説明

機能的な撮像

ある方法が、プロセッサを介して、関心非組織に基づき生成される参照情報に基づき、機能的画像取得に関する画像データにおける関心組織に関する機能的な情報を決定するステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、一般に機能的な撮像に関し、コンピュータ断層撮影(CT)に対する特定の用途を用いて説明される。しかしながら、本願は、例えば磁気共鳴撮像(MRI)、単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)、陽電子放出断層撮影(PET)、超音波(US)及び/又は機能的な情報を決定するために使用されるデータを取得することができる他の撮像モダリティといった他の撮像モダリティにも適用可能である。
【背景技術】
【0002】
様々な撮像モダリティ(例えば、CT、MRI、SPECT、PET、US等)は、機能的な撮像に関して用いられることができる。例えば、CTスキャナは、関心組織に関連して造影剤摂取及び流失をキャプチャする動的な造影剤増強機能的(又は、潅流)CT撮像検査を実行するために用いられることができる。斯かる検査は、脳における虚血を検出して、脳組織における造影剤動力学に基づき、不可逆的損傷(梗塞性)脳組織及び可能性として可逆的損傷(危険な状態にある)脳組織の間を区別し、腫瘍のステージングを行い、放射線治療の効果を決定する等のために用いられることができる。
【0003】
代表的な機能的CT脳検査を用いると、造影剤ボーラス(bolus)が(例えば、静注で)患者に対して行われ、関心脳組織の画像のシリーズが連続して取得される。造影剤は、脳の脈管構造を通り造影剤が流れるにつれ、脳のX線密度が時間的に増加することをもたらし、画像は、脈管構造を通る造影剤の流れを追跡する。そのようなものとして、結果として生じる画像は、時間にわたる関心脳組織における造影剤の潅流力学を示す。この情報は、例えば血液量、血液潅流、血管壁を通る造影剤の浸透性(漏れ)レート等といった関心組織に関する定量的情報を決定するために用いられることができる。
【0004】
一般に、画像データからの機能的な情報の定量分析は、タイミング参照曲線及びボリューム参照曲線を含む、例えば時間濃度曲線といった潅流力学に関する参照情報を必要とする。代表的なタイミング参照曲線は、関心組織に供給される造影剤の力学を示し、動脈入力関数AIF(t)に基づき規定される。これは、関心組織に関する造影剤摂取情報を提供する。代表的なボリューム参照曲線は、関心組織を通過する造影剤の量を定量化するために使用される情報を含み、静脈流出関数VOF(t)から決定される。これは、関心組織に関する造影剤流失情報を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
斯かる参照曲線は一般に、部分的なボリューム低下が皆無又は最小であり、解剖学的に固定されたポイントで造影剤濃度を示す場合にのみ有効である。言い換えると、参照曲線は、画像データにおける関心参照組織(通常は血管内部のルーメン)に実質的に完全に含まれる画像データにおけるボクセルに基づき決定されるべきである。ボクセルが画像データにおける関心参照組織から移動する場合、造影剤の摂取及び/又は流失は、適切に特徴づけられることができず、関心組織の造影剤力学は、参照曲線において上手に反映されることができない。
【0006】
残念なことに現在、動脈を通る血液流においてトレーサの濃度を観測することができる画像中の唯一の場所が、これらの動脈である。動脈の直径は通常、画像の分解能と比較して小さい。その結果、極めて少ないボクセルだけが、動脈のルーメン内部に実際に配置される。撮像モダリティ、撮像野及びボクセルサイズに基づき、すべての撮像された動脈が、あまりに小さい場合があり、その結果、どのボクセルも「動脈に適合しない」ことになる。結果として、参照曲線(関心組織に流れ込む血液におけるトレーサの濃度)を決定することが望まれる多数の機能的な取得が存在するが、この曲線が観測されることができる画像における位置は存在しない。
【0007】
本出願の側面は、上述した事項その他に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの側面によれば、ある方法が、プロセッサを介して、関心非組織に基づき生成される参照情報に基づき、機能的画像取得に関する画像データにおける関心組織に関する機能的な情報を決定するステップを含む。
【0009】
