説明

景品払出機および景品払出システム

【課題】景品払出機が電源オフ等の稼動不能状態となっている間に、不正等が行なわれたか否かを確認できる景品払出機を提供する。
【解決手段】景品払出機1は、景品を収納する複数のカセットを備えている。景品払出機1は、景品払出機内の景品在庫を管理するための在庫管理データが格納される不揮発性の記憶部208と、各カセットに収納されている景品数を計数するための、光センサ37を含む搬送機構24と、制御部200とを含んでいる。制御部200は、景品払出機の電源がオンとなったときに、搬送機構24を利用して各カセット内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、記憶部208に格納されている在庫管理データとを照合し、両者が不一致である場合に、その旨を表示部7Bに表示する報知手段とを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばパチンコ玉等の遊技媒体と交換される景品を払い出すための景品払出機および景品払出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店等の遊技施設において、景品払出機(下記特許文献1参照)と景品払出機に電気的に接続された景品管理機(下記特許文献2参照)とを備えた景品払出システムが知られている。景品払出機で取り扱われる景品は、遊技施設において遊技客が獲得したパチンコ玉等の遊技媒体の数に応じて交換される有価カード体で特殊景品とも呼ばれる。この景品は一般的に、1〜3mm程度の厚みを有する樹脂製のカードである。景品には、所定の金銭価値を有する物体が内蔵されており、たとえば、100円、500円、1000円、5000円といった金銭価値に応じた4つの種類が存在する。
【0003】
このような景品払出システムでは、次のようにして、遊技客が獲得したパチンコ玉等の遊技媒体が景品に交換されて遊技客に手渡され、遊技客が受け取った景品が景品交換所で買い取られる。
【0004】
遊技客は、遊技客が獲得したパチンコ玉等の遊技媒体を、遊技施設内に設置された計数機に投入する。計数機は、投入された遊技媒体の計数を行い、計数結果を表すバーコードが印字されたレシートを発行する。遊技客は、計数機によって発行されたレシートを景品カウンタに持参して係員に手渡す。係員は遊技客から受け取ったレシートにバーコード記録されている計数結果を景品管理機に読み取らせる。景品管理機は、読み取った計数結果に基づいて払出すべき景品の種類および枚数を決定し、決定した内容に応じて、景品払出機に対して景品を払い出すように命令する。これにより、景品払出機から景品が払い出される。係員は、景品払出機から払い出された景品を遊技客に手渡す。遊技客は、受け取った景品を遊技施設外に設置された景品交換所に持参し、景品交換所にて景品に相当する価値で買い取ってもらう。
【0005】
ところで、景品は、現金と同じ価値があるため、不正防止の観点から、在庫管理を厳重に行う必要がある。従来において、在庫管理は、次のように行われている。
(a)入庫(補充):開店準備時に、係員は、景品が空の状態の景品払出機に景品を補充(入庫)する。そして、景品種類毎の補充数(入庫数)を景品管理機および景品払出機に数値入力する。景品管理機および景品払出機は、入力された景品種類毎の補充数を在庫管理データ(在庫管理情報)としてそれぞれ記憶する。
(b)出庫(払出):景品払出し時において、景品管理機および景品払出機は、遊技客に払い出した景品数(出庫数)を在庫管理データから減算することにより、在庫管理データをそれぞれ更新する。
(c)追加入庫(追加補充):営業時間中に、係員は、景品の追加補充を行った際に、景品種類毎の補充数を景品管理機および景品払出機に数値入力する。景品管理機および景品払出機は、入力された景品種類毎の補充数を在庫管理データに加算することにより、在庫管理データをそれぞれ更新する。
(d)締上処理(本締め処理):閉店後、係員は、景品管理機によって景品在庫データを印字出力させるとともに、景品払出機から景品(現物)を回収して手作業で計数し、在庫管理データと現物の計数結果を比較・照合する。比較・照合が終了した後においては、回収した景品(現物)は、金庫等に保管するため、景品払出機は空の状態となる。
【0006】
営業時間内においても、当該景品払出システムを担当する係員が交代する際には、締上
処理と同様な処理(中締め処理)を行って、在庫管理データと現物の計数結果を比較・照合する。ただし、この場合には、係員は、比較・照合が終了した後に、回収した景品(現物)を景品払出機に戻す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3722878号公報
【特許文献2】特開2002−200310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の景品払出システムでは、景品の在庫管理や不正防止のために、開店処理時、係員の交代時、閉店処理時の各タイミングにおいて、景品払出機内の景品総数を手作業で数えている。この種の景品払出機内には、特許文献1および2に記載されているように、一般的に、複数の景品カセットが収納されている。このため、景品総数の計数作業を行なうには、景品カセットを取り出して、各景品カセットに収容されている景品の数を数える必要があるので、手間と時間がかかる。特に、係員の交代時のように、営業時間内において景品総数の計数作業を行なう場合には、遊技客を待たせることになる。
【0009】
そこで、本出願人は、各景品カセットの景品数を計数するための計数装置が備えられ、この計数装置を利用して全てのカセットまたは一部のカセット内の景品総数を計数する機能(計数機能)を備えた景品払出機を提案している。このような計数機能を備えた景品払出機によれば、計数作業が簡単になるとともにそれに要する時間が短縮される。
【0010】
しかし、計数機能を備えた前記景品払出機においても、電源がオフとなっている場合には、計数機能を実行できない。このようなことから、景品払出機の電源がオフになっている場合に、景品の抜き取り等の不正が行なわれる可能性が高い。なお、景品払出機の電源がオフになる場合には、閉店後に係員によって正常に電源がオフされる場合の他、停電によって電源がオフとなる場合、不正を行なうとする者が景品払出機の電源を故意にオフさせる場合等が含まれる。
【0011】
また、景品払出機の担当係員の交代時には、問題が発生した場合の責任の所在を明確にする等の観点から、その時点において、景品払出機内の実際の景品在庫内容と、在庫管理情報とが、一致しているか否かを確認しておくことが重要である。
【0012】
この発明は、景品払出機が電源オフ等の稼動不能状態となっている間に、不正等が行なわれたか否かを確認できる景品払出機および景品払出シテスムを提供することを目的とする。
【0013】
また、この発明は、景品払出機内の実際の景品在庫内容が、在庫管理情報と一致しているか否かを、任意のタイミングで、簡単に確認できるようになる景品払出機および景品払出システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1に記載の発明は、景品を収納する1または複数の収納部を備えている景品払出機であって、当該景品払出機内の景品在庫を管理するための在庫管理情報が格納される記憶手段と、前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、当該景品払出機が稼動可能状態になったときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されている在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場
合に、その旨を報知する報知手段と、を含む景品払出機である。
【0015】
前記記憶手段内の在庫管理情報は、例えば、前記景品払出機内に景品が補充されたとき、および前記景品払出機から景品が払出されたときに、更新される。前記景品払出機内に景品が補充されたときには、例えば、係員等によって景品補充数が入力されることにより、または計数手段を利用して景品補充後の景品数が計数されることによって、前記記憶手段内の在庫管理情報が更新される。前記景品払出機から景品が払出されたときには、払い出された景品の枚数に基づいて、前記記憶手段内の在庫管理情報が更新される。他の請求項において、記憶手段に格納されている在庫管理情報についても、同様である。
【0016】
この構成では、景品払出機が稼動可能状態になったときに、計数手段を利用して各収納部内の景品数がそれぞれ計数される。その計数結果から得られる景品在庫情報(実際の景品在庫内容を表す情報)と、記憶手段に格納されている在庫管理情報とが照合される。そして、両者が不一致である場合には、その旨が報知される。したがって、景品払出機が稼動不能状態となっている間に、抜き取り等の不正が行なわれた場合には、その後に景品払出機が稼動可能状態になったときに、実際の景品在庫内容と在庫管理情報とが不一致であることが報知される。このため、景品払出機が稼動不能状態となっている間に、不正が行なわれたか否かを確認することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、景品を収納する1または複数の収納部を有する景品払出機を含む景品払出システムであって、前記景品払出機内の景品在庫を管理するための在庫管理情報が格納される記憶手段と、前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、前記景品払出機が稼動可能状態になったときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されている在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場合に、その旨を報知する報知手段と、を含む景品払出システムである。
【0018】
この構成では、景品払出機が稼動可能状態になったときに、計数手段を利用して各収納部内の景品数がそれぞれ計数される。その計数結果から得られる景品在庫情報(実際の景品在庫内容を表す情報)と、記憶手段に格納されている在庫管理情報とが照合される。そして、両者が不一致である場合には、その旨が報知される。したがって、この構成においても、請求項1に記載の発明と同様な効果が得られる。
【0019】
請求項3に記載の発明は、景品を収納する1または複数の収納部を備えている景品払出機と、前記景品払出機と通信可能な外部機器とを含む景品払出システムにおいて、前記景品払出機は、当該景品払出機内の景品在庫を管理するための在庫管理情報が格納される記憶手段と、前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、前記景品払出機が稼動可能状態になったときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されている在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場合に、当該不一致を前記外部機器に通知する通信手段とを含み、前記外部機器は、前記不一致が通知されたときには、その旨を報知する報知手段を含む、景品払出システムである。
【0020】
この構成では、景品払出機が稼動可能状態になったときに、計数手段を利用して各収納部内の景品数がそれぞれ計数される。その計数結果から得られる景品在庫情報と、記憶手段に格納されている在庫管理情報とが照合される。そして、両者が不一致である場合に、当該不一致が外部機器に通知される。外部機器では、前記不一致が通知されたときには、その旨が報知される。したがって、この構成においても、請求項1に記載の発明と同様な
効果が得られる。
【0021】
請求項4に記載の発明は、景品を収納する1または複数の収納部を備えている景品払出機であって、当該景品払出機内の景品在庫を管理するための在庫管理情報が格納される記憶手段と、前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、在庫確認指令が与えられたときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されている在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場合に、その旨を報知する報知手段と、を含む景品払出機である。在庫確認指令は、例えば、景品払出機の操作部に設けられている所定のボタンが操作されることによって与えられる。また、在庫確認指令は、例えば、外部機器から景品払出機に与えられる。請求項5,6における在庫確認指令についても、同様である。
【0022】
この構成では、在庫確認指令が与えられたときに、計数手段を利用して各収納部内の景品数がそれぞれ計数される。その計数結果から得られる景品在庫情報(実際の景品在庫内容を表す情報)と、記憶手段に格納されている在庫管理情報とが照合される。両者が不一致である場合に、その旨が報知される。したがって、在庫確認指令を与えることにより、景品払出機内の実際の景品在庫内容が、在庫管理情報と一致しているか否かを、簡単に確認できるようになる
請求項5に記載の発明は、景品を収納する1または複数の収納部を有する景品払出機を含む景品払出システムであって、前記景品払出機内の景品在庫を管理するための景品在庫情報が格納される記憶手段と、前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、在庫確認指令が与えられたときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されている在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場合に、その旨を報知する報知手段と、を含む景品払出システムである。
【0023】
この構成では、在庫確認指令が与えられたときに、計数手段を利用して各収納部内の景品数がそれぞれ計数される。その計数結果から得られる景品在庫情報(実際の景品在庫内容を表す情報)と、記憶手段に格納されている在庫管理情報とが照合される。両者が不一致である場合に、その旨が報知される。したがって、この構成においても、請求項4に記載の発明と同様な効果が得られる。
【0024】
請求項6に記載の発明は、景品を収納する1または複数の収納部を備えている景品払出機と、前記景品払出機と通信可能な外部機器とを含む景品払出システムにおいて、前記景品払出機は、当該景品払出機内の景品在庫を管理するための在庫管理情報が格納される記憶手段と、前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、在庫確認指令が与えられたときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されている在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場合に、当該不一致を前記外部機器に通知する通信手段とを含み、前記外部機器は、前記不一致が通知されたときには、その旨を報知する報知手段を含む、景品払出システムである。
【0025】
この構成では、在庫確認指令が与えられたときに、計数手段を利用して各収納部内の景品数がそれぞれ計数される。その計数結果から得られる景品在庫情報と、記憶手段に格納されている在庫管理情報とが照合される。そして、両者が不一致である場合に、当該不一致が外部機器に通知される。外部機器では、前記不一致が通知されたときには、その旨が報知される。したがって、この構成においても、請求項4に記載の発明と同様な効果が得られる。
【0026】
