説明

日焼け止め化粧料

【課題】無機紫外線散乱剤配合によって奏される日焼け止め化粧料の紫外線防御効果を有効に発揮させる技術を開発することにある。すなわち、日焼け止め化粧料に配合される無機紫外線散乱剤配合によってもたらされる日焼け止め化粧料の紫外線防御効果を処方の組み立てによって向上させることを目的とする。
【解決手段】疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤、管状塩基性炭酸マグネシウム及び油分を配合することを特徴とする日焼け止め化粧料及びその製造方法。さらに、疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤及び油分を含有したSPF値を有する日焼け止め化粧料に、管状塩基性炭酸マグネシウムを配合して前記SPF値を上昇させる方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線防御効果を有する日焼け止め用の化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
無機紫外線散乱剤を配合した日焼け止め化粧料は肌に塗布することにより、肌表面で紫外線を防御する効果を有する。従来の前記無機紫外線散乱剤としては、一般に微粒子金属酸化物が用いられている。無機紫外線散乱剤は、通常屈折率が高いため透明性が低く、該無機紫外線散乱剤を多量に配合した化粧料の塗布によって肌の白さが気になったり、また肌へ塗布した際にきしみやざらつき等が生じることが見られている。
したがって、無機紫外線散乱剤の配合量を抑えても充分な紫外線防御効果が得られるように、無機紫外線散乱剤配合による紫外線防御効果をより有効に引き出す技術開発が行われてきた。
【0003】
この開発には、従来から、例えば、分散剤の配合や、無機紫外線散乱剤の表面処理等により、無機紫外線散乱剤の化粧料中における分散性を上げる技術によって解決を図ろうとしているが、十分な効果が得られていない。
また、最近、板状ヒドロキシアパタイト及び無機紫外線遮蔽剤を含有する日焼け止め化粧料(特許文献1参照)が提案されているが、効果が十分でない。
【0004】
一方、管状塩基性炭酸マグネシウムを化粧料に配合することについては、皮脂中の脂肪酸の種類を問わず固定化することができ、種々の原因による化粧崩れに対する防止効果に優れた化粧料(特許文献2参照)、高温において安定性を保持し、きしみ感を有さない、かつ伸び広がりのよい化粧料用油性ゲル状組成物及びそれを含む化粧料(特許文献3参照)、化粧料を塗布した際の「のび」、「なめらかさ」、「べたつきのなさ」等の使用感に優れ、落下強度、保存安定性にも優れる油性固型化粧料(特許文献4参照)、微粒子を管状塩基性炭酸マグネシウム調製中の管状凝集粒子の形成過程で添加して得られる、前記微粒子が管状凝集粒子内部、特に内壁に固定化されて内包された微粒子内包複合管状塩基性炭酸マグネシウムを含有する医薬又は化粧料(特許文献5参照)等が知られているが、無機紫外線散乱剤含有化粧料中に管状塩基性炭酸マグネシウムを添加して無機紫外線散乱剤による紫外線防御効果を向上させる技術に応用されることについては知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−155249号公報
【特許文献2】特開2006−96706号公報
【特許文献3】特開2006−124369号公報
【特許文献4】特開2005−220058号公報
【特許文献5】特開2004−338995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、無機紫外線散乱剤配合によって奏される日焼け止め化粧料の紫外線防御効果を有効に発揮させる技術を開発することにある。すなわち、日焼け止め化粧料に配合される無機紫外線散乱剤配合によってもたらされる日焼け止め化粧料の紫外線防御効果を処方の組み立てによって向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、無機紫外線散乱剤を配合した日焼け止め化粧料において、無機紫外線散乱剤として疎水化処理された疎水性の微粒子金属酸化物を用いて、管状塩基性炭酸マグネシウムとともに配合することにより、無機紫外線散乱剤配合によってもたらされる本来のSPF値が上昇し、紫外線防御効果が有効に発揮され、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、第一発明は、疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤、管状塩基性炭酸マグネシウム及び油分を配合することを特徴とする日焼け止め化粧料である。
【0009】
また、第二発明は、前記金属酸化物の一次粒子の平均粒子径が1〜100nmである前記日焼け止め化粧料である。
【0010】
また、第三発明は、前記金属酸化物が酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化セリウムからなる群から選ばれた1種又は2種以上である前記日焼け止め化粧料である。
【0011】
また、第四発明は、前記日焼け止め化粧料において、油分中に疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤及び管状塩基性炭酸マグネシウムをそれぞれ配合することを特徴とする日焼け止め化粧料の製造方法である。
【0012】
また、第五発明は、疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤及び油分を含有したSPF値を有する日焼け止め化粧料に、管状塩基性炭酸マグネシウムを配合して前記SPF値を上昇させる方法である。
【0013】
