説明

植物スタンド用ストッパー、及び該植物スタンド用ストッパーと植物スタンドとの組み合わせ

【課題】種々の高さを有する植木鉢等の高さに対応して、この植木鉢等が植物スタンドに収容され得る植物スタンド用ストッパー、及び該植物スタンド用ストッパーと植物スタンドとの組み合わせの提供。
【解決手段】植物スタンド1は木製であり、中空の逆四角錐台状を有しており、底部に向かうに従って漸次的に幅狭になるように構成されている。植物スタンド用ストッパー2は、金属製の線材を網目状にしてなり、逆四角錐台状を有する。植物スタンド用ストッパー2は、その幅が植物スタンド1の内壁の幅と一致する部分で、植物スタンド1の内壁に抑止され、その上に植物を入れる容器が載置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植木鉢、花器及びフラワーアレンジメント等の植物を入れる容器を収容する植物スタンドに差し入れられて、該植物スタンドの中途部で止まり、上記容器が載置されるように構成されている植物スタンド用ストッパー、及び該植物スタンド用ストッパーと植物スタンドとの組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
植物スタンドには、植木鉢、花器、フラワーアレンジメント用容器等が収容される。この植物スタンドは、グリーン(すなわち植物)と共に、インテリアのトータルデザインにおいて大きな地位を占めるに至っている。特に近年、背の高い植物スタンドが賞用されている。デザイン的に洗練されていること、そして、つた(アイビー)のように下方に向けて垂れ下がる植物に適していることが、背の高い植物スタンドが普及しつつある理由である。従来、つたが植えられた鉢カバーは吊り下げられることが多かったが、背の高い植物スタンドが用いられれば、つたの床置きが可能である。背の高い植物スタンドは、近年の住宅事情にも適合している。
【0003】
背の低い鉢が収容される場合が考慮されてその内部にストッパー(桟)が設けられた植物スタンドが、用いられている。このストッパーは、格子状、網状等の形状を有する。このスタンドでは、鉢はストッパーの上に置かれる。このスタンドでは、いわゆる「上げ底」の状態が達成される。スタンドの背が高く、鉢の背が低い場合でも、植物がスタンドに隠れてしまうことがない。ストッパーは、植物スタンドの内壁に固定されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記した植物スタンドに、高さが高い植木鉢等を収容する場合、上記ストッパーがあるので、この植木鉢全体が植物スタンド内に収容され得ないという問題がある。また、ストッパーが固定されているので、植木鉢等の高さに対応させて、ストッパーの位置を変えることが出来ないという問題がある。そして、ストッパーの取り外しが出来ないので、一の植物スタンドの底部まで他の植物スタンドを差し入れ、植物スタンドを複数、重ねて運搬したり、保管することが出来ず、スペース効率が悪いという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、種々の高さを有する植木鉢等の高さに対応して、この植木鉢等が植物スタンドに収容され得る植物スタンド用ストッパー、及び該植物スタンド用ストッパーと植物スタンドとの組み合わせの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る植物スタンド用ストッパーは、
底部に向かうに従って漸次的に幅狭になるように構成されており、
植物を入れる容器を収容する植物スタンドに差し入れられて、その幅が、上記植物スタンドの内壁の幅と一致する位置で抑止され、その上に、上記容器が載置されるように構成されている。
【0007】
本発明の植物スタンド用ストッパーは、好ましくは、板状である。
【0008】
本発明の植物スタンド用ストッパーは、好ましくは、線材を網目状にしてなる。
【0009】
本発明に係る組み合わせは、
(1)上記いずれかの植物スタンド用ストッパー、
及び
(2)底部に向かうに従って漸次的に幅狭になるように構成されている植物スタンド
を備える。
【0010】
好ましくは、本発明に係る組み合わせが、上記植物スタンド用ストッパーを2以上備える。
【0011】
