梱包箱
【課題】 運搬等が容易であり、また、被梱包物の収納あるいは取り出しを容易に行うことができる。
【解決手段】 器具本体1の上に被覆部材2を重ねた状態の被梱包物を、被覆部材2の両側のうちの一方の側から高さ方向、幅方向、長さ方向に隙間なしに挿入可能で、被覆部材2の形状に応じて被覆部材2の両側に被覆部材2と所定の空間距離を保って被梱包物が収納される構成において、梱包箱の被覆部材2が挿入される挿入方向に対向する面に、所定の空間に手指が入り込み被梱包物が見える開口窓11を設けた。これにより梱包箱を運搬する際、開口窓11に手指を挿入し、所定の空間を利用して確実に持つことができる。このため、梱包箱の運搬が容易になる。また、梱包箱の外から開口窓11を通して被梱包物を視認することができる。この際、開口窓11が所定の空間に面していることで見える範囲が広くなり、被梱包物を確認しやすい。
【解決手段】 器具本体1の上に被覆部材2を重ねた状態の被梱包物を、被覆部材2の両側のうちの一方の側から高さ方向、幅方向、長さ方向に隙間なしに挿入可能で、被覆部材2の形状に応じて被覆部材2の両側に被覆部材2と所定の空間距離を保って被梱包物が収納される構成において、梱包箱の被覆部材2が挿入される挿入方向に対向する面に、所定の空間に手指が入り込み被梱包物が見える開口窓11を設けた。これにより梱包箱を運搬する際、開口窓11に手指を挿入し、所定の空間を利用して確実に持つことができる。このため、梱包箱の運搬が容易になる。また、梱包箱の外から開口窓11を通して被梱包物を視認することができる。この際、開口窓11が所定の空間に面していることで見える範囲が広くなり、被梱包物を確認しやすい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、照明器具等の電気機器の梱包箱をはじめとする、運搬・保管の際にのみ必要な梱包箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、段ボール等の紙材を使用した梱包箱は、略立方体または直方体の箱の6面全てを覆うのが一般的である。梱包箱中の被梱包物を見えるようにした梱包箱としては、特許文献1に示すような、シースルー包装構造が挙げられる。すなわち、図11に示すように、この包装箱55は、底面部50と、この底面部50の両側端に折り曲げ自在とされた一対の側面部51と、この側面部に連続して折り曲げ自在とされた一対の上面部52とを有し、底面部50と一対の側面部51とを折り曲げることにより形成された収納空間に照明器具本体53と照明器具反射板54とを収納するものである。また、収納状態では包装箱55外から内部が見える状態で開口部が形成され、この開口部を封かんテープ56によって覆う。これにより、包装箱に形成された開口部からほこり等が侵入することなく、単品保管・単品輸送を可能とする。
【0003】
その他、梱包箱に関する発明としては、セードを有する照明器具の破損を防止するように箱内に折曲した折曲片や緩衝材等を用いて包装した例がある(例えば、特許文献2〜4参照)。
【特許文献1】特開2003−192035号公報
【特許文献2】特開2003−20030号公報
【特許文献3】特開2003−20088号公報
【特許文献4】特開2003−137346号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、いずれも収納された被梱包物形状からできる梱包箱との隙間を活用して持ち運びや梱包箱への出し入れを改善する発想はなかった。すなわち、従来例においては開口部を有するものはあるが、テープで閉じられているか、またはテープで閉じられていなかったとしても収納された被梱包物が開口部を塞ぐ形になっているため手を入れることができなかった。そのため、梱包箱を手で持ち難く、容易に運搬等ができないという問題があった。
【0005】
したがって、この発明の目的は、前記課題に鑑みてなされたものであり、運搬等が容易であり、また、被梱包物の収納あるいは取り出しを容易に行うことができる梱包箱を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の請求項1記載の梱包箱は、器具本体の上に被覆部材を重ねた状態の被梱包物を、前記被覆部材の両側のうちの一方の側から高さ方向、幅方向、長さ方向に隙間なしに挿入可能で、前記被覆部材の形状に応じて被覆部材の両側に被覆部材と所定の空間距離を保って前記被梱包物が収納される梱包箱であって、前記梱包箱の前記被梱包物が挿入される挿入方向に対向する面に、前記所定の空間に手指が入り込み前記被梱包物が見える開口窓を設けた。
【0007】
請求項2記載の梱包箱は、請求項1記載の梱包箱において、前記被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、前記所定の空間は前記被覆部材の周辺部に形成され、前記開口窓は前記挿入方向に対向する面の高さ方向の上側に設けられている。
【0008】
請求項3記載の梱包箱は、請求項1記載の梱包箱において、前記被覆部材は周囲に段状の窪みを有し、前記所定の空間は前記被覆部材の窪みの部分に形成され、前記開口窓は手指を挿入したときに前記被覆部材の窪み部分で前記被覆部材の周囲を持てる位置に設けられている。
【0009】
請求項4記載の梱包箱は、請求項1記載の梱包箱において、前記被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、前記所定の空間は前記被覆部材の周辺部に形成され、前記開口窓を形成するための切り曲げ片が前記被覆部材の浮き上がり防止方向に設けられている。
【0010】
請求項5記載の梱包箱は、請求項1,2または3記載の梱包箱において、前記開口窓は被梱包物を含む梱包箱の重心を通る線上に配置した。
