説明

栄養補充のための組成物および方法

本発明は、種々のビタミンおよびミネラルを含み、嚥下可能、咀嚼可能、または溶解性であってもよく、かつ具体的な態様において、ビタミンB6、ビタミンB9、ビタミンB12、カルシウム、ビタミンD3、マグネシウムおよびホウ素を含む組成物、並びに心臓血管疾患、結腸直腸癌および骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するために栄養補充の目的でこれらの組成物を使用する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、一部継続であり、米国特許法120条の下で、2004年7月29日に出願された米国特許出願第10/901,054号の利益を主張し、参照により本明細書に完全に明白に援用される。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、種々のビタミンおよびミネラルを含む、嚥下可能な、咀嚼可能な、および/または溶解性の組成物、並びに栄養補充のための、かつ心臓血管疾患、結腸直腸癌(colorectal cancer)および/または骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するためのこれらの組成物を使用するための方法に関する。
【0003】
[発明の背景]
心臓血管疾患は、米国における男性と女性の両方の一番の死因のままである。www.health.uab.edu/show.asp?durki=39661にて利用できるStatistics Related to Heart Disease(2005年1月6日に最後に訪問した)。結腸直腸癌は、米国において癌に次ぐ2番目の主要な死因であり、毎年およそ55,000人の生命を奪っている。www.fdhn.org/html/education/colorectal/facts.htmlにて利用できるColorectal Cancer FactSheet(2005年1月6日に最後に訪問した)。また、骨粗鬆症、または骨量および骨密度の減少も、主な健康上の懸念である。約28,000,000人のアメリカ人は、現在何らかの形態の骨粗鬆症を有しており−この中で女性が80%を超える。NIH Consensus Development Panel, J. Amer. Med. Assoc. 785-95 (2001)。最近の栄養研究の発展により、適切な食餌、運動および医療の補助として、特定のビタミンおよびミネラルを伴った栄養補充がこれらの疾患の発症およびネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減する助けとなり得ることが示唆されている。
【0004】
栄養は良好な健康を維持するのに重要な役割を果たし、栄養補充は不十分な栄養および疾患から保護するのに重要な役割を担う。たとえば、最近の研究では、ビタミンおよびミネラルが心臓血管疾患、結腸直腸癌および骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するのを補助することが示された。特定のビタミンおよびミネラルを補充すると、これらの疾患の発症から守られるが、その他のビタミンおよびミネラルでは、これらの特定のビタミンおよびミネラルの有益効果を阻害することが見いだされた。具体的には、ビタミンB6、B9およびB12などのB複合体ビタミン、カルシウム、ビタミンD3、マグネシウムおよびホウ素が、生理学的メカニズムに不可欠な役割を果たし、心臓血管疾患、結腸直腸癌および骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減する役割を果たす。ビタミンA、ビタミンKおよび鉄などのビタミンおよびミネラルの補充は、B複合体ビタミン、カルシウム、ビタミンD3、マグネシウムおよびホウ素の有益な効果を阻害する可能性がある。したがって、栄養補充剤を作製する又は選択するときは、個々の患者および個体群の生理学的要求およびリスク、並びに種々のビタミンおよびミネラル間の相互作用を理解することが必須である。
【0005】
さらに、一部の患者は、嚥下可能な剤形を好むであろうが、人口の50%が錠剤全体を嚥下するのに問題があると見積もられる。Seager, 50 J. Pharm. Pharmacol. 375-82 (1998)。これらの問題により、投薬処方計画での不十分なコンプライアンス又はさらには不履行を引き起こし、したがって、予防治療効率に対してネガティブな影響を有し得る。 同上。咀嚼可能か、または溶解性の組成物を介したビタミンおよびミネラルの投与では、組成物を全部嚥下する必要がないので、この問題が解決する。
【0006】
[発明の概要]
本発明は、予防的および治療的な栄養補充のための組成物および組成物を使用する方法を提供する。具体的には、本発明は、心臓血管疾患、結腸直腸癌および骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するビタミンおよびミネラルを含む。本発明は、含まれるビタミンおよびミネラルの有益な効果を阻害することが知られているビタミンおよびミネラルを除外するように処方してもよい。
【0007】
本発明の組成物は、個々の患者の好みに応じて嚥下可能な、咀嚼可能な、または溶解性の形態であってもよい。剤形の選択により、投与の容易さ及び投薬処方計画でのコンプライアンスが促進する。
【0008】
本発明の一つの態様において、前記組成物は、B6、B9およびB12などのB複合体ビタミン、カルシウム、ビタミンD3、マグネシウムおよびホウ素の1つまたは複数を含んでいてもよい。
【0009】
本発明のもう一つの態様において、B複合体ビタミンは、塩酸ピリドキシンの形態のビタミンB6;葉酸の形態のビタミンB9;および/またはシアノコバラミンの形態のビタミンB12の1つまたは複数を含んでいてもよい。もう一つの態様において、本発明の組成物および方法は、ホラシン、メタフォリン、葉酸塩又はこれらの天然の異性体の形態のビタミンB9が含まれてもよく、これには(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、10-ホルミル-(6R)-テトラヒドロ葉酸、5,10-メチレン-(6R)-テトラヒドロ葉酸、5,10-メテニル-(6R)-テトラヒドロ葉酸および5-ホルミミノ-(6S)-テトラヒドロ葉酸が含まれる、またはこれらのポリグルタミル誘導体の形態のビタミンB9を含んでいてもよい。
【0010】
[0010]本発明のもう一つの態様において、前記組成物は、塩酸ピリドキシンの形態のビタミンB6;葉酸の形態のビタミンB9、シアノコバラミンの形態のビタミンB12;炭酸カルシウムの形態のカルシウム;コレカルシフェロールの形態のビタミンD3;酸化マグネシウムの形態のマグネシウム;および/またはホウ素アミノ酸キレート(boron amino acid chelate)の形態のホウ素の1つまたは複数を含んでいてもよい。
【0011】
本発明のもう一つの態様において、前記組成物は、実質的に添加されたビタミンA、添加されたビタミンK、添加された鉄および添加された乳糖の1つまたは複数を含まなくてもよい。
【0012】
もう一つの態様において、本発明の組成物は、実質的に添加されたβカロテンを含まなくてもよく;実質的に添加されたαカロテンを含まなくてもよく;実質的に添加されたルテインを含まなくてもよく;実質的に添加されたリコピンを含まなくてもよく;実質的に添加されたゼアキサンチンを含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンBを含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンBを含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンB3を含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンB4を含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンB5を含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンB6を含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンB7を含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンB8を含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンB9を含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンB10を含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンB11を含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンB12を含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンCを含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンD3を含まなくてもよく;実質的に添加されたビタミンEを含まなくてもよく;実質的に添加されたカルシウムを含まなくてもよく;実質的に添加されたクロムを含まなくてもよく;実質的に添加された銅を含まなくてもよく;実質的に添加されたマグネシウムを含まなくてもよく;実質的に添加されたマンガンを含まなくてもよく;実質的に添加されたセレンを含まなくてもよく;実質的に添加された亜鉛を含まなくてもよく;実質的に添加されたホウ素を含まなくてもよく;実質的に添加された無臭ニンニクを含まなくてもよく;実質的に添加された補酵素Q-10を含まなくてもよく;実質的に添加されたl-カルニチンを含まなくてもよく;実質的に添加されたブドウ種子抽出物を含まなくてもよく;実質的に添加された緑茶抽出物を含まなくてもよく;実質的に添加されたケルセチンを含まなくてもよく;実質的に添加されたホーソーンベリーを含まなくてもよく;および/または実質的に添加されたαリポ酸を含まなくてもよい。
【0013】
もう一つの態様において、本発明の組成物は、結合剤、希釈剤、潤滑剤、流動促進剤、着色剤、乳化剤、崩壊剤、デンプン、水、油、アルコール、防腐剤および糖の1つまたは複数などの、薬学的に許容される担体を含んでいてもよい。
【0014】
本発明のもう一つの態様において、前記組成物は、 ショ糖、フルクトース、高フルクトースコーンシロップ、デキストロース、サッカリンナトリウム、マルトデキストリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、スクラロース、モノアンモニウムグリチルリジナートおよびこれらの混合物の1つまたは複数などの甘味料を含んでいてもよい。
【0015】
本発明のもう一つの態様において、前記組成物は、アニス油、ケイ皮油、ハッカ油、ウィンターグリーン油、チョウジ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、タイム油、スギ葉油、ニクズク油、セージ油、クヘントウ油、カッシア油、レモン油、オレンジ油、ライム油、グレープフルーツ油、ブドウ油、リンゴエッセンス、西洋ナシエッセンス、桃エッセンス、ベリーエッセンス、ワイルドベリーエッセンス、ナツメヤシエッセンス、ブルーベリーエッセンス、キーウィエッセンス、イチゴエッセンス、キイチゴエッセンス、サクラエッセンス、プラムエッセンス、パイナップルエッセンス、アプリコットエッセンス、天然の混合ベリー香料、クエン酸、リンゴ酸、バニラ、バニリン、ココア、チョコレートおよびメントールの1つまたは複数などの香味料を含んでいてもよい。
【0016】
本発明のもう一つの態様において、前記組成物は、ジメチルポリシロキサンの形態でアルキルポリシロキサンを含んでいてもよい。
【0017】
本発明のもう一つの態様において、前記組成物は、フルクトース、チョコレート、プラスドン、イソプロピルアルコール、アカシアゴム、天然のチョコレート香料、ステアリン酸、二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムを含む咀嚼可能なチョコレート形態であってもよい。
【0018】
もう一つの態様において、本発明の組成物は、約5 mg〜約15 mgのビタミンB6;約1 mg〜約3 mgの葉酸;約12μg〜約38μgビタミンB12;約250 mg〜約750 mgのカルシウム;約100IU〜約300IUのビタミンD3;約25 mg〜約75 mgのマグネシウム;および約0.5 mg〜約2 mgのホウ素の1つまたは複数を含んでいてもよい
