説明

毛髪化粧料

【課題】ロウ類や高級アルコールを毛髪に用いた場合のべたつきやごわつきを改善し、かつ、これらの成分の本来の働きを十分に毛髪において発揮し得る毛髪化粧料を提供すること。
【解決手段】下記(1)〜(4)の特徴を有する、乳化相中に油性粒子が分散してなる毛髪化粧料を提供することにより、上記の課題を解決し得ることを見出した。
(1)当該油性粒子は、固形油分及び液状油分を含有する。
(2)当該油性粒子中の前記固形油分に、融点が45℃以上の固形油分を含有する。
(3)当該油性粒子の平均粒径が0.05〜10mmである。
(4)当該乳化相は、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、並びに、高分子シリコーン、アミノ変性若しくはアンモニウム変性高分子シリコーン、及び、高重合度ジメチコノールからなる群から選ばれる1種又は2種以上を含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪化粧料、特に、整髪料やヘアトリートメントの用途形態にて用いることが好適な毛髪化粧料に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
ロウ類や高級アルコールは、毛髪化粧料において、整髪や、毛髪にツヤやハリを与え、しなやかにする場合等に、単独で、又は、他の成分との組み合わせにおいて用いられている。しかしながら、これらの成分を毛髪に接触させると、べたつきや、ごわつきを伴う傾向にあり、これを軽減するための種々の手段が提供されている。
【0003】
下記特許文献1〜2は、いわゆるリピッドジェルに関して記載されているが、当該リピッドジェルを毛髪に適用した場合は、滑らかさに欠ける傾向と、べたつきが指摘されている。特許文献3は、ワックスカプセルに関して記載されているが、これを毛髪に適用した場合には、べたつきが指摘されている。
【特許文献1】特開2003−73230号公報
【特許文献2】特開2005−36001号公報
【特許文献3】特開平9−249529号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の既存技術の現状を鑑み、本発明が解決すべき課題は、ロウ類(ワックス類)や高級アルコールを毛髪に用いた場合のべたつきやごわつきを改善し、かつ、これらの成分の本来の働きを十分に毛髪において発揮し得る毛髪化粧料を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記の課題の解決に向けて検討を行った結果、高分子のシリコーン類を配合し、かつ、アルキル変性カルボキシビニルポリマーにて乳化した乳化相に、ロウ類や高級アルコールを含有する油性粒子を分散させることにより、さっぱりした初期使用感と、毛髪におけるべたつきやごわつきが抑制される毛髪化粧料が提供されることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、下記(1)〜(4)の特徴を有する、乳化相中に油性粒子が分散してなる毛髪化粧料(以下、本毛髪化粧料ともいう)を提供する発明である。
(1)当該油性粒子は、固形油分及び液状油分を含有する。
(2)当該油性粒子中の前記固形油分に、融点が45℃以上の固形油分を含有する。
(3)当該油性粒子の平均粒径が0.05〜10mmである。
(4)当該乳化相は、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、並びに、高分子シリコーン、アミノ変性若しくはアンモニウム変性高分子シリコーン(以下、「アミノ変性高分子シリコーン」と略記する)、及び、高重合度ジメチコノールからなる群から選ばれる1種又は2種以上を含有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、さっぱりした初期使用感を伴い、毛髪におけるべたつきやごわつきが抑制される毛髪化粧料が提供される。当該毛髪化粧料は、例えば、整髪料又はヘアトリートメントとして用いるのに適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本毛髪化粧料は、1.油性粒子として存在する内容組成物と、2.これを分散させるための外相として存在する乳化組成物(乳化相)からなる組成物である。
【0009】
1.内容組成物
内容組成物は、本毛髪化粧料全体に対して、0.1〜30.0質量%、好適には1.0〜20.0質量%、さらに好適には1.0〜10.0質量%の範囲で、上述のように、平均粒径が0.05〜10mm、好適には0.1〜1.0mmの油性粒子として含有される。
【0010】
内容組成物は、少なくとも、固形油分と液状油分が含有される油性組成物である。当該固形油分は、少なくとも、融点が45℃以上、好適には45〜75℃の固形油分の1種又は2種以上を含有することが必要である。内容組成物の含有される固形油分の全てが、この融点条件を満たすことは、本発明の好適な態様の一つである。
【0011】
また、当該融点条件を満たす固形油分としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、モクロウ、ヌカロウ、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カポックロウ、綿ロウ、サトウキビロウ、ホホバロウ、セラックロウ等のロウ類を挙げることができる。これらのロウ類の中でも、カルナバロウ又はキャンデリラロウが好適である。
【0012】