好ましくは、本発明に係る組み合わせが、上記植物スタンドが、中空の逆円錐台状又は逆角錐台状であり、上記植物スタンド用ストッパーが、上記植物スタンドの形状に対応した、中空又は中実の、逆円錐台状又は逆角錐台状をなす。ここで、「中空の逆円錐台状」とは、円錐を底面に平行な平面で切り、頂点を含む部分を除いた立体を逆向きにして、中空にした形状をいう。「中空の逆角錐台状」とは、角錐を底面に平行な平面で切り、頂点を含む部分を除いた立体を逆向きにして、中空にした形状をいう。
【発明の効果】
【0012】
本発明の植物スタンド用ストッパーによれば、これが植物スタンドに差し入れられて植物スタンドの中途部で固定された場合とそうでない場合とで、高さが異なる植木鉢等に対応出来る。植物スタンド用ストッパーが板状である場合は、植木鉢等が重くても、安定的に植木鉢等が載置される。植物スタンド用ストッパーが、線材を網目状にしてなる場合は、網目部分を持って、このストッパーを容易に引き出すことが出来る。また、ストッパーが取り外された状態の植物スタンドにおいては、その植物スタンドの底部まで他の植物スタンドを差し入れ、植物スタンドを複数、重ねて運搬したり、保管することが出来る。
【0013】
植物スタンドに、植物スタンド用ストッパーが2以上、組み合わされる場合は、さらに高さが異なる植木鉢等に対応出来る。植物スタンドが逆円錐台又は逆角錐台状であり、植物スタンド用ストッパーが、植物スタンドの形状に対応した逆円錐台状又は逆角錐台状をなす場合は、植木鉢等が重い場合においても、これらが安定的に植物スタンド用ストッパー上に載置され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る植物スタンド1及び植物スタンド用ストッパー2(以下、ストッパー2という)が示された斜視図であり、図2は、図1の植物スタンド1及びストッパー2の平面図、図3は、図1の植物スタンド1及びストッパー2の縦断面図である。植物スタンド1は木製であり、四角錐を底面に平行な平面で切り、頂点を含む部分を除いた立体を逆向きにして、中空にした逆四角錐台状を有しており、底部に向かうに従って漸次的に幅狭になるように構成されている。すなわち、開口部1aが最大幅を有する。この植物スタンド1には、植木鉢、花器及びフラワーアレンジメント等の植物を入れる容器が収容される。なお、植物スタンド1は、ブリキ等の金属製又はプラスチック製でもよく、また、籐、竹、蔓等の編み製品であってもよい。
【0016】
図4は、ストッパー2が示された拡大斜視図、図5は、図4のストッパー2の拡大平面図である。ストッパー2は、金属製の線材を網目状にしてなり、逆四角錐台状を有する。ストッパー2は、その幅が植物スタンド1の内壁の幅と一致する部分で、植物スタンド1の内壁に抑止されている。ストッパー2の側面の傾斜角度を変えることで、抑止位置は随意に変えられる。ストッパー2は、木製又はプラスチック製でもよい。
【0017】
図6は、植物スタンド1の中途部でストッパー2が固定され、ストッパー2の上に、植木鉢3が載置された状態が示された縦断面図である。植木鉢3は、その高さに対応する適切な位置に、ストッパー2によって固定されている。これにより、植木鉢3に植えられたつた4の蔓が植物スタンド1の開口部1aから垂れ下がり、蔓が伸びやすい状態になっている。
【0018】
上記したように、植物スタンド1に収容する植木鉢等の高さが低い場合は、ストッパー2が植物スタンド1に差し入れられて固定され、このストッパー2の幅広面の上に植木鉢等が載置される。また、植物スタンド1に収容する植木鉢等の高さが高い場合は、ストッパー2が使用されずに、植木鉢等が植物スタンド1の底部まで差し入れられて、収容される。この植物スタンド1とストッパー2との組み合わせによれば、高さが異なる植木鉢等に対応出来る。そして、ストッパー2は植木鉢等を載置する場合に限定されず、網目状であるので、この網目により、花を離隔させて花を植物スタンド1に活けることにしてもよい。また、造花及びドライフラワーを活ける場合に限定されず、植物スタンド1の底部に、水を入れた容器を収容する等して、生花を活けることにしてもよい。さらに、ストッパー2が取り外された状態の植物スタンド1においては、その植物スタンドの底部まで他の植物スタンドを差し入れ、植物スタンドを複数、重ねて運搬したり、保管することが出来る。
