説明

施解錠操作検出装置

【課題】例えば防水対策等の構造を持たせる必要のない簡素な構造とすることができる施解錠操作検出装置を提供する。
【解決手段】車内に、解錠操作の有無を見るドアトリガセンサとしてセンサユニット20を配置する。センサユニット20は、例えば静電容量センサ、反射型光電センサ、振動検出センサ等からなる。そして、車外からウィンドウガラス22に人体を近づけたり、或いはウィンドウガラス22を手でノックしたりする操作をセンサユニット20により検出すると、これを解錠操作として処理してドアロックを解錠する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両ドアの解錠操作及び施錠操作のうち少なくとも一方の操作を検出する施解錠操作検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のキーシステムには、キーコードを無線通信により車両に発信する電子キーを車両キーとして用いる電子キーシステム(例えば、特許文献1等参照)が広く使用されている。電子キーシステムは、電子キーからキーコードとして無線発信されたIDコードを車両が受信するとID照合を実行し、このID照合が成立すれば車両ドアのドアロック施解錠やエンジン始動を許可又は実行する。この電子キーシステムには、車両からのリクエストに応答してIDコードを車両に自動発信して車両にID照合を実行させるキー操作フリーシステム(スマート機能)や、電子キーの各種ボタンを操作する遠隔操作によって車両を動作させるワイヤレスキーシステム(ワイヤレス機能)等がある。
【0003】
キー操作フリーシステムの場合、車両ドアの車外ドアハンドルには、ドアロックの解錠操作を検出する部品としてタッチセンサが埋設されている。タッチセンサは、ユーザがドアハンドルノブに触れる操作を検出する。よって、ドアロック施錠時に車外ドアハンドルのタッチ操作をタッチセンサで検出すると、ID照合が成立することを条件にドアロックが解錠される。また、車外ドアハンドルの近傍には、ドアロックの施錠操作を検出するロックボタンが設けられている。よって、ユーザによるドアロック解錠時にロックボタンが押し操作されたことを検出すると、ID照合が成立することを条件にドアロックが施錠される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−254549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、これらタッチセンサやロックボタン、即ちドアロック施解錠の操作有無を見るこの種のドアトリガセンサは、設置位置が車外ドアハンドルという車両の外であるので、もし仮に雨が降った場合には部品が雨に浸る可能性が高い現状がある。よって、ドアトリガセンサには、雨に浸っても問題とならないように防水性(耐候性)を考慮した構造や配線の取り回しが必要となる。しかし、ドアトリガセンサにこの種の防水対策の構造を持たせようとすると、それ専用の構造や配線の取り回しが必要となるので、構造にある種の制限が生じ、その分だけコスト高になる問題がある。よって、この種のドアトリガセンサを、構造制限を持たない簡素なものにしたい要望があった。
【0006】
本発明の目的は、例えば防水対策等の構造を持たせる必要のない簡素な構造とすることができる施解錠操作検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記問題点を解決するために、本発明では、車両ドアの解錠操作及び施錠操作の少なくとも一方の操作有無を検出手段により監視し、当該操作を前記検出手段で検出した際、車両とその電子キーとの間の双方向の無線通信を介したID照合の照合成立を条件に、操作された側の動作を実行させる施解錠操作検出装置において、前記検出手段は、車内に配置されるとともに、車外において行われた前記解錠操作や前記施錠操作を車内から窓越しに検出可能となっていることを要旨とする。
【0008】
この構成によれば、車両ドアの解錠操作や施錠操作の有無を見る検出手段を車内に配置するとともに、車外で行われる解錠操作や施錠操作を、車内でも検出することが可能な構造とした。よって、このように検出手段を車内に配置すれば、もし仮に雨が降ったとしても、検出手段が水滴に晒されることがなくなる。このため、この種の検出手段を、例えば防水性を持った特別な構造のものとせずに済むので、構造制限の持たない簡素な構成とすることが可能となる。
【0009】
本発明では、前記検出手段は、前記車内において前記窓寄りの位置に配置されていることを要旨とする。
この構成によれば、検出手段が窓の近くに配置されるので、窓越しに行われる解錠操作や施錠操作を、検出手段に検出させ易くすることが可能となる。
【0010】
本発明では、前記検出手段は、前記車内において前記窓と一続きとなっている窓側車内部品に取り付けられていることを要旨とする。
この構成によれば、窓と一続きとなった窓側車内部品に検出手段が取り付けられるので、検出手段を窓近傍に配置することが可能となる。このため、解錠操作や施錠操作を、より確実に検出手段に伝えることが可能となり、ひいてはこれら操作のやり直しをユーザに課す状況を生じ難くすることが可能となる。
【0011】
本発明では、前記検出手段は、前記窓から30cm以内の位置に配置されていることを要旨とする。
この構成によれば、検出手段が窓に非常に近接した取り付け状態をとるので、解錠操作や施錠操作を、より確実に検出手段に伝えることが可能となり、ひいてはこれら操作のやり直しをユーザに課す状況を一層生じ難くすることが可能となる。
