説明

映像信号送信端末、映像信号受信端末、及び通信システム

【課題】映像信号送信端末と映像信号受信端末間の通信に干渉するような無線LANビーコンが存在する場合にも、映像信号受信端末において、映像表示規格に沿ったタイミングで映像を表示することが可能なように、映像信号送信端末から映像信号受信端末への映像信号の送信を可能にする。
【解決手段】他の無線システムから発信されたビーコン信号を検知した場合に、検知したビーコン信号を解析して、ビーコン信号が発信される期間を予想し(105)、ビーコン信の発信が予想される期間中は、映像信号の送信を停止させ、その間は映像信号を送信端末内のバッファ(102)に蓄積させ、当該期間の経過後、バッファ(102)に蓄積した映像信号を、映像信号同期情報とともに、ブランキング期間をも利用して受信端末(200)に送信させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ネットワークにより映像信号の送受信を行う映像信号送信端末、映像信号受信端末、及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、有線ネットワークにおける配線の煩わしさを取り除き、柔軟に端末の配置を行えるなどの利点から企業や家庭に広く普及している。
【0003】
無線LANとして広く普及しているIEEE802.11a/b/gに準拠した無線通信システムは、法律上、無免許で使用可能な帯域であるISM(Industrial, Scientific and Medical)バンドを使用しており、無線LAN以外の端末が同一周波数帯域を使用することも可能である。然るに、現在の無線通信システムでは、同一周波数帯域に異なるシステムが同時に存在する場合の環境についての考慮がなされていないことが多いため、そのような場合には無線信号の干渉が生じ、無線通信システムで通信エラーが発生する要因となる。
【0004】
つまり、同じアクセス制御を行う同種の無線通信端末が共存する環境では、互いに相手端末が発信する信号を解析し、信号の衝突ができるだけ発生しないよう送信タイミングの制御等を行うが、プロトコルの異なる端末が混在する環境では、信号の衝突を回避できず、互いの通信を阻害してしまう。
【0005】
例えば、無線通信システムの構築時には、周辺の電波環境を測定し、信号の干渉が一定以下となる周波数帯域を選択することが可能であるが、無線通信システムの構築後にも電波環境は変化するため、無線信号の干渉状況を監視し、例えば周波数帯域を変更するなどの対応を行う必要がある。
【0006】
特許文献1には、無線通信において、受信した信号の信号強度が基準信号強度よりも高い場合に他の無線通信システムが通信を行っていると判断し、そのタイミングで無線通信を行わないよう制御することで信号の相互干渉を回避する無線通信装置について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−37529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特定のタイミングでの信号の伝送が必要となる映像伝送システムの場合、他の無線通信システムからの信号を検知したとしても、特定のタイミングでの映像表示に間に合うにように信号を伝送する必要があり、他の無線通信システムからの信号のタイミングに合わせて送信停止するだけの制御では、映像信号を規定の表示タイミングに間に合うよう伝送できないなどの問題が発生する可能性がある。また、他の無線通信システムからの信号のタイミングに合わせて一定以上のレベル(信号強度)の信号を送信することで、他の無線通信システムからの干渉に対し、そのタイミングで送信される信号を正常に受信することができると考えられるが、その分消費電力の増大に繋がってしまうと共に他の無線通信システムの通信を阻害するなどの可能性がある。
【0009】
特許文献1の発明は、無線通信において、受信した信号の信号強度が基準信号強度よりも高い場合に他の無線通信システムが通信を行っていると判断し、そのタイミングで無線通信を行わないよう制御することで信号の相互干渉を回避するものであるが、送信先のデータについて映像データとして正常な表示ができるよう、制御するものではない。
【0010】
そこで、本発明は以上のことを鑑み、映像信号送信端末と映像信号受信端末間の通信に干渉するような無線LANビーコンが存在する場合にも、映像信号受信端末において、映像表示規格に沿ったタイミングで映像を表示することが可能なように、映像信号送信端末から映像信号受信端末への映像信号の送信を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明の通信システムは、
送信端末と受信端末の間で映像信号の送受信が行なわれる通信システムであって、
前記送信端末から前記受信端末に対して映像信号を送信する際に使用する無線周波数帯域をモニターするモニター手段と、
前記モニター手段で、他の無線システムから発信されたビーコン信号を検知した場合に、検知したビーコン信号を解析して、前記ビーコン信号が発信される期間を予想する発信期間推測手段と、
前記発信期間推測手段により前記ビーコン信の発信が予想される期間中は、前記送信端末から前記受信端末への前記映像信号の送信を停止させ、前記送信を停止している期間中は、前記映像信号を前記送信端末内のバッファに蓄積させ、前記ビーコン信号の発信が予想される期間の経過後、前記バッファに蓄積した映像信号を、前記映像信号同期情報とともに、前記受信端末に送信させ、
