説明

既設舗装体の改修方法

【課題】作業工数を減らすことができる既設舗装体の改修方法を提供する。
【解決手段】既設舗装体Rの上に排水性舗装体を形成する既設舗装体の改修方法であって、既設舗装体Rを加熱する加熱工程と、加熱された既設舗装体Rの上に、ポーラスアスファルト混合物からなるアスファルト混合物Cを敷設する敷設工程と、を含み、敷設工程では、加熱された既設舗装体Rの熱によりアスファルト混合物C中のアスファルトCbが垂れてアスファルト混合物Cの下層に不透水層Sが形成され、不透水層Sの上に排水機能層Tが形成されるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設舗装体の改修方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示すように、道路の排水性舗装体は、路盤と、水を通さない不透水層と、水を通す排水機能層とで構成されている。不透水層は、例えば、密粒度アスファルト舗装体やセメント系舗装体を形成した後、その上面にアスファルト乳剤を散布して形成される。アスファルト乳剤を散布することにより、遮水性能を向上させるとともに、路盤と排水機能層との接着性を向上させることができる。排水機能層は、空隙率が20%以上に設定されたポーラスアスファルト混合物で形成される。
【0003】
ここで、既設舗装体の改修を行う際に、既設舗装体の上に排水性舗装体を構築する場合がある。このような場合には、既設舗装体の表層を所定の厚さで切削する切削工程と、切削した路面にアスファルト乳剤を散布して不透水層を形成する散布工程と、不透水層の上に新規のポーラスアスファルト混合物をアスファルトフィニッシャ等で敷設する敷設工程とを行う。例えば、このアスファルトフィニッシャは、アスファルト乳剤散布装置が搭載されており、散布工程と敷設工程を一台で行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−146539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の既設舗装体の改修方法では、作業工数が多いという問題があった。また、アスファルト乳剤散布装置が搭載された機械は高額になるとともに、アスファルト乳剤が硬化しやすいためメンテナンスが煩雑になるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような観点から創案されたものであり、作業工数を減らすことができる既設舗装体の改修方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決するために、本発明は、既設舗装体の上に排水性舗装体を形成する既設舗装体の改修方法であって、前記既設舗装体を加熱する加熱工程と、加熱された既設舗装体の上に、アスファルト混合物を敷設する敷設工程と、を含み、前記敷設工程では、加熱された既設舗装体の熱により前記アスファルト混合物中のアスファルトが垂れて前記アスファルト混合物の下層に不透水層が形成され、前記不透水層の上に排水機能層が形成されることを特徴とする。
【0008】
かかる方法によれば、敷設工程でアスファルト混合物を敷設するだけで、不透水層を形成することができるため、従来行っていた散布工程を省略することができ、作業工数を減らすことができる。
【0009】
また、前記アスファルト混合物のアスファルト量は、アスファルト混合物の付着試験により求められた前記排水機能層の最適アスファルト量よりも多く含まれていることが好ましい。また、前記アスファルト量は、前記最適アスファルト量(%)に0.1〜1.0%加算された値に設定されていることが好ましい。
【0010】
かかる方法によれば、アスファルト混合物中のアスファルトが垂れやすくなり、より確実に不透水層を形成することができる。
【0011】
また、前記加熱工程と前記敷設工程の間に、前記既設舗装体の加熱された表層を掻きほぐす掻きほぐし工程を含むことが好ましい。
【0012】
かかる方法によれば、既設舗装体と新規のアスファルト混合物との接着性を向上させることができる。
【0013】
また、前記既設舗装体上を走行するための車両本体と、前記既設舗装体の表層を加熱する加熱装置と、加熱された前記既設舗装体の表層を掻きほぐす掻きほぐし装置と、アスファルト混合物を前記車両本体の後部側へ搬送する搬送装置と、を備えたロードヒータ車を用い、前記加熱工程と前記掻きほぐし工程を前記ロードヒータ車で行うことが好ましい。
【0014】
かかる方法によれば、ロードヒータ車一台で加熱工程と掻きほぐし工程を行うことができるため、作業効率を高めることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の既設舗装体の改修方法によれば、作業工数を減らすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第一実施形態に係る既設舗装体の改修方法を示す模式断面図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る新設舗装体を示す模式断面図である。
