説明

有機珪素化合物、その製造および該化合物の使用

【課題】充填剤への結合の際に揮発性アルコールを放出することがなく、同時に充填剤およびポリマーに対して高い反応性を有し、ゴム混合物における改善された加工可能性を生じさせる有機珪素化合物を準備する。
【解決手段】一般式(I)
Q−[S−G−Si(−OCX12−CX13−)3N] (I)
で示される有機珪素化合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機珪素化合物、その製造および該化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
J. Gen. Chem. USSR (EN) 45, 1975, 1367 (Voronkov et al.)の記載から、
CH3−C(O)−S−CH2−Si(O−CH2−CH23N、
CH3−C(O)−S−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nおよび
CH3−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23
を、相応するメトキシシランおよびエトキシシランとトリエタノールアミンとのエステル交換によってメタノールまたはエタノールの放出下に合成することは、公知である。
【0003】
米国特許第4048206号明細書の記載から、一般式X′-Z′-Si(OR′)3N〔式中、X′は、R′′C(O)M′であってよく、M′は、Sであってよく、R′′は、アルキルであってよく、Z′は、二価炭化水素であってよく、R′は、−CH2−CH2−または−CH(CH3)−CH2−であってよい〕で示される化合物を合成することは、公知である。この化合物は、なかんずく合成ポリマーのための添加剤として使用されてよい。
【0004】
更に、J. Gen. Chem. USSR (EN)49, 1979, 1130-1136(Voronkov等)の記載から、CH2=CH−Si(O−CH(CH3)CH2m′(O−CH2−CH23-m′NへのR′SHの光化学的付加によってR′−S−CH2−CH2−Si(O−CH(CH3)CH2m′(O−CH2−CH23-m′Nを合成することは、公知である。
【0005】
J. Gen. Chem. USSR (EN), 49, 1979, 529-536の記載から、式R′−S−(CH2n′Si(O−CH(CH3)CH23-m′(O−CH2−CH2m′Nで示される化合物は、公知である。
【0006】
J. Gen. Chem. USSR (EN) 69(3), 1999, 394-398 (Sorokin et al.)の記載から、式
CH3−C(O)−S−CH2−Si(O−CH2−CH23N、
EtO−C(S)−S−CH2−Si−(O−CH2−CH23Nおよび
Et2N−C(S)−S−CH2−Si(O−CH2−CH23
で示される化合物をo−キシレンまたはDMF中のアルカリ金属塩CH3C(O)S−K、EtO−C(S)−S−KおよびEt2N−C(S)−S−Naから合成することは、公知である。
【0007】
更に、Bull. Acad. Sci. USSR Div. Chem. Sci. (EN), 36, 8, 1987, 1745-1747 (Voronkov他)の記載から、(R′O)2P(S)SCH2Si(OCH2CH23Nおよび(R′O)2P(S)S(CH2)Si(OCH2CH23Nを合成することは、公知である。
【0008】
公知の化合物の欠点は、ゴム混合物中での加工挙動、殊に高い混合物粘度である。
【特許文献1】米国特許第4048206号明細書
【非特許文献1】J. Gen. Chem. USSR (EN) 45, 1975, 1367 (Voronkov et al.)
【非特許文献2】J. Gen. Chem. USSR (EN)49, 1979, 1130-1136(Voronkov等)
【非特許文献3】J. Gen. Chem. USSR (EN), 49, 1979, 529-536
【非特許文献4】J. Gen. Chem. USSR (EN) 69(3), 1999, 394-398 (Sorokin et al.)
【非特許文献5】Bull. Acad. Sci. USSR Div. Chem. Sci. (EN), 36, 8, 1987, 1745-1747 (Voronkov他)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、充填剤への結合の際に揮発性アルコールを放出することがなく、同時に充填剤およびポリマーに対して高い反応性を有し、ゴム混合物における改善された加工可能性、例えば混合物の低い粘度、良好な押出挙動、良好な流動能、適切なムーニー−スコーチ(Mooney-Scorch)恒温時間または改善された恒温時間および/または改善された動的性質を生じさせる有機珪素化合物を準備することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の対象は、一般式(I)
Q−[S−G−Si(−O−CX12−CX13−)3N] (I)
〔式中、Qは、
SiX43-t5t−、但し、tは、0、1または2であるものとし、
Y-C(=O)-Z-C(=O)-, Y-C(=S)-Z-C(=S)-, Y-C(=NR)-Z-C(=NR)-,
Y-C(=O)-, Y-C(=S)-, Y-C(=NR)-, Y-S(=O)-, Y-S(=O)2-,
(X6)(X7)P(=S)-, (X6)(X7)P(=O)-, X8-C(=O)-,
R-C(=S)-, R-C(=NR)-, R-S-C(=NR)-, R-S-C(=O)-,
R-S-C(=S)-, (X9)2N-C(=O)-, (X9)2N-C(=S)-, R-NR-C(=NR)-, (X8)2N-C(=O)-, (X8)2N-C(=S)-, (X8)HN-C(=O)-, (X8)NH-C(=S)-, R-O-C(=O)-, X9-O-C(=S)-, R-O-C(=NR)-, R-S(=O)-, R-S(=O)2-, R-O-S(=O)2-, R-NR-S(=O)2-, R-S-S(=O)2-, R-S-S(=O)-,
R-O-S(=O)-, R-NR-S(=O)-, (R-S-)2P(=O)-, (R-S-)2P(=S)-, (R-NR-)2P(=S)-, (R-NR-)2P(=O)-,R-(R-S-)P(=O)-,
R-(R-O-)P(=O)-, R-(R-S-)P(=S)-, R-(R-O-)P(=S)-,
R-(R-NR-)P(=O)-, R-(R-NR-)P(=S)-, (R-NR-)(R-S-)P(=O)-, (R-O-)(R-NR-)P(=O)-, (R-O-)(R-S-)P(=O)-, (R-O-)(R-S-)P(=S)-, (R-NR-)(R-S-)P(=S)-, (R-O-)(R-NR-)P(=S)-,
(R-O-)(Y)P(=O)-, (R-O-)(Y)P(=S)-, (R-S-)(Y)P(=O)-, (R-S-)(Y)P(=S)-, (R-NR-)(Y)P(=O)-, (R-NR-)(Y)P(=S)-, R-(Y)P(=O)-, R-(Y)P(=S)-,Y2P(=O)-, Y2P(=S)- または Y2P(NR)-であり、
Rは、同一かまたは異なり、水素(H)、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の一価(C1〜C24)−、特に(C3〜C24)−、特に有利に(C5〜C18)−、殊に有利に(C8〜C18)−、炭化水素鎖、非置換または−NH2、HS−、Cl−、Br−置換された(C6〜C24)−、有利に(C10〜C24)−、特に有利に(C14〜C24)−アリール基または非置換または−NH2、HS−、Cl−、Br−置換された(C7〜C24)−、有利に(C9〜C24)−、特に有利に(C12〜C24)−アラルキル基であり、
Yは、同一かまたは異なり、[−S−G−Si(−O−CX12−CX13−)3N]であり、
Gは、同一かまたは異なり、QがC65−C(=O)−である場合には、
Gは、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の二価の(C3〜C30)−、有利に(C3〜C24)−、特に有利にC3−または(C5〜C20)−、殊に有利にC3−または(C6〜C18)−、極めて有利にはC3−または(C7〜C18)−、炭化水素鎖であり、場合によってはこの炭化水素鎖は、不飽和含量、例えば二重結合または/および三重結合を含有していてもよいし、アルキル芳香族化合物(アラルキル)または芳香族化合物を含有していてもよく、或いはこれら不飽和含量、アルキル芳香族化合物(アラルキル)または芳香族化合物で置換されていてよく、有利には、置換炭化水素鎖は、ハロゲン、例えばClまたはBr、−COORまたはHS−で置換されていてよく、
および別の全てのQに関連して、Gは、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の二価の(C1〜C30)−、有利に(C2〜C24)−、特に有利に(C3〜C20)−、殊に有利にC3−または(C5〜C18)−、極めて有利にはC3−または(C6〜C18)−、炭化水素鎖であり、場合によってはこの炭化水素鎖は、不飽和含量、例えば二重結合または/および三重結合を含有していてもよいし、アルキル芳香族化合物(アラルキル)または芳香族化合物を含有していてもよく、或いはこれら不飽和含量、アルキル芳香族化合物(アラルキル)または芳香族化合物で置換されていてよく、有利には、置換炭化水素鎖は、ハロゲン、例えばClまたはBr、−COORまたはHS−で置換されていてよく、
Zは、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の二価(C1〜C24)−、有利に(C2〜C24)−、特に有利に(C4〜C20)−、殊に有利に(C6〜C18)−、極めて有利には(C10〜C18)−、炭化水素鎖であり、場合によってはこの炭化水素鎖は、不飽和含量、例えば二重結合または/および三重結合を含有していてもよいし、アルキル芳香族化合物(アラルキル)または芳香族化合物を含有していてもよいか、またはこれら不飽和含量、アルキル芳香族化合物(アラルキル)または芳香族化合物で置換されていてもよく、有利には、置換された炭化水素鎖は、ハロゲン、例えばClまたはBr、−COORまたはHS−で置換されており、或いは少なくとも2個のNH基で官能化された二価の脂肪族または芳香族の飽和または不飽和の炭素鎖、例えば−NH−T1−NH−または−NH−T1−CH2−T2−NH−であり、この場合T1およびT2は、同一でも異なっていてもよく、二価炭化水素鎖、芳香族化合物またはアルキル芳香族化合物であることができ、場合によってはこの炭素鎖は、−Cl、−Br、−NH2、−NO2、−O−アルキル(C1〜C10)またはメチルで置換されており、
1、X2およびX3は、それぞれ互いに独立に水素(−H)、(C1〜C16)−アルキル、有利に(C1〜C8)−アルキル、特に有利にメチルまたはエチルを表わすかまたはアリール、有利にフェニルを表わし、
4およびX5は、それぞれ互いに独立に水素(−H)、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の一価(C1〜C24)−、有利に(C4〜C20)−、殊に有利に(C8〜C20)−、極めて有利にはメチル、エチル、ブチル、C8−アルキル、C16−アルキルまたはC18−アルキル、炭化水素鎖、(C1〜C18)−アルコキシ基、有利にメトキシ、エトキシ、プロポキシ、C8−アルコキシ、C12−アルコキシ、C16−アルコキシまたはC18−アルコキシ、アリール基、有利にフェニル、アルキルエーテル基O−(CRI2−CRI2)−O−Alkまたはアルキルポリエーテル基O−(CRI2−CRI2O)y−Alk、但し、yは、2〜25であり、有利にyは、2〜15であり、特に有利にyは、3〜10であり、殊に有利にyは、3〜6であり、RIは、互いに独立にHまたはアルキル基、特にCH3基であり、Alkは、直鎖状または分枝鎖状の飽和または不飽和の1〜30個の炭素原子(C1〜C30)、有利にC1〜C20、特に有利にC4〜C18を有するアルキル鎖であるものとし、アラルキル基、有利に−CH2−CH2−フェニル、ハロゲン、有利にF−、Cl−またはBr−、基Alk−(COO)、有利にアセトキシ、C1123(COO)、C1327(COO)、C1531(COO)またはY、有利に
[-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N], [-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N],
[-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N],
[-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N],
[-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N],
[-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N],
[-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N],
[-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N],
[-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N] または
[-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]を表わし、
6およびX7は、それぞれ互いに独立に水素(−H)、−OH、−SH、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の一価(C1〜C24)−、有利に(C3〜C20)−、特に有利に(C6〜C20)−、殊に有利に(C8〜C20)−、極めて有利にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、第三ブチル、C6−アルキル、C6−シクロアルキル、C8−アルキル、C16−アルキルまたはC18−アルキル、炭化水素鎖、(C4〜C24)−アルコキシ基、有利に(C6〜C24)アルコキシ、極めて有利にはC6−アルコキシ、C6−シクロアルキルオキシ、C8−アルコキシ、C12−アルコキシ、C16−アルコキシまたはC18−アルコキシ、アリール基、有利にフェニル、アルキルエーテル基O−(RI2−RI2)−O−Alkまたはアルキルポリエーテル基O−(CRI2−CRI2O)y−Alk、アラルキル基、有利に−CH2−CH2−フェニル、ハロゲン、有利にF−、Cl−またはBr−、または基Alk−(COO)、有利にアセトキシ、C1123(COO)、C1327(COO)、C1531(COO)またはC1735(COO)を表わし、
8は、同一かまたは異なり、水素(H)、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の一価(C2〜C24)−、特に(C7〜C24)−、特に有利にC7−または(C9〜C19)−、極めて有利にはC7−または(C11〜C17)、炭化水素鎖、置換、有利に−NH2、HS−、Cl−、Br−、O−アルキル、−NCOまたは−NCS置換された(C6〜C24)−、有利に(C10〜C24)−、特に有利に(C14〜C24)−アリール基、非置換の(C6〜C24)−、有利に(C10〜C24)−、特に有利に(C14〜C24)−アリール基または非置換または置換、有利に−NH2、HS−、Cl−、Br−、O−アルキル、−NCOまたは−NCS置換された(C7〜C24)−、有利に(C9〜C24)−、特に有利に(C12〜C24)−、アラルキル基を表わし、
9は、同一かまたは異なり、水素(H)、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の一価(C4〜C24)−、特に(C6〜C24)−、特に有利に(C7〜C18)−、極めて有利には(C9〜C16)、炭化水素鎖、置換、有利に−NH2、HS−、Cl−、Br−、O−アルキル、−NCOまたは−NCS置換された(C6〜C24)−、有利に(C10〜C24)−、特に有利に(C14〜C24)−アリール基、非置換の(C7〜C24)−、有利に(C10〜C24)−、特に有利に(C14〜C24)−アリール基または非置換または置換、有利に−NH2、HS−、Cl−、Br−、O−アルキル、−NCOまたは−NCS置換された(C7〜C24)−、有利に(C9〜C24)−、特に有利に(C12〜C24)−、アラルキル基を表わす〕で示される有機珪素化合物である。
【0011】
Rは、有利にメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、C715−基、C919−基、C1123−基、C1327−基、C1531−基、フェニル基、p−トリル基、、o−トリル基またはm−トリル基であってよい。置換された炭化水素基Rは、ハロゲン、−COORまたはHS−で置換されていてよい。
【0012】
Gは、有利に-CH2-,-CH2CH2-,-CH2CH2CH2-,-CH2CH2CH2CH2-,-CH(CH3)-, -CH2CH(CH3)-,-CH(CH3)CH2-,-C(CH3)2-,-CH(C2H5)-, -CH2CH2CH(CH3)-, -CH(CH3)-CH2CH2-, -CH2CH(CH3)CH2-, -CH2-C6H4-CH2-, -CH2-C6H4-CH2-CH2-または-CH2-CH2-C6H4-CH2-CH2-であってよい。
【0013】
Zは、有利に-CH2-,-CH2CH2-,-CH2CH2CH2-,-CH2CH2CH2CH2-,-CH2CH2CH2CH2CH2-,-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-,-CH(CH3)-,-CH2CH(CH3)-,-CH(CH3)CH2-,-C(CH3)2-,-CH(C2H5)-,-CH2CH2CH(CH3)-, -CH(CH3)-CH2CH2-, -CH2CH(CH3)CH2-, -C4H8-, -C6H12-, -C8H16-, -C10H20-, -C12H24-, -C6H4-, -CH2-C6H4-CH2-, -CH2-C6H4-CH2-CH2-, -CH2-CH2-C6H4-CH2-CH2-, -NH-(CH2)2-NH-, -NH-(CH2)3-NH-, -NH-(CH2)4-NH-, -NH-(CH2)5-NH-, -NH-(CH2)6-NH-, -NH-(CH2)7-NH-, -NH-(CH2)8-NH-, -NH-(CH2)9-NH-, -NH-(CH2)10-NH-, -NH-(CH2)11-NH-, -NH-(CH2)12-NH-,
【化1】