【0011】
請求項6記載の梱包箱は、請求項1,4または5記載の梱包箱において、被梱包物を収納可能な外箱と、前記外箱に嵌合され被梱包物を載置するベースパッドと、前記ベースパッドに被梱包物を囲むように取付けられる支えパッドとを備え、前記支えパッドに前記開口窓を設けた。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1記載の梱包箱によれば、梱包箱の被梱包物が挿入される挿入方向に対向する面に、所定の空間に手指が入り込み被梱包物が見える開口窓を設けたので、梱包箱を運搬する際、開口窓に手指を挿入し、所定の空間を利用して確実に持つことができる。このため、梱包箱の運搬が容易になる。また、梱包箱の外から開口窓を通して被梱包物を視認することができる。この際、開口窓が所定の空間に面していることで見える範囲が広くなり、被梱包物を確認しやすい。
【0013】
請求項2では、被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、所定の空間は被覆部材の周辺部に形成され、開口窓は挿入方向に対向する面の高さ方向の上側に設けられているので、開口窓に手指を挿入する際に所定の空間を最大限利用できる。
【0014】
請求項3では、被覆部材は周囲に段状の窪みを有し、所定の空間は被覆部材の窪みの部分に形成され、開口窓は手指を挿入したときに被覆部材の窪み部分で被覆部材の周囲を持てる位置に設けられているので、被覆部材と梱包箱を一体に保持することができる。このため、運搬の際に梱包箱にかかる荷重を低減できる。
【0015】
請求項4では、被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、所定の空間は被覆部材の周辺部に形成され、開口窓を形成するための切り曲げ片が被覆部材の浮き上がり防止方向に設けられているので、運搬時等において梱包箱内で被覆部材の浮き上がりによる破損を防止できる。
【0016】
請求項5では、開口窓は被梱包物を含む梱包箱の重心を通る線上に配置したので、開口窓から手指を挿入し持ち上げた場合、バランス良く持ち運べる。
【0017】
請求項6では、被梱包物を収納可能な外箱と、外箱に挿入され被梱包物を載置するベースパッドと、ベースパッドに被梱包物を囲むように取付けられる支えパッドとを備え、支えパッドに開口窓を設けたので、被梱包物、ベースパッド、支えパッドの一体を外箱内に収納し、外箱から引き出すことで梱包および開梱作業が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の第1の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施形態の梱包箱の分解斜視図、図2は収納状態の斜視図、図3は収納状態の断面図、図4は被梱包物である照明器具の例を示す概念図である。
【0019】
梱包箱に収納される被梱包物である照明器具は、透光性を有する樹脂等で形成されたセード(被覆部材)を有する。セード2は、図4(a)、(c)に示すようなかまぼこ形状、(b)に示すようなドーム形状をなし、盛り上がった中央部2aと中央部2aより低い周辺部2bとを有する。この場合、図4(a)のセード2は異なる円弧状の曲面で構成された非対称のかまぼこ形状であり、本実施形態ではこのセードを用いた照明器具を例として梱包する梱包箱について示す。
【0020】
図1に示すように、梱包箱は、照明器具本体1の上にセード2を重ねた状態の照明器具を収納可能な段ボール等で形成され、少なくとも一つの面が開口した外箱3、開口した面を封止する蓋4および包装材料としてベースパッド5を備えている。照明器具本体1とセード2は一体でベースパッド5とともにセード2の両側のうちの一方の側から外箱3内に高さ方向、幅方向、長さ方向に隙間なしに挿入することができる。また、セード2の形状に応じてセード2の両側にセード2と所定の空間10距離を保って照明器具が収納され(図3)、梱包箱の照明器具が挿入される挿入方向に対向する面に、所定の空間10に手指が入り込み照明器具が見える開口窓11を設けている。
【0021】
この場合、外箱3はセード2が丁度入る大きさで梱包箱の挿入方向の両端が開口した直方体である。蓋4は外箱3の開口に嵌合するように端縁部13が折曲形成されている。ベースパッド5は照明器具本体1を収納可能なように形成されている。照明器具の収納状態では、所定の空間10はセード2の周辺部2bに形成され、開口窓11は挿入方向に対向する面の高さ方向のセード2の上側に設けられている。この場合、挿入方向に対向する面に蓋4が配置され、蓋4の上端に折曲形成された端縁部13に隣接して開口窓11が設けてある。開口窓11は手指を挿入できるだけの十分な大きさであり、幅方向の両端に折曲げ片12が切り起こしてある。照明器具はセード2の軸方向が梱包箱の挿入方向に直交するように収納することでセード2の周辺部が開口窓11側に配置される。また、図2に示すように、蓋4で外箱3を閉止した際には、開口窓11から内部の照明器具を視認できる。この際、開口窓11が所定の空間10に面していることで見える範囲が広くなり、照明器具を確認しやすい。
【0022】
また、図3に示すように、照明器具が上記のように外箱3と蓋4の間に隙間なく収納されても手15が梱包箱内に入るだけの十分な空間10があり、持ち運びが容易となる。また、開口窓11を蓋4の中央上部に配置することで、照明器具を含む梱包箱の重心を通る線A上を持つことになり、開口窓11から手指を挿入し持ち上げた場合に、バランス良く持ち運べる(図2)。
【0023】
図5は図4(c)のかまぼこ形状のセードを用いた照明器具を例として梱包する梱包箱を示し、上記と同様に構成される。
【0024】