本発明において、SPF(sun protection factor)とは、紫外線のうち、肌がヒリヒリと赤くなるような炎症(サンバーン)をひき起こす傾向の強いUVB波を遮断する効果の程度を表す指標、すなわちUVB防御指数であり、皮膚が紫外線を浴びはじめてから赤い斑点が生じはじめるまでの時間を何倍に引き延ばすことができるかを表したものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の日焼け止め化粧料は、疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤を管状塩基性炭酸マグネシウムとともに配合することにより、無機紫外線散乱剤の配合による紫外線防御効果を有効に発揮させることができ、日焼け止め化粧料として化粧品分野に応用される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態について詳述する。
【0016】
本発明において用いられる疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤は、通常化粧料に配合されるものを用いることができる。該疎水性微粒子金属酸化物は、疎水化処理剤によって疎水化処理された疎水性微粒子金属酸化物である。
【0017】
前記疎水化処理剤としては、特に限定されるものではなく、従来公知のものが用いられ、例えばシリコーン、脂肪酸、脂肪酸石鹸(金属石鹸)、脂肪酸エステル等が挙げられる。前記シリコーンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の各種のシリコーンオイルや、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等の各種のアルキルシランや、トリフルオロメチルエチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン等の各種のフルオロアルキルシラン等が挙げられる。前記脂肪酸としては、例えば、パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、オレイン酸等の炭素数12〜22の脂肪酸や、ロジン酸等が挙げられる。前記脂肪酸石鹸(金属石鹸)としては、例えば、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の炭素数12〜22の脂肪酸石鹸等が挙げられる。前記脂肪酸エステルとしては、デキストリン脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル等が挙げられる。前記エステルの脂肪酸は炭素数12〜22の脂肪酸が好ましい。
【0018】
前記微粒子金属酸化物を疎水化処理する方法は特に限定されず、従来から公知の方法が用いられる。また、前記疎水化処理物は疎水性を示せばよく、金属酸化物を完全に疎水化処理剤で被覆されていなくても構わない。疎水性の確認は周知の方法が用いられる。
【0019】
前記疎水性微粒子金属酸化物の微粒子としては一次粒子の平均粒子径が1〜100nmであることが好ましい。また、前記金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等無機紫外線散乱剤として公知のものが挙げられる。
【0020】
本発明の疎水性微粒子金属酸化物は、市販品を用いることができる。市販品の例としては、例えば、疎水性微粒子酸化チタンとして、SA−TTO−S−4(10%)MiBrid Powder(ジメチコンで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化チタン)(三好化成株式会社製)、MT−02(メチコンで疎水化処理した微粒子(20nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−01(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及びステアリン酸で疎水化処理した微粒子(10nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−10EX(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及びイソステアリン酸で疎水化処理した微粒子(10nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−100TV(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及びステアリン酸で疎水化処理した微粒子(15nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−100Z(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及びステアリン酸で疎水化処理した微粒子(15nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−150EX(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及びイソステアリン酸で疎水化処理した微粒子(15nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MTY−02(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化珪素、水酸化珪素及びシリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(10nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MTY−110M3S(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