説明

植物育成用LED光源装置及び照明装置

【課題】光源基板全体を透明な防湿フィルムで脱気封止することによって、植物育成に必要な液肥を使用する高湿条件下でも十分な耐久性があり、かつ、低価格でコンパクトな植物育成用LED光源を得ることができるようにする。
【解決手段】第1の基板の第1の面に形成された複数個の開口部を備える絶縁層及び導体パターンから成る電気的配線と、複数個の開口部内に熱伝導性を備えるダイボンド樹脂で固着された複数個の発光ダイオードのベアチップと、外部回路からの電流及び制御信号を供給する制御配線と、耐湿性及び透光性を備え、袋状に加工された複合フィルムとを有し、第1の基板は複合フィルムの袋の中に収容され、制御配線における端子部分に接続されていない側は複合フィルムの袋から外に延出し、複合フィルムの袋は、内部が脱気されて周囲が封着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物育成用LED光源装置及び照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、野菜等の植物のハウス栽培では、所望の時期に出荷することができるよう、栽培時期を調節するために日照時間を制御したり、すべての植物を均一に育成したりすることを目的として、照明装置からの光を植物に照射するようになっている。このような植物育成用照明装置の光源として、寿命が長く、消費電力も抑えられることから、近年ではLED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)が使用されている。そして、植物の育成に必要な高湿条件下でも連続的に動作させることができるように、防湿対策を施してLEDを保護した植物育成用照明装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような植物育成用照明装置は、個別にモールドされたLEDを適当な距離を設けて複数個配置したベースと、該ベースとの間に空間を形成するように配設された透光性のカバーとを備え、乾燥空気、不活性ガス等のガスを封入し、ベース及びカバーをシール材で密封したパネル状の構造を有する。
【0004】
また、プリント基板上にLEDを適当な距離を設けて複数個配置してダイボンディングによって固定するとともに、前記LEDをプリント基板上の電源供給配線とワイヤボンドにより接続し、LED及びワイヤを透光性の防湿材で気密に封止した構造の植物育成用照明装置も提案されている。
【特許文献1】特開2000−207933号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の植物育成用照明装置においては、個別にモールドされたLEDが配置されたベース及び透光性のカバーの露出部分に個別の耐湿対策を施すことが必要になってしまう。さらに、前記ベースとカバーとの間に空間を形成するために、全体の厚さが厚くなってしまう。
【0006】
また、LED及びワイヤを透光性の防湿材で気密に封止した構造の植物育成用照明装置は、植物育成に必要な液肥を使用する高湿条件下における耐久性が不十分である。
【0007】
本発明は、前記従来の植物育成用照明装置の問題点を解決して、電気伝導性及び熱伝導性の高い金属ベースを備える光源基板上に発光ダイオードのベアチップを実装し、その実装表面を透明樹脂で被覆し、光源基板全体を透明な防湿フィルムで脱気封止することによって、植物育成に必要な液肥を使用する高湿条件下でも十分な耐久性があり、かつ、低価格でコンパクトな植物育成用LED光源装置及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのために、本発明の植物育成用LED光源装置においては、熱伝導性を備える第1の基板と、該第1の基板の第1の面に形成された複数個の開口部を備える絶縁層及び導体パターンから成る電気的配線と、前記複数個の開口部内に熱伝導性を備えるダイボンド樹脂で固着された複数個の発光ダイオードのベアチップと、前記発光ダイオードのベアチップのそれぞれに形成されたアノード電極及びカソード電極と前記電気的配線とをワイヤボンド接続するワイヤ配線と、すべての前記発光ダイオードのベアチップと前記ワイヤ配線とを被覆する透明樹脂と、前記電気的配線の端子部分に電気的に接続され、外部回路からの電流及び制御信号を供給する制御配線と、耐湿性及び透光性を備え、袋状に加工された複合フィルムとを有し、前記第1の基板は前記複合フィルムの袋の中に収容され、前記制御配線における前記端子部分に接続されていない側は前記複合フィルムの袋から外に延出し、前記複合フィルムの袋は、内部が脱気されて周囲が封着されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、植物育成用LED光源装置においては、電気伝導性及び熱伝導性の金属ベースを備える光源基板上に発光ダイオードのベアチップを実装し、その実装表面を透明樹脂で被覆し、光源部全体を透明な防湿フィルムで脱気封止する。これにより、植物育成に必要な液肥を使用する高湿条件下でも十分な耐久性があり、かつ、低価格でコンパクトな植物育成用LED光源装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明の第1の実施の形態における植物育成用照明装置の構成を示す図、図2は本発明の第1の実施の形態における光源ユニットの斜視図である。
【0012】
図において、100は、本実施の形態における植物育成用照明装置の植物育成用LED光源装置としての光源ユニットであり、発光エリア20を備える第1の基板としての光源基板10と、該光源基板10を収容する複合フィルムとしての防湿フィルム25と、前記光源基板10に接続された制御配線であるフレキシブル配線基板としてのFPC(Flexible Printed Circuit)40とを有する。
【0013】
