えば、塩酸もしくはリン酸)または有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸など)とともに形成される酸付加塩を含む。遊離のカルボキシル基とともに形成される塩はまた、無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、水酸化第2鉄など)およびイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、プロカインなどのような有機塩基から誘導され得る。
【0113】
上記キャリアはまた、例えば水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)、それらの適切な混合物、ならびに植物油を含む溶媒または分散媒体であり得る。適切な流動性は、例えばコーティング(例えば、レシチン)の使用により、分散剤の場合には必要とされる粒径の維持により、そして界面活性剤の使用により維持され得る。微生物の作用の予防は、種々の抗菌剤および抗真菌剤(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チロメザールなど)によりもたらされ得る。多くの場合、等張剤(例えば、糖または塩化ナトリウム)を含むことが好ましい。上記注射可能な組成物の持続する吸収は、その組成物における吸収を遅らせる薬剤(アルミニウムモノステアレートおよびゼラチン)の使用によりもたらされ得る。
【0114】
無菌の注射可能溶液は、上記活性化合物を、適切な溶媒中に必要とされる量で、必要とされる場合には種々の上に列挙された他の成分とともに、組み込み、引き続いて濾過滅菌することにより調製される。一般に、分散剤は、上記種々の滅菌された活性成分を、上記塩基性分散媒体および上に列挙された他の成分からの必要とされる他の成分を含む無菌のビヒクルに組み込むことにより調製される。無菌の注射可能溶液の調製のための無菌の粉末の場合には、好ましい調製方法は、真空乾燥技術および凍結乾燥技術であり、これらの方法は、上記活性成分および任意のさらなる望ましい成分の粉末を、それらの前もって無菌濾過された溶液から与える。
【0115】
直接注入のためのより濃厚な、または非常に濃厚な溶液の調製はまた企図され、その調製では、非常に迅速な浸透を生じ、高濃度の活性成分または薬剤を小さい領域に送達するために溶媒としてのDMSOの使用が想定される。
【0116】
処方によって、溶液は投与処方物に適合する様式で、そして治療的に有効な量で投与される。その処方物は、種々の形態(例えば、上記の注射可能溶液の型)で容易に投与されるが、薬物放出カプセルなども用いられ得る。
【0117】
水溶液での非経口投与のために、例えば、必要な場合には、適切に緩衝化されるべきであり、液体希釈剤は最初に十分な生理食塩水またはグルコースで等張性にされるべきである。これらの特定の水溶液は、特に静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与および腹膜内投与のために適切である。これに関連して、用いられ得る無菌の水性媒体は、本開示を参酌すれば、当業者には理解される。
【0118】
非経口投与(例えば、静脈内注射または筋肉内注射)のために処方される化合物に加えて、他の薬学的に受容可能な形態としては、例えば、経口投与のための錠剤または他の固体、リポソーム処方物、限時放出性カプセル、および現在使用される任意の他の形態(クリームを含む)が挙げられる。
【0119】
他の投与様式に適したさらなる処方物としては、坐剤が挙げられる。坐剤のために、従来どおりの結合剤およびキャリアとしては、例えば、ポリアルキレングリコールまたはトリグリセリドが挙げられ、そのような坐剤は、上記活性成分を0.5%〜10%、好ましくは1%〜2%の範囲で含有する混合物から形成され得る。
【0120】
経口用処方物としては、例えば、薬学的等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどのような、一般に用いられる賦剤形が挙げられる。これらの組成物は、液剤、懸濁剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、徐放性処方物または散剤の形態をとる。
【0121】
特定の規定された実施形態では、経口用薬学的組成物は、不活性な希釈剤または消化可能な可食性のキャリアを含むか、またはそれらは硬質外殻ゼラチンカプセルもしくは軟質外殻ゼラチンカプセルの中に封入され得るか、またはそれらは錠剤の中に圧縮され得、または。それらは、直接、食事の食物とともに組込まれ得る。経口治療投与のために、活性化合物は、賦形剤とともに組込まれ得、吸収可能な錠剤、バッカル錠、トローチ剤、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、カシェ剤などの形態で使用され得る。そのような組成物および調製物は、少なくとも0.1%の活性化合物を含むべきである。上記組成物および調製物の百分率は、当然、変化し得、そして便利には、その単位の重量の約2〜約75%、または好ましくは25〜60%の間であり得る。そのような治療的に有用な組成物中の活性化合物の量は、適切な投薬が得られるような量である。
【0122】
錠剤、トローチ剤、丸剤、カプセル剤などはまた、以下のものを含み得る:結合剤(例えば、トラガカントゴム、アラビアゴム、コーンスターチ、またはゼラチン);賦形剤(例えば、リン酸二カルシウム);崩壊剤(例えば、コーンスターチ、ポテトデンプン、アルギン酸など);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム);そして甘味剤(例えば、スクロース、ラクトース、またはサッカリン)は、添加され得、または矯味矯臭剤(例えば、ペパーミント、ひめこうじの油、さくらんぼの矯味矯臭剤)も添加され得る。投与単位形態がカプセル剤である場合には、それは上記型の物質に加えて、液体キャリアを含み得る。種々の他の物質は、コーティングとして存在し得、または投与単位の物理的形態を、別な風に改変し得る。例えば、錠剤、丸剤、またはカプセル剤は、シェラック、糖または両方でコーティングされ得る。エリキシル剤のシロップ剤は、上記活性化合物、甘味剤としてのスクロース、メチルパラベン保存剤およびプロピルパラベン保存剤、染料および矯味矯臭剤(例えば、さくらんぼ香料またはオレンジ香料)を含み得る。
【0123】
本発明の薬学的組成物は、薬学的調製物の形態で(例えば、固体形態で、半固体形態で、または液体形態で)使用され得、それらの薬学的調製物は、活性成分としての本発明の化合物の1つ以上を、外部適用、腸適用もしくは非経口適用に適した有機キャリアまたは無機キャリアあるいは賦形剤と混合して、含む。上記活性成分は、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、液剤、乳剤、懸濁剤、および使用に適した任意の他の形態のための慣用的な無毒の、薬学的に受容可能なキャリアと調合され得る。使用され得るキャリアは、固体形態、半固体形態、または液体形態の、水、グルコース、ラクトース、アラビアゴム、ゼラチン、マンニトール、デンプンペースト、三ケイ酸マグネシウム、タルク、コーンスターチ、ケラチン、コロイド状シリカ、ポテトデンプン、尿素および製造における使用に適した他のキャリアであり、加えて、補助剤、安定化剤、増粘剤および着色剤ならびに香料が使用され得る。上記活性な対象化合物は、上記薬学的組成物中に、その疾患のプロセスおよび状態に対して所望の効果をもたらすのに十分な量で含まれる。
【0124】
固体組成物(例えば、錠剤)を調製するために、主要な活性成分は、薬学的キャリア(例えば、従来どおりの錠剤化成分(例えば、コーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、またはゴム)および他の薬学的希釈剤(例えば、水)と混合され、固体予備処方組成物を形成し、この固体予備処方組成物は、本発明の化合物の均一な混合物またはその無毒の薬学的に受容可能な塩を含む。これらの処方組成物が均一であると言及される場合には、その活性成分は、その組成物全体にわたって一様に分散され、その結果、その組成物は、等しく有効な単位投与形態(例えば、錠剤、丸剤およびカプセル剤)に容易に細分され得ることを意味する。この固体予備処方組成物は、次いで0.1〜約500mgの本発明の活性成分を含む上記の型の単位投与形態に細分される。その新規な組成物の錠剤または丸剤はコーティングされ得、またはそうでなければ調合され得、長期の作用という利点を与える投与形態を提供し得る。例えば、その錠剤または丸剤は、内部投与構成要素および外部投与構成要素を含み得、後者は、前者を覆う外皮の形態にある。その2つの構成要素は、腸層により隔離され得、その腸層は、胃での崩壊に抵抗するのに役立ち、そして上記内部構成要素を無傷のままで十二指腸へ通過するかまたは放出が遅れることを可能にする。種々の物質が、そのような腸層またはコーティングのために使用され得、そのような物質としては、多くのポリマー状の酸およびポリマー状の酸とシェラック、セチルアルコール、および酢酸セルロースのような材料との混合物が挙げられる。
【0125】
本発明の組成物が経口投与または注射による投与のために組み込まれ得る液体形態としては、水溶液、適切に嬌味嬌臭されたシロップ剤、水性懸濁液または油性懸濁液、および受容可能なオイル(例えば、綿実油、ゴマ油、ヤシ油もしくは落花生油)を用いた乳剤、または静脈内使用に適した可溶化剤もしくは乳化剤を用いた乳剤、ならびにエリキシルおよび類似の薬学的ビヒクルが挙げられる。水性懸濁剤のための適切な分散剤または懸濁剤としては、合成ゴムおよび天然ゴム(例えば、トラガカントゴム、アラビアゴム、アルギネート、デキストラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンもしくはゼラチン)が挙げられる。
【0126】
吸引または吸入のための組成物としては、薬学的に受容可能な水性溶媒もしくは有機溶媒またはこれらの混合物中の溶液および懸濁物、ならびに粉末が挙げられる。液体の組成物または固体の組成物は、上で述べられるような適切な薬学的に受容可能な賦形剤を含有し得る。好ましくは、上記組成物は、局所的な効果または全身的な効果のための、経口呼吸経路または経鼻呼吸経路によって投与される。好ましくは無菌の、薬学的に受容可能な溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用によって噴霧化され得る。噴霧化された溶液は、直接的に噴霧化デバイスから呼吸され得、または噴霧化デバイスは、顔面マスク、テントまたは間欠性正圧呼吸機に取り付けられ得る。溶液組成物、懸濁組成物または粉末組成物は、好ましくは経口でまたは経鼻で、適切な様式で処方物を伝送するデバイスから投与され得る。
【0127】
上で示される臨床の状態および疾患を処置するために、本発明の化合物は、従来の非毒性の薬学的に受容可能なキャリア、アジュバントおよびビヒクルを含む、投与量単位の処方物にて、経口的に、局所的に、非経口的に、吸入スプレーによって、または直腸を通して投与され得る。本明細書中で使用される場合、用語「非経口的」は、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、胸骨内注射または注入技術を包含する。
【0128】
本発明の化合物を調製するための方法は、以下の実施例において説明される。以下の実施例は、本発明を説明する目的のために与えられるが、本発明の範囲または趣旨を限定するために与えられない。
【0129】
【化7】

2−アミノ−5−アルキル−4−アリール−チオフェン−3−カルボン酸エチルエステル2(1mmol)とギ酸アンモニウム(1.5mmol)とのホルムアルデヒド(4mL)中の混合物を、12時間、還流下で加熱した。この間に、反応の完了をTLCによりモニターした。反応混合物を室温まで冷却し、その後、氷(50g)に注いでクリーム状の沈殿物を得た。この沈殿物をろ過により回収し、そしてアセトン/水から再結晶して、代表的な収率70〜90%で3を得た。
【0130】
調製2:
【0131】
【化8】