化珪素、水酸化珪素及びシリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(10nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MT−500SAS(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化珪素、水酸化珪素及びシリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、MTY−700BS(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(80nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)、STR−60C−LP(alumina及びorganopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(30×90nm)酸化チタン)(堺化学工業株式会社製)、STR−100C−LP(alumina及びorganopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(20×100nm)酸化チタン)(堺化学工業株式会社製)、STR−100A−LP(D.silica、alumina及びorganopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(20×100nm)酸化チタン)(堺化学工業株式会社製)等が挙げられる。
【0021】
また、疎水性微粒子酸化亜鉛として、MZ−505S((ジメチコン/メチコン)コポリマーで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、FINEX−K2−LP2((ジメチコン/メチコン)コポリマーで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)、Z−COTE HP1(ジメチコンで疎水化処理した微粒子(25nm)酸化亜鉛)(BASFジャパン株式会社製)、SAMT−UFZO−450(13%)(ジメチコン及びミリスチン酸で疎水化処理した微粒子(40nm)酸化亜鉛)(三好化成株式会社製)、SAS−UFZO−450(13%)(ジメチコン及びメチコンで疎水化処理した微粒子(40nm)酸化亜鉛)(三好化成株式会社製)、MZY−303S(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、MZ−306X(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、MZY−505S(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(25nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、MZY−510M3S(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(25nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、MZ−506X(シリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(25nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、MZ−510HPSX(酸化珪素、水酸化珪素及びシリコーンオイルで疎水化処理した微粒子(25nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)、FINEX−30S−LP2(organopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)、FINEX−30W−LP2(D.silica及びorganopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)、FINEX−50S−LP2(organopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(20nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)、FINEX−50W−LP2(D.silica及びorganopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(20nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)等が挙げられる。
【0022】
また、疎水性微粒子酸化セリウムとして、SI01−5 セリガードSC6832(メチコンで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化セリウム)(大東化成工業株式会社製)等が挙げられる。
【0023】
本発明に係る疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤は1種又は2種以上が任意に選択されて用いられる。また、該無機紫外線散乱剤の配合量は、日焼け止め化粧料の要求されるSPF値に応じて適宜配合され、特に限定されるものではない。
【0024】
本発明において用いられる管状塩基性炭酸マグネシウムは、塩基性炭酸マグネシウムの薄片状微細結晶の凝集粒子からなる管状の塩基性炭酸マグネシウムであり、この凝集粒子をなす薄片状微細結晶がカードハウス構造状に集合して管状になったものである。管状塩基性炭酸マグネシウムは、化学構造としては、mMgCO・Mg(OH)・nHOの化学構造を有するものである。