前記受信端末は、前記送信端末から送信された映像信号及び映像信号同期情報を受信し、前記受信した映像信号及び前記映像信号同期情報に基いて、映像表示規格に沿った映像信号を生成して、出力し、
前記送信端末は、前記映像信号を前記バッファに記憶されたのと同じ順序で、当該映像信号のブランキング期間をも利用して送信する
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、映像信号送信端末と映像信号受信端末の間の通信に干渉するような無線LANビーコンが存在する場合にも、映像信号受信端末において、映像表示規格に沿ったタイミングで映像を表示することができるように、映像信号送信端末から映像受信端末への映像信号の送信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態における通信システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1における映像信号送信端末及び映像信号受信端末の構成例を示す図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の実施の形態における映像信号送信端末の送信停止タイミングの例を示す図である。
【図4】(a)〜(f)は、本発明の実施の形態における映像信号送信端末及び映像信号受信端末における信号送信・停止タイミング、及び映像信号送信端末及び映像信号受信信端に設けられたバッファ内のデータ量の変化の例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2における映像信号送信端末及び映像信号受信端末の構成例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態3における映像信号送信端末及び映像信号受信端末の構成例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態5における映像信号送信端末及び映像信号受信端末を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態6における映像信号送信端末及び映像信号受信端末の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
本発明における実施の形態1を図1、図2、図3(a)〜(d)、及び図4(a)〜(f)を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態における通信システムの構成例を示す。
図示の通信システムは、映像信号送信端末100と映像信号受信端末200とを備え、これらは無線通信ネットワーク400を介して、所定の(割り当てられた)無線周波数帯を使用して映像信号、及びその他のデータの伝送を行う。なお、送信端末100と受信端末200とは同期した時刻情報を有するものとする。
【0015】
本発明は、無線通信ネットワーク400と同じ(少なくとも一部が重なる)無線周波数帯で送信を行う他の無線システム、例えば無線LANを構成するアクセスポイント(AP)300及び無線LAN端末310を含む無線システムが存在し、該アクセスポイント300が上記の無線周波数帯域を使って一定送信周期で無線LANビーコンを送信している場合に、映像信号送信端末100から映像信号受信端末200への映像信号の送信における問題を解決するものである。以下では、「映像信号送信端末」を単に「送信端末」と言い、「映像信号受信端末」を単に「受信端末」と言う。
【0016】
図2は実施の形態1における送信端末100及び受信端末200の構成例を示す。図示の送信端末100は、通信部101、バッファ102、通信制御部103、ビーコン受信部104、及びビーコン解析部105を備える。
【0017】
送信端末100は、映像供給源(映像ソース)110から所定の規格に沿った(準拠した)タイミングで映像信号の供給を受ける。この映像信号には、映像信号同期情報が付加されている。
バッファ102は、映像供給源110から供給される映像信号及び映像信号同期情報を記憶する。
【0018】
通信部101は、映像信号及び映像信号同期情報をバッファ102から読み出して、その他のデータとともに受信端末200に対し送信する。上記の「その他のデータ」には、映像信号の送信の制御に用いられる情報、例えば後述のビーコンの解析結果を示す情報が含まれる。送信される映像信号は、例えば1080p/60HzのHD映像信号であり、送信は非圧縮で行われる。
【0019】
ビーコン受信部104は、映像信号及びその他のデータを送信する際に使用する無線周波数帯域(上記の「所定の無線周波数帯)をモニタし、無線LANビーコンの検知乃至受信を行い、無線LANビーコン受信時刻(検出タイミング)と無線LANビーコン信号をビーコン解析部105に伝える。
【0020】
ビーコン解析部105はビーコン受信部104から受け取った無線LANビーコンを解析し、無線LANビーコンを受信した時刻(検出タイミング)と無線LANビーコンに含まれるビーコン送信周期情報及びビーコン送信時間情報に基づいて、それ以降例えば次に、無線LANビーコンが発信されるタイミング(占有期間)を予想乃至推測して、予想乃至推測の結果を、通信制御部103に伝えて送信端末内における送信の制御を行う。また、このようにして推測される占有期間を示す情報と、無線LANビーコン周期情報が、通信部101により受信端末200に送信される。
【0021】
