説明

歯科処置ステーションに関する、システムパラメータとデータを表示し管理するための装置

【課題】歯科処置ステーションのシステムパラメータと歯科検査の範囲内で結果として生じるデータとを表示及び管理することにある。
【解決手段】歯科処置ステーションに関するシステムパラメータとデータを表示及び管理するための装置が提案されており、前記装置は、装置をシステムパラメータとデータを表示するために活用されるディスプレイと接続するための接続手段を示し、同様に歯科処置ステーションとのデータ交換のための通信手段を示す。本発明に従って、通信手段が一定時間毎に処置ステーションの現在の動作状態に関するデータをクエリすることが供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の事前特徴文節に基づく、歯科処置ステーションに関する、システムパラメータとデータを表示し管理するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科処置ステーションは、処置の範囲内で歯科医或いは歯科助手によって使用される多数の器具やデバイスを提供する。これに関して、例えば、良好な時に適切な光学的過程によって虫歯を検出するために、適切な器具は、患者の治療処置だけでなく、診断治療に用いられる。特に、いわゆる口内カメラを含むタイプの診断器具の連結は、−ディスプレイ上の適切な画像の表現を通じて−特定の場合に、要求された検査の結果と治療方法を患者に対して特に鮮やかに説明することを可能にする。それ故、様々な器具の制御や、それらから得られた情報の獲得を同じ方法で扱うように努められる。
【0003】
かかる文脈において、最近、増加している口腔外科についてのデジタル化は、検査/処置の範囲内で、最も多様なソフトウェアアプリケーションが歯科医によって実行されなければならない、と言う結果をもたらした。これに関連して、特に、データの集中化マネジメントに取りかかることができるようにするために、このアプリケーション・ソフトウェアと慣例的な外科的マネジメントプログラムとの連結もまた望まれている。
【0004】
それ故、作業は、歯科医に全体的な処置シーケンスをサポートすることを可能にする、集中化され、アプリケーション・スパニング(application-spanning)アプリケーション・ソフトウェアを利用可能とするためになされる。治療の機能的領域の即座のサービスに加えて、これに関連して、患者に対する情報の提供と、マルチメディアを使って準備された付随する対策は、−既に上で言及したように−患者及び治療士の両者のために可能な限り同意可能な処置手順を行う目的を伴って前面にある。
【0005】
この文脈において、マルチメディア・アプリケーションの範囲内の歯科処置ステーションにおいて、作業シーケンスを支援するために、いくつかの解決策が既に提示されている。
【0006】
例えば、WO2004/080324 A1は、処置ステーションに割り当てられたディスプレイに、実行されるべき作業ステップに関する情報を提供する、歯科処置ステーションで用いる情報・制御システムを記述する。この場合、シーケンスリストの範囲内で個々の作業ステップが−それらに必要なツールやアクセサリと同様に−表示されており、歯科医は多くの異なる処置から所望の処置を選択できる。このように、現在の基準に従って処置が実行される検査の範囲内で確実にされることが意図されている。
【0007】
WO2005/070366 A1も、単一の制御エレメントの助力により、処置ステーションのほぼ全ての設定や制御操作を実行する目的で設計された、歯科処置ステーションを操作するシステムを記述している。この制御エレメントによると、処置ステーションに備えられているフットスイッチが問題である。その時点で駆動されるべき器具に依存して、フットスイッチの個々の押しボタンの機能性が変化し、現在利用可能である制御オプションはディスプレイに表わされる。
【0008】
最後に、WO2006/037862 A1は、歯科処置ステーションと前記ステーションに割り当てられたPCからなる配列を記述しており、ここで、共通の入力デバイスが歯科処置ステーションをPCと同様に制御する目的で備えられている。これに関連して、特に、一方では、タッチスクリーンの使用が特に提案されており、そのタッチスクリーンは、一方では処置ステーションの個々の機能を活性化及び制御するために使用され、他方では、グラフィカル・ユーザ・インタフェースの範囲内でPCを走らせるアプリケーション・プログラムを使用するために奉仕する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、以前に記述された解決策に匹敵する装置に関連し、そのタスクは、歯科処置ステーションのシステムパラメータと歯科検査の範囲内で結果として生じるデータとを表示及び管理することにある。これに関連して、本発明における目的は、特に、この装置と歯科処置ステーションとの連結を最適化するため、一方では、歯科医或いは歯科助手の作業が可能な限り最適の方法で補助され、他方では、当該装置によって表示された情報が、いつでも処置ステーションの現在の状態及び利用可能なオプションに関する推論を可能とすることにある。
