説明

歯科用治療椅子

【課題】治療椅子下降時に、フットレストの下部に異物が介在した時の危険を防止するための機構を提供する。
【解決手段】バックレスト3、コンターシート4、レッグレスト5、フットレスト6を有し、前記バックレスト3及びレッグレスト5はコンターシート4の下部に設けられた前後動移動ブロック43の移動に連動して傾動可能である。レッグレスト5は、前後動移動ブロック43より前方に延長するレッグレスト押え(回動)アーム44の先端部にピン53にて連結されており、レッグレスト5が該レッグレスト押えアーム44から離れて前方へ移動することが制限されている。治療椅子の降下時、フットレスト6の下部に異物が挟まれた時に、該フットレスト6は前方が上方に回動し後方が下方に回動するように、前記レッグレスト5の下部に回動可能に取り付けられており、前記フットレストの後方が下方へ移動した時に、歯科治療椅子の下降動作を停止するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科用治療椅子、より詳細には、上下動可能な歯科用治療椅子において、下降動作時、フットレストの下部に異物例えば患者の足等が挟まれた時に、該歯科治療椅子の下降を停止するようにした安全機能を有する歯科用治療椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
図4は、従来の歯科用治療椅子の一例を説明するための要部斜視図で、図中、1は基台、2はヘッドレスト、3はバックレスト、4はコンターシート、5はレッグレスト、6はフットレストを示し、基台1には、バックレスト3,コンターシート4,レッグレスト5の上昇・下降、あるいは、傾斜角度等を調整できる機構が内蔵されており、歯科治療に当り、術者は、椅子全体を上下動,傾斜動等させて治療しやすい状態にした後、患者の頭部後側あるいは側部より治療を行う。なお、バックレスト3の上方中央部には患者の頭部を支えるヘッドレスト2が設けられ、レッグレスト5の下方には患者の足を乗せるためのフットレスト(ステップ)6が設けられている。
【0003】
レッグレスト5は、エアーシリンダ、油圧シリンダ、モータ等任意所望の駆動手段により、コンターシート4に対する角度(起倒)を調整可能としている。図示例の場合、コンターシート4の下部に設けられた移動手段10により、レッグレスト押し(回動)アーム11を前後動させ、このレッグレスト押し(回動)アーム11の先端部に設けられたベアリング12でレッグレスト5を前方に押し出して、該レッグレスト5を軸13を中心に回動して、破線にて示すように該レッグレスト5の傾斜(起倒)を変えるようにしている。
【0004】
上述のごとき従来の歯科用治療椅子においては、レッグレスト5は、その自重により、レッグレスト押し(回動)アーム11の先端部に設けられたベアリング12のアウターレースに接しており、前方への移動に対して、該レッグレスト5はレッグレスト押し(回動)アーム11に対してフリーになっており、そのため、治療椅子(コンターシート)下降時、フットレスト6の下に障害物7が当っても、レッグレスト5(更には、フットレスト6)が、前方に持ち上がり、これによって、安全対策がなされていた。
【0005】
上記従来の歯科用治療椅子においては、治療椅子の下降時、フットレストの下部に異物が挟み込まれた時に、上述のように、レッグレスト5が前方に逃げることができるようにして、安全対策をとっているが、患者が椅子に座った時に(この時、レッグレスト5は略垂直状態になっており、前方へ移動しやすい状態になっている)、レッグレスト5(及びフットレスト6)が前方に移動してしまうこと(換言すれば、フットレストがぐらつくこと)があり、患者に不安感を与えてしまうことがあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述のごとき不安定感をなくすために、レッグレスト押し(回動)アーム11の先端部とレッグレスト5とを連結し、レッグレスト5がレッグレスト押し(回動)アーム11の先端部から逃げないように(つまり、図4において、レッグレスト5が自由に前方に移動しないように)したものであるが、そのようにすると、今度は、フットレスト6の下部に異物が挟み込まれた時に、レッグレスト5(及びフットレスト6)の逃げ場がなくなり、治療椅子下降時の安全対策がなくなってしまう。
【0007】