また、炭素原子数が16以上の高級アルコール、特に好適には、炭素原子数が18以上の高級アルコールが、当該固形油分として挙げられる。また、アルキル鎖に分岐構造を持たない直鎖高級アルコールであり、かつ、不飽和結合が認められない高級アルコールであることが好適である。このような、直鎖飽和高級アルコールとして、具体的には、セチルアルコール(炭素原子数16)、ステアリルアルコール(炭素原子数18)、ベヘニルアルコール(炭素原子数22)等を挙げることができる。また、ベヘニン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸;グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、ベヘン酸エイコサン二酸等のグリセリド;グリセロールモノステアリルエーテル等のグリセロールモノアルキルエーテル;が例示される。その他、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、ルナセラ、ポリエチレン、オゾケライト、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル,POEラノリンアルコールアセテート,POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸グリセリド、硬化ヒマシ油、ヤシ油、パーム油、ワセリン、ビースワックス等が例示される。
【0013】
上記固形油分は、内容組成物を構成する他の油性成分と共に、一旦混合溶解して、後述する水性溶媒中で液状の油性粒子を形成させた後、冷却して、固形油分のみを析出させて、油性粒子を包埋するカプセル皮膜とすることを目的として、内容組成物中に配合する成分である。このような機能を発揮するには、内容組成物と水性溶媒の混合溶解段階における温度では、固形油分は、液状であることが必要であり、かつ、冷却後における温度(製品の使用環境における温度であるから、常温である)では固体状となることが必要である。具体的には、用いる固形油分の融点は、上記の通り、45〜75℃であることが好適であり、特に好適には50〜75℃である。かかる融点が45℃未満であると、製品の使用環境においてカプセル皮膜が融解してしまう可能性が生じ、同75℃を超えると、外用組成物を調製する際の水相と油相の混合融解の標準的な温度(75℃)を超えた温度で、混合融解を行わなければならず、煩雑であり、他の含有成分を高温劣化させてしまう可能性が生じることとなる。
【0014】
液状油分は、15〜30℃程度の常温において液状である油分であり、例えば、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ油、ヒマワリ油、アルモンド油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油、卵黄油、牛脚脂、肝油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリンが挙げられる。
【0015】
また、オクタン酸セチル等のオクタン酸エステル、トリ−2−エチルヘキサエン酸グリセリン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等のイソオクタン酸エステル、ラウリン酸ヘキシル等のラウリン酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のミリスチン酸エステル、パルミチン酸オクチル等のパルミチン酸エステル、ステアリン酸イソセチル等のステアリン酸エステル、イソステアリン酸イソプロピル等のイソステアリン酸エステル、イソパルミチン酸オクチル等のイソパルミチン酸エステル、オレイン酸イソデシル等のオレイン酸エステル、アジピン酸ジイソプロピル等のアジピン酸ジエステル、セバシン酸ジエチル等のセバシン酸ジエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油を上記液状油分として挙げることができる。また、常温で液状のシリコーン油、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン、アミノ変性シリコーン油、ポリエーテル変性シリコーン油、カルボキシ変性シリコーン油、アルキル変性シリコーン油、アンモニウム塩変性シリコーン油、フッ素変性シリコーン油等を、上記液状油分として挙げることができる。
【0016】
例えば、これらの液状油分のなかで、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリンやテトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等の極性油分を用いることにより、本毛髪化粧料において、しっとり感を付与することが可能である。また、シリコーン油を用いることにより、本毛髪化粧料において、しっとり感やすべすべ感を付与することができる。
【0017】
なお、上述した液状油分は、あくまでも例示であり、他の範疇に属する油分であっても、常温で液状である限りにおいて、本発明における「液状油分」として用いることが可能である。
【0018】
内容組成物には、ステロール類、パラメトキシケイ皮酸オクチル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンD及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンK及びその誘導体等のビタミン類、動植物抽出物、油溶性薬剤、色素、香料等を、内容組成物において含有させる油分とすることができる。また、ビタミンC、アルブチン等の水溶性薬物の結晶の表面を疎水化処理したものを、油分に分散して含有させることもできる。
【0019】
