栽培装置
【課題】従来の栽培施設では、苺苗等を育苗する育苗装置や育苗場所を特別に設けなければならず、効率的な作物の栽培と謂う点において課題があった。
【解決手段】栽培部4を支持する架台3を複数個並列して設け、各架台3の長手方向に沿ってワイヤ13のワイヤ案内部14を有するガイド部材7を設け、該ガイド部材7の両端部位置にワイヤ13のガイド部17・23を設け、該両ガイド部17・23に案内されるワイヤ13を移動させる駆動機構Aを設けると共に、並列して設けた架台3の各ガイド部材7上のワイヤ13に載置するトレイ支持部材27を備えた栽培装置。
【解決手段】栽培部4を支持する架台3を複数個並列して設け、各架台3の長手方向に沿ってワイヤ13のワイヤ案内部14を有するガイド部材7を設け、該ガイド部材7の両端部位置にワイヤ13のガイド部17・23を設け、該両ガイド部17・23に案内されるワイヤ13を移動させる駆動機構Aを設けると共に、並列して設けた架台3の各ガイド部材7上のワイヤ13に載置するトレイ支持部材27を備えた栽培装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、苺等の作物を栽培する栽培装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
苺の栽培施設で、苺苗の育苗スペースの効率化の為に、多段に水耕用ベッドを設けて、親株のランナーから子株を順次発生させて子株を多段の水耕用ベッドに植えて苺苗を育苗するものがある。
【特許文献1】特開平10−52171号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
然しながら、従来例の栽培施設では、苺苗等を育苗する育苗装置や育苗場所を特別に設けなければならず、効率的な作物の栽培と謂う点において課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1記載の発明は、栽培部4を支持する架台3を複数個並列して設け、各架台3の長手方向に沿ってワイヤ13のワイヤ案内部14を有するガイド部材7を設け、該ガイド部材7の両端部位置にワイヤ13のガイド部17・23を設け、該両ガイド部17・23に案内されるワイヤ13を移動させる駆動機構Aを設けると共に、並列して設けた架台3の各ガイド部材7上のワイヤ13に載置するトレイ支持部材27を備えた栽培装置としたものである。
【0005】
従って、この栽培装置にて作物を栽培する場合、架台3で支持した栽培部4に苺等の果物や野菜等の栽培する作物苗を植えて、栽培する。
そして、作物の苗を育苗する場合、作業者は、栽培装置の一側に位置して、各育苗ポットPに苗を植えた育苗トレイTをトレイ支持部材27にて支持した状態で、トレイ支持部材27を並列して設けた架台3の各ガイド部材7上のワイヤ13に載置する。そして、駆動機構Aにて両ガイド部17・23にて案内されるワイヤ13を移動させて、トレイ支持部材27にて支持した育苗トレイTを栽培装置の他側に向けて移動させる。次に、育苗トレイTが栽培装置の他側に向けて移動したスペース部に同様に各育苗ポットPに苗を植えた育苗トレイTをトレイ支持部材27にて支持した状態で載置する。この作業を繰り返して行って、並列して設けた架台3のガイド部材7上全面にトレイ支持部材27にて支持した育苗トレイTを載置する。
【0006】
このように、並列して設けた架台3の各ガイド部材7の一側端部にて、順次育苗トレイTをガイド部材7の上全面に載置する作業が、楽に然も効率よく且つ作業性良く行なえる。
【0007】
そして、潅水や防除作業等の育苗作業をして、育苗トレイTの苗を育苗する。
苗の育苗が完了すると、作業者は、栽培装置の一側に位置して、一番外側の育苗トレイTを取り出す。一番外側の育苗トレイTを取り終えると、駆動機構Aにて両ガイド部17・23に案内されるワイヤ13を移動させて、トレイ支持部材27にて支持した育苗トレイTを作業者の前まで移動させる。そして、作業者は一番外側の育苗トレイTを取り出す。この作業を繰り返して行って、並列して設けた架台3のガイド部材7上全面に載置されたトレイ支持部材27にて支持した育苗トレイTを順次取り出す。
【0008】
このように、並列して設けた架台3の各ガイド部材7の一側端部にて、順次育苗トレイTをガイド部材7上から取り出す作業が、楽に然も効率よく且つ作業性良く行なえる。
この取り出した育苗トレイTの苗は、他の栽培装置に植えて作物を栽培すると共に、育苗に用いた栽培装置にも苗を植えて栽培作業をする。
【0009】
請求項2記載の発明は、ガイド部材7の両端部位置に設けたガイド部をプーリ17・23で構成してワイヤ13を両プーリ17・23間に巻き掛けて設け、該両プーリ17・23を各々プーリ架台15・21に載置し、該各プーリ架台15・21をガイド部材7又は架台3の両端部に各々固定自在に設けた請求項1記載の栽培装置としたものである。
【0010】
従って、栽培装置にて作物の栽培や苗の育苗をする場合、ガイド部材7又は架台3の両端部から各プーリ架台15・21を外して、各プーリ架台15・21を他の場所に移動させておけば、栽培作業時や育苗作業時に各プーリ架台15・21が無いので、各種作業(苗の管理作業や収穫作業等の栽培作業、潅水作業や防除作業等の育苗作業)が容易に行なえて作業性良く栽培及び育苗が行える。
【0011】
また、並列して設けた架台3のガイド部材7上全面に育苗トレイTを載置する作業時や育苗トレイTを取り出す作業時には、ガイド部材7又は架台3の両端部に各プーリ架台15・21を固定することによって、並列して設けた架台3と各プーリ架台15・21とが一体構成となって、強固な立体構成となり、駆動機構Aにてワイヤ13を回動させる時に栽培装置が倒れるような事態を防止できる。
【0012】
更に、各プーリ架台15・21をガイド部材7又は架台3の両端部に各々固定自在に設けることによって、多数の架台3が並列された大型の栽培施設では、育苗トレイTを載置する作業時や育苗トレイTを取り出す作業時に、先ず、一組の並列した架台3の両端部に各プーリ架台15・21を固定して育苗トレイTを載置する作業や育苗トレイTを取り出す作業を行い、次に、その一組の並列した架台3の両端部から各プーリ架台15・21を外して、隣の一組の並列した架台3の両端部に各プーリ架台15・21を固定して育苗トレイTを載置する作業や育苗トレイTを取り出す作業を行って、順次、この作業を繰り返すことで、一つの各プーリ架台15・21にて、大型の栽培施設全体の多数の架台3上に育苗トレイTを載置する作業や育苗トレイTを取り出す作業が行えて、設備のコスト低減が図れる。
【0013】
請求項3記載の発明は、駆動機構Aを並列して設けた各架台3の長手方向に沿った各ワイヤ13を連結するワイヤ固定具28と該ワイヤ固定具28にウインチワイヤ32が連結された電動ウインチ19とで構成した請求項1または請求項2記載の栽培装置としたものである。
【0014】
従って、電動ウインチ19で各ワイヤ13を引いて、各ワイヤ13を回動させることができ、駆動機構Aが簡潔に構成できて故障等が少なく、作業性が良い。
請求項4記載の発明は、トレイ支持部材27を育苗トレイTの隣接するポットP外側部間に嵌まるパイプにて構成した請求項1乃至請求項3記載の栽培装置としたものである。
【0015】
