説明

木材乾燥装置

【課題】 柱や丸太などの木材にマイクロ波電力を照射して乾燥させる乾燥装置において、木材全体を均一乾燥することができる木材乾燥装置を提案すること。
【解決手段】 木材20にマイクロ波電力を照射するアプリケータ21は、天井壁21a、左右壁21b、底板壁21cからなる四辺形断面の長形箱状体として形成し、このアプリケータ21内のほぼ中央にローラーコンベア34を配設し、さらに、前記ローラーコンベア34のローラーの上方の左右壁21bにはマイクロ波電力の照射アンテナ26a〜26dを、前記ローラーコンベア34のローラーの下方の左右壁21bにはマイクロ波電力の照射アンテナ31a〜31dを各々設け、前記した上方の照射アンテナ26a〜26dは前記天井壁21aに向かって、下方の照射アンテナ31a〜31dは前記底板壁21cに向かってマイクロ波電力を照射させる構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木材にマイクロ波電力を照射し、柱や原木などの木材を乾燥させる木材乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
木材を乾燥させないで使用すると、割れが発生するなどの弊害が生じるため、一般的には乾燥させてから使用する。
乾燥には、木材を放置して乾燥させる自然乾燥の他に、木材を蒸気で加熱して乾燥する蒸気乾燥の方法がある。
自然乾燥は乾燥時間が長くなり、また、蒸気乾燥は木材の表面から加熱するため、内部との偏乾燥が生じ、短時間乾燥には有利であるが、柱や丸太のように肉厚のある木材の場合には割れが生じることがある。
【0003】
木材を丸太のままで内部から加熱し短時間乾燥が可能な装置としてマイクロ波電力を使用する乾燥装置が既に提案されている。
図6はこの種の木材乾燥装置の一例を示す簡略図で、この木材乾燥装置は、木材10を搬入するシールドケース11と、シールドケース11内の木材10にマイクロ波電力を照射する照射アンテナ12と、照射アンテナ12にマイクロ波電力を供給するマイクロ波電源13と、シールドケース11の底部に配設され、木材10を搬入、搬出する移動コンベア14とを備えている。
【0004】
シールドケース11は、複数のケースユニット15を直列に連結し、細長い筒状となっている。
ケースユニット15は、両端を開放した角筒状で、マイクロ波電力が漏れないように連結してシールドケース11を構成している。
シールドケース11は両端を開口して出入口16となっているが、木材10を入れてマイクロ波電力を照射している状態で、マイクロ波電力が外方に漏れないいようにするため、これら出入口16には開閉扉17が設けてある。
【0005】
照射アンテナ12とマイクロ波電源13は、各々のケースユニット15の上部に形成された電源室18に配設されている。
マイクロ波電源13はマグネトロンから出力されたマイクロ波電力を導波管19を介して照射アンテナ12に供給される。
また、照射アンテナ12は、シールドケース11内の木材10の移送方向に離して複数配設し、木材10の上から一定の間隔でマイクロ波電力を照射するように電源室18に下向きに開口されている。
【0006】
上記した木材乾燥装置は、複数の照射アンテナ12から照射されたマイクロ波電力が互いに干渉するが、移送コンベア14やシールドケース11内で反射、拡散されて木材10を照射し、木材10を乾燥させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第2808444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記した木材乾燥装置は、木材10の上部が、照射アンテナ12から照射されるマイクロ波電力に直接照射される他、シールドケース11を構成する金属壁や木材10を支持、移送する移送コンベア14などの反射波によって照射されて加熱乾燥される。
これに対し、木材10の裏側は、シールドケース11の底板金属壁の反射波と移送コンベア14の反射波だけが木材10に照射されて加熱乾燥される。
【0009】
このため、木材10の上部と下部の乾燥レベルが大きく異なる偏乾燥状態となる。
そこで、この木材乾燥装置では、移送コンベア13を動作させて木材10を前後に往復運動させる構成を採用しているが、しかし、この往復運動構成では上記した木材10の上部と下部の偏乾燥(加熱ムラ)の問題については解決することができない。
