説明

歯ブラシ用マルチフィラメントブリストル

本発明は、特に、歯ブラシ用のブリストル(1;4;7;10;13)と、対応する製造方法とに関し、ブリストルは長手方向に異なる材料の少なくとも2つの共押出しフィラメント(2,3;5,6;8,9;11,12;14,15)を有し、フィラメント(3;5;9;11)の少なくとも1つの断面積はブリストルの自由端に向かって減少する。

【発明の詳細な説明】
【説明】
【0001】
本発明は、ブリストル、特に歯ブラシ用ブリストルに関し、ブリストルが長手方向に走る、異なる材料の少なくとも2つの共押出しフィラメントを備えるように、歯ブラシ用ブリストルを製造する方法、および対応するブリストル材料に関する。
【従来技術】
【0002】
歯ブラシ用ブリストルは、典型的に、ポリエステル単一フィラメント、またはナイロン単一フィラメント、すなわち、押し出され、延伸され、固定されたプラスチック繊維から構成される。ナイロン製ブリストルは、可撓性があり、容易に変形可能で、とりわけ吸水性がある。したがって、これらは、所定の可撓性要件が満たされるように比較的太く設計されなければならない。このため、ブリストル端部には歯肉を傷めないように丸みを付ける必要がある。
【0003】
これとは対照的に、たとえば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、および/またはポリエチレンテレフタレート(PET)で作られるポリエルテル製ブリストルは、低い吸水性を有し、良好な安定性特性を有する。しかし、これらのブリストルは、弾性、または曲げ剛性の要件をほとんど満たさない。これらは、典型的に非常に硬くて曲りにくく、歯肉を傷める可能性がある。
【0004】
欧州特許第1234525B1公報には、ポリエステルブリストルの可撓性を高めるための円錐形に非常に近いブリストルを具備する歯ブラシの製造方法が記載されている。ポリエステル単一フィラメントブリストルは、この場合、単一フィラメントの浸漬された部分が完全に腐食するまで腐食性薬品に浸漬される。こうして、最終的に円錐テーパが付けられたブリストル端部が得られる。
【0005】
化学的にテーパ加工されるブリストル端部はある程度までのエッチング処理によって侵食されて多大の損傷を受けることがこの場合は不都合である。それゆえ、エッチング処理による不良率が高く、このことが製造コストへのマイナス要因となる。それゆえ、単一フィラメントから製造される円錐テーパが付けられたブリストルは、外側面が腐食されるため安定性が低く、ブリストルの曲げ剛性が既に低くなっている。さらに、円錐テーパが付けられたブリストルの形状は、基本的にエッチング処理のみによって決定されて、所定の要件に適合するように設計されることはできない。
【0006】
さらに、従来技術、たとえば、欧州特許第1030937B1号から、ブリストル、すなわち、歯間清掃装置は少なくとも2つの共押出し(coextructed)ポリマーを備える単一フィラメントから作られてもよいことが知られる。たとえば、この場合、2つのポリマーが共押し出しされて単一フィラメントを形成し、確実に延伸されて単一フィラメント軸への機械力の作用によって任意に安定化された後、ブリストルはポリマー間の界面層に沿って局所的に制限された長さにわたってスロットが形成される。これによって、単一フィラメントの被覆に亀裂様のスロットが形成され得るので、スロットは、媒体、特に、歯科治療剤や歯科調剤および/または抗菌剤を受け入れるために使用され得る。
【0007】
2つのポリマーを備える共押出し単一フィラメントに亀裂様のスロットを形成するために、少なくとも2つのポリマー間の境界層に沿って単一フィラメントを分割する機械力が常に提供される。スロット、ギャップ、およびフラグの機械的な形成は、複雑である一方、こうしたギャップの形成が、加えられる力の大きさおよび方向とポリマー間の結合力とに大きく依存するので、比較的不正確でもある。それゆえ、こうして形成され得るスロットは、監視することが困難な、種々の長さ、種々の不規則な形状、および擦り傷のある外側面を有することが多い。
【目的】
【0008】
それゆえ、本発明の目的は、特に、自在に選択可能な構造および改良された弾性特性を有する歯ブラシ用のテーパが付けられたブリストルを利用可能にすることである。さらに、本発明の目的は、このようなブリストルの製造工程および/または機械加工工程を経済的な製造工程の観点から最適化することである。
【発明および有利な効果】
【0009】
本発明が基づく目的は、請求項1に記載のブリストル、および請求項17に記載のブリストル材料を使った請求項11に記載のブリストルの製造方法または加工方法によって実現される。本発明の他の有利な実施形態は、それぞれの従属請求項で特徴付けられる。
【0010】