【図3】本発明の第二実施形態に係る既設舗装体の改修方法を示す図であって、(a)は加熱工程及び掻きほぐし工程、(b)は敷設工程を示す。
【図4】本発明の第二実施形態に係る新設舗装体を示す模式断面図である。
【図5】本発明の変形例に係るロードヒータ車を示す側面図である。
【図6】変形例に係るロードヒータ車を示す平面図である。
【図7】図5に示すロードヒータ車の掻きほぐし装置を示す部分拡大側面図である。
【図8】図6に示すロードヒータ車の掻きほぐし装置を示す部分拡大平面図である。
【図9】掻きほぐし装置を構成する掻きほぐし部材を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図10】変形例に係るロードヒータ車を施工編成に組み込んだ一例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第一実施形態]
本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。第一実施形態に係る既設舗装体の改修方法は、加熱工程と、敷設工程とを行う。本実施形態に係る既設舗装体の改修方法では、新設された舗装体が排水性舗装体となるように施工する。
【0018】
加熱工程では、図1に示すように、既設舗装体Rの路面Rsを加熱装置2で加熱する。既設舗装体Rの表層には、加熱されて温度が高くなった加熱層Raが所定の厚さで形成される。加熱温度は100〜150℃に設定するのが好ましい。100℃未満であると既設舗装体Rが十分に加熱されないため、後記する敷設工程の際にアスファルトの下方への移動が促進され難くなる。一方、150℃を超えると既設舗装体Rのアスファルトが変性して既設舗装体Rに悪影響を与える可能性がある。
【0019】
敷設工程では、図1に示すように、加熱層Raの上に新規のアスファルト混合物Cを敷設する。敷設する装置は特に制限されないが、本実施形態ではホッパAhとスクリードAkとを備えたアスファルトフィニッシャAを用いる。ホッパAhには、プラント等で予め配合されたアスファルト混合物Cが貯留されている。スクリードAkは、ホッパAhから供給されたアスファルト混合物Cを所定の厚さで敷き均す装置である。
【0020】
図2は、本発明の第一実施形態に係る新設舗装体を示す模式断面図である。図2は、敷設工程を行った直後の新設舗装体U1を示している。アスファルト混合物Cは、図2に示すように、ポーラスアスファルト混合物であって、骨材Caと、アスファルトCbと、添加剤とで構成されている。骨材Caは例えば6号砕石、細目砂及び石粉の混合物を用いている。骨材Caの配合割合は交通状況等によって適宜設定されるが、本実施形態では、例えば、6号砕石85.5%、細目砂9.5%及び石粉5.0%に設定されている。
【0021】
アスファルトCbは、ストレートアスファルト、ポリマー改質アスファルトII型又はポリマー改質アスファルトH型から適宜選択して用いられる。アスファルトCbの配合量等は交通状況等によって適宜設定されるが、本実施形態では、例えば、アスファルト量が4.8%、密度が1.977g/cm、空隙率が20.8%、安定度が7.08kN、製造時のアスファルト温度が170℃、製造時の骨材の加熱温度が195℃、製造時のアスファルト混合物の温度が170℃に設定されている。
【0022】
前記したアスファルト量は、アスファルト混合物Cの全量に対する質量百分率で表されている。ここで、最適アスファルト量は、アスファルト混合物の付着試験(通称「ダレ試験」)で決定される。ダレ試験は、「舗装試験法便覧別冊(日本道路協会出版」に則り試験を実施する。
【0023】
ダレ試験では、具体的には、アスファルト混合物のアスファルト量を4.0〜6.0%の範囲で0.5%刻みに5点ほど設定し、アスファルト混合物の各供試体に対するアスファルトのダレ量を求める。ダレ量は、養生器に所定の厚さで敷設したアスファルト混合物を一定温度の乾燥炉で所要時間加熱養生した後、ダレまたは付着によって損失したアスファルト質量で求められる。養生器具は、一般にバットを用いる。ダレ量は、具体的には、下記の式(1)で求められる。
ダレ量(%)=(バットに付着したアスファルトの質量(g))/(試験前の供試体質量(g))×100・・・(1)
【0024】
ダレ試験では、アスファルトのダレ量とアスファルト量の関係曲線における変曲点を最大アスファルト量としている。最大アスファルト量では、アスファルト混合物が高温度で静的に保持することができる。求められた最大アスファルト量が排水機能層における「最適アスファルト量」として設定される。
【0025】
