説明

板材の異物検出装置

【課題】平坦面を有する板材を対象とし、板材とCCDセンサとを相対移動させ、相対移動方向に距離を隔てた2箇所の参照受光量と検出受光量の変化から異物を検出する場合に、簡易な構成で、板材の始端部および終端部における異物検出を適切かつ確実に行うことが可能な板材の異物検出装置の提供を目的とする。
【解決手段】平坦面を有する板材1と、CCDセンサ2とを相対移動させ、相対移動方向に沿う板材の始端部1aよりも前方から終端部1bよりも後方にわたってCCDセンサを走査させるようにして、板材の平坦面全体にわたり、相対移動方向に距離を隔てた2箇所の参照受光量と検出受光量との変化から異物を検出するようにした板材の異物検出装置であって、板材の始端部位置および終端部位置それぞれからこれらよりも相対移動方向前方および後方へ向かって、模擬的に板材の平坦面を、上記距離よりも拡張する拡張部材3a,3bを配設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平坦面を有する板材を対象とし、板材とCCDセンサとを相対移動させ、相対移動方向に距離を隔てた2箇所の参照受光量と検出受光量の差から異物を検出する場合に、簡易な構成で、板材の始端部や終端部における異物検出を適切かつ確実に行うことが可能な板材の異物検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ用パネル等の板状のガラス基板に塗装を行うテーブルコータなどに適用される異物検出装置としては、例えば特許文献1が知られている。この特許文献1は、スリットノズルに接触する対象物の検出精度の低下を防止することを目的として、スリットノズルと接触する対象物を検出する3台の検出センサーを設け、各検出センサーのレーザー光をY軸方向にずらした位置で絞るように設定し、これにより、各検出センサーの有効検出範囲が、スリットノズルの走査範囲を分担して検査するというものであり、各検出センサーの検出結果に基づいて、いずれかの検出センサーにおいて対象物が検出された場合に、スリットノズルの移動を停止して、警告を表示するようにしている。
【特許文献1】特開2005−85773号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、スリットノズルに接触し得る異物を含め、基板における異物の検出は、基板の始端部から終端部にわたって当該基板全面に対して行う必要がある。また異物検出の仕方として、平坦面を有する板材を対象とする場合に、板材の幅方向に投光器が照射した平行レーザー光を受光器で受光するCCDセンサを採用し、板材とCCDセンサとを一方向に相対移動させ、相対移動方向に沿う板材の始端部よりも前方から終端部よりも後方にわたってCCDセンサを走査させるようにして、板材全体にわたり、相対移動方向に距離を隔てた2箇所の受光量の差から異物を検出することが考えられる。この相対移動方向に距離を隔てた2箇所の受光量を比較する方法では、板材の平坦面に異物がない場合には2箇所における受光量は一致し、異物がある場合には当該異物に平行レーザー光が遮られて、2箇所の受光量に差が生じることに基づいて、異物の有無の判定を行う。
【0004】
この相対移動方向に距離を隔てた2箇所の受光量の差から異物を検出する方法にあっては、板材の始端部周辺に異物が存在しているか否かを検出するには、始端部とそれよりも前方位置もしくは後方位置との2箇所における受光量の比較が必要になる。この場合、始端部周辺における2箇所の受光量は、板材の始端を検知すること自体で差を生じることとなり、異物検出と誤ってしまうことになる。このような事態を考慮して、始端部周辺ではCCDセンサによる検出を行わない、あるいは受光量データをキャンセルするようにすると、実際には始端部周辺に異物があっても、当該異物を検出できないという不具合が生じる。このような不具合は、板材の終端部周辺においても同様である。また、これに加えて、板材の始端部や終端部では、平行レーザー光が乱反射や回折を起こし、そのために正確な検出ができないという不具合もあった。
【0005】