従って、一般的なパイプにてトレイ支持部材27を構成したので、トレイ支持部材27が安価で且つ破損の恐れが少ないものとなり、故障等が少なくて、且つ、設備のコスト低減が図れる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の栽培装置によれば、架台3で支持した栽培部4に苺等の果物や野菜等の栽培する作物苗を植えて栽培することができる。また、並列して設けた各架台3の長手方向に沿ってワイヤ13のワイヤ案内部14を有するガイド部材7を設け、該ガイド部材7の両端部位置にワイヤ13のガイド部17・23を設け、該ガイド部17・23に案内されるワイヤ13を移動させる駆動機構Aを設けると共に、並列して設けた架台3の各ガイド部材7上のワイヤ13に載置するトレイ支持部材27を備えたので、栽培装置の上面で育苗トレイTを用いた苗の育苗作業が行える。従って、効率的な作物の栽培が行えて従来の課題を解消することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の一実施の形態を図面に基づいて、詳細に説明する。
養液栽培ハウス1内に、養液栽培装置2が並列して多数設けられている。
先ず、養液栽培装置2を用いた苺の栽培について説明する。
【0018】
パイプ材にて構成された高設架台3が、養液栽培ハウス1内に、作業者が栽培作業(苗に対する点検や防除や収穫等の各種作業)を行ないながら歩行できる間隔をあけて、複数列設けられている。
【0019】
各高設架台3上には栽培部である発砲スチロールよりなる水耕ベッド4を載置し、該水耕ベッド4の凹部内に不織布よりなる水耕シートを敷き、その上に根切りシート(細かい目あいの樹脂製網状ネット)を敷いてその中に細粒状のロックウールよりなる栽培培地5を充填している。
【0020】
そして、苺の苗は苺がなる方向が決まっているので、水耕ベッド4の栽培培地5に苺の苗を植えるときに、苺が水耕ベッド4の外側方に向けて実が生るように植える。そして、苗に養液を供給して栽培すると、苺は水耕ベッド4の左右両外側に垂れ下がるようにして実る。
【0021】
このような養液栽培ハウス1を多数棟設けて、栽培施設が構成されている。
そして、多数棟ある養液栽培ハウス1のうちの少なくとも一つは、苺の養液栽培と苺苗の育苗との両方が行える構成となっている。
【0022】
次に、苺の養液栽培と苺苗の育苗との両方が行える養液栽培装置2について、詳細に説明する。
先ず、隣接する2列の養液栽培装置2・2のパイプ材にて構成された高設架台3・3は、その各内側の支柱6…が高設架台3に水耕ベッド4を載置した高さよりも高くなるように長いものを用いている。そして、該内側の支柱6…に高設架台3の長手方向に沿ったガイド部材7を装着している。
【0023】
ガイド部材7は、底面に支柱6が嵌まる大きさの穴9…を支柱6…が設けられているピッチで開けた市販の断面C型のリップ溝形鋼8と、リップ溝形鋼8…をその各穴9…が各支柱6…の上部に嵌め込んだ状態で高設架台3の長手方向に沿って複数個連続して設けて、各リップ溝形鋼8…をボルト10・ナット11にて締め付けて連結する左右ジョイントプレート12・12とにより構成されている。そして、左右ジョイントプレート12・12は、リップ溝形鋼8…の上面よりも少し突出して設けられており、リップ溝形鋼8…の上面と左右ジョイントプレート12・12によって後述のワイヤ13のワイヤ案内部14を構成している。一方、高設架台3の長さは62mであるから、6mのリップ溝形鋼8を10個と2mのリップ溝形鋼8を1個左右ジョイントプレート12・12で連結している。即ち、一つの高設架台3の長手方向に10個の左右ジョイントプレート12・12があって、且つ、ガイド部材7の左右両側端部にも左右ジョイントプレート12・12を設けている。従って、ワイヤ案内部14は、12箇所形成される。尚、ワイヤ13の直径は8mmで、左右ジョイントプレート12・12のリップ溝形鋼8…の上面からの突出高さは5mmにしており、ワイヤ13の上部は左右ジョイントプレート12・12の上端から3mm出ている構成となっている。
【0024】
15は駆動側プーリ架台であって、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の一側に配置され、上面には左右隣接する養液栽培装置2・2の各内側の支柱6…に装着された左右ガイド部材7・7の側端部に接当させてボルト16aにて固定するガイド支持固定部16・16とワイヤ13を案内するガイド部としての駆動側プーリ17・17が各々回転自在に装着された左右駆動側プーリユニット18・18が設けられている。尚、左右駆動側プーリユニット18・18は、駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節自在に固定され、左右ワイヤ13・13を張ったり緩めたりできる構成としている。また、左右駆動側プーリユニット18・18の下側には、電動ウインチ19とバッテリー20が配置されている。
【0025】
21は従動側プーリ架台であって、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の他側に配置され、上面には左右隣接する養液栽培装置2・2の各内側の支柱6…に装着された左右ガイド部材7・7の側端部に接当させてボルト22aにて固定するガイド支持固定部22・22とワイヤ13を案内するガイド部としての従動側プーリ23・23が各々回転自在に装着された左右従動側プーリユニット24・24が設けられている。尚、25は円弧面を有するパイプ案内ガイドである。
【0026】
上記の駆動側プーリ17及び従動側プーリ23は、上部をガイド部材7のワイヤ案内部14に対向した位置に配置し、下部を支柱6を避けた位置に配置して、全体として傾斜した状態で回転できるように軸支されている。このように駆動側プーリ17及び従動側プーリ23を傾斜した状態で回転する構成とすることにより、ワイヤ13はガイド部材7のワイヤ案内部14上と支柱6を避けた位置とを通して回動移動自在に配置することができる。
【0027】
26はパイプ受け台車であって、後述のワイヤ13にて移送される搬送パイプ27を受け入れる台車である。
駆動側プーリ架台15の左右駆動側プーリユニット18・18の左右駆動側プーリ17・17と従動側プーリ架台21の左右従動側プーリユニット24・24の左右従動側プーリ23・23との間には各々左右ワイヤ13・13を巻き掛けて設け、左右ワイヤ13・13は各々前記左右ガイド部材7・7のワイヤ案内部14内に配置され、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節して、張った状態にしている。
【0028】
28はワイヤ固定具であって、左右ワイヤ13・13を左右両側の固定部29・29で一体に連結するものである。即ち、固定部29・29内に左右ワイヤ13・13を嵌めて、締め付け具30・30にて締め付けると、左右ワイヤ13・13はワイヤ固定具28にて一体に連結した状態となる。そして、ワイヤ固定具28には、ワイヤフック31が設けられており、前記電動ウインチ19のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33を引っ掛ける構成となっている。
【0029】
尚、電動ウインチ19は、リモコンスイッチにてウインチ巻き取り作動と停止とが切替えれる構成となっている。また、上記のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33を設けた電動ウインチ19とワイヤ固定具28とで左右ワイヤ13・13を回動させる駆動機構Aを構成している。
【0030】
