説明

有機電気発光表示装置

【課題】 有機電気発光素子に駆動電流をより効率的に提供するための有機電気発光表示装置が開示される。
【解決手段】 有機電気発光表示装置の第1印刷回路基板200は表示パネル100に第1駆動信号及び所定電圧を提供し、第2印刷回路基板300は表示パネル100に第2駆動信号を提供し、第1信号伝達部材230は第1印刷回路基板200と表示パネル100とを電気的に連結し、第2信号伝達部材330は第2印刷回路基板300と表示パネル100とを電気的に連結し、電圧伝達部材400は第1信号伝達部材230の間に、少なくとも一つ以上が形成され、表示パネル100に所定電圧を提供する。したがって、より多い量の電圧を表示パネル100に安定的に提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電気発光表示装置に関し、より詳細には有機電気発光素子に駆動電流をより効率的に提供するための有機電気発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、有機電気発光(Electro Luminescent:EL)表示装置は、蛍光性有機化合物に駆動電流を印加することによって発光させる表示装置であって、N×M個の有機発光セルを駆動して画像を表現する。ここで、前記有機発光セルは、陽極層、有機薄膜層及び陰極層の構造を有する有機電気発光ダイオード及び前記有機電気発光ダイオードに前記駆動電流を印加するためのスイッチング素子で構成される。
【0003】
ここで、前記有機電気発光表示装置は、前記有機電界発光セルが形成された表示パネル、前記表示パネルにゲート信号及び共通電圧(Vcom)を印加するゲート駆動部及び前記表示パネルにデータ信号及び電源電圧(Vdd)を印加するデータ駆動部を含む。
【0004】
前記ゲート駆動部は、ゲート駆動チップ及びゲート印刷回路基板で構成され、前記データ駆動部は、データ駆動チップ及びデータ印刷回路基板で構成される。ここで、前記ゲート印刷回路基板と前記表示パネルはゲート側TCPを通じて電気的に連結され、前記データ印刷回路基板と前記表示パネルはデータ側TCPを通じて電気的に連結される。
【0005】
また、前記共通電圧は、前記ゲート側TCP上にパターニングされて形成された二つの電圧提供ラインを通じて前記表示パネルに提供され、前記電源電圧は、前記データ側TCP上にパターニングされて形成された二つの電圧提供ラインを通じて前記表示パネルに提供される。
【0006】
一方、有機電気発光表示装置は、サイズが増加することによってより多い量の共通電圧及び電源電圧を必要とする。
【0007】
したがって、前記ゲート側TCP及びゲート側TCP上に形成された狭い幅の電圧提供ラインを通じて、表示パネルに提供しうる共通電圧及び電源電圧は、限界があり、多い量の共通電圧及び電源電圧を表示パネルに提供できない問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、有機電気発光素子に多量の駆動電流を効果的に提供するための有機電気発光表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するための本発明の第1特徴による有機電気発光表示装置の表示パネルは、表示領域及び前記表示領域を囲む第1乃至第4周辺領域で構成され、有機電気発光素子によって画像を表示し、第1印刷回路基板は第1周辺領域に対応するように配置され、前記表示パネルに第1駆動信号及び所定電圧を提供し、第2印刷回路基板は前記第2周辺領域に対応するように配置され、前記表示パネルに第2駆動信号を提供し、複数の第1信号伝達部材は、前記第1印刷回路基板と前記表示パネルを電気的に連結させ、所定間隔に配列され、複数の第2信号伝達部材は、前記第2印刷回路基板と前記表示パネルを電気的に連結させ、所定間隔に配列され、第1電圧伝達部材は、少なくとも前記第1信号伝達部材の間に少なくとも一つ以上形成され、前記表示パネルに前記所定電圧を提供する。
【0010】
本発明の第2特徴による有機電気発光表示装置の表示パネルは、表示領域及び前記表示領域を囲む第1周辺領域乃至第4周辺領域で構成され、有機電気発光素子によって画像を表示し、第1印刷回路基板は、前記第1周辺領域に対応するように配置されて前記表示パネルに第1駆動信号を提供し、第1電圧伝達部材は前記第1周辺領域に対向する第3周辺領域又は前記第2周辺領域に対向し、第3周辺領域と前記第1周辺領域を連結する前記第4周辺領域に形成され、前記表示パネルに所定電圧を提供する。
【0011】
本発明の他の実施例によると、有機電気発光表示装置は、表示パネル、前記表示パネルに駆動信号を伝送する信号伝送部材、及び前記信号伝送部材と分離し、電圧のみを前記表示パネルに伝送する電圧伝送部材を含む。
【発明の効果】
【0012】
このような有機電気発光表示装置によると、信号伝達部材の間に形成される電圧伝達部材又は第3周辺領域又は第4周辺領域に形成される電圧伝達部材によって表示パネルにより多い量の電圧を一度に安定的に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の望ましい実施例による有機電気発光表示装置を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施例による有機電気発光表示装置の構成を概略的に示した平面図である。
【0015】
図1に示したように、本発明の一実施例による有機電気発光表示装置は、画像を表示する表示パネル100、前記画像を表示するためのデータ信号及び電源電圧(Vdd)を表示パネル100に提供するデータ駆動部200(駆動部)、前記画像を表示するためのゲート信号及び共通電圧(Vcom)を表示パネル100に提供するゲート駆動部300(駆動部)、電源電圧(Vdd)を表示パネル100に提供する第1可撓性印刷回路基板(Flexible Printed Circuit)400及び共通電圧(Vcom)を表示パネル100に提供する第2可撓性印刷回路基板500を含む。ここで、複数の可撓性回路基板400、500をデータ駆動部200及びゲート駆動部300とそれぞれ連結することもできる。
【0016】
前記表示パネル100は、前記画像が表示される表示領域(DA)及び表示領域(DA)を外郭で囲む第1周辺領域(PA1)、第2周辺領域(PA2)、第3周辺領域(PA3)、及び第4周辺領域(PA4)で構成される。
【0017】