敷設工程の際には、既設舗装体Rの表層が既設舗装体Rの他の部分よりも温度が高い加熱層Raになっている。そのため、敷設されたアスファルト混合物CのアスファルトCbにその熱が伝達してアスファルトCbが垂れやすくなる。つまり、加熱層Raの熱によって、アスファルトCbの下方への移動が促進される。これにより、アスファルト混合物Cの最下層に、垂れたアスファルトCbが溜まるとともに時間の経過によりアスファルトCbが硬化して所定の厚さの不透水層Sが形成される。不透水層Sの上には、連続空隙を備えた排水機能層Tが形成される。
【0026】
このようにして形成された新設舗装体U1は、下層側から既設舗装体Rと、不透水層Sと、排水機能層Tとで構成される。排水機能層Tは、連続空隙を備えているため水を下方に通すことができる。また、不透水層Sは、水を通さず、図示しない排水溝へ水を導くようになっている。
【0027】
以上説明した本実施形態に係る既設舗装体の改修方法によれば、加熱された既設舗装体Rの熱によりアスファルト混合物C中のアスファルトCbが垂れてアスファルト混合物Cの下層に不透水層Sが形成される。つまり、敷設工程でアスファルト混合物Cを敷設するだけで不透水層Sを形成することができるため、作業工数を減らすことができる。
【0028】
また、従来の既設舗装体の改修方法では、散布工程でアスファルト乳剤等を散布して不透水層を形成していたが、本発明ではこの工程が不用になるため、作業の省力化が図れるとともに材料費も抑えることができる。
【0029】
本実施形態では、アスファルト量を「最適アスファルト量」に設定したが、アスファルト量は、最適アスファルト量よりも多く含まれていてもよい。具体的には、アスファルトCbは、最適アスファルト量よりも0.1〜1.0%多く含まれていてもよい。例えば、本実施形態のようにダレ試験によって最適アスファルト量が4.8%と算出された場合は、この値に0.1〜1.0%加算して、実際のアスファルト量を4.9〜5.8%に設定してもよい。このようにすれば、アスファルトCbが垂れやすくなり、より確実に不透水層Sを形成することができる。加算する値を1.0%より大きくすると排水機能層Tが撓みやすくなったり、空隙率が小さくなったりするため好ましくない。
【0030】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態では、掻きほぐし工程を行う点で第一実施形態と相違する。本実施形態に係る既設舗装体の改修方法では、加熱工程と、掻きほぐし工程と、敷設工程とを行う。加熱工程は第一実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0031】
掻きほぐし工程では、図3に示すように、掻きほぐし装置3を用いて加熱層Raの一部又は全部を掻きほぐす。掻きほぐす厚さは、例えば10〜15mmに設定する。掻きほぐし工程によって、既設舗装体Rの表層には、既設舗装体Rが細かな粒状に砕かれた掻きほぐし層Rbが形成される。掻きほぐし装置3は既設舗装体Rの表層を切削可能であればどのような装置であってもよい。人力により既設舗装体Rを掻きほぐしてもよい。
【0032】
敷設工程では、第一実施形態と同様の要領で掻きほぐし層Rbの上にアスファルト混合物Cを所定の厚さで敷設する。掻きほぐし層Rbは、加熱工程によって加熱された部分であるため、敷設されたアスファルト混合物CのアスファルトCbにその熱が伝達してアスファルトCbが垂れやすくなる。つまり、掻きほぐし層Rb(加熱層Ra)の熱によって、アスファルトCbの下方への移動が促進される。本実施形態では、掻きほぐし工程によって、掻きほぐし層Rbが形成されているため、この掻きほぐし層Rb及びアスファルト混合物Cの最下層に垂れたアスファルトCbが浸透するとともに時間の経過により硬化して所定の厚さの不透水層Sが形成される。不透水層Sの上には、連続空隙を備えた排水機能層Tが形成される。
【0033】
このようにして形成された新設舗装体U2は、下層側から既設舗装体Rと、不透水層Sと、排水機能層Tとで構成されている。新設舗装体U2によっても第一実施形態と同様の効果を得ることができる。また、掻きほぐし工程を行うことにより、既設舗装体Rと新規のアスファルト混合物Cとがなじみやすくなり、既設舗装体Rと新規のアスファルト混合物とCの接着性を向上させることができる。
【0034】
[変形例]
次に、本発明の変形例について説明する。本発明の既設舗装体の改修方法においては、使用する機械を限定するものではないが、変形例では、前記した加熱工程と掻きほぐし工程を一台で行うことができるロードヒータ車を用いる場合を例示する。まずは、ロードヒータ車について詳細に説明する。方向については、ロードヒータ車の前後、左右(幅方向)、上下を基準として説明する。
【0035】