本発明によるブリストルは、長手方向に異なる材料の少なくとも2つの共押出しフィラメントを有し、2つのフィラメントの少なくとも一方の断面積がブリストルの自由端に向かって減少することを特徴とする。したがって、少なくとも2つの共押出しフィラメントの少なくとも一方は、ブリストル端部の領域においてその構造が変化する。この場合、決定的要素は、2つの共押出しフィラメントが種々の材料、たとえば、ポリエステルおよびポリアミドで作られることであり、これは本発明によるブリストルを形成するための材料選択性処理作業(material−selective processing operation)に従ってもよい。
【0011】
ブリストルの共押出しフィラメント用の種々の材料の選定と配置によって、ブリストルの曲げ弾性特性と構造設計は、特に、ブリストル端部の領域においては事実上いかなる方法によっても形作ることができる。
【0012】
第1の実施形態によると、少なくとも1つのフィラメントの断面積は、ブリストルの自由端に向かって一様に減少する。断面積における一様な減少は、このブリストルフィラメントの外側面の一様な減少と一様に縮小する直径とに関連する。これは、不規則な外形を有する表面および/または外側面に特有の尖った角または縁部を有利に防止するものである。歯肉など、口腔内の敏感な部位を傷つける危険は、こうして有利に軽減され得る。
【0013】
別の態様によると、ブリストルの自由端の断面積は、少なくとももう1つのフィラメントによって基本的に決定される。好ましい実施形態において、ブリストルの自由端の断面積は、ブリストルの長手方向に基本的に一定である。特に、少なくとも1つのフィラメントはブリストルの自由端においてゼロの断面積を有し、したがって、ブリストルの自由端におけるブリストルの全断面積は残りの少なくとももう1つのフィラメントによって基本的に決定されるとする。
【0014】
ブリストル端部における断面積の減少の影響によって、ブリストル全体は、弾性および/または曲げ剛性に関する所与の要件によく適合するかもしれない。化学エッチングによって生成される円錐テーパが付けられた単一フィラメントと対照的に、本発明によるブリストルはそのフィラメント端部が化学的に尖ることはなく、したがって侵食されることもなければ損傷することもない。
【0015】
本発明の特に有利な実施形態によると、少なくとももう1つのフィラメントは、少なくとも一部の領域において少なくとも1つのフィラメントによって放射状に包囲される。ここでは特に、少なくとももう1つのフィラメントは、内部に放射状に存在するブリストルのコア部分を形成し、一方、少なくとも1つのフィラメントは被覆としてこの内部のコアフィラメントを包囲するとする。最後に、このコアの被覆は、ブリストルのコアを形成する他のフィラメントのみがブリストルの自由端に残り、テーパが付けられたブリストルの断面を形成するまで、ブリストル端部に向かってテーパが付けられている。
【0016】
特に、ここでは少なくとも1つのフィラメント、たとえば、コアフィラメントは、1つのフィラメント、たとえば、外側面フィラメントよりも遠くに軸方向に延びるとする。したがって、ブリストルの自由端は、断面積が著しく変化しないフィラメントによってのみ形成される。
【0017】
また、断面が変化しない複数のフィラメントが、ブリストルの断面全体に規則的に分配され、半径方向の少なくとも一部の領域でブリストル端部に向かって断面積が変化する少なくとも1つのフィラメントによって包囲されることを条件としてもよい。少なくとも1つのフィラメントの断面積がブリストルの自由端に向かってテーパ状であることにより、最終的に、隙間によって互いに分離された複数の個々のフィラメントによって、形態がブリストル端部で形成されてもよい。このようなフィラメント形態は、たとえば、歯科治療剤や歯科調剤および/または抗菌剤を保持するのに有利である。
【0018】
別の実施形態によると、少なくとももう1つのフィラメントは、その自由端で丸みが付けられるか、または面取りされる。したがって、ブリストルの自由端を形成するフィラメントは、口腔内で傷をつける可能性のある縁部をもはや基本的に有していない。
【0019】
本発明の別の実施形態によると、少なくとも2つのフィラメントが異なる弾性および/または異なる曲げ剛性を有する。ブリストルの全材料において種々の材料を備えるフィラメントの量に応じて、ブリストルの弾性特性および/または曲げ剛性特性は目標に従って所定の限度まで調整され得る。
【0020】
さらに、少なくとも1つのフィラメントは、エッチャント、特に、水酸化ナトリウム溶液、硫酸、またはギ酸などの化学エッチャントによって腐食され得るが、少なくとももう1つのフィラメントはそれぞれの化学エッチャントに対して基本的に耐性を有するとする。化学エッチング処理を用いると、ブリストルの自由端は、材料選択的な方法で、少なくとも1つのフィラメントと少なくとももう1つのフィラメントとに異なる材料を選定し、化学エッチャントを適切に選定することによって処理され得る。さらに、個々のフィラメントの配置と構造によって、ブリストル端部と対応する多彩なブリストル端部構造のほとんどすべての弾性特性が実現され得る。
【0021】