5−アリール−6−アルキル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール(3.7mmol)3、塩化チオニル(5.5mL)および乾燥DMF(0.5mL)の混合物を4時間、還流下で加熱した。この反応混合物を冷却し、そして過剰の塩化チオニルを減圧蒸留によって取り除いた。得られた残留物に、200gの氷を加え、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(NaSO)、濃縮した。その生成物をカラムクロマトグラフィー(100%DCM)により精製し、4−クロロ−5−アリール−6−アルキル−チエノ[2,3−d]−ピリミジン4を、80〜95%の収率で得た。
【0132】
調製3:
【0133】
【化9】

4−Boc−アミノピペリジン5(10mmol)と芳香族アルデヒド6(10mmol)との、40mLのDCMまたはDCE(1,2−ジクロロエタン)中の混合物に、N雰囲気下、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(15mmol)、ついで酢酸(20mmol)を室温で加えた。得られた濁った混合物を室温で16時間攪拌し、それにより、すべての出発物質が消費された。この反応混合物を、NaHCO水溶液を加えることによりクエンチし、そしてその生成物をEtOAcで抽出した。この有機抽出物を乾燥し(NaSO)、そして溶媒をエバポレートして、生成物8を、90〜95%の収率で得た。
【0134】
調製4:
【0135】
【化10】

4−Boc−アミノピペリジン5(10mmol)とジイソプロピルエチルアミン(30mmol)との、30mLのCHCN中の混合物に、N雰囲気下、中間体7(10mmol)を室温で加えた。得られた混合物を16時間還流した。この反応混合物を、NaHCO水溶液を加えることによりクエンチし、そしてその生成物をEtOAcで抽出した。この有機抽出物を乾燥し(NaSO)、そして溶媒をエバポレートして、生成物8を、80〜94%の収率で得た。
【0136】
調製5:
【0137】
【化11】

粗4−Boc−アミノベンジル生成物8のBoc保護を、室温で2時間、25%TFA−DCMで処理するか、または室温で16〜20時間、2M HClのEtO溶液で処理するかのいずれかによって、取り除いた。両方の場合において、溶媒をエバポレートし、ついで乾燥EtOを加えた。得られた沈殿物をろ過し、乾燥EtOで数回洗浄し、そして減圧下乾燥して、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン9の対応する塩を得た。この遊離塩基を、単離したか、または次のカップリング段階の間に、インサイチュで生成した。
【0138】
調製6:
【0139】
【化12】

4−アミノピペリジン5(1mmol)のアセトニトリル(5mL)溶液に、N下、ジイソプロピルエチルアミン(4mmol)、ついでクロロ−チエノピリミジン4(1mmol)を加えた。得られた溶液を24〜48時間還流下加熱した(TLCでモニターした)。溶媒をエバポレートし、そして得られた残留物に、EtOAc(20mL)を加えた。これをNaHCO水溶液(10mL)およびブライン溶液(10mL)で洗浄した。この有機層を乾燥し(NaSO)、濃縮し、そしてシリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中1%のMeOH)により精製して、11を、55〜60%の収率で得た。
【0140】
調製7:
【0141】
【化13】

10(1mmol)の乾燥DCM(1mL)溶液に、2M HClのエーテル溶液(10mL)を0℃で加え、そしてその混合物を同温度で1時間攪拌した。沈殿した生成物をろ過し、乾燥EtOで洗浄し、そして減圧下乾燥して、純粋な化合物1を、90〜94%の収率で得た。
【0142】
調製8:
【0143】
【化14】

10(1mmol)の乾燥EtOH(2mL)溶液に、マレイン酸(1mmol)のEtOH(5mL)溶液を室温で加え、そしてその混合物を1時間攪拌した。この反応混合物をエーテル(5mL)で希釈し、0℃で6〜8時間冷却した。沈殿した生成物をろ過し、乾燥EtOで洗浄し、そして減圧下乾燥して、純粋な化合物1bを、70〜95%の収率で得た。
【0144】
【化15】

1−Boc−4−アミノピペリジン12(2mmol)のアセトニトリル(5mL)溶液に、N下、ジイソプロピルエチルアミン(4mmol)を加え、そしてこの混合物を5分間室温で攪拌した。クロロ−チエノピリミジン4を、この混合物に加え、そしてこの内容物を16時間還流下加熱した(TLCでモニターした)。溶媒をエバポレートし、そしてその残留物に、EtOAc(20mL)および水(10mL)を加えた。この有機層を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、粗生成物を得た。シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中1%のMeOH)により、純粋な生成物13を、80〜85%の収率で得た。
【0145】
調製10:
【0146】
【化16】

13のBoc保護を、室温で2時間、25%TFA−DCMで処理するか、または室温で16〜20時間、2M HClのEtO溶液で処理するかのいずれかによって、取り除いた。両方の場合において、溶媒をエバポレートし、ついで乾燥EtOを加えた。得られた沈殿物をろ過し、乾燥EtOで数回洗浄し、そして減圧下乾燥して、塩14を、収率95〜97%で得た。対応する遊離塩基を、単離したか、または次のカップリング段階の間に、インサイチュで生成した。
【0147】
調製11:
【0148】
【化17】

14(10mmol)とアルデヒド6(10mmol)との、40mLのDCMまたはDCE(1,2−ジクロロエタン)中の混合物に、N雰囲気下、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(15mmol)、ついで酢酸(20mmol)を室温で加えた。得られた濁った混合物を室温で16時間攪拌し、それにより、すべての出発物質が消費された。この反応混合物を、NaHCO水溶液を加えることによりクエンチし、そしてその生成物をEtOAcで抽出した。このEtOAc抽出物を乾燥し(MgSO)、そして溶媒をエバポレートして、粗生成物を得た。シリカゲルを用いたフラッシュカラムまたは結晶化による精製により、純粋な生成物11を、90〜95%の収率で得た。
【0149】
調製12:
【0150】
【化18】

13(10mmol)とジイソプロピルエチルアミン(30mmol)との、30mLのCHCN中の混合物に、N雰囲気下、中間体7(10mmol)を室温で加えた。得られた混合物を16時間還流した。この反応混合物を、NaHCO水溶液を加えることによりクエンチし、そしてその生成物をEtOAcで抽出した。この有機抽出物を乾燥し(NaSO)、そして溶媒をエバポレートして、生成物8を、80〜94%の収率で得た。
【0151】
(実施例1)
N−(1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−イソプロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,モノマレイン酸塩
【0152】
【化19】

表題化合物を、N−(1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−イソプロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(38mg、0.095mmol)から、調製8について記述された手順に従って調製した(36mg、75%)。H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.25(s,1H),7.65(bs,1H),7.35(m,2H),7.25(d,2H),6.05(s,2H),4.20(m,3H),3.30(m,2H),3.00(m,2H),2.10(m,2H),1.80(m,2H),1.30(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:402.5;実測値:403.2(M+1)。
【0153】
(実施例2)
N−(1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,モノマレイン酸塩
【0154】
【化20】

表題化合物を、調製8において記述された手順に従って、64%の収率で得た。H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.33(s,1H),7.46(s,1H),7.18(m,3H),6.23(s,2H,マレイン酸塩),4.38(m,1H),4.30(s,2H),3.51(m,2H),3.16(m,2H),2.31(m,2H),1.93(m,2H);MS(ESI)m/z:C1818ClFSについての計算値,395.09;実測値:395.0(M+1)。
【0155】
(実施例3)
N−(1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−イソプロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0156】
【化21】

表題化合物を、N−(1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−イソプロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(100mg、0.25mmol)から、調製7について記述された手順に従って調製した(110mg、93%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.50(s,1H),7.60(s,1H),7.30(m,2H),7.15(m,1H),4.65(m,1H),4.40(s,2H),3.65(m,2H),3.30(m,3H),2.35(m,2H),2.15(m,2H),1.40(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:402.5;実測値:403.1(M+1)。
【0157】
(実施例4)
N−(1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0158】
【化22】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、66%の収率で得た。H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.63(s,1H),7.70(s,1H),7.27(d,2H),7.17(s,1H),4.56(s,1H),4.40(s,2H),3.62(d,2H),3.29(d,2H),2.35(d,2H),2.05(m,2H);MS(ESI)m/z:C1818ClFSについての計算値,395.09;実測値:395.0(M+1)。
【0159】
(実施例5)
N−(1−(1−(3−フルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−イル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0160】
【化23】

表題化合物を、N−(1−(1−(3−フルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−イル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(77mg、0.186mmol)から、調製7について記述された一般的な手順に従って調製した(66mg、73%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.65(s,1H),7.40−7.60(m,5H),4.55(m,2H),3.95(d,1H),3.40(d,1H),3.20(m,1H),3.10(m,1H),2.85(d,2H),2.25−2.45(m,3H),2.15(m,1H),2.00(m,1H),1.85(d,3H),1.00(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:412.57;実測値:413.1(M+1)。
【0161】
(実施例6)
N−(1−(1−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−イル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0162】
【化24】

表題化合物を、N−(1−(1−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−イル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(125mg、0.29mmol)から、調製7について記述された一般的な手順に従って調製した(77mg、53%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.65(s,1H),7.55(s,1H),7.35(m,2H),7.15(m,1H),4.60(m,2H),3.95(d,1H),3.45(d,1H),3.05−3.25(m,2H),2.85(d,2H),2.40(m,1H),2.30(m,2H),2.00(m,1H),1.80(d,3H),1.00(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:430.56;実測値:431.1(M+1)。
【0163】
(実施例7)
4−N−(3−(1−(3−フルオロフェニル)エチルアミノ)プロピルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン,二塩酸塩
【0164】
【化25】

表題化合物を、4N−(3−(1−(3−フルオロフェニル)エチルアミノ)プロピルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン(262mg、0.76mmol)から、調製7について記述された一般的な手順に従って調製した(186mg、54%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.60(s,1H),7.45(m,1H),7.35(m,2H),7.15(m,1H),4.45 9(q,1H),3.80(m,2H),2.80−3.10(m,6H),2.15(m,2H),1.95(m,2H),1.65(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:384.51;実測値:385.1(M+1)。
【0165】
(実施例8)
4N−(3−(3−フルオロベンジルアミノ)プロピルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン,二塩酸塩
【0166】
【化26】