【0012】
本発明では、前記検出手段の近傍には、該検出手段の位置を通知可能な報知手段が設けられていることを要旨とする。
この構成によれば、報知手段の報知によって検出手段の位置が直ぐに分かるので、検出手段に向けて解錠操作や施錠操作を行うことになる。よって、解錠操作や施錠操作を検出手段に検出させ易くなるので、これら操作のやり直し頻度を少なく抑えることが可能となる。
【0013】
本発明では、前記検出手段は、静電容量センサであることを要旨とする。
この構成によれば、例えば窓越しに静電容量センサに手を近づけるという簡単な操作によって、車両ドアを解錠又は施錠することが可能となる。
【0014】
本発明では、前記検出手段は、反射型光電センサであることを要旨とする。
この構成によれば、反射型光電センサという入手し易いセンサにより検出手段を構成することが可能となる。
【0015】
本発明では、前記検出手段は、振動検出センサであることを要旨とする。
この構成によれば、例えば窓を数回叩くなどのユーザの意志が伴う操作を、施解錠の操作とすることが可能となる。
【0016】
本発明では、前記検出手段と、前記ID照合用の車両側無線機と、視覚報知が可能な報知手段との3者のうち少なくとも2つが一体化によりユニット化されていることを要旨とする。
【0017】
この構成によれば、検出手段と車両側無線機と報知手段とのうち少なくとも2つからなるユニットとした。よって、ユニット化された部品同士を繋ぐ配線を極力短く済ませられるので、配線に係るコストを削減することが可能となる。
【0018】
本発明では、前記検出手段の近傍には、該検出手段の位置を通知可能な報知手段が設けられ、前記検出手段は、反射型光電センサであり、前記報知手段は、当該反射型光電センサの光源としても使用されていることを要旨とする。
【0019】
この構成によれば、1つの報知手段を、検出手段の位置を通知するためのものと、反射型光電センサの光源との両方に共用可となる。よって、各々の機能ごとに部品を用意せずに済むので、部品点数を少なく抑えることが可能となる。
【0020】
本発明では、前記検出手段は、静電容量センサであり、当該静電容量センサは、前記ID照合用の車両側無線機の発振回路が共用されていることを要旨とする。
この構成によれば、ID照合用の車両側発信アンテナが持つ1つの共振回路を、同アンテナと静電容量センサとの2者で共用可能となるので、部品点数を少なく抑えることが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、例えば防水対策等の構造を持たせる必要のない簡素な構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施形態における電子キーシステムの概略構成を示すブロック図。
【図2】センサユニットの取り付け状態を示す斜視図。
【図3】車外から見たセンサユニットの取り付け状態を示す側視図。
【図4】センサユニットの電気的構成を示す回路図。
【図5】センサユニットの内部構成を示す平断面図。
【図6】センサユニットに車外から人体をかざしてドアロックを解錠するときの操作例を示す模式図。
【図7】静電容量センサから出力されるセンサ信号の変化を示す波形図。
【図8】ドアロックを施錠するときの操作例を示す説明図。
【図9】第2実施形態におけるセンサユニットの構成例を示す側視図。
【図10】センサユニットに車外から人体をかざしてドアロックを解錠するときの操作例を示す模式図。
【図11】第3実施形態におけるセンサユニットの構成例を示す側視図。
【図12】ウィンドウガラスをノックしてドアロックを施錠するときの操作例を示す説明図。
【図13】振動検出センサから出力されるセンサ信号の変化を示す波形図。
【図14】振動検出センサから出力されるセンサ信号の変化を示す波形図。
【図15】振動検出センサから出力されるセンサ信号の変化を示す波形図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した施解錠操作検出装置の第1実施形態を図1〜図8に従って説明する。
【0024】
図1に示すように、車両1には、車両キーとして使用される電子キー2との間で無線通信によりキー照合を行って、このキー照合の成立を条件にドアロックの施解錠やエンジン始動等が許可又は実行される電子キーシステム3が設けられている。また、電子キー2は、車両1との間で狭域無線通信が可能であって、電子キー2が固有に持つIDコードをキーコードとして無線通信により車両1に発信して車両1にキー照合を行わせることが可能なキーのことをいう。
【0025】
電子キーシステム3には、電子キー2からキーコードとしてIDコードを発信するときに個別のキー操作が不要であるキー操作フリーシステムが含まれている。このキー操作フリーシステムには、ドアロックの施解錠操作の際にキー操作を必要としない機能としてスマートエントリーシステムがある。この場合、車両1には、電子キー2との間でキー照合(ID照合)を行う照合ECU(Electronic Control Unit)4と、車両1の電源系を管理するメインボディECU5とが設けられ、これらECU4,5が車内の一ネットワークであるLIN(Local Interconnect Network)6を介して接続されている。照合ECU4には、車外にLF(Low Frequency)帯の電波(約134KHz)を発信可能な車外発信機7と、車内に同様のLF電波を発信可能な車内発信機8と、UHF(Ultra High Frequency)帯の一種であるRF(Radio Frequency:約312MHz)の電波を受信可能な車両チューナ9とが接続されている。また、メインボディECU5には、ドアロックの施解錠を実行するときの駆動源としてドアロックモータ10が接続されている。なお、車外発信機7が車両側無線機に相当する。