別の実施形態によると、ポリアミドおよび/またはポリエステルがフィラメントの材料として提供される。これらの材料は、種々の弾性および曲げ剛性特性を有する。さらに、これらの材料の1つのみが水酸化ナトリウム溶液、硫酸、またはギ酸などの化学エッチング処理用として提供される薬品によって腐食されるが、それぞれの他の材料はこれらの薬品に対して基本的に耐性を有する。ポリアミドは特にナイロン、PA 6.6、PA 6.10、およびPA 6.12であってもよく、ポリエステルは基本的なPETおよび/またはPBTであってもよい。
【0022】
別の独立した態様によると、本発明は、ブリストル、特に、長手方向に異なる材料を備える少なくとも2つの共押出しフィラメントを有する歯ブラシブリストルの製造方法または処理方法に関する。この方法は、フィラメントの少なくとも1つがブリストルの自由端の領域で化学エッチング処理によって少なくとも一部の領域で腐食されることを特徴とする。少なくとももう1つのフィラメントは、化学エッチング処理で使用される薬品に対して基本的に耐性を示し、化学エッチング処理による腐食はせいぜい無視し得る程度である。
【0023】
本発明による方法の好ましい実施形態によると、エッチャントに対して基本的に耐性を有する少なくとも1つのフィラメントは、少なくとも一部の領域、好ましくは自由端の領域においてエッチング処理によって露出される。ブリストル端部の薬品中の浸漬深さと、薬品中の滞留時間など、エッチング処理のパラメータは、フィラメントの形状と構造、特に、フィラメントの半径寸法に適合されることが好ましい。このように、エッチング処理は、少なくとも1つのフィラメントがブリストルの自由端の領域において完全に腐食されるように、かつ少なくとももう1つのフィラメントがブリストルの自由端の領域において基本的に露出され得るように最適化され得る。
【0024】
上記のことは、ブリストルのコアが使用される薬品に対して耐性を有するフィラメントによって形成され、かつ被覆としてエッチング処理において腐食されているフィラメントによって放射状に包囲されるときに特に重要である。それゆえ、内部のブリストルコアを包囲するマルチフィラメントブリストルの外側面は、ブリストル端部に向かって円錐状にテーパが付けられる限度まで化学エッチング処理によって腐食される。その結果、ブリストルの外側面のみがテーパ状になるが、化学的に損傷されないブリストルコアはブリストルの外側面の端部を越えて突き出る。
【0025】
さらに、エッチング処理によって、数多くの異なる構成の種々のフィラメントに広く適用可能である。たとえば、互いにある距離を隔てて規則的に配置されることが好ましい、いくつかのフィラメントの自由端は、エッチング処理によって決定され得る。最終的に、エッチング処理では、媒体を保持するために使用されてもよいスロットの安価な化学的生成も可能になる。さらに、複数の個別フィラメントを備える分割された使用端部(split use end)を具備するブリストルの製造が、ひいては安価な化学的手法によって可能でもある。
【0026】
別の態様によると、ブリストルの端部は、エッチング処理の後に研削によって面取りされるか、または丸みを付けられる。
【0027】
特に有利である本発明の別の態様によると、ブリストルは、エッチング処理の前に、ブリストル用に備えられたブリストルキャリア(bristle carrier)、特に、歯ブラシヘッドに固定される。したがって、ブリストル端部を処理するエッチング処理および研削処理の前であっても、ブリストルは既にブリストルヘッドの所定位置にあり、また、端部にテーパが付けられて設計されるブリストルはよく注意して扱わねばならないために不相応に大きな努力と関連する、エッチング処理の後でブリストルをこのブリストルキャリアに取り付けるという必要がない。
【0028】
ブリストル端部を処理する前にブリストルをブリストルヘッドに取り付けると、特に、ブリストルキャリア上のブリストルの複雑なクラスタ構造の製造を簡素化することができる。
【0029】
したがって別の独立した態様によると、本発明は、あらゆる種類のブリストル材料に関するが、特に、本発明によるテーパ状マルチフィラメントブリストルが配置されるブリストルキャリアを有する歯ブラシに関する。
【例示的実施形態】
【0030】
上記以外の本発明の目的、利点、特徴、および有利な性質は、図面に基づいた例示的実施形態についての以下の説明から明らかになる。本明細書において正当に組み合わせて説明されるおよび/または例示されるすべての特徴は、特許請求の範囲または前の請求項を参照することとは無関係であるにしろ、本発明の主題を構成するものである。
【0031】
図1および図2は、ブリストル1、特に、断面で図式的に示された歯ブラシのブリストルを示す。ここで、ブリストル1は、押し出され、延伸され、互いに固定される異なる材料の2つのフィラメント2、3から構成される。1つのフィラメント2はブリストル1の内部コアを形成し、他のフィラメント3は被覆として内部フィラメント2を包囲する。他のフィラメントは、たとえば、ナイロンなどのポリアミドで作られ、外側フィラメント3はポリエステルで作られる。
【0032】