【0010】
その目的は、請求項1に基づき、歯科処置ステーションに関するシステムパラメータ及びデータを表示及び管理するための装置によって達成される。本発明の有利なさらなる発展が、従属請求項の主題である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に基づく解決は、システムパラメータとデータを表示及び管理するための装置と、歯科処置ステーションとの間の通信を、本発明に基づく装置が処置ステーションの状態について、いかなる時も、詳細な方法で、知らされることにより、最適化するという基本的な構想に基づいている。それ故、本発明に基づく装置が、シリアルインタフェースを介して、一定の間隔で処置ステーションの現在の動作状態に関するデータを優先的にクエリ(query)することを提供する。このため、情報パケットが歯科処置ステーションの制御装置に通信され、その制御装置は、パケットの範囲内で処置ステーションにより同様に応答され、この応答パケットは全ての状態情報を含む。
【0012】
本発明によれば、歯科処置ステーションに関するシステムパラメータとデータを表示及び管理するための装置が提案されており、前記装置は、当該装置をシステムパラメータとデータを表示するために活用されるディスプレイと接続するための接続手段を提示し、同様に歯科処置ステーションとのデータ交換のための通信手段を提示する。従って、本発明によれば、通信手段が一定時間間隔で処置ステーションの現在の動作状態に関するデータをクエリすることが供給される。
【0013】
本発明に基づく手段のために、歯科処置ステーションのユーザは、視覚的な手段で、いかなる時も、現在の動作状態について知ることが確実になる。処置シーケンスと、処置ステーションの個々の器具の使用は、このように最適化される。
【0014】
処置ステーション及び当該装置によって提供されるグラフィカル・ユーザ・インタフェースの種々の器具の操作と駆動が、中央入力デバイスにより実質的に行われることが、優先的に供給され、それにより、これに関連して、特に、歯科処置ステーションにおいて利用可能なフットスイッチの使用が提供される。それ故、この場合、フットスイッチは処置ステーションと装置の両方に対して主要な入力デバイスとして役立ち、それにより、フットスイッチの種々の押しボタンを用いて、個々の機能やメニューアイテムを選択し駆動するために、ユーザは、一方では個々の処置器具と診断器具を操作することが、他方では、グラフィカル・ユーザ・インタフェースを用いてナビゲートすることが可能となる。当該装置からさらなる入力要素への補助的な接続−例えば、キーパッド及び/またはマウスなど−は、勿論、同様に提供されるが、少なくとも本質的機能の操作と選択は既にフットスイッチを用いて可能となっている。フットスイッチの押しボタンを用いて駆動されることができる、選択された処置器具と診断器具に応じて、利用可能な機能と選択オプションは、この場合は、優先的に、情報バーの範囲内でディスプレイの出力である。処置ステーションの他の現在の状態−例えば、器具の回転速度、同様に単純な状態情報とアクティブなエラーの状態−はディスプレイに表示されることができる。
【0015】
フットスイッチを用いて、或いは一般に中央制御エレメントを用いて生成される入力情報は、優先的に歯科処置ステーションから本発明に基づく装置へ自立的に通信される。歯科治療ステーションにおいて、いくつかの機能を駆動する目的で、特別な機能キーが供給されるべきであり、後者は特定の状況では、フットスイッチの押しボタンと同一視できる。これらの押しボタンの1つの作動において、同じ信号が、それ故、フットスイッチの関連した押しボタンの対応する作動によりまた始動されるであろう、本発明に基づく装置へと通信される。
【0016】
歯科処置ステーションのシステムパラメータの制御及び管理に加えて、本発明に基づく装置のさらなる機能は、−既に言及したように−患者の検査の範囲内で追加の診断情報を集め、管理することにある。このような状況において、診断器具或いは、例えばカメラなどの画像記録ユニットに接続するための追加ターミナルを示す装置が供給され得る。このような種類の器具を用いて得られた情報やデータは、それ故、本発明に基づく装置に直接通信され、割り当てられたディスプレイで表示されることができる。その上、慣例的な口腔外科で使用される患者データベースにアクセスすることができるようになるために、装置が優先的に通信ネットワークに接続できる能力を有するため、これらの診断データは、患者固有の方法で格納される。通信ネットワークとのこの通信は、特に、獲得された、装置からのシステムパラメータ及びデータの伝達と、装置への患者情報やデータの伝達の両方を含むことができる。
【0017】
結局、異なる情報の図式的な表現のおかげで、一方では処置ステーションの様々な機器の操作がサポートされ、他方ではこの手段によって得られた情報の管理が促進されるので、装置はそれ故、歯科医の日々の仕事が明らかに促進されることによって、利用可能にされる。