表題化合物を、4N−(3−(3−フルオロベンジルアミノ)プロピルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン(145mg、0.39mmol)から、調製7について記述された一般的な手順に従って調製した(105mg、61%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.65(s,1H),7.50(m,1H),7.35(m,2H),7.10(m,1H),4.25(s,2H),3.90(t,2H),3.20(t,2H),3.05(m,2H),2.90(m,2H),2.10(m,2H),1.95(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:370.49;実測値:371.1(M+1)。
【0167】
(実施例9)
N−(3−(1−(3−フルオロフェニル)エチルアミノ)プロピル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0168】
【化27】

表題化合物を、N−(3−(1−(3−フルオロフェニル)エチルアミノ)プロピル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(157mg、0.4mmol)から、調製7について記述された一般的な手順に従って調製した(142mg、76%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.60(s,1H),7.45(m,2H),7.35(m,2H),7.15(m,1H),4.45(m,1H),3.80(m,2H),3.10(m,1H),2.95(m,1H),2.85(d,2H),2.15(m,2H),2.00(m,1H),1.70(d,3H),1.00(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:386.53;実測値:387.1(M+1)。
【0169】
(実施例10)
N−(1−(1−(2,4,6−トリフルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−イル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0170】
【化28】

表題化合物を、N−(1−(1−(2,4,6−トリフルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−イル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(110mg、0.25mmol)から、調製7について記述された一般的な手順に従って調製した(90mg、71%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.05(s,1H),7.60(s,1H),7.15(m,2H),5.00(m,1H),4.60(m,1H),3.65−3.90(m,2H),3.10−3.35(m,2H),2.85(d,2H),2.10−2.45(m,4H),2.00(m,1H),1.90(d,3H),1.05(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:448.55;実測値:449.1(M+1)。
【0171】
(実施例11)
N−(1−(1−(2,6−ジフルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−イル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0172】
【化29】

表題化合物を、N−(1−(1−(2,6−ジフルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−イル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(104mg、0.24mmol)から、調製7について記述された一般的な手順に従って調製した(105mg、87%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.65(s,1H),7.65(m,1H),7.60(s,1H),7.20(t,2H),5.00(m,1H),4.60(m,1H),3.90(d,1H),3.70(d,1H),3.30(m,1H),3.15(m,1H),2.85(d,2H),2.10−2.45(m,4H),2.00(m,1H),1.90(d,3H),1.00(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:430.56;実測値:431.2(M+1)。
【0173】
(実施例12)
N−(1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−4−イル)−5,6−ジメチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0174】
【化30】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、85%の収率で得た。H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.68(s,1H),4.70(m,1H),3.71(d,2H),3.20(m,2H),3.01(d,2H),2.61(s,3H),2.53(s,3H),2.40−2.20(m,4H),1.88−1.71(m,6H),1.39−1.26(m,3H),1.09(m,2H);MS(ESI)m/z:C2031Sについての計算値,359.23;実測値:359.2(M+1)。
【0175】
(実施例13)
N−(1−(3−フルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0176】
【化31】

表題化合物を、N−(1−(3−フルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(119mg、0.3mmol)から、調製7について記述された一般的な手順に従って調製した(98mg、70%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.05(s,1H),7.55(m,1H),7.40(m,2H),7.25(m,1H),4.65(m,1H),4.40(s,2H),3.65(m,2H),3.25(m,2H),2.65(s,3H),2.35(m,2H),2.15(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:390.91;実測値:391.2(M+1)。
【0177】
(実施例14)
2−((4−(6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)ベンゾニトリル,二塩酸塩
【0178】
【化32】

表題化合物を、2−((4−(6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)ベンゾニトリル(100mg、0.25mmol)から、調製7について記述された一般的な手順に従って調製した(94mg、80%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.70(s,1H),7.95(m,2H),7.85(t,1H),7.75(t,1H),4.70(m,1H),4.60(s,2H),3.70(d,2H),3.45(m,2H),2.65(s,3H),2.15−2.45(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:397.92;実測値:398.1(M+1)。
【0179】
(実施例15)
N−(1−(2−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0180】
【化33】

表題化合物を、N−(1−(2−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(115mg、0.29mmol)から、調製7について記述された一般的な手順に従って調製した(129mg、95%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.90(s,1H),7.50(m,2H),7.15(m,1H),7.05(t,1H),4.65(m,1H),4.40(s,2H),3.95(s,3H),3.65(m,2H),3.30(m,2H),2.65(s,3H),2.35(m,2H),2.20(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:402.94;実測値:403.3(M+1)。
【0181】
(実施例16)
N−(1−(3−フルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0182】
【化34】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、90%の収率で得た。H NMR(400MHz,MeOH−d):δ8.63(s,1H),7.70(s,1H),7.55(dt,1H),7.39(m,2H),7.28(t,2H),4.56(m,1H),4.39(s,2H),3.62(d,2H),3.29(d,2H),2.35(d,2H),2.04(m,2H);MS(ESI)m/z:C1819ClFNSについての計算値,377.1;実測値:377.2(M+1)。
【0183】
(実施例17)
[1−(3−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン,二塩酸塩
【0184】
【化35】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、91%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.75(s,1H),7.58−7.49(m,1H),7.48−7.40(m,2H),7.60(t,1H),4.70(m,1H),4.39(s,2H),3.61(m,2H),3.30(t,2H),3.24−3.12(m,2H),2.99−2.81(m,2H),2.41−2.29(m,4H),2.02−1.91(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:396.5;実測値:397.5(M+1)。
【0185】
(実施例18)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(3−フルオロ−フェニルエチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン,二塩酸塩
【0186】
【化36】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、91%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.67(s,1H),7.57−7.43(m,3H),7.26(t,1H),4.62(m,1H),4.53(q,1H),3.18−3.01(m,2H),2.91(t,2H),2.56−2.39(m,4H),1.96−1.95(m,4H),1.83(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:410.5;実測値:411.2(M+1)。
【0187】
(実施例19)
N−{1−[1−(3−フルオロフェニル)−エチル]ピペリジン−4−イル}−5,6−ジメチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0188】
【化37】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、84%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.66(s,1H),7.37−7.22(m,1H),7.17−7.03(m,3H),4.51−4.37(m,1H),4.20(q,1H),3.70−3.56(m,4H),2.64(s,3H),2.62(s,3H),2.54−2.49(m,2H),2.02−1.89(m,2H),1.82(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:384.5;実測値:385.2(M+1)。
【0189】
(実施例20)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(3,5−ジフルオロ−フェニルエチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン,二塩酸塩
【0190】
【化38】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、89%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.61(s,1H),7.34(m,2H),7.16(m,1H),4.83(bs,3H),4.63(m,1H),4.56(m,1H),3.91(m,1H),3.51−2.87(m,4H),2.39−1.85(m,11H),1.81(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:428.5;実測値:429.1(M+1)。
【0191】
(実施例21)
[1−(2−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン,二塩酸塩
【0192】
【化39】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、88%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.72(s,1H),7.58−7.49(m,1H),7.48−7.40(m,2H),7.60(t,1H),4.70(m,1H),4.39(s,2H),3.61(m,2H),3.30(t,2H),3.04−3.12(m,2H),2.89−2.91(m,2H),2.21−2.39(m,4H),1.91−2.02(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:396.5;実測値:397.5(M+1)。
【0193】
(実施例22)
[1−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン,二塩酸塩
【0194】
【化40】

表題化合物を、調製において記述された手順に従って、89%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.71(s,1H),7.54−7.40(m,2H),7.22−7.14(m,2H),4.64(m,1H),4.32(s,2H),3.78−3.65(m,2H),3.59−3.41(m,4H),2.95−2.87(m,4H),2.45−2.31(m,4H),2.15−2.01(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:396.5;実測値:397.5(M+1)。
【0195】
(実施例23)
[1−(3−シアノ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン,二塩酸塩
【0196】
【化41】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、91%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.70(s,1H),8.02(s,1H),7.96(d,1H),7.90(d,1H),7.70(t,1H),4.71(m,1H),4.45(s,2H),3.62−3.59(m,2H),3.07(t,2H),2.90(t,2H),2.34−2.15(m,4H),1.98−1.92(m,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:403.5;実測値:404.3(M+1)。
【0197】
(実施例24)
N−{1−(3−フルオロフェニル)−(エチル)ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0198】
【化42】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、82%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.70(s,1H),7.64(d,1H),7.59(d,1H),7.22−7.14(m,3H),4.69−4.50(m,1H),4.52(q,1H),3.50−3.37(m,4H),2.39−1.85(d,2H),1.80(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:356.4;実測値:357.2(M+1)。
【0199】
(実施例25)
N−{1−[2−(3−フルオロフェニル)プロパン−2イル]ピペリジン−4−イル}(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン,二塩酸塩
【0200】
【化43】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、91%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.55(s,1H),7.43−7.29(m,3H),7.22(t,1H),4.42(m,1H),3.18−3.01(m,2H),2.91(t,2H),2.56−2.39(m,4H),1.96−1.95(m,4H),1.46(s,3H),1.44(s,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:424.5;実測値:425.1(M+1)。
【0201】
(実施例26)
N−{1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0202】
【化44】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、82%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.70(s,1H),7.64(d,1H),7.59(d,1H),7.22−7.14(m,3H),4.66(m,1H),3.91(s,2H),3.50−3.37(m,4H),2.39−1.85(d,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:360.42;実測値:361.1(M+1)。
【0203】
(実施例27)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)(2−メチルプロピル)−ピペリジン−4−イル]−アミン,二塩酸塩
【0204】
【化45】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、85%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.69(s,1H),7.44−7.31(m,1H),7.20−7.01(m,3H),4.66−4.55(m,1H),4.47−4.50(m,1H),3.30−3.17(m,4H),2.66−2.42(m,4H),2.20−1.87(m,9H),1.85−1.70(m,2H),1.22(d,3H),1.20(d,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:452.6;実測値:453.2(M+1)。
【0205】
(実施例28)
[1−(4−メチル−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン,二塩酸塩
【0206】
【化46】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、82%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.70(s,1H),7.54−7.40(d,2H),7.25−7.12(d,2H),4.76(m,1H),3.99(s,2H),3.03−2.89(m,4H),2.50(s,3H),2.29−2.17(m,2H),2.12−2.02(m,2H),1.99−1.89(m,4H),1.73−1.50(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:392.56;実測値:393.6(M+1)。
【0207】
(実施例29)
[1−(4−メトキシ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン,二塩酸塩
【0208】
【化47】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、85%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.77(s,1H),7.40−7.32(d,2H),7.01(d,2H),4.60(m,1H),3.91(s,3H),3.68(s,2H),2.97−2.86(m,2H),2.80−2.71(t,2H),2.29−2.10(m,2H),2.09−2.01(m,2H),1.99−1.91(m,4H),1.72−1.60(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:408.5;実測値:409.6(M+1)。
【0209】
(実施例30)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−アミン,二塩酸塩
【0210】
【化48】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、80%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.80(s,1H),7.49−7.36(m,4H),3.99(s,2H),3.12−2.99(m,1H),2.98−2.78(m,4H),2.31−2.20(m,2H),2.15−1.98(m,2H),1.90−1.78(m,4H),1.76−1.66(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:462.5;実測値:463.4(M+1)。
【0211】
(実施例31)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(3,4−メチレンジオキシ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−アミン,二塩酸塩
【0212】
【化49】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、75%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.80(s,1H),7.45(d,1H),7.22−7.01(m,2H),6.02(s,2H),4.69(m,1H),3.77(s,2H),3.21−3.04(m,2H),2.98(t,2H),2.43−2.22(m,2H),2.25−2.01(m,2H),1.99−1.87(m,4H),1.65−1.60(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:422.5;実測値:423.3(M+1)。
【0213】
(実施例32)
2−{4−(5,6−ジメチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル−メチル}ベンゾニトリル,二塩酸塩
【0214】
【化50】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、88%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.72(s,1H),7.97−7.90(m,1H),7.77−7.63(m,3H),4.61−4.57(m,1H),3.98(s,2H),3.52−3.44(m,4H),2.64(s,3H),2.62(s,3H),2.54−2.49(m,2H),2.02−1.89(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:377.5;実測値:378.1(M+1)。
【0215】
(実施例33)
5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(2,6−ジフルオロフェニル−エチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン,二塩酸塩
【0216】
【化51】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、87%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.65(s,1H),7.67−7.51(m,1H),7.20−7.12(t,2H),4.78(q,1H),4.71−4.63(m,1H),3.54(t,2H),3.01(t,2H),2.39−2.21(m,4H),2.09−1.89(m,4H),1.84(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:428.5;実測値:429.1(M+1)。
【0217】
(実施例34)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(2,4,6−トリフルオロ−フェニルエチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン,二塩酸塩
【0218】
【化52】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、90%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.71(s,1H),7.22(t,2H),4.66(q,1H),4.69−4.52(m,1H),3.34−3.19(m,4H),2.69−2.41(m,4H),2.12−1.99(m,8H),1.80(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:446.5;実測値:447.2(M+1)。
【0219】
(実施例35)
[1−(2,2−ジフェニル−エチル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン,二塩酸塩
【0220】
【化53】

