説明

検査システム及び方法、管理サーバ、携帯端末、プログラム、並びに記憶媒体

【課題】検査対象写真の信憑性を高める。
【解決手段】携帯端末にインストールされているプログラムは、通信回線網を通じて管理サーバに接続して検査識別情報を取得し、検査識別情報に対応する検査箇所を撮影した検査対象写真用の画像データと検査対象写真を裏付けるための検査補足写真用の画像データとを撮影機能を作動して取得する。その後検査対象写真用の画像データと検査補足写真用の画像データとを検査識別情報に紐付けるための検査情報を作成し、検査情報、検査対象写真用の画像データ及び検査補足写真用の画像データを合成しその結果に基づいてハッシュ関数によりハッシュ値を算出する。ハッシュ値、検査情報、検査対象写真用の画像データ及び検査補足写真用の画像データを纏めて管理サーバに送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末を利用して検査を行う検査システム管理サーバ、携帯端末、プログラム及び記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、配筋検査では、撮影箇所、断面符号、及び写真番号等を記入した黒板とともに現場の配筋を写した確認写真(工程内写真)を用いて配筋検査報告書を作成している。この確認写真は、数百枚もの数になるため、管理するのが手間になる。そこで、確認写真を撮影情報や撮影対象識別情報に紐付けてインターネット経由で管理サーバ上の指定フォルダに保管し、サーバに保管した確認写真を利用して前記報告書を作成する画像データ保管方法が知られている(特許文献1)。
【0003】
ところで、配筋検査作業の手間を省くために、確認写真として3回の工程を時系列的に撮影する必要があるのに、1回目に撮影した確認写真を改竄して他の工程用の写真として利用する等の不正写真が用いられるおそれがある。そこで、施工主は、報告書の真偽性を確認したいという要望がある。
【0004】
特許文献1に記載の画像データ保管方法では、画像データに、撮影時の位置情報、時刻、機体IDのうちの少なくとも1つを含む撮影情報を電子透かしにより挿入して改竄防止を図っている。
【0005】
また、画像データの改竄防止手段としては、予め決められたハッシュ関数を利用して画像データからハッシュ値を算出し、画像データとハッシュ値を管理サーバに保管しておき、画像データを利用するときに、再びハッシュ関数を利用して算出した現時点のハッシュ値をサーバに保管した元のハッシュ値と比べて改竄されているか否かを判断する撮影証明システム及び撮影装置及び証明装置及び撮影証明方法が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−197901号公報
【特許文献2】特開2003−152712号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述した公報に記載の発明では、元の写真に対して改竄していることは分かっても、他の現場の確認写真の流用等、元々の確認写真自体が不正の写真である場合には、対処することができない。また、特許文献1に記載の発明では、電子透かしにする情報としてGPSの位置情報等を利用しているが、工事現場はGPS情報を取得することができない場所、例えば地下や高層階等の場所が多く、GPS情報を利用して不正を防止する対処は、実用性に欠ける問題がある。
【0008】
本発明は、斯かる実情に鑑み、元々の確認写真の不正を見破ることができ、また、GPS情報を用いなくても不正を見破ることができる検査システム及び方法、管理サーバ、携帯端末、プログラム、並びに記憶媒体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、撮影機能を有する携帯端末と、携帯端末が通信回線網により接続され前記携帯端末で撮影された画像データを記憶する管理サーバと、画像データを管理サーバから取得して取得した画像データを用いて検査するPC端末と、を用いた検査システムにおいて、携帯端末は、管理サーバから検査箇所毎に予め決められた検査識別情報を取得する手段と、撮影機能により検査識別情報に対応する検査箇所を撮影した検査対象写真用の画像データと検査対象写真を裏付けるための検査補足写真用の画像データとを取得する画像データ取得手段と、検査対象写真用の画像データと検査補足写真用の画像データとを検査識別情報に紐付けるための検査情報を作成する検査情報作成手段と、検査情報、検査対象写真用の画像データ、及び検査補足写真用の画像データを合成しその結果に基づいてハッシュ関数により第1ハッシュ値を算出するハッシング手段と、第1ハッシュ値、検査情報、検査対象写真用の画像データ、及び検査補足写真用の画像データを管理サーバに送信する送信手段と、を有し;管理サーバは、ハッシュ値、検査情報、検査対象写真、及び検査補足写真を検査識別情報に紐付けて保存する保存手段と、PC端末から検査識別情報に対応する画像データの取得要求があったときに、検査識別情報に対応する検査情報、検査対象写真用の画像データ、及び検査補足写真用の画像データを合成しその結果に基づいてハッシュ関数により第2ハッシュ値を算出し第2ハッシュ値と第1ハッシュ値とを比較して改竄の有無を判定し改竄が無いと判定した場合に前記画像データの送信を許可する改竄判定手段と、を有し;PC端末は、管理サーバから取得した検査対象写真用の画像データと、前記検査補足写真用の画像データとを表示する表示手段を有するものである。