ブリストル1の自由端を、ブリストルの外側面3に対して腐食性のある薬品、たとえば、水酸化ナトリウム、または硫酸の中に浸漬することによって、当初は円筒形の外側面3が選択された材料に応じて腐食されるが、薬品に対して耐性を有するブリストルコア2はその基本状態(図示せず)と対比して不変の構造を維持する。ブリストル材料を形成するポリエステルフィラメント3は薬品への浸漬によってエッチングされるので、ブリストルの外側面3は、ブリストルの自由端に達する前に円錐状にテーパが付けられ、断面積がブリストル端部に向かって一様に減少する。
【0033】
単一フィラメントに関する公知のエッチング処理と比較すると、この材料選択性エッチング処理は、ブリストルの内部コア2がエッチング処理によって全く損傷されないという利点を有する。これは、今もなお要求される曲げ剛性を有しており、次の工程段階で機械的に容易に先を尖らせたり丸みを付けたりされ得る。さらに、ブリストル端部は材料選択性エッチングであるため、太さがブリストル端部の所定の最小値を下回らないようにすることができ、したがって、ブリストルの不測の抜けや折れの危険が確実に抑制される。
【0034】
さらに、このような材料選択性エッチング処理は腐食されるべき材料の量の減少に関係しており、したがって、全体的に見ると、エッチング処理のより高い歩留りは、対応するコストの利点によって実現され得る。
【0035】
図3は、マルチフィラメントブリストル4の別の例示的実施形態を示す。同じ材料を備える複数のフィラメント6が、ここでは、ブリストル4の断面に互いにある距離を置いて規則的に分配される。各フィラメント6の隙間はここではフィラメント5で満たされ、フィラメント5はエッチング処理で使用される薬品によって腐食される。このようなブリストル端部をエッチング薬品に浸漬することによって、この場合も、フィラメント5はブリストルの自由端が完全に除去され得るので、径のより小さい個々のフィラメント6は、立ったまま残り、フィラメントとフィラメントの隙間に材料を収容し、歯と歯のきわめて小さい隙間に進入するのに適している。
【0036】
最後に、図4は、放射線状に対称の異なるフィラメント8、9のセグメントの配置を断面で示す、ブリストル7の別の例示的実施形態を説明する。図3による例示的実施形態と異なって、すべてのフィラメント8、9は、ブリストルの中点からブリストル縁部に向かって走っている。この場合も、個々のフォラメント8または9は、適切なエッチング処理によってブリストルの自由端を目標に従って除去され得る。
【0037】
図5はブリストル端部の別の例を示し、ここでは、1つの材料で作られた個々のフィラメント12は相互にある距離を隔ててブリストルの外周に隣接して配置されるが、一方で他のフィラメント11はブリストルのコア領域を満たしている。この例示的実施形態において、フィラメント11は、エッチング処理によって部分的に除去され、したがって、個々のブリストルフィラメント12は少なくとも一部の領域が露出されてブリストル10の枝分かれした部分(spread end)を形成することとする。
【0038】
最後に、図6は、異なるフィラメント14、15を有する別のブリストル端部13の略側面図を示すもので、これは、化学エッチング処理によって好ましくは溶解して除去され、扇形に広がるブリストルを形成する。ここでは、たとえば、異なる材料で作られるフィラメント14、15は、最初は、最終的にエッチング処理で除去される、たとえば、図5に示されるフィラメント11におけるように、本明細書に明示されていない別のフィラメントを用いて一緒に保持され、最後は図6に示される扇形の構造がブリストル端部に形成されることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】断面A−Aにおける2フィラメントブリストルの断面を示す。
【図2】長手方向断面における図1による2フィラメントブリストルを示す。
【図3】マルチフィラメントブリストルを断面で示す。
【図4】セグメントで配置されたフィラメントを有するブリストルを示す。
【図5】外側にフィラメントを有するブリストルを示す。
【図6】複数の露出したフィラメントを有するブリストル端部を示す。
【符号の説明】
【0040】
1、4、7、10…ブリストル、2、3、5、6、8、9、11、12、14、15…フィラメント、13…ブリストル端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブリストル(1;4;7;10;13)、特に、長手方向に異なる材料の少なくとも2つの共押出し(coextructed)フィラメント(2、3;5、6;8,9;11、12;14、15)を有する歯ブラシ用のブリストルにおいて、
少なくとも1つのフィラメント(3;5;9;11)の断面積がブリストルの自由端に向かって減少することを特徴とする、ブリストル。
【請求項2】
前記少なくとも1つのフィラメント(3;5;9;11)の前記断面積が前記ブリストル(1;4;7;10;13)の自由端に向かって一様に減少することを特徴とする、請求項1に記載のブリストル。
【請求項3】
前記少なくとももう1つのフィラメント(2;6;8;12)の断面積が前記ブリストルの前記長手方向に基本的に一定であることを特徴とする、請求項1または2に記載のブリストル。
【請求項4】
