説明

毛髪処理剤組成物及び毛髪処理方法

【課題】毛髪処理後のプレンリンス時やシャンプー後においても良好な毛髪感触が得られ、その感触が持続する毛髪処理剤組成物を提供する。
【解決手段】オクタノール/水−分配係数(logKow)が12未満の成分によって実質的に組成され、(A)成分:合計10質量%以上の、logKow が12未満でありかつ炭素数又は logKow が異なる高級アルコールの2種以上の所定量、(B)成分:logKow が1.4以上で6未満のノニオン性界面活性剤と logKow が1.4未満のノニオン性界面活性剤、(C)成分:logKow が12未満のコンディショニング成分、を含有する毛髪処理剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪処理後のプレンリンス時やシャンプー後に毛髪の「きしみ」あるいは「ごわつき」を感じさせず、しかも、日常的な洗髪やシャンプーの繰り返しに対してもその効果が持続する毛髪処理剤組成物及び毛髪処理方法に関する。本発明は、ヘアブリーチ、ヘアカラー、パーマネントウエーブ等の処理による毛髪ダメージに対して、特に好ましく適用される。
【背景技術】
【0002】
ヘアブリーチ、ヘアカラー、パーマネントウエーブ等の処理においては、不可避的に毛髪ダメージを生じ、毛髪の感触も悪化する。この毛髪ダメージあるいは感触の悪化を少しでも回避するため、これらの処理剤におけるアルカリ剤や過酸化水素等の配合量を低減させる試みもあるが、毛髪感触面での効果は弱い。
【0003】
そこで従来の毛髪処理剤においては、シリコーンや、カチオン化ポリマーあるいはカチオン界面活性剤等のコンディショニング剤を併用する場合がある。しかし、このようなコンディショニング剤の効果は一時的なものであり、日常的な洗髪やシャンプーの繰り返しに対して効果を持続させることはできていない。
【0004】
更に、従来の毛髪処理剤においては、感触向上等の目的で親油性の高いエステル、ロウ類、炭化水素等の油性成分を配合することがある。例えば、下記の特許文献1に開示された酸化染毛剤第1剤は、塩化Me2ジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液等の数種類のカチオン成分を含有し、かつオクタノール/水−分配係数(logKow)が12を超える流動パラフィンや植物油を含有している。
【0005】
【特許文献1】特開2005−255570号公報 このような酸化染毛剤においては、上記の親油性の高い油性成分によって一定の毛髪感触向上あるいは刺激臭低減を期待できるとしても、その半面、親油性の高い油性成分がカチオン成分等のコンディショニング作用を阻害していることが分かった。
【0006】
その理由は、毛髪表面のキューティクルに親油性の高い油性成分が優勢に付着するため、コンディショニング成分が毛髪に対して直接に結合することを妨げる点にあると考えられる。従って、十分なコンディショニング効果が得られないし、毛髪に付着した油性成分の上からコンディショニング成分が付着しても、毛髪に対する吸着力が弱いため、後処理としてのプレンリンスやシャンプーの際に洗い流されてしまう。その結果、プレンリンス時やシャンプー後の毛髪に、不快な「きしみ」あるいは「ごわつき」を感じる。更に、前記酸化染毛剤の処理後に用いるシャンプー剤やリンス剤にコンディショニング成分を含有させて毛髪の感触を回復するという考え方はあり得るが、従来のシャンプー剤やリンス剤では十分なコンディショニング効果が得られず、かつ、日常的な洗髪やシャンプーの繰り返しに対して効果が持続しない。
【0007】
又、後処理用のシャンプー剤、あるいは日常的に用いるシャンプー剤にコンディショニング成分を含有させてシャンプー後の毛髪感触の向上を図った場合、理由は明快ではないが、リンス後の毛髪感触が却って悪化する場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明は、各種の毛髪処理の仕上がり後はもちろんのこと、毛髪処理後のプレンリンス時やシャンプー後にも毛髪の「きしみ」あるいは「ごわつき」を感じさせず、しかも日常的な洗髪やシャンプーの繰り返しに対してもその効果が持続する毛髪処理剤組成物を提供することを、解決すべき技術的課題とする。
【0009】
本願発明者は、上記課題の解決手段を検討する過程で以下の諸条件が重要であることに想到し、本発明を完成した。
a)親油性の高い油性成分、即ちオクタノール/水−分配係数(logKow)が12を超える成分を配合しないことが前提条件になる。一方、この条件a)を代償するため、
b)第1に、logKow が12未満の高級アルコールであって、所定のパラメーターにおいてある程度以上相違する2種以上を一定量以上に配合する必要があり、かつ、
c)第2に、界面活性剤として、ある程度以上に親水性の2通りの logKow
を示すノニオン性界面活性剤を選択的に配合する必要がある。
d)以上の諸条件のもとで好ましいコンディショニング成分を配合すると、課題を解決可能である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(第1発明)