図5は本発明の変形例に係るロードヒータ車を示す側面図であり、図6は変形例に係るロードヒータ車を示す平面図である。ロードヒータ車Vは、図5に示すように、道路(既設舗装体)Rの路面Rs上を走行するためのロードヒータ本体(車両本体)1と、加熱装置2と、掻きほぐし装置3と、搬送装置4と、を主に備えて構成されている。
【0036】
ロードヒータ本体1は、図5に示すように、既設舗装体Rの路面Rsを走行するための左右二対の前輪11,11…及び左右一対の後輪12,12と、この後輪12を駆動するためのエンジン(図示省略)と、ハンドルなどの操作装置13と、作業者が着座するための運転席14と、を主に備えている。
【0037】
本変形例では、前輪11が操向輪として構成されるとともに、後輪12が駆動輪として構成されている。操作装置13及び運転席14は、図5及び図6に示すように、ロードヒータ本体1の上部の右前方に配設されている。
【0038】
搬送装置4は、アスファルト混合物Cを、後方に配置されるアスファルトフィニッシャAへ搬送するための装置である(図10参照)。搬送装置4は、ダンプトラックDから受け取ったアスファルト混合物Cを一時的に貯留するホッパ41と、ホッパ41に貯留されたアスファルト混合物Cを、アスファルトフィニッシャAに搬送するバーフィーダ42と、から構成されている。
【0039】
ホッパ41は、図5及び図6に示すように、下面の中央部41a及び上面が開口した略箱状を呈し、ロードヒータ本体1の前方部分に配設されている。
【0040】
バーフィーダ42は、図5に示すように、前方から後方に向かうにつれて上方に傾斜し、ホッパ41の下面の中央部41aからアスファルトフィニッシャAのホッパAhの上方(図10参照)に亘って配設されている。すなわち、バーフィーダ42の前端側(一端側)は、ホッパ41に連結され、後端側(他端側)が、ロードヒータ本体1の後部1bより後方に向かって張り出している。バーフィーダ42は、ホッパ41に貯留されたアスファルト混合物Cを、後方に搬送して後端部42aからアスファルトフィニッシャAのホッパAhに投下(落下)するように構成されている。
【0041】
加熱装置2は、表層を加熱するための装置であり、図6に示すように、中央部加熱装置21(図6では一部のみ図示)と、一対の側部加熱装置22,22と、ベーパライザ23と、複数のガスボンベ24,24…と、から構成されている。
【0042】
中央部加熱装置21は、アスファルト混合物Cが敷き均される表層の幅方向中央部を加熱するための装置であり、図示しない支持部材を介して、ロードヒータ本体1の下部に沿って取り付けられている。中央部加熱装置21は、ガスを燃料とするガス赤外線ヒータHを、幅方向及び前後方向に複数並設されて構成されている。
【0043】
一対の側部加熱装置22,22は、図5及び図6に示すように、アスファルト混合物Cが敷き均される表層の幅方向側部を加熱するための装置であり、支持部材22a,22aを介して、ロードヒータ本体1の側部1a,1aに取り付けられている。側部加熱装置22は、ガスを燃料とするガス赤外線ヒータHを、幅方向及び前後方向に複数並設されて構成されている。
【0044】
なお、本変形例の中央部加熱装置21及び側部加熱装置22は、図5及び図6に示すように、前輪11と後輪12の間に配設され、ガス赤外線ヒータHから輻射式に放射される遠赤外線によって、表層を加熱するように構成されている。本変形例では、図6に示すように、ロードヒータ本体1の上部の左前方に配設された温度調節装置25によって、ガス赤外線ヒータHから放射される遠赤外線の温度を、調節できるように構成されている。そして、表層の加熱温度は、温度調節装置25の遠赤外線の温度設定、施工速度及びガス圧などを適宜調節して、100〜150℃程度に設定される。換言すると、本変形例では、加熱装置2と掻きほぐし装置3の距離が近くなることにより、表層の熱損失を低減することができるため、表層の熱損失分を考慮して、加熱温度を高めに設定する必要がなくなり、過加熱にならない程度の適温に、表層の加熱温度を設定することができる。したがって、過加熱による既設舗装体Rの表層の劣化を軽減することができる。
【0045】
また、道路幅の変化に対しては、側部加熱装置22を取り外したり、中央部加熱装置21及び/又は側部加熱装置22の幅方向の列数を増減したりすることで対応でき、あるいは、ロードヒータ本体1の側部1aに対して、支持部材22aを上下に回動可能に取り付け、側部加熱装置22の上面がロードヒータ本体1の側部1aに対向するように折り畳むように構成することで対応できる。
【0046】
ベーパライザ23は、気化熱によって凍ったガスボンベ24を温水で温める装置である。なお、本変形例のベーパライザ23は、ガスボンベ24の下部側が浸かる程度にガスボンベ収容部26内に入れられた水と、当該水を下側から加熱するヒータと、から構成される。
【0047】
