説明

映像信号処理装置および映像表示装置

【課題】 供給される映像信号により表示するようにされる映像情報中に含まれる情報を、使用者の手を煩わせることなく利用することができるとともに、供給される映像信号により表示するようにされる映像情報を見逃すことがないようにすることができるようにする。
【解決手段】 リモコン100を通じて使用者からの画面メモ機能の実行指示入力を受け付けると、制御部20は、キャプチャメモリ部5を制御して、表示される映像を静止画像として取り込む。取り込まれた静止画像は、子画面処理部9に供給され、子画面に表示される。制御部20は、キャプチャメモリ部に取り込まれた映像に含まれる文字情報を文字認識し、これをEEPROM24に記憶保持して2次利用することができるようにする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、テレビジョン信号を受信する受信機やVTR(ビデオテープレコーダ)やDVD(デジタルビデオディスク)装置などの映像信号の再生装置、あるいは、テレビジョン受像機などの映像信号処理装置、映像再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン放送番組(以下、テレビ放送番組という。)により商品の紹介をして、その商品の購入申込を電話により受け付けるいわゆるテレビショッピングと呼ばれるテレビ放送番組が放送されている。このテレビショッピングの場合、購入申込先の電話番号は、その放送番組の中で、表示情報としてテレビジョン受像機(以下、テレビ受像機という。)の表示画面に表示するようにして視聴者に提供する場合が多い。
【0003】また、インターネット利用者の増大にともない、インターネットを通じて情報のやり取りを行う電子メール(E−Mail)により、テレビ放送番組に対する意見や感想、要望などを受け付けたり、視聴者プレゼントへの応募を受け付けるようにするテレビ放送番組が増えてきている。
【0004】また、インターネットを通じて閲覧可能とされる提供情報であるいわゆるWebページを、インターネットに接続されたサーバ装置に開設し、このWebページを通じてテレビ放送番組中において紹介した情報の詳細情報などを提供するようにしているテレビ放送番組も多くなってきている。
【0005】これら、テレビ放送番組において、電子メールやWebページを用いる場合に、電子メールのあて先となるメールアドレスやWebページを特定しWebページにアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)は、テレビ放送番組の中で、表示情報としてテレビ受像機の表示画面に表示するようにして視聴者に提供する場合が多い。
【0006】そして、視聴者は、視聴していたテレビ放送番組において、電話番号、メールアドレス、URLなどの通信の相手先を特定する情報が表示された場合には、それらをメモ用紙に書き写す。そして、メモした電話番号に基づいて、電話をかけたり、また、メモしたメールアドレスにより特定される相手先に電子メールを作成して送信したり、また、メモしたURLにより特定されるWebページにアクセスしてこれを閲覧するようにしている。
【0007】しかし、前述したように、電話やインターネットなどの通信ネットワークを通じて、各種の申し込みを受け付けたり、情報を提供したりするテレビ放送番組において、電話番号、電子メールアドレス、URLなどの表示が、メモ用紙を用意している間に、あるいは、書き写している間に終了してしまう場合がある。
【0008】このため、最近のテレビ受像機の中には、表示されている映像を静止画像として取り込んで、表示するようにし、時間の制限なく、ゆっくり、必要な情報を確認したり、あるいは、必要な情報を正確にメモすることができるようにするいわゆる画面メモ機能が搭載されたものも提供されるようになってきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したように、テレビ放送番組において提供される電話番号や電子メールアドレス、URLを用いて、相手先と通信をしたり、情報の提供を受けようとする場合には、視聴者は、メモ用紙に書き写した、あるいは、画面メモ機能により静止画像として取り込んだ情報を見ながら、電話番号をダイヤルしたり、電子メールアドレスやURLを手入力する操作を行わなければならない。
【0010】このため、入力ミスにより、間違い電話をかけてしまったり、目的とする相手先に電子メールを送信できなかったり、また、目的とするWebページを閲覧できないなどの場合が発生することが多い。また、電話番号、電子メールアドレス、URLを間違えてメモ用紙などに書き写していた場合には、何度電話をかけ直しても、また、電子メールアドレスやURLを入力し直しても目的とする相手先との間で通信を行うことはできない。
【0011】また、最近では、テレビ受像機としての機能に加え、通信機能を備え、インターネットに接続可能ないわゆるインターネットテレビ受像機も提供されるようになってきている。このインターネットテレビ受像機を用いることによって、パーソナルコンピュータなどを用いることなく、テレビ放送番組を視聴するのと同じ間隔で、インターネットに接続し、電子メールの送受やWebページへのアクセスを行うことができるようになってきている。
【0012】しかし、インターネットテレビ受像機のテレビ放送信号を受信して再生するテレビ受像機としての機能と、インターネットに接続するインターネット接続機能とは、それぞれ別の機能である。このため、インターネットテレビ受像機の場合にも、テレビ放送番組によって提供される電子メールアドレスやURLを用いる場合には、視聴者が、いちいち入力しなければならない。
【0013】また、画面メモ機能を用いた場合には、電子メールアドレスやURLが表示された画面を静止画像として取り込んで、表示するようにしたために、そのあとにテレビ放送番組中に提供された情報を見逃してしまうなどということが発生する可能性がある。
【0014】以上のことにかんがみ、この発明は、上記問題点を一掃し、供給される映像信号により表示するようにされる映像情報中に含まれる情報を、使用者の手を煩わせることなく利用することができるとともに、供給される映像信号により表示するようにされる映像情報を見逃すことがないようにすることができる映像信号処理装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の映像信号処理装置は、受信したあるいは読み出した映像信号による映像の取り込み指示入力を受け付ける取り込み指示入力受付手段と、前記取込指示入力受付手段により前記取り込み指示入力が受け付けられたときに、1画面分の前記映像信号を取り込んで、これを記憶する映像記憶手段と、前記取込指示入力受付手段により前記取り込み指示入力が受け付けられたときには、表示画面の一部の表示領域に副画面を設けるようにし、前記副画面に前記映像記憶手段に記憶された1画面分の前記映像信号による映像を表示するようにするとともに、前記副画面以外の表示領域の主画面に、受信したあるいは読み出した前記映像信号による映像を表示するようにする映像信号処理手段と、前記映像記憶手段に記憶された1画面分の前記映像信号により表示される映像中に表示される文字情報を文字認識する文字情報認識手段と、前記文字認識手段により文字認識された前記文字情報から必要な情報を抽出する文字情報抽出手段と、前記文字情報抽出手段により抽出された文字情報を記憶する文字情報記憶手段とを備えることを特徴とする。
【0016】この請求項1に記載の発明の映像信号処理装置によれば、取込指示入力手段を通じて使用者からの取り込み指示入力を受け付けると、映像記憶手段により、受信したあるいは読み出した映像信号のうち、1画面分の映像を形成する映像信号が取り込まれて記憶保持される。そして、映像信号処理手段により、映像記憶手段に取り込まれた映像信号による1画面分の映像は、副画面に表示され、引き続き受信されるあるいは引き続き読み出される映像信号による映像は、主画面に表示される。
【0017】そして、副画面に表示するようにされる映像(映像記憶手段に取り込まれた映像信号による映像)に含まれる文字情報が、文字情報認識手段により認識され、認識された文字情報のうち、必要な情報が文字情報抽出手段により抽出されて、文字情報記憶手段に記憶される。
【0018】これにより、必要となる文字情報を含む映像が、表示するようにされた場合に、これを映像記憶手段に取り込んで、この取り込んだ映像信号による映像を表示画面の一部の表示領域に設けられる副画面に表示して確認することができるとともに、引き続き受信されるあるいは引き続き読み出される映像信号による映像を主画面に表示して見ることができる。したがって、必要な文字情報を確実に確認することができるとともに、引き続き受信されるあるいは引き続き読み出される映像信号による映像も見逃すことなく見るようにすることができる。
【0019】また、副画面に表示するようにされる映像に表示される文字情報のうち必要な情報は、文字認識手段により文字認識され、文字抽出手段により抽出されて、文字情報記憶手段に記憶されるので、必要に応じてこれを読み出して2次利用することができるようにされる。したがって、表示するようにされる映像中に含まれる情報を、使用者の手を煩わせることなく取得して、利用することができる。
【0020】また、請求項2に記載の発明の映像信号処理装置は、請求項1に記載の映像信号処理装置であって、前記文字情報抽出手段により抽出する情報は、通信の相手先を示す情報であることを特徴とする。
【0021】この請求項2に記載の発明の映像信号処理装置によれば、文字認識する文字情報は、住所や名称など、情報や要求を送信したり、情報の提供を受けたりする場合の通信の相手先を示す情報である。これにより、情報や要求を送信したり、情報の提供を受ける相手先を確実に知り、これを利用することができるようにされる。
【0022】また、請求項3に記載の発明の映像信号処理装置は、請求項2に記載の映像信号処理装置であって、前記通信の相手先を示す情報は、電話番号であることを特徴とする。
