説明

樹脂の片付き評価方法及び複合材料の製造方法

【課題】測定に時間がかからず、また、測定者による評価のバラツキを少なくすることができる樹脂の片付き評価方法を提供することを目的とする。
【解決手段】織布または不織布の基材に樹脂ワニスを含浸乾燥して得られたBステージ状態の複合材料Aを吊り下げた状態にして加熱によるエネルギーを加えた後、該複合材料Aの反りを測定する。加熱温度が、前記複合材料A中の樹脂のTg以上でTg+50℃以下である。加熱された熱風Wの噴出し口30と前記複合材料Aの間に330メッシュ以上の網目構造の遮蔽板6を配置する。複合材料Aの反りを評価する際に、その極小の断面を拡大したり極小の断面において樹脂量を測定したりする必要がないようにすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジンクロスやプリプレグなどの複合材料に含有された樹脂の片付き(偏り)を評価する方法及びこの評価結果を用いた複合材料の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レジンクロスやプリプレグなどの複合材料に含有された樹脂が複合材料の厚み方向の一方向に偏っていると、プリント配線板などの電気用積層板に使用した場合に反りが発生しやすい。そこで、従来では、積層プレス条件を評価するための複合材料を用いて複合材料中の樹脂の流れ等を評価することが行なわれている(例えば、特許文献1参照)。また、
複合材料を加熱加圧硬化させた後、その断面を拡大して樹脂の片付きを計測することにより、樹脂の片付きを確認するようにしていた。
【0003】
しかしながら、このような方法で樹脂の片付きを確認すると、測定に時間がかかり、複合材料の製造工程にフィードバックをかけるのが遅れたり、測定者による測定値のバラツキが多いという問題があった。
【特許文献1】特開平5−39372号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、測定に時間がかからず、また、測定者による評価のバラツキを少なくすることができる樹脂の片付き評価方法を提供することを目的とするものである。また、本発明は、この樹脂の片付き評価方法を用いた複合材料の製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、織布または不織布の基材に樹脂ワニスを含浸乾燥して得られたBステージ状態の複合材料Aを吊り下げた状態にして加熱によるエネルギーを加えた後、該複合材料Aの反りを測定するにあたって、加熱温度が、前記複合材料A中の樹脂のTg以上でTg+50℃以下であり、加熱された熱風Wの噴出し口30と前記複合材料Aの間に330メッシュ以上の網目構造の遮蔽板6を配置することを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明は、織布または不織布の基材1に樹脂ワニス2を含浸乾燥する工程を含む複合材料Aの製造方法において、上記請求項1に記載の樹脂の片付きを評価方法で得られた評価結果に基づき、含浸条件を変更することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複合材料の反りを評価する際に、その極小の断面を拡大したり極小の断面において樹脂量を測定したりする必要がないようにすることができ、測定に時間がかからず、また、測定者による評価のバラツキを少なくすることができるものである。
【0008】
また、エネルギーが加熱によるので、複雑な装置を必要とせず、簡便に樹脂の片付きを評価することができるものである。
【0009】
また、複合材料中の樹脂のTg以上でTg+50℃以下で加熱することにより、加熱時間をさらに短時間にしても複合材料中の揮発成分の揮発を充分に行うことができ、さらに短時間で正確な反りを測定することができるものである。
【0010】
また、加熱された熱風の噴出し口と複合材料の間に遮蔽板を置くことにより、熱風が複合材料に直接当たりにくくすることができ、複合材料に加えられるエネルギーが偏るのを防止して正確な反りを測定することができるものである。
【0011】
また、遮蔽板が330メッシュ以上の網目構造であると、複合材料に加えられるエネルギーが不要に遮られることがなく、短時間で反りを測定することができるものである。