【0010】
ハッシング部としては、共通鍵を用いてハッシュ値を算出するようにしてもよい。この場合には、検査識別情報毎に共通鍵を生成し生成した共通鍵を検査識別情報に紐付けて記憶する手段を管理サーバに、また、管理サーバから検査識別情報に対応する共通鍵を取得する共通鍵取得手段を携帯端末にそれぞれ設け、携帯端末のハッシング手段は、検査情報、検査対象写真用の画像データ、及び検査補足写真用の画像データに共通鍵を加えて合成し、その結果に基づいてハッシュ関数により第1ハッシュ値を算出する。この場合、管理サーバの改竄判定部は、記憶する共通鍵、携帯端末から受信する検査情報、検査対象写真用の画像データ、及び検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数により第2ハッシュ値を算出して改竄の有無を判定すればよい。
【0011】
本発明の管理サーバとしては、携帯端末からの要求により検査識別情報を送信する手段と;検査識別情報に対応する検査箇所を撮影した検査対象写真用の画像データと、検査対象写真を裏付けるための検査補足写真用の画像データと、検査対象写真用の画像データと検査補足写真用の画像データとを検査識別情報に紐付けるための検査情報と、検査情報、検査対象写真用の画像データ、及び検査補足写真用の画像データを合成しその結果に基づいてハッシュ関数により算出した第1ハッシュ値と、を携帯端末から受信する送信手段と;第1ハッシュ値、検査情報、検査対象写真、及び検査補足写真を検査識別情報に紐付けて記憶するする記憶手段と;PC端末から検査識別情報に対応する画像データの取得要求があったときに、検査識別情報に対応する検査情報、検査対象写真用の画像データ、及び検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数により第2ハッシュ値を算出し、前記第2ハッシュ値と第1ハッシュ値とを比較して改竄の有無を判定し、改竄が無いと判定した場合に画像データの送信を許可する改竄判定手段と;を備えている。
【0012】
本発明の携帯端末としては、予め管理サーバの接続先情報を記憶する記憶部と;通信回線網を介して管理サーバに接続する通信部と;管理サーバから検査箇所に対応する検査識別情報を取得する識別情報取得部と;撮影機能を作動して検査識別情報に対応する検査箇所を撮影した検査対象写真用の画像データと、検査対象写真を裏付けるための検査補足写真用の画像データとを取得する画像取得部と;検査対象写真用の画像データと検査補足写真用の画像データとを検査識別情報に紐付けるための検査情報を作成する検査情報作成部と;検査情報、検査対象写真用の画像データ、及び検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数によりハッシュ値を算出するハッシング部と;ハッシュ値、検査情報、検査対象写真用の画像データ、及び検査補足写真用の画像データを一纏めにして管理サーバに送信する送信部と、を備えている。なお、管理サーバが検査識別情報毎に生成した共通鍵を取得して、共通鍵も含めて合成してハッシュ値を算出してもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、検査対象写真用の画像データと、検査補足写真用の画像データとを携帯端末の一連の作業の中で一度に取得し、これらを一度に纏めて管理サーバに送るため、不正な写真が検査対象写真として使われることを確実に防止することができる。しかも、PC端末で検査対象写真を取得するときに検査補足写真も一緒に取得するため、検査補足写真を参照することで検査対象写真の信憑性を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】配筋検査システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】携帯端末の概略構成を示す説明図である。
【図3】携帯端末にインストールされている配筋検査プログラムの概略構成を示す説明図である。
【図4】管理サーバの概略構成を示す説明図である。
【図5】PC端末の概略構成を示す説明図である。
【図6】携帯端末の配筋検査プログラムの手順を示すフローチャートである。
【図7】検査を行う工事名をリストから選択させる携帯端末の表示画面を示す説明図である。
【図8】検査を行う階をリストから選択させる携帯端末の表示画面を示す説明図である。
