説明

映像表示装置、映像再生装置、および携帯端末

【課題】映像表示装置と映像再生装置とをケーブル接続する場合に、映像表示装置のどのポートに接続されているかを映像再生装置で確認することが可能な映像表示装置を提供する。
【解決手段】映像表示装置200では、映像再生装置100と接続するためのケーブル300が、複数ある外部I/Fのうちのいずれかに接続されると、どの外部I/Fに接続されたかを検出し、その結果を示す信号を映像再生装置100に対して出力する。映像再生装置100は、その信号に基づいて、ケーブル300が接続された映像表示装置200の外部I/Fを特定する情報を自身のディスプレイに表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は映像表示装置、映像再生装置、および携帯端末に関し、特に、外部機器を接続するための複数のポートを有する映像表示装置、該映像表示装置に接続可能な映像再生装置および携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、テレビジョン受像機(以下、TVとも称する)等の映像表示装置は、外部機器を接続するためのポートを複数有する。そのため、外部機器を映像表示装置にケーブル接続するために、ケーブルがどのポートに接続されているかを確認する必要がある。具体的には、映像表示装置としてのTVには通常、複数のHDMI(High-Definition Multimedia Interface)ポートが背面に設けられているが、ユーザは、ケーブルをどのポートに接続したかがわかりにくいため、TVの背面を見て確認する必要がある。
【0003】
ケーブルの物理的な接続先を視認することなく、接続先のポートを確認するための技術として、特開2001−238140号公報(特許文献1)は、入力端子にケーブルが接続されているか否かを検出する検出装置を開示している。また、特開2008−67284号公報(特許文献2)は、さらに、その検出結果を表示する映像表示装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−238140号公報
【特許文献2】特開2008−67284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
映像表示装置に映像再生装置をケーブル接続して、再生装置で再生された映像を映像表示装置で表示させる場合、特許文献1、2の技術を用いることによって、映像表示装置の表示で映像再生装置がどのポートに接続されたかを知ることができる。しかしながら、映像再生装置側ではその接続を確認することができない、という問題がある。たとえば、携帯電話機などである映像再生装置を映像表示装置にケーブル接続して、映像再生装置を操作している場合には、その手元でどのポートに接続されたか、などの接続ポート関する情報を確認することができない、という問題がある。
【0006】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、映像表示装置と映像再生装置または映像再生装置としての携帯端末とをケーブル接続する場合に、映像表示装置のどのポートに接続されているかを映像再生装置または映像再生装置としての携帯端末で確認することが可能な映像表示装置、映像再生装置、および携帯端末を提供することを目的の一つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、映像表示装置は、当該映像表示装置とは異なる他の装置から映像信号の入力を受付けるための、複数の入力ポートと、複数の入力ポートのそれぞれに関する情報を記憶するための記憶手段と、複数の入力ポートのうちから、他の装置として映像再生装置に接続される入力ポートを検出するための検出手段と、ディスプレイと、映像信号に対して表示処理を実行し、ディスプレイに映像を表示するための処理手段と、映像再生装置に対して制御信号を送信するための送信手段と、送信手段に、検出手段で検出された入力ポートに関する情報を、制御信号として、映像再生装置に対して送信させるための制御手段とを備える。
【0008】
好ましくは、複数の入力ポートのそれぞれに関する情報は、当該入力ポートの当該映像表示装置における位置を表わした画像データを含む。
【0009】
好ましくは、複数の入力ポートのそれぞれに関する情報は、当該入力ポートの対応している映像を表示するための規格に関する情報を含み、制御手段は、入力された映像信号に基づいて映像を表示するための規格を特定するための特定手段と、特定された規格と検出手段で検出された入力ポートの対応している規格とが一致しているか否かを判断するための判断手段とを含み、制御手段は、特定された規格と検出手段で検出された入力ポートの対応している規格とが一致していない場合に、送信手段に、制御信号として一致していない旨を示す信号を映像再生装置に対して送信させる。
