説明

標識化された無機添加剤

本発明の対象は、標識化された無機添加剤、その製造法ならびに該添加剤の使用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、標識化された無機添加剤、その製造法ならびに該添加剤の使用である。
【0002】
殊に、本発明の対象は、標識化された無機顔料および充填剤、それらの製造法ならびに該無機顔料および該充填剤の使用である。
【0003】
食品、飼料、医薬品の場合、実際には数多くの工業製品の場合には、由来を明確に検出することが必要である。即ち、例えば抗議のために、どの製造業者から原料が供給されたのかを検出することが必要とされる。反対に、供給業者は、一義的な由来の検出によって間違って向けられた損害賠償の要求から保護するという可能性を願っている。例えば、医学において、X線造影剤の使用分野のためには、特に合成硫酸バリウムが使用されている。発展途上国においては、記載された使用目的のために、時々低い品質を有する硫酸バリウム製品(模倣品)が姿を現す。前記製品を与えた場合には、患者の健康を害することは、排除することができない。従って、高品質の製品の製造業者は、固有の製品の使用を疑いもなく最少量で検出しうることに興味を抱いており、必要な場合には、不当な補償請求の要求から保護することができる
公知技術水準の記載から、供給された物質に高められた含量の重い安定した同位体を有する物質を添加することによって、供給された物質を標識化することは、公知である。全ての化合物において、相応する化合物を形成する化学元素は、種々の安定した同位体から構成されている。この安定した同位体は、天然に、ひいては標識化すべき物質中に天然の分布幅で、所謂"平均天然頻度(mittlerer natuerlichen haeufigkeiten)"で存在し(第1表、Chiuz, 2005, 39, 第93頁)、したがって重大な偏倚が生じるので、極めて高い濃度の標識化された物質が添加、殊に混合されなければならない。
【0004】
【表1】

【0005】
上記表中には、顔料または充填剤の標識化にとって重要な元素およびその安定した同位体、該元素の平均頻度F(F=[同位体]/[Σ同位体])、国際同位体標準の名称および最も頻繁な2つの安定した同位体のための該国際同位体標準の同位体比R(R=[同位体a]/[同位体b])が記載されている。しかし、実際には、化合物中のそれぞれの元素に対して記載された頻度の僅かな場所的および時間的なずれが存在する。従って、全ての試料の正確な同位体濃度は、千分率のδ値での前記国際標準との相対的差として記載される。即ち、最初に種々の顔料および充填剤の当該同位体のδ値が定められ(例えば:BaSO4のための相応する標準V−SMOWに対する同位体比18O/16OまたはZnSのための相応する標準CDTに対する同位体比34S/32S)、さらにこのことは、使用された条件下(使用された原料、製造条件)での前記化合物のための天然の同位体比として規定される。
【0006】
公知技術水準による標識化の場合、標識化する同位体の含量が標識化すべき物質中で、例えば処理技術的工程によって減少されうるという問題を顧慮しなければならない。即ち、起源が同定されるべき試料は、場合によっては希釈されていてよい。これは、殊に飼料および食品、例えばフルーツジュースの場合である。例えば、同位体標識化された水を添加した場合には、この水は、乾燥等によって標識化すべき物質から取り出されうる。安定した同位体の濃度は、起源についての検出を行ないうるために、乾燥後または乾燥前も依然として天然に由来する濃度を著しく上廻っているかまたは下廻っていなければならない。結果として、標識化された物質の相応して高い濃度を使用しなければならない。しかし、これは、標識化された物質の高い消費量およびそれと関連した高い費用が結果として生じる。更に、殊に食品の場合には、不所望にも高い濃度の標識化された物質によって、受け入れることのできない毒性の副作用が起こりうる。希釈度が任意に高い場合には、標識化は、場合によってはもはや測定することができない。
【0007】
前記問題は、測定技術的面から部分的にドイツ連邦共和国特許出願公開第10200802号明細書の工業的教示から解決された。しかし、この方法は、重水素化された水での標識化に関連するにすぎない。それによって、この方法は、導入された水が少なくとも部分的に持続されて最終製品中に残留する場合に使用されうるにすぎないという欠点を有する。即ち、この方法は、無機添加剤、殊に顔料および充填剤の標識化には使用不可能である。この無機添加剤は、例えばポリマー材料の押出の場合には、該無機添加剤の製造および加工の際に数回乾燥されるかまたは熱処理に晒され、この場合には、100℃の温度をしばしば上廻る。
【0008】
本発明の課題は、公知技術水準の欠点を克服することである。
【0009】