【図9】検査を行う範囲を構造図から選択させる携帯端末の表示画面を示す説明図である。
【図10】指定した検査範囲に対応する配筋図を表示した携帯端末の表示画面を示す説明図である。
【図11】カメラ部が作動した携帯端末の表示画面を示す説明図である。
【図12】検査情報ファイルの中身を概略的に示す説明図である。
【図13】検査情報ファイル、ハッシュ値情報ファイル、共通鍵情報ファイル、及び画像データを検査識別IDに紐付けて管理サーバに保存した状態を概略的に示す説明図である。
【図14】PC端末から検査対象写真用の画像データの取得要求を行ったときの管理サーバの動作手順を示すフローチャートである。
【図15】配筋検査報告書を作成するときのPC端末の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の検査システムの一形態として配筋検査システムを説明する。配筋検査システム10は、図1に示すように、パーソナルコンピュータ(以下、「PC端末」と称す。)11、管理サーバ12、及びカメラ付き携帯電話(以下「携帯端末」と称す。)13で構成されている。携帯端末13は、検査者が工事現場に携帯するものであり、携帯電話会社が提供する所定のパケット通信網15を介して携帯電話会社のプロキシサーバ16経由でインターネット網14に接続され、インターネット網14に接続されている外部の管理サーバ12との間で通信を行う。携帯端末13で撮影した確認写真用の画像データは、携帯端末13から管理サーバ12に送られ、管理サーバ12の記憶部の指定のフォルダに保管される。インターネット網14には、PC端末11が接続されている。配筋検査報告書は、報告書作成者がPC端末11を用いて作成する。このとき、報告書に添付するための確認写真である画像データを管理サーバ12からダウンロードする。この管理サーバ12には、複数のPC端末11、及び携帯端末13も接続される。なお、PC端末11を内部のLANで管理サーバ12に接続してもよい。また、インターネット網14及びパケット通信網15が本発明の通信回線網である。
【0016】
携帯端末13は、図2に示すように、GPS信号受信部18、キーボードや十字キー等の操作部19、通信部20、表示部21、計時回路22、カメラ部23、記憶部24、及びこれらを統括的に制御する制御部25で構成されている。計時回路22は、計時機能を有し、年月日、及び時間のデータを出力する。カメラ部(撮影機能)23は、撮影レンズ及び撮像センサ等で構成されており、撮影レンズで結像した被写体像を撮像して画像データを生成する。
【0017】
通信部20は、パケット通信網15を通してインターネット網14に接続されて外部の管理サーバ12と通信する。携帯電話会社のプロキシサーバ16に接続するときに使用するユーザー情報は、記憶部24に保存されている。
【0018】
携帯端末13には、配筋検査を行うときに実行する配筋検査アプリケーションプログラム(以下、「配筋検査アプリ」と称す。)がインストールされている。記憶部24には、インストールした配筋検査アプリのファイルや携帯端末13のユーザー情報等が保存されている。また、記憶部24は、制御部25が利用するメモリとしても、また管理サーバ12から送信されるデータを一次的に保存するキャッシュメモリとしても利用される。
【0019】
制御部25は、各部を統括的に制御するとともに、操作部19からアプリケーションプログラムの実行指示が入力されることに応答して前記プログラムを読み出して実行する実行部、及び実行結果を表示部21に表示する表示制御部等を備えている。
【0020】
GPS信号受信部18は、GPSアンテナを含み、GPS衛星からGPS信号を受信する。制御部25は、GPS信号受信部18から定期的に受信したGPS信号を用いて測位計算を行って携帯端末13の位置情報を出力する。
【0021】
配筋検査アプリは、図3に示すように、認証手段、共通鍵取得手段、検査リスト取得・選択手段、画像データ取得手段、検査情報ファイル作成手段、ハッシング手段、サーバ時間取得手段、位置情報取得手段、及び送信手段を記録媒体に記録したプログラムである。このプログラムは、予め管理サーバ12の接続先情報を記憶する記憶部をもっている。
【0022】
認証手段は、管理サーバ12に接続して管理サーバ12にログインする。検査ポイント取得・選択手段は、管理サーバ12から検査ポイントのリストを取得して検査ポイントを選択させる。共通鍵取得手段は、検査ポイントが選択された後に、管理サーバ12で検査ポイント毎に生成される共通鍵を取得する。位置情報取得手段は、管理サーバ12に接続中に、制御部25を介してGPS信号受信部18に位置情報を要求して取得する。サーバ時間取得手段は、時差を確認するために管理サーバ12の時刻を取得する。
【0023】