【0026】
照合ECU4は、車両1が駐車状態(ドアロック施錠、エンジン停止)に入ると、車外発信機7からIDコード返信要求としてLF帯のリクエスト信号Srqを断続的に発信させることにより、車両周辺にリクエスト信号Srqの車外通信エリアを形成して、狭域無線通信(以降、スマート通信と記す)の成立を試みる。電子キー2がこの車外通信エリアに入り込んでリクエスト信号Srqを受信すると、電子キー2はリクエスト信号Srqに応答する形で、自身のメモリ11に登録されたIDコードを乗せたID信号SidをRF電波で返信する。照合ECU4は、車両チューナ9でID信号Sidを受信してスマート通信(車外通信)が確立すると、自身のメモリ12に登録されたIDコードと電子キー2のIDコードとを照らし合わせてID照合、いわゆるスマート照合(車外照合)を行う。照合ECU4は、この車外照合が成立したことを確認すると、メインボディECU5によるドアロック施解錠動作を許可する。
【0027】
また、キー操作フリーシステムには、エンジン始動停止操作の際に実際の車両キー操作を必要とせずに単なるスイッチ操作のみでエンジン13の始動停止操作を行うことが可能な機能としてワンプッシュエンジンスタートシステムがある。この場合、メインボディECU5には、エンジン13の点火制御や燃料噴射制御を管理するエンジンECU14が、車内の一ネットワークであるCAN(Controller Area Network)15を介して接続されている。また、車内には、同システムの操作系としてプッシュモーメンタリ式のエンジンスイッチ16が設けられ、同スイッチ16がメインボディECU5に接続されている。エンジンスイッチ16の操作機能には、エンジン始動停止機能の他に、電源遷移機能も割り当てられている。また、メインボディECU5には、車載アクセサリに繋がるACC(Accessory)リレー17と、走行系の各種電装品に繋がるIG(Ignition)リレー18と、エンジンスタータ(図示略)に繋がるスタータリレー19とが接続されている。
【0028】
照合ECU4は、例えばカーテシスイッチ(図示略)により運転者の車内への乗車を確認すると、今度は車内発信機8からリクエスト信号Srqを発信して、車内全域に車内通信エリアを形成する。照合ECU4は、電子キー2がこの車内通信エリアに入り込んで返信してきたID信号Sidを車両チューナ9で受信してスマート通信(車内通信)が確立すると、自身に登録されたIDコードと電子キー2のIDコードとを照らし合わせてID照合、いわゆるスマート照合(車内照合)を行う。照合ECU4は、この車内照合が成立したことを確認すると、エンジンスイッチ16のプッシュ操作による電源状態切り換えを許可する。
【0029】
図2〜図5に示すように、車内には、ドアロックの解錠操作の有無を検出するセンサユニット20が設けられている。このセンサユニット20は、車外で実行された施錠操作を車内から検出するドアトリガセンサの一種であって、ドアロック施錠状態下で解錠操作を検出すると、車外照合成立を条件にドアロックを解錠状態に切り換える。なお、本例の場合、ドアロックの施錠は、電子キー2が車外通信エリアから抜け出て車外通信が成立しなくなると、自動で実行される。即ち、運転者が降車して車両ドアが閉じられると、車外通信が自動で開始され、電子キー2を所持したユーザが車外通信エリアから抜け出て車外通信が成立しなくなると、ドアロックが施錠状態に自動で切り換わる。
【0030】
センサユニット20は、車両ドア(運転席ドア)21の車内側壁21aの上部に取り付けられている。本例のセンサユニット20は、ウィンドウガラス22からの距離L(図6参照)が例えば30cm以内の位置に配置されている。距離Lは、センサユニット20の感度に応じて決まるもので、もし仮にセンサユニット20の感度が高いものであれば、この距離長を大きく設定することが可能である。また、この距離Lは、更に好ましく言うならば、5cm以内とするとよい。なお、車内側壁21aが窓側車内部品に相当し、ウィンドウガラス22が窓に相当する。
【0031】
センサユニット20は、解錠操作の有無を、人体接近による静電容量の変化により検出する静電容量式をとっている。このため、センサユニット20には、同センサユニット20のセンサとして静電容量センサ23が設けられている。静電容量センサ23には、図4に示すように、例えば電極(容量)24及びインダクタ25からなるLC共振回路26と、このLC共振回路26から発生する周波数を検出する検出部27とが設けられている。また、静電容量センサ23には、検出部27から出力される検出周波数fxと、検出の基準値となる基準周波数fkとの差を、静電容量センサ23のセンサ信号Saとして出力するコンパレータ28が設けられている。なお、静電容量センサ23が検出手段を構成する。
【0032】
