説明

殺有害生物剤としての新規ヘテロ芳香族アミド及びチオアミド

本発明は、新規アミド類及びチオアミド類、それらを調製する方法、並びに、動物有害生物〔特に、節足動物及び昆虫類〕を防除するためのそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、新規アミド類及びチオアミド類、それらを調製する方法、並びに、動物有害生物(animal pest)〔節足動物を包含し、特に、昆虫類を包含する。〕を防除するためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
特定のアミド類は、殺虫活性成分として既に知られるようになってきた(DE 2221647参照)。
【0003】
現代の作物保護組成物は、例えば、それらの作用の効力、作用の持続性及び作用スペクトル並びに潜在的な用途などに関して、多くの要求を満たさなくてはならない。重要な問題は、毒性、他の活性成分又は製剤助剤との組合せ可能性に関するものであり、別の重要な問題は、活性成分の合成にかかる労力及び費用に関するものである。さらに、抵抗性も生じ得る。これら全ての理由により、新規作物保護組成物の探求は完結し得るものとは考えられず、少なくとも個々の性質に関して既知化合物よりも向上した特性を有する新規化合物が絶えず求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】DE 2221647
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、さまざまな点において作物保護組成物のスペクトルを拡大させる化合物を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的、及び、明記はされていないが本明細書中で論じられていることから誘導され得るか若しくは認識され得るさらなる目的は、式(I):
【0007】
【化1】

〔式中、
(Ia)
は、N又はC−ハロゲンであり、
及び、
は、
【0008】
【化2】

の群から選択される基であり、
ここで、
は、水素又はアルキルであり、
及び、
は、C(=X)NRであり、
ここで、
Xは、酸素又は硫黄であり、
は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニル及び任意にハロゲンで置換されているシクロアルキルカルボニルの群から選択される基であり、
並びに、
は、水素、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、任意にハロゲンで置換されているアルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているビス(アルコキシ)アルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルチオアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルフィニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルホニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニルアルキル、アルキニルオキシ、アルキニルオキシカルボニル、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルキルカルボニル、任意に置換されているシクロアルキルアルキル、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているヘテロシクリルアルキル、任意に置換されているアリールアルキル、任意に置換されているヘタリールアルキル及びNR[R及びRは、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、ヘタリール及びヘテロシクリルの群から選択される基であるか、又は、RとRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、任意に置換されているヘテロ環を形成する。]の群から選択される基であり、
又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、さらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意に置換されている環を形成し、
又は、
(Ib)
式中、
は、CHであり、
及び、
は、
【0009】
【化3】

であり、
ここで、
は、水素又はアルキルであり、
及び、
は、C(=X)NRであり、
ここで、
Xは、酸素又は硫黄であり、
は、上記で定義されているとおりであり、
及び、
は、上記で定義されているとおりであり、
又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、さらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意に置換されている環を形成し、
又は、
(Ic)
式中、
は、CHであり、
は、
【0010】
【化4】

であり、
は、水素又はアルキルであり、
及び、
は、C(=S)NRであり、
ここで、
は、上記で定義されているとおりであり、
及び、
は、上記で定義されているとおりであり、
又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、さらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意に置換されている環を形成し、
又は、
(Id)
式中、
は、CHであり、
及び、
は、
【0011】
【化5】

であり、
は、水素又はアルキルであり、
及び、
は、C(=O)NRであり、
ここで、
は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニル及び任意にハロゲンで置換されているシクロアルキルカルボニルの群から選択される基であり、
並びに、
は、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロゲンで置換されているアルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているビス(アルコキシ)アルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルチオアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルフィニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルホニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニルアルキル、アルキニルオキシ、アルキニルオキシカルボニル、シクロアルキル[該シクロアルキルは、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル又はヘタリール(ヘタリール自体は、アルキル又はハロゲンで置換されている。)で置換されている。]、任意に置換されているシクロアルキルカルボニル、任意に置換されているシクロアルキルアルキル、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているヘテロシクリルアルキル、アリールアルキル[該アリールアルキルは、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ又はハロアルコキシで置換されている。]、任意に置換されているヘタリールアルキル及びNR[R及びRは、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、ヘタリール及びヘテロシクリルの群から選択される基であるか、又は、RとRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、任意に置換されているヘテロ環を形成する。]の群から選択される基であり、
又は、
(Ie)
式中、
は、CHであり、
及び、
は、
【0012】
【化6】

であり、
は、水素であり、
及び、
は、C(=O)NRであり、
ここで、
は、水素又はアルキルであり、
及び、
は、水素又はアルキルである。〕
の新規化合物並びに式(I)の化合物の塩及びN−オキシドによって達成される。
【0013】
より詳細には、上記問題、並びに、明記はされていないが本明細書中で論じられていることから誘導され得るか若しくは認識され得るさらなる目的は、上記の式(I)
〔式中、
(Ia)
は、N又はC−ハロゲンであり、
及び、
は、
【0014】
【化7】

の群から選択される基であり、
ここで、
は、水素又はアルキルであり、
及び、
は、C(=X)NRであり、
ここで、
Xは、酸素又は硫黄であり、
は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニル及び任意にハロゲンで置換されているシクロアルキルカルボニルの群から選択される基であり、
並びに、
は、水素、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、任意にハロゲンで置換されているアルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているビス(アルコキシ)アルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルチオアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルフィニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルホニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニルアルキル、アルキニルオキシ、アルキニルオキシカルボニル、任意にハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル若しくはヘタリール(ヘタリール自体は、アルキル又はハロゲンで置換されている。)で置換されているシクロアルキル、任意にハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル若しくはヘタリール(ヘタリール自体は、アルキル又はハロゲンで置換されている。)で置換されているシクロアルキルカルボニル、任意にハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル若しくはヘタリール(ヘタリール自体は、アルキル又はハロゲンで置換されている。)で置換されているシクロアルキルアルキル、任意に置換されているヘテロシクリル、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルフィニル、ハロアルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘテロシクリルアルキル、任意にハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ若しくはハロアルコキシで置換されているアリールアルキル、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルフィニル、ハロアルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘタリールアルキル及びNR[R及びRは、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、ヘタリール及びヘテロシクリルの群から選択される基であるか、又は、RとRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、任意に置換されているヘテロ環を形成する。]の群から選択される基であり、
又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、さらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意に置換されている環を形成し、
又は、
(Ib)
式中、
は、CHであり、
及び、
は、
【0015】
【化8】

であり、
ここで、
は、水素又はアルキルであり、
及び、
は、C(=X)NRであり、
ここで、
Xは、酸素又は硫黄であり、
は、上記で定義されているとおりであり、
及び、
は、上記で定義されているとおりであり、
又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、さらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意に置換されている環を形成し、
又は、
(Ic)
式中、
は、CHであり、
は、
【0016】
【化9】

であり、
は、水素又はアルキルであり、
及び、
は、C(=S)NRであり、
ここで、
は、上記で定義されているとおりであり、
及び、
は、上記で定義されているとおりであり、
又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、さらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意に置換されている環を形成し、
又は、
(Id)
式中、
は、CHであり、
及び、
は、
【0017】
【化10】

であり、
は、水素又はアルキルであり、
及び、
は、C(=O)NRであり、
ここで、
は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニル及び任意にハロゲンで置換されているシクロアルキルカルボニルの群から選択される基であり、
及び、
は、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロゲンで置換されているアルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているビス(アルコキシ)アルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルチオアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルフィニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルホニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニルアルキル、アルキニルオキシ、アルキニルオキシカルボニル、シクロアルキル[該シクロアルキルは、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル又はヘタリール(ヘタリール自体は、アルキル又はハロゲンで置換されている。)で置換されている。]、任意にハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル若しくはヘタリール(ヘタリール自体は、アルキル又はハロゲンで置換されている。)で置換されているシクロアルキルカルボニル、任意にハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル若しくはヘタリール(ヘタリール自体は、アルキル又はハロゲンで置換されている。)で置換されているシクロアルキルアルキル、任意に置換されているヘテロシクリル、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルフィニル、ハロアルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘテロシクリルアルキル、アリールアルキル[該アリールアルキルは、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ又はハロアルコキシで置換されている。]、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルフィニル、ハロアルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘタリールアルキル及びNR[R及びRは、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、ヘタリール及びヘテロシクリルの群から選択される基であるか、又は、RとRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、任意に置換されているヘテロ環を形成する。]の群から選択される基であり、
又は、
(Ie)
式中、
は、CHであり、
及び、
は、
【0018】
【化11】

であり、
は、水素であり、
及び、
は、C(=O)NRであり、
ここで、
は、水素又はアルキルであり、
及び、
は、水素又はアルキルである。〕
の新規化合物並びに式(I)の化合物の塩及びN−オキシドによって達成される。
【0019】
さらに、
式(I)〔式中、Gは(A)基であり、Xは酸素である。〕の新規化合物は、式(IIa)
【0020】
【化12】

〔式中、G及びRは、それぞれ、上記で定義されているとおりである。〕
の化合物を、任意に適切な希釈剤の存在下、及び、任意に塩基の存在下で、式(III)
【0021】
【化13】

〔式中、R及びRは、それぞれ、上記で定義されているとおりである。〕
の化合物と反応させれば得られ(方法1);
さらに、
式(I)〔式中、Gは(B)基であり、Xは酸素である。〕の新規化合物は、式(IIb)
【0022】
【化14】

〔式中、は、Gは、上記で定義されているとおりである。〕
の化合物を、任意に適切な希釈剤の存在下、及び、任意に塩基の存在下で、式(III)
【0023】
【化15】

〔式中、R及びRは、それぞれ、上記で定義されているとおりである。〕
の化合物と反応させれば得られ(方法2);
さらに、
式(I)〔式中、Gは(C)基であり、Xは酸素である。〕の新規置換化合物は、式(IIc)
【0024】
【化16】

〔式中、G及びRは、それぞれ、上記で定義されているとおりである。〕
の化合物を、任意に適切な希釈剤の存在下、及び、任意に塩基の存在下で、式(III)
【0025】
【化17】