この「占有期間」は、無線LANビーコンが、取得したビーコン送信周期で周期的に発生され、取得した送信時間情報で示される時間の間継続するものと想定した場合に、それ以降例えば次に当該無線周波数帯域が周期的に占有される期間を意味する。
【0022】
無線LANビーコンは、アクセスポイントから一定送信周期で送信されるフレームで、無線LANビーコンには、無線LANネットワークの識別情報を示すSSID(Service Set Identfier)、もしくはBSSID(Basic Service Set Identification)、及び無線LANビーコンの送信周期を示す情報(Beacon Interval)が含まれるため、各無線LANネットワークの無線LANビーコン受信タイミングとビーコン送信周期を確認することで、無線LANビーコンが発信される期間(占有期間)を推測することができる。
【0023】
即ち、ビーコン解析部105は、取得した無線LANビーコン受信時刻と無線LANビーコン情報に基づいて、無線LANビーコンが発信される期間(占有期間)を推測し、推測した占有期間を通信制御部103に知らせる。
【0024】
通信制御部103は、通信部101を制御して、上記の推測される占有期間の間は、映像信号の送信を停止させるとともに、バッファ102からの映像信号の読み出しを停止するとともに、占有期間を示す情報を受信端末200に送信する。
【0025】
なお、ブランキング期間中には有効な映像信号が送信されないので、ブランキング信号と無線LANビーコンの占有期間が重なっても、通信部101による送信は停止されない。
【0026】
図2に示される受信端末200は通信部201、バッファ202、及び読み出し制御部203を備え、上記の所定の(割り当てられた)無線周波数帯域を使用して映像信号、及びその他のデータの伝送を行う。
【0027】
受信端末200においては、例えば、送信端末100から送信された映像信号及び映像信号同期情報を受信し、バッファ202に記憶し、バッファ202に記憶された映像信号及び映像信号同期情報が読み出し制御部203の指示に従って規定の映像表示タイミングに沿ったタイミングで読み出され、映像表示部210に対して出力される。
【0028】
通信部201は、送信端末100から送信された映像信号、映像信号同期情報、ビーコンの占有期間を示す情報、及びビーコンの送信周期情報を受信する。
バッファ202は、通信部201で受信した映像信号及び映像信号同期情報を記憶する。
通信部201で受信した、映像信号同期情報、並びに無線LANビーコンの解析結果、即ち推測される占有期間を示す情報、及びビーコンの送信周期情報は、読み出し制御部203に送られる。
【0029】
読み出し制御部203は、送信端末100から送信された映像信号同期情報、ビーコンの占有期間を示す情報、及びビーコンの送信周期情報に基づいて、ビーコンの占有期間を考慮して、十分な映像信号をバッファ202に蓄えた上で、読み出しが開始されるように、バッファ202の読み出しを制御する。これにより、映像表示部211で映像表示が破綻なく、正常に行えるようにする。
【0030】
例えば、占有期間が長いほど、バッファ202に蓄積するデータの量を多くする必要があり、同様にビーコンの送信周期が短いほど、バッファ202に蓄積するデータの量を多くする必要がある。また、映像信号のブランキングが期間とビーコンの占有期間とが重なる場合には、重なる度合いが大きいほど、バッファ202に蓄積するデータの量は少なくて済む。以上の点を総合的に考慮して、バッファ202に蓄積するデータの量を定め、読み出しの制御を行う。
【0031】
読み出し開始後は、読み出し制御部203は、バッファ202に記憶された映像信号を、映像の破綻が生じないように、映像表示規格に沿ったタイミングでバッファ202から読み出して、映像表示部211に対する供給を続け、これにより、映像表示部210において、映像表示が正常にできるようにする。読み出し制御部203は、バッファ202から映像信号を読み出す際に、映像信号同期情報をも読み出して、ブランキング期間の同期信号を生成して、同期信号を含む映像信号を復元して、映像表示部210に供給する。
【0032】
なお、上記のように、バッファ202に十分な量の映像信号を蓄えた上で読み出しを開始する処理、即ち読み出し開始時点の制御は、読み出し開始時にバッファ202に蓄積されているデータ量を決める処理であり、バッファ202に蓄積するデータ量の上限、言い換えるとバッファ202が確保すべき容量を決める処理であるとも言える。このようにしてバッファ202に蓄積されるデータ量の上限を決め、映像信号の送受信を行っている間は、その容量を常に映像信号の蓄積のために確保することにより、バッファ202内に蓄積されている映像信号のデータ量の変動に拘わらず、必要な容量の再計算を繰り返す必要がないという利点がある。
【0033】
また、ビーコンの占有期間、無線LANビーコンの周期、及び映像同期情報に基づいて、無線LANビーコンとの干渉を回避するために映像信号の送信が停止される時間を予想し、予想した期間に基づいて、バッファ202の容量を定めることにより、映像表示を破綻させることなく、映像表示規格に沿ったタイミングで映像を表示させることができる。
【0034】
以下、図3(a)〜(d)を用いて、通信制御部103の送信停止タイミングの例を説明する。図3(a)〜(d)で、横軸は時間を示す。図3(a)〜(d)では、周辺に2台のアクセスポイント300A及び300Bが動作している場合を想定している。
【0035】