例えば、車外からウィンドウガラス22を介して人体(例えば手等)を電極24に近づけると、電極24と人体との間に発生する静電容量が変化してLC共振回路26の周波数がずれ、検出周波数fxと基準周波数fkとの差分が大きく変化する。例えば、検出周波数fxは、電極24に人体が近づく程、高い値に変化し、この変化に応じて2者の差分が広がる。そして、人体の接近距離に応じた値のセンサ信号Saが静電容量センサ23のセンサ信号Saとしてコンパレータ28から照合ECU4に出力される。
【0033】
図5に示すように、センサユニット20には、同ユニット20の外枠ケースとして筐体29が設けられている。この筐体29の内部には、センサユニット20の電子部品群の実装先として基板30が収納されている。基板30の表面30a(図5の左面)には、静電容量センサ23に関係する部品群(LC共振回路26、検出部27、コンパレータ28等)が実装されている。電極24は、筐体29の開口部29aからウィンドウガラス22側に露出して配置されている。そして、静電容量センサ23は、開口部29aから露出する電極24で人体の接近有無を監視し、人体が接近した際には、この接近距離に応じて変化する静電容量の値をセンサ信号Saとして出力する。
【0034】
また、センサユニット20は、筐体29内に静電容量センサ23のみならず、前述した車外発信機7と、センサユニット20の位置を周囲に通知するインジケータ31とを一体に収納することにより、一部品としてユニット化されている。よって、これら車外発信機7及びインジケータ31は、解錠操作の有無を検出するドアトリガセンサ、即ち静電容量センサ23とともに、車内に配置された取り付け状態をとっている。また、これら3者は、同一の筐体29内に収められたユニットとして製造されることにより、1部品として製造販売可能な機器となっている。なお、インジケータ31が報知手段を構成する。
【0035】
車外発信機7には、発信データを高周波変換、変調、増幅する発信回路32と、この発信回路32から得る発信データを発信電波として空間に放出する発信アンテナ33とが設けられている。これら発信回路32及び発信アンテナ33は、筐体29の内部において基板30の裏面30b(図5の右面)に実装されている。車外発信機7は、車外にリクエスト信号Srqの通信エリア、即ち車外通信エリアを形成するためのものであるので、リクエスト信号Srqを車外まで届かせられる強度で発信可能となっている。
【0036】
インジケータ31は、筐体29の内部において基板30の表面30aに実装され、筐体29の開口部29bから露出して配置されている。インジケータ31は、例えばLED(Light Emitting Diode)が使用されている。また、インジケータ31は、電気配線を介して照合ECU4に接続され、点灯が照合ECU4によって管理されている。例えばドアロックが施錠状態に切り換わった際には、インジケータ31が例えば1回点灯して状態の切り換わりを通知し、その後は点滅状態(点灯状態)をとってセンサユニット20の位置を周囲に通知する動作に入る。一方、ドアロックが解錠状態に切り換わった際には、インジケータ31が例えば2回点滅することにより状態の切り換わりを通知し、その後は消灯状態に入る。
【0037】
更に、インジケータ31は、車両1がセキュリティセット状態に入っていることも通知可能である。即ち、インジケータ31は、セキュリティインジケータとしても動作可能となっている。なお、セキュリティセット状態とは、イモビライザーシステムと連動して不正にエンジン13をかけられない状態や、不正にアンロック操作されるとアラームで報知が行われる状態等のことを言う。また、イモビライザーシステムとは、電子キー2にトランスポンダを埋め込んでおき、このトランスポンダと車両1との間の近距離無線によるID照合が成立すれば、エンジン始動が許可される認証の一種である。
【0038】
また、図4に示すように、静電容量センサ23は、基準周波数fkを得るための発信源として、車外発信機7の発振回路(オシレータ)34が共用されている。この発信回路32は、局部発信周波数を発信回路32に供給するものである。よって、本例の場合、コンパレータ28の一入力端子が発信アンテナ33のアンテナ線に接続されている。これにより、車外発信機7の発信回路32から発信電波の局部発信周波数として出力される周波数がコンパレータ28にも供給され、1つの発信回路32が車外発信機7と静電容量センサ23との間で共用されている。
【0039】
さて、まずは施錠状態にあるドアロックを解錠する場合、図6に示すように、車外からウィンドウガラス22を介して手等の人体を電極24にかざす。本例の場合、ドアロックが施錠状態をとる際、インジケータ31が点滅状態をとっているが、静電容量センサ23とインジケータ31とはユニット化されて互いに至近距離に位置しているので、電極24に手をかざす際はインジケータ31の点灯光が手のかざし先の目印となる。電極24に手をかざすと、電極24と人体との静電容量が変化し、静電容量センサ23から出力されるセンサ信号Saが変化する。このセンサ信号Saは、照合ECU4に出力される。
【0040】
ところで、手を電極24の近くに位置させると、電極24の静電容量変化に伴って静電容量センサ23のセンサ信号Saが高い側に振れる。照合ECU4は、図7に示すように、静電容量センサ23のセンサ信号Saが閾値Sakを超えたことを確認すると、ユーザにより解錠操作が行われたと認識し、電子キーシステム3に準じた車外照合が成立していることを条件に、ドアロック解錠要求をメインボディECU5に出力する。なお、照合ECU4は、センサ信号Saが閾値Sakを超えたことを確認しても、車外照合が成立していなければ、その時点で処理を終了する。
【0041】