前記表示領域(DA)には、第1方向に延び、前記第1方向に直交する第2方向に互いに一定間隔に離隔され配列される複数のデータライン(DL)及び前記第2方向に延び、前記第1方向に互いに一定間隔に離隔され配列される複数のゲートライン(GL)が形成される。前記複数のデータライン(DL)及び前記複数のゲートライン(GL)のうち、隣接する二つのデータラインとゲートラインによってマトリクス形態で画素領域が定義される。
【0018】
前記画素領域には、有機電気発光素子が形成される。即ち、前記画素領域には、前記ゲートライン(GL)を通じて印加されるゲート信号によってスイッチング動作される第1TFT110(スイッチング素子)、第1TFT110と電源電圧(Vdd)ラインとの間に形成されるストレージキャパシタ(Cst)、印加される駆動電流に相応する光を発生させる有機電気発光(Electro Luminescent)ダイオード120(以下、有機ELダイオードと称する)、及び電源電圧(Vdd)ラインとストレージキャパシタ(Cst)との間に形成され、有機ELダイオード120に印加される駆動電流を調節する第2TFT130(電流制御素子)を含む。ここで、前記有機ELダイオード120のカソード電極に共通電圧(Vcom)が提供される。
【0019】
ここで、第2TFT130は、第1TFT110がスイッチング動作されることによって、一つのデータライン(DL)を通じて入力されるデータ信号によってターンオンされ、有機ELダイオード120に駆動電流を印加する。また、有機ELダイオード120は、第2TFT130によって印加される駆動電流に相応する光を発生させる。
【0020】
ここで、有機ELダイオード120の発光原理は下記のようである。即ち、有機ELダイオード120に順方向の電流が印加されると、正孔を供給する陽極と電子を供給する陰極との間の発光層に前記電子と正孔が移動するようになり、これらキャリアは互いに結合して所定のエネルギー差に相応する光を放出する。
【0021】
前記第1TFT110は、スイッチング動作を遂行し、第2TFT130は、電流制御動作を行う。ここで、第1TFT110及び第2TFT130は、NMOSトランジスタ又はPMOSトランジスタとして形成することができる。NMOSトランジスタの電子密度は正孔密度より高く、PMOSトランジスタの正孔密度より高い。
【0022】
図2は、図1に示した有機電気発光表示素子の断面図である。
【0023】
図2を参照すると、第1TFT110は、第1ゲート電極111、第1半導体パターン(C1)、第1エッチング阻止パターン(etch stop pattern)112、第1ソース電極113及び第1ドレイン電極114で構成される。
【0024】
前記第1半導体パターン(C1)は、第1ゲート電極111の上面に配置され、絶縁物質からなる絶縁層140によって第1ゲート電極111と絶縁される。絶縁層140は、第1TFTの第1ゲート電極111、第2TFTの第2ゲート電極131、及びストレージキャパシタ(Cst)の第1電極150上に塗布される。また、第1半導体パターン(C1)は、第1アモルファスシリコンパターン115、第1nアモルファスシリコンパターン116、及び第2nアモルファスシリコンパターン117で構成される。
【0025】
ここで、第1アモルファスシリコンパターン115は、アモルファスシリコン薄膜をパターニングして形成される。また、第1nアモルファスシリコンパターン116、及び第2nアモルファスシリコンパターン117は、導電性不順物であるドーパントが注入されたnアモルファスシリコン薄膜をパターニングして形成される。
【0026】
前記第1エッチング阻止パターン112は、第1アモルファスシリコンパターン115、第1nアモルファスシリコンパターン116及び第2nアモルファスシリコンパターン117との間に介在される。即ち、第1エッチング阻止パターン112の端部は、第1nアモルファスシリコンパターン116及び第2nアモルファスシリコンパターン117と第1アモルファスシリコンパターン115との間に配置される。第1nアモルファスシリコンパターン116及び第2nアモルファスシリコンパターン117は、第1エッチング阻止パターン112の端部を除いた領域に形成される。また、第1エッチング阻止パターン112は、第1nアモルファスシリコンパターン116及び第2nアモルファスシリコンパターン117が形成される過程にて、第1アモルファスシリコンパターン115がエッチング又は損傷しないようにする。
【0027】
一方、第2TFT130は、第2ゲート電極131、第2半導体パターン(C2)、第2エッチング阻止パターン132、第2ソース電極133、及び第2ドレイン電極134で構成される。前記第2ゲート電極131は、第1TFT110の第1ドレイン電極114に電気的に連結される。
【0028】
前記第2半導体パターン(C2)は、第2ゲート電極131の上面に配置され、絶縁層140によって第2ゲート電極131と絶縁される。また、第2半導体パターン(C2)は第2アモルファスシリコンパターン135、第3nアモルファスシリコンパターン136及び第4nアモルファスシリコンパターン137で構成される。
【0029】
ここで、第2アモルファスシリコンパターン135は、アモルファスシリコン薄膜をパターニングして形成される。本実施例で、第2アモルファスシリコンパターン135は、第1アモルファスシリコンパターン115と同じ層から形成される。前記第3nアモルファスシリコンパターン136及び第4nアモルファスシリコンパターン137は、導電性不純物であるドーパントが注入されたnアモルファスシリコン薄膜をパターニングして形成される。第3nアモルファスシリコンパターン136及び前記第4nアモルファスシリコンパターン137は、第1nアモルファスシリコンパターン116及び第2nアモルファスシリコンパターン117と同じ層から形成される。
【0030】
第2エッチング阻止パターン132は、第2アモルファスシリコンパターン135と第3nアモルファスシリコンパターン136及び第4nアモルファスシリコンパターン137との間に介在される。即ち、第2エッチング阻止パターン132の端部は、第3nアモルファスシリコンパターン136及び第4nアモルファスシリコンパターン137と第2アモルファスシリコンパターン135との間に配置される。また、第2エッチング阻止パターン132は、第3nアモルファスシリコンパターン136及び第4nアモルファスシリコンパターン137が形成される過程にて第2アモルファスシリコンパターン135がエッチング又は損傷しないようにする。
【0031】
ストレージキャパシタ(Cst)は、第2ゲート電極131の一部である第1電極150、電源電圧ラインの一部である第2電極151、及び第1電極150と第2電極151との間に位置する絶縁層140で構成される。