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、オクタノール/水−分配係数(logKow)が12未満である成分によって実質的に組成される毛髪処理剤組成物であって、
油性成分として下記(A)成分を含有し、界面活性剤として下記(B)成分を含有し、かつ、下記(C)成分を含有する、毛髪処理剤組成物である。
(A)成分:合計含有量が10質量%以上となるように配合される2種以上の高級アルコールであって、これらの高級アルコールはいずれも logKow が12未満であると共に、これらの内、配合量が最も多い高級アルコール(A1)成分と、配合量が(A1)成分と同等又は(A1)成分に次いで多い高級アルコール(A2)成分については、以下(イ)、(ロ)のいずれか1以上の相違点があり、かつ(ハ)の条件を満たす。
【0011】
(イ)互いに炭素数が1以上異なる。
【0012】
(ロ)互いに logKow が0.1以上異なる。
【0013】
(ハ)(A1)成分の配合量100質量部に対して(A2)成分の配合量が60質量部以上である。
(B)成分:以下の(B1)成分及び(B2)成分からなる。
(B1)成分:logKow が1.4以上で6未満であるノニオン性界面活性剤の1種以上。
(B2)成分:logKow が1.4未満であるノニオン性界面活性剤の1種以上。
(C)成分:logKow が12未満である両性ポリマー及びカチオン性ポリマーから選ばれる1種以上。
【0014】
以上の第1発明において、オクタノール/水−分配係数とは、「logKow」として表記され、ある物質のオクタノール相と水相での分配の度合い、即ちその物質の親油性/親水性の程度を表す指数であって、その数値が高い程、親油性が強い。logKow は以下の式1で定義され、「A.レオ、C.ハンシュ、D.エルキンス “ケミカルレビューズ”の71巻、6号(1971)」にその計算値の例が記載されている。本発明においては、オクタノール/水−分配係数は、25°Cにおいて、化審法化学物質改定第4版「化学物質の分配係数(1−オクタノール/水)測定法について<その1>」(化学工業日報社製)の方法で測定した値を言う。
【0015】
logKow = log(Mo/Mw)・・・式1
(上記の式1はある物質「M」のオクタノール/水−分配係数 logKow を表し、式中の「Mo」はオクタノール/水の2層溶媒系におけるオクタノール相中の当該物質Mのモル濃度を、「Mw」は水相中の当該物質Mのモル濃度を、それぞれ表す)
次に、「オクタノール/水−分配係数(logKow)が12未満である成分によって実質的に組成される」とは、有意な含有量の組成分として、logKow が12以上である成分を含まないことを意味する。従って、logKow が12以上である成分を不純物として僅かに含み、又はその成分の配合効果を全く達しない程度の量に含むに過ぎない場合等は、第1発明に包含される。
【0016】
「高級アルコール」とは、炭素数が6以上であるアルコールをいう。より好ましくは、炭素数が6以上であり、芳香族や脂環式ではなく鎖式であるアルコールをいう。鎖式のアルコールとしては、飽和/不飽和の別や、直鎖構造/分岐鎖構造の別を問わない。但し、直鎖構造の末端の炭素原子が水酸基を持つ1価の高級アルコールが特に好ましい。
【0017】
又、(C)成分である「両性ポリマー、カチオン性ポリマー」とは、カチオン性又は両性のポリマーであって、コンディショニング成分としての働きを期待できる成分を限定なく含む。なお、(C)成分としてのカチオン性ポリマーには、カチオン界面活性剤は包含されない。
【0018】
(第2発明)
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、前記第1発明に係る(A)成分と(B2)成分との配合量比(A)/(B2)の値が3.0以上である、毛髪処理剤組成物である。
【0019】
(第3発明)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、前記第1発明又は第2発明に係る(C)成分と(B2)成分との配合量比(C)/(B2)の値が、0.020〜2.0である、毛髪処理剤組成物である。
(第4発明)
上記課題を解決するための本願第4発明の構成は、前記第1発明〜第3発明のいずれかに係る毛髪処理剤組成物が以下(1)〜(4)のいずれかである、毛髪処理剤組成物である。
(1)更にアルカリ剤を含有するブリーチ剤第1剤。
(2)更に酸化染料中間体とアルカリ剤とを含有する酸化染毛剤第1剤。
(3)更に還元剤とアルカリ剤とを含有するパーマネントウエーブ第1剤。
(4)ヘアトリートメント用又はコンディショニング用の組成物。
【0020】
(第5発明)
上記課題を解決するための本願第5発明の構成は、前記第4発明に記載の毛髪処理剤組成物を用いて、以下の(5)〜(7)のいずれかの形態で行う、毛髪処理方法である。
(5)第4発明の(1)に記載のブリーチ剤第1剤を利用するブリーチ処理、第4発明の(2)に記載の酸化染毛剤第1剤を利用する酸化染毛処理、第4発明の(3)に記載のパーマネントウエーブ第1剤を利用するパーマネントウエーブ処理、又は第4発明の(3)に記載の縮毛矯正剤第1剤を利用する縮毛矯正処理を行う方法。