メインボディECU5は、照合ECU4からドアロック解錠要求を受け付けると、ドアロックモータ10を駆動して、ドアロックをそれまでの施錠状態から解錠状態に切り換える。メインボディECU5は、ドアロックの解錠動作が完了したことを確認すると、解錠完了通知を照合ECU4に出力する。照合ECU4は、この解錠完了通知を受け付けると、インジケータ31を2回点滅させて解錠完了をユーザに通知し、その後は消灯状態に切り換える。
【0042】
一方、解錠状態にあるドアロックを施錠する場合、図8に示すように、ユーザは車両1から離れる。ところで、照合ECU4は、ドアロックが解錠状態にある際、運転者が車内にいないことを確認すると、車外発信機7からのリクエスト信号発信の動作を行って、車両周囲に車外通信エリアを形成し、車外照合が成立するか否かを逐次確認する動作を実行する。なお、運転者が車内にいるか否かの確認は、車内照合の成立可否を見ることにより行われる。そして、電子キー2を所持したユーザが車外通信エリアから抜け出て車外照合が成立しなくなることを確認すると、ユーザが車両1から立ち去ったと認識する。
【0043】
照合ECU4は、それまで成立していた車外通信が確立しなくなることを確認すると、電子キー2を所持したユーザが車両1から立ち去ったと認識し、ドアロックを施錠すべきと判断する。このとき、照合ECU4は、ドアロック施錠要求をメインボディECU5に出力する。メインボディECU5は、照合ECU4からドアロック施錠要求を受け付けると、ドアロックモータ10を解錠時と反対側に駆動して、ドアロックをそれまでの解錠状態から施錠状態に切り換える。
【0044】
メインボディECU5は、ドアロックの施錠動作が完了したことを確認すると、施錠完了通知を照合ECU4に出力する。照合ECU4は、この施錠完了通知を受け付けると、インジケータ31を1回点滅させて施錠完了をユーザに通知し、その後はインジケータ31に点滅状態をとらせる。なお、照合ECU4は、ドアロックが施錠状態に切り換わると、リクエスト信号Srqの常時発振を再開し、電子キー2が車外通信エリアに進入するかどうかを再度監視する。
【0045】
従って、本例においては、解錠操作の有無を見るドアトリガセンサを静電容量センサ23として車内に配置し、車外からウィンドウガラス22に人体を近づける操作が静電容量センサ23により検出されると、これを解錠操作として処理してドアロックを解錠する。よって、この種のドアトリガセンサを車内に配置することが可能となるので、ドアトリガセンサを車外の配置していた際に必要となっていた防水構造等をドアトリガセンサに設けずに済む。このため、ドアトリガセンサを防水対策等の制限を持たない簡素な構造のものとすることが可能となる。
【0046】
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)ドアトリガセンサとして静電容量センサ23を用いて車内に配置し、車外からウィンドウガラス22に人体が近づく操作を静電容量センサ23で検出すると、ドアロックを解錠させる。よって、この種のドアトリガセンサを車内配置することが可能となるので、ドアトリガセンサに防水対策等の特別な構造を持たせずに済み、ドアトリガセンサを簡素な構造のものとすることができる。
【0047】
(2)センサユニット20の取り付け先を車両ドア21の車内側壁21aの上部としたので、センサユニット20をウィンドウガラス22のより近くに位置させることが可能となる。よって、ドアロックの解錠操作として車外からウィンドウガラス22に人体を近づける操作を、静電容量センサ23に検出させ易くすることができ、ひいては解錠操作のやり直しをできる限りユーザに課さずに済む。
【0048】
(3)センサユニット20をウィンドウガラス22から30cm以内の位置に配置するので、センサユニット20をウィンドウガラス22に極力近づけることが可能となる。このため、ドアロックの解錠操作として車外からウィンドウガラス22に人体を近づける操作を、静電容量センサ23により一層検出させ易くすることができる。
【0049】
(4)センサユニット20には、視覚的な報知が可能なインジケータ31が設けられているので、このインジケータ31の点灯光を頼りにセンサユニット20の位置が直ぐに分かる。
【0050】
(5)センサユニット20を静電容量式としたので、ウィンドウガラス22越しに車外からセンサユニット20に手を近づけるという簡単な操作により、車両ドア21のドアロックを解錠することができる。
【0051】
(6)静電容量センサ23と車外発信機7とインジケータ31とを1つの筐体29内に組み込むことにより、これらを1部品としてユニット化した。このため、これら部品を車体に電気接続する際の配線を極力短いもので済ませられるので、配線に要するコストを少なく抑えることができる。また、このセンサユニット20を車体に組み付ければ、その時点で3者が全て車両1に組み付く状態をとるので、組み付け作業の簡素化を図ることもできる。
【0052】
(7)車外発信機7の発振回路34を、静電容量センサ23の基準周波数fkの発生源としても使用する。このため、車外発信機7の発振回路34を、車外発信機7と静電容量センサ23との両方で共用することが可能となるので、例えばこれらの各々に専用の発振回路を用意する場合に比べて、部品点数や部品コストを削減することができる。
【0053】