【0032】
また、有機ELダイオード120は、連結電極121、アノード電極122、有機発光層123、及びカソード電極124で構成される。未説明の参照符号160は、第1層間絶縁膜であり、170は第2層間絶縁膜である。第1層間絶縁膜160は、第1TFT110、第2TFT130、及びストレージキャパシタ(Cst)の露出した表面をカバーする。第2層間絶縁膜170は、連結電極121、アノード電極122、及び第1層間絶縁膜160の露出した表面をカバーする。
【0033】
前記連結電極121は、第1ドレイン電極114のために第1層間絶縁膜160に形成された連結ホール、及び第2ゲート電極131のために第1層間絶縁膜160及び絶縁層140に形成された連結ホールを通じて第1TFT110のドレイン電極114と第2TFT130の第2ゲート電極131を連結する。ここで、連結電極121は、アノード電極122を形成する物質と同一物質で形成することが望ましい。
【0034】
前記アノード電極122は、第2TFT130の第2ドレイン電極134に連結され、電源電圧ラインから供給された駆動電流が印加される。アノード電極122は、第2ドレイン電極134のために、第1層間絶縁膜160に形成された連結ホールを通じて第2ドレイン電極134に連結される。また、アノード電極122は透明でありながら導電性であるインジウムスズ酸化物又はインジウム亜鉛酸化物などからなる。
【0035】
前記有機発光層123は、赤色有機発光物質、緑色有機発光物質、及び青色有機発光物質よりいずれか一つで構成される。ここで、有機発光層123は、アノード電極122とカソード電極124との間に配置される。有機発光層123は、第2層間絶縁膜170に形成された連結ホールを通じてアノード電極122と連結される。
【0036】
カソード電極124は、第2層間絶縁膜170及び有機発光層123上に形成される。一方、カソード電極は、アノード電極122と向い合い、望ましくは、抵抗が非常に低いアルミニウム及びアルミニウム合金のような金属薄膜からなる。
【0037】
また、カソード電極124とアノード電極122との間には、電子注入層、電子輸送層、正孔注入層を更に含むことができる。
【0038】
再び図1を参照すると、データ駆動部200は、複数のデータ駆動チップ210及びデータ印刷回路基板220で構成される。前記データ印刷回路基板220は、データ側テープキャリアパッケージ(TCP)230、すなわち、信号伝達部材によって表示パネル100と電気的に連結される。各データ駆動チップ210は、データTCP230上に形成することができる。
【0039】
前記データ側TCP230は、複数が所定間隔を有するように表示パネル100の第1周辺領域(PA1)に一端が付着され、データ印刷回路基板220に他端が付着される。前記データ側TCP230は、データ信号伝送用フィルムとして、異方性導電フィルム(ACF)によって一端及び他端が表示パネル100及びデータ印刷回路基板220にそれぞれ付着される。ここで、複数のデータ駆動チップ210はデータ側TCP230上に実装される。
【0040】
また、データ側TCP230には、データ印刷回路基板220から印加される電源電圧(Vdd)を表示パネル100に提供するための電源電圧提供ライン240がパターニングされて形成される。電源電圧提供ライン240は、ACFに向い合うデータTCP230の表面に配置され、ACFを通じて電源電圧提供ライン240を表示パネル100に連結する。
【0041】
前記第1可撓性印刷回路基板400(電圧伝達部材)は、データ側TCP230の間に形成される。即ち、第1可撓性印刷回路基板400は、データ側TCP230の間で一端が第1周辺領域(PA1)に付着され、他端がデータ印刷回路基板220に付着される。前記第1可撓性印刷回路基板400は、異方性導電フィルム(ACF)によって表示パネル100及びデータ印刷回路基板220に一端及び他端がそれぞれ付着される。
【0042】
異方性導電フィルム(ACF)は、レジン及びレジン内に配置された複数の導電性ボールを含み、導電性ボールによって伝導性を有する。
【0043】
ここで、第1可撓性印刷回路基板400には、データ印刷回路基板220から印加される電源電圧(Vdd)を表示パネル100に提供するための複数の電源電圧提供ライン(図示せず)が形成される。一方、第1可撓性印刷回路基板400には、電源電圧(Vdd)を表示パネル100に提供するための広い幅を有する一つの電源電圧提供ラインが形成される。
【0044】
したがって、本発明は、第1可撓性印刷回路基板400によってデータ側TCP230のみを通じて提供していた既存のものに比べて、より多い量の電源電圧を表示パネル100に提供することができる。ここで、データ側TCP230及び第1可撓性印刷回路基板400を通じて表示パネル100に提供された電源電圧(Vdd)は、図2に示した第2TFT130のソース電極133に提供される。
【0045】
一方、ゲート駆動部300は、複数のゲート駆動チップ310及びゲート印刷回路基板320で構成される。前記ゲート印刷回路基板320は、ゲート側TCP330(信号伝達部材)によって表示パネル100と電気的に連結される。各ゲート駆動チップ310は、ゲートTCP330上に配置することができる。
【0046】
前記ゲート側TCP330は、複数が所定間隔を有するように表示パネル100の第2周辺領域(PA2)に一端が付着され、ゲート印刷回路基板320に他端が付着される。前記ゲート側TCP330は、ゲート信号伝送用フィルムとして、異方性導電フィルムによって一端及び他端が表示パネル100及びゲート印刷回路基板320にそれぞれ付着される。ここで、複数のゲート駆動チップ310はゲート側TCP330上に実装される。
【0047】
また、ゲートTCP330上には、ゲート印刷回路基板320から印加される共通電圧(Vcom)を表示パネル100に提供するための共通電圧提供ライン340がパターニングされて形成される。
【0048】
前記第2可撓性印刷回路基板500(電圧伝達部材)は、ゲートTCP330の間に形成される。即ち、第2可撓性印刷回路基板500は、ゲート側TCP330の間で一端が第2周辺領域(PA2)に付着され、他端がゲート印刷回路基板320に付着される。前記第2可撓性印刷回路基板500は、異方性導電フィルムによって表示パネル100及びゲート印刷回路基板320に一端及び他端がそれぞれ付着される。
【0049】