また、200は本実施の形態における植物育成用照明装置の制御ユニットであり、前記光源ユニット100に電流を供給する電源60と、前記光源ユニット100の動作を制御する外部回路としての制御回路を備える制御基板50と、該制御基板50と電源60とを接続する電源配線61とを有し、前記光源ユニット100を定電流駆動する。
【0014】
本実施の形態における植物育成用照明装置は、好適には、野菜、果実、樹木等の植物を栽培するハウス、温室等の閉鎖した空間において、植物に光を照射するために使用されるものであるが、他の用途の照明装置として使用されてもよい。
【0015】
そして、光源ユニット100は、光源基板10上の発光エリア20に対応する部分に実装された複数個の発光ダイオードのベアチップとしてのLED素子21を備え、該LED素子21が発光することによって光を照射する。複数のLED素子21は、図2に示されるように、光源基板10の第1の面としての上面に配列されてアレイとなっている。図に示される例においては、説明の都合上、電気的に直列接続された3個のLED素子21の列がライン状に並ぶように、すなわち、3行3列となるようにLED素子21が配列されているが、光源ユニット100に要求される発光エリア20の輝度や面積に応じて、LED素子21を任意の数及び形態で配列することができる。
【0016】
また、前記防湿フィルム25は、耐湿性及び透光性を備え袋状に加工されている。図において、26は熱接着部であり、2枚の防湿フィルム25を熱接着によって接着することによって形成され、前記光源基板10を収容する袋の周縁を形成する。また、27はFPC被覆接着部であり、防湿フィルム25の内方から外方へ延出するFPC40と防湿フィルム25とを封着する部分である。なお、図2においては、図示が省略されているが、前記FPC40は矢印で示される方向に延出して制御基板50に接続される。
【0017】
次に、前記光源ユニット100を組み立てる工程について説明する。
【0018】
図3は本発明の第1の実施の形態における光源基板の斜視図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるLED素子を実装した光源基板の斜視図、図5は本発明の第1の実施の形態におけるLED素子をワイヤボンドした光源基板の斜視図、図6は本発明の第1の実施の形態におけるLED素子及びワイヤを透明樹脂で被覆した光源基板の斜視図、図7は本発明の第1の実施の形態におけるFPCを接続した光源基板の斜視図である。
【0019】
図3に示されるように、光源基板10は、銅、アルミニウム等の電気伝導性及び熱伝導性の高い金属材料で形成された第1の基板としての板状の金属ベース11と、エポキシ樹脂、ガラスエポキシ樹脂、低融点ガラス等の絶縁性を有するレジスト材から成り、前記金属ベース11の第1の面としての上面に形成された絶縁層12とを備える。そして、該絶縁層12には、縦方向又は横方向にそれぞれ複数個の開口部13が形成される。
【0020】
また、前記絶縁層12上には、電気的配線としての電極14、配線15及び取り出し端子16が、銅によって、又は、銅若しくはニッケルと金等の金属材料とを薄膜積層することによって、形成される。そして、縦方向に並んだ複数個(図に示される例においては、3個)の開口部13で構成される列のそれぞれに対して1個の配線15が配設される。
【0021】
一方、前記電極14は、縦方向に並んだ開口部13の各列内において、隣接する2個の開口部13に挟まれて配設される。前記電極14は浮島状に形成され、電気的配線の端子部分である取り出し端子16に近接して配置される電極14は、取り出し端子16と電気的に接続して形成され、該取り出し端子16から最も離れた電極14は、配線15と電気的に接続して形成される。
【0022】
そして、前記開口部13では金属ベース11の表面が露出しており、図4に示されるように、ダイボンド樹脂22を介してLED素子21が前記開口部13内に取り付けられる。好適には、前記ダイボンド樹脂22として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の主剤にアルミナ、銀等の熱伝導性の高い粒子が、接着不具合が発生しない程度の量だけ、混入されているものを使用する。
【0023】
LED素子21は、ガリウム砒(ひ)素、窒化ガリウム、サファイヤ等の材質から成る母材上に、MOCVD法等の気相成長法によって、アルミガリウム砒素、インジュウムアルミガリウム砒素、アルミガリウムインジュウムリン、ガリウムリン、窒化ガリウム、窒化インジュウムガリウム、窒化アルミガリウム、窒化アルミ等の無機材料をエピタキシャル成長して積層し、ヘテロ構造又はダブルヘテロ構造にしたチップである。
【0024】
なお、前記LED素子21は、波長710〜800ナノメートルに発光域を有する赤外に発光するものであっても、波長620〜710ナノメートルに発光域を有する赤に発光するものであっても、波長500〜580ナノメートルに発光域を有する緑に発光するものであっても、波長450〜500ナノメートルに発光域を有する青に発光するものであっても、波長280〜450ナノメートルに発光域を有する紫外に発光するものであってもよい。また、前記LED素子21は、ガリウム砒素、窒化ガリウム、サファイヤ等の材質から成る母材上に、MOCVD法等の気相成長法によってアルミガリウム砒素、インジュウムアルミガリウム砒素、アルミガリウムインジュウムリン、ガリウムリン、窒化ガリウム、窒化インジュウムガリウム、窒化アルミガリウム、窒化アルミ等の無機材料をエピタキシャル成長して積層し、ヘテロ構造又はダブルヘテロ構造にしたものであるが、前記発光域を有する材料であれば前記材料に限定されるものではない。
【0025】
また、前記LED素子21の上面部には、図5に示されるように、金若しくはアルミニウムから成る金属電極、又は、金若しくはアルミニウムとニッケル、チタン等の金属材料とを薄膜積層して形成された金属電極であるアノード電極21a及びカソード電極21cが形成される。