(6)任意の内容のブリーチ処理、酸化染毛処理、又はパーマネントウエーブ処理あるいは縮毛矯正処理の後に、第4発明の(4)に記載の毛髪処理剤組成物を用いた毛髪処理を行う方法。
(7)ダメージを受けた毛髪に対する後処理として、又はダメージを伴う毛髪処理を受ける毛髪に対する前処理として、第5発明の(4)に記載の毛髪処理剤組成物を用いた毛髪処理を行う方法。
【発明の効果】
【0021】
本発明の毛髪処理剤組成物は、前提条件として、logKow が12未満である成分によって実質的に組成される。この点だけでも、前記した「油性成分が毛髪に優勢に付着して、コンディショニング成分が毛髪に直接に結合あるいは強く吸着することを妨げる」と言う不具合を有意に防止できる効果がある。
【0022】
第1発明においては更に、(A)成分として、logKow がいずれも12未満であり、かつ、配合量が最も多い高級アルコール(A1)成分と、配合量が(A1)成分と同等又は(A1)成分に次いで多い高級アルコール(A2)成分については、(イ)互いに炭素数が1以上異なり、及び/又は、(ロ)互いに logKow が0.1以上異なる、という関係にある高級アルコールの2種以上を、合計含有量が10質量%以上となるように、かつ(A1)成分の配合量100質量部に対して(A2)成分の配合量が60質量部以上であるように配合し、(B)成分としては logKow が1.4以上で6未満であるノニオン性界面活性剤と logKow が1.4未満であるノニオン性界面活性剤とを配合し、(C)成分としては logKow が12未満であってコンディショニング効果のある両性ポリマー及びカチオン性ポリマーから選ばれる1種以上を配合している。
【0023】
従って第1に、(A)成分を配合した点と、界面活性剤が親水性のノニオン性界面活性剤であるため毛髪表面に元々存在する油分が過剰に除去されない点とから、強い親油性の油性成分を配合しないことによるデメリットは、別段に生じない。第2に、十分量の(C)成分が毛髪に対して強く定着するので、プレンリンス時やシャンプー後の毛髪にも十分なコンディショニング効果が得られ、しかもその効果が、当該毛髪処理剤による毛髪処理の後処理としてのプレンリンス時やシャンプー後にも確保され、かつ、日常的に朝晩行われるプレンリンスやシャンプーの繰り返しに対しても、その効果が持続する。これらの効果は、毛髪における柔らかな指通りとして感じられ、「きしみ」、「ごわつき」という不快な感触がない。
【0024】
(A)成分として、前記(A1)成分と(A2)成分とを包含する高級アルコールを2種類以上配合することにより、キューティクルが整い、コンディショニング成分が毛髪に付着しやすくなると推定される。なお、(A1)成分と(A2)成分とが logKow の値において0.5以上異なる場合や、炭素数が2以上異なる場合には、効果がより顕著に確保される。
【0025】
(A)成分としての高級アルコールを1種類しか配合しない場合にはこのような効果は確保されないし、最多配合量の(A1)成分の配合量100質量部に対して(A2)成分の配合量が60質量部以上でなければ、やはり発明の効果は確保されない。2種類以上の高級アルコールの合計配合量が10質量%未満である場合には、キューティクルを整える十分な効果を確保できない。又、上記した2種類以上の高級アルコールの内、(A1)成分と(A2)成分以外の高級アルコールの配合量(含有量)については特段に限定されないが、それぞれ組成物全量に対して0.1質量%以上、あるいは1質量%以上であり得る。
【0026】
(B)成分が前記の(B1)成分及び(B2)成分からなる場合、毛髪に対する(C)成分の吸着も促進されるという好ましい効果を期待できる。(B)成分として(B1)成分及び(B2)成分を併せ配合しない場合は、このような効果を確保できない。
【0027】
毛髪処理剤組成物において、第2発明のように(A)/(B2)の値が一定の範囲にあると、特に毛髪の柔らかさに優れる。第3発明のように(C)/(B2)の値が一定の範囲にあると、特に毛髪が柔らかく指どおりが滑らかである。
【0028】
本発明の毛髪処理剤組成物は、ブリーチ剤第1剤、酸化染毛剤第1剤、パーマネントウエーブ第1剤等として組成して使用することもできるし、ヘアトリートメント用又はコンディショニング用の毛髪処理剤、特にブリーチ処理、酸化染毛処理、パーマネントウエーブ処理等の毛髪ダメージを伴う処理に関連して用いるヘアトリートメント用、コンディショニング用等の毛髪処理剤として使用することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
次に、本発明を実施するための形態を、その最良の形態を含めて説明する。
【0030】
〔毛髪処理剤組成物〕