ここで、第2可撓性印刷回路基板500には、ゲート印刷回路基板320から印加される共通電圧(Vcom)を表示パネル100に提供するための複数の共通電圧提供ライン(図示せず)が形成される。一方、第2可撓性印刷回路基板500には、共通電圧(Vcom)を表示パネル100に提供するための広い幅を有する一つの共通電圧提供ラインが形成される。
【0050】
したがって、本発明は、第2可撓性印刷回路基板500によってゲート側TCP330のみを通じて共通電圧を提供していた既存のものに比べて、より多い量の共通電圧を表示パネル100に提供することができる。ここで、共通電圧(Vcom)は、有機ELダイオード120(図2に図示)のカソード電極124に提供される。
【0051】
ここで、第1可撓性印刷回路基板400及び第2可撓性印刷回路基板500は、TCPより導電性が高く多い量の電流を流すことができるという特性を有する。即ち、第1可撓性印刷回路基板400及び第2可撓性印刷回路基板500がTCP230、330に連結されると、表示パネル100に更に多い電流を供給することができる。
【0052】
図3は、図1に示したI−I’に沿って見た断面図である。
【0053】
図3に示したように、表示パネル100の第1周辺領域(DA1)には電源電圧電極パッド260が形成される。電源電圧電極パッド260は、第1可撓性回路基板400に対応して配置され、データTCP230上の電源電圧提供ライン240に連結することもできる。ここで、複数の電源電圧電極パッド260を周辺領域(PA1)に配置することもできる。前記電源電圧電極パッド260の上部にはパッド保護層250が形成される。ここで、パッド保護層250は電源電圧電極パッド260の上部の第1層間絶縁膜160及び第2層間絶縁膜170が除去されて形成された第1コンタクトホール280を通じて電源電圧電極パッド260と電気的に連結される。
【0054】
前記電源電圧電極パッド260は、図1に示した電源電圧ラインに連結され、前記電源電圧ラインの形成時、同じ物質で形成される。また、前記電源電圧ラインは、第2TFT130のソース電極133の形成時、同一物質で形成することができる。したがって、電源電圧電極パッド260は、第2TFT130の第2ソース電極133を形成するための金属物質によって同一工程で形成することができる。一方、電源電圧電極パッド260は、第2TFT130の第2ソース電極133だけでなく、第2ゲート電極131又は第2ドレイン電極134を形成するための金属物質によって同一工程で形成することもできる。
【0055】
前記パッド保護層250は、図2に示した有機ELダイオード120のアノード電極122を形成するためのITO又はIZOによって同一工程にて形成される。
【0056】
前記未説明の符号140は、ゲート絶縁膜である。ゲート絶縁膜140は、第1ゲート電極111及び第2ゲート電極131上に配置され、第1ゲート電極111及び第2ゲート電極131を絶縁する。
【0057】
一方、第1可撓性印刷回路基板400は、第1ベースフィルム410及び電源電圧提供ライン420で形成される。ここで、第1可撓性印刷回路基板400は、下部に形成される異方性導電フィルム600によって電源電圧電極パッド260と電気的に連結される。
【0058】
即ち、異方性導電フィルム600の導電ボール610によって第1可撓性印刷回路基板400の電源電圧提供ライン420とパッド保護層250が電気的に連結されることによって電源電圧提供ライン420と電源電圧電極パッド260が電気的に連結される。
【0059】
したがって、データ印刷回路基板220から提供された電源電圧(Vdd)は第1可撓性印刷回路基板400を通じてパッド保護層250に印加され、パッド保護層250に印加された電源電圧基板400を通じてパッド保護層250に印加された電源電圧(Vdd)は電源電圧電極パッド260に印加され、パッド保護層250に印加された電源電圧(Vdd)は電源電圧電極パッド260に印加された後、前記電源電圧ラインを経て第2TFT130のソース電極133に提供される。電源電圧(Vdd)は類似の方法で電源電圧提供ライン240に印加することができる。
【0060】
図4は、図1に示した表示パネルの第2周辺領域のレイアウト図であり、図5は、図4に示したII−II’に沿って見た断面図である。
【0061】
図4及び図5を参照すると、表示パネル100の第2周辺領域(PA2)には複数の共通電極パッド550が形成される。ここで、共通電極パッド550は、共通電極パッド550の第1側に隣接して配置された第2コンタクトホール560a、第3コンタクトホール560b、第4コンタクトホール560c、及び第5コンタクトホール560dをそれぞれ通じてカソード電極124と電気的に連結される。
【0062】
前記共通電極パッド550は、第2に示した第1TFT110及び第2TFT130のゲート電極形成のための金属物質によって同一工程で形成される。
【0063】
その後、共通電極パッド550の上部の絶縁層140、第1層間絶縁膜160及び第2層間絶縁膜170の一部分が除去され、共通電極パッド550の一端を露出させる第2乃至第5コンタクトホール560a、560b、560c、560dが形成される。前記共通電極パッド550の一端上部にカソード電極124が形成される。前記カソード電極124は第2乃至第5コンタクトホール560a、560b、560c、560dを通じて共通電極パッド550と電気的に連結される。
【0064】
また、共通電極パッド550の他端上部の絶縁層140、第1層間絶縁膜160及び第2層間絶縁膜170が除去され、共通電極パッド550の他端を露出させる第6コンタクトホール570が形成される。共通電極パッド550の第2端部は第2可撓性回路基板500及びゲートTCP330の下部に配置することができる。即ち、第2可撓性回路基板500及びゲートTCP330の側部は、共通電極パッド550の第2端部と重なる。ここで、共通電極パッド550の他端の上部には共通電極パッド保護層580が形成される。前記共通電極パッド保護層580は図2に示した有機ELダイオード120のアノード電極122を形成するためのITO又はIZOによって同一工程にて形成される。
【0065】
一方、第2可撓性印刷回路基板500は、第2ベースフィルム510及び共通電圧提供ライン520で構成される。前記第2可撓性印刷回路基板500は、下部に形成される異方性導電フィルム590によって共通電極パッド550の他端と電気的に連結される。
【0066】
即ち、異方性導電フィルム590によって第2可撓性印刷回路基板500の共通電圧提供ライン520と共通電極パッド保護層580が電気的に連結されることによって第2可撓性印刷回路基板500と共通電極パッド550の他端が電気的に連結される。
【0067】