上記構成の養液栽培装置2が設置された養液栽培ハウス1にて苺苗の育苗を行なう場合の作業を説明する。
先ず、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の一側に駆動側プーリ架台15を設置し、養液栽培装置2・2の各内側の支柱6…に装着された左右ガイド部材7・7の側端部にガイド支持固定部16・16を接当させてボルト16aにて固定する。次に、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の他側に従動側プーリ架台21を配置し、養液栽培装置2・2の各内側の支柱6…に装着された左右ガイド部材7・7の側端部にガイド支持固定部22・22を接当させてボルト22aにて固定する。
【0031】
そして、左右ガイド部材7・7のワイヤ案内部14内に配設された左右ワイヤ13・13を駆動側プーリ架台15の左右駆動側プーリユニット18・18の左右駆動側プーリ17・17と従動側プーリ架台21の左右従動側プーリユニット24・24の左右従動側プーリ23・23との間に巻き掛けて、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節して、左右ワイヤ13・13を張った状態にする。
【0032】
そして、従動側プーリ架台21近くの左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28の固定部29・29内に嵌めて、締め付け具30・30にて締め付け、左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28にて一体に連結した状態とする。
【0033】
そして、電動ウインチ19のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33をワイヤ固定具28のワイヤフック31に引っ掛ける。
次に、作業者は、駆動側プーリ架台15側で、縦横に育苗ポットP…を多数設けた育苗トレイTの各育苗ポットP…内に細粒状のロックウールよりなる栽培培地を充填して苺苗を植えた育苗トレイTを、2本の鉄製の搬送パイプ27に育苗ポットP・Pが嵌まった状態で4個並べて、その状態のまま2本の搬送パイプ27を左右ガイド部材7・7の左右ワイヤ13・13上に置く。尚、この2本の搬送パイプ27が、4個の育苗トレイTを支持するトレイ支持部材を構成している。
【0034】
そして、作業者がリモコンスイッチにて電動ウインチ19をウインチ巻き取り作動させると、ウインチワイヤ32は巻き取られてワイヤ固定具28はイ方向に移動するので、左右ワイヤ13・13もイ方向に回動する。すると、左右ワイヤ13・13上に置かれた2本の搬送パイプ27もイ方向に移動する(2本の搬送パイプ27に載置された4個の育苗トレイTもイ方向に移動する)。そこで、次に育苗トレイTを載置するスペースが開いた時にリモコンスイッチにて電動ウインチ19を停止させて、同様にして、2本の搬送パイプ27に育苗ポットP・Pが嵌まった状態で4個並べて、その状態のまま2本の搬送パイプ27を左右ガイド部材7・7の左右ワイヤ13・13上に置く。この作業を繰り返して、左右ガイド部材7・7の上全面に育苗トレイTが載置された状態とする。
【0035】
このようにすると、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の一側端部にて、作業者は順次育苗トレイTを左右ガイド部材7・7の上全面に載置する作業が、楽に然も効率よく且つ作業性良く行なえる。
【0036】
そして、次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7に育苗トレイTを載置するには、左右ワイヤ13・13からワイヤ固定具28を外し、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向に移動調節して左右ワイヤ13・13を緩めて左右駆動側プーリ17・17と左右従動側プーリ23・23とから外し、ボルト16aを抜いて駆動側プーリ架台15を次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の一側に移動させて、再び、ボルト16aにて固定する。同様に、ボルト22aを抜いて従動側プーリ架台21を次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の他側に移動させて、再び、ボルト22aにて固定する。そして、上記と同様にして、左右ガイド部材7・7のワイヤ案内部14内に配設された左右ワイヤ13・13を駆動側プーリ架台15の左右駆動側プーリユニット18・18の左右駆動側プーリ17・17と従動側プーリ架台21の左右従動側プーリユニット24・24の左右従動側プーリ23・23との間に巻き掛けて、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節して、左右ワイヤ13・13を張った状態にする。そして、従動側プーリ架台21近くの左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28の固定部29・29内に嵌めて、締め付け具30・30にて締め付け、左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28にて一体に連結した状態とする。そして、電動ウインチ19のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33をワイヤ固定具28のワイヤフック31に引っ掛ける。
【0037】
そして、前記と同様にして作業者がリモコンスイッチにて電動ウインチ19をウインチ巻き取り作動させながら、左右ガイド部材7・7の上全面に育苗トレイTが載置された状態とする。
【0038】
このようにして、養液栽培ハウス1内の全ての左右ガイド部材7・7上に育苗トレイTを載置する。そして、育苗トレイTの載置作業を終えると、駆動側プーリ架台15及び従動側プーリ架台21は外して別の場所に保管し、潅水作業や防除作業等を行って、育苗トレイTの苺苗を育苗する。
【0039】
この育苗作業時に、駆動側プーリ架台15及び従動側プーリ架台21を外した状態としているので、各種作業(潅水作業や防除作業等)が容易に行なえて作業性良く育苗が行える。
【0040】
そして、育苗作業を終えて、苺苗が成育すると、今度は、養液栽培ハウス1内の左右ガイド部材7・7上から育苗トレイTを取り出して、多数棟ある養液栽培ハウス1の各養液栽培装置2の水耕ベッド4に苺苗を植えて苺の栽培作業をする。
【0041】
この時の、養液栽培ハウス1内の左右ガイド部材7・7上から育苗トレイTを取り出す作業の説明をする。
駆動側プーリ架台15及び従動側プーリ架台21を左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の両側に配置して、ボルト16a・22aにて固定し、左右ガイド部材7・7のワイヤ案内部14内に配設された左右ワイヤ13・13を駆動側プーリ架台15の左右駆動側プーリユニット18・18の左右駆動側プーリ17・17と従動側プーリ架台21の左右従動側プーリユニット24・24の左右従動側プーリ23・23との間に巻き掛けて、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節して、左右ワイヤ13・13を張った状態にする。そして、従動側プーリ架台21近くの左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28の固定部29・29内に嵌めて、締め付け具30・30にて締め付け、左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28にて一体に連結した状態とする。そして、電動ウインチ19のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33をワイヤ固定具28のワイヤフック31に引っ掛ける。