請求項7に記載の発明は、前記収納部は複数備えられており、かつ複数の収納部には、互いに異なる種類の景品が収納された2以上の収納部が含まれており、前記在庫管理情報および前記景品在庫情報が、景品種類毎の景品数の情報および/または収納部毎の景品数の情報である、請求項1または4に記載の景品払出機である。
【0027】
この構成では、請求項1または4に記載の景品払出機において、収納部は複数備えられている。そして、複数の収納部には、互いに異なる種類の景品が収納された2以上の収納部が含まれている。在庫管理情報および景品在庫情報は、景品種類毎の景品数の情報および収納部毎の景品数の情報の両方またはいずれか一方である。
【0028】
請求項8に記載の発明は、前記収納部は複数備えられており、かつ複数の収納部には、互いに異なる種類の景品が収納された2以上の収納部が含まれており、前記在庫管理情報および前記景品在庫情報が、景品種類毎の景品数の情報および/または収納部毎の景品数の情報である、請求項2,3,5,6のいずれか一項に記載の景品払出システムである。
【0029】
この構成では、請求項2,3,5,6のいずれか一項に記載の景品払出システムにおいて、収納部は複数備えられている。そして、複数の収納部には、互いに異なる種類の景品が収納された2以上の収納部が含まれている。在庫管理情報および景品在庫情報は、景品種類毎の景品数の情報および収納部毎の景品数の情報の両方またはいずれか一方である。
【発明の効果】
【0030】
請求項1〜3のいずれかに記載の発明、または請求項7,8に記載の発明のうち請求項1〜3のいずれかを引用している発明によれば、景品払出機が電源オフ等の稼動不能状態となっている間に、不正等が行なわれたか否かを確認できるようになる。
【0031】
請求項4〜6のいずれかに記載の発明、または請求項7,8に記載の発明のうち請求項4〜6のいずれかを引用している発明によれば、景品払出機内の実際の景品在庫内容が、在庫管理情報と一致しているか否かを、任意のタイミングで、簡単に確認できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】遊技施設内に設けられた景品払出システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】景品払出機1を前側(係員が操作する側)から見た斜視図である。
【図3】右壁が取り外されて内部が露出された状態にある景品払出ユニット5の斜視図である。
【図4】右壁が取り外されて内部が露出された状態にある景品払出ユニット5の分解斜視図である。
【図5】カセット4を斜め上側から見た斜視図であって、(a)は、景品2が1枚も収納されていない状態を示し、(b)は、複数枚の景品2が収納された状態を示している。
【図6】搬送機構24を斜め上側から見た斜視図であって、(a)は、搬送ユニット32が下限位置にある状態を示し、(b)は、搬送ユニット32が上昇途中にある状態を示している。
【図7A】搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
【図7B】搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
【図7C】搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
【図7D】搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
【図7E】搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
【図7F】搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
【図8】景品払出ユニット5の模式的な正断面図である。
【図9】内部が露出された状態にある上ユニット21を斜め上側から見た斜視図であって、搬送機構24も一緒に示している。
【図10】内部が露出された状態にある上ユニット21の斜視図であって、エレベータ82を示している。
【図11】図10において、エレベータ82の伸縮機構87が伸長状態に姿勢を変えた様子を示している。
【図12】景品払出機1の模式的な側断面図である。
【図13】景品払出機1の電気的構成を示すブロック図である。
【図14】カセット別景品種類テーブルTA1、カセット別在庫管理テーブルTA2および景品種類別在庫管理テーブルTA3の内容をそれぞれ示す模式図である。
【図15】各カセットに割り当てられたカセット番号(カセットNo.)と、各カセットに収納される景品の種類の具体例を示す模式図である。
【図16】景品管理機100の電気的構成を示すブロック図である。
【図17】景品払出機1の係員用表示部7Bに、待機中に表示される画面の具体例を示す模式図である。
【図18】景品払出機1によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】図18のステップS7の景品払出/在庫管理データ更新処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】図18のステップS8の計数/在庫管理データ更新処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】図18のステップS2,S9の在庫確認処理の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図22】在庫数確認画面403,404の具体例を示す模式図である。
【図23】不一致確認画面405および不一致詳細画面406,407を具体例を示す模式図である。
【図24】景品管理機100によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図25】第2の実施形態において、景品払出機1によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図26】第2の実施形態において、景品管理機100によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図27】図26のステップS75の景品払出制御処理の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図28】図26のステップS78の在庫確認処理の詳細な手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
[A]第1の実施形態
以下、この発明の第1の実施形態について説明する。
[1]景品払出システムの構成
図1は、遊技施設内に設けられた景品払出システムの構成を示している。
【0034】
景品払出システムは、1または複数の景品管理機(POS端末)100と、各景品管理機100に接続された1または複数の景品払出機1から構成されている。この例では、景品管理機100は複数設けられている。
【0035】
各景品管理機100には、景品管理機100毎に異なる識別番号(管理機番号)が付けられている。各景品管理機100は、遊技施設内の機器全体を管理する管理コンピュータ150にそれぞれ接続されている。景品管理機100および景品払出機1は景品カウンタに設置され、管理コンピュータ150は事務所に設置される。
【0036】
各景品管理機100には、この例では、最大2台まで、景品払出機1を接続できるようになっている。各景品払出機1には、景品払出機1毎に異なる識別番号(払出機番号)が付けられている。
【0037】
景品払出機1は、景品の払出しを行うものであり、景品カウンタに設置される。景品払出機1は、カセット単位で景品数を計数する計数機能、景品払出機1内の景品在庫を管理する在庫管理機能および景品管理機100と通信する通信機能を備えている。景品管理機100は、景品払出機1を制御する。各景品管理機100は、自己の配下にある景品払出機1や管理コンピュータ150と通信を行なうための通信機能を備えている。
【0038】
景品払出機1で取り扱われる景品は、遊技施設において遊技客が獲得したパチンコ玉等の遊技媒体の数に応じて交換される有価カード体で特殊景品とも呼ばれる。図5(b)に示すように、この景品2は、一般的に、1〜3mm程度の厚みを有する樹脂製のカードで
ある。景品2には、所定の金銭価値を有する物体が内蔵されており、たとえば、100円、500円、1000円、5000円といった金銭価値に応じた4つの種類が存在する。
【0039】
遊技客が獲得したパチンコ玉等の遊技媒体を、遊技施設内に設置された図示しない計数機に投入すると、投入された遊技媒体の計数が行われ、計数結果を表すバーコードが印字されたレシート(記録媒体)が計数機から発行される。なお、このようなレシートの代わりに、計数結果が磁気記録された磁気カード、計数結果が記録されたICチップを備えたICカード等の記録媒体を発行するようにしてもよい。また、遊技客所有の携帯型電話機に計数結果を保存したり、遊技客所有の携帯型電話機から当該電話機を特定するためのIDを読み取り、読み取ったIDに関連して計数結果を景品管理機等に保存するようにしてもよい。
【0040】
計数機によって発行されたレシートを遊技客が景品カウンタに持参すると、係員はそのレシートにバーコード記録されている計数結果(遊技媒体数)を景品管理機100に読み取らせる。景品管理機100は、読み取った計数結果に基づいて、払い出すべき景品の種類および枚数を決定する。そして、決定した景品種類毎の払出枚数を含む景品払出コマンドを、その配下にある1つの景品払出機1に送信する。景品払出機1は、景品管理機100から送られてきた景品払出コマンドにしたがって、景品を払い出す。係員は、景品払出機1から払い出された景品を遊技客に手渡す。遊技客は、受け取った景品を景品交換所に持参し、景品交換所にて景品に相当する価値で買い取ってもらう。
[2]景品払出機1の機構
[2−1]全体構成
図2は、景品払出機1を前側(係員が操作する側)から見た斜視図である。
【0041】
図2を参照して、景品払出機1から景品の払い出しを受ける客は、景品払出機1の後側(図2における奥側)に位置し、係員は、景品払出機1の前側に位置して接客を行う。
【0042】
景品払出機1は、その外郭をなす略直方体形状のキャビネット3と、キャビネット3に収容される複数(この例では、4つ)の景品払出ユニット5(後述する図3参照)とを備えている。これらの4つの景品払出ユニット5を区別する場合には、景品払出機1の前側(図2における手前側)から見て、最も左側のユニットから順に、第1ユニット、第2ユニット、第3ユニット、第4ユニットということにする。各景品払出ユニット5には、複数のカセット4(後述する図5参照)が収納される。各カセット4には、複数の景品2が上下方向に積み重ねられた状態で収納される。
【0043】
複数の景品払出ユニット5は、幅方向に並んだ状態でキャビネット3内に収容される。各景品払出ユニット5内には、横方向2列に4個ずつ、合計で8個のカセット4が配置されている。従って、キャビネット3内には、横方向8列に4個ずつカセット4が配置される。このような景品払出機1では、全体で、多種類の景品2を多量に収納することができるとともに、多種類の景品2を一度に払い出すことができる。
【0044】
キャビネット3の前面側には、扉6が設けられている。扉6を開くことで、景品払出ユニット5をキャビネット3から引き出すことができる。キャビネット3には、扉6が閉鎖状態にあるか開放状態にあるかを検知するための扉開閉検知器205(図13参照)が設けられている。
【0045】
キャビネット3の上面には、表示部7が設けられている。表示部7は、客用表示部7Aと、係員用表示部7Bとを含んでおり、それぞれの表示部には、必要な情報が表示される。また、係員用表示部7Bには、景品払出機1の動作を制御するために操作される操作部207(図13参照)が設けられている。操作部207は、例えば、タッチパネルから構
成される。
【0046】
キャビネット3の上面における表示部7より後側において、各景品払出ユニット5の上方位置には、前述したカセットの各列に対応して、8個の払出口8が形成されている。8つの払出口8は、幅方向に並んでいる。各払出口8は、キャビネット3の内部に上から連通している。また、各払出口8には、シャッタ9が設けられている。シャッタ9は、前後にスライドすることによって、払出口8を開閉する。図2では、シャッタ9が払出口8を閉じた状態が示されている。
【0047】
また、図2には一部しか示されていないが、景品払出機1には、カセット4(図5参照)に収納された景品2を払い出すために、第1搬送部10と、第2搬送部11と、保留部12と、リフト部13と、送出部14とが備えられている。
【0048】
景品払出機1における景品2の大まかな払い出し手順として、まず、第1搬送部10が、カセット4(図5参照)に収納された景品2から、所定の払出枚数に相当する景品群を分離して、上方へ搬送する。次いで、第2搬送部11が、上方に搬送された景品2(景品群)を払出口8側へ向けて略水平に搬送する。そして、保留部12が、搬送された景品2を払出口8の下方で保留する。その後、リフト部13が、保留された景品2を払出口8へ向けて持ち上げる。最後に、送出部14が、払出口8まで持ち上げられた景品2をキャビネット3の上面に押し出す。ここで、シャッタ9と、シャッタ9をスライドさせる構成とが、上述した送出部14に含まれる。このようにして、景品払出機1内に収納された景品2が払出口8から払い出される。
【0049】
これらの構成(第1搬送部10、第2搬送部11、保留部12、リフト部13および送出部14)は、以下で景品払出ユニット5を説明する際に、個別に説明される。
[2−2]景品払出ユニット
図3は、右壁が取り外されて内部が露出された状態にある景品払出ユニット5の斜視図である。
【0050】
図3に示すように、各景品払出ユニット5は、左右方向においてやや薄い中空のボックス形状である。景品払出ユニット5は、その上下方向における略6分の5の部分をなす下ユニット20と、下ユニット20の上側に配置される上ユニット21とを含んでいる。
【0051】
また、景品払出ユニット5(詳しくは、下ユニット20)の前面(図3における手前側の面)には、ハンドル26が設けられている。ハンドル26は、上述したように景品払出ユニット5をキャビネット3(図2参照)から引き出す際に、把持される。
【0052】
図4は、右壁が取り外されて内部が露出された状態にある景品払出ユニット5の分解斜視図である。
【0053】
図4に示すように、下ユニット20と上ユニット21とは、分離可能である。具体的には、上ユニット21は、キャビネット3(図2参照)側に固定されており、景品払出ユニット5では、ハンドル26を把持することで、下ユニット20だけをキャビネット3から引き出すことができる。
【0054】
以下では、下ユニット20と上ユニット21とを個別に説明する。
[2−2−1]下ユニット
下ユニット20は、その外郭をなす下ケーシング22と、8つのカセットホルダ23(図4では右側4つのカセットホルダ23が現れている。)と、8つのカセット4(図4では8つのカセット4のうちの1つが下ユニット20の上方に配置された状態で示されてい
る。)と、4つの搬送機構24(図4では図示されず、図3を参照)とを含んでいる。カセットホルダ23、カセット4および搬送機構24は、常態では、下ケーシング22内に配置されている。ここで、搬送機構24が、上述した第1搬送部10を構成している。
【0055】
上述したように下ユニット20がキャビネット3(図2参照)から引き出されることで下ユニット20と上ユニット21とが分離された状態(図4に示す状態)では、下ケーシング22の上面が開放されている。
(1)カセットホルダ
8つのカセットホルダ23は、前後(図4における手前側と奥側とを結ぶ方向)に4つ、左右に2つ並ぶように配置されている。各カセットホルダ23は、垂直方向に延びる4本の保持レール25を含んでいる。4本の保持レール25は、上方から見て四角形の4つの角をなすように、配置されている(右側手前のカセットホルダ23を参照)。