ガスボンベ24,24・・・は、中央部加熱装置21及び側部加熱装置22に供給される高圧の液化ガスを貯留するための装置であり、図5及び図6に示すように、ロードヒータ本体1の上部の両側方に沿って設けられたガスボンベ収容部26に収容されている。ガスボンベ24は、図示しないガス供給管を介して、各ガス赤外線ヒータHに接続されている。そして、ガスボンベ24から送出された液化ガスは、各ガス赤外線ヒータHに供給されるようになっている。
【0048】
図7は、図5に示すロードヒータ車の掻きほぐし装置を示す部分拡大側面図、図8は、図6に示すロードヒータ車の掻きほぐし装置を示す部分拡大平面図である。
【0049】
掻きほぐし装置3は、加熱装置2で加熱された表層を掻きほぐすための装置であり、図6に示すように、中央部掻きほぐし装置31と、当該中央部掻きほぐし装置31に対して走行方向(後方)に位置をずらして配設された一対の側部掻きほぐし装置32,32と、から構成されている。掻きほぐし装置3は、図7に示すように、後輪12よりも後方に配設され、バーフィーダ42の後端側の下方に不可避的に形成されるデッドスペースWを利用して設けられている。掻きほぐす深さは、表層の加熱温度、施工速度、掻きほぐし装置3の自重及び後記する弾性部材36の付勢力などを適宜調整して、約10〜20mm程度に設定される。
【0050】
中央部掻きほぐし装置31は、中央部加熱装置21で加熱された表層の幅方向中央部を掻きほぐすための装置であり、図7及び図8に示すように、幅方向に延在する支持部材31aと、幅方向に延在する軸部材31bと、支持部材31a及び軸部材31bの両端部が固定される一対のサイドプレート31c,31cと、一対のサイドプレート31c,31c間に配設され、幅方向に複数並設された掻きほぐし部材33,33・・・と、から構成されている。
【0051】
支持部材31aは、図7に示すように、中空四角形状を呈し、弾性部材36を支持するとともに、掻きほぐし装置3とロードヒータ本体1とを連結するための部材である。支持部材31aは、掻きほぐし装置3を上下に昇降する油圧シリンダ5及び油圧シリンダ5の上下移動を案内するガイド部材6を介して、ロードヒータ本体1の本体フレームに取着された枠体7に取り付けられている。
【0052】
支持部材31aは、前面に取着された取付部材31dを介して、油圧シリンダ5の先端と連結され、上面に取着された連結部材31eを介して、ガイド部材6の先端と連結されている。油圧シリンダ5及びガイド部材6は、枠体7の後面に取着された保持部材7aに挿嵌され、油圧シリンダ5の基端が取付部材5aを介して、枠体7の後面に固定されている。
【0053】
なお、施工時以外のとき(例えば、施工現場までの運搬時や第一実施形態のように掻きほぐし工程を行わないときなど)には、油圧シリンダ5を作動させて、掻きほぐし装置3を上昇させることで、路面Rsと掻きほぐし装置3とが接触するのを回避し、掻きほぐし装置3の損傷を防止することができる。
【0054】
軸部材31bは、図7及び図8に示すように、円柱状を呈し、一対のサイドプレート31c,31cを介して、支持部材31aと連結されている。
【0055】
図9は、掻きほぐし装置を構成する掻きほぐし部材を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。掻きほぐし部材33は、図9(a)及び(b)に示すように、アーム部材34と、挿入部材35と、弾性部材36と、から構成されている。
【0056】
アーム部材34は、図9(a)に示すように、弾性部材36の付勢力を受けて、斜め下方に向かって回転するとともに、挿入部材35を支持するための部材である。本変形例では、図8に示すように、長尺のアーム部材34と、短尺のアーム部材34と、が幅方向に沿って交互に配列されている。アーム部材34の先端には、図9に示すように、挿入部材35が取り付けられている。
【0057】
挿入部材35は、弾性部材36の付勢力により、表層内に挿入される(刺し入れられる)部材である。そして、挿入部材35が表層内に挿入されつつ、ロードヒータ車Vを走行することにより、挿入部材35で表層を掻きほぐすことができる。
【0058】
本変形例の挿入部材35にはビットが取り付けられている。ビットは、上側から下側に向かうにつれて縮径するように形成され、先端が尖るように形成されている。このような構成により、挿入部材35が表層内に挿入し易くなる。
【0059】
アーム部材34には、略円弧状の切欠部34aが切り欠いて形成されている。アーム部材34は、切欠部34aが円筒部34bの外周面に嵌めこまれた状態で、円筒部34bに一体的に固定されている。円筒部34bは、軸部材31bに対して回動可能に環装(挿通)され、その外周面には、突部34cが突設されている。
【0060】
突部34cとアーム部材34との間には、アーム部材34を補強するための補強部34dが介設されている。補強部34dは、突部34c及びアーム部材34に一体的に固定されている。突部34cを挟んで補強部34dと反対側には、円柱状の被係合部34eが設けられている。