【0042】
そして、従動側プーリ架台21の外方にパイプ受け台車26を配置する。
作業者は、従動側プーリ架台21側で、一番外側の育苗トレイTを取り出す(移動用台車等に載せる)。一番外側の4個の育苗トレイTを取り終えると、作業者がリモコンスイッチにて電動ウインチ19をウインチ巻き取り作動させると、ウインチワイヤ32は巻き取られてワイヤ固定具28はイ方向に移動するので、左右ワイヤ13・13もイ方向に回動する。すると、左右ワイヤ13・13上に置かれた2本の搬送パイプ27もイ方向に移動する(2本の搬送パイプ27に載置された4個の育苗トレイTもイ方向に移動する)。そこで、次に取り出す育苗トレイTが外側位置まで移動した時にリモコンスイッチにて電動ウインチ19を停止させる(この時、一番外側の4個の育苗トレイTを載せていた2本の搬送パイプ27は、左右ワイヤ13・13の移動で左右ガイド部材7・7上から落下してパイプ案内ガイド25の案内でパイプ受け台車26内に自動的に収納される)。そして、作業者は一番外側の育苗トレイTを取り出す。以下、同様にして、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の一側端部にて、作業者は順次育苗トレイTを楽に然も効率よく且つ作業性良く取り出すことができる。
【0043】
そして、次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7から育苗トレイTを取り出すには、左右ワイヤ13・13からワイヤ固定具28を外し、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向に移動調節して左右ワイヤ13・13を緩めて左右駆動側プーリ17・17と左右従動側プーリ23・23とから外し、ボルト16aを抜いて駆動側プーリ架台15を次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の一側に移動させて、再び、ボルト16aにて固定する。同様に、ボルト22aを抜いて従動側プーリ架台21を次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の他側に移動させて、再び、ボルト22aにて固定する。そして、上記と同様にして、左右ガイド部材7・7のワイヤ案内部14内に配設された左右ワイヤ13・13を駆動側プーリ架台15の左右駆動側プーリユニット18・18の左右駆動側プーリ17・17と従動側プーリ架台21の左右従動側プーリユニット24・24の左右従動側プーリ23・23との間に巻き掛けて、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節して、左右ワイヤ13・13を張った状態にする。そして、従動側プーリ架台21近くの左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28の固定部29・29内に嵌めて、締め付け具30・30にて締め付け、左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28にて一体に連結した状態とする。そして、電動ウインチ19のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33をワイヤ固定具28のワイヤフック31に引っ掛ける。従動側プーリ架台21の外方にパイプ受け台車26を配置する。
【0044】
そして、前記と同様にして作業者がリモコンスイッチにて電動ウインチ19をウインチ巻き取り作動させながら、左右ガイド部材7・7上の育苗トレイTを取り出す。
このようにして、養液栽培ハウス1内の全ての左右ガイド部材7・7上の育苗トレイTを取り出し、駆動側プーリ架台15及び従動側プーリ架台21を外した状態として、この苺苗を育苗していた養液栽培ハウス1内の養液栽培装置2にも苺苗を植付けて苺の栽培作業をする。
【0045】
尚、電動ウインチ19の駆動の入り切りは、リモコンスイッチで行なう例を示したが、駆動側プーリ架台15部及び従動側プーリ架台21部に電動ウインチ19の駆動の各々入り切りスイッチを設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】育苗トレイの載置作業を説明する栽培装置の作用説明用全体側面図である。
【図2】育苗トレイの載置作業を説明する栽培装置の作用説明用全体平面図である。
【図3】育苗トレイの取り出し作業を説明する栽培装置の作用説明用全体側面図である。
【図4】育苗トレイの取り出し作業を説明する栽培装置の作用説明用全体平面図である。
【図5】栽培装置の駆動側プーリ架台部の背面図である。
【図6】栽培装置の駆動側プーリ架台部の側面図である。
【図7】栽培装置の従動側プーリ架台部の背面図である。
【図8】栽培装置の従動側プーリ架台部の側面図である。
【図9】ガイド部材部の作用説明用拡大正面図である。
【図10】ガイド部材部の作用説明用拡大側面図である。
【図11】育苗トレイ搬送部の作用説明用拡大側面図である。
【図12】ワイヤ固定具部の作用説明用拡大底面図である。
【図13】ワイヤ固定具部の作用説明用拡大正面図である。
【図14】養液栽培ハウスの全体平面図である。
【図15】養液栽培ハウスで作物を栽培している作用説明用側面図である。
【符号の説明】
【0047】
3 架台(高設架台)
4 栽培部(水耕ベッド)
7 ガイド部材
13 ワイヤ
14 ワイヤ案内部
15 プーリ架台(駆動側プーリ架台)
17 ガイド部(駆動側プーリ)
19 電動ウインチ
21 プーリ架台(従動側プーリ架台)
23 ガイド部(従動側プーリ)
27 トレイ支持部材(搬送パイプ)
28 ワイヤ固定具
32 ウインチワイヤ
A 駆動機構
【技術分野】
【0001】
本発明は、苺等の作物を栽培する栽培装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
苺の栽培施設で、苺苗の育苗スペースの効率化の為に、多段に水耕用ベッドを設けて、親株のランナーから子株を順次発生させて子株を多段の水耕用ベッドに植えて苺苗を育苗するものがある。
【特許文献1】特開平10−52171号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
然しながら、従来例の栽培施設では、苺苗等を育苗する育苗装置や育苗場所を特別に設けなければならず、効率的な作物の栽培と謂う点において課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1記載の発明は、栽培部4を支持する架台3を複数個並列して設け、各架台3の長手方向に沿ってワイヤ13のワイヤ案内部14を有するガイド部材7を設け、該ガイド部材7の両端部位置にワイヤ13のガイド部17・23を設け、該両ガイド部17・23に案内されるワイヤ13を移動させる駆動機構Aを設けると共に、並列して設けた架台3の各ガイド部材7上のワイヤ13に載置するトレイ支持部材27を備えた栽培装置としたものである。