【0023】この請求項3に記載の発明の映像信号処理装置によれば、映像記憶手段に取り込まれた映像信号による映像中に電話番号が文字情報として表示されていた場合に、これが文字認識され、抽出されて、文字情報記憶手段に記憶される。これにより、映像中に表示された電話番号を使用者の手を煩わせることなく取得し、これを利用できるようにすることができる。
【0024】また、請求項4に記載の発明の映像信号処理装置は、請求項2に記載の映像信号処理装置であって、前記通信の相手先を示す情報は、電子メールの送信先の電子メールアドレス情報であることを特徴とする。
【0025】この請求項4に記載の発明の映像信号処理装置によれば、映像記憶手段に取り込まれた映像信号による映像中に電子メールアドレスが文字情報として表示されていた場合に、これが文字認識され、抽出されて、文字情報記憶手段に記憶される。これにより、映像中に表示された電子メールアドレスを使用者の手を煩わせることなく取得し、これを利用できるようにすることができる。
【0026】また、請求項5に記載の発明の映像信号処理装置は、請求項2に記載の映像信号処理装置であって、前記通信の相手先を示す情報は、通信網上に提供される提供情報を特定するための情報であることを特徴とする。
【0027】この請求項5に記載の発明の映像信号処理装置によれば、映像記憶手段に取り込まれた映像信号による映像中に、インターネット上に提供されたWebページなどの提供情報を特定するためのURLなどの情報が文字情報として表示されていた場合に、これが文字認識され、抽出されて、文字情報記憶手段に記憶される。これにより、映像として提供されるネットワーク上に提供される提供情報を特定するための特定情報を使用者の手を煩わせることなく取得し、これを利用できるようにすることができる。
【0028】また、請求項6に記載の発明の映像信号処理装置は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の映像信号処理装置であって、前記主画面と前記副画面とが設けられる表示画面を有する表示素子を備える映像表示装置であることを特徴とする。
【0029】この請求項6に記載の映像信号処理装置によれば、映像信号処理装置は、主画面および副画面が設けられる表示画面を有する表示素子が設けられた映像表示装置であり、映像信号処理手段からの映像信号により、表示素子の表示画面に、主画面と副画面とが形成され、そのそれぞれに映像が表示される。
【0030】これにより、表示素子に表示される映像を確認して、映像を取り込むようにしたり、また、取り込んだ映像中に表示される文字情報を2次利用することができるようにされる。
【0031】また、請求項7に記載の発明の映像信号処理装置は、通信網に接続するようにされ、通信処理を行うようにする通信手段と、受信したあるいは読み出した映像信号による映像の取り込み指示入力を受け付ける取込指示入力受付手段と、前記取込指示入力受付手段により前記取り込み指示入力が受け付けられたときに、1画面分の前記映像信号を取り込んで、これを記憶する映像記憶手段と、前記取込指示入力受付手段により前記取り込み指示入力が受け付けられたときには、表示画面の一部の表示領域に副画面を設けるようにし、前記副画面に前記映像記憶手段に記憶された1画面分の前記映像信号による映像を表示するようにするとともに、前記副画面以外の表示領域の主画面に、受信したあるいは読み出した前記映像信号による映像を表示するようにする映像信号処理手段と、前記副画面に表示される映像中に含まれる文字情報の利用指示入力を受け付ける利用指示入力受付手段と、前記利用指示入力受付手段を通じて、前記利用指示入力が受け付けられたときに、前記映像記憶手段に記憶された1画面分の前記映像信号により表示される映像中に表示される文字情報を文字認識する文字情報認識手段と、前記文字認識手段により文字認識された前記文字情報から通信の相手先を示す文字情報を抽出する文字情報抽出手段と、前記文字抽出手段により抽出された前記文字情報に基づいて、前記通信手段を通じて通信処理を行えるように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0032】この請求項7に記載の発明の映像信号処理装置によれば、取込指示入力手段を通じて使用者からの取り込み指示入力を受け付けると、映像記憶手段により、受信したあるいは読み出した映像信号のうち、1画面分の映像を形成する映像信号が取り込まれて記憶保持される。そして、映像信号処理手段により、映像記憶手段に取り込まれた映像信号による1画面分の映像は、副画面に表示され、引き続き受信されるあるいは引き続き読み出される映像信号による映像は、主画面に表示される。
【0033】そして、利用指示入力受付手段を通じて、副画面に表示された映像中に表示されている文字情報を利用することの指示が受け付けられると、副画面に表示された映像中に表示されている文字情報が、文字情報認識手段により認識され、認識された文字情報のうち、通信の相手先を示す文字情報抽出手段により抽出される。この抽出された文字情報に基づいて、通信手段を通じて通信を行えるように、通信制御手段により各部が制御される。
【0034】これにより、通信の相手先を示す文字情報を含む映像が、表示するようにされた場合に、これを自動的に認識し、これを用いて通信を行うようにすることができる。したがって、受信したるあるいは読み出した映像信号による映像中に表示される通信の相手先を示す文字情報を、使用者の手を煩わせることなく取得し、これを利用して通信を行うようにすることができる。
【0035】また、映像記憶手段に取り込んだ映像信号による映像を表示画面の一部の表示領域に設けられる副画面に表示するようにして確認することができるとともに、継続して受信するあるいは読み出す映像信号による映像を主画面に表示して見ることができる。したがって、通信の相手先を示す文字情報を確実に確認することができるとともに、引き続き受信されるあるいは引き続き読み出される映像信号により提供される映像も見逃すことなく見るようにすることができる。
【0036】また、請求項8に記載の発明の映像信号処理装置は、請求項7に記載の映像信号処理装置であって、前記通信手段に接続され、相手先と通話を行うようにするための通話手段を備え、前記通信の相手先を示す文字情報が、電話番号であるときには、前記制御手段は、前記通信手段を制御して、前記電話番号の相手先との間に通信回線を接続し、前記通話手段を通じて通話を行えるようにすることを特徴とする。
【0037】この請求項8に記載の発明の映像信号処理装置によれば、映像に含まれる通信の相手先を特定するための文字情報が電話番号であるときには、文字認識されて得られるその電話番号が用いられ、通信制御手段により通信手段が制御されて、自動発呼を行う。そして、相手先と自機との間に通信回線を接続し、通信の相手先と通話手段を介して通話(会話)することができるようにされる。
【0038】これにより、使用者は、使用者自身がダイヤル操作をすることなく、表示するようにされる映像中に文字情報として表示される電話番号を取得し、この取得した電話番号を用いて自動発呼して、通話することができる。したがって、間違い電話をかけることもなく、迅速かつ確実に目的とする相手先に電話をかけて通話を行うことができる。
【0039】また、請求項9に記載の発明の映像信号処理装置は、請求項7に記載の映像信号処理装置であって、前記通信の相手先を示す文字情報が、電子メールの送信先を示す電子メールアドレス情報であるときには、前記通信制御手段は、当該電子メールアドレス情報が入力済みの状態で、電子メールの作成画面を表示し、電子メールの作成および送信を行えるようにすることを特徴とする。
【0040】この請求項9に記載の発明の映像信号処理装置によれば、映像に含まれる通信の相手先を特定するための文字情報が電子メールアドレスであるときには、文字認識されて得られるその電子メールアドレスが入力された状態で電子メールの作成画面が表示され、電子メールの作成および送信を行うことができる。
【0041】これにより、使用者は、使用者自身が電子メールアドレスを入力することなく、表示素子に表示された映像中に文字情報として表示される電子メールアドレスを取得し、この取得した電子メールアドレスを用いて、目的とする相手先に電子メールを送信することができる。したがって、目的とする相手先に対して迅速かつ確実に電子メールを作成して送信することができる。
【0042】また、請求項10に記載の発明の映像信号処理装置は、請求項9に記載の映像処理装置であって、前記利用指示入力受付手段により前記利用指示入力が受け付けられたときには、前記映像信号処理手段は、受信したあるいは読み出した前記映像信号に応じた映像を前記副画面に表示するようにし、前記電子メールの作成画面を、前記主画面に表示するようにすることを特徴とする。
【0043】この請求項10に記載の発明の映像信号処理装置によれば、利用指示入力受付手段により前記利用指示入力が受け付けられたときには、映像信号処理手段により、引き続き受信されるあるいは引き続き読み出される映像信号による映像は、副画面に表示され、電子メールの作成画面は、主画面に表示される。
【0044】これにより、引き続き受信されるあるいは引き続き読み出される映像信号による映像を継続して見るようにすることができるとともに、同時に電子メールを作成して送信するようにすることができる。
【0045】また、請求項11に記載の発明の映像信号処理装置は、請求項7に記載の映像信号処理装置であって、前記通信の相手先を示す情報が、通信網上に提供されている提供情報を特定するための特定情報であるときには、前記通信制御手段は、前記通信手段を制御して前記通信網との間に通信回線を接続し、前記特定情報を用いて前記提供情報をを利用できるようにすることを特徴とする。
【0046】この請求項11に記載の発明の映像信号処理装置によれば、映像中に表示される通信の相手先を特定するための文字情報がインターネット上に提供されるWebページのURLなどの特定情報であるときには、文字認識されて得られるその特定情報が用いられて、自動的に目的とする提供情報を利用することができるようにされる。
【0047】これにより、使用者は、使用者自身がURLなどの提供情報を特定するための特定情報を入力することなく、表示素子に表示された映像中に文字情報として表示される特定情報を取得し、この取得した特定情報を用いて、目的とする提供情報にアクセスしてこれを利用することができるようにされる。したがって、目的とする提供情報を迅速かつ確実に取得するようにして利用することができる。