さらに内容組成物における油分として、油溶性染料(赤色225等)、有機顔料(橙色204号、赤色202号等)、色素(橙色205号、黄色4号、青色1号等)のレーキ(ジルコニウム、バリウム、アルミニウム等とのレーキ)、天然色素(クロロフィル、β−カロチン等)、黄酸化鉄、赤酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛等無機の顔料粉末の表面を疎水化処理した疎水化処理無機顔料等の油性着色成分を加えることにより、内容組成物により構成される油性粒子を所望する色彩に着色することが可能であり、本毛髪化粧料に色彩による斬新性を付与することが可能となる。また、油分として、油溶性薬剤を加えることにより、かかる薬剤が発揮すべき薬効を、本毛髪化粧料において付与することが可能であり、薬剤の徐放性や経時的な安定性を実現することが可能となる。
【0020】
内容組成物における、上記の条件を満たす固形油分の含有量は、選択した固形油分の内容や企図する具体的な製品形態等に応じて選択することができるが、その量的な選択範囲は、液状油分/固形油分(質量比)換算で0.1〜100、好適には0.5〜20の範囲である。
【0021】
上述した製造工程により、油性粒子が分散した状態の水性溶媒を乳化処理することにより、乳化相に油性粒子が分散してなる、本毛髪化粧料を製造することができる。
【0022】
以下に、当該水性溶媒と、これを乳化して形成され、本毛髪化粧料の外相としてなる乳化相について説明する。
【0023】
2.乳化組成物(外相)
当該乳化組成物は、通常は、独立して製造されるものではなく、本毛髪化粧料全体を製造する過程で、本毛髪化粧料の上記の油性粒子に対する外相として形成されるものである。
【0024】
すなわち、当該乳化組成物は、(1)水性溶媒中における、上記油性粒子の調製工程を経て、(2)次いで、油性粒子が分散した水性溶媒を、油分として高分子シリコーン類を共存させて、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを用いて乳化することにより、所望の毛髪化粧料の調製を行うことができる。
【0025】
(1)水性溶媒
水性溶媒中には、少なくとも、当該水性溶媒を増粘させることが可能な水溶性高分子を含有させることが、上記の油性粒子を油性カプセルとしての形態で分散させる上で好適である。
【0026】
かかる水溶性高分子としては、例えば、アラビアゴム、トラガカントガム、ガラクタン、キャロブガム、グァーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物系高分子、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子等を挙げることができる。
【0027】
これらの水溶性高分子は、1種または2種以上を組み合わせて、水性溶媒に含有させることができる。
【0028】
これらの水溶性高分子のうち、アルキル変性カルボキシビニルポリマーは、界面活性を有しており、巨大粒子の凝集合一化を防止する作用を兼ね備えるために、本毛髪化粧料の必須の水溶性高分子である。アルキル変性カルボキシビニルポリマーは、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体で、例えばCARBOPOL 1342 、PEMULEN TR-1、PEMULEN TR-2(BF Goodrich 社)の商品名で知られているものが挙げられる。アルキル変性カルボキシビニルポリマーは、水性溶媒中における内容組成物を油性粒子化した後に、系中に添加してもよい。
【0029】
水性溶媒中における、水溶性高分子の含有量は、選択する水溶性高分子の種類、企図する増粘の程度等によって異なるもので、必須の配合成分であるアルキル変性カルボキシビニルポリマーを除き、特に限定はされない。アルキル変性カルボキシビニルポリマーは、水性溶媒に対して好適には0.01〜1.0質量%、特に好適には同0.05〜0.5質量%の範囲で含有させることができる。
【0030】
その他、水性溶媒中には、一般的な水性溶媒、具体的には、水、エタノール、グリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等を配合することができる。特に、水性溶媒における乳化に際しては、前述のグリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等多価アルコールを配合することが有利である。当該多価アルコールの配合量は、水性溶媒に対して1.0〜30質量%が好適であり、特に好適には、5〜15質量%である。当該多価アルコールは、水性溶媒中における内容組成物の油性粒子化の後に、系内に添加してもよい。
【0031】
水性溶媒中には、上記の他に、具体的な目的に応じて、他の水溶性成分、例えば、アスコルビン酸およびその誘導体、トラネキサム酸およびその誘導体等の水溶性薬剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、色素、香料等を含有させることができる。
【0032】
(2)高分子シリコーン類
本毛髪化粧料においては、上記油性粒子に対する外相が、高分子シリコーン類を油分として含んで乳化された乳化相であることが必要である。
【0033】
高分子シリコーン類とは、一般的にはシリコーンゴムとして知られているシリコーン化合物が該当する。すなわち、高分子シリコーン、アミノ変性高分子シリコーン、及び、高重合度ジメチコノールのうちから1種又は2種以上を選択して、本毛髪化粧料に配合して、その外相の構成成分とすることができる。
【0034】
高分子シリコーン類の配合量は、毛髪化粧料全体に対して0.1〜30.0質量%、好適には1.0〜20.0質量%、さらに好適には1.0〜10.0質量%である。当該配合量が、毛髪化粧料全体に対して0.1質量%未満の場合には、さっぱりした初期使用感や、毛髪におけるべたつきやごわつきの抑制が十分に発揮されず、30.0質量%を超えると製剤化自体が困難となる傾向が強くなる。
【0035】
なお、本発明において用いる高分子シリコーン類のうち、高分子シリコーンとは、下記化学式(1)にて示されるシリコーンゴムである。
【0036】
【化1】