【0014】
【化2】

であることができる。
【0015】
4およびX5は、有利にメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、C715−基、C817−基、C919−基、C1123−基、C1327−基、C1531−基、C1633−基、フェニル基、p−トリル基、、o−トリル基またはm−トリル基であってよい。
【0016】
8は、有利にプロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、C715−基、C817−基、C919−基、C1123−基、C1327−基、C1531−基、C1735−基、フェニル基、p−トリル基、、o−トリル基またはm−トリル基であってよい。
【0017】
9は、有利にプロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、C715−基、C919−基、C1123−基、C1327−基、C1531−基、p−トリル基、、o−トリル基またはm−トリル基であってよい。置換された炭化水素鎖X9は、ハロゲン、−COORまたはHS−で置換されていてよい。
【0018】
8およびX9には、次の置換アリール基および置換アラルキル基が特に有利であることができる:
【化3】

【0019】
【化4】

【0020】
一般式(I)の有機珪素化合物は、一般式(I)の有機珪素化合物の混合物であることができる。一般式(I)の有機珪素化合物は、一般式(I)の有機珪素化合物の加水分解物であることができる。
【0021】
QがX8−C(=O)−である一般式(I)の有機珪素化合物は、次のものであることができる:
C5H11-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N,
C5H11-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N,
C5H11-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N,
C5H11-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N,
C5H11-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N,
C7H15-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C7H15-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C7H15-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C7H15-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C7H15-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C9H19-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C9H19-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C9H19-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C9H19-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C9H19-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C11H23-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C11H23-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C11H23-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C11H23-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C11H23-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C13H27-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C13H27-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C13H27-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C13H27-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C13H27-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C15H31-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C15H31-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C15H31-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C15H31-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C15H31-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C17H35-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C17H35-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C17H35-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C17H35-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C17H35-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
フェニル-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
フェニル-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
フェニル-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C5H11-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C5H11-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C5H11-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C5H11-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C5H11-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C7H15-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C7H15-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C7H15-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C7H15-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C7H15-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C9H19-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C9H19-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C9H19-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C9H19-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C9H19-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C11H23-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C11H23-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C11H23-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C11H23-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C11H23-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C13H27-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C13H27-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C13H27-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C13H27-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C13H27-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C15H31-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C15H31-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C15H31-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C15H31-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C15H31-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C17H35-C(O)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C17H35-C(O)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C17H35-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C17H35-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C17H35-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
フェニル-C(O)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
フェニル-C(O)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3Nまたは
フェニル-C(O)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N。
【0022】
一般式(I)の有機珪素化合物は、次のものであることができる:
Me3Si-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
Me3Si-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
Me3Si-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
Me3Si-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
Me3Si-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
Me2Si-[S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]2、
Me2Si-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]2、
Me2Si-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]2、
Me2Si-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]2、
Me2Si-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]2、
MeSi-[S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
MeSi-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
MeSi-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
MeSi-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
MeSi-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C3H7Si-[S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C3H7Si-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C3H7Si-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C3H7Si-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C3H7Si-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C4H9Si-[S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C4H9Si-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C4H9Si-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C4H9Si-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C4H9Si-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C8H17Si-[S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C8H17Si-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C8H17Si-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C8H17Si-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C8H17Si-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C16H33Si-[S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C16H33Si-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C16H33Si-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C16H33Si-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
C16H33Si-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N]3、
Me3Si-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
Me3Si-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
Me3Si-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
Me3Si-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
Me3Si-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
Me2Si-[S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]2、
Me2Si-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]2、
Me2Si-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]2、
Me2Si-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]2、
Me2Si-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]2、
MeSi-[S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
MeSi-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
MeSi-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
MeSi-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
MeSi-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C3H7Si-[S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C3H7Si-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C3H7Si-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C3H7Si-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C3H7Si-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C4H9Si-[S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C4H9Si-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C4H9Si-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C4H9Si-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C4H9Si-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C8H17Si-[S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C8H17Si-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C8H17Si-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C8H17Si-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C8H17Si-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3、
C16H33Si-[S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3,
C16H33Si-[S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3,
C16H33Si-[S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3,
C16H33Si-[S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3 oder
C16H33Si-[S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N]3
【0023】
Qが(X82N−C(=O)−に等しく、M′がSまたはOであってよい一般式(I)の有機珪素化合物は、次の通りである:
C3H7NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C3H7NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C3H7NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C3H7NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C3H7NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C3H5NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C3H5NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C3H5NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C3H5NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C3H5NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C4H9NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C4H9NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C4H9NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C4H9NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C4H9NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C7H15NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C7H15NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C7H15NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C7H15NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C7H15NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C9H19NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C9H19NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C9H19NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C9H19NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C9H19NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C11H23NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C11H23NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C11H23NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C11H23NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C11H23NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C13H27NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C13H27NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C13H27NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C13H27NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C13H27NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C15H31NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C15H31NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C15H31NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C15H31NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C15H31NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
フェニルNH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
フェニルNH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
フェニルNH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
C4H9NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C4H9NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C4H9NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C4H9NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C4H9NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C7H15NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C7H15NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C7H15NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C7H15NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C7H15NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C9H19NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C9H19NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C9H19NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C9H19NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C9H19NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
11H23NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C11H23NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C11H23NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C11H23NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C11H23NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C13H27NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C13H27NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C13H27NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C13H27NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C13H27NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C15H31NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C15H31NH-C(M’)-S-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C15H31NH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C15H31NH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
C15H31NH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
フェニルNH-C(M’)-S-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
フェニルNH-C(M’)-S-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3Nまたは
フェニルNH-C(M’)-S-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N。
【0024】
QがY−C(=M′)−Z−C(C=M′)−に等しく、M′がSまたはOであってよい一般式(I)の有機珪素化合物は、次の通りである:
N(-CH2-CH2-O-)3Si-CH2-S-C(M’)-NH-(オルト)C6H4-NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
N(-CH2-CH2-O-)3Si-CH2-S-C(M’)-NH-(メタ)C6H4-NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
N(-CH2-CH2-O-)3Si-CH2-S-C(M’)-NH-(パラ)C6H4-NH-C(M’)-S-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
N(-CH2-CH2-O-)3Si-(CH2)2-S-C(M’)-NH-(オルト)C6H4-NH-C(M’)-S-(CH2)2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
N(-CH2-CH2-O-)3Si-(CH2)2-S-C(M’)-NH-(メタ)C6H4-NH-C(M’)-S-(CH2)2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
N(-CH2-CH2-O-)3Si-(CH2)2-S-C(M’)-NH-(パラ)C6H4-NH-C(M’)-S-(CH2)2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
N(-CH2-CH2-O-)3Si-(CH2)3-S-C(M’)-NH-(オルト)C6H4-NH-C(M’)-S-(CH2)3-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
N(-CH2-CH2-O-)3Si-(CH2)3-S-C(M’)-NH-(メタ)C6H4-NH-C(M’)-S-(CH2)3-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
N(-CH2-CH2-O-)3Si-(CH2)3-S-C(M’)-NH-(パラ)C6H4-NH-C(M’)-S-(CH2)3-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
N(−CH2−CH2−O−)3Si−(CH2)−S−C(M′)−(
【化5】

)−C(M′)−S−(CH23−Si−(−O−CH(CH3)−CH2−)3N、
N(−CH2−CH2−O−)3Si−(CH2)−S−C(M′)−(
【化6】

)−C(M′)−S−(CH23−Si−(−O−CH(CH3)−CH2−)3N、
N(−CH2−CH2−O−)3Si−(CH2)−S−C(M′)−(
【化7】

)−C(M′)−S−(CH23−Si−(−O−CH(CH3)−CH2−)3Nまたは
N(−CH2−CH2−O−)3Si−(CH2)−S−C(M′)−(
【化8】

)−C(M′)−S−(CH23−Si−(−O−CH(CH3)−CH2−)3N。
【0025】
更に、一般式(I)の有機珪素化合物は、次のものであることができる:
N(CH2-CH2-O)3Si-CH2-S-C(O)-C2H4-C(O)-S-CH2-Si(O-CH2-CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si-(CH2)2-S-C(O)-C2H4-C(O)-S-(CH2)2-Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si-(CH2)3-S-C(O)-C2H4-C(O)-S-(CH2)3-Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2-CH2-O)3Si-CH2-S-C(O)-C4H8-C(O)-S-CH2-Si(O-CH2-CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si-(CH2)2-S-C(O)-C4H8-C(O)-S-(CH2)2-Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si-(CH2)3-S-C(O)-C4H8-C(O)-S-(CH2)3-Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2-CH2-O)3Si-CH2-S-C(O)-C6H12-C(O)-S-CH2-Si(O-CH2-CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si-(CH2)2-S-C(O)-C6H12-C(O)-S-(CH2)2-Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si-(CH2)3-S-C(O)-C6H12-C(O)-S-(CH2)3-Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2-CH2-O)3Si-CH2-S-C(O)-C8H16-C(O)-S-CH2-Si(O-CH2-CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si-(CH2)2-S-C(O)-C8H16-C(O)-S-(CH2)2-Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si-(CH2)3-S-C(O)-C8H16-C(O)-S-(CH2)3-Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2-CH2-O)3Si-CH2-S-C(O)-C10H20-C(O)-S-CH2-Si(O-CH2-CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si(CH2)2-S-C(O)-C10H20-C(O)-S-(CH2)2Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si(CH2)3-S-C(O)-C10H20-C(O)-S-(CH2)3Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2-CH2-O)3Si-CH2-S-C(O)-C6H4-C(O)-S-CH2-Si(O-CH2-CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si(CH2)2-S-C(O)-C6H4-C(O)-S-(CH2)2Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2CH2O)3Si(CH2)3-S-C(O)-C6H4-C(O)-S-(CH2)3Si(OCH2CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3SiCH2-S-C(O)-C2H4-C(O)-S-CH2Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)2-S-C(O)-C2H4-C(O)-S-(CH2)2Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)3-S-C(O)-C2H4-C(O)-S-(CH2)3Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3SiCH2-S-C(O)-C4H8-C(O)-S-CH2Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)2-S-C(O)-C4H8-C(O)-S-(CH2)2Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)3-S-C(O)-C4H8-C(O)-S-(CH2)3Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3SiCH2-S-C(O)-C6H12-C(O)-S-CH2Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)2-S-C(O)-C6H12-C(O)-S-(CH2)2Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)3-S-C(O)-C6H12-C(O)-S-(CH2)3Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3SiCH2-S-C(O)-C8H16-C(O)-S-CH2Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)2-S-C(O)-C8H16-C(O)-S-(CH2)2Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)3-S-C(O)-C8H16-C(O)-S-(CH2)3Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3SiCH2-S-C(O)-C10H20-C(O)-S-CH2Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)2-S-C(O)-C10H20-C(O)-S-(CH2)2Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)3-S-C(O)-C10H20-C(O)-S-(CH2)3Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3SiCH2-S-C(O)-C6H4-C(O)-S-CH2Si(OCH(CH3)CH2)3N、
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)2-S-C(O)-C6H4-C(O)-S-(CH2)2Si(OCH(CH3)CH2)3Nまたは
N(CH2CH(CH3)O)3Si(CH2)3-S-C(O)-C6H4-C(O)-S-(CH2)3Si(OCH(CH3)CH2)3N。
【0026】
更に、本発明の対象は、一般式(II)
10[S−G−Si(−O−CX12−CX13−)3N] (II)
〔式中、G、X1、X2およびX3は、前記の意味を有し、X10は、H、アルカリ金属、例えばLi、NaまたはK、アルカリ土類金属またはアンモニウムカチオン、例えばアルキルアンモニウムカチオン、ジアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルアンモニウムカチオンまたはテトラアルキルアンモニウムカチオンである〕で示される少なくとも1つの有機珪素化合物を、次の群
【化9】