別の実施形態では、ある装置が、正常な機能的特性を持つ生理的組織に基づき生成される参照情報に基づき、機能的画像取得から画像データにおける関心生理的組織に関する機能的な情報を決定するプロセッサを持つ機能的なアナライザを含む。
【0010】
別の実施形態では、あるコンピュータ可読ストレージ媒体が、コンピュータにより実行されるとき、前記コンピュータに、関心非組織に基づき生成される参照情報に基づき、機能的画像取得に関する画像データにおける関心生理的組織に関する機能的な情報を決定するステップを実行させる命令を含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】機能的な(画像データ)アナライザと共に例示的な撮像システムを示す図である。
【図2】機能的な(画像データ)アナライザの例を示す図である。
【図3】関心非組織物に基づき生成される参照情報に基づき関心組織に関する機能的な情報を決定する方法を示す図である。
【図4】関心非組織に基づき参照情報を決定する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、様々な要素及び要素の配列の形式並びに様々なステップ及びステップの配列の形式を取ることができる。図面は、好ましい実施形態を説明するためだけにあり、本発明を限定するものとして解釈されるべきものではない。
【0013】
図1は、例えばコンピュータ断層撮影(CT)スキャナといった撮像システム100を示す。撮像システム100は一般に、静止したガントリ102及び回転ガントリ104を含む。回転ガントリ104は、静止したガントリ102により回転可能に支持され、長手方向又はz軸108に関し検査領域106の周りを回転する。
【0014】
例えばX線管といった放射線源110は、回転ガントリ104により支持される。放射線源110は、焦点スポットから放射線を放出し、放射線は、検査領域106及び対象者又は検査領域にいる対象者を横断する。ソースコリメータは、一般にコーン、くさび、ファン、又は、他の形状の放射線ビームを形成するよう放射線を平行化する。
【0015】
2次元放射線感知検出器アレイ112は、検査領域106を横切り放射線源110の反対側にある弧に内在する。検出器アレイ112は、z軸方向に沿って延在する複数の行の検出器を含む。検出器アレイ112は、検査領域106を横断する放射線を検出し、これを示す投影データを生成する。
【0016】
例えば寝台といった患者支持部114は、例えば検査領域106における人間の患者といった対象物又は対象者を支持する。
【0017】
再構成器116は、投影データを再構成し、これを示す3次元(3D)ボリュメトリック画像データを生成する。ボリュメトリック画像データは、対象物又は対象者の1つ又は複数の画像を生成するよう処理されることができる。
【0018】
汎用のコンピュータシステム又はコンピュータが、オペレータ端末118として機能する。端末118のプロセッサは、端末118のコンピュータ可読ストレージ媒体にエンコードされるコンピュータ可読命令を実行する。これは、例えば機能的な撮像プロトコルといったスキャンプロトコルを選択することを含む、システム100の動作をオペレータが制御することを可能にする。端末118も、入力を受信し、情報を出力する入力/出力部と、人間が読める形式で情報を示すディスプレイとを含む。
【0019】
機能的な(画像データ)アナライザ120は、機能ベースの画像取得からの画像データを解析する。斯かる取得の例は、脳組織における血流を定量化するために実行される脳潅流検査といった動的な造影剤増強検査である。斯かる検査において、1つ又は複数の造影剤を持つ媒体のボーラスといったトレーサ又はプローブが患者に投与され(例えば、静注で等)、脳組織における造影剤摂取及び流失を捕捉するため、関心脳組織の一連の画像が連続して取得される。別の例示的な検査は、肝臓検査を含む。定量的な機能情報が画像データから得られることができる他の取得も、本書において想定される。
【0020】
後述されるが、1つの例において、機能的なアナライザ120は、既知の「正常な」関心非組織から決定される1つ又は複数の参照又は時間濃度曲線とその予想される機能的な値とに基づき、関心生理的組織を機能的に解析する。そのようなものとして、これらの曲線が関心組織において観測されることができる画像中の位置が存在しない場合であっても、参照曲線が関心組織に関して得られることができる。本書で使用される関心組織は一般に、検査下の特定のタイプの組織の病気にかかった組織を指し、「正常な」組織(又は、関心非組織)は一般に、検査下の組織と同じタイプの組織の病気にかかっていない組織を指す。例えば、関心組織が、脳卒中により影響を受けていたと考えられる潅流特性を持つ脳組織である場合、「正常な」組織又は関心非組織は、脳卒中により影響を受けないと考えられる潅流特性を持つ脳組織を指す。