【0037】
[式中、Rは、それぞれ独立して、メチル基又はフェニル基であるが、Rのすべてがフェニル基である場合はない。Rはメチル基を表す。また、pは重合度であり、3000〜20000、好適には5000〜8000である。]
【0038】
高分子シリコーンの代表的な市販品として、例えば、重合度pが5000〜8000の高重合度ジメチルポリシロキサンが20%、重合度が約26の液状ジメチルポリシロキサンが80%含まれるシリコーンG−20(20CS溶解品)(信越化学株式会社製:本明細書では、G−20と略称されている)等が挙げられる。
【0039】
また、アミノ変性高分子シリコーンとは、下記化学式(2)にて示されるシリコーンゴムである。
【0040】
【化2】

【0041】
[式中、Rはそれぞれ独立して、メチル基、フェニル基又は水酸基であり、Rはそれぞれ独立して、下記の式RZで表される基であり、aは0〜3の整数であり、m及びnはそれぞれ正の整数で、m+nの平均値、すなわち重合度は3000〜20000、好適には5000〜15000、n/mの平均値は0.0001〜0.03、好適には0.0005〜0.01である。]
【0042】
上記の式RZで表される基のうち、Rは炭素原子数3〜6のアルキレン基であり、Zは以下ように表せられる基である。
【0043】
【化3】

【0044】
[Rは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜30のアルキル基、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基、Aは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子、bは2〜6の整数である。]
【0045】
アミノ変性高分子シリコーンの代表的な市販品として、例えば、上記の式Rの炭素原子数が3であり、Zは―N―R、Rは水素原子であり、重合度m+nが約10000であり、n/mの平均値は0.001であるKF−864(信越化学株式会社製)等が挙げられる。
【0046】
また、高重合度ジメチコノールとは、下記化学式(3)にて示されるシリコーンゴムである。
【0047】
【化4】