〔式中、R及びRは、それぞれ、上記で定義されているとおりである。〕
の化合物と反応させれば得られる(方法3);
ということが分かった。
【0026】
これらの方法で得られる式(I)の化合物は、硫化試薬と反応させることによって、Xが硫黄である式(I)の化合物に変換することができる。
【0027】
最後に、式(I)の新規化合物が、非常に顕著な生物学的特性を有しており、特に、農業において、森林内で、貯蔵生産物及び材料物質の保護において、並びに、衛生学の分野で見られる動物有害生物〔特に、昆虫類、クモ形類動物及び線虫類〕を防除するのに適しているということが分かった。
【0028】
式(I)の化合物は、置換基の種類に応じて、任意に、幾何異性体の形態で、及び/若しくは、光学活性異性体の形態で、又は、種々の組成における対応する異性体混合物の形態で、存在することができる。本発明は、純粋な異性体と異性体混合物の両方に関する。
【0029】
本発明の化合物は、さらにまた、例えばDE 2221647において別のアミド類に関して記載されているように、金属錯体の形態でも存在することができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
上記化合物(Ia)、化合物(Ib)及び化合物(Ic)において挙げられている基の好ましい置換基及び範囲について、以下で例示する。
【0031】
は、水素又はC−C−アルキル(特に、水素又はメチル)である。
【0032】
は、水素、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルカルボニル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルコキシカルボニル又は任意にハロゲンで置換されているC−C−シクロアルキルカルボニルである。
【0033】
は、水素、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、シアノ−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルコキシ−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているビス(C−C−アルコキシ)−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルカルボニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルスルホニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルコキシカルボニル−C−C−アルキル、C−C−アルキニルオキシ、C−C−アルキニルオキシカルボニル、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル若しくはヘタリール(ヘタリール自体は、C−C−アルキル又はハロゲンで任意に置換されている。)で置換されているC−Cシクロアルキル、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル若しくはヘタリール(ヘタリール自体は、C−C−アルキル又はハロゲンで任意に置換されている。)で置換されているC−C−シクロアルキルカルボニル、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル若しくはヘタリール(ヘタリール自体は、C−C−アルキル又はハロゲンで任意に置換されている。)で置換されているC−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルコキシカルボニルアミノ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−ハロアルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキル−C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘテロシクリル−C−C−アルキル、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ若しくはC−C−ハロアルコキシで置換されているアリール−C−C−アルキル、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルコキシカルボニルアミノ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−ハロアルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキル−C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘタリール−C−C−アルキル又はNR[R及びRは、それぞれ独立して、水素、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルカルボニル及びC−C−アルコキシカルボニルの群から選択される基である。]である;
又は
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素、窒素及び硫黄の群から選択される1個又は2個のさらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意にC−C−アルキル若しくはC−C−アルコキシで置換されている3員から7員の環を形成する。
【0034】
上記化合物(Ia)、化合物(Ib)及び化合物(Ic)において挙げられている基の特に好ましい置換基及び範囲について、以下で例示する。
【0035】
は、水素又はメチルである。
【0036】
は、水素、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルであるか、又は、何れの場合にも任意にハロゲンで置換されているシクロプロピルカルボニル、シクロペンチルカルボニル若しくはシクロヘキシルカルボニルである。
【0037】
は、水素、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、シアノ−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルコキシ−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているビス(C−C−アルコキシ)−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルカルボニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルスルホニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルコキシカルボニル−C−C−アルキル、C−C−アルキニルオキシ、C−C−アルキニルオキシカルボニル、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル若しくはピリジル(ピリジル自体は、C−C−アルキル又はハロゲンで任意に置換されている。)で置換されているC−C−シクロアルキル、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル若しくはピリジル(ピリジル自体は、C−C−アルキル又はハロゲンで任意に置換されている。)で置換されているC−C−シクロアルキルカルボニル、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル若しくはピリジル(ピリジル自体は、C−C−アルキル又はハロゲンで任意に置換されている。)で置換されているC−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルコキシカルボニルアミノ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−ハロアルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキル−C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘテロシクリル−C−C−アルキル、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ若しくはC−C−ハロアルコキシで置換されているアリール−C−C−アルキル、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルコキシカルボニルアミノ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−ハロアルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキル−C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘタリール−C−C−アルキルである;
又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素、窒素及び硫黄の群から選択される1個又は2個のさらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意にC−C−アルキル若しくはC−C−アルコキシで置換されている3員から7員の環を形成する。
【0038】
上記化合物(Ia)、化合物(Ib)及び化合物(Ic)において挙げられている基の極めて特に好ましい置換基及び範囲について、以下で例示する。
【0039】
は、水素又はメチルである。
【0040】
は、水素、メチル、エチル、CHCF、CHCFCH、CHCHF、CHCFCHF、CHCHF、CH−CHF−CH、CHCFBr、CHCFCl、CH(CH)CHF、CHCCl、CHCClF、CHCHCHF、CHCH(CH)Cl、CHCFCH(CH、CH(CF、CHCHCl、CHCFCHCHCH、CHCFCF、メトキシ、エトキシ、ビニル、CHOCH、CHOCHCH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、シクロプロピルカルボニル又はフルオロシクロプロピルカルボニルである。
【0041】
は、水素、メチル、エチル、CHCF、CHCFCH、CHCHF、CHCFCHF、CHCHF、CH−CHF−CH、CHCFBr、CHCFCl、CH(CH)CHF、CHCCl、CHCClF、CHCHCHF、CHCH(CH)Cl、CHCFCH(CH、CH(CF、CHCHCl、CHCFCHCHCH、CHCFCF、C(CHCN、C(CN)CH(CH、CHCN、CHCHCN、ビニル、C(CHCCH、CHCCCH、メトキシ、エトキシ、CHCH(CH)(OCH)、CHC(CH(OCH)、CH(CH)CH(OCH、CHC(CH)(OCH、C(CH−CHSCH、CHCHSCH、CHCHCHSCH、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルカルボニル−C−C−アルキル、CHSOCHC(CH、CHSOCHCHCH、プロパルギルオキシ、シアノシクロプロピル、フルオロシクロプロピル、トリフルオロメチルシクロプロピル、トリフルオロメチルシクロヘキシル、メトキシカルボニルシクロプロピル、フルオロシクロプロピルカルボニル、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、1−シアノ−1−シクロプロピルエタ−1−イル、1,3−ジオキソラン−2−イルメチル、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イルメチル、テトラヒドロフリルメチル、テトラヒドロピラニルメチル、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−5−イルメチル、2−メチルテトラヒドロフラ−2−イルメチル、α−メチル−3,5−ジメチルトリアゾール−1−イルエチル、1,5−ジメチル−1,3−オキサゾール−4−イルメチル、任意にハロゲン、シアノ、メチル、エチル、メトキシ若しくはエトキシで置換されているベンジル、任意にハロゲン、シアノ、メチル、メトキシ若しくはエトキシで置換されているピリミジルメチル(特に、ピリミダ−2−イルメチル、α−メチル−ピリミジルメチル、4−ブロモピリミダ−2−イルメチル、2−メチルピリミダ−4−イルメチル、4,6−ジメチルピリミダ−2−イルメチル、4−ヨードピリミダ−2−イルメチル、2−エチルピリミダ−6−イルメチル、5−クロロピリミダ−2−イルメチル、5−ブロモピリミダ−2−イルメチル、5−シアノピリミダ−2−イルメチル、4,6−ジメトキシピリミダ−2−イルメチル、及び、4,6−ジエトキシ−2−ピリミダ−2−イルメチル)、オキサジアゾリルメチル、オキサゾリルメチル、5−メチルピラジン−2−イル、α−メチルピリダ−2−イルメチル、イミダゾリルメチル、6−クロロピリジン−3−イルメチル、チアゾリルメチル、フラニルメチル、1,5−ジメチルピラゾール−3−イルメチル、3−シクロプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イルメチル、6−ブロモピリダ−2−イルメチルである;
又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素、窒素及び硫黄の群から選択される1個又は2個のさらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意にC−C−アルキル若しくはC−C−アルコキシで置換されている3員から7員の環を形成する(例えば、RとRは、一緒になって、CHCHCH又はCHCHCHOである。)。
【0042】
上記化合物(Id)において挙げられている基の好ましい置換基及び範囲について、以下で例示する。
【0043】
は、水素又はC−C−アルキルであり、好ましくは、水素又はメチルである。
【0044】
は、水素、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルカルボニル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルコキシカルボニル又は任意にハロゲンで置換されているC−C−シクロアルキルカルボニルである。
【0045】
は、C−C−ハロアルキル、シアノ−C−C−アルキル、C−C−ハロアルケニル、C−C−ハロアルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルコキシ−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているビス(C−C−アルコキシ)−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルカルボニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルスルホニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルコキシカルボニル−C−C−アルキル、C−C−アルキニルオキシ、C−C−アルキニルオキシカルボニル、C−C−シクロアルキル[該C−C−シクロアルキルは、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル又はヘタリール(ヘタリール自体は、C−C−アルキル又はハロゲンで任意に置換されている。)で置換されている。]、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル若しくはヘタリール(ヘタリール自体は、C−C−アルキル又はハロゲンで任意に置換されている。)で置換されているC−C−シクロアルキルカルボニル、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル若しくはヘタリール(ヘタリール自体は、C−C−アルキル又はハロゲンで任意に置換されている。)で置換されているC−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルコキシカルボニルアミノ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−ハロアルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、C−C−アルキル−C−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘテロシクリル−C−C−アルキル、アリール−C−C−アルキル[該アリール−C−C−アルキルは、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ又はC−C−ハロアルコキシで置換されている。]、又は、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルコキシカルボニルアミノ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−ハロアルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、C−C−アルキル−C−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘタリール−C−C−アルキルである。
【0046】
上記化合物(Id)において挙げられている基の特に好ましい置換基及び範囲について、以下で例示する。
【0047】
は、水素又はメチルである。
【0048】
は、水素、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルであるか、又は、何れの場合にも任意にハロゲンで置換されているシクロプロピルカルボニル、シクロペンチルカルボニル若しくはシクロヘキシルカルボニルである。
【0049】
は、C−C−ハロアルキル、シアノ−C−C−アルキル、C−C−ハロアルケニル、C−C−ハロアルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルコキシ−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているビス(C−C−アルコキシ)−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルカルボニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルスルホニル−C−C−アルキル、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルコキシカルボニル−C−C−アルキル、C−C−アルキニルオキシ、C−C−アルキニルオキシカルボニル、C−C−シクロアルキル[該C−C−シクロアルキルは、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル又はピリジル(ピリジル自体は、C−C−アルキル又はハロゲンで任意に置換されている。)で置換されている。]、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル若しくはピリジル(ピリジル自体は、C−C−アルキル又はハロゲン任意に置換されている。)で任意に置換されているC−C−シクロアルキルカルボニル、任意にハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−ハロアルコキシカルボニル若しくはピリジル(ピリジル自体は、C−C−アルキル又はハロゲンで任意に置換されている。)で置換されているC−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルコキシカルボニルアミノ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−ハロアルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、C−C−アルキル−C−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘテロシクリル−C−C−アルキル、アリール−C−C−アルキル[該アリール−C−C−アルキルは、ハロゲン、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ又はC−C−ハロアルコキシで置換されている。]、又は、任意にハロゲン、シアノ(アルキル部分に含まれている場合を包含する。)、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルコキシカルボニルアミノ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−ハロアルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、C−C−アルキル−C−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル若しくはアミノカルボニルで置換されているヘタリール−C−C−アルキルである。
【0050】
上記化合物(Id)において挙げられている基の極めて特に好ましい置換基及び範囲について、以下で例示する。
【0051】
は、水素又はメチルである。
【0052】
は、水素、メチル、エチル、CHCF、CHCFCH、CHCHF、CHCFCHF、CHCHF、CH−CHF−CH、CHCFBr、CHCFCl、CH(CH)CHF、CHCCl、CHCClF、CHCHCHF、CHCH(CH)Cl、CHCFCH(CH、CH(CF、CHCHCl、CHCFCHCHCH、CHCFCF、メトキシ、エトキシ、ビニル、CHOCH、CHOCHCH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、シクロプロピルカルボニル又はフルオロシクロプロピルカルボニルである。
【0053】
は、CHCF、CHCFCH、CHCHF、CHCFCHF、CHCHF、CH−CHF−CH、CHCFBr、CHCFCl、CH(CH)CHF、CHCCl、CHCClF、CHCHCHF、CHCH(CH)Cl、CHCFCH(CH、CH(CF、CHCHCl、CHCFCHCHCH、CHCFCF、C(CHCN、C(CN)CH(CH、CHCN、CHCHCN、メトキシ、エトキシ、CHCH(CH)(OCH)、CHC(CH(OCH)、CH(CH)CH(OCH、CHC(CH)(OCH、C(CH−CHSCH、CHCHSCH、CHCHCHSCH、任意にハロゲンで置換されているC−C−アルキルカルボニル−C−C−アルキル、CHSOCHC(CH、CHSOCHCHCH、プロパルギルオキシ、シアノシクロプロピル、フルオロシクロプロピル、トリフルオロメチルシクロプロピル、トリフルオロメチルシクロヘキシル、メトキシカルボニルシクロプロピル、フルオロシクロプロピルカルボニル、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、1−シアノ−1−シクロプロピルエタ−1−イル、1,3−ジオキソラン−2−イルメチル、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イルメチル、テトラヒドロフリルメチル、テトラヒドロピラニルメチル、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−5−イルメチル、2−メチルテトラヒドロフラ−2−イルメチル、α−メチル−3,5−ジメチルトリアゾール−1−イルエチル、1,5−ジメチル−1,3−オキサゾール−4−イルメチル、任意にハロゲン、シアノ、メチル、エチル、メトキシ若しくはエトキシで置換されているベンジル、任意にハロゲン、シアノ、メチル、メトキシ若しくはエトキシで置換されているピリミジルメチル(特に、ピリミダ−2−イルメチル、α−メチルピリミジルメチル、4−ブロモピリミダ−2−イルメチル、2−メチルピリミダ−4−イルメチル、4,6ジメチルピリミダ−2−イルメチル、4−ヨードピリミダ−2−イルメチル、2−エチルピリミダ−6−イルメチル、5−クロロピリミダ−2−イルメチル、5−ブロモピリミダ−2−イルメチル、5−シアノピリミダ−2−イルメチル、4,6−ジメトキシピリミダ−2−イルメチル、及び、4,6−ジエトキシ−2−ピリミダ−2−イルメチル)、オキサジアゾリルメチル、オキサゾリルメチル、5−メチルピラジン−2−イル、α−メチルピリダ−2−イルメチル、イミダゾリルメチル、6−クロロピリジン−3−イルメチル、チアゾリルメチル、フラニルメチル、1,5−ジメチルピラゾール−3−イルメチル、3−シクロプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イルメチル又は6−ブロモピリダ−2−イルメチルである。
【0054】
上記化合物(Ie)において挙げられている基の好ましい置換基及び範囲について、以下で例示する。
【0055】
は、水素又はC−C−アルキルである。
【0056】
は、水素又はC−C−アルキルである。
【0057】
上記化合物(Ie)において挙げられている基の特に好ましい置換基及び範囲について、以下で例示する。
【0058】
は、水素又はC−C−アルキルである。
【0059】
は、水素又はC−C−アルキルである。
【0060】
上記化合物(Ie)において挙げられている基の極めて特に好ましい置換基及び範囲について、以下で例示する。
【0061】
は、水素、メチル、エチル、n−プロピル又はi−プロピルである。
【0062】
は、水素、メチル、エチル、n−プロピル又はi−プロピルである。
【0063】
好ましい定義において、特に別途示されていない限り;
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の群から選択され、好ましくは、フッ素、塩素及び臭素の群から選択される;
アリール〔さらに大きい単位(例えば、アリールアルキル)の一部分としてのアリールを包含する。〕は、フェニル、ナフチル、アントリル及びフェナントレニルの群から選択され、好ましくは、フェニルである;
ヘタリール〔さらに大きい単位(例えば、ヘタリールアルキル)の一部分としてのヘタリールを包含する。〕は、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、ベンゾフリル、ベンゾイソフリル、ベンゾチエニル、ベンゾイソチエニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、2,1,3−ベンゾオキサジアゾール、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、ベンゾトリアジニル、プリニル、プテリジニル及びインドリジニルの群から選択される;
ヘテロシクリル〔さらに大きい単位(例えば、ヘテロシクリルアルキル)の一部分としてのヘテロシクリルを包含する。〕は、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−テトラヒドロチエニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、3−イソオキサゾリジニル、4−イソオキサゾリジニル、5−イソオキサゾリジニル、3−イソチアゾリジニル、4−イソチアゾリジニル、5−イソチアゾリジニル、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、5−ピラゾリジニル、2−オキサゾリジニル、4−オキサゾリジニル、5−オキサゾリジニル、2−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、5−チアゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、1,2,4−オキサジアゾリジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾリジン−5−イル、1,2,4−チアジアゾリジン−3−イル、1,2,4−チアジアゾリジン−5−イル、1,2,4−トリアゾリジン−3−イル、1,3,4−オキサジアゾリジン−2−イル、1,3,4−チアジアゾリジン−2−イル、1,3,4−トリアゾリジン−2−イル、2,3−ジヒドロフラ−2−イル、2,3−ジヒドロフラ−3−イル、2,4−ジヒドロフラ−2−イル、2,3−ジヒドロチエン−2−イル、2,3−ジヒドロチエン−3−イル、2,4−ジヒドロチエン−2−イル、2−ピロリン−2−イル、2−ピロリン−3−イル、3−ピロリン−2−イル、3−ピロリン−3−イル、2−イソオキサゾリン−3−イル、3−イソオキサゾリン−3−イル、4−イソオキサゾリン−3−イル、2−イソオキサゾリン−4−イル、3−イソオキサゾリン−4−イル、4−イソオキサゾリン−4−イル、2−イソオキサゾリン−5−イル、3−イソオキサゾリン−5−イル、4−イソオキサゾリン−5−イル、2−イソチアゾリン−3−イル、3−イソチアゾリン−3−イル、4−イソチアゾリン−3−イル、2−イソチアゾリン−4−イル、3−イソチアゾリン−4−イル、4−イソチアゾリン−4−イル、2−イソチアゾリン−5−イル、3−イソチアゾリン−5−イル、4−イソチアゾリン−5−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−1−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−2−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−3−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−4−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−5−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−1−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−3−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−4−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−5−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−1−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−3−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−4−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−5−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−2−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−3−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−4−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−5−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−2−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−3−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−4−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−5−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−2−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−3−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−4−イル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、1,3−ジオキサン−5−イル、2−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−ヘキサヒドロピリダジニル、4−ヘキサヒドロピリダジニル、2−ヘキサヒドロピリミジニル、4−ヘキサヒドロピリミジニル、5−ヘキサヒドロピリミジニル、2−ピペラジニル、1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン−2−イル及び1,2,4−ヘキサヒドロトリアジン−3−イルの群から選択される。
【0064】
特に好ましい定義において、特に別途示されていない限り;
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の群から選択され、好ましくは、フッ素、塩素及び臭素の群から選択される;
アリール〔さらに大きい単位(例えば、アリールアルキル)の一部分としてのアリールを包含する。〕は、フェニル、ナフチル、アントリル及びフェナントレニルの群から選択され、好ましくは、フェニルである;
ヘタリール〔さらに大きい単位(例えば、ヘタリールアルキル)の一部分としてのヘタリールを包含する。〕は、ピリミジル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、イミダゾリル、チアゾリル及びフラニルの群から選択される;
ヘテロシクリル〔さらに大きい単位(例えば、ヘテロシクリルアルキル)の一部分としてのヘテロシクリルを包含する。〕は、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−テトラヒドロチエニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、3−イソオキサゾリジニル、4−イソオキサゾリジニル、5−イソオキサゾリジニル、3−イソチアゾリジニル、4−イソチアゾリジニル、5−イソチアゾリジニル、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、5−ピラゾリジニル、2−オキサゾリジニル、4−オキサゾリジニル、5−オキサゾリジニル、2−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、5−チアゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、1,2,4−オキサジアゾリジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾリジン−5−イル、1,2,4−チアジアゾリジン−3−イル、1,2,4−チアジアゾリジン−5−イル、1,2,4−トリアゾリジン−3−イル、1,3,4−オキサジアゾリジン−2−イル、1,3,4−チアジアゾリジン−2−イル、1,3,4−トリアゾリジン−2−イル、2,3−ジヒドロフラ−2−イル、2,3−ジヒドロフラ−3−イル、2,4−ジヒドロフラ−2−イル、2,3−ジヒドロチエン−2−イル、2,3−ジヒドロチエン−3−イル、2,4−ジヒドロチエン−2−イル、2−ピロリン−2−イル、2−ピロリン−3−イル、3−ピロリン−2−イル、3−ピロリン−3−イル、2−イソオキサゾリン−3−イル、3−イソオキサゾリン−3−イル、4−イソオキサゾリン−3−イル、2−イソオキサゾリン−4−イル、3−イソオキサゾリン−4−イル、4−イソオキサゾリン−4−イル、2−イソオキサゾリン−5−イル、3−イソオキサゾリン−5−イル、4−イソオキサゾリン−5−イル、2−イソチアゾリン−3−イル、3−イソチアゾリン−3−イル、4−イソチアゾリン−3−イル、2−イソチアゾリン−4−イル、3−イソチアゾリン−4−イル、4−イソチアゾリン−4−イル、2−イソチアゾリン−5−イル、3−イソチアゾリン−5−イル、4−イソチアゾリン−5−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−1−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−2−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−3−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−4−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−5−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−1−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−3−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−4−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−5−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−1−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−3−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−4−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−5−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−2−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−3−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−4−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−5−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−2−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−3−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−4−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−5−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−2−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−3−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−4−イル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、1,3−ジオキサン−5−イル、2−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−ヘキサヒドロピリダジニル、4−ヘキサヒドロピリダジニル、2−ヘキサヒドロピリミジニル、4−ヘキサヒドロピリミジニル、5−ヘキサヒドロピリミジニル、2−ピペラジニル、1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン−2−イル及び1,2,4−ヘキサヒドロトリアジン−3−イルの群から選択される。
【0065】
ハロゲンで置換されている基(例えば、ハロアルキル)は、1置換されているか又は置換基の可能な最大数まで多置換されている。ポリハロゲン化の場合、当該ハロゲン原子は、同一であっても又は異なっていてもよい。ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表し、特に、フッ素、塩素又は臭素を表す。
【0066】
何れの場合にも、好ましいもの、特に好ましいもの又は極めて特に好ましいものとして挙げられている置換基を有している化合物は、好ましい、特に好ましい、又は、極めて特に好ましい。
【0067】
飽和又は不飽和の炭化水素基(例えば、アルキル又はアルケニル)、さらに、ヘテロ原子と連結されている(例えば、アルコキシにおける。)飽和又は不飽和の炭化水素基は、可能である限り、何れの場合にも直鎖又は分枝鎖であることができる。
【0068】
任意に置換されている基は、1置換又は多置換されることが可能であり、ここで、多置換の場合、当該置換基は、同一であっても又は異なっていてもよい。
【0069】
上記で挙げられている基の定義又は実例は、一般的な範囲であっても又は好ましい範囲内においても、対応して、最終生成物にも適用され、並びに、出発物質及び中間体にも適用される。基についてのこれらの定義は、必用に応じて、互いに組み合わせることが可能である。即ち、個々の好ましい範囲の間の組合せを包含する。
【0070】
好ましいのは、本発明によれば、好ましいものとして上記で挙げられている定義の組合せが式中に存在している式(I)の化合物である。
【0071】
特に好ましいのは、本発明によれば、特に好ましいものとして上記で挙げられている定義の組合せが式中に存在している式(I)の化合物である。
【0072】
極めて特に好ましいのは、本発明によれば、極めて特に好ましいものとして上記で挙げられている定義の組合せが式中に存在している式(I)の化合物である。
【0073】
本発明化合物の重要な群は、(Ia)のもとで定義されている化合物の群である。
【0074】
本発明化合物のさらなる重要な群は、(Ib)のもとで定義されている化合物の群である。
【0075】
本発明化合物のさらなる重要な群は、(Ic)のもとで定義されている化合物の群である。
【0076】
本発明化合物のさらなる重要な群は、(Id)のもとで定義されている化合物の群である。
【0077】
本発明化合物のさらなる重要な群は、(Ie)のもとで定義されている化合物の群である。
【0078】
本発明化合物のさらなる重要な群においては、Rはハロアルキルである。
【0079】
本発明化合物のさらなる重要な群においては、Rはヘテロシクリルアルキルである。
【0080】
本発明化合物のさらなる重要な群においては、Rはヘタリールアルキルである。
【0081】
本発明化合物のさらなる重要な群においては、Xは酸素である。
【0082】
本発明化合物のさらなる重要な群においては、Xは硫黄である。
【0083】
式(I)[式中、Gは(A)基である。]の本発明化合物の調製及び対応する前駆物質の調製について、以下の反応スキームにおいて例証する。
【0084】
【化18】