、Y-C(=O)-O-C(=O)-Y、Y-C(=S)-O-C(=S)-Y、Y-C(=NR)-O-C(=NR)-Y、Y-C(=O)-S-C(=O)-Y、Y-C(=S)-S-C(=S)-Y、Y-C(=NR)-S-C(=NR)-Y、Y-S(=O)-O-S(=O)-Y、Y-S(=O)2-O-S(=O)2-Y、X8-C(=O)-O-C(=O)-X8、X8-C(=O)-S-C(=O)-X8
R-C(=S)-O-C(=O)-R、R-C(=S)-S-C(=O)-R、
R-S-C(=O)-O-C(=O)-S-R、R-S-C(=O)-S-C(=O)-S-R、
R-S-C(=S)-O-C(=S)-S-R、R-S-C(=S)-S-C(=S)-S-R、
R-O-C(=O)-O-C(=O)-OR、R-O-C(=O)-S-C(=O)-OR、
R-O-C(=S)-O-C(=S)-OR、R-O-C(=S)-S-C(=S)-OR、
R-S(=O)-O-S(=O)-R、 R-S(=O)-S-S(=O)-R、
R-O-S(=O)-O-S(=O)-O-R、R-O-S(=O)-S-S(=O)-O-R、
R-O-S(=S)-O-S(=S)-O-R、R-O-S(=S)-S-S(=S)-O-R、
R-S-S(=O)-O-S(=O)-S-R、R-S-S(=O)-S-S(=O)-S-R、
R-S-S(=S)-O-S(=S)-S-R、R-S-S(=S)-S-S(=S)-S-R、
R-S(=O)2-O-S(=O)2-R、R-S(=O)2-S-S(=O)2-R、
R-S(=S)2-O-S(=S)2-R、R-S(=S)2-S-S(=S)2-R、
R-O-S(=O)2-O-S(=O)2-O-R、R-O-S(=O)2-S-S(=O)2-O-R、
R-O-S(=S)2-O-S(=S)2-O-R、R-O-S(=S)2-S-S(=S)2-O-R、
R-S-S(=O)2-O-S(=O)2-S-R、R-S-S(=O)2-S-S(=O)2-S-R、
R-S-S(=S)2-O-S(=S)2-S-R、R-S-S(=S)2-S-S(=S)2-S-R、
SiX4sX52-s(Y)-S-SiX4sX52-s(Y)、SiX43-tX5t-S-SiX43-tX5t、Y2SiX4-S-SiX5Y2、
Y2P(=O)-S-P(=O)Y2、Y2P(=S)-S-P(=S)Y2、
SiX43-tX5t-ハロゲン,ハロゲン-C(=O)-Z-C(=O)-ハロゲン,ハロゲン-C(=S)-Z-C(=S)-ハロゲン,ハロゲン-C(=NR)-Z-C(=NR)-ハロゲン,Y-C(=O)-Z-C(=O)-ハロゲン、Y-C(=S)-Z-C(=S)-ハロゲン、Y-C(=NR)-Z-C(=NR)-ハロゲン、ハロゲン-C(=O)-ハロゲン、ハロゲン-C(=S)-ハロゲン、ハロゲン-C(=NR)-ハロゲン、ハロゲン-S(=O)-ハロゲン、ハロゲン-S(=O)2-ハロゲン、Y-C(=O)-ハロゲン、Y-C(=S)-ハロゲン、Y-C(=NR)-ハロゲン、Y-S(=O)-ハロゲン、Y-S(=O)2-ハロゲン、(X6)(X7)P(=S)-ハロゲン、(X6)(X7)P(=O)-ハロゲン、X8-C(=O)-ハロゲン、R-C(=S)-ハロゲン、R-C(=NR)-ハロゲン、R-S-C(=NR)-ハロゲン、R-S-C(=O)-ハロゲン、R-S-C(=S)-ハロゲン、(X9)2N-C(=O)-ハロゲン、(X9)2N-C(=S)-ハロゲン、R-NR-C(=NR)-ハロゲン、R-O-C(=O)-ハロゲン、X9-O-C(=S)-ハロゲン、R-O-C(=NR)-ハロゲン、R-S(=O)-ハロゲン、R-S(=O)2-ハロゲン、R-O-S(=O)2-ハロゲン、R-NR-S(=O)2-ハロゲン、R-S-S(=O)2-ハロゲン、R-S-S(=O)-ハロゲン、R-O-S(=O)-ハロゲン、R-NR-S(=O)-ハロゲン、(R-S-)2P(=O)-ハロゲン、(R-S-)2P(=S)-ハロゲン、(R-NR-)2P(=S)-ハロゲン、(R-NR-)2P(=O)-ハロゲン、R-(R-S-)P(=O)-ハロゲン、R-(R-O-)P(=O)-ハロゲン、R-(R-S-)P(=S)-ハロゲン、R-(R-O-)P(=S)-ハロゲン、R-(R-NR-)P(=O)-ハロゲン、R-(R-NR-)P(=S)-ハロゲン、(R-NR-)(R-S-)P(=O)-ハロゲン、(R-O-)(R-NR-)P(=O)-ハロゲン、(R-O-)(R-S-)P(=O)-ハロゲン、(R-O-)(R-S-)P(=S)-ハロゲン、(R-NR-)(R-S-)P(=S)-ハロゲン、(R-O-)(R-NR-)P(=S)-ハロゲン、(R-O-)P(=O)(O-R)2、(R-O-)P(=S)(O-R)2、(R-S-)P(=O)(O-R)2、(R-S-)P(=S)(O-R)2、(R-NR-)P(=O)(O-R)2、(R-NR-)P(=S)(O-R)2、R-P(=O)(O-R)2、R-P(=S)(O-R)2、(R-O-)(Y)P(=O)-ハロゲン、(R-O-)(Y)P(=S)-ハロゲン、(R-S-)(Y)P(=O)-ハロゲン、(R-S-)(Y)P(=S)-ハロゲン、(R-NR-)(Y)P(=O)-ハロゲン、(R-NR-)(Y)P(=S)-ハロゲン、R-(Y)P(=O)-ハロゲン、R-(Y)P(=S)-ハロゲン、P(=O)(ハロゲン)3、P(=S)(ハロゲン)3、P(NR)(ハロゲン)3、Y-P(=O)(ハロゲン)2、Y-P(=S)(ハロゲン)2、Y-P(NR)(ハロゲン)2、Y2P(=O)-ハロゲン、Y2P(=S)-ハロゲン、Y2P(NR)-ハロゲン、
SiX43-tX5t-O-R、SiX42-(O-R)2、SiX5-(O-R)3、R-O-C(=O)-Z-C(=O)-O-R、R-O-C(=S)-Z-C(=S)-O-R、R-O-C(=NR)-Z-C(=NR)-O-R、ハロゲン-C(=O)-Z-C(=O)-O-R、ハロゲン-C(=S)-Z-C(=S)-O-R、ハロゲン-C(=NR)-Z-C(=NR)-O-R、R-O-C(=O)-Z-C(=O)-O-R、R-O-C(=S)-Z-C(=S)-O-R、R-O-C(=NR)-Z-C(=NR)-O-R、Y-C(=O)-Z-C(=O)-O-R、Y-C(=S)-Z-C(=S)-O-R、Y-C(=NR)-Z-C(=NR)-O-R、ハロゲン-C(=O)-O-R、ハロゲン-C(=S)-O-R、ハロゲン-C(=NR)-O-R、ハロゲン-S(=O)-O-R、ハロゲン-S(=O)2-O-R、R-O-C(=O)-O-R、R-O-C(=S)-O-R、R-O-C(=NR)-O-R、R-O-S(=O)-O-R、R-O-S(=O)2-O-R、Y-C(=O)-O-R、Y-C(=S)-O-R、Y-C(=NR)-O-R、Y-S(=O)-O-R、Y-S(=O)2-O-R、(X6)(X7)P(=S)-O-R、(X6)(X7)P(=O)-O-R、X8-C(=O)-O-R、R-C(=S)-O-R、R-C(=NR)-O-R、R-S-C(=NR)-O-R、R-S-C(=O)-O-R、R-S-C(=S)-O-R、(X9)2N-C(=O)-O-R、(X9)2N-C(=S)-O-R、R-NR-C(=NR)-O-R、X9-O-C(=S)-O-R、R-S(=O)-O-R、R-S(=O)2-O-R、R-NR-S(=O)2-O-R、R-S-S(=O)2-O-R、R-S-S(=O)-O-R、R-NR-S(=O)-O-R、(R-NR-)2P(=S)-O-R、(R-NR-)2P(=O)-O-R、R-(R-S-)P(=O)-O-R、R-(R-S-)P(=S)-O-R、R-(R-NR-)P(=O)-O-R、R-(R-NR-)P(=S)-O-R、(R-NR-)(R-S-)P(=O)-O-R、(R-O-)(R-NR-)P(=O)-O-R、(R-NR-)(R-S-)P(=S)-O-R、(R-S-)P(=O)(O-R)2、(R-S-)P(=S)(O-R)2、(R-NR-)P(=O)(O-R)2、(R-NR-)P(=S)(O-R)2、R-P(=O)(O-R)2、R-P(=S)(O-R)2、(R-S-)(Y)P(=O)-O-R、(R-S-)(Y)P(=S)-O-R、(R-NR-)(Y)P(=O)-O-R、(R-NR-)(Y)P(=S)-O-R、R-(Y)P(=O)-O-R、R-(Y)P(=S)-O-R、P(=O)(O-R)3、P(=S)(O-R)3、P(NR)(O-R)3、Y-P(=O)(O-R)2、Y-P(=S)(O-R)2、Y-P(NR)(O-R)2、Y2P(=O)-O-R、Y2P(=S)-O-RまたはY2P(NR)-O-R、SiX43-tX5t-S-R、SiX42-(S-R)2、SiX5-(S-R)3、R-O-C(=O)-Z-C(=O)-S-R、R-O-C(=S)-Z-C(=S)-S-R、R-O-C(=NR)-Z-C(=NR)-S-R、ハロゲン-C(=O)-Z-C(=O)-S-R、ハロゲン-C(=S)-Z-C(=S)-S-R、ハロゲン-C(=NR)-Z-C(=NR)-S-R、R-S-C(=O)-Z-C(=O)-S-R、R-S-C(=S)-Z-C(=S)-S-R、R-S-C(=NR)-Z-C(=NR)-S-R、Y-C(=O)-Z-C(=O)-S-R、Y-C(=S)-Z-C(=S)-S-R、Y-C(=NR)-Z-C(=NR)-S-R、ハロゲン-C(=O)-S-R、ハロゲン-C(=S)-S-R、ハロゲン-C(=NR)-S-R、ハロゲン-S(=O)-S-R、ハロゲン-S(=O)2-S-R、R-S-C(=O)-S-R、R-S-C(=S)-S-R、R-S-C(=NR)-S-R、R-S-S(=O)-S-R、R-S-S(=O)2-S-R、Y-C(=O)-S-R、Y-C(=S)-S-R、Y-C(=NR)-S-R、Y-S(=O)-S-R、Y-S(=O)2-S-R、(X6)(X7)P(=S)-S-R、(X6)(X7)P(=O)-S-R、X8-C(=O)-S-R、R-C(=S)-S-R、R-C(=NR)-S-R、(X9)2N-C(=O)-S-R、(X9)2N-C(=S)-S-R、R-NR-C(=NR)-S-R、X9-O-C(=S)-S-R、R-S(=O)-S-R、R-S(=O)2-S-R、R-NR-S(=O)2-S-R、R-NR-S(=O)-S-R、
(R-NR-)2P(=S)-S-R、(R-NR-)2P(=O)-S-R、R-(R-O-)P(=O)-S-R、R-(R-O-)P(=S)-S-R、R-(R-NR-)P(=O)-S-R、R-(R-NR-)P(=S)-S-R、(R-O-)(R-NR-)P(=O)-S-R、(R-O-)(R-NR-)P(=S)-S-R、(R-O-)P(=O)(S-R)2、(R-O-)P(=S)(S-R)2、(R-S-)P(=O)(S-R)2、(R-NR-)P(=O)(S-R)2、(R-NR-)P(=S)(S-R)2、R-P(=O)(S-R)2、R-P(=S)(S-R)2、(R-O-)(Y)P(=O)-S-R、(R-O-)(Y)P(=S)-S-R、(R-NR-)(Y)P(=O)-S-R、(R-NR-)(Y)P(=S)-S-R、R-(Y)P(=O)-S-R、R-(Y)P(=S)-S-R、P(=O)(S-R)3、P(=S)(S-R)3、P(NR)(S-R)3、Y-P(=O)(S-R)2、Y-P(=S)(S-R)2、Y-P(NR)(S-R)2、Y2P(=O)-S-R、Y2P(=S)-S-RまたはY2P(NR)-S-R、但し、この場合、R、Y、Z、X4、X5、X6、X7、X8、X9およびtは、上記の意味を有し、sは、1または2であるものとし、から選択される少なくとも1つの有機または無機酸無水物、有機または無機酸ハロゲン化物、または有機または無機エステルと反応させることを特徴とする、本発明による有機珪素化合物の製造法である。
【0027】
有機または無機の酸クロリドとして、有利には、カルボン酸クロリド、ジカルボン酸クロリド、ジカルボン酸ジクロリド、ハロゲン含有燐化合物、特に有利にP(=O)Cl3またはP(=S)Cl3または式X454SiCl、X454SiBr、X45SiCl、X45SiBr2、X4SiCl3またはX4SiBr3で示されるハロゲン含有有機珪素化合物、特に有利にMe3SiCl、C37−SiCl3、C49−SiCl3、C817−SiCl3またはC1633−SiCl3が使用されてよい。
【0028】
反応は、補助塩基の存在下に適当な溶剤中で行なうことができる。
【0029】
補助塩基としては、例えばアミン、有利にジアルキル置換されたアミン、特に有利にトリアルキル置換されたアミンを使用することができる。
【0030】
溶剤として、非プロトン性溶剤が使用されてよい。非プロトン性溶剤として、アルカン、有利にペンタン、シクロヘキサンまたはヘプタン、芳香族化合物または置換芳香族化合物、有利にベンゼン、トルエン、キシレンまたはメシチレンが使用されてよい。
【0031】
式(II)の有機珪素化合物の例は、次のものであることができる:
HS-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
HS-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
HS-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
HS-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH2-CH2-)3N、
HS-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
HS-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N、
HS-CH2-CH2-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3Nまたは
HS-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(-O-CH(CH3)-CH2-)3N。
【0032】
一般式(II)の有機珪素化合物は、一般式(III)
N((CX12−CX13−O)3Si−G−Su−G−Si(O−CX12−CX13)N (III)
〔式中、uは、1以上である〕で示される化合物を、一般式アルカリ金属-S-G-Si(O-CX1X2-CX1X3)3Nまたは N(CX1X3-CX1X3-O)3Si-G-S-アルカリ土類金属-S-G-Si(O-CX1X2-CX1X3)3N で示される化合物を形成させるという目的をもって、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはこれらの水素化物化合物と反応させることにより、製造されてよい。
【0033】
更に、本発明の対象は、一般式(IV)
Q(−SH) (IV)
〔式中、Qは、上記の意味を有する〕の化合物を、一般式(V)
CX12=CX2−G1−Si(O−CX12−CX133N (V)
〔式中、X1、X2およびX3は、上記の意味を有し、−CX12−CHX2−G1またはHCX12−CX2(−)−G1は、Gである〕で示される、少なくとも1個の二重結合(=)を含有する有機珪素化合物に付加することを特徴とする、本発明による有機珪素化合物の製造法である。
【0034】
この付加は、ラジカル的に開始されていてもよいし、ラジカル的に接触されていてもよい。この付加は、UV光によって促進されてもよいしおよび/または制御されてもよい。
【0035】
一般式(IV)Q(−SH)で示される好ましい化合物は、一般式X8−C(=O)−SHで示されるチオカルボン酸であってよい。好ましいチオカルボン酸は、化合物X−C(=O)−SHであってよく、但し、この場合X8は、(C3〜C24)−アルキル、特に有利に(C7〜C24)−アルキル、殊に有利に(C11〜C17)−アルキル、アラルキル、有利にトリルまたはアリール基、有利にフェニルである。一般式(V)の好ましい有機珪素化合物は、CH2=CH-CH2-Si(O-CX1X2-CX1X3)3N、CH2=CH-CH2-CH2-Si(O-CX1X2-CX1X3)3N、CH(CH3)=CH-CH2-Si(O-CX1X2-CX1X3)3NまたはCH2=CH-Si(O-CX1X2-CX1X3)3N、特に好ましくはCH2=CH-CH2-Si(O-CH2-CH2)3N、CH2=CH-CH2-CH2-Si(O-CH2-CH2)3N、CH(CH3)=CH-CH2-Si(O-CH2-CH2)3NまたはCH2=CH-Si(O-CH2-CH2)3Nであることができる。
【0036】
更に、本発明の対象は、一般式(VI)
Q(−S−X10) (VI)
〔式中、QおよびX10は、上記の意味を有する〕で示される化合物を、一般式(VII)
ハロゲン−G−Si(O−CX12−CX133N (VII)
〔式中、G、X1、X2およびX3は、上記の意味を有する〕で示される化合物と反応させることを特徴とする、本発明による有機珪素化合物の製造法である。
【0037】
好ましいハロゲンは、Cl、BrおよびIであってよい。
【0038】
有利に、一般式(VI)の化合物は、Q−(S−アルカリ金属)であってよく、一般式(VII)の化合物は、Cl−G−Si(O−CH2−CH2)N3であってよい。特に好ましくは、一般式(VI)X−C(O)−S−アルカリ金属またはR−C(S)−S−アルカリ金属で示される化合物は、一般式(VII)Cl-CH2-Si(O-CH2-CH2)3N、Cl-CH2-CH2-Si(O-CH2-CH2)3N、Cl-CH2-CH2-CH2-Si(O-CH2-CH2)3N、Cl-CH2-CH(CH3)-CH2-Si(O-CH2-CH2)3NまたはCl-CH(CH3)-CH2-CH2-Si(O-CH2-CH2)3Nで示される化合物と反応されてよい。
一般式(VI)Q(−S−X10)で示される化合物の製造または該化合物と一般式(VII)ハロゲン−G−Si(O−CX12−CX133Nで示される化合物との反応は、相間移動触媒反応により実施されてよい。
【0039】
更に、本発明の対象は、一般式VIII〜XI
Q-[S-G-Si(アルコキシ)3] (VIII)
(アルコキシ)3Si-G-S-C(=O)-Z-C(=O)-S-G-Si(アルコキシ)3 (IX)
(アルコキシ)3Si-G-S-C(=S)-Z-C(=S)-S-G-Si(アルコキシ)3 (X)
(アルコキシ)3Si-G-S-C(=NR)-Z-C(=NR)-S-G-Si(アルコキシ)3 (XI)
〔上記式中、G、QおよびZは、上記の意味を有し、アルコキシは、互いに無関係に(C1〜C24)−アルコキシ、有利にメトキシ、エトキシまたはプロポキシである〕で示される少なくとも1つのシランを一般式XII