したがって、ゲート印刷回路基板320から提供された共通電圧(Vcom)は、第2可撓性印刷回路基板500を通じて共通電極パッド550の他端に印加され、共通電極パッド550の他端に印加された共通電圧(Vcom)は、共通電極パッド550の一端に連結されたカソード電極124に提供される。また、共通電圧(Vcom)は、ゲートPCB320からゲートTCP330の共通電圧提供ライン340を通じて表示パネル100に印加される。
【0068】
前記第6コンタクトホール570及び共通電極パッド保護層580は、ゲート側TCP330及び第2可撓性印刷回路基板500の共通電圧提供ラインと共通電極パッド550とを電気的に連結するために複数形成される。
【0069】
前述したように、本発明による有機電気発光表示装置は、データ側TCPの間に形成された第1可撓性印刷回路基板によってより多い量の電源電圧を安定的に表示パネルに提供することができる。
【0070】
また、本発明による有機電気発光表示装置は、ゲート側TCPの間に形成された第2可撓性印刷回路基板によってより多い量の共通電圧を安定的に表示パネルに提供することができる。
【0071】
前記では、共通電極パッド550が第1TFT110又は第2TFT130のゲート電極の形成時に形成される場合を例として上げたが、ドレイン電極及びソース電極を形成する金属物質によって同じ工程にて形成することができる。
【0072】
図6は、本発明の他の実施例による有機電気発光表示装置を概略的に示した平面図である。
【0073】
図6に示したように、本発明の他の実施例による有機電気発光表示装置は、表示パネル100、データ駆動部200、ゲート駆動部300、第1電圧提供印刷回路基板700及び第2電圧提供印刷回路基板800を含む。
【0074】
ここで、表示パネル100は、有機電気発光素子によって画像を表示する表示領域(DA)、表示領域(DA)を外郭で囲む第1乃至第4周辺領域(PA1、PA2、PA3、PA4)で構成される。
【0075】
前記表示パネル100、データ駆動部200及びゲート駆動部300は本発明の一実施例と同じ構成を有するので、同じ番号を付与し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0076】
一方、第1電圧提供印刷回路基板700は、表示パネル100の第3周辺領域(PA3)に隣接するように形成され、第3周辺領域(PA3)を通じて表示パネル100に電源電圧(Vdd)を提供する。ここで、第1電圧提供印刷回路基板700は、第1可撓性印刷回路基板710によって表示パネル100と電気的に連結される。
【0077】
前記第1可撓性印刷回路基板710は、一端が第3周辺領域(PA3)に付着され、他端が第1電圧提供印刷回路基板700に付着される。したがって、第1可撓性印刷回路基板710は、第1電圧提供印刷回路基板700から印加される電源電圧(Vdd)を表示パネル100に提供する。
【0078】
また、第1可撓性印刷回路基板710は、第3周辺領域(PA3)に対応する表示領域(DA)の一辺と同一或いは少し大きい形成長さを有する。ここで、第1可撓性印刷回路基板710には複数の電源電圧提供ラインが形成されたり、或いは第1可撓性印刷回路基板710には広い幅を有する一つの電源電圧提供ラインが形成される。したがって、第1可撓性印刷回路基板710によってより多い量の電源電圧(Vdd)を一度に表示パネル100に提供することができる。
【0079】
一方、第2電圧提供印刷回路基板800は、表示パネル100の第4周辺領域(PA4)に隣接するように形成され、第4周辺領域(PA4)を通じて表示パネル100に共通電圧を提供する。ここで、第2電圧提供印刷回路基板800は、第2可撓性印刷回路基板810によって表示パネル100と電気的に連結される。
【0080】
前記第2可撓性印刷回路基板810は、一端が第4周辺領域(PA4)に付着され、他端が第2電圧提供印刷回路基板800に付着される。したがって、第2可撓性印刷回路基板810は、第2電圧提供印刷回路基板800から印加される共通電圧(Vcom)を表示パネル100に提供する。
【0081】
また、第2可撓性印刷回路基板810は、第4周辺領域(PA4)に対応する表示領域(DA)の一辺と同一或いは少し大きい形成長さを有する。ここで、第2可撓性印刷回路基板810には、複数の共通電圧提供ラインが形成されたり、或いは広い幅を有する一つの共通電圧提供ラインが形成される。したがって、第2可撓性印刷回路基板810によってより多い量の共通電圧(Vcom)を一度に表示パネル100に提供することができる。
【0082】
図7は、図6に示した第3周辺領域及び第4周辺領域を示したレイアウト図である。
【0083】
図7を参照すると、表示パネル100の第3周辺領域(PA3)には、第1可撓性印刷回路基板710から提供された電源電圧(Vdd)を図2の第2TFT130のソース電極133に提供するための電源電圧電極パッド250が形成される。ここで、電源電圧電極パッド250は、第2TFT130のソース電極133に電源電圧(Vdd)を供給する電源電圧ラインと電気的に連結される。
【0084】
また、電源電圧電極パッド250は、有機電気発光素子120のアノード電極122の形成時、隣接する電源電圧ラインが互いに電気的に連結する金属ラインと電気的に連結する。したがって、電源電圧電極パッド250を通じて供給された電源電圧(Vdd)が第2TFT130のソース電極133に全て提供される。
【0085】
前記第1可撓性印刷回路基板710と電源電圧電極パッド250は、異方性導電フィルム(図示せず)によって電気的に連結される。即ち、前記異方性導電フィルムは第1可撓性印刷回路基板710の下部に形成され、前記異方性導電フィルム内の導電ボールによって可撓性印刷回路基板710と電源電圧電極パッド250は電気的に連結される。
【0086】
したがって、第1可撓性印刷回路基板710と電源電圧電極パッド250が電気的に連結されることによって第1電圧提供印刷回路基板700から第1可撓性印刷回路基板710に印加された電源電圧(Vdd)が電源電圧電極パッド250に提供された後、電源電圧ラインを通じて第2TFT130のソース電極133に提供される。
【0087】
また、表示パネル100の第4周辺領域(PA4)には、第2可撓性印刷回路基板810から提供された共通電圧(Vcom)を有機ELダイオード120のカソード電極124に提供するための共通電極パッド850が形成される。ここで、共通電極パッド850は、コンタクトホール860を通じてカソード電極124と電気的に連結される。
【0088】