画像データ取得手段は、検査ポイントが選択された後に、カメラ部23を起動して撮影により得られる画像データを検査ポイントに紐付けて取得する。この配筋検査アプリでは、写真を使用する目的に応じて、撮影対象写真用と撮影補足写真用との2種類の画像データを、検査ポイントに紐付けてアプリの動作中に纏めて取得するようになっている。そこで、撮影時には、確認写真に使用する目的のために検査対象写真用の画像データを取得する検査対象撮影モードと、確認写真の真偽性を確認するのに使用する目的のために検査補足写真用の画像データを撮影する検査補足撮影モードとを択一的に選択して行う。検査対象撮影モードで撮影した画像データは検査対象写真用のものとして、また、検査補足撮影モードで撮影した画像データは検査補足写真用のものとして区別して保存される。ここで、検査対象写真は、検査ポイントの情報を記入した黒板と検査ポイント、例えば柱の配筋等とを一緒に写した写真であり、また検査補足写真は、検査対象写真の真偽を確認するための補足写真であり、例えば検査ポイントの周辺や工事場所の全景、撮影者の顔等を写した写真である。
【0024】
検査情報ファイル作成手段は、取得した画像データを検査ポイントに紐付けるための情報を記録した検査情報ファイルを作成する。検査情報ファイルは、検査ポイントの情報(検査識別ID)、GPS情報、管理サーバとのシンクロ時刻、配筋検査アプリの開始時間(検査開始時間)、及び前記アプリの終了時間(検査終了時間)、及び画像データの撮影モード名、撮影日、ファイル名を記録したファイルである。
【0025】
ハッシング手段は、取得した画像データの完全性を保証するために、画像データ、検査情報ファイル、及び共通鍵を合成し、その結果に対して一方向ハッシュ関数で演算処理を行い、一定の長さの文字列、すなわちハッシュ値を生成する。送信手段は、取得した画像データ、検査情報ファイル、及びハッシュ値を一纏めにして管理サーバ12に送る。
【0026】
管理サーバ12は、図4に示すように、計時回路27、通信部28、認証部29、共通鍵生成部30、ハッシング部31、記憶部32、改竄判定部33,及びこれらを統括的に制御する制御部34を備えている。計時回路27は、計時機能を有し、年月日、及び時間のデータを出力する。サーバ側の通信部28は、インターネット網14を介して外部のPC端末11、あるいは携帯端末13と通信するためのものである。認証部29は、PC端末11、及び携帯端末13から入力されるユーザーID、及びパスワードに基づいて、記憶部32に予め保存されているユーザー管理テーブルに記載のユーザーID及びパスワードを照合することによりユーザー確認を行う。
【0027】
共通鍵生成部30は、携帯端末13に送るための共通鍵を、携帯端末13で選択される検査ポイント毎に生成する。記憶部32には、携帯端末13から送られてくる画像データ、ハッシュ値、及び検査情報ファイルに加えて、共通鍵生成部30で生成される共通鍵が検査ポイント毎に紐付けられて蓄積される。また、記憶部32には、アプリケーションプログラムや、携帯端末13に送って検査ポイントを特定するための工事リスト、構造図、及び配筋図等のデータが蓄積されている。制御部34は、アプリケーションプログラムを実行する実行部を備えている。
【0028】
ハッシング部31は、PC端末11から所望の検査ポイントに対する画像データの取得要求があった時に、その検査ポイントに紐付けられている画像データ、検査情報ファイル、及び共通鍵を合成し、その結果に対して一方向ハッシュ関数で演算処理を行って、その時点のハッシュ値を生成する。改竄判定部33は、ハッシング部31が演算したハッシュ値と、記憶部32に記憶されている元のハッシュ値とを比較して改竄されているか否かを判定し、一致した場合のみ改竄されていないと判定して、画像データの送信を許可する。
【0029】
PC端末11は、図5に示すように、キーボードやマウス等の操作部37、通信部38、表示部39、計時回路40、記憶部41、及びこれらを統括的に制御する制御部42等で構成されており、携帯端末13を使用する検査者とは異なる作成者が配筋検査報告書を作るときに使用する。通信部38は、インターネット網14に接続されて外部の管理サーバ12と通信する。計時回路40は、計時機能を有し、年月日、及び時間のデータを出力する。記憶部41には、配筋検査報告書を作成するためのアプリケーションプログラムが格納されており、また、そのプログラムで作成した配筋検査報告書のファイルや、前記プログラムで利用するために管理サーバ12からダウンロードした工事リスト、構造図、配筋図、及び画像データ等が格納される。制御部42は、操作部37からアプリケーションプログラムの実行指示が入力されることに応答して前記プログラムを読み出して実行する実行部、及び実行結果を表示部に表示する表示制御部等を備えている。
【0030】
次に、上記配筋検査システムの作用を説明する。検査者は、工事現場で携帯端末13を操作して配筋検査アプリを実行する。配筋検査アプリを実行すると、図6に示すように、認証手段により管理サーバ12のログイン画面に接続される。ログイン画面でユーザーIDとパスワードとを入力してログインすると、検査ポイント取得・選択手段が管理サーバ12に対して検査ポイントのリストを要求する。管理サーバ12は、検査ポイントを指定するためのリスト情報を携帯端末13に送る。
