説明

歯車部材及び情報処理装置

【課題】ワンウェイクラッチとトルクリミッタとの双方の機能を有した歯車部材及び当該歯車部材を備えた情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置としてのCDプレーヤは搬送ユニットと押圧機構とを備えている。搬送ユニットは機器本体の内外にCDを搬送する。押圧機構は搬送ユニットが機器本体外にCDを排出する際に搬送ユニットとCDとが互いに滑るとCDを機器本体外に向かって押圧する。押圧機構は歯車部材48を備えている。歯車部材48が第1の歯車49と第2の歯車50とねじりコイルばね55を備えている。ねじりコイルばね55は第2の歯車50に取り付けられるコイル部61と第1の歯車49に取り付けられる腕部62を備えている。第1の歯車49が第2の歯車50に対して矢印B方向に回転する際に第1の歯車49の回転トルクが予め定められた所定のトルクを超えるとコイル部61が第2の歯車50に対して滑る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、Compact Discなどの記録媒体から情報を読み出す情報処理装置などに用いられる歯車部材及び当該歯車部材を備えた情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、移動体としての自動車のインストルメントパネル(以下インパネと呼ぶ)には、情報処理装置としてのCDプレーヤ(例えば、特許文献1参照)が取り付けられる。CDプレーヤは、記録媒体としてのCompact Disc(以下CDと呼ぶ)が記録した情報を読み出す。
【0003】
前記CDプレーヤは、前記インパネに取り付けられる機器本体と、前記機器本体に開口した記録媒体挿入口と、搬送ユニットと、前記CDに記録された情報を読み出すための再生ユニット等を備えている。機器本体は、複数の板金などが互いに組み付けられて箱状に形成されたシャーシを備えている。記録媒体挿入口は、内側に前記CDが通される。
【0004】
搬送ユニットは、記録媒体挿入口内を通されたCDを所定の再生位置まで搬送したり、前記再生位置からCDを記録媒体挿入口まで搬送して該CDを機器本体内から排出する。搬送ユニットは、互いに接離自在に設けられた一対の挟持部材を備えている。
【0005】
これら一対の挟持部材のうち一方は、モータなどの駆動源によって回転駆動される搬送ローラを備えている。搬送ローラは、前記モータなどの駆動源によって回転駆動されることによって、CDを搬送する。他方の挟持部材は、摩擦係数の小さい滑り部材を備えている。滑り部材は、前記搬送ローラとの間に前記CDを挟んで、該CDの搬送方向を案内する。搬送ユニットは、一対の挟持部材間にCDを挟んで、前記CDを搬送する。
【0006】
再生ユニットは、前記CDを回転するために回転テーブルと、前記CDに記録された情報を読み出すための光ピックアップ等を備えている。再生ユニットは、前記CDを前記再生位置に位置決め(クランプ)して、回転テーブルがCDを回転して、光ピックアップが前記CDに記録された情報を読み出す。
【0007】
前記CDが記録媒体挿入口を通して機器本体内に挿入されると、まず、CDが前記一対の挟持部材間に挟まれる。搬送ローラの回転によってCDが機器本体内に搬送される。
【0008】
そして、前記CDは再生ユニットにクランプされて、回転テーブルがCDを回転させて、該再生ユニットによって情報を取り出される。情報処理装置は、取り出された情報を音声として出力する。CDを機器本体外に搬出する際には、まず、回転テーブルの回転を止める。搬送ユニットの搬送ローラを先ほどとは逆方向に回転させて、CDを記録媒体挿入口内に通して機器本体内から機器本体外に徐々に搬送する。
【特許文献1】特開2000−207802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述したCDプレーヤは、駆動源としてのモータからの駆動力によって、搬送ローラを回転したり、再生ユニットにクランプ動作を行わせるために、複数の歯車部材で構成される動力伝達機構を備えている。この種の動力伝達機構には、二つの歯車が相対的に一方向のみに回転する際に駆動力を伝達し、他方向に回転する際に駆動力を伝達しないワンウェイクラッチや、二つの歯車のうち一方に加えられる回転トルクが所定のトルクを超えるとこれら二つの歯車が相対的に滑るトルクリミッタなどが用いられている。
【0010】
前述した動力伝達機構では、互いに別体のワンウェイクラッチとトルクリミッタなどを用いる必要があった。しかしながら、前述した自動車などに搭載されるCDプレーヤなどの情報処理装置は、より小型で多機能であることが求められている。このため、前述した動力伝達機構の部品点数の削減を図り、当該動力伝達機構の小型化を図ることが求められている。このため、前述したワンウェイクラッチとトルクリミッタとの双方の機能を有した歯車部材が望まれている。また、従来のワンウェイクラッチは一方の歯車の駆動力を他方の歯車に一方向のみ伝達させるために両歯車の当接部分に鋸歯部を設けるラチェット構造であるため、一方の歯車の駆動力を他方の歯車に伝達させない方向に回転する場合には、鋸歯部の噛合が外れる際に異音が発生するという問題があった。
【0011】
したがって、本発明の目的は、例えば、ワンウェイクラッチとトルクリミッタとの双方の機能を有し、かつ回転時に異音の発生しない歯車部材及び当該歯車部材を備えた情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の歯車部材は、第1の歯車と、この第1の歯車と同軸に配されて当該第1の歯車に取り付けられた第2の歯車と、前記第1の歯車が前記第2の歯車に対して第1の方向に回転する際に、当該第1の方向の回転が前記第2の歯車に伝わることを規制し、かつ前記第1の歯車が前記第2の歯車に対して前記第1の方向と逆向きの第2の方向に回転する際に、当該第2の方向の回転が前記第2の歯車に伝わることを許容するクラッチ部材と、を備えた歯車部材において、前記クラッチ部材が、前記第1の歯車に取り付けられる第1取付部と、前記第2の歯車に取り付けられる第2取付部と、備え、前記第1の歯車が前記第2の歯車に対して前記第2の方向に回転する際に、前記第1の歯車の回転トルクが予め定められた所定のトルクを超えると、前記第1取付部と前記第2取付部とのうち一方が滑る構成となっていることを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の本発明の情報処理装置は、機器本体と、前記機器本体の内外に記録媒体を搬送する搬送ユニットと、前記搬送ユニットによって機器本体内に搬送された記録媒体をクランプして、当該記録媒体から情報を読み出すクランプ再生ユニットと、を備えた情報処理装置において、駆動源からの動力を伝達するために請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項に記載の歯車部材を設けたことを特徴としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態にかかる歯車部材及び情報処理装置を説明する。本発明の一実施形態にかかる歯車部材は、第1の歯車と第2の歯車との間に設けられたクラッチ部材の第1及び第2取付部の一方が、第1の歯車に作用する回転トルクが所定のトルクを超えると、第1及び第2の歯車のうち一方に対して滑るので、歯車部材は、ワンウェイクラッチとトルクリミッタとの双方の機能を有している。