【0025】
前記塩基性炭酸マグネシウムの管状の凝集粒子は、安定した凝集体であり、単純な撹拌、温度やpH等の環境の変化によって、薄片状微細結晶が容易に分散してしまうようなことはない。
【0026】
本発明における管状塩基性炭酸マグネシウムは、その管状形状が、外径1〜10μm、内径0.5〜5μm、長さ5〜70μmであることが好ましい。また、BET法での比表面積が120〜200m/gであることが好ましい。これらの特性を有することによって、本発明の効果をより効果的に発現することができる。さらに、前記管状塩基性炭酸マグネシウムは多孔質管状粒子であることが好ましく、この場合の水銀圧入法により測定される細孔容積は7000〜12000mm/gであることが好ましい。これによって、前記管状という形状に由来する特性が本発明において効果的に発現される。
【0027】
本発明において用いられる管状塩基性炭酸マグネシウムは、例えば特開2003−306325号公報に記載の方法で得ることができる。すなわち、水溶液中にて水溶性マグネシウム塩と水溶性炭酸塩とを混合し、20〜60℃の温度で、正炭酸マグネシウムの柱状粒子を生成させる第1ステップと、該正炭酸マグネシウムの柱状粒子の懸濁液を第1ステップで正炭酸マグネシウムを生成させた温度より高い温度であって、かつ35〜80℃の温度で加熱処理する第2ステップとにより製造することができる。
【0028】
また、前記管状塩基性炭酸マグネシウムは、市販品を用いることが可能である。市販品の例としては、例えば、マグチューブ(登録商標;以下記載省略)(日鉄鉱業株式会社製)等が挙げられる。マグチューブは、外径2〜8μm、内径1〜5μm、長さ10〜50μmの薄片状微細結晶からなる多孔質管状粒子であり、BET法での比表面積120〜200m/g、細孔容積7000〜12000mm/g(水銀圧入法)、吸油量250〜310mL/100g(流動パラフィン);170〜280mL/100g(純水);110〜220mL/100g(亜麻仁油)、かさ密度0.2g/mL以下(0.05〜0.2g/mL)、pH10〜11等の粉末特性を有する。
【0029】
本発明における管状塩基性炭酸マグネシウムは、表面を疎水化処理によって疎水性に改質したものを用いることができる。疎水化処理の方法としては、特に限定されることはないが、前記微粒子金属酸化物の疎水化処理の際の疎水化処理剤及び処理方法と同様のものが使用でき、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸、脂肪酸デキストリン、トリメチルシロキシケイ酸、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、フッ素基を有する高分子等によるコーティング処理等が挙げられる。
【0030】
管状塩基性炭酸マグネシウムの配合量は特に限定されることはないが、日焼け止め化粧料全量中0.01〜10.0質量%が好ましい。配合量がこの範囲において充分に本発明の無機紫外線散乱剤による日焼け止め化粧料のSPF値を上昇させ、紫外線防御効果を増強させることができる。配合量が0.01質量%未満であると、本発明の無機紫外線散乱剤による紫外線防御効果を増強させる効果が充分でなく、また、10.0質量%を超えると、処方中での無機紫外線散乱剤の配合量が制限されるため望ましくない。さらに好ましい配合量としては日焼け止め化粧料全量中0.1〜5.0質量%であり、充分な効果が得られる。
【0031】
本発明において用いられる油分は、特に限定されないが、例えば、硬化油、モクロウ、カカオ脂、硬化ヒマシ油、オリーブ油、ヒマシ油、マカデミアナッツ油、月見草油等の油脂、ミツロウ、ラノリン、ゲイロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ホホバロウ、ホホバ油、液状ラノリン等のロウ類、パラフィンワックス、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、重質流動イソパラフィン(水添ポリブテン)、水添ポリイソブテン、揮発性炭化水素、イソドデカン(2,2,4,6,6−ヘプタメチルペンタン)等の炭化水素油、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸オクチル、パルミチン酸オクチル、イソノナン酸イソノニル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリミリスチン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、ジオクタン酸ペンタエリトリット、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベへン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ヘプタメチルエチルトリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン等の鎖状ポリシロキサン,オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等環状シリコーン,アミノ変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油分等が挙げられる。油分は1種又は2種以上を任意に選択して配合することができる。
【0032】
油分の配合量は、特に限定されるものではないが、日焼け止め化粧料全量中5〜80質量%が好ましい。
【0033】