【0061】
被係合部34eは、弾性部材36の他端部36bに当接(接触)する部材であり、幅方向に延在して、突部34cに一体的に固定されている。
【0062】
弾性部材36は、アーム部材34を介して、挿入部材35を、表層に向かって(斜め下方に向かって、図9の時計方向に向かって)付勢する部材である(図9(a)の仮想線参照)。本変形例の弾性部材36は、従来公知のコイルバネで構成され、一端部36aが支持部材31aに挿通された状態で固定され(図7参照)、他端部36bが、被係合部34eに当接している。
【0063】
図7及び図8に戻り、側部掻きほぐし装置32は、側部加熱装置22で加熱された表層の幅方向側部を掻きほぐすための装置であり、幅方向に延在する中空四角形状の支持部材32aと、幅方向に延在する円柱状の軸部材32bと、支持部材32a及び軸部材32bが固定される一対のサイドプレート32c,32cと、サイドプレート32c,32c間に配設され、幅方向に複数並設された掻きほぐし部材33,33・・・と、から構成されている。
【0064】
なお、側部掻きほぐし装置32の構成は、中央部掻きほぐし装置31の構成と同一であるため、その説明を省略し、以下の説明においては中央部掻きほぐし装置31と側部掻きほぐし装置32との連結構造を中心に説明する。また、側部掻きほぐし装置32,32は、左右対称となっているため、以下の説明においては進行方向左側に位置する側部掻きほぐし装置32のみを説明し、進行方向右側の側部掻きほぐし装置32の説明は省略することとする。
【0065】
図8に示すように、側部掻きほぐし装置32の支持部材32aの一端部は、幅方向内側に位置するサイドプレート32cより内方に向かって延出しており、当該延出部分が幅方向に離間配置された一対の連結プレート37,37に固定されている。連結プレート37には、中央部掻きほぐし装置31のサイドプレート31cに両端部が固定された連結軸部材38が挿通されている。つまり、中央部掻きほぐし装置31と側部掻きほぐし装置32は、連結プレート37及び連結軸部材38を介して、互いに連結されている。
【0066】
連結プレート37は、図7の仮想線に示すように、連結軸部材38に対して上下に回動可能に連結されている。道路幅の変化に対しては、側部掻きほぐし装置32を左右に移動させる図示しない油圧シリンダを作動させて、側部掻きほぐし装置32の位置を変更することで対応できる。
【0067】
なお、道路幅の変化に対しては、側部掻きほぐし装置32を取り外したり、中央部掻きほぐし装置31及び/又は側部掻きほぐし装置32の支持部材31a及び軸部材31bの長さを調節し、かつ掻きほぐし部材33の数を増減したりすることによっても対応でき、あるいは、連結プレート37を上方に向かって回動させ、側部掻きほぐし装置32,32を既設舗装体Rから離間させることによっても対応できる。
【0068】
次に、図10を参照して、変形例に係るロードヒータ車Vを使用して、既設舗装体Rの表層を改修する方法について説明する。ここでは、掻きほぐし工程を行う第二実施形態に係る既設舗装体の改修方法について説明する。図10は変形例に係るロードヒータ車を施工編成に組み込んだ一例を示す側面図である。
【0069】
本変形例では、進行方向前側から、ダンプトラックD、ロードヒータ車V、アスファルトフィニッシャA、マダカムローラM、タイヤローラNの順に施工編成して、既設舗装体Rの表層を改修する場合について説明するが、ロードヒータ車Vを使用した施工編成はこれに限定されるものではない。
【0070】
はじめに、改修を行う既設舗装体Rの路面Rs上に、ダンプトラックD、ロードヒータ車V、アスファルトフィニッシャA、マダカムローラM及びタイヤローラNを、この順序で配置する。続いて、ロードヒータ車Vを前進させて、ダンプトラックDとともに走行させる。
【0071】
そして、ロードヒータ車Vを走行させながら、加熱装置2によって既設舗装体Rの表層を加熱し(加熱工程)、掻きほぐし装置3によって加熱された表層を掻きほぐす(掻きほぐし工程)。
【0072】
掻きほぐし装置3の挿入部材35が、弾性部材36の付勢力により、加熱されて軟化した表層内に挿入される。そして、挿入部材35が表層内に挿入されつつ、ロードヒータ車Vを走行することにより、表層が挿入部材35で掻きほぐされる。
【0073】
また、ロードヒータ車Vを走行させながら、ダンプトラックDからホッパ41へアスファルト混合物Cを投入する(敷設工程)。アスファルト混合物Cは、排水機能層T(図4参照)を形成するポーラスアスファルト混合物を用いる。アスファルト混合物Cのアスファルト量は、予め排水機能層Tにおける「最適アスファルト量」と同等に設定されているか、又は、「最適アスファルト量」よりも多く設定されている。
【0074】