前記コンタクトホール860は、第4周辺領域(PA4)に対応するカソード電極124の一辺とほぼ同一の形成長さを有する。即ち、カソード電極124と共通電極パッド850は、コンタクトホール860に比べて広い接触面積を有する。したがって、本発明は、カソード電極124と共通電極パッド850の接触面積が広くなることによってコンタクト抵抗が減少するので、より多い量の共通電圧をより安定的に表示パネル100に提供することができる。
【0089】
前記で表示パネル100の第3周辺領域(PA3)に形成される第1可撓性印刷回路基板710によって表示パネル100に電源電圧(Vdd)を提供する場合を例として挙げたが、第1可撓性印刷回路基板710によって表示パネル100に共通電圧(Vcom)を提供することができる。
【0090】
また、表示パネル100の第4周辺領域(PA4)に形成される第2可撓性印刷回路基板810によって表示パネル100に共通電圧(Vcom)を提供する場合を例として挙げたが、第2可撓性印刷回路基板810によって表示パネル100に電源電圧(Vdd)を提供することができる。
【0091】
前記カソード電極と共通電極パッドとの接触面積を広くする場合のみを例を挙げて説明したが、電源電圧電極パッドと第1可撓性印刷回路基板との接触面積を広くすることができるのは確かである。
【0092】
また、本発明の他の実施例は、第3周辺領域(PA3)及び第4周辺領域(PA4)に形成された第1可撓性印刷回路基板710及び第2可撓性印刷回路基板810の他にデータ側TCPとゲート側TCPとの間に形成され、表示パネルに電源電圧及び共通電圧を提供することができる別途の可撓性印刷回路基板を更に含むことができる。
【0093】
本発明では、第1可撓性印刷回路基板710及び第2可撓性印刷回路基板810が表示パネル100に電源電圧(Vdd)又は共通電圧(Vcom)を提供する場合を例として説明したが、第1可撓性印刷回路基板710が表示パネル100に電源電圧(Vdd)と共通電圧(Vcom)を同時に提供することができ、第2可撓性印刷回路基板810も表示パネル100に電源電圧(Vdd)と共通電圧(Vcom)を同時提供することもできる。
【0094】
図8は、本発明のまた他の実施例による有機電気発光表示装置を概略的に示した平面図である。
【0095】
図8に示したように、本発明の他の実施例による有機電気発光表示装置は、表示パネル100、データ駆動部900、ゲート駆動部1000、第1電圧提供印刷回路基板700、及び第2電圧提供印刷回路基板800を含む。
【0096】
ここで、第1電圧提供印刷回路基板700は、第1可撓性印刷回路基板710によって表示パネル100と電気的に連結される。また、第2電圧提供印刷回路基板800は、第2可撓性印刷回路基板810によって表示パネル100と電気的に連結される。
【0097】
前記第1電圧提供印刷回路基板700及び第2電圧提供印刷回路基板800と、第1可撓性印刷回路基板710及び第2可撓性印刷回路基板810は、図6及び図7に示した本発明の他の実施例と同一構成を有するので、同一番号を付与し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0098】
一方、表示パネル100は、有機電気発光素子によって画像を表示する表示領域(DA)、表示領域(DA)を外郭で囲む第1乃至第4周辺領域(PA1、PA2、PA3、PA4)で構成される。
【0099】
前記表示領域(DA)に対応する表示パネル上には、複数のデータライン(DL)及び複数のデータライン(DL)と交差する複数のゲートライン(GL)が形成される。前記複数のデータライン(DL)及び前記複数のゲートライン(GL)のうち、隣接する二つのデータラインとゲートラインによってマトリクス形態で画素領域が定義される。
【0100】
前記画素領域には、有機電気発光素子が形成される。前記有機電気発光素子は、第1TFT110、ストレージキャパシタ(Cst)、有機ELダイオード120、及び第2TFT130を含む。ここで、前記有機電気発光素子の発光原理は本発明の一実施例と同一であるので、これに対する説明は省略する。
【0101】
前記データ駆動部900は、データ駆動チップ910及びデータ印刷回路基板920で構成される。前記データ駆動チップ910は、第1周辺領域(PA1)に対応する表示パネル100上にチップ形態で実装される。また、データ印刷回路基板920は、異方性導電フィルム(ACF)によって一端が第1周辺領域(PA1)に隣接する表示パネル100の端部に付着される。前記データ駆動チップ910は、表示領域(DA)に形成された複数のデータライン(DL)と電気的に連結される。したがって、データ駆動チップ910は、データ印刷回路基板920から画像信号を受け、前記提供された画像信号に応答する画像を表示するための第1駆動信号を複数のデータライン(DL)に提供する。
【0102】
一方、ゲート駆動部1000は、第2周辺領域(PA2)に対応する表示パネル100上に第1TFT110及び第2TFT130の形成時、同一工程にて同一の物質で形成される。前記ゲート駆動部1000は、表示領域(DA)に形成された複数のゲートライン(GL)と電気的に連結される。したがって、ゲート駆動部1000は、前記画像を表示するための第2駆動信号を複数のゲートライン(GL)に出力する。
【0103】
本実施例で、データ駆動チップ910は、チップ形態で形成された場合を例として説明したが、ゲート駆動部1000と同様に、第1TFT110及び第2TFT130の形成時、同一工程にて同一物質で形成することができるのは確かである。
【0104】
前記本実施例によると、第1可撓性印刷回路基板710によってより多い量の電源電圧(Vdd)を一度に表示パネル100に提供することができる。また、第2可撓性印刷回路基板810によってより多い量の共通電圧(Vcom)を一度に表示パネルに提供することができる。
【0105】
また、本実施例では、第3周辺領域(PA3)及び第4周辺領域(PA4)を通じて電源電圧(Vdd)又は共通電圧(Vcom)を表示パネル100に提供する場合を例として挙げたが、図1のようにデータ駆動部200及びゲート駆動部300が形成された第1周辺領域(PA1)及び第2周辺領域(PA2)を通じても提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0106】
前述したように、本発明は、データ側TCPとゲート側TCPとの間に形成され、表示パネルに電源電圧及び共通電圧をそれぞれ提供する可撓性印刷回路基板を含む。また、本発明のデータ側TCPとゲート側TCPが形成されない周辺領域に付着され、表示パネルに電源電圧又は共通電圧を提供する可撓性印刷回路基板を含む。