【0015】
また、クラッチ部材を、第2取付部としての弾性体のコイル部と、第1取付部としての腕部とを有したねじりコイルばねとしても良い。この場合、簡便な構成でクラッチ部材を得ることができるとともに、回転時に異音を発生させることがない。また、コイル部の内径が、前記軸部の外径以下であっても良い。この場合、回転時に異音を発生させることがない。
【0016】
さらに、情報処理装置は、前述した歯車部材を備えていても良い。この場合、ワンウェイクラッチとトルクリミッタとの双方の機能を有した歯車部材を備えているので、機器本体即ち情報処理装置全体の小型化を図ることができる。
【0017】
また、情報処理装置の押圧機構が前述した歯車部材を備えても良い。この場合、駆動源からの駆動力の伝達経路の歯車部材の以降に動力を伝達したり、動力を伝達しないようにしたり、伝達される回転トルクを所定のトルクを超えることを防止できる。
【実施例】
【0018】
以下、本発明の実施例にかかる情報処理装置の一例としてのCDプレーヤ1を、図1ないし図28に基づいて説明する。図1などに示すCDプレーヤ1は、移動体としての自動車のインストルメントパネル(以下、インパネと呼ぶ)などに取り付けられて、外径が例えば12cmの記録媒体としてのCD2を後述する機器本体3内に収容する。
【0019】
CDプレーヤ1は、このCD2を機器本体3内に収容して、このCD2に記録された情報を取り出して(再生して)、音声として出力する。なお、CD2は、勿論、ディスク形に形成されており、特許請求の範囲に記載された記録媒体をなしているとともに、円板状のコンピュータなどの電子機器で情報を読み取り可能な記録媒体である。
【0020】
CDプレーヤ1は、図1などに示すように、機器本体3(図1などに示す)と、駆動源としてのモータ4(図6などに示す)と、搬送手段としての搬送ユニット5(図6などに示す)と、クランプ再生手段としてのクランプ再生ユニット6(図2及び図3に示す)と、連動機構7(図3及び図4に示す)と、押圧機構8(図5などに示す)とを備えている。なお、以下、CD2の表面と搬送ユニットのCD2の搬送方向Kとの双方と平行な図1中の矢印YをCDプレーヤ1の奥行き方向と記し、CD2の表面と平行でかつ前記奥行き方向Yと直交する矢印XをCDプレーヤ1の幅方向と記し、CD2の表面と奥行き方向Yと幅方向Xの全てと直交する矢印ZをCDプレーヤ1の厚み方向と記す。
【0021】
機器本体3は、外側ケース9(図1に示す)と、シャーシ10(図2及び図3に示す)とを備えている。外側ケース9は、合成樹脂で構成され、かつ扁平な箱状に形成されている。外側ケース9は、CDプレーヤ1の外殻をなしている。外側ケース9の前述したインパネに取り付けると乗員に相対する前面9a(図1に示す)には、CD2を出し入れ可能な挿入口11が一つのみ設けられている。なお、前面9aは、外側ケース9即ちCDプレーヤ1がインパネに取り付けられると、該インパネの外側に露出する機器本体3の一つの面である。
【0022】
挿入口11は、外側ケース9の外壁を貫通している。挿入口11は、内側にCD2を通すことができる。挿入口11を通して、前記CD2は、外側ケース9則ち機器本体3内に収容されたり、該外側ケース9則ち機器本体3内から排出される。即ち、挿入口11は、機器本体3の内外を連通して、機器本体3にCD2を出し入れ自在とする。
【0023】
さらに、前述した前面9aには、表示パネルとしての蛍光表示管12と、各種のスイッチ13とが設けられている。
【0024】
蛍光表示管12は、前面9aに露出して、使用者に対し各種の情報を表示する表示領域としての表示面を備えている。蛍光表示管12は、表示面に再生中のプログラム名等の情報を表示する。
【0025】
各種のスイッチ13は、使用者が操作するための操作部を構成している。スイッチ13が使用者などに操作されることによって、例えば、クランプ再生ユニット6が再生するCD2のプログラムの選択や、このCD2の出し入れなどが行われる。
【0026】
シャーシ10は、外側ケース9内に収容されているとともに、該外側ケース9に固定されている。シャーシ10は、図2及び図3に示すように、天井板14と、一対の側板15とを備えて、板金などで構成されている。
【0027】
天井板14は、外側ケース9の天井壁の内面に重ねられている。一対の側板15は、天井板10の幅方向の両縁から外側ケース9の底壁の内面に向かって立設している。一対の側板15は、互いに間隔をあけて平行に配置されている。
【0028】
モータ4は、シャーシ10に固定されているとともに、挿入口11と図2及び図3中右側に位置する一方の側板15の近傍に配置されている。モータ4の出力軸には、勿論、ピニオンが取り付けられている。
【0029】
搬送ユニット5は、図6に示すように、図示しないディスクガイドと、ローラアーム16とを備えている。ディスクガイドは、合成樹脂で構成されかつ帯板状に形成されている。ディスクガイドは、シャーシ10の天井板14の挿入口11寄りの縁部に取り付けられている。ディスクガイドは、その長手方向が幅方向Xと平行に配置されている。
【0030】
ローラアーム16は、ディスクガイドと厚み方向Zに沿って間隔をあけて配置されて、シャーシ10に厚み方向Zに沿って移動自在に支持されている。ローラアーム16には、モータ4によって回転駆動される搬送ローラ17が取り付けられている。
【0031】
ローラアーム16とディスクガイドとは、ローラアーム16が厚み方向Zに沿って移動することで、互いに接離自在に設けられている。搬送ユニット5は、ローラアーム16とディスクガイドとが互いに近づいて、これらの間にCD2を挟み込んで、搬送ローラ17がモータ4に回転駆動されることで、CD2を機器本体3に出し入れする。即ち、搬送ローラ17は、機器本体3の内外にCD2を搬送する。搬送ユニット5は、CD2の両表面と平行な方向K(図3中に矢印で示し、特許請求の範囲に記載された出し入れ方向に相当し、以下、搬送方向と呼ぶ)に沿って、該CD2を搬送する。また、搬送ユニット5は、クランプ再生ユニット6がCD2をクランプして該CD2の情報を読み取る際に、ローラアーム16とディスクガイドとが互いに離れて、クランプ再生ユニット6の動作を妨げることがない。このように、搬送ユニット5は、機器本体3の内外にCD2を搬送する。
【0032】
クランプ再生ユニット6は、図2及び図3に示すように、互いに接離自在に設けられた図示しないキャリッジシャーシと、クランプアーム18とを備えている。キャリッジシャーシには、回転自在に支持された回転テーブルと、当該回転テーブルに接離自在に設けられた光ピックアップ部とが取り付けられている。
【0033】
クランプアーム18には、回転テーブルとの間にCD2を挟んで、当該CD2をクランプするクランパ19が取り付けられている。なお、本明細書では、回転テーブルとクランパ19との間に挟まれた際のCD2の位置及び回転テーブルとクランパ19との間に挟まれることが可能なCD2の位置を所定の位置としての再生位置とする。また、挿入口11と前記再生位置との間は、CD2の搬送経路をなしている。
【0034】