(8)車外発信機7、静電容量センサ23及びインジケータ31を1部品としてユニット化したので、車両1のドア数が増える場合には、センサユニット20をドア増加数分用意することで対応する。よって、もし仮に車両1のドア数が増える場合であっても、センサユニット20を追加するだけで済むので、容易に対応することができる。
【0054】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図9及び図10に従って説明する。なお、本例はセンサユニット20のセンサ種を変更した実施例であって、基本的な構造は第1実施形態と同様である。よって、第1実施形態と同じ部分は同一符号を付して詳しい説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0055】
図7に示すように、センサユニット20は、解錠操作の有無を、人体の接近に応じて変わる光の変化により検出する光学式をとっている。この場合、センサユニット20には、同センサユニット20のセンサとして反射型光電センサ35が設けられている。反射型光電センサ35は、光源として赤外線を出射可能な発光部36と、発光部36から出力される赤外線を受光可能な受光部37を備えている。ここで、発光部36は、出射光として可視光を用いる場合、第1実施形態で述べたインジケータ31を使用してもよい。なお、反射型光電センサ35が検出手段を構成し、発光部36が報知手段を構成する。
【0056】
本例の場合、施錠状態にあるドアロックを解錠するには、図10に示すように、例えば車外からウィンドウガラス22に手等の人体をかざして、反射型光電センサ35の発光部36を例えば指等で覆う動作、即ち指差し動作をとる。このとき、発光部36から出た光が指で反射するので、受光部37で受ける光量が変化する。この場合、発光部36から出た多くの光が指で受光部37側に跳ね返るので、受光部37で受ける光量は、指差しの前のときよりも多くなる。
【0057】
照合ECU4は、反射型光電センサ35のセンサ信号Sbが閾値Sbkを超えたことを確認すると、ユーザにより解錠操作が行われたと認識し、メインボディECU5にドアロック解錠要求を出力してドアロックを解錠させる。これにより、ドアロックが施錠状態から解錠状態に切り換わり、車両ドア21を解錠することが可能となる。なお、解錠状態にあるドアロックを施錠する際の操作は、第1実施形態の静電容量センサ23のときと同じであるので、詳細は省略する。
【0058】
本実施形態の構成によれば、第1実施形態に記載の(1)〜(4),(6),(8)の効果に加え、以下に記載の効果を得ることができる。
(9)センサユニット20を光学式としたので、反射型光電センサ35という入手し易いセンサによって解錠操作の有無を検出することができる。
【0059】
(10)発光部36からの出射光を可視光とした場合、発光部36を第1実施形態で述べたインジケータ31として使用することが可能となるので、1つの発光部36を、反射型光電センサ35の光源と、センサユニット20の位置を示す目印との両方に使用することができる。よって、各々の機能ごとに光源を用意せずに済むので、その分だけ部品点数や部品コストを削減することができる。
【0060】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態を図11〜図15に従って説明する。なお、本例もセンサユニット20のセンサ種を変更したのみの実施例であるので、第1実施形態と異なる部分についてのみ詳述する。
【0061】
図11に示すように、センサユニット20は、解錠操作の有無を、ウィンドウガラス22を叩く音により検出する振動検出式(マイク式)をとっている。この場合、センサユニット20には、同センサユニット20のセンサとして振動検出センサ38が設けられている。振動検出センサ38は、例えば空気中の振動を電気信号として拾う音声センサや、センサ自体に加わる振動を取り込む振動センサが使用されている。音声センサには、例えば圧電効果を利用して音を拾う圧電マイクや、2枚の金属板の間に溜めておいた電気の変化により音を取るコンデンサマイク等がある。なお、振動検出センサ38が検出手段を構成する。
【0062】
本例の場合、施錠状態にあるドアロックを解錠するには、図12に示すように、例えばインジケータ31の光を目印として、車外からウィンドウガラス22をノックする。このとき、解錠操作としてユーザに課された操作がウィンドウガラス22を数回ノックする操作である場合には、ユーザにウィンドウガラス22を所定間隔で数回ノックさせる。この場合、例えばノックの音、回数、ノック間隔に応じたセンサ信号Scが振動検出センサ38から照合ECU4に出力される。
【0063】
照合ECU4は、振動検出センサ38からセンサ信号Scを入力すると、図13に示すように、センサ信号Scの傾きΔScを算出する。ここで、例えば検出音がウィンドウガラス22のノック音であれば、これは突発的な音であるので、傾きΔScは高い値をとるが、車両周囲に発生する雑音であれば、これは車両周囲に定常的に発生する音であるので、傾きΔScは低い値をとる。よって、照合ECU4は、振動検出センサ38のセンサ信号Scの傾きΔScが閾値Sckよりも高い値をとることを確認すると、ユーザにより解錠操作が行われたと認識し、メインボディECU5にドアロック解錠要求を出力してドアロックを解錠させる。これにより、ドアロックが施錠状態から解錠状態に切り換わる。なお、解錠状態にあるドアロックを施錠する際の操作は、第1実施形態の静電容量センサ23のときと同じであるので、詳細は省略する。
【0064】