【0048】
[式中、Rは、それぞれ独立して、メチル基またはフェニル基であるが、Rの全てがフェニル基である場合はない。Rは水酸基を表す。また、rは重合度で3000〜20000、好適には5000〜8000である。]
【0049】
高重合度ジメチコノールの代表的な市販品として、例えば、重合度rが約7000のXF49−C2070、同様に重合度rが約7000のX65−C2070(ジーイー東芝シリコーン株式会社製)等が挙げられる。
【0050】
高分子シリコーン類は、後述するように、外相を乳化する時点で、系に投入することが好適である。
【0051】
3.毛髪化粧料の製造
本毛髪化粧料は、上述したように、代表的には、融点を超える温度に調整して液状とした内容組成物を、その融点を超える温度に調整した水性溶媒中に、攪拌下で導入し、この水性溶媒と内容組成物の混合物を、攪拌下で、さらに室温まで冷却して、水性溶媒中に内容組成物の油性カプセルを形成させ、これに、好適には多価アルコールと共にアルキル変性カルボキシビニルポリマーを投入し、さらに、高分子シリコーン類を投入して乳化を行うことにより、製造することができる。
【0052】
内容組成物は、上記のように、その融点を超える温度、一般的には70℃前後で融解させ、液状として、その温度と実質的に同一の温度に調製した水性溶媒に攪拌下で導入する。攪拌は、比較的低速、具体的には、10〜1500rpm 、好適には、20〜300rpm 程度の回転数で、プロペラ、バドルミキサー等を用いて行うことができる。また、水性溶媒への内容組成物の導入は、例えば、送液ポンプ等の注入手段を用いて、内容組成物を水性溶媒へ、好適には、水性溶媒の下部から直接注入することにより行うことができる。このようにして、攪拌下で、水性溶媒中に内容組成物を導入することで、水性溶媒中に、内容組成物の液状の粒子を形成させることができる。次に、この水性溶媒と内容組成物の混合物を、攪拌下で、さらに室温まで冷却することにより、前述したように、その融点温度以下となった油性粒子中の固形油分が、粒子表面に析出する。これにより、所望する、平均粒子系が0.05〜10mmの油性カプセル膜が、水性溶媒中に形成される。次いで、当該系中に、好適には、上述の多価アルコール、アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び高分子シリコーン類を添加して、常法により乳化を行い、アルカリにてアルキル変性カルボキシビニルポリマーの添加に対する中和を行う、このような工程を経ることによって、本毛髪化粧料を製造することができる。
【0053】
本毛髪化粧料は、例えば、整髪料又はヘアトリートメントとして用いることが好適であるが、ヘアリンスや、ヘアコンディショナーとして用いることも可能である。整髪料として用いる場合には、固形油分は、ロウ類及び高級アルコールの双方を用いることができるが、少なくともロウ類を含有させることが好適であり、使用初期には外相の乳化相によりさっぱりした感触を感じることが可能であり、その後、油性粒子を毛髪にすり込むことによって、整髪を行うことが可能である。整髪の際の、べたつきやごわつきは、緩和されている。ヘアトリートメント、ヘアリンス、さらにはヘアコンディショナーとして用いる場合には、固形油分は、ロウ類と高級アルコール共に好適であり、補助成分として、カチオン系界面活性剤や、低分子のシリコーンを油性粒子において共存させることが好適である。本毛髪化粧料の剤型としては、例えば、ジェル、クリーム、さらには、多層タイプの剤型が好適であるが、これらに限定されるものではない。なお、ここで、ヘアトリートメントとは、リンスやコンディショナーに比べて、さらに毛髪の内部に成分を浸透させ、毛髪に油分や水分、タンパク質を補うものであり、毛髪にツヤやハリを与え、しなやかにすることを目的とする製品形態である。
【実施例】
【0054】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、当該例により本発明の範囲が限定されるものではない。
【0055】
[試験方法]
本発明に関連する処方の開示に先立ち、試験品の評価に用いた評価法を開示する。
【0056】
本例では、試験品の使用性(整髪力、滑らかさ、べたつき)の各項目について、専門パネラー10名による実使用試験によって評価を行った。採点基準は、「良い:2点」、「普通:1点」、「悪い:0点」である。整髪力は、毛髪に試験品を塗布した後において、より整髪力が認められる方が高得点であり、滑らかさは、毛髪に試験品を塗布した後における滑らかさが認められる方が高得点であり、べたつきは、毛髪に試験品を塗布する際のべたつきが認められない方が高得点である。
【0057】
<評価基準>
A:専門パネラー10名による採点の合計点数が11点以上
B:専門パネラー10名による採点の合計点数が5点〜10点
C:専門パネラー10名による採点の合計点数が4点以下
【0058】
[試験例]
下記の表1、3、5にて開示された処方により製造された毛髪化粧料について、上記の実使用試験を各テーマにおいて行い、その結果を、表2、4、6においてそれぞれ示した。なお、ここに示した処方の毛髪化粧料は、整髪料としても、ヘアトリートメントとしても転用することが可能な処方である。
【0059】
(1)油性粒子(固形+流動油分)量の比較
【0060】
【表1】