純粋な生成物を、カラムクロマトグラフィー(2%MeOH−DCM)により、46%の収率で得た。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.80(s,1H),7.99−7.81(m,6H),7.64−7.51(m,4H),4.99(m,1H),3.56(m,2H),3.01−2.92(m,1H),2.90−2.74(m,4H),2.33−2.20(m,2H),2.01−1.90(m,2H),1.87−1.80(m,4H),1.69−1.52(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:468.6;実測値:469.8(M+1)。
【0221】
(実施例36)
(1−ナフタレン−2−イルメチル−ピペリジン−4−イル)−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン,二塩酸塩
【0222】
【化54】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、77%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.65(s,1H),8.22−8.13(m,3H),7.92−7.77(m,4H),4.56(m,1H),3.92(s,2H),3.14−3.00(m,1H),2.94−2.82(m,4H),2.20−2.01(m,2H),2.00−1.90(m,2H),1.89−1.74(m,4H),1.60−1.49(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:428.5;実測値:429.8(M+1)。
【0223】
(実施例37)
[1−(4−クロロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン,二塩酸塩
【0224】
【化55】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、82%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.72(s,1H),7.54−7.43(m,2H),7.24−7.11(m,2H),4.64(m,1H),4.32(s,2H),3.78−3.65(m,2H),3.59−3.41(m,4H),2.95−2.87(m,4H),2.45−2.31(m,4H),2.15−2.01(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:412.9;実測値:413.7(M+1)。
【0225】
(実施例38)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(3,5−ジフルオロ−フェニルエチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン,二塩酸塩
【0226】
【化56】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、89%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.61(s,1H),7.34(m,2H),7.16(m,1H),4.83(bs,3H),4.63(m,1H),4.56(m,1H),3.91(m,1H),3.51−2.87(m,4H),2.39−1.85(m,11H),1.81(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:428.5;実測値:429.1(M+1)。
【0227】
(実施例39)
N−{1−[1−(3−フルオロフェニル)−エチル]ピペリジン−4−イル}−5,6−ジメチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン,二塩酸塩
【0228】
【化57】

表題化合物を、調製7において記述された手順に従って、84%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.66(s,1H),7.37−7.22(m,1H),7.17−7.03(m,3H),4.51−4.37(m,1H),4.20(q,1H),3.70−3.56(m,4H),2.64(s,3H),2.62(s,3H),2.54−2.49(m,2H),2.02−1.89(m,2H),1.82(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:384.5;実測値:385.2(M+1)。
【0229】
(実施例40)
N−(1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−イソプロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0230】
【化58】

表題化合物を、4−クロロ−6−イソプロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン(0.25g、1.18mmol)および1−(3,5−フルオロベンジル)ピペリジン−4−アミン(0.4g、1.77mmol)から、調製6について記述された一般的な手順に従って調製した(264mg、56%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),6.90(m,2H),6.80(s,1H),6.70(m,1H),4.95(d,1H),4.20(m,1H),3.50(s,2H),3.20(m,1H),2.85(m,2H),2.25(m,2H),2.10(m,2H),1.60(m,2H),1.40(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:402.5;実測値:403.1(M+1)。
【0231】
(実施例41)
N−(1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0232】
【化59】

表題化合物を、調製10において記述された手順、ついで調製11において記述された手順に従って、44%の収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.44(s,1H),6.99(s,1H),6.89(d,2H),6.70(t,1H),4.89(d,1H),4.19(m,1H),3.50(s,2H),2.86(d,2H),2.24(t,2H),2.01(d,2H),1.59(m,2H);MS(ESI)m/z:C1818ClFSについての計算値:395.09;実測値:395.0(M+1)。
【0233】
(実施例42)
N−(1−(3−フルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0234】
【化60】

表題化合物を、6−クロロ−5−メチル−N−(ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(95mg、0.336mmol)および1−(ブロモメチル)−3−フルオロベンゼン(70mg、0.37mmol)から、調製12について記述された一般的な手順に従って調製した(119mg、91%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),7.30(m,1H),7.10(m,2H),6.95(m,1H),5.30(d,1H),4.05(m,1H),3.55(s,2H),2.95(m,2H),2.50(s,3H),2.25(m,2H),2.15(m,2H),1.60(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:390.91;実測値:391.2(M+1)。
【0235】
(実施例43)
2−((4−(6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)ベンゾニトリル
【0236】
【化61】

表題化合物を、6−クロロ−5−メチル−N−(ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(95mg、0.336mmol)および2−(ブロモメチル)ベンゾニトリル(73mg、0.37mmol)から、調製12について記述された一般的な手順に従って調製した(100mg、75%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),7.65(d,1H),7.55(m,2H),7.35(m,1H),5.30(d,1H),4.25(m,1H),3.7(s,2H),2.85(m,2H),2.50(s,3H),2.40(m,2H),2.10(m,2H),1.40(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:397.92;実測値:398.2(M+1)。
【0237】
(実施例44)
N−(1−(2−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0238】
【化62】

表題化合物を、6−クロロ−5−メチル−N−(ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(95mg、0.336mmol)および1−(クロロメチル)−2−メトキシベンゼン(58mg、0.37mmol)から、調製12について記述された一般的な手順に従って調製した(115mg、85%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),7.35(m,1H),7.25(m,1H),6.95(m,1H),6.85(d,1H),5.35(d,1H),4.25(m,1H),3.85(s,3H),3.60(s,2H),2.90(m,2H),2.50(s,3H),2.35(m,2H),2.10(m,2H),1.40(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:402.94;実測値:403.2(M+1)。
【0239】
(実施例45)
N−(1−(3−フルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0240】
【化63】

表題化合物を、調製10において記述された手順、ついで調製12において記述された手順に従って、53%の収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.44(s,1H),7.28(dd,1H),7.09(d,1H),7.08(d,1H),6.98(s,1H),6.95(dt,1H),4.85(d,1H),4.19(m,1H),3.49(s,2H),2.87(d,2H),2.23(dt,2H),2.09(d,2H),1.60(m,2H);MS(ESI)m/z:C1819ClFNSについての計算値:377.1;実測値:377.2(M+1)。
【0241】
(実施例46)
N−(1−(1−(3−フルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−イル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0242】
【化64】

表題化合物を、4−クロロ−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン(250mg、1.1mmol)および1−(1−(3−フルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−アミン(0.49mg、2.2mmol)から、調製6について記述された一般的な手順に従って調製した(291mg、64%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),7.25(m,1H),7.05(m,2H),6.95(m,1H),6.75(s,1H),5.00(m,1H),4.10(m,1H),3.45(m,1H),3.00(d,1H),2.80(d,1H),2.70(d,2H),1.85−2.25(m,5H),1.45−1.65(m,2H),1.35(d,3H),0.95(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:412.57;実測値:413.3(M+1)。
【0243】
(実施例47)
4N−(3−(3−フルオロベンジルアミノ)プロピルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン
【0244】
【化65】

表題化合物を、6−イソブチル−N−(ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(125mg、0.43mmol)および1−(3,5−ジフルオロフェニル)エチルメタンスルホネート(243mg、1.03mmol)から、調製12について記述された一般的な手順に従って調製した(127mg、69%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),6.90(m,2H),6.75(s,1H),6.70(m,1H),4.95(d,1H),4.15(m,1H),3.45(m,1H),2.95(m,1H),2.80(m,1H),2.70(d,2H),2.20(m,4H),1.95(m,1H),1.55(m,2H),1.35(d,3H),0.95(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:430.56;実測値:431.1(M+1)。
【0245】
(実施例48)
【0246】
【化66】

乾燥DCM中のピペリジン中間体14(10mmol)と3−フルオロフェニルアセトフェノン(10mmol)との混合物に、チタンイソプロポキシド(10mmol)を室温で加え、24時間攪拌した。ジエチルアルミニウムシアニド(10mmol)を上記溶液に加え、そしてこの混合物を24時間攪拌した。飽和NaHCO水溶液の添加により反応をクエンチし、そしてその有機層を分離し、乾燥し、減圧下濃縮して、シアノ誘導体16を、淡黄色の粉末として定量的な収率で得た。この粗化合物16を、乾燥THFに溶解し、そしてMeMgBr(1M、12mmol)を0℃で加え、ついでこの反応混合物を、室温で3時間攪拌した。この混合物を冷却した飽和NHCl溶液に注ぎ、そしてDCMで抽出した。この有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、そして減圧下エバポレートした。フラッシュカラムクロマトグラフィー(2%MeOH−DCM)による精製により、表題化合物17を得た(78%)。
【0247】
(実施例49)
4N−(3−(1−(3−フルオロフェニル)エチルアミノ)プロピルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン
【0248】
【化67】