前述したクランプ再生ユニット6は、搬送ユニット5によって機器本体3内に挿入されたCD2をキャリッジシャーシとクランプアーム18との間に挟んで、CD2を回転テーブルが回転させて、当該CD2の情報を光ピックアップ部が読み出して再生する。
【0035】
連動機構7は、図3及び図4に示すように、複数のカムピンと、複数の伝達歯車20(図8などに一部示す)と、スライドカム21と、スライドラック24と、を備えている。カムピンの一部は、ローラアーム16の幅方向Xの図6中右側の端部から該幅方向Xに沿って突出している。カムピンの他の一部は、キャリッジシャーシの幅方向Xの図6中右側の端部から該幅方向Xに沿って突出している。カムピンの別の他の一部は、クランプアーム18の幅方向Xの図6中右側の端部から該幅方向Xに沿って突出している。
【0036】
伝達歯車20は、互いに噛み合っているとともに、シャーシ10の図2中右側に位置する側板15に回転自在に支持されている。一つの伝達歯車20は、モータ4に取り付けられたピニオンと噛み合っているとともに、他の一つの伝達歯車20は、後述する第1の歯車49と一体に形成されて、スライドカム21に支持された後述するスライドラック24と噛み合うことが可能な位置に配置されている。
【0037】
スライドカム21は、合成樹脂で構成されかつ帯板状に形成されている。スライドカム21は、その長手方向が奥行き方向Yと平行な状態で前述した一方の側板15の内側に重ねられた状態で配置されている。スライドカム21は、奥行き方向Yに沿ってスライド自在に、前述した一方の側板15に支持されている。
【0038】
スライドカム21は、カム本体25と、押圧突起23(図8に示す)とを備えている。カム本体25は、帯板状に形成され、かつ前述したカムピンが侵入するカム溝が複数設けられている。
【0039】
押圧突起23は、カム本体25の挿入口11寄りの一端部に設けられ、かつカム本体25から厚み方向Zに沿って、天井板14に向かって突出している。押圧突起23は、押圧機構8の後述する移動部材51と当接可能な位置に配置されている。
【0040】
スライドラック24は、スライドカム21に対して所定の長さだけスライド可能に支持されているとともに、挿入口11から離れる方向に付勢されている。スライドラック24は、スライドカム21と一体となって移動可能である。スライドラック24は、その長手方向がカム本体25の長手方向即ち奥行き方向Yと平行に配置されているとともに、スライドカム21の長手方向の中央部に配置されている。スライドラック24には、被押圧突起22(図8に示す)が幅方向Xに沿って機器本体3の内側に突出している。被押圧突起22は、押圧機構8の後述するスライド部材41の押圧突起45と当接可能な位置に配置されている。スライドラック24は、挿入口11から最も離れた位置に配置されると、伝達歯車20との噛み合いが解除され、かつ前述した最も離れた位置よりも挿入口11寄りに位置付けられると、伝達歯車20と噛み合う位置に配置されている。
【0041】
前述した構成の連動機構7は、CD2を搬送する際には、スライドカム21を挿入口11から最も離れた位置に配置して、搬送ユニット5のディスクガイドとローラアーム16の搬送ローラ17とを互いに近づけ、キャリッジシャーシとクランプアーム18とを互いに遠ざけておく。連動機構7は、搬送ユニット5によって再生位置に向かってCD2が移動されるのに連動して、スライドラック24とスライドカム21とを挿入口11に向かって徐々に移動させて、カムピンをカム溝内に徐々に移動させる。そして、連動機構7は、搬送ユニット5によって再生位置にCD2が位置付けられると、キャリッジシャーシとクランプアーム18とを互い近づけて回転テーブルとクランパ19との間にCD2を挟むとともに、搬送ユニット5のディスクガイドとローラアーム16の搬送ローラ17とを互いに遠ざけて、これらのディスクガイドとローラアーム16の搬送ローラ17がCD2に干渉することを規制する。このように、連動機構7は、搬送ユニット5とクランプ再生ユニット6の動作を連動させる。
【0042】
押圧機構8は、図2及び図3に示すように、案内機構部26と、スライド機構部27と、移動部材駆動部28(図4及び図5に示す)と、移動部29(図4及び図5に示す)とを備えている。
【0043】
案内機構部26は、図2に示すように、一対の案内アーム30と、一つのリンクアーム31と、付勢手段としてのばね32とを備えている。
【0044】
一対の案内アーム30は、それぞれ、クランプアーム18に取り付けられ、かつ幅方向X即ち挿入口11の長手方向に沿って、互いに間隔をあけて配置されている。
【0045】
一対の案内アーム30は、それぞれ、帯状のアーム本体33と、突出ピン34(図3に示す)と、被押圧部としての切欠き35と、歯車部36とを備えている。一対の案内アーム30それぞれのアーム本体33は、CD2を機器本体3外に排出した状態で、その長手方向が幅方向Xと平行な状態に配置されている。
【0046】
一対の案内アーム30のアーム本体33は、側板15寄りの一端部33aを中心として、回転自在にクランプアーム18に支持されている。また、一対の案内アーム30のうちの図2中右側に位置する一方の案内アーム30には、被押圧部としての被押圧片37が一体に設けられている。被押圧片37は、案内アーム30のアーム本体33が幅方向Xと平行な状態で、案内アーム30のアーム本体33の一端部33aから奥行き方向Yに沿って挿入口11から離れる方向に突出している。
【0047】
前述した一対の案内アーム30のアーム本体33は、図3及び図4に示す長手方向が前記幅方向Xに沿う初期位置と、この初期位置から一端部33aを中心として、他端部33bが互いに離れる方向に回転して、図12に示す挿入位置とに亘って、変位可能にクランプアーム18に回転自在に支持されている。
【0048】
突出ピン34は、アーム本体33の他端部33bから天井板14から離れる方向即ち機器本体3の内側に向かって突出している。被押圧部としての切欠き35は、一対の案内アーム30のうちの図2中に右側に位置する一方の案内アーム30のアーム本体33の一端部33aに設けられている。切欠き35は、案内アーム30のアーム本体33が幅方向Xと平行な状態で、一端部33aの側板15寄りでかつ挿入口11寄りの縁部を切り欠いて形成されている。歯車部36は、一対の案内アーム30のアーム本体33の一端部33aの挿入口11寄りでかつ側板15寄りの縁部に設けられている。
【0049】
リンクアーム31は、直線状に伸びた帯板状に形成されている。リンクアーム31は、その長手方向が幅方向Xと平行な状態でクランプアーム18上に重ねられて、幅方向X即ち搬送方向Kに対して交差(図示例では直交)する方向に沿って、スライド自在にクランプアーム18に支持されている。
【0050】
リンクアーム31は、長手方向の両端部に案内アーム30の歯車部36と噛み合うラック部38が一体に設けられている。なお、図2中左側に位置する他方の案内アーム30のアーム本体33の歯車部36とリンクアーム31のラック部38との間には、一つの中間歯車39が設けられている。即ち、他方の案内アーム30のアーム本体33の歯車部36とリンクアーム31のラック部38とは、中間歯車39を介して、互いに噛み合っている。
【0051】