【0010】
一方、この木材乾燥装置は、ラッパ状に広がった構造の照射アンテナ12を備えており、マイクロ波電界を広げて放射することができて有利である。
つまり、この特性を用いれば、木材10の長さ方向にマイクロ波電界の指向性を一致させることができるから、加熱効率を上げることができる。

しかしながら、このような特徴を採用しても上記したところの木材10の上部と下部の偏乾燥の問題は解決することができない。
木材10の偏乾燥は、木材10の反りや割れなどに繋がる致命的な問題となる。
【0011】
なお、上記したようなラッパ状の照射アンテナ12は、他の照射アンテナから照射されたマイクロ波電力やアプリケータ壁面の反射波のうち、周波数の位相が一致するものを効率良く受信するため、極端な場合は、マイクロ波発生デバイスに反射波電力を戻すことがあり、このため、マイクロ波発生デバイスが故障することがある。
【0012】
本発明は、上記したような木材10の上部と下部の加熱ムラの問題を可能なるかぎり少なくして木材10全体を均一乾燥することができる木材乾燥装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記した目的を達成するため、本発明では第1の発明として、マイクロ波電力を木材に照射して乾燥させる木材乾燥装置において、木材を搬入してマイクロ波電力を照射するアプリケータには、木材を載せて移動するコンベアを備え、このコンベアは、アプリケータ内の上下方向の中央位置或いは中央位置から上方又は下方に幾分離した位置を木材の移動通路とするローラーコンベアによって構成し、
さらに、前記したローラーコンベアの上方と下方となる前記アプリケータの内面部所にはマイクロ波電力の照射アンテナを設け、これらの照射アンテナは、アプリケータの壁面に向かってマイクロ波電力を照射する構成としたことを特徴とする木材乾燥装置を提案する。
【0014】
第2の発明としては、第1の発明の木材乾燥装置において、前記アプリケータは、天井壁、左右壁、底板壁からなる四辺形断面の長形箱状体として形成し、このアプリケータ内の四辺形断面のほぼ中段に沿った長形方向に複数のローラーを設けたローラーコンベアを配設し、さらに、前記ローラーコンベアのローラーの上方と下方となるアプリケータの左右壁各々にマイクロ波電力の照射アンテナを設け、上方の照射アンテナは天井壁面に向かって、下方の照射アンテナは底板壁に向かってマイクロ波電力を照射させる構成としたことを特徴とする木材乾燥装置を提案する。
【0015】
第3の発明としては、第1の発明の木材乾燥装置において、前記アプリケータは、天井壁、左右壁、底板壁からなる四辺形断面の長形箱状体として形成し、このアプリケータ内の四辺形断面のほぼ中段に沿った長形方向に複数のローラーを設けたローラーコンベアを配設し、さらに、前記ローラーコンベアのローラーの上方となるアプリケータの天井壁と前記ローラーコンベアのローラーの下方となるアプリケータの左右壁各々にマイクロ波電力の照射アンテナを設け、天井壁に設けた照射アンテナはアプリケータの側壁に向かって、ローラーコンベアの下方の照射アンテナは底板壁に向かってマイクロ波電力を照射させる構成としたことを特徴とする木材乾燥装置を提案する。
【発明の効果】
【0016】
上記第1の発明の木材乾燥装置は、ローラーコンベアをアプリケータの中央又はほぼ中央に設け、また、そのローラーコンベアに対し照射アンテナを上方と下方に設けると共に、これら照射アンテナはアプリケータの壁面に向かってマイクロ波電力を照射する構成となっている。
したがって、ローラーコンベアの上方と下方の各々の照射アンテナから直接照射された強い電界強度を含むマイクロ波電力がアプリケータの壁面で反射されて弱められて均一化されるので、その反射波(多重反射波を含む)が木材に照射されることから、木材の加熱ムラが改善され、全体的に均一した乾燥が可能になる。
また、ローラーコンベアの上方と下方とにマイクロ波電力を供給するので、木材の上部と下部とにバランス良くマイクロ波電力(反射波)が照射し、木材の上部と下部の偏乾燥が改善される。
【0017】
上記第2の発明の木材乾燥装置は、天井壁、左右壁、底板壁からなる四辺形断面のアプリケータを備え、そのアプリケータのほぼ中段位置にローラーコンベアを設けたことが特徴となっており、上記第3の発明の木材乾燥装置は、アプリケータの天井壁に照射アンテナを設け、この照射アンテナよりアプリケータの側壁に向かってマイクロ波電力を照射させる構成としたことが特徴となっており、その他は第1の発明の木材乾燥装置と同じ構成となっている。