表題化合物を、5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン(172mg、0.76mmol)およびN−1−(1−(3−フルオロフェニル)エチル)プロパン−1,3−ジアミン(150mg、0.76mmol)から、調製6について記述された一般的な手順に従って調製した(291mg、100%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.35(s,1H),7.25(m,1H),7.05(m,2H),6.95(m,1H),5.90(bs,1H),3.60−3.80(m,3H),2.85(m,2H),2.80(m,2H),2.70(m,1H),2.55(m,1H),1.75−1.95(m,6H),1.40(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:384.51;実測値:385.1(M+1)。
【0249】
(実施例50)
4N−(3−(3−フルオロベンジルアミノ)プロピルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン
【0250】
【化68】

表題化合物を、3N−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−1,3−ジアミノプロパン(150mg、0.57mmol)および3−フルオロベンズアルデヒド(70mg、0.57mmol)から、調製3について記述された一般的な手順に従って調製した(145mg、69%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),7.30(m,1H),7.05(m,2H),6.95(m,1H),6.20(bs,1H),3.80(s,2H),3.70(m,2H),2.80(m,6H),1.80(m,6H),1.70(bs,1H)。MS(ESI)m/z:計算値:370.49;実測値:371.1(M+1)。
【0251】
(実施例51)
N−(3−(1−(3−フルオロフェニル)エチルアミノ)プロピル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0252】
【化69】

表題化合物を、4−クロロ−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン(150mg、0.662mmol)およびN−1−(1−(3−フルオロフェニル)エチル)プロパン−1,3−ジアミン(130mg、0.662mmol)から、調製6について記述された一般的な手順に従って調製した(157mg、62%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),7.40(m,1H),7.05(m,2H),6.95(m,1H),6.75(bs,1H),6.70(s,1H),3.85(m,1H),3.70(m,2H),2.80(m,1H),2.70(d,2H),2.65(m,1H),1.95(m,1H),1.85(m,2H),1.45(d,3H),0.95(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:386.53;実測値:387.1(M+1)。
【0253】
(実施例52)
N−(1−(1−(2,4,6−トリフルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−イル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0254】
【化70】

表題化合物を、6−イソブチル−N−(ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(130mg、0.45mmol)および1−(2,4,6−トリフルオロフェニル)エチルメタンスルホネート(228mg、0.9mmol)から、調製12について記述された一般的な手順に従って調製した(110mg、55%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),6.75(s,1H),6.65(m,2H),4.95(d,1H),4.15(q,1H),4.05(m,1H),3.00(m,2H),2.70(d,2H),2.20(m,1H),2.10(m,2H),1.90(m,1H),1.55(d,3H),1.25−1.65(m,2H),0.95(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:448.55;実測値:449.2(M+1)。
【0255】
(実施例53)
N−(1−(1−(2,6−ジフルオロフェニル)エチル)ピペリジン−4−イル)−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0256】
【化71】

表題化合物を、6−イソブチル−N−(ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(130mg、0.45mmol)および1−(2,6−ジフルオロフェニル)エチルメタンスルホネート(211mg、0.9mmol)から、調製12について記述された一般的な手順に従って調製した(104mg、54%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),7.10(m,1H),6.90(m,2H),6.75(s,1H),4.90(d,1H),4.25(q,1H),4.05(m,1H),3.05(m,2H),2.70(d,2H),2.15(m,1H),2.10(m,3H),1.95(m,1H),1.40(d,3H),1.45−1.65(m,2H),0.95(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:430.56;実測値:431.2(M+1)。
【0257】
(実施例54)
N−(1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−4−イル)−5,6−ジメチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0258】
【化72】

表題化合物を、調製6において記述された手順に従って、28%の収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.36(s,1H),5.36(d,1H),4.22(m,1H),2.80(d,2H),2.44(s,3H),2.41(s,3H),2.21−2.09(m,7H),1.79−1.45(m,6H),1.20(m,4H),0.88(m,2H);MS(ESI)m/z:C2031Sについての計算値:359.23;実測値:359.2(M+1)。
【0259】
(実施例55)
[1−(3−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0260】
【化73】

表題化合物を、調製6において記述された手順に従って、72%の収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.35(s,1H),7.24−7.29(m,1H),7.07(d,2H),6.94(t,1H),5.20(s,1H),4.22(m,1H),3.52(s,2H),2.77−2.89(m,6H),2.26(t,2H),2.12−2.08(m,2H),1.95−1.85(m,2H),1.62−1.53(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:396.5;実測値:397.6(M+1)。
【0261】
(実施例56)
[1−(2−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0262】
【化74】

表題化合物を、調製6において記述された手順に従って、58%の収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.34(s,1H),7.37(t,1H),7.23−7.28(m,1H),7.11(t,1H),7.04(t,1H),5.18(d,1H),4.21(m,1H),3.63(s,2H),2.78−2.85(m,6H),2.34(t,2H),2.04−2.11(m,2H),1.89−1.92(m,4H),1.51−1.60(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:396.5;実測値:397.6(M+1)。
【0263】
(実施例57)
[1−(2−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0264】
【化75】

表題化合物を、調製6において記述された手順に従って、58%の収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.34(s,1H),7.37(t,1H),7.23−7.28(m,1H),7.11(t,1H),7.04(t,1H),5.18(d,1H),4.21(m,1H),3.63(s,2H),2.78−2.85(m,6H),2.34(t,2H),2.04−2.11(m,2H),1.89−1.92(m,4H),1.51−1.60(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:396.5;実測値:397.6(M+1)。
【0265】
(実施例58)
[1−(3−シアノ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0266】
【化76】

表題化合物を、調製11において記述された手順に従って、68%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.35(s,1H),7.69(s,1H),7.56(d,2H),7.47(t,1H),5.19(d,1H),4.24(m,1H),3.56(s,2H),2.92(t,2H),2.81(t,4H),2.28(t,2H),2.12−2.18(m,2H),1.96−1.88(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:403.5;実測値:404.3(M+1)。
【0267】
(実施例59)
N−{1−(3−フルオロフェニル)−(エチル)ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0268】
【化77】

表題化合物を、調製11において記述された手順に従って、70%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.35(s,1H),7.30−7.24(m,2H),7.19−7.12(m,3H),7.08(t,1H),5.14(d,1H),4.60−4.50(m,1H),4.12(q,1H),3.50−3.37(m,4H),2.18−2.04(m,2H),1.78−1.69(d,2H),1.40(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:356.4;実測値:357.2(M+1)。
【0269】
(実施例60)
N−{1−[2−(3−フルオロフェニル)プロパン−2イル]ピペリジン−4−イル}(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0270】
【化78】

表題化合物を、下記(スキーム3)のように記述された手順に従って、78%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDOD):δ7.94(s,1H),7.29−7.21(m,3H),6.83(t,1H),3.81−3.72(m,1H),3.08−3.01(m,2H),2.81(t,2H),2.36−2.20(m,4H),1.96−1.95(m,4H),1.31(s,3H),1.30(s,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:424.5;実測値:425.1(M+1)。
【0271】
(実施例61)
N−{1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0272】
【化79】

表題化合物を、調製10において記述された手順に従って、82%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.70(s,1H),7.64(d,1H),7.59(d,1H),7.22−7.14(m,3H),4.66(m,1H),3.91(s,2H),3.50−3.37(m,4H),2.39−1.85(d,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:360.42;実測値:361.1(M+1)。
【0273】
(実施例62)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)(2−メチルプロピル)−ピペリジン−4−イル]−アミン塩酸塩
【0274】
【化80】

表題化合物を、調製11において記述された手順に従って、55%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.30(s,1H),7.33−7.25(m,1H),7.01−6.93(m,3H),5.16(d,1H),4.19−4.10(m,1H),3.60−3.50(m,1H),2.82−2.60(m,4H),2.32−2.02(m,4H),1.88−1.75(m,9H),1.59−1.40(m,2H),1.22(d,3H),1.20(d,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:452.6;実測値:453.2(M+1)。
【0275】
(実施例63)
{1−[1−(3−フルオロ−フェニル)−エチル]−4−メチル−ピペリジン−4−イル}−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0276】
【化81】

表題化合物を、(4−メチル−ピペリジン−4−イル)−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン(150mg、0.28mmol)およびメタンスルホン酸1−(3−フルオロ−フェニル)−エチルエステル(61.1mg、0.28mmol)から、調製12のために記述された手順に従って調製した(97mg、81%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ(ppm)8.38(s,1H),7.20(s,1H),6.89−6.79(m,3H),3.91(q,1H),2.80−2.74(m,4H),2.20−2.09(m,2H),1.90(m,2H),1.89−1.85(m,4H),1.55(m,4H),1.31(s,3H);MS(SEI)m/z:計算値:424.2;実測値:425.2(M+1)。
【0277】
(実施例64)
[1−(4−メチル−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0278】
【化82】

表題化合物を、調製6において記述された手順に従って、82%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),7.24−7.22(d,2H),7.19−7.02(d,2H),5.24(d,1H),4.26(m,1H),3.78(s,2H),2.92−2.86(m,4H),2.41(s,3H),2.10−2.06(m,2H),2.04−1.92(m,2H),1.90−1.81(m,4H),1.69−1.57(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:392.56;実測値:393.6(M+1)。
【0279】
(実施例65)
[1−(4−メトキシ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0280】
【化83】

表題化合物を、調製6において記述された手順に従って、65%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.35(s,1H),7.09−7−6.94(d,2H),6.92−6.02(d,2H),5.21(s,1H),4.20(m,1H),3.77(s,3H),3.52(s,2H),2.89−2.77(m,2H),2.79−2.61(t,2H),2.09−2.23(m,2H),1.99−1.90(m,2H),2.01−1.91(m,4H),1.65−1.55(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:408.5;実測値:409.6(M+1)。
【0281】
(実施例66)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−アミン
【0282】
【化84】

表題化合物を、調製6において記述された手順に従って、42%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.66(s,1H),7.22−7.45(m,4H),3.68(s,2H),2.87−2.89(m,1H),2.80−2.83(m,4H),2.10−2.25(m,2H),1.91−1.93(m,2H),1.82−1.85(m,4H),1.65−1.68(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:462.5;実測値:463.4(M+1)。
【0283】
(実施例67)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(3,4−メチレンジオキシ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−アミン
【0284】
【化85】

表題化合物を、調製6において記述された手順に従って、55%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),6.94(d,1H),6.88−6.59(m,2H),5.99(s,1H),5.20(d,1H),4.21(m,1H),3.50(s,2H),2.97−2.84(m,2H),2.81−2.71(t,2H),2.29−2.13(m,2H),2.05−1.96(m,2H),1.91−1.82(m,4H),1.62−1.50(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:422.5;実測値:423.3(M+1)。
【0285】
(実施例68)
2−{4−(5,6−ジメチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−イル−メチル}ベンゾニトリル
【0286】
【化86】