図3(a)は映像供給源110から送信端末100に、映像信号の規格に沿ったタイミングで供給される映像信号を示す。この映像信号には、水平ブランキング期間及び垂直ブランキング期間と呼ばれる映像信号を送信しない期間が一定の頻度で含まれている。通常動作時には、送信端末100は、映像供給源110から供給される映像信号をそのまま、即ち同じタイミングで受信端末200に送信する。
【0036】
図3(b)及び(c)は送信端末100と同じ無線周波数帯を使用する第1のアクセスポイント300A、及び第2のアクセスポイント300Bがそれぞれ時刻T61から時刻T62の期間、及び時刻T63から時刻T64の期間(タイミング)において送信端末100と受信端末200間の通信に干渉するような無線LANビーコンを発信していることを示す。尚、アクセスポイントの1回のビーコンを発信する期間及びビーコンの発信される頻度は設定によって様々である。
【0037】
図3(d)は、送信端末100の送信出力を示す。図3(d)に示す例では、送信端末100が時刻T61から時刻T62の期間、及び時刻T63から時刻T64の期間においては送信端末100から送信される信号の送信を停止する。
【0038】
送信端末100の通信制御部103は、ビーコン解析部105により推測される第1のアクセスポイント300A、及び第2のアクセスポイント300Bの無線LANビーコン発信期間、即ち時刻T61から時刻T62の期間、及び時刻T63から時刻T64の期間(占有期間)にバッファ102からのデータの読み出しを停止し、通信部101の送信出力を停止するように通信部101に対して指示を与える。読み出しを停止する結果、バッファ102内には、映像供給源110から連続して供給される映像信号が蓄積される。
【0039】
通信制御部103はまた、送信停止期間後は停止期間中バッファ102に蓄積されたデータをブランキング期間も利用して順次(バッファ102に書き込まれた順に)送信するよう指示を与える。ここで「ブランキング期間も利用して送信する」とは、各水平周期の最後のブランキング期間をあけることなく、次の水平周期の映像信号(有効な映像信号)の送信を開始することとし、同様に、各垂直周期の最後のブランキング期間をあけることなく、次の垂直周期の映像信号の送信を開始することを意味する。
【0040】
そして、このようにして送信する映像信号ととともに、映像信号同期情報を送信する。この映像信号同期情報は、映像信号に含まれる同期信号の位置(映像信号に対する時間軸上の相対位置)、及び波形(時間軸方向の長さ、及び各時点におけるレベル)を表すものである。
【0041】
図4(a)〜(f)に周辺のアクセスポイント300のビーコン信号と、送信端末100の出力、受信端末200の出力、送信端末100内のバッファ102内データ量、受信端末200内のバッファ202内のデータ量を示す。図4(a)〜(f)では、周辺に1台のアクセスポイント300Cが動作している場合を想定している。
【0042】
図4(a)は映像供給源110から送信端末100への出力を示し、映像信号の規格に沿ったタイミングで信号が送信される。図4(b)はアクセスポイント300Cから送信されているビーコンを示す。図4(b)に示すように、アクセスポイント300Cが時刻T67から時刻T68の期間にビーコンを送信しており、図4(c)に示すように、その期間において、送信端末100は送信を停止する。
【0043】
図4(d)に示した送信端末100のバッファ102内のデータ量は映像信号の送信を停止している時刻T67から時刻T68の期間増加を続ける。その後、ブランキング期間も利用して停止中に送信できなかったデータを送信するため、ブランキング期間を経る毎に送信端末100のバッファ102内のデータ量は減少する。
【0044】
一方、図4(f)は受信端末200バッファ202内のデータ量の推移を示し、図4(e)は受信端末200の映像表示部211への出力を示す。
【0045】
受信端末200は送信端末100からの映像信号、映像信号同期情報、ビーコンの占有期間を示す情報、及びビーコンの送信周期情報を通信部201で受け取り、読み出し制御部203は、ビーコンの占有期間を示す情報に基づいて映像表示部211での映像表示が正常にできるようなタイミングで、バッファ202からの映像信号の読み出しを開始する。
【0046】
以上のように、本実施の形態では、送信端末100と受信端末200から構成される通信ネットワークにおいて、同じ無線周波数帯で無線LANビーコンを発信するアクセスポイントが存在する場合に、アクセスポイントが発信する無線LANビーコンの占有期間に送信を停止することとしているので、アクセスポイントが発信する無線LANビーコンの干渉による影響を抑制し、送信端末100及び受信端末200間で安定した品質による送受信を実現することができる。
【0047】
また、無線LANビーコンの干渉回避のために送信信号を高レベルにするといった処理を行わないため、送信端末100の消費電力を増大させることなく、無線LANビーコンの干渉を回避することができ、遠くまで送信信号が送信されて、送信信号が傍受される危険性などを小さくすることができる。
【0048】
また、送信端末100から受信端末200に映像信号同期情報を送信することにより、受信端末200において映像表示規格に沿ったタイミングで映像表示を行うことができる。
【0049】
なお、上記の例では、ビーコンの占有期間を示す情報及びビーコンの送信周期を示す情報を、送信端末100から受信端末200に送信することとしているが、これらのうちの一方のみを送信し、受信端末においては、送信された情報に基づいてバッファ202の読み出しの制御を行うこととしても良い。
【0050】
実施の形態2.