本発明に係る毛髪処理剤組成物は、 logKow が12未満である成分によって実質的に組成される。又、油性成分として、(A)成分である高級アルコールを、合計含有量が10質量%以上となるように2種以上含有する。これらの高級アルコールは logKow がいずれも12未満であり、かつ配合量が最も多い高級アルコール(A1)成分と、配合量が(A1)成分と同等又は(A1)成分に次いで多い高級アルコール(A2)成分については、(イ)互いに炭素数が1以上異なり、及び/又は、(ロ)互いに logKow が0.1以上異なるという関係にある。更に、2種以上の(A)成分のそれぞれの配合量は必ずしも限定されないが、特定の単一種類の(A)成分の配合量が圧倒的に多いという組成は不適当であって、具体的には、(A1)成分の配合量100質量部に対して、(A2)成分の配合量が60質量部以上という関係が必要である。又、本発明に係る毛髪処理剤組成物は、界面活性剤である前記(B1)成分及び(B2)成分を含有し、更に前記(C)成分を含有する。
【0031】
2種以上の(A)成分の合計含有量の上限値は限定されない。但し、乳化物の粘性や粘度という点からは20質量%又はそれ以下、更に好ましくは15質量%又はそれ以下であることが好ましい。(A)成分の合計含有量が20質量%を超えると、毛髪処理剤組成物がその調製の際に均一に混合し難くなる恐れがある。
【0032】
(B1)成分及び(B2)成分の含有量は特段に限定されないが、それらの合計含有量が0.1〜20質量%の範囲内であることが好ましく、特に0.5〜15質量%の範囲内であることが好ましく、0.5〜10質量%の範囲内であることがとりわけ好ましい。(B1)成分、(B2)成分のそれぞれの含有量は、B2/(B1+B2)=0.3〜0.7となる範囲内が好ましい。
【0033】
毛髪処理剤組成物が、(B1)成分と(B2)成分の一方のみを含有していたり、それに加えて logKow が6以上であるノニオン性界面活性剤を含有していたとしても、(B1)成分と(B2)成分の両者を含有しない場合には、コンディショニング剤の吸着量の低下という不具合を生じる。
【0034】
(C)成分の含有量は限定されないが、0.01〜1.0質量%の範囲内であることが好ましく、特に0.1〜1.0質量%の範囲内であることが好ましい。
【0035】
〔毛髪処理剤組成物の必須成分〕
毛髪処理剤組成物の必須成分である(A)成分、(B)成分、(C)成分としては、より具体的には、それぞれ以下に列挙するものを例示することができる。
【0036】
((A)成分)
(A)成分は、オクタノール/水−分配係数( logKow )が12未満である高級アルコールから選ばれる2種以上である。この2種以上の高級アルコールには、互いに炭素数が1以上異なり、及び/又は、互いに logKow が0.1以上異なるという関係を満たす前記(A1)成分と(A2)成分が包含される。
【0037】
上記の logKow が12未満である高級アルコールとしては、1−ドデカノール、1−テトラデカノール、2−テトラデカノール、1−ヘキサデカノール、2−ヘキサデカノール、1−オクタデカノール、イソオクタデカノール、9−オクタデセン−1−オール、1−イコサノール、1−ドコサノール、2−オクチル−1−ドデカノール、2‐デシル‐1‐テトラデカノール等が好ましく例示される。
【0038】
以上の例示の内、上記した(A1)成分と(A2)成分との関係を満たす2種の高級アルコールの組み合わせとして、1−ドデカノールと1−テトラデカノールの組み合わせ、1−ドデカノールと1−ヘキサデカノールの組み合わせ、1−ドデカノールと1−オクタデカノールの組み合わせ、1−ドデカノールと1−オクタデカノールの組み合わせ、1−ドデカノールと1−ドコサノールの組み合わせ、1−ドデカノールとイソオクタデカノールの組み合わせ、1−ドデカノールと9−オクタデセン−1−オールの組み合わせ、1−テトラデカノールと1−ヘキサデカノールの組み合わせ、1−テトラデカノールと1−オクタデカノールの組み合わせ、1−テトラデカノールと1−オクタデカノールの組み合わせ、1−テトラデカノールと1−ドコサノールの組み合わせ、1−テトラデカノールとイソオクタデカノールの組み合わせ、1−テトラデカノールと9−オクタデセン−1−オールの組み合わせ、1−ヘキサデカノールと1−オクタデカノールの組み合わせ、1−ヘキサデカノールと1−オクタデカノールの組み合わせ、1−ヘキサデカノールと1−ドコサノールの組み合わせ、1−ヘキサデカノールとイソオクタデカノールの組み合わせ、1−ヘキサデカノールと9−オクタデセン−1−オールの組み合わせ、1−オクタデカノールと1−オクタデカノールの組み合わせ、1−オクタデカノールと1−ドコサノールの組み合わせ、1−オクタデカノールとイソオクタデカノールの組み合わせ、1−オクタデカノールと9−オクタデセン−1−オールの組み合わせ、1−オクタデカノールと1−ドコサノールの組み合わせ、1−オクタデカノールとイソオクタデカノールの組み合わせ、1−オクタデカノールと9−オクタデセン−1−オールの組み合わせ、1−ドコサノールとイソオクタデカノールの組み合わせ、1−ドコサノールと9−オクタデセン−1−オールの組み合わせ、イソオクタデカノールと9−オクタデセン−1−オールの組み合わせ等を挙げることができる。以上に列挙した組み合わせの記載は2種の高級アルコールの組み合わせ態様の例示に過ぎず、(A)成分がこれらの組み合わせを包含する3種以上の高級アルコールの組み合わせからなる場合や、任意の3種以上の高級アルコールの組み合わせからなる場合を排除しない。