表題化合物を、調製11において記述された手順に従って、56%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.35(s,1H),7.67−7.62(m,1H),7.56−7.53(m,2H),7.39−7.35(m,1H),5.34(d,1H),4.26−4.23(m,1H),3.74(s,2H),2.92−2.84(m,4H),2.44(s,3H),2.41(s,3H),2.14−2.09(m,2H),1.66−1.56(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:377.5;実測値:378.1(M+1)。
【0287】
(実施例69)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(2,6−ジフルオロ−フェニルエチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン
【0288】
【化87】

表題化合物を、調製11において記述された手順に従って、52%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.30(s,1H),7.26−7.18(m,1H),6.80(t,2H),5.17(d,1H),4.24(q,1H),4.15−4.11(m,1H),2.90(t,2H),2.70(t,2H),2.36−2.11(m,4H),2.09−1.87(m,4H),1.59(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:428.5;実測値:429.1(M+1)。
【0289】
(実施例70)
(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(2,4,6−トリフルオロフェニルエチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン
【0290】
【化88】

表題化合物を、調製11において記述された手順に従って、56%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.31(s,1H),6.65(t,2H),5.16(d,1H),4.19−4.08(m,2H),2.90−2.77(m,4H),2.33−2.07(m,4H),1.89−1.85(m,4H),1.60−1.56(m,4H),1.40(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:446.5;実測値:447.2(M+1)。
【0291】
(実施例71)
(1−ナフタレン−2−イルメチル−ピペリジン−4−イル)−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0292】
【化89】

表題化合物を、調製6において記述された手順に従って、35%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.38(s,1H),7.82−7.79(m,3H),7.44−7.48(m,4H),5.24(d,1H),4.20(m,1H),3.64(s,2H),2.83−2.85(m,1H),2.77−2.80(m,4H),2.08−2.21(m,2H),1.89−1.91(m,2H),1.86−1.88(m,4H),1.53−1.58(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:428.5;実測値:429.8(M+1)。
【0293】
(実施例72)
[1−(2,2−ジフェニル−エチル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0294】
【化90】

表題化合物を、調製6において記述されているような手順に従って、46%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.63(s,1H),7.76−7.74(m,6H),7.40−7.42(m,4H),4.85(m,1H),3.01(m,2H),2.85−2.87(m,1H),2.81−2.84(m,4H),2.11−2.24(m,2H),1.90−1.92(m,2H),1.81−1.84(m,4H),1.66−1.69(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:468.6;実測値:469.8(M+1)。
【0295】
(実施例73)
[1−(4−クロロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0296】
【化91】

表題化合物を、調製6において記述された手順に従って、82%の収率で調製した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.35(s,1H),7.27−7.13(m,2H),7.03−6.89(m,2H),4.21(m,1H),3.89(s,2H),3.21−3.14(m,2H),2.90−2.74(m,8H),2.02−1.92(m,4H),1.64−1.51(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:412.9;実測値:413.7(M+1)。
【0297】
(実施例74)
6−クロロ−5−メチル−N−(ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0298】
【化92】

表題化合物を、tert−ブチル4−(6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(611mg、1.6mmol)から、調製10のために記述された一般的な手順に従って調製した(289mg、64%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),5.30(d,1H),4.25(m,1H),3.15(m,2H),2.85(m,2H),2.55(s,3H),2.15(m,2H),1.95(bs,1H),1.45(m,2H)。
【0299】
(実施例75)
3−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−1,3−ジアミノプロパン
【0300】
【化93】

1,3−ジアミノプロパン(5ml)中の4−クロロ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン(0.5g、2.43mmol)の溶液を80℃で1日加熱した。これを室温まで冷却し、ついで水(50mL)で希釈した。この透明な溶液を0℃で一晩冷却した。得られた固体をろ過し、乾燥して、表題化合物を褐色の固体として得た(0.3g、52%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.20(s,1H),3.65(t,2H),2.95(m,2H),2.80(m,4H),1.80−2.00(m,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:262.37;実測値:263.1(M+1)。
【0301】
(実施例76)
6−イソブチル−N−(ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
【0302】
【化94】

表題化合物を、tert−ブチル4−(6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(900mg、2.3mmol)から、調製10について記述された一般的な手順に従って調製した(628mg、94%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.45(s,1H),6.80(s,1H),4.95(d,1H),4.30(m,1H),3.20(m,2H),2.85(m,2H),2.75(d,2H),2.40(bs,2H),2.15(m,2H),1.95(m,1H),1.50(m,2H),1.00(d,6H)。
【0303】
(実施例77)
{(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)}−ピペリジン−4−イル−アミン
【0304】
【化95】

H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),5.09(d,1H),4.28(m,1H),3.70(t,2H),3.03(t,2H),2.20−1.93(m,4H),1.70−1.55(m,4H),1.59(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:288.4;実測値:289.5(M+1)。
【0305】
(実施例78)
1−(5,6−ジメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−ピペリジン−4−イル−アミン
【0306】
【化96】

H NMR(400MHz,CDCl):δ8.60(s,1H),6.90(s,1H),3.80(d,2H),3.00(m,5H),2.49(s,3H),2.47(s,3H),2.00−1.80(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:262.3;実測値:263.2(M+1)。
【0307】
(実施例79)
チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−ピペリジン−4−イル−アミン
【0308】
【化97】

H NMR(400MHz,CDCl):δ8.46(s,1H),7.20(dd,2H),3.10(m,5H),1.60(m,4H)。MS(ESI)m/z:MS(ESI)m/z:計算値:234.3;実測値:235.1(M+1)。
【0309】
(実施例80)
(4−メチル−ピペリジン−4−イル)−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン,二TFA塩
【0310】
【化98】

表題化合物を、4−メチル−4−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(140mg、0.35mmol)から、調製10について記述された手順に従って調製した(179mg、97%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ(ppm)8.51(sb,2H),8.27(s,1H),3.15(m,2H),3.03(m,4H),2.77(m,2H),2.68(m,2H),1.82(m,6H),1.51(s,3H);MS(ESI)m/z:計算値:302.2;実測値:303.1(M+1)。
【0311】
(実施例81)
tert−ブチル−4−(6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート
【0312】
【化99】

表題化合物を、4,6−ジクロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン(425mg、1.94mmol)およびtert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(582mg、2.9mmol)から、調製9について記述された一般的な手順に従って調製した(611mg、82%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),5.25(d,1H),4.35(m,1H),4.30(m,2H),3.00(m,2H),2.55(s,3H),2.15(m,2H),1.45(s,9H),1.35−1.55(m,2H)。
【0313】
(実施例82)
tert−ブチル4−(6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート
【0314】
【化100】

表題化合物を、4−クロロ−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン(300mg、1.32mmol)およびtert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(400mg、1.99mmol)から、調製9について記述された一般的な手順に従って調製した(337mg、65%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.45(s,1H),6.80(s,1H),4.95(m,1H),4.35(m,1H),4.15(m,2H),2.95(m,2H),2.75(d,2H),2.15(m,2H),1.95(m,1H),1.45(s,9H),1.40−1.50(m,2H),0.95(d,6H)。
【0315】
(実施例83)
t−ブチル4−(6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート
【0316】
【化101】

t−ブチル4−(チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート13(1.00g、3.00mmol)とN−クロロスクシンイミド(0.39g、3.00mmol)との混合物を50mLの酢酸中、3時間加熱した。室温まで冷却した後、酢酸を減圧下除去し、そして残った残留物を、1N NaOHおよびDCMに分配した。このDCMをエバポレートし、DCM中5%のMeOHを用いたシリカクロマトグラフィーにより精製して、0.78gのt−ブチル4−(6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシレートを回収した(71%の収率)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.45(s,1H),7.01(s,1H),4.94(d,1H),4.32(m,1H),4.15(m,2H),2.94(m,2H),2.11(m,2H),1.48(s,9H),1.44(m,2H);MS(ESI)m/z:C1621ClNSについての計算値:368.11;実測値:368.8(M+1)。
【0317】
(実施例84)
{(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0318】
【化102】

H NMR(400MHz,CDCl):δ8.51(s,1H),5.12(d,1H),4.32(m,1H),3.94(t,2H),3.17(t,2H),2.26−2.19(m,4H),1.78−1.69(m,4H),1.61(m,4H),1.43(s,9H)。MS(ESI)m/z:計算値:362.4;実測値:363.5(M+1)。
【0319】
(実施例85)
{1−(5,6−ジメチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)}−ピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0320】
【化103】

H NMR(400MHz,CDCl):δ8.59(s,1H),7.00(s,1H),4.59(br s,1H),3.80(m,3H),3.15(t,2H),2.49(s,3H),2.47(s,3H),1.61(m,4H),1.49(s,9H)。MS(ESI)m/z:計算値:388.5;実測値:389.4(M+1)。
【0321】
(実施例86)
チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−ピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0322】
【化104】

H NMR(400MHz,CDCl):δ8.44(s,1H),7.25(dd,2H),4.45(d,1H),3.80(m,1H),3.24(m,2H),2.18(m,2H),1.50(m,2H),1.49(s,9H)。MS(ESI)m/z:計算値:334.4;実測値:335.2(M+1)。
【0323】
(実施例87)
4−メチル−4−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0324】
【化105】

表題化合物を、4−クロロ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン(224mg、1mmol)および4−アミノ−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(235.4mg、1.1mmol)から、調製9について記述された手順に従って調製した(373.9mg、93%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ(ppm)8.39(s,1H),3.33(m,4H),3.10(m,2H),2.87(m,2H),1.93(m,4H),1.66(m,4H),1.40(s,9H),1.22(s,3H);MS(ESI)m/z:計算値:402.6;実測値:403.2(M+1)。
【0325】
(実施例88)
1−(3−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イルアミントリフルオロアセテート塩
【0326】
【化106】

本化合物を、調製5において記述された手順に従って、90%の収率で得た。H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.39(bs,2H),7.48(q,1H),7.39−7.22(m,3H),4.27(s,2H),3.60−3.20(m,4H),3.08(m,1H),2.18−2.08(m,2H),1.90−1.79(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:208.2;実測値:209.2(M+1)。
【0327】
(実施例89)
1−(2−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イルアミントリフルオロアセテート塩
【0328】
【化107】

本化合物を、調製5において記述された手順に従って、85%の収率で得た。H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.39(bs,2H),7.55−7.39(m,2H),7.30−7.22(m,2H),4.31(s,2H),3.51−3.42(m,4H),3.11(m,1H),2.19−2.10(m,2H),1.95−1.75(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:208.2;実測値:209.2(M+1)。
【0329】
(実施例90)
1−(4−クロロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イルアミントリフルオロアセテート塩
【0330】
【化108】