本実施形態によれば、梱包箱を運搬する際、開口窓11に手指を挿入し、所定の空間10を利用して確実に持つことができるため、梱包箱の運搬が容易になる。また、梱包箱の外から開口窓11を通して照明器具を視認することができる。この場合、開口窓11が蓋4の上部にあることで、所定の空間10を最大限利用できる。また、開口窓11は梱包、開梱時にも利用できる。
【0025】
また、開口窓11は少なくともその窓の一辺を、折曲げ片12、上部の端縁部13のように折り曲げることで、梱包箱の空間10に手指を挿入し、持ち上げた際の箱の強度を高めることができる。この場合、開口窓11の上部の端縁部13に外箱21の開口部が重なって配置されるため、さらに強度が高くなる。また、梱包箱の内部に入れる包装材料が少なくすむため、包装材料が削減し省コストとなる。
【0026】
本発明の第2の実施形態を図6および図7に基づいて説明する。図6(a)は本発明の第2の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包される照明器具の概念図、図7は収納状態の断面図である。
【0027】
図6(b)に示すように、梱包される照明器具のセード17は周囲に段状の窪み17aを有する。梱包箱は、第1の実施形態と同様に、少なくとも一つの面が開口した外箱3、開口した面を封止する蓋4および照明器具を収納する包装材料としてベースパッド5を備えている。外箱3はセード17が丁度入る大きさで梱包箱の挿入方向の両端が開口した直方体である。蓋4は外箱3の開口に嵌合するように端縁部13が折曲形成されている。ベースパッド5は照明器具本体を収納可能なように形成されている。照明器具の収納状態では、図7に示すように、所定の空間10はセード17の窪み17aの部分に形成され、開口窓11は手15を挿入したときにセード17の窪み17aの部分でセード17の周囲を持てる位置に設けられている。
【0028】
この場合、挿入方向に対向する面に蓋4が配置され、蓋4の中間部に開口窓11が設けてある。開口窓11は手指が挿入できるだけの十分な大きさであり、幅方向の両端に折曲げ片12が切り起こしてある。照明器具は開口窓11の上側にセード17が位置するように収納されることで、セード17の窪み17aの部分に開口窓11から手指が入り、セード17が梱包箱と一体で保持される。
【0029】
本実施形態では、セード17と梱包箱を一体に保持することができるため、運搬の際に梱包箱にかかる荷重を低減できる。その他の構成効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0030】
本発明の第3の実施形態を図8に基づいて説明する。図8(a)は本発明の第3の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包状態の斜視図である。
【0031】
梱包される照明器具のセードは、図4と同様にかまぼこ形状またはドーム形状をなし、盛り上がった中央部20aと中央部20aより低い周辺部20bとを有する(図8)。本実施形態ではドーム形状のセードを用いた照明器具を例として梱包する梱包箱について示す。
【0032】
図8に示すように、梱包箱は、照明器具本体の上にセード20を重ねた状態の照明器具を収納可能な段ボール等で形成され、少なくとも一つの面が開口した外箱21、包装材料としてベースパッド22および支えパッド23を備えている。照明器具本体とセード20は一体でベースパッド22および支えパッド23とともにセード20の両側のうちの一方の側から外箱21内に高さ方向、幅方向、長さ方向に隙間なしに挿入することができる。また、セード20の形状に応じてセード20の両側にセード20と所定の空間距離を保って照明器具が収納され、梱包箱の照明器具が挿入される挿入方向に対向する面に、所定の空間に手指が入り込み照明器具が見える開口窓25を設けている。
【0033】
この場合、外箱21はベースパッド22が嵌合した状態で入る大きさで梱包箱の挿入方向の両端が開口した直方体である。ベースパッド22は照明器具本体とともにセード20を載置可能なように形成され、支えパッド23の差し込み穴22aを有する。また、4角部に切欠き22bが設けられ、そこにコーナパッド26が配置される。コーナパッド26は、外箱21の開口に圧入されて、ベースパッド22を外箱21に固定できるように形成されている。支えパッド23はセード20を囲むにように形成され、差し込み穴22aに差し込まれる差し込み片23aを有する。照明器具の収納状態では、所定の空間はセード20の周辺部20bに形成され、開口窓25は挿入方向に対向する面の高さ方向の中央より下側に設けられ、かつ開口窓25を形成するための切り曲げ片27がセード20の浮き上がり防止方向に設けられている。この場合、挿入方向に対向する面に支えパッド23が配置され、支えパッド23の下端に開口窓25が設けてある。開口窓25は差し込み片23aの両側において支えパッド23の下端を上方へ切り起こすことで形成され、切り起こした部分が切り曲げ片27となる。梱包時には、ベースパッド22上に照明器具を載置し支えパッド23およびコーナパッド26を取り付け、ベースパッド22を外箱21内に挿入する。なお、コーナパッド26は挿入後に取り付けてもよい。
【0034】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に梱包箱の運搬が容易になり、照明器具を視認することができる。また、切り曲げ片27で、セード20が梱包箱内で照明器具本体から浮き上がるのを防止でき、運搬輸送時に、セード20が破損することを防止できる。また、照明器具、ベースパッド22、支えパッド23の一体を外箱21内に収納し、外箱から引き出すことで梱包および開梱作業が容易となる。なお、開口窓は、支えパッドの下側に穴状に設けて、その開口窓を形成するための切り曲げ片をセードの浮き上がり防止方向に設けてもよい。