出発物質として必要とされる式(VIIa)[式中、Gは、上記で定義されているとおりである。]の化合物は、既知であるか、又は、既知方法(例えば、「Synthetic Communications 35,5,2005,761」に記載されている既知方法)で得ることができる。式(Va)[式中、Rはアルキルである。]の化合物は、反応スキーム1において記載されている標準的な方法を用いて調製することができる(DE 2221647参照)。チオアミド(VIIa)を塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下、式(VIa)のエステルと反応させることによって、チアゾール(Va)が得られる。式(Va)[式中、Rは水素である。]の化合物は、「Helvetica Chimica Acta 1944,1432−1436」に記載されている方法と同様にして調製することができる。そこで使用されているクロロホルミルエステルは、「Chemische Berichte,1910,3528−3533」に記載されているようにして調製することができる。しかしながら、好ましくは、当該クロロホルミルエステルのナトリウム塩(「Chemische Berichte,1910,3528−3533」に記載されているカリウム塩と同様にして調製)を、式(VIIa)のチオアミドと反応させるために、塩基を添加することなく直接的に使用する。実施例3を参照されたい。
【0085】
式(Va)のチアゾールは、反応スキーム1に記載されている標準的な方法(DE 2221647参照)を用いて、最初に式(IVa)の酸に変換し、次いで、式(IIa)の酸塩化物に変換することができる。希釈剤(例えば、ジクロロメタン又はテトラヒドロフラン)の中で、塩基(例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミン)の存在下に、式(III)[式中、R及びRは、それぞれ、上記で定義されているとおりである。]のアミンとさらに反応させることにより、式(I)[式中、Xは酸素である。]の本発明化合物が得られる。
【0086】
式(I)の化合物は、カップリング剤〔例えば、EDC(1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、又は、BoPCl(ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド)〕の存在下で、式(IVa)の酸から式(III)のアミンとの反応により直接的に調製することができる。
【0087】
式(I)の化合物は、さらにまた、希釈剤(例えば、エタノール)の中で、加熱しながら、式(VIa)のエステルから式(III)のアミンとの反応により直接的に調製することもできる。
【0088】
式(I)[式中、Rは水素である、又は、Rは水素である。]の化合物は、アルキル化によって、例えば、希釈剤(例えば、DMF)の中で塩基(例えば、水素化ナトリウム)を使用してアルキル化剤(例えば、ヨウ化メチル)と反応させることにより、誘導体化することが可能である。
【0089】
式(III)のアミンは、既知であるか、又は、概ね知られている方法によって、例えば、EP 0030092(第86頁)に記載されているようにアミドを還元することによって、調製することができる。調製実施例1も参照されたい。
【0090】
あるいは、式(I)の化合物は、反応スキーム2に従うスズキカップリングによって調製することも可能である。これは、式(Xa)の酸〔例えば、「Helvetica Chim Acta 27,1432(1944)」及び「J.Het.Chem. 22(6) 1621(1985)参照〕を、直接的に、又は、式(XIa)の酸塩化物に変換した後、式(IXa)のアミドに変換し、次いで、その式(IXa)のアミドを式(VIIIa)のホウ酸エステルとカップリングさせて式(I)の本発明化合物を生成させることを含んでいる〔例えば、「J.Med.Chem 48(1),224(2005)」参照〕。式(VIIIa)のホウ素化合物は、既知であるか、又は、既知方法で得ることができる〔例えば、以下のものを参照されたい:「Tetrahedron 57(49),9813(2001)」,「Journal of Organic. Chemistry 70(15),6034(2005)」,並びに,さらに,「Tetrahedron Letters 43,(2002),4285−4287」及び「Journal of Organic Chemistry 2002,67,5394−5397」〕。
【0091】
【化19】