【0012】
また、複合材料を吊り下げた状態にしてエネルギーを加えると、複合材料に均一にエネルギーを加えることができ、複合材料からの揮発成分の揮発や樹脂の硬化が不均一になることが少なくなって正確な反りを測定することができるものである。
【0013】
また、上記請求項1に記載の樹脂の片付きを評価方法で得られた評価結果に基づき、含浸条件を変更することにより、織布または不織布の基材へ樹脂を含浸するにあたってその偏りを少なくすることができ、電気用積層板等に使用しても反りの発生が少ない複合材料を製造することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0015】
本発明で評価する複合材料は従来から電気用積層板に使用されているものであって、織布または不織布の基材に樹脂ワニスを含浸乾燥して得られたBステージ状態のものである。織布または不織布の繊維としては、ガラス繊維あるいはポリエステル繊維やアラミド繊維などの合成樹脂繊維などが用いられている。また、樹脂ワニスとしては、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂を、トルエン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミドなどの溶剤に溶解させたものなどが用いられている。この他に、樹脂ワニスには各種の硬化剤、硬化促進剤、重合開始剤、無機充填材などが配合されている。
【0016】
そして、複合材料は図2(a)に示すような工程で製造される。すなわち、長尺の基材1を連続的に送りながら樹脂ワニス2に浸漬することにより基材1に樹脂ワニス2を含浸し、次に、樹脂ワニス2から基材1を引き上げてスクイズロール3、3の間を通過させ、この後、乾燥室に送られて加熱乾燥することにより、Bステージ状態の複合材料を得ることができるものである。基材1を樹脂ワニス2に浸漬するにあたっては、樹脂ワニス2中に配置したディップロール4の下面に基材1を接触させるようにして行なう。また、スクイズロール3、3の一方は他方に対して近接離間自在に形成されており、スクイズロール3、3の間隔を変えることにより、図2(b)に示すように基材1との間隔を変えて、基材1への樹脂ワニス2の付着量(含浸量)を調節することができるようになっている。
【0017】
そして、本発明の樹脂の片付き評価方法は以下のようにして行なう。まず、上記のようにして製造された複合材料Aの一部を適当な長さで切り取る。次に、この切り出した複合材料Aから評価用の複数枚の試料Sを切り取る。図1(a)では、複合材料Aの製造時における基材1の送り方向と直交する方向(基材1の幅方向)の三箇所(左、中、右)から試料Sを切り取っているが、試料Sの切り取り位置や枚数はこれに限定されるものではない。また、試料Sの大きさは80×50mmとすることができるが、これに限らず、80±10×50±10mmの範囲で設定可能である。
【0018】
次に、上記の試料Sを加熱用治具10にセットする。加熱用治具10は、図3(a)(b)に示すように、上下面が開口する角筒状の筒体11と、筒体11の外面に設けた四本の脚部12と、筒体11を挟んで対向する一対の脚部12の上端間に掛架される掛架具13と、掛架具13に設けたクリップ具14とを備えて形成されている。筒体11の周壁は遮蔽板6として形成されるものであって、遮蔽板6は金網や孔あき板などを用いて網目構造に形成されていることが好ましい。そして、図1(b)(c)に示すように、クリップ具14にそのバネ14aの弾性力により試料Sの上端を挟むことにより試料Sを筒体11の内側に吊り下げ状態にセットする。このように試料Sを吊り下げた状態にして加熱すると、試料Sに均一に熱を加えることができ、試料Sからの揮発成分の揮発や試料Sの樹脂の硬化が不均一になることが少なくなって正確な反りを測定することができる。尚、符号13aは掛架具13がその長手方向に移動して脚部12から外れるのを防止するための留具である。
【0019】