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、平坦面を有する板材を対象とし、板材とCCDセンサとを相対移動させ、相対移動方向に距離を隔てた2箇所の参照受光量と検出受光量の差から異物を検出する場合に、簡易な構成で、板材の始端部や終端部における異物検出を適切かつ確実に行うことが可能な板材の異物検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる板材の異物検出装置は、平坦面を有する板材と、投光器が板材の幅方向に照射したレーザー光を受光器で受光するCCDセンサとを相対移動させ、相対移動方向に沿う該板材の始端部よりも前方から終端部よりも後方にわたって該CCDセンサを走査させるようにして、該板材の平坦面全体にわたり、相対移動方向に距離を隔てた2箇所の参照受光量と検出受光量との差から異物を検出するようにした板材の異物検出装置であって、上記板材の始端部位置からそれよりも相対移動方向前方へ向かって、模擬的に該板材の平坦面を、上記距離よりも拡張する拡張部材を配設したことを特徴とする。
【0007】
前記板材の終端部位置からそれよりも相対移動方向後方へ向かって、模擬的に該板材の平坦面を、前記距離よりも拡張する拡張部材を配設したことを特徴とする。
【0008】
前記拡張部材は、前記板材の平坦面と面一となるように、上下方向に位置調整自在であることを特徴とする。
【0009】
前記拡張部材は、前記板材の平坦面と面一となるように、交換自在であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかる板材の異物検出装置にあっては、平坦面を有する板材を対象とし、板材とCCDセンサとを相対移動させ、相対移動方向に距離を隔てた2箇所の参照受光量と検出受光量の差から異物を検出する場合に、簡易な構成で、板材の始端部や終端部における異物検出を適切かつ確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明にかかる板材の異物検出装置の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態にかかる板材の異物検出装置は基本的には、図1および図2(a)に示すように、平坦面を有する板材1と、投光器2aが板材1の幅方向に照射した平行レーザー光Lを受光器2bで受光するCCDセンサ2とを相対移動させ、相対移動方向に沿う板材1の始端部1aよりも前方から終端部1bよりも後方にわたってCCDセンサ2の平行レーザー光Lを走査させるようにして、板材1の平坦面全体にわたり、相対移動方向に距離を隔てた2箇所P1,P2の参照受光量Rと検出受光量Dとの差から異物を検出するようにした板材の異物検出装置であって、板材1の始端部1a位置および終端部1b位置それぞれからこれらよりも相対移動方向前方および後方へ向かって、模擬的に板材1の平坦面を、上記距離よりも拡張する拡張部材3a,3bを配設して構成される。
【0012】
異物検出を行う板材1としては、例えばテーブルコータなどで塗装される、平面四角形状の液晶ディスプレイパネル用ガラス基板などがある。この種の板材1は、上下面が平坦面であって、御影石で作製された定盤4上に吸着作用によって固定される。近年、この種の板材1として、2m四方に及ぶものも使用されるようになってきている。テーブルコータで板材1を塗装する際には、板材1を搭載した定盤4に対し、塗装ノズルを相対移動させることで、相対移動方向に沿う板材1の始端部1aから終端部1bにわたって板材1の平坦面、具体的には上面1cに塗工液を塗布するようになっている。
【0013】
CCDセンサ2について説明すると、CCDセンサ2は、平行レーザー光Lを照射する投光器2aと、投光器2aから照射された平行レーザー光Lを受光する受光器2bとを備える。受光器2bは、いわゆるCCDカメラである。CCDセンサ2は、板材1の異物を検出する際、板材1を幅方向に横切るように平行レーザー光Lを照射するために、投光器2aおよび受光器2bが、板材1を左右方向から挟む配置で、互いに向かい合うように設けられる。本実施形態にあっては、投光器2aおよび受光器2bは、定盤4の外方に設けられた走行手段に搭載され、これら投光器2aと受光器2bの間で板材1が相対移動されるようになっている。CCDセンサ2を移動させる代わりに、板材1を搭載した定盤4を相対移動させるようにしてもよい。
【0014】