(HO−CX12−CX13−)3N (XII)
〔式中、X1、X2およびX3は、上記の意味を有する〕で示される化合物と(アルコキシ)−Hの分離下に反応させ、(アルコキシ)−Hを反応混合物と分離させることを特徴とする、本発明による有機珪素化合物の製造法である。
【0040】
反応は、接触的または非接触的に行なうことができる。(アルコキシ)−Hは、連続的または非連続的に反応混合物と分離されてよい。
【0041】
一般式XIIの化合物の例は、次のものであることができる:トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンおよび[HO−CH(フェニル)CH23N。
【0042】
式XIIの使用される化合物の低い含水量は、本発明による化合物の組成および生成物特性に対して有利に作用しうる。好ましくは、式XIIの化合物は、1質量%未満、特に有利に0.5質量%未満、殊に有利に0.3質量%未満、極めて有利に0.2質量%未満の含水量を有することができる。
【0043】
反応は、200℃未満、有利に160℃未満、特に有利に130℃未満、殊に有利に100℃未満の沸点を有する典型的な有機溶剤中で実施されてよい。
【0044】
有機溶剤の不在下での反応は、有利であることができる。
【0045】
出発化合物の1つは、溶融液、懸濁液または溶液として存在することができる。
【0046】
反応生成物の1つ以上は、溶融液、懸濁液または溶液として存在することができる。
【0047】
有機溶剤の不在下での反応は、よりいっそう高くなるように意図された収量のために、溶剤中での反応に対して有利である。
【0048】
有機溶剤の不在下での反応は、よりいっそう高くなるように意図された、得られる生成物の純度のために、溶剤中での反応に対して有利である。
【0049】
有機溶剤の不在下での反応は、溶剤痕跡の不在のために得られた生成物中で有利であることができる。
【0050】
有機溶剤の不在下での反応は、揮発性有機化合物(volatile organic compounds=VOC)の最少化のために得られた生成中で有利であることができる。
【0051】
有機溶剤の不在下での反応は、処理技術的な乾燥工程が不要であるために、溶剤の痕跡を除去するために、有機溶剤中での反応に対して有利であることができる。
【0052】
本発明による方法の場合の触媒としては、金属不含または金属含有の触媒が使用されてよい。
【0053】
金属含有触媒としては、第3族〜第7族、第13族〜第14族および/またはランタニド系列の金属化合物が使用されてよい。
【0054】
金属含有触媒としては、遷移金属化合物が使用されてよい。
【0055】
金属含有触媒は、多重に結合した配位子を有する金属化合物、例えば金属クロリド、金属酸化物、金属オキシ塩化物、金属硫化物、金属スルホクロリド、金属アルコラート、金属チオラート、金属オキシアルコラート、金属アミド、金属イミドまたは遷移金属化合物であることができる。
【0056】
例えば、金属化合物としては、第3主族のハロゲン化物、アミドまたはアルコラート(M3+= B,Al,Ga,In,Tl: M3+(OMe)3, M3+(OEt)3, M3+(OC3H7)3, M3+(OC4H9)3)、
ランタニド系列のハロゲン化物、酸化物、硫化物、イミド、アルコラート、アミド、チオラートおよびランタニド系列の化合物への多重に結合された配位子を有する記載された置換基種の組合せ(希土類、元素の周期律表の原子番号58〜71)、
第3副族のハロゲン化物、酸化物、硫化物、イミド、アルコラート、アミド、チオラートおよび第3副族の化合物への多重に結合された配位子を有する記載された置換基種の組合せ(M3+= Sc,Y,La: M3+(OMe)3, M3+(OEt)3, M3+(OC3H7)3, M3+(OC4H9)3, cpM3+(Cl)2, cp cpM3+(OMe)2, cpM3+(OEt)2, cpM3+(NMe2)2 、但し、この場合cp = シクロペンタジエニル)、
第4主族のハロゲン化物、硫化物、アミド、チオラートまたはアルコラート(M4+=Si,Ge,Sn,Pb: M4+(OMe)4, M4+(OEt)4, M4+(OC3H7)4, M4+(OC4H9)4; M2+=Sn,Pb: M2+(OMe)2, M2+(OEt)2, M2+(OC3H7)2, M2+(OC4H9)2)、錫ジラウレート、錫ジアセテート、Sn(OBu)2、
第4副族のハロゲン化物、酸化物、硫化物、イミド、アルコラート、アミド、チオラートおよび第4副族の化合物への多重に結合した配位子を有する記載された置換基種の組合せ(M4+=Ti,Zr,Hf: M4+(F)4, M4+(Cl)4, M4+(Br)4, M4+(I)4, M4+(OMe)4, M4+(OEt)4, M4+(OC3H7)4, M4+(OC4H9)4, cp2Ti(Cl)2, cp2Zr(Cl)2, cp2Hf(Cl)2, cp2Ti(OMe)2, cp2Zr(OMe)2 ,cp2Hf(OMe)2, cpTi(Cl)3, cpZr(Cl)3 ,cpHf(Cl)3, cpTi(OMe)3, cpZr(OMe)3, cpHf(OMe)3, M4+(NMe2)4, M4+(NEt2)4, M4+(NHC4H9)4)、
第5副族のハロゲン化物、酸化物、硫化物、イミド、アルコラート、アミド、チオラートおよび第5副族の化合物への多重に結合した配位子を有する記載された置換基種の組合せ(M5+, M4+ oder M3+=V,Nb,Ta: M5+(OMe)5, M5+(OEt)5, M5+(OC3H7)5, M5+(OC4H9)5, M3+O(OMe)3, M3+O(OEt)3, M3+O(OC3H7)3, M3+O(OC4H9)3, cpV(OMe)4, cpNb(OMe)3 ,cpTa(OMe)3, cpV(OMe)2, cpNb(OMe)3, cpTa(OMe)3)、
第6副族のハロゲン化物、酸化物、硫化物、イミド、アルコラート、アミド、チオラートおよび第6副族の化合物への多重に結合した配位子を有する記載された置換基種の組合せ(M6+, M5+ oder M4+=Cr,Mo,W: M6+(OMe)6, M6+(OEt)6, M6+(OC3H7)6, M6+(OC4H9)6, M6+O(OMe)4, M6+O(OEt)4, M6+O (OC3H7)4, M6+O(OC4H9)4, M6+O2(OMe)2, M6+O2(OEt)2, M6+O2(OC3H7)2, M6+O2(OC4H9)2, M6+O2(OSiMe3)2)または
第7副族のハロゲン化物、酸化物、硫化物、イミド、アルコラート、アミド、チオラートおよび第7副族の化合物への多重に結合した配位子を有する記載された置換基種の組合せ(M7+, M6+, M5+ oder M4+=Mn,Re: M7+O (OMe)5, M7+O(OEt)5, M7+O (OC3H7)5, M7+O(OC4H9)5, M7+O2(OMe)3, M7+O2(OEt)3, M7+O2(OC3H7)3, M7+O2(OC4H9)3, M7+O2(OSiMe3)3, M7+O3(OSiMe3), M7+O3(CH3))が使用されてよい。
【0057】
金属化合物および遷移金属化合物は、金属に対して自由な配座を有することができる。
【0058】
触媒としては、金属化合物または遷移金属化合物が使用されてもよく、これらの化合物は、水の添加によって加水分解可能な金属化合物または遷移金属化合物に形成される。
【0059】
例えば、金属含有触媒としては、チタンアルコキシドが使用されてよい。
【0060】
特殊な実施態様において、チタネート、例えばテトラ−n−ブチル−オルトチタネート、テトラエチル−オルトチタネート、テトラ−n−プロピル−オルトチタネートまたはテトラ−イソプロピル−オルトチタネートは、触媒として使用されてよい。
【0061】
金属不含触媒としては、有機酸が使用されてよい。
【0062】
有機酸として、例えばトルフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリアルキルアンモニウム化合物R3NH+-または塩基、例えばトリアルキルアミンNR3が使用されてよい。
【0063】
本発明による方法は、常圧または減圧下、有利に1〜600ミリバール、特に有利に5〜400ミリバール、殊に有利に5〜200ミリバールで実施されてよい。
【0064】
本発明による方法は、50℃〜200℃、有利に70℃〜180℃、特に有利に90℃〜150℃の温度範囲内で実施されてよい。
【0065】
反応混合物に反応前または反応中に、生成物からの水の輸送を共沸混合物の形成によって促進する物質が添加されてよい。相応する物質は、環状または直鎖状の脂肪族化合物、芳香族化合物、混合された芳香族−脂肪族化合物、エーテル、アルコールまたは酸であることができる。例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、蟻酸、酢酸、酢酸エチルまたはジメチルホルムアミドが使用されてよい。
【0066】
反応は、連続的または非連続的に実施されてよい。
【0067】
本発明による方法の場合には、反応前、反応中または反応後に反応混合物に添加剤が添加されてよい。添加剤は、有利に反応前に添加されてよい。添加剤は、式I中のQ−S−結合の求電子分解または求核分解を減少させうる。
【0068】
縮合反応を回避させるために、反応を無水環境中で、理想的には不活性ガス雰囲気中で実施することは、好ましい。
【0069】
本発明による有機珪素化合物は、付着助剤として無機材料(例えば、ガラス繊維、金属、酸化物充填剤、珪酸)と有機ポリマー(例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、エラストマー)との間で使用されることができるか、または架橋剤および表面変性剤として使用されることができる。本発明による有機珪素化合物は、カップリング試薬として充填されたゴム混合物中、例えばタイヤ走行面に使用されてよい。
【0070】
更に、本発明の対象は、ゴム、充填剤、例えば沈降珪酸、場合によっては他のゴム助剤、ならびに一般式(I)の少なくとも1つの本発明による有機珪素化合物を含有することを特徴とするゴム混合物である。
【0071】
一般式(I)の本発明による有機珪素化合物は、使用されたゴムの量に対して0.1〜50質量%、有利に0.1〜25質量%、特に有利に1〜20質量%の量で使用されてよい。
【0072】
一般式(I)の本発明による有機珪素化合物ならびに充填剤は、100〜200℃の質量温度で添加されてよい。しかし、この添加は、40〜100℃の低い温度で、例えば他のゴム助剤と一緒に行なわれてもよい。
【0073】
本発明による有機珪素化合物は、純粋な形で、ならびに不活性の有機または無機の担体上に塗布されて、ならびに有機または無機担体と前反応させて混合工程に添加されてよい。好ましい担体材料は、沈降珪酸または熱分解珪酸、ロウ、熱可塑性樹脂、天然珪酸塩または合成珪酸塩、天然酸化物または合成酸化物、有利に酸化アルミニウム、またはカーボンブラックであることができる。更に、本発明による有機珪素化合物は、使用することができる充填剤と前反応させて混合工程に添加されてもよい。
【0074】
本発明による有機珪素化合物は、物理的に有機物質または有機物質混合物と混合されて混合工程に添加されてよい。有機物質または有機物質混合物は、ポリマーまたはオリゴマーを含有することができる。ポリマーまたはオリゴマーは、ヘテロ原子含有ポリマーまたはオリゴマー、例えばエチレンビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、ポリビニルアセテートまたは/およびポリビニルアルコールであることができる。ポリマーまたはオリゴマーは、飽和または不飽和のエラストマー、有利にエマルジョン−SBRまたは/および溶液−SBRであることができる。本発明による有機珪素化合物と有機物質または有機物質混合物との混合物の融点は、50〜200℃、有利に70〜180℃、特に有利に70〜150℃、殊に有利に70〜130℃、極めて有利には90〜110℃であることができる。有機物質または有機物質混合物は、少なくとも1つのオレフィン系ロウおよび/または長鎖カルボン酸を含有することができる。
【0075】
充填剤としては、本発明によるゴム混合物には次の充填剤が使用されてよい:
カーボンブラック:この場合使用することができるカーボンブラックは、フレームブラック法(Flammruss-Verfahren)、ファーネスブラック法、ガスブラック法(Gasruss-Verfahren)またはサーマルブラック法により製造されてよい。カーボンブラックは、20〜200m2/gのBET表面積を有することができる。カーボンブラックは、場合によっては、例えばSiでドープされていてもよい。
【0076】
例えば、珪酸塩(沈降珪酸)の溶液の沈殿または珪素ハロゲン化物(熱分解法珪酸)の炎内加水分解によって製造された無定形珪酸。無定形珪酸は、5〜100m2/g、特に20〜400m2/g(BET表面積)の比表面積および10〜400nmの一次粒径を有することができる。珪酸は、場合によっては別の金属酸化物、例えばAl酸化物、Mg酸化物、Ca酸化物、Ba酸化物、Zn酸化物および酸化チタンとの混合物酸化物として存在していてもよい。
【0077】
合成珪酸塩、例えば珪酸アルミニウムまたはアルカリ土類金属珪酸塩、例えば珪酸マグネシウムまたは珪酸カルシウム。成珪酸は、20〜400m2/gのBET表面積および10〜400nmの一次粒径を有することができる。
【0078】
合成酸化アルミニウムまたは天然酸化アルミニウムおよび合成水酸化アルミニウムまたは天然水酸化アルミニウム。
【0079】
天然珪酸塩、例えばカオリンおよび別の天然に由来する珪酸。
【0080】
ガラス繊維およびガラス繊維製品(マット、ストランド)またはマクロガラス玉。
【0081】
有利には、珪酸塩(沈降珪酸)の溶液を沈殿させることによって製造された、20〜400m2/gのBET表面積を有する無定形珪酸は、それぞれゴム100部に対して5〜150質量部の量で使用されてよい。
【0082】
記載された充填剤は、単独でかまたは混合物で使用されてよい。本方法の特に好ましい実施態様において、それぞれゴム100質量部に対して、明色の充填剤10〜150質量部、場合によってはカーボンブラック0〜100質量部と一緒にならびに本発明による有機珪素化合物の1つの化合物1〜20質量部は、混合物の製造のために使用されてよい。
【0083】
本発明によるゴム混合物を製造するためには、天然ゴムと共に合成ゴムも適している。好ましい合成ゴムは、例えばW. Hofmann, Kautschuktechnologie, Genter Verlag, Stuttgart 1980に記載されている。前記合成ゴムは、なかんずく
ポリブタジエン(BR)、
ポリイソプレン(IR)、
全ポリマーに対して有利に1〜60質量%、特に有利に2〜50質量%のスチレン含量を有するスチレン/ブタジエン−コポリマー、例えばエマルジョン−SBR(E−SBR)または溶液−SBR(L−SBR)、
クロロプレン(CR)、
イソブチレン/イソプレン−コポリマー(IIR)、
全ポリマー(NBR)に対して、有利に5〜60質量%、特に10〜50質量%のアクリルニトリル含量を有するブタジエン/アクリルニトリル−コポリマー、
部分水素化されたかまたは完全に水素化されたNBRゴム(HNBR)、
エチレン/プロピレン/ジエン−コポリマー(EPDM)または
付加的に官能性基、例えばカルボキシ基、シラノール基またはエポキシ基を有する上記ゴム、例えばエポキシド化NR、カルボキシ官能化NBRまたはシラノール(−SiOH)官能化されたSBRまたはシロキシ(−Si−OR)官能化されたSBR、
ならびに前記ゴムの混合物を含む。乗用車のタイヤ走行面の製作のためには、殊に−50℃を上廻るガラス転移温度を有するアニオン重合されたL−SBR−ゴム(溶液−SBR)ならびに前記ゴムとジエンゴムとの混合物が重要である。
【0084】
本発明によるゴム加硫物は、他のゴム助剤、例えば反応促進剤、老化防止剤、熱安定剤、光安定剤、オゾン安定剤、加工助剤、可塑剤、粘着剤、発泡剤、染料、顔料、ロウ、希釈剤、有機酸、遅延剤、金属酸化物ならびに活性剤、例えばジフェニルグアニジン、トリエタノールアミン、ポリエチレングリコール、アルコキシ末端基を有するポリエチレングリコール アルキル−O−(CH2−CH2−O)yI−H、但し、この場合yIは、2〜25であり、有利にyIは、2〜15であり、特に有利にyIは、3〜10であり、殊に有利には、yIは、3〜6であるものとし、またはゴム工業で公知のヘキサントリオールを含有することができる。
【0085】
本発明によるゴム混合物の加硫は、窒素含有活性剤、例えばグアニジンおよびアミンの添加なしに実施されてよい。1つの好ましい実施態様において、ゴム加硫物は、グアニジン誘導体を含有しなくともよい。
【0086】
ゴム助剤は、なかんずく使用目的により左右される公知の量で使用されてよい。通常の量は、例えばゴムに対して0.1〜50質量%の量であることができる。架橋剤として硫黄または硫黄を供与する物質が使用されてよい。更に、本発明によるゴム混合物は、加硫促進剤を含有していてよい。適当な加硫促進剤の例は、メルカプトベンズチアゾール、スルフェンアミド、グアニジン、チウラム、ジチオカルバメート、チオ尿素およびチオカーボネートであることができる。加硫促進剤および硫黄は、ゴムに対して0.1〜10質量%、有利に0.1〜5質量%の量で使用されてよい。
【0087】
本発明によるゴム混合物の加硫は、100〜200℃、有利に130〜180℃の温度で、場合によっては10〜200バールの圧力下で行なうことができる。ゴムと充填剤、場合によってはゴム助剤および本発明による有機珪素化合物との混合は、公知の混合装置中、例えばローラー、内部混合機および混合押出機中で実施されてよい。
【0088】
本発明によるゴム混合物は、成形体の製造のため、例えば空気タイヤ、タイヤ走行面、ケーブル外被、ホース、駆動ベルト、ベルトコンベヤー、ローラー被覆、タイヤ、靴底、パッキンリングおよび緩衝要素の製造のために使用されてよい。
【0089】
本発明による有機珪素化合物は、易揮発性アルコール、通常メタノールまたはエタノールがSi−O−R結合の加水分解の際に放出されず、同時に反応性が無機充填剤および有機ポリマーに対してさらに高くなるという利点を有する。粗製混合物の加工特性および加硫物の動的特性は、全体的に極めて良好に十分に考慮された評価像を生じる。
【実施例】
【0090】