前記ブリストル(1;3;7;10;13)がその自由端に向かって、特に、円錐状のテーパまたは先の尖ったテーパによってテーパが付けられていることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載のブリストル。
【請求項5】
前記少なくとももう1つのフィラメント(2;6;8;12)が少なくとも一部の領域において前記少なくとも1つのフィラメント(3;5;9;11)によって放射状に包囲されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のブリストル。
【請求項6】
前記少なくとももう1つのフィラメント(2;6;8;12)が前記少なくとも1つのフィラメント(3;5;9;11)よりも軸方向にさらに延びることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のブリストル。
【請求項7】
前記少なくとももう1つのフィラメント(2;6;8;12)がその自由端において丸みが付けられるか、または面取りされることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のブリストル。
【請求項8】
前記少なくとも2つのフィラメント(2、3;5、6;8,9;11、12;14、15)が異なる弾性および/または異なる曲げ剛性を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のブリストル。
【請求項9】
前記少なくとも1つのフィラメント(3;5;9;11)が、前記少なくとももう1つのフィラメント(2;6;8;12)が基本的に耐性を有するエッチャントによって腐食されることができることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のブリストル。
【請求項10】
前記フィラメント(2、3;5、6;8,9;11、12;14、15)に提供される材料がポリアミド、特に、ナイロン、PA6.6、PA6.10、PA6.12、および/またはポリエステル、特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のブリストル。
【請求項11】
ブリストル(1;4;7;10;13)、特に、長手方向に異なる材料の少なくとも2つの共押出しフィラメント(2、3;5、6;8,9;11、12;14、15)を有する歯ブラシブリストルを製造または処理する方法において、
前記フィラメント(3;5;9;11)の少なくとも1つが前記ブリストル(1;4;7;10;13)の自由端の領域において化学エッチング処理によって少なくとも一部の領域が腐食されることを特徴とする、方法。
【請求項12】
前記エッチャントに対して基本的に耐性を有する少なくとも1つのフィラメント(2;6;8;12)が前記エッチング処理によって少なくとも一部の領域が露出されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ブリストル(1;4;7;10)のコアを包囲するフィラメント(3;5;9;11)の被覆が、前記エッチング処理によって少なくとも一部の領域が腐食されることを特徴とする、請求項11または12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
複数の規則的に配置されるフィラメント(6;8;12;14、15)の自由端が前記エッチング処理によって露出されることを特徴とする、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記ブリストル端部が前記エッチング処理の後に研削によって面取りされるかまたは丸みを付けられることを特徴とする、請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記ブリストル(1;4;7;10;13)が前記エッチング処理の前に前記ブリストル(1;4;7;10;13)に提供されるブリストルキャリアに固定されることを特徴とする、請求項11〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記ブリストル(1;4;7;10;13)が前記請求項1〜10のいずれか一項に従って配置されるブリストルキャリアを有する、特に歯ブラシにおけるブリストル材料。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2009−529612(P2009−529612A)
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558659(P2008−558659)
【出願日】平成19年1月26日(2007.1.26)
【国際出願番号】PCT/EP2007/000664
【国際公開番号】WO2007/104381
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(596181730)ブラウン ゲーエムベーハー (75)
【Fターム(参考)】