リンクアーム31は、幅方向Xに沿ってクランプアーム18に対してスライドすることで、他端部33bが互いに接離するように、一対の案内アーム30のアーム本体33を同期させて回転させる。こうして、リンクアーム31は、一対の案内アーム30のアーム本体33を同期させて回転させて、一対の案内アーム30を前記初期位置と挿入位置とに亘って変位させる。
【0052】
ばね32は、クランプアーム18とリンクアーム31との間に設けられ、一対の案内アーム30のアーム本体33の他端部33b即ち突出ピン34同士が近づく方向に、リンクアーム31を付勢している。このため、案内アーム30は、CD2を搬送していない状態では、前述した初期位置に位置付けられる。
【0053】
前述した構成の案内機構部26は、案内アーム30が前述した初期位置に付勢され、かつ突出ピン34にCD2の外縁が当接することで、突出ピン34に当接したCD2をCDプレーヤ1の幅方向Xの中央に導き、挿入口11を通されて機器本体3に挿入されたCD2を前述した再生位置に案内する。即ち、案内機構部26は、CD2の移動方向を案内する。このように、案内アーム30は、アーム本体33の一端部33aを中心として回転自在に設けられ、他端部33bに設けられた突出ピン34がCD2と当接することで、機器本体3内に挿入されるCD2を所定の位置としての再生位置に案内する。
【0054】
さらに、案内機構部26の案内アーム30は、挿入口11を通して機器本体3に出し入れされるCD2の外縁が突出ピン34に当接することで、CD2を機器本体3に出し入れする際に、CD2の移動と連動して、クランプアーム18に対して回転する。則ち、案内アーム30は、CD2を機器本体3に出し入れする際に、CD2の移動と連動して、機器本体3に対して移動する。
【0055】
スライド機構部27は、図2及び図4に示すように、連動レバー40と、スライド部材41とを備えている、連動レバー40は、合成樹脂で構成され、かつ棒状に形成されている。連動レバー40は、図3に示すように、クランプアーム18の機器本体3の内側寄りの面に重ねられている。連動レバー40は、長手方向の中央部を中心として、回転自在にクランプアーム18に支持されている。連動レバー40は、機器本体3の内側寄りの一端部40aが挿入口11に向かう方向に、ばね42によって付勢されている。連動レバー40は、機器本体3の内側寄りの一端部40aが、機器本体内に挿入されるCD2と当接可能に設けられ、該CD2が機器本体3の内側に挿入されるのに連動して、当該CD2の外縁によって押圧されて、一端部40aが挿入口11から離れる方向に回転される。
【0056】
スライド部材41は、板金で構成され、かつ、クランプアーム18の一方の側板15寄りでかつ挿入口11から離れた端部に設けられている。スライド部材41は、クランプアーム18上に重ねられる水平部43と、該水平部43の側板15寄りの縁から厚み方向Zに沿って機器本体3の内側に立設した垂直部44と、を備えている。スライド部材41は、奥行き方向Yに沿ってスライド自在にクランプアーム18に支持され、挿入口11から離れる方向へ付勢されている。
【0057】
スライド部材41には、図6に示すように、連動レバー40の他端部40bが係合している。また、スライド部材41には、押圧突起45と、バーリング46と、押圧部47とが設けられている。押圧突起45は、垂直部44の長手方向即ち奥行き方向Yの中央に設けられている。押圧突起45は、垂直部44から幅方向Xに沿って、機器本体3の外側に突出している。押圧突起45は、スライドラック24の被押圧突起22よりも挿入口11から離れた側に配置され、該被押圧突起22と奥行き方向Yに沿って並ぶ位置に配置されている。そして、押圧突起45は、スライドラック24の被押圧突起22を奥行き方向Yに沿って、挿入口11に向かって押圧可能な位置に配置されている。
【0058】
バーリング46は、垂直部44の長手方向即ち奥行き方向Yの挿入口11寄りの端部に設けられている。バーリング46は、円筒状に形成され、かつ垂直部44から幅方向Xに沿って、機器本体3の外側に突出している。バーリング46は、スライドカム21が挿入口11に向かって移動して、クランプアーム18とキャッリッジシャーシとが互いに近づくと、当該キャッリッジシャーシに設けられたばねによって、挿入口11に向かって付勢される位置に配置されている。
【0059】
押圧部47は、水平部43の長手方向即ち奥行き方向Yの挿入口11寄りの端部に設けられている。押圧部47は、水平部43から厚み方向Zに沿って、機器本体3の外側に突出している。押圧部47は、案内アーム30の被押圧片37よりも挿入口11から離れた側に配置され、該被押圧片37と奥行き方向Yに沿って並ぶ位置に配置されている。そして、押圧部47は、案内アーム30の被押圧片37を奥行き方向Yに沿って、挿入口11に向かって押圧可能な位置に配置されている。
【0060】
前述した構成のスライド機構部27は、機器本体3外にCD2を排出した状態では、ばね42の付勢力によって、連動レバー40の一端部40aが挿入口11寄りに位置付けられ、かつスライド部材41が挿入口11から最も離れた位置に配置されている。そして、スライド機構部27は、機器本体3内にCD2が挿入されるのにしたがって、連動レバー40の一端部40aが該CD2の外縁から押圧されて、当該連動レバー40の他端部40bが挿入口11に向かって移動する。その後、スライド機構部27は、連動レバー40の回転とともに、スライド部材41が挿入口11に向かって移動して、押圧突起45がスライドラック24の被押圧突起22を挿入口11に向かって押圧するとともに、押圧部47が案内アーム30の被押圧片37を挿入口11に向かって押圧する。さらに、スライド機構部27は、バーリング46がキャリッジシャーシに取り付けられたばねによって、挿入口11に向かって付勢される。
【0061】
移動部材駆動部28は、図4に示すように、歯車部材48を備えている。歯車部材48は、図24乃至図26に示すように、互いに同軸に配置された第1及び第2の歯車49,50と、クラッチ部材としてのねじりコイルばね55とを備えている。
【0062】
第1の歯車49は、合成樹脂で構成され、かつ図26及び図27に示すように、円環状の歯車本体56と、円筒部57とを一体に備えている。歯車本体56と、円筒部57とは、互いに同軸に配置されている。円筒部57は、歯車本体56の内縁部から立設している。また、歯車本体56には、ねじりコイルばね55の後述する腕部62を固定するための固定溝58が形成されている。固定溝58は、歯車本体56の円筒部57が立設した側の表面から凹に形成され、一端が円筒部57の内面に開口した直線状に延在している。さらに、歯車本体56の外縁部には、歯が形成されている。
【0063】
第2の歯車50は、合成樹脂で構成され、かつ図26及び図28に示すように、円板状の歯車本体59と、円柱状の軸部60とを備えている。歯車本体59と、軸部60とは、互いに同軸に配置されている。軸部60は、歯車本体59の中央部から立設している。また、軸部60は、ねじりコイルばね55の後述するコイル部61内に通されて、その基端部がコイル部61内に位置付けられて、当該コイル部61が取り付けられる。さらに、歯車本体59の外縁部には、ラック部材52と噛み合う歯が形成されている。
【0064】