【0048】また、請求項12に記載の発明の映像信号処理装置は、請求項11に記載の映像信号処理装置であって、前記利用指示入力受付手段により前記利用指示入力が受け付けられたときには、前記映像信号処理手段は、供給された前記映像信号に応じた映像を前記副画面に表示するようにし、前記提供情報を、前記主画面に表示するようにすることを特徴とする。
【0049】この請求項12に記載の発明の映像信号処理装置によれば、利用指示入力受付手段により前記利用指示入力が受け付けられたときには、映像信号処理手段により、引き続き受信されるあるいは引き続き読み出される映像信号による映像は、副画面に表示され、Webページなどの提供情報は、主画面に表示される。
【0050】これにより、引き続き受信されるあるいは引き続き読み出される映像信号による映像を継続して見るようにすることができるとともに、同時にWebページなどの提供情報を閲覧するようにすることができる。
【0051】また、請求項13に記載の発明の映像信号処理装置は、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11または請求項12に記載の映像信号処理装置であって、前記主画面と前記副画面とが設けられる表示画面を有する表示素子を備える映像表示装置であることを特徴とする。
【0052】この請求項13に記載の映像信号処理装置によれば、映像信号処理装置は、主画面および副画面が設けられる表示画面を有する表示素子が設けられた映像表示装置であり、映像信号処理手段からの映像信号により、表示素子の表示画面に、主画面と副画面とが形成され、そのそれぞれに映像が表示される。
【0053】これにより、表示素子に表示される映像を確認して、映像を取り込むようにし、取り込んだ映像中に表示される通信の相手先を示す情報を自動的に検出して、これを用いて目的とする相手先との間で、迅速にかつ簡単に通信を行うようにすることができる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながらこの発明による映像信号処理装置および映像表示装置の一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、この発明による映像信号処理装置および映像表示装置をテレビ受像機に適用した場合を例にして説明する。
【0055】図1は、この実施の形態のテレビ受像機を説明するためのブロック図である。図1に示すように、この実施の形態のテレビ受像機は、屋外に設置される地上波のテレビ放送信号の受信アンテナ1に接続される選局部(チューナ部)2、復調部3、セレクタ4、キャプチャメモリ部5、D/A変換部6、映像信号処理部7、スイッチ回路8、子画面処理部9、映像合成部10、ディスプレイ(Cathode−Ray Tube)11、音声信号増幅部12、スピーカ13を備えている。
【0056】また、この実施の形態のテレビ受像機の各部は、制御部20によって制御するようにされている。制御部20は、図1に示すように、CPU(CentralProcessing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)24がCPUバス25を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータである。
【0057】ROM22は、この実施の形態のテレビ受像機において実行する各種の処理プログラムや処理に必要なデータなどが記録されたものである。RAM23は、各種の処理において得られたデータを一時的に記憶保持するなどのように、主に各種の処理の作業領域として用いられるものである。EEPROM24は、いわゆる不揮発性のメモリであり、電源が落とされても、記憶保持した情報が失われることがないようにされたものであり、各種のパラメータ情報などが記憶保持される。
【0058】また、制御部20には、電話回路30が接続されている。電話回路30は、電話網やインターネットなどの通信網(通信ネットワーク)と、この実施の形態のテレビ受像機とを接続するためのものである。この実施の形態において、電話回路30は、電話網に接続された電話線Lに接続するようにされている。電話線Lに接続された端子MJは、電話線Lと、この実施の形態のテレビ受像機とを接続するためのいわゆるモジュラージャックである。また、電話回路30には、接続端子JKを通じて、通話を行うためのハンドセット(送受話器)31が接続される。
【0059】そして、この実施の形態のテレビ受像機は、電話回路30、電話線L、および、所定のISP(Internet Service Provider)を通じてインターネットに接続し、電子メールの送受信を行ったり、インターネット上に提供されているWebページなどの各種の情報(コンテンツ)の提供を受けることができるものである。
【0060】また、この実施の形態のテレビ受像機は、電話回路30、電話線Lを通じて、目的とする相手先との間に電話回線を接続し、ハンドセット31を通じて通話を行うことができるものである。このように、電話回路30は、いわゆるモデムとしての機能を有するとともに、電話機能をも実現するためのものである。
【0061】このため、制御部100は、電話回路部30を制御して、オフフックしたりオンフックするなどのことができるとともに、オフフックするように電話回路30を制御したときには、所定のダイヤル信号を送出するようにするいわゆるダイヤラとしての機能などをも備えたものである。
【0062】また、制御部20には、インターフェース(以下、I/F部と略称する。)41を通じて、ハードディスクドライブ42が接続されている。ハードディスクドライブ部42は、記憶媒体としてハードディスクが搭載されたものである。そして、ハードディスクドライブ42は、I/F部41を通じて制御部20から供給されるデータをハードディスクに記録したり、ハードディスクに記録されているデータを読み出して、これをI/F部41を通じて制御部20に供給することができるものである。
【0063】このハードディスクドライブ42に搭載されるハードディスクには、前述もしたように、インターネットを通じて取得するいわゆるWebページなどのコンテンツや、受信した電子メール、送信した、あるいは、送信する電子メールなどが記憶保持される。そして、ハードディスクに記録された情報を必要に応じて読み出して利用することができるようにしている。
【0064】また、制御部20には、I/F部51を通じて、リモコン信号受光部51が接続されている。リモコン信号受光部51は、リモートコマンダ(以下、リモコンと略称する。)100からの赤外線のリモコン信号を受光し、これを電気信号に変換して制御部20に供給するものである。これにより、制御部20は、リモコン信号受光部52により受光するリモコン100からのリモコン信号に応じて各部を制御し、リモコン100に対して行われた使用者からの指示入力操作に応じた処理を実行することができるようにしている。
【0065】そして、この実施の形態のテレビ受像機は、テレビ放送信号を受信、選局し、選局したテレビ放送信号を復調して再生するテレビモードを有するとともに、前述したように電話回路30を備えることにより、インターネットに接続し、インターネット上に提供されているWebページなどのコンテンツにアクセスすることを可能にするインターネットモードと、電子メールを作成したり、インターネットに接続して作成した電子メールを送信したり、あるいは、使用者宛ての電子メールを受信することを可能にする電子メール(E−Mail)モードと、電話網を通じて目的とする相手先との間に電話回線を接続して通話を可能にする電話モードとを有するものである。
【0066】また、この実施の形態のテレビ受像機は、テレビモードにあるときに、ディスプレイ11に表示された映像を静止画像として取り込むようにする画面メモ機能を備えている。この画面メモ機能は、テレビ放送番組を視聴していて、使用者(視聴者)が必要とする表示情報(文字情報)がディスプレイ11に表示された場合に、そのときの1画面分の映像を形成する映像信号を後述するキャプチャメモリ部5のメモリに取り込んで、この実施の形態においては、ディスプレイ11の表示画面の一部の表示領域に設けるようにされる子画面に表示するようにする機能である。
【0067】この場合、使用者が必要とする表示情報としては、テレビショッピングなどのテレビ放送番組を視聴してい場合に表示される購入申込先の電話番号、テレビ放送番組に対する意見や感想の受け付け先の電子メールアドレス、あるいは、テレビ放送番組で提供した情報の詳細情報を提供するWebページのURLなどの通信の相手先を特定する情報である。
【0068】そして、この実施の形態のテレビ受像機は、画面メモ機能により取り込んだ映像信号により表示される映像中に表示情報(文字情報)として表示される電話番号、電子メールアドレス、URLなどの通信の相手先を特定する情報を文字認識することにより検出する文字認識機能をも備え、検出した情報を2次利用することができるようにしている。
【0069】すなわち、この実施の形態のテレビ受像機においては、詳しくは後述もするが、文字認識機能により検出した通信の相手先を特定する情報を用いるように使用者から指示された場合に、検出した通信の相手先を特定する情報に応じて、電話回路を制御し、目的とする相手先との間で通信を行うことができるようにしている。
【0070】また、この実施の形態のテレビ受像機においては、リモコン100の操作キーを操作することにより、各モードへの切り換えを手動で行うこともできるようにされている。図2は、この実施の形態のテレビ受像機のリモコン100の一例を説明するための図である。
【0071】図2に示すように、この実施の形態のテレビ受像機用のリモコン100は、電源のオン/オフキー101を備えるとともに、各種の機能キーとして、スリープ機能のオン/オフキー102、ミュート機能のオン/オフキー103、インターネットモードへの切り換えキー104、電子メールモードへの切り換えキー105、テレビモードへの切り換えキー106、電話モードへの切り換えキー107、画面メモ機能の実行キー108、画面メモ機能の消去キー109を備えたものである。