なお、ノック音の検出方式は、センサ信号Sc(検出音)の傾きΔScを見る形式をとることに限定されない。例えば、ノック音と車両周囲の雑音とでは音の周波数が異なるので、図14に示すように、検出音の周波数によって音の種別を識別する形式をとるものでもよい。また、これ以外には、例えば図15に示すように、例えば検出音の発生パターン、即ち音の発生間隔及び回数等が予め決められたパターンをとるか否かを見ることにより音を識別する形式をとるものでもよい。
【0065】
本実施形態の構成によれば、第1実施形態に記載の(1)〜(4),(6),(8)の効果に加え、以下に記載の効果を得ることができる。
(11)センサユニット20を振動検出式としたので、例えばウィンドウガラス22を数回ノックするというユーザの意志が伴った操作を、ドアロック解錠の操作とすることができる。よって、ドアロックがユーザの意図に反して解錠されてしまう状況を生じ難くすることができる。
【0066】
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・ 第1〜第3実施形態において、センサユニット20は解錠操作を見るためだけのものに限定されない。例えばセンサユニット20を操作してドアロックを解錠した後、センサユニット20を更にもう一度操作すると、ドアロックが施錠されるものでもよい。
【0067】
・ 第1〜第3実施形態において、ドアトリガセンサ、車外発信機7及びインジケータ31の3者が全て一部品としてユニット化されることに限らず、これら3者のうち少なくとも2つがユニット化されていればよい。
【0068】
・ 第1〜第3実施形態において、センサユニット20の配置位置は、必ずしも車両ドア21に限定されず、要は車内であればどこに配置してもよい。即ち、センサユニット20の取り付け先である窓側車内部品は、例えば車内インストルメントパネルの上面、前後のドアを繋ぐセンターピラー、車内の天井、ウィンドウガラス22自体、車内の座席など、種々の場所が採用可能である。
【0069】
・ 第1〜第3実施形態において、センサユニット20を車両ドア21に取り付ける場合、これは運転席ドアであることに限定されず、助手席ドア等の他のドアを取り付け先としてもよい。
【0070】
・ 第1〜第3実施形態において、インジケータ31は、センサユニット20の位置と、ドアロックの施解錠完了の通知との両機能を必ずしも持つことに限らず、一方のみの機能を持っていればよい。
【0071】
・ 第1〜第3実施形態において、センサユニット20の位置を通知する報知手段は、必ずしもインジケータ31であることに限らず、例えばスピーカやブザー等を採用してもよい。
【0072】
・ 第1〜第3実施形態において、インジケータ31を例えば2色発光可能とし、施錠と解錠とで発光色を切り換えることにより、ドアロックが施錠及び解錠のどちらにあるのかを通知してもよい。
【0073】
・ 第1〜第3実施形態において、インジケータ31は、例えば施錠通知用の照明部と、解錠通知用の照明部との2つの照明部材を持ち、これら2者のどちらかが点灯状態をとることにより、ドアロックが施錠及び解錠のどちらの状態にあるのかをユーザに通知するものでもよい。
【0074】
・ 第1〜第3実施形態において、報知手段は、センサユニット20の自位置を示す報知を行うものに限らず、例えば施解錠のどちらにあるのかを通知する機能や、第2実施形態に示す発光部36に相当するものでもよい。
【0075】
・ 第1〜第3実施形態において、検出手段は、前述した静電容量センサ23、反射型光電センサ35、振動検出センサ38に限定されない。要は、ウィンドウガラス22越しの車外の操作を検出できるセンサであれば、その種類は特に限定されない。
【0076】
・ 第1〜第3実施形態において、センサ信号Sa〜Scから解錠操作の有無を識別する際のその識別方法は、種々の形式が採用可能である。
・ 第1実施形態において、基準周波数fkの値は、例えば分周回路等を使用して適宜変更可能である。
【0077】
・ 第2実施形態において、発光部36及び受光部37の組を施錠と解錠とに分けて2組用意し、施錠操作と解錠操作とを分離することも可能である。
・ 第1〜第3実施形態において、ウィンドウガラス22とセンサユニット20との距離Lは、適宜変更可能である。
【0078】
・ 第1〜第3実施形態において、窓とは必ずしもウィンドウガラス22に限定されず、例えばフロントガラスやリアガラスも含むものとする。
・ 第1〜第3実施形態において、センサユニット20は、必ずしも解錠操作を見るものに限らず、施錠操作を見るものとしてもよい。
【0079】
・ 第1〜第3実施形態において、電子キーシステム3は、往路と復路とで使用周波数(LFとRF)が異なることに限らず、両方とも同じ周波数としてもよい。車両1及び電子キー2の間の通信周波数は、LFやRFであることに限定されず、これら以外の周波数を使用してもよい。
【0080】
・ 第1〜第3実施形態において、ユニット化される車両側無線機は、必ずしも車外発信機7(車両側発信機)に限定されず、例えば車内発信機8や車両チューナ9としてもよい。
【0081】
・ 第1〜第3実施形態において、電子キーシステム3のID照合は、解錠操作前に予め完了されていることに限らず、人体を検出したことを条件に照合が開始されるものもでもよい。
【0082】