図5は実施の形態2における送信端末100及び受信端末200の構成例を示す。図5において、図2と同じ符号は同一ないし対応する部材を示す。
図5に示される受信端末200は、図2に示される受信端末200と概して同じであるが、占有期間推測部206を備えている。
【0051】
実施の形態1では、送信端末100のビーコン解析部105で推測したビーコンの占有期間を示す情報が受信端末200に送信されるが、実施の形態2では、送信端末100のビーコン解析部105で取得した無線LANビーコンの検出のタイミングを示す情報が、映像信号及び映像信号同期情報とともに、送信端末100から受信端末200に送信される一方、無線LANビーコン周期情報及び占有期間を示す情報は受信端末には送信されない。
【0052】
受信端末200では、通信部201で、映像信号及び映像信号同期情報、並びに無線LANビーコンの検出タイミングを示す情報を受信し、映像信号同期情報を読み出し制御部203に供給するとともみ、無線LANビーコンの検出のタイミングを示す情報を占有期間推測部206に供給し、占有期間推測部206においては、供給された映像信号同期情報と、無線LANビーコンの検出のタイミングを示す情報と、一般的な無線LANビーコンの送信周期を示す情報とに基づいて、ビーコンの占有期間を推測する。なお、一般的な無線LANビーコンの送信周期を示す情報は、占有期間推測部206内に予め記憶されている。占有期間推測部206は、上記の推測結果を読み出し制御部203に供給する。
【0053】
読み出し制御部203は、占有期間推測部206により推測されるビーコンの占有期間を示す情報、及び一般的な無線LANビーコンの送信周期を示す情報、並びに送信端末100から送信された映像信号同期情報に基づいて、実施の形態1と同様にバッファ202からの読み出しを制御する。即ち、映像信号及び映像信号同期情報は、映像の破綻が生じないように、映像表示規格に沿ったタイミングでバッファ202から読み出されて、映像表示部211に供給され、これにより、映像表示部210において、映像表示が正常にできるようにする。
【0054】
バッファ202の容量は、一般的な無線LANビーコンの占有期間を想定して予め定められた値に基づいてその上限が定められる。予め定められた値とは、システムが動作している最中に、メモリのサイズを変更する必要がないような、十分大きな値を意味する。
【0055】
以上のように、構成することで、実施の形態1と同様の効果が得られる。さらに、映像表示のためのバッファ202からのデータ読み出しの制御を一般的な無線LANビーコンの送信周期に基づいて推測された無線LANビーコンの占有期間と、送信端末100から送信された映像信号同期情報に基づいて決定するため、送信端末から受信端末に送信する情報の量を減らすことができる。
【0056】
実施の形態3.
図6は実施の形態3における送信端末100及び受信端末200の構成例を示す。図6において、図2と同じ符号は同一ないし対応する部材を示す。
図6に示される受信端末200は、図6に示される受信端末200と概して同じであるが、占有期間推測部206を備えていない。
【0057】
実施の形態2では、送信端末100のビーコン解析部105で取得した無線LANビーコンの検出のタイミングを示す情報が、映像信号及び映像信号同期情報とともに、送信端末100から受信端末200に送信されるが、実施の形態3では、映像信号及び映像信号同期情報が受信端末200に送信される一方、無線LANビーコンの検出のタイミングを示す情報は受信端末に送信されない。
【0058】
受信端末200では、通信部201で、映像信号及び映像信号同期情報を受信し、映像信号同期情報を読み出し制御部203に供給し、読み出し制御部203では、供給された映像信号同期情報と、予め内部に記憶している一般的な無線LANビーコンの送信周期を示す情報とに基づいて、バッファ202に読み出しの制御を行う。即ち、映像信号及び映像信号同期情報が、映像の破綻が生じないように、映像表示規格に沿ったタイミングでバッファ202から読み出されて、映像表示部211に供給されるように、制御を行い、この結果、映像表示部210において、映像表示が正常にできるようにする。
【0059】
バッファ202の容量は、一般的な無線LANビーコンの送信周期を想定して予め定められた値に基づいて、その上限が定められる。予め定められた値とは、システムが動作している最中に、メモリのサイズを変更する必要がないような、十分大きな値を意味する。
【0060】
以上のように、構成することで、実施の形態1と同様の効果が得られる。さらに、映像表示のためのバッファ202からのデータ読み出しの制御を一般的な無線LANビーコンの送信周期を示す情報と、送信端末100から送信された映像信号同期情報に基づいて決定するため、送信端末から受信端末に送信する情報の量をさらに減らすことができる。
【0061】
実施の形態4.
実施の形態4で用いられる送信端末100及び受信端末200の構成を示すブロック図は、図2と同じである。
実施の形態1では、受信端末200において、読み出し制御部203によりバッファ202の読み出しの制御、特にその読み出し開始の制御、従ってバッファ容量の上限の決定を行うが、実施の形態4では、送信端末100においても、通信制御部103がバッファ102の読み出しの制御、特にその読み出し開始の制御、従ってバッファ容量の上限の決定を行う。通信制御部103におけるバッファ102の読み出し開始の制御、即ち上限の決定は、実施の形態1に関して説明した、受信端末200における、読み出し制御部203によるバッファ202の読み出し開始の制御と同様である。
【0062】
また、受信端末200において映像出力が破綻なく行われるためのバッファ容量を、送信端末100のビーコン解析部105で算出し、受信端末200に知らせ、受信端末200の読み出し制御部203では、送信端末から知らされたバッファ容量に基づいてバッファ202の読み出し制御を行うこととしても良い。
このようにすれば、バッファ容量の計算を、送信端末100でまとめて行うことができ、受信端末200における処理負担を減らすことができる。
【0063】
実施の形態5.