【0031】
携帯端末13での検査ポイント選択操作は、例えば図7〜図10に示すように、大分類から小分類へと階層毎に選択していく手順になっている。大分類の表示は、図7に示すように、工事名称、場所、及び施工開始部日等を紐付けた工事リストになっている。操作部19を操作して、複数の工事リストのうちの現場に該当する工事を選択する。次ぎに、工事内容が、例えば建家が複数階の場合、図8に示すように、階を選択するための画面データが送られてきて表示部21に表示される。この画面で、階を選択することで、選択した階の構造図のデータが送られ、図8に示すように構造図44が表示部21に表示される。図9に示す表示部21の画面は、構造図44のうちの検査対象の場所を図面用選択枠45で選択することができる画面になっている。例えば十字キーを操作して図面用選択枠45を、構造図44に予め設定されている複数の検査範囲のうちのいずれか一つの検査範囲に移動させることで、これに連動して表示部21の下方に表示されている名称用選択枠46が対応するA〜D検査範囲の名称に移動する。
【0032】
検査範囲を選択して「OK」ボタンを操作することで、検査ポイントが確定し、その情報が管理サーバ12に送られる。管理サーバ12は、検査ポイントが指定されることで、その検査ポイントの配筋図のデータを携帯端末13に送る。携帯端末13の表示部21には、図9に示すように、受信した配筋図47が表示される。このような手順で検査ポイントを選択することで、図10に示す表示部21の画面の上方に、管理サーバ12から送られる検査ポイントに対応する検査識別IDが、例えば「0001-01-A」で表示される。
【0033】
検査ポイントを選択した後に、例えば、図10に示す「OK」ボタンを操作することで、検査ポイント(以下、「検査識別ID」と称す)が確定される。
【0034】
その後、配筋検査アプリの共通鍵要求部は、検査識別IDが確定した後に、管理サーバ12に共通鍵を要求する。管理サーバ12は、その要求を受けることで、共通鍵生成部30で共通鍵を生成し、生成した共通鍵を携帯端末13に送る。また、位置情報取得手段が位置情報を取得して管理サーバ12に送る。このような共通鍵、及び位置情報の取得・送信は、バックグランドで処理される。
【0035】
次ぎに、画像データ取得手段がカメラ部23を作動して、図11に示すように、表示部21を、撮影画面に切り替える。この画面には、撮影範囲が表示される画面48と、撮影対象を決めるための検査対象撮影モード、あるいは検査補足撮影モードを切り替えるための選択画面49とが表示されている。選択画面49には、モードを選択する選択枠50が表示されている。初期設定では、検査対象撮影モードが選択されているので、そのまま撮影を行うことで、取得した画像データは、検査対象写真として紐付けられて記憶部24に保存される。
【0036】
このように、検査対象写真用と検査補足写真用とのいずれかの撮影モードを選択して画像データを取得していく。そして、撮影を完了する操作を行うことで、カメラ部23の作動が停止される。カメラ部23の作動が停止すると、検査状態ファイル作成手段が、図12に示すような検査情報ファイル51を作成する。
【0037】
検査情報ファイル51は、検査に関する情報を記録したメタ情報ファイルとなっており、検査したことを証明する証明書、及び管理サーバ12側での画像データの紐付けとして利用される。この検査情報ファイル51には、検査識別ID、GPS情報、管理サーバ12とのシンクロ時刻、配筋検査アプリの開始時間(検査開始時間)及び配筋検査アプリの終了時間(検査終了時間)、検査対象写真の撮影日やファイル名、及び、検査補足写真の撮影日やファイル名が記録されている。GPS情報は、携帯端末の位置情報を示す情報であり、管理サーバ12にログインしたときに取得してもよいし、検査情報リストを作成する時に取得してもよい。GPS情報が取得できない場合には、GPS情報の記録欄には、例えば「unknown」として記録される。
【0038】
検査情報ファイル51を作成した後には、ハッシング手段が、画像データ、検査情報ファイル、及び共通鍵を合成し、その結果に対して一方向ハッシュ関数で演算処理を行ってハッシュ値を生成する。そして、送信手段が、取得した画像データ、検査情報ファイル、及びハッシュ値をひとまとまりとして管理サーバ12に送る。なお、ハッシュ値は、検査識別IDに紐付けるためのハッシュ値情報ファイルとして送信される。送信完了後、選択した検査ポイントの配筋検査が終了する。引き続き他の検査ポイントの配筋検査を行うこともできる。この場合には、前述したようにログイン後の手順を繰り返す。配筋検査を終了する場合は、配筋検査アプリを終了させる。これにより、管理サーバ12からログオフされる。