【0026】
そして、縦方向に並んだ開口部13のそれぞれの列に配設されたLED素子21が電気的に直列接続されるように、近接する電極14と前記アノード電極21a及びカソード電極21cとが、ワイヤ配線としての金ワイヤ23によって、ワイヤボンド接続される。
【0027】
続いて、図6に示されるように、すべてのLED素子21及び金ワイヤ23は、前記LED素子21が発光する波長の光を透過する透明シリコーン樹脂、透明エポキシ樹脂等の材料で形成された透明樹脂24で被覆されることによって、保護される。
【0028】
そして、光源基板10の取り出し端子16は、液晶ポリマーシート、ポリイミドシート等の基材上に銅によって、又は、銅若しくはニッケルと金等の金属材料とを薄膜積層することによって形成された電気配線を備えるFPC40の電気配線と、異方性導電フィルムとしてのACF(Anisotropic Conductive Film)41を介して、接続される。
【0029】
続いて、FPC40が接続された光源基板10は、該光源基板10が入る大きさに袋状に加工された耐湿性を有する透明な防湿フィルム25内に収容される。なお、該防湿フィルム25とFPC40とが接触する部分には、FPC被覆接着部27が配設される。そして、防湿フィルム25の内部を除湿又は脱気しながら、防湿フィルム25の開口部が加熱封着される。
【0030】
ここで、防湿フィルム25は、150〔℃〕程度の加熱によって封着することができる透明積層シートであり、例えば、ポリエステルフィルムをポリ塩化ビニリデン等でコーティングして防湿性を向上し、シリカ等の蒸着によって帯電防止効果を施し、ナイロン、ポリエチレン等を積層することによって、ヒートシール性を施した複合フィルムである。
【0031】
また、FPC被覆接着部27は、150〔℃〕程度の加熱によってFPC40と防湿フィルム25とを封着することができる樹脂材料から成り、例えば、エポキシ系接着剤又はエポキシ系接着シートから成る。
【0032】
なお、本実施の形態においては、説明の都合上、FPC40の電気配線を光源基板10の取り出し端子16に接続する手段としてACF41を使用した例についてのみ説明したが、FPC40の電気配線と取り出し端子16とを電気的に接続することができる手段であれば、導電接着剤、はんだ材料等による合金接合等、いかなる接続手段を使用してもよい。
【0033】
また、FPC40の基材は、前記材料から成るものに限定される必要はなく、可撓(とう)性、耐熱性及び耐湿性に優れ、電極配線可能なプラスチックシートであれば、いかなる材料から成るものであってよい。同様に、防湿フィルム25も前記材料から成るものに限定される必要はなく、透光性及び防湿性を有し、静電気対策を施した環境の下で封着可能なものであれば、いかなる材料から成るものであってよい。さらに、FPC被覆接着部27も、前記材料から成るものに限定される必要はなく、FPC40と防湿フィルム25とを封着可能なものであれば、いかなる材料から成るものであってよい。
【0034】
次に、本実施の形態における植物育成用照明装置の回路構成について説明する。
【0035】
図8は本発明の第1の実施の形態における植物育成用照明装置の回路構成を示す図である。
【0036】
ここでは、説明の都合上、光源ユニット100の発光エリア20が、3行3列となるように配列された9個のLED素子21を有する場合の回路構成について説明する。
【0037】
制御ユニット200の電源60はトランス63、整流素子64及びコンデンサ65を備える。そして、前記トランス63の1次コイル側は電源端子62を介して、一般の商用電源で使用される、例えば、AC100〔V〕の図示されないAC電源に電気的に接続される。また、前記トランス63の2次コイル側は、4個のダイオードを含むブリッジ素子から成る整流素子64のAC電圧入力部に電気的に接続される。さらに、前記整流素子64のDC電圧出力部には、コンデンサ65が電気的に接続される。
【0038】
これにより、前記電源60は、AC電源に接続されてAC電圧が入力されると、所望の電圧のDC電圧を出力して制御基板50に供給することができる。
【0039】
該制御基板50は、トランジスタ52、定電流ダイオード53、電流調整用固定抵抗器54、電流調整用可変抵抗器55、第1保護抵抗器56、第2保護抵抗器57及びヒューズ58を備える。そして、前述のように、制御基板50と電源60とは電源配線61によって接続されているので、電源60が出力したDC電圧は、電源配線61を介して制御基板50に供給される。なお、DC電圧のプラス側の電圧の一部は、LED素子21の電流供給源として、FPC40を介して光源ユニット100に直接供給される。具体的には、図に示されるように、制御基板50の入力側におけるプラス側のラインから分岐した1本のラインが、制御基板50の他の回路をバイパスし、FPC40を通って、光源ユニット100のLED素子21の各列の一端、すなわち、3列の配線15の各々の取り出し端子16に接続される。
【0040】
また、DC電圧のプラス側の電圧の他の一部は、駆動回路用電源として、第2保護抵抗器57を介して定電流ダイオード53に供給される。一方、DC電圧のマイナス側の電圧は、回路保護用のヒューズ58を介して、電流調整用可変抵抗器55、及び、3系統のトランジスタ52の各エミッタ端子に供給される。
【0041】
前記トランジスタ52は、設定された値の一定電流を吸い込むための駆動素子であり、光源ユニット100のLED素子21の各列に対して1個ずつ配設されている。また、各トランジスタ52のベース端子に一端が接続された電流調整用固定抵抗器54の他端は、相互に連結されるとともに、定電流ダイオード53及び電流調整用可変抵抗器55に接続されている。
【0042】
これにより、各電流調整用固定抵抗器54と電流調整用可変抵抗器55とで電圧が調整された電流が各トランジスタ52のそれぞれのベース端子に供給される。
【0043】