図7は実施の形態5における送信端末100及び受信端末200の構成例を示す。図7において、図2と同じ符号は同一ないし対応する部材を示す。図7に示す送信端末100は、図2に示す送信端末と概して同じであるが、図2のビーコン受信部104が設けられておらず、図2のビーコン解析部105の代わりに、他機受信ビーコン解析部107が設けられている。
【0064】
図7に示す受信端末200は、図2に示す受信端末200と概して同じであるが、ビーコン受信部204及びビーコン解析部205を備えている。通信部201は、送信端末100に対するビーコン受信状況データの送信、送信端末100からの映像信号などの受信を行う。
【0065】
ビーコン受信部204は、受信端末200が、送信端末100からの映像信号及びその他のデータを受信する際に使用する無線周波数帯域をモニタし、無線LANビーコンの検出乃至受信を行い、無線LANビーコンの受信時刻(検出タイミング)と無線LANビーコン信号(受信した無線LANビーコン信号に含まれるデータ)をビーコン解析部205に伝える。
【0066】
ビーコン解析部205は、ビーコン受信部204より受け取った無線LANビーコンを解析し、無線LANビーコンを受信した時刻(検出タイミング)とビーコン送信周期情報及びビーコン送信時間情報に基づいて、それ以降例えば次に、無線LANビーコンが発信される期間(占有期間)を推測し、推測の結果及びビーコン周期情報を、読み出し制御部203に伝えるとともに、無線LANビーコンの受信時刻(検出タミング)と無線LANビーコン信号をビーコン受信状況データとして、通信部201により送信端末100に送信する。
【0067】
送信端末100では、受信端末200から送信されたビーコン状況データを通信部101で受信し、他機受信ビーコン解析部107に伝える。
他機受信ビーコン解析部107では、ビーコン受信状況データを解析し、受信端末200で無線LANビーコンを受信した時刻と無線LANビーコンに含まれるビーコン送信周期情報に基づいて、それ以降例えば次に、無線LANビーコンが発信される期間(占有期間)を推測し、推測結果を通信制御部103に伝える。
【0068】
通信制御部103では、他機受信ビーコン解析部107による推測結果に基づいて、バッファ102からの映像信号などの読み出し、及び通信部101による映像信号の送信を制御する。即ち、上記の推測結果で示されるビーコン占有期間の間は、映像信号の送信を停止させるとともに、バッファ102からの映像信号の読み出しを停止させる。
【0069】
受信端末200では、送信端末100から送信された映像信号及び映像信号同期情報を受信し、バッファ202に記憶し、読み出し制御部203の指示に従って規定の映像表示タイミングに沿ったタイミングで出力を行う。
【0070】
受信端末200の読み出し制御部203は、送信端末100から送信された映像信号同期情報、並びにビーコン解析部205から供給されたビーコンの占有期間を示す情報及びビーコンの送信周期情報に基づいて、ビーコンの占有期間を考慮して、十分な映像信号をバッファ202に蓄えた上で、読み出しが開始されるように、バッファ202の読み出しを制御する。これにより、映像表示部211で映像表示が破綻なく、正常に行えるようにする。
【0071】
読み出し開始後は、読み出し制御部203は、バッファ202に記憶された映像信号を、映像の破綻が生じないように、映像表示規格に沿ったタイミングでバッファ202から読み出して、映像表示部211に対する供給を続け、これにより、映像表示部210において、映像表示が正常にできるようにする。読み出し制御部203は、バッファ202から映像信号を読み出す際に、映像信号同期情報をも読み出して、ブランキング期間の同期信号を生成して、同期信号を含む映像信号を復元して、映像表示部210に供給する。
【0072】
以上の構成により、実施の形態5でも実施の形態1と同様の効果が得られる。
また、受信端末200で無線LANビーコンの検出及び解析を行うので、送信端末100の負担を軽減することができる。
さらに、受信端末200における無線LANビーコンの影響をより直接的に検出し、評価することができる。
【0073】
実施の形態6.
図8は実施の形態6における送信端末100及び受信端末200の構成例を示す。図8において、図7と同じ符号は同一ないし対応する部材を示す。図8に示される受信端末200は、図7に示される送信端末100と概して同じであるが、他機受信ビーコン解析部107の代わりに、占有期間推測部106を備えている。
【0074】
実施の形態5では、受信端末200における無線LANビーコンの受信時刻(検出タミング)と無線LANビーコン信号(受信した無線LANビーコン信号に含まれるすべてのデータ)をビーコン受信状況データとして、送信端末100に送信し、送信端末100の他機受信ビーコン解析部107により、ビーコンの占有期間の推測を行っているが、実施の形態6では、無線LANビーコンの受信時刻と送信周期を示す情報を、通信部201により送信端末100に送信する。
【0075】
送信端末100では、受信端末200から送信された情報を、占有期間推測部106に伝え、占有期間推測部106で供給された情報(無線LANビーコンの受信時刻と送信周期を示す情報)に基づいて、占有期間を推測する。
推測の結果得られる占有期間を示す情報は、通信制御部103に伝えられる。
通信制御部103は、供給された占有期間を示す情報に基づいて、実施の形態5と同様にバッファからの読み出しの制御及び通信部101による映像信号の送信の制御を行う。
【0076】
以上の構成により、実施の形態6でも実施の形態5と同様の効果が得られる。
また、受信端末200から送信端末100に送信する情報の量が少なくて済む。
さらに、送信端末100の他機受信ビーコン解析部107を省略することができる。
【0077】
なお、受信端末200のビーコン解析部205による解析の結果得られる、推測されるビーコンの占有期間を示す情報と、ビーコン信号の周期情報を、受信端末200の通信部201から送信端末100の通信部101を介して通信制御部103に送信して、該通信制御部103では、送信された推測される占有期間を示す情報及びビーコン信号の周期情報、並びに映像信号同期情報に基づいて、バッファ102の読み出しの制御及び通信部101の通信の制御を行うこととしても良い。
【0078】
実施の形態7.