本発明は、上述のごとくして、従来の歯科用治療椅子における不安定感を解消した時に新たに発生する危険を防止するためになされたもので、特に、治療椅子下降時に、フットレストの下部に異物が介在した時の危険を防止するための機構を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、バックレスト、コンターシート、レッグレスト、フットレストを有し、前記バックレスト及びレッグレストは前記コンターシートの下部に設けられた前後動移動ブロックの移動に連動して傾動可能である歯科用治療椅子において、前記レッグレストは、前記前後動移動ブロックより前方に延長するレッグレスト押し(回動)アームの先端部に連結されて該レッグレストが該レッグレスト押え(回動)アームから離れて前方へ移動することが制限されており、前記フットレストは、前記コンターシートの降下時、該フットレストの下部に異物が挟まれた時に、該異物に当って前方が上方に回動し後方が下方に回動するように、前記レッグレストの下部に回動可能に取り付けられており、前記フットレストの後方が下方へ移動した時に、歯科治療椅子の下降動作を停止するようにしたことを特徴としたものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記前後動移動ブロックは、一方の側面に前記レッグレスト押え(回動)アームを回動自在に有し、該レッグレスト押え(回動)アームの先端は、該レッグレストに固定されたクレビスアームに回動自在に連結されていることを特徴としたものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記前後動移動ブロックは、他方の側面に後方へ延長するバックレスト回動アームを有し、該前後動移動ブロックが前方へ移動した時は、バックレスト及びレッグレストを倒状態にし、後方へ移動した時は、前記バックレスト及びレッグレストを起状態にすることを特徴としたものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記前後動移動ブロックは、前記コンターシートの下部に前後方向に延長して配設された雄ネジ棒を有し、前記雄ネジ棒に螺合された雌ネジを有し、前記雄ネジ棒を回転することによって前記前後動移動ブロックが前後方向に移動するものであることを特徴としたものである。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかの発明において、前記レッグレストは上端が前記コンターシートに対して回動可能に連結され、下端に前記フットレストを回動可能に支持する第1のリンクと;上端が前記コンターシートに対して回動可能に連結された上方リンクと、下端が前記フットレストに対して回動可能に連結された下方リンクとから成り、該上方リンクの下端部と下方リンクの上端部とが離脱可能に連結された第2のリンクとを有し;前記上方リンクと下方リンクとが所定以上離脱した時に、前記歯科治療椅子の下降動作を停止するようにしたことを特徴としたものである。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記上部リンクの下部と下部リンクの上部とは、ピストンと該ピストンを移動自在に収納するシリンダにて連結され、前記シリンダ内において前記ピストンが所定以上移動した時に、前記歯科治療椅子の下降を停止するようにしたことを特徴としたものである。
【0014】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記ピストン及びシリンダは、それぞれ前記上部リンク及び下部に着脱可能に取り付けられるものであることを特徴としたものである。
【0015】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記シリンダは軸方向に延長する長穴を2条対称に有し、前記ピストンには前記長穴を通して貫通するピンを有し、該ピンが前記長穴の長さの範囲内で移動可能であることを特徴としたものである。
【0016】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、前記シリンダには前記ピストンの移動を検知するセンサを有し、該センサにより前記ピストンが所定量移動したことを検知した時に、前記歯科治療椅子の下降動作を停止するようにしたことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、患者が歯科用治療椅子に座る時の不安定感をなくし、同時に、治療椅子下降時に、フットレストの下部に異物が挟まれた時の危険を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明による歯科用治療椅子をコンターシートの裏側から見た時の要部概略構成図(図1(A))及び図1(A)に示した移動ブロック43を移動させた時の状態を説明するための動作説明図(図1(B))で、図中、3はバックレスト、4はコンターシート、5はレッグレストで、動力源として、例えば、モータ40が取り付けられており、該モータ40の回転がベルト41を介してネジ棒42に伝達され、該ネジ棒42が正逆回転されるようになっている。ネジ棒42には内部に雌ネジが設けれられた移動ブロック43が螺合されており、この移動ブロック43はネジ棒(雄ネジ)42が正逆回転されることにより、該ネジ棒42に沿って矢印方向(F方向又はR方向)に前後動する。