投光器2aは、縦長のスリット状の投光窓から幅広なレーザー光(いわゆる平行レーザー光)Lを出射するようになっており、板材1の平坦な上面1cに対し、水平方向に平行レーザー光Lを照射する。その際、板材1に対しCCDセンサ2を相対移動させることで、CCDセンサ2の平行レーザー光Lが板材1の上面1cを走査するようになっている。受光器2bは、板材1の平坦な上面1cを経過してきた平行レーザー光Lを受光する。受光器2bは図2(a)に示すように、各画素列の平行レーザー光Lを受光した素子数と、平行レーザー光Lを受光しなかった素子数に従って、受光量を出力する。このときの受光感度は、想定される被測定物(板材1,拡張部材3a,3bおよび板材1上の異物)を検知できるように調節されている。
【0015】
特に、本実施形態にかかるCCDセンサ2は図2(a)に示すように、板材1との相対移動時、継続して連続的に投光器2aから平行レーザー光Lを照射し、受光器2bで受光しながら、板材1の相対移動方向に距離を隔てた2箇所(画素P1位置、画素P2位置)の各画素列での受光量を逐次比較する。相対移動方向前方の画素P1位置で受光した受光量は参照受光量Rとされ、相対移動方向後方の画素P2位置で受光した受光量が検出受光量Dとされる。これら受光量R,Dが一致していれば、板材1の上面1cに、平行レーザー光Lを遮る異物はなく、これら受光量R,Dに差があれば、平行レーザー光Lを遮る異物があることから、CCDセンサ2は、これら2箇所P1,P2の参照受光量Rと検出受光量Dとに差が生じたことに基づいて、板材1の上面1cにおける異物を検出するように構成されている。
【0016】
相対移動方向の2箇所P1,P2の距離は、適宜な距離Tとして設定され、当該2箇所P1,P2における参照受光量Rと検出受光量Dとが比較されて、異物の有無が検出される。このことから、板材1の始端部1aにおける異物検出のためには、相対移動方向に沿う板材1の始端部1aよりも距離T以上前方から、CCDセンサ2の平行レーザー光Lによる走査を行って参照受光量Rを得る必要がある。また、板材1の終端部1bについても、相対移動方向に沿う板材1の終端部1bよりも距離T以上後方まで、平行レーザー光Lによる走査を行って参照受光量Rと比較する検出受光量Dを得ることが好ましい。
【0017】
このようにして板材上面1cの異物を検出するようにした装置構成において、本実施形態にあっては、板材1の始端部1a位置および終端部1b位置それぞれに、平行レーザー光Lによる走査を受ける板材1の平坦な上面1aを模擬的に拡張する拡張部材3a,3bが、定盤4上に固定して配設される。拡張部材3a,3bは、板材1と同質の素材で、図示例にあっては直方体状ブロックとして形成されている。拡張部材3a,3bは、本実施形態にあっては、板材1の相対移動方向の始端部1a両側および終端部1b両側それぞれに、これら始・終端部1a,1bを挟んで一対配設される。拡張部材3a,3bは図3に示すように、板材1の始端部1a周りおよび終端部1b周りをそれぞれ個別に取り囲む平面コ字状に形成したり、図4に示すように板材1の全周を取り囲む平面ロ字状に、これら拡張部材3a,3bを一体化した構成の拡張部材3として形成しても良い。また、拡張部材3a,3bは、板材1の平面外形輪郭に合わせることができるように、定盤4上で移動自在とし、位置決め後、吸着作用などで定盤4に固定するようにしても良い。拡張部材3a,3bを平面コ字状や平面ロ字状とした場合には、図中破線で示したように、当該拡張部材3a,3bを複数のピースで構成し、これらピースを相互に移動させることで、板材1の平面外形輪郭に合致させるようにすることもできる。
【0018】
拡張部材3a,3bは、その上面が板材1の上面1cと面一となるように寸法設定される。拡張部材3a,3bは、その平面外形寸法が、板材1の始端部1aの始端縁1d位置および終端部1bの終端縁1e位置からそれぞれこれらよりも相対移動方向前方および後方へ向かって、板材1を擬似的に上記2箇所P1,P2間の距離Tよりも拡張する寸法で形成される。さらに、板材1の位置ズレ、始端部1aや終端部1bにおける平行レーザー光Lの乱反射や回折の影響を考慮して、マージンM(図1参照)を見た寸法設定とすることが好ましい。
【0019】