式(I)[式中、Xは硫黄である。]の化合物は、式(I)[式中、Xは酸素である。]の化合物から、硫化試薬(例えば、ローソン試薬又はP10)との反応によって調製することができる。N−オキシドは、例えば、式(I)の化合物をmCPBA(メタ−クロロ過安息香酸)と反応させることによって、得ることができる。式(I)の化合物の塩は、反応スキーム3〔これは、(A)基についての例として示されている。〕に従い、式(I)の化合物を式RX[式中、例えば、Xは、ハロゲン(例えば、塩素又は臭素)であり、Rは、任意に置換されているアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基である。]の化合物と反応させることによって、得ることができる(反応スキーム3)。
【0092】
【化20】

式(I)[式中、Gは(B)基である。]の本発明化合物及び対応する前駆物質の調製について、下記反応スキームにおいて説明する。
【0093】
式(Vb)のエステルから出発する反応順序は、式(Va)のエステルから出発する反応スキーム1における反応順序に対応し、反応スキーム1において述べられていることは、相応して当てはまる(反応スキーム4)。
【0094】
【化21】

式(Vb)のエステルは新規である。それらは、概ね知られている調製方法によって、例えば、「Liquid Crystals Today,Vol 14,1,2005,15−18」と同様にして、例えば、反応スキーム5に示されているようにして、調製することができる。
【0095】
【化22】

式(XIIb)のヒドラジドを、希釈剤(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)又はメタノール)の中で、塩基(例えば、トリエチルアミン又はナトリウムメトキシド)の存在下に、エチルオキサリルクロリドと反応させることにより、式(XIIlb)のジアシルヒドラジン化合物が得られる。このジアシルヒドラジン化合物を、次いで、カップリング剤の中で例えばローソン試薬と反応させることにより、式(Vb)のチアジアゾールが得られる。式(XIIb)のヒドラジドは、例えば、「Journal of Medicinal Chemistry,32,3,1989,583−593」に記載されており、対応するカルボン酸エステルをヒドラジン分解に付すことにより得ることができる。式(IIb)、式(IVb)及び式(Vb)の化合物も、新規であり、そして、本発明の対象の一部である。
【0096】
式(I)[式中、Gは(C)基である。]の本発明化合物の調製及び対応する前駆物質の調製について、以下の反応スキームにおいて例証する。
【0097】
式(Vc)のエステルから出発する反応順序は、式(Va)のエステルから出発する反応スキーム1における反応順序に対応し、反応スキーム1において述べられていることが適用される(反応スキーム6)。
【0098】
【化23】

式中のRが水素である式(IVc)及び式(Vc)の化合物は既知である〔WO 2005/090328;WO 1999/62885;Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters(2000),10(11),1211−1214;J.Chem.Soc.(1933),350参照〕。式中のRがアルキル(特に、メチル)である式(IVc)及び式(Vc)の化合物は、新規であり、そして、同様に本発明の対象の一部である。
【0099】
式(Vc)のエステルの調製については、反応スキーム7に示されている。
【0100】
【化24】