【0035】
本発明の第4の実施形態を図9および図10に基づいて説明する。図9(a)は本発明の第4の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包状態の斜視図である。
【0036】
第3の実施形態と同様に梱包される照明器具のセードは、かまぼこ形状またはドーム形状をなし、本実施形態ではドーム形状のセードを用いた照明器具を例として梱包する梱包箱について示す。
【0037】
図9に示すように、梱包箱は、照明器具本体の上にセード20を重ねた状態の照明器具を収納可能な段ボール等で形成され、少なくとも一つの面が開口した外箱21、包装材料としてベースパッド22および支えパッド30を備えている。外箱21はベースパッド22が嵌合した状態で入る大きさで梱包箱の挿入方向の両端が開口した直方体である。ベースパッド22は照明器具本体とともにセード20を載置可能なように形成され、支えパッド30の差し込み穴22aを有する。また、4角部に切欠きが設けられ、そこにコーナパッド26が配置される。コーナパッド26は、外箱21の開口に圧入されて、ベースパッド22を外箱21に固定できるように形成されている。支えパッド30はセード20を囲むにように形成され、差し込み穴22aに差し込まれる差し込み片30aを有する。照明器具の収納状態では、所定の空間がセード20の周辺部20bに形成され、梱包箱の挿入方向に対向する面に、所定の空間に手指が入り込み照明器具が見える開口窓32を設けている。この場合、支えパッド30の挿入方向に対向する面に位置する差し込み片30aの両側において、支えパッド30の下端を切り起こしてセード20の浮き上がりを防止する切り曲げ片31と、切り曲げ片31の間で高さ方向の略中央に形成された手指を挿入可能な開口窓32とを有する。梱包時には、ベースパッド22上に照明器具を載置し支えパッド30およびコーナパッド26を取り付け、ベースパッド22を外箱21内に挿入する。なお、コーナパッド26は挿入後に取り付けてもよい。
【0038】
本実施形態では、支えパッド30は、ベースパッド22に差込み一体化され、セードの浮き上がり防止と、開口窓32を使って、照明器具、ベースパッド22、支えパッド30の一体を外箱21内に収納したり、開梱時に引き出したりが容易にできる。この場合、開口窓32の形状は、図9に示す長円形に限らず、図1に示すような開口窓の高さ方向に沿った2辺に折曲げ片を設けると強度が向上するのでさらによい。また、図10に示すように、開口窓32の幅方向に沿った辺に折曲げ片33を設ければ、収納、引き出し作業時に切り曲げ面で操作できるのでさらによい。その他の構成効果は、第3の実施の形態と同様である。
【0039】
なお、被梱包物として照明器具以外に器具本体の上に被覆部材を重ねた状態の電気機器等であっても同様に梱包できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1の実施形態の梱包箱の分解斜視図である。
【図2】第1の実施形態の収納状態の斜視図である。
【図3】第1の実施形態の収納状態の断面図である。
【図4】被梱包物である照明器具の例を示す概念図である。
【図5】第1の実施形態において他のセードを用いた場合の梱包箱の分解斜視図である。
【図6】(a)は本発明の第2の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包される照明器具の概念図である。
【図7】第2の実施形態の収納状態の断面図である。
【図8】(a)は本発明の第3の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包状態の斜視図である。
【図9】(a)は本発明の第4の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包状態の斜視図である。
【図10】第4の実施形態の変形例の要部斜視図である。
【図11】従来例の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
1 照明器具本体
2,17,20 セード
2a,20a 中央部
2b,20b 周辺部
3,21 外箱
4 蓋
5,22 ベースパッド
10 空間
11,25,32 開口窓
17a 窪み
23,30 支えパッド
27 切り曲げ片
【技術分野】
【0001】
この発明は、照明器具等の電気機器の梱包箱をはじめとする、運搬・保管の際にのみ必要な梱包箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、段ボール等の紙材を使用した梱包箱は、略立方体または直方体の箱の6面全てを覆うのが一般的である。梱包箱中の被梱包物を見えるようにした梱包箱としては、特許文献1に示すような、シースルー包装構造が挙げられる。すなわち、図11に示すように、この包装箱55は、底面部50と、この底面部50の両側端に折り曲げ自在とされた一対の側面部51と、この側面部に連続して折り曲げ自在とされた一対の上面部52とを有し、底面部50と一対の側面部51とを折り曲げることにより形成された収納空間に照明器具本体53と照明器具反射板54とを収納するものである。また、収納状態では包装箱55外から内部が見える状態で開口部が形成され、この開口部を封かんテープ56によって覆う。これにより、包装箱に形成された開口部からほこり等が侵入することなく、単品保管・単品輸送を可能とする。
【0003】
その他、梱包箱に関する発明としては、セードを有する照明器具の破損を防止するように箱内に折曲した折曲片や緩衝材等を用いて包装した例がある(例えば、特許文献2〜4参照)。
【特許文献1】特開2003−192035号公報