【0061】
表1に示した処方のうち、本実施例における基礎的な処方と位置付けられる実施例1の処方と製造方法を、別個に記載する。この実施例1の処方において用いられた市販品は、表1、3、5に示した他の実施例においても用い、当該他の実施例の製造方法も、実施例1の製造方法に準じている。
【0062】
[実施例1]
配合成分 配合量(質量%)
(1)イオン交換水(1) 約41
(2)メタリン酸Na 適量
(3)テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 1.4
(4)キャンデリラロウ 0.4
(5)ベヘニルアルコール 0.15
(6)ジメチコン(6CS) 0.8
(7)ステアリン酸カルシウム処理タルク 0.1
(8)酢酸トコフェロール 0.01
(9)色素 適量
(10)香料 適量
(11)イオン交換水(2) 約40
(12)ジプロピレングリコール 7.0
(13)ダイナマイトグリセリン 2.0
(14)アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.06
[PEMULEN TR-2(BF Goodrich 社製)]
(15)カルボキシビニルポリマー 0.2
[シンタレンK(3V SIGMA 社製)]
(16)高重合度ジメチコン 2.0
[シリコーンG−20(20CS溶解品)(信越化学株式会社製)]
(17)水酸化カリウム 0.1
(18)エチルアルコール 4.0
(19)フェノキシエタノール 0.5
【0063】
<製法>
融点を越える温度(60℃〜80℃)に調整して液状としたカプセルの内容組成物(3)〜(10)を、その融点を越える温度に調整した水性溶媒中(1)〜(2)に、攪拌下(100〜200r.p.m)で導入し、そのまま室温まで冷却し、カプセルを作成する。その後、室温のまま(11)に(12)、(13)を添加した後、攪拌の回転数を上げた後(300~400r.p.m)(14)、(15)を入れて攪拌溶解し、(16)を導入し、乳化する。(17)で中和後、(18)、(19)を配合したものを主釜へ添加する。
【0064】
上述のように、実施例2〜5の製品もまた、実施例1の製法に準じて製造した。
【0065】
<使用性試験の結果>
前述した専門パネラーを用いた採点・評価を行った。
【0066】
【表2】

【0067】
本試験の結果により、毛髪化粧料の全質量に対し、内容組成物の質量を前述の「毛髪化粧料全体に対して、0.1〜30.0質量%、好適には1.0〜20.0質量%、さらに好適には1.0〜10.0質量%の範囲」とすることにより、相応の評価が得られることが明らかになった。
【0068】
(2)流動油分/固形油分比の比較
【0069】
【表3】

【0070】
<製法>
上述のように、実施例6〜9の製品は、実施例1の製法に準じて製造した。
【0071】
<使用性試験の結果>
前述した専門パネラーを用いた採点・評価を行った。
【0072】
【表4】

【0073】
本試験の結果により、内容組成物における、固形油分と液状油分の質量比を、前述の「液状油分/固形油分換算で0.1〜100、好適には0.5〜20の範囲」とすることにより、相応の評価が得られることが明らかになった。
【0074】
(3)高分子シリコーン量の比較
【0075】
【表5】

【0076】
<製法>
上述のように、実施例10〜13は実施例1の製法を用いた。
【0077】
<使用性試験の結果>
前述した専門パネラーを用いた採点・評価を行った。
【0078】
【表6】