【0005】
従って、この栽培装置にて作物を栽培する場合、架台3で支持した栽培部4に苺等の果物や野菜等の栽培する作物苗を植えて、栽培する。
そして、作物の苗を育苗する場合、作業者は、栽培装置の一側に位置して、各育苗ポットPに苗を植えた育苗トレイTをトレイ支持部材27にて支持した状態で、トレイ支持部材27を並列して設けた架台3の各ガイド部材7上のワイヤ13に載置する。そして、駆動機構Aにて両ガイド部17・23にて案内されるワイヤ13を移動させて、トレイ支持部材27にて支持した育苗トレイTを栽培装置の他側に向けて移動させる。次に、育苗トレイTが栽培装置の他側に向けて移動したスペース部に同様に各育苗ポットPに苗を植えた育苗トレイTをトレイ支持部材27にて支持した状態で載置する。この作業を繰り返して行って、並列して設けた架台3のガイド部材7上全面にトレイ支持部材27にて支持した育苗トレイTを載置する。
【0006】
このように、並列して設けた架台3の各ガイド部材7の一側端部にて、順次育苗トレイTをガイド部材7の上全面に載置する作業が、楽に然も効率よく且つ作業性良く行なえる。
【0007】
そして、潅水や防除作業等の育苗作業をして、育苗トレイTの苗を育苗する。
苗の育苗が完了すると、作業者は、栽培装置の一側に位置して、一番外側の育苗トレイTを取り出す。一番外側の育苗トレイTを取り終えると、駆動機構Aにて両ガイド部17・23に案内されるワイヤ13を移動させて、トレイ支持部材27にて支持した育苗トレイTを作業者の前まで移動させる。そして、作業者は一番外側の育苗トレイTを取り出す。この作業を繰り返して行って、並列して設けた架台3のガイド部材7上全面に載置されたトレイ支持部材27にて支持した育苗トレイTを順次取り出す。
【0008】
このように、並列して設けた架台3の各ガイド部材7の一側端部にて、順次育苗トレイTをガイド部材7上から取り出す作業が、楽に然も効率よく且つ作業性良く行なえる。
この取り出した育苗トレイTの苗は、他の栽培装置に植えて作物を栽培すると共に、育苗に用いた栽培装置にも苗を植えて栽培作業をする。
【0009】
請求項2記載の発明は、ガイド部材7の両端部位置に設けたガイド部をプーリ17・23で構成してワイヤ13を両プーリ17・23間に巻き掛けて設け、該両プーリ17・23を各々プーリ架台15・21に載置し、該各プーリ架台15・21をガイド部材7又は架台3の両端部に各々固定自在に設けた請求項1記載の栽培装置としたものである。
【0010】
従って、栽培装置にて作物の栽培や苗の育苗をする場合、ガイド部材7又は架台3の両端部から各プーリ架台15・21を外して、各プーリ架台15・21を他の場所に移動させておけば、栽培作業時や育苗作業時に各プーリ架台15・21が無いので、各種作業(苗の管理作業や収穫作業等の栽培作業、潅水作業や防除作業等の育苗作業)が容易に行なえて作業性良く栽培及び育苗が行える。
【0011】
また、並列して設けた架台3のガイド部材7上全面に育苗トレイTを載置する作業時や育苗トレイTを取り出す作業時には、ガイド部材7又は架台3の両端部に各プーリ架台15・21を固定することによって、並列して設けた架台3と各プーリ架台15・21とが一体構成となって、強固な立体構成となり、駆動機構Aにてワイヤ13を回動させる時に栽培装置が倒れるような事態を防止できる。
【0012】
更に、各プーリ架台15・21をガイド部材7又は架台3の両端部に各々固定自在に設けることによって、多数の架台3が並列された大型の栽培施設では、育苗トレイTを載置する作業時や育苗トレイTを取り出す作業時に、先ず、一組の並列した架台3の両端部に各プーリ架台15・21を固定して育苗トレイTを載置する作業や育苗トレイTを取り出す作業を行い、次に、その一組の並列した架台3の両端部から各プーリ架台15・21を外して、隣の一組の並列した架台3の両端部に各プーリ架台15・21を固定して育苗トレイTを載置する作業や育苗トレイTを取り出す作業を行って、順次、この作業を繰り返すことで、一つの各プーリ架台15・21にて、大型の栽培施設全体の多数の架台3上に育苗トレイTを載置する作業や育苗トレイTを取り出す作業が行えて、設備のコスト低減が図れる。
【0013】
請求項3記載の発明は、駆動機構Aを並列して設けた各架台3の長手方向に沿った各ワイヤ13を連結するワイヤ固定具28と該ワイヤ固定具28にウインチワイヤ32が連結された電動ウインチ19とで構成した請求項1または請求項2記載の栽培装置としたものである。
【0014】
従って、電動ウインチ19で各ワイヤ13を引いて、各ワイヤ13を回動させることができ、駆動機構Aが簡潔に構成できて故障等が少なく、作業性が良い。
請求項4記載の発明は、トレイ支持部材27を育苗トレイTの隣接するポットP外側部間に嵌まるパイプにて構成した請求項1乃至請求項3記載の栽培装置としたものである。
【0015】
従って、一般的なパイプにてトレイ支持部材27を構成したので、トレイ支持部材27が安価で且つ破損の恐れが少ないものとなり、故障等が少なくて、且つ、設備のコスト低減が図れる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の栽培装置によれば、架台3で支持した栽培部4に苺等の果物や野菜等の栽培する作物苗を植えて栽培することができる。また、並列して設けた各架台3の長手方向に沿ってワイヤ13のワイヤ案内部14を有するガイド部材7を設け、該ガイド部材7の両端部位置にワイヤ13のガイド部17・23を設け、該ガイド部17・23に案内されるワイヤ13を移動させる駆動機構Aを設けると共に、並列して設けた架台3の各ガイド部材7上のワイヤ13に載置するトレイ支持部材27を備えたので、栽培装置の上面で育苗トレイTを用いた苗の育苗作業が行える。従って、効率的な作物の栽培が行えて従来の課題を解消することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の一実施の形態を図面に基づいて、詳細に説明する。
養液栽培ハウス1内に、養液栽培装置2が並列して多数設けられている。
先ず、養液栽培装置2を用いた苺の栽培について説明する。
【0018】
パイプ材にて構成された高設架台3が、養液栽培ハウス1内に、作業者が栽培作業(苗に対する点検や防除や収穫等の各種作業)を行ないながら歩行できる間隔をあけて、複数列設けられている。
【0019】
各高設架台3上には栽培部である発砲スチロールよりなる水耕ベッド4を載置し、該水耕ベッド4の凹部内に不織布よりなる水耕シートを敷き、その上に根切りシート(細かい目あいの樹脂製網状ネット)を敷いてその中に細粒状のロックウールよりなる栽培培地5を充填している。
【0020】
そして、苺の苗は苺がなる方向が決まっているので、水耕ベッド4の栽培培地5に苺の苗を植えるときに、苺が水耕ベッド4の外側方に向けて実が生るように植える。そして、苗に養液を供給して栽培すると、苺は水耕ベッド4の左右両外側に垂れ下がるようにして実る。
【0021】
このような養液栽培ハウス1を多数棟設けて、栽培施設が構成されている。
そして、多数棟ある養液栽培ハウス1のうちの少なくとも一つは、苺の養液栽培と苺苗の育苗との両方が行える構成となっている。
【0022】
次に、苺の養液栽培と苺苗の育苗との両方が行える養液栽培装置2について、詳細に説明する。