【特許文献2】特開2003−20030号公報
【特許文献3】特開2003−20088号公報
【特許文献4】特開2003−137346号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、いずれも収納された被梱包物形状からできる梱包箱との隙間を活用して持ち運びや梱包箱への出し入れを改善する発想はなかった。すなわち、従来例においては開口部を有するものはあるが、テープで閉じられているか、またはテープで閉じられていなかったとしても収納された被梱包物が開口部を塞ぐ形になっているため手を入れることができなかった。そのため、梱包箱を手で持ち難く、容易に運搬等ができないという問題があった。
【0005】
したがって、この発明の目的は、前記課題に鑑みてなされたものであり、運搬等が容易であり、また、被梱包物の収納あるいは取り出しを容易に行うことができる梱包箱を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の請求項1記載の梱包箱は、器具本体の上に被覆部材を重ねた状態の被梱包物を、前記被覆部材の両側のうちの一方の側から高さ方向、幅方向、長さ方向に隙間なしに挿入可能で、前記被覆部材の形状に応じて被覆部材の両側に被覆部材と所定の空間距離を保って前記被梱包物が収納される梱包箱であって、前記梱包箱の前記被梱包物が挿入される挿入方向に対向する面に、前記所定の空間に手指が入り込み前記被梱包物が見える開口窓を設けた。
【0007】
請求項2記載の梱包箱は、請求項1記載の梱包箱において、前記被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、前記所定の空間は前記被覆部材の周辺部に形成され、前記開口窓は前記挿入方向に対向する面の高さ方向の上側に設けられている。
【0008】
請求項3記載の梱包箱は、請求項1記載の梱包箱において、前記被覆部材は周囲に段状の窪みを有し、前記所定の空間は前記被覆部材の窪みの部分に形成され、前記開口窓は手指を挿入したときに前記被覆部材の窪み部分で前記被覆部材の周囲を持てる位置に設けられている。
【0009】
請求項4記載の梱包箱は、請求項1記載の梱包箱において、前記被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、前記所定の空間は前記被覆部材の周辺部に形成され、前記開口窓を形成するための切り曲げ片が前記被覆部材の浮き上がり防止方向に設けられている。
【0010】
請求項5記載の梱包箱は、請求項1,2または3記載の梱包箱において、前記開口窓は被梱包物を含む梱包箱の重心を通る線上に配置した。
【0011】
請求項6記載の梱包箱は、請求項1,4または5記載の梱包箱において、被梱包物を収納可能な外箱と、前記外箱に嵌合され被梱包物を載置するベースパッドと、前記ベースパッドに被梱包物を囲むように取付けられる支えパッドとを備え、前記支えパッドに前記開口窓を設けた。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1記載の梱包箱によれば、梱包箱の被梱包物が挿入される挿入方向に対向する面に、所定の空間に手指が入り込み被梱包物が見える開口窓を設けたので、梱包箱を運搬する際、開口窓に手指を挿入し、所定の空間を利用して確実に持つことができる。このため、梱包箱の運搬が容易になる。また、梱包箱の外から開口窓を通して被梱包物を視認することができる。この際、開口窓が所定の空間に面していることで見える範囲が広くなり、被梱包物を確認しやすい。
【0013】
請求項2では、被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、所定の空間は被覆部材の周辺部に形成され、開口窓は挿入方向に対向する面の高さ方向の上側に設けられているので、開口窓に手指を挿入する際に所定の空間を最大限利用できる。
【0014】
請求項3では、被覆部材は周囲に段状の窪みを有し、所定の空間は被覆部材の窪みの部分に形成され、開口窓は手指を挿入したときに被覆部材の窪み部分で被覆部材の周囲を持てる位置に設けられているので、被覆部材と梱包箱を一体に保持することができる。このため、運搬の際に梱包箱にかかる荷重を低減できる。
【0015】
請求項4では、被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、所定の空間は被覆部材の周辺部に形成され、開口窓を形成するための切り曲げ片が被覆部材の浮き上がり防止方向に設けられているので、運搬時等において梱包箱内で被覆部材の浮き上がりによる破損を防止できる。
【0016】
請求項5では、開口窓は被梱包物を含む梱包箱の重心を通る線上に配置したので、開口窓から手指を挿入し持ち上げた場合、バランス良く持ち運べる。
【0017】
請求項6では、被梱包物を収納可能な外箱と、外箱に挿入され被梱包物を載置するベースパッドと、ベースパッドに被梱包物を囲むように取付けられる支えパッドとを備え、支えパッドに開口窓を設けたので、被梱包物、ベースパッド、支えパッドの一体を外箱内に収納し、外箱から引き出すことで梱包および開梱作業が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の第1の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施形態の梱包箱の分解斜視図、図2は収納状態の斜視図、図3は収納状態の断面図、図4は被梱包物である照明器具の例を示す概念図である。
【0019】