(2)カセット
図5は、カセット4を斜め上側から見た斜視図であって、(a)は、景品2が1枚も収納されていない状態を示し、(b)は、複数枚の景品2が収納された状態を示している。図5に示すように、各カセット4は、上下方向に長手であり、その平断面は、図5では、右側が切り欠かれた略コ字形状をなしている。カセット4において、上面は、景品2をカセット4内に収容するために開放されている一方で、底面は、カセット4に収容された景品2がカセット4から落下しないように、塞がれている。
【0056】
図5におけるカセット4の右面は、上述した略コ字形状の平断面をなすべく、上下方向における全ての範囲に亘って連続して開放されており、このように開放された部分を開放部28という。開放部28は、カセット4において開放された上面に対して連続している。
【0057】
カセット4の前面および後面には、カセット4の内側へ凹みつつ、上下に延びる溝29が1つずつ形成されている。また、図5におけるカセット4の左面には、溝29が、前後に間隔を隔てて2つ形成されている(図5では図示されておらず、図4において単独で示されたカセット4の右面を参照)。これらの溝29は、後述するようにカセット4が下ケーシング22に装填される際に、カセット4の装填をガイドするためのものである。
【0058】
カセット4の上端には、ハンドル30が取付けられている。ハンドル30は、前後に間隔を隔てる2つの遊端部を有する略U字形状である。ハンドル30において、前側の遊端部30Aは、カセット4の前面において溝29より上側の部分によって支持されており、後側の遊端部(図示されていない)は、カセット4の後面において溝29より上側の部分によって支持されている。これにより、ハンドル30全体は、カセット4の上端によって回動自在に支持されている。そのため、ハンドル30を適宜回動させることでハンドル30を良好に掴み、カセット4をぶら下げた状態で移動させることができる。
【0059】
カセット4は、図5(b)に示すように、所定の種類の複数枚の景品2を、上下方向に沿って積み重ねた積層状態で、(厚さ3mmの景品の場合は)最大でたとえば100枚程度収納することができる。この状態で、積層状態にある景品2は、カセット4の底壁4Aに載置されている。
【0060】
景品2が収納されたカセット4は、図4に示すように、開放された下ケーシング22の上面を介して、下ケーシング22に対して上から装填され、対応するカセットホルダ23によって保持される。詳しくは、カセット4の装填に伴い、各カセット4の4つの溝29(図5も参照)に、対応するカセットホルダ23の4本の保持レール25が外側から嵌り込み、カセット4は、4本の保持レール25によって外側から囲まれることで位置決めされる。このように、カセット4は、対応するカセットホルダ23によって保持される。
【0061】
ここで、下ケーシング22において、カセットホルダ23は、左右に2つ並ぶように配置されているので、左右に並ぶカセットホルダ23のそれぞれに保持されたカセット4は、左右に並んで配置される。このとき、左右に並んで配置された2つのカセット4のうち、左側のカセット4の開放部28と、右側のカセット4の開放部28とが水平方向において対向している。つまり、各カセット4は、その開放部28が下ケーシング22の幅方向中央を向くように、下ケーシング22に装填されている。
(3)搬送機構
図3を参照して、上述した4つの搬送機構24は、下ケーシング22内において、前後に並んで配置されている(図3では1つの搬送機構24が図示されている。)。各搬送機構24は、下ケーシング22内において左右に並ぶカセットホルダ23(換言すれば左右に並ぶカセット4)の間に配置されている(後述する図8参照)。
【0062】
図6は、搬送機構24を斜め上側から見た斜視図であって、(a)は、搬送ユニット32が下限位置にある状態を示し、(b)は、搬送ユニット32が上昇途中にある状態を示している。
【0063】
図6(a)に示すように、各搬送機構24は、垂直方向に延びる支持レール31と、搬送ユニット32と、モータ(搬送ユニット移動用モータ)33とを含んでいる。
【0064】
搬送ユニット32は、支持レール31によって上下方向へスライド自在に支持されている。この状態で、搬送ユニット32は、搬送機構24の左右両側にあるカセットホルダ23のいずれか一方に装填されたカセット4の開放部28(図5参照)に対して水平方向から対向している(図8参照)。
【0065】
モータ33は、支持レール31の下端に固定されている。モータ33が駆動されると、モータ33の駆動力が、ベルトやチェーンなどの伝達部材を介して搬送ユニット32に伝達され、搬送ユニット32が、支持レール31に支持された状態で、上下方向へスライドする。これにより、図6(b)に示すように、搬送ユニット32は、カセット4に収納された景品2を、カセット4の開放部28(図5参照)から取り出し、上方へ搬送することができる。ここで、上限近傍にあるときの搬送ユニット32の位置を待機位置という。
【0066】
また、搬送機構24は、垂直方向に延びる支持レール31を中心として、回動することができる。これにより、図6の姿勢を基準として、右前に向いていた搬送ユニット32が、搬送機構24が180°回動することによって、左後へ向く(図示されていない)。搬送機構24の回動については、以降で再度説明する。
【0067】
図7A〜図7Fは、搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
【0068】
ここで、搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する手順を説明する前に、図7A〜図7Fを参照して、搬送ユニット32の計数機能および搬送機能について説明する。
【0069】
なお、図7A〜図7Fを参照するにあたって、搬送ユニット32は、搬送機構24に対して左側に位置するカセット4の開放部28に対して、右から対向しているものとし(後述する図8(d)参照)、このときの搬送ユニット32の姿勢を基準として、搬送ユニット32における左右の向きを特定する。そのため、図7A〜図7Fに示す状態とは異なり、搬送ユニット32が、搬送機構24に対して右側に位置するカセット4の開放部28に対して左から対向している場合には(後述する図8(a)〜(c)参照)、搬送ユニット32における左右の向きは、図7A〜図7Fを参照したときとは逆になる。
【0070】
搬送ユニット32の機能には、上述した景品2を搬送する機能(搬送機能)だけでなく、各カセット4内の景品2の枚数を計数する機能(計数機能)も含まれている。さらに、この搬送機能によれば、単にカセット4内の景品2を1枚ずつ搬送するのではなく、景品2を必要枚数分まとめて搬送することができる。
(3−1)計数機能
搬送ユニット32は、図7Aに示すように、略ボックス形状のフレーム35(図6(a)も参照)を備え、さらに、計数機能に関連して、揃え部36とセンサ37とを備えている。揃え部36およびセンサ37は、カセット4に積層状態で収納された景品2を1枚ずつ計数する機能を有する計数部60を構成する。
【0071】
また、上述したように搬送ユニット32が上下方向(カセット4における景品2の積層方向)へスライド自在であることから、搬送ユニット32に備えられた揃え部36およびセンサ37(計数部60)は、上下方向に相対変位可能である。
【0072】
揃え部36は、フレーム35に一体的に設けられた略台形状のリブであり、フレーム35の幅方向外側(図7Aでは左側)へ向けて上下に狭くなるように突出している。揃え部36の左端部は、図7Aにおけるフレーム35の左面(搬送機構24に対して左側に位置するカセット4の開放部28(図5参照)に対向する面であり、対向面35Aという。)よりも左側(カセット4側)へはみ出ている。
【0073】
センサ37は、揃え部36と上下方向において一致する位置において、フレーム35の対向面35Aに取り付けられている。センサ37は、いわゆる反射型の光学センサであり、赤外線LED等から構成される発光素子(図示せず)と、発光素子(図示せず)から発光された光のうち、検知物に当たって反射した光を受ける受光素子(図示せず)とを備えている。
【0074】
搬送ユニット32は、揃え部36およびセンサ37(計数部60)を備えることで、カセット4内に収納された景品2の枚数を数えることができる。景品2の計数は、景品払出機1または景品払出ユニットに備えられた制御部200(図13参照)によって、搬送機構24の駆動装置201(図13参照)および光学センサ37が制御されることにより、実行される。
【0075】
計数が実行されるのにあたって、まず、搬送ユニット32の対向面35Aが、カセット4に積層状態で収納された景品2の側面(図7Aでは右面)2Aに対してカセット4の開放部28を介して右側から対向した状態で、搬送ユニット32が、上述した待機位置から下方へスライドする。ここで、カセット4に積層状態で収納された全ての景品2の(右)側面2Aをまとめて積層側面2Bという。搬送ユニット32が下方へスライドする際、揃え部36が、カセット4に積み重ねられた景品2に対して、上側の景品2から順に、カセット4の開放部28を介して右側から接触する。これにより、景品2は、上側の景品2から順に、カセット4の左壁の内面へ押し付けられていく。このとき、センサ37は、積層側面2Bに対して、所定の間隔を隔てて右側から対向している。
【0076】
そして、揃え部36が全ての景品2に接触し終え、さらに、センサ37が最下位にある景品2より低い位置に到達するまで搬送ユニット32が下方へスライドすると、カセット4において上下に隣り合う景品2の右縁は、揃え部36によって、上下方向に沿って直線状に並ぶように揃えられる。
【0077】
なお、揃え部36と似た形状を有する揃え部38が、図7Aにおけるフレーム35の右面(搬送機構24に対して右側に位置するカセット4の開放部28に対向する面)に設け
られている。そのため、搬送ユニット32が上下にスライドする際には、搬送機構24に対して左右の両側に位置する2つのカセット4のそれぞれにおける景品2の幅方向における縁が、対応する揃え部36または38によって一度に揃えられる。ここで、揃え部36および38が景品の縁を揃える動作は、対応するカセット4が下ケーシング22に装填されたときに行なわれてもよい。
【0078】
景品2の縁が揃えられた後、搬送ユニット32は、待機位置へ向けて上方ヘスライドする。搬送ユニット32の上方へのスライドに伴い、計数部60のセンサ37が、上述した景品2の積層側面2Bに対して所定の間隔を隔てて右側から対向した状態で上昇する。
【0079】
センサ37が上昇している最中において、センサ37では、発光素子(図示せず)が、下側の景品2から順に、景品2の(右)側面2Aに向けて投光し、この景品2の側面2Aで反射される反射光が受光素子(図示せず)に受光される。ここで、上下に隣り合う景品2の側面2Aの境界Xに発光素子(図示せず)からの光が当てられた場合、景品2の側面2Aに光が当てられる場合と比べて、受光素子(図示せず)が受光する反射光の量(受光量)が変化する。
【0080】
そのため、センサ37において、受光素子(図示せず)での受光量が変化する毎に、搬送ユニット32は、景品2が1枚あるとカウントする。そして、同様の手順により、搬送ユニット32は、下側の景品2から順に1枚ずつ景品2をカウントして景品2の枚数を数え、待機位置に戻ったときには、全ての景品2の計数を完了する。
【0081】
このように、この景品払出ユニット5には、カセット4に収納された景品2を1枚ずつ計数する機能を有する計数部60が含まれている。そのため、この景品払出ユニット5を収容する景品払出機1(図2参照)では、カセット4に何枚の景品2が収納されているのかを把握することができる。
【0082】
なお、各カセット4において上下に積層された景品2の計数結果は、各カセット4に収納された各景品2の上下方向における位置情報(つまり、上からN番目の景品2は上下方向においてどの位置にあるかという情報)を含んでいると言える。
(3−2)搬送機能
搬送ユニット32は、搬送機能に関連して、フレーム35に、爪40(図6(a)も参照)と、支持レバー41と、めくりローラ42と、押えレバー43と、カム44と、リンクレバー45と、モータ(景品分離用モータ)46とをさらに備えている。爪40、支持レバー41、めくりローラ42、押えレバー43、カム44、リンクレバー45およびモータ46は、分離搬送部70(分離搬送手段)を構成している。
【0083】
爪40は、前後方向(図7Aの紙面に垂直な方向)において間隔を隔てて一対設けられている(図6(a)も参照)。各爪40は、カセット4の景品2側(左側)へ略水平に突出する突出部40Aと、突出部40Aの突出方向上流側(右側)の端部から下向きに延びて下端部が右側に折り曲げられた延設部40Bとを一体的に備えている。
【0084】
支持レバー41は、2本で1組をなしており、一対の爪40と同様に、前後方向において間隔を隔てて一対(2組)設けられている。各組における2本の支持レバー41は、左右に並ぶように配置されており、図7Aの状態では、ともに、右上側へ向けて傾斜して延びている。各支持レバー41の下端部は、フレーム35によって支持されている。これにより、各支持レバー41は、それぞれの下端部を中心として回動自在である。支持レバー41の回動軸は、前後方向に沿って延びている。そして、各支持レバー41の上端部は、前後方向で同じ側にある爪40の延設部40Bの下端部に接続されている。この状態で、各支持レバー41の上端部は、対応する爪40の延設部40Bに対して回動可能である。
【0085】
支持レバー41が下端部を中心に回動することで、一対の爪40は、カセット4の景品2の積層側面2Bから右側へ離れてフレーム35の対向面35Aより右側にある退避位置(図7Aおよび図7B参照)と、突出部40Aのほとんどが対向面35Aより左側にあり、景品2の積層側面2Bよりも左側へ進出した進出位置(図7F参照)との間で、略水平方向に沿って進退することができる。
【0086】
詳しくは、支持レバー41が、下端部を中心として図7Aにおける時計回りの方向における限界まで回動したときに、爪40は、退避位置にあり、支持レバー41が、下端部を中心として反時計回りの方向における限界まで回動したときに、爪40は、進出位置にある。爪40は、図示しない付勢部材によって、進出位置へ向かう方向へ付勢されており、これに応じて、支持レバー41は、下端部を中心とする反時計回りの方向へ付勢されている。
【0087】
めくりローラ42は、フレーム35の対向面35Aの上端に配置されており、フレーム35によって支持されている。めくりローラ42は、前後方向に延びる軸を中心として回転自在である。めくりローラ42の外周面の一部(左端部)は、フレーム35の対向面35Aよりも左側(カセット4側)へはみ出ている。めくりローラ42の回転軸は、爪40の突出部40Aに対して僅かに高い位置にある。
【0088】
押えレバー43は、上向きに延びており、上側へ向かうのに従って細くなっている。押えレバー43は、上側へ向かうのに従って、フレーム35の対向面35Aから左側へ露出され、カセット4の景品2の積層側面2B側(左側)へ若干傾いている。押えレバー43の上下方向途中には、前後方向に延びる支持軸43Aが挿通されている。支持軸43Aは、フレーム35によって支持されている。これにより、押えレバー43は、支持軸43Aを中心として、支持軸43Aに対して揺動自在である。押えレバー43は、その上端部が景品2の積層側面2Bへ接近するように(左側へ向かうように)、図示しない付勢部材によって付勢されている。
【0089】
押えレバー43で景品2の積層側面2Bに対向しない右縁において、支持軸43Aより下側の部分には、左側へ略V字状に窪む切欠き43Bが形成されている。
【0090】