先ず、隣接する2列の養液栽培装置2・2のパイプ材にて構成された高設架台3・3は、その各内側の支柱6…が高設架台3に水耕ベッド4を載置した高さよりも高くなるように長いものを用いている。そして、該内側の支柱6…に高設架台3の長手方向に沿ったガイド部材7を装着している。
【0023】
ガイド部材7は、底面に支柱6が嵌まる大きさの穴9…を支柱6…が設けられているピッチで開けた市販の断面C型のリップ溝形鋼8と、リップ溝形鋼8…をその各穴9…が各支柱6…の上部に嵌め込んだ状態で高設架台3の長手方向に沿って複数個連続して設けて、各リップ溝形鋼8…をボルト10・ナット11にて締め付けて連結する左右ジョイントプレート12・12とにより構成されている。そして、左右ジョイントプレート12・12は、リップ溝形鋼8…の上面よりも少し突出して設けられており、リップ溝形鋼8…の上面と左右ジョイントプレート12・12によって後述のワイヤ13のワイヤ案内部14を構成している。一方、高設架台3の長さは62mであるから、6mのリップ溝形鋼8を10個と2mのリップ溝形鋼8を1個左右ジョイントプレート12・12で連結している。即ち、一つの高設架台3の長手方向に10個の左右ジョイントプレート12・12があって、且つ、ガイド部材7の左右両側端部にも左右ジョイントプレート12・12を設けている。従って、ワイヤ案内部14は、12箇所形成される。尚、ワイヤ13の直径は8mmで、左右ジョイントプレート12・12のリップ溝形鋼8…の上面からの突出高さは5mmにしており、ワイヤ13の上部は左右ジョイントプレート12・12の上端から3mm出ている構成となっている。
【0024】
15は駆動側プーリ架台であって、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の一側に配置され、上面には左右隣接する養液栽培装置2・2の各内側の支柱6…に装着された左右ガイド部材7・7の側端部に接当させてボルト16aにて固定するガイド支持固定部16・16とワイヤ13を案内するガイド部としての駆動側プーリ17・17が各々回転自在に装着された左右駆動側プーリユニット18・18が設けられている。尚、左右駆動側プーリユニット18・18は、駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節自在に固定され、左右ワイヤ13・13を張ったり緩めたりできる構成としている。また、左右駆動側プーリユニット18・18の下側には、電動ウインチ19とバッテリー20が配置されている。
【0025】
21は従動側プーリ架台であって、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の他側に配置され、上面には左右隣接する養液栽培装置2・2の各内側の支柱6…に装着された左右ガイド部材7・7の側端部に接当させてボルト22aにて固定するガイド支持固定部22・22とワイヤ13を案内するガイド部としての従動側プーリ23・23が各々回転自在に装着された左右従動側プーリユニット24・24が設けられている。尚、25は円弧面を有するパイプ案内ガイドである。
【0026】
上記の駆動側プーリ17及び従動側プーリ23は、上部をガイド部材7のワイヤ案内部14に対向した位置に配置し、下部を支柱6を避けた位置に配置して、全体として傾斜した状態で回転できるように軸支されている。このように駆動側プーリ17及び従動側プーリ23を傾斜した状態で回転する構成とすることにより、ワイヤ13はガイド部材7のワイヤ案内部14上と支柱6を避けた位置とを通して回動移動自在に配置することができる。
【0027】
26はパイプ受け台車であって、後述のワイヤ13にて移送される搬送パイプ27を受け入れる台車である。
駆動側プーリ架台15の左右駆動側プーリユニット18・18の左右駆動側プーリ17・17と従動側プーリ架台21の左右従動側プーリユニット24・24の左右従動側プーリ23・23との間には各々左右ワイヤ13・13を巻き掛けて設け、左右ワイヤ13・13は各々前記左右ガイド部材7・7のワイヤ案内部14内に配置され、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節して、張った状態にしている。
【0028】
28はワイヤ固定具であって、左右ワイヤ13・13を左右両側の固定部29・29で一体に連結するものである。即ち、固定部29・29内に左右ワイヤ13・13を嵌めて、締め付け具30・30にて締め付けると、左右ワイヤ13・13はワイヤ固定具28にて一体に連結した状態となる。そして、ワイヤ固定具28には、ワイヤフック31が設けられており、前記電動ウインチ19のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33を引っ掛ける構成となっている。
【0029】
尚、電動ウインチ19は、リモコンスイッチにてウインチ巻き取り作動と停止とが切替えれる構成となっている。また、上記のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33を設けた電動ウインチ19とワイヤ固定具28とで左右ワイヤ13・13を回動させる駆動機構Aを構成している。
【0030】
上記構成の養液栽培装置2が設置された養液栽培ハウス1にて苺苗の育苗を行なう場合の作業を説明する。
先ず、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の一側に駆動側プーリ架台15を設置し、養液栽培装置2・2の各内側の支柱6…に装着された左右ガイド部材7・7の側端部にガイド支持固定部16・16を接当させてボルト16aにて固定する。次に、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の他側に従動側プーリ架台21を配置し、養液栽培装置2・2の各内側の支柱6…に装着された左右ガイド部材7・7の側端部にガイド支持固定部22・22を接当させてボルト22aにて固定する。
【0031】
そして、左右ガイド部材7・7のワイヤ案内部14内に配設された左右ワイヤ13・13を駆動側プーリ架台15の左右駆動側プーリユニット18・18の左右駆動側プーリ17・17と従動側プーリ架台21の左右従動側プーリユニット24・24の左右従動側プーリ23・23との間に巻き掛けて、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節して、左右ワイヤ13・13を張った状態にする。
【0032】
そして、従動側プーリ架台21近くの左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28の固定部29・29内に嵌めて、締め付け具30・30にて締め付け、左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28にて一体に連結した状態とする。
【0033】
そして、電動ウインチ19のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33をワイヤ固定具28のワイヤフック31に引っ掛ける。
次に、作業者は、駆動側プーリ架台15側で、縦横に育苗ポットP…を多数設けた育苗トレイTの各育苗ポットP…内に細粒状のロックウールよりなる栽培培地を充填して苺苗を植えた育苗トレイTを、2本の鉄製の搬送パイプ27に育苗ポットP・Pが嵌まった状態で4個並べて、その状態のまま2本の搬送パイプ27を左右ガイド部材7・7の左右ワイヤ13・13上に置く。尚、この2本の搬送パイプ27が、4個の育苗トレイTを支持するトレイ支持部材を構成している。