【0019】
移動ブロック43の一方の側面には、前方に延長するレッグレスト押え(回動)アーム44が回動自在に取り付け、該移動ブロック43の他方の側面には、後方に延長するバックレスト回動アーム45が回動自在に取り付けられており、該移動ブロック43を前方(矢印F方向)に移動させると、バックレスト3とレッグレスト5が連動して倒状態になり(換言すれば、歯科用治療椅子が起状態となり)、移動ブロック43が後方(矢印R方向)に移動すると、バックレスト3及びレッグレスト5が連動して起状態となる。
【0020】
図1(B)において、例えば、移動ブロック43が実線43にて示す位置にある時は、レッグレスト押え(回動)アーム44は実線44に示す位置にあり、レッグレスト5は実線5にて示すように略水平面となり、この時、バックレスト3も略水平面になる(すなわち、歯科用治療椅子は倒(寝)状態となる)。移動ブロック43が破線43’にて示す位置に移動されると、レッグレスト押え(回動)アーム44及びレッグレスト5は共に破線44’、5’にて示す位置に回動され、これに連動してバックレスト3も破線3’にて示す位置に回動され、歯科用治療椅子は起状態に近づく。すなわち、移動ブロック43を前後動させることにより、レッグレスト5が支持軸46を中心に矢印方向に回動し、レッグレスト5を倒状態、起状態にするが、同様の図示しない周知の機構により、バックレスト3を移動ブロック43の前後動に連動させて回動させることにより、バックレスト3とレッグレスト5と連動して倒状態,起状態にさせることができる。
【0021】
本発明においては、図1(C)に示すように、レッグレスト5の上端には、水平方向に延長する梁板51が設けられ、この梁板51の上にクレビス板52が取り付けられ、このクレビス板52に前記レッグレスト押え(回動)アーム44の先端がピン53により回動可能に取り付けられている。このため、本発明においては、レッグレスト5の移動が制限され、従来技術のように、レッグレスト5がぐらつくようなことはなく、安全である。
【0022】
図5は、従来のレッグレスト押し(回動)アームの例を、図1に示したレッグレスト押え(回動)アームに関連付けて説明するための図で、従来の歯科用治療椅子においては、レッグレスト押し(回動)アーム11の先端はU字型(クレビス)に構成され、このU字状の間にベアリング12が取り付けられ、このベアリング12のアウターレースの上にレッグレスト5の梁板51が(その自重により)乗せられていた。つまり、図4に関して説明したように、ベアリング12の上に、レッグレスト5が、その自重により乗せられており、レッグレスト5は、レッグレスト押し(回動)アーム11に対してフリーの状態になっていた。
【0023】
本発明は、上述のように、従来、レッグレスト押し(回動)アーム11に対してフリーであったレッグレストを、レッグレスト押え(回動)アーム44によって自由には動かないようにして、患者が治療椅子に乗った時に、レッグレスト(フットレスト)がぐらつかないようにして安全性を確保するようにしたものである。しかし、レッグレスト5の移動を規制してしまうと、治療椅子下降時、フットレストの下に異物が挟まった時などに、従来の安全対策であったレッグレストの逃げがなくなってしまい、危険である。
【0024】
図2は、本発明によって付加された安全機構の一実施例を説明するための要部概略構成図で、図中、50、50は、レッグレスト5の裏側に配設されたリンクアームで、第1のリンクアーム50の上端はコンターシート4の前部に設けられた第1の支持軸46に回動自在に連結され、下端はフットレスト6の後部に設けられた第1の支持軸61に回動自在に取り付けられ、第2のリンクアーム50の上端はコンターシート4の前部に前記第1の支持軸46に対して所定の距離離して平行に配設された第2の支持軸47に回動自在に取り付けられ、下端はフットレスト6の後部に前記第1の支持軸61に対して所定の距離離して平行に配設された第2の支持軸62に回動自在に取り付けられており、これら第1及び第2のリンクアーム50,50の長さ、及び、上方の支持軸46,47間の距離(長さ)及び下方の支持軸61,62間の距離(長さ)を辺とする平行四辺形のリンクを構成し、これによって、レッグレスト5とフットレスト6の関係を所定の関係に保ちながら、レッグレスト5を傾動させるようにしていた。