次に、試料Sをセットした加熱用治具10を電気オーブンなどの加熱装置にセットし、試料Sにエネルギーとして加熱による熱を与える。ここで、加熱温度は、試料S中の揮発成分(乾燥で除去されなかった残存する溶剤など)の蒸気圧が400Pa以上になる温度で且つ350℃以下であることが好ましい。試料S中の揮発成分の蒸気圧が400Pa以上になる温度未満で加熱すると、揮発成分が試料Sから除去されるのに時間がかかり、また試料S中の樹脂の硬化にも時間がかかり、さらに反りの発生量も少なくなり、短時間で正確な反り量(試料Sの表裏の差)を測定することができない。また、加熱温度が350℃より高くなると、試料S中の樹脂が分解し始めて樹脂含有量が変化するために、正確な反り量を測定することができない。さらに好ましくは、上記の加熱温度は100℃よりも高い温度に設定する。この場合は、上記の揮発成分の蒸気圧が400Pa以上になる温度よりも高い温度で試料Sを加熱するために、さらに短時間で試料Sに反りを発生させることができ、短時間で反り量を測定することができる。そして、本発明では、上記の加熱温度は試料S中の樹脂のTg以上でTg+50℃以下に設定する。この場合は、上記の100℃よりも高い温度Tgで試料Sを加熱するために、さらに短時間で試料Sに反りを発生させることができると共にTg+50℃以下で加熱することにより、試料S中から低分子量樹脂の揮発を抑えて樹脂組成の変化を防止することができ、正確な反り量を測定することができる。
【0020】
上記のようにして試料Sを加熱すると、試料S中の揮発成分が揮発して体積が減少すると共に試料S中の樹脂が硬化して収縮するが、試料Sの厚み方向における樹脂の付着量が異なると、上記の体積減少と硬化収縮の度合いが試料Sの表裏で差が生じるために、加熱処理後の試料Sに反りが発生する。
【0021】
図4には、試料Sの加熱時間と揮発率との関係を加熱温度別に示す。揮発率は、揮発率(%)=(加熱後に残量した揮発分の重量)/(揮発成分の総重量)×100で示す。このグラフから明らかなように、加熱温度が高いほど揮発率が短時間で急激に低下するものであり、この結果から上記のような加熱温度に設定するのが好ましい。
【0022】
また、図5(a)(b)には試料Sの揮発率と反り量との関係を加熱温度150℃の場合(図5(a))と加熱温度200℃の場合(図5(b))とを示す。尚、ここでは、複合材料Aの基材として2116タイプのガラスクロスを用い、複合材料Aの樹脂としてはPPO樹脂を用いた。また、複合材料Aの樹脂量は50%であり、片面側(表面側)の樹脂量と他の片面側(裏面側)の樹脂量の差が質量比で6:4のものを用いた。このグラフから明らかなように、加熱温度が高い方が揮発率の上昇に伴って反り量の増加が大きくなるものであり、この結果から上記のような加熱温度に設定するのが好ましい。
【0023】
次に、加熱用治具10を加熱装置から取り出すと共に加熱用治具10から試料Sを取り出す。次に、図1(d)(e)に示すように、平坦な測定台25の上に試料Sを平置きして反り量を測定する。この反り量とは、測定台25の上面から試料Sの最も高い部分までを金尺等の定規7で測定した値である。
【0024】
このように本発明では、複合材料A(試料S)の反りを評価する際に、その極小の断面を拡大したり極小の断面において樹脂量を測定したりする必要がない。従って、測定に時間がかからず、また、測定者による評価のバラツキを少なくすることができる。
【0025】
上記の例では、試料Sの揮発成分を揮発させると共に試料Sの樹脂の硬化を行なうために、加熱によりエネルギーとして熱を与えたが、これに限らず、本発明ではエネルギーを与える手段として光(赤外線,遠赤外線など)などを用いることができる。しかし、既存の設備を利用することができて複雑な装置も必要としない加熱による方法が好ましく、これにより、簡便に樹脂の片付きを評価することができる。また、上記の例では、熱風Wの噴出し口30と試料Sの間に遮蔽板6を置くことにより、熱風Wが試料Sに直接当たりにくくすることができ、試料Sに加えられる熱が偏って試料Sの一部のみが局所的に硬化するのを防止することができ、正確な反りを測定することができるものである。
【0026】