【0039】
携帯端末13から送信される画像データ、検査情報ファイル、及びハッシュ値情報ファイルは、図13に示すように、管理サーバの記憶部に、検査識別IDに紐付けられて格納される。また、このときに生成された共通鍵を記載した共通鍵情報ファイルも検査識別IDに紐付けて保存される。なお、画像データ、検査情報ファイル、共通鍵情報ファイル、及びハッシュ値情報ファイルを紐付けずにランダムに格納してもよい。この場合には、クローラ・インデクサ部を設け、クローラ・インデクサ部が、記憶部24に格納されている検査情報ファイル、共通鍵情報ファイル、及びハッシュ値情報ファイルを一定時間毎に巡回し、検索時の条件となる例えば、検査識別ID、画像データのファイル名、共通鍵、及びハッシュ値等の情報を収集し、収集した情報をデータベースに登録しておく。こうすることで、管理サーバ12が検査識別IDを検索条件にして画像データのアドレスやハッシュ値を簡単に検索することができる。
【0040】
配筋検査報告書の作成は、PC端末11にインストールされているアプリケーションプログラムを使って作成される。この報告書には、配筋図とともに確認写真を関連付けた帳票を添付する。このとき管理サーバ12に接続して検査ポイントの確認写真をダウンロードする。
【0041】
この手順は、図14及び図15に示すように、PC端末11から管理サーバ12に接続する。PC端末11の表示部39にログイン画面が表示される。ログイン画面でユーザー名とパスワードを入力して管理サーバ12にログインする。管理サーバ12にログインすると、管理サーバ12からPC端末11に検査識別IDのリストが送られてくる。このリストがPC端末11の表示部39に表示される。PC端末11側で検査識別IDを選択することで、その要求が管理サーバ12に送られる。
【0042】
管理サーバ12は、要求された検査識別IDに紐付けられている画像データ、共通鍵、及び検査情報ファイルを抽出する。抽出した画像データ、共通鍵、及び検査情報ファイルは、ハッシング部31に送られ、ハッシング部31は、画像データ、検査情報ファイル、及び共通鍵を合成し、その結果に対して一方向ハッシュ関数で演算処理を行ってハッシュ値を算出する。算出したハッシュ値は、改竄判定部33に送られる。改竄判定部33は、現時点で算出したハッシュ値と、検査識別IDに紐付けて保存されている元のハッシュ値とを比較して、ハッシュ値が同じか否かを判定する。
【0043】
同じ場合、すなわち改竄がなされていないと判定した場合には、検査識別IDに紐付けられている検査対象写真用の画像データと検査補足写真用の画像データとのダウンロード要求を、PC端末11に対して管理サーバ12が許可する。なお、改竄と判定した場合には、例えば「改竄がなされた可能性があり」等のメッセージをPC端末11の表示部39に表示させてPC端末11の接続を切断する。
【0044】
管理サーバ12は、ダウンロード許可を出すことでPC端末11に、検査対象写真用及び検査補足写真用の画像データのファイル名リスト、あるいはサムネイル画像のリストを送る。PC端末11の表示部39には、それらリストが表示される。この表示は、例えば画面を左・右フレームに分割し、左フレームに検査対象写真の画像データのサムネイル一覧を、右フレームには検査補足写真用の画像データのサムネイル一覧を表示する。こうすると、検査対象写真の画像データに対して真偽性を確認するための検査補足写真の画像データを直ぐに参照することができるので、確認作業を簡便に行える。
【0045】
PC端末11で必要な検査対象写真用の画像データを選択して保存を実行することで、管理サーバ12は、選択された画像データをPC端末11に送信する。このような手順で必要な検査対象写真用の画像データを管理サーバ12から取り出して報告書を作っていく。
【0046】
上記実施形態では、携帯端末、及び管理サーバでハッシュ値を演算するときに、共通鍵を用いて演算しているが、共通鍵を省略して演算してもよい。
【0047】
また、上記各実施形態では、配筋検査システムについて説明しているが、本発明は、これに限らず、携帯端末で取得する画像データを管理サーバに格納し、その画像データをPC端末で取得して検査するシステムであれば、いずれの検査システムにも採用することができる。
【符号の説明】
【0048】
10 配筋検査システム
11 PC端末
12 管理サーバ
13 携帯端末
14 インターネット網
15 パケット通信網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影機能を有する携帯端末と、前記携帯端末が通信回線網により接続され前記携帯端末で撮影された画像データを記憶する管理サーバと、前記画像データを前記管理サーバから取得して取得した画像データを用いて検査するPC端末と、を用いた検査システムにおいて、
前記携帯端末は、
前記管理サーバから、検査箇所毎に予め決められた検査識別情報を取得する手段と、