第1に、式(XVc)のメチルケトンをメタノール中でナトリウムメトキシドの存在下にシュウ酸エステルと反応させることによって、式(XVIc)のジケトエステルを調製する(WO 2004/002409及びWO 2004/016741も参照されたい。)。次に、希釈剤としてのアルコール(例えば、メタノール)の中で、式HNNHRのヒドラジン誘導体と反応させることにより、上記に示されている式(Vc)のエステル及び(Vc)の異性体が得られる。当該2種類の異性体は、例えば、クロマトグラフィーによって分離させることができる。式(XVc)の化合物は、既知であるか、又は、既知調製方法によって得ることができる〔例えば、EP 334146、EP 1270535、「Monatshefte fur Chemie 126(6/7),805(1995),JOC 66(12),4340(2001)参照〕。
【0101】
式(I)[式中、Xは酸素である。]の化合物は、硫化試薬を用いて、式(I)[式中、Xは硫黄である。]の化合物に変換することができる。
【0102】
使用する硫化剤(sulphidating agent)(硫化試薬)は、好ましくは、リン試薬、例えば、五硫化二リン(P)、五硫化二リン/ピリジン(P/Py)、五硫化二リン/トリエチルアミン(P/NEt)、五硫化二リン/炭酸水素ナトリウム(P/NaHCO 「シェーレン試薬(Scheeren’s reagent)」)、又は、さらに好ましくは、2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−2,4−ジチオキソ−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン「ローソン試薬(LR)」、2,4−ビス(4−フェノキシフェニル)−2,4−ジチオキソ−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン「ベリュー試薬(Belleau’s reagent)(BR)」若しくは2,4−ビス(4−フェニルチオフェニル)−2,4−ジチオキソ−1,3,2,4−ジチアジホスフェタンである。
【0103】
式(I)の化合物は、適切な場合には、種々の多形形態で存在し得るか、又は、種々の多形形態の混合物として存在し得る。純粋な多形体及び多形体混合物は、両方とも、本発明の対象の一部を形成し、また、本発明に従って使用することができる。
【0104】
本発明の活性成分は、植物が良好な耐性を示すこと及び温血動物に対する毒性が望ましい程度であること及び環境が良好な耐性を示すことと相まって、植物及び植物の器官を保護するのに適しており、収穫高を増大させるのに適しており、収穫物の質を向上させるのに適しており、また、農業において、園芸において、畜産業において、森林で、庭園やレジャー施設で、貯蔵生産物や材料物質の保護において、及び、衛生学の分野において遭遇する動物有害生物(animal pest)、特に、昆虫類、クモ形類動物、蠕虫類、線虫類及び軟体動物を防除するのに適している。それらは、好ましくは、植物保護剤として使用することができる。それらは、通常の感受性種及び抵抗性種に対して有効であり、さらに、全ての発育段階又は一部の発育段階に対して活性を示す。上記有害生物(pest)としては、以下のものを挙げることができる:
シラミ目(Anoplura)(Phthiraptera)の、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.);
クモ綱(Arachnida)の、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・プラエチオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デリマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イキソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニクス属種(Metatetranychus spp.)、オリギニクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニクス属種(tetranychus spp.)、バサテス・リコペルシシ(Vasates lycopersici);
ニマイガイ綱(Bivalva)の、例えば、ドレイセナ属種(Dreissena spp.);
キロポーダ目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)、スクチゲラ属種(Scutigera spp.);
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)、アドレツス属種(Adoretus spp.)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アンフィマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、アノプロホラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキジウス・オブテクツス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、セウトリンクス属種(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンジクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ゼアランジカ(Costelytra zealandica)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリプトリンクス・ラパチ(Cryptorhynchus lapathi)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属種(Diabrotica spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、ファウスチヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ジビウム・プシロイデス(Gibbium psylloides)、ヘテロニクス・アラトル(Heteronychus arator)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、ヒポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リキスス属種(Lixus spp.)、リクツス属種(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、ミゴドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサントグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプツス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オチオリンクス・スルカツス(Otiorrhynchus sulcatus)、オキシセトニア・ジュクンダ(Oxycetonia jucunda)、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)、プシリオデス・クリソセファラ(Psylliodes chrysocephala)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ベントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス属種(Sitophilus spp.)、スフェノホルス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シンフィレテス属種(Symphyletes spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、チキウス属種(Tychius spp.)、キシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.);
トビムシ目(Collembola)の、例えば、オニキウルス・アルマツス(Onychiurus armatus);
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia);
ジプローダ目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus);
ハエ目(Diptera)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリホラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミイア属種(Cochliomyia spp.)、コルジオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クレキス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロフィルス属種(Gastrophilus spp.)、ヒレミイア属種(Hylemyia spp.)、ヒポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミイア・ヒオシアミ(Pegomyia hyoscyami)、ホルビア属種(Phorbia spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ウォールファールチア属種(Wohlfahrtia spp.);
マキガイ綱(Gastropoda)の、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオムファラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロセラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、スクシネア属種(Succinea spp.);
ゼンチュウ綱(Helminths)の、例えば、アンシロストマ・ズオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンシロストマ・セイラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アンシロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンシロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マライ(Brugia malayi)、ブルギア・チモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルチア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ジクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ジクチオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ジフィロボトリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メジネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルチロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ベルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファシオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、ヒメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、ヒオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトジルス属種(Nematodirus spp.)、オエソファゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストルキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコセルカ・ボルブルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、シストソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギロイデス・フエレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ナチバ(Trichinella nativa)、トリキネラ・ブリトビ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフチ(Wuchereria bancrofti)。
【0105】
さらにまた、エイメリア(Eimeria)などの原生動物も防除することができる。
【0106】
ヘテロプテラ目(Heteroptera)の、例えば、アナサ・トリスチス(Anasa tristis)、アンテスチオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピロンマ・リビダ(Campylomma livida)、カベレリウス属種(Cavelerius spp.)、シメキス属種(Cimex spp.)、クレオンチアデス・ジルツス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジコノコリス・ヘウェチ(Diconocoris hewetti)、ジスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウシスツス属種(Euschistus spp.)、エウリガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルチス属種(Heliopeltis spp.)、ホルシアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・エキスカバツス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサルス・セリアツス(Psallus seriatus)、プセウドアシスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サールベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノホラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニチス・ナシ(Stephanitis nashi)、チブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.);
ホモプテラ目(Homoptera)の、例えば、アシルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノセナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリキスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラフィス・カルズイ(Anuraphis cardui)、アオニジエラ属種(Aonidiella spp.)、アファノスチグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィス属種(Aphis spp.)、アルボリジア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピジエラ属種(Aspidiella spp.)、アスピジオツス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキカウズス・ヘリクリシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリジポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオセファラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、セラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、セルコピダエ(Cercopidae)、セロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシホン・フラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマフィス・ジュグランジコラ(Chromaphis juglandicola)、クリソムファルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、シカズリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミチルス・ハリイ(Coccomytilus halli)、コックス属種(Coccus spp.)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ジアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ジアホリナ属種(Diaphorina spp.)、ジアスピス属種(Diaspis spp.)、ドラリス属種(Doralis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ジサフィス属種(Dysaphis spp.)、ジスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウセリス・ビロバツス(Euscelis bilobatus)、ゲオコックス・コフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロジスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンジニス(Hyalopterus arundinis)、イセリア属種(Icerya spp.)、イジオセルス属種(Idiocerus spp.)、イジオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルファキス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルバ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナフィス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネホテッチキス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベムシア・ミリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイジス(Peregrinus maidis)、フェナコックス属種(Phenacoccus spp.)、フロエオミズス・パセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、ホロドン・フムリ(Phorodon humuli)、フィロキセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピジストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)、プロトプルビナリア・ピリホルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコックス属種(Pseudococcus spp.)、プシラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピリラ属種(Pyrilla spp.)、クアドラスピジオツス属種(Quadraspidiotus spp.)、クエサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシフム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属種(Saissetia spp.)、スカホイデス・チタヌス(Scaphoides titanus)、シザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピズス・アルチクラツス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スチクトセファラ・フェスチナ(Stictocephala festina)、テナラファラ・マラエンシス(Tenalaphara malayensis)、チノカリス・カリアエホリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ属種(Trioza spp.)、チフロシバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ビテウス・ビチホリイ(Viteus vitifolii);
ハチ目(Hymenoptera)の、例えば、ジプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカンパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ベスパ属種(Vespa spp.);
ワラジムシ目(Isopoda)の、例えば、アルマジリジウム・ブルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber);
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.);
チョウ目(Lepidoptera)の、例えば、アクロニクタ・マジョル(Acronicta major)、アエジア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア属種(Anticarsia spp.)、バラトラ・ブラシカエ(Barathra brassicae)、ブックラトリキス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロセルス属種(Cnaphalocerus spp.)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エフェスチア・クエーニエラ(Ephestia kuehniella)、エウプロクチス・クリソルホエア(Euproctis chrysorrhoea)、エウキソア属種(Euxoa spp.)、フェルチア属種(Feltia spp.)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオチス属種(Heliothis spp.)、ホフマノフィラ・プセウドスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)、ヒポノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、ラフィグマ属種(Laphygma spp.)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、リトファネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロキサグロチス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、モシス・レパンダ(Mocis repanda)、ミチムナ・セパラタ(Mythimna separata)、オリア属種(Oria spp.)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、ペクチノホラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プセウダレチア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、テルメシア・ゲンマタリス(Thermesia gemmatalis)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トルトリキス・ビリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.);
バッタ目(Orthoptera)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、グリロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria);
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis);
コムカデ目(Symphyla)の、例えば、スクチゲレラ・インマクラタ(Scutigerella immaculata);
アザミウマ目(Thysanoptera)の、例えば、バリオトリプス・ビホルミス(Baliothrips biformis)、エンネオトリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルシノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、カコトリプス属種(Kakothrips spp.)、リピホロトリプス・クルエンタツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、シルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、トリプス属種(Thrips spp.);
シミ目(Thysanura)の、例えば、レピスマ・サカリナ(Lepisma saccharina)。
【0107】
植物寄生性線虫としては、例えば、以下のものを挙げることができる:アングイナ属種(Anguina spp.)、アフェレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ベロノアイムス属種(Belonoaimus spp.)、ブルサフェレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘリオコチレンクス属種(Heliocotylenchus spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、メロイドギネ属種(Meloidogyne spp.)、プラチレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ラドホルス・シミリス(Radopholus similis)、ロチレンクス属種(Rotylenchus spp.)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、チレンコリンクス属種(Tylenchorhynchus spp.)、チレンクルス属種(Tylenchulus spp.)、チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、キシフィネマ属種(Xiphinema spp.)。
【0108】
本発明の化合物は、特定の濃度又は特定の施用量において、除草剤、薬害軽減剤、成長調節剤若しくは植物の特性を改善する作用薬としても使用し得るか、又は、殺微生物剤(microbiocide)として、例えば、殺菌剤(fungicide)、抗真菌剤(antimycotic)、殺細菌剤若しくは殺ウイルス剤(これは、ウイロイドに対する作用薬も包含する。)としても使用し得るか、又は、MLO(マイコプラズマ様生物)及びRLO(リケッチア様生物)に対する作用薬としても使用し得る。本発明の化合物は、別の活性成分を合成するための中間体又は前駆物質としても使用することができる。
【0109】
上記活性成分は、溶液剤、エマルション剤、水和剤、水性懸濁液剤、油性懸濁液剤、粉末剤(powders)、粉剤(dusts)、ペースト剤、可溶性粉末剤、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、活性成分を含浸させた天然物質、活性成分を含浸させた合成物質、肥料及びポリマー物質中にマイクロカプセル化したもののような慣習的な製剤に変換することができる。
【0110】
これらの製剤は、既知方法で、例えば、任意に界面活性剤(即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤)を使用して、上記活性成分を増量剤(即ち、液体溶媒及び/又は固体担体)と混合させることにより製造する。そのような製剤は、適切なプラントで調製するか、又は、施用前若しくは施用中に調製する。
【0111】
補助剤として使用するのに適しているものは、当該組成物自体及び/又はそれから誘導された調製物(例えば、散布液、種子粉衣)に、特定の特性、例えば、特定の技術的特性及び/又特定の生物学的特性などを付与するのに適している物質である。典型的な適する補助剤は、増量剤、溶媒及び担体である。
【0112】
適切な増量剤は、例えば、水、並びに、極性及び非極性の有機化学的液体、例えば、以下の種類から選択されるものである:芳香族及び非芳香族の炭化水素類(例えば、パラフィン類、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、クロロベンゼン類)、アルコール類及びポリオール類(これらは、適切な場合には、置換されていてもよく、エーテル化されていてもよく、及び/又は、エステル化されていてもよい。)、ケトン類(例えば、アセトン、シクロヘキサノン)、エステル類(これは、脂肪類及び油類を包含する。)及び(ポリ)エーテル類、置換されていない及び置換されているアミン類、アミド類、ラクタム類(例えば、N−アルキルピロリドン類)及びラクトン類、スルホン類及びスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)。
【0113】
使用する増量剤が水である場合、例えば有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。適する液体溶媒は、本質的に、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン類、例えば、石油留分、鉱油及び植物油、アルコール類、例えば、ブタノール又はグリコールとそれらのエーテル及びエステル、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシドなどであり、さらに、水も適している。
【0114】
適切な固体担体は、
例えば、アンモニウム塩、及び、粉砕された天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又はケイ藻土、及び、粉砕された合成鉱物、例えば、微粉砕シリカ、アルミナ及びシリケートなどであり; 粒剤に適する固体担体は、例えば、粉砕して分別した天然石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及び苦灰岩、並びに、さらに、無機及び有機の粗挽き粉からなる合成顆粒や、有機材料、例えば、紙、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄などからなる顆粒などであり; 適切な乳化剤及び/又は泡形成剤は、例えば、非イオン性及びアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、及び、さらに、タンパク質加水分解物などであり; 適切な分散剤は、非イオン性及び/又はイオン性の物質、例えば、アルコール−POE−及び/又は−POP−エーテル類、酸及び/又はPOP−POEエステル類、アルキルアリール及び/又はPOP−POEエーテル類、脂肪−及び/又はPOP−POE付加体、POE−及び/又はPOP−ポリオール誘導体、POE−及び/又はPOP−ソルビタン若しくは糖付加体、アルキル若しくはアリールのスルフェート類、アルキル若しくはアリールのスルホネート類及びアルキル若しくはアリールのホスフェート類又はそれらの対応するPOエーテル付加体の類から選ばれたものである。さらに、適切なオリゴマー又はポリマー、例えば、ビニルモノマーから誘導されたもの、アクリル酸から誘導されたもの、EO及び/又はPOの単独又は例えば(ポリ)アルコール類若しくは(ポリ)アミン類と組み合わせたものから誘導されたもの。さらに、リグニン及びそのスルホン酸誘導体、未変性セルロース及び変性セルロース、芳香族及び/又は脂肪族スルホン酸並びにそれらのホルムアルデヒドとの付加体なども使用することができる。