カム44は、押えレバー43の切欠き43Bの近傍(詳しくは切欠き43Bの右側)に配置されている。カム44は、前後方向に延びてフレーム35によって回転自在に支持された筒部44Aと、筒部44Aの外周面の周上1箇所において、筒部44Aの径方向外側へ突出する凸部44Bとを一体的に備えている。
【0091】
図7Aでは、カム44の凸部44Bが、左側を向いており、押えレバー43の右縁における切欠き43Bより下側の部分に対して右側から接触している。これにより、押えレバー43の上端部が景品2の積層側面2Bへ接近する方向へ押えレバー43が揺動しようとすることが規制されている。そして、この状態では、押えレバー43は、景品2の積層側面2Bに対して所定距離だけ右側に位置している。
【0092】
リンクレバー45は、前後方向において間隔を隔てて一対設けられている。リンクレバー45は、カム44の下方かつ、前後方向で同じ側にある支持レバー41よりも景品2に近い側(左側)に配置されている。リンクレバー45の長手方向一端部には、前後方向に延びる支持軸45Aが挿通されている。支持軸45Aは、フレーム35によって回転自在に支持されている。これにより、リンクレバー45は、支持軸45Aを中心として、支持軸45Aとともに回転自在である。そして、リンクレバー45の長手方向他端には、前後方向に突出するボス45Bが一体的に設けられている。
【0093】
図7Aでは、ボス45Bが、支持軸45Aより右側にあり、前後方向で同じ側にある1組の支持レバー41(詳しくは左側の支持レバー41)に対して、左側(カセット4の景品2側)から当接して支持レバー41を位置決めしており、これにより、爪40が退避位置に位置決めされている。
【0094】
モータ46は、たとえば、リンクレバー45より高い位置に配置されている。モータ46の出力軸46Aは、前後方向に延びている。
【0095】
そして、モータ46の出力軸46Aと、リンクレバー45の回転軸(支持軸45A)との間には、無端状の第1ベルト47が巻回されている。リンクレバー45の回転軸と、カム44の回転軸(筒部44A)との間には、無端状の第2ベルト48が巻回されている。カム44の回転軸と、押えレバー43の揺動軸(支持軸43A)との間には、無端状の第3ベルト49が巻回されている。押えレバー43の揺動軸と、めくりローラ42の回転軸との間には、無端状の第4ベルト50が巻回されている。
【0096】
モータ46が駆動されると、モータ46が発生した駆動力が、第1ベルト47、第2ベルト48、第3ベルト49、第4ベルト50を介して、リンクレバー45、カム44、めくりローラ42に対して、この順で伝達される。これにより、リンクレバー45、カム44、めくりローラ42は、図7Aにおける時計回りの方向へ回転する。一方、押えレバー43には、モータ46が発生した駆動力は伝達されない。
【0097】
なお、フレーム35には、第1センサ51と第2センサ52とが設けられている。第1センサ51は、支持レバー41の位置を検知する。第2センサ52は、リンクレバー45の位置を検知する。
【0098】
次に、搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する手順を説明する。
【0099】
まず、搬送ユニット32が待機位置(上限近傍)にあり、爪40が退避位置にある状態において、景品2を所定の払出枚数分(ここでは1枚とする。)だけ払い出すとの命令が、上述した制御部200から搬送ユニット32に下る。これにより、搬送ユニット32は、フレーム35の対向面35Aがカセット4に収納された景品2に対して右から対向した状態で、下降する(太線矢印参照)。下降に伴い、搬送ユニット32は、計数部60のセンサ37によって上述したように、積層された景品2を、上の景品2から順に計数する。
【0100】
そして、搬送ユニット32は、払出枚数分(ここでは1枚)まで景品2を計数すると、図7Bに示すように、払い出す景品2と払い出さない景品2との境界Xに爪40の突出部40Aが上下方向で一致するまで、さらに下降する(太線矢印参照)。
【0101】
図7Cに示すように、払い出す景品2と払い出さない景品2との境界Xに爪40の突出部40Aが上下方向で一致すると、搬送ユニット32は下降をやめて停止する。この際、モータ46が駆動され、これにより、分離搬送部70におけるめくりローラ42、カム44およびリンクレバー45が時計回りに回転(回動)し始める。
【0102】
ここで、めくりローラ42では、その外周面の一部(左端部)が、払い出す景品2のうち最も下側にある景品2の側面(右面)2Aに接触している。そのため、めくりローラ42が時計回りに回転することによって、この景品2がめくりローラ42によってめくり上げられる。これにより、払い出す景品2と払い出さない景品2との間に、隙間Yが形成される。なお、ここでは、払い出す景品2の枚数が1枚なので、1枚の景品2がめくり上げられているが、複数枚の景品2を払い出すときには、払い出す景品2のうち最も下側にあ
る景品2がめくりローラ42によってめくり上げられることで、複数枚の景品2全てが一塊(景品群)となってめくり上げられる。
【0103】
また、このときには、カム44の回転に伴って、カム44の凸部44Bが、押えレバー43の切欠き43Bに一致する。その結果、上述したカム44の凸部44Bによる押えレバー43の揺動の規制(図7Aおよび図7B参照)が解除され、押えレバー43は、切欠き43Bがカム44の凸部44Bに近付く方向(換言すれば押えレバー43の上端部が景品2の積層側面2Bへ接近する方向)へ、揺動する。これに伴い、押えレバー43の上端部が、払い出す景品2の真下にある払い出さない景品2を、斜め上側(右上側)から押える。これにより、めくりローラ42が、払い出す景品2をめくり上げても、その景品2の真下にある払い出さない景品2までもがめくり上げられることはない。
【0104】
そして、図7Dに示すように、引き続きモータ46が駆動されることで、めくりローラ42がさらに時計回りに回動すると、払い出す景品2がさらにめくり上げられ、払い出す景品2と払い出さない景品2との隙間Yが上下に大きくなる。なお、このときも、押えレバー43は、その上端部において、払い出す景品2の真下にある払い出さない景品2を、斜め上側から押えている。
【0105】
また、上述したようにリンクレバー45が時計回りの方向へ回転(回動)することによって、支持レバー41に対して左側(カセット4の景品2側)から当接していたボス45Bは、支持レバー41に当接した状態を保ちつつ、時計回りの方向へ回動しながら、カセット4の景品2側(左側)へ移動する。なお、支持レバー41においてボス45Bに当接される部分(左縁)は、ボス45Bが円滑に回動できるように、ボス45Bの回動軌跡に沿って湾曲している。
【0106】
そして、支持レバー41は、上述したように下端部を中心とする反時計回りの方向へ付勢されているので、リンクレバー45のボス45Bが左側へ移動するのに伴い、反時計回りの方向(左側)へ移動する。これに伴い、リンクレバー45に連結された爪40も左側へ移動する。ここで、爪40の突出部40Aは、払い出す景品2と払い出さない景品2との境界Xに上下方向で一致しているので(図7Cも参照)、爪40が左側へ移動するのに伴い、境界Xから、上述した隙間Yに進入し、払い出す景品2と払い出さない景品2とを分離し始める。
【0107】
その後、引き続きモータ46が駆動されることで、リンクレバー45がさらに時計回りに回動すると、リンクレバー45のボス45Bが、一瞬、支持レバー41に対して左側へ外れる。これにより、支持レバー41は、反時計回りの方向(左側)へ一気に回動し、これに伴い、爪40の突出部40Aが、上述した隙間Y内を左側へ一気に移動する。
【0108】
その後、一瞬支持レバー41から外れたリンクレバー45のボス45Bが、図7Eに示すように、支持レバー41に対して、再び左側から当接し、これにより、支持レバー41の回動および爪40の移動が停止する。このとき、爪40は、上述した進出位置にある。
【0109】
つまり、リンクレバー45のボス45Bが、一瞬、支持レバー41に対して左側へ外れたときに、爪40は、一瞬で進出位置に到達する。なお、爪40が進出位置にないときには支持レバー41が第1センサ51に一致している一方で(図7A〜図7D参照)、爪40が進出位置にあるときには支持レバー41が第1センサ51から離れるので(図7Eおよび図7F参照)、第1センサ51は、支持レバー41が離れるのに応じて、爪40が進出位置に到達したことを検知する。
【0110】
進出位置に到達した爪40は、払い出す景品2をすくい上げることで、払い出す景品2
と払い出さない景品2とを完全に分離し、払い出す全て(ここでは1 枚だけ)の景品2は、爪40の突出部40Aに載置される。なお、このときも、押えレバー43は、その上端部において、払い出す景品2の真下にある払い出さない景品2を、斜め上側から押えている。また、払い出す全ての景品2が爪40の突出部40Aに載置されるときには、モータ46の駆動が停止している。
【0111】
このように払い出す景品2と払い出さない景品2とが完全に分離された後、図7Fに示すように、搬送ユニット32は、待機位置に向かって上昇する(太い実線矢印参照)。これにより、搬送ユニット32の爪40の突出部40Aに載置された全ての景品2は、搬送ユニット32とともに上昇する(図6(b)も参照)。つまり、搬送ユニット32(詳しくは分離搬送部70)は、払い出す枚数の景品2を上方へ搬送する。
【0112】
なお、爪40の突出部40Aに載置された景品2が、客に払出されると(詳しくは、後述する図9に示すように上ユニット21側に受け渡されると)、モータ46が再び駆動される。
【0113】
これにより、カム44が時計回りに回動し(このとき、カム44は1回転を終えたことになる。)、カム44の凸部44Bが、図7Aに示すように、再び左側を向き、押えレバー43の右縁における切欠き43Bより下側の部分に対して右側から接触する。これにより、押えレバー43は、景品2の積層側面2Bに対して所定距離だけ右側に位置した状態(景品2に接触しない状態)で位置決めされる。
【0114】
また、リンクレバー45が、図7Fに示す状態から時計回りの方向へ回動することにより、ボス45Bが、支持レバー41に左側から当接した状態で、景品2の積層側面2Bから離れる方向(右側)へ移動する。この際、支持レバー41は、ボス45Bに押されることで時計回りの方向(右側)へ回動し、これに伴い、爪40は、右側へ移動して、リンクレバー45の回動が停止したとき(このとき、リンクレバー45は1回転を終えたことになる。)には、図7Aに示す退避位置に戻る。
【0115】
以上で説明した場合(第1の場合という。)では、搬送ユニット32は、計数部60によって、払い出す分(払出枚数分)だけ景品2を計数してから、払い出す景品2を、分離搬送部70によって、カセット4における残りの景品2から分離して搬送している。
【0116】
しかし、搬送ユニット32が、上述したようにカセット4の全ての景品2の枚数を予め計数することで計数結果から各景品2の位置を予め把握し、その後、搬送ユニット32が、計数動作を伴わずに、単に景品2を搬送してもよい。この場合(第2の場合という。)、搬送ユニット32は、景品2を搬送するのに先立って、上述したように把握した景品2の位置情報に基づいて、払い出す景品2のところまで移動し(図7C参照)、分離搬送部70によって、景品2を分離搬送する。
【0117】
ここで、いずれの場合(上述した第1の場合および第2の場合)にも、搬送ユニット32の分離搬送部70は、カセット4に収納された景品2において、計数部60(詳しくは、計数部60の計数により得られる各景品2の位置情報)を利用して、所定の払出枚数に相当する景品群を特定し(図7C参照)、特定した景品群を他の景品2から分離して上方(所定方向)に搬送している(図6(b)および図7F参照)。これにより、所定の払出枚数の景品2を払い出す場合には、当該払出枚数分の景品2を、1枚ずつ分離搬送することなく、まとめて迅速に搬送できるので(図6(b)参照)、景品2の払い出しに掛かる時間の短縮化を図ることができる。
【0118】
また、上述した計数部60が搬送ユニット32に備えられているのに対し、分離搬送部
70も搬送ユニット32に備えられているので、計数部60と分離搬送部70とは一体化されている。これにより、計数部60と分離搬送部70とそれぞれが単独で存在する場合に比べて、景品払出ユニット5において、景品2を分離搬送する機構に起因する装置の大型化を抑制し、景品払出ユニット5の構成を簡略化することができる。
【0119】
図8は、景品払出ユニット5の模式的な正断面図である。
【0120】
各搬送機構24は、下ケーシング22内において、左右に並ぶカセットホルダ23(左右に並ぶカセット4)の間に配置されている。
【0121】
そして、搬送機構24の搬送ユニット32のフレーム35の対向面35Aは、たとえば、図8(a)に示すように、まず、右側のカセットホルダ23に装填された右側のカセット4に左から対向する。そして、上述した手順によって、右側のカセット4に収納された景品2を、払出枚数分だけ、上側の景品2から順に、上方の上ユニット21に搬送する(図8(b)参照)。
【0122】
この結果、図8(c)に示すように、右側のカセット4の全ての景品2が搬送されて右側のカセット4が空になると、図8(d)に示すように、搬送機構24は、上述したように、垂直方向に延びる支持レール31を中心として180°回動する(図8(d)の太線矢印参照)。
【0123】
これにより、搬送ユニット32のフレーム35の対向面35Aは、左側のカセットホルダ23に装填された左側のカセット4に右から対向し、今度は、左側のカセット4に収納された景品2を、上側の景品2から順に、上述した手順によって、分離し、上方へ搬送することができる。
【0124】
このように、1つの搬送機構24は、左右のカセット4の間に配置されて、これら2つのカセット4におけるそれぞれの景品2を計数および分離搬送している。つまり、搬送機構24(一体化された1組の計数部60および分離搬送部70)とカセット4とが、1対2の関係になっており、1つの搬送機構24は、左右に並んで配置された2つのカセット4のそれぞれに収納された景品2に対して対応可能である。
[2−2−2]上ユニット
図9は、内部が露出された状態にある上ユニット21を斜め上側から見た斜視図であって、搬送機構24も一緒に示している。
【0125】
次に、上ユニット21について説明する。
【0126】
図9に示すように、上ユニット21は、その外郭をなす上ケーシング80と、上ケーシング80内に配置される保留ボックス81およびエレベータ82(図9には図示されず、後述する図10を参照)とを含んでいる。保留ボックス81は、受入部および搬送手段として機能する。
【0127】
上ケーシング80は、前後方向に長手で上下に扁平なボックス形状である。なお、図9において、上ケーシング80の前壁および右壁は省略されている。上ケーシング80では、上面が開放されている。
【0128】
また、上ケーシング80の底面には、上ケーシング80内に連通する6つの開口83が形成されている。6つの開口83は、前後に3つ、左右に2つ並ぶように形成されている。各開口83は、前後に長手の矩形状であり、特に、前後に3つ並ぶ開口83において、真ん中にある開口83は、残りの開口83よりも前後方向に2倍程度大きい。
【0129】
下ユニット20がキャビネット3(図2参照)内にある状態(下ユニット20と上ユニット21とが一体化された状態であり、図3参照)では、各開口83は、対応するカセット4(図4参照)の開放された上面に対して真上から臨んでいる。
【0130】