殊に、本発明の課題は、持続的に1つ以上の重い安定した同位体によって標識化されている無添加剤およびその製造法を提供することである。更に、本発明の課題は、標識化に使用される単数の同位体または標識化に使用される複数の同位体の含量に影響を及ぼさない無機添加剤を提供することである。
【0010】
本発明によれば、この問題は、意外なことに、独立請求項の特徴部の記載によって解決される。有利な実施態様は、従属請求項に見出される。
【0011】
最終製品の製造の際に標識化が変化されないかまたは失われないようにするために、標識化は、持続的にかまたは堅固に添加剤の化合物中に組み込まれなければならない。例えば、無添加剤、例えば白色顔料として使用されうるTiO2を使用前にO18で標識化された水で湿潤させる場合には、標識化が最終製品の製造の際に部分的にのみ最終製品中に導入されるかまたは全く最終製品中には導入されないことが起こりうる。これは、標識化された水を使用した際に、熱的工程または水抽出工程が添加剤の製造工程または添加剤を使用しながらの最終製品の製造工程に含まれている場合に常に起こりうる。
【0012】
重い安定した同位体での標識化は、数ミリグラムにすぎない最終製品を使用する場合にも、最終製品中の含量を疑いもなく検出しうる(例えば、安定した同位体による質量分析法)ように選択されていなければならない。
【0013】
この場合、本発明によれば、この問題は、天然に由来するものと比較して高められた(A6は正の値を有する)かまたは減少された(A5は負の値を有する)含量の重い安定した同位体、例えば2H、13H、15N、18Oおよび/または34Sを有する無機添加剤によって解決される。特に、無機添加剤は、顔料または充填剤である。このような無機添加剤の例は、TiO2、ZnSまたはBaSO4である。
【0014】
標識化は、添加剤中に堅固に組み込まれている。これに関連して、堅固に組み込まれたとは、一定の添加剤に対してそれぞれのΔδが一定の値を有することを意味する。更に、重い同位体の一定の含量、即ち一定のΔδに意図的に調節することができる。
【0015】
この場合、Δδは、重い同位体の含量に富んだ化合物のδ値と該含量に富んでいない"天然の"化合物のδ値との差を示す(例えば、34Sで標識化されたZnSのδ34Sから"天然の"ZnSのδ34Sを差し引く)。
【0016】
本発明によれば、Δδ値は、3〜1000‰、有利に5〜300‰、特に有利に10〜200‰および/または−3〜−100‰、特に有利に−5〜−20‰の間にある。
【0017】
重い同位体、例えば2H、13C、15N、18Oおよび/または34Sの高められたかまたは減少された含量によって、これらの物質は、明らかに持続的に標識化されることができかつ検出されることができる。2つ以上の同位体によって標識化されている物質の場合、標識化に使用される同位体は、全て含量が増加されていてよいかまたは全て減少されていてよく、或いは1つ以上の同位体は、含量が増加されていてよく、一方で別の単数の同位体は、含量が減少されていてよいかまたは別の複数の同位体は、含量が減少されていてよい。
【0018】
標識化は、種々の方法によって、例えば次のように行なうことができる:
無機添加剤は、直接製造の際に適当な重い安定した同位体を化合物中に組み込むことによって持続的に標識化される。
【0019】
無機添加剤、殊に顔料および充填剤は、しばしば無機後処理および/または有機後処理を備えており、殊に該無機添加剤は、被覆される。この後処理により、添加剤の性質は、該添加剤が使用目的に最適に適合されるように変化される(Jochen Winkler, Titandioxid, 第3.4章, Hannover: Vincentz, 2003; Elizabeth Reck, Farbe & Lack, 102, 第3/96卷, 第40-48頁参照)。また、前記の無機後処理および/または有機後処理は、重い安定した同位体での持続的な標識化のために使用されることができる。
【0020】
充填剤および顔料、例えばTiO2、ZnSまたはBaSO4(無機後処理されたかまたは後処理されていない)は、13C、18O、15Nおよび/または34Sの変化された同位体含量を有する難溶性の熱安定性無機物質で意図的に汚染することによって標識化されてよい。この汚染のために、例えば難溶性の酸素含有無機Al−、Ba−、Si−、Ti−、Zr−、Ca−、Mg−、Fe−、Zn−および/またはB−化合物が提供される。前記の無機化合物は、必ずしも酸化物の性質を有している必要はなく、例えば陰イオン、例えば水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩、硫化物または硫酸塩を含有していてもよい。
【0021】
記載された方法の任意の組合せは、同様に可能である。前記方法によって、無機化合物は、持続的に重い同位体によって標識化されていることが達成される。
【0022】
上記方法によって標識化された無機添加剤は、例えば顔料および/または充填剤として添加剤のための全ての使用分野に使用されることができ、さらに例えば
a)プラスチック/ポリマー材料(例えば、ペットボトル、フィルム/シート、合成繊維および化学繊維);