【0115】
上記製剤において、粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、粉末又は顆粒又はラテックスの形態にある天然ポリマー及び合成ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、並びに、天然のリン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、及び、合成リン脂質などを使用することができる。
【0116】
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian Blue)、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。
【0117】
可能な別の添加剤は、芳香物質、任意に改質されていてもよい鉱油及び植物油、蝋、並びに、栄養素(微量栄養素を包含する。)、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などである。
【0118】
安定剤(例えば、低温安定剤)、防腐剤、酸化防止剤、光安定剤、又は、化学的及び/若しくは物理的安定性を向上させる別の作用剤も存在させることができる。
【0119】
上記製剤は、一般に、0.01〜98重量%の活性成分、好ましくは、0.5〜90重量%の活性成分を含有する。
【0120】
本発明の活性成分は、その市販製剤中において、及び、そのような製剤から調製した使用形態中において、殺虫剤、誘引剤、不妊剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、成長調節物質、除草剤、薬害軽減剤、肥料又は情報化学物質などの他の活性成分との混合物として使用することが可能である。
【0121】
別の既知活性成分、例えば、除草剤、肥料、成長調節剤、薬害軽減剤、情報化学物質との混合物も可能であり、又は、植物の特性を改善する作用薬との混合物も可能である。
【0122】
殺虫剤として使用する場合、本発明の活性成分は、さらにまた、それらの市販されている製剤中においても、及び、それらの製剤から調製された使用形態中においても、協力剤との混合物として存在させることができる。協力剤は、本発明の活性成分の効果を増大させる化合物であり、その際、加えられる協力剤自体は必ずしも活性を有する必要はない。
【0123】
殺虫剤として使用する場合、本発明の活性成分は、さらにまた、それらの市販されている製剤中においても、及び、それらの製剤から調製された使用形態中においても、抑制剤(inhibitor)との混合物として存在させることも可能であり、ここで、該抑制剤は、使用された後で、植物の周辺又は植物の部分の表面又は植物の組織内において該活性成分の分解を低減する。
【0124】
市販されている製剤から調製した使用形態の上記活性成分の含有量は、広い範囲で変えることができる。使用形態における上記活性成分の濃度は、0.00000001重量%〜95重量%の活性成分、好ましくは、0.00001重量%〜1重量%の活性成分であることができる。
【0125】
当該化合物は、その使用形態に適合した慣習的な方法で使用する。
【0126】
本発明に従って、全ての植物及び植物の全ての部分を処理することができる。本発明に関連して、植物は、望ましい野生植物及び望ましくない野生植物又は作物植物(天然に発生している作物植物を包含する。)のような全ての植物及び植物個体群を意味するものと理解される。作物植物は、慣習的な植物育種法と最適化法によって得ることができる植物であり得るか、又は、生物工学的方法と遺伝子工学的方法によって得ることができる植物であり得るか、又は、前記方法の組合せによって得ることができる植物であることができる。そのような作物植物には、トランスジェニック植物も包含され、また、植物育種家の権利によって保護され得る植物品種又は保護され得ない植物品種も包含される。植物の部分は、苗条、葉、花及び根などの、植物の地上部及び地下部の全ての部分及び器官を意味するものと理解され、その例として挙げることができるのは、葉、針状葉、葉柄、茎、花、子実体、果実、種子、根、塊茎及び根茎である。収穫物、並びに、栄養繁殖器官(vegetative propagation material)及び生殖繁殖器官(generative propagation material)、例えば、挿穂、塊茎、根茎、側枝及び種子なども、植物の部分に包含される。
【0127】
該活性成分を用いた植物及び植物の部分の本発明による処理は、慣習的な処理方法によって、例えば、浸漬、散布、気化、噴霧、ばらまき、塗布又は注入などによって、直接的に行うか、又は、化合物を植物及び植物の部分の周囲、生息環境若しくは貯蔵空間に作用させることにより行い、また、繁殖器官(propagation material)の場合、特に種子の場合は、さらに、1以上のコーティングを施すことによっても行う。
【0128】
上記で既に述べたように、本発明に従って、全ての植物及びそれらの部分を処理することができる。好ましい実施形態では、野生の植物種及び植物品種、又は、交雑若しくはプロトプラスト融合のような慣習的な生物学的育種法により得られた植物種及び植物品種、並びに、それらの部分を処理する。好ましいさらに別の実施形態では、適切な場合には慣習的な方法と組み合わせた遺伝子工学的方法により得られたトランスジェニック植物及び植物品種(遺伝子組換え生物)及びそれらの部分を処理する。用語「部分(parts)」及び「植物の部分(parts of plants)」及び「植物の部分(plant parts)」については、既に上記で説明した。
【0129】
特に好ましくは、本発明に従って、いずれの場合も市販されているか又は使用されている植物品種の植物を処理する。植物品種は、慣習的な育種又は突然変異誘発又は組換えDNA技術によって得られた、新しい特性(「形質」)を有する植物を意味するものと理解される。これらは、品種、生物型及び遺伝子型であることができる。
【0130】
植物種又は植物品種、それらの生育場所及び生育条件(土壌、気候、生育期、養分)に応じて、本発明に従う処理により、相加効果を超える効果(「相乗効果」)が生じることもあり得る。かくして、例えば、本発明に従って使用し得る物質及び組成物の施用量の低減及び/又は活性スペクトルの拡大及び/又は活性の増強、植物の生育の向上、高温又は低温に対する耐性の向上、干ばつ又は水中若しくは土壌中に含まれる塩分に対する耐性の向上、開花能力の向上、収穫の容易性の向上、より早い成熟、収穫量の増加、収穫された生産物の品質の向上及び/又は栄養価の増加、収穫された生産物の貯蔵安定性の向上及び/又は加工性の向上などが可能であり、これらは、実際に予期された効果を超えるものである。
【0131】
特に有利で有益な形質を植物に付与する遺伝物質を遺伝子修飾により受け取った全ての植物は、本発明に従って処理するのが好ましいトランスジェニック植物又は植物品種(遺伝子工学により得られたもの)に包含される。そのような形質の例は、植物の向上した生育、高温又は低温に対する向上した耐性、干ばつ又は水中若しくは土壌中に含まれる塩分に対する向上した耐性、向上した開花能力、向上した収穫の容易性、向上した成熟速度、増加した収穫量、収穫された生産物の向上した品質及び/又は向上した栄養価、収穫された生産物の向上した貯蔵安定性及び/又は向上した加工性などである。そのような形質のさらに別の特に重要な例は、動物有害生物及び微生物有害生物に対する植物の向上した防御、例えば、昆虫類、ダニ類、植物病原性の菌類、細菌類及び/又はウイルス類に対する植物の向上した防御、並びに、特定の除草活性成分に対する植物の向上した耐性である。挙げることができるトランスジェニック植物の例は、重要な作物植物、例えば、穀類(コムギ、イネ)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、テンサイ、トマト、エンドウ及び他の野菜種、ワタ、タバコ、ナタネ、並びに、果実植物(果実のリンゴ、ナシ、柑橘類果実及びグレープを有する果実植物)などであり、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、ワタ、タバコ及びナタネは特に重要である。重要な形質は、特に、植物体内で形成された毒素による、昆虫類、クモ形類動物、線虫類並びにナメクジ類及びカタツムリ類に対する植物の向上した防御であり、特に、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)からの遺伝物質〔例えば、遺伝子CryIA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3Bb及びCryIF並びにそれらの組合せ〕により植物体内で形成された毒素による、昆虫類、クモ形類動物、線虫類並びにナメクジ類及びカタツムリ類に対する植物の向上した防御である(以下、「Bt植物」と称する。)。同様に特に重要な形質は、全身獲得抵抗性(SAR)、システミン(systemin)、フィトアレキシン、誘導因子並びに抵抗性遺伝子及びそれにより発現されるタンパク質及び毒素による、菌類、細菌類及びウイルスに対する植物の向上した防御である。特に重要であるさらに別の形質は、特定の除草活性成分、例えば、イミダゾリノン系、スルホニル尿素系、グリホセート又はホスフィノトリシンなどに対する植物の向上した耐性である(例えば、「PAT」遺伝子)。望まれる当該形質を付与する遺伝子は、トランスジェニック植物内で、互いに組み合わせて存在させることも可能である。挙げることができる「Bt植物」の例は、YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)、及び、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種、ダイズ品種及びジャガイモ品種などである。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、Roundup Ready(登録商標)(グリホセートに対する耐性、例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば、ナタネ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノン系に対する耐性)、及び、STS(登録商標)(スルホニル尿素系に対する耐性、例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種及びダイズ品種などである。挙げることができる除草剤抵抗性植物(除草剤耐性に関して慣習的な方法で品種改良された植物)としては、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されている品種などがある。もちろん、ここで述べたことは、これらの遺伝形質又は今後開発される遺伝形質を有し、将来において開発及び/又は販売されるであろう植物品種にも適用される。
【0132】
上記で挙げた植物は、一般式(I)の化合物及び/又は本発明の活性成分混合物を用いて、本発明に従って特に有利に処理することができる。該活性成分又は混合物について上記で述べた好ましい範囲は、これらの植物の処理にも同様に適用される。特に重要なのは、本明細書内で具体的に言及されている化合物又は混合物による上記植物の処理である。
【0133】
本発明の活性成分は、植物、衛生及び貯蔵生産物の有害生物(pest)に対してのみではなく、マダニ類(hard ticks)、ヒメダニ類(soft ticks)、疥癬ダニ類(mange mites)、ハダニ類(leaf mites)、ハエ類(刺咬性(biting)及び舐性(licking))、寄生性のハエ幼虫、シラミ類、ケジラミ類(hair lice)、ハネジラミ類(feather lice)及びノミ類などの獣医学の分野における動物寄生虫(外部寄生虫及び内部寄生虫)に対しても有効である。これらの寄生虫としては、以下のものを挙げることができる。
【0134】
アノプルリダ目(Anoplurida)の、例えば、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、フチルス属種(Phtirus spp.)、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.);
マロファギダ目(Mallophagida)並びにアンブリセリナ亜目(Amblycerina)及びイスクノセリナ亜目(Ischnocerina)の、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネキエラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、フェリコラ属種(Felicola spp.);
ハエ目(Diptera)並びにネマトセリナ亜目(Nematocerina)及びブラキセリナ亜目(Brachycerina)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、クレキス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルトゾミイヤ属種(Lutzomyia spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリソプス属種(Chrysops spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アチロツス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミイア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、グロシナ属種(Glossina spp.)、カリフォラ属種(Calliphora spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、ウォールファールチア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロフィルス属種(Gasterophilus spp.)、ヒポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、メロファグス属種(Melophagus spp.);
シフォナプテリダ目(Siphonapterida)の、例えば、プレキス属種(Pulex spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)(クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis))、キセノプシラ属種(Xenopsylla spp.)、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.);
ヘテロプテリダ目(Heteropterida)の、例えば、シメキス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロンギルス属種(Panstrongylus spp.);
ブラッタリダ目(Blattarida)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)、スペラ属種(Supella spp.);
アカリ亜綱(Acari(Acarina))並びにメタスチグマタ目(Metastigmata)及びメソスチグマタ目(Mesostigmata)の、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドルス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イキソデス属種(Ixodes spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)、ハエモフィサリス属種(Haemophysalis spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、デルマニスス属種(Dermanyssus spp.)、ライリエチア属種(Raillietia spp.)、プネウモニスス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)、バロア属種(Varroa spp.);
アクチネジダ目(Actinedida(Prostigmata))及びアカリジダ目(Acaridida(Astigmata))の、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、デモデキス属種(Demodex spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.)、リストロホルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、チロファグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリフス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。
【0135】
式(I)の本発明活性成分は、さらにまた、農業生産性家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ及びミツバチなど)、他のペット類(例えば、イヌ、ネコ、籠のトリ及び水槽のサカナなど)及びいわゆる実験動物(例えば、ハムスター、モルモット、ラット及びマウスなど)に寄生する節足動物を防除するのにも適している。これらの節足動物を防除することにより、上記動物の死亡事例が低減し、また、生産性(肉、ミルク、羊毛、皮革、卵、蜂蜜などに関する生産性)の低下が軽減される。従って、本発明の活性成分を使用することにより、より経済的で且つより容易な畜産業が可能である。
【0136】
本発明の活性成分は、獣医学の分野において、また、畜産業において、既知方法で、例えば、錠剤、カプセル剤、頓服水剤(potion)、水薬(drench)、顆粒剤、ペースト剤、大型丸薬、フィードスルー法及び坐剤などの形態で腸内投与することにより、並びに、例えば、注射(筋肉内注射、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射など)及びインプラントなどにより非経口投与することにより、並びに、鼻内投与することにより、並びに、例えば、浸漬(dipping)又は薬浴(bathing)、スプレー、ポアオン及びスポットオン、洗浄及び散粉(powdering)の形態で経皮使用することにより、並びに、当該活性成分を含有する成形品、例えば、首輪、耳標、尾標、肢バンド(limb bands)、端綱、マーキング装置などを用いて、使用する。
【0137】
家畜、家禽及びペットなどに使用する場合、式(I)の活性成分は、1〜80重量%の量の該活性成分を含有する製剤(例えば、粉末剤、エマルション剤、易流動性組成物など)として、直接的に使用することができるか、又は、100倍〜10000倍に稀釈した後で使用することができるか、又は、それらは、薬浴として使用することができる。
【0138】
さらに、本発明の化合物は、工業材料を破壊する昆虫に対しても強い殺虫作用を示すことが見いだされた。
【0139】
以下に示す昆虫を、例として、及び、好ましいものとして挙げることができるが、何ら限定するものではない:
甲虫類(beetles)、例えば、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、クロロホルス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、キセストビウム・ルフォビロスム(Xestobium rufovillosum)、プチリヌス・ペクチコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルチネキス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、リクツス・ブルネウス(Lyctus brunneus)、リクツス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、リクツス・プラニコリス(Lyctus planicollis)、リクツス・リネアリス(Lyctus linearis)、リクツス・プベセンス(Lyctus pubescens)、トロゴキシロン・アエクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンテス・ルギコリス(Minthes rugicollis)、キシレボルス属種(Xyleborus spec.)、トリプトデンドロン属種(Tryptodendron spec.)、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリクス・カプシンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリクス・ブルネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノキシロン属種(Sinoxylon spec.)、ジノデルス・ミヌツス(Dinoderus minutus);
膜翅類(hymenopterons)、例えば、シレキス・ジュベンクス(Sirex juvencus)、ウロセルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロセルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロセルス・アウグル(Urocerus augur);
シロアリ類(termite)、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Kalotermes flavicollis)、クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インジコラ(Heterotermes indicola)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ズーテルモプシス・ネバデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus);
シミ類(bristletails)、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
【0140】
本発明に関連して、工業材料は、非生物材料、例えば、好ましくは、プラスチック、接着剤、サイズ、紙及び厚紙、皮革、木材及び加工木材製品、並びに、塗料などを意味するものと理解される。
【0141】
即時使用可能な(ready−to−use)組成物には、適切な場合には、別の殺虫剤も含ませることができ、また、適切な場合には、1種類以上の殺菌剤も含ませることができる。
【0142】
可能な付加的な添加剤に関しては、上記で挙げた殺虫剤及び殺菌剤を参照することができる。
【0143】
本発明の化合物は、さらに、海水又は淡海水と接触するもの、特に、船体、スクリーン、網、建造物、係船設備及び信号システムなどを、付着物から保護するために使用することもできる。
【0144】
さらに、本発明の化合物は、単独で、又は、別の活性成分と組み合わせて、汚れ止め剤として用いることができる。
【0145】
家庭、衛生及び貯蔵生産物の保護において、該活性成分は、住居、工場の通路、オフィス及び車両の客室などの密閉空間で見られる動物有害生物(animal pest)、特に、昆虫類、クモ形類動物及びダニ類を防除するのにも適している。それらは、単独で使用することもできるし、又は、上記有害生物を防除するための家庭用殺虫剤製品中において、別の活性成分及び補助剤と組み合わせて使用することもできる。それらは、感受性種及び抵抗性種に対して有効であり、さらに、全ての成育段階に対して有効である。これらの有害生物としては、以下のものを挙げることができる。
【0146】
スコルピオニデア目(Scorpionidea)の、例えば、ブツス・オッシタヌス(Buthus occitanus);
ダニ目(Acarina)の、例えば、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレキスス(Argas reflexus)、ブリオビア属種(Bryobia ssp.)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、グリシファグス・ドメスチクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドルス・モウバト(Ornithodorus moubat)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレズゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウツムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトファゴイデス・プテロニシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトファゴイデス・ホリナエ(Dermatophagoides forinae);
クモ目(Araneae)の、例えば、アビクラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae);
ザトウムシ目(Opiliones)の、例えば、プセウドスコルピオネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドスコルピオネス・ケイリジウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・ファランギウム(Opiliones phalangium);
等脚目(Isopoda)の、例えば、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber);
倍脚目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)、ポリデスムス属種(Polydesmus spp.);
唇脚目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.);
シミ目(Zygentoma)の、例えば、クテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクイリヌス(Lepismodes inquilinus);
ゴキブリ目(Blattaria)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa);
サルタトリア目(Saltatoria)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus);
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia);
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.);
チャタテムシ目(Psocoptera)の、例えば、レピナツス属種(Lepinatus spp.)、リポセリス属種(Liposcelis spp.);
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテチクス・オリザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)、シトフィルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum);
双翅目(Diptera)の、例えば、アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、カリフォラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、クレキス・クインクエファシアツス(Culex quinquefasciatus)、クレキス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレキス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモキシス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa);
鱗翅目(Lepidoptera)の、例えば、アクロイア・グリセラ(Achroia grisella)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、プロジア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)、チネア・クロアセラ(Tinea cloacella)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella);
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレキス・イリタンス(Pulex irritans)、ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis);
膜翅目(Hymenoptera)の、例えば、カムポノツス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラツス(Lasius umbratus)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、パラベスプラ属種(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピツム(Tetramorium caespitum);
シラミ目(Anoplura)の、例えば、ペジクルス・フマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis)、ペジクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、フィロエラ・バスタトリキス(Phylloera vastatrix)、フチルス・プビス(Phthirus pubis);
異翅目(Heteroptera)の、例えば、シメキス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、シメキス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、ロジヌス・プロリキスス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
【0147】
家庭用殺虫剤の分野においては、それらは、単独で使用するか、又は、別の適切な活性成分(例えば、リン酸エステル系、カーバメート系、ピレスロイド系、ネオニコチノイド系、成長調節剤又は別の既知の種類の殺虫剤から選択される活性成分など)と組み合わせて使用する。
【0148】
それらは、エーロゾル、非加圧スプレー製品、例えば、ポンプスプレー及び噴霧スプレー、自動霧化システム(automatic fogging system)、噴霧器(fogger)、泡、ゲル、セルロース製又はポリマー製のエバポレーター錠剤を有するエバポレーター製品、液体エバポレーター、ゲル及び膜エバポレーター、プロペラ駆動エバポレーター、エネルギーフリー型蒸発システム又は受動型蒸発システム、防虫紙(moth papers)、防虫バッグ(moth bags)及び防虫ゲル(moth gels)において使用されるか、又は、粒剤若しくは粉剤として、ばらまき用の餌(baits for scattering)に入れて使用されるか、又は、ベイトステーションで使用される。
【実施例】
【0149】
調製実施例
実施例1
2−クロロ−2,2−ジフルオロエチルアンモニウムクロリド
【0150】
【化25】