【0021】
より詳細には、この手法を用いて、既知の正常な機能的値を持つ組織の領域が、画像データにおいてまず特定される。1つ又は複数の時間濃度曲線が、画像データからの「正常な」組織におけるトレーサの力学に基づき得られる。これは、参照曲線が「正常な」組織に関して予想される出力に対応する出力を生み出すまで、初期の参照曲線のパラメータが調整される反復的な手法に基づき実現されることができる。この参照曲線は、端末118又は他のディスプレイデバイスを介して表示されることができる。関心組織に関する機能的な情報は、時間濃度曲線に基づき決定されることができる。従って、従来は関心参照組織から決定されていた機能的な情報が、「正常な」組織に基づき生成される時間濃度曲線から再構成されることができる。
【0022】
機能的な情報は、血流(BF)、血液量(BV)、平均通過時間(MTT)、タイムトゥピーク(TTP)マップ、及び/又は他の情報を生成するために用いられることができる。他の情報は例えば、漏れ、透過性、標準的な摂取値(SUV)及び/又は他の情報を含む。上記のマップ及び他の情報は、例えば組織を分類するためといった様々な目的に用いられることができる。例えば、マップ及び他の情報は、腫瘍のステージングを容易にするため、腫瘍悪性度を決定するため、梗塞とそのリスクのある組織とを区別するため、放射線療法を計画するため、計画された放射線療法の有効性を決定するため等に用いられることができる。上記のことから、この手法を用いて、潅流関連のマップが生成され、関心参照組織の識別及び/又は訂正なしに解析されることができ、関心参照組織における患者の運動による不正確さ、部分的なボリューム低下等が緩和されることができる。
【0023】
図示される機能的なアナライザ120は、コンピュータ可読ストレージ媒体にエンコードされるコンピュータ可読命令を実行する1つ又は複数のプロセッサを含むコンピュータシステムの一部とすることができる。別の実施形態では、機能的なアナライザ120が端末118の一部であるか、又はこの端末に一体化される。更に別の実施形態において、機能的なアナライザ120は、システム100と分離している。この例では、機能的なアナライザ120は、単一のシステムとして実現されるか、又は異なるシステムにわたり分散される態様で実現されることができる。システム100及び機能的なアナライザ120は、有線又は無線通信技術を介して通信することができる。
【0024】
図2は、図1の機能的なアナライザ120の非限定的な例を示す。
【0025】
セグメンタ202は、画像データをセグメント化する。例えば、セグメンタ202は、「正常な」組織又は患者にとって正常であると予想される機能的な値を持つ組織として自動的又は手動で特定される画像データに表される患者の組織を、自動的に又は手動で(ユーザ相互作用及び/又は入力を用いて)セグメント化する。上述したように、「正常な」組織は一般に、関心組織と同じタイプの組織(例えば肝臓)に対応する。
【0026】
図示される実施形態において、セグメンタ202は、「正常な」組織を特定する正常な組織識別子(ID)に基づき画像データをセグメント化する。例えば、急性虚血性脳卒中検査において、影響を受けない脳半球は、「正常な」組織として特定されることができ、影響を受ける脳半球における潅流欠損を定量化する参照入力として用いられることができる。肝臓潅流検査に関して、自動的な又は手動のセグメント化アルゴリズムは、異なる肝臓セグメントを特定及び詳細に描写することができ、影響を受けるセグメントにおける潅流を定量化するために使用される参照入力として「正常な」潅流を持つ1つ又は複数のセグメントを選択することができる。
【0027】
更に、セグメンタ202は、関心組織として自動的に又は手動で(例えば、ユーザ入力を用いて)特定される画像データにおける組織を自動的に又は手動でセグメント化する。この組織は、スキャンされ、機能的に解析される組織である。図示される実施形態において、セグメンタ202は、関心組織を特定する関心組織識別子(ID)に基づき画像データをセグメント化する。引き続き上記の例において、セグメンタ202は、定量分析のため、画像データにおける影響を受けない脳半球を、自動的に又は手動で特定及びセグメント化することができる。肝臓潅流検査に関して、セグメンタ202は、異なる肝臓セグメントを自動的に又は手動で特定及び詳細に描写することができ、機能分析のため1つ又は複数のセグメントを選択することができる。
