説明

柄模様を有する塗膜の形成方法

【課題】柄模様の再現性、融通性、シャープさ等の点で優れ、又柄模様を有する塗膜の生産性の点でも優れている、柄模様を有する塗膜の形成方法を提供すること。
【解決手段】磁性体粒子を含有するシートに所望の柄模様に相当する柄模様で着磁させるか、所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様で着磁させるか、又はマグネットシートから所望の柄模様に相当する部分を抜き取る工程、着磁させたシート又は抜き取った部分のマグネットシートの上に非磁性体シートを載せ、非磁性体シート表面に微細なフレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布する工程、塗布した液状塗料をその塗布の1分後の不揮発分が60〜80質量%となるように乾燥又は硬化させて液状塗料の塗膜中に磁性柄模様に相当する模様を形成させ、その後に塗膜を完全に乾燥又は硬化させる工程、からなる柄模様を有する塗膜の形成方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は柄模様を有する塗膜の形成方法に関し、より詳しくは、磁性体粒子を含有するシート又はマグネットシートを用いて所望の磁性柄模様を形成し、微細なフレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料を用いて柄模様を有する塗膜を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
磁性塗料を用いて柄模様を有する塗膜を形成する方法として、ある一定の大きさに切断したベースフィルム材の裏面に該ベースフィルム材と同様の大きさの磁石を固定した後、該ベースフィルム材の上面に磁性材料含有液状塗料を塗布し、次いで乾燥硬化をおこなった後、該ベースフィルム材から磁石を取り除く方法が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
【特許文献1】特開平4−244268号公報
【特許文献2】特開平4−244269号公報
【特許文献3】特開平5−329436号公報
【特許文献4】特開平5−345165号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した方法は柄模様の再現性、融通性、シャープさ等の点で必ずしも満足できるものではなく、又柄模様を有する塗膜の生産性の点でも必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】
本発明は上記の諸問題を改善するためになされたものであり、柄模様の再現性、融通性、シャープさ等の点で優れ、又柄模様を有する塗膜の生産性の点でも優れている、柄模様を有する塗膜の形成方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、磁性体粒子を含有するシート又はマグネットシートを用いて所望の磁性柄模様を形成し、微細なフレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料を用いて柄模様を有する塗膜を形成する方法において、該液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布し、該塗布した液状塗料をその塗布の1分後の不揮発分が60〜80質量%となるように乾燥又は硬化させて該液状塗料の塗膜中に磁性柄模様に相当する模様を形成させることにより柄模様の再現性、融通性、シャープさ等の点で優れた柄模様を有する塗膜が有意に形成されることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
即ち、本発明の柄模様を有する塗膜の形成方法は、磁性体粒子を含有するシートに所望の柄模様に相当する柄模様で着磁させるか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様で着磁させる工程、該着磁させたシートの上に非磁性体シートを載せ、該非磁性体シート表面に微細なフレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布する工程、該塗布した液状塗料をその塗布の1分後の不揮発分が60〜80質量%となるように乾燥又は硬化させて該液状塗料の塗膜中に該磁性柄模様に相当する模様を形成させ、その後に該塗膜を完全に乾燥又は硬化させる工程、からなることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の柄模様を有する塗膜の形成方法は、マグネットシートから所望の柄模様に相当する部分を抜き取る工程、該抜き取った部分のマグネットシート又は該抜き取った残りのマグネットシートの何れかの上に非磁性体シートを載せ、該非磁性体シート表面に微細なフレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布する工程、該塗布した液状塗料をその塗布の1分後の不揮発分が60〜80質量%となるように乾燥又は硬化させて該液状塗料の塗膜中に該磁性柄模様に相当する模様を形成させ、その後に該塗膜を完全に乾燥又は硬化させる工程、からなることを特徴とする。
【0008】