【0072】また、リモコン100は、図2に示すように、チャンネル選択用の数字キー群110、テレビ放送信号の選局チャンネルのアップ/ダウンキー111、音量のアップ/ダウンキー112を備えるとともに、予め用意されたメニューからの処理の実行を可能にするため、メニュー表示のオン/オフキー113、リセットキー114、リターンキー115、エンターキー116、カーソルを移動させる場合などに用いるアップ/ダウンキー117、右矢印キー118、左矢印キー119を備えたものである。
【0073】そして、リモコン100は、使用者により操作された操作キーに応じたリモコン信号を生成し、これを赤外線の信号として送出する。これにより、前述したように、使用者は、リモコン100を通じて、電源のオン/オフを初め、スリープ機能やミュート機能のオン/オフを行うことができる。また、テレビモードにあるときに、画面メモ機能の実行キー108を押下することにより、画面メモ機能を実行することができる。
【0074】また、インターネットモードへの切り換えキー104、電子メールモードへの切り換えキー105、テレビモードへの切り換えキー106、電話モードへの切り換えキー107を押下することにより、その押下された切り換えきーに応じたモードに切り換えることができるようにしている。
【0075】そして、前述もしたように、この実施の形態のテレビ受像機においては、電源の投入直後においては、制御部20の制御によりテレビモードとなるようにされている。そして、このテレビモード時においては、アンテナ1を通じて受信されたテレビ放送信号が、選局部2に供給される。
【0076】選局部2は、受信アンテナ1からのテレビ放送信号の中から、制御部20からの選局指示信号に応じたテレビ放送信号を選局し、この選局したテレビ放送信号を復調部3に供給する。復調部3は、これに供給されたテレビ放送信号を復調して、復調後の映像信号と音声信号とをセレクタ4に供給するとともに、セレクタ4に供給する映像信号をキャプチャメモリ部5にも供給する。
【0077】キャプチャメモリ部5は、いわゆる画面メモ機能を実現するためのものであり、使用者によりリモコン100の画面メモ機能の実行キー108が押下されたときに、1画面分の映像を形成する映像信号を記憶するメモリを備えたものである。このキャプチャメモリ部5に取り込まれた映像信号は、キャプチャメモリ部5においてD/A変換されて、セレクタ4の後段に設けられたスイッチ回路8の入力端bに供給される。
【0078】セレクタ4には、復調部3からの映像信号、音声信号の他に、D/A変換部6を通じて、制御部20から供給される映像信号と、音声信号とが供給するようにされている。制御部20からD/A変換部6を通じてセレクタ4に供給される映像信号や音声信号は、電話回路30を通じて、取り込んだ、例えば、インターネット上に提供されているいわゆるWebページの情報や、電子メールなどの情報である。
【0079】そして、セレクタ4は、制御部20からの切り換え制御信号に応じて、復調部3からの映像信号と、D/A変換部6を通じて供給される制御部20からの映像信号のうち、どちらの映像信号を映像信号処理部7に供給し、どちら信号をスイッチ回路8の入力端aに供給するかを切り換える。
【0080】また、セレクタ4は、制御部20からの切り換え制御信号に応じて、復調部3からの音声信号と、D/A変換部6を通じて供給される制御部20からの音声信号のうち、どの音声信号を音声信号増幅部12に供給するかを切り換える。
【0081】そして、映像信号処理部7は、セレクタ4からの映像信号から表示用信号を形成し、これを映像合成部11に供給する。また、セレクタ4の後段に設けられたスイッチ回路8には、セレクタ4からの映像信号と、前述したように、画面メモ機能の実行キー108が押下された場合に、キャプチャメモリ部5に記憶される静止画像を表示するための映像信号との供給を受け、制御部20からの切り換え制御信号に応じて、いづれの映像信号を出力するかを切り換える。
【0082】スイッチ回路8から出力される映像信号は、子画面処理部9に供給される。子画面処理部9は、いわゆるPinP(Picture in Picture)とよばれる2画面表示の態様で映像を表示するためのものである。PinPは、ディスプレイの表示画面の一部の領域に子画面を設け、この子画面以外の領域を親画面とし、子画面と親画面とに独立に映像を表示するようにするものである。
【0083】そして、子画面処理部9は、ディスプレイ11の表示画面の一部の領域に設けられる子画面としての表示領域の大きさに合致するように、スイッチ回路8からの映像信号による映像を縮小するようにする処理をスイッチ回路8からの映像信号に対して施し、処理後の映像信号を映像合成部10に供給する。
【0084】映像合成部10は、映像信号処理部7からの映像信号(親画面用の映像信号)と、子画面処理部9からの映像信号(子画面用の映像信号)とを合成し、ディスプレイ11の表示画面に親画面と子画面との2画面の映像を表示する映像信号を形成し、これをディスプレイ11に供給する。
【0085】このように、この実施の形態のテレビ受像機は、映像信号処理部7と、子画面処理部9と、映像合成部10とにより、映像信号処理手段を形成し、後述する例えば図3B、Cに示すように、親画面11Mと、子画面11Sとの2画面のそれぞれに独立して映像を表示する態様で映像を映出することができるようにしている。なお、この実施の形態のテレビ受像機においては、画面メモ機能が実行されないときには、映像合成部10においての映像の合成処理は行なわれず、映像信号処理部7からの映像信号による映像が、ディスプレイ11の表示画面の全面に表示される。
【0086】一方、音声信号増幅部12は、これに供給された音声信号を所定のレベルにまで増幅し、これをスピーカ13に供給する。これにより、スピーカ13からは、セレクタ4から出力された音声信号に応じた音声が放音される。
【0087】[画面メモ機能の利用について]そして、前述もしたように、テレビモードにあるときに、画面メモ機能を用いてキャプチャメモリ部5に取り込んだ映像中に電話番号、電子メールアドレス、URLなどの通信の相手先などを特定する情報が表示情報(文字情報)として含まれている場合に、この表示情報を文字認識することにより検出し、2次利用することができるようにしている。
【0088】以下、画面メモ機能により静止画像として取り込んだテレビ放送番組の映像中に、■電話番号が表示されている場合と、■電子メールアドレスが表示されている場合と、■URLが表示されている場合とについて、それらの情報を2次利用する場合のテレビ受像機の動作について説明する。
【0089】[■電話番号が表示されている場合について]図3は、テレビショッピングのテレビ放送番組を視聴していて、購入の申込先の電話番号が文字情報として表示された場合に、その映像を取り込んで、2次利用する場合を説明するための図である。
【0090】テレビモード時においては、復調部3からの映像信号が、セレクタ4、映像信号処理部7、映像合成部10を通じてディスプレイ11に供給され、図3Aに示すように、テレビ放送番組の映像が、ディスプレイ11の表示画面11Gの全面に表示される。また、この場合、復調部3からの音声信号が、セレクタ4、音声増幅部12を通じて、スピーカ13に供給され、テレビ放送番組の音声がスピーカ13から放音される。
【0091】そして、図3Aに示すように、購入の申し込み先の電話番号が表示された場合に、使用者は図2に示したリモコン100の画面メモ機能の実行キー108を押下する。画面メモ機能の実行キー108が押下されると、リモコン100からは、画面メモ機能の実行を指示する赤外線のリモコン信号が送出され、これがテレビ受像機のリモコン信号受信部52により受光されて電気信号に変換され、制御部20に供給される。
【0092】制御部20は、画面メモ機能の実行を指示する信号の供給を受けると、キャプチャメモリ部5を制御して、復調部3からの映像信号をA/D変換してキャプチャメモリ部のキャプチャメモリに取り込むようにする。
【0093】キャプチャメモリ部5は、制御部20からの制御に応じて、復調部3から映像信号を1画面分(1フレーム分)取り込み、この取り込んだ映像信号をD/A変換して1画面分の映像を表示する映像信号としてスイッチ回路8の入力端bに供給する。このとき、スイッチ回路8は、制御部20からの制御信号により、入力端bに供給された映像信号を出力するように切り換えられる。
【0094】また、制御部20は、合成処理部10に対して制御信号を供給し、映像信号処理部7からの映像信号と、子画面処理部9からの映像信号とを合成するようにする。これにより、図3Bに示すように、ディスプレイ11には、子画面11Sが設けられるとともに、子画面以外の領域が、親画面11Mとされる。
【0095】そして、前述したように、子画面処理部9には、スイッチ回路8の入力端bに供給されたキャプチャメモリ部5からの映像信号が供給されている。このため、図3Bに示したように、子画面11Sには、画面メモ機能によりキャプチャメモリ部5に取り込んだ電話番号を表示情報として含む映像(静止画像)が表示され、親画面11Mには、映像信号処理部7からのテレビ放送番組の映像が表示される。
【0096】そして、図3Bに示したように、画面メモ機能を実行し、電話番号を含む映像を表示した後に、その映像中に表示される電話番号を利用して電話をかけようとする場合には、画面表示が、図3Bに示したように子画面が表示されているときに、再度、画面メモ機能の実行キー108を押下する。すると、制御部20により、キャプチャメモリ部5に取り込まれた映像中に含まれる文字情報の文字認識処理が開始される。
【0097】すなわち、制御部20は、キャプチャメモリ部5に取り込まれた映像信号(映像データ)を読み込んで解析し、文字情報が含まれるであろうエリアを確定する。そして、そのエリア内において文字であろう部分のマッチングデータを形成するとともに、この形成したマッチングデータと、制御部20のROM22に予め用意されている文字のマッチングデータとのパターンマッチングを行って、文字認識を行い、認識した文字を文字データにエンコードとしてEEPROM24に記憶保持する。