【0034】
そして、作業者がリモコンスイッチにて電動ウインチ19をウインチ巻き取り作動させると、ウインチワイヤ32は巻き取られてワイヤ固定具28はイ方向に移動するので、左右ワイヤ13・13もイ方向に回動する。すると、左右ワイヤ13・13上に置かれた2本の搬送パイプ27もイ方向に移動する(2本の搬送パイプ27に載置された4個の育苗トレイTもイ方向に移動する)。そこで、次に育苗トレイTを載置するスペースが開いた時にリモコンスイッチにて電動ウインチ19を停止させて、同様にして、2本の搬送パイプ27に育苗ポットP・Pが嵌まった状態で4個並べて、その状態のまま2本の搬送パイプ27を左右ガイド部材7・7の左右ワイヤ13・13上に置く。この作業を繰り返して、左右ガイド部材7・7の上全面に育苗トレイTが載置された状態とする。
【0035】
このようにすると、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の一側端部にて、作業者は順次育苗トレイTを左右ガイド部材7・7の上全面に載置する作業が、楽に然も効率よく且つ作業性良く行なえる。
【0036】
そして、次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7に育苗トレイTを載置するには、左右ワイヤ13・13からワイヤ固定具28を外し、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向に移動調節して左右ワイヤ13・13を緩めて左右駆動側プーリ17・17と左右従動側プーリ23・23とから外し、ボルト16aを抜いて駆動側プーリ架台15を次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の一側に移動させて、再び、ボルト16aにて固定する。同様に、ボルト22aを抜いて従動側プーリ架台21を次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の他側に移動させて、再び、ボルト22aにて固定する。そして、上記と同様にして、左右ガイド部材7・7のワイヤ案内部14内に配設された左右ワイヤ13・13を駆動側プーリ架台15の左右駆動側プーリユニット18・18の左右駆動側プーリ17・17と従動側プーリ架台21の左右従動側プーリユニット24・24の左右従動側プーリ23・23との間に巻き掛けて、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節して、左右ワイヤ13・13を張った状態にする。そして、従動側プーリ架台21近くの左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28の固定部29・29内に嵌めて、締め付け具30・30にて締め付け、左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28にて一体に連結した状態とする。そして、電動ウインチ19のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33をワイヤ固定具28のワイヤフック31に引っ掛ける。
【0037】
そして、前記と同様にして作業者がリモコンスイッチにて電動ウインチ19をウインチ巻き取り作動させながら、左右ガイド部材7・7の上全面に育苗トレイTが載置された状態とする。
【0038】
このようにして、養液栽培ハウス1内の全ての左右ガイド部材7・7上に育苗トレイTを載置する。そして、育苗トレイTの載置作業を終えると、駆動側プーリ架台15及び従動側プーリ架台21は外して別の場所に保管し、潅水作業や防除作業等を行って、育苗トレイTの苺苗を育苗する。
【0039】
この育苗作業時に、駆動側プーリ架台15及び従動側プーリ架台21を外した状態としているので、各種作業(潅水作業や防除作業等)が容易に行なえて作業性良く育苗が行える。
【0040】
そして、育苗作業を終えて、苺苗が成育すると、今度は、養液栽培ハウス1内の左右ガイド部材7・7上から育苗トレイTを取り出して、多数棟ある養液栽培ハウス1の各養液栽培装置2の水耕ベッド4に苺苗を植えて苺の栽培作業をする。
【0041】
この時の、養液栽培ハウス1内の左右ガイド部材7・7上から育苗トレイTを取り出す作業の説明をする。
駆動側プーリ架台15及び従動側プーリ架台21を左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の両側に配置して、ボルト16a・22aにて固定し、左右ガイド部材7・7のワイヤ案内部14内に配設された左右ワイヤ13・13を駆動側プーリ架台15の左右駆動側プーリユニット18・18の左右駆動側プーリ17・17と従動側プーリ架台21の左右従動側プーリユニット24・24の左右従動側プーリ23・23との間に巻き掛けて、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節して、左右ワイヤ13・13を張った状態にする。そして、従動側プーリ架台21近くの左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28の固定部29・29内に嵌めて、締め付け具30・30にて締め付け、左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28にて一体に連結した状態とする。そして、電動ウインチ19のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33をワイヤ固定具28のワイヤフック31に引っ掛ける。
【0042】
そして、従動側プーリ架台21の外方にパイプ受け台車26を配置する。
作業者は、従動側プーリ架台21側で、一番外側の育苗トレイTを取り出す(移動用台車等に載せる)。一番外側の4個の育苗トレイTを取り終えると、作業者がリモコンスイッチにて電動ウインチ19をウインチ巻き取り作動させると、ウインチワイヤ32は巻き取られてワイヤ固定具28はイ方向に移動するので、左右ワイヤ13・13もイ方向に回動する。すると、左右ワイヤ13・13上に置かれた2本の搬送パイプ27もイ方向に移動する(2本の搬送パイプ27に載置された4個の育苗トレイTもイ方向に移動する)。そこで、次に取り出す育苗トレイTが外側位置まで移動した時にリモコンスイッチにて電動ウインチ19を停止させる(この時、一番外側の4個の育苗トレイTを載せていた2本の搬送パイプ27は、左右ワイヤ13・13の移動で左右ガイド部材7・7上から落下してパイプ案内ガイド25の案内でパイプ受け台車26内に自動的に収納される)。そして、作業者は一番外側の育苗トレイTを取り出す。以下、同様にして、左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の一側端部にて、作業者は順次育苗トレイTを楽に然も効率よく且つ作業性良く取り出すことができる。
【0043】