本発明の日焼け止め化粧料には、前記成分の他に、通常化粧品や医薬品等に用いられる他の成分を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。前記任意配合成分としては、例えば、成分及び成分中の化合物が一部重複する記載となるが、水、界面活性剤、前記以外の粉体、色材、顔料、保湿剤、多価アルコール、増粘剤、水溶性高分子、皮膜形成剤、非水溶性高分子、油ゲル化剤、低級アルコール、紫外線吸収剤、ビタミン類、美白剤,皮膚賦活剤,血行促進剤,抗炎症剤等の薬剤、植物抽出物、酸化防止剤、抗菌剤、防腐剤、収斂剤、清涼剤、香料等を挙げることができる。
【0034】
前記任意配合成分のうち、界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等いずれも用いられるが、特に非イオン界面活性剤が好ましい。前記非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノステアレート、セスキイソステアリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノステアリン酸グリセリン等のグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン(以下、POEという。)ソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸POEソルビタン等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノラウレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POEソルビタンモノオレート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEグリセリンモノイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコール(以下、PEGという。)モノオレート、PEGジステアレート等のPEG脂肪酸エステル類、POE2−オクチルドデシルエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、プルロニック型類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPという。)2−デシルテトラデシルエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニック類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等のPOEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン,長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン系界面活性剤等を挙げることができる。
【0035】
また、前記アニオン界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル、アシルメチルタウリン塩等を挙げることができる。また、カチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等を挙げることができる。また、両性界面活性剤としては、例えば、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤等を挙げることができる。
【0036】
界面活性剤は、1種又は2種以上を任意に選択して配合することができる。界面活性剤を配合する場合の配合量は、特に限定されるものではないが、日焼け止め化粧料全量中0.5〜20質量%が好ましい。
【0037】
また、前記必須成分以外の粉体としては、特に限定されないが、例えば、タルク、カオリン、マイカ(セリサイト、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、合成雲母)、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ベンガラ、酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛、雲母チタン(酸化チタンコーテッドマイカ)、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ素、有機色素(赤色226号、青色404号等)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、セルロース粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等が挙げられる。
【0038】
任意配合の粉体は、1種または2種以上を任意に選択して配合することができる。任意配合の粉体を配合する場合の配合量は、特に限定されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲で配合されるが、日焼け止め化粧料全量中1〜40質量%が好ましい。
【0039】
本発明の日焼け止め化粧料は、前記成分を配合して調製される。すなわち、必須成分に関しては、油分中に疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤及び管状塩基性炭酸マグネシウムをそれぞれ独立して配合して製造される。その際、疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤と管状塩基性炭酸マグネシウムを油分を含む油性成分中、好ましくは任意配合成分の界面活性剤を加えた中に、ディスパー、ボールミル、サンドミル、バケットミル、縦型ビーズミル、横型ビーズミル、ピン付きビーズミル、コロイドミル、アトライター、超高圧型ホモジナイザー、超音波分散機等強力な機械力を有する機器によって充分分散させることが好ましい。これにより、無機紫外線散乱剤と管状塩基性炭酸マグネシウムが充分に油分に分散され、充分に本発明の効果が発揮され、充分な紫外線防御効果を得ることができる。