【0098】このように、静止画像としてキャプチャメモリ部5に取り込まれた映像中に表示される電話番号をいわゆるパターンマッチング法を用いて文字情報として認識し、これをEEPROM24に記憶保持することにより、2次利用することができるようにしている。
【0099】そして、制御部20は、電話回路をオフフックするようにし、前述したように、文字認識してEEPROM24に記憶保持するようにした電話番号(文字データ)を読み出してデコードし、これを用いてダイヤル動作を行って、文字認識した電話番号の相手先との間に電話回線を接続するようにする。
【0100】この後、電話回線が接続された場合には、図1に示しように、電話回路30に接続端子JKを介して接続されるハンドセット31を通じて、通話を行うことができる。この例の場合には、購入の申し込み先である購入受付センターとの間に電話回線を接続し、商品の購入申し込みを行うことができる。
【0101】この場合には、使用者は、ダイヤル操作を行うことなく、文字認識された電話番号に基づいて自動ダイヤルして電話をかけることができる。したがって、表示情報として提供される電話番号をいちいちメモするなどの手間をかけることなく、迅速に目的とする相手先に電話をかけることができる。しかも、文字認識された電話番号に基づいて電話をかけることができるので、間違い電話をかけることもなく、迅速に、確実に目的とする相手先に電話をかけて通話をすることができる。
【0102】[■電子メールアドレスが表示されている場合について]図4は、テレビ放送番組を視聴していて、視聴者プレゼントの応募先として、また、意見や感想の受付先として電子メールアドレスが文字情報として表示された場合に、その映像を静止画像として取り込んで、2次利用する場合を説明するための図である。
【0103】図4Aに示すように、テレビ放送番組の映像が、ディスプレイ11の表示画面11Gの全面に表示され、その表示された映像中に視聴者プレゼントの応募先あるいは意見や感想の受付先として電子メールアドレスが表示された場合に、使用者は図2に示したリモコン100の画面メモ機能の実行キー108を押下する。
【0104】すると、図3を用いて前述した電話番号が文字情報として表示されている場合と同様に、テレビ受像機においては、制御部20の制御により、キャプチャメモリ部5への映像信号の取り込みが行われる。そして、図4Bに示すように、キャプチャメモリ部5に静止画像として取り込まれた電子メールアドレスを文字情報として含む映像が子画面11Sに表示され、親画面11Mには、復調部3からのテレビ放送番組の映像が引き続き表示される。
【0105】そして、図4Bに示したように、画面メモ機能を実行し、電子メールアドレスを含む映像を静止画像して子画面11Sに表示した後に、その静止画像中に含まれる電子メールアドレスの相手先に電子メールを送信しようとする場合には、再度、画面メモ機能の実行キーを押下する。
【0106】すると、制御部20は、キャプチャメモリ部5に取り込まれた映像データを読み込んで解析し、文字情報が含まれるであろうエリアを確定し、このエリア内において文字であろう部分のマッチングデータを形成する。そして、この形成したマッチングデータと、制御部20のROM22に予め用意されている文字のマッチングデータとのパターンマッチングを行って、文字認識を行い、認識した文字を文字データとしてEEPROM24に記憶保持する。
【0107】このように、キャプチャメモリ部5に取り込まれた映像信号により表示される映像中に表示される電子メールアドレスを文字情報として認識し、これをEEPROM24に記憶保持することにより、2次利用することができるようにしている。
【0108】そして、この実施の形態のテレビ受像機の場合には、図4Bに示したように、電子メールアドレスを含む映像を静止画像して子画面11Sに表示した後に、再度、画面メモ機能の実行キーを押下すると、図4Cに示すように、電子メールアドレスの利用の指示を受け付けたことをユーザに示すため、例えば、子画面11Sの枠部分を反転表示する。
【0109】この後、制御部20は、ROM22、あるいは、ハードディスクドライブ42のハードディスクに記憶されている電子メールの作成プログラムを読み込んで実行し、電子メールの作成画面を表示するための映像信号をD/A変換部6を通じてセレクタ4に供給する。
【0110】そして、制御部20は、セレクタ4を制御して、制御部20からの電子メールの作成画面を表示するための映像信号を映像信号処理回路7に供給するようにするとともに、復調部3からの映像信号をスイッチ回路8の入力端aに供給し、復調部3からの音声信号を音声信号増幅部12に供給する。
【0111】また、制御部20は、スイッチ回路8を制御して、スイッチ回路8からスイッチ回路8の入力端aに供給された映像信号を出力して、子画面処理部9に供給するようにするとともに、映像合成部10を制御して、PinPの態様での映像の表示を続行するようにする。
【0112】これにより、図4Dに示すように、親画面11Mには、文字認識することにより検出した電子メールアドレスを目的とする相手先の電子メールアドレスとして入力された状態の電子メールの作成画面が表示される。この電子メールの作成画面を用いて、電子メールを作成することができるようにされる。
【0113】そして、図示しないが、電子メールの作成画面中に設けられる送信ボタンアイコンをリモコン100のアップ/ダウンキー117を操作することにより選択して、リモコン100のエンターキー116を押下することにより、テレビ受像機に対して作成した電子メールの送信を指示する。
【0114】この送信指示を受けると、制御部20は、電話回路30を制御して、オフフックし、EEPROM24に予め記憶されている所定のISPの電話番号を読み出して電話をかけることにより、目的とするISPとの間に電話回線を接続する。そして、そのISPを通じて、作成した電子メールを、文字認識した電子メールアドレスにより特定される相手先のメールボックスに送信する。
【0115】一方、子画面には、図4Dに示したように、復調部3からのテレビ放送番組の映像が表示されるとともに、スピーカからは、そのテレビ放送番組の音声が放音するようにされているので、電子メールを作成したり、電子メールを送信したりするようにしても、視聴中のテレビ放送番組の視聴が中断されることがなく、そのテレビ放送番組により提供される情報を見落としたり、聞き落とすなどのことを防止することができる。
【0116】電子メールアドレスは、テレビ受像機の制御部20において、文字認識された電子メールがそのままもちいられるので、使用者は、比較的に文字数の多い電子メールアドレスを手入力する必要がなく、迅速に、かつ、正確に、目的とする相手先に対する電子メールを作成して送信することができる。
【0117】[■URLが表示されている場合について]図5は、テレビ放送番組を視聴していて、その放送番組に関連する情報を提供するWebページのURLや、その放送番組で提供した情報の詳細情報を提供するWebページのURLなどが文字情報として表示された場合に、その映像を静止画像として取り込んで、2次利用する場合を説明するための図である。
【0118】図5Aに示すように、テレビ放送番組の映像が、ディスプレイ11の表示画面11Gの全面に表示され、その表示された映像中にインターネット上に提供されているWebページのURLが表示された場合に、使用者は図2に示したリモコン100の画面メモ機能の実行キー108を押下する。
【0119】すると、この場合においても、図3を用いて前述した電話番号が文字情報として表示されている場合と同様に、テレビ受像機においては、制御部20の制御により、キャプチャメモリ部5への映像信号の取り込みが行われる。そして、図5Bに示すように、キャプチャメモリ部5に取り込まれたURLを文字情報として含む映像が子画面11Sに表示され、親画面11Mには、復調部3からのテレビ放送番組の映像が引き続き表示される。
【0120】そして、図5Bに示したように、画面メモ機能を実行し、URLを含む映像を静止画像して表示した後に、その静止画像中に含まれるURLにより特定されるWebページにアクセスしようとする場合には、再度、画面メモ機能の実行キーを押下する。
【0121】すると、制御部20は、キャプチャメモリ部5に取り込まれた映像データを読み込んで解析し、文字情報が含まれるであろうエリアを確定し、このエリア内において文字であろう部分のマッチングデータを形成する。そして、この形成したマッチングデータと、制御部20のROM22に予め用意されている文字のマッチングデータとのパターンマッチングを行って、文字認識を行い、認識した文字を文字データとしてEEPROM24に記憶保持する。
【0122】このように、静止画像としてキャプチャメモリ部5に取り込まれた静止画像に表示されるURLを文字情報として認識し、これをEEPROM24に記憶保持することによって、2次利用することができるようにしている。
【0123】そして、この実施の形態のテレビ受像機は、図5Cに示したように、URLの利用の指示を受け付けたことをユーザに示すため、例えば、子画面11Sの枠部分を反転表示する。この後、制御部20は、ROM22、あるいは、ハードディスクドライブ42のハードディスクに記憶されているWebページの閲覧プログラム(いわゆるブラウザ)を読み込んで実行する。そして、Webページの閲覧画面を表示するための映像信号をD/A変換部6を通じてセレクタ4に供給する。
【0124】そして、制御部20は、セレクタ4を制御して、制御部20からのWebページの閲覧画面を表示するための映像信号を映像信号処理回路7に供給するようにするとともに、復調部3からの映像信号をスイッチ回路8の入力端aに供給し、復調部3からの音声信号を音声信号増幅部12に供給する。
【0125】また、制御部20は、スイッチ回路8に切り換え制御信号を供給し、スイッチ回路8の入力端aに供給された映像信号を出力して、子画面処理部9に供給するようにスイッチ回路8を切り換えるとともに、映像合成部10を制御して、PinPの態様での映像の表示を続行するようにする。