また、上記の例において、遮蔽板6の目の大きさは330メッシュ(JIS Z 8801-1:2000)以上であることが好ましい。遮蔽板6の目の大きさが330メッシュ未満であると、熱風Wの遮蔽を充分に行うことができず、試料Sに加えられる熱が偏って試料Sの一部のみが局所的に硬化し、正確な反り量を測定することができない恐れがある。遮蔽板6の目の大きさの上限は特に設定されないが、入手のし易さなどから550メッシュ以下にするのが好ましい。また、上記の例では、金網の遮蔽板6を用いて筒体11を形成したが、これに限らず、図6のように、孔のあいていない平板の金属板で形成される遮蔽板6を多数枚用いて外枠6a、中枠6b、内枠6cを形成し、外枠6aの内側に中枠6bを、中枠6bの内側に内枠6cを配置し、内枠6cの略中央部分に試料Sを配置して加熱するようにしても良い。この場合、外枠6a、中枠6b、内枠6cを形成するにあたって、隣り合う遮蔽板6、6の間には間隙20を設けるようにし、また、外枠6aの間隙20と中枠6bの間隙20は対向しないようにし、中枠6bの間隙20と内枠6cの間隙20は対向しないようにする。このように熱風Wが試料Sに直接当たりにくくすることができる形状のものが使用可能である。
【0027】
本発明の複合材料Aの製造方法は、上記の複合材料A(試料S)の反り評価に基づいて樹脂ワニス2の含浸条件を変更するものである。樹脂ワニス2の含浸条件を変更するにあたっては、例えば、図7に示すように、複合材料Aの製造工程において、ディップロール4の下面に接触する方の基材1の片面を表面21とし、ディップロール4の下面に接触しない方の片面を裏面22とし、上記の反り評価で複合材料A(試料S)が図1(d)のように基材1の表面側が凹となり、裏面側が凸となるように反り(以下、「+方向の反り」という)が生じた場合は、ディップロール4を基材1の樹脂ワニス2への導入側(図2において左側)に移動させるようにする。これにより、基材1の表面21とこれに対向するスクイズロール3の間隔が狭くなって基材1の表面21側への樹脂ワニスの付着量を少なくすることができ、複合材料Aの厚み方向における樹脂の含有量を均一化することができて複合材料Aの硬化時の反りを少なくすることができる。また、上記の反り評価で複合材料A(試料S)が図1(e)のように基材1の表面側が凸となり、裏面側が凹となるように反り(以下、「−方向の反り」という)が生じた場合は、ディップロール4を基材1の樹脂ワニス2からの導出側(図2において右側)に移動させるようにする。これにより、基材1の裏面22とこれに対向するスクイズロール3の間隔が狭くなって基材1の裏面22側への樹脂ワニスの付着量を少なくすることができ、複合材料Aの厚み方向における樹脂の含有量を均一化することができて複合材料Aの硬化時の反りを少なくすることができる。ディップロール4の移動量はディップロール4の直径や基材1の送り速度などによって異なるが、例えば、試料Sの反り量が20mm以上で巻いた状態(カール状態)になる場合は、ディップロール4を基材1の導入側あるいは導出側に1.5mm移動させることができる。また、試料Sの反り量が15mm〜20mm未満の場合はディップロール4を基材1の導入側あるいは導出側に1.3mm移動させることができる。また、試料Sの反り量が10mm〜15mm未満の場合はディップロール4を基材1の導入側あるいは導出側に1.0mm移動させることができる。また、試料Sの反り量が7mm〜10mm未満の場合はディップロール4を基材1の導入側あるいは導出側に0.5mm移動させることができる。また、試料Sの反り量が3mm〜7mm未満の場合はディップロール4を基材1の導入側あるいは導出側に0.3mm移動させることができる。そして、試料Sの反り量が3mm未満の場合はディップロール4を移動させないようにする。
【実施例】
【0028】
以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0029】
(樹脂ワニスの調製)
攪拌装置と攪拌羽根を付けた2000mlのフラスコにトルエンを入れて、90℃に加熱したオイルバスに浸して80℃に加熱する。トルエンが80℃になったら、PPOを入れ完全に溶解するまで攪拌し、溶解後、TAIC、パーブチルPを入れ冷却する。できた樹脂組成物にシリカBをホモディスパーで攪拌しながら投入する。
【0030】
尚、上記の各成分としては以下のものを用いた。
PPO:ノリル640−111(ポリフェニレンオキサイド)日本ジーイープラスチックス株式会社製
TAIC:日本化成株式会社製の硬化剤