使用されたHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23NをHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH33およびトリエタノールアミンからTi(OBu)4の存在下に110〜130℃の温度、減圧下および180〜360分の反応時間で物質中でのエステル交換によって合成させる。
【0091】
このHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nは、使用されたHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH33の品質に応じてCl−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N1〜6質量%を含有する。
【0092】
Cl−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH33は、副成分として使用されたHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH33の下で反応されてCl−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nに変わる。
【0093】
比較例1
CH3−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH2)Nの製造
トルエン1000ml中のHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23100gからなる溶液にトリエタノールアミン38.5gを0℃で添加する。この混合物を0℃で10分間、攪拌する。この混合物に−5℃〜0℃の温度で塩化酢酸29.4gを滴加する。0℃ないし室温で60分間の攪拌の後、生成された懸濁液を80℃で3時間加熱する。引続き、懸濁液を濾過し、フィルターケーキをトルエンで洗浄し、得られた濾液を合わせ、溶剤をロータリーエバポレーターで除去する。粘稠な生成物114gが得られる。生成物は、NMR分析によれば、珪素含有成分に対してCH3−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N87モル%、HS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N9モル%およびCl−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N3モル%を含有する。
【0094】
実施例1
715−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
トルエン1000ml中のHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23100gからなる溶液にトリエタノールアミン40.6gを0℃で添加する。この混合物を0℃で10分間、攪拌する。この混合物に−5℃〜0℃の温度で塩化オクタン酸65.3gを滴加する。0℃ないし室温で60分間の攪拌の後、生成された懸濁液を濾過し、フィルターケーキを洗浄し、得られた濾液を合わせ、溶剤をロータリーエバポレーターで除去する。粘稠な生成物141.6gが得られる。生成物は、NMR分析によれば、珪素含有成分に対してC715−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH2)N93モル%、HS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N5モル%およびCl−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N2モル%を含有する。
【0095】
実施例2
1123−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
トルエン1000ml中のHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23100gからなる溶液にトリエタノールアミン38.5gを0℃で添加する。この混合物を0℃で10分間、攪拌する。この混合物に−5℃〜0℃の温度で塩化ドデカン酸83.2gを滴加する。0℃ないし室温で15分間の攪拌の後、生成された懸濁液を濾過し、フィルターケーキを洗浄し、得られた濾液を合わせ、溶剤をロータリーエバポレーターで除去する。粘稠な生成物162.4gが得られる。生成物は、NMR分析によれば、珪素含有成分に対してC1123−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N86モル%超、HS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N9モル%およびCl−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N3モル%を含有する。
【0096】
実施例3
1531−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
トルエン1000ml中のHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH2)3100gからなる溶液にトリエタノールアミン38.5gを0℃で添加する。この混合物を0℃で15分間、攪拌する。この混合物に−10℃〜0℃の温度で塩化パルミチン酸104.5gを滴加する。室温で18分間の攪拌の後、生成された懸濁液を濾過し、フィルターケーキを洗浄し、得られた濾液を合わせ、溶剤をロータリーエバポレーターで除去する。粘稠な生成物186.3gが得られる。生成物は、NMR分析によれば、珪素含有成分に対してC1531−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N88モル%、HS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N8モル%およびCl−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N3モル%を含有する。
【0097】
実施例4
N(CH2CH2−O)3Si(CH23S−C(O)−C48−C(O)−S(CH23Si(O−CH2CH23Nの製造
トルエン1000ml中のHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23100gからなる溶液にトリエタノールアミン40.5gを0℃で添加する。この混合物を0℃で15分間、攪拌する。この混合物に−10℃〜0℃の温度で二塩化アジピン酸53.5gを滴加する。室温で2時間の攪拌の後、生じた懸濁液を2時間70℃に加熱する。得られた懸濁液を濾過し、フィルターケーキを洗浄し、得られた濾液を合わせ、溶剤をロータリーエバポレーターで除去する。粘稠な生成物98.4gが得られる。生成物は、NMR分析によれば、珪素含有成分に対してN(CH2CH2−O)3Si(CH23S−C(O)−C48−C(O)−S(CH23Si(O−CH2CH23N93モル%、HS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N2モル%およびCl−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N4モル%を含有する。
【0098】
実施例5
N(CH2CH2−O)3Si(CH23S−C(O)−C1020−C(O)−S(CH23Si(O−CH2CH23Nの製造
トルエン1000ml中のHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH2)3100gからなる溶液にトリエタノールアミン38.5gを0℃で添加する。この混合物を0℃で15分間、攪拌する。この混合物に−10℃〜0℃の温度で塩化ドデカン二酸50.8gを滴加する。室温で2時間の攪拌の後、生じた懸濁液を3時間70℃に加熱する。得られた懸濁液を冷却し、濾過し、フィルターケーキをトルエンで洗浄し、得られた濾液を合わせ、溶剤をロータリーエバポレーターで除去する。粘稠な生成物132.4gが得られる。生成物は、NMR分析によれば、珪素含有成分に対してN(CH2CH2−O)3Si(CH23S−C(O)−C1020−C(O)−S(CH23Si(O−CH2CH23N91モル%、HS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N2モル%およびCl−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N4モル%を含有する。
【0099】
実施例6
ゴム工業的試験
ゴム混合物に使用された処方は、次の第1表中に記載されている。この場合、単位phrは、使用された粗製ゴム100部に対する質量部を意味する。本発明による有機珪素化合物は、比較例1のシランの量に対して等モル量、即ち同じ物質量で使用される。次のカップリング剤が試験される:
混合物1:比較例1
混合物2:3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、商品名:General Electric社のNXT
混合物3:実施例1
混合物4:実施例2
混合物5:実施例3
ゴム混合物およびその加硫物を製造するための一般的な方法は、書物"Rubber Technology Handbook", W. Hofmann, Hanser Verlag 1994中に記載されている。
【0100】
【表1】