【0079】
本試験の結果により、高分子シリコーンの配合量を、前述の「毛髪化粧料全体に対して0.1〜30.0質量%、好適には1.0〜20.0質量%、さらに好適には1.0〜10.0質量%」とすることによって、相応の評価が得られることが明らかになった。
【0080】
以下に、本発明の実施例(ヘアワックス)と比較例(透明スタイリングジェル、通常の乳化組成物)を示し、上記の実使用試験の結果を、表7において、まとめて示す。
【0081】
[実施例14]ヘアワックス
配合成分 配合量(質量%)
(1)イオン交換水(1) 約38
(2)メタリン酸ナトリウム 適量
(3)テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 1.4
(4)キャンデリラロウ 4.0
(5)ベヘニルアルコール 1.5
(6)ジメチコン(6CS) 8.0
(7)ステアリン酸カルシウム処理タルク 0.1
(8)酢酸トコフェロール 0.01
(9)色素 適量
(10)香料 適量
(11)イオン交換水(2) 約30
(12)ジプロピレングリコール 7.0
(13)ダイナマイトグリセリン 2.0
(14)アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.06
[PEMULEN TR-2(BF Goodrich 社製)]
(15)カルボキシビニルポリマー 0.2
[シンタレンK(3V SIGMA 社製)]
(16)高重合度ジメチコン 2.0
[シリコーンG−20(20CS溶解品)(信越化学株式会社製)]
(17)水酸化カリウム 0.1
(18)エチルアルコール 4.0
(19)フェノキシエタノール 0.5
【0082】
<製法>
融点を越える温度(60℃〜80℃)に調整して液状としたカプセルの内容組成物(3)〜(10)を、その融点を越える温度に調整した水性溶媒中(1)〜(2)に、攪拌下(100〜200r.p.m)で導入し、そのまま室温まで冷却し、カプセルを作成する。その後、室温のまま(11)に(12)、(13)を添加した後、攪拌の回転数を上げた後(300〜400r.p.m)(14)、(15)を入れて攪拌溶解し、(16)を導入し、乳化する。(17)で中和後、(18)、(19)を配合したものを主釜へ添加する。
【0083】
[比較例1]透明スタイリングジェル
配合成分 配合量(質量%)
(1)カルナバロウ 4.0
(2)キャンデリラロウ 1.0
(3)ポリオキシエチレン(15)
ポリオキシプロピレン(1)ベヘニルエーテル 6.0
[商品名;ベポールBEP−0015(東邦化学株式会社製)]
(4)ラウロアンホ酢酸ナトリウム(実分30%) 6.0
[商品名;オバゾリン662−N(東邦化学株式会社製)]
(5)イオン交換水 76.5
(6)疎水変性ポリエーテルウレタン 1.5
[商品名;アデカノールGT−700,旭電化社製]
(7)グリセリン 5.0
(8)香料 適量
(9)キレート剤 適量
【0084】
<製法>
(1)〜(4)と(5)の一部を約95℃で混合撹拌し、透明性を帯びた後、40℃まで急冷し、ワックスの微細分散物を得た。その後、(5)の残部、及び(6)〜(10)の混合物を前記ワックス微細分散物に添加した後、(11)を添加して、透明スタイリングジェルを得た。
【0085】
[比較例2]通常の乳化組成物
配合成分 配合量(質量%)
(1)イオン交換水 約42
(2)パラオキシ安息香酸エステル 適量
(3)プロピレングリコール 10.0
(4)ポリアクリル酸ナトリウム 適量
(5)流動パラフィン 10.0
(6)マイクロクリスタリンワックス 10.0
(7)ジメチルポリシロキサン 4.0
(8)ステアリルアルコール 4.0
(9)カルナバロウ 3.0
(10)イソステアリン酸 0.5
(11)ステアリン酸 4.5
(12)テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 2.0
(13)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 3.0
(14)ポリオキシエチレンオレイルエ−テルリン酸 2.0
(15)自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 3.0
(16)香料 適量
(17)トリエタノールアミン 1.0
【0086】
<製法>
(5)〜(16)を80℃〜90℃で攪拌溶解し、これを油相部とする。成分(1)〜(4)を70℃〜80℃で攪拌溶解し、これを水相部とする。水相部に油相部を加えて、80℃でホモジナイザーを用いて乳化し、(17)を加えて中和し、40℃に冷却することにより通常乳化ワックスを得た。
【0087】
【表7】

【0088】
表8に、高分子シリコーン類として、アミノ変性高分子シリコーン(実施例15)と、高重合度ジメチコノール(実施例16)を用いた処方の実施例品を、上述した実施例1の製造方法に準じて製造し、上述した要領で各試験項目の確認を行った。その結果を表9に示す。
【0089】
【表8】