b)染料および塗料;
c)食品;
d)医薬品;
e)化粧品;
f)紙;
g)ゴム;
h)ガラス;
i)飼料に使用されることができる。
【0023】
本発明の対象は、詳細には次の通りである:
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤;
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤、この場合この標識化は、添加剤中に堅固に組み込まれており;
持続的に重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤;
標識化に使用される単数の同位体または標識化に使用される複数の同位体の含量に熱処理によって影響を及ぼされえない無機添加剤;
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤、この場合同位体は、2H、13H、15N、18Oおよび34Sの1つ以上から選択され;
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤、この場合同位体は、含量が増加されており;
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤、この場合同位体は、含量が減少されており;
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤、この場合この添加剤それ自体は、標識化されており;
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤、この場合この添加剤の被覆は、標識化されており;
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤、この場合この同位体は、添加剤の意図した不純物中に含有されており;
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤、この場合、Δδ値は、3〜1000‰、有利に5〜300‰、特に有利に10〜200‰および/または−3〜−100‰、特に有利に−5〜−20‰の間にあり;
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤、この場合この添加剤は、顔料および/または充填剤であり;
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤、この場合この添加剤は、TiO2、ZnSまたはBaSO4であり;
標識化された無機添加剤の製造方法;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合標識化は、添加剤中に堅固に組み込まれており;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合この標識化は、1つ以上の重い安定した同位体および/またはその化合物によって行なわれ;
標識化された無機添加剤を製造する方法、この場合同位体は、2H、13H、15N、18Oおよび34Sの1つ以上から選択され;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合同位体は、含量が増加されており;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合同位体は、含量が減少されており;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合この添加剤は、直接製造の際に重い安定した同位体を添加剤の化合物中に組み込むことによって標識化され;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合この添加剤は、無機後処理および/または有機後処理の際に重い安定した同位体で標識化され;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合この添加剤は、難溶性の熱安定性無機物質で意図的に汚染することによって標識化され;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合この添加剤は、顔料および/または充填剤であり;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合この添加剤は、TiO2、ZnSまたはBaSO4であり;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合TiO2またはBaSO4中の18O含量は、高められ;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合ZnSまたはBaSO4中の34S含量は、高められ;