また、前記トランジスタ52のコレクタ端子に接続された3系統のラインの各々は、各々に対応する第1保護抵抗器56を介し、更にFPC40を介して、光源ユニット100のLED素子21の各列の他端、すなわち、電極14と直接接続された各取り出し端子16に接続される。
【0044】
次に、前記構成の植物育成用照明装置の動作について説明する。
【0045】
電源60の電源端子62に、例えば、100〔V〕のAC電圧が供給されると、該AC電圧は、トランス63によって所定のレベルに変換され、続いて、整流素子64及びコンデンサ65によって、全波整流された一定のDC電圧に変換される。
【0046】
ここで、変換されたDC電圧は、制御基板50の各トランジスタ52を介して、光源ユニット100の3行3列のLED素子21、すなわち、各列内において直列接続された3個のLED素子21を動作させることができる電圧であり、所望する電流を供給することができる。したがって、LED素子21を所定の輝度で発光させることができる電流値及び電圧値をlp及びVpとし、前記トランジスタ52のコレクタ−エミッタ間に発生する電圧をVceとすると、前記DC電圧の電圧値は、Vp×3+Vceよりも高い値に設定される。
【0047】
電源60によって変換されたDC電圧は、電源配線61を介して制御基板50に供給される。そして、該制御基板50の定電流回路、すなわち、トランジスタ52、定電流ダイオード53、電流調整用可変抵抗器55及び電流調整用固定抵抗器54を備える定電流回路によって、一定の電流値の電流を吸い込む3系統のラインが形成される。
【0048】
DC電圧のプラス側に接続された1本のラインと電流を吸い込む3系統のラインとは、FPC40を介して、光源ユニット100のLED素子21の各列に接続される。
【0049】
具体的には、DC電圧のプラス側に接続された1本のラインは、光源ユニット100のLED素子21の各列の一端に接続され、プラスのDC電圧を供給する。これにより、各列の最上流に位置するLED素子21のアノード電極21aにプラスのDC電圧が供給される。この場合、各列内においてはLED素子21が直列に接続されているので、下流側に位置するLED素子21のアノード電極21aは、上流側に位置するLED素子21のカソード電極21cから電圧を供給され、LED素子21で発生した電流を吸い込むこととなる。
【0050】
一方、電流を吸い込む3系統のラインの各々は、光源ユニット100のLED素子21の各列の他端に接続され、電流を吸い込む。これにより、各列の最下流に位置するLED素子21のカソード電極21cからの電流が、対応するトランジスタ52によって、そのコレクタ端子から吸い込まれる。なお、トランジスタ52によって吸い込まれた電流は、そのエミッタ端子から排出される。また、トランジスタ52によって吸い込まれる電流の大きさ、すなわち、吸い込み電流の電流値は、各トランジスタ52のベース端子に供給される電圧値を変えることによって、調整することができる。
【0051】
なお、ここでは、説明の都合上、電気的に直列接続された3個のLED素子21の列がライン状に並ぶように、すなわち、3行3列となるようにLED素子21が配列されている光源ユニット100を動作させる場合についてのみ説明したが、光源ユニット100に要求される発光エリア20の輝度や面積に応じてLED素子21の数及び配列の形態を変更する場合には、それに対応する吸い込み電流の電流値を発揮するような構成に制御ユニット200の構成を変更することができる。
【0052】
このように、本実施の形態においては、電気伝導性及び熱伝導性の高い金属ベース11を備える光源基板10上にLED素子21を実装し、その実装表面を透明樹脂24で被覆し、光源基板10全体を透明な防湿フィルム25で脱気封止する。これにより、植物育成に必要な液肥を使用する高湿条件下でも十分な耐久性があり、かつ、低価格でコンパクトな光源ユニット100及び植物育成用照明装置を提供することができる。
【0053】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0054】
図9は本発明の第2の実施の形態における植物育成用照明装置の構成を示す図である。
【0055】
本実施の形態において、FPC40は、一端が光源基板10に接続され、他端が中継基板43に接続されている。そして、該中継基板43におけるFPC40と反対側の端には制御配線ケーブル44の一端が接続され、該制御配線ケーブル44の他端は制御基板50に接続されている。つまり、本実施の形態における光源ユニット100の光源基板10は、FPC40、中継基板43及び制御配線ケーブル44を介して、制御ユニット200の制御基板50に接続されている。
【0056】
そのため、例えば、植物育成用のビニルハウス内に複数の光源ユニット100を配設し、すべての光源ユニット100を集中管理して使用するような場合であって、各光源ユニット100と制御ユニット200とを離して配設する場合、高価格で耐環境性の低い材料で形成されたFPC40を短くすることができるとともに、光源ユニット100と制御ユニット200との間の配線の大部分に、低価格であって、しかも、屋外でも使用することができるように塩化ビニル、ポリウレタン等で被覆コートされた耐環境性の高い制御配線ケーブル44を使用することができる。
【0057】
ここで、FPC40と中継基板43との電気的な接続手段、及び、制御配線ケーブル44と中継基板43との間の電気的な接続手段は、電気配線同士を電気的に接続することができる手段であれば、ACF、導電接着剤、はんだ材料等による合金接合等、いかなる種類の接続手段であってもよい。
【0058】
なお、その他の点の構成については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0059】
次に、本実施の形態における植物育成用照明装置の動作について説明する。
【0060】