【0126】同時に、制御部20は、電話回路30を制御して、オフフックし、EEPROM24に予め記憶されている所定のISPの電話番号を読み出して、そのISPに電話をかけることにより電話回線を接続する。そして、そのISPを通じて、文字認識したURLにより特定されるWebページにアクセスし、そのWebページをダウンロードする。
【0127】このダウンロードしたWebページは、制御部20からD/A変換部6、セレクタ4、映像信号処理回路7を通じて映像合成部10に供給される。これにより、図5Dに示すように、親画面11Mには、文字認識することにより検出したURLにより特定されるWebページが表示される。
【0128】一方、子画面には、図5Dに示しめしたように、復調部3からのテレビ放送番組の映像が表示されるとともに、スピーカからは、そのテレビ放送番組の音声が放音するようにされているので、Webページを表示するようにしても、視聴中のテレビ放送番組の視聴が中断されることがなく、そのテレビ放送番組により提供される情報を見落としたり、聞き落とすなどのことを防止することができる。
【0129】また、URLは、テレビ受像機の制御部20において、文字認識されたURLがそのまま用いられるので、使用者は、比較的に文字数の多いURLを手入力する必要がなく、迅速に、かつ、正確に、目的とするWebページをダウンロードして表示するようにすることができる。
【0130】なお、テレビ放送番組の映像中に表示される電話番号、電子メールアドレス、URLは、文字認識されて、EEPROM24に記憶保持されるので、繰り返し利用することが可能となる。したがって、目的とする相手先や、目的とするISPに電話を掛けても電話回線を接続できなかった場合には、所定の間隔をあけて、自動的に電話を掛け直したり、使用者から指示されたタイミングで電話回線の接続を行うための電話番号の再度の入力を行うようにすることもできる。
【0131】[画面メモ機能実行時のテレビ受像機の処理について]次に、テレビモード時における画面メモ機能の実行時の処理について、図6〜図8のフローチャートを参照しながら説明する。この実施の形態のテレビ受像機に電源が投入され、テレビモードとして動作するようにされると、この実施の形態のテレビ受像機の制御部20は、図6〜図8に示す処理を実行する。
【0132】まず、制御部20は、リモコン100を通じての使用者からの操作入力を待つ(ステップS101)。ステップS101の判断処理において、操作入力がされたと判断したときには、その操作入力は、画面メモ機能の実行を指示するものか否かを判断する(ステップS102)。
【0133】ステップS102の判断処理において、画面メモ機能の実行指示ではないと判断したときには、制御部20は、その操作入力に応じた他の処理、例えば、チャネル選択や音量調整などの処理を行って(ステップS103)、ステップS101からの処理を繰り返す。なお、この実施の形態のテレビ受像機の場合には、テレビモードから他のモードへの切り換えが行われた場合には、切り換えられたモードの処理ルーチン(処理プログラム)が実行される。そして、テレビモードにモードされた場合に、ステップS101からの処理を繰り返すようにされる。
【0134】ステップS102の判断処理において、画面メモ機能の実行指示であると判断したときには、制御部20は、前述もしたように、キャプチャメモリ部5を制御して、表示するようにされる1画面分の映像を形成する映像信号を取り込み(ステップS104)、スイッチ回路8、映像合成部10を制御して、取り込んだ映像信号による映像を子画面11Sに表示し、テレビ放送番組の映像を親画面11Mに表示する(ステップS105)。
【0135】そして、制御部20は、小画面11Sに静止画像として表示される映像中の文字情報の利用が指示されたか否か、すなわち、再度、画面メモ機能の実行キー108が押下されたか否かを判断する(ステップS106)。ステップS106の判断処理において、画面メモ機能の実行キー108は押下されていないと判断したときには、画面メモ機能を解除し子画面を消去するようにすることを指示するための消去キー109が押下されたか否かを判断する(ステップS107)。
【0136】ステップS107の判断処理において、消去キー109が押下されていないと判断したときには、ステップS106からの処理を繰り返し、消去キー109が押下されたと判断したときには、制御部20は、映像合成部10を制御して、映像信号の合成処理を停止させることにより子画面を消去し(ステップS108)、ステップS101からの処理を繰り返す。
【0137】また、ステップS106の判断処理において、再度、画面メモ機能の実行キー108が押下されたと判断したときには、制御部20は、キャプチャメモリ部5に取り込まれた映像信号を読み込んで、前述したように、パターンマッチング法を用いて文字認識処理を行う(ステップS109)。
【0138】そして、制御部20は、文字認識処理の結果、文字情報が認識できたか否かを判断し(ステップS110)、認識できていない、すなわち、文字情報はないと判断したときには、画面メモ機能を解除し子画面を消去するようにすることを指示するための消去キー109が押下されたか否かを判断する(ステップS111)。
【0139】ステップS111の判断処理において、消去キー109が押下されていないと判断したときには、静止画像として取り込んだ映像中には、文字情報はないか、あるいは、文字認識することができないので、この実施の形態のテレビ受像機においては、ステップS111からの処理を繰り返し、消去キー109が押下されるまで待つ。
【0140】ステップS111の判断処理において、消去キー109が押下されたと判断したときには、制御部20は、映像合成部10を制御して、映像信号の合成処理を停止させることにより子画面を消去し(ステップS112)、ステップS101からの処理を繰り返す。
【0141】また、ステップS110の判断処理において、文字認識に成功し、文字情報があると判断したときには、図7に示す処理に移り、認識した文字情報から通信の相手先を特定する情報を抽出し、この実施の形態のEEPROM24に記憶保持するようにする(ステップS113)。
【0142】そして、制御部20は、ステップS113において抽出した文字情報が電話番号か否かを判断する(ステップS114)。この判断は、抽出した文字情報が、所定の桁数の数字、あるいは、所定の桁数の数字と左括弧「(」、右括弧「)」、ハイフン「−」などの所定の記号だけの場合には、抽出した文字情報は、電話であると判断する。
【0143】ステップS114の判断処理において、抽出した文字情報が、電話番号であると判断したときには、電話回路30を制御し、文字認識して抽出した電話番号に基づいて発呼処理を行って、目的とする相手先との間に電話回線を接続し(ステップS115)、目的とする相手先との通話を行うようにする(ステップS116)。
【0144】通話終了後、オンフックするようにする動作が行われると、この場合、制御部20は、映像合成部10を制御して、子画面の表示を消去して、テレビ番組の映像をディスプレイ11の表示画面の全面に表示するようにする終了処理を実行し(ステップS117)、図6R>6に示すステップS101からの処理を繰り返すことになる。
【0145】また、ステップS114の判断処理において、文字認識して抽出した文字情報が、電話番号でないと判断したときには、文字認識して抽出した文字情報は、電子メールアドレスか否かを判断する(ステップS118)。この判断は、抽出した文字情報が、所定の桁数の数字もしくはアルファベットであり、かつ、所定の位置にアットマーク「@」が存在しているかを確認することにより、抽出した文字情報は、電子メールアドレスであると判断する。
【0146】そして、ステップS118の判断処理において、文字認識して抽出した文字情報は、電子メールアドレスであると判断したときには、制御部20は、セレクタ4、スイッチ回路8を制御して、テレビ放送番組を子画面11Sに表示し(ステップS119)、電子メールの作成プログラムを実行して、電子メールの作成画面を親画面11Mに表示する(ステップS120)。
【0147】そして、電子メールの作成入力を受け付け(ステップS121)、使用者からの送信指示入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS122)。ステップS122の判断処理において、送信指示入力を受け付けていないと判断したときには、終了指示入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS123)。このステップS123の判断処理は、電子メールを作成したが、送信をせずに、電子メールの作成プログラムを終了させるようにしたかを判断する処理である。
【0148】ステップS123の判断処理において、終了指示入力を受け付けていないと判断したときには、ステップS121からの処理を繰り返す。ステップS123の判断処理において、終了指示を受け付けたと判断したときには、ステップS117の終了処理を実行し、この場合には、作成した電子メールの保存処理などを行って、電子メールの作成プログラムを終了させ、子画面を消去してテレビ放送番組の映像をディスプレイ11の表示画面の全面に表示して、ステップS101からの処理を繰り返す。
【0149】また、ステップS122の判断処理において、送信指示入力を受け付けたと判断したときには、電話回路30を制御し、EEPROM24に予め記憶されている所定のISPの電話番号を用いて、そのISPとの間に電話回線を接続し、そのISPを通じてインターネットに接続する(ステップS124)。
【0150】そして、作成した電子メールを、文字認識して抽出した電子メールアドレスを用い、ISPおよびインターネットを通じて、目的とする相手先のメールボックスに送信する(ステップS125)。そして、ステップS117において、終了処理を実行し、この場合には、電子メールの作成プログラムを終了させ、子画面を消去してテレビ放送番組の映像をディスプレイ11の表示画面の全面に表示して、ステップS101からの処理を繰り返す。
【0151】ステップS118の判断処理において、文字認識して抽出した文字情報は、電子メールアドレスでないと判断したときには、制御部20は、図8に示す処理に移り、文字認識して抽出した文字情報は、URLか否かを判断する(ステップS126)。この判断は、抽出した文字情報が、http://などのURLにおいて用いられる文字列が含まれている場合には、抽出した文字列は、URLであると判断することができる。