もう一つの態様において、本発明の組成物は、炭酸カルシウムの形態でカルシウムを含んでいてもよい。もう一つの態様において、本発明の組成物は、約671 mg〜約2013 mgの炭酸カルシウムを含んでいてもよい。
【0019】
もう一つの態様において、本発明の組成物は、約8 mg〜約12 mgのビタミンB6;約1mg〜約2.2 mgの葉酸;約20μg〜約30μgのビタミンB12;約400 mg〜約600 mgのカルシウム;約160IU〜約240IUのビタミンD3;約40 mg〜約60 mgのマグネシウム;および約0.5 mg〜約1.5mgのホウ素の1つまたは複数を含んでいてもよい
もう一つの態様において、本発明の組成物は、炭酸カルシウムの形態でカルシウムを含んでいてもよい。もう一つの態様において、本発明の組成物は、約1047 mg〜約1610 mgの炭酸カルシウムを含んでいてもよい。
【0020】
もう一つの態様において、本発明の組成物は、約9mg〜約11mgのビタミンB6;約1.5mg〜約1.75mgの葉酸;約22μg〜約28μgのビタミンB12;約450mg〜約550mgのカルシウム;約180IU〜約220IUのビタミンD3;約45mg〜約55mgのマグネシウム;および約0.8mg〜約1.2mgのホウ素の1つまたは複数を含んでいてもよい
もう一つの態様において、本発明の組成物は、炭酸カルシウムの形態でカルシウムを含んでいてもよい。もう一つの態様において、本発明の組成物は、約1208mg〜約1776mgの炭酸カルシウムを含んでいてもよい。
【0021】
もう一つの態様において、本発明の組成物は、約10mgのビタミンB6;約1.6mgの葉酸;約25μgのビタミンB12;約500mgのカルシウム;約200IUのビタミンD3;約50mgのマグネシウム;および約1mgのホウ素の1つまたは複数を含んでいてもよい
もう一つの態様において、本発明の組成物は、炭酸カルシウムの形態でカルシウムを含んでいてもよい。もう一つの態様において、本発明の組成物は、約1342mgの炭酸カルシウムを含んでいてもよい。
【0022】
本発明のもう一つの態様において、前記組成物は、心臓血管疾患、結腸直腸癌および骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するために、患者に投与される。
【0023】
また、本発明は、心臓血管疾患、結腸直腸癌および骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するための予防法として本発明の組成物を患者に投与する方法を含む。
【0024】
本発明の一つの態様において、前記方法には、B複合体ビタミン、カルシウム、ビタミンD3、マグネシウムおよびホウ素を含む組成物を利用してもよい。
【0025】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、嚥下可能な、咀嚼可能な、または溶解性の形態の組成物を利用してもよい。
【0026】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、塩酸ピリドキシンの形態のビタミンB6;葉酸の形態のビタミンB9および/またはシアノコバラミンの形態のビタミンB12を含む組成物を利用してもよい。本発明のもう一つの態様において、ビタミンB9は、1つまたは複数のホラシン、メタフォリン、葉酸又はこれらの天然の異性体の形態のビタミンB9が含まれてもよく、これには(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、10-ホルミル-(6R)-テトラヒドロ葉酸、5,10-メチレン-(6R)-テトラヒドロ葉酸、5,10-メテニル-(6R)-テトラヒドロ葉酸および5-ホルミミノ-(6S)-テトラヒドロ葉酸が含まれる、またはこれらのポリグルタミル誘導体の形態のビタミンB9を含んでいてもよい。
【0027】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、塩酸ピリドキシンの形態のビタミンB6;葉酸の形態のビタミンB9、シアノコバラミンの形態のビタミンB12;炭酸カルシウムの形態のカルシウム;コレカルシフェロールの形態のビタミンD3;酸化マグネシウムの形態のマグネシウム;およびホウ素アミノ酸キレートの形態のホウ素の1つまたは複数を含む組成物を利用してもよい。
【0028】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、実質的に添加されたビタミンA、添加されたビタミンK、添加された鉄および添加された乳糖の1つまたは複数を含まない組成物を利用してもよい。
【0029】
もう一つの態様において、本発明の方法は、実質的に添加されたβカロテンを含まず;実質的に添加されたαカロテンを含まず;実質的に添加されたルテインを含まず;実質的に添加されたリコピンを含まず;実質的に添加されたゼアキサンチンを含まず;実質的に添加されたビタミンBを含まず;実質的に添加されたビタミンBを含まず;実質的に添加されたビタミンB3を含まず;実質的に添加されたビタミンB4を含まず;実質的に添加されたビタミンB5を含まず;実質的に添加されたビタミンB6を含まず;実質的に添加されたビタミンB7を含まず;実質的に添加されたビタミンB8を含まず;実質的に添加されたビタミンB9を含まず;実質的に添加されたビタミンB10を含まず;実質的に添加されたビタミンB11を含まず;実質的に添加されたビタミンB12を含まず;実質的に添加されたビタミンCを含まず;実質的に添加されたビタミンD3を含まず;実質的に添加されたビタミンEを含まず;実質的に添加されたカルシウムを含まず;実質的に添加されたクロムを含まず;実質的に添加された銅を含まず;実質的に添加されたマグネシウムを含まず;実質的に添加されたマンガンを含まず;実質的に添加されたセレンを含まず;実質的に添加された亜鉛を含まず;実質的に添加されたホウ素を含まず;実質的に添加された無臭のニンニクを含まず;実質的に添加された補酵素Q-10を含まず;実質的に添加されたl-カルニチンを含まず;実質的に添加されたブドウ種子抽出物を含まず;実質的に添加された緑茶抽出物を含まず;実質的に添加されたケルセチンを含まず;実質的に添加されたホーソーンベリーを含まず;および/または実質的に添加されたαリポ酸を含まない組成物を利用してもよい。
【0030】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、結合剤、希釈剤、潤滑剤、流動促進剤、着色剤、乳化剤、崩壊剤、デンプン、水、油、アルコール、防腐剤および糖の1つまたは複数などの薬学的に許容される担体を含む組成物を利用してもよい。
【0031】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、ショ糖、フルクトース、高フルクトース・コーンシロップ、デキストロース、サッカリンナトリウム、マルトデキストリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、スクラロース、モノアンモニウムグリチルリジナートおよびこれらの混合物の 1つまたは複数などの甘味料を含む組成物を利用してもよい。
【0032】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、アニス油、ケイ皮油、ハッカ油、ウィンターグリーン油、チョウジ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、タイム油、スギ葉油、ニクズク油、セージ油、クヘントウ油、カッシア油、レモン油、オレンジ油、ライム油、グレープフルーツ油、ブドウ油、リンゴエッセンス、西洋ナシエッセンス、桃エッセンス、ベリーエッセンス、ワイルドベリーエッセンス、ナツメヤシエッセンス、ブルーベリーエッセンス、キーウィエッセンス、イチゴエッセンス、キイチゴエッセンス、サクラエッセンス、プラムエッセンス、パイナップルエッセンス、アプリコットエッセンス、天然の混合ベリー香料、クエン酸、リンゴ酸、バニラ、バニリン、ココア、チョコレートおよびメントールの1つまたは複数などの香味料を含む組成物を利用してもよい。
【0033】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、ジメチルポリシロキサンの形態のアルキルポリシロキサンを含む組成物を利用してもよい。
【0034】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、フルクトース、チョコレート、プラスドン、イソプロピルアルコール、アカシアゴム、天然のチョコレート香料、ステアリン酸、二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムを含む咀嚼可能なチョコレート形態の組成物を利用してもよい。
【0035】
もう一つの態様において、前記方法には、約5mg〜約15mgのビタミンB6;約1mg〜約3mgの葉酸;約12μg〜約38μgのビタミンB12;約250mg〜約750mgのカルシウム;約100IU〜約300IUのビタミンD3;約25mg〜約75mgのマグネシウム;および約0.5mg〜約2mgのホウ素の1つまたは複数を含む組成物を利用してもよい。
【0036】
もう一つの態様において、前記方法には、炭酸カルシウムの形態のカルシウムを含む組成物を利用してもよい。もう一つの態様において、前記方法は、約671 mg〜約2013 mgの炭酸カルシウムを含む組成物を利用してもよい。
【0037】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、約8mg〜約12mgのビタミンB6;約1mg〜約2.2mgの葉酸;約20μg〜約30μgのビタミンB12;約400mg〜約600mgのカルシウム;約160IU〜約240IUのビタミンD3;約40mg〜約60mgのマグネシウムおよび約0.5mg〜約1.5mgのホウ素の1つまたは複数を含む組成物を利用してもよい。
【0038】
もう一つの態様において、前記方法には、炭酸カルシウムの形態のカルシウムを含む組成物を利用してもよい。もう一つの態様において、前記方法は、約1047 mg〜約1610 mgの炭酸カルシウムを含む組成物を利用してもよい。
【0039】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、約9mg〜約11mgのビタミンB6;約1.5mg〜約1.75mgの葉酸;約22μg〜約28μgのビタミンB12;約450mg〜約550mgのカルシウム;約180IU〜約220IUのビタミンD3;約45mg〜約55mgのマグネシウム;および約0.8mg〜約1.2mgのホウ素の1つまたは複数を含む組成物を利用してもよい。
【0040】
もう一つの態様において、前記方法には、炭酸カルシウムの形態のカルシウムを含む組成物を利用してもよい。もう一つの態様において、前記方法は、約1208mg〜約1476mgの炭酸カルシウムを含む組成物を利用してもよい。
【0041】
本発明のもう一つの態様において、前記方法には、約10mgのビタミンB6;約1.6mgの葉酸;約25μgのビタミンB12;約500mgのカルシウム;約200IUのビタミンD3;約50mgのマグネシウム;および約1mgのホウ素の1つまたは複数を含む組成物を利用してもよい
もう一つの態様において、前記方法には、炭酸カルシウムの形態のカルシウムを含む組成物を利用してもよい。もう一つの態様において、前記方法は、約1342mgの炭酸カルシウムを含む組成物を利用してもよい。
【0042】
本発明のその他の目的、特色および利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。詳細な説明および特定の例で、本発明の特定の態様を示しているが、これらは例示目的でのみ提供される。したがって、本発明は、この詳細な説明から当業者に明らかとなるであろう本発明の精神および範囲内の種々の変更および修飾をも含む。
【0043】
[発明の詳細な説明]
本発明は、本明細書に記述された特定の方法論、プロトコル、充填剤および賦形剤その他に限定されるわけではなく、これらを変更してもよいことが理解されるであろう。また、本明細書に使用される用語法は、特定の態様のみを記述するために使用されており、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書において、および添付の請求の範囲において使用される単数形「ある(“a,” “an,”)」および「該(“the”)」には、前後関係から明らかに他のことを指示しない限り、複数の言及を含む。したがって、たとえば「ビタミン」についての言及は、1つまたは複数のビタミンについての言及であり、かつ当業者に既知のこれらの均等物などを含む。
【0044】