続いて、バーフィーダ42によって、ホッパ41に投入されたアスファルト混合物Cを後方に搬送して、後端部42aからアスファルトフィニッシャAのホッパAhへ投入(投下)する。
【0075】
そして、アスファルトフィニッシャAによって、掻きほぐされた表層上に、アスファルト混合物Cを投入するとともに、敷き均す(20〜30mm程度の厚さに敷き均す)。続いて、マダカムローラM及びタイヤローラNによって、アスファルト混合物C及び表層を転圧して締め固める。
【0076】
ロードヒータ車Vを用いる場合であっても、図4に示すように、前記した第二実施形態と同様の新設舗装体U2が形成される。掻きほぐし層Rbは、加熱装置2によって加熱された部分であるため、敷設されたアスファルト混合物CのアスファルトCbにその熱が伝達してアスファルトCbが垂れやすくなる。つまり、掻きほぐし層Rb(加熱層Ra)の熱によって、アスファルトCbの下方への移動が促進される。本実施形態では、掻きほぐし装置3によって、掻きほぐし層Rbが形成されているため、この掻きほぐし層Rb及びアスファルト混合物Cの最下層に垂れたアスファルトCbが浸透して所定の厚さの不透水層Sが形成される。
【0077】
不透水層Sの上には、連続空隙を備えた排水機能層Tが形成される。このようにして形成された新設舗装体U2は、下層側から既設舗装体Rと、不透水層Sと、アスファルト混合物Cで形成された排水機能層Tとで構成されている。
【0078】
本変形例に係るロードヒータ車Vによっても、第二実施形態と同様の効果を奏することができる。また、ロードヒータ車Vによれば、加熱装置2と掻きほぐし装置3とを備えているため、加熱工程と掻きほぐし工程を一台の機械で行うことができる。これにより、例えば第二実施形態のように掻きほぐし工程を行う場合は、改修作業を容易に行うことができる。なお、前記した第一実施形態のように掻きほぐし工程を行わない場合は、油圧シリンダ5を作動させて、掻きほぐし装置3を上昇させて路面Rsから掻きほぐし装置3を退避させておけばよい。
【0079】
また、ロードヒータ車Vによれば、掻きほぐし装置3をロードヒータ車Vに搭載することにより、後続の施工機械に、従来のリミキサより小型の通常の舗装工事に用いるアスファルトフィニッシャAなどを使用することが可能となる。また、従来の掻きほぐし装置は、外周面に沿ってビットが取り付けられたロータを、モータの駆動力により回転させて既設舗装体Rの表層を掻きほぐす構成としていたが、本変形例の掻きほぐし装置3は、弾性部材36の付勢力(弾性力)を利用して既設舗装体Rの表層を掻きほぐす構成としたことにより、掻きほぐし装置3を駆動させるためのモータが不要となるため、掻きほぐし装置3の構造が簡素化される。そのため、掻きほぐし装置3をロードヒータ車Vに搭載しても、ロードヒータ車Vが大型化せずに済む。
【0080】
特に、本変形例では、掻きほぐし装置3が、バーフィーダ42の後端側の下方に不可避的に形成されるデッドスペースWに配設されているため、ロードヒータ車Vの全長が従来のロードヒータ車の全長と略同一になる。つまり、本変形例によれば、路上表層再生方法を行う際に、本変形例のロードヒータ車Vを施工編成に組み入れることによって、大型な施工機械(例えば、リミキサなど)を使用せずに済むため、施工距離を縮小するとともに、運搬費などの施工コストの低減を図ることができる。
【0081】
また、ロードヒータ車Vが、既設舗装体Rの表層を加熱するための加熱装置2と、加熱装置2で加熱された表層を掻きほぐすための掻きほぐし装置3と、を備えることにより、加熱装置2と掻きほぐし装置3の距離が近くなり、加熱作業を行ってから迅速に掻きほぐし作業を行うことができる。そのため、表層が外気により冷却される前に、掻きほぐし作業を遂行することが可能となり、表層の熱損失を低減することができる。したがって、表層の熱損失分を考慮して、加熱温度を高めに設定する必要がなくなるため、表層の過加熱を抑制することが可能となり、ひいては、過加熱による既設舗装体Rの表層の劣化を軽減することができる。
【0082】
そして、本変形例では、加熱装置2と掻きほぐし装置3の距離が近くなり、表層がより軟化している状態で掻きほぐし作業を行えるので、ロータリ式の掻きほぐし装置に比較して、簡易なバネ式の掻きほぐし装置3を用いることが可能となり、ひいては、掻きほぐし装置3をロードヒータ車Vに搭載しても、ロードヒータ車Vが大型化せずに済むことになる。
【0083】
さらに、本変形例では、アスファルトフィニッシャAがダンプトラックDを直接押しながら施工しないため、アスファルトフィニッシャAへの負荷が軽減され、アスファルトフィニッシャAの施工速度を安定させることができる。また、バーフィーダ42でアスファルト混合物Cを後方に搬送して、後端部42aからアスファルトフィニッシャAのホッパAhへ投入することによって、ホッパAh内への材料供給量を一定に保つことができるため、アスファルトフィニッシャAの前後の重量バランス(前後の重心)を安定させることができるとともに、掻きほぐされた表層上に、アスファルト混合物Cを投入する量(材料撒き出し量)を安定させることができる。したがって、アスファルトフィニッシャAの施工速度、前後の重量バランス及びアスファルト混合物Cを投入する量を安定させることができるため、敷き均し面の平坦性が向上する。