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合TiO2、ZnSまたはBaSO4の無機後処理および/または有機後処理における18O含量は、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、マンガンおよび/またはチタンの18Oで標識化された酸化物または水酸化物によって高められ;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合有機後処理における2H−、13C−、15N−、18O−および/または34S−含量は、2H、13C、18O、15Nおよび/または34Sの変化される同位体含量を有するポリアルコール、アミノ化合物および/またはシリコーン油での表面処理によって高められるかまたは減少され;
標識化された無機添加剤の製造方法、この場合2H−、13C−、18O−、15N−および/または34S−含量は、2H、13C、18O、15Nおよび/または34Sの変化される同位体含量を有する難溶性の熱安定性無機物質、殊に酸素含有無機Al−、Si−、Ti−、Zr−、Ca−、Mg−、Fe−、Zn−および/またはB−化合物での意図的な汚染によって高められるかまたは減少され;
充填剤および/または顔料としての本発明による添加剤の使用;
プラスチック/ポリマー材料(ペットボトル、フィルム/シート、合成繊維および化学繊維)、染料および塗料、食品を製造しかつ加工する際の本発明による添加剤の使用;
医薬品、化粧品、紙、ゴム、ガラス、飼料、特に顔料および/または充填剤としての使用。
【0024】
本発明は、次の実施例によって詳説されるが、しかし、これに限定されるものではない:
例1:標識化された無機添加剤の製造
a.TiO2またはBaSO4中の18O含量の上昇
i.チタン含有化合物、例えば四塩化チタンを18Oで標識化された水で加水分解することによるTiO2の製造;この反応は、+50‰のδ(18O)値を有するTiO2生成物を生じ;これに対して、標識化されていないTiO2生成物は、−2.7‰のδ(18O)値を有し;即ち、Δδ値は、+52.7‰であり;
ii.チタン含有化合物、例えば硫酸チタニル溶液を18Oで標識化された水で加水分解することによるTiO2の製造;
iii.18Oで標識化された硫酸での塩化バリウム水溶液からの沈殿によるBaSO4の製造;この反応は、+33‰のδ(18O)値を有するBaSO4生成物を生じ;これに対して、標識化されていないBaSO4生成物は、−3‰のδ(18O)値を有し;即ち、Δδ値は、+36‰である。
b.ZnSまたはBaSO4中の34S含量の上昇
i.硫酸亜鉛へのZnOと34Sで標識化された硫酸との反応および引き続くZnSへのNa2Sとの反応によるZnSの製造;
ii.34Sで標識化された硫酸での塩化バリウム水溶液からの沈殿によるBaSO4の製造。
【0025】
例2:被覆中で標識化された無機添加剤の製造
a.TiO2、ZnSまたはBaSO4の無機後処理および/または有機後処理における18O含量の上昇。無機後処理の場合、難溶性の無色の無機化合物は、個々の含量粒子上に沈殿される。表面処理のために、例えばアルミニウム、珪素、ジルコニウム、マンガンおよび/またはチタンの酸化物または水酸化物が使用される。この沈殿反応は、18Oで標識化された原料を使用して実施されてよい。
b.TiO2、ZnSまたはBaSO4の有機後処理における2H、13C、15Nおよび/または18O含量の上昇。充填剤および顔料の表面処理のために、例えば化合物、例えばポリアルコール、アミノ化合物またはシリコーン油を使用する。この化合物も添加剤を用いて最終製品に到達し、したがってこの化合物は、標識化のために採用されてよい。
【0026】
例3:意図的な汚染による標識化された顔料または充填剤の製造
a.18Oで標識化されたZrO2でのTiO2の汚染;
b.13Cで標識化されたCaCO3でのZnSの汚染;
c.15Nおよび/または18Oで標識化されたMgNH4PO4でのBaSO4の汚染;
d.18Oで標識化されたBaSO4でのTiO2の汚染;TiO2顔料への18Oで標識化されたBaSO4 1質量%の添加は、汚染された最終製品中に+162‰のδ(18O)値を生じ;これに対して、TiO2顔料への標識化されていないBaSO4 1質量%の添加は、汚染された最終製品中に−3‰のδ(18O)値を生じ;即ち、AS値は、+165‰である。
【0027】
例1〜3からの任意の組合せは、同様に可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤において、この標識化は、添加剤中に堅固に組み込まれていることを特徴とする、重い安定した同位体によって標識化されている無機添加剤。
【請求項2】
充填剤および/または顔料が重要である、請求項1記載の無機添加剤。
【請求項3】
TiO2、ZnSまたはBaSO4が重要である、請求項1または2記載の無機添加剤。
【請求項4】