電源60によって変換されたDC電圧は、電源配線61を介して制御基板50に供給される。そして、該制御基板50のトランジスタ52、定電流ダイオード53、電流調整用可変抵抗器55及び電流調整用固定抵抗器54を備える定電流回路によって、一定の電流値の電流を吸い込む3系統のラインが形成される。
【0061】
DC電圧のプラス側に接続された1本のラインと電流を吸い込む3系統のラインとは、FPC40、中継基板43及び制御配線ケーブル44を介して、光源ユニット100のLED素子21の各列に接続される。
【0062】
具体的には、DC電圧のプラス側に接続された1本のラインは、光源ユニット100のLED素子21の各列の一端に接続され、プラスのDC電圧を供給する。これにより、各列の最上流に位置するLED素子21のアノード電極21aにプラスのDC電圧が供給される。この場合、各列内においてはLED素子21が直列に接続されているので、下流側に位置するLED素子21のアノード電極21aは、上流側に位置するLED素子21のカソード電極21cから電圧を供給され、LED素子21で発生した電流を吸い込むこととなる。
【0063】
一方、電流を吸い込む3系統のラインの各々は、光源ユニット100のLED素子21の各列の他端に接続され、電流を吸い込む。これにより、各列の最下流に位置するLED素子21のカソード電極21cからの電流が、対応するトランジスタ52によって、そのコレクタ端子から吸い込まれる。なお、トランジスタ52によって吸い込まれた電流は、そのエミッタ端子から排出される。また、吸い込み電流の電流値は、各トランジスタ52のベース端子に供給される電圧値を変えることによって、調整することができる。
【0064】
このように、本実施の形態においては、光源ユニット100の光源基板10がFPC40、中継基板43及び制御配線ケーブル44を介して、制御ユニット200の制御基板50に接続されている。これにより、光源ユニット100と制御ユニット200とを離して配設する場合に、高価格で耐環境性の低い材料で形成されたFPC40を短くすることができるとともに、光源ユニット100と制御ユニット200との間の配線の大部分に、低価格で耐環境性の高い制御配線ケーブル44を使用することができる。したがって、より低価格でより耐環境性に優れた植物育成用照明装置を提供することができる。
【0065】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1及び第2の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0066】
図10は本発明の第3の実施の形態における植物育成用照明装置の構成を示す図、図11は本発明の第3の実施の形態における光源ユニットの斜視図である。
【0067】
本実施の形態において、光源ユニット100の光源基板10は、制御配線ケーブル44を介して、制御ユニット200の制御基板50に接続されている。すなわち、FPC40及び中継基板43は省略されており、制御配線ケーブル44の一端が光源基板10に接続されている。
【0068】
そして、制御配線ケーブル44の被覆コートの先端から延出する各電気配線45は、はんだ材料等による合金接合又は導電接着剤等から成る電気接続部46によって取り出し端子16に電気的に接続されている。また、防湿フィルム25と制御配線ケーブル44とが接触する部分に異形熱接着部28が配設され、防湿フィルム25の内部を除湿又は脱気しながら開口部が加熱封着されている。
【0069】
ここで、前記異形熱接着部28は、制御配線ケーブル44の断面形状と同じ形状及び大きさに形成された逃げ部分を備え、該逃げ部分には、150〔℃〕の加熱によって制御配線ケーブル44と防湿フィルム25とを封着することができる樹脂材料、例えば、エポキシ系接着剤等が塗布されている。
【0070】
なお、その他の点の構成については、前記第1及び第2の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0071】
次に、本実施の形態における植物育成用照明装置の動作について説明する。
【0072】
電源60によって変換されたDC電圧は、電源配線61を介して制御基板50に供給される。そして、該制御基板50のトランジスタ52、定電流ダイオード53、電流調整用可変抵抗器55及び電流調整用固定抵抗器54を備える定電流回路によって、一定の電流値の電流を吸い込む3系統のラインが形成される。
【0073】
DC電圧のプラス側に接続された1本のラインと電流を吸い込む3系統のラインとは、制御配線ケーブル44を介して、光源ユニット100のLED素子21の各列に接続される。
【0074】
具体的には、DC電圧のプラス側に接続された1本のラインは、光源ユニット100のLED素子21の各列の一端に接続され、プラスのDC電圧を供給する。これにより、各列の最上流に位置するLED素子21のアノード電極21aにプラスのDC電圧が供給される。この場合、各列内においてはLED素子21が直列に接続されているので、下流側に位置するLED素子21のアノード電極21aは、上流側に位置するLED素子21のカソード電極21cから電圧を供給され、LED素子21で発生した電流を吸い込むこととなる。
【0075】
一方、電流を吸い込む3系統のラインの各々は、光源ユニット100のLED素子21の各列の他端に接続され、電流を吸い込む。これにより、各列の最下流に位置するLED素子21のカソード電極21cからの電流が、対応するトランジスタ52によって、そのコレクタ端子から吸い込まれる。なお、トランジスタ52によって吸い込まれた電流は、そのエミッタ端子から排出される。また、吸い込み電流の電流値は、各トランジスタ52のベース端子に供給される電圧値を変えることによって、調整することができる。
【0076】