【0084】
以上、本発明について、好適な変形例について説明したが、本発明は前記変形例に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。例えば、本変形例では、ガス赤外線ヒータHを用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、バーナーや熱風器など他の加熱機器を用いて加熱装置2を構成してもよい。
【0085】
また、本変形例では、掻きほぐし装置3を、中央部掻きほぐし装置31と一対の側部掻きほぐし装置32,32とから構成したが、これに限定されるものではなく、単一の装置で表層の幅方向中央部及び側部を掻きほぐせるように構成してもよい。すなわち、側部掻きほぐし装置32,32を省略し、中央部掻きほぐし装置31を幅方向両側部まで延在させてもよい。
【0086】
また、本変形例では、挿入部材35と弾性部材36との間に、アーム部材34、円筒部34b、突部34c、補強部34d及び被係合部34eを設けたが、弾性部材36の付勢力を挿入部材35に伝達可能であれば、いかなる構成であってもよい。
【0087】
また、本変形例では、長さの異なるアーム部材34を幅方向に沿って交互に配列したが、これに限定されるものではなく、長さの同じアーム部材34を幅方向に沿って配列してもよい。
【0088】
また、本変形例では、補強部34d及び被係合部34eを備えたが、これに限定されるものではなく、補強部34d及び被係合部34eを省略してもよい。
【0089】
また、本変形例では、挿入部材35をビットで構成したが、これに限定されるものではなく、表層内に挿入可能な剛性を有すれば、いかなる構成であってもよい。
【0090】
さらに、本変形例では、弾性部材36をコイルバネで構成したが、これに限定されるものではなく、挿入部材35を表層に向かって付勢することが可能であれば、いかなる構成であってもよい。
【符号の説明】
【0091】
1 ロードヒータ本体(車両本体)
2 加熱装置
3 掻きほぐし装置
4 搬送装置
C アスファルト混合物
Ca 骨材
Cb アスファルト
R 既設舗装体
Ra 加熱層
Rb 掻きほぐし層
Rs 路面
S 不透水層
T 排水機能層
V ロードヒータ車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
既設舗装体の上に排水性舗装体を形成する既設舗装体の改修方法であって、
前記既設舗装体を加熱する加熱工程と、
加熱された既設舗装体の上に、アスファルト混合物を敷設する敷設工程と、を含み、
前記敷設工程では、加熱された既設舗装体の熱により前記アスファルト混合物中のアスファルトが垂れて前記アスファルト混合物の下層に不透水層が形成され、前記不透水層の上に排水機能層が形成されることを特徴とする既設舗装体の改修方法。
【請求項2】
前記アスファルト混合物のアスファルト量は、アスファルト混合物の付着試験により求められた前記排水機能層の最適アスファルト量よりも多く含まれていることを特徴とする請求項1に記載の既設舗装体の改修方法。
【請求項3】
前記アスファルト量は、前記最適アスファルト量(%)に0.1〜1.0%加算された値に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の既設舗装体の改修方法。
【請求項4】
前記加熱工程と前記敷設工程の間に、前記既設舗装体の加熱された表層を掻きほぐす掻きほぐし工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の既設舗装体の改修方法。
【請求項5】
前記既設舗装体上を走行するための車両本体と、
前記既設舗装体の表層を加熱する加熱装置と、
加熱された前記既設舗装体の表層を掻きほぐす掻きほぐし装置と、
アスファルト混合物を前記車両本体の後部側へ搬送する搬送装置と、を備えたロードヒータ車を用い、
前記加熱工程と前記掻きほぐし工程を前記ロードヒータ車で行うことを特徴とする請求項4に記載の既設舗装体の改修方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−87434(P2013−87434A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226351(P2011−226351)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(390002185)大成ロテック株式会社 (90)
【Fターム(参考)】