【0019】
なお、上記実施形態においては、ストッパー2が、線材を網目状にしてなり、上面及び下面を有する場合につき説明しているがこれに限定されるものではなく、上部が開口した角鉢状を有し、その底面に植木鉢等が載置されるものであってもよい。また、ストッパー2は木製板状で、逆角錐台状を有するものであってもよい。このストッパー2は、中実であるので、植木鉢等が重い場合でも安定的に載置され得る。
【0020】
図7は、その断面が上記ストッパー2の相似形で、より幅広であり、植物スタンド1のより上側に配される植物スタンド用ストッパー5(以下、ストッパー5という)が植物スタンド1に止められた状態が示された縦断面図である。このストッパー5が組み合わせに加えられることにより、さらに高さが低い植木鉢等を適切な位置で固定することが出来、種々の高さが異なる植木鉢等に対応出来る。ストッパーは、さらに複数種類、備えられ得る。
【0021】
前述した、図1の植物スタンド1及びストッパー2、並びにストッパー5においては、これらが逆四角錐台状を有する場合につき説明したがこれに限定されるものではなく、本発明の植物スタンドは、逆円錐台状、又は、他の角錐台を逆向きにしたものであってもよい。この場合、植物スタンド用ストッパーは、植物スタンドの内壁の所定位置で抑止される形状とされる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、植木鉢、花器及びフラワーアレンジメント等の植物を入れる容器を収容する植物スタンドに適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る植物スタンド及び植物スタンド用ストッパーが示された斜視図である。
【図2】図2は、図1の植物スタンド及び植物スタンド用ストッパーが示された平面図である。
【図3】図3は、図1の植物スタンド及び植物スタンド用ストッパーの縦断面図である。
【図4】図4は、図1の植物スタンド用ストッパーの拡大斜視図である。
【図5】図5は、図1の植物スタンド用ストッパーの拡大平面図である。
【図6】図6は、植物スタンド用ストッパーの上に、植木鉢が載置された状態が示された縦断面図である。
【図7】図7は、植物スタンドのより上側に配される他の植物スタンド用ストッパーが植物スタンドの内壁に抑止された状態が示された縦断面図である。
【符号の説明】
【0024】
1・・・植物スタンド
1a・・・開口部
2・・・植物スタンド用ストッパー
3・・・植木鉢
4・・・つた
5・・・植物スタンド用ストッパー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部に向かうに従って漸次的に幅狭になるように構成されており、
植物を入れる容器を収容する植物スタンドに差し入れられて、その幅が、上記植物スタンドの内壁の幅と一致する位置で抑止され、その上に、上記容器が載置されるように構成されている植物スタンド用ストッパー。
【請求項2】
板状である請求項1に記載の植物スタンド用ストッパー。
【請求項3】
線材を網目状にしてなる請求項1に記載の植物スタンド用ストッパー。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の植物スタンド用ストッパーと、
底部に向かうに従って漸次的に幅狭になるように構成されている植物スタンドと
の組み合わせ。
【請求項5】
上記植物スタンド用ストッパーを2以上備える請求項4に記載の組み合わせ。
【請求項6】
上記植物スタンドが、中空の逆円錐台状又は逆角錐台状であり、
上記植物スタンド用ストッパーが、上記植物スタンドの形状に対応した、中空又は中実の、逆円錐台状又は逆角錐台状をなす請求項4又は5に記載の組み合わせ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−20933(P2007−20933A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−208595(P2005−208595)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【出願人】(304016480)株式会社創元舎 (3)
【Fターム(参考)】