【0010】
本発明の他の局面に従うと、映像再生装置は、映像表示装置に対して映像信号を、再生を指示する制御信号と共に出力するための出力手段と、映像表示装置から制御信号を受信するための受信手段と、ディスプレイと、映像表示装置からの制御信号に基づいてディスプレイに情報を表示する処理を実行するための表示処理手段とを備える。映像表示装置からの制御信号は、映像表示装置の備える複数の入力ポートのうちの当該映像再生装置からの映像信号が入力された入力ポートに関する情報を含み、表示処理手段は、映像表示装置からの制御信号に基づき、映像表示装置の映像信号が入力された入力ポートを特定する情報をディスプレイに表示させる。
【0011】
好ましくは、映像表示装置からの制御信号は、映像信号が入力された入力ポートの映像表示装置における位置を表わした画像データを含み、表示処理手段は、映像表示装置からの制御信号に基づき、映像信号が入力された入力ポートの映像表示装置における位置を表わした画像をディスプレイに表示させる。
【0012】
好ましくは、映像表示装置からの制御信号は、映像表示装置を特定する情報を含む。映像再生装置は、映像表示装置を特定する情報と映像信号が入力された入力ポートに関する情報とを、当該映像再生装置に接続された他の装置に送信して、当該他の装置から映像信号が入力された入力ポートの映像表示装置における位置を表わした画像データを取得するための取得手段をさらに備え、表示処理手段は、他の装置から取得した画像データに基づき、映像信号が入力された入力ポートの映像表示装置における位置を表わした画像をディスプレイに表示させる。
【0013】
好ましくは、映像表示装置からの制御信号は、当該映像表示装置に入力された映像信号に基づいて映像を表示するための規格と映像信号が入力された入力ポートの対応している規格とが一致していないことを示す信号を含み、表示処理手段は、映像表示装置からの制御信号に基づき、映像表示装置の映像信号が入力された入力ポートを特定する情報と共に、映像表示装置に対して出力した映像信号に基づいて映像を表示するための規格と映像表示装置の映像信号が入力された入力ポートの対応している規格とが一致していないことを示す情報をディスプレイに表示させる。
【0014】
本発明のさらに他の局面に従うと、携帯端末は、映像表示装置に対して映像信号を再生を指示する制御信号と共に出力するための出力手段と、映像表示装置から制御信号を受信するための受信手段と、ディスプレイと、映像表示装置からの制御信号に基づいてディスプレイに情報を表示する処理を実行するための表示処理手段とを備える。映像表示装置からの制御信号は、映像表示装置の備える複数の入力ポートのうちの当該映像再生装置からの映像信号が入力された入力ポートに関する情報を含み、表示処理手段は、映像表示装置からの制御信号に基づき、映像表示装置の映像信号が入力された入力ポートを特定する情報をディスプレイに表示させる。
【発明の効果】
【0015】
この発明によると、映像表示装置と映像再生装置または映像再生装置としての携帯端末とをケーブル接続する場合に、映像表示装置のどのポートに接続されているかを映像再生装置または映像再生装置としての携帯端末で確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施の形態にかかる映像再生システムの構成の具体例を示す図である。
【図2】映像再生システムに含まれる携帯電話機の機能構成の具体例を示す図である。
【図3】映像再生システムに含まれるテレビジョン受像機(以下、TV)の機能構成の具体例を示す図である。
【図4】本実施の形態にかかる映像再生システムにおける処理を示すシーケンス図である。
【図5】本実施の形態にかかる映像再生システムにおいてケーブルの接続が行なわれたときの表示の具体例を示す図である。
【図6】第1の変形例にかかる映像再生システムにおいてケーブルの接続が行なわれたときの表示の具体例を示す図である。
【図7】第2の変形例にかかる携帯電話機の機能構成の具体例を示す図である。
【図8】第3の変形例にかかる映像再生システムの構成の具体例を示す図である。
【図9】第4の変形例にかかるTVの機能構成の具体例を示す図である。
【図10】第4の変形例にかかる映像再生システムにおける処理を示すシーケンス図である。
【図11】第4の変形例にかかる映像再生システムにおいてケーブルの接続が行なわれたときの表示の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0018】
<システム構成>
図1は、本実施の形態にかかる映像再生システムの構成の具体例を示す図である。
【0019】
図1を参照して、本実施の形態にかかる映像再生システムは、ケーブル300で接続された、映像再生装置(外部機器)としての携帯電話機100と、映像表示装置(映像出力装置)としてのテレビジョン受像機(以下、TVとも称する)200とを含む。