ねじりコイルばね55は、鋼などの金属で構成された弾性体である線条材が適宜形状に形成されて得られる。ねじりコイルばね55は、第2取付部としての弾性体のコイル部61と、第1取付部としての腕部62とを供えている。コイル部61は、線条材が円筒状に巻回されて、全体としてコイル状(円筒状)に形成されており、その内径は軸部60の外径と等しいかあるいはそれよりも若干小さくなっている。腕部62は、直線状に延在しており、一端がコイル部61の端に連なり、このコイル部61から当該コイル部61の外周方向に延在している。
【0065】
前述したねじりコイルばね55は、コイル部61の内側に軸部60が通されて、第2取付部としてのコイル部61が第2の歯車50に取り付けられ、腕部62が固定溝58内に収容されて第1の歯車49に係止して、第1取付部としての腕部62が第1の歯車49に取り付けられる。また、軸部60が第1の歯車49の歯車本体56内に通されて、第1の歯車49と第2の歯車50とが互いに取り付けられ、歯車部材48が組み立てられる。このとき、コイル部61は、円筒部57内に収容される。
【0066】
歯車部材48は、その軸芯が幅方向Xと平行に配置され、かつ、第1の歯車49が第2の歯車50よりも機器本体3の内側に位置付けられて、一方の側板15に回転自在に支持されている。歯車部材48は、側板15の長手方向即ち奥行き方向Yの中央部に配置されている。
【0067】
また、前述した構成の歯車部材48は、第1の歯車49が第2の歯車50に対して、図24中の矢印A方向(第1の方向に相当する)に回転する際には、ねじりコイルばね55のコイル部61の巻き方向(図26に示すように右巻き)と逆方向(図24において逆方向)に回転することによりコイル部61の内径がさらに小さくなることがなく、軸部60とコイル部61とがスリップすることにより、この矢印A方向の回転を第2の歯車50に伝えない(に伝わることを規制する)。また、前述した構成の歯車部材48は、第1の歯車49が第2の歯車50に対して、前述した矢印A方向と逆向きの図24中に示す矢印B方向(第2の方向に相当する)に回転する際には、ねじりコイルばね55のコイル部61の巻き方向と同方向(図24において同方向)に回転することによりコイル部61の内径がさらに小さくなることで軸部60が締め付けられて、この矢印B方向の回転を第2の歯車50に伝えて(伝えることを許容して)、当該第1の歯車49と第2の歯車50とを一体に回転させる。このように、歯車部材48は、コイル部61を構成する輪状の線条材同士が互いに離れる方向に押圧される方向に回転すると、コイル部61の内径が縮小しない。また、歯車部材48は、コイル部61を構成する輪状の線条材同士が互いに密着する方向に押圧される方向に回転すると、コイル部61の内径が縮小する。
【0068】
このため、前述した構成の歯車部材48は、第2の歯車50が第1の歯車49に対して、矢印B方向に回転する際には、ねじりコイルばね55のコイル部61が締め付けられることなく、この矢印B方向の回転を第1の歯車49に伝えない(伝わることを規制する)。また、前述した構成の歯車部材48は、第2の歯車50が第1の歯車49に対して、前述した矢印A方向に回転する際には、ねじりコイルばね55のコイル部61が締め付けられて、この矢印A方向の回転を第1の歯車49に伝えて(伝えることを許容して)、当該第1の歯車49と第2の歯車50とを一体に回転させる。
【0069】
さらに、前述した構成の歯車部材48は、コイル部61が軸部60の外周に巻き付けられているので、第1の歯車49が第2の歯車50に対して、矢印B方向に回転する際に、第1の歯車49の回転トルクが予め定められた所定のトルクを超えると、コイル部61の内周面と軸部60の外周面とが互いに滑って、当該所定のトルクを超えたトルクが第2の歯車50に伝わることを規制する。このため、勿論、歯車部材48は、コイル部61が軸部60の外周に巻き付けられているので、第2の歯車50が第1の歯車49に対して、矢印A方向に回転する際に、第2の歯車50の回転トルクが予め定められた所定のトルクを超えると、コイル部61の内周面と軸部60の外周面とが互いに滑って、当該所定のトルクを超えたトルクが第1の歯車49に伝わることを規制する。
【0070】
また、第1及び第2の歯車49,50のうちの機器本体3の内側寄りの第1の歯車49は、伝達歯車20と一体に形成されている。第1の歯車49は、モータ4の駆動力により回転駆動される。このように、歯車部材48は、駆動源としてのモータ4からの動力を伝達するために用いられている。
【0071】
移動部29は、図5に示すように、移動部材51と、ラック部材52と、付勢手段としてのコイルばね53と、を備えている。移動部材51は、板金で構成されかつクランプアーム18の一方の側板15寄りの縁部上に重ねられて配置されている。移動部材51は、案内アーム30の切欠き35及びスライド部材41の押圧部47よりも挿入口11寄りに配置されている。また、移動部材51は、案内アーム30の切欠き35と当接可能な位置に配置されている。さらに、移動部材51は、スライドカム21の押圧突起23よりも挿入口11から離れた側に配置され、かつスライドカム21の押圧突起23と奥行き方向Yに沿って並べられているとともに、該スライドカム21の押圧突起23と当接可能な位置に配置されている。
【0072】
ラック部材52は、その長手方向が奥行き方向Yと平行に配置され、かつ該奥行き方向Yに沿ってスライド自在に側板15に支持されている。ラック部材52は、移動部材51に取り付けられている。ラック部材52は、第2の歯車50と噛み合うことが可能な位置に配置されている。
【0073】
コイルばね53は、側板15とラック部材52とに掛け渡されており、ラック部材52及び移動部材51を挿入口11に向かって付勢している。
【0074】
前述した構成の移動部29は、挿入口11を通して機器本体3内にCD2が挿入されるのにしたがって、案内アーム30が回転して、切欠き35によって移動部材51が徐々に挿入口11に向かって押圧される。なお、この際、モータ4の駆動力により矢印Aに沿って回転する歯車49の回転駆動力は歯車50には伝達されないので、歯車50に噛み合うラック部材52の移動に伴い歯車50が矢印Aに沿って回転しても両者の歯車の回転は独立している。すると、第2の歯車50が矢印Aに沿って回転して、移動部材51が徐々に挿入口11に向かって移動する。そして、ラック部材52と第2の歯車50との噛み合いが外れて、コイルばね53の付勢力によって、移動部材51が案内アーム30の切欠き35から離れて、挿入口11に向かって移動する。
【0075】
また、移動部29は、機器本体3内からCD2を排出する際には、スライドカム21が挿入口11から離れる方向に移動させると、スライドカム21の押圧突起23によって、移動部材51が挿入口11から離れる方向に押圧される。そして、移動部29のラック部材52が第2の歯車50と噛み合う。この際、モータ4の駆動力により矢印Bに沿って回転する歯車49の回転駆動力は歯車50に伝達されるのでラック部材52、すなわち移動部材51が移動する。このように、移動部材51が搬送ローラ17を駆動させるモータ4からの駆動力によって移動するとともに、移動部材駆動部28によって移動される。
【0076】
このとき、スライドカム21の移動によってキャリッジシャーシとクランプアーム18とが互いに遠ざかると、キャリッジシャーシに取り付けられたばねのバーリング46への付勢が解除されてスライド部材41が挿入口11から離れる方向に移動し、案内アーム30の他端部33bがCD2の外縁に当接する。CD2が排出されるのにしたがって、案内アーム30は、アーム本体33の他端部33b同士が近づく方向に回転する。