【0107】
したがって、本発明はTCP以外の可撓性印刷回路基板によって電源電圧又は共通電圧を表示パネルに提供するので、有機電気発光素子により多い駆動電流を効果的に提供することができる。
【0108】
また、本発明は、可撓性印刷回路基板から共通電圧の入力を受ける電極パッドとカソード電極を電気的に接触させるためのコンタクトホールを大きく形成して、電極パッドとカソード電極の接触面積を増加させ、より多い量の駆動電流を提供することができる。
【0109】
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離脱することなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明の一実施例による有機電気発光表示装置の構成を概略的に示した平面図である。
【図2】図1に示した有機電気発光表示装置の断面図である。
【図3】図1に示したI−I’に沿って見た断面図である。
【図4】図1に示した表示パネルの第2周辺領域のレイアウト図である。
【図5】図4に示したII−II’に沿って見た断面図である。
【図6】本発明の他の実施例による有機電気発光表示装置を概略的に示した平面図である。
【図7】図6に示した第3周辺領域及び第4周辺領域を示したレイアウト図である。
【図8】本発明のまた他の実施例による有機電気発光表示装置を概略的に示した平面図である。
【符号の説明】
【0111】
100…表示パネル、
111…ゲート電極、
112…エッチング阻止パターン、
113…ソース電極、
114…ドレイン電極、
115、116、117、135、136、137…第1アモルファスシリコンパターン、
116…第1nアモルファスシリコンパターン、
117…第2nアモルファスシリコンパターン、
120…有機ELダイオード、
121…連結電極、
122…アノード電極、
123…有機発光層、
124…カソード電極、
131…ゲート電極、
132…エッチング阻止パターン、
133…ソース電極、
134…ドレイン電極、
140…ゲート絶縁膜、
150…第1電極、
151…第2電極、
160…層間絶縁膜、
170…層間絶縁膜、
200、900…データ駆動部、
210、910…データ駆動チップ、
220、920…データ印刷回路基板、
230…データ側TCP、
240…電源電圧提供ライン、
250…パッド保護層、
250…電源電圧電極パッド、
260…電源電圧電極パッド、
280、560a〜560d、570、860…コンタクトホール、
300、1000…ゲート駆動部、
310…ゲート駆動チップ、
320…ゲート印刷回路基板、
330…ゲート側TCP、
340…共通電圧提供ライン、
400、710…第1可撓性印刷回路基板、
410…ベースフィルム、
420…電源電圧提供ライン、
500、810…第2可撓性印刷回路基板、
510…ベースフィルム、
520…共通電圧提供ライン、
550、850…共通電極パッド、
580…共通電極パッド保護層、
590、600…異方性導電フィルム、
610…導電ボール、
700、800…電圧提供印刷回路基板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域及び前記表示領域を囲む複数の周辺領域で構成され、有機電気発光素子によって画像を表示する表示パネルと、
前記周辺領域のうち、一つに対応するように配置され、前記表示パネルに第1駆動信号及び所定電圧を提供する第1駆動部と、
前記第1駆動部と前記表示パネルを電気的に連結させ、前記第1駆動信号及び前記所定電圧を前記表示パネルに伝達する複数の第1信号伝達部材と、
前記第1駆動部から提供された前記所定電圧を前記表示パネルに伝達する少なくとも一つ以上の第1電圧伝達部材と、を含むことを特徴とする有機電気発光表示装置。
【請求項2】
前記所定電圧は、電源電圧又は共通電圧であることを特徴とする請求項1記載の有機電気発光表示装置。
【請求項3】
前記第1信号伝達部材は、ゲート信号伝送用フィルムであり、前記所定電圧は共通電圧であることを特徴とする請求項1記載の有機電気発光表示装置。
【請求項4】
前記第1信号伝達部材は、データ信号伝送用フィルムであり、前記所定電圧は電源電圧であることを特徴とする請求項1記載の有機電気発光表示装置。
【請求項5】
前記第1信号伝達部材は、前記所定電圧を前記表示パネルに伝達する電圧提供ラインを含むことを特徴とする請求項1記載の有機電気発光表示装置。
【請求項6】
前記複数の周辺領域は、第1周辺領域、第2周辺領域、第3周辺領域、及び第4周辺領域で構成され、前記第1駆動部は、前記第1周辺領域に対応するように配置され、
前記複数の第1信号伝達部材の一端は前記第1駆動部に付着され、前記一端に対向する他端は前記第1周辺領域に付着され、
前記第1電圧伝達部材は、前記第1信号伝達部材の間に形成されたことを特徴とする請求項1記載の有機電気発光表示装置。
【請求項7】
前記第2周辺領域に対応するように配置され、前記表示パネルに第2駆動信号を提供する第2駆動部と、
一端が前記第2駆動部に付着され、前記一端に対向する他端が前記第2周辺領域に付着され、前記第2駆動部と前記表示パネルを電気的に連結させる複数の第2信号伝達部材と、
前記表示パネルに前記所定の電圧を提供する第2電圧伝達部材と、を更に含むことを特徴とする請求項6記載の有機電気発光表示装置。
【請求項8】
前記第2電圧伝達部材は、隣接する第2信号伝達部材の間に配置されることを特徴とする請求項7記載の有機電気発光表示装置。
【請求項9】
前記有機電気発光素子は、
スイッチング素子と、
電流制御素子と、
前記スイッチング素子及び電流制御素子に連結されたストレージキャパシタと、
アノード電極、有機EL層、及び前記所定電圧の提供を受けるカソード電極で構成され、前記アノード電極が前記電流制御素子に連結された有機ELダイオードと、を含み、
前記カソード電極と前記第2電圧伝達部材は、前記第3周辺領域又は第4周辺領域に対応する前記表示領域の一辺と同一長さの接触面積を有することを特徴とする請求項7記載の有機電気発光表示装置。
【請求項10】
前記第1駆動部は、前記スイッチング素子と同一物質からなることを特徴とする請求項9記載の有機電気発光表示装置。
【請求項11】
前記第1電圧伝達部材は、可撓性印刷回路基板であることを特徴とする請求項1記載の有機電気発光表示装置。
【請求項12】
前記第1電圧伝達部材は、駆動信号を前記表示パネルに伝送しないことを特徴とする請求項1記載の有機電気発光表示装置。