本実施形態にかかる板材の異物検出装置の作用について説明すると、板材1の異物検出工程では、まず、定盤4上に、板材1の始端部1a位置および終端部1b位置に位置させて拡張部材3a,3bを配設しておき、図示しない昇降ピンや搬送ロボット等の手段を用いて、板材1を定盤4上の定位置に配置し、定盤4に組み込まれた吸引手段によって板材1を定盤4の表面に吸着固定する。また、CCDセンサ2の投光器2aから継続して連続的に平行レーザー光Lを受光器2bに向かって照射する。次いで、平行レーザー光Lと始端部1a側の拡張部材3aとの間の距離が受光量を比較する2箇所P1,P2間の距離Tよりも遠い位置からCCDセンサ2をスタートさせ、その投光器2aおよび受光器2bを順次、始端部1a側の拡張部材3aから、板材1、並びに終端部1b側の拡張部材3bにわたって通過させ、さらに平行レーザー光Lと終端部1b側の拡張部材3bとの距離が同様に、2箇所P1,P2間の距離Tよりも遠くなる位置で停止させるようにして、これにより平行レーザー光Lを板材1の始端部1aよりも前方から終端部1bよりも後方にわたって走査させる。
【0020】
このようにすると、定盤4とCCDセンサ2との相対移動当初にあっては、受光器2bは、始端部1a側の拡張部材3aも板材1もない状態で投光器2aからの平行レーザー光Lを受光するので、画素P1位置の参照受光量Rと画素P2位置の検出受光量Dは一致している(図中、(I)参照)。その後、始端部1a側の拡張部材3aが平行レーザー光Lの照射位置に達すると、画素P1位置の参照受光量Rは、依然として拡張部材3aも板材1もない状態であって受光量が変化しないのに対し、画素P2位置では当該始端部1a側の拡張部材3aの通過によって受光量が変化し、これら参照受光量Rと検出受光量Dに差が生じる(図中、(II)参照)。図1中、2箇所P1,P2の受光量に差が生じるにあたり、傾きZが現れるのは、平行レーザー光Lが拡張部材3a,3bの端縁で乱反射や回折を起こす影響である。その後、始端部1a側の拡張部材3aが画素P1位置を通過すると、当該画素P1位置の参照受光量Rが変化して、画素P2位置の検出受光量Dと一致する(図中、(III)参照)。
【0021】
その後、平行レーザー光Lは拡張部材3aから板材1の上面1cの走査に移行し、この際、異物がない限り、参照受光量Rと検出受光量Dは一致した状態を維持する。板材1の終端部1bに達しても、終端部1b側の拡張部材3bを平行レーザー光Lが走査している間は、受光量R,Dの変化は生じない。終端部1b側の拡張部材3bが画素P2位置を通過し終えると、当該画素P2位置での受光量は変化し、他方、拡張部材3bが通過中の画素P1位置の受光量は変化しないので、これら参照受光量Rと検出受光量Dに差が生じる(図中、(IV)参照)。最後に、終端部1b側の拡張部材3bが画素P1位置を通過することで、平行レーザー光Lによる拡張部材3bの走査が終わると、当該画素P1位置の参照受光量Rが変化して、画素P2位置の検出受光量Dと一致する(図中、(V)参照)。
【0022】
また、板材1の上面1cだけでなく、板材1の下面に異物がある場合も、同様に板材上面1cの受光量が減少し、これに応じて上述したと同様に、参照受光量Rと検出受光量dとの間に差が生じるので、これにより板材1下面の異物も検出することができる。
【0023】
以上説明した本実施形態にかかる板材の異物検出装置にあっては、相対移動方向に距離Tを隔てた2箇所P1,P2の参照受光量Rと検出受光量Dの差から異物を検出する場合に、板材1の始端部1a位置および終端部1b位置に、板材1の上面1cを模擬的に拡張する拡張部材3a,3bを備えたので、異物の検出対象である板材1の始端部1aおよび終端部1bで、当該板材1の形態によって参照受光量Rと検出受光量Dとが変化することを防止でき、これにより正常な検出範囲Sを拡張することができて、板材1の始端部1aおよび終端部1bであっても、適切かつ確実に異物の検出を行うことができる。また、拡張部材3a,3bは、板材1の上面1cと面一で、2箇所P1,P2間の距離T以上の寸法を有するように形成すれば良くて簡単な構成であるとともに、定盤4に固定するだけで良く、容易に配設することができる。拡張部材3a,3bを、マージンMを見込んで形成すれば、平行レーザー光Lの乱反射や回折による影響を受けることなく、安定した検出結果を得ることができる。
【0024】
