樹脂組成物及び多層構造体
【課題】バリア性、透明性、延伸性、柔軟性、耐屈曲性及び層間接着性に優れる樹脂組成物及びそれからなるバリア材を提供すること。
【解決手段】エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と分子量500以下の一価エポキシ化合物(B)とを反応させて得られる、特定の構造単位(I)を0.3〜40モル%含有する変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)100質量部、下記架橋剤(K)と反応し得る官能基を有するエラストマー(J)5〜900質量部、及び該エラストマー(J)100質量部に対して架橋剤(K)0.05〜30質量部を、溶融条件下で混合し動的に架橋処理することにより得られる樹脂組成物。
【解決手段】エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と分子量500以下の一価エポキシ化合物(B)とを反応させて得られる、特定の構造単位(I)を0.3〜40モル%含有する変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)100質量部、下記架橋剤(K)と反応し得る官能基を有するエラストマー(J)5〜900質量部、及び該エラストマー(J)100質量部に対して架橋剤(K)0.05〜30質量部を、溶融条件下で混合し動的に架橋処理することにより得られる樹脂組成物。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構造単位(I)を0.3〜40モル%含有する変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)100質量部、架橋剤(K)と反応し得る官能基を有するエラストマー(J)5〜900質量部、及び該エラストマー(J)100質量部に対して架橋剤(K)0.05〜30質量部を、溶融条件下で混合し動的に架橋処理することにより得られる樹脂組成物。
【化1】
(式中、R1、R2、R3及びR4は、水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。R1、R2、R3及びR4は同じ基でも良いし、異なっていても良い。また、R3とR4とは結合していても良い。またR1、R2、R3及びR4は水酸基、カルボキシル基又はハロゲン原子を有していても良い。)
【請求項2】
変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)が、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と分子量500以下の一価エポキシ化合物(B)とを反応させて得られるものである請求項1記載の樹脂組成物。
【請求項3】
変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)のマトリックス中に、架橋されたエラストマー(J)が0.1〜30μmの粒子径で分散している請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
エラストマー(J)の有する架橋剤と反応し得る官能基が、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、エポキシ基、エーテル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ブロモ基、ジカルボン酸無水物の構造を有する基、ボロン酸基、水の存在下でボロン酸基に転化し得るホウ素含有基、及び二重結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基である請求項1〜3のいずれか記載の樹脂組成物。
【請求項5】
エラストマー(J)が、架橋剤(K)と反応し得る官能基を有し、ビニル芳香族重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックとからなるブロック共重合体である請求項1〜4のいずれか記載の樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなる成形品。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなるフィルム又はシート。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなる層、及び他の材料からなる層を有する多層構造体。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなる少なくとも1つの層を有する飲食品用包装材。
【請求項10】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなる少なくとも1つの層を有する容器。
【請求項11】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなる少なくとも1つの層を有する容器用パッキング。
【請求項1】
下記構造単位(I)を0.3〜40モル%含有する変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)100質量部、架橋剤(K)と反応し得る官能基を有するエラストマー(J)5〜900質量部、及び該エラストマー(J)100質量部に対して架橋剤(K)0.05〜30質量部を、溶融条件下で混合し動的に架橋処理することにより得られる樹脂組成物。
【化1】
(式中、R1、R2、R3及びR4は、水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。R1、R2、R3及びR4は同じ基でも良いし、異なっていても良い。また、R3とR4とは結合していても良い。またR1、R2、R3及びR4は水酸基、カルボキシル基又はハロゲン原子を有していても良い。)
【請求項2】
変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)が、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と分子量500以下の一価エポキシ化合物(B)とを反応させて得られるものである請求項1記載の樹脂組成物。
【請求項3】
変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)のマトリックス中に、架橋されたエラストマー(J)が0.1〜30μmの粒子径で分散している請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
エラストマー(J)の有する架橋剤と反応し得る官能基が、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、エポキシ基、エーテル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ブロモ基、ジカルボン酸無水物の構造を有する基、ボロン酸基、水の存在下でボロン酸基に転化し得るホウ素含有基、及び二重結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基である請求項1〜3のいずれか記載の樹脂組成物。
【請求項5】
エラストマー(J)が、架橋剤(K)と反応し得る官能基を有し、ビニル芳香族重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックとからなるブロック共重合体である請求項1〜4のいずれか記載の樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなる成形品。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなるフィルム又はシート。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなる層、及び他の材料からなる層を有する多層構造体。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなる少なくとも1つの層を有する飲食品用包装材。
【請求項10】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなる少なくとも1つの層を有する容器。
【請求項11】
請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物からなる少なくとも1つの層を有する容器用パッキング。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−191713(P2007−191713A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−1842(P2007−1842)
【出願日】平成19年1月9日(2007.1.9)
【分割の表示】特願2003−571349(P2003−571349)の分割
【原出願日】平成15年2月20日(2003.2.20)
【出願人】(000001085)株式会社クラレ (1,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月9日(2007.1.9)
【分割の表示】特願2003−571349(P2003−571349)の分割
【原出願日】平成15年2月20日(2003.2.20)
【出願人】(000001085)株式会社クラレ (1,607)
【Fターム(参考)】
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