【0039】
これらの高級アルコールは100%純度で市販される例は少なく、例えば工業用に「セタノール」という名称で販売されているものは、本発明における高級アルコールである「1−ヘキサデカノール」を主成分とし、「1−オクタデカノール」を副成分として含有していることが知られている。したがって、本発明を実施するにあたっては、これら高級アルコールの含有量が本発明の条件を満たすよう、種類および配合量を適宜選択する必要がある。
【0040】
((B)成分)
(B)成分は、(B1)成分としての logKow が1.4以上で6未満であるノニオン性界面活性剤の1種以上と、(B2)成分としての logKow が1.4未満であるノニオン性界面活性剤の1種以上とからなる。
【0041】
(B1)成分としては、ポリオキシエチレン(以下POEと省略する)セチルエーテル(3E.O)、POEセチルエーテル(5.5E.O)、POEセチルエーテル(10E.O)、POEベヘニルエーテル(30E.O)、POEラウリルエーテル(2E.O)、POEオレイルエーテル(10E.O)、POEステアリルエーテル(20E.O)、POEアルキル(C12−14)エーテル(12E.O)、POEオクチルドデシルエーテル(25E.O)、POE(20)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテルが好ましく例示される。その他にも、 logKow が該当することを前提として、グリセリン脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルフェニルエーテル類、POEアルキルエーテル類、脂肪族アルカノールアミド等が好ましく例示される。
【0042】
(B2)成分としては、POEセチルエーテル(20E.O)、POEセチルエーテル(30E.O)、POEオレイルエーテル(50E.O)、POEラウリルエーテル(25E.O)、POEイソステアリルエーテル(25E.O)が好ましく例示される。他にも、logKow が該当することを前提として、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルフェニルエーテル類、POEアルキルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル類等が好ましく例示される。
【0043】
((C)成分)
(C)成分は、logKow が12未満である両性ポリマー及びカチオン性ポリマーから選ばれるコンディショニング成分の1種以上である。
【0044】
両性ポリマーとしては、ポリクオタニウム−22、ポリクオタニウム−39、ポリクオタニウム−47、ポリクオタニウム−53(いずれもINCI名称)が例示される。
【0045】
更に両性ポリマーとしては、logKow が12未満であることを前提として、例えば、N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウムα−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体等が挙げられる。
【0046】
カチオン性ポリマーとしては、ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−10(INCI名称)などのカチオン化セルロース誘導体、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−7(INCI名称)などのジアリル4級アンモニウム塩重合体、カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、カチオン化ヒアルロン酸等のカチオン化多糖類等が例示される。
【0047】
〔毛髪処理剤組成物の種類あるいは用途〕
毛髪処理剤組成物の種類あるいは用途は限定されないが、好ましくは、ダメージ毛の感触の向上に関連して用いられる。好ましい用途として、それぞれ必要な成分を追加したもとでのブリーチ剤第1剤、酸化染毛剤第1剤、パーマネントウエーブ剤第1剤が例示される。又、ヘアトリートメント用、コンディショニング用の毛髪処理剤も例示される。
【0048】
毛髪処理剤組成物がブリーチ剤第1剤である場合には、必要成分として、適宜な配合量のアルカリ剤が更に添加される。アルカリ剤としては、アンモニア、各種のアルカノールアミン、アンモニウム塩、有機アミン類、無機アルカリ、塩基性アミノ酸及びそれらの塩等が例示される。
【0049】
毛髪処理剤組成物が酸化染毛剤第1剤である場合には、必要成分として、適宜な配合量の酸化染料中間体と、上記と同様のアルカリ剤が更に添加される。酸化染料中間体は主要中間体とカプラーからなる。
【0050】
主要中間体としては、p−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、o−クロル−p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノール等が例示される。