【0101】
ポリマーVSL 5025−1は、25質量%のスチレン含量および75質量%のブタジエン含量を有する、Bayer AG社の溶液重合されたSBRコポリマーである。コポリマーは、油37.5phrを含有し、50のムーニー粘度(ML1+4/100℃)を有する。
【0102】
ポリマーBuna CB24は、少なくとも96%のシス−1,4−含量および44±5のムーニー粘度を有する、Bayer AG社のシス−1,4−ポリブタジエン(ネオジム型)である。
【0103】
Ultrasil 7000GRは、Degussa AG社の簡単に分散可能な珪酸であり、170m2/gのBET表面積を有する。
【0104】
芳香族油としては、Chemetall社のNaftolen ZDが使用され、Vulkanox 4020は、Bayer AG社のPPDであり、Protektor G3108は、Paramelt B.V.社のオゾン安定剤のロウである。Vulkacit CZ (CBS)は、Bayer AG社の市販品である。Perkacit TBzTD(テトラベンジルチウラムテトラスルフィド)は、Flexsys N.V.の製品である。
【0105】
ゴム混合物は、第2表中の混合法に相応して内部混合機中で製造される。
【0106】
【表2】

【0107】
【表3】

【0108】
【表4】

【0109】
第3表には、ゴム試験のための方法が記載されている。
【0110】
【表5】

【0111】
第4表は、ゴム工業的試験の結果を示す。しかし、この混合物は、レオメーター試験のt99%で165℃で39分間以下で加硫される。
【0112】
【表6】

【0113】
第4表の結果は、アセチルからオクタノイルを経てパルミチルへの封鎖基の延長によって、混合物粘度が減少されうることを示す。混合物2を混合物3と比較した場合には、シランの変性によって同様に粘度が減少されることを示す。それによって、本発明によるシランは、公知技術水準に対してよりいっそう良好な加工可能性によって強調される。
【0114】
加硫結果を考慮した場合には、本発明によるシランとの混合物3、4および5の反撥弾性ならびに熱構成は、混合物1および2と比較して明らかに改善されていることを確認することができる。
【0115】
それによって、専ら活性のカップリング基の珪酸の変形と、同時に硫黄基の封鎖との組合せによって、加工可能性ならびに動的挙動の点で利点を形成させることができることが示される。
【0116】
よりいっそう高い反撥弾性ならびによりいっそう低い熱構成により、タイヤ走行面が本発明によるシランでよりいっそう低い転がり抵抗、ひいては燃料消費をまねくことが指摘される。その上、動的熱構成は、よりいっそう僅かになり、このことは、タイヤの持続性を高める。即ち、本発明による有機珪素化合物でゴム混合物の加工可能性および同時に動的挙動は、改善されうる。
【0117】
付加的に、本発明による有機珪素化合物は、揮発性アルコールが混合中に放出されることを示す。
【0118】
実施例7
49−NH−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
保護ガス雰囲気下でのフラスコ中に、25℃でHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N70gおよびトルエン100g(Seccosolv)中のO=C=N−C4944.5g(Sigma-Aldrich社)を一緒に供給し、24時間攪拌する。引続き、60℃で5時間攪拌する。得られた溶液をロータリーエバポレーターで80℃で真空中で揮発性成分と遊離させる。粘稠な暗橙色の油100gを得ることができる。
【0119】
実施例8
817−NH−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
保護ガス雰囲気下でのフラスコ中に、25℃でHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N40gおよびトルエン100g(Seccosolv)中のO=C=N−C81725g(Sigma-Aldrich社)を一緒に供給し、24時間攪拌する。引続き、60℃で5時間攪拌する。得られた溶液をロータリーエバポレーターで80℃で真空中で揮発性成分と遊離させる。粘稠で黄色の油65gを得ることができる。
【0120】
実施例9
65−NH−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
保護ガス雰囲気下でのフラスコ中に、25℃でHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N75gおよびトルエン100g(Seccosolv)中のO=C=N−C6555g(VWR社)を一緒に供給し、48時間攪拌する。無色の沈殿物が形成される。得られた懸濁液を濾過し、フィルターケーキをペンタン500mlで洗浄する。引続き、フィルターケーキを80〜90℃で真空中で乾燥させる。無色の固体110gを得ることができる。
【0121】
実施例10
49−NH−C(S)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
保護ガス雰囲気下でのフラスコ中に、25℃でHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N70gおよびトルエン100g(Seccosolv)中のS=C=N−C4950g(KMF-Laborchemie社)を一緒に供給し、48時間攪拌する。引続き、60℃で5時間攪拌する。得られた溶液をロータリーエバポレーターで80℃で真空中で揮発性成分と遊離させる。粘稠な帯橙褐色の油102gを得ることができる。
【0122】
実施例11
817−NH−C(S)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
保護ガス雰囲気下でのフラスコ中に、25℃でHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N30gおよびトルエン100g(Seccosolv)中のS=C=N−C81725g(KMF-Laborchemie社)を一緒に供給し、24時間攪拌する。引続き、60℃で5時間攪拌する。得られた溶液をロータリーエバポレーターで80℃で真空中で揮発性成分と遊離させる。粘稠な帯黄橙色の油55gを得ることができる。
【0123】
実施例12
65−NH−C(S)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
保護ガス雰囲気下でのフラスコ中に、25℃でHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N75gおよびトルエン100g(Seccosolv)中のS=C=N−C6550g(VWR社)を一緒に供給し、48時間攪拌する。ロウ色の沈殿物が形成され、この沈殿物は、付加的にトルエン235g中でも溶解しない。引続き、60℃で5時間攪拌する。得られた懸濁液を濾過し、フィルターケーキをペンタン700mlで洗浄する。引続き、フィルターケーキを80〜90℃で真空中で乾燥させる。無色の固体110gを得ることができる。
【0124】
実施例13
MeSi−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
トルエン1000ml中のHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23100gからなる溶液にトリエチルアミン44.5gを1℃で添加する。この混合物を3〜6℃で10分間、攪拌する。この混合物に1℃〜10℃の温度でトリメチルシリルクロリド47.8gを滴加する。60分間の攪拌の後、生じる懸濁液を5時間70℃に加熱し、引続き冷却し、次に濾過する。フィルターケーキを洗浄し、得られた濾液を合わせ、溶剤をロータリーエバポレーターで除去する。粘稠な橙色の生成物129gが得られる。
【0125】
実施例14
1633−Si−[S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N]3の製造
トルエン1000ml(Seccosolv)中のHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23100gからなる冷却された溶液にトリエチルアミン44.5gを0℃で添加する。この混合物を2〜4℃で10分間、攪拌する。この混合物に2℃〜10℃の温度でC1633−SiCl346.8gを滴加する。60分間の攪拌の後、生じる懸濁液を5時間70℃に加熱し、引続き冷却し、次に濾過する。フィルターケーキを洗浄し、得られた濾液を合わせ、溶剤をロータリーエバポレーターで除去する。粘稠な橙色の生成物130gが得られる。
【0126】
実施例15
65−(C=O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH(CH3)−CH23Nの製造
トルエン1000ml(Seccosolv)中のHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH(CH3)−CH23100gからなる冷却された溶液にトリエチルアミン36gを2℃で添加する。この混合物を2〜4℃で10分間、攪拌する。この混合物に2℃〜10℃の温度で塩化安息香酸49.2gを滴加する。60分間の攪拌の後、生じる懸濁液を5時間65℃に加熱し、引続き冷却し、次に濾過する。フィルターケーキを洗浄し、得られた濾液を合わせ、溶剤をロータリーエバポレーターで除去する。粘稠な橙色の生成物138gが得られる。
【0127】
実施例16
715−(C=O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH(CH3)−CH23Nの製造
トルエン1000ml(Seccosolv)中のHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH(CH3)−CH23100gからなる冷却された溶液にトリエチルアミン35.4gを3℃で添加する。この混合物を2〜4℃で10分間、攪拌する。この混合物に2℃〜10℃の温度で塩化オクタン酸56.9gを滴加する。0分間の攪拌の後、生じる懸濁液を5時間65〜70℃に加熱し、引続き冷却し、次に濾過する。フィルターケーキを洗浄し、得られた濾液を合わせ、溶剤をロータリーエバポレーターで除去する。粘稠な橙色の生成物150gが得られる。
【0128】
実施例17
1123−(C=O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH(CH3)−CH23Nの製造
トルエン1000ml(Seccosolv)中のHS−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH(CH3)−CH23100gからなる冷却された溶液にトリエチルアミン35.4gを3℃で添加する。この混合物を2〜4℃で10分間、攪拌する。この混合物に2℃〜10℃の温度で塩化ドデカン酸76.6gを滴加する。60分間の攪拌の後、生じる懸濁液を5時間68〜72℃に加熱し、引続き冷却し、次に濾過する。フィルターケーキを洗浄し、得られた濾液を合わせ、溶剤をロータリーエバポレーターで除去する。粘稠な橙色の生成物163gが得られる。
【0129】
実施例18
ゴム工業的試験
ゴム混合物に使用された処方は、次の第5表中に記載されている。この場合、単位phrは、使用された粗製ゴム100部に対する質量部を意味する。本発明による有機珪素化合物は、比較例1のシランの量に対して等モル量、即ち同じ物質量で使用される。 ゴム混合物は、第6表中の混合法に相応して内部混合機中で製造される。第3表中には、ゴム試験のための方法が記載されている。
【0130】
【表7】