つまり、左側で前後に並ぶ3つの開口83において、最も前側の開口83は、下ユニット20において左側で前後に並ぶ4つのカセット4のうち、最も前側のカセット4の上面に対して上から臨んでいる(図4も参照)。また、左側で前後に並ぶ3つの開口83において、最も後側の開口83は、下ユニット20において左側で前後に並ぶ4つのカセット4のうち、最も後側のカセット4の上面に対して上から臨んでいる(図4も参照)。一方、前後方向で真ん中にある開口83は、前後に並ぶ4つのカセット4のうち、前から2番目および3番目のカセット4の上面に対して上から臨んでいる(図4も参照)。右側で前後に並ぶ3つの開口83についても同様である。
【0131】
保留ボックス81は、左右に2つ設けられている(図9では、保留ボックス81が1つだけ図示されている。)。保留ボックス81は、左右にやや薄いボックス形状であり、その上面および底面は、開放されている。
【0132】
保留ボックス81の平断面は、カセット4と同様に、略コ字形状をなしている(図5参照)。図9に示す左側の保留ボックス81では、右面が上下方向における全域において開放されており、図示されていない右側の保留ボックス81では、左面が上下方向における全域において開放されている。各保留ボックス81において、このように開放された部分を、開放部84という。開放部84は、保留ボックス81の開放された上面および底面の両方に対して連続している。
【0133】
左側の保留ボックス81は、上ケーシング80の左壁によって前後方向へスライド自在に支持されており、右側の保留ボックス81(図示せず)は、上ケーシング80の右壁によって前後方向へスライド自在に支持されている。左右の保留ボックス81は、図示しないモータにより、互いに連動することなく、単独でスライドすることができる。
【0134】
そして、各保留ボックス81は、前後にスライドする際に、左右方向において同じ側で前後に並ぶ3つの開口83の上方を通過する。
【0135】
ここで、左側における最も前側の開口83を参照して、上述したように搬送ユニット32(分離搬送部70)が、この開口83の下方にあるカセット4(図4参照)の景品2を上方へ搬送する際、左右方向で同じ側にある保留ボックス81(ここでは左側の保留ボックス81)は、搬送される景品2の真上に位置するように移動してから、この位置で待機する。
【0136】
そして、搬送ユニット32の分離搬送部70によって上方へ搬送されてきた景品2は、この景品2を収納していたカセット4の上方にある開口83(ここでは、左側における最も前側の開口83)と、待機している保留ボックス81の開放された底面とを順に通過し、保留ボックス81内に収容される。つまり、保留ボックス81は、カセット4に対して上方(上下方向における隣)に配置され、分離搬送部70が搬送してきた景品2を受け入れる。この後、搬送ユニット32は、元の位置(上述した待機位置)へ戻る。
【0137】
なお、保留ボックス81内に景品2が収容されると、保留ボックス81に設けられた爪(図示せず)が、保留ボックス81内に突出し、保留ボックス81内で最も下側にある景品2に対して下から係合する。これにより、保留ボックス81内に収容された景品2が保留ボックス81の底面から落下することはない。
【0138】
図10は、内部が露出された状態にある上ユニット21の斜視図であって、エレベータ82を示している。図11は、図10において、エレベータ82の伸縮機構87が伸長状態に姿勢を変えた様子を示している。
【0139】
図10に示すように、エレベータ82は、上ケーシング80の底壁の前後方向略中央位置にあり、上ケーシング80の底壁において左右に隣り合う開口83の間で前後に延びる部分(リブ85という。)に上から取り付けられている。この状態で、エレベータ82は、リブ85上で前後に移動することができる。エレベータ82は、左右に間隔を隔てて配置される2枚の水平な板状のステージ86と、伸縮機構87とを含んでいる。
【0140】
2枚のステージ86のうち、左側のステージ86は、左側で前後に3つ並ぶ開口83における真ん中の開口83に対して上から臨んでおり、右側のステージ86は、右側で前後に3つ並ぶ開口83における真ん中の開口83に対して上から臨んでいる。この状態で、2枚のステージ86は、連結部材88によって連結され、一体化されている。
【0141】
伸縮機構87は、いわゆるパンタグラフ構造であり、図10に示すように上下に扁平な収縮状態と、上側へ伸び出た伸長状態(図11参照)とに姿勢を変えることができる。伸縮機構87では、その前後方向略中央部分(上昇部分89という。)が、伸縮機構87が収縮状態から伸長状態へ姿勢を変えるときに最も上昇する。伸縮機構87が収縮状態と伸長状態との間で姿勢を変える際、上昇部分89は、垂直方向に沿って直線的に上下する。2枚のステージ86を連結する連結部材88は、伸縮機構87の上昇部分89に上から取り付けられている。
【0142】
図10に示すように伸縮機構87が収縮状態にあるときには、各ステージ86は、左右方向で同じ側にある保留ボックス81の底面よりも低い位置にある。図11に示すように伸縮機構87が伸長状態にあるときには、各ステージ86は、左右で同じ側にある保留ボックス81(図10では、左側の保留ボックス81だけが図示されている。)よりも高い位置にあり、キャビネット3の上面において左右方向で同じ位置にある払出口8(図2参照)に一致する。
【0143】
ここで、上述したように保留ボックス81内に景品2が収容されると、保留ボックス81は、前後方向にスライドし、図10に示すように、左右方向で同じ側にあるステージ86の真上(換言すれば払出口8の真下)で停止する。つまり、保留ボックス81は、受け入れた景品2を所定位置(ステージ86の真上かつ払出口8の真下)に搬送する。このとき、伸縮機構87は、収縮状態にある。
【0144】
このように、保留ボックス81は、搬送ユニット32(図9参照)によって搬送された景品2を払出口8側へ搬送した後、搬送された景品2を払出口8の下方で保留することから、上述した第2搬送部11および保留部12として機能している。保留ボックス81により、カセット4から搬送された景品2を、払出口8へ向けて確実に搬送することができる。
【0145】
なお、ステージ86の真下に位置するカセット4の景品2を払い出す場合には、ステージ86を含むエレベータ82全体が、このカセット4に対して前後のどちらかへずれる。そして、このカセット4から搬送された景品2が保留ボックス81内に収容されると、払出口8の真下にステージ86が配置されるように、エレベータ82が元の位置に戻る。
【0146】
そして、このように保留ボックス81が景品2を所定位置(ステージ86の真上かつ払出口8の真下)に搬送すると、収縮状態にあった伸縮機構87が、図11に示すように、
伸長状態へと姿勢を変える。これにより、保留ボックス81の真下にあったステージ86が、垂直方向に沿って上昇する。この際、このステージ86は、保留ボックス81の開放された底面を通過し、その後、保留ボックス81に収容された景品2のうち最も下側に位置する景品2の底面を下から押し上げる。これにより、保留ボックス81に収容された全ての景品2は、ステージ86に載置された状態で上昇する。
【0147】
そして、伸縮機構87が伸長状態になったときには、保留ボックス81に収容されていた全ての景品2は、ステージ86によって持ち上げられ、保留ボックス81の開放された上面よりも上方へ移動する。このとき、キャビネット3の上面において左右方向で同じ位置にある払出口8(図2参照)が開放されており、保留ボックス81の開放された上面よりも上方へ移動した景品2は、開放された払出口8からキャビネット3の上面に露出される。つまり、エレベータ82は、保留ボックス81によって所定位置(ステージ86の真上かつ払出口8の真下)に搬送された景品2を払出口8へ持ち上げていることから、上述したリフト部13として機能している。エレベータ82により、搬送ユニット32の分離搬送部70(図9参照)がカセット4から搬送した景品2を、景品払出機1の払出口8へ向けて確実に搬送することができる。
【0148】
ここで、図2を参照して、払出口8を開閉するシャッタ9は、払出口8を開放したときには、払出口8に対して前側(係員側)にずれている(この状態は図示せず)。上述したように景品2が払出口8から露出されると、シャッタ9は、後側(客側)へスライドし、景品2を後側の客へ向けて押し出しつつ、払出口8を閉じる。この後、伸縮機構87は、収縮状態に戻る(図10参照)。
【0149】
図12は、景品払出機1の模式的な側断面図である。
【0150】
図12を参照して、以上で説明した本発明の景品払出機1の各景品払出ユニット5における景品2の払い出し動作をまとめる。なお、図12の太線矢印は、払い出される景品2(図5(b)参照)の流れを示している。
【0151】
各景品払出ユニット5において、下ユニット20の各カセット4に収納された景品2は、必要な枚数(払出枚数)だけ分離された後、上向きへ搬送されて上ユニット21内に受け渡される。その後、上ユニット21内に受け渡された景品2は、中央位置(払出口8の真下)へ搬送される。次に、払出口8のシャッタ9が開放されるとともに、景品2が、エレベータ82によって払出口8まで持ち上げられ、最後に、払出口8を閉じようとするシャッタ9によって後側(図12における左側)に押し出され、客に払い出される。
[3]景品払出機1の電気的構成
図13は、景品払出機1の電気的構成を示している。
【0152】
景品払出機1は、制御部200を備えている。制御部200は、景品払出制御、景品計数制御、景品在庫数の管理、景品管理機100との通信等を行う。制御部200には、搬送機構24の駆動装置201、光学センサ37、保留ボックス81の駆動装置202、エレベータ82の駆動装置203、シャッタ9の駆動装置204、扉開閉検知器205、通信部206、操作部207、客用表示部7A、係員用表示部7B、記憶部208等が接続されている。記憶部208としては、書き換え可能な不揮発性メモリが用いられている。制御部200は、景品の払出処理を実行させる払出制御部200a、景品計数処理を実行させる計数制御部200b、景品管理機100との間の通信を行なう通信制御部200c等を含んでいる。
【0153】
搬送機構24の駆動装置201には、搬送ユニット32を移動させるためのモータ33や、搬送ユニット32に搭載されかつ景品を分離させるためのモータ46が含まれる。保
留ボックス81の駆動装置202には、保留ボックス81を移動させたるためのモータが含まれる。エレベータ82の駆動装置203には、エレベータ82を移動させるためのモータや伸縮機構87を伸縮させるためのソレノイド(またはモータ)が含まれる。シャッタ9の駆動装置204には、シャッタ9を開閉(スライド)させるためのモータが含まれる。
【0154】
記憶部208には、景品払出機1内の景品の在庫管理を行なうための在庫管理テーブルが設けられている。在庫管理テーブルには、図14に示すように、”カセット別景品種類テーブルTA1”と、”カセット別在庫管理テーブルTA2”と、”景品種類別在庫管理テーブルTA3”とがある。
【0155】
”カセット別景品種類テーブルTA1”(図14(a)参照)は、カセット毎にそれに収納される景品の種類が記憶されたテーブルである。”カセット別在庫管理テーブルTA2”(図14(b)参照)は、カセット毎の”景品在庫数”を記憶するテーブルである。”景品種類別在庫管理テーブルTA3”(図14(c)参照)は、景品種類毎の”景品在庫数”を記憶するテーブルである。記憶部208の内容は、電源がオフになっても消去されずに保持される。
【0156】
図15は、各カセットに割り当てられたカセット番号(カセットNo.)と、各カセットに収納される景品の種類の具体例とを示している。8列あるカセットの各列を、景品払出機1の前側(図2の手前側)から見て最も左側の列から順に、第1列、第2列、第3列、…、第8列ということにする。カセット番号は、景品払出機1の前側(図2の手前側)から見て、左側にある列ほど数字が小さくなり、かつ同じ列にあるカセット間においては前側のものほど数字が小さくなるように、各カセットに割り当てられている。この実施形態では、各カセットに、1〜32のカセット番号がそれぞれ割り当てられている。
【0157】
また、この実施形態では、第1列および第2列のカセットに特大景品(5000円相当)が収納され、第3列および第4列のカセットに大景品(1000円相当))が収納され、第5列および第6列のカセットに中景品(500円相当)が収納され、第7列および第8列のカセットに小景品(100円相当)が収納される。
[4]景品管理機100の電気的構成
図16は、景品管理機100の電気的構成を示している。
【0158】
景品管理機100は、制御部300を備えている。制御部300は、配下の景品払出機1に対する景品払出制御、配下の景品払出機1に対する計数制御、配下の景品払出機1および管理コンピュータ150との通信等を行う。
【0159】
制御部300には、通信部301、バーコード・リーダ302、印字部303、操作部304、客用表示部305、係員用表示部306、記憶部307等が接続されている。制御部300は、景品払出機1に景品の払出処理を実行させる払出制御部300a、景品払出機1に景品計数処理を実行させる計数制御部300b、配下の景品払出機1や他の景品管理機100と通信を行なうための通信制御部300c等を含んでいる。
[5]景品払出機1および景品管理機100による処理
各景品払出機1の係員用表示部7B(この例ではタッチパネル付き表示部)には、待機中においては、例えば、図17(a)、図17(b)に示すような画面が表示される。
【0160】
図17(a)の画面は、景品在庫数を表示する画面である。この画面には、「景品在庫数」というタイトルと、「払出しできます。」というメッセージと、景品種類毎の景品在庫数と、各カセットに収納される景品の種類を模式的に示す図と、各種ボタンとが表示されている。各カセットに収納される景品の種類を模式的に示す図は、各カセットを表すボ
ックスと、ボックス内に表示される、景品種類(特大,大,中,小)を表す文字と、ボックス内に表示される、景品種類を表す色とを含む。なお、景品種類を表す色は、予め定められており、各景品の外面には当該景品の種類を表す色が着けられている。
【0161】
各種ボタンには、表示切替ボタン、メニューボタン、在庫確認ボタンが含まれる。メニューボタンは、メニュー画面を表示させるためのボタンである。在庫確認ボタンは、在庫確認指令を入力するためのボタンである。表示切替ボタンは、現在の画面を、図17(b)に示す異なる種類の景品在庫数を表示する画面に切替えるためのボタンである。
【0162】
図17(b)の画面には、「カセット別在庫表示」というタイトルと、「払出しできます。」というメッセージと、カセット毎の景品在庫数を模式的に示す図と、各種ボタンとが表示されている。カセット毎の景品在庫数を模式的に示す図は、各カセットを表すボックスと、ボックス内に表示される、景品種類(特大,大,中,小)を表す文字と、ボックス内に表示される、そのボックスに対応するカセット内の景品在庫数を表す数字と、ボックス内に表示される、景品種類を表す色とを含む。各種ボタンには、表示切替ボタン、メニューボタン、在庫確認ボタンが含まれる。表示切替ボタンは、現在の画面を、図17(a)に示す画面に切替えるためのボタンである。
【0163】
景品管理機100の操作部304には、在庫確認ボタン、テンキー等が設けられている。景品管理機100の操作部304の在庫確認ボタンが操作されると、景品管理機100は、配下の景品払出機1に在庫確認コマンドを送信する。
[6]景品払出機103による処理
図18は、景品払出機1によって実行される処理の手順を示している。
【0164】
電源がオンされると(ステップS1でYES)、景品払出機1の制御部200は、在庫確認処理を行う(ステップS2)。この在庫確認処理は、景品払出機1内の実際の景品在庫内容が記憶部208内の在庫管理データと一致しているか否かを確認するための処理である。この在庫確認処理の詳細については、後述する。
【0165】