実施の形態7で用いられる送信端末100及び受信端末200の構成を示すブロック図は、図7と同じである。
実施の形態5では、受信端末200において、読み出し制御部203によりバッファ202の読み出しの制御、特にその読み出し開始の制御、従って、バッファ容量の上限の決定を行うが、実施の形態7では、送信端末100においても、通信制御部103がバッファ102の読み出しの制御、特にその読み出し開始の制御、従って、バッファ容量の上限の決定を行う。通信制御部103におけるバッファ102の読み出し開始の制御、即ち上限の決定は、実施の形態5に関して説明した、受信端末200における、読み出し制御部203によるバッファ202の読み出し開始の制御と同様である。
【0079】
また、受信端末200において映像出力が破綻なく行われるためのバッファ容量を、送信端末100の他機受信ビーコン解析部107で算出し、受信端末200に知らせ、受信端末200の読み出し制御部203では、送信端末から知らされたバッファ容量に基づいてバッファ202の読み出し制御を行うこととしても良い。
このようにすれば、バッファ容量の計算を、送信端末100でまとめて行うことができ、受信端末200における処理負担を減らすことができる。
【0080】
以上、実施の形態1乃至7に関して説明したように、ビーコン信号の検出は、送信端末100で行っても良く、受信端末200で行っても良い。さらに、送信端末100と受信端末200の双方でビーコンの検出を行うこととしても良い。特許請求の範囲のおける、モニター手段は、送信端末におけるビーコン受信部又は受信端末におけるビーコン受信部、又は両者の組合せを意味する。
また、検出したビーコン信号の解析は、送信端末100で行っても良く、受信端末200で行っても良く、上記解析の機能の一部を送信端末100及び受信端末200の一方で行ない、残りを送信端末及び受信端末の他方で行うようにしても良く、双方で同様の解析を行うこととしても良い。特許請求の範囲のおける、解析手段は、送信端末100におけるビーコン解析部105、他機受信ビーコン解析部107、又は受信端末200におけるビーコン解析部205、又はこれらの組合せを意味する。
さらに、ビーコンの発信の期間の推測は、ビーコン解析部105、又は205、又は他機受信ビーコン解析部107で行われる場合のほか、占有期間推測部106又は206で行われる場合もあり、ビーコン解析部105、205、他機受信ビーコン解析部107、及び占有期間推測部106、206のいずれも、「ビーコン信号が発信される期間を推測する手段」に該当する。
【符号の説明】
【0081】
100 送信端末、 101 通信部、 102 バッファ、 103 通信制御部、 104 ビーコン受信部、 105 ビーコン解析部、 106 占有期間推測部、 107 他機受信ビーコン解析部、 110 映像供給源、 200 受信端末、 201 通信部、 203 読み出し制御部、 202 バッファ、 204 ビーコン受信部、 205 ビーコン解析部、 206 占有期間推測部、 210 映像表示部、 300 アクセスポイント、 310 無線LAN端末、 400 無線通信ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信端末と受信端末の間で映像信号の送受信が行なわれる通信システムであって、
前記送信端末から前記受信端末に対して映像信号を送信する際に使用する無線周波数帯域をモニターするモニター手段と、
前記モニター手段で、他の無線システムから発信されたビーコン信号を検知した場合に、検知したビーコン信号を解析して、前記ビーコン信号が発信される期間を予想する発信期間推測手段と、
前記発信期間推測手段により前記ビーコン信の発信が予想される期間中は、前記送信端末から前記受信端末への前記映像信号の送信を停止させ、前記送信を停止している期間中は、前記映像信号を前記送信端末内のバッファに蓄積させ、前記ビーコン信号の発信が予想される期間の経過後、前記バッファに蓄積した映像信号を、前記映像信号同期情報とともに、前記受信端末に送信させ、
前記受信端末は、前記送信端末から送信された映像信号及び映像信号同期情報を受信し、前記受信した映像信号及び前記映像信号同期情報に基いて、映像表示規格に沿った映像信号を生成して、出力し、
前記送信端末は、前記映像信号を前記バッファに記憶されたのと同じ順序で、当該映像信号のブランキング期間をも利用して送信する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記モニター手段が、前記送信端末に設けられたビーコン受信部を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記発信期間推測手段が、前記送信端末に設けられたビーコン解析部を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記モニター手段が、前記受信端末に設けられたビーコン受信部を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項5】
前記発信期間推測手段が、前記受信端末に設けられたビーコン解析部を含み、前記ビーコン解析部による解析の結果得られる前記ビーコン信号の発信が予想される期間と前記ビーコン信号の送信周期を示す情報が、前記受信端末から前記送信端末へ送信されることを特徴とする請求項1又は4に記載の通信システム。