【0152】そして、ステップS126の判断処理において、文字認識して抽出した文字列がURLであると判断したときには、制御部20は、図8に示すように、制御部20は、セレクタ4、スイッチ回路8を制御して、テレビ放送番組を子画面11Sに表示する(ステップS127)。
【0153】そして、制御部20は、ブラウザを起動し、EEPROM24に予め記憶されている所定のISPの電話番号を用いて、そのISPとの間に電話回線を接続し、そのISPを通じてインターネットに接続する(ステップS128)。そして、文字認識して抽出したURLに基づいて特定されるWebページにアクセスして、そのWebページをD/A変換部6、セレクタ4を通じて映像信号処理部7に供給し、ディスプレイ11の親画面11Mに表示する(ステップS129)。
【0154】この後、Webページに対する入力を受け付け(ステップS130)、終了指示入力かされた否かを判断する(ステップS131)。ステップS131の判断処理において、終了指示入力がされていないと判断したときには、制御部20は、ステップS130からの処理を繰り返す。
【0155】ステップS131の判断処理において、終了指示入力がされたと判断したときには、図7に示すステップS117の処理に戻り、終了処理を実行し、この場合には、ブラウザを終了させ、子画面を消去して、テレビ放送番組の映像をディスプレイ11の表示画面の全面に表示して、ステップS101からの処理を繰り返す。
【0156】また、ステップS126の判断処理において、文字認識して抽出した文字情報は、URLではないと判断したときには、アクセス先の情報はない旨のメッセージをディスプレイ11の画面に表示するなどの処理を行い(ステップS132)、図7に示すステップS117の処理に戻り、この場合には、子画面を消去して、テレビ放送番組の映像をディスプレイ11の表示画面の全面に表示して、ステップS101からの処理を繰り返す。
【0157】このように、この実施の形態のテレビ受像機は、テレビモードにあるときに、画面メモ機能を実行して、電話番号、電子メールアドレス、URLなどの必要な情報を表示情報として含む映像を静止画像として取り込み、これを子画面に表示することができる。
【0158】そして、取り込んだ映像に含まれる表示情報としての文字情報を文字認識して検出し、検出した文字情報を用いて、電話をかけたり、電子メールを送信したり、Webページにアクセスしたりすることができる。したがって、使用者は、電話番号、電子メールアドレス、URLなどの通信の相手先を特定する情報をいちいち入力しなくても、迅速かつ正確に目的とする相手先との間で、通信処理を行うことができる。
【0159】なお、前述した実施の形態においては、画面メモ機能が実行された場合には、いわゆるPinPと呼ばれる表示態様で映像を表示するようにし、静止画像として取り込んだ必要な情報を表示情報として含む映像は、子画面に表示するようにした。
【0160】しかし、映像の表示態様は、PinPに限るものではない、例えば、ディスプレイに表示画面において、親画面と子画面の2画面を設けるが、子画面は、親画面に映出される映像を隠すことがないように、親画面の表示領域外に設けるようにするいわゆるPoutP(Pictur out Pictur)と呼ばれる表示態様で表示するようにしてもよい。
【0161】また、ディスプレイの表示画面を横方向の中心において縦に2分割するようにし、左画面と右画面との2画面表示を行う表示態様で表示するようにしてもよい。要は、2画面以上の他画面の表示機能であれば、どのような表示態様で映像を表示するものであっても、この発明を適用することができる。
【0162】また、前述の実施の形態においては、ディスプレイ11として、CRTディスプレイを用いるようにしたが、これに限るものではない。LCD(LiquidCrystal Display)などのディスプレイを用いるようにしてももちろんよい。
【0163】また、ディスプレイの表示画面にいわゆるタッチパネル(タッチスクリーン)などの表示画面上の座標位置検出手段を貼付しておき、通信の相手先を特定する情報が表示された子画面11Sの表示領域に、使用者の指などが接触された場合に、これを子画面11Sに表示された通信の相手先を特定する情報の利用指示入力とするようにすることもできる。
【0164】すなわち、取り込み指示入力受付手段や利用指示入力受付手段としては、リモコンやテレビ受像機に設けられるボタンスイッチによるものだけではなく、ディスプレイの表示画面に貼付されるタッチパネルと、ディスプレイに表示される表示情報とにより、取り込み指示入力受付手段や利用指示入力受付手段を構成するようにしてももちろんよい。
【0165】また、前述した実施の形態においては、リモコン100の画面メモキー108を押下することにより、表示されている画像をキャプチャし、再度画面メモキー108を押下することより、キャプチャして子画面に表示されている画像中に、■電話番号があれば電話を発信、■メールアドレスがあればメール作成、■URLがあればWebページへジャンプ、それ以外は、子画面を消去するものとして説明した。しかし、これに限るものではない。
【0166】例えば、上述の■〜■の場合においても、画面メモキー108の再押下時には、子画面表示を消去するようにする。また、上述の■〜■の場合において、表示され、文字認識された情報に応じて、通信処理などを行いたい場合には、別の操作で、次に実行する処理に遷移するようにする。
【0167】例えば、上述の■〜■の場合においては、子画面表示中に、リモコン100のアップ/ダウンキー117、右矢印キー118、左矢印キー119の4方向キーのいづれかが操作された場合には、電話番号や電子メールアドレスやURLなどの情報をハイライト表示や反転表示するようにする。
【0168】そして、エンターキー116を押下することにより、キャプチャした画像中に含まれ、ハイライト表示、あるいは、反転常時された情報に基づいて、電話をかけたり、電子メールを作成して送信したり、インターネットに接続してWebページにジャンプするようにする。
【0169】このようにすることによって、必要な情報が表示された画像のキャプチャおよび子画面への表示と、子画面の消去とを同じ画面メモキーの押下という簡単な操作で行うことができる。また、子画面に表示され、文字認識された情報に基づいて、通信処理などを行う場合には、通信を行うか否かを使用者に確認させるようにすることができる。したがって、安易に通信を行うことを防止し、無駄に通信コストをかけないようにすることができる。
【0170】また、前述した実施の形態においては、画面メモ機能を用いて通信の相手先と通信を行う場合について説明したが、この実施の形態のテレビ受像機の場合には、リモコン100のインターネットモードへの切り換えキーや電子メールモードへの切り換えキー、電話モードの切り換えキーを操作することにより各モードに切り換えて、URLや電子メールアドレスや電話番号をて入力して、Webページにアクセスしたり、電子メールを送信したり、電話をかけたりすることももちろんできる。
【0171】なお、前述した実施の形態においては、地上波のアナログテレビ放送信号を受信、選局するテレビ受像機に、この発明を適用した場合を例にして説明したが、これに限るものではない。衛星放送の受信機能を有するテレビ受像機や、データ放送の受信機能を有するテレビ受像機、ケーブルテレビ放送の受信機能を有するテレビ受像機にもこの発明を適用することができる。また、これらの受信機能のうち、複数の受信機能を有するテレビ受像機に、この発明を適用することができる。
【0172】また、前述の実施の形態においては、この発明をテレビ受像機に適用した場合を例にして説明したが、これに限るものではない。例えば、ケーブルテレビ放送の受信装置であるあSTB(Set−Top Box)と呼ばれる受信装置や、IRD(Integrated Receiver/Decoder)と呼ばれる受信装置にもこの発明を適用することができる。
【0173】この場合には、受信装置に通信機能を実現するための電話回路や、2画面機能を実現するための子画面処理部や映像合成部、さらに、キャプチャメモリ部を搭載し、文字認識処理を実行するプログラムなどの必要な各種のプログラムをも搭載するようにすればよい。そして、受信装置において、映像のキャプチャリングや、2画面処理を行い、処理された映像信号をモニタ受像機に供給するように刷ればよい。
【0174】そして、モニタ受像機の表示画面に表示される映像を見ながら受信装置を制御することにより、前述した実施の形態のテレビ受像機の場合と同様に、通信の相手先を特定する文字情報を表示情報として含む映像を静止画像として取り込み、その取り込んだ映像に含まれる文字情報を文字認識して検出し、その検出した情報を用いて、通信を行うようにすることができる。
【0175】同様にして、VTRやDVD装置などの記録媒体に記録されている映像信号を再生する映像信号再生装置にもこの発明を適用することができる。この場合には、再生された映像信号により表示される映像のうち、通信の相手先を示す情報が表示されたる1画面分の映像を形成する映像信号を取り込み、取り込んだ映像信号により表示される通信の相手先を示す情報を文字認識して抽出し、通信処理に利用することができる。
【0176】また、例えば、テレビ受像機などのモニタ受像機であって、外部入力端子を備えている映像信号処理装置、映像表示装置にもこの発明を適用することができる。この場合には、前述した実施の形態のテレビ受像機の場合と同様に、外部入力端子を通じて供給される映像信号により表示される映像のうち、通信の相手先を示す情報が表示されたる1画面分の映像を形成する映像信号を取り込み、取り込んだ映像信号により表示される通信の相手先を示す情報を文字認識して抽出し、通信処理に利用することができる。
【0177】すなわち、1画面の映像の取り込みの対象となる映像信号は、自機に搭載された選局部において、受信、選局したテレビ放送信号の映像信号であってもよいし、外部の受信装置や映像再生装置から外部入力端子を通じて供給を受けた映像信号であってもよい。