【請求項13】
表示領域、及び前記表示領域を囲む複数の周辺領域で構成され、有機電気発光素子によって画像を表示する表示パネルと、
前記周辺領域のいずれか一つに対応するように形成され、前記表示パネルに第1駆動信号を提供する第1駆動部と、
前記周辺領域のうち、他の一つに形成され、前記表示パネルに所定電圧を提供する第1電圧伝達部材と、を含むことを特徴とする有機電気発光表示装置。
【請求項14】
前記所定電圧は、電源電圧であることを特徴とする請求項13記載の有機電気発光表示装置。
【請求項15】
前記第1電圧伝達部材が形成された前記他の一つの周辺領域に対応するように配置され、前記電源電圧を前記第1電圧伝達部材に提供する印刷回路基板を更に含むことを特徴とする請求項14記載の有機電気発光表示装置。
【請求項16】
前記所定電圧は、共通電圧であることを特徴とする請求項13記載の有機電気発光表示装置。
【請求項17】
前記第1電圧伝達部材が形成された前記他の一つの周辺領域に対応するように配置され、前記共通電圧を前記第1電圧伝達部材に提供する印刷回路基板を更に含むことを特徴とする請求項16記載の有機電気発光表示装置。
【請求項18】
前記第1電圧伝達部材は、可撓性印刷回路基板であることを特徴とする請求項13記載の有機電気発光表示装置。
【請求項19】
前記複数の周辺領域は、第1周辺領域、第2周辺領域、前記第1周辺領域に対向する第3周辺領域及び前記第2周辺領域に対向する第4周辺領域で構成され、
前記第1駆動部は、前記第1周辺領域に対応するように形成され、
前記第1電圧伝達部材は、前記第3周辺領域又は前記第4周辺領域に形成されることを特徴とする請求項13記載の有機電気発光表示装置。
【請求項20】
前記有機電気発光素子は、
スイッチング素子と、
電流制御素子と、
前記スイッチング素子及び電流制御素子に連結されたストレージキャパシタと、
アノード電極、有機EL層、及び前記共通電圧の提供を受けるカソード電極で構成され、前記アノード電極が前記電流制御素子に連結された有機ELダイオードと、を含み、
前記カソード電極と前記第1電圧伝達部材は、前記第3周辺領域又は第4周辺領域に対応する前記表示領域の一辺と同一長さの接触面積を有することを特徴とする請求項19記載の有機電気発光表示装置。
【請求項21】
前記第1駆動部は、前記スイッチング素子及び前記電流制御素子と同じ物質からなることを特徴とする請求項20記載の有機電気発光表示装置。
【請求項22】
前記第2周辺領域に対応するように形成され、前記表示パネルに第2駆動信号を提供する第2駆動部と、
前記第1駆動部と前記表示パネルを電気的に連結させ、所定間隔に配列される複数の第1信号伝達部材と、
前記第2駆動部と前記表示パネルを電気的に連結させ、所定間隔に配列される複数の第2信号伝達部材と、
前記第1信号伝達部材また前記第2信号伝達部材の間に形成され、前記表示パネルに前記所定電圧を提供する少なくとも一つ以上の第2電圧伝達部材と、を更に含むことを特徴とする請求項19記載の有機電気発光表示装置。
【請求項23】
前記第1信号伝達部材又は第2信号伝達部材は、前記所定電圧を前記表示パネルに提供する電圧提供ラインを含むことを特徴とする請求項22記載の有機電気発光表示装置。
【請求項24】
第1電圧伝達部材は、駆動信号を前記表示パネルに伝達しないことを特徴とする請求項13記載の有機電気発光表示装置。
【請求項25】
表示領域及び前記表示領域を囲む第1乃至第4周辺領域で構成され、有機電気発光素子によって画像を表示する表示パネルと、
前記第1周辺領域に対応するように配置され、前記表示パネルに第1駆動信号及び第1電圧を提供する第1印刷回路基板と、
前記第2周辺領域に対応するように配置され、前記表示パネルに第2駆動信号及び第2電圧を提供する第2印刷回路基板と、
前記第1印刷回路基板と前記表示パネルを電気的に連結され、所定間隔に配列される複数の第1信号伝達部材と、
前記第2印刷回路基板と前記表示パネルを電気的に連結させ、所定間隔に配列される複数の第2信号伝達部材と、
前記第1信号伝達部材の間に形成され、前記表示パネルに前記第1電圧を提供する少なくとも一つ以上の第1電圧伝達部材と、
前記第2信号伝達部材の間に形成され、前記表示パネルに前記第2電圧を提供する少なくとも一つ以上の第2電圧伝達部材と、を含むことを特徴とする有機電気発光表示装置。
【請求項26】
前記第3周辺領域に形成され、前記表示パネルに前記第1電圧を提供する第3電圧伝達部材と、
前記第4周辺領域に形成され、前記表示パネルに前記第2電圧を提供する第4電圧伝達部材と、を更に含むことを特徴とする請求項25記載の有機電気発光表示装置。
【請求項27】
前記第1電圧伝達部材及び第2電圧伝達部材は、前記第1駆動信号及び第2駆動信号を前記表示パネルに伝達しないことを特徴とする請求項25記載の有機電気発光表示装置。
【請求項28】
表示パネルと、
駆動信号を前記表示パネルに伝達する信号伝達部材と、
前記信号伝達部材と分離され、電圧のみを前記表示パネルに伝達する電圧伝達部材と、を含むことを特徴とする有機電気発光表示装置。
【請求項29】
前記駆動信号は、ゲート信号及びデータ信号のうち、いずれか一つであり、前記電圧は、共通電圧及びソース電圧のうち、いずれか一つであることを特徴とする請求項28記載の有機発光表示装置。
【請求項30】
前記表示パネル内の表示領域、及び前記表示領域を囲む第1周辺領域、第2周辺領域、第3周辺領域、及び第4周辺領域を更に含み、前記信号伝達部材は前記周辺領域のうち、いずれか一つと連結され、前記電圧伝達部材は、残余周辺領域のうち、一つに連結されることを特徴とする請求項28記載の有機電気発光表示装置。
【請求項31】
前記電圧伝達部材の長さは、前記表示領域の長さと同じであることを特徴とする請求項30記載の有機電気発光表示装置。
【請求項32】
前記表示パネル内の表示領域、及び前記表示領域を囲む第1周辺領域、第2周辺領域、第3周辺領域、及び第4周辺領域を更に含み、前記信号伝達部材は、前記第1周辺領域に連結され、前記電圧伝達部材も前記第1周辺領域に連結されることを特徴とする請求項28記載の有機電気発光表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−39541(P2006−39541A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−196747(P2005−196747)
【出願日】平成17年7月5日(2005.7.5)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】