更に、本発明の柄模様を有する塗膜の形成方法は、マグネットシートから所望の柄模様に相当する部分を抜き取る工程、該抜き取った部分のマグネットシートと該抜き取った残りのマグネットシートと同形状の非磁性シートとを組み合わせたシート、又は該抜き取った残りのマグネットシートと該抜き取った部分のマグネットシートと同形状の非磁性シートとを組み合わせたシートの何れかの上に非磁性体シートを載せ、該非磁性体シート表面に微細なフレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布する工程、該塗布した液状塗料をその塗布の1分後の不揮発分が60〜80質量%となるように乾燥又は硬化させて該液状塗料の塗膜中に該磁性柄模様に相当する模様を形成させ、その後に該塗膜を完全に乾燥又は硬化させる工程、からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の柄模様を有する塗膜の形成方法においては柄模様の再現性、融通性、シャープさ等の点で優れ、又柄模様を有する塗膜の生産性の点でも優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の柄模様を有する塗膜の形成方法においては、出発材料として磁性体粒子を含有するシートを用いるか又はマグネットシートを用いる。磁性体粒子を含有するシートを用いる場合には、磁性体粒子を含有するシートに所望の柄模様に相当する柄模様で着磁させる(この場合には所望の柄模様に相当する磁性柄模様となる)か、又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様で着磁させる(この場合には所望の柄模様に相当する非磁性柄模様となる)ことが必要である。また、この着磁については両面着磁であっても多極着磁であってもよく、多極着磁の場合には柄模様に加えてその柄模様の中に縞状の模様が形成される。
【0011】
本発明の柄模様を有する塗膜の形成方法においてマグネットシートを用いる場合には、マグネットシートから所望の柄模様に相当する部分を抜き取ることが必要である。本発明においては該抜き取った部分のマグネットシート(この場合には所望の柄模様に相当する磁性柄模様となる)及び該抜き取った残りのマグネットシート(この場合には所望の柄模様に相当する非磁性柄模様となる)の何れもそのままで用いることができる。しかし、上に載せる非磁性体シートを安定に保持する必要があるときには、該抜き取った部分のマグネットシートと、該抜き取った残りのマグネットシートと同形状の非磁性シートとを組み合わせたシート(この場合には所望の柄模様に相当する磁性柄模様となる)、又は該抜き取った残りのマグネットシートと、該抜き取った部分のマグネットシートと同形状の非磁性シートとを組み合わせたシート(この場合には所望の柄模様に相当する非磁性柄模様となる)を用いることもできる。本発明の柄模様を有する塗膜の形成方法においてマグネットシートは両面着磁シート及び多極着磁シートの何れでもよく、多極着磁シートの場合には柄模様に加えてその柄模様中に縞状の模様が形成される。
【0012】
本発明において非磁性柄模様を有するシートとは、柄模様部分が非磁性の状態で柄模様以外の部分が磁性の状態のシートであるか、又は柄模様部分が取り除かれていて柄模様以外の部分が磁性の状態のシートであることを意味する。
【0013】
本発明で使用する非磁性体シートは非磁性体からなるベースフィルムであり、その材質については制限はない。その材質の具体例としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリウレタン、ポリイミド、アクリル、スチレン、ABS、フェノール、エポキシ、セルロース、ゴム等を挙げることができる。
【0014】
非磁性体シートは、それ自体着色されていても透明であってもよく、また、表面が平滑であってもエンボス加工したものであってもよい。更に、現出させる柄模様を目的の色調にするために、該非磁性体シートの表面に、着色顔料及びビヒクル成分を主成分とし且つ磁性材料を含有していない着色プライマーを用いて下塗層を形成しておくことも可能である。該非磁性体シートの厚さについては、該非磁性体シートの下面のマグネットシートまたは着磁シートの磁力が非磁性体シート表面に塗布した液状塗料中の微細なフレーク状磁性材料に作用を及ぼすことを妨げない厚さであれば特に制限はなく、柄模様を有する塗膜の形成された非磁性体シートの用途によってきまる。
【0015】
本発明で使用する微細なフレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料は、フレーク状磁性材料、ビヒクル成分及び溶剤を主成分とし、更に必要に応じてガラスフレーク、パール顔料、雲母、アルミニウム粉、着色顔料、染料等を配合してなる液状組成物である。また、該液状塗料は、塗料に普通に使用されている添加剤、表面調整剤、体質顔料等を適宜含有していてもよい。
【0016】
フレーク状磁性材料は、フレーク状磁性材料を含有する液状の塗膜の状態で磁場を作用させると磁力によって配向(向きを変化)するフレーク状の粉末粒子で、例えばニッケル、鉄の含有率が高いステンレススチール、コバルト、クロム、鉄、酸化鉄等の粉末粒子やこれらの金属又は金属酸化物を被覆又は含有せしめたものが好ましい。フレーク状磁性材料の形状はリン片状、薄板状等の何れでもさしつかえない。またフレーク状磁性材料の大きさについては、本発明の目的を達成する観点では特に制限されることはなく、対象物の外観や設備面の制限を考慮して随時選択することができる。例えば、柄模様を有する塗膜(乾燥膜厚)の厚さとの関連で粒子の最大径の平均径で一般的には1〜40μm程度、好ましくは2〜25μm程度である。