ステップS2の在庫確認処理が終了すると、制御部200は、景品管理機100からの景品払出コマンドを受信したか否か(ステップS3)、景品払出機1の扉6が開放状態から閉鎖されたことを検出したか否か(ステップS4)、在庫確認指令が入力されたか否か(ステップS5)、景品管理機100からの在庫確認コマンドを受信したか否か(ステップS6)を監視する。このような監視は、電源が遮断されるまで(ステップS10でYESとなるまで)、繰り返し行なわれる。
【0166】
前記ステップS3の景品払出コマンドは、景品管理機100によって、レシートにバーコード記録されている遊技媒体数が読み取られたことに起因して、景品管理機100から送信されるコマンドである。この景品払出コマンドには、払い出すべき景品の種類と枚数に関する情報が含まれる。前記ステップS4の扉6が開放状態から閉鎖されたことを検出したか否かは、扉開閉検知器205の出力に基づいて判別される。
【0167】
前記ステップS5における在庫確認指令は、景品払出機1の待機中に、係員用表示部7Bに表示される画面(例えば図17に示す画面)内の在庫確認ボタンが操作されることにより入力される。前記ステップS6における在庫確認コマンドは、景品管理機100の操作部304上の在庫確認ボタンが操作されることに起因して、景品管理機100から送信されるコマンドである。
【0168】
景品管理機100からの景品払出コマンドを受信したときには(ステップS3でYES)、制御部200は、景品払出/在庫管理データ更新処理を行う(ステップS7)。図1
9は、ステップS7の景品払出/在庫管理データ更新処理を示している。まず、制御部200は、景品管理機100から送られてきた景品種類毎の払出し枚数に基づいて、景品を払出すべき1または複数のカセットと、それらの各カセットからの払出し枚数を決定し、決定内容にしたがって景品を払い出す(ステップS21)。
【0169】
そして、制御部200は、在庫管理データを更新する(ステップ22)。具体的には、記憶部208内の”カセット別在庫管理テーブルTA2”(図14(b)参照)および、”景品種類別在庫管理テーブルTA3”の内容を更新する。つまり、”カセット別在庫管理テーブルTA2”内のカセット毎のデータ(景品在庫数)のうち、景品の払出があったカセットのデータを、そのカセットから払出された枚数を減算することにより更新する。また、制御部200は、更新後の”カセット別在庫管理テーブルTA2”内のカセット毎の景品在庫数と、”カセット別景品種類テーブルTA1”の内容とに基づいて、景品種類別の景品在庫数を算出し、算出結果に基づいて、”景品種類別在庫管理テーブルTA3”内の景品在庫数を更新する。
【0170】
つまり、景品の払出が行なわれた場合には、これに応答して実行されるステップS7の景品払出/在庫管理データ更新処理によって、記憶部208内の在庫管理データ(テーブルTA2,TA3のデータ)が更新される。在庫管理データの更新が行なわれると、図18のステップS4に移行する。
【0171】
図18に戻って、景品払出機1の扉6が開放状態から閉鎖されたことを検出したときには(ステップS4でYES)、制御部200は、計数/在庫管理データ更新処理を行なう(ステップS8)。図20は、ステップS8の計数/在庫管理データ更新処理を示している。制御部200は、まず、景品の計数処理を行う(ステップS31)。具体的には、搬送機構24の計数機能を利用して、カセット毎の景品在庫数を計数する。
【0172】
計数処理が終了すると、制御部200は、在庫管理データを更新する(ステップS32)。具体的には、制御部200は、”カセット別在庫管理テーブルTA2”(図14(b)参照)内のカセット毎のデータを、そのカセットに対する計数処理によって得られた計数値(景品在庫数)に更新する。また、制御部200は、更新後の”カセット別在庫管理テーブルTA2”内のカセット毎の景品在庫数と、”カセット別景品種類テーブルTA1”の内容とに基づいて、景品種類別の景品在庫数を算出し、算出結果に基づいて、”景品種類別在庫管理テーブルTA3”内の景品在庫数を更新する。
【0173】
景品払出機1への景品の補充が行なわれた場合には、景品払出機1の扉6が開放状態から閉鎖されるので、ステップS8の計数/在庫管理データ更新処理が行なわれる。つまり、景品の補充が行なわれた場合には、これに応答して実行されるステップS8の計数/在庫管理データ更新処理によって、記憶部208内の在庫管理データ(テーブルTA2,TA3のデータ)が更新される。なお、景品の補充が行なわれた場合に、景品の補充が行なわれたカセットの番号と、そのカセットに補充された景品数(補充数)とを係員等に入力させ、入力されたデータに基づいて、テーブルTA2,TA3のデータを更新するようにしてもよい。在庫管理データの更新が行なわれると、図18のステップS5に移行する。
【0174】
図18に戻って、在庫確認指令が入力されたとき(ステップS5でYES)、または景品管理機100からの在庫確認コマンドを受信したとき(ステップS6でYES)には、制御部200は、在庫確認処理を行う(ステップS9)。この在庫確認処理は、ステップS2の在庫確認処理と同じ処理である。この処理の詳細については後述する。ステップS9の在庫確認処理が終了すると、制御部200は、ステップS10に移行する。ステップS10において、景品払出機1の電源がオフでなければ、ステップS3に戻る。
【0175】
図21は、図18のステップS2,S9の在庫確認処理の詳細な手順を示している。
【0176】
この在庫確認処理においては、制御部200は、まず、景品の計数処理を行う(ステップS41)。具体的には、搬送機構24の計数機能を利用して、カセット毎の景品在庫数を計数する。そして、制御部200は、計数結果から得られる景品在庫内容(実際の景品在庫内容)と、記憶部208内の在庫管理データとが一致するか否かを判別する(ステップS42)。
このとき、記憶部208内の在庫管理データとしては、最後のデータ更新(例えば、閉店後の締上処理が終了したとき等に、在庫管理データがリセットされる場合には、このリセットによって記憶部208内の在庫管理データが零にされる場合も含まれる)が行なわれたときの更新結果が記憶されている。今回の在庫確認処理が図18のステップS2における在庫確認処理である場合には、電源がオフされる前において、記憶部208内の在庫管理データの更新が最後に行なわれたときの更新結果が記憶部208に記憶されている。今回の在庫確認処理が図18のステップS9における在庫確認処理である場合には、当該ステップS9の処理が行なわれる前において、記憶部208内の在庫管理データの更新が最後に行なわれたときの更新結果が記憶部208に記憶されている。
【0177】
具体的には、制御部200は、計数結果から得られるカセット毎の景品在庫数と、記憶部208内のカセット別景品在庫数テーブルTA2内のカセット毎の景品在庫数とが完全に一致するか否かを判別する。両者が完全に一致した場合には(ステップS42でYES)、制御部200は、一致したことを確認するための表示(一致確認表示)を行なう(ステップS43)。例えば、制御部200は、図22(a)に示すような在庫数確認画面403を係員用表示部7Bに表示する。なお、一致した際に表示され得る在庫数確認画面には、図22(a)の在庫数確認画面403の他、図22(b)に示す在庫数確認画面404がある。
【0178】
図22(a)の在庫数確認画面403には、在庫数として景品種類別の現在の在庫数が表示され、図22(b)の在庫数確認画面404には、在庫数としてカセット別の現在の在庫数が表示される。これらを区別する場合には、図22(a)の在庫数確認画面403を景品種類別の在庫数確認画面403といい、図22(b)の在庫数確認画面404をカセット別の在庫数確認画面404という。このような在庫数確認画面403,404は、現在の在庫数を単に係員等に確認させるだけでなく、後述する不一致確認表示(ステップS47参照)と区別されることで、在庫確認処理において、計数結果から得られる景品在庫内容(実際の景品在庫内容)と、記憶部208内の在庫管理データとが一致したことを係員に認識させる役割を持っている。
【0179】
図22(a)の景品種類別の在庫数確認画面403には、「在庫計数」というタイトルと、現在の景品種類別の在庫数と、画面をカセット別の在庫数確認画面404に切替えるための詳細ボタンと、係員等がこの画面内容を確認したことを入力するための確認ボタンと、「現在の在庫数です。「確認」を押してください」というメッセージとが表示される。
【0180】
一方、図22(b)のカセット別の在庫数確認画面404には、「在庫計数」というタイトルと、現在のカセット別の在庫数と、画面を景品種類別の在庫数確認画面403に切替えるための在庫数ボタンと、係員等がこの画面内容を確認したことを入力するための確認ボタンと、「現在のカセット別在庫数です。「確認」を押してください」というメッセージとが表示される。
【0181】
前記ステップS43において、在庫数確認画面403が表示されると、制御部200は、表示切替操作が行なわれたか否か(ステップS44)、または確認ボタンが押下げられ
たか否か(ステップS45)を監視する。ステップS44では、具体的には、景品種類別の在庫数確認画面403が表示されているときには、当該確認画面403上の詳細ボタンが押下げられたか否かが監視される。一方、カセット別の在庫数確認画面404が表示されているときには、当該確認画面404上の在庫数ボタンが押下げられたか否かが監視される。つまり、表示切替操作とは、確認画面403上の詳細ボタンまたは確認画面404上の在庫数ボタンを押下げる操作をいう。
【0182】
表示切替操作が行なわれると(ステップS44でYES)、制御部200は、表示画面の切替を行なう(ステップS46)。具体的には、景品種類別の在庫数確認画面403が表示されているときに、当該確認画面403上の詳細ボタンが押下げられると、制御部200は、表示画面を、カセット別の在庫数確認画面404に切替える。一方、カセット別の在庫数確認画面404が表示されているときに、当該確認画面404上の在庫数ボタンが押下げられると、制御部200は、表示画面を、景品種類別の在庫数確認画面403に切替える。
【0183】
ステップ45では、具体的には、現在表示されている確認画面(景品種類別の在庫数確認画面403またはカセット別の在庫数確認画面404)上の確認ボタンが押下げられたか否かが監視される。確認ボタンが押下げられた場合には(ステップS45でYES)、制御部200は、今回の在庫確認処理を終了する。今回の在庫確認処理が図18のステップS2の在庫確認処理であった場合には、図18のステップS3に戻る。今回の在庫確認処理が図18のステップS9の在庫確認処理であった場合には、図18のステップS10に戻る。
【0184】
前記ステップS42において、計数結果から得られる景品在庫内容と、記憶部208内の在庫管理データとが一致しない(不一致である)と判別された場合には、制御部200は、
不一致であったことを確認するための表示(不一致確認表示)を行なう(ステップS47)。また、制御部200は、不一致の内容を当該景品払出機1の払出機番号とともに上位の景品管理機100に通知する(ステップS48)。
【0185】
不一致であるとは、具体的には、計数処理によって得られた各カセットの景品在庫数と、”カセット別在庫管理テーブルTA2”に格納されている各カセットの景品在庫数とが、完全に一致していないことをいう。言い換えれば、不一致であるとは、少なくとも一つのカセットにおいて、計数処理によって得られた景品在庫数と、”カセット別在庫管理テーブルTA2”に格納されている景品在庫数とが一致していないことをいう。前記ステップS48の「不一致の内容」の具体例については、後述する。
【0186】
前記ステップS47においては、制御部200は、例えば、図23(a)に示すような不一致確認画面405を係員用表示部7Bに表示する。この不一致確認画面405には、「在庫数不一致」というタイトルと、「在庫数が一致しません。内容を確認してください」というメッセージと、不一致の詳細を表示させるための実行ボタンとが表示される。
【0187】
この不一致確認画面405が表示されている場合において、係員が実行ボタンを押下げると、図23(b)の不一致詳細画面406が表示される。この不一致詳細画面406には、「在庫不一致」というタイトルと、「処理を選択してください。」のメッセージと、景品種類別の差分値と、在庫訂正ボタンと、再計数ボタンと、表示切替ボタンとが表示される。
【0188】
景品種類別の差分値とは、”景品種類別在庫管理テーブルTA3”内の景品種類別の景品在庫数と、計数処理によって得られた各カセットの景品在庫数から求められた景品種類
毎の景品在庫数との間の、景品種類毎の差分値をいう。たとえば、特大景品に対する差分値は、計数処理によって得られた各カセットの景品在庫数に基づいて求められた特大景品に対する景品在庫数から、テーブルTA3内の特大景品に対する景品在庫数を差し引いた値となる。なお、差分値が0である景品種類については、差分値は表示されない。計数処理の計数結果から得られた所定の景品種類の景品在庫数が、テーブルTA3内の当該景品種類に対する景品在庫数より少ない場合には、対応する景品種類別の差分値は−(マイナス)となる。複数種類の景品について不一致が生じた場合には、不一致が生じた景品種類毎に、その景品種類と差分値とがそれぞれ表示される。
【0189】
在庫訂正ボタンは、計数処理によって得られた各カセットの景品在庫数に基づいて、在庫訂正を実行させる指令を入力するためのボタンである。在庫訂正とは、記憶部208内の在庫管理データを訂正することをいい、より具体的には、”カセット別在庫管理テーブルTA2”および”景品種類別在庫管理テーブルTA3”の内容を更新することをいう。再計数ボタンは、再度、景品の計数処理を実行させる指令を入力するためのボタンである。表示切替ボタンは、表示画面を、図23(c)に示す不一致詳細画面407に切替えるためのボタンである。
【0190】
図23(c)の不一致詳細画面407について、説明する。この不一致詳細画面407には、「在庫不一致」というタイトルと、「処理を選択してください」のメッセージと、カセット別の差分値と、在庫訂正ボタンと、再計数ボタンと、表示切替ボタンとが表示される。
【0191】
カセット別の差分値とは、”カセット別在庫管理テーブルTA2”内のカセット別の景品在庫数と、計数処理によって得られた各カセットの景品在庫数との間の、カセット毎の差分値をいう。たとえば、ある一つのカセットに対する差分値は、計数処理によって得られた当該カセットの景品在庫数から、テーブルTA2内の当該カセットに対する景品在庫数を差し引いた値となる。なお、差分値が0であるカセットについては、差分値は表示されない。計数処理の計数結果から得られた所定のカセットの景品在庫数が、テーブルTA3内の当該カセットに対する景品在庫数より少ない場合には、対応するカセット別の差分値は−(マイナス)となる。
【0192】
つまり、図23(b)の不一致詳細画面406には、不一致の詳細な内容として、景品種類別の差分値が表示されるのに対し、図23(c)の不一致詳細画面407には、不一致の詳細な内容とし、カセット別の差分値が表示される。これらの画面406,407を区別する場合には、図23(b)の不一致詳細画面406を景品種類単位の不一致詳細画面406といい、図23(c)の不一致詳細画面407をカセット単位の不一致詳細画面407という。なお、前記ステップS48において、景品管理機100に通知される「不一致の内容」は、例えば、前記景品種類別の差分値および前記カセット別の差分値の両方またはいずれか一方である。
【0193】
カセット単位の不一致詳細画面407上の在庫訂正ボタンおよび再計数ボタンは、それぞれ、景品種類単位の不一致詳細画面406上の在庫訂正ボタンおよび再計数ボタンと同じ機能を持つ。カセット単位の不一致詳細画面407上の表示切替ボタンは、表示画面を、図23(b)の景品種類単位の不一致詳細画面406に切替えるためのボタンである。
【0194】