【0077】
ここで、移動部材51は、案内アーム30のアーム本体33の一端部33aと間隔をあけた状態で、挿入口11から離れる方向に徐々に移動する。そして、機器本体3外にCD2が排出されると、CD2の移動に伴い他端部33bが挿入口11に近づく方向へ移動することで切欠き35が挿入口11から離れる方向に移動するので、一端部33aと移動部材51とが間隔をあけた状態のまま移動する。
【0078】
前述した構成のCDプレーヤ1は、以下のように、動作する。まず、以下に示すように、機器本体3内にCD2を挿入する。このとき、図6及び図7に示すように、一対の案内アーム30のアーム本体33の他端部33b同士が最も近づいているとともに、連動レバー40の一端部40aが最も挿入口11寄りに位置し、スライド部材41が最も挿入口11から離れた位置に位置付けられている。さらに、一方の案内アーム30の切欠き35の内縁と移動部材51が当接しているとともに、ラック部材52と第2の歯車50とが噛み合っている。さらに、スライドラック24と伝達歯車20とは、互いに間隔をあけている。また、ディスクガイドと搬送ローラ17とが、互いに近づき、キャリッジシャーシとクランプアーム18とが互いに離れている。
【0079】
この状態で、挿入口11を通してCD2が機器本体3内に挿入される。すると、機器本体3に設けられたスイッチなどが機器本体3内にCD2が挿入されたことを検出する。そして、モータ4が駆動して、搬送ローラ17をCD2が機器本体3内に挿入される方向に回転駆動する。すると、歯車部材48の機器本体3の内側寄りの第1の歯車49は、矢印A方向に空転して、この回転駆動力が第2の歯車50に伝達しない。
【0080】
搬送ローラ17によって、CD2が機器本体3内に挿入されていくと、図8及び図9に示すように、他端部33b同士が離れる方向に案内アーム30のアーム本体33が回転するとともに、連動レバー40の他端部40bが挿入口11に近づく方向に当該連動レバー40が回転して、スライド部材41が挿入口11に向かって移動する。さらに、案内アーム30の回転に連動して、該案内アーム30の一端部33aによって押圧されて、移動部29の移動部材51が挿入口11に向かって移動する。このとき、ワンウェイクラッチが前述した方向の回転を伝達しないので、ラック部材52の挿入口11に向かう移動に伴って、歯車部材48の第1の歯車49が矢印A方向に空転する。
【0081】
すると、スライドラック24の被押圧突起22にスライド部材41の押圧突起45が当接して、該押圧突起45によって、スライドラック24の被押圧突起22が挿入口11に向かって押圧される。すると、伝達歯車20とスライドラック24とが互いに近づく。さらに、図10に示すように、機器本体3の奥にCD2が挿入されると、伝達歯車20とスライドラック24とが互いに噛み合って、モータ4の駆動力によって、スライドラック24が挿入口11に向かって徐々に移動する。そして、スライドラック24が所定の長さだけ移動するとその後はスライドラック24とスライドカム21とが一体となって挿入口11に向かって移動する。このときも、図11に示すように、案内アーム30の突出ピン34と、連動レバー40の一端部40aがCD2の外縁に当接している。また、スライド部材41の押圧部47が、案内アーム30の被押圧片37を押圧する。すると、CD2が再生位置に位置付けられる。
【0082】
また、CD2が再生位置に位置付けられると、スライドカム21のカム溝と複数のカムピンなどによって、搬送ローラ17とディスクガイドとが互いに離れるとともに、クランプアーム18とキャリッジシャーシとが互いに近づいて、CD2をクランプ再生ユニット6がクランプする。また、バーリング46が、キャリッジシャーシのばねによって押圧されて、スライド部材41がより挿入口11に向かって移動する。そして、図13に示すように、案内アーム30の突出ピン34と連動レバー40の一端部40aがCD2の外縁から離れる。さらに、ラック部材52と第2の歯車50との噛み合いが外れて、図10及び図12に示すように、コイルばね53の付勢力によって、ラック部材52と移動部材51とが、挿入口11に向かって更に移動する。そして、移動部材51が、一方の案内アーム30のアーム本体33の一端部33aと間隔をあける。こうして、CDプレーヤ1は、再生位置に位置付けられたCD2をクランプ再生ユニット6でクランプして、当該CD2から情報を読み出して再生する。なお、この状態では、スライドラック24と伝達歯車20とが、互いに噛み合っている。
【0083】
次に、CDプレーヤ1は、以下のように、機器本体3内のCD2を排出する。まず、モータ4が駆動すると、搬送ローラ17をCD2が機器本体3外に排出される方向に回転して、伝達歯車20と噛み合ったスライドラック24が挿入口11から離れる方向に所定の長さだけ移動し、その後スライドラック24とスライドカム21とが一体となって移動する。すると、スライドカム21の移動によってキャリッジシャーシとクランプアーム18とが互いに遠ざかることでキャリッジシャーシに取り付けられたばねのバーリング46への付勢が解除される。すると、図15に示すように、スライド部材41が挿入口11から離れる方向に移動して、連動レバー40の一端部40aと案内アーム30の突出ピン34がCD2の外縁に当接する。また、図14に示すように、スライドカム21の押圧突起23が、移動部29の移動部材51に当接して、当該移動部材51を挿入口11から離れる方向に押圧する。すると、コイルばね53の付勢力に抗して、ラック部材52が、挿入口11から離れる方向に移動して、第2の歯車50と噛み合う。このとき、第1の歯車49とともに第2の歯車50は、矢印B方向に回転している。
【0084】
さらに、CD2を排出していくと、図16及び図17に示すように、ばね32,42の付勢力によって、突出ピン34及び一端部40aがCD2の外縁に当接した案内アーム30のアーム本体33及び連動レバー40は、機器本体3から排出されるCD2に追随して回転する。さらに、第2の歯車50とラック部材52とが噛み合っており、第2の歯車50が第1の歯車49と一体に矢印B方向に回転しているので、案内アーム30の一端部33aと間隔をあけた状態で、移動部材51が徐々に挿入口11から離れる方向に移動する。このように、歯車部材48の第1の歯車49,50とラック部材52は、CD2を排出する際に、搬送ローラ17とCD2とが滑らないと、案内アーム30の一端部33aと移動部材51とが間隔をあける構成となっている。
【0085】
そして、図18及び図19に示すように、突出ピン34が互いに最も近づいた状態即ち初期位置に、一対の案内アーム30が位置付けられて、CD2が機器本体3外に排出される。このときも、図18に示すように、移動部材51が案内アーム30の一端部33aと間隔をあけている。さらに、モータ4が若干駆動して、図20に示すように、移動部材51が案内アーム30の一端部33aと当接する。そして、図21に示すように、突出ピン34がそれ以上CD2を追随することができない初期位置においてはCD2の一部がCDプレーヤ1から突出している。
【0086】