【0017】
ビヒクル成分としては、通常の塗料用樹脂が使用でき、例えば常温で乾燥もしくは反応硬化する樹脂、加熱によって硬化もしくは溶融する樹脂、活性エネルギー線照射で硬化する樹脂等があげられ、具体的にはアルキド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂及びこれらの変性樹脂等が好ましい。
【0018】
また、溶剤としては有機溶剤、水が挙げられる。本発明で用いるフレーク状磁性材料を含有する液状塗料の形態として有機溶剤型、非水ディスパーション型、水溶液型、エマルジョン型等を挙げることができる。
【0019】
本発明で用いるフレーク状磁性材料を含有する液状塗料においては、
目的外観に応じてフレーク状磁性材料の含有量を選択できるが、塗膜の他の性能とのバランスを考慮して、フレーク状磁性材料を塗料100質量部あたり1〜50質量部、特に5〜25質量部の量で存在させることが好ましい。また、溶剤の量については、非磁性体シート表面にフレーク状磁性材料を含有する液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布した1分後のその塗布した液状塗料の不揮発分が60〜80質量%となるように乾燥又は硬化させることができるように調整する。
【0020】
本発明の柄模様を有する塗膜の形成方法においては、フレーク状磁性材料を含有する液状塗料の塗布手段として、例えば吹付塗装機、ナイフコーター、グラビアコーター、ローラー、スクリーン印刷機等を用いておこなうことができる。
【0021】
本発明の柄模様を有する塗膜の形成方法においては、フレーク状磁性材料を含有する液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μm、好ましくは10〜40μmとなるように塗布する。乾燥膜厚で8μm未満となる場合には磁力によるフレーク状磁性材料の配向(向きの変化)が妨げられて柄模様の再現性が劣る傾向がある。また、乾燥膜厚で50μmを超える場合には柄模様の立体感が劣る傾向がある。
【0022】
フレーク状磁性材料を含有する液状塗料の乾燥又は硬化は、塗料の種類に応じて適宜の方法を選択することができる。例えば常温乾燥、反応硬化、加熱による硬化、加熱による溶融及びその後の冷却による硬化、活性エネルギー線照射による硬化を利用することができ、加熱が必要なものについては乾燥機、活性エネルギー線照射が必要なものについては活性エネルギー線照射器によって硬化させることができる。
【0023】
本発明の柄模様を有する塗膜の形成方法においては、塗布した液状塗料をその塗布の1分後の不揮発分が60〜80質量%、好ましくは60〜75質量%となるように乾燥又は硬化させて該液状塗料の塗膜中に該磁性柄模様に相当する模様を形成させることが必要であり、その後に該塗膜を完全に乾燥又は硬化させる。塗布の1分後の不揮発分が80質量%を超える場合には磁力によるフレーク状磁性材料の配向(向きの変化)が終了する前に磁力によるフレーク状磁性材料の配向(向きの変化)が妨げられて柄模様の再現性が劣る傾向がある。また、塗布の1分後の不揮発分が60質量%未満である場合にはフレーク状磁性材料の配向が固定されるまでの時間が長くなり、生産性が劣ることになる。
【0024】
本発明の柄模様を有する塗膜の形成方法によって得られる柄模様を有する非磁性体シートの表面に必要に応じてクリヤー膜を設けることができる。クリヤー膜は、例えばクリヤー塗料を塗布することにより、又は接着剤(粘着剤も含む)を有するクリヤーフィルムをラミネートすることにより形成できる。また、クリヤー膜はガラスフレーク、パール顔料又は着色顔料を含有することができる。
【0025】
本発明方法によって得られた柄模様を有する非磁性体シートは、そのままでも使用することができるが、例えば非磁性体シートの裏面に粘着剤層やマグネットシート層を設けて他の製品に貼付させて用いることも可能であり、この方が利用価値が高い。
【0026】
実施例1
3mm厚の黒色ABS樹脂板の表面をIPAワイピング処理し、次いで導電剤を塗布して得たABS樹脂板から3.5cm×6cmの長方形の非磁性体シートを切り取り、また、2mm厚のマグネットシートから頂角120°、底辺の長さ4cmの二等辺三角形のマグネットシートを切り取った。更に、ウレタン塗料V−TOP HNV(大日本塗料株式会社製)に8質量%の濃度となるようにステンレスフレークRFA4000(東洋アルミ株式会社製)を分散させ、このステンレスフレーク含有ウレタン塗料100質量部に10質量部の硬化剤及び30質量部のシンナーを加えてフレーク状磁性材料を含有する透明液状塗料を調製した。
【0027】
上記の切り取ったマグネットシートの上に上記の切り取った非磁性体シートを載せ、該非磁性体シート表面に上記の液状塗料を塗布した。塗布の方法としてメタベル(カップ:70φ)を用い、静電圧−60kV、シェービングエア2.0kg/cm2、ベル回転数30000rpm、ガン距離20cm、線速50m/min、コンベアスピード1.65m/minで吐出量を第1表に示すように変化させた回転霧化型静電塗装を実施した。その後風乾させた。塗布後の柄模様が発現するまでの時間(柄模様発現時間)、塗布の1分後及び3分後の不揮発分の量(質量%)、完全乾燥硬化の後の膜厚(乾燥膜厚)及び柄模様の発現性を調べた。それらの結果は第1表に示す通りであった。