そして、次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7から育苗トレイTを取り出すには、左右ワイヤ13・13からワイヤ固定具28を外し、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向に移動調節して左右ワイヤ13・13を緩めて左右駆動側プーリ17・17と左右従動側プーリ23・23とから外し、ボルト16aを抜いて駆動側プーリ架台15を次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の一側に移動させて、再び、ボルト16aにて固定する。同様に、ボルト22aを抜いて従動側プーリ架台21を次の左右隣接する養液栽培装置2・2(高設架台3・3)の左右ガイド部材7・7の他側に移動させて、再び、ボルト22aにて固定する。そして、上記と同様にして、左右ガイド部材7・7のワイヤ案内部14内に配設された左右ワイヤ13・13を駆動側プーリ架台15の左右駆動側プーリユニット18・18の左右駆動側プーリ17・17と従動側プーリ架台21の左右従動側プーリユニット24・24の左右従動側プーリ23・23との間に巻き掛けて、左右駆動側プーリユニット18・18を駆動側プーリ架台15上で養液栽培装置2(高設架台3)の長手方向(ロ方向)に移動調節して、左右ワイヤ13・13を張った状態にする。そして、従動側プーリ架台21近くの左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28の固定部29・29内に嵌めて、締め付け具30・30にて締め付け、左右ワイヤ13・13をワイヤ固定具28にて一体に連結した状態とする。そして、電動ウインチ19のウインチワイヤ32の先端部に設けたフック33をワイヤ固定具28のワイヤフック31に引っ掛ける。従動側プーリ架台21の外方にパイプ受け台車26を配置する。
【0044】
そして、前記と同様にして作業者がリモコンスイッチにて電動ウインチ19をウインチ巻き取り作動させながら、左右ガイド部材7・7上の育苗トレイTを取り出す。
このようにして、養液栽培ハウス1内の全ての左右ガイド部材7・7上の育苗トレイTを取り出し、駆動側プーリ架台15及び従動側プーリ架台21を外した状態として、この苺苗を育苗していた養液栽培ハウス1内の養液栽培装置2にも苺苗を植付けて苺の栽培作業をする。
【0045】
尚、電動ウインチ19の駆動の入り切りは、リモコンスイッチで行なう例を示したが、駆動側プーリ架台15部及び従動側プーリ架台21部に電動ウインチ19の駆動の各々入り切りスイッチを設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】育苗トレイの載置作業を説明する栽培装置の作用説明用全体側面図である。
【図2】育苗トレイの載置作業を説明する栽培装置の作用説明用全体平面図である。
【図3】育苗トレイの取り出し作業を説明する栽培装置の作用説明用全体側面図である。
【図4】育苗トレイの取り出し作業を説明する栽培装置の作用説明用全体平面図である。
【図5】栽培装置の駆動側プーリ架台部の背面図である。
【図6】栽培装置の駆動側プーリ架台部の側面図である。
【図7】栽培装置の従動側プーリ架台部の背面図である。
【図8】栽培装置の従動側プーリ架台部の側面図である。
【図9】ガイド部材部の作用説明用拡大正面図である。
【図10】ガイド部材部の作用説明用拡大側面図である。
【図11】育苗トレイ搬送部の作用説明用拡大側面図である。
【図12】ワイヤ固定具部の作用説明用拡大底面図である。
【図13】ワイヤ固定具部の作用説明用拡大正面図である。
【図14】養液栽培ハウスの全体平面図である。
【図15】養液栽培ハウスで作物を栽培している作用説明用側面図である。
【符号の説明】
【0047】
3 架台(高設架台)
4 栽培部(水耕ベッド)
7 ガイド部材
13 ワイヤ
14 ワイヤ案内部
15 プーリ架台(駆動側プーリ架台)
17 ガイド部(駆動側プーリ)
19 電動ウインチ
21 プーリ架台(従動側プーリ架台)
23 ガイド部(従動側プーリ)
27 トレイ支持部材(搬送パイプ)
28 ワイヤ固定具
32 ウインチワイヤ
A 駆動機構
【特許請求の範囲】
【請求項1】
栽培部4を支持する架台3を複数個並列して設け、各架台3の長手方向に沿ってワイヤ13のワイヤ案内部14を有するガイド部材7を設け、該ガイド部材7の両端部位置にワイヤ13のガイド部17・23を設け、該両ガイド部17・23に案内されるワイヤ13を移動させる駆動機構Aを設けると共に、並列して設けた架台3の各ガイド部材7上のワイヤ13に載置するトレイ支持部材27を備えたことを特徴とする栽培装置。
【請求項2】
ガイド部材7の両端部位置に設けたガイド部をプーリ17・23で構成してワイヤ13を両プーリ17・23間に巻き掛けて設け、該両プーリ17・23を各々プーリ架台15・21に載置し、該各プーリ架台15・21をガイド部材7又は架台3の両端部に各々固定自在に設けたことを特徴とする請求項1記載の栽培装置。
【請求項3】
駆動機構Aを並列して設けた各架台3の長手方向に沿った各ワイヤ13を連結するワイヤ固定具28と該ワイヤ固定具28にウインチワイヤ32が連結された電動ウインチ19とで構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の栽培装置。
【請求項4】
トレイ支持部材27を育苗トレイTの隣接するポットP外側部間に嵌まるパイプにて構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の栽培装置。
【請求項1】
栽培部4を支持する架台3を複数個並列して設け、各架台3の長手方向に沿ってワイヤ13のワイヤ案内部14を有するガイド部材7を設け、該ガイド部材7の両端部位置にワイヤ13のガイド部17・23を設け、該両ガイド部17・23に案内されるワイヤ13を移動させる駆動機構Aを設けると共に、並列して設けた架台3の各ガイド部材7上のワイヤ13に載置するトレイ支持部材27を備えたことを特徴とする栽培装置。
【請求項2】
ガイド部材7の両端部位置に設けたガイド部をプーリ17・23で構成してワイヤ13を両プーリ17・23間に巻き掛けて設け、該両プーリ17・23を各々プーリ架台15・21に載置し、該各プーリ架台15・21をガイド部材7又は架台3の両端部に各々固定自在に設けたことを特徴とする請求項1記載の栽培装置。
【請求項3】
駆動機構Aを並列して設けた各架台3の長手方向に沿った各ワイヤ13を連結するワイヤ固定具28と該ワイヤ固定具28にウインチワイヤ32が連結された電動ウインチ19とで構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の栽培装置。
【請求項4】
トレイ支持部材27を育苗トレイTの隣接するポットP外側部間に嵌まるパイプにて構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の栽培装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2008−237052(P2008−237052A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−79330(P2007−79330)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【出願人】(503228192)農事組合法人 布引施設園芸組合 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【出願人】(503228192)農事組合法人 布引施設園芸組合 (7)
【Fターム(参考)】
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