【0018】
本発明は添付した図面に基づいて、以下においてより詳細に解明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】歯科処置ステーションの全体的な構造
【図2】本発明に基づく装置の代表的な実施の形態と、装置の接続オプション
【図3】本発明に基づく装置により可能となるグラフィカル・ユーザ・インタフェースの範囲内で、ディスプレイ上のシステムパラメータ及びデータの表現例
【図4】本発明に基づく装置により可能となるグラフィカル・ユーザ・インタフェースの範囲内で、ディスプレイ上のシステムパラメータ及びデータの表現例
【図5】本発明に基づく装置により可能となるグラフィカル・ユーザ・インタフェースの範囲内で、ディスプレイ上のシステムパラメータ及びデータの表現例
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1に基づいて、歯科処置ステーションにおいて利用可能である、異なる入力オプションと制御機能がはじめに解明される。図1における参照番号1とともに供給される歯科処置ステーションの中央エレメントは、高さを調節可能なベンチシート3と、またベンチシート3の後端に傾き可能に配置されたバックレスト4とを有する処置椅子2である。
【0021】
表された例において、患者椅子2はまた処置ステーション1の様々な異なる用具が取り付けられた中央コンソールとして用いられる。これに関連して、まず、治療医師に最初に使用されるテーブル、その上には器具格納コンポーネント6が位置される、いわゆるサービステーブル5が言及されるべきである。この器具格納コンパートメント6において、実行されるべき処置や検査のタイプに応じて、歯科医によって採用され、電流、空気、及び/また、水などのような適切な媒体で処置ステーション1により支持される、異なる処置器具や検査器具−例えば、歯科ドリルハンドピース、歯石除去器(スケーラー)など−が格納される。これに関連して、例えば、サービステーブル5に配置されたキーパッド7を介して、現在使用されている器具のいくつかの動作パラメータが調整されることができる。
【0022】
サービステーブルに相当する要素が、同様に患者椅子2の反対側にまた配置されている。この場合は、同様に、歯科医により取り組まれる処置を補助する目的の助手によって使用されるいくつかの器具を保持する器具格納コンパートメント9を示す、いわゆる補助エレメント8の問題である。また、この場合は、これらの機器のいくつかの制御パラメータの活性化或いは調整が、キーパッド10或いは補助エレメント8を用いてもたらされる。
【0023】
結局、給水器12とスピットベイスン(唾ボウル)13とを有するいわゆる患者パーツ11とが同様に供給され、これを介して口腔を漱ぐための水が患者に利用可能となることができる。
【0024】
歯科処置ステーション1のこれらの種々の用具は、−既に言及したように−少なくとも部分的にはキーパッド7及び10を用いて操作されることができる。処置ステーションは、追加として、中央の操作要素としてフットスイッチ15を示す。後者は、はじめに、例えば、キーパッド7のいくらかのキーの作動なしでドリルの作動或いは回転速度の調整を可能とするために、処置器具を駆動するという目的で歯科医により使用される。このようにして、歯科医にとって、処置の間、器具の取り扱いに最も集中することの可能性が開かれる。
【0025】
歯科処置ステーションにおいて、しばしばアプリケーションを発見し、図1において表されていない更なる器具は、特に、虫歯の視覚的診断のため、或いは、患者の口腔から画像を生成するための診断器具である。そのようなタイプの器具−いわゆる口内カメラ、或いは、例えば出願人が市販している視覚的虫歯診断システムであるDIAGNOdent−は、また、処置ステーション1から独立している、或いはディスプレイ上でこの様にして得られた画像情報を利用可能にするためにPCに慣例的に直接接続された器具を構成する。
【0026】
歯科処置ステーションに存在する様々な器具の上記記述から、処置を行う歯科医のために、実行されるべき処置のタイプに応じて選択されることができる、多くのオプションや機能が利用可能であることが推測されることができる。その上、最適な方法で処置を実行することができるようにするために、最も多様性のある器具が駆動されるべきであり、操作パラメータが調整されるべきである。それ故、そのようなタイプ全体の処置ステーションの操作を簡単にするために、本発明に従って、以下解明されるであろう、処置ステーションに関するシステムパラメータとデータを表示し管理するための装置が供給される。これに関連して、図2はまず、口腔外科への本発明に基づく装置の集積化を示す。
【0027】
全体的に参照番号20が与えられた本発明に基づく装置の場合は、歯科処置ステーション1自身に優先的に統合されるPCベースのシステムの問題であるが、代替品として、分離ユニットとして異なる場所に同様に配置されることもできる。それ故、図2はまず、装置20の様々な構成要素や口腔外科のデバイスに対するデータ処理接続を図示している。