15.12g(116.7mmol)のクロロジフルオロアセトアミドを、アルゴン下、150mLのTHFに溶解させ、8g(105.3mmol)のボラン−ジメチルスルフィドと混合させた。その混合物を還流しながら1時間加熱し、40mLの希塩酸をゆっくりと添加した。その混合物を還流しながらさらに1時間加熱し、氷浴を用いて冷却し、エーテル、希水酸化ナトリウム溶液及び水性クエン酸と混合させてpH=9とした。その水相をエーテルで合計3回抽出し、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水した。得られた溶液をエーテル中の2M HCl約80mLと混合させた。形成された沈澱物を吸引濾過し、ロータリーエバポレーターで乾燥させた。
収量:5.99g(理論値の33%)。
【0151】
N−(2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル)−4−メチル−2−ピリジン−3−イルチアゾール−5−カルボキサミド
【0152】
【化26】

70mLのアセトニトリルの中に330mg(1.50mmol)の該チアゾールカルボン酸及び2.52g(19.5mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを最初に入れ、撹拌しながら、458mg(1.8mmol)のビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(Bop−Cl)と混合させた。20分間経過した後、455mg(3mmol)の該アミン塩酸塩を添加し、その混合物を室温で16時間撹拌した。後処理のために、その混合物を減圧下に濃縮し、酢酸エチルと塩化ナトリウム溶液/リン酸緩衝溶液(pH7)の間で分配させ、その有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮した。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル)で精製した。
収量:265mg(理論値の51%),logP1)(HCOOH)1.84;
1H NMR(CD3CN):2.7(s,3H),4.2(dt,2H),7.1(br,1H),7.45(dd,1H),8.2(m,1H),8.75(m,1H),9.1(m,1H)。
【0153】
実施例2
【0154】
【化27】

30mLのアセトニトリルの中に150mg(0.589mmol)の該チアゾールカルボン酸及び989mg(7.66mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを最初に入れ、撹拌しながら、179mg(0.71mmol)のビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(Bop−Cl)と混合させた。20分間経過した後、264mg(1.77mmol)の該アミン塩酸塩を添加し、その混合物を室温で16時間撹拌した。後処理のために、その混合物を減圧下に濃縮し、酢酸エチルと水の間で分配させ、その有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下に濃縮した。
収量:192mg(理論値の90%)、logP(HCOOH)2.72;
1H NMR(d6−DMSO):2.43(s,3H),3.13(s,3H),4.35(q,2H),8.37(1H,m),8.73(1H,m),9.05(1H,m)ppm。
【0155】
実施例3
段階1: ナトリウム 2−クロロ−2−エトキシカルボニルエトキシド
【0156】
【化28】

500mLのMTBEに89.31g(728mmol)のクロロ酢酸エチル及び63.7g(859.9mmol)のギ酸エチルを溶解させた。撹拌しながら、ナトリウムエトキシドのエタノール溶液259.77g(801mmol)を滴下して加えた。16時間経過した後、その懸濁液を形成された沈澱物からデカントした。その残渣を約500mLのジエチルエーテルと一緒に撹拌し、吸引濾過した。固体をさらなる500mLのジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させた。
収量84g(理論値の66%)。
【0157】
段階2: 2−ピリジン−3−イルチアゾール−5−カルボン酸エチル
【0158】
【化29】

20g(144.72mmol)のチオニコチンアミドを、600mLのエタノールの中で、50.52g(289.45mmol)のナトリウム 2−クロロ−2−エトキシカルボニルエトキシドと一緒に、還流温度で24時間撹拌した。減圧下に溶媒を除去し、その残渣をジクロロメタンと混合させた。その有機相を水で3回洗浄し、蒸発させることにより濃縮した。その残渣をジクロロメタン/ヘキサンから再結晶させた。さらなる生成物を母液から単離した。
収量:18.66g(理論値の50%)、logP(HCOOH)1.93。
【0159】
段階3: 2−ピリジン−3−イルチアゾール−5−カルボン酸
【0160】
【化30】

60mLのエタノールの中に4.03g(16.5mmol)の該チアゾールカルボン酸エステルを最初に入れ、20mLの水の中の5.86g(66mmol)の水酸化ナトリウムの溶液を滴下して加えた。その混合物を室温で16時間撹拌した。エタノールを留去し、残った水溶液を塩酸で酸性化した。沈澱した生成物を吸引濾過し、乾燥させた。
収量:2.57g(理論値の75%)、logP(HCOOH):0.42。
【0161】
段階4: 3−(5−クロロカルボニルチアゾール−2−イル)ピリジニウムクロリド
【0162】
【化31】

120mLのトルエンの中の8.50g(41.21mmol)の該チアゾールカルボン酸を、数滴のDMFと一緒に、5.1mL(70mmol)の塩化チオニルと30分間以内の間混合させた。次いで、その混合物を60℃で3時間撹拌し、その溶液にアルゴンを通気しながら30分間冷却し、氷浴内でさらに30分間冷却した。沈澱物を吸引濾過し、トルエンで洗浄し、ロータリーエバポレーターで乾燥させた。
収量:10.36g(理論値の96%)。
【0163】
段階5:
【0164】
【化32】

6mLのジオキサンの中に219mg(0.84mmol)の該酸塩化物を最初に入れ、324mg(2.51mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミン及び138mg(1.00mmol)の該ピリミジルメチルアミンと混合させ、室温で16時間撹拌した。後処理のために、その混合物を減圧下に濃縮し、その残渣を酢酸エチルと水の間で分配させ、その有機相を脱水し、濃縮した。
収量:96mg(理論値の34%)、logP(HCOOH)1.19;
1H NMR(d6−DMSO):2.40(s,6H),4.58(m,2H),7.1(m,1H),7.55(m,1H),8.35(m,1H),8.55(s,1H),8.70(m,1H),9.10(m,1H),9.15(m,1H)ppm。
【0165】
実施例4
【0166】
【化33】

600mg(1.99mmol)の該チアゾールカルボキサミド及び443mg(1.10mmol)の4−メトキシフェニルジチオホスホン酸無水物を、アルゴン下、60mLのトルエンの中で、16時間加熱還流した。後処理のために、その混合物を炭酸水素ナトリウム溶液と酢酸エチルの間で分配させ、その有機相を脱水し、濃縮した。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル)で精製した。
収量:590mg(理論値の92%)、logP(HCOOH)2.39;
1H NMR(d6−DMSO):2.54(s,3H),4.65(q,2H),7.50(m,1H),8.25(m,1H),8.65(m,1H),9.10(m,1H)ppm。
【0167】
実施例5
段階1:
【0168】
【化34】

50mLのアセトニトリルの中の2.22g(12.5mmol)の該クロロチアゾールカルボン酸及び21g(162mmol)のジイソプロピルエチルアミンを、撹拌しながら、3.82g(15mmol)のビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(Bop−Cl)と混合させた。20分間経過した後、1.857g(18.75mmol)の該アミンを添加し、その混合物を室温で16時間撹拌した。後処理のために、その混合物を水と酢酸エチルの間で分配させ、その有機相を脱水し、濃縮した。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル)で精製した。
収量:1.10g(理論値の34%)、logP(HCOOH)1.97。
【0169】
段階2:
【0170】
【化35】

10mLのジメトキシエタンの中に段階1からの326mg(1.26mmol)の該クロロチアゾールカルボキサミド及び200mg(0.97mmol)の該ピリミジルホウ酸エステル及び21mg(0.029mmol)の1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)クロリドを最初に入れた。2M 炭酸カリウム溶液1.45mLを添加し、その混合物を、アルゴン下、80℃で4時間撹拌した。後処理のために、その混合物を水とジクロロメタンの間で分配させ、その有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濃縮した。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル)で精製した。
収量:64mg(理論値の21%)、logP(HCOOH)1.61;
1H NMR(d6−DMSO):2.60(s,3H),4.05(m,2H),8.85(m,1H),9.25(m,2H)。
【0171】
実施例6
段階1:
【0172】
【化36】

15.0g(72.4mmol)の該ピリジンジケトエステル及び3.34g(72.4mmol)のメチルヒドラジンを300mLのエタノールの中で還流しながら2時間加熱した。次いで、その混合物を減圧下に濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル)で異性体を分離させた。
収量:
6.55g(理論値の41%)の所望の異性体A、logP(HCOOH)0.84(これは、次の段階でさらに使用した)
2.23g(理論値の14%)のもう一方の異性体B、logP(HCOOH)0.77。
【0173】
段階2:
【0174】
【化37】

400mLのTHF(テトラヒドロフラン)と250mLの水の混合物に6.55g(30.15mmol)の該ピラゾールカルボン酸エステルを溶解させ、150mLの水の中の2.53g(60.31mmol)の水酸化リチウム一水和物の溶液と混合させ、室温で16時間撹拌した。後処理のために、減圧下にTHFを除去し、沈澱した生成物を吸引濾過し、乾燥させた。
収量:6.08g(理論値の99%)。
【0175】
段階3:
【0176】
【化38】

2.0g(9.84mmol)の該ピラゾールカルボン酸を50mLの塩化チオニルの中で還流しながら2時間加熱し、濃縮した。
収量:2.13g(理論値の91%)。
【0177】
段階4:
【0178】
【化39】

7.00g(54.1mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンと1.58g(16.2mmol)の該アミン塩酸塩を含んでいる100mLのジオキサンの中で3.00g(13.5mmol)の該塩化ピラゾリルを室温で16時間撹拌した。後処理のために、その混合物を濃縮し、その残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル)で精製した。
収量:1.92g(理論値の56%)、logP(HCOOH)0.49;
1H NMR(d6−DMSO):3.31(s,3H),3.70(s,3H),4.02(s,3H),7.20(s,1H),7.40(m,1H),8.15(m,1H),8.50(m,1H),9.02(m,1H)。
【0179】
実施例7
段階1: オキソ[N’−(ピリジン−3−カルボニル)ヒドラジノ]酢酸エチル
【0180】
【化40】

28.0g(204mmol)のニコチン酸ヒドラジドを700mLのDMFに穏やかに加熱することにより溶解させ、次いで、52.5g(518mmol)のトリエチルアミンを添加し、氷浴で冷却しながら、40mLのジクロロメタンの中の31.7g(232mmol)の塩化オキサリルの溶液を滴下して加えた。その混合物を15分間撹拌し、蒸発させることにより濃縮し、その残渣を水(pH7)とクロロホルム/イソプロパノール(10:1)の間で分配させた。その有機層を脱水し、減圧下に濃縮した。
収量:59.0gの粗製生成物(これは、それ以上精製することなく次の段階で変換させた)。
【0181】
段階2: 5−ピリジン−3−イル[1,3,4]チアジアゾール−2−カルボン酸エチル
【0182】
【化41】

59.0g(248mmol)の該ヒドラゾン及び57.3g(141mmol)のメトキシフェニルジチオホスホン酸無水物を500mLのトルエンの中で4時間加熱還流した。後処理のために、その混合物を減圧下に濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/アセトン)を用いて精製した。
収量:15.5g(理論値の26%)、logP(HCOOH)1.41。
【0183】
段階3: 5−ピリジン−3−イル[1,3,4]チアジアゾール−2−カルボン酸ナトリウム
【0184】
【化42】