また、前述したCDプレーヤ1は、CD2を排出する際に、例えば、図16に示された状態で搬送ユニット5の搬送ローラ17とCD2とが互いに滑ると、CD2が機器本体3外に排出されないが、ラック部材52が第2の歯車50と噛み合っているので、移動部材51が挿入口11から離れる方向に移動する。すると、移動部材51が案内アーム30に近づいて、図22に示すように、移動部材51が案内アーム30の一端部33aに当接する。
【0087】
そして、モータ4の駆動力によって、移動部材51がより挿入口11から離れる方向に移動されて、当該移動部材51によって一端部33aが押圧された案内アーム30は、他端部33bが互いに近づく方向に該移動部材51から押圧される。そして、搬送ローラ17とCD2とが互いに滑っても、図23に示すように、移動部材51によって、案内アーム30がCD2を機器本体3外に排出する。なお、ここで、搬送ローラ17とCD2とが互いに滑るとは、搬送ローラ17の一回転あたりにおけるCD2の排出距離が前記搬送ローラ17の外周に対応した長さ(図示例では、外周の長さ)より少ない状態(滑り状態)を示す。このように、押圧機構8の移動部29の移動部材51は、搬送ユニット5が機器本体3外にCD2を排出する際に、当該搬送ユニット5とともにモータ4の駆動力によって駆動するとともに、搬送ユニット5の搬送ローラ17とCD2とが互いに滑ると、案内アーム30を介して、CD2を機器本体3外に向かって押圧する。このとき、挿入口11を手でふさぐ等によりCD2の搬送経路に障害物が存在してCD2の移動が規制されると、モータ4からの駆動力によって案内アーム30の一端部33aが移動できないCD2を押圧し続けるので、駆動力を伝達する部材に過度のトルクがかかる。しかし、第1の歯車49に作用する回転トルクが所定のトルクを超えると、コイル部61と軸部60とが互いに滑って第2の歯車50に駆動力が伝達されないので、モータ4からの駆動力が案内アーム30まで伝達されずに部材の破損を防ぐことができる。
【0088】
また、前述した押圧機構8の移動部29の移動部材51は、搬送ユニット5が機器本体3外にCD2を排出する際に、搬送ローラ17とCD2とが互いに滑ると、モータ4からの駆動力によって、奥行き方向Yに沿って移動することで、アーム本体33の他端部33bに設けられた突出ピン34がCD2を機器本体3外に排出する方向に、案内アーム30のアーム本体33の一端部33aを押圧する。
【0089】
さらに、押圧機構8の移動部材駆動部28が、CD2を機器本体3外に排出する際に移動部材51を案内アーム30の一端部33aと間隔をあけて移動させ、搬送ローラ17とCD2とが互いに滑るときには、移動部材51を前記案内アーム30の一端部33aに当接して移動させることで、移動部材51に案内アーム30を押圧させる。
【0090】
また、押圧機構8が、他端部33bがCD2に近づく方向に案内アーム30を付勢する付勢手段としてのばね32を更に備え、かつ移動部材駆動部28が、搬送ローラ17とCD2とが互いに滑らないと、案内アーム30の一端部33aと間隔をあけて移動部材51を移動させる構成となっている。さらに、押圧機構8が、案内アーム30の他端部33bをCD2の外周に当接させてCD2を排出方向の後方から押圧させる構成となっている。
【0091】
本実施例によれば、第1の歯車49と第2の歯車50との間に設けられたねじりコイルばね55のコイル部61が、第1の歯車49に作用する回転トルクが所定のトルクを超えると、第2の歯車50の軸部60に対して滑る。よって、歯車部材48は、ワンウェイクラッチとトルクリミッタとの双方の機能を有している。
【0092】
また、クラッチ部材を、第2取付部としてのコイル部61と、第1取付部としての腕部62とを有したねじりコイルばね55としている。このため、簡便な構成でクラッチ部材即ち歯車部材48を得ることができるとともに、回転時にコイル部61の軸芯回りに回転するので、異音を発生させることがない。また、コイル部61の内径が、軸部60の外径以下である場合、回転時により確実に異音を発生させることがない。
【0093】
さらに、CDプレーヤ1は、前述した歯車部材48を備えている。このため、ワンウェイクラッチとトルクリミッタとの双方の機能を有した歯車部材48を備えているので、機器本体3即ちCDプレーヤ1全体の小型化を図ることができる。
【0094】
また、CDプレーヤ1の押圧機構8が前述した歯車部材48を備えている。この場合、モータ4の動力伝達経路の歯車部材48の以降に動力を伝達したり、動力を伝達しないようにしたり、伝達される回転トルクを所定のトルクを超えることを防止できる。
【0095】
CD2を機器本体3外に排出する際に、搬送ユニット5の搬送ローラ17とCD2とが互いに滑ると、CD2を機器本体3外に向かって押圧する押圧機構8を備えているので、搬送ユニット5とCD2とが互いに滑っても即ちCD2が汚れていても、当該CD2を機器本体3外に確実な排出することができる。
【0096】
また、押圧機構8が、一端部33aを中心として回転自在でかつ他端部33bがCD2に当接可能な案内アーム30と、モータ4の駆動力によって案内アーム30を押圧する移動部材51とを備えている。このため、移動部材51が案内アーム30を押圧することで、当該案内アーム30がCD2を機器本体3外に向かって確実に押圧できる。
【0097】
押圧機構8が、移動部材51を案内アーム30の一端部33aに向かって移動させて、当該案内アーム30がCD2を排出する方向に、当該CD2で案内アーム30の一端部33aを押圧する移動部材駆動部28を備えている。このため、案内アーム30が確実にCD2を機器本体3外に排出できる。
【0098】
押圧機構8が、他端部33bがCD2に近づく方向に案内アーム30を付勢する付勢手段としてのばね32を備え、移動部材駆動部28が、案内アーム30の一端部33aと間隔をあけて移動部材51を移動させる。このため、搬送ユニット5とCD2とが互いに滑るまでは、案内アーム30がCD2を押圧しないので、CD2と搬送ユニット5の搬送ローラ17とが不必要に擦れることを防止でき、CD2の表面が傷つくことなどを防止できる。また、押圧機構8が、案内アーム30の他端部33bをCD2の外周に当接させてCD2を排出方向の後方から押圧させるので、CD2の表面に油分や塵埃等が付着しても滑ることなくCD2を排出できる。
【0099】
前述した実施例では、記録媒体として、ディスク形記録媒体としてのCD2を示している。しかしながら、本発明では、例えば、記録媒体としてのMD(Mini Disc)、DVD(Digital VersatileDisc)などの他の記録媒体を用いても良い。また、本発明では、ディスク形に限らず種々の形状の記録媒体を用いても良い。
【0100】
また、前述した実施例では、記録媒体から情報を読み出す(情報を再生する)CDプレーヤ1を示している。しかしながら、本発明では、記録媒体から情報を読み出す情報処理装置に限ることなく、例えば、情報を記録媒体に記録する記録装置や、情報の再生及び記録を行う情報記録再生装置としても適用可能しても良い。
【0101】
なお、前述した実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。前述したクラッチ部材としてのねじりコイルばね55を用いているが、本発明では、ねじりコイルばね55以外の物品を用いても良い。また、前述した実施例では、第2取付部としてのコイル部61と第2の歯車50の軸部とを互いに滑らせているが、本発明では、第1取付部と第1の歯車49とを互いに滑らせても良い。