【0028】
図解から推測されることができるように、装置20はまず優先的にシリアルデータ接続部101を介し、適切に設計された通信手段21を用いて歯科処置ステーション1に接続される。様々な操作パラメータやデータを表現するためのディスプレイ30への更なる本質的な接続部102がそれによって構成される。後にさらに詳細に解明されるように、この場合、データと情報はディスプレイ30−例えば、処置ステーション1自身の上に配置可能である−の、グラフィカル・ユーザ・インタフェースの範囲内に表される。本発明に基づく装置20は、さらに、例えば口内カメラ31のような造影機器と更なる接続部103経由で接続する可能性を開く。最終的に、更なるPC32により象徴的に表された外科ネットワークへの接続は、第4の接続部104経由で可能である。外科ネットワークへの接続は、例えば、獲得したシステムパラメータやデータを装置20から外科ネットワークへ送信するためと、患者情報やデータを装置20に対して送信するための両方に用いられることができる。これらの様々なデバイスとの通信は、この場合には、例えばUSB、ワイヤレスUSB、ブルートゥース(登録商標)、イーサネット(登録商標)など、通常のインタフェース或いはデータ接続を経由して達成される。
【0029】
本発明に基づく装置20の1次タスクは、第1に、歯科処置ステーション1の様々な制御オプションを色鮮やかにディスプレイ30に表すこと、及びそれ故歯科医のために操作を簡略化することである。この目的のために、装置20と処置ステーション1との間で正規のデータ交換が必要とされ、特に、装置20が走査情報の正規の同等化の目的で処置ステーション1のシステムパラメータをクエリすることが供給される。このことは、シリアルデータ接続部101を経由して要求された、処置ステーション1の詳細な状態に関する情報によって達成される。このため、情報パケットは、処置ステーション1の制御ユニットへ通信される。前記制御ユニットは、すべての状態情報を含むパケットとともに応答する。データ通信のこの特別なタイプにより、装置20は処置ステーション1の現在の操作状態をいつでも知ることができ、それ故、正しい方法でディスプレイ30上に対応する情報を表示することができることが確実化される。
【0030】
処置ステーション1と装置20の間の通信の更なるタイプは、ディスプレイ30に表されたオプションが選択されなければならない、或いはナビゲーションはディスプレイ30上に表されたグラフィカル・ユーザ・インタフェースによって達成されるべきであるときに要求される。この場合には、特に、データ入力追加のキーパッド及び/またはマウスを用いた追加の可能性は別として、ナビゲーションは処置ステーション1に供給されたフットスイッチ15を用いて達成されることが供給される。それ故、フットスイッチ15の作動上で、グラフィカル・ユーザ・インタフェース内でナビゲートするために関連がある制御信号が生成されると、これらは歯科処置ステーションから装置に自立的に通信される。他方では、処置ステーションのいくらかの構成要素の駆動に関連し、フットスイッチ15により生成される制御信号−例えば、患者椅子2の調整或いは、器具格納コンパートメント6から取り除かれた処置ステーションの駆動−は処置ステーションの制御ユニットから対応する構成要素へ直接通信される。フットスイッチ15は、この方法により、処置ステーション1及び装置20のための一般的な操作エレメントとして利用されることができる。
【0031】
フットスイッチ15は、それ故、処置ステーション1のためだけでなく、装置20のためにも主な入力デバイスとして用いられる。フットスイッチ15が歯科処置ステーション1の構成要素を制御するために使用されるとすると、フットスイッチ15の様々な押しボタンの割り当てが、駆動されるべき器具のタイプに応じて必然的に変化する。この場合、歯科医による取り扱いを簡略化するために、対応する調整の可能性或いは制御オプションは装置20によりグラフィカル・ユーザ・インタフェースの構成要素として駆動されるディスプレイ30に表示されることが供給される。この点において、図3から図5は、ディスプレイ30上の様々な表現を模範的な方法で示し、以下において明らかにされるであろう。
【0032】
まず、図3は、異なる機能がメインメニューから呼び出されることができる、或いは、様々なサブメニューが呼び出される表現を示している。その際、ディスプレイの左側領域において、処置を行う歯科医によって選択されることができる様々なサブメニューのシンボルを示すメニューバーが表される。対応するサブメニューの選択の結果、患者に検査の結果を図式的に表示するために、例えば、患者管理のためと、また画像管理或いは画像表現のための呼び出しプログラムの可能性がある。
【0033】