【0020】
このシステムにおいて、携帯電話機100から映像信号がTV200に対して送信され、TV200においてその映像信号に基づいた表示が出力される。
【0021】
携帯電話機100とTV200との間の通信は、一例としてHDMI(High-Definition Multimedia Interface)規格による通信が挙げられ、以下の説明では、ケーブル300がHDMIケーブルであるものとする。HDMIケーブルは、映像信号、音声信号、および制御信号をそれぞれ転送するためのケーブルである。携帯電話機100からTV200に対して、映像信号と、該映像信号を表示させるための制御信号とがHDMIケーブルで送信される。コンテンツが映像のみならず音声を伴うものである場合、映像信号と共に音声信号もHDMIケーブルで送信される。
【0022】
一方、TV200ではケーブル接続時に後述する処理が行なわれて、必要な情報を携帯電話機100に対して送信する。その送信は、HDMIケーブルを用いて制御信号として送信されるものであってもよい。または、携帯電話機100とTV200との間の通信に、HDMI規格による通信とは異なる他の通信が含まれ、当該他の通信によって送信されるものであってもよい。他の送信としては、たとえば無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)や赤外線通信などが該当する。
【0023】
図2は、本実施の形態にかかる携帯電話機100の機能構成の具体例を示す図である。
図2を参照して、携帯電話機100は、アンテナと、アンテナ101を介して図示しない無線基地局との無線信号の送受信を行なうための無線部102と、無線部102によって送受信される無線信号に含まれる音声信号に所定の信号処理を施すための音声処理部103と、押下されたキーを処理するためのキーデータ処理部104と、数字や文字等のデータ入力や機能選択等の各種指示の操作を受付けるための操作部105、設定された登録データを保持しておくためのデータベース106と、操作部105によって入力を受付けたデータやデータベース106から読み出されたデータなどを元に表示処理を実行するための表示部107と、プログラムに基づき、データに所定の信号処理を施すためのデータ処理部108と、機器全体の動作を制御するための制御部109と、各部に電力を供給するための2次電池や充電器等によって構成された電源110と、外部機器とのやりとりや記録媒体とのやりとりを行なうための外部インタフェース(I/F)111と、カメラ112とを含む。さらに、制御部109は、映像信号を、該映像信号を再生させるための制御信号と共に外部機器に対して送信する処理を実行するための送信処理部115を含む。
【0024】
図3は、本実施の形態にかかるTV200の機能構成の具体例を示す図である。
図3を参照して、TV200は、アンテナ201と、ユーザからのキー入力を受け付けるための操作部202と、機器全体の動作を制御するための制御部203と、映像を処理するための映像処理部204と、音声を処理するための音声処理部205と、各部に電力を充電するための2次電池や充電器等によって構成された電源206と、外部機器とのやりとりを行なうための複数の外部I/F(ポート)207〜211と、表示部218とを含む。
【0025】
さらに、複数の外部I/F207〜211のそれぞれには、ケーブルの接続を検出するための機構として信号検出回路207A〜211Aが含まれる。信号検出回路207A〜211Aは、対応する外部I/Fにケーブル接続がされたか否かを検出する。また、入力された映像信号に含まれる同期信号またはノイズの有無を検出することによって、信号の有無を検出する。同期信号は、水平同期信号または垂直同期信号のいずれでもよい。そして、信号検出回路207A〜211Aは、対応する外部I/Fにケーブルが接続されたことが検出され、かつ信号が入力されたことが検出された場合に、対応する外部I/Fに外部機器と接続されたケーブルが接続されたことを示す検出結果を制御部203に入力する。
【0026】
制御部203は、信号検出回路207A〜211Aからの検出結果の入力を受付けるための入力部212と、それぞれの外部I/F207〜211についてのポートに関する情報として少なくとも当該ポートを特定する情報(名称等)を記憶するための記憶部213と、検出結果に応じて対応したポートに関する情報を抽出するための抽出部214と、抽出されたポートに関する情報を予め記憶している外部機器である携帯電話機100に対して送信する処理を実行するための送信部215とを含む。
【0027】
<シーケンス>
図4は、本実施の形態にかかる映像再生システムにおける処理を示すシーケンス図である。図4に示された処理は、主に、TV200の制御部203に含まれる図示しないCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行する図3に示された各部を制御することによって実現される。