前記撮影機能により前記検査識別情報に対応する検査箇所を撮影した検査対象写真用の画像データと、前記検査対象写真を裏付けるための検査補足写真用の画像データとを取得する画像データ取得手段と、
前記検査対象写真用の画像データと前記検査補足写真用の画像データとを前記検査識別情報に紐付けるための検査情報を作成する検査情報作成手段と、
前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数により第1ハッシュ値を算出するハッシング手段と、
前記第1ハッシュ値、前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを前記管理サーバに送信する送信手段と、を有し、
前記管理サーバは、
前記ハッシュ値、前記検査情報、前記検査対象写真、及び前記検査補足写真を前記検査識別情報に紐付けて保存する保存手段と、
前記PC端末から検査識別情報に対応する前記画像データの取得要求があったときに、検査識別情報に対応する前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数により第2ハッシュ値を算出し、前記第2ハッシュ値と前記第1ハッシュ値とを比較して改竄の有無を判定し、改竄が無いと判定した場合に前記画像データの送信を許可する改竄判定手段と、を有し、
前記PC端末は、前記管理サーバから取得した前記検査対象写真用の画像データと前記検査対象写真に対応する前記検査補足写真用の画像データとを表示する表示手段を有することを特徴とする検査システム。
【請求項2】
前記携帯端末は、
前記管理サーバは、前記検査識別情報毎に共通鍵を生成し、生成した共通鍵を前記検査識別情報に紐付けて記憶する手段を有し、
前記携帯端末は、前記管理サーバから検査識別情報に対応する共通鍵を取得する共通鍵取得手段を有し、
前記携帯端末のハッシング手段は、前記共通鍵を含めて前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数により第1ハッシュ値を算出し、
前記管理サーバの改竄判定手段は、共通鍵を含めて前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいて前記ハッシュ関数により第2ハッシュ値を算出することを特徴とする請求項1記載の検査システム。
【請求項3】
撮影機能を有する携帯端末が通信回線網により管理サーバに画像データを送り、管理サーバに記憶する画像データをPC端末が取得して取得した画像データを用いて検査する検査方法において、
前記携帯端末が前記管理サーバから、検査箇所毎に予め決められた検査識別情報を取得するステップと、
前記撮影機能により前記検査識別情報に対応する検査箇所を撮影した検査対象写真用の画像データと、前記検査対象写真を裏付けるための検査補足写真用の画像データとを前記携帯端末が取得するステップと、
前記検査対象写真用の画像データと前記検査補足写真用の画像データとを前記検査識別情報に紐付けるための検査情報を前記携帯端末が作成するステップと、
前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数により第1ハッシュ値を前記携帯端末が算出するステップと、
前記第1ハッシュ値、前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを前記携帯端末が前記管理サーバに送信するステップと、
前記ハッシュ値、前記検査情報、前記検査対象写真、及び前記検査補足写真を前記検査識別情報に紐付けて前記管理サーバが記憶するステップと、
前記PC端末から前記管理サーバに対して検査識別情報に対応する前記画像データの取得要求があったときに、前記検査識別情報に対応する前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数により第2ハッシュ値を算出し、前記第2ハッシュ値と前記第1ハッシュ値とを比較して改竄の有無を判定し、改竄が無いと判定した場合に前記画像データの送信を前記管理サーバが許可するステップと、
前記管理サーバから取得した前記検査対象写真用の画像データと前記検査対象写真に対応する前記検査補足写真用の画像データとを前記PC端末が表示するステップと、
を含むことを特徴とする検査方法。
【請求項4】
通信回線網を通じて携帯端末から受信した画像データを、検査箇所毎に予め決められた検査識別情報に紐付けて記憶し、記憶した画像データをPC端末に送信する管理サーバにおいて、
前記携帯端末からの要求により検査識別情報を送信する手段と、
前記検査識別情報に対応する検査箇所を撮影した検査対象写真用の画像データと、前記検査対象写真を裏付けるための検査補足写真用の画像データと、前記検査対象写真用の画像データと前記検査補足写真用の画像データとを前記検査識別情報に紐付けるための検査情報と、前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成しその結果に基づいてハッシュ関数により算出した第1ハッシュ値と、を前記携帯端末から受信する送信手段と、