したがって、第2、第3の発明の木材乾燥装置においても、第1の発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態を示す木材乾燥装置の平面図である。
【図2】図1上のA−A線拡大断面図である。
【図3】図2上のB−B線に沿って切断した上記木材乾燥装置の断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示す木材乾燥装置の平面図である。
【図5】図4上のC−C線拡大断面図である。
【図6】従来例として示した木材乾燥装置の簡略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に本発明の実施形態について図面に沿って説明する。
図1は、第1実施形態の木材乾燥装置を示す平面図、図2は図1上のA−A線拡大断面図、図3は図2上のB−B線に沿って切断した木材乾燥装置の断面図である。
【0020】
図示するように、この木材乾燥装置は、四辺形断面の長形箱状として形成したアプリケータ21の天井壁21aの表面に4台のマイクロ波発振器22a、22b、22c、22dを備え、これらマイクロ波発振器22a〜22dが各々の導波管23a、23b、23c、23dを介してアプリケータ21の左右壁21bの上位部所に連結してある。
【0021】
図2にはマイクロ波発振器22aと導波管23aの断面図が示してあるが、その他のマイクロ波発振器22b〜22dと導波管23b〜23dは同じ構成のものである。
すなわち、マイクロ波発振器22aは、マイクロ波電力を発振するマグネトロン24aを備え、マグネトロン24aのアンテナが高周波結合器25aに挿入されている。
【0022】
高周波結合器25aはマイクロ波電力を導波管23aに結合させるもので、マイクロ波電力が導波管23aを通してアプリケータ21内に供給される。
導波管23aの先端側は、アプリケータ21の左壁21bの上部部所に連結してある。
すなわち、アプリケータ21の内側から左壁21bの上部部所に取り付ける照射アンテナ26aに接続固定してある。
【0023】
また、照射アンテナ26aはマイクロ波電力の照射方向がアプリケータ21の天井壁21a側に傾斜するようになっている。
具体的には、照射アンテナ26aには、照射面の垂直方向がアプリケータ21の天井壁21aに向かう構成とした照射部が設けてある。
なお、その他の導波管23b〜23dについても上記同様に構成した照射アンテナ26b〜26d(照射アンテナ26b、26cは図示省略)に接続固定してある。
【0024】
また、アプリケータ21の左右壁21bの下方側には、4台のマイクロ波発振器27a、27b、27c、27dを備え、これらマイクロ波発振器27a〜27dが各々の導波管28a、28b、28c、28dを介してアプリケータ21の左右壁21bの下位部所に連結してある。
【0025】
図2にはマイクロ波発振器27cと導波管28cの断面図が示してあるが、その他のマイクロ波発振器27a、27b、27dと導波管28a、28b、28dは同じ構成のものである。
すなわち、マイクロ波発振器27cは、マイクロ波電力を発振するマグネトロン29cを備え、マグネトロン29cのアンテナが高周波結合器30cに挿入されている。
【0026】
高周波結合器30cはマイクロ波電力を導波管28cに結合させるもので、マイクロ波電力が導波管28cを通してアプリケータ21内に供給される。
導波管28cの先端側は、アプリケータ21の右壁21bの下部部所に連結してある。
すなわち、アプリケータ21の内側から右壁21bの下部部所に取り付ける照射アンテナ31cに接続固定してある。
【0027】
また、照射アンテナ31cはマイクロ波電力の照射方向がアプリケータ21の底板壁21c側に傾斜するようになっている。
具体的には、照射アンテナ31cには、照射面の垂直方向がアプリケータ21の底板壁21cに向かう構造とした照射部が設けてある。
なお、その他の導波管28a、28b、28dについても上記同様に構成した照射アンテナ31a、31b、31dに接続固定してある。
【0028】