【0028】
図4を参照して、ステップS1で外部機器である携帯電話機100と映像出力装置であるTV200とがケーブル接続されると、ステップS2でTV200の制御部203に含まれるCPUは、接続されたポートを検出し、そのポートに対応した情報を抽出して予め決められたプロトコルに従って接続ポート番号等の接続ポートに関する情報データを携帯電話機100に送信する。ここでの送信は、接続されたケーブルを用いてのものであってもよいし、当該ケーブルによる通信とは異なる、すでに確立されている携帯電話機100とTV200との間の通信によるものであってもよい。
【0029】
ステップS3で携帯電話機100は、TV200からの情報に基づいて接続ポート番号等の接続されたポートに関する情報を表示する。すなわち、HDMIケーブルによって該情報が送信された場合には、制御信号に含まれる当該情報を読み出して、その制御信号に従って当該情報を表示する。または、HDMIケーブルを用いない、たとえば無線LANなどの他の通信によって該情報が送信された場合には、受信した情報を表示する。
【0030】
ステップS4でケーブルを接続する操作が終了することで、携帯電話機100とTV200との接続が終了する。
【0031】
<表示例>
図5は、本実施の形態にかかる映像再生システムにおいてケーブルの接続が行なわれたときの表示の具体例を示す図である。
【0032】
図5を参照して、映像表示装置であるTV200において上の処理が実行されることによって、TV200から接続ポートに関する情報を受信した映像再生装置である携帯電話機100では、ケーブルを接続されたポートに関する情報が表示される。
【0033】
たとえば、TV200のHDMI通信のためのポートが複数備えられ、そのうちの「HDMI3」で特定されるポートにケーブルが接続された場合、そのポートに関する情報として、少なくとも当該ポートを識別し得る名称である「HDMI3」を含む情報がTV200から携帯電話機100に対して送信される。それにより、携帯電話機100では、「HDMI3」が表示される。
【0034】
なお、TV200がたとえば特開2008−67284号公報で本願出願人がすでに開示しているような技術を備える場合に、図5に示されるように、映像表示装置であるTV200自身においても接続されたポートを特定する情報が表示されてもよい。
【0035】
<実施の形態の効果>
本実施の形態にかかる映像再生システムでは、映像再生装置である携帯電話機100と映像表示装置であるTV200とがケーブルで接続されると、図5に示されたように、TV200のどのポート(外部I/F)に接続されたかを示す情報が携帯電話機100で表示される。これにより、TV200の側面や背面などの通常の設置状態では見にくい位置にポートが配置されている場合であっても、実際にポートを確認しなくてもどのポートに接続されたかを確認することができる。
【0036】
さらに、携帯電話機100に表示されることで、ケーブルを接続した後に携帯電話機100を操作している場合であっても、その手元でどのポートに接続されたかを確認することができる。
【0037】
[変形例1]
第1の変形例として、TV200は、接続ポートに関する情報として、ポートの名称に加えて、当該ポートがTV200において設けられる位置を示す情報としての画像を記憶する。そして、上記ステップS2でポートにケーブルで外部機器が接続されたことが検出されると、接続されたポートに関する情報として、そのポートの名称に加えて上記画像を携帯電話機100に対して送信する。
【0038】
図6は、第1の変形例にかかる映像再生システムにおいてケーブルの接続が行なわれたときの表示の具体例を示す図である。
【0039】
図6を参照して、第1の変形例においては、TV200から接続ポートに関する情報を受信した映像再生装置である携帯電話機100で、ケーブルを接続されたポートに関する情報として、どのポートに接続されたかを示す情報(名称)に加えて、そのポートがTV200のどの辺りに位置するのかを表わした図が表示される。
【0040】
これにより、ポートの名称のみならず、そのポートがTV200のどの辺りに位置するのかを、実際にTVの背面等を探すことなく確認することができる。
【0041】
[変形例2]
変形例1に示された、接続されたポートがTV200のどの辺りに位置するのかを表わす図を表示する他の例として、第2の変形例を説明する。
【0042】
図7は、第2の変形例にかかる携帯電話機100の機能構成の具体例を示す図である。図7を参照して、第2の変形例では、データベース106に映像表示装置に対応付けられた画像データ106Aが記憶されている。画像データは、たとえば映像表示装置の機種に対応付けられていてもよいし、映像表示装置それぞれを識別し得るIDに対応付けられていてもよい。