【0178】したがって、図1に示すテレビ受像機に外部入力端子を設けた場合には、セレクタ4の前段において、復調部3からの映像信号を出力してセレクタ4に供給するか、外部入力端子からの映像信号を出力してセレクタ4に供給するかを切り換えるセレクタを設けるようにすればよい。このセレクタの切り換えは、リモコンに設ける外部入力切り換えキーによって行うようにすればよい。
【0179】また、文字認識して検出した通信の相手先を特定する情報を、例えば、EEPROMなどに蓄積しておくことにより、その蓄積情報を、いわゆるアドレス帳として用いるようにすることができる。また、文字認識して検出したURLをブラウザの機能であるブックマークやお気に入りの機能に用いられるURLとして、登録してもちいるようにすることもできる。また、通信の相手先を示す情報は、電話番号、電子メールアドレス、URLに限ることなく、郵便番号、住所、あて先名などの郵便などによる通信の相手先を特定する情報であってもよい。
【0180】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、表示情報として提供される文字情報を抽出し、これを2次利用することができる。また、表示情報として提供される文字情報が、電話番号、電子メールアドレス、URLなどの通信の相手先を特定する情報である場合には、使用者の手を煩わせることなく検出し、迅速かつ正確に目的とする相手先との間で通信を行うようにすることができる。したがって、より簡単にインターネットなどを利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による受信装置、テレビ受像機の一実施の形態が適用されたテレビ受像機を説明するための図である。
【図2】図1に示すテレビ受像機のリモコンの外観を説明するための図である。
【図3】電話番号が表示情報として表示された場合に、これを2次利用する場合を説明するための図である。
【図4】電子メールアドレスが表示情報として表示された場合に、これを2次利用する場合を説明するための図である。
【図5】URLが表示情報として表示された場合に、これを2次利用する場合を説明するための図である。
【図6】テレビモード時における画面メモ機能の実行時の処理について説明するためのフローチャートである。
【図7】図6に続くフローチャートである。
【図8】図7に続くフローチャートである。
【符号の説明】
1…受信アンテナ、2…選局部(チューナ部)、3…復調部、4…セレクタ、5…キャプチャメモリ部、6…D/A変換部、7…映像信号処理部、8…スイッチ回路、9…子画面処理部、10…映像合成部、11…ディスプレイ、12…音声信号増幅部、13…スピーカ、20…制御部、21…CPU、22…ROM、23…RAM、24…EEPROM、25…CPUバス、30…電話回路、31…ハンドセット(送受話器)、41、51…インターフェース、42…ハードディスクドライブ、52…リモコン信号受光部、100…リモコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】受信したあるいは読み出した映像信号による映像の取り込み指示入力を受け付ける取り込み指示入力受付手段と、前記取込指示入力受付手段により前記取り込み指示入力が受け付けられたときに、1画面分の前記映像信号を取り込んで、これを記憶する映像記憶手段と、前記取込指示入力受付手段により前記取り込み指示入力が受け付けられたときには、表示画面の一部の表示領域に副画面を設けるようにし、前記副画面に前記映像記憶手段に記憶された1画面分の前記映像信号による映像を表示するようにするとともに、前記副画面以外の表示領域の主画面に、受信したあるいは読み出した前記映像信号による映像を表示するようにする映像信号処理手段と、前記映像記憶手段に記憶された1画面分の前記映像信号により表示される映像中に表示される文字情報を文字認識する文字情報認識手段と、前記文字認識手段により文字認識された前記文字情報から必要な情報を抽出する文字情報抽出手段と、前記文字情報抽出手段により抽出された文字情報を記憶する文字情報記憶手段とを備えることを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項2】請求項1に記載の映像信号処理装置であって、前記文字情報抽出手段により抽出する情報は、通信の相手先を示す情報であることを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項3】請求項2に記載の映像信号処理装置であって、前記通信の相手先を示す情報は、電話番号であることを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項4】請求項2に記載の映像信号処理装置であって、前記通信の相手先を示す情報は、電子メールの送信先の電子メールアドレス情報であることを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項5】請求項2に記載の映像信号処理装置であって、前記通信の相手先を示す情報は、通信網上に提供される提供情報を特定するための特定情報であることを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項6】請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の映像信号処理装置であって、前記主画面と前記副画面とが設けられる表示画面を有する表示素子を備えることを特徴とする映像表示装置。
【請求項7】通信網に接続するようにされ、通信処理を行うようにする通信手段と、受信したあるいは読み出した映像信号による映像の取り込み指示入力を受け付ける取込指示入力受付手段と、前記取込指示入力受付手段により前記取り込み指示入力が受け付けられたときに、1画面分の前記映像信号を取り込んで、これを記憶する映像記憶手段と、前記取込指示入力受付手段により前記取り込み指示入力が受け付けられたときには、表示画面の一部の表示領域に副画面を設けるようにし、前記副画面に前記映像記憶手段に記憶された1画面分の前記映像信号による映像を表示するようにするとともに、前記副画面以外の表示領域の主画面に、受信したあるいは読み出した前記映像信号による映像を表示するようにする映像信号処理手段と、前記副画面に表示される映像中に含まれる文字情報の利用指示入力を受け付ける利用指示入力受付手段と、前記利用指示入力受付手段を通じて、前記利用指示入力が受け付けられたときに、前記映像記憶手段に記憶された1画面分の前記映像信号により表示される映像中に表示される文字情報を文字認識する文字情報認識手段と、前記文字認識手段により文字認識された前記文字情報から通信の相手先を示す文字情報を抽出する文字情報抽出手段と、前記文字抽出手段により抽出された前記文字情報に基づいて、前記通信手段を通じて通信処理を行えるように制御する制御手段とを備えることを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項8】請求項7に記載の映像信号処理装置であって、前記通信手段に接続され、相手先と通話を行うようにするための通話手段を備え、前記通信の相手先を示す文字情報が、電話番号であるときには、前記制御手段は、前記通信手段を制御して、前記電話番号の相手先との間に通信回線を接続し、前記通話手段を通じて通話を行えるようにすることを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項9】請求項7に記載の映像信号処理装置であって、前記通信の相手先を示す文字情報が、電子メールの送信先を示す電子メールアドレス情報であるときには、前記通信制御手段は、当該電子メールアドレス情報が入力済みの状態で、電子メールの作成画面を表示し、電子メールの作成および送信を行えるようにすることを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項10】請求項9に記載の映像処理装置であって、前記利用指示入力受付手段により前記利用指示入力が受け付けられたときには、前記映像信号処理手段は、受信したあるいは読み出した前記映像信号に応じた映像を前記副画面に表示するようにし、前記電子メールの作成画面を、前記主画面に表示するようにすることを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項11】請求項7に記載の映像信号処理装置であって、前記通信の相手先を示す情報が、通信網上に提供されている提供情報を特定するための特定情報であるときには、前記通信制御手段は、前記通信手段を制御して前記通信網との間に通信回線を接続し、前記特定情報を用いて前記提供情報をを利用できるようにすることを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項12】請求項11に記載の映像信号処理装置であって、前記利用指示入力受付手段により前記利用指示入力が受け付けられたときには、前記映像信号処理手段は、供給された前記映像信号に応じた映像を前記副画面に表示するようにし、前記提供情報を、前記主画面に表示するようにすることを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項13】請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11または請求項12に記載の映像信号処理装置であって、前記主画面と前記副画面とが設けられる表示画面を有する表示素子を備えることを特徴とする映像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2002−44544(P2002−44544A)
【公開日】平成14年2月8日(2002.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−223275(P2000−223275)
【出願日】平成12年7月25日(2000.7.25)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】