上記のように、下側の照射アンテナ31a〜31dをアプリケータ21の底板壁21cに設けずに、左右壁21bに設けたのは、木材20の乾燥工程中に発生した蒸気が結露してできた水が溜まるのを防ぐために、底板壁21cは水抜き構造とする場合があることと、照射アンテナ31a〜31dの接続面の信頼性を考慮すると、底板壁21cに比べ左右壁21bが有利であるからである。
【0029】
一方、アプリケータ21は、マイクロ波電力を遮断するシールド構造としてあり、天井壁21a、左右壁21b、底板壁21cからなる四辺形断面で、木材20の全体を収容できるように長形の箱状のものとしてある。
そして、このアプリケータ21の搬入口には上下方向に移動する搬入シャッター扉32を設け、同様に搬出口には上下方向に移動する搬出シャッター扉33を設けてマイクロ波電力の漏洩を防止する構成としてある。
【0030】
また、アプリケータ21内には、木材20を搬送するローラーコンベア34が設けてある。
このローラーコンベア34は、アプリケータ21の四辺形断面に対する上下方向のほぼ中央位置として多数のローラーを長形方向に配列した構成としてある。
具体的には、乾燥が想定される最大径の木材20の根本側がアプリケータ21内のほぼ中央となるように、ローラーコンベア34のローラー位置(高さ)を設定することが好ましい。
【0031】
上記の如く構成した本実施形態の木材乾燥装置は、搬入シャッター扉32を開け、木材20をローラーコンベア34によってアプリケータ21内に搬入する。
続いて、搬入シャッター扉32を閉めた後、各マイクロ波発振器22a〜22d、27a〜27dを運転して木材20の乾燥工程に移る。
【0032】
この乾燥工程では、上側のマイクロ波発振器22a〜22dから出力されるマイクロ波電力が照射アンテナ26a〜26dの照射部からアプリケータ21の天井壁21aに向かって照射されるから、天井壁21aやその他のアプリケータ壁面で反射されたマイクロ波反射電力が木材20に照射される。
【0033】
同様に、下側のマイクロ波発振器27a〜27dから出力されるマイクロ波電力が照射アンテナ31a〜31dの照射部からアプリケータ21の底板壁21cに向かって照射されるから、底板壁21cやその他のアプリケータ壁面で反射されたマイクロ波反射電力が木材20に照射される。
【0034】
このように、照射アンテナから照射されるマイクロ波電力が木材20に直接に照射されずに、マイクロ波電力の強い電磁界成分がアプリケータ壁面で反射されて弱められ、また、反射を繰り返して間接的に木材20に照射されるので、木材20全体の均一乾燥が可能になる。
【0035】
さらには、上側の照射アンテナ26a〜26dから照射されるマイクロ波電力に基づいて木材20の上部側が主に加熱され、下側の照射アンテナ31a〜31dから照射されるマイクロ波電力に基づいて木材20の下部側が主に加熱されるので、木材20の上部と下部とで偏乾燥が生ずることがない。
なお、本実施形態の木材乾燥装置によれば、乾燥工程中に木材20を前後に往復移動させたり、回転させたりしなくとも効率良く乾燥させることができる。
乾燥工程の終了後は、搬出シャッター扉33を開けて木材20をアプリケータ21外に搬出する。
【0036】
図4は、第2実施形態の木材乾燥装置を示す平面図、図5は図4上のC−C線拡大断面図である。
本実施形態は、図示するように、アプリケータ21の天井壁21aの表面に4台のマイクロ波発振器22a、22b、22c、22dを備え、これらマイクロ波発振器22a〜22dが各々の導波管23a、23b、23c、23dを介してアプリケータ21の天井壁21aに連結して構成した点に特徴があり、その他は上記した第1実施形態の木材乾燥装置と同じ構成となっている。
【0037】
図5にはマイクロ波発振器22aと導波管23aの断面図が示してあるが、その他のマイクロ波発振器22b〜22dと導波管23b〜23dは同じ構成のものである。
すなわち、マイクロ波発振器22aは、マイクロ波電力を発振するマグネトロン24aを備え、マグネトロン24aが出力するマイクロ波電力が高周波結合器25aを介して導波管23aに結合され、マイクロ波電力が導波管23aを通してアプリケータ21内に供給される。
【0038】
導波管23aの先端側は、アプリケータ21の天井壁21aに連結してある。
すなわち、アプリケータ21の内側から天井壁21aに取り付ける照射アンテナ26aに接続固定してある。
また、本実施形態では、照射アンテナ26aはマイクロ波電力の照射方向がアプリケータ21の左壁21b側に傾斜するようになっている。