【0051】
カプラーとしては、レゾルシン、カテコール、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、5−アミノ−o−クレゾール、m−アミノフェノール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、トルエン−3,4−ジアミン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、3,3’−イミノジフェニール、1,5−ジヒドロキシナフタレンおよびタンニン酸等が例示される。
【0052】
毛髪処理剤組成物がパーマネントウエーブ剤第1剤である場合には、必要成分として、適宜な配合量の還元剤と、上記と同様のアルカリ剤が更に添加される。還元剤としては、亜硫酸塩、酸性亜硫酸塩、L−システイン、N−アセチルシステイン、チオ乳酸、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、2−メルカプトエタノール、ジチオスレイトール、ジチオエリスリトール、トリプロピルホスフィン、チオグリセリン、システアミン、ブチロラクトンチオール、グアニルシステイン等が例示される。
【0053】
〔毛髪処理剤組成物の剤型、pH〕
毛髪処理剤組成物の剤型とpHは、その種類あるいは用途に応じて適宜に設定されるものであって、特段に限定されない。剤型としては、液体状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、霧状(噴霧式)、エアゾールフォーム等を例示することができる。
【0054】
〔毛髪処理剤組成物のその他の成分〕
毛髪処理剤組成物には、上記の各種成分の他にも、発明の目的を阻害しない範囲において、及び logKow が12未満であるという条件のもとに、(A)成分以外の油性成分、(B)成分以外の界面活性剤、(C)成分以外の高分子物質、ビタミン類、酸化防止剤、キレート剤、香料、殺菌・防腐剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤、噴射剤、増粘剤等を任意に配合することができる。
【0055】
(油性成分)
いわゆる油性成分として「logKow が12未満」という条件を備えるものは余り多くないと考えられるが、この条件を備える(A)成分以外の油性成分を本発明の目的を阻害しない範囲で配合することは可能である。このような油性成分として、例えば下記のエステル、エーテル、炭化水素等を例示できる
エステルとしては、logKow が12未満であることを条件として、グリセリン系の各種の植物油、トリカプリル酸グリセリル、トリアセチン、ペンタエリスリトール系の脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステルの他、アジピン酸、ミリスチン酸、オクタン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、セバシン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸等の多様な有機酸の各種エステル、酢酸エチル、酢酸セチル、プロピオン酸アラキル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル等が好ましく例示される。
【0056】
エーテルとしては、logKow が12未満であることを条件として、各種のアルキルグリセリルエーテル、例えば、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)、イソステアリルグリセリルエーテル等が例示される。
【0057】
炭化水素としては、logKow が12未満であることを条件として、イソパラフィン等が例示される。
【0058】
(界面活性剤)
(B)成分以外の界面活性剤として、logKow が6以上で12未満であるノニオン性界面活性剤を配合することができる。但し、その配合量は、前記(B1)成分と(B2)成分との合計配合量より少ないものとし、より好ましくはその合計配合量の25%未満とする。更に、logKow が12未満である両性界面活性剤やカチオン性界面活性剤も配合することもできるが、これらの配合量も(B1)成分と(B2)成分との合計配合量より少ないものとし、より好ましくはその合計配合量の25%未満である。
【0059】
上記した(B)成分以外の界面活性剤を上記の量的制約を超えて配合すると、本発明の効果が阻害される恐れがある。
【0060】
(高分子物質)
高分子物質としては、(C)成分であるカチオン性ポリマー及び両性ポリマー以外の、logKow が12未満であるアニオン性ポリマー(カルボキシビニルポリマー等)、水溶性ポリマー(アラビアガム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、デンプン等の植物性ポリマー、デキストラン、プルラン等の微生物系ポリマー、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン等の動物性ポリマー、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系ポリマー)が例示される。