梱包箱に収納される被梱包物である照明器具は、透光性を有する樹脂等で形成されたセード(被覆部材)を有する。セード2は、図4(a)、(c)に示すようなかまぼこ形状、(b)に示すようなドーム形状をなし、盛り上がった中央部2aと中央部2aより低い周辺部2bとを有する。この場合、図4(a)のセード2は異なる円弧状の曲面で構成された非対称のかまぼこ形状であり、本実施形態ではこのセードを用いた照明器具を例として梱包する梱包箱について示す。
【0020】
図1に示すように、梱包箱は、照明器具本体1の上にセード2を重ねた状態の照明器具を収納可能な段ボール等で形成され、少なくとも一つの面が開口した外箱3、開口した面を封止する蓋4および包装材料としてベースパッド5を備えている。照明器具本体1とセード2は一体でベースパッド5とともにセード2の両側のうちの一方の側から外箱3内に高さ方向、幅方向、長さ方向に隙間なしに挿入することができる。また、セード2の形状に応じてセード2の両側にセード2と所定の空間10距離を保って照明器具が収納され(図3)、梱包箱の照明器具が挿入される挿入方向に対向する面に、所定の空間10に手指が入り込み照明器具が見える開口窓11を設けている。
【0021】
この場合、外箱3はセード2が丁度入る大きさで梱包箱の挿入方向の両端が開口した直方体である。蓋4は外箱3の開口に嵌合するように端縁部13が折曲形成されている。ベースパッド5は照明器具本体1を収納可能なように形成されている。照明器具の収納状態では、所定の空間10はセード2の周辺部2bに形成され、開口窓11は挿入方向に対向する面の高さ方向のセード2の上側に設けられている。この場合、挿入方向に対向する面に蓋4が配置され、蓋4の上端に折曲形成された端縁部13に隣接して開口窓11が設けてある。開口窓11は手指を挿入できるだけの十分な大きさであり、幅方向の両端に折曲げ片12が切り起こしてある。照明器具はセード2の軸方向が梱包箱の挿入方向に直交するように収納することでセード2の周辺部が開口窓11側に配置される。また、図2に示すように、蓋4で外箱3を閉止した際には、開口窓11から内部の照明器具を視認できる。この際、開口窓11が所定の空間10に面していることで見える範囲が広くなり、照明器具を確認しやすい。
【0022】
また、図3に示すように、照明器具が上記のように外箱3と蓋4の間に隙間なく収納されても手15が梱包箱内に入るだけの十分な空間10があり、持ち運びが容易となる。また、開口窓11を蓋4の中央上部に配置することで、照明器具を含む梱包箱の重心を通る線A上を持つことになり、開口窓11から手指を挿入し持ち上げた場合に、バランス良く持ち運べる(図2)。
【0023】
図5は図4(c)のかまぼこ形状のセードを用いた照明器具を例として梱包する梱包箱を示し、上記と同様に構成される。
【0024】
本実施形態によれば、梱包箱を運搬する際、開口窓11に手指を挿入し、所定の空間10を利用して確実に持つことができるため、梱包箱の運搬が容易になる。また、梱包箱の外から開口窓11を通して照明器具を視認することができる。この場合、開口窓11が蓋4の上部にあることで、所定の空間10を最大限利用できる。また、開口窓11は梱包、開梱時にも利用できる。
【0025】
また、開口窓11は少なくともその窓の一辺を、折曲げ片12、上部の端縁部13のように折り曲げることで、梱包箱の空間10に手指を挿入し、持ち上げた際の箱の強度を高めることができる。この場合、開口窓11の上部の端縁部13に外箱21の開口部が重なって配置されるため、さらに強度が高くなる。また、梱包箱の内部に入れる包装材料が少なくすむため、包装材料が削減し省コストとなる。
【0026】
本発明の第2の実施形態を図6および図7に基づいて説明する。図6(a)は本発明の第2の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包される照明器具の概念図、図7は収納状態の断面図である。
【0027】
図6(b)に示すように、梱包される照明器具のセード17は周囲に段状の窪み17aを有する。梱包箱は、第1の実施形態と同様に、少なくとも一つの面が開口した外箱3、開口した面を封止する蓋4および照明器具を収納する包装材料としてベースパッド5を備えている。外箱3はセード17が丁度入る大きさで梱包箱の挿入方向の両端が開口した直方体である。蓋4は外箱3の開口に嵌合するように端縁部13が折曲形成されている。ベースパッド5は照明器具本体を収納可能なように形成されている。照明器具の収納状態では、図7に示すように、所定の空間10はセード17の窪み17aの部分に形成され、開口窓11は手15を挿入したときにセード17の窪み17aの部分でセード17の周囲を持てる位置に設けられている。
【0028】
この場合、挿入方向に対向する面に蓋4が配置され、蓋4の中間部に開口窓11が設けてある。開口窓11は手指が挿入できるだけの十分な大きさであり、幅方向の両端に折曲げ片12が切り起こしてある。照明器具は開口窓11の上側にセード17が位置するように収納されることで、セード17の窪み17aの部分に開口窓11から手指が入り、セード17が梱包箱と一体で保持される。
【0029】
本実施形態では、セード17と梱包箱を一体に保持することができるため、運搬の際に梱包箱にかかる荷重を低減できる。その他の構成効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0030】
本発明の第3の実施形態を図8に基づいて説明する。図8(a)は本発明の第3の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包状態の斜視図である。
【0031】
梱包される照明器具のセードは、図4と同様にかまぼこ形状またはドーム形状をなし、盛り上がった中央部20aと中央部20aより低い周辺部20bとを有する(図8)。本実施形態ではドーム形状のセードを用いた照明器具を例として梱包する梱包箱について示す。