1.5g(6.37mmol)の該チアジアゾールカルボン酸エステル及びエタノール中のナトリウムエトキシドの21%溶液2.3mL(6.3mmol)を、23mLのエタノールと7.5mLの水の混合物の中で、室温で30分間撹拌し、氷浴で冷却しながらさらに10分間撹拌した。沈澱した生成物を吸引濾過し、エーテルで2回洗浄し、ロータリーエバポレーターで乾燥させた。
収量:1.35g(理論値の92%)。
【0185】
段階4: N,N−ジメチル−5−ピリジン−3−イル[1,3,4]チアジアゾール−2−カルボキサミド
【0186】
【化43】

20mLのTHFと2mLのDMF(ジメチルホルムアミド)の混合物の中の0.50g(2.18mmol)の該チアジアゾールカルボン酸塩に、0.498g(3.92mmol)の塩化オキサリルを滴下して加えた。ガスの発生が止んだ後、0.726g(7.17mmol)のトリエチルアミン及び0.476g(4.36mmol)の該アミンを添加し、その混合物を室温で16時間撹拌した。後処理のために、その混合物を減圧下に濃縮し、水とクロロホルム/イソプロパノール(10:1)の間で分配させた。その有機相を脱水し、減圧下に濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル、アセトン)を用いて精製した。
収量:0.14g(理論値の19%)、logP(HCOOH)0.85;logP(pH=7.5)0.85;
1H NMR(d6−DMSO):4.25(m,2H),7.4(t,1H),7.6(m,1H),8.4(m,1H),8.8(m,3H),9.2(m,1H),9.4(br,1H)。
【0187】
実施例8
N,N−ジメチル−5−ピリジン−3−イル[1,3,4]チアジアゾール−2−カルボキサミド
【0188】
【化44】

密閉反応容器内で、0.3g(1.25mmol)の該チアジアゾールエステルを、エタノール中のジメチルアミンの5.6モル溶液2.5mL(14mmol)と一緒に、15mLのエタノールの中で105℃で1時間撹拌した。その混合物を、蒸発させることにより濃縮し、10mLの温1,1,1−ベンゾトリフルオリドに溶解させ、少量の活性炭と一緒に短時間沸騰させ(その活性炭は、熱濾過した)、冷却した。形成された沈澱物を吸引濾過し、ロータリーエバポレーターで乾燥させた。
収量:0.1g(理論値の32%)、logP(HCOOH)0.95;
1H NMR(d6−DMSO):3.1(s,3H,DMSOの下),3.4(2,3H),7.4(m,1H),8.4(m,1H),8.8(m,3H),9.2(m,1H)。
【0189】
下記表に、本発明のさらなる化合物を記載する。
【0190】
【表1】





































【0191】
【表2】


【0192】
1) logP値を求めるための方法(ギ酸法)についての記述
表中に記載されているlogP値は、EEC−Directive 79/831 Annex V.A8に従い、逆相カラム(C 18)でのHPLC(高性能液体クロマトグラフィー)により測定した。
温度:55℃;
酸性範囲(pH3.4)において測定するための溶離剤:
溶離剤A:アセトニトリル+1リットル当たり1mLのギ酸;
溶離剤B:水+1リットル当たり0.9mLのギ酸;
勾配:4.25分間で、10%溶離剤A/90%溶離剤Bから95%溶離剤A/5%溶離剤Bまで。
【0193】
較正は、logP値が知られている非分枝鎖アルカン−2−オン(3個〜16個の炭素原子含有)を用いて実施した(logP値は、連続する2種類のアルカノンの間の線形補間により、保持時間に基づいて測定)。ラムダマックス値は、200nm〜400nmの紫外線スペクトルを参照し、クロマトグラフシグナルの最大値で決定した。
【0194】
生物学的実施例
実施例No.1
ミズス(Myzus)試験
溶媒: 78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
【0195】
活性成分の適切な製剤を調製するために、1重量部の活性成分を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
【0196】
全ての成育段階のモモアカアブラムシ(Myzus persicae)が発生しているハクサイ(Brassica pekinensis)の葉の薄片に、所望濃度の活性成分製剤を噴霧する。
【0197】
所望の時間が経過した後、効力(%)を求める。100%は、全てのアブラムシが死んだことを意味し、0%は、死んだアブラムシが無かったことを意味する。
【0198】
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、500g/haの施用量で70%以上の効力を示す:
実施例番号 1、3、4、5、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、21、22、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204。
【0199】
実施例No.2
ファエドン(Phaedon)試験
溶媒: 78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
【0200】
活性成分の適切な製剤を調製するために、1重量部の活性成分を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
【0201】
ハクサイ(Brassica pekinensis)の葉の薄片に所望濃度の活性成分製剤を噴霧し、乾燥後、マスタードビートル(mustard beetle)(Phaedon cochleariae)の幼虫を寄生させる。
【0202】
所望の時間が経過した後、効力(%)を求める。100%は、全てのマスタードビートル幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだマスタードビートル幼虫が無かったことを意味する。
【0203】
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、500g/haの施用量で80%以上の効力を示す:
実施例番号 39、75。
【0204】
実施例No.3
ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)試験
溶媒: 78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
【0205】
活性成分の適切な製剤を調製するために、1重量部の活性成分を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
【0206】
トウモロコシ(Zea mays)の葉の薄片に所望濃度の活性成分製剤を噴霧し、乾燥後、ツマジロクサヨトウ(armyworm)(Spodoptera frugiperda)の幼虫を寄生させる。
【0207】
所望の時間が経過した後、効力(%)を求める。100%は、全てのツマジロクサヨトウ幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだツマジロクサヨトウ幼虫が無かったことを意味する。
【0208】
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、500g/haの施用量で80%以上の効力を示す:
実施例番号 39。
【0209】
実施例No.4
テトラニクス(Tetranychus)試験;OP抵抗性
溶媒: 78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
【0210】
活性成分の適切な製剤を調製するために、1重量部の活性成分を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
【0211】
全ての成育段階のナミハダニ(Tetranychus urticae)が発生しているインゲンマメ(common bean)(Phaseolus vulgaris)の葉の薄片に、所望濃度の活性成分製剤を噴霧する。
【0212】
所望の時間が経過した後、効力(%)を求める。100%は、全てのナミハダニが死んだことを意味し、0%は、死んだナミハダニが無かったことを意味する。
【0213】
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、100g/haの施用量で80%以上の効力を示す:
実施例番号 53。
【0214】
実施例No.5
ネコブセンチュウ(Meloidogyne)試験
溶媒: 80重量部のアセトン
【0215】
活性成分の適切な製剤を調製するために、1重量部の活性成分を上記量の溶媒と混合し、得られた濃厚物を水で稀釈して所望の濃度とする。
【0216】
容器に、砂、活性成分の溶液、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)の卵/幼虫の懸濁液及びレタス種子を入れる。レタス種子が発芽し、植物が生育する。根では、こぶが生じる。
【0217】
所望の時間が経過した後、こぶの形成(%)に基づいて殺線虫活性を求める。100%は、こぶが見られなかったことを意味し、0%は、処理された植物におけるこぶの数が未処理対照におけるこぶの数に相当することを意味する。
【0218】
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、20ppmの施用量で80%以上の効力を示す:
実施例番号 98、200。
【0219】
実施例No.6
オウシマダニ(Boophilus microplus)試験
溶媒: ジメチルスルホキシド
【0220】
活性成分の適切な製剤を調製するために、1重量部の活性成分を上記量の溶媒と混合し、得られた濃厚物を水で稀釈して所望の濃度とする。
【0221】
活性成分の該溶液を腹部(オウシマダニ(Boophilus microplus))に注入し、その動物を皿に移し、気候制御室の中で保存する。当該作用を受精卵の産卵によってモニターする。
【0222】
所望の時間が経過した後、効力(%)を求める。100%は、受精卵を産んだマダニが無かったことを意味する。
【0223】
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、動物1匹当たり20μgの施用量で80%以上の効力を示す:
実施例番号 35、53、67、70、85、87、111。
【0224】
実施例No.7
ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)試験
溶媒: ジメチルスルホキシド
【0225】
活性成分の適切な製剤を調製するために、1重量部の活性成分を上記量の溶媒と混合し、得られた濃厚物を水で稀釈して所望の濃度とする。
【0226】
所望濃度の活性成分製剤で処理された馬肉を含んでいる容器にヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)の幼虫を生息させる。
【0227】
所望の時間が経過した後、殺虫率(%)を求める。100%は、全てのヒツジキンバエ幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだヒツジキンバエ幼虫が無かったことを意味する。
【0228】
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、100ppmの施用量で80%以上の効力を示す:
実施例番号 35。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】

〔式中、
(Ia)
は、N又はC−ハロゲンであり、及び、
は、
【化2】

の群からの基であり、
ここで、
は、水素又はアルキルであり、及び、
は、C(=X)NRであり、
ここで、
Xは、酸素又は硫黄であり、
は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニル及び任意にハロゲンで置換されているシクロアルキルカルボニルの群からの基であり、
並びに、
は、水素、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、任意にハロゲンで置換されているアルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているビス(アルコキシ)アルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルチオアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルフィニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルホニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニルアルキル、アルキニルオキシ、アルキニルオキシカルボニル、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルキルカルボニル、任意に置換されているシクロアルキルアルキル、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているヘテロシクリルアルキル、任意に置換されているアリールアルキル、任意に置換されているヘタリールアルキル及びNR[R及びRは、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、ヘタリール及びヘテロシクリルの群から選択される基であるか、又は、RとRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、任意に置換されているヘテロ環を形成する。]の群からの基であり、
又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、さらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意に置換されている環を形成し、
又は、
(Ib)
式中、
は、CHであり、及び、
は、
【化3】

であり、
ここで、
は、水素又はアルキルであり、及び、
は、C(=X)NRであり、
ここで、
Xは、酸素又は硫黄であり、
は、上記で定義されているとおりであり、及び、
は、上記で定義されているとおりであり、又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、さらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意に置換されている環を形成し、
又は、
(Ic)
式中、
は、CHであり、
は、
【化4】

であり、
は、水素又はアルキルであり、及び、
は、C(=S)NRであり、
ここで、
は、上記で定義されているとおりであり、及び、
は、上記で定義されているとおりであり、又は、
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、さらなるヘテロ原子を任意に含んでいる、任意に置換されている環を形成し、
又は、
(Id)
式中、
は、CHであり、及び、
は、
【化5】

であり、
は、水素又はアルキルであり、及び、
は、C(=O)NRであり、
ここで、
は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニル及び任意にハロゲンで置換されているシクロアルキルカルボニルの群からの基であり、
並びに、
は、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロゲンで置換されているアルコキシアルキル、任意にハロゲンで置換されているビス(アルコキシ)アルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルチオアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルカルボニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルフィニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルキルスルホニルアルキル、任意にハロゲンで置換されているアルコキシカルボニルアルキル、アルキニルオキシ、アルキニルオキシカルボニル、シクロアルキル[該シクロアルキルは、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル又はヘタリール(ヘタリール自体は、アルキル又はハロゲンで置換されている。)で置換されている。]、任意に置換されているシクロアルキルカルボニル、任意に置換されているシクロアルキルアルキル、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているヘテロシクリルアルキル、アリールアルキル[該アリールアルキルは、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ又はハロアルコキシで置換されている。]、任意に置換されているヘタリールアルキル及びNR[R及びRは、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、ヘタリール及びヘテロシクリルの群から選択される基であるか、又は、RとRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、任意に置換されているヘテロ環を形成する。]の群からの基であり、
又は、
(Ie)
式中、
は、CHであり、及び、
は、
【化6】

であり、
は、水素であり、及び、
は、C(=O)NRであり、
ここで、
は、水素又はアルキルであり、
及び、
は、水素又はアルキルである。〕
並びに式(I)の化合物の塩及びN−オキシド。
【請求項2】
組成物であって、請求項1に記載の式(I)の少なくとも1種類の化合物並びに慣習的な増量剤及び/又は界面活性剤を含んでいることを特徴とする、前記組成物。
【請求項3】
有害生物を防除する方法であって、請求項1に記載の式(I)の化合物又は請求項2に記載の組成物を当該有害生物及び/又はそれらの生息環境に作用させることを特徴とする、前記方法。
【請求項4】
有害生物を防除するための、請求項1に記載の式(I)の化合物又は請求項2に記載の組成物の使用。

【公表番号】特表2011−524349(P2011−524349A)
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512872(P2011−512872)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際出願番号】PCT/EP2009/003984
【国際公開番号】WO2009/149858
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】