このように、本実施の形態においては、光源ユニット100の光源基板10が制御配線ケーブル44を介して、制御ユニット200の制御基板50に接続されている。これにより、高価格で耐環境性の低い材料で形成されたFPC40を使用することなく、光源ユニット100と制御ユニット200との接続に、低価格で耐環境性の高い制御配線ケーブル44を使用することができる。したがって、更に低価格で更に耐環境性に優れた植物育成用照明装置を提供することができる。
【0077】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第3の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0078】
図12は本発明の第4の実施の形態における光源ユニットの斜視図、図13は本発明の第4の実施の形態におけるFPCを接続した光源基板の斜視図である。
【0079】
本実施の形態において、光源ユニット100の光源基板10は、金属ベース11の下、すなわち、LED素子21が配設された面と反対側の面である第2の面に、熱伝導接着剤層31を介して固着された第2の基板としての磁性補強板30を有する。該磁性補強板30は、鋼材等の磁性及び優れた強度を備える金属材料によって形成される。なお、前記熱伝導接着剤層31は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の主剤にアルミナ、銀等の熱伝導性の高い粒子が、接着不具合が発生しない程度の量だけ混入された熱伝導接着剤から成るものであることが望ましい。
【0080】
そして、FPC40が接続された光源基板10は、該光源基板10が入る大きさに袋状に加工された耐湿性を有する透明な防湿フィルム25内に収容される。なお、該防湿フィルム25とFPC40とが接触する部分には、FPC被覆接着部27が配設される。そして、防湿フィルム25の内部を除湿又は脱気しながら、防湿フィルム25の開口部が加熱封着される。
【0081】
なお、その他の点の構成については、前記第1及び第2の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0082】
次に、本実施の形態における植物育成用照明装置の動作について説明する。
【0083】
電源60によって変換されたDC電圧は、電源配線61を介して制御基板50に供給される。そして、該制御基板50のトランジスタ52、定電流ダイオード53、電流調整用可変抵抗器55及び電流調整用固定抵抗器54を備える定電流回路によって、一定の電流値の電流を吸い込む3系統のラインが形成される。
【0084】
DC電圧のプラス側に接続された1本のラインと電流を吸い込む3系統のラインとは、FPC40を介して、光源ユニット100のLED素子21の各列に接続される。
【0085】
具体的には、DC電圧のプラス側に接続された1本のラインは、光源ユニット100のLED素子21の各列の一端に接続され、プラスのDC電圧を供給する。これにより、各列の最上流に位置するLED素子21のアノード電極21aにプラスのDC電圧が供給される。この場合、各列内においてはLED素子21が直列に接続されているので、下流側に位置するLED素子21のアノード電極21aは、上流側に位置するLED素子21のカソード電極21cから電圧を供給され、LED素子21で発生した電流を吸い込むこととなる。
【0086】
一方、電流を吸い込む3系統のラインの各々は、光源ユニット100のLED素子21の各列の他端に接続され、電流を吸い込む。これにより、各列の最下流に位置するLED素子21のカソード電極21cからの電流が、対応するトランジスタ52によって、そのコレクタ端子から吸い込まれる。なお、トランジスタ52によって吸い込まれた電流は、そのエミッタ端子から排出される。また、吸い込み電流の電流値は、各トランジスタ52のベース端子に供給される電圧値を変えることによって、調整することができる。
【0087】
また、光源ユニット100の発光面の裏面には、磁性及び優れた強度を備える磁性補強板30が配設されているので、光源ユニット100を任意の場所に磁石等で簡単に固定することができる。
【0088】
このように、本実施の形態において、光源ユニット100の光源基板10は、金属ベース11に熱伝導接着剤層31を介して固着された磁性補強板30を有する。これにより、強度に優れた光源ユニット100を提供することができる。また、光源ユニット100を任意の場所に磁石等で簡単に固定することができるので、汎(はん)用性に優れた植物育成用照明装置を提供することができる。
【0089】
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、第1〜第4の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第4の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0090】
図14は本発明の第5の実施の形態における光源ユニットの斜視図、図15は本発明の第5の実施の形態におけるFPCを接続した光源基板の斜視図である。
【0091】
本実施の形態において、光源ユニット100の光源基板10は、金属ベース11の下、すなわち、LED素子21が配設された面と反対側の面である第2の面に、熱伝導接着剤層31を介して固着された第2の基板としての凹型磁性補強板32を有する。該凹型磁性補強板32は、第1の面が凸形状となるコの字型の形状を備え、鋼材等の磁性及び優れた強度を備える金属材料によって形成される。なお、前記熱伝導接着剤層31は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の主剤にアルミナ、銀等の熱伝導性の高い粒子が、接着不具合が発生しない程度の量だけ混入された熱伝導接着剤から成るものであることが望ましい。
【0092】
そして、FPC40が接続された光源基板10は、該光源基板10が入る大きさに袋状に加工された耐湿性を有する透明な防湿フィルム25内に収容される。なお、該防湿フィルム25とFPC40とが接触する部分には、FPC被覆接着部27が配設される。そして、防湿フィルム25の内部を除湿又は脱気しながら、防湿フィルム25の開口部が加熱封着される。