前記第1ハッシュ値、前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを前記検査識別情報に紐付けて記憶するする記憶手段と、
前記PC端末から前記検査識別情報に対応する前記画像データの取得要求があったときに、検査識別情報に対応する前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数により第2ハッシュ値を算出し、前記第2ハッシュ値と前記第1ハッシュ値とを比較して改竄の有無を判定し、改竄が無いと判定した場合に前記画像データの送信を許可する改竄判定手段と、
を備えることを特徴とする管理サーバ。
【請求項5】
撮影機能と通信機能とを有し、通信回線網を介して外部の管理サーバと通信接続される携帯端末において、
前記予め前記管理サーバの接続先情報を記憶する記憶部と、
前記通信回線網を介して前記管理サーバに接続する通信部と、
前記管理サーバから検査箇所に対応する検査識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記撮影機能を作動して前記検査識別情報に対応する検査箇所を撮影した検査対象写真用の画像データと、前記検査対象写真を裏付けるための検査補足写真用の画像データとを取得する画像取得部と、
前記検査対象写真用の画像データと前記検査補足写真用の画像データとを前記検査識別情報に紐付けるための検査情報を作成する検査情報作成部と、
前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数によりハッシュ値を算出するハッシング部と、
前記ハッシュ値、前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを一纏めにして前記管理サーバに送信する送信部と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項6】
前記管理サーバが前記検査識別情報毎に生成した共通鍵を取得する共通鍵取得手段を有し、
前記ハッシング手段は、前記共通鍵を含めて前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数によりハッシュ値を算出することを特徴とする請求項5記載の携帯端末。
【請求項7】
コンピュータを、
通信回線網を通じて管理サーバに接続する通信手段と、
前記管理サーバから検査箇所に対応する検査識別情報を取得する識別情報取得手段と、
撮影機能を作動して前記検査識別情報に対応する検査箇所を撮影した検査対象写真用の画像データと、前記検査対象写真を裏付けるための検査補足写真用の画像データとを取得する画像取得手段と、
前記検査対象写真用の画像データと前記検査補足写真用の画像データとを前記検査識別情報に紐付けるための検査情報を作成する検査情報作成手段と、
前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数によりハッシュ値を算出するハッシング手段と、
前記ハッシュ値、前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを一纏めにして前記管理サーバに送信する送信手段と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
コンピュータを、
通信回線網を通じて管理サーバに接続する通信手段と、
前記管理サーバから検査箇所に対応する検査識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記管理サーバから検査識別情報に対応する共通鍵を取得する共通鍵取得手段と、
撮影機能を作動して前記検査識別情報に対応する検査箇所を撮影した検査対象写真用の画像データと、前記検査対象写真を裏付けるための検査補足写真用の画像データとを取得する画像取得手段と、
前記共通鍵、前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを合成し、その結果に基づいてハッシュ関数によりハッシュ値を算出するハッシング手段と、
前記ハッシュ値、前記検査情報、前記検査対象写真用の画像データ、及び前記検査補足写真用の画像データを一纏めにして前記管理サーバに送信する送信手段と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−170540(P2011−170540A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−32675(P2010−32675)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】