【0028】
柄模様の発現性については、図1に示す5点の明度の差及び模様エッジ帯状部の幅で評価した。点1は下にマグネットシートのない部分であり、点2はマグネットシートの底辺より少し内側に対応する模様部であり、点3はマグネットシートの二等辺より少し内側に対応する模様部であり、点4はマグネットシートの底辺より少し外側に対応する部分であり、点5は磁力を一番強く受ける模様エッジ帯状部である。1−5間の明度差、2−5間の明度差、2−3間の明度差、4−5間の明度差、及び模様エッジ帯状部の幅を第1表に示す。
【0029】
なお、吐出量がそれぞれ50ml/min、100ml/min、150ml/min、200ml/min、250ml/min及び300ml/minの場合の非磁性体シート上の柄模様の写真は図2に示す通りであった。
【0030】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施例1で用いた柄模様の発現性を説明するための概略図である。
【図2】実施例1で得られた柄模様の写真である。
【符号の説明】
【0032】
1 下にマグネットシートのない部分。
2 マグネットシートの底辺より少し内側に対応する模様部。
3 マグネットシートの二等辺より少し内側に対応する模様部。
4 マグネットシートの底辺より少し外側に対応する部分。
5 磁力を一番強く受ける模様エッジ帯状部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性体粒子を含有するシートに所望の柄模様に相当する柄模様で着磁させるか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様で着磁させる工程、該着磁させたシートの上に非磁性体シートを載せ、該非磁性体シート表面に微細なフレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布する工程、該塗布した液状塗料をその塗布の1分後の不揮発分が60〜80質量%となるように乾燥又は硬化させて該液状塗料の塗膜中に該磁性柄模様に相当する模様を形成させ、その後に該塗膜を完全に乾燥又は硬化させる工程、からなることを特徴とする柄模様を有する塗膜の形成方法。
【請求項2】
マグネットシートから所望の柄模様に相当する部分を抜き取る工程、該抜き取った部分のマグネットシート又は該抜き取った残りのマグネットシートの何れかの上に非磁性体シートを載せ、該非磁性体シート表面に微細なフレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布する工程、該塗布した液状塗料をその塗布の1分後の不揮発分が60〜80質量%となるように乾燥又は硬化させて該液状塗料の塗膜中に該磁性柄模様に相当する模様を形成させ、その後に該塗膜を完全に乾燥又は硬化させる工程、からなることを特徴とする柄模様を有する塗膜の形成方法。
【請求項3】
マグネットシートから所望の柄模様に相当する部分を抜き取る工程、該抜き取った部分のマグネットシートと該抜き取った残りのマグネットシートと同形状の非磁性シートとを組み合わせたシート、又は該抜き取った残りのマグネットシートと該抜き取った部分のマグネットシートと同形状の非磁性シートとを組み合わせたシートの何れかの上に非磁性体シートを載せ、該非磁性体シート表面に微細なフレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布する工程、該塗布した液状塗料をその塗布の1分後の不揮発分が60〜80質量%となるように乾燥又は硬化させて該液状塗料の塗膜中に該磁性柄模様に相当する模様を形成させ、その後に該塗膜を完全に乾燥又は硬化させる工程、からなることを特徴とする柄模様を有する塗膜の形成方法。
【請求項4】
フレーク状磁性材料がステンレススチール製である請求項1〜3の何れかに記載の柄模様を有する塗膜の形成方法。
【請求項5】
フレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料が更にガラスフレーク、パール顔料又は着色顔料を含有する請求項1〜4の何れかに記載の柄模様を有する塗膜の形成方法。
【請求項6】
フレーク状磁性材料を含有する透明又は半透明の液状塗料の塗膜の上に更にクリアー塗料を塗布し、乾燥又は硬化させる請求項1〜5の何れかに記載の柄模様を有する塗膜の形成方法。
【請求項7】
クリアー塗料が更にガラスフレーク、パール顔料又は着色顔料を含有する請求項6記載の柄模様を有する塗膜の形成方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−240922(P2009−240922A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−90400(P2008−90400)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【出願人】(000003322)大日本塗料株式会社 (275)
【Fターム(参考)】