【0040】
本発明においては、前記日焼け止め化粧料の製造によって、疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤及び油分を含有する日焼け止め化粧料のSPF値が、管状塩基性炭酸マグネシウムの配合によって上昇するので、疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤及び油分を含有したSPF値を有する日焼け止め化粧料に、管状塩基性炭酸マグネシウムを配合して前記SPF値を上昇させる方法が提供される。
【0041】
本発明の日焼け止め化粧料の剤形としては、油型、油中水型、水中油型、水分散型等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0042】
本発明の日焼け止め化粧料は、医薬部外品、化粧料等の形態に広く適用可能である。適用例としては、例えばサンケア製品に用いられる他、乳液,クリーム等の日焼け止め用の基礎化粧料、化粧下地,ファンデーション等の日焼け止め用のメーキャップ化粧料等に用いることができる。
【実施例】
【0043】
実施例で用いた効果試験方法について説明する。
【0044】
[紫外線防御効果]
SPFアナライザー(Labsphere社)を用いて以下のようにしてSPF値を測定した。ブランクテープ(試料なし)と、テープ40cm2(5.0×8.0cm)に100点ほど試料を置き、均一に広げ、試料を塗布したテープを用意する。試料は50mgとし、塗布時は指サックを使用する。なお、テープはトランスポアテープ(住友3M株式会社製)を用いた。ブランクテープでバックグランドを測定し、基準設定を行う。バックグランドの測定によりSPFアナライザーの調整を終えた後、試料のSPFをアナライザーで測定する。
【0045】
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。配合量は質量%である。
【0046】
[実施例1〜9及び比較例1〜9]
表1〜3に示す組成の日焼け止め化粧料を下記の製法によって調製した。得られた日焼け止め化粧料について、紫外線防御効果の評価を行った。測定されたSPF値を同じ表1〜3に示した。
【0047】
(製法)
成分(1)及び(3)を混合し、この中に成分(2)及び(4)〜(8)(成分(6)〜(8)は表1のみ)を順次添加した後、室温にてディスパーを用いてよく分散させて日焼け止め化粧料を製造した。
【0048】
【表1】

【0049】
【表2】

【0050】
【表3】

【0051】
表1〜3中、
(注1)SA−TTO−S−4(10%)MiBrid Powder(ジメチコンで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化チタン)(三好化成株式会社製)
(注2)MZ−505S((ジメチコン/メチコン)コポリマーで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)
(注3)SI01−5 セリガードSC6832(メチコンで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化セリウム)(大東化成工業株式会社製)
(注4)シリコン KF−6028P(信越化学工業株式会社製)
(注5)マグチューブ(日鉄鉱業株式会社製)
(注6)高純度炭酸マグネシウム(神島化学株式会社製)
【0052】
表1〜3の評価結果より、油分、疎水性微粒子金属酸化物及び管状塩基性炭酸マグネシウムを配合した実施例1〜9の日焼け止め化粧料は、例えば、実施例1〜3と比較例1のSPF値の比較に見られるように、管状塩基性炭酸マグネシウムを配合することにより、疎水性微粒子金属酸化物を配合した日焼け止め化粧料のSPF値が上昇しており、紫外線防御効果が有効に発揮されることが分かる。前記SPF値の上昇は、他の粉体の配合の場合にはほとんど見られず、管状塩基性炭酸マグネシウムの配合によって一段と高い上昇率が得られていることが分かる(例えば、比較例2〜5参照)。
【0053】
実施例10〜13 比較例10〜13
表4に示す組成のW/O型の日焼け止め化粧料を下記の製法によって調製した。得られた日焼け止め化粧料について、紫外線防御効果の評価を行った。測定されたSPF値を同じ表4に示した。
【0054】
(製法)
成分(1)〜(7)の油性成分を混合し、この中に成分(12)〜(15)の粉体成分を順次配合した後、室温にて、ディスパーを用いて均一に混合して、よく分散させた(A相)。一方、別の容器に成分(8)〜(11)の水性成分を室温にて、デイスパーを用いて混合分散した(B相)。次いで、A相にB相を加えてビーズミルにて乳化し、W/O型の日焼け止め化粧料を製造した。
【0055】
【表4】

【0056】
表4中、
(注1)シリコン KF−6028P(信越化学工業株式会社製)
(注2)シリコン KSG−16(信越化学工業株式会社製)
(注3)MT−02(メチコンで疎水化処理した微粒子(20nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)
(注4)FINEX−K2−LP2((ジメチコン/メチコン)コポリマーで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)
(注5)SI01−5 セリガードSC6832(メチコンで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化セリウム)(大東化成工業株式会社製)
(注6)マグチューブ(日鉄鉱業株式会社製)
【0057】