【0028】
図示された例において、参照モデルバンク204は、所定の参照機能的なモデルを格納する。斯かるモデルは、組織特異的とすることができ、過去の撮像研究及び/又はコンピュータアルゴリズムに基づき作られることができる。斯かる機能的なモデルの例は、タイミング参照曲線モデル、ボリューム参照曲線モデル及び/又は他の参照曲線のモデルを含む。参照モデル・パラメータ・バンク206は、参照機能的なモデルに関する所定の参照機能的なモデルパラメータの1つ又は複数のセットを格納する。同様に、パラメータのセットは、過去の撮像研究及び/又はコンピュータアルゴリズムに基づき形成されることができる。
【0029】
参照モデル及びパラメータ決定部208は、「正常な」組織IDに基づき、参照機能的なモデル及び対応するパラメータを選択する。この例において、参照モデル及びパラメータ決定部208は、最初に、「正常な」組織IDに基づき、参照モデル・パラメータ・バンク206に格納される所定のパラメータのセットを選択する。別の実施形態では、他の情報は、初期パラメータとして用いられることができる。例えば、別の実施形態では、パラメータのデフォルトセット、任意の値(例えば、すべてゼロ)、以前に用いられた値、最適化された値等が、初期パラメータとして用いられることができる。
【0030】
機能的な値(FV)決定部210は、選択された参照機能的なモデル及び選択された参照機能的なモデルパラメータに基づき、セグメント化された「正常な」組織に関する機能的な値を決定する。機能的な値を決定するとき考慮されることができる他の情報は、以下に限定されるものではないが、患者人口統計学、造影剤ボーラスのボリューム、患者の病歴等を含む。機能的な値の例は、以下に限定されるものではないが、血流、血液量、透過性、漏れ等の1つ又は複数を示す値を含む。FV決定部210は、決定された機能的な値を示す信号を出力する。
【0031】
決定要素212は、「正常な」組織に関する機能的な値に対する所定の範囲と出力信号とを比較する。例えば、「正常な」組織が脳組織である場合、機能的な値の所定の範囲は、「正常な」脳組織に関して予想される機能的な値の範囲に対応する。
【0032】
機能的な値が機能的な値範囲の外にある場合、決定要素212は、参照モデル及びパラメータ決定部208に通知する。この決定部は、選択された参照機能的なモデルに関する入力されたモデルパラメータを修正する。FV決定部210は、新しく決定された機能的な値を示す信号を計算及び出力する。上記の処理は、決定された機能的な値が、機能的な値の範囲、機能的な値範囲の所定の割合に入るまで、所定の時間期間が経過するまで、所定数の反復が実行されるまで、及び/又はいくつかの他のゲート制御基準が満たされるまで続くことができる。
【0033】
一旦機能的な値のセットが、機能的な値の範囲に含まれると、決定要素212は、機能的な値のセットが機能的な値の範囲に含まれることを示す信号を出力する。
【0034】
機能的なアナライザ214は、決定要素212からの信号に応じて、セグメント化された「正常な」組織に関する機能的な値範囲を満たした機能的な値を生じさせる参照機能的なモデルと参照機能的なモデルパラメータとに基づき、セグメント化された関心組織に関する機能的な情報を決定する。
【0035】
上記の実施例では、バンク204からの所定の参照モデルが用いられる。別の実施形態では、参照曲線は、画像データにおけるセグメント化された関心組織から作成される。これは、関心組織の潅流の定量分析には適していない画像データにおける関心組織の部分、例えば、画像データのシリーズにわたりボクセルを絶えず覆うわけではない部分を用いることを含む。斯かる部分を用いることは、所定の参照曲線に対する関心組織の真の潅流力学をより示す初期の参照曲線を提供することができる。
【0036】
図3は、関心非組織から得られる参照情報に基づき、関心組織に関する機能的な情報を決定する方法を示す。
【0037】
ステップ302において、関心組織をキャプチャする機能的画像取得からの画像データが得られる。本書に述べられるように、斯かる検査は、トレーサを投与し、関心組織を通るトレーサを追うため絶えず患者を撮像することを含むことができる。画像データは、図1の撮像システム100又は別の撮像システムから生成されることができる。更に、画像データは、撮像システム及び/又は画像データを格納するストレージから得られることができる。