表現の右側には、さらに、歯科処置ステーションの現在の状態が表示される情報バー42が位置する。この場合には、特に、フィールド43においてフットスイッチの現在の割り当てがまた表されている。表される模範的な実施の形態では、それ故、フットスイッチは、図式的なシンボルにより表示されたフットスイッチの個々の押しボタンの機能とともに、患者椅子を調整する目的のために採用されることができる。歯科医のために、それ故、彼/彼女が、どのようにしたらフットスイッチの作動により所望の方法でひどく患者の椅子を調整することができるかはすぐに単純に明らかである。
【0034】
歯科処置ステーション1において適切な処置器具の選択の結果として、フットスイッチの機能性がまた変化されることに注目するべきである。例えば、もし歯科ドリルが器具格納コンパートメント6から取り除かれたとすると、処置ステーション1の制御ユニットはフットスイッチ15を用いて掘削ハンドピースが駆動されるべきであることを自動的に検出する。処置ステーション1による装置20への情報の対応する通信に応えて、ディスプレイ30上の表現はまたそれ故に変化し、例えば、図4に準じた表現に変化する。これに関連して、一方では、操作パラメータ−ここでは、特に、使用されるドリルの回転スピード、変速機のギア比率、回転、光、スプレーの方向等−が対応するディスプレイ44、45を用いて表示される。さらに、フットスイッチ15の足で操作される押しボタンの変化した割り当てはまた、拡大されて表されるフィールド43を経由して歯科医にとって明白である。もう一度、歯科医のための操作が簡略化された、後者は簡単な方法で歯科ドリルがフットスイッチ15の様々な押しボタンを用いてどのように駆動されるかを認識することができる。
【0035】
より簡単に起こりうるエラーとエラーの原因を検出することができるように、生じる歯科処置ステーションのエラー状態はディスプレイに表示される。エラーが生じたら(例えば器具の危険防止シャットダウン)、エラーの重大さに応じて、いくらかの時間の後に消える、或いは、エラーが取り除かれてからも見え続けるエラー情報の対応する事項が現れる。装置20のシステム始動の過程で、警告メッセージや処置ステーション1のエラー状態が確定され適切であるリストに表される。各々の警告とエラーのために、除去のための情報或いは指示の事項がそこで呼び出されることができる。
【0036】
歯科処置ステーションの前述のモニタリングは、その上、処置及び/または検査のための適切な器具が正しい位置に位置するか否かに関してのチェックを含む。例えば、データ通信の範囲内で得られた状態情報を経由して、検出された器具が所望の位置と同一の位置を占めるか否かが確立されることができる。対応する図式的な表示を経由して、プロンプトが、適切なところに、器具の位置の補正のために与えられることができた。その上、器具の衛生状態もモニタすることができる。勿論、例えば口内カメラのような、装置に直接取り付けられた、或いは装置に登録された追加的な器具に関しては、エラーメッセージの表現とそのようなタイプのエラー情報が達成されることができる。
【0037】
特に好ましい方法において、−処置ステーションの制御ユニットと協力して適切なところで−どの器具が取り付けられているか−ケーブルを経由して、或いはワイヤレスでも− 利用可能かを装置が自動的に検出する。その上、フットスイッチの押しボタンの機能性と、ディスプレイ上の適切な表示とが器具の除去或いは他の準備の試運転において適合される。
【0038】
装置20のグラフィカル・ユーザ・インタフェースは、その上、図5の表現が示すように、患者に関連するデータの管理を可能とする。この場合、患者に結びつく診断結果を入力することができ、処置情報を格納することもできるということを介して、患者の管理の図式的な表現が示される。この場合、フットスイッチの押しボタンの適切な割り当てによってもう一度入力が達成されることができる。補助キーパッドを用いた入力は、また、テキスト情報の入力のために有用である。
【0039】
その上、口内カメラ或いはディスプレイ30上のその他の画像ソースにより得られる表現情報へのオプションは表されていない。この目的のために、装置20は、その代わりに、或いは同時に、5つを超える静止画像−フットスイッチ15の作動により生成される−とライブ(生)画像とが表されることができる、カメラから得られた画像データの処理を可能とする構成要素を内部的に示す。グラフィカル・ユーザ・インタフェースへのカメラ画像の統合は、口腔外科の対応するデータベース内の患者に関連する方法で対応する画像データを確保する、まっすぐ進む方法での可能性を開く。
【0040】
最後に、現在使用されている歯科処置ステーションの処置器具及び/または診断器具がどのように操作されることができるかを図式的な表現に与えられるので、歯科医の日常の仕事は本発明に基づく装置により補助される。中央制御エレメントを用いた、最も多様性のある器具の駆動は、歯科医が第1に器具の取り扱いに集中できるように、この方法で簡略化される。その上、処置或いは検査の範囲内から得られた情報の管理と保管用文書化が、別のPC或いは必要とされるものなどの使用なしで支援される。
【符号の説明】
【0041】