前記ステップS47で不一致確認表示が行なわれ、前記ステップS48で不一致の内容が景品管理機100に通知されると、制御部200は、不一致確認画面405(図23(a)参照)上の実行ボタンが押下げられるのを待つ(ステップS49)。実行ボタンが押下げられると(ステップS49でYES)、制御部200は、景品種類単位の不一致詳細画面406(図23(b)参照)を表示する(ステップS50)。
【0195】
そして、制御部200は、表示切替ボタンが押下げられたか否か(ステップS51)、再計数ボタンが押下げられたか否か(ステップS52)、在庫訂正ボタンが押下げられたか否か(ステップS53)を監視する。
【0196】
表示切替ボタンが押下げられた場合には(ステップS51でYES)、制御部200は、表示画面の切替を行なう(ステップS54)。具体的には、景品種類単位の不一致詳細画面406が表示されているときに、当該詳細画面406上の表示切替ボタンが押下げられると、制御部200は、表示画面を、カセット単位の不一致詳細画面407に切替える。一方、カセット単位の不一致詳細画面407が表示されているときに、当該詳細画面407上の表示切替ボタンが押下げられると、制御部200は、表示画面を、景品種類単位の不一致詳細画面406に切替える。
【0197】
不一致詳細画面406,407上の再計数ボタンが押下げられた場合には(ステップS52でYES)、制御部200は、ステップS41に戻り、景品の計数処理を再度実行した後、ステップS42に移行する。
【0198】
不一致詳細画面406,407上の在庫訂正ボタンが押下げられた場合には(ステップS53でYES)、制御部200は、在庫訂正処理を行なう(ステップS55)。具体的には、制御部200は、計数処理によって得られた各カセットの景品在庫数に基づいて、”カセット別在庫管理テーブルTA2”および”景品種類別在庫管理テーブルTA3”の内容を更新する。これにより、”カセット別在庫管理テーブルTA2”内の各カセットの景品在庫数は、計数処理によって得られた各カセットの景品在庫数と等しくなる。また、”景品種類別在庫管理テーブルTA3”内の各景品種類の景品在庫数は、更新後の”カセット別在庫管理テーブルTA2”の内容から求められた各景品種類の景品在庫数と等しくなる。
【0199】
不一致になった場合でも、景品交換を希望する遊技客が待っている場合は、景品交換処理(景品払出処理)を優先して行わなければならないため、係員は、再計数ボタンではなく、在庫訂正ボタンを押す。これにより、再度、計数処理が行なわれることなく、今回の計数結果が在庫管理データとして上書きされるので、直ちに、景品交換処理を実行することができる。ただし、不一致が発生した旨のログを別途記録しておき、後刻、不一致が生じた原因を追求できるようにすることが好ましい。なお、差分が発生した原因が明確な場合にも、係員は在庫訂正ボタンを押す。
【0200】
前記ステップS55の在庫訂正処理が行なわれると、制御部200は、今回の在庫確認処理を終了する。今回の在庫確認処理が図18のステップS2の在庫確認処理であった場合には、図18のステップS3に戻る。今回の在庫確認処理が図18のステップS9の在庫確認処理であった場合には、図18のステップS10に戻る。
【0201】
前述したように、この在庫確認処理においては、景品の計数処理が行なわれ、計数結果から得られる景品在庫内容と、記憶部208内の在庫管理データとが一致するか否かが判別され、一致しない場合(不一致である場合)には、不一致確認画面405が表示される。この際、係員は、不一致詳細画面406,407を表示させることができる。したがって、係員は、計数結果から得られる景品在庫内容(景品払出機1内の実際の景品在庫内容)と、記憶部208内の在庫管理データとが不一致であることを認識できるとともに、不一致の内容を認識することができる。
【0202】
ところで、計数機能を備えた前記景品払出機1においても、電源がオフとなっている場合、扉の開閉やユニットの引き出しを検知できず、計数処理も実行できない。このため、
景品払出機1の電源がオフになっている場合に、景品の抜き取り等の不正が行なわれる可能性が高い。この実施形態では、景品払出機1の電源オフ時に不正が行なわれた場合には、その後の電源オン時において実行される在庫確認処理において、不一致確認画面405が表示される。この際、係員は、不一致詳細画面406,407を表示させることができる。これにより、係員は、電源オフ時に景品払出機1内の景品在庫数が減少したことを認識できるので、係員等は、電源オフ時に、景品の抜き取り等の不正が行なわれたことを認識できる。
【0203】
また、景品払出機1の担当係員の交代時には、問題が発生した場合の責任の所在を明確にする等の観点から、その時点において、景品払出機1内の実際の景品在庫内容と、記憶部208内に管理されている在庫管理データとが、一致しているか否かを確認しておくことが重要である。そこで、この実施形態では、景品払出機1または景品管理機100上の在庫確認ボタンを係員が操作することにより、在庫確認処理を行なわせることができるようになっている。たとえば、景品払出機1の担当係員の交代時に、係員が在庫確認ボタンを押すと、景品の計数処理が行なわれ、計数結果から得られる景品在庫内容と、記憶部208内の在庫管理データとが一致するか否かが判別され、その判別結果が表示される。したがって、その時点で、景品払出機1内の実際の景品在庫内容と、記憶部208内に管理されている在庫管理データとが、一致しているか否かを確認できる。
[7]景品管理機100による処理
図24は、景品管理機100によって実行される処理の手順を示している。
【0204】
景品管理機100は、レシートの読取りが行なわれたか否か(ステップS61)、在庫確認ボタンが押下されたか否か(ステップS62)、景品払出機1によって不一致内容が通知されたか否か(ステップS63)等を監視している。
【0205】
レシートの読取りが行なわれたときには(ステップS61でYES)、配下の景品払出機1に景品を払い出させるための景品払出制御処理を行なう(ステップS64)。つまり、
景品管理機100の制御部300は、バーコード・リーダ302の読み取りデータに基づいて、遊技客が獲得した遊技媒体数を取得する。次に、制御部300は、取得した遊技媒体数に基づいて、景品種類毎の払出し枚数を決定する。そして、制御部300は、決定した景品種類毎の払出し枚数を含む景品払出コマンドを配下のうちの1つの景品払出機1に送信する。この後、制御部300は、ステップS62に移行する。
【0206】
在庫確認ボタンが押下げられた場合には(ステップS62でYES)、制御部300は、在庫確認コマンドを、配下の景品払出機1に送信する(ステップS65)。そして、ステップS63に移行する。景品払出機1によって不一致内容が通知された場合には(ステップS63でYES)、制御部300は、通知された不一致内容や、その不一致内容の送信元の景品払出機1の払出機番号を含む画面(不一致通知画面)を係員用表示部306に表示する。具体的には、前述したカセット単位の差分値(図23(c)の不一致詳細画面407内の差分値)や、景品種類単位の差分値(図23(b)の不一致詳細画面406内の差分値)を含む不一致通知画面を係員用表示部306に表示する。
【0207】
したがって、係員等は、景品管理機100の係員表示部306に表示される不一致通知画面によって、その画面に示されている配下の一つの景品払出機1内の実際の景品在庫内容と、当該景品払出機2の記憶部208内に記憶されている在庫管理データとが一致していないことを認識できる。不一致通知画面を表示すると、ステップS61に移行する。
【0208】
なお、景品管理機100は、景品払出機1によって不一致内容が通知された場合には(ステップS63でYES)、前記ステップS66の処理とともに、あるいは前記ステップ
S66の処理に代えて、受信した不一致内容を受信した払出機番号とともに管理コンピュータ150に送信するようにしてもよい。管理コンピュータ150は、景品管理機100から送信された不一致内容および払出機番号を受信した場合には、受信した不一致内容および払出機番号を含む画面(不一致通知画面)を表示する。この画面により、事務所内にいる管理者等は、この画面に示されている景品払出機1内の実際の景品在庫内容と、当該景品払出機2の記憶部208内に記憶されている在庫管理データとが一致していないことを認識できる。
[B]第2の実施形態
以下、第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態では、景品払出機1内の景品在庫管理は、景品払出機1が行っている。そして、景品払出機1内の実際の景品在庫内容と、記憶部に記憶している在庫管理データとが一致しているか否かを確認するための在庫確認処理を、景品払出機1が行なっている。
【0209】
第2の実施形態では、景品払出機1内の景品在庫管理は、景品払出機1ではなく、景品管理機100が行なう。また、景品払出機1内の実際の景品在庫内容と、記憶部に記憶している在庫管理データとが一致しているか否かを確認するための在庫確認処理を、景品管理機100が行なう。
【0210】
第2の実施形態においても、景品払出システムの構成、景品払出機1の機構および電気的構成および景品管理機100の電気的構成は、第1の実施形態と同じである。第2の実施形態では、図14に示すようなテーブルTA1,TA2,TA3は、景品管理機100の記憶部307に格納される。つまり、景品管理機100の記憶部307としては、書き換え可能な不揮発性メモリが用いられている。景品管理機100の記憶部307内には、その配下にある景品払出機1毎に、”カセット別景品種類テーブルTA1”と、”カセット別在庫管理テーブルTA2”と、”景品種類別在庫管理テーブルTA3”とが設けられる。
【0211】
図25は、第2の実施形態において、景品払出機1によって実行される処理の手順を示している。
【0212】
図25のステップS1、S3〜S6、S10の処理は、図18のステップS1、S3〜S6、S10の処理と同じである。図25のステップS2A、ステップS7A、ステップS8AぉよびステップS9Aが、図18のステップS2、ステップS7、ステップS8およびステップS9と異なっている。
【0213】
ステップS2Aでは、景品払出機1の制御部200は、第1の計数/計数結果送信処理を行なう。第1の計数/計数結果送信処理においては、制御部200は、まず、景品の計数処理を行う。つまり、搬送機構24の計数機能を利用して、カセット毎の景品在庫数を計数する。そして、計数結果(カセット毎の景品在庫数)と、当該景品払出機1の払出機番号とを含む在庫確認指示コマンドを景品管理機100に送信する。
【0214】
ステップS7Aでは、景品管理機100からの景品払出コマンドを受信したことに応答して、景品払出処理が行なわれる。第2の実施形態では、後述するように、景品管理機100から送られてくる景品払出コマンドには、景品種類毎の払出枚数ではなく、景品を払出すべき1または複数のカセット番号と、それらの各カセットから払出すべき枚数とが含まれている。ステップS7Aでは、景品払出機1の制御部200は、景品払出コマンドによって指定されているカセットから、指定されている払出枚数分の景品を払い出す。
【0215】
ステップS8Aでは、景品払出機1の扉6が開放状態から閉鎖されたことの検知に応答して、制御部200は、第2の計数/計数結果送信処理を行なう。第2の計数/計数結果
送信処理においては、制御部200は、まず、景品の計数処理を行う。つまり、搬送機構24の計数機能を利用して、カセット毎の景品在庫数を計数する。そして、計数結果(カセット毎の景品在庫数)と、当該景品払出機1の払出機番号とを含む在庫管理データ更新コマンドを景品管理機100に送信する。
【0216】
ステップS9Aでは、在庫確認指令が入力されたことまたは景品管理機100からの在庫確認コマンドを受信したことに応答して、制御部200は、第1の計数/計数結果送信処理を行なう。この第1の計数/計数結果送信処理は、前述したステップS2Aで行なわれる第1の計数/計数結果送信処理と同じである。つまり、制御部200は、景品の計数処理を行う。そして、計数結果(カセット毎の景品在庫数)と、当該景品払出機1の払出機番号とを含む在庫確認指示コマンドを景品管理機100に送信する。
【0217】
図26は、第2の実施形態において、景品管理機100によって実行される処理の手順を示している。
【0218】
景品管理機100の制御部300は、レシートの読取りが行なわれたか否か(ステップS71)、在庫確認ボタンが押下されたか否か(ステップS72)、景品払出機1からの在庫管理データ更新コマンドを受信したか否か(ステップS73)、景品払出機1からの在庫確認指示コマンドを受信したか否か(ステップS74)等を監視している。
【0219】
レシートの読取りが行なわれたときには(ステップS71でYES)、制御部300は、景品払出制御処理を行なう(ステップS75)。この景品払出制御処理については、後述する。ステップS75の景品払出制御処理が終了すると、ステップS72に移行する。
【0220】
在庫確認ボタンが押下げられた場合には(ステップS72でYES)、制御部300は、在庫確認コマンドを、配下の景品払出機1に送信する(ステップS76)。そして、ステップS73に移行する。
【0221】
景品払出機1からの在庫管理データ更新コマンドを受信した場合には(ステップS73でYES)、制御部300は、受信した在庫管理データ更新コマンドに含まれている情報に基づいて、在庫管理データを更新する。具体的には、受信した在庫管理データ更新コマンドに含まれている払出機番号に対応する在庫管理データ(テーブルTA2,TA3の内容)を、当該在庫管理データ更新コマンドに含まれている計数結果データ(カセット毎の景品在庫数)に基づいて更新する。
【0222】
在庫管理データ更新コマンドに含まれている計数結果は、扉の閉鎖が検出されたときに行なわれた計数処理の結果である。このため、前記ステップS77で行なわれる在庫管理データの更新処理は、景品補充が行なわれたことに応答して行なわれる更新処理である。ステップS77の処理が終了すると、ステップS74に移行する。
【0223】
景品払出機1からの在庫確認指示コマンドを受信した場合には(ステップS74でYES)、在庫確認処理を行なう(ステップS78)。この在庫確認処理については後述する。ステップS78の在庫確認処理が終了すると、ステップS71に移行する。
【0224】
図27は、図26のステップS75の景品払出制御処理の詳細な手順を示している。
【0225】
景品管理機100の制御部300は、バーコード・リーダ302の読み取りデータに基づいて、遊技客が獲得した遊技媒体数を取得する(ステップS81)。次に、制御部300は、取得した遊技媒体数に基づいて、景品種類毎の払出し枚数を決定する(ステップS82)。また、制御部300は、決定した景品種類毎の払出し枚数と、景品払出処理を実
行させる景品払出機1の在庫管理データ(テーブルTA1,TA2,TA3の内容)とに基づいて、景品を払い出すべき1または複数のカセットの番号と、それらのカセットから払い出すべき景品数とを決定する(ステップS83)。
【0226】
そして、制御部300は、決定したカセット別の払出し枚数を含む景品払出コマンドを前記景品払出機1に送信する(ステップS84)。さらに、制御部300は、ステップS82,S83の決定内容に基づいて、当該景品払出機1に対応する在庫管理データ(テーブルTA2,TA3の内容)を更新する(ステップS85)。この更新処理は、第1の実施形態において景品払出時に景品払出機1が行なっていた更新処理と同様である(図19のステップ゜S22参照)。
【0227】
図28は、図26のステップS78の在庫確認処理の詳細な手順を示している。
【0228】