他に定義されない限り、本明細書に使用される全ての専門用語および科学用語は、本発明が属する当業者によって当技術分野において一般に理解されるものと同じ意味を有する。具体的な方法、装置および材料を記述してあるが、本明細書に記述したものと同様の、または均等ないずれの方法および材料も、本発明の実施または試験に使用することができる。
【0045】
本明細書に使用される「被験体(subject)」という用語は、任意のおよび全ての生物体を含み、「患者(patient)」の用語を含む。「被験体」は、ヒトまたは任意のその他の動物を指し得る。
【0046】
本明細書に使用される「薬学的に許容される(pharmaceutically acceptable)」という句は、妥当な利益/危険率に相応して、過剰な毒性、刺激、アレルギー応答またはその他の問題もしくは合併症を伴わずに、健全な医学的判断の範囲内で、ヒトおよび動物の組織との接触に使用するために適した化合物、材料、組成物および/または剤形をいう。
【0047】
「嚥下可能な形態(swallowable form)」という句は、口内に置いたときに、容易に溶解せず、かつ何ら咀嚼すること、または不快感を伴わずに全体が嚥下されるであろう任意の組成物をいう。一つの態様において、このような組成物は、鋭い縁を含んでいない形状および平滑な、一様な(uniform )、および実質的に気泡のない外側のコーティングを有していてもよい。
【0048】
「咀嚼可能な形態(chewable form)」という句は、経口投与後に口内で噛まれ、おいしい香味および口あたりを有し、かつ小さな小片に迅速に分解し、噛んだ後に溶解し初めて、その結果、これらを溶液として実質的に嚥下することができる、任意の比較的軟らかい組成物をいう。
【0049】
「溶解性の形態(dissolvable form)」という句は、口内で溶液に溶解する任意の組成物をいう。一つの態様において、このような組成物は、口内に置いた後、何ら咀嚼することなく約60秒以下で溶解しえる。
【0050】
「口あたり(mouthfeel)」という用語は、栄養補給剤を噛む、または嚥下する間に人が経験するここちよさの味覚に関連しない側面をいう。口あたりの側面には、たとえば、限定されるわけではないが、組成物の硬度および脆性(brittleness )、組成物が噛みがいがあり、ざらついており、油性で、クリーム状で、水っぽさがあり、粘着性があり、容易に溶解し、収斂性(astringent)で、発泡性で、その他であるかどうか、および組成物のサイズ、形状および形態(錠剤、粉末、ゲル、など...)を含む。
【0051】
以前に述べたように、心臓血管疾患は、米国の成人についての一番の死因である。結腸直腸癌は、米国において癌に次ぐ2番目の主要な死因であり、毎年およそ55,000人の生命を奪う。さらに、約28,000,000人の米国人は、骨粗鬆症に罹患している。栄養研究における最近の進展によって、適切な食餌、運動および医療の補助として、特定のビタミンおよびミネラルを含む栄養補充が、これらの疾患の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減することを補助できることが示唆されている。
【0052】
本発明の組成物および方法は、心臓血管疾患、結腸直腸癌および骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するために具体的に狙いを定めたビタミンおよびミネラルの組み合わせを利用することにより、健康を良好な状態に最適化するための手段を提供する。本発明の組成物および方法は、ヒトまたは任意のその他の生物体などの被験体に適用してもよく又は向けて(directed to)もよい。ビタミンB6、B9および/またはB12などのB複合体ビタミン、カルシウム、ビタミンD3、マグネシウムおよびホウ素を含む本発明に含めることができる添加ビタミンおよびミネラルのそれぞれが、心臓血管疾患、結腸直腸癌および/または骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するのに具体的な役割を果たす。特定の態様において、ビタミンA、ビタミンK、鉄および乳糖を含むこれらの化合物の有益な効果を阻害するビタミンおよびミネラルは、本発明の組成物および方法から特に排除してもよい。さらに、もう一つの特定の態様において、その他の添加ビタミンおよび/またはミネラルを除外することもできる。たとえば、本発明の組成物および方法は、実質的に添加されたβカロテンがなく;実質的に添加されたαカロテンがなく;実質的に添加されたルテインがなく;実質的に添加されたリコピンがなく;実質的に添加されたゼアキサンチンがなく;実質的に添加されたビタミンBがなく;実質的に添加されたビタミンBがなく;実質的に添加されたビタミンB3がなく; 実質的に添加されたビタミンB4がなく;実質的に添加されたビタミンB5がなく;実質的に添加されたビタミンB6がなく;実質的に添加されたビタミンB7がなく;実質的に添加されたビタミンB8がなく;実質的に添加されたビタミンB9がなく;実質的に添加されたビタミンB10がなく;実質的に添加されたビタミンB11がなく;実質的に添加されたビタミンB12がなく;実質的に添加されたビタミンCがなく;実質的に添加されたビタミンD3がなく;実質的に添加されたビタミンEがなく;実質的に添加されたカルシウムがなく;実質的に添加されたクロムがなく;実質的に添加された銅がなく;実質的に添加されたマグネシウムがなく;実質的に添加されたマンガンがなく;実質的に添加されたセレンがなく;実質的に添加された亜鉛がなく;実質的に添加されたホウ素がなく;実質的に添加された無臭ニンニクがなく;実質的に添加された補酵素Q-10がなく;実質的に添加されたl-カルニチンがなく;実質的に添加されたブドウ種子抽出物がなく;実質的に添加された緑茶抽出物がなく;実質的に添加されたケルセチンがなく;実質的に添加された ホーソーンベリーがなく;および/または実質的に添加されたαリポ酸がなくてもよい。
【0053】
B-複合体ビタミンは、一般に体内に貯蔵されない水溶性栄養素である。これらのビタミンは、体内で種々の役割を果たす。これらは、心臓血管疾患および結腸直腸癌の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減する際のこれらの役割により、本発明の組成物および方法に含めてもよい。本発明の組成物および方法に含まれてもよいB-複合体ビタミンは、ビタミンB6、ビタミンB9およびビタミンB12の1つまたは複数を含む。
【0054】
B-複合体ビタミンは、代謝およびホモシステインの破壊におけるこれらの関与を介して、心臓血管疾患の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するのを補助する。ホモシステインは、アミノ酸メチオニンの代謝によって産生される中間生成物である。高レベルのホモシステインは、心臓血管疾患のリスクの増大に相関していた。Maxwell, Suppl 1 Basic Res. Cardiol. I65-71 (2003)。高レベルのホモシステインは、内皮機能障害、血栓症誘導およびオキシダントストレス増加を含む脈管系に対してこの代謝産物が多くの有害な作用をするために、心臓血管疾患のリスクの増大を引き起こし得る。Schlaich, 153(2) Atheroscler. 383-89 (2000); Hanratty, 85(3) Heart 326-30 (2001)。脈管系に対するこれらの有害作用を回避するためには、この中間生成物の効率的な破壊が必要であり、ホモシステインの代謝破壊経路には、ビタミンB6、B9、およびB12が必要である。したがって、これらのビタミンのレベルを最適化すると、ホモシステインの効率的分解を促進することによる心臓保護作用を有する。Haynes, 16(5) Cardiovasc. Drugs Ther. 391-9 (2002)。
【0055】
また、ビタミンB9は、心臓血管疾患から守るというホモシステイン破壊におけるその役割を越えて、さらなる生理作用を有し得る。Bailey, 133(6) J. Nutr. 1961S-68S (2003); Doshi, 41(11) Clin. Chem. Lab. Med. 1505-12 (2003); Haynes、上記。たとえば、ビタミンB9は、健康を促進する内皮細胞由来化合物一酸化窒素(NO)のレベルおよび機能を改善する。Das, 19(7-8) Nutr. 686-92 (2003)。ビタミンB9は、酵素一酸化窒素シンターゼの活性を増強すること、内因性テトラヒドロビオプテリンを刺激すること、細胞内スーパーオキシドの産生を阻害することによってこの効果を生じる。これらの作用の全ては、こうして心保護効果を生じるNOの半減期を増強する。Lucock, 71 Mol. Genet. Metab. 121-38 (2000)。
【0056】
その心保護効果に加えて、ビタミンB9補充および生じる葉酸状態の改善は、選択された組織(最も著しくは結腸直腸)における癌を発病するリスクをも減少させる。Bailey, supra; Young-In, 57 Nutr. Reviews 314-24 (1999); Giovanucci, 129 Ann. Intern. Med. 517-24 (1998)。ビタミンB9補充は、ヌクレオチド合成におけるその中心的役割の結果として、結腸直腸およびその他の癌からの保護を行なう。具体的には、葉酸は、チミジル酸およびプリンヌクレオチドなどの核酸前駆体の形成において重要な役割を果たす。これらの前駆体の形成の減少は、デオキシリボ核酸(DNA)メチル化、生合成および安定性に関与する代謝経路に影響を及ぼす。したがって、これらの代謝経路の不安定性が、重要な腫瘍抑制遺伝子およびプロトオンコジーンの発現を変化させることによって、発癌を増強する異常なDNA合成および修復を生じさせ得る。Sergio et al., 3 Nature Rev. Canc. 601-14 (2003); Lucock、上記。ビタミンB9補充を介して核酸前駆体を確実に適切なレベルにすることは、これらの癌促進効果の発生またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するのに役に立ち得る。
【0057】
B複合体ビタミンB6、B9およびB12を含む栄養補充は、心臓血管疾患および結腸直腸癌の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するのを補助する。具体的な態様において、本発明の組成物および方法は、塩酸ピリドキシンの形態のビタミンB6を含んでいてもよく、または使用してもよい。もう一つの特定の態様において、本発明の組成物および方法は、約5 mg〜約15 mgの範囲の量でビタミンB6を含んでいてもよい。もう一つの特定の態様において、本発明の組成物および方法は、約8 mg〜約12 mgの範囲の量でビタミンB6を含んでいてもよい。もう一つの特定の態様において、本発明の組成物および方法は、約9mg〜約11mgの範囲の量でビタミンB6を含んでいてもよい。もう一つの特定の態様において、本発明の組成物および方法は、約10mgの量でビタミンB6を含んでいてもよい。
【0058】
本発明の組成物および方法は、ビタミンB9を含んでいてもよい。具体的な態様において、ビタミンB9は、葉酸の形態で含まれていてもよい。もう一つの特定の態様において、ビタミンB9は、約1 mg〜約3 mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの特定の態様において、ビタミンB9は、約1 mg〜約2.2 mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの特定の態様において、ビタミンB9は、約1.5mg〜約1.75mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの態様において、ビタミンB9は、約1.6mgの量で含まれてもよい。本発明のその他の態様において、ビタミンB9は、ホラシン、メタフォリン、葉酸塩およびこれらの天然の異性体の形態の1つまたは複数で含まれてもよい。
【0059】
また、ビタミンB12は、本発明の組成物および方法に含まれてもよい。一つの態様において、ビタミンB12は、シアノコバラミンの形態で含まれていてもよい。本発明のもう一つの特定の態様において、ビタミンB12は、約12μg〜約38μgの範囲の量で含まれてもよい。本発明のもう一つの特定の態様において、ビタミンB12は、約20μg〜約30μgの範囲の量で含まれてもよい。本発明のもう一つの特定の態様において、ビタミンB12は、約22μg〜約28μgの範囲の量で含まれてもよい。本発明のもう一つの態様において、ビタミンB12は、約25μgの量で含まれてもよい。
【0060】