表4の評価結果より、油分、疎水性微粒子金属酸化物及び管状塩基性炭酸マグネシウムを配合した実施例10〜13の日焼け止め化粧料は、例えば、実施例10と比較例10のSPF値の比較に見られるように、管状塩基性炭酸マグネシウムを配合することにより、疎水性微粒子金属酸化物を配合した日焼け止め化粧料のSPF値が上昇しており、紫外線防御効果が有効に発揮されることが分かる。なお、他の実施例11〜13においても同様である。
【0058】
実施例14〜15 比較例14〜15
表5に示す組成のW/O型の日焼け止め化粧料を表4の日焼け止め化粧料の製法に準じて調製し、そのSPF値を同様に測定し、同じ表5に示した。
【0059】
【表5】

【0060】
表5中、
(注1)シリコン KF−6028P(信越化学工業株式会社製)
(注2)シリコン KSG−16(信越化学工業株式会社製)
(注3)MT−02(メチコンで疎水化処理した微粒子(20nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)
(注4)マグチューブ(日鉄鉱業株式会社製)
【0061】
表5の評価結果より、油分、疎水性微粒子金属酸化物及び管状塩基性炭酸マグネシウムを配合した実施例14、15の日焼け止め化粧料は、実施例14と比較例14、また実施例15と比較例15のSPF値の比較に見られるように、管状塩基性炭酸マグネシウムを配合することにより、疎水性微粒子金属酸化物を配合した日焼け止め化粧料のSPF値が上昇しており、紫外線防御効果が有効に発揮されることが分かる。
【0062】
以下、さらに、日焼け止め化粧料の実施例を示す。該日焼け止め化粧料は、上記実施例1〜15の方法に準じて、油性成分中に疎水性微粒子金属酸化物及び管状塩基性炭酸マグネシウムをよく分散させて製造した。
【0063】
【表6】

【0064】
表6中、
(注1)SA−TTO−S−4(10%)MiBrid Powder(ジメチコンで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化チタン)(三好化成株式会社製)
(注2)MZ−505S((ジメチコン/メチコン)コポリマーで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化亜鉛)(テイカ株式会社製)
(注3)SI01−5 セリガードSC6832(メチコンで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化セリウム)(大東化成工業株式会社製)
(注4)シリコン KF−6028P(信越化学工業株式会社製)
(注5)マグチューブ(日鉄鉱業株式会社製)
【0065】
実施例20 日焼け止め化粧料(O/W型の日焼け止め用ファンデーション)
成分 配合量(質量%)
(1)PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(注1) 3.0
(2)セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.5
(3)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 3.0
(4)ジメチコン 6cs 3.0
(5)メトキシケイヒ酸オクチル 2.0
(6)酸化防止剤 0.1
(7)デカメチルシクロペンタシロキサン 残量
(8)防腐剤 0.5
(9)1,3−ブチレングリコール 0.5
(10)グリセリン 5.0
(11)硫酸マグネシウム 5.0
(12)精製水 40.0
(13)色材(顔料) 1.0
(14)疎水性微粒子酸化チタン(注2) 10.0
(15)疎水性微粒子酸化亜鉛(注3) 5.0
(16)管状塩基性炭酸マグネシウム(注4) 3.0
【0066】
(注1)シリコン KF−6028P(信越化学工業株式会社製)
(注2)MT−02(メチコンで疎水化処理した微粒子(20nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)
(注3)FINEX−30S−LP2(organopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化亜鉛)(堺化学工業株式会社製)
(注4)マグチューブ(日鉄鉱業株式会社製)
【0067】
実施例21 日焼け止め化粧料(化粧下地)
成分 配合量(質量%)
(1)(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー(注1) 4.0
(2)(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー(注2)
6.0
(3)ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチイルジメチコン(注3)
0.5
(4)ミネラルオイル 12.0
(5)ジオクタン酸ネオペンチルグリコール 残量
(6)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(注4)
1.5
(7)防腐剤 0.5
(8)グリセリン 3.0
(9)1,3−ブチレングリコール 7.0
(10)クエン酸ナトリウム 0.2
(11)塩化ナトリウム 0.5
(12)精製水 55.3
(13)色材(顔料) 0.5
(14)疎水性微粒子酸化チタン(注5) 5.0
(15)管状塩基性炭酸マグネシウム(注6) 1.0
【0068】
(注1)KSG−310(信越化学工業株式会社製)
(注2)KSG−41(信越化学工業株式会社製)
(注3)KF−6038(信越化学工業株式会社製)
(注4)KSP−100(信越化学工業株式会社製)
(注5)SA−TTO−S−4(10%)MiBrid Powder(ジメチコンで疎水化処理した微粒子(30nm)酸化チタン)(三好化成株式会社製)
(注6)マグチューブ(日鉄鉱業株式会社製)
【0069】
実施例22 日焼け止め化粧料(W/Oサンスクリーン乳液)
成分 配合量(質量%)
(1)(ジメチコン/PEG−10/15)クロスポリマー(注1) 3.0