本化合物を、調製5において記述された手順に従って、86%の収率で得た。H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.40(bs,2H),7.69(d,2H),7.42(d,2H),4.26(s,2H),3.33−2.91(m,1H),3.10−2.22(m,4H),2.21−1.89(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:224.7;実測値:225.6(M+1)。
【0331】
(実施例91)
4−(4−アミノピペリジン−4−イル)−メチル−ベンゾニトリルトリフルオロアセテート塩
【0332】
【化109】

本化合物を、調製5において記述された手順に従って、86%の収率で得た。H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.45(bs,2H),7.61−7.50(m,2H),7.44−7.32(m,2H),4.29(s,2H),3.62−3.49(m,4H),3.12(m,1H),2.21−2.12(m,2H),1.95−1.78(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:208.2;実測値:209.2(M+1)。
【0333】
(実施例92)
1−(4−トルイル)−ピペリジン−4−イルアミントリフルオロアセテート塩
【0334】
【化110】

本化合物を、調製5において記述された手順に従って、87%の収率で得た。H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.42(bs,2H),7.68(m,2H),7.28(m,2H),4.21(s,2H),3.2(m,1H),3.08(m,4H),2.76(s,3H),1.91−2.21(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:204.3;実測値:205.2(M+1)。
【0335】
(実施例93)
1−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イルメチル−ピペリジン−4−イルアミントリフルオロアセテート塩
【0336】
【化111】

表題化合物を、調製5において記述された手順に従って、70%の収率で得た。H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.36(bs,2H),7.25(s,1H),6.96−7.03(m,2H),6.06(s,2H),4.12(s,2H),3.35(m,1H),3.22(m,2H),2.93(m,2H),1.96−2.1(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:234.2;実測値:235.2(M+1)。
【0337】
(実施例94)
1−(4−メトキシ−ベンジル)−ピペリジン−4−イルアミントリフルオロアセテート塩
【0338】
【化112】

表題化合物を、調製5において記述された手順に従って、83%の収率で得た。H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.44(bs,2H),7.25−7.19(d,2H),7.20−7.09(d,2H),4.29(s,2H),3.50−3.41(m,4H),3.17(m,1H),2.14−2.06(m,2H),1.93−1.70(m,2H)。LC/MS(ESI)m/z:計算値:220.6;実測値:221.4(M+1)。
【0339】
(実施例95)
1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−ピペリジン−4−イルアミントリフルオロアセテート塩
【0340】
【化113】

表題化合物を、調製5において記述された手順に従って、63%の収率で得た。H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.41(bs,2H),7.39−7.23(m,2H),7.22−7.10(m,2H),4.33(s,2H),3.49−3.35(m,4H),3.13(m,1H),2.21−2.14(m,2H),1.90−1.82(m,2H)。LC/MS(ESI)m/z:計算値:274.1;実測値:275.3(M+1)。
【0341】
(実施例96)
1−ナフタレン−2−イルメチル−ピペリジン−4−イルアミントリフルオロアセテート塩
【0342】
【化114】

本化合物を、調製5において記述された手順に従って、91%の収率で得た。H NMR(500MHz,DMSO−d):δ8.39(bs,2H),8.11(m,1H),7.96(m,3H),7.69(m,1H),7.59(m,1H),7.06(d,1H),4.40(s,2H),3.43(m,1H),3.08−3.17(m,4H),1.7−1.9(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:240.3;実測値:241.2(M+1)。
【0343】
(実施例97)
1−(2,2−ジフェニル−エチル)−ピペリジン−4−イルアミントリフルオロアセテート塩
【0344】
【化115】

表題化合物を、調製5において記述された手順に従って、42%の収率で得た。LC/MS(ESI)m/z:計算値:280.4;実測値:281.3(M+1)。
【0345】
(実施例98)
tert−ブチル−1−(2−フルオロベンジル)ピペリジン−4イル−カルバメート
【0346】
【化116】

本化合物を、調製4において記述された手順に従って、92%の収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.34−7.28(m,2H),7.02−6.94(m,2H),4.21(brs,1H),3.55(s,2H),3.13(t,2H),2.98(t,2H),2.08(t,2H),2.00−1.98(m,2H),1.44(s,9H)。MS(ESI)m/z:計算値:308.8;実測値:309.7(M+1)。
【0347】
(実施例99)
tert−ブチル−1−(3−フルオロベンジル)ピペリジン−4イル−カルバメート
【0348】
【化117】

本化合物を、調製4において記述された手順に従って、90%の収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.22−7.10(m,3H),7.02−6.90(m,1H),4.11(brs,1H),3.43(s,2H),3.00(t,2H),2.92(t,2H),2.02(t,2H),1.98−1.87(m,2H),1.43(s,9H)。MS(ESI)m/z:計算値:308.8;実測値:309.5(M+1)。
【0349】
(実施例100)
tert−ブチル−1−(4−フルオロベンジル)ピペリジン−4イル−カルバメート
【0350】
【化118】

本化合物を、調製4において記述された手順に従って、92%の収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.37−7.21(m,2H),7.00−6.88(m,2H),4.02(brs,1H),3.39(s,2H),3.00(t,2H),2.92(t,2H),2.02(t,2H),1.98−1.87(m,2H),1.43(s,9H)。MS(ESI)m/z:計算値:308.8;実測値:309.9(M+1)。
【0351】
(実施例101)
1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−アミン
【0352】
【化119】

表題化合物を、tert−ブチル1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イルカルバメート(3.26g、10mmol)から、調製5について記述された一般的な手順に従って調製した(1.92g、85%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ6.90(m,2H),6.75(m,1H),3.50(s,2H),3.15(m,1H),2.85(m,2H),2.10(m,2H),1.85(m,2H),1.50(m,2H)。MS(ESI)m/z:計算値:226.27;実測値:227.1(M+1)。
【0353】
(実施例102)
1−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イルアミントリフルオロアセテート塩
【0354】
【化120】

本化合物を、調製5において記述された手順に従って、87%の収率で得た。H NMR(400MHz,DMSO−d):δ8.42(bs,2H),7.68(m,2H),7.28(m,2H),4.21(s,2H),3.2(m,1H),3.08(m,4H),1.9−2.2(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:208.2;実測値:209.2(M+1)。
【0355】
(実施例103)
N1−(1−(3−フルオロフェニル)エチル)プロパン−1,3−ジアミン
【0356】
【化121】

表題化合物を、tert−ブチル3−(1−(3−フルオロフェニル)エチルアミノ)プロピルカルバメート(1g、3.38mmol)から、調製10について記述された一般的な手順に従って調製した(0.66g、100%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ7.35(m,1H),7.15(m,2H),6.95(m,1H),3.75(q,1H),2.85(m,2H),2.55(m,1H),2.45(m,1H),1.75(m,2H),1.35(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:196.26;実測値:197.0(M+1)。
【0357】
(実施例104)
tert−ブチル3−(1−(3−フルオロフェニル)エチルアミノ)プロピルカルバメート
【0358】
【化122】

チタン(IV)イソプロポキシド(1.8mL、6mmol)中の、tert−ブチル3−アミノプロピルカルバメート(0.7g、4.05mmol)および1−(3−フルオロフェニル)エタノン(0.5g、3.6mmol)の溶液を室温で3時間攪拌した。これをメタノール(10mL)で希釈し、そして水素化ホウ素ナトリウム(0.22g、5.76mmol)を注意深く加え、10分間攪拌した。この反応混合物を、0.1N NaOH(10mL)溶液でクエンチした。これをセライトを通してろ過し、そしてジクロロメタン(2×20mL)で洗浄した。この有機層を分離し、CaClで乾燥し、そしてエバポレートして、濃厚な液体として、表題化合物を得た(1.07g、100%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.30(m,1H),7.05(m,2H),6.95(m,1H),5.10(bs,1H),3.75(q,1H),3.15(m,2H),2.55(m,1H),2.45(m,1H),1.60(m,2H),1.45(s,9H),1.35(d,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:296.38;実測値:297.0(M+1)。
【0359】
(実施例105)
t−ブチル1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−4−イルカルバメート
【0360】
【化123】

表題化合物を、調製3において記述された手順に従って、81%の収率で得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ4.80(bs,1H),3.71(m,1H),3.63(m,2H),2.53(m,2H),2.43(m,2H),2.00−1.61(m,9H),1.44(s,9H),1.23(m,4H),0.95(m,2H)。MS(ESI)m/z:C1733についての計算値:297.25;実測値:297.1(M+1)。
【0361】
(実施例106)
1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−4−アミン,二塩酸塩
【0362】
【化124】

表題化合物を、調製5において記述された手順に従って、71%の収率で得た。H NMR(400MHz,MeOH−d):δ3.69(dt,2H),3.49(m,1H),3.11(t,2H),2.98(d,2H),2.24(m,2H),2.11(m,2H),1.90−1.70(m,4H),1.43−1.19(m,4H),1.06(m,2H);MS(ESI)m/z:C1225についての計算値:197.2;実測値:197.2(M+1)。
【0363】
(実施例107)
tert−ブチル1−(3,5−ジフルオロベンジル)ピペリジン−4−イルカルバメート
【0364】
【化125】

表題化合物を、tert−ブチルピペリジン−4−イルカルバメート(2g、10mmol)および3,5−ジフルオロベンズアルデヒド(1.42g、10mmol)から、調製3のために記述された一般的な手順に従って調製した(3.3g、100%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ6.85(m,2H),6.65(m,1H),4.45(bs,1H),3.50(m,1H),3.05(s,2H),2.75(m,2H),2.10(m,2H),1.90(m,2H),1.45(m,11H)。MS(ESI)m/z:計算値:326.38;実測値:327.0(M+1)。
【0365】
(実施例108)
4−クロロ−6−イソプロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン
【0366】
【化126】

表題化合物を、6−イソプロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール(15g、0.077mol)から、調製2について記述された一般的な手順に従って調製した(13g、80%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.80(s,1H),7.10(s,1H),3.30(m,1H),1.45(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:212.7;実測値:213.2(M+1)。
【0367】
(実施例109)
4−クロロ−6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン
【0368】
【化127】

表題化合物を、46−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール(1g、4.8mmol)から、調製2について記述された一般的な手順に従って調製した(0.96g、88%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.95(s,1H),7.10(s,1H),2.80(d,2H),2.05(m,1H),1.05(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:226.73;実測値:227.1(M+1)。
【0369】
(実施例110)
4−クロロ−5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン
【0370】
【化128】