【実施例】
【0061】
以下に本発明の実施例を比較例と共に説明する。本発明の技術的範囲は、以下の実施例及び比較例によって限定されない。
[第1実施例群:酸化染毛剤]
末尾の表1〜表9に示す実施例1〜実施例23及び比較例1〜比較例14に係る組成の、クリーム状の酸化染毛剤第1剤を常法に従って調製した。表1〜表9における各成分の配合量を示す数値の単位は質量%である。
【0062】
又、これらの表において各成分の表記欄の左側の欄には成分のカテゴリーを表記した。この欄において「(A)」、「(B1)」、「(B2)」、「(C)」と表記した成分は、それぞれ本発明における(A)成分、(B1)成分、(B2)成分、(C)成分であることを示す。この欄に「(A比)」、「(B比)」、「(C比)」と表記した成分は、それぞれ(A)成分、(B)成分、(C)成分に対する比較用の成分であることを示す。更に、この欄に「(AX)」と表記した成分(ワセリン)は(A)成分に対する比較用の成分であり、かつ logKow 値が12を超えるものであることを示す。次に各表において各成分の
logKow 値を付記した。
【0063】
以上の実施例1〜実施例23及び比較例1〜比較例14に係る酸化染毛剤第1剤を、いずれも、酸化染毛剤第2剤である6%過酸化水素水と1:1の質量比でトレイ上で混合調製し、それぞれの実施例及び比較例に係る酸化染毛剤組成物を得た。なお、トレイ上での各実施例、各比較例の酸化染毛剤組成物の混合調製時間は同一である。
【0064】
こうして得られた各例に係る酸化染毛剤組成物を黒色人毛毛束(以下、単に毛束という)に刷毛を用いて塗布し、室温にて30分間放置した。次に毛束に付着した酸化染毛剤組成物を水で洗い流した後(以下、プレンリンス後という)、シャンプーを1回、リンスを1回施した(以下、シャンプー後という)。各例に係る酸化染毛剤組成物について、プレンリンス後およびシャンプー後の毛束の感触である柔らかさ、きしみの官能評価を以下の評価方法に従って行った。更に、シャンプー7回後の毛束についても、同上の官能評価を行った。ここに「シャンプー7回後」とは、プレンリンス、シャンプーを1回、リンスを1回施した後、タオルで水分を拭き取り、ドライヤーにて乾燥するまでを1行程とし、7行程目のシャンプー後を示す。
<官能評価>
10名の専門パネラーにより、プレンリンス後、シャンプー後及びシャンプー7回後の毛束の感触(柔らかさ、きしみ)を官能評価した。いずれの評価項目も、7名以上が良好と回答した場合の評価を◎、5名又は6名が良好と回答した場合の評価を○、3名又は4名が良好と回答した場合の評価を△、良好と回答したパネラーが2名以下の場合の評価を×とした。きしみに関して「良好」とは、きしみを感じないことをいう。
[第2実施例群:ブリーチ剤]
この実施例群においては、上記第1実施例群に係る実施例1〜実施例23及び比較例1〜比較例14の酸化染毛剤1剤の処方からそれぞれ酸化染料のみを欠落させた組成の、クリーム状のブリーチ剤第1剤を常法に従って調製した。
【0065】
そして第1実施例群の場合と同様に、これらの各例に係るブリーチ剤第1剤を第2剤と混合調製し、得られた各例に係るブリーチ剤を用いて毛束のブリーチ処理を行い、プレンリンス後、シャンプー後及びシャンプー7回後の毛束の柔らかさ、きしみを官能評価した。それらの評価結果の具体的な開示は省略するが、第1実施例群でのそれぞれ相当する組成の酸化染毛剤における評価結果と同等で、各実施例は毛髪の柔らかさ、きしみの点で優れたものであった。
[第3実施例群:ヘアトリートメント]
この実施例群においては、第1グループとして、上記第1実施例群に係る実施例1〜実施例23及び比較例1〜比較例14の酸化染毛剤1剤の処方からそれぞれ酸化染料のみを欠落させた組成の、クリーム状のヘアトリートメントを常法に従って調製した。
【0066】
又、第2グループとして、上記第1実施例群に係る実施例1〜実施例23及び比較例1〜比較例14の酸化染毛剤1剤の処方からそれぞれ酸化染料とアルカリ剤を欠落させた組成の、クリーム状のヘアトリートメントを常法に従って調製した。
【0067】
これらの第1グループ及び第2グループに係る各実施例、各比較例のヘアトリートメントを用い、予め通常のブリーチ処理を受けた毛束に対するトリートメント処理を行い、第1実施例群の場合と同じ意味でのプレンリンス後、シャンプー後及びシャンプー7回後の毛束の柔らかさ、きしみを官能評価した。それらの評価結果の具体的な開示は省略するが、第1実施例群でのそれぞれ相当する組成の酸化染毛剤における評価結果と同等で、各実施例は毛髪の柔らかさ、きしみの点で優れたものであった。
[第4実施例群:縮毛矯正剤]
この実施例群においては、上記第1実施例群に係る実施例1〜実施例23及び比較例1〜比較例14の酸化染毛剤1剤の処方に対して還元剤であるチオグリコール酸をそれぞれ13質量%追加した組成の、クリーム状の縮毛矯正剤第1剤を常法に従って調製した。又、酸化剤として臭素酸ナトリウムを含有する一般的な組成の縮毛矯正剤第2剤も準備した。