【0090】
【表9】

【0091】
表9に示した結果により、高分子シリコーンに代えて、アミノ変性高分子シリコーン、又は、高重合度ジメチコノールを用いて調製した本毛髪化粧料は、高分子シリコーンを用いたものと、実質的に同レベルの、粒子径、整髪力、なめらかさ及びべたつきの抑制、を示すことが明らかになった。
【0092】
以下に、さらにその他の態様の本毛髪化粧料の処方例を実施例として示す。いずれも、上述の実施例1の製造方法に準じた工程で製造し、上述した要領で各試験項目の確認を行った。その結果を表10に示す。
【0093】
[実施例17]ヘアトリートメント
配合成分 配合量(質量%)
(1)イオン交換水(1) 約41
(3)テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 1.4
(4)キャンデリラロウ 0.4
(5)ベヘニルアルコール 0.15
(6)ジメチコン(6CS) 0.8
(7)酢酸トコフェロール 0.01
(8)色素 適量
(9)香料 適量
(10)イオン交換水(2) 約40
(11)ダイナマイトグリセリン 2.0
(12)ジプロピレングリコール 7.0
(13)アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.06
[PEMULEN TR-2(BF Goodrich 社製)]
(14)カルボキシビニルポリマー 0.2
[シンタレンK(3V SIGMA 社製)]
(15)高重合度ジメチルポリシロキサン(粘度1000万mPa・sの 2.0
O/Wエマルション60%(高重合度ジメチルポリシロキサン18.6%+
ジメチルポリシロキサン41.4%)、平均粒径0.3μm))」
(16)水酸化カリウム 0.1
(17)エチルアルコール 4.0
(18)フェノキシエタノール 0.5
【0094】
[実施例18]ヘアトリートメント
配合成分 配合量(質量%)
(1)イオン交換水(1) 約41
(3)テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 1.4
(4)キャンデリラロウ 0.4
(5)ベヘニルアルコール 0.15
(6)ジメチコン(6CS) 0.8
(7)酢酸トコフェロール 0.01
(8)色素 適量
(9)香料 適量
(10)イオン交換水(2) 約40
(11)ダイナマイトグリセリン 2.0
(12)ジプロピレングリコール 7.0
(13)アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.06
[PEMULEN TR-2(BF Goodrich 社製)]
(14)カルボキシビニルポリマー 0.2
[シンタレンK(3V SIGMA 社製)]
(15)高重合度アミノ変性シリコーン(注) 2.0
(16)水酸化カリウム 0.1
(17)エチルアルコール 4.0
(18)フェノキシエタノール 0.5
(注)前述の化学式(2)のRの炭素原子数が3であり、Zは―N―R、Rは水素原子であり、重合度m+nの平均値が5000であり、n/mの平均値が0.005の高重度アミノ変性シリコーンである。
【0095】
【表10】

【0096】
表10の結果により、実施例17と18双方において、前述の他の実施例と実質的に同レベルの、粒子径、整髪力、なめらかさ及びべたつきの抑制、を示すことが明らかになった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(1)〜(4)の特徴を有する、乳化相中に油性粒子が分散してなる毛髪化粧料。
(1)当該油性粒子は、固形油分及び液状油分を含有する。
(2)当該油性粒子中の前記固形油分に、融点が45℃以上の固形油分を含有する。
(3)当該油性粒子の平均粒径が0.05〜10mmである。
(4)当該乳化相は、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、並びに、高分子シリコーン、アミノ変性若しくはアンモニウム変性高分子シリコーン、及び、高重合度ジメチコノールからなる群から選ばれる1種又は2種以上を含有する。
【請求項2】
前記の融点が45℃以上の固形油分が、ロウ類及び/又は高級アルコールである、請求項1記載の毛髪化粧料。
【請求項3】
前記のロウ類が、カルナバロウ及び/又はキャンデリラロウである、請求項2記載の毛髪化粧料。
【請求項4】
毛髪化粧料の用途形態が、整髪料又はヘアトリートメントである、請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料。

【公開番号】特開2009−108003(P2009−108003A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−284446(P2007−284446)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】