【0025】
上述のように、平行四辺形リンクが固定されていても、従来技術のように、レッグレスト押し(回動)アーム11に対してレッグレストがフリーになっていれば、治療椅子下降時にフットレスト6の下に異物が挟まれていても、該平行四辺形リンク全体が前方に逃げることができるため、安全性を保持することができた。しかし、本発明のように、レッグレスト押え(回動)アーム44によって、平行四辺形リンクの逃げが規制されてしまうと、異物を押し潰してしまい、危険である。
【0026】
本発明は、上述のごとき危険を防止するために、第2のリンクアーム50を分離して、50A,50Bとして、フットレスト6の下部に異物が挟まれた時に、フットレスト6が支持軸61を中心に回動可能になるようにして、該異物を損傷しないようにし、或いは、歯科治療椅子を破損しないようにし、同時に、フットステップ6が回動することによって、リンクアーム50Bが50Aから離れるのを検知し、その検出信号によって治療椅子の下降動作を停止するようにしたものである。
【0027】
図2(A)は、本発明による歯科治療椅子が正常に動作している時の図、図2(B)はフットレスト6の下に異物が挟まった時の様子を示す図で、図2(B)に示すように、フットレスト6の下に異物が挟まった状態で、コンターシート4(治療椅子)が下降すると、フットレスト6は支持軸61を中心に回動し、その回動に伴って、リンクアーム50Bが下降し、リンクアーム50Aから離れる。換言すれば、リンクアーム50が分離可能となっているため、フットレスト6が支持軸61を中心に回動可能となり、これにより、危険を防止することができるものであるが、更には、リンクアーム50Bが50Aから離れたことを検知し、それによって、治療椅子の下降動作を停止し、更なる安全性を確保したものである。
【0028】
図2において、70(70A,70B)は、リンクアーム50Bがリンクアーム50Aから離れたことを検知するセンサで、これらセンサは、リンクアーム50A,50Bの先端側に一体的に構成してもよいが、図示のように、別体に構成して、リンクアーム50A,50Bの先端に取り付けるようにしてもよい。
【0029】
図3は、本発明を実施に使用して好適なセンサの一例を説明するための概略構成図で、リンクアーム50Aの下端には、軸方向に延長するピストン軸71が、リンクアーム50Bの上端には、前記ピストン軸71が挿通される軸穴73を有するシリンダ筒72が固定されており、ピストン軸71はシリンダ筒72の軸穴73内に挿通され、リンクアーム50Aと50Bは連結されている。ピストン軸71にはピン孔74がシリンダ筒72には軸方向に延長する一対の長穴75が対称に設けられており、ピストン軸71をシリンダの軸穴73に挿通し、その状態で、長穴75及びピン孔74を通してピン76をピストン軸71に固定すると、ピストン軸71とシリンダ筒72は長穴75の長さLの範囲で移動(接離)可能である。
【0030】
77は、前記ピストン軸71の移動を検知するセンサで、該センサ77は、シリンダ筒72に取り付けられており、例えば、シリンダ筒72の長穴75の上端近傍に設けられており、フットレスト6の下端に異物が挟まれて、フットレスト6が回動してシリンダ筒72が下方に移動した時に、ピストン軸71に取り付けられたピン76を検知して、その検知信号に基いて治療椅子の下降動作を停止する。
【0031】
なお、図には、ピストン軸71にピン76を取り付け、このピンの位置をセンサ77によって検知するようにしているが、ピストン軸71がシリンダ筒72から抜ける前に治療椅子の下降を停止できれば、本発明において、ピン76は必ずしも必要なものではない。また、ピストン軸71の移動は、機械的センサ、圧電センサ、光センサ、磁気センサ等、周知のセンサを使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明による歯科治療椅子をコンターシートの裏側から見た時の要部概略構成図及び移動ブロックを移動させた時の状態を説明するための動作説明図である。
【図2】本発明によって付加された安全機構の一実施例を説明するための要部概略構成図である。
【図3】本発明を実施に使用して好適なセンサの一例を説明するための概略構成図である。
【図4】従来の歯科治療用椅子の一例を説明するための要部斜視図である。
【図5】従来のレッグレスト回動アームの例を、図1及び図4に示したレッグレスト押え(回動)アームに関連付けて説明するための図である。