パーブチルP:日本油脂株式会社製の硬化促進剤
トルエン:試薬 ナカライテスク株式会社製の溶剤
シリカB:FB−1SDX、電気化学工業株式会社製の無機充填材(シリカ)
また、上記各成分の配合量は、PPOが160質量部、TAICが240質量部、トルエンが525質量部、パーブチルPが20質量部、シリカBが105質量部とした。
【0031】
(複合材料の製造)
基材1としてはガラスクロス(日東紡績株式会社の「116E」)を用い、これに上記の樹脂ワニスを樹脂分50%となるように図2(a)に示すような装置で含浸させ、この後、乾燥工程で120℃10分間の加熱処理をして乾燥した。ここで製造した複合材料は反りが発生しやすいように、基材1の表面21側に付着した樹脂量と裏面22側に付着した樹脂量とを質量比で6:4となるようにした。また、複合材料中の樹脂のTgは190℃(DMA)であった。
【0032】
(実施例3、4、7及び比較例1〜5、参考例1、2、5、6)
上記の複合材料Aから三枚の試料S(大きさ80×50mm)を切り取り、これを加熱用治具10を用いて加熱処理を行なった。各実施例及び比較例、参考例の加熱温度、試料S中の揮発成分(トルエン)の蒸気圧、加熱時間、遮蔽板(金網)のメッシュ、加熱時の固定状態を表1に示す。そして、加熱処理後の試料Sの反り量を測定すると共に測定時の作業性と測定の正確さを評価した。「測定時の作業性」は、5分以内に反りが測定ができれば○と判定し、反りの測定時間に5分以上を要したものを×とした。また、「測定の正確さ」は,反りが小さい(3mm未満)と測定が難しくなり,反りが大きい(25mmより大きい)と組成変化と樹脂分解の可能性があり、測定値の正確さが低いことが考えられるので、反り量が3〜25mmの場合を○、この範囲以外を×とした。結果を表1に示す。尚、表1の「反り量」の欄の「+」は+方向に試料Sが反ったことを示す。
【0033】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、(a)は複合材料の平面図、(b)は試料の吊下げ状態を示す正面図、(c)は試料の吊下げ状態を示す側面図、(d)(e)は反りの測定を示す概略図である。
【図2】同上の(a)は含浸装置を示す概略図、(b)は含浸装置のスクイズロールを示す概略図である。
【図3】同上の(a)は加熱用治具を示す平面図、(b)は斜視図である。
【図4】同上の加熱時間と揮発率の関係を示すグラフである。
【図5】同上の(a)(b)は揮発率と反り量の関係を示すグラフである。
【図6】同上の遮蔽板の一例を示す平面図である。
【図7】同上の基材の表面と裏面を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
1 基材
2 樹脂ワニス
6 遮蔽板
30 噴出し口
A 複合材料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
織布または不織布の基材に樹脂ワニスを含浸乾燥して得られたBステージ状態の複合材料を吊り下げた状態にして加熱によるエネルギーを加えた後、該複合材料の反りを測定するにあたって、加熱温度が、前記複合材料中の樹脂のTg以上でTg+50℃以下であり、加熱された熱風の噴出し口と前記複合材料の間に330メッシュ以上の網目構造の遮蔽板を配置することを特徴とする樹脂の片付き評価方法。
【請求項2】
織布または不織布の基材に樹脂ワニスを含浸乾燥する工程を含む複合材料の製造方法において、上記請求項1に記載の樹脂の片付きを評価方法で得られた評価結果に基づき、含浸条件を変更することを特徴とする複合材料の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−245734(P2007−245734A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−174217(P2007−174217)
【出願日】平成19年7月2日(2007.7.2)
【分割の表示】特願2004−156817(P2004−156817)の分割
【原出願日】平成16年5月26日(2004.5.26)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】