具体的には、照射アンタナ26aには、照射面の垂直方向がアプリケータ21の左壁21bに向かう構成とした照射部が設けてある。
なお、その他の導波管23b〜23dについても上記同様に構成した照射アンテナ26b〜26d(照射アンテナ26b、26cは図示省略)に接続固定してある。
【0039】
この第2実施形態の木材乾燥装置においても、照射アンテナ26a〜26dから照射されるマイクロ波電力が木材20に直接に照射されずに、マイクロ波電力の強い電磁界成分がアプリケータ21の左右壁21bで反射されて弱められ、また、反射を繰り返して間接的に木材20に照射されるので、木材20全体の均一乾燥が可能になる。
下側の照射アンテナ31a〜31dから照射するマイクロ波電力については第1実施形態と同様となる。
【0040】
さらには、上側の照射アンテナ26a〜26dから照射されるマイクロ波電力に基づいて木材20の上部側が主に加熱され、下側の照射アンテナ31a〜31dから照射されるマイクロ波電力に基づいて木材20の下部側が主に加熱されるので、この点では第1実施形態と同様に木材20の上部と下部とで偏乾燥が生ずることがない。
【産業上の利用可能性】
【0041】
マイクロ波電力を照射して柱や丸太などの木材を短時間に乾燥させる乾燥装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0042】
20 木材
21 アプリケータ
21a 天井壁
21b 左右壁
21c 底板壁
22a〜22d マイクロ波発振器
26a〜26d マイクロ波電力の照射アンテナ
27a〜27d マイクロ波発振器
31a〜31d マイクロ波電力の照射アンテナ
34 ローラーコンベア












【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ波電力を木材に照射して乾燥させる木材乾燥装置において、
木材を搬入してマイクロ波電力を照射するアプリケータには、木材を載せて移動するコンベアを備え、
このコンベアは、アプリケータ内の上下方向の中央位置或いは中央位置から上方又は下方に幾分離した位置を木材の移動通路とするローラーコンベアによって構成し、
さらに、前記したローラーコンベアの上方と下方となる前記アプリケータの内面部所にはマイクロ波電力の照射アンテナを設け、
これらの照射アンテナは、アプリケータの壁面に向かってマイクロ波電力を照射する構成としたことを特徴とする木材乾燥装置。
【請求項2】
請求項1に記載した木材乾燥装置において、
前記アプリケータは、天井壁、左右壁、底板壁からなる四辺形断面の長形箱状体として形成し、このアプリケータ内の四辺形断面のほぼ中段に沿った長形方向に複数のローラーを設けたローラーコンベアを配設し、
さらに、前記ローラーコンベアのローラーの上方と下方となるアプリケータの左右壁各々にマイクロ波電力の照射アンテナを設け、
上方の照射アンテナは天井壁面に向かって、下方の照射アンテナは底板壁に向かってマイクロ波電力を照射させる構成としたことを特徴とする木材乾燥装置。
【請求項3】
請求項1に記載した木材乾燥装置において、
前記アプリケータは、天井壁、左右壁、底板壁からなる四辺形断面の長形箱状体として形成し、このアプリケータ内の四辺形断面のほぼ中段に沿った長形方向に複数のローラーを設けたローラーコンベアを配設し、
さらに、前記ローラーコンベアのローラーの上方となるアプリケータの天井壁と前記ローラーコンベアのローラー下方となるアプリケータの左右壁各々にマイクロ波電力の照射アンテナを設け、
天井壁に設けた照射アンテナはアプリケータの側壁に向かって、ローラーコンベアの下方の照射アンテナは底板壁に向かってマイクロ波電力を照射させる構成としたことを特徴とする木材乾燥装置。



























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−216782(P2010−216782A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−67296(P2009−67296)
【出願日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(000114031)ミクロ電子株式会社 (37)
【Fターム(参考)】