【0032】
図8に示すように、梱包箱は、照明器具本体の上にセード20を重ねた状態の照明器具を収納可能な段ボール等で形成され、少なくとも一つの面が開口した外箱21、包装材料としてベースパッド22および支えパッド23を備えている。照明器具本体とセード20は一体でベースパッド22および支えパッド23とともにセード20の両側のうちの一方の側から外箱21内に高さ方向、幅方向、長さ方向に隙間なしに挿入することができる。また、セード20の形状に応じてセード20の両側にセード20と所定の空間距離を保って照明器具が収納され、梱包箱の照明器具が挿入される挿入方向に対向する面に、所定の空間に手指が入り込み照明器具が見える開口窓25を設けている。
【0033】
この場合、外箱21はベースパッド22が嵌合した状態で入る大きさで梱包箱の挿入方向の両端が開口した直方体である。ベースパッド22は照明器具本体とともにセード20を載置可能なように形成され、支えパッド23の差し込み穴22aを有する。また、4角部に切欠き22bが設けられ、そこにコーナパッド26が配置される。コーナパッド26は、外箱21の開口に圧入されて、ベースパッド22を外箱21に固定できるように形成されている。支えパッド23はセード20を囲むにように形成され、差し込み穴22aに差し込まれる差し込み片23aを有する。照明器具の収納状態では、所定の空間はセード20の周辺部20bに形成され、開口窓25は挿入方向に対向する面の高さ方向の中央より下側に設けられ、かつ開口窓25を形成するための切り曲げ片27がセード20の浮き上がり防止方向に設けられている。この場合、挿入方向に対向する面に支えパッド23が配置され、支えパッド23の下端に開口窓25が設けてある。開口窓25は差し込み片23aの両側において支えパッド23の下端を上方へ切り起こすことで形成され、切り起こした部分が切り曲げ片27となる。梱包時には、ベースパッド22上に照明器具を載置し支えパッド23およびコーナパッド26を取り付け、ベースパッド22を外箱21内に挿入する。なお、コーナパッド26は挿入後に取り付けてもよい。
【0034】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に梱包箱の運搬が容易になり、照明器具を視認することができる。また、切り曲げ片27で、セード20が梱包箱内で照明器具本体から浮き上がるのを防止でき、運搬輸送時に、セード20が破損することを防止できる。また、照明器具、ベースパッド22、支えパッド23の一体を外箱21内に収納し、外箱から引き出すことで梱包および開梱作業が容易となる。なお、開口窓は、支えパッドの下側に穴状に設けて、その開口窓を形成するための切り曲げ片をセードの浮き上がり防止方向に設けてもよい。
【0035】
本発明の第4の実施形態を図9および図10に基づいて説明する。図9(a)は本発明の第4の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包状態の斜視図である。
【0036】
第3の実施形態と同様に梱包される照明器具のセードは、かまぼこ形状またはドーム形状をなし、本実施形態ではドーム形状のセードを用いた照明器具を例として梱包する梱包箱について示す。
【0037】
図9に示すように、梱包箱は、照明器具本体の上にセード20を重ねた状態の照明器具を収納可能な段ボール等で形成され、少なくとも一つの面が開口した外箱21、包装材料としてベースパッド22および支えパッド30を備えている。外箱21はベースパッド22が嵌合した状態で入る大きさで梱包箱の挿入方向の両端が開口した直方体である。ベースパッド22は照明器具本体とともにセード20を載置可能なように形成され、支えパッド30の差し込み穴22aを有する。また、4角部に切欠きが設けられ、そこにコーナパッド26が配置される。コーナパッド26は、外箱21の開口に圧入されて、ベースパッド22を外箱21に固定できるように形成されている。支えパッド30はセード20を囲むにように形成され、差し込み穴22aに差し込まれる差し込み片30aを有する。照明器具の収納状態では、所定の空間がセード20の周辺部20bに形成され、梱包箱の挿入方向に対向する面に、所定の空間に手指が入り込み照明器具が見える開口窓32を設けている。この場合、支えパッド30の挿入方向に対向する面に位置する差し込み片30aの両側において、支えパッド30の下端を切り起こしてセード20の浮き上がりを防止する切り曲げ片31と、切り曲げ片31の間で高さ方向の略中央に形成された手指を挿入可能な開口窓32とを有する。梱包時には、ベースパッド22上に照明器具を載置し支えパッド30およびコーナパッド26を取り付け、ベースパッド22を外箱21内に挿入する。なお、コーナパッド26は挿入後に取り付けてもよい。
【0038】
本実施形態では、支えパッド30は、ベースパッド22に差込み一体化され、セードの浮き上がり防止と、開口窓32を使って、照明器具、ベースパッド22、支えパッド30の一体を外箱21内に収納したり、開梱時に引き出したりが容易にできる。この場合、開口窓32の形状は、図9に示す長円形に限らず、図1に示すような開口窓の高さ方向に沿った2辺に折曲げ片を設けると強度が向上するのでさらによい。また、図10に示すように、開口窓32の幅方向に沿った辺に折曲げ片33を設ければ、収納、引き出し作業時に切り曲げ面で操作できるのでさらによい。その他の構成効果は、第3の実施の形態と同様である。
【0039】
なお、被梱包物として照明器具以外に器具本体の上に被覆部材を重ねた状態の電気機器等であっても同様に梱包できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1の実施形態の梱包箱の分解斜視図である。
【図2】第1の実施形態の収納状態の斜視図である。