骨格系は、絶えず生組織のマトリックスを再生している。これは、骨芽細胞および破骨細胞と呼ばれる一群の分化した骨細胞によって調節されるリモデリングとして知られる、破壊および再構築過程を受ける。骨芽細胞は、コラーゲンを合成することによって骨量(bone mass)を構築し、その一方で、破骨細胞は、再吸収と呼ばれる過程でこれらが酸および酵素を分泌する能力を介して骨を破壊する。この絶え間ない変化により、リモデリング過程に対する障害のリスクが生まれ、変性疾患骨粗鬆症か、または単に骨量および骨密度の減少を引き起こす。このような障害は、骨健康のために必須な栄養素、最も著しくはカルシウムの不適当な消費によって生じるか、または悪化し得る。このような背景において、カルシウム補充によって、骨粗鬆症に対する予防的および治療的な利益の両方が示されている。NIH Consensus Development Panel、上記;Shils et al., Modern Nutrition in Health and Disease 141-55 (9th ed. 1999); O’Brien, 56 Nutr. Rev. 148-50 (1998); Dowson-Hughes et al., 328 N. Engl. J. Med. 670-76 (1997); Reid et al., 328 N. Engl. J. Med. 460-64 (1993)。
【0061】
カルシウムは、人体において最も豊富なミネラルで、99%が骨および歯に貯蔵されている。骨および歯の外の残りの全身性のカルシウムは全体の1%のみを含むが、これは繊細にバランスをとって重要な生理機能に関与している。これらの過程には、血圧調整、筋収縮、神経伝達および血液凝固が含まれる。Shils, et al., at 141-55。また、最近の研究によって、補充カルシウムが結腸直腸癌のリスクを減少させる可能性に解明の光が投じられた。Weingarten, et al., 1 Cochrane Database Syst Rev. CD003548 (2004); Grau et al., 95(23) J. Natl. Canc. Inst. 1765-71 (2003); Sergio et al.、上記; Baron et al., 340 N. Eng. J. Med. 101-7 (1997)。この予防的役割に関する2つの主要な理論には、胆汁および脂肪酸を沈殿させて結腸細胞の増殖を刺激することができるカルシウムの能力が含まれる。第2の仮説は、結腸カルシノーマ細胞に対して増殖阻害を生じさせることを含む細胞外カルシウム検知受容体に対するカルシウムの効果である。Bonner et al., 13(12) Oncol. Res. 551-59 (2003); Kalley et al., 24 Cancer Detection and Prevention 127-36 (2000)。カルシウムの予防的特性は、遺伝、生活様式または結腸ポリープの病歴に対し二次的に結腸直腸癌のリスクが高い対象で最も有益なようである。
【0062】
その骨粗鬆症および結腸直腸癌の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減する能力のため、本発明の組成物および方法は、キレート化された形態または非キレート化された形態でカルシウムを含んでいてもよい。もう一つの特定の態様において、カルシウムは、約250 mg〜約750 mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの特定の態様において、カルシウムは、約400 mg〜約600 mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの特定の態様において、カルシウムは、約450mg〜約550mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの特定の態様において、カルシウムは、約500mgの量で含まれてもよい。
【0063】
具体的な態様において、カルシウムは、炭酸カルシウムの形態で含まれてもよい。もう一つの特定の態様において、炭酸カルシウムは、約671 mg〜約2013 mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの特定の態様において、炭酸カルシウムは、約1047 mg〜約1610 mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの特定の態様において、炭酸カルシウムは、約1208mg〜約1476mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの特定の態様において、炭酸カルシウムは、約1342mgの量で含まれてもよい。
【0064】
ビタミンDは、複数の全身機能のために必要とされるプロホルモン活性をもつ必須栄養素である。ビタミンDは、特に骨粗鬆症および結腸直腸癌の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減する際のその役割のため、本発明の組成物および方法に含まれる。Grau,上記; DeLuca et al., 56 Nutr. Rev. S4-S10 (1998)。
【0065】
ビタミンDは、健康な骨の維持に重要な脂溶性の物質である。NIH Consensus Development Panel、上記。ビタミンDの供与源には、食餌およびサプリメントによる供与源、並びに皮膚において日光からの紫外線B(UV-B)放射を使用する光化学反応を経た7-デヒドロコレステロールからの合成が含まれる。ビタミンDの(UV-B)供与源は、特定集団群を、著しくは入院した高齢者、および日光が乏しい気候における対象を欠乏に対し感受性にしてしまう。
【0066】
ビタミンDは、全身カルシウムホメオスタシスを調節することによって、骨の健康に予防的に作用する。ビタミンDは、胃腸管からのカルシウムおよび亜リン酸吸収を増大させ、骨組織へのカルシウム再吸収を改善し、副甲状腺に対して調整効果を有する。DeLuca et al.、上記。これらの機能は、カルシウム代謝および利用を最適化する際の助けとなる。ビタミンD欠乏単独では、骨軟化症(骨の軟化)を生じる骨のミネラル化、代謝回転および喪失の欠損を生じ得るが、研究では、ビタミンDをカルシウム補充と組み合わせると、骨粗鬆症のための予防的および治療的な利益を有することを示した。hils et al.、上記; O’Brien、上記; Dowson-Hughes et al.、上記。
【0067】
また、ビタミンDは、結腸直腸癌に関して予防特性を有する可能性がある。提唱された予防メカニズムは、そのカルシウムの全身利用の全身的増強にあるか、または独立した別々の活性に対して二次的なものであるかもしれない。Holt, 11(1) Canc. Epidemiol. Biomarkers Prev. 113-19 (2002)。これらのほかの機能には、大腸癌増殖の用量依存的阻害、したがって増殖から分化への切り替えを含む。また、ビタミンDは、正常および悪性の結腸組織における酸化的DNA損傷から守るのに有益なことが示された。Kallay, 40(8) Food Chem. Toxicol. 1191-96 (2002)。
【0068】
具体的な態様において、本発明の新規組成物および方法は、ビタミンD3を含んでいても、または使用してもよい。具体的な態様において、ビタミンD3は、コレカルシフェロールの形態であってもよい。もう一つの特定の態様において、本発明の組成物および方法は、約100IU〜約300IUの範囲の量でビタミンD3を含んでいてもよい。もう一つの特定の態様において、本発明の組成物および方法は、約160IU〜約240IUの範囲の量でビタミンD3を含んでいてもよい。もう一つの特定の態様において、本発明の組成物および方法は、約180IU〜約220IUの範囲の量でビタミンD3を含んでいてもよい。もう一つの特定の態様において、本発明の組成物および方法は、約200IUの量でビタミンD3を含んでいてもよい。
【0069】
また、マグネシウムも体内で種々の役割を果たす。マグネシウムは、特に心臓血管疾患および骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減する際のその役割のため、本発明の組成物および方法に含まれる。
【0070】
マグネシウム欠損は、心筋におけるカルシウムおよびカリウムチャネルの重要なモジュレーターとしてのその役割のために、一部では、心臓血管疾患および高血圧症に関連する可能性がある。具体的には、マグネシウムは、神経膜および筋肉膜の電気化学ポテンシャルの維持、並びに神経筋接合部伝達のために重要で、特に心臓において重要である。Iseri, 108 Am. Heart J. 188-93 (1984)。驚くことではないが、マグネシウム欠損は、心臓血管疾患および高血圧症に関係している。Agus et al., 17 Crit. Care Clin. 175-87 (2001)。実際に、経口マグネシウム療法では、冠状動脈の疾患を伴う患者の内皮機能が改善する。Shechter et al., 102 Circulation 2353-58 (2000)。
【0071】
マグネシウムは、骨ミネラル化に重要な役割を果たす。Dima et al., 83(8) J. Endocrin. Met. 2742-48 (1998)。これは、骨を構築する骨芽細胞を活性化し、副甲状腺ホルモンに対する骨組織の感受性を増強するのに必須である。また、マグネシウムは、ビタミンDの最適な利用においても重要な役割を果たす。Shils et al.、上記。したがって、研究では、閉経婦人において、彼女らの補充マグネシウムの摂取と関連した骨のミネラル量の増大を証明した。
【0072】
本発明の新規組成物および方法は、キレート化された形態または非キレート化された形態でマグネシウムを含んでいても、または使用してもよい。具体的な態様において、マグネシウムは、酸化マグネシウムの形態で本発明の組成物および方法に含まれてもよい。本発明のもう一つの態様において、マグネシウムは、約25 mg〜約75 mgの範囲の量で含まれてもよい。本発明のもう一つの態様において、マグネシウムは、約40 mg〜約60 mgの範囲の量で含まれてもよい。本発明のもう一つの態様において、マグネシウムは、約45mg〜約55mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの特定の態様において、マグネシウムは、約50mgの量で含まれてもよい。
【0073】
ホウ素は、カルシウム、ビタミンDおよびマグネシウムを最適に利用するために必須の微量栄養素である。研究では、補充ホウ素がビタミンD代謝産物、25-ヒドロキシコレカルシフェロールのレベルを増大することを示す。また、ホウ素の導入は、カルシウムおよびマグネシウムの喪失に逆作用し、したがって、閉経婦人における骨脱塩(bone demineralization)を減少させることを示した。Proceedings of the 2nd International Symposium on the Health Effects of Boron and its Compounds, 66 Biol. trace Elem. Res. 1-473 (1998); Nielson et al., 1 FASEB J. 394-97 (1987)。特定の態様において、本発明の新規組成物および方法は、ホウ素を含んでいても、または使用してもよい。本発明の一つの態様において、ホウ素は、ホウ素アミノ酸キレートの形態で含まれてもよい。もう一つの態様において、ホウ素は、約0.5 mg〜約2 mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの態様において、ホウ素は、約0.5 mg〜約1.5 mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの態様において、ホウ素は、約0.8mg〜約1.2mgの範囲の量で含まれてもよい。もう一つの態様において、ホウ素は、約1mgの量で含まれてもよい。
【0074】
本発明の組成物および方法は、キレート化された形態または非キレート化された形態のいずれかの、ここで記述した含有ビタミンおよびミネラルの組み合わせを含んでいても、または使用してもよい。活性成分は、多数の市販の供与源から、および当業者に既知の、これらのいくつかの活性型または塩で利用できる。それ故、本発明の組成物および方法は、本明細書に記述されているビタミンまたはミネラル成分のいずれかの特定の形態を含むことに、または使用することに限定されるわけではない。
【0075】
栄養学は、常に進歩している保健科学である。栄養素と疾患予防とを相関させるおおかた普及した研究知見は、いくつかの栄養素を補充すると、特定集団の健康需要(health needs)に逆効果であり得ることを実証している知見である。
【0076】