【請求項6】
前記受信端末が、前記送信端末から送信された映像信号及び前記映像信号同期情報を記憶するバッファと、前記バッファからの読み出しを制御する読み出し制御部とを有し、
前記読み出し制御部は、前記送信端末から送信された前記映像信号同期情報と、
前記ビーコン信号の発信が予想される期間と、前記ビーコン信号の送信周期を示す情報とに基づいて、前記バッファの読み出し開始時刻を制御することを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
【請求項7】
一般的な無線LANビーコンの送信周期を想定して予め定められた値に基づいて、前記受信端末の前記バッファの容量の上限が決められることを特徴とする請求項1から5までの何れか一項に記載の通信システム。
【請求項8】
前記ビーコン信号の発信が予想される期間を示す情報から、前記映像信号の送信が停止される期間を予想し、該予想した期間の送信データを緩衝可能なように、前記受信端末の前記バッファの容量が定められることを特徴とする請求項1から5までの何れか一項に記載の通信システム。
【請求項9】
ネットワークを通じて受信端末と接続され、外部から供給される映像信号を前記記受信端末に送信する送信端末であって、
前記映像信号を記憶するバッファと、
前記バッファに記憶された前記映像信号を、前記無線ネットワークを通じて前記受信端末に送信する通信部と、
前記送信端末から前記受信端末に対して前記映像信号を送信する際に使用する無線周波数帯域において、他の無線システムによりビーコン信号の発信が予想される期間に、前記送信端末から前記受信端末への前記映像信号の送信を停止させ、前記送信を停止している期間中は、前記バッファに前記映像信号を蓄積させ、前記ビーコン信号の発信が予想される期間の経過後、前記受信端末に対して前記バッファに蓄積した前記映像信号を、映像信号同期情報とともに、前記通信部により、前記受信端末に送信させる通信制御部とを備え、
前記通信制御部は、前記映像信号を前記バッファに記憶されたのと同じ順序で、当該映像信号のブランキング期間をも利用して送信させる
ことを特徴とする送信端末。
【請求項10】
前記送信端末から前記受信端末に前記映像信号を送信する際に使用する無線周波数帯域をモニターするビーコン受信部と、
前記ビーコン受信部で前記ビーコン信号を検知した場合に、検知したビーコン信号を解析して、前記ビーコン信号が発信される期間を予想する解析部とをさらに備える
ことを特徴とする請求項9に記載の送信端末。
【請求項11】
前記通信部は、前記予想される期間を示す情報を、前記受信端末に向けて送信することを特徴とする請求項10に記載の送信端末。
【請求項12】
前記送信端末から前記受信端末に前記映像信号を送信する際に使用する無線周波数帯域をモニターした結果検知された、前記他の無線システムによるビーコン信号の受信時刻と送信周期を示す情報が前記受信端末から前記送信端末に送信され、
前記受信端末から送信された前記ビーコン信号の受信時刻と送信周期を示す情報に基づいて前記ビーコン信号が発信される期間を予想する発信期間推測手段をさらに有し、
前記通信制御部が、前記発信期間推測部により予想される期間を示す情報に基づいて、前記バッファ及び前記通信部に対する制御を行う
ことを特徴とする請求項9に記載の送信端末。
【請求項13】
送信端末から送信された映像信号を受信する受信端末であって、
前記送信端末から送信された映像信号及び映像信号同期情報を受信する通信部と、
前記通信部で受信した前記映像信号及び映像信号同期情報を記憶するバッファと、
前記バッファに記憶された前記映像信号同期情報から、映像表示規格に沿って前記記憶した映像信号を読み出す読み出し手段とを有し、
他の無線システムによるビーコン信号の発信が予想される期間には、前記映像信号の送信が停止され、前記ビーコン信号の発信が予想される期間の経過後に、前記映像信号を、前記映像信号同期情報とともに、前記映像信号のブランキング期間をも利用して送信されることを特徴とする受信端末。
【請求項14】
前記読み出し制御部は、前記他の無線システムによるビーコン信号が一般的な無線LANビーコンの送信周期を持つものとして前記バッファの読み出しの制御を行うことを特徴とする請求項13に記載の受信端末。
【請求項15】
前記ビーコン信号を検出するビーコン受信部と、
検出したビーコンを解析して、前記ビーコン周期情報を取得し、前記ビーコンが発信される期間を予想するビーコン解析部とをさらに備え、
前記読み出し制御部は、前記ビーコン解析部で取得された前記ビーコン周期情報及び前記ビーコン解析部で発信が予想される期間に基づいて、前記バッファからの読み出しを制御することを特徴とする請求項13に記載の受信端末。
【請求項16】
前記バッファの容量が、前記映像信号同期情報、前記ビーコンの周期情報、及び前記ビーコン信号の発信が予想される期間を示す情報に基づいて定められることを特徴とする請求項13に記載の受信端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−234166(P2011−234166A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−103148(P2010−103148)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】