【0043】
第2の変形例において、TV200は、上記ステップS2で接続されたポートに関する情報を携帯電話機100に送信する際に、併せて、予め記憶されている自身を特定する情報(たとえば機種名等)を送信する。
【0044】
さらに図7を参照して、第2の変形例にかかる携帯電話機100の制御部109には、TV200から受信した自身を特定する情報に基づいて対応する画像データをデータベース106から抽出するための抽出部113がさらに含まれる。
【0045】
ここで、データベース106に記憶されている画像データが、映像表示装置のポートそれぞれの当該映像表示装置における位置を表わす画像である場合、抽出部113は、TV200から受信した自身を特定する情報と接続されたポートに関する情報とに基づいて、そのポートのTV200における位置を表わす画像をデータベース106から抽出する。
【0046】
他の例として、データベース106には(当該映像表示装置におけるそれぞれのポートの位置を表わしていない)映像表示装置の画像データが記憶されていてもよい。この場合、制御部109には、受信した自身を特定する情報に基づいて抽出されたTV200の画像データに対して、接続されたポートに関する情報に基づいてそのポートの当該映像表示装置における位置を特定して、それを画像上で表示するための特定部114がさらに含まれる。
【0047】
このような構成によって、TV200から画像データを送信することなく、携帯電話機100において図6に示されたような表示を行なうことができる。このため、TV200から携帯電話機100への通信量を抑えて図6の表示を行なうことが可能となる。
【0048】
[変形例3]
変形例1に示された、接続されたポートがTV200のどの辺りに位置するのかを表わす図を表示するさらに他の例として、第3の変形例を説明する。
【0049】
図8は、第3の変形例にかかる映像再生システムの構成の具体例を示す図である。図8を参照して、第3の変形例においては、映像再生装置である携帯電話機100は、ネットワーク500を介してサーバ400と接続されている。ネットワーク500は、一般的なインターネットを含むものであってもよいし、無線LAN等によって構築されたものであってもよい。
【0050】
第3の変形例においては、第2の変形例で携帯電話機100のデータベース106に記憶されていた映像表示装置に対応付けられた画像データが、サーバ400に記憶されている。
【0051】
すなわち、サーバ400は、携帯電話機100と通信してデータのやり取りを行なうための通信部401と、映像表示装置に対応付けられた画像データを記憶するための記憶部402と、記憶部402から必要な画像データを抽出するための抽出部403とを備える。
【0052】
第3の変形例において、携帯電話機100は、TV200から受信した情報をサーバ400に転送して、必要な画像データをサーバ400から取得する。
【0053】
サーバ400の記憶部402に記憶されている画像データが、映像表示装置のポートそれぞれの当該映像表示装置における位置を表わす画像である場合、携帯電話機100は、TV200から受信した自身を特定する情報と接続されたポートに関する情報とをサーバ400に転送する。サーバ400の抽出部403は、それら情報に基づいて、接続されたポートのTV200における位置を表わす画像を記憶部402から抽出し、携帯電話機100に対して送信する。
【0054】
他の例として、サーバ400の記憶部402には(接続されたポートの位置を特定していない)映像表示装置の画像データが記憶されていてもよい。この場合、サーバ400には、映像表示装置を特定する情報に基づいて抽出されたTV200の画像データに対して、接続されたポートに関する情報に基づいてそのポートの当該映像表示装置における位置を特定して、それを画像上で表わした画像とするための特定部404がさらに含まれる。または、第2の変形例と同様に、携帯電話機100の制御部109に特定部114が含まれていてもよい。
【0055】
このような構成によって、TV200から画像データを送信することなく、また、携帯電話機100に多くの画像データを登録しておくことなく、携帯電話機100において図6に示されたような表示を行なうことができる。このため、携帯電話機100のメモリを圧迫することなく図6の表示を行なうことが可能となる。
【0056】
[変形例4]
なお、第4の変形例として、どのポートに接続されたかを示す情報に加えて、接続したポートに外部機器側にて必要とする能力がない場合にその旨を示す情報も表示するものとする。
【0057】
図9は、第4の変形例にかかるTV200の機能構成の具体例を示す図である。図9を参照して、第4の変形例においては、TV200の制御部203に含まれる記憶部213には、ポートに関する情報として、それぞれのポートがどの規格に対応しているかを示す規格対応情報をさらに記憶する。