ビタミンAの活性型(レチノール)の高い血清中レベルは、骨脆弱性の増大と相関されており、骨健康に対して有害作用を生じる。レチノールは骨再形成に関与するが、過剰摂取は長期補充が生じるにつれて骨脱塩にリンクしていた。Michaelson et al., 348(4) N. Eng. J. Med. 287-94 (2003); Feskanich et al., 287(1) JAMA 47-54 (2002)。具体的な態様において、本発明の組成物および方法は、添加されたビタミンAがなくてもよい。
【0077】
鉄は、多数の機能をもつ必須栄養素であるが、酸化的ストレスのための触媒としての役割に関して、集団中での広範な補充についての詳細な調査に入っている。Day et al., 107(20) Circulation 2601-06 (2003)。酸化〔特に低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールの酸化〕は、心臓血管疾患のリスクの増大と強く相関していた。De Valk et al., 159 Arch. Int. Med. 1542-48 (1999)。したがって、鉄の補充は、特定の診断状態のみにおいて示される。具体的な態様において、本発明の組成物および方法は、添加された鉄がなくてもよい。
【0078】
ビタミンKまたはフィロキノンは骨健康を維持する過程において役割を果たすが、これはまた凝固因子の合成においても主要な役割を果たす。心臓血管疾患である人またはリスクが高い人では、時に意図的に凝固の微妙なバランスを変化させる。ビタミンKのさらなる摂取は、この目的に使用される特定の薬物療法の有効性を変化させ得る。さらに、人体は、天然に存在する腸内細菌からビタミンKを産生し、したがって、この栄養素の欠損は生じることはまれである。これらの要因のため、広範なビタミンK補充は、行われていない。Kurnik et al., 37(11) Ann. Pharmacother. 1603-06 (2003); Shearer, 345 Lancet 229-34 (1995)。具体的な態様において、本発明の組成物および方法は、添加されたビタミンKがなくてもよい。
【0079】
乳糖は二糖である、または乳および乳製品において主に見いだされる糖である。乳糖不耐症またはこの化合物を適切に消化して吸収することができないことは、比較的よくある。これができないと、乳糖を含む食物の摂取により、腹の鼓脹、疼痛および下痢などの不快な副作用が生じる。乳および乳製品は、双方ともカルシウムおよび乳糖の主要な供与源であるので、乳糖不耐症である人々は、カルシウム摂取が不十分になり、したがって骨粗鬆症になる可能性が高い。DiStefano et al., 122(7) Gastroenterol. 1793-99 (2002)。具体的な態様において、本発明の組成物および方法は、添加された乳糖がなくてもよい。
【0080】
本発明の具体的な態様には、嚥下可能な組成物を含んでいてもよい。嚥下可能な組成物は、当技術分野において周知であり、口内に置いたときに、容易に溶解せず、かつ何ら咀嚼すること、または不快感を伴わずに全体が嚥下されえるものである。本発明の具体的な態様において、嚥下可能な組成物は、鋭い縁を含んでいない、平滑で、一様な、実質的に気泡のない形状を有していてもよい。
【0081】
本発明の嚥下可能な組成物を製造するためには、活性成分のそれぞれを、従来の配合技術に従って適切な担体との均質な混合物に合わせてもよい。本発明の嚥下可能な組成物の具体的な態様において、組成物の表面を高分子フィルムでコーティングしてもよい。このようなフィルムコーティングは、いくつかの有益効果を有する。第1に、これは口内表面への組成物の接着を減少させ、これにより患者が組成物を嚥下する能力が増大する。第2に、フィルムは、特定の薬物の不快な味をマスキングするのを助けるであろう。第3に、フィルムコーティングは、本発明の組成物を大気分解(atmospheric degradation)から保護するであろう。本発明の嚥下可能な組成物を製造する際に使用してもよい高分子フィルムは、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールおよびアセテートなどのビニル重合体、メチルおよびエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシルプロピルメチルセルロース、アクリラートおよびメタクリラート、ビニル-マレイン酸およびスチレン-マレイン酸型などの共重合体、並びにゼイン、ゼラチン、セラックおよびアカシアなどの天然のゴム質および樹脂を含む。嚥下可能な化合物のための薬学的担体および製剤は、当業者に周知である。一般に、たとえばWade & Waller, Handbook of Pharmaceutical Excipients (2nd ed. 1994)を参照されたい。
【0082】
本発明の具体的な態様において、組成物は、咀嚼可能な組成物を含んでいてもよい。咀嚼可能な組成物は、味のよい食味および口あたりを有するものであり、比較的柔軟で、かつ小さな小片に迅速に分解し、噛んだ後に溶解し始めて、その結果、これらを溶液として実質的に嚥下することができる。
【0083】
咀嚼可能な組成物を作製するためには、特定の成分をここで記述した性状を達成するように含めるべきである。たとえば、咀嚼可能な組成物は、おいしい香味および口あたりを生じ、かつ口内で比較的柔らかく、溶解能を促進する成分を含むべきである。以下の考察に、これらの特徴を達成するのを補助するであろう成分を記述する。
【0084】
咀嚼可能な組成物は、好ましくはおいしいまたは味のよい香味を有する。味のよい香味は、甘味料および/または香味料を含めることによって達成してもよい。本発明の組成物に含まれていてもよい甘味料には、たとえば、限定されるわけではないが、当業者に既知のショ糖、フルクトース、高フルクトースコーンシロップ、デキストロース、サッカリンナトリウム、マルトデキストリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、スクラロース、モノアンモニウムグリチルリジナートおよびその他を含む。本明細書に使用される、「香味料(flavorant)」という用語は、おいしい香味、たいていは匂いを医薬品製剤に与えるために使用される天然の、または人工の化合物を意味する。本発明に使用してもよい香味料には、たとえば、限定されるわけではないが、天然のおよび人工の着香油、香味芳香剤、植物、葉、花および果実からの抽出物、並びにこれらの組み合わせを含む。このような香味料には、たとえば、限定されるわけではないが、アニス油、ケイ皮油、バニラ、バニリン、ココア、チョコレート、天然チョコレート香料、メントール、ブドウ、ハッカ油、ウィンターグリーン油、チョウジ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ、タイム油、スギ葉油、ニクズク油、セージ油、クヘントウ油、カッシア油;レモン、オレンジ、ライムおよびグレープフルーツ油などの柑橘類油;並びにリンゴ、西洋ナシ、桃、ベリー、ワイルドベリー、ナツメヤシ、ブルーベリー、キーウィ、イチゴ、キイチゴ、サクラ、プラム、パイナップルおよびアプリコットを含む果実のエッセンスを含む。これらの香味料の全てが市販されている。本発明の特定の態様において、使用してもよい風味料には、天然のベリー抽出物および天然の混合されたベリー香料、並びにクエン酸およびリンゴ酸を含む。使用する風味料の量は、所望の味の特徴を含む多くの要因に依存するであろう。必要ではないが、これらの甘味料および/または風味料の1つまたは複数が、本発明の嚥下可能な組成物にも含まれていてもよい。
【0085】
味のよい香味を有することに加えて、咀嚼可能な組成物は、またおいしい口あたりを有するべきである。口あたりを増強するために、種々の成分を本発明の組成物に含めることができる。
【0086】
本発明の咀嚼可能な組成物において、白砂糖、コーンシロップ、ソルビトール(溶液)、マルチトール(シロップ)、オリゴ糖、イソマルトオリゴサッカライド、ショ糖、フルクトース、グルコース、リカシン(lycasin)、キシリトール、ラクチトール、エリスリトール、マンニトール、イソマルトース、デキストロース、ポリデキストロース、デキストリン、圧縮性セルロース、圧縮性ハチ蜜、圧縮性糖蜜およびこれらの混合物などの糖を、口あたりおよび味の良さを改善するために添加してもよい。さらに、たとえば、限定されるわけではないが、ゼラチン、寒天、アラビアゴム、ガーゴムおよびカラゲナンなどのフォンダンまたはゴム質を、組成物の咀嚼性を改善するために添加してもよい。また、口あたりおよび味の良さを改善するために、脂肪質が含まれていてもよい。本発明に含まれていてもよい脂肪質は、たとえば、限定されるわけではないが、植物油(パーム油、パーム硬化油、トウモロコシ胚硬化油、キャスタ硬化油、綿実油、オリーブ油、落花生油、パームオレイン油およびパームステアリン油を含む)、動物油(融点が30℃〜42℃の範囲にある精製油および精製豚脂を含む)、カカオ脂肪、マーガリン、バターおよびショートニングを含む。
【0087】
また、アルキルポリシロキサン(種々の分子量範囲で、および種々の異なる置換パターンで販売されている市販の重合体)を、本明細書に記述した咀嚼可能な栄養補給剤組成物の触感、口あたりまたは両方を増強するために、本発明に使用してもよい。「触感を増強する(enhance the texture)」とは、アルキルポリシロキサンにより、ポリシロキサンを欠いた同じ標品と比較して咀嚼可能なサプリメントの剛性、脆性および咀嚼性の1つまたは複数を改善することを意味する。「口あたりを増強する(enhance the mouth feel)」とは、アルキルポリシロキサンにより、ポリシロキサンを欠いた同じ標品と比較して、一旦それが口内で液化したらサプリメントのざらついた触感を減少させることを意味する
アルキルポリシロキサンは、一般にバックボーンのケイ素原子から付属している1つまたは複数のアルキル基をもつケイ素および酸素含有重合体バックボーン(oxygen-containing polymeric backbone)を含む。これらの程度(grade)に応じて、これらはシリカゲルをさらに含むことができる。アルキルポリシロキサンは、一般に粘稠性油である。本発明の嚥下可能な、咀嚼可能な、または溶解性の組成物に使用することができる例示的なアルキルポリシロキサンは、たとえば、限定されるわけではないが、モノアルキルまたはジアルキルポリシロキサンであって、アルキル基が、それぞれの存在において独立してフェニル基で任意に置換されたC1-C6-アルキル基から選択されるものを含む。使用してもよい具体的なアルキルポリシロキサンは、ジメチルポリシロキサン(一般にシメチコンと呼ばれる)である。より具体的には、シメチコンGSと呼ばれる顆粒状シメチコン標品を使用してもよい。シメチコンGSは、30%のシメチコンUSPを含む標品である。シメチコンUSPは、約4.0%〜約7.0重量%のSiO2との混合物中に約90.5重量%以上(CH33--Si{OSi(CH32}CH3を含む。
【0088】
従来の咀嚼可能な組成物に出現しえる粘着を防止するため、および摂取の際に活性成分のエマルジョンまたは懸濁液への変換を容易にするために、本発明の組成物は、例証として、限定されるわけではないが、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタンモノステアレート、ショ糖脂肪酸エステル、レシチンおよびこれらの混合物などの乳化剤をさらに含んでいてもよい。具体的な態様において、このような乳化剤の1つまたは複数が、投与される組成物の重量の約0.01%〜約5.0%の量で存在してもよい。乳化剤のレベルが前記範囲よりも低い又は高い場合、乳化を実現することができないか、または蝋値が上昇すると考えられる。
【0089】
咀嚼可能な組成物は、咀嚼開始した直後に口内で崩壊し始めて溶解し、その結果組成物を実質的に溶液として嚥下することができるべきである。咀嚼可能な組成物の溶解プロフィールは、素早く水に溶ける充填剤および賦形剤を含めることによって増強してもよい。素早く水に溶ける充填剤および賦形剤は、好ましくは唾液で濡れて約60秒以内に溶解する。実際に、十分な水溶性賦形剤が本発明の組成物に含まれている場合、これらは咀嚼可能というよりは、むしろ溶解性組成物形態となっているであろうことが想定される。本発明で使用するために適した素早く水に溶ける充填剤の例は、たとえば、限定されるわけではないが、サッカライド、アミノ酸、その他を含む。具体的な態様において、サッカライドは、単糖、二糖またはオリゴ糖であってもよい。本発明の組成物に添加してもよいサッカライドの例には、たとえば、限定されるわけではないが、ソルビトール、グルコース、デキストロース、フルクトース、マルトースおよびキシリトール(全ての単糖);並びにショ糖、グルコース、ガラクトースおよびマンニトール(全ての二糖)が含まれる。その他の適切なサッカライドは、オリゴ糖である。オリゴ糖の例は、デキストレート(dextrates)およびマルトデキストリンである。本発明に使用してもよいその他の水溶性賦形剤は、たとえば、限定されるわけではないが、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、アスパラギン、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンなどのアミノ酸を含む