【0093】
なお、その他の点の構成については、前記第1及び第2の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0094】
次に、本実施の形態における植物育成用照明装置の動作について説明する。
【0095】
電源60によって変換されたDC電圧は、電源配線61を介して制御基板50に供給される。そして、該制御基板50のトランジスタ52、定電流ダイオード53、電流調整用可変抵抗器55及び電流調整用固定抵抗器54を備える定電流回路によって、一定の電流値の電流を吸い込む3系統のラインが形成される。
【0096】
DC電圧のプラス側に接続された1本のラインと電流を吸い込む3系統のラインとは、FPC40を介して、光源ユニット100のLED素子21の各列に接続される。
【0097】
具体的には、DC電圧のプラス側に接続された1本のラインは、光源ユニット100のLED素子21の各列の一端に接続され、プラスのDC電圧を供給する。これにより、各列の最上流に位置するLED素子21のアノード電極21aにプラスのDC電圧が供給される。この場合、各列内においてはLED素子21が直列に接続されているので、下流側に位置するLED素子21のアノード電極21aは、上流側に位置するLED素子21のカソード電極21cから電圧を供給され、LED素子21で発生した電流を吸い込むこととなる。
【0098】
一方、電流を吸い込む3系統のラインの各々は、光源ユニット100のLED素子21の各列の他端に接続され、電流を吸い込む。これにより、各列の最下流に位置するLED素子21のカソード電極21cからの電流が、対応するトランジスタ52によって、そのコレクタ端子から吸い込まれる。なお、トランジスタ52によって吸い込まれた電流は、そのエミッタ端子から排出される。また、吸い込み電流の電流値は、各トランジスタ52のベース端子に供給される電圧値を変えることによって、調整することができる。
【0099】
次に、本実施の形態における光源ユニット100の配置態様について説明する。
【0100】
図16は本発明の第5の実施の形態における光源ユニットの配置態様を示す図である。
【0101】
図において、90は植物育成用のビニルハウス内において育成される植物であり、光源ユニット100の光を照射する対象物である。また、81〜83は、前記ビニルハウス内の様々な位置に配設された第1〜第3の支柱である。なお、該第1〜第3の支柱81〜83の側面には、フェライト材料、ネオジウム材料等で形成された磁石70が取り付けられている。そのため、凹型磁性補強板32の任意の部分を磁石70に吸着させることによって、第1〜第3の支柱81〜83の側面に光源ユニット100を任意の姿勢で簡単に固定することができる。これにより、矢印A〜Cで示されるように、植物90に対して、任意の方向から光源ユニット100の光を照射することができる。
【0102】
このように、本実施の形態において、光源ユニット100の光源基板10は、裏面に熱伝導接着剤層31を介して固着された凹型磁性補強板32を有する。これにより、強度に優れた光源ユニット100を提供することができる。また、光源ユニット100を任意の場所に任意の姿勢で磁石70で簡単に固定することができるので、汎用性に優れた自由度の高い植物育成用照明装置を提供することができる。
【0103】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の第1の実施の形態における植物育成用照明装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における光源ユニットの斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における光源基板の斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるLED素子を実装した光源基板の斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるLED素子をワイヤボンドした光源基板の斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるLED素子及びワイヤを透明樹脂で被覆した光源基板の斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるFPCを接続した光源基板の斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における植物育成用照明装置の回路構成を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における植物育成用照明装置の構成を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態における植物育成用照明装置の構成を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態における光源ユニットの斜視図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態における光源ユニットの斜視図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態におけるFPCを接続した光源基板の斜視図である。
【図14】本発明の第5の実施の形態における光源ユニットの斜視図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態におけるFPCを接続した光源基板の斜視図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態における光源ユニットの配置態様を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