【0058】
制御部203には、さらに、携帯電話機100から送信された情報に基づいて携帯電話機100で再生された映像を表示するための規格を特定するための特定部216と、携帯電話機100で再生された映像を表示するための規格が接続されたポートの規格に一致しているか否かを判断するための判断部217とがさらに含まれる。
【0059】
図10は、第4の変形例にかかる映像再生システムにおける処理を示すシーケンス図である。図10に示された処理は、主に、TV200の制御部203に含まれる図示しないCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行する図9に示された各部を制御することによって実現される。
【0060】
図10を参照して、第4の変形例においては、TV200の制御部203は図4のステップS2の処理に替えて、ステップS2−1で接続されたポートを検出すると共に、ステップS2−2で携帯電話機100で再生された映像を表示するための規格が接続されたポートの規格に一致しているか否かを判断する。そして、規格が一致している場合には(ステップS2−2でYES)、ステップS2−3で、接続されたポートに関する情報を携帯電話機100に送信する。一方、規格が一致していない場合には(ステップS2−2でNO)、ステップS2−4で、接続されたポートに関する情報とともに、その旨を示す情報を携帯電話機100に送信する。
【0061】
第4の変形例において携帯電話機100は、予め、携帯電話機100で再生された映像を表示するための規格が接続された映像表示装置のポートと一致していない場合に表示させるための警告画面の画面データを記憶しておく。そして、TV200からの送信された情報に応じて、該画面データに基づいた警告画面を表示する。
【0062】
図11は、第4の変形例にかかる映像再生システムにおいてケーブルの接続が行なわれ、携帯電話機100で再生された映像を表示するための規格が接続された映像表示装置のポートと一致していない場合の表示の具体例を示す図である。ここでは、具体例として、携帯電話機100で再生された映像を表示するための規格が3D(立体)表示であって、接続されたポート(HDMI3)が3D表示に対応したポートでないものとする。
【0063】
図11を参照して、この場合、携帯電話機100においては、接続されたポートが「HDMI3」であるという情報と共に、当該ポートが3D表示に対応したポートでないことを警告する画面が表示される。
【0064】
このような構成によって、携帯電話機100においてどのポートに接続されたかを確認することができると共に、そのポートが携帯電話機100で再生された映像を表示するための規格に対応していない場合に、その旨を携帯電話機100において確認することができる。
【0065】
さらに、TV200で例示された映像表示装置において、上述の処理を実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0066】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0067】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0068】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0069】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0070】
100 携帯電話機、101,201 アンテナ、102 無線部、103,205 音声処理部、104 キーデータ処理部、105,202 操作部、106 データベース、106A 画像データ、107 表示部、108 データ処理部、109,203 制御部、110,206 電源、111,207〜211 外部I/F、112 カメラ、113,214,403 抽出部、114,216,404 特定部、115 送信処理部、200 TV、204 映像処理部、207A〜211A 信号検出回路、212 入力部、213,402 記憶部、215 送信部、217 判断部、218 表示部、300 ケーブル、400 サーバ、401 通信部、500 ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像表示装置であって、
前記映像表示装置とは異なる他の装置から映像信号の入力を受付けるための、複数の入力ポートと、
前記複数の入力ポートのそれぞれに関する情報を記憶するための記憶手段と、
前記複数の入力ポートのうちから、前記他の装置として映像再生装置に接続される入力ポートを検出するための検出手段と、
ディスプレイと、
前記映像信号に対して表示処理を実行し、前記ディスプレイに映像を表示するための処理手段と、