【図3】第1の実施形態の収納状態の断面図である。
【図4】被梱包物である照明器具の例を示す概念図である。
【図5】第1の実施形態において他のセードを用いた場合の梱包箱の分解斜視図である。
【図6】(a)は本発明の第2の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包される照明器具の概念図である。
【図7】第2の実施形態の収納状態の断面図である。
【図8】(a)は本発明の第3の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包状態の斜視図である。
【図9】(a)は本発明の第4の実施形態の梱包箱の分解斜視図、(b)は梱包状態の斜視図である。
【図10】第4の実施形態の変形例の要部斜視図である。
【図11】従来例の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
1 照明器具本体
2,17,20 セード
2a,20a 中央部
2b,20b 周辺部
3,21 外箱
4 蓋
5,22 ベースパッド
10 空間
11,25,32 開口窓
17a 窪み
23,30 支えパッド
27 切り曲げ片
【特許請求の範囲】
【請求項1】
器具本体の上に被覆部材を重ねた状態の被梱包物を、前記被覆部材の両側のうちの一方の側から高さ方向、幅方向、長さ方向に隙間なしに挿入可能で、前記被覆部材の形状に応じて被覆部材の両側に被覆部材と所定の空間距離を保って前記被梱包物が収納される梱包箱であって、
前記梱包箱の前記被梱包物が挿入される挿入方向に対向する面に、前記所定の空間に手指が入り込み前記被梱包物が見える開口窓を設けたことを特徴とする梱包箱。
【請求項2】
前記被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、前記所定の空間は前記被覆部材の周辺部に形成され、前記開口窓は前記挿入方向に対向する面の高さ方向の上側に設けられた請求項1記載の梱包箱。
【請求項3】
前記被覆部材は周囲に段状の窪みを有し、前記所定の空間は前記被覆部材の窪みの部分に形成され、前記開口窓は手指を挿入したときに前記被覆部材の窪み部分で前記被覆部材の周囲を持てる位置に設けられた請求項1記載の梱包箱。
【請求項4】
前記被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、前記所定の空間は前記被覆部材の周辺部に形成され、前記開口窓を形成するための切り曲げ片が前記被覆部材の浮き上がり防止方向に設けられた請求項1記載の梱包箱。
【請求項5】
前記開口窓は被梱包物を含む梱包箱の重心を通る線上に配置した請求項1,2または3記載の梱包箱。
【請求項6】
被梱包物を収納可能な外箱と、前記外箱に嵌合され被梱包物を載置するベースパッドと、前記ベースパッドに被梱包物を囲むように取付けられる支えパッドとを備え、前記支えパッドに前記開口窓を設けた請求項1,4記載の梱包箱。
【請求項1】
器具本体の上に被覆部材を重ねた状態の被梱包物を、前記被覆部材の両側のうちの一方の側から高さ方向、幅方向、長さ方向に隙間なしに挿入可能で、前記被覆部材の形状に応じて被覆部材の両側に被覆部材と所定の空間距離を保って前記被梱包物が収納される梱包箱であって、
前記梱包箱の前記被梱包物が挿入される挿入方向に対向する面に、前記所定の空間に手指が入り込み前記被梱包物が見える開口窓を設けたことを特徴とする梱包箱。
【請求項2】
前記被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、前記所定の空間は前記被覆部材の周辺部に形成され、前記開口窓は前記挿入方向に対向する面の高さ方向の上側に設けられた請求項1記載の梱包箱。
【請求項3】
前記被覆部材は周囲に段状の窪みを有し、前記所定の空間は前記被覆部材の窪みの部分に形成され、前記開口窓は手指を挿入したときに前記被覆部材の窪み部分で前記被覆部材の周囲を持てる位置に設けられた請求項1記載の梱包箱。
【請求項4】
前記被覆部材は盛り上がった中央部と中央部より低い周辺部とを有するドーム形状またはかまぼこ形状をなし、前記所定の空間は前記被覆部材の周辺部に形成され、前記開口窓を形成するための切り曲げ片が前記被覆部材の浮き上がり防止方向に設けられた請求項1記載の梱包箱。
【請求項5】
前記開口窓は被梱包物を含む梱包箱の重心を通る線上に配置した請求項1,2または3記載の梱包箱。
【請求項6】
被梱包物を収納可能な外箱と、前記外箱に嵌合され被梱包物を載置するベースパッドと、前記ベースパッドに被梱包物を囲むように取付けられる支えパッドとを備え、前記支えパッドに前記開口窓を設けた請求項1,4記載の梱包箱。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−168806(P2006−168806A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−366038(P2004−366038)
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【出願人】(000001074)クロイ電機株式会社 (49)
【出願人】(593020278)名成電機株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【出願人】(000001074)クロイ電機株式会社 (49)
【出願人】(593020278)名成電機株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
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