第1の実施形態では、在庫確認処理は、景品払出機1の制御部200によって実行されるのに対し、第2の実施形態では、在庫確認処理は、景品管理機100の制御部300によって実行される。第2の実施形態における在庫確認処理は、第1の実施形態における在庫確認処理(図21参照)と類似しているが、処理を実行する機器の違いにより、少し異なっている。
【0229】
図28のステップS42A〜S47Aは、図21のステップS42〜S47にそれぞれ対応している。また、図28のステップS49A〜S55Aは、図21のステップS49〜S55にそれぞれ対応している。図28の在庫確認処理においては、図21のステップS41(景品の計数処理)およびステップS48(不一致内容の景品管理機への通知)に対応するステップは、存在しない。図28の在庫確認処理のステップS56Aに対応ステップは、図21の在庫確認処理には存在しない。
【0230】
以下、図28の在庫確認処理について簡単に説明する。この在庫確認処理は、前述したように、景品払出機1からの在庫確認指示コマンドを受信した場合(図26のステップS74参照)に実行される。景品払出機1からの在庫確認指示コマンドには、計数結果(カセット毎の景品在庫数)と、景品払出機1の払出機番号とが含まれている。
【0231】
景品管理機100の制御部300は、受信した計数結果から得られる景品在庫内容と、記憶部307内に格納されている、受信した払出機番号に対応する景品払出機1の在庫管理データとが一致するか否かを判別する(ステップS42A)。
【0232】
両者が一致している場合には、制御部300は、一致したことを確認するための表示(一致確認表示)を行なう(ステップS43A)。例えば、制御部300は、図22(a)に示すような在庫数確認画面403を係員用表示部306に表示する。なお、一致した際に表示され得る在庫数確認画面には、景品種類別の在庫数が表示される在庫数確認画面403(図22(a)参照)の他、カセット別の在庫数が表示される在庫数確認画面404(図22(b)参照)がある。これらの画面については、既に説明したので、ここではその説明を省略する。
【0233】
前記ステップS43Aにおいて、在庫数確認画面403が表示されると、制御部300は、表示切替操作が行なわれたか否か(ステップS44A)、または確認ボタンが押下げられたか否か(ステップS45A)を監視する。
【0234】
表示切替操作が行なわれると(ステップS44AでYES)、制御部300は、表示画面の切替を行なう(ステップS46A)。具体的には、景品種類別の在庫数確認画面403が表示されているときに、当該確認画面403上の詳細ボタンが押下げられると、制御
部300は、表示画面を、カセット別の在庫数確認画面404に切替える。一方、カセット別の在庫数確認画面404が表示されているときに、当該確認画面404上の在庫数ボタンが押下げられると、制御部300は、表示画面を、景品種類別の在庫数確認画面403に切替える。
【0235】
ステップ45Aでは、具体的には、現在表示されている確認画面(景品種類別の在庫数確認画面403またはカセット別の在庫数確認画面404)上の確認ボタンが押下げられたか否かが監視される。確認ボタンが押下げられた場合には(ステップS45AでYES)、制御部300は、今回の在庫確認処理を終了して、図26のステップS71に戻る。
【0236】
前記ステップS42Aにおいて、計数結果から得られる景品在庫内容と、記憶部307内の在庫管理データとが一致しない(不一致である)と判別された場合には、制御部300は、
不一致であったことを確認するための表示(不一致確認表示)を行なう(ステップS47A)。
【0237】
前記ステップS47Aにおいては、制御部300は、例えば、図23(a)に示すような不一致確認画面405を係員用表示部306に表示する。この不一致確認画面405については、既に説明しているので、ここではその説明を省略する。
【0238】
この不一致確認画面405が表示されている場合において、係員が実行ボタンを押下げると、たとえば、図23(b)の不一致詳細画面406が表示される。前述したように、不一致詳細画面406には、景品種類別の差分値が表示される不一致詳細画面406(図23(b)参照)と、カセット別の差分値が表示される不一致詳細画面407(図23(c)参照)とがある。これらの画面については、既に説明したので、ここではその説明を省略する。これら2つの不一致詳細画面406,407は係員等の操作により切替られるようになっている。
【0239】
前記ステップS47Aで不一致確認表示が行なわれと、制御部300は、不一致確認画面405(図23(a)参照)上の実行ボタンが押下げられるのを待つ(ステップS49A)。実行ボタンが押下げられると(ステップS49AでYES)、制御部300は、景品種類単位の不一致詳細画面406(図23(b)参照)を表示する(ステップS50A)。そして、制御部300は、表示切替ボタンが押下げられたか否か(ステップS51A)、再計数ボタンが押下げられたか否か(ステップS52A)、在庫訂正ボタンが押下げられたか否か(ステップS53A)を監視する。
【0240】
表示切替ボタンが押下げられた場合には(ステップS51AでYES)、制御部300は、表示画面の切替を行なう(ステップS54A)。具体的には、景品種類単位の不一致詳細画面406が表示されているきに、当該詳細画面406上の表示切替ボタンが押下げられると、制御部200は、表示画面を、カセット単位の不一致詳細画面407に切替える。一方、カセット単位の不一致詳細画面407が表示されているきに、当該詳細画面407上の表示切替ボタンが押下げられると、制御部200は、表示画面を、景品種類単位の不一致詳細画面406に切替える。
【0241】
不一致詳細画面上の再計数ボタンが押下げられた場合には(ステップS52AでYES)、制御部300は、在庫確認コマンドを景品払出機1に送信する(ステップS56A)。そして、今回の在庫確認処理を終了し、図26のステップS71に戻る。ステップS56Aにおいて景品管理機100から送信された在庫確認コマンドを景品払出機1が受信した場合には、景品払出機1は、第1の計数/計数結果送信処理を行なう(図25のステップS9A)。つまり、景品払出機1は、景品の計数処理を行い、計数結果(カセット毎の
景品在庫数)と、当該景品払出機1の払出機番号とを含む在庫確認指示コマンドを景品管理機100に送信する。したがって、景品管理機100は、再計数によって得られた計数結果に基づいて、在庫確認処理を行なうことになる。
【0242】
不一致詳細画面上の在庫訂正ボタンが押下げられた場合には(ステップS53AでYES)、制御部300は、在庫訂正処理を行なう(ステップS55A)。具体的には、制御部300は、計数処理によって得られた各カセットの景品在庫数に基づいて、対応する景品払出機1の”カセット別在庫管理テーブルTA2”および”景品種類別在庫管理テーブルTA3”の内容を更新する。これにより、対応する景品払出機1の”カセット別在庫管理テーブルTA2”内の各カセットの景品在庫数は、計数処理によって得られた各カセットの景品在庫数と等しくなる。また、対応する景品払出機1の”景品種類別在庫管理テーブルTA3”内の各景品種類の景品在庫数は、更新後の”カセット別在庫管理テーブルTA2”の内容から求められた各景品種類の景品在庫数と等しくなる。
【0243】
前記ステップS55Aの在庫訂正処理が行なわれると、制御部300は、今回の在庫確認処理を終了して、図26のステップS71に戻る。
【0244】
景品払出機1の電源がオンされたときには、景品払出機1によって計数処理が行なわれ、その計数結果および払出機番号を含む在庫確認指示コマンドが、景品管理機100に送られてくる(図25のステップS2A参照)。景品管理機100は、この在庫確認指示コマンドに含まれている計数結果から得られる景品在庫内容と、記憶部307内の在庫管理データとが一致するか否かを判別し、一致しない場合(不一致である場合)には、不一致確認画面405を景品管理機100の係員用表示部306に表示する。この際、係員は、不一致詳細画面406,407を表示させることができる。したがって、係員は、景品払出機1の電源オフ時に不正が行なわれたか否かを確認することができる。
【0245】
また、景品払出機1は、在庫確認指令が入力されたときまたは在庫確認コマンドを受信したときには、計数処理を行い、その計数結果および払出機番号を含む在庫確認指示コマンドを、景品管理機100に送る(図25のステップS9A参照)。景品管理機100は、この在庫確認指示コマンドに含まれている計数結果から得られる景品在庫内容と、記憶部307内の在庫管理データとが一致するか否かを判別し、一致しない場合(不一致である場合)には、不一致確認画面405を景品管理機100の係員用表示部306に表示する。この際、係員は、不一致詳細画面406,407を表示させることができる。したがって、たとえば、景品払出機1の担当係員の交代時に、係員が在庫確認ボタンを押すことにより、その時点で、景品払出機1内の実際の景品在庫内容と、記憶部307内に管理されている在庫管理データとが、一致しているか否かを確認できる。
〔C〕変形例
景品の形状はカード状に限定されない。また、景品を計数するための機構、計数方法についても限定されない。景品に内蔵されるICを読み取る方式でもよい。
【0246】
本願発明は、さらに、特開2008−73169号公報に開示されているような卓上タイプの景品払出機を備えた景品払出システムにも適用することができる。
【符号の説明】
【0247】
1 景品払出機
2 景品
4 カセット
5 景品払出ユニット
7 表示部
8 払出口
24 搬送機構
37 光学センサ
60 計数部
70 分離搬送部
81 保留ボックス
82 エレベータ
100 景品管理機
200 制御部
201 搬送機構24の駆動装置
205 扉開閉検知器
206 通信部
207 操作部
208 記憶部
300 制御部
301 通信部
304 操作部
306 表示部
307 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
景品を収納する1または複数の収納部を備えている景品払出機であって、
当該景品払出機内の景品在庫を管理するための在庫管理情報が格納される記憶手段と、
前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、
当該景品払出機が稼動可能状態になったときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、
前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されている在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場合に、その旨を報知する報知手段と、を含む景品払出機。
【請求項2】
景品を収納する1または複数の収納部を有する景品払出機を含む景品払出システムであって、
前記景品払出機内の景品在庫を管理するための在庫管理情報が格納される記憶手段と、
前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、
前記景品払出機が稼動可能状態になったときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、
前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されている在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場合に、その旨を報知する報知手段と、を含む景品払出システム。
【請求項3】
景品を収納する1または複数の収納部を備えている景品払出機と、前記景品払出機と通信可能な外部機器とを含む景品払出システムにおいて、
前記景品払出機は、
当該景品払出機内の景品在庫を管理するための在庫管理情報が格納される記憶手段と、
前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、
前記景品払出機が稼動可能状態になったときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、
前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されている在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場合に、当該不一致を前記外部機器に通知する通信手段とを含み、
前記外部機器は、前記不一致が通知されたときには、その旨を報知する報知手段を含む、景品払出システム。
【請求項4】
景品を収納する1または複数の収納部を備えている景品払出機であって、
当該景品払出機内の景品在庫を管理するための在庫管理情報が格納される記憶手段と、
前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、
在庫確認指令が与えられたときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、
前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されている在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場合に、その旨を報知する報知手段と、を含む景品払出機。
【請求項5】
景品を収納する1または複数の収納部を有する景品払出機を含む景品払出システムであって、
前記景品払出機内の景品在庫を管理するための景品在庫情報が格納される記憶手段と、
前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、
在庫確認指令が与えられたときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、
前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されて
いる在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場合に、その旨を報知する報知手段と、を含む景品払出システム。
【請求項6】
景品を収納する1または複数の収納部を備えている景品払出機と、前記景品払出機と通信可能な外部機器とを含む景品払出システムにおいて、
前記景品払出機は、
当該景品払出機内の景品在庫を管理するための在庫管理情報が格納される記憶手段と、
前記各収納部に収納されている景品数を計数するための計数手段と、
在庫確認指令が与えられたときに、前記計数手段を利用して前記各収納部内の景品数をそれぞれ計数する計数処理手段と、
前記計数処理手段の計数結果から得られる景品在庫情報と、前記記憶手段に格納されている在庫管理情報とを照合し、両者が不一致である場合に、当該不一致を前記外部機器に通知する通信手段とを含み、
前記外部機器は、前記不一致が通知されたときには、その旨を報知する報知手段を含む、景品払出システム。
【請求項7】
前記収納部は複数備えられており、かつ複数の収納部には、互いに異なる種類の景品が収納された2以上の収納部が含まれており、
前記在庫管理情報および前記景品在庫情報が、景品種類毎の景品数の情報および/または収納部毎の景品数の情報である、請求項1または4に記載の景品払出機。
【請求項8】
前記収納部は複数備えられており、かつ複数の収納部には、互いに異なる種類の景品が収納された2以上の収納部が含まれており、
前記在庫管理情報および前記景品在庫情報が、景品種類毎の景品数の情報および/または収納部毎の景品数の情報である、請求項2,3,5,6のいずれか一項に記載の景品払出システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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