【0131】
【表8】

【0132】
【表9】

【0133】
【表10】

【0134】
第7表中には、ゴム工業的試験が記載されている。
【0135】
【表11】

【0136】
前記結果から確認することができるように、本発明による有機珪素化合物との混合物7〜9は、よりいっそう低い粘度、ひいてはよりいっそう良好な加工特性を示す。また、同時に前記混合物は、僅かな熱構成および永久歪、ひいては好ましい動的性質を有する。
【0137】
実施例19
715−(C=O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
1つの装置中で、保護ガス雰囲気下で25℃でS−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]オクタンチオエート100g[CAS No. 220727-26-4]、トリエタノールアミン41g(BASF AG社製)およびNaOH1gを一緒に供給し、130℃に加熱する。引続き、130℃および50〜200ミリバールで3時間攪拌し、遊離するエタノールを留去する。生成物125gを得ることができる。
【0138】
実施例20
65−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
保護ガス雰囲気下でのフラスコ中に25℃でCl−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N91g、チオ安息香酸50gおよび無水DMF250gを一緒に供給する。この混合物にトリエチルアミン36.5gを滴加し、得られた溶液を室温で120分間攪拌し、引続き140℃で240分間攪拌する。この混合物を冷却し、無水トルエン300mlを添加する。沈殿物を濾過によって分離し、トルエンで洗浄し、濾液からロータリーエバポレーターで可能な限り溶剤を遊離する。粘稠な暗赤色の生成物142gを得ることができる。
【0139】
実施例21
65−C(O)−S−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23Nの製造
保護ガス雰囲気下でのフラスコ中に25℃でCl−CH2−CH2−CH2−Si(O−CH2−CH23N91g、チオ安息香酸50gおよび無水トルエン300gを一緒に供給する。この混合物にトリエチルアミン36.5gを滴加し、得られた溶液を室温で120分間攪拌し、引続き108℃で240分間攪拌する。懸濁液を冷却し、沈殿物を濾過によって分離し、トルエンで洗浄し、濾液からロータリーエバポレーターで溶剤を遊離する。粘稠な暗赤色の生成物127gを得ることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
Q−[S−G−Si(−O−CX12−CX13−)3N] (I)
〔式中、Qは、
SiX43-t5t−、但し、tは、0、1または2であるものとし、
Y-C(=O)-Z-C(=O)-, Y-C(=S)-Z-C(=S)-, Y-C(=NR)-Z-C(=NR)-,
Y-C(=O)-, Y-C(=S)-, Y-C(=NR)-, Y-S(=O)-, Y-S(=O)2-,
(X6)(X7)P(=S)-, (X6)(X7)P(=O)-, X8-C(=O)-,
R-C(=S)-, R-C(=NR)-, R-S-C(=NR)-, R-S-C(=O)-,
R-S-C(=S)-, (X9)2N-C(=O)-, (X9)2N-C(=S)-, R-NR-C(=NR)-, (X8)2N-C(=O)-,
(X8)2N-C(=S)-, (X8)HN-C(=O)-, (X8)NH-C(=S)-, R-O-C(=O)-, X9-O-C(=S)-,
R-O-C(=NR)-, R-S(=O)-, R-S(=O)2-, R-O-S(=O)2-, R-NR-S(=O)2-, R-S-S(=O)2-,
R-S-S(=O)-, R-O-S(=O)-, R-NR-S(=O)-, (R-S-)2P(=O)-, (R-S-)2P(=S)-,
(R-NR-)2P(=S)-, (R-NR-)2P(=O)-, R-(R-S-)P(=O)-, R-(R-O-)P(=O)-, R-(R-S-)P(=S)-,R-(R-O-)P(=S)-, R-(R-NR-)P(=O)-, R-(R-NR-)P(=S)-, (R-NR-)(R-S-)P(=O)-,
(R-O-)(R-NR-)P(=O)-, (R-O-)(R-S-)P(=O)-, (R-O-)(R-S-)P(=S)-,
(R-NR-)(R-S-)P(=S)-, (R-O-)(R-NR-)P(=S)-, (R-O-)(Y)P(=O)-, (R-O-)(Y)P(=S)-,
(R-S-)(Y)P(=O)-, (R-S-)(Y)P(=S)-, (R-NR-)(Y)P(=O)-, (R-NR-)(Y)P(=S)-,
R-(Y)P(=O)-, R-(Y)P(=S)-,Y2P(=O)-, Y2P(=S)- または Y2P(NR)-であり、
Rは、同一かまたは異なり、水素(H)、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の一価(C1〜C24)−炭化水素鎖、非置換または−NH2、HS−、Cl−またはBr−置換された(C6〜C24)−アリール基または非置換または−NH2、HS−、Cl−またはBr−置換された(C7〜C24)−アラルキル基であり、
Yは、同一かまたは異なり、[−S−G−Si(−O−CX12−CX13−)3N]であり、
Gは、同一かまたは異なり、QがC65−C(=O)−である場合には、
Gは、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の二価の(C3〜C30)−炭化水素鎖であり、場合によってはこの炭化水素鎖は、不飽和含量を含有していてもよいし、或いはこの不飽和含量で置換されていてよく、
および別の全てのQに関連して、
Gは、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の二価の(C1〜C30)−炭化水素鎖であり、場合によってはこの炭化水素鎖は、不飽和含量を含有していてもよいし、或いはこの不飽和含量で置換されていてよく、
Zは、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の二価(C1〜C24)−炭化水素鎖であり、場合によってはこの炭化水素鎖は、不飽和含量を含有していてもよいし、或いはこの不飽和含量で置換されていてもよく、或いは少なくとも2個のNH基で官能化された二価の脂肪族または芳香族の飽和または不飽和の炭素鎖であり、
1、X2およびX3は、それぞれ互いに独立に水素(−H)、(C1〜C16)−アルキルまたはアリールを表わし、
4およびX5は、それぞれ互いに独立に水素(−H)、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の一価(C1〜C24)−炭化水素鎖、(C1〜C18)−アルコキシ基、アリール基、アルキルエーテル基O−(CRI2−CRI2)−O−Alkまたはアルキルポリエーテル基O−(CRI2−CRI2O)y−Alk、但し、yは、2〜25であり、
Iは、互いに独立にHまたはアルキル基であり、
Alkは、直鎖状または分枝鎖状の飽和または不飽和の1〜30個の炭素原子(C1〜C30)を有するアルキル鎖であるものとし、
アラルキル基、
ハロゲン、
基Alk−(COO)、
またはYを表わし、
6およびX7は、それぞれ互いに独立に
水素(−H)、−OH、−SH、
非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の一価(C1〜C24)−炭化水素鎖、(C4〜C24)−アルコキシ基、アリール基、アルキルエーテル基O−(RI2−RI2)−O−Alkまたはアルキルポリエーテル基O−(CRI2−CRI2O)y−Alk、
アラルキル基、
ハロゲンまたは
基Alk−(COO)を表わし、
8は、同一かまたは異なり、水素(H)、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の一価(C2〜C24)−炭化水素鎖、
NH2、HS−、Cl−またはBr−置換された(C6〜C24)−アリール基、
非置換の(C6〜C24)−アリール基または
非置換または−NH2、HS−、Cl−またはBr−置換された(C7〜C24)−アラルキル基を表わし、
9は、同一かまたは異なり、水素(H)、非分枝鎖状、環状または分枝鎖状の置換または非置換の飽和または不飽和の一価(C4〜C24)−炭化水素鎖、
−NH2、HS−、Cl−またはBr−置換された(C6〜C24)−アリール基、
非置換の(C7〜C24)−アリール基または
非置換または−NH2、HS−、Cl−またはBr−置換された(C7〜C24)−アラルキル基を表わす〕で示される有機珪素化合物。
【請求項2】
有機珪素化合物が不活性の有機または無機の担体上に塗布されているかまたは混合されており、或いは有機または無機担体と前反応されている、請求項1記載の有機珪素化合物。
【請求項3】
請求項1記載の有機珪素化合物の製造法において、一般式(II)
10[S−G−Si(−O−CX12−CX13−)3N] (II)
〔式中、R、Y、Z、X4、X5、X6、X7、X8、X9およびtは、式(I)中の記載と同じ意味を有し、X10は、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムカチオンである〕で示される少なくとも1つの有機珪素化合物を、次の群
【化1】