【0102】
前述した実施例によれば、以下の歯車部材48が得られる。
【0103】
(付記) 第1の歯車49と、
この第1の歯車49と同軸に配されて当該第1の歯車49に取り付けられた第2の歯車50と、
前記第1の歯車49が前記第2の歯車50に対して第1の方向Aに回転する際に、当該第1の方向Aの回転が前記第2の歯車50に伝わることを規制し、かつ前記第1の歯車49が前記第2の歯車50に対して前記第1の方向Aと逆向きの第2の方向Bに回転する際に、当該第2の方向Bの回転が前記第2の歯車50に伝わることを許容するクラッチ部材55と、を備えた歯車部材48において、
前記クラッチ部材55が、前記第1の歯車49に取り付けられるコイル部61と、前記第2の歯車50に取り付けられる腕部62と、備え、
前記第1の歯車49が前記第2の歯車50に対して前記第2の方向Bに回転する際に、前記第1の歯車49の回転トルクが予め定められた所定のトルクを超えると、前記コイル部61が滑る構成となっていることを特徴とする歯車部材48。
【0104】
付記に記載の歯車部材48は、第1の歯車49と第2の歯車50との間に設けられたねじりコイルばね55のコイル部61が、第1の歯車49に作用する回転トルクが所定のトルクを超えると、第2の歯車50の軸部60に対して滑る。よって、歯車部材48は、ワンウェイクラッチとトルクリミッタとの双方の機能を有している。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の一実施例にかかる情報処理装置としてのCDプレーヤの外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示されたCDプレーヤの押圧機構などを示す斜視図である。
【図3】図2に示されたCDプレーヤの押圧機構などを下方からみた斜視図である。
【図4】図2に示された押圧機構などの要部を示す斜視図である。
【図5】図4に示された押圧機構の移動部などを示す斜視図である。
【図6】図1に示されたCDプレーヤにCDを挿入し始めた状態を示す要部の平面図である。
【図7】図6に示されたCDプレーヤの要部を下方からみた平面図である。
【図8】図6に示されたCDが機器本体内に更に挿入された状態を示す要部の平面図である。
【図9】図8に示されたCDプレーヤの要部を下方からみた平面図である。
【図10】図8に示されたCDが機器本体内の再生位置に位置付けられた状態を示す要部の平面図である。
【図11】図10に示されたCDプレーヤの要部を下方からみた平面図である。
【図12】図10に示されたCDがクランプ再生ユニットでクランプされた状態を示す要部の平面図である。
【図13】図12に示されたCDプレーヤの要部を下方からみた平面図である。
【図14】図12に示されたCDプレーヤからCDが排出され始めた状態を示す要部の平面図である。
【図15】図14に示されたCDプレーヤの要部を下方からみた平面図である。
【図16】図14に示されたCDが機器本体内から更に排出された状態を示す要部の平面図である。
【図17】図16に示されたCDプレーヤの要部を下方からみた平面図である。
【図18】図16に示されたCDが機器本体内から更に排出された状態を示す要部の平面図である。
【図19】図18に示されたCDプレーヤの要部を下方からみた平面図である。
【図20】図18に示されたCDが機器本体内から完全に排出された状態を示す要部の平面図である。
【図21】図20に示されたCDプレーヤの要部を下方からみた平面図である。
【図22】図16に示されたCDが搬送ローラと滑った状態を示す要部の平面図である。
【図23】図22に示されたCDが機器本体内から完全に排出された状態を示す要部の平面図である。
【図24】図1に示されたCDプレーヤの歯車部材の平面図である。
【図25】図24中のA−B−C−D−E線に沿う断面図である。
【図26】図24に示された歯車部材の分解斜視図である。
【図27】図24に示された歯車部材の第1の歯車とねじりコイルばねと第2の歯車の軸部を示す斜視図である。
【図28】図24に示された歯車部材の第2の歯車とねじりコイルばねを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0106】
1 CDプレーヤ(情報処理装置)
2 CD(記録媒体)
3 機器本体
4 モータ(駆動源)
5 搬送ユニット
6 クランプ再生ユニット
8 押圧機構
48 歯車部材
49 第1の歯車
50 第2の歯車
55 ねじりコイルばね(クラッチ部材)
61 コイル部(第2取付部)
62 腕部(第1取付部)
A 第1の方向
B 第2の方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の歯車と、
この第1の歯車と同軸に配されて当該第1の歯車に取り付けられた第2の歯車と、
前記第1の歯車が前記第2の歯車に対して第1の方向に回転する際に、当該第1の方向の回転が前記第2の歯車に伝わることを規制し、かつ前記第1の歯車が前記第2の歯車に対して前記第1の方向と逆向きの第2の方向に回転する際に、当該第2の方向の回転が前記第2の歯車に伝わることを許容するクラッチ部材と、を備えた歯車部材において、
前記クラッチ部材が、前記第1の歯車に取り付けられる第1取付部と、前記第2の歯車に取り付けられる第2取付部と、備え、
前記第1の歯車が前記第2の歯車に対して前記第2の方向に回転する際に、前記第1の歯車の回転トルクが予め定められた所定のトルクを超えると、前記第1取付部と前記第2取付部とのうち一方が滑る構成となっていることを特徴とする歯車部材。
【請求項2】
前記第2取付部が、内側に前記第2の歯車の軸部を通す弾性体のコイル部であり、
前記第1取付部が、前記第1の歯車に係止するとともに前記コイル部に連なった腕部であることを特徴とする請求項1記載の歯車部材。
【請求項3】
前記コイル部の内径が、前記軸部の外径以下であることを特徴とする請求項2記載の歯車部材。
【請求項4】
機器本体と、
前記機器本体の内外に記録媒体を搬送する搬送ユニットと、
前記搬送ユニットによって機器本体内に搬送された記録媒体をクランプして、当該記録媒体から情報を読み出すクランプ再生ユニットと、を備えた情報処理装置において、
駆動源からの動力を伝達するために請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項に記載の歯車部材を設けたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
前記搬送ユニットが前記機器本体外に前記記録媒体を排出する際に、前記搬送ユニットとともに駆動するとともに、前記搬送ユニットと前記記録媒体とが互いに滑ると前記記録媒体を前記機器本体外に向かって押圧する押圧機構を備え、
前記押圧機構が、駆動源からの動力を伝達するために前記歯車部材を備えたことを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2008−115873(P2008−115873A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−296672(P2006−296672)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】