また、溶解を容易にするために、崩壊剤を本発明の組成物に含めてもよい。浸透薬および吸引薬(wicking agent)を含む崩壊剤は、水または唾液を組成物へと吸引する能力があり、これにより組成物の内部並びに外部からの溶解を促進する。本発明に使用してもよいこのような崩壊剤、浸透薬および/または吸引薬は、たとえば、限定されるわけではないが、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、これらのプレゼラチン化および修飾したデンプンなどのデンプン、A- di-solなどのセルロース性薬剤、モンモリロナイト粘土、架橋されたPVP、甘味料、ベントナイト、微結晶性セルロース、ナトリウムクロスカルメロース、アルギナート、ナトリウムデンプングリコラート、寒天、グアー、イナゴマメ、カラヤゴム、ペクチン、アラビアゴム、キサンタンおよびトラガカンタなどのゴム質、コロイドシリカ、沈殿シリカなどの水性溶媒に対して高親和性をもつシリカ、マルトデキストリン、β-シクロデキストリン、カルボポールなどの重合体、並びにヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース性薬剤を含む。
【0090】
最後に、組成物の溶解は、比較的小さな粒子サイズの使用成分を含めることによって促進してもよい。
【0091】
上記したものに加えて、本発明の嚥下可能な、咀嚼可能なおよび/または溶解性の組成物を製造する際に、任意の適切な充填剤および賦形剤を、これらが本明細書に記述される目的と一致する限り利用してもよい。たとえば、結合剤は、粒状組織において粉末粒子の接着を生じさせるために使用される物質である。本発明に使用するために適したこのような化合物は、たとえば、限定されるわけではないが、アカシア、圧縮性糖(compressible sugar)、ゼラチン、ショ糖およびその誘導体、マルトデキストリン、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびメチルセルロースなどのセルロース重合体、不溶性アクリラートアンモニオメタクリルラート共重合体、ポリアクリラートまたはポリメタクリル酸共重合体などのアクリル酸重合体、ポビドン、コポビドン、ポリビニルアルコール、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、デンプン、アルファ化デンプン、ガーゴム(guar gum)、ポリエチレングリコールおよび当業者に既知のその他のものを含む。
【0092】
また、組成物の粒状化を増強するために、本発明の組成物中に希釈剤を含めてもよい。希釈剤は、たとえば、限定されるわけではないが、微結晶性セルロース、ショ糖、リン酸二カルシウム、デンプン、およびマンニトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトールなどの13炭素原子未満のポリオール、およびグリシンなどの薬学的に許容されるアミノ酸、並びにこれらの混合物を含むことができる。
【0093】
潤滑剤は、組成物圧縮の間の摩擦を減少させる、組成物製剤に使用される物質である。本発明に使用してもよい潤滑剤は、たとえば、限定されるわけではないが、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、タルク、ミネラルオイルおよび植物油、安息香酸、ポリ(エチレングリコール)、グリセリルベヘナート、ステアリルフマラートおよび当業者に既知のその他のものを含む。
【0094】
流動促進剤は、製造の間の粉末混合の流れを改善し、組成物重量変化を最小化する。本発明に使用してもよい流動促進剤は、たとえば、限定されるわけではないが、二酸化ケイ素、コロイド性または燻蒸シリカ、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、コーンスターチ、タルクおよび当業者に既知のその他のものを含む。
【0095】
また、着色剤を本発明の栄養補給剤組成物に含めてもよい。本明細書に使用される「着色剤」という用語には、医薬品製剤に色を与えるために使用される化合物を含む。このような化合物は、たとえば、限定されるわけではないが、FD&C赤番号3、FD&C赤番号20、FD&C黄色番号6、FD&C青番号2、D&C緑番号5、FD&Cオレンジ番号5、D&C赤番号8、キャラメルおよび酸化第二鉄および赤、並びに当業者に既知のその他のものを含む。また、着色剤は、色素(pigments)、染料(dyes)、染色剤(tints)、二酸化チタン、ブドウ皮膚抽出物、ビート赤粉(beet red powder)、β-カロテン、ベニノキ(annato)、カーミン、ウコン、パプリカなどの天然の着色剤および当業者に既知のその他を含むことができる。着色剤は、本明細書に記述される栄養補給剤組成物に必要とされないことが認識される。
【0096】
必要に応じて、組成物は、標準的技術によって糖コートまたは腸溶性コートされていてもよい。単位投与量形態(unit dose forms)は、限定されるわけではないが、個々に包装され、紙条片上に複数単位として、または任意のサイズのバイアルにパックされていてもよい。本発明の嚥下可能な、咀嚼可能な、または溶解性の組成物は、たとえば、限定されるわけではないが、単位投与量、ローリング(rolls)、原体ビン(bulk bottles)、ブリスター包装(blister packs)およびこれらの組み合わせにパックしてもよい。
【0097】
本発明の嚥下可能な、咀嚼可能な、または溶解性の組成物は、薬学的技術において既知の従来法および材料を使用して製造してもよい。たとえば、米国特許第5,215,754号および第4,374,082号は、嚥下可能な組成物を調製するための方法に関する。米国特許第6,495,177号は、口あたりが改善された咀嚼可能な栄養補給剤を製造するための方法に関する。米国特許第5,965,162号は、特に咀嚼時に口内で迅速に崩壊する多ビタミン食物単位を製造するための組成物および方法に関する。さらに、本明細書に記述した全ての薬学的担体および製剤は、当業者に周知であり、いずれかの特定の例に実施可能な割合の決定は、一般に当業者の能力の範囲内にある。本発明の賦形剤のいずれに関する詳述も、WADE & WALLER、上記に見いだされるであろう。全ての活性成分、充填剤および賦形剤は、Aldrich Chemical Co., FMC Corp, Bayer, BASF, Alexi Fres, Witco, Mallinckrodt, Rhodia, ISPおよびその他などの会社から市販されている。
【0098】
本発明のその他の目的、特色および利点は、以下の具体的な例から明らかになるであろう。具体的な例は、本発明の特定の態様を示すと共に、例示の目的でのみ提供される。したがって、本発明は、また、この詳細な説明から当業者に明らかとなるであろう本発明の精神および範囲内の種々の変更および修飾を含む。本発明は、以下の非限定の例によって、さらに例証されるであろう。
【例】
【0099】
さらなる説明がなくても、前述の記述を使用して当業者が最大限の範囲で本発明を利用することができると考えられる。以下の例は、例証のみで、決して他の残りの開示を限定することはない。
【0100】
例1. 以下の製剤の組成物を咀嚼可能な形態で製造した:
ビタミンB6(塩酸ピリドキシン) 10mg
ビタミンB9(葉酸) 1.6 mg
ビタミンB12(シアノコバラミン) 25μg
ビタミンD(コレカルシフェロール) 200IU
炭酸カルシウム 1342mg
(成分カルシウム 500mg)
マグネシウム(酸化マグネシウム) 50mg
ホウ素(ホウ素アミノ酸キレート) 1mg
例2. 患者の治療における本発明の組成物の有効性を評価するための研究を行う。研究の目的は、組成物の経口摂取が、投与された組成物に含まれる特定のビタミンおよびミネラルに関して、栄養状態の改善を生じるかどうかを決定することである。
二重盲検法、偽薬無作為化試験を6月の期間にわたって行った。合計120人の被験体(30〜45歳)を研究のために選択する。それぞれの被験体の栄養状態の初期評価を行う。ビタミンB6は、血清をアポ酵素チロシンデカルボキシラーゼと共にインキュベートし、C14標識されたチロシンを添加して酵素反応を開始し、これをHClで止めるという放射酵素アッセイ法によって測定する。その後、遊離のC14標識されたCO2を、KOHを含浸させた濾紙に吸着させる。測定されたC14活性は、B6濃度に正比例する。ビタミンB12および葉酸塩は、精製した内因性因子および精製した葉酸結合タンパク質を使用して定量的放射分析方法によって測定する。ビタミンDは、1.5ng/mlの感度、並びにそれぞれ9〜13%および8〜11%のアッセイ内およびアッセイ間の変異係数での抽出二重抗体放射免疫アッセイ法(DiaSorin, Inc., Stillwater, MN)を使用して測定する。カルシウムおよびマグネシウムは、分光光度法を使用して測定する。ホウ素は、50μg/lの終濃度にて、10Bの内部標準で誘導結合プラズマ質量分析法(ICPMS)を使用して測定する。
【0101】
120人の被験体を30人の被験体の4つの別々の群に分ける。男性を含む第1群および女性を含む第2群では、それぞれの被験体に例1に記載したとおりの組成物の剤形が1日2回投与される。男性を含む第3群および女性を含む第4群では、それぞれの被験体に、偽薬剤形が1日2回投与される。したがって、剤形投与は、12時間ごと行う。評価期間の間には、他のいかなる栄養補給剤も、被験体に摂取させない。
【0102】
それぞれの被験体の栄養状態の評価を、上記した方法を利用して、1月の間隔で6月の期間行う。データは、重回帰分析法および標準t検定を使用して評価する。それぞれの解析において、結果変数のベースライン値を共変としてモデルに含める。共変交互作用項効果(covariant interaction effects)による処理をWeigel & Narvaez, 12 Controlled Clinical Trials378-94 (1991)によって概説される方法によって検証する。有意な交互作用項効果がない場合、交互作用項をモデルから除く。留数(residuals)の相違の正規性(normality)および均質性(homogeneity)の回帰モデル仮説は、留数 対 予測値のプロットの検定によって評価する。効果の一時的な発生の検出を、有意な治療効果の存在を試験することによって、1、2、3、4、5および6月に、先の順序がより早い時間に有意な効果が同定された場合にのみ、それぞれより遅い時間帯に引き続いて行う。それぞれの群内のベースラインからの変化を、ペアードt検定を使用して評価する。加えて、群間の均質性を評価するために、全てのベースライン測定および測定可能な被験体の特徴に対して分散分析を行う。全ての統計的手法は、SAS(SAS Institute Inc., Cary, NC)を使用して行う。0.05のαレベルを全ての統計的検定に使用する。
【0103】
測定した全てのビタミンおよびミネラルのレベルの栄養状態において、研究の完了後に対照を超える統計学的に有意な改善が治療された被験体で観察される。したがって、研究は、本発明の組成物の経口投与が、患者の栄養状態を改善するのに有効であることを確信させる。
【0104】
本発明の具体的な態様を記述したが、本発明の精神から逸脱することなく、その他の、およびさらなる変更および改変を行ってもよい。全てのさらなる、およびその他の変更および改変が、特許請求の範囲に説明したとおりの本発明の範囲内に含まれる。上で引用した全ての刊行物の開示は、それぞれが個々に参照により援用されたのと同じ範囲でその全体が明白に参照により援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
B複合体ビタミン、カルシウム、ビタミンD3、マグネシウムおよびホウ素を含む組成物。
【請求項2】