1…歯科処置ステーション、2…患者椅子、3…ベンチシート、4…バックレスト、5…サービステーブル、6…器具格納コンパートメント、7…キーパッド、8…補助エレメント、9…器具格納コンパートメント、10…キーパッド、11…患者パーツ、12…給水器、13…スピットベイスン(唾ボウル)、15…フットスイッチ、20…装置、21…通信手段、30…ディスプレイ、31…口内カメラ、101…シリアルデータ接続部、102…接続部、103…接続部、104…接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科処置ステーション(1)に関するシステムパラメータとデータを表示及び管理するための装置(20)であって、
当該装置(20)を、システムパラメータとデータを表示するためのディスプレイ(30)に接続するための接続手段(22)と、
前記歯科処置ステーション(1)とのデータ交換のための通信手段(21)と、
を提示する装置において、
前記通信手段(21)は、一定時間間隔で前記処置ステーション(1)の現在の操作状態に関するデータをクエリする
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に基づく装置であって、
前記処置ステーション(1)の操作状態についての情報は、グラフィカル・ユーザ・インタフェースの範囲内で前記ディスプレイ(30)に表示される
ことを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項2に基づく装置であって、
前記装置は、前記グラフィカル・ユーザ・インタフェースによってナビゲートするために、外部操作エレメントに接続されることが可能である
ことを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項3に基づく装置であって、
前記操作エレメントは、前記歯科処置ステーションにおいて供給されるフットスイッチ(15)によって構成される
ことを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項4に基づく装置であって、
前記フットスイッチ(15)により現在選択されることができる機能が、グラフィカル・ユーザ・インタフェースの範囲内で前記ディスプレイ(30)に表示される
ことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項4或いは5に基づく装置であって、
グラフィカル・ユーザ・インタフェースによってナビゲートするための制御情報は、前記歯科処置ステーション(1)から制御ユニット(20)に対してフットスイッチ(15)によって直接通信される
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項1から6の1つに基づく装置であって、
前記装置は、付加的な通信手段によって、例えば外科ネットワークのような通信ネットワークに接続されることができる
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項7に基づく装置であって、
前記通信ネットワークとの通信は、獲得したシステムパラメータとデータの前記装置(20)からの伝送と、患者情報とデータの前記装置(20)に対する伝送と、の両方を含む
ことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1から8の1つに基づく装置であって、
前記装置は、画像記録ユニット、特にカメラ(31)に接続されることができる
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項9に基づく装置であって、
前記装置は、前記画像記録ユニットから通信された情報を処理し、表現するための手段を示す
ことを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項1から10の1つに基づく、前記歯科処置ステーション(1)に関するシステムパラメータとデータを表示及び管理するための、前記歯科処置ステーション(1)と前記装置(20)とで構成される装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−516359(P2010−516359A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546679(P2009−546679)
【出願日】平成20年1月21日(2008.1.21)
【国際出願番号】PCT/EP2008/000425
【国際公開番号】WO2008/089939
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(305039194)カルテンバッハ ウント ホイクト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (36)
【氏名又は名称原語表記】Kaltenbach & Voigt GmbH
【Fターム(参考)】