【符号の説明】
【0033】
3…バックレスト、4…コンターシート、5…レッグレスト、6…フットレスト、40…モータ、41…ベルト、42…ネジ棒、43…移動ブロック、44…レッグレスト押え(回動)アーム、45…バックレスト回動アーム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックレスト、コンターシート、レッグレスト、フットレストを有し、前記バックレスト及びレッグレストは前記コンターシートの下部に設けられた前後動移動ブロックの移動に連動して傾動可能である歯科用治療椅子において、前記レッグレストは、前記前後動移動ブロックより前方に延長するレッグレスト押え(回動)アームの先端部に連結されて該レッグレストが該レッグレスト押え(回動)アームから離れて前方へ移動することが制限されており、前記フットレストは、前記コンターシートの降下時、該フットレストの下部に異物が挟まれた時に、該異物に当って前方が上方に回動し後方が下方に回動するように、前記レッグレストの下部に回動可能に取り付けられており、前記フットレストの後方が下方へ移動した時に、歯科治療椅子の下降動作を停止するようにしたことを特徴とする歯科用治療椅子。
【請求項2】
前記前後動移動ブロックは、一方の側面に前記レッグレスト押え(回動)アームを回動自在に有し、該レッグレスト押え(回動)アームの先端は、該レッグレストに固定されたクレビスアームに回動自在に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の歯科用治療椅子。
【請求項3】
前記前後動移動ブロックは、他方の側面に後方へ延長するバックレスト回動アームを有し、該前後動移動ブロックが前方へ移動した時は、バックレスト及びレッグレストを倒状態にし、後方へ移動した時は、前記バックレスト及びレッグレストを起状態にすることを特徴とする請求項2に記載の歯科用治療椅子。
【請求項4】
前記前後動移動ブロックは、前記コンターシートの下部に前後方向に延長して配設された雄ネジ棒を有し、前記雄ネジ棒に螺合された雌ネジを有し、前記雄ネジ棒を回転することによって前記前後動移動ブロックが前後方向に移動するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の歯科用治療椅子。
【請求項5】
前記レッグレストは上端が前記コンターシートに対して回動可能に連結され、下端に前記フットレストを回動可能に支持する第1のリンクと;上端が前記コンターシートに対して回動可能に連結された上方リンクと、下端が前記フットレストに対して回動可能に連結された下方リンクとから成り、該上方リンクの下端部と下方リンクの上端部とが離脱可能に連結された第2のリンクとを有し;前記上方リンクと下方リンクとが所定以上離脱した時に、前記歯科治療椅子の下降動作を停止するようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の歯科用治療椅子。
【請求項6】
前記上部リンクの下部と下部リンクの上部とは、ピストンと該ピストンを移動自在に収納するシリンダにて連結され、前記シリンダ内において前記ピストンが所定以上移動した時に、前記歯科治療椅子の下降を停止するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の歯科用治療椅子。
【請求項7】
前記ピストン及びシリンダは、それぞれ前記上部リンク及び下部に着脱可能に取り付けられるものであることを特徴とする請求項6に記載の歯科用治療椅子。
【請求項8】
前記シリンダは軸方向に延長する長穴を2条対称に有し、前記ピストンには前記長穴を通して貫通するピンを有し、該ピンが前記長穴の長さの範囲内で移動可能であることを特徴とする請求項7に記載の歯科用治療椅子。
【請求項9】
前記シリンダには前記ピストンの移動を検知するセンサを有し、該センサにより前記ピストンが所定量移動したことを検知した時に、前記歯科治療椅子の下降動作を停止するようにしたことを特徴とする請求項8に記載の歯科用治療椅子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−29705(P2008−29705A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−208400(P2006−208400)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(000150671)株式会社長田中央研究所 (194)
【Fターム(参考)】