上記実施形態にあっては、拡張部材3a,3bは、板材1の厚さに一致する厚さ寸法のものを、定盤4上に配置固定するものであったが、これに代えて、定盤4にボールネジ機構などの昇降手段5を備え、これに拡張部材3a,3bを取り付けて、上下方向に位置調整自在としてもよい。このようにすれば、板材1の厚みが変更になっても、拡張部材3a,3bの上面を板材1の上面1cに容易かつ確実に一致させることができる。また、拡張部材3a,3bを、定盤4の吸着作用や、ボルトによる固定などで交換自在に配設するようにし、拡張部材3a,3bとしては、板材1の厚さに合わせて、複数種類を用意しておいて、図1中矢印Pで示すように、板材1に合わせて交換するようにしても良い。これによっても、拡張部材3a,3bの上面を板材1の上面1cに容易かつ確実に一致させることができる。
【0025】
図2(b)には、CCDセンサ2による検出方法の他の例が示されている。図2(b)では、1画素列に相当する受光部2bと、受光量を記憶するメモリと、メモリからの読み出し制御部とを備える。受光部2bで受光された受光量は、受光時には検出受光量Dとして用いられるとともに、その後、距離Tを移動する経過時間Qのタイミングで当該検出受光量Dがメモリから読み出されて、その際には参照受光量Rとして用いられ、これにより、板材1で上記2箇所P1,P2に相当する距離Tを隔てた位置の2つの受光量R,Dの比較を行って、異物を検出できるようになっている。
【0026】
上記実施形態では、異物検出を行う板材1として、テーブルコータ等で塗装される液晶ディスプレイ用ガラスパネルを例示して説明したが、異物の検出を行う必要があるその他の板材、例えば、フィルムなどの表面にペーストやカラーフィルター、レジストなどの高・低粘度塗工液を塗工するダイコータなどにも採用できることはもちろんである。また、板材1の平面形状は、四角形に限らず、その他の多角形や円形であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明にかかる板材の異物検出装置の好適な一実施形態を説明する概略説明図である。
【図2】図1に示した板材の異物検出装置における、相対移動方向に距離を隔てた2箇所の参照受光量と検出受光量の検出状態を説明する説明図である。
【図3】図1に示した異物検出装置に適用可能な拡張部材の変形例を示す斜視図である。
【図4】図1に示した異物検出装置に適用可能な拡張部材の他の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0028】
1 板材
1a 板材の始端部
1b 板材の終端部
1c 板材の上面
2 CCDセンサ
2a 投光器
2b 受光器
3,3a,3b 拡張部材
4 定盤
D 検出受光量
L 平行レーザー光
Q 経過時間
R 参照受光量
T 距離
1,P2 2箇所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平坦面を有する板材と、投光器が板材の幅方向に照射したレーザー光を受光器で受光するCCDセンサとを相対移動させ、相対移動方向に沿う該板材の始端部よりも前方から終端部よりも後方にわたって該CCDセンサを走査させるようにして、該板材の平坦面全体にわたり、相対移動方向に距離を隔てた2箇所の参照受光量と検出受光量との差から異物を検出するようにした板材の異物検出装置であって、
上記板材の始端部位置からそれよりも相対移動方向前方へ向かって、模擬的に該板材の平坦面を、上記距離よりも拡張する拡張部材を配設したことを特徴とする板材の異物検出装置。
【請求項2】
前記板材の終端部位置からそれよりも相対移動方向後方へ向かって、模擬的に該板材の平坦面を、前記距離よりも拡張する拡張部材を配設したことを特徴とする請求項1に記載の板材の異物検出装置。
【請求項3】
前記拡張部材は、前記板材の平坦面と面一となるように、上下方向に位置調整自在であることを特徴とする請求項1または2に記載の板材の異物検出装置。
【請求項4】
前記拡張部材は、前記板材の平坦面と面一となるように、交換自在であることを特徴とする請求項1または2に記載の板材の異物検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−151604(P2008−151604A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−338953(P2006−338953)
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【出願人】(000211123)中外炉工業株式会社 (170)
【Fターム(参考)】