・ 第1〜第3実施形態において、例えば車両1に、ワイヤレスキーシステムやイモビライザーシステムが搭載されていてもよい。なお、ワイヤレスキーシステムとは、電子キー2でのボタン操作によってドアロックを施解錠できるシステムをいう。また、イモビライザーシステムとは、電子キー2にトランスポンダを埋め込み、トランスポンダが持つIDが車両1のものと一致することを条件に、エンジン13の始動操作が許可されるシステムをいう。また、ID照合は、イモビライザーシステムで実行される照合としてもよい。
【0083】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)請求項1〜11のいずれかにおいて、前記ID照合は、前記車両からリクエストを送って前記電子キーにそのIDコードを返信させ、当該IDコードが前記車両のものと一致するかどうかを見ることにより実行される。この構成によれば、ID照合を自動で実行することができる。
【0084】
(ロ)請求項1〜11のいずれかにおいて、前記検出手段は、前記車内において前記窓に一続きとなっている窓側車内部品に取り付けられ、当該車内部品は、前記窓を支持するものである。この構成によれば、検出手段をより窓側に配置することが可能となるので、施解錠操作の検出性を高いものとすることができる。
【0085】
(ハ)請求項1〜11のいずれかにおいて、前記検出手段は、前記車内において車内外を隔てる外壁寄りの位置に配置されている。この構成によれば、検出手段をより窓側に配置することが可能となるので、施解錠操作の検出性を高いものとすることができる。
【符号の説明】
【0086】
1…車両、2…電子キー、7…車両側無線機としての車外発信機、21…車両ドア、21a…窓側車内部品としての車内側壁、22…窓としてのウィンドウガラス、23…検出手段としての静電容量センサ、31…報知手段を構成するインジケータ、34…発振回路、35…検出手段としての反射型光電センサ、36…報知手段を構成する発光部、38…検出手段としての振動検出センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ドアの解錠操作及び施錠操作の少なくとも一方の操作有無を検出手段により監視し、当該操作を前記検出手段で検出した際、車両とその電子キーとの間の双方向の無線通信を介したID照合の照合成立を条件に、操作された側の動作を実行させる施解錠操作検出装置において、
前記検出手段は、車外において行われた前記解錠操作や前記施錠操作を車内から窓越しに検出可能なものとされて、車内に配置されていることを特徴とする施解錠操作検出装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記車内において前記窓寄りの位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の施解錠操作検出装置。
【請求項3】
前記検出手段は、前記車内において前記窓と一続きとなっている窓側車内部品に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の施解錠操作検出装置。
【請求項4】
前記検出手段は、前記窓から30cm以内の位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の施解錠操作検出装置。
【請求項5】
前記検出手段の近傍には、該検出手段の位置を通知可能な報知手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の施解錠操作検出装置。
【請求項6】
前記検出手段は、静電容量センサであることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の施解錠操作検出装置。
【請求項7】
前記検出手段は、反射型光電センサであることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の施解錠操作検出装置。
【請求項8】
前記検出手段は、振動検出センサであることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の施解錠操作検出装置。
【請求項9】
前記検出手段と、前記ID照合用の車両側無線機と、視覚報知が可能な報知手段との3者のうち少なくとも2つが一体化によりユニット化されていることを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか一項に記載の施解錠操作検出装置。
【請求項10】
前記検出手段の近傍には、該検出手段の位置を通知可能な報知手段が設けられ、
前記検出手段は、反射型光電センサであり、
前記報知手段は、当該反射型光電センサの光源としても使用されていることを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか一項に記載の施解錠操作検出装置。
【請求項11】
前記検出手段は、静電容量センサであり、
当該静電容量センサは、前記ID照合用の車両側無線機の発振回路が共用されていることを特徴とする請求項1〜10のうちいずれか一項に記載の施解錠操作検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−254262(P2010−254262A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−110144(P2009−110144)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】