【0038】
ステップ304において、画像データは、関心組織及び「正常な」潅流特性を持つ組織を特定又は位置決めするためにセグメント化される。例えば、関心組織が脳卒中により影響を受ける可能性のある脳の第1の部分である場合、「正常な」組織は、脳卒中により影響を受けない脳の異なる部分とすることができる。本書に述べられるように、自動及び/又は手動のセグメント化技術が用いられることができる。
【0039】
ステップ306において、1つ又は複数の参照時間濃度曲線は、セグメント化された「正常な」組織及び「正常な」組織におけるコントラストの予想力学に基づき生成される。後述の図4は、斯かる参照時間濃度曲線を生成するための1つの非限定的な手法を説明する。
【0040】
ステップ308において、セグメント化された関心組織に関する機能的な情報が、セグメント化された「正常な」組織に基づき生成される1つ又は複数の参照時間濃度曲線に基づき決定される。機能的な情報は、例えばBF、BV、MTT、TTPマップといった潅流マップを生成し、例えば漏れ、透過性、SUV等といった情報を決定して、及び/又は、関心組織に関する他の機能的な情報を生成するために用いられることができる。
【0041】
図4は、参照時間濃度曲線を生成する方法を示す。
【0042】
ステップ402において、参照曲線、例えば所定の一般的な曲線又は定量分析に適していない参照組織に基づき生成される曲線が得られる。
【0043】
ステップ404において、「正常な」組織に関する機能的な値(これは、図3のステップ304で特定される)は、参照曲線及び入力パラメータに基づき生成される。
【0044】
ステップ406において、生成された機能的な値が「正常な」組織に関して予想される機能的な値の範囲に含まれるどうかが決定される。
【0045】
含まれない場合、ステップ408において、参照曲線の入力パラメータが調整され、ステップ404〜406が繰り返される。
【0046】
含まれる場合、ステップ410において、例えば図3のステップ308に関連して説明されるように、関心組織に関する機能的な情報を決定するため、モデル参照曲線及びパラメータが用いられる。
【0047】
上記ステップは、コンピュータ可読命令を用いて実現されることができる。これは、コンピュータプロセッサにより実行されるとき、プロセッサに本書に記載されるステップを実行させる。斯かる場合、この命令は、関連するコンピュータに関連付けられる及び/又は他の態様でアクセス可能である例えばメモリのようなコンピュータ可読ストレージ媒体に格納される。
【0048】
上記は、参照入力曲線を用いる本質的に全ての機能撮像用途及び解析に適用されることができる点を理解されたい。斯かる用途は、CT、MRI、SPECT、PET、US及び/又は他の撮像用途を含む。
【0049】
本発明は、様々な実施形態を参照して本書において説明された。本書の記載を読めば、第三者は、修正及び変動を思いつくことができる。それらの修正及び変更が添付の特許請求の範囲又はその均等物の範囲内にある限り、本発明は、すべての斯かる修正及び変更を含むものとして構築されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを介して、関心非組織に基づき生成される参照情報に基づき、機能的画像取得に関する画像データにおける関心組織に関する機能的な情報を決定するステップを有する、方法。
【請求項2】
前記参照情報が、前記関心非組織におけるトレーサ力学を表す1つ又は複数の時間濃度曲線を含み、前記参照情報を表示するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記関心組織及び前記関心非組織が、同じタイプの生理的組織である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
モデル参照曲線及び初期モデル参照曲線パラメータに基づき、前記関心非組織に関する機能的な値を計算するステップと、