10 光源基板
11 金属ベース
12 絶縁層
13 開口部
14 電極
15 配線
16 取り出し端子
21 LED素子
21a アノード電極
21c カソード電極
22 ダイボンド樹脂
23 金ワイヤ
24 透明樹脂
25 防湿フィルム
30 磁性補強板
32 凹型磁性補強板
40 FPC
50 制御基板
60 電源
100 光源ユニット
200 制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)熱伝導性を備える第1の基板と、
(b)該第1の基板の第1の面に形成された複数個の開口部を備える絶縁層及び導体パターンから成る電気的配線と、
(c)前記複数個の開口部内に熱伝導性を備えるダイボンド樹脂で固着された複数個の発光ダイオードのベアチップと、
(d)該発光ダイオードのベアチップのそれぞれに形成されたアノード電極及びカソード電極と前記電気的配線とをワイヤボンド接続するワイヤ配線と、
(e)すべての前記発光ダイオードのベアチップと前記ワイヤ配線とを被覆する透明樹脂と、
(f)前記電気的配線の端子部分に電気的に接続され、外部回路からの電流及び制御信号を供給する制御配線と、
(g)耐湿性及び透光性を備え、袋状に加工された複合フィルムとを有し、
(h)前記第1の基板は前記複合フィルムの袋の中に収容され、前記制御配線における前記端子部分に接続されていない側は前記複合フィルムの袋から外に延出し、前記複合フィルムの袋は、内部が脱気されて周囲が封着されていることを特徴とする植物育成用LED光源装置。
【請求項2】
前記複数個の発光ダイオードのベアチップは、波長710〜800ナノメートルである赤外色に発光する発光ダイオード、波長620〜710ナノメートルである赤色に発光する発光ダイオード、波長500〜580ナノメートルである緑色に発光する発光ダイオード、波長450〜500ナノメートルである青色に発光する発光ダイオード、又は、波長280〜450ナノメートルである紫外色に発光する発光ダイオードのベアチップである請求項1に記載の植物育成用LED光源装置。
【請求項3】
前記複数個の発光ダイオードのベアチップは、すべて同じ発光色の発光ダイオードのベアチップである請求項2に記載の植物育成用LED光源装置。
【請求項4】
前記複数個の開口部は、行列方向に間隔を空けて配列される請求項1に記載の植物育成用LED光源装置。
【請求項5】
前記複数個の開口部内に固着され、列方向に間隔を空けて並んだ前記複数個の発光ダイオードのベアチップは、電気的に直列接続される請求項4に記載の植物育成用LED光源装置。
【請求項6】
(a)熱伝導性を備える第1の基板と、
(b)該第1の基板の第1の面に形成された開口部を備える絶縁層及び導体パターンから成る電気的配線と、
(c)前記開口部内に熱伝導性を備えるダイボンド樹脂で固着された発光ダイオードのベアチップと、
(d)前記発光ダイオードのベアチップに形成されたアノード電極及びカソード電極と前記電気的配線とをワイヤボンド接続するワイヤ配線と、
(e)前記発光ダイオードのベアチップと前記ワイヤ配線とを被覆する透明樹脂と、
(f)前記電気的配線の端子部分に電気的に接続され、外部回路からの電流及び制御信号を供給する制御配線と、
(g)磁性及び剛性を備える第2の基板と、
(h)耐湿性及び透光性を備え、袋状に加工された複合フィルムとを有し、
(i)前記第1の基板及び第2の基板は、前記第1の基板の第2の面と第2の基板の第1の面とが熱伝導性を備える接着剤で固着されて前記複合フィルムの袋の中に収容され、前記制御配線における前記端子部分に接続されていない側は前記複合フィルムの袋から外に延出し、前記複合フィルムの袋は、内部が脱気されて周囲が封着されていることを特徴とする植物育成用LED光源装置。
【請求項7】
前記第2の基板は、第1の面が凸形状となるコの字型の形状を備える請求項6に記載の植物育成用LED光源装置。
【請求項8】
前記発光ダイオードのベアチップは、波長710〜800ナノメートルである赤外色に発光する発光ダイオード、波長620〜710ナノメートルである赤色に発光する発光ダイオード、波長500〜580ナノメートルである緑色に発光する発光ダイオード、波長450〜500ナノメートルである青色に発光する発光ダイオード、又は、波長280〜450ナノメートルである紫外色に発光する発光ダイオードのベアチップである請求項6に記載の植物育成用LED光源装置。
【請求項9】
前記発光ダイオードのベアチップは、すべて同じ発光色の発光ダイオードのベアチップである請求項8に記載の植物育成用LED光源装置。
【請求項10】
前記開口部は、複数個であり、行列方向に間隔を空けて配列される請求項6に記載の植物育成用LED光源装置。
【請求項11】
前記複数個の開口部内の各々に固着され、列方向に間隔を空けて並んだ前記発光ダイオードのベアチップは、電気的に直列接続される請求項10に記載の植物育成用LED光源装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の植物育成用LED光源装置と、
該植物育成用LED光源装置に前記制御配線を介して接続され、電源及び制御回路を備え、前記植物育成用LED光源装置を定電流駆動する制御ユニットとを有することを特徴とする植物育成用照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−129389(P2010−129389A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−303112(P2008−303112)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(500002571)株式会社沖デジタルイメージング (186)
【Fターム(参考)】