、Y-C(=O)-O-C(=O)-Y、Y-C(=S)-O-C(=S)-Y、Y-C(=NR)-O-C(=NR)-Y、Y-C(=O)-S-C(=O)-Y、Y-C(=S)-S-C(=S)-Y、Y-C(=NR)-S-C(=NR)-Y、Y-S(=O)-O-S(=O)-Y、Y-S(=O)2-O-S(=O)2-Y、X8-C(=O)-O-C(=O)-X8、X8-C(=O)-S-C(=O)-X8
R-C(=S)-O-C(=O)-R、R-C(=S)-S-C(=O)-R、
R-S-C(=O)-O-C(=O)-S-R、R-S-C(=O)-S-C(=O)-S-R、
R-S-C(=S)-O-C(=S)-S-R、R-S-C(=S)-S-C(=S)-S-R、
R-O-C(=O)-O-C(=O)-OR、R-O-C(=O)-S-C(=O)-OR、
R-O-C(=S)-O-C(=S)-OR、R-O-C(=S)-S-C(=S)-OR、
R-S(=O)-O-S(=O)-R、 R-S(=O)-S-S(=O)-R、
R-O-S(=O)-O-S(=O)-O-R、R-O-S(=O)-S-S(=O)-O-R、
R-O-S(=S)-O-S(=S)-O-R、R-O-S(=S)-S-S(=S)-O-R、
R-S-S(=O)-O-S(=O)-S-R、R-S-S(=O)-S-S(=O)-S-R、
R-S-S(=S)-O-S(=S)-S-R、R-S-S(=S)-S-S(=S)-S-R、
R-S(=O)2-O-S(=O)2-R、R-S(=O)2-S-S(=O)2-R、
R-S(=S)2-O-S(=S)2-R、R-S(=S)2-S-S(=S)2-R、
R-O-S(=O)2-O-S(=O)2-O-R、R-O-S(=O)2-S-S(=O)2-O-R、
R-O-S(=S)2-O-S(=S)2-O-R、R-O-S(=S)2-S-S(=S)2-O-R、
R-S-S(=O)2-O-S(=O)2-S-R、R-S-S(=O)2-S-S(=O)2-S-R、
R-S-S(=S)2-O-S(=S)2-S-R、R-S-S(=S)2-S-S(=S)2-S-R、
SiX4sX52-s(Y)-S-SiX4sX52-s(Y)、SiX43-tX5t-S-SiX43-tX5t、Y2SiX4-S-SiX5Y2、
Y2P(=O)-S-P(=O)Y2、Y2P(=S)-S-P(=S)Y2、
SiX43-tX5t-ハロゲン,ハロゲン-C(=O)-Z-C(=O)-ハロゲン,ハロゲン-C(=S)-Z-C(=S)-ハロゲン,ハロゲン-C(=NR)-Z-C(=NR)-ハロゲン,Y-C(=O)-Z-C(=O)-ハロゲン、Y-C(=S)-Z-C(=S)-ハロゲン、Y-C(=NR)-Z-C(=NR)-ハロゲン、ハロゲン-C(=O)-ハロゲン、ハロゲン-C(=S)-ハロゲン、ハロゲン-C(=NR)-ハロゲン、ハロゲン-S(=O)-ハロゲン、ハロゲン-S(=O)2-ハロゲン、Y-C(=O)-ハロゲン、Y-C(=S)-ハロゲン、Y-C(=NR)-ハロゲン、Y-S(=O)-ハロゲン、Y-S(=O)2-ハロゲン、(X6)(X7)P(=S)-ハロゲン、(X6)(X7)P(=O)-ハロゲン、X8-C(=O)-ハロゲン、R-C(=S)-ハロゲン、R-C(=NR)-ハロゲン、R-S-C(=NR)-ハロゲン、R-S-C(=O)-ハロゲン、R-S-C(=S)-ハロゲン、(X9)2N-C(=O)-ハロゲン、(X9)2N-C(=S)-ハロゲン、R-NR-C(=NR)-ハロゲン、R-O-C(=O)-ハロゲン、X9-O-C(=S)-ハロゲン、R-O-C(=NR)-ハロゲン、R-S(=O)-ハロゲン、R-S(=O)2-ハロゲン、R-O-S(=O)2-ハロゲン、R-NR-S(=O)2-ハロゲン、R-S-S(=O)2-ハロゲン、R-S-S(=O)-ハロゲン、R-O-S(=O)-ハロゲン、R-NR-S(=O)-ハロゲン、(R-S-)2P(=O)-ハロゲン、(R-S-)2P(=S)-ハロゲン、(R-NR-)2P(=S)-ハロゲン、(R-NR-)2P(=O)-ハロゲン、R-(R-S-)P(=O)-ハロゲン、R-(R-O-)P(=O)-ハロゲン、R-(R-S-)P(=S)-ハロゲン、R-(R-O-)P(=S)-ハロゲン、R-(R-NR-)P(=O)-ハロゲン、R-(R-NR-)P(=S)-ハロゲン、(R-NR-)(R-S-)P(=O)-ハロゲン、(R-O-)(R-NR-)P(=O)-ハロゲン、(R-O-)(R-S-)P(=O)-ハロゲン、(R-O-)(R-S-)P(=S)-ハロゲン、(R-NR-)(R-S-)P(=S)-ハロゲン、(R-O-)(R-NR-)P(=S)-ハロゲン、(R-O-)P(=O)(O-R)2、(R-O-)P(=S)(O-R)2、(R-S-)P(=O)(O-R)2、(R-S-)P(=S)(O-R)2、(R-NR-)P(=O)(O-R)2、(R-NR-)P(=S)(O-R)2、R-P(=O)(O-R)2、R-P(=S)(O-R)2、(R-O-)(Y)P(=O)-ハロゲン、(R-O-)(Y)P(=S)-ハロゲン、(R-S-)(Y)P(=O)-ハロゲン、(R-S-)(Y)P(=S)-ハロゲン、(R-NR-)(Y)P(=O)-ハロゲン、(R-NR-)(Y)P(=S)-ハロゲン、R-(Y)P(=O)-ハロゲン、R-(Y)P(=S)-ハロゲン、P(=O)(ハロゲン)3、P(=S)(ハロゲン)3、P(NR)(ハロゲン)3、Y-P(=O)(ハロゲン)2、Y-P(=S)(ハロゲン)2、Y-P(NR)(ハロゲン)2、Y2P(=O)-ハロゲン、Y2P(=S)-ハロゲン、Y2P(NR)-ハロゲン、
SiX43-tX5t-O-R、SiX42-(O-R)2、SiX5-(O-R)3、R-O-C(=O)-Z-C(=O)-O-R、R-O-C(=S)-Z-C(=S)-O-R、R-O-C(=NR)-Z-C(=NR)-O-R、ハロゲン-C(=O)-Z-C(=O)-O-R、ハロゲン-C(=S)-Z-C(=S)-O-R、ハロゲン-C(=NR)-Z-C(=NR)-O-R、R-O-C(=O)-Z-C(=O)-O-R、R-O-C(=S)-Z-C(=S)-O-R、R-O-C(=NR)-Z-C(=NR)-O-R、Y-C(=O)-Z-C(=O)-O-R、Y-C(=S)-Z-C(=S)-O-R、Y-C(=NR)-Z-C(=NR)-O-R、ハロゲン-C(=O)-O-R、ハロゲン-C(=S)-O-R、ハロゲン-C(=NR)-O-R、ハロゲン-S(=O)-O-R、ハロゲン-S(=O)2-O-R、R-O-C(=O)-O-R、R-O-C(=S)-O-R、R-O-C(=NR)-O-R、R-O-S(=O)-O-R、R-O-S(=O)2-O-R、Y-C(=O)-O-R、Y-C(=S)-O-R、Y-C(=NR)-O-R、Y-S(=O)-O-R、Y-S(=O)2-O-R、(X6)(X7)P(=S)-O-R、(X6)(X7)P(=O)-O-R、X8-C(=O)-O-R、R-C(=S)-O-R、R-C(=NR)-O-R、R-S-C(=NR)-O-R、R-S-C(=O)-O-R、R-S-C(=S)-O-R、(X9)2N-C(=O)-O-R、(X9)2N-C(=S)-O-R、R-NR-C(=NR)-O-R、X9-O-C(=S)-O-R、R-S(=O)-O-R、R-S(=O)2-O-R、R-NR-S(=O)2-O-R、R-S-S(=O)2-O-R、R-S-S(=O)-O-R、R-NR-S(=O)-O-R、(R-NR-)2P(=S)-O-R、(R-NR-)2P(=O)-O-R、R-(R-S-)P(=O)-O-R、R-(R-S-)P(=S)-O-R、R-(R-NR-)P(=O)-O-R、R-(R-NR-)P(=S)-O-R、(R-NR-)(R-S-)P(=O)-O-R、(R-O-)(R-NR-)P(=O)-O-R、(R-NR-)(R-S-)P(=S)-O-R、(R-S-)P(=O)(O-R)2、(R-S-)P(=S)(O-R)2、(R-NR-)P(=O)(O-R)2、(R-NR-)P(=S)(O-R)2、R-P(=O)(O-R)2、R-P(=S)(O-R)2、(R-S-)(Y)P(=O)-O-R、(R-S-)(Y)P(=S)-O-R、(R-NR-)(Y)P(=O)-O-R、(R-NR-)(Y)P(=S)-O-R、R-(Y)P(=O)-O-R、R-(Y)P(=S)-O-R、P(=O)(O-R)3、P(=S)(O-R)3、P(NR)(O-R)3、Y-P(=O)(O-R)2、Y-P(=S)(O-R)2、Y-P(NR)(O-R)2、Y2P(=O)-O-R、Y2P(=S)-O-RまたはY2P(NR)-O-R、SiX43-tX5t-S-R、SiX42-(S-R)2、SiX5-(S-R)3、R-O-C(=O)-Z-C(=O)-S-R、R-O-C(=S)-Z-C(=S)-S-R、R-O-C(=NR)-Z-C(=NR)-S-R、ハロゲン-C(=O)-Z-C(=O)-S-R、ハロゲン-C(=S)-Z-C(=S)-S-R、ハロゲン-C(=NR)-Z-C(=NR)-S-R、R-S-C(=O)-Z-C(=O)-S-R、R-S-C(=S)-Z-C(=S)-S-R、R-S-C(=NR)-Z-C(=NR)-S-R、Y-C(=O)-Z-C(=O)-S-R、Y-C(=S)-Z-C(=S)-S-R、Y-C(=NR)-Z-C(=NR)-S-R、ハロゲン-C(=O)-S-R、ハロゲン-C(=S)-S-R、ハロゲン-C(=NR)-S-R、ハロゲン-S(=O)-S-R、ハロゲン-S(=O)2-S-R、R-S-C(=O)-S-R、R-S-C(=S)-S-R、R-S-C(=NR)-S-R、R-S-S(=O)-S-R、R-S-S(=O)2-S-R、Y-C(=O)-S-R、Y-C(=S)-S-R、Y-C(=NR)-S-R、Y-S(=O)-S-R、Y-S(=O)2-S-R、(X6)(X7)P(=S)-S-R、(X6)(X7)P(=O)-S-R、X8-C(=O)-S-R、R-C(=S)-S-R、R-C(=NR)-S-R、(X9)2N-C(=O)-S-R、(X9)2N-C(=S)-S-R、R-NR-C(=NR)-S-R、X9-O-C(=S)-S-R、R-S(=O)-S-R、R-S(=O)2-S-R、R-NR-S(=O)2-S-R、R-NR-S(=O)-S-R、
(R-NR-)2P(=S)-S-R、(R-NR-)2P(=O)-S-R、R-(R-O-)P(=O)-S-R、R-(R-O-)P(=S)-S-R、R-(R-NR-)P(=O)-S-R、R-(R-NR-)P(=S)-S-R、(R-O-)(R-NR-)P(=O)-S-R、(R-O-)(R-NR-)P(=S)-S-R、(R-O-)P(=O)(S-R)2、(R-O-)P(=S)(S-R)2、(R-S-)P(=O)(S-R)2、(R-NR-)P(=O)(S-R)2、(R-NR-)P(=S)(S-R)2、R-P(=O)(S-R)2、R-P(=S)(S-R)2、(R-O-)(Y)P(=O)-S-R、(R-O-)(Y)P(=S)-S-R、(R-NR-)(Y)P(=O)-S-R、(R-NR-)(Y)P(=S)-S-R、R-(Y)P(=O)-S-R、R-(Y)P(=S)-S-R、P(=O)(S-R)3、P(=S)(S-R)3、P(NR)(S-R)3、Y-P(=O)(S-R)2、Y-P(=S)(S-R)2、Y-P(NR)(S-R)2、Y2P(=O)-S-R、Y2P(=S)-S-RまたはY2P(NR)-S-R、但し、この場合、R、Y、Z、X4、X5、X6、X7、X8、X9およびtは、式(I)中の記載と同じ意味を有し、sは、1または2であるものとし、から選択される少なくとも1つの化合物と反応させることを特徴とする、請求項1記載の有機珪素化合物の製造法。
【請求項4】
請求項1記載の有機珪素化合物の製造法において、一般式(IV)
Q(−SH) (IV)
〔式中、Qは、式(I)中の記載と同じ意味を有する〕の化合物を、一般式(V)
CX12=CX2−G1−Si(O−CX12−CX133N (V)
〔式中、X1、X2およびX3は、式(I)中の記載と同じ意味を有し、但し、この場合、−CX12−CHX2−G1またはHCX12−CX2(−)−G1は、Gである〕で示される、少なくとも1個の二重結合(=)を含有する有機珪素化合物に付加することを特徴とする、請求項1記載の有機珪素化合物の製造法。
【請求項5】
請求項1記載の有機珪素化合物の製造法において、一般式(VI)
Q(−S−X10) (VI)
〔式中、Qは、式(I)中の記載と同じ意味を有し、X10は、式(II)中の記載と同じ意味を有する〕で示される化合物を、一般式(VII)
ハロゲン−G−Si(O−CX12−CX133N (VII)
〔式中、X1、X2、X3およびGは、式(I)中の記載と同じ意味を有する〕で示される化合物と反応させることを特徴とする、請求項1記載の有機珪素化合物の製造法。
【請求項6】
請求項1記載の有機珪素化合物の製造法において、一般式VIII〜XI
Q-[S-G-Si(アルコキシ)3] (VIII)
(アルコキシ)3Si-G-S-C(=O)-Z-C(=O)-S-G-Si(アルコキシ)3 (IX)
(アルコキシ)3Si-G-S-C(=S)-Z-C(=S)-S-G-Si(アルコキシ)3 (X)
(アルコキシ)3Si-G-S-C(=NR)-Z-C(=NR)-S-G-Si(アルコキシ)3 (XI)
〔上記式中、G、QおよびZは、式(I)中の記載と同じ意味を有し、アルコキシは、互いに無関係に(C1〜C24)−アルコキシである〕で示される少なくとも1つのシランを一般式XII
(HO−CX12−CX13−)3N (XII)
〔式中、X1、X2およびX3は、式(I)中の記載と同じ意味を有する〕で示される化合物と(アルコキシ)−Hの分離下に反応させ、(アルコキシ)−Hを反応混合物と分離させることを特徴とする、請求項1記載の有機珪素化合物の製造法。
【請求項7】
ゴム混合物において、該ゴム混合物がゴム、充填剤、場合によっては他のゴム助剤、ならびに請求項1または2記載の少なくとも1つの有機珪素化合物を含有することを特徴とするゴム混合物。
【請求項8】
成形体を製造するための請求項7記載のゴム混合物の使用。
【請求項9】
空気タイヤ、タイヤ走行面、ゴム含有タイヤ成分、ケーブル外被、ホース、駆動ベルト、ベルトコンベヤー、ローラー被覆、タイヤ、靴底、パッキンリングおよび緩衝要素を製造するための請求項7記載のゴム混合物の使用。

【公開番号】特開2007−51146(P2007−51146A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−222536(P2006−222536)
【出願日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(501073862)デグサ アクチエンゲゼルシャフト (837)
【氏名又は名称原語表記】Degussa AG
【住所又は居所原語表記】Bennigsenplatz 1, D−40474 Duesseldorf, Germany
【Fターム(参考)】