前記映像再生装置に対して制御信号を送信するための送信手段と、
前記送信手段に、前記検出手段で検出された前記入力ポートに関する情報を、前記制御信号として、前記映像再生装置に対して送信させるための制御手段とを備える、映像表示装置。
【請求項2】
前記複数の入力ポートのそれぞれに関する情報は、当該入力ポートの当該映像表示装置における位置を表わした画像データを含む、請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記複数の入力ポートのそれぞれに関する情報は、当該入力ポートの対応している映像を表示するための規格に関する情報を含み、
前記制御手段は、
前記入力された映像信号に基づいて映像を表示するための規格を特定するための特定手段と、
前記特定された規格と前記検出手段で検出された前記入力ポートの対応している規格とが一致しているか否かを判断するための判断手段とを含み、
前記制御手段は、前記特定された規格と前記検出手段で検出された前記入力ポートの対応している規格とが一致していない場合に、前記送信手段に、前記制御信号として一致していない旨を示す信号を前記映像再生装置に対して送信させる、請求項1または2に記載の映像表示装置。
【請求項4】
映像表示装置に対して映像信号を、再生を指示する制御信号と共に出力するための出力手段と、
前記映像表示装置から制御信号を受信するための受信手段と、
ディスプレイと、
前記映像表示装置からの制御信号に基づいて前記ディスプレイに情報を表示する処理を実行するための表示処理手段とを備え、
前記映像表示装置からの制御信号は、前記映像表示装置の備える複数の入力ポートのうちの当該映像再生装置からの前記映像信号が入力された入力ポートに関する情報を含み、
前記表示処理手段は、前記映像表示装置からの制御信号に基づき、前記映像表示装置の前記映像信号が入力された入力ポートを特定する情報を前記ディスプレイに表示させる、映像再生装置。
【請求項5】
前記映像表示装置からの制御信号は、前記映像信号が入力された入力ポートの前記映像表示装置における位置を表わした画像データを含み、
前記表示処理手段は、前記映像表示装置からの制御信号に基づき、前記映像信号が入力された入力ポートの前記映像表示装置における位置を表わした画像を前記ディスプレイに表示させる、請求項4に記載の映像再生装置。
【請求項6】
前記映像表示装置からの制御信号は、前記映像表示装置を特定する情報を含み、
前記映像表示装置を特定する情報と前記映像信号が入力された入力ポートに関する情報とを、当該映像再生装置に接続された他の装置に送信して、当該他の装置から前記映像信号が入力された入力ポートの前記映像表示装置における位置を表わした画像データを取得するための取得手段をさらに備え、
前記表示処理手段は、前記他の装置から取得した前記画像データに基づき、前記映像信号が入力された入力ポートの前記映像表示装置における位置を表わした画像を前記ディスプレイに表示させる、請求項4に記載の映像再生装置。
【請求項7】
前記映像表示装置からの制御信号は、当該映像表示装置に入力された映像信号に基づいて映像を表示するための規格と前記映像信号が入力された入力ポートの対応している規格とが一致していないことを示す信号を含み、
前記表示処理手段は、前記映像表示装置からの制御信号に基づき、前記映像表示装置の前記映像信号が入力された入力ポートを特定する情報と共に、前記映像表示装置に対して出力した映像信号に基づいて映像を表示するための規格と前記映像表示装置の前記映像信号が入力された入力ポートの対応している規格とが一致していないことを示す情報を前記ディスプレイに表示させる、請求項4〜6のいずれかに記載の映像再生装置。
【請求項8】
映像表示装置に対して映像信号を再生を指示する制御信号と共に出力するための出力手段と、
前記映像表示装置から制御信号を受信するための受信手段と、
ディスプレイと、
前記映像表示装置からの制御信号に基づいて前記ディスプレイに情報を表示する処理を実行するための表示処理手段とを備え、
前記映像表示装置からの制御信号は、前記映像表示装置の備える複数の入力ポートのうちの当該映像再生装置からの前記映像信号が入力された入力ポートに関する情報を含み、
前記表示処理手段は、前記映像表示装置からの制御信号に基づき、前記映像表示装置の前記映像信号が入力された入力ポートを特定する情報を前記ディスプレイに表示させる、携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−60570(P2012−60570A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−204300(P2010−204300)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】