前記組成物が嚥下可能な形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が咀嚼可能な形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物が溶解性形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記B複合体ビタミンがビタミンB6、ビタミンB9およびビタミンB12からなる群より選択される1つまたは複数のビタミンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記ビタミンB6がピリドキシンを含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記ビタミンB9が葉酸を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項8】
前記ビタミンB9がホラシンを含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項9】
前記ビタミンB9がメタフォリンを含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項10】
前記ビタミンB9が葉酸塩を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項11】
前記ビタミンB9が(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、10-ホルミル-(6R)-テトラヒドロ葉酸、5,10-メチレン-(6R)-テトラヒドロ葉酸、5,10-メテニル-(6R)-テトラヒドロ葉酸および5-ホルミミノ-(6S)-テトラヒドロ葉酸からなる群の1つまたは複数から選択される葉酸塩の天然の異性体またはこれらのポリグルタミル誘導体を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項12】
前記ビタミンB12がシアノコバラミンを含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項13】
前記カルシウムが炭酸カルシウムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記ビタミンD3がコレカルシフェロールを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
前記マグネシウムが酸化マグネシウムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
前記ホウ素がホウ素アミノ酸キレートを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
前記組成物が実質的に添加されたビタミンA、添加されたビタミンK、添加された鉄および添加された乳糖の1つまたは複数を含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物が実質的に添加されたビタミンAを含まない、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物が実質的に添加されたビタミンKを含まない、請求項17に記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物が実質的に添加された鉄を含まない、請求項17に記載の組成物。
【請求項21】
前記組成物が実質的に添加された乳糖を含まない、請求項17に記載の組成物。
【請求項22】
薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
前記薬学的に許容される担体が結合剤、希釈剤、潤滑剤、流動促進剤(glidant)、着色剤、乳化剤、崩壊剤、デンプン、水、油、アルコール、防腐剤および糖の1つまたは複数からなる群より選択される、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
甘味料をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項25】
前記薬剤が、ショ糖、甘味料、フルクトース、高フルクトースコーンシロップ、デキストロース、サッカリンナトリウム、マルトデキストリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、スクラロース、モノアンモニウムグリチルリジナートおよびこれらの混合物からなる群の1つまたは複数から選択される1つまたは複数で、含む、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
香味料をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項27】
前記香味料が天然の香味油、人工着香油、柑橘類油、果実エッセンス、植物からの抽出物、葉からの抽出物、花からの抽出物、果実からの抽出物、人工着香料およびこれらの組み合わせからなる群の1つまたは複数から選択される、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
前記香味料がアニス油、ケイ皮油、ハッカ油、ウィンターグリーン油、チョウジ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、タイム油、スギ葉油、ニクズク油、セージ油、クヘントウ油、カッシア油、レモン油、オレンジ油、ライム油、グレープフルーツ油、ブドウ油およびこれらの組み合わせからなる群の1つまたは複数から選択される、請求項26に記載の組成物。
【請求項29】
前記香味料がリンゴエッセンス、西洋ナシエッセンス、桃エッセンス、ベリーエッセンス、ワイルドベリーエッセンス、ナツメヤシエッセンス、ブルーベリーエッセンス、キーウィエッセンス、イチゴエッセンス、キイチゴエッセンス、サクラエッセンス、プラムエッセンス、パイナップルエッセンスおよびアプリコットエッセンスからなる群の1つまたは複数から選択される、請求項26に記載の組成物。
【請求項30】
前記香味料が天然の混合されたベリー香料、クエン酸、リンゴ酸、バニラ、バニリン、ココア、チョコレートおよびメントールからなる群の1つまたは複数から選択される、請求項26に記載の組成物。
【請求項31】
前記組成物が組成物の約0.05重量部〜約1重量部未満の量でアルキルポリシロキサンをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項32】
前記アルキルポリシロキサンがジメチルポリシロキサンの形態である、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
前記組成物が咀嚼可能なチョコレート形態である、請求項3に記載の組成物。
【請求項34】
フルクトース、チョコレート、プラスドン、イソプロピルアルコール、アカシアゴム、天然チョコレート香料、ステアリン酸、二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムからなる群より選択される1つまたは複数をさらに含む、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
前記ビタミンB6が約5 mg〜約15 mgの範囲で存在する、請求項5に記載の組成物。
【請求項36】
前記ビタミンB9が約1mg〜約3mgの範囲で存在する、請求項5に記載の組成物。
【請求項37】
前記ビタミンB12が約12μg〜約38μgの範囲で存在する、請求項5に記載の組成物。
【請求項38】
前記カルシウムが約250mg〜約750mgの範囲で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項39】
前記カルシウムが炭酸カルシウムである、請求項38に記載の組成物。
【請求項40】
前記炭酸カルシウムが約671mg〜約2013mgの範囲で存在する、請求項39に記載の組成物。
【請求項41】
前記ビタミンD3が約100IU〜約300IUの範囲で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項42】
前記マグネシウムが約25mg〜約75mgの範囲で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項43】
前記ホウ素が約0.5mg〜約2mgの範囲で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項44】
前記組成物が約5 mg〜約15 mgのビタミンB6;約1 mg〜約3 mgのビタミンB9; 約12μg〜約38μgのビタミンB12;約250 mg〜約750 mgのカルシウム;約100IU〜約300IUのビタミンD3;約25 mg〜約75 mgのマグネシウム;および約0.5 mg〜約2 mgのホウ素を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項45】
前記カルシウムが約671 mg〜約2013 mgの炭酸カルシウムを含む、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
前記組成物が約8mg〜約12mgのビタミンB6;約1mg〜約2.2mgのビタミンB9;約20μg〜約30μgのビタミンB12;約400mg〜約600mgのカルシウム;約160IU〜約240IUのビタミンD3;約40mg〜約60mgのマグネシウム;および約0.5mg〜約1.5mgのホウ素を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項47】
前記カルシウムが約1047 mg〜約1610 mgの炭酸カルシウムを含む、請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
前記組成物が約9mg〜約11mgのビタミンB6;約1.5mg〜約1.75mgのビタミンB9; 約22μg〜約28μgのビタミンB12;約450mg〜約550mgのカルシウム;約180IU〜約220IUのビタミンD3;約45mg〜約55mgのマグネシウム;および約0.8mg〜約1.2mgのホウ素を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項49】
前記カルシウムが約1208mg〜約1476mgの炭酸カルシウムを含む、請求項48に記載の組成物。
【請求項50】
前記ビタミンB6が約10 mgの量で存在する、請求項48に記載の組成物。
【請求項51】
前記ビタミンB9が約1.6mgの量で存在する、請求項48に記載の組成物。
【請求項52】
前記ビタミンB12が約25μgの量で存在する、請求項48に記載の組成物。
【請求項53】
前記カルシウムが約500mg の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項54】
前記カルシウムが炭酸カルシウムである、請求項53に記載の組成物。
【請求項55】
前記炭酸塩が約1342mgの量で存在する、請求項54に記載の組成物。
【請求項56】
前記ビタミンD3が約200IUの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項57】
前記マグネシウムが約50mgの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項58】
前記ホウ素が約1mgの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項59】
前記ビタミンB6が約10mgの量で存在し;前記ビタミンB9が約1.6mgの量で存在し;前記ビタミンB12が約25μgの量で存在し;前記カルシウムが約500mgの量で存在し;前記ビタミンD3が約200IUの量で存在し;前記マグネシウムが約50mgの量で存在し;および前記ホウ素が約1mgの量で存在する、請求項5に記載の組成物。
【請求項60】
前記カルシウムが約1342mgの炭酸カルシウムを含む、請求項59に記載の組成物。
【請求項61】
前記組成物が患者に投与される、請求項1に記載の組成物。
【請求項62】
前記組成物が心臓血管疾患の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するために前記患者に投与される、請求項61に記載の組成物。
【請求項63】
前記組成物が結腸直腸癌の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するために前記患者に投与される、請求項61に記載の組成物。
【請求項64】
前記組成物が骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するために前記患者に投与される、請求項61に記載の組成物。
【請求項65】
B複合体ビタミン、カルシウム、ビタミンD3、マグネシウムおよびホウ素を含む組成物を投与することを含む方法。
【請求項66】