表題化合物を、5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール(6.5g、32mmol)から、調製2について記述された手順に従って調製した(6.3g、90%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ(ppm)8.71(s,1H),3.10(m,2H),2.89(m,2H),1.94(m,4H);MS(SEI)m/z:計算値:224;実測値:225(M+1)。
【0371】
(実施例111)
4−クロロ−5,6−ジメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン
【0372】
【化129】

H NMR(400MHz,CDCl):δ8.81(s,1H),7.23(s,1H),2.67(s,3H),2.69(s,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:198.6;実測値:199.5(M+1)。
【0373】
(実施例112)
4−クロロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン
【0374】
【化130】

H NMR(400MHz,CDCl):δ8.88(s,1H),7.65(d,1H),7.48(d,1H)。MS(ESI)m/z:計算値:170.6;実測値:171.0(M+1)。
【0375】
(実施例113)
4,6−ジクロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン
【0376】
【化131】

表題化合物を、6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール(400mg、2.0mmol)から、調製2について記述された一般的な手順に従って調製した(428mg、98%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.80(s,1H),2.65(s,3H)。
【0377】
(実施例114)
6−イソブチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
【0378】
【化132】

表題化合物を、エチル2−アミノ−5−イソブチルチオフェン−3−カルボキシレート(4.68g、21mmol)から、調製1について記述された一般的な手順に従って調製した(3.58g、82%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ8.50(s,1H),7.20(s,1H),2.80(d,2H),1.95(m,1H),1.00(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:208.28;実測値:209.2(M+1)。
【0379】
(実施例115)
6−イソプロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
【0380】
【化133】

表題化合物を、エチル2−アミノ−5−イソプロピルチオフェン−3−カルボキシレート(23.5g、0.11mmol)から、調製1について記述された一般的な手順に従って調製した(15g、70%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(s,1H),7.10(s,1H),3.00(m,1H),1.40(d,6H)。MS(ESI)m/z:計算値:194.25;実測値:195.3(M+1)。
【0381】
(実施例116)
6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
【0382】
【化134】

酢酸(30mL)中の5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール(2g、12mmol)の溶液に、室温で塩素ガスを3時間バブリングした。この反応混合物を同温度で2日間攪拌した。溶媒を減圧下、40℃でエバポレートし、そしてその残留物を酢酸エチル(30mL)に溶解し、飽和NaHCO溶液(3×20mL)で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、エバポレートして、表題化合物を淡黄色の固体として得た(2g、28%)。H NMR(400MHz,CDClおよびCDOD):δ7.90(s,1H),2.55(s,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:200.65;実測値:201.3(M+1)。
【0383】
(実施例117)
6−クロロ−5−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
【0384】
【化135】

表題化合物を、エチル2−アミノ−5−クロロ−4−メチルチオフェン−3−カルボキシレート(5g、27mmol)から、調製1について記述された一般的な手順に従って調製した(3.38g、75%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.00(s,1H),7.00(s,1H),2.55(s,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:166.2;実測値:167.1(M+1)。
【0385】
(実施例118)
チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
【0386】
【化136】

H NMR(400MHz,CDCl):δ8.05(s,1H),7.53(dd,1H),7.33(dd,1H)。MS(ESI)m/z:計算値:152.1;実測値:153.2(M+1)。
【0387】
(実施例119)
5,6ジメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
【0388】
【化137】

H NMR(400MHz,CDCl):δ8.00(s,1H),2.63(s,3H),2.61(s,3H)。MS(ESI)m/z:計算値:180.23;実測値:181.1(M+1)。
【0389】
(実施例120)
5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール
【0390】
【化138】

表題化合物を、調製1において記述された手順に従って、92%の収率で得た。H NMR(400MHz,DMSO−d):δ12.35(bs,1H),8.0(s,1H),2.88(t,2H),2.74(t,2H),1.74−1.82(m,4H)。MS(ESI)m/z:計算値:206.2;実測値:207.2(M+1)。
【0391】
(ピペリジニルアミノ−チエノ[2,3−d]ピリミジンの一般的合成)
【0392】
【化139】

エチル2−アミノ−3−カルボキシチオフェン2を、ギ酸アンモニウムおよびホルムアミドとともに還流し、環化した中間体3を得、ついで中間体3を塩化チオニルで処理してクロロ誘導体4を得る。Boc保護したアミノピペリジン5を、種々のアリールアルデヒド6を用いて還元的にアルキル化し、対応する中間体7を得る。トリフルオロ酢酸処理による7の脱保護によって遊離アミン中間体8を得る。i−プロパノール中またはアセトニトリル中の鍵中間体4と8との混合物の、トリエチルアミン存在下での還流により、最終化合物1を得る。
【0393】
上記合成法により合成される本発明のうちの以下の化合物もまた、良好な活性を有することが期待される。
【0394】
【化140】

(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−アミン
【0395】
【化141】

(1−フェネチル−ピペリジン−4−イル)−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
【0396】
【化142】

[1−(3−フェニル−プロピル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミン
(実施例121)
(化合物の活性)
本発明の化合物は、上に示された各合成法に従って合成され、これらの化合物の活性および選択性を決定した。これらの化合物は、活性であり(例えば、約0.1〜約10μMの濃度において)、そして選択的な5−HT2Bモジュレーターであることが見出された。試験データは表1において示されている。従って、上記化合物は、例えば、セロトニン過剰または欠如によって特徴づけられる、広い種類の臨床の状態(例えば、セロトニン作動性の機能低下またはセロトニン作動性の機能亢進)の処置において、5−HT2Bレセプターモジュレーターとして有効であると期待される。このような状態としては、上で示されている状態、および血管障害(例えば、アンギナ、片頭痛、肺高血圧および全身性高血圧)に関連する状態が挙げられる。
【0397】
【化143】

【0398】
【化144】

【0399】
【化145】

【0400】
【化146】

【0401】
【化147】

【0402】
【化148】

【0403】
【化149】

(等価物)
当業者は、本明細書中に記載されている特有の手順との無数の等価物を認め、または慣用的な実験以上の実験を用いることなく、確認し得る。このような等価物は、本発明の範囲内であるとみなされ、以下の特許請求の範囲より網羅される。種々の置換、変更および改変は、特許請求の範囲によって規定されるような本発明の意図および範囲から離れることなく、本発明に対してなされ得る。他の局面、利点、および改変は、本発明の範囲内である。本出願を通して引用されているすべての参考文献、発行された特許、公開された特許出願は、本明細書中で参考として援用される。上記特許、上記出願および他の書類の適切な構成要素、プロセスおよび方法は、本発明およびそれらの実施形態のために選択され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式:
【化1】

を有する化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩および/またはエステルであって、ここで、
およびRが独立して、水素;低級アルキル;C〜Cのシクロアルキルまたはシクロヘテロアルキル;ハロゲンまたはハロ置換アルキルであるか;あるいは、RおよびRが一緒になって、C〜Cのシクロアルキル環またはシクロへテロアルキル環を形成し、
Cyが単一または共役した、置換または非置換の脂環式構造または芳香環構造であり、
nが0、1、2、3、4、または5である、化合物。
【請求項2】
およびRが一緒になって、C〜Cのシクロアルキル環またはシクロヘテロアルキル環を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
およびRが一緒になって、シクロヘキシル環を形成する、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
nが0、1、2または3である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記低級アルキルがC〜Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記化合物が5−HTレセプターアンタゴニストである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記化合物が5−HTレセプターアンタゴニストである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
前記化合物が5−HT2Aレセプターアンタゴニスト、5−HT2Bレセプターアンタゴニストまたは5−HT2Cレセプターアンタゴニストである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
前記化合物が5−HT2Bレセプターアンタゴニストである、請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
前記化合物が[1−(2−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
前記化合物が[1−(3−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
前記化合物が[1−(4−フルオロ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
前記化合物が[1−(4−メチル−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
前記化合物が(1−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルメチル−ピペリジン−4−イル)−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
前記化合物が(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
前記化合物が(1−ベンズヒドリル−ピペリジン−4−イル)−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
前記化合物が(1−ナフタレン−2−イルメチル−ピペリジン−4−イル)−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
前記化合物が(1−フェネチル−ピペリジン−4−イル)−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
前記化合物が[1−(3−フェニル−プロピル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
前記化合物が(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−[1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
前記化合物が[1−(4−メトキシ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−(5,6,7,8−テトラヒドロ−ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
以下の式:
【化2】

を有する化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩および/またはエステルであって、ここで、
およびRが独立して、水素;低級アルキル;C〜Cのシクロアルキルまたはシクロヘテロアルキル;ハロゲンまたはハロ置換アルキルであるか;あるいは、RおよびRが一緒になって、C〜Cのシクロアルキル環またはシクロへテロアルキル環を形成し、
およびRが独立して、単一または共役した、置換または非置換の芳香環構造であるArであり、
がH、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン置換アルキル、NH、NHMe、NMe、NHEt、NH(Et)、NH(Pr)、N(Pr)であり、ならびに、
nが0、1、2、3、4、または5である、化合物。
【請求項23】
鬱病を処置するのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含む、薬学的組成物。
【請求項24】
CNS障害を処置するのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含む、薬学的組成物。
【請求項25】
片頭痛を処置するのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含む、薬学的組成物。
【請求項26】
鬱病を処置する方法であって、該鬱病を処置するのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含む薬学的組成物を、該処置を必要とする患者に投与することを包含する、方法。
【請求項27】
CNS障害を処置する方法であって、該CNS障害を処置するのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含む薬学的組成物を、該処置を必要とする患者に投与することを包含する、方法。
【請求項28】
CNS障害を処置する方法であって、処置を必要とする患者を診断すること、および該CNS障害を処置するのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含む薬学的組成物を含む療法を、該処置を必要とする患者に施すことを包含する、方法。
【請求項29】
肺高血圧症を処置する方法であって、該肺高血圧症を処置するのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含む薬学的組成物を、該処置を必要とする患者に投与することを包含する、方法。
【請求項30】
肺高血圧症を処置する方法であって、処置を必要する患者を診断すること、および該肺高血圧症を処置するのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含む薬学的組成物を含む療法を、該処置を必要とする患者に施すことを包含する、方法。
【請求項31】
全身性高血圧症を処置する方法であって、該全身性高血圧症を処置するのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含む薬学的組成物を、該処置を必要とする患者に投与することを包含する、方法。
【請求項32】
全身性高血圧症を処置する方法であって、処置を必要とする患者を診断すること、および該全身性高血圧症を処置するのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含む薬学的組成物を含む療法を、該処置を必要とする患者に施すことを包含する、方法。

【公表番号】特表2006−522141(P2006−522141A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509547(P2006−509547)
【出願日】平成16年3月31日(2004.3.31)
【国際出願番号】PCT/US2004/009944
【国際公開番号】WO2004/089312
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(505284840)プレディックス ファーマシューティカルズ ホールディングス, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】