同位体が2H、13C、15N、18Oおよび/または34Sの1つ以上から選択されている、請求項1から3までのいずれか1項に記載の無機添加剤。
【請求項5】
同位体は含量が増加されている、請求項1から4までのいずれか1項に記載の無機添加剤。
【請求項6】
同位体は含量が減少されている、請求項1から5までのいずれか1項に記載の無機添加剤。
【請求項7】
添加剤それ自体が標識化されている、請求項1から6までのいずれか1項に記載の無機添加剤。
【請求項8】
添加剤の被覆が標識化されている、請求項1から7までのいずれか1項に記載の無機添加剤。
【請求項9】
無機添加剤が意図的な汚染によって標識化されている、請求項1から8までのいずれか1項に記載の無機添加剤。
【請求項10】
Δδ値が、3〜1000‰、有利に5〜300‰、特に有利に10〜200‰および/または−3〜−100‰、特に有利に−5〜−20‰の間にある、請求項1から9までのいずれか1項に記載の無機添加剤。
【請求項11】
請求項1から10までのいずれか1項に記載の無機添加剤の製造法において、標識化を堅固に添加剤の化合物中に組み込むことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載の無機添加剤の製造法。
【請求項12】
無機添加剤を直接製造の際に適当な重い安定した同位体を化合物中に組み込むことによって持続的に標識化する、請求項11記載の方法。
【請求項13】
無機添加剤を無機後処理および/または有機後処理の際に重い安定した同位体で持続的に標識化する、請求項11または12記載の方法。
【請求項14】
無機添加剤を意図的な汚染によって難溶性の熱安定性の無機物質で持続的に標識化する、請求項11から13までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
18O含量をTiO2またはBaSO4中で上昇させる、請求項11から14までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
34S含量をZnSまたはBaSO4中で上昇させる、請求項11から15までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
TiO2、ZnSまたはBaSO4の無機後処理および/または有機後処理における18O含量を、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、マンガンおよび/またはチタンの18Oで標識化された酸化物または水酸化物によって上昇させる、請求項11から16までのいずれか1項に記載の方法
【請求項18】
有機後処理における2H−、13C−、15N−、18O−および/または34S−含量を、13C、18O、15Nおよび/または34Sの変化される同位体含量を有するポリアルコール、アミノ化合物および/またはシリコーン油での表面処理によって上昇させる、請求項11から17までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
2H−、13C−、18O−、15N−および/または34S−含量を、2H、13C、18O、15Nおよび/または34Sの変化される同位体含量を有する難溶性の熱安定性無機物質、殊に酸素含有無機Al−、Si−、Ti−、Zr−、Ca−、Mg−、Fe−、Zn−および/またはB−化合物での意図的な汚染によって上昇させる、請求項11から18までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
顔料および/または充填剤としての請求項1から10までのいずれか1項に記載の無機添加剤の使用。
【請求項21】
プラスチック/ポリマー材料、染料および塗料、食品;医薬品、化粧品、紙、ゴム、ガラス、肥料の製造および加工の際、特に顔料および/または充填剤としての請求項1から10までのいずれか1項に記載の無機添加剤の使用。

【公表番号】特表2009−501120(P2009−501120A)
【公表日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−520846(P2008−520846)
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際出願番号】PCT/EP2006/063942
【国際公開番号】WO2007/006711
【国際公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(501082864)ザッハトレーベン ヒェミー ゲゼルシヤフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (16)
【氏名又は名称原語表記】Sachtleben Chemie GmbH
【住所又は居所原語表記】Dr.−Rudolf−Sachtleben−Strasse 4, 47198 Duisburg, Germany
【Fターム(参考)】