前記組成物が嚥下可能な形態である、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記組成物が咀嚼可能な形態である、請求項65に記載の方法。
【請求項68】
前記組成物が溶解性の形態である、請求項65に記載の方法。
【請求項69】
前記B複合体ビタミン、ビタミンB6、ビタミンB9およびビタミンB12からなる群より選択される1つまたは複数のビタミンを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項70】
前記ビタミンB6がピリドキシンを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記ビタミンB9が葉酸を含む、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
前記ビタミンB9がホラシンを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項73】
前記ビタミンB9がメタフォリンを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項74】
前記ビタミンB9が葉酸塩を含む、請求項69に記載の方法。
【請求項75】
前記ビタミンB9が(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、5-ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸、10-ホルミル-(6R)-テトラヒドロ葉酸、5,10-メチレン-(6R)-テトラヒドロ葉酸、5,10-メテニル-(6R)-テトラヒドロ葉酸および5-ホルミミノ-(6S)-テトラヒドロ葉酸からなる群の1つまたは複数から選択される葉酸塩の天然の異性体またはこれらのポリグルタミル誘導体を含む、請求項69に記載の方法。
【請求項76】
前記ビタミンB12がシアノコバラミンを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項77】
前記カルシウムが炭酸カルシウムを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項78】
前記ビタミンD3がコレカルシフェロールを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項79】
前記マグネシウムが酸化マグネシウムを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項80】
前記ホウ素がホウ素アミノ酸キレートを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項81】
前記組成物が実質的に添加されたビタミンA、添加されたビタミンK、添加された鉄および添加された乳糖の1つまたは複数を含まない、請求項65に記載の方法。
【請求項82】
前記組成物が実質的に添加されたビタミンAを含まない、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記組成物が実質的に添加されたビタミンKを含まない、請求項81に記載の方法。
【請求項84】
前記組成物が実質的に添加された鉄を含まない、請求項81に記載の方法。
【請求項85】
前記組成物が実質的に添加された乳糖を含まない、請求項81に記載の方法。
【請求項86】
薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項65に記載の方法。
【請求項87】
前記薬学的に許容される担体が結合剤、希釈剤、潤滑剤、流動促進剤、着色剤、乳化剤、崩壊剤、デンプン、水、油、アルコール、防腐剤および糖からなる群の1つまたは複数から選択される、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
甘味料をさらに含む、請求項65に記載の方法。
【請求項89】
前記甘味料がショ糖、フルクトース、高フルクトースコーンシロップ、デキストロース、サッカリンナトリウム、マルトデキストリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、スクラロース、モノアンモニウムグリチルリジナートおよびこれらの混合物からなる群の1つまたは複数から選択される、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
香味料をさらに含む、請求項65に記載の方法。
【請求項91】
前記香味料が天然の香味油、人工着香油、柑橘類油、果実エッセンス、植物からの抽出物、葉からの抽出物、花からの抽出物、果実からの抽出物、人工着香料およびこれらの組み合わせからなる群の1つまたは複数から選択される、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
前記香味料がアニス油、ケイ皮油、ハッカ油、ウィンターグリーン油、チョウジ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、タイム油、スギ葉油、ニクズク油、セージ油、クヘントウ油、カッシア油、レモン油、オレンジ油、ライム油、グレープフルーツ油、ブドウ油およびこれらの組み合わせからなる群の1つまたは複数から選択される、請求項90に記載の方法。
【請求項93】
前記香味料がリンゴエッセンス、西洋ナシエッセンス、桃エッセンス、ベリーエッセンス、ワイルドベリーエッセンス、ナツメヤシエッセンス、ブルーベリーエッセンス、キーウィエッセンス、イチゴエッセンス、キイチゴエッセンス、サクラエッセンス、プラムエッセンス、パイナップルエッセンスおよびアプリコットエッセンスからなる群の1つまたは複数から選択される、請求項90に記載の方法。
【請求項94】
前記香味料が天然の混合されたベリー香料、クエン酸、リンゴ酸、バニラ、バニリン、ココア、チョコレートおよびメントールからなる群の1つまたは複数から選択される、請求項90に記載の方法。
【請求項95】
前記組成物が組成物の約0.05重量部〜1重量部未満の量でアルキルポリシロキサンをさらに含む、請求項65に記載の方法。
【請求項96】
前記アルキルポリシロキサンがジメチルポリシロキサンの形態である、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記組成物が咀嚼可能なチョコレート形態である、請求項67に記載の方法。
【請求項98】
フルクトース、チョコレート、プラスドン、イソプロピルアルコール、アカシアゴム、天然のチョコレート香料、ステアリン酸、二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムからなる群より選択される1つまたは複数の成分をさらに含む、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記ビタミンB6が約5mg〜約15 mgの範囲で存在する、請求項69に記載の方法。
【請求項100】
前記ビタミンB9が約1mg〜約3mgの範囲で存在する、請求項69に記載の方法。
【請求項101】
前記ビタミンB12が約12μg〜約38μgの範囲で存在する、請求項69に記載の方法。
【請求項102】
前記カルシウムが約250mg〜約750mgの範囲で存在する、請求項65に記載の方法。
【請求項103】
前記カルシウムが炭酸カルシウムである、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記炭酸カルシウムが約671mg〜約2013mgで存在する、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記ビタミンD3が約100IU〜約300IUの範囲で存在する、請求項65に記載の方法。
【請求項106】
前記マグネシウムが約25mg〜約75mgの範囲で存在する、請求項65に記載の方法。
【請求項107】
前記ホウ素が約0.5mg〜約2mgの範囲で存在する、請求項65に記載の方法。
【請求項108】
前記組成物が約5mg〜約15mgのビタミンB6;約1mg〜約3mgのビタミンB9;約12μg〜約38μgのビタミンB12;約250mg〜約750mgのカルシウム;約100IU〜約300IUのビタミンD3;約25mg〜約75mgのマグネシウム;および約0.5mg〜約2mgのホウ素を含む、請求項69に記載の方法。
【請求項109】
前記カルシウムが約671 mg〜約2,013 mgの炭酸カルシウムを含む、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記組成物が約8mg〜約12mgのビタミンB6;約1mg〜約2mgのビタミンB9;約20μg〜約30μgのビタミンB12;約400mg〜約600mgのカルシウム;約160IU〜約240IUのビタミンD3;約40mg〜約60mgのマグネシウム;および約0.5mg〜約1.5mgのホウ素を含む、請求項69に記載の方法。
【請求項111】
前記カルシウムが約1047 mg〜約1610 mgの炭酸カルシウムを含む、請求項110に記載の方法。
【請求項112】
前記組成物が約9mg〜約11mgのビタミンB6;約1.5mg〜約1.75mgのビタミンB9;約22μg〜約28μgのビタミンB12;約450mg〜約550mgのカルシウム;約180mg〜約220IUのビタミンD3;約45mg〜約55mgのマグネシウム;および約0.8mg〜約1.2mgのホウ素を含む、請求項69に記載の方法。
【請求項113】
前記カルシウムが約1208mg〜約1476mgの炭酸カルシウムを含む、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記ビタミンB6が約10 mgの量で存在する、請求項112に記載の方法。
【請求項115】
前記ビタミンB9が約1.6mgの量で存在する、請求項112に記載の方法。
【請求項116】
前記ビタミンB12が約25μgの量で存在する、請求項112に記載の方法。
【請求項117】
前記カルシウムが約500mgの量で存在する、請求項65に記載の方法。
【請求項118】
前記カルシウムが炭酸カルシウムである、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記炭酸カルシウムが約1342mgの量で存在する、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記ビタミンD3が約200IUの量で存在する、請求項65に記載の方法。
【請求項121】
前記マグネシウムが約50mgの量で存在する、請求項65に記載の方法。
【請求項122】
前記ホウ素が約1mgの量で存在する、請求項65に記載の方法。
【請求項123】
前記ビタミンB6が約10mgの量で存在し;前記ビタミンB9が約1.6mgの量で存在し;前記ビタミンB12が約25μgの量で存在し;前記カルシウムが約500mgの量で存在し;前記ビタミンD3が約200IUの量で存在し;前記マグネシウムが約50mgの量で存在し;および前記ホウ素が約1mgの量で存在する、請求項69に記載の方法。
【請求項124】
前記カルシウムが約1342mgの炭酸カルシウムを含む、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記組成物が患者に投与される、請求項65に記載の方法。
【請求項126】
前記組成物が心疾患の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するために前記患者に投与される、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
前記組成物が結腸直腸癌の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するために前記患者に投与される、請求項125に記載の方法。
【請求項128】
前記組成物が骨粗鬆症の発症またはネガティブ効果を予防し、治療し、および/または軽減するために前記患者に投与される、請求項125に記載の方法。

【公表番号】特表2008−530015(P2008−530015A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−554224(P2007−554224)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/003761
【国際公開番号】WO2006/084087
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(507047311)イブレット・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド (3)
【Fターム(参考)】