(2)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー(注2)
2.0
(3)ジメチコン 残量
(4)シクロペンタシロキサン 5.0
(5)PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(注3) 1.0
(6)イソノナン酸イソトリデシル 4.0
(7)防腐剤 0.5
(8)ジプロピレングリコール 2.0
(9)クエン酸ナトリウム 0.2
(10)塩化ナトリウム 1.0
(11)微粒子酸化チタン(注4) 20.0
(12)疎水性微粒子酸化セリウム(注5) 2.0
(13)管状塩基性炭酸マグネシウム(注6) 1.0
【0070】
(注1)KSG−210(信越化学工業株式会社製)
(注2)KSG−15 (信越化学工業株式会社製)
(注3)KF−6028(信越化学工業株式会社製)
(注4)SPD−T5(信越化学工業株式会社製)
(注5)SI01−5 セリガードSC6832(メチコンで疎水化処理した微粒子(35nm)酸化セリウム)(大東化成工業株式会社製)
(注6)マグチューブ(日鉄鉱業株式会社製)
【0071】
実施例23 日焼け止め化粧料(O/Wサンスクリーンクリーム)
成分 配合量(質量%)
(1)(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー(注1) 25.0
(2)イソノナン酸イソトリデシル 残量
(3)ポリグリセリル−3ジシロキサンジメチコン (注2) 0.7
(4)PEG−60水添ヒマシ油 0.5
(5)防腐剤 0.5
(6)(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー(注3)
0.8
(7)アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ビニルピロリドン共重合体(5%水溶液) 10.0
(8)クエン酸ナトリウム 0.2
(9)グリセリン 5.0
(10)1、3−ブチレングリコール 7.0
(11)精製水 28.0
(12)疎水性微粒子酸化チタン(注4) 10.0
(13)疎水性微粒子酸化亜鉛(注5) 1.0
(14)管状塩基性炭酸マグネシウム(注6) 3.0
【0072】
(注1)KSG−43(信越化学工業株式会社製)
(注2)KF−6100(信越化学工業株式会社製)
(注3)SIMULGEL EG(セイワサプライ株式会社製)
(注4)MT−10EX(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及びイソステアリン酸で疎水化処理した微粒子(10nm)酸化チタン)(テイカ株式会社製)
(注5)Z−COTE HP1(ジメチコンで疎水化処理した微粒子(25nm)酸化亜鉛)(BASFジャパン株式会社製)
(注6)マグチューブ(日鉄鉱業株式会社製)
【0073】
実施例24 日焼け止め化粧料(W/Oサンスクリーンクリーム)
成分 配合量(質量%)
(1)(ジメチコン/PEG−10/15)クロスポリマー(注1) 3.5
(2)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー(注2)
5.0
(3)ジメチコン 残量
(4)シクロペンタシロキサン 6.0
(5)有機変性ベントナイト 1.2
(6)防腐剤 0.5
(7)ジプロピレングリコール 2.0
(8)クエン酸ナトリウム 0.2
(9)塩化ナトリウム 1.0
(10)精製水 34.0
(11)疎水性微粒子酸化チタン(注3) 20.0
(12)疎水性微粒子酸化亜鉛(注4) 20.0
(13)管状塩基性炭酸マグネシウム(注5) 2.5
【0074】
(注1)KSG−210(信越化学工業株式会社製)
(注2)KSG−15(信越化学工業株式会社製)
(注3)STR−60C−LP(alumina及びorganopolysiloxaneで疎水化処理した微粒子(30×90nm)酸化チタン)(堺化学工業株式会社製)
(注4)SAS−UFZO−450(13%)(ジメチコン及びメチコンで疎水化処理した微粒子(40nm)酸化亜鉛)(三好化成株式会社製)
(注5)マグチューブ(日鉄鉱業株式会社製)
【0075】
【表7】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤、管状塩基性炭酸マグネシウム及び油分を配合することを特徴とする日焼け止め化粧料。
【請求項2】
金属酸化物の一次粒子の平均粒子径が1〜100nmである請求項1記載の日焼け止め化粧料。
【請求項3】
金属酸化物が酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化セリウムからなる群から選ばれた1種又は2種以上である請求項1又は2記載の日焼け止め化粧料。
【請求項4】
請求項1記載の日焼け止め化粧料において、油分中に疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤及び管状塩基性炭酸マグネシウムをそれぞれ配合することを特徴とする日焼け止め化粧料の製造方法。
【請求項5】
疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線散乱剤及び油分を含有したSPF値を有する日焼け止め化粧料に、管状塩基性炭酸マグネシウムを配合して前記SPF値を上昇させる方法。

【公開番号】特開2011−236182(P2011−236182A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−111249(P2010−111249)
【出願日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【出願人】(390041036)株式会社日本色材工業研究所 (37)
【Fターム(参考)】