【0068】
これらの縮毛矯正剤第1剤及び第2剤を用い、常法に従って毛束に対する通常の縮毛矯正処理を行った。その後に、第1実施例群の場合と同様にプレンリンス、シャンプー、リンスを行い、プレンリンス後、シャンプー後及びシャンプー7回後の毛束の柔らかさ、きしみを官能評価した。それらの評価結果の具体的な開示は省略するが、第1実施例群でのそれぞれ相当する組成の酸化染毛剤における評価結果と同等で、各実施例は毛髪の柔らかさ、きしみの点で優れたものであった。
【0069】
【表1】

【0070】
【表2】

【0071】
【表3】

【0072】
【表4】

【0073】
【表5】

【0074】
【表6】

【0075】
【表7】

【0076】
【表8】

【0077】
【表9】

【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明によって、毛髪処理後のプレンリンス時やシャンプー後においてもリンス後と同様の好ましい毛髪感触が得られ、その感触が日常的な洗髪やシャンプーの繰り返しに対しても持続する毛髪処理剤組成物が提供される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オクタノール/水−分配係数(logKow)が12未満である成分によって実質的に組成される毛髪処理剤組成物であって、
油性成分として下記(A)成分を含有し、界面活性剤として下記(B)成分を含有し、かつ、下記(C)成分を含有することを特徴とする毛髪処理剤組成物。
(A)成分:合計含有量が10質量%以上となるように配合される2種以上の高級アルコールであって、これらの高級アルコールはいずれも logKow が12未満であると共に、これらの内、配合量が最も多い高級アルコール(A1)成分と、配合量が(A1)成分と同等又は(A1)成分に次いで多い高級アルコール(A2)成分については、以下(イ)、(ロ)のいずれか1以上の相違点があり、かつ(ハ)の条件を満たす。
(イ)互いに炭素数が1以上異なる。
(ロ)互いに logKow が0.1以上異なる。
(ハ)(A1)成分の配合量100質量部に対して(A2)成分の配合量が60質量部以上である。
(B)成分:以下の(B1)成分及び(B2)成分からなる。
(B1)成分:logKow が1.4以上で6未満であるノニオン性界面活性剤の1種以上。
(B2)成分:logKow が1.4未満であるノニオン性界面活性剤の1種以上。
(C)成分:logKow が12未満である両性ポリマー及びカチオン性ポリマーから選ばれる1種以上。
【請求項2】
前記(A)成分と(B2)成分との配合量比(A)/(B2)の値が3.0以上であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理剤組成物。
【請求項3】
前記(C)成分と(B2)成分との配合量比(C)/(B2)の値が0.020〜2.0であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の毛髪処理剤組成物。
【請求項4】
前記毛髪処理剤組成物が以下(1)〜(4)のいずれかであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の毛髪処理剤組成物。
(1)更にアルカリ剤を含有するブリーチ剤第1剤。
(2)更に酸化染料中間体とアルカリ剤とを含有する酸化染毛剤第1剤。
(3)更に還元剤とアルカリ剤とを含有するパーマネントウエーブ第1剤又は縮毛矯正剤第1剤。
(4)ヘアトリートメント用又はコンディショニング用の毛髪処理剤組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の毛髪処理剤組成物を用いて、以下の(5)〜(7)のいずれかの形態で行うことを特徴とする毛髪処理方法。
(5)請求項4の(1)に記載のブリーチ剤第1剤を利用するブリーチ処理、請求項4の(2)に記載の酸化染毛剤第1剤を利用する酸化染毛処理、請求項4の(3)に記載のパーマネントウエーブ第1剤を利用するパーマネントウエーブ処理、又は請求項4の(3)に記載の縮毛矯正剤第1剤を利用する縮毛矯正処理を行う方法。
(6)任意の内容のブリーチ処理、酸化染毛処理、又はパーマネントウエーブ処理あるいは縮毛矯正処理の後に、請求項4の(4)に記載の毛髪処理剤組成物を用いた毛髪処理を行う方法。
(7)ダメージを受けた毛髪に対する後処理として、又はダメージを伴う毛髪処理を受ける毛髪に対する前処理として、請求項4の(4)に記載の毛髪処理剤組成物を用いた毛髪処理を行う方法。

【公開番号】特開2009−196911(P2009−196911A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−38403(P2008−38403)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【出願人】(000113274)ホーユー株式会社 (278)
【Fターム(参考)】