所定の基準を満たす前記計算された機能的な値に基づき、前記参照情報として、前記モデル参照曲線及び前記初期モデル参照曲線パラメータを使用するステップとを更に有する、請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記所定の基準が、前記関心非組織に関して予想される機能的な値の範囲を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記モデル参照曲線が、前記機能的な情報を決定するのに適していない前記画像データにおける前記関心組織の部分に基づき生成される、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記所定の基準の外にある前記計算された機能的な値に基づき、前記初期モデル参照曲線パラメータを調整するステップを更に有する、請求項4乃至6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記計算された機能的な値が出口基準を満たすまで、前記モデル参照曲線パラメータが反復的に調整される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記参照情報として、前記モデル参照曲線及び前記調整されたモデル参照曲線パラメータを使用するステップを更に有する、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記機能的な情報に基づき、血流マップ、血液量マップ、平均通過時間マップ又はタイムトゥピークマップの少なくとも1つを生成するステップを更に有する、請求項1乃至9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
正常な機能的な特性を持つ生理的組織に基づき生成される参照情報に基づき、機能的画像取得からの画像データにおける関心生理的組織に関する機能的な情報を決定するプロセッサを持つ機能的なアナライザを有する、装置。
【請求項12】
前記参照情報が、1つ又は複数の時間濃度曲線を含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
モデル参照曲線及び初期モデル参照曲線パラメータに基づき、前記正常な組織に関する機能的な値を計算する機能的な値決定部を更に有する、請求項11又は12に記載の装置。
【請求項14】
前記機能的なアナライザが、所定の基準を満たす前記計算された機能的な値に基づき、前記参照情報として、前記モデル参照曲線及び前記初期モデル参照曲線パラメータを使用する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記正常な組織のタイプに基づき、前記モデル参照曲線及び前記初期モデル参照曲線パラメータを決定する参照モデル及びパラメータ決定部を更に有する、請求項13又は14に記載の装置。
【請求項16】
前記参照モデル及びパラメータ決定部が、前記所定の基準の外にある前記計算された機能的な値に基づき、前記初期モデル参照曲線パラメータを修正する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記所定の基準が、前記正常な組織に関して予想される機能的な値の範囲を含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記計算された機能的な値が前記所定の基準を満たすまで、前記モデル参照曲線パラメータが反復的に修正される、請求項16又は17に記載の装置。
【請求項19】
前記正常な組織に関する前記機能的な値が、前記正常な組織に関する前記予想された機能的な値を満たすかどうかを決定する決定要素を更に有する、請求項13又は14に記載の装置。
【請求項20】
コンピュータ可読ストレージ媒体であって、コンピュータにより実行されるとき、前記コンピュータに、
関心非組織に基づき生成される参照情報に基づき、機能的画像取得に関する画像データにおける関心生理的組織に関する機能的な情報を決定するステップを実行させる命令を含む、コンピュータ可読ストレージ媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−510621(P2013−510621A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538438(P2012−538438)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際出願番号】PCT/IB2010/054659
【国際公開番号】WO2011/058459
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【出願人】(506115514)ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア (87)
【Fターム(参考)】