説明

毛髪化粧料

【課題】ごわつき、べたつきのない自然な仕上がり感と自然なツヤを有し、しかも整髪力に優れ、更にヘアスタイルキープ力と再整髪力に優れる毛髪化粧料を提供する。
【解決手段】(A)植物由来及び/又は植物油脂の半固形油分:0.1〜20.0質量%と、(B)シリル化ウレタン系樹脂:0.1〜20.0質量%を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比を(A)/(B)=0.2〜120とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は毛髪化粧料に関し、さらに詳しくは、ごわつきやべたつきがなく、しかも整髪力にも優れた毛髪化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来知られている毛髪化粧料としては、例えば特許文献1に記載された、エラスチン加水分解物と皮膜形成性を有する両性ポリマーとを含有する毛髪化粧料がある。この毛髪化粧料は、ハリ・コシ感と毛髪のセット性はあるが、塗布後のごわつきがあり、髪の感触が不充分で、仕上がりにおいてもごわつきが残り、なにより自然なツヤが感じられないという欠点がある。
【0003】
また特許文献2には、反応性シリコーン系ブロック共重合体と皮膜形成性高分子とを含有する毛髪セット剤組成物が開示されている。この毛髪セット剤組成物は、仕上がりにおいて優れたツヤを有し、なめらかでクセ付けしやすいものであるが、髪のベタツキやごわつきのなさが不十分で、なによりヘアスタイルキープ力と再整髪力が満足出来るレベルではないという欠点がある。
【0004】
特許文献3には、カルボキシル基含有増粘性高分子化合物、アルカリ性物質、ペースト状の油剤および皮膜形成能を有する高分子化合物からなる毛髪化粧料が開示されている。この毛髪化粧料は、塗布時の伸びが良く、整髪力に優れるが、塗布後のべたつきやごわつきが残り、仕上がり後の再整髪力や自然なツヤ感において満足のいくものでない。
【0005】
特許文献4には、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、構成モノマーとしてアクリル酸および/またはメタクリル酸および/またはジアセトンアクリルアミドを含有する高分子化合物、およびポリアスパラギン酸ナトリウムを含有する整髪剤組成物が開示されている。この整髪剤組成物はハードなセット力に優れたものであるが、塗布後のべたつきやごわつきが残り、仕上がり後のヘアスタイルキープ力や再整髪力、自然なツヤ感において満足のいくものでない。
【0006】
特許文献5には、皮膜性高分子化合物の1種以上、油性成分、界面活性剤及び水を含有し、皮膜性高分子化合物/油性成分の重量含有比が、0.2/1.0〜5.0/1.0である整髪用乳化化粧料組成物が開示されている。この整髪用乳化化粧料組成物は、ヘアスタイル形成性やくせ付けはしやすいが、塗布後のごわつきやべたつきなどに改善点があり、仕上がり後のヘアスタイル保持力、再整髪性や自然なツヤにおいて不充分である。
【0007】
特許文献6には、アミンオキシド基含有樹脂と20℃において固体または半固体のワックスを配合した毛髪化粧料が開示されている。この毛髪化粧料は、べたつき感がなく、毛髪にセット性などの感触や仕上がり機能はあるものの、毛髪へのなめらかさや自然なツヤの付与については不充分で、ヘアスタイルキープ性も満足のいくものではない。
【0008】
特許文献7には、シリル化ウレタン系樹脂を含有する毛髪化粧料が開示されている。この毛髪化粧料は、ごわつきやべたつきのない自然な仕上がりと優れた整髪力があるが、仕上がり後の自然なツヤ感や、ヘアスタイルキープ性は不充分で満足のいくものでない。
【0009】
【特許文献1】特開平5−70330号公報
【特許文献2】特開2002−193766号公報
【特許文献3】特開2002−370941号公報
【特許文献4】特開2003−171244号公報
【特許文献5】特開2004−182612号公報
【特許文献6】特開2005−239555号公報
【特許文献7】特開2006−213706号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで本発明は、ごわつき、べたつきのない自然な仕上がり感と自然なツヤを有し、しかも、整髪力に優れ、更にヘアスタイルキープ力と再整髪力に優れる毛髪化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは鋭意研究の結果、植物由来及び/又は植物油脂の半固形油分とシリル化ウレタン系樹脂とを適度な組み合わせで用いることで、ごわつき、べたつきのない自然な仕上がり感と自然なツヤを有し、しかも整髪力に優れ、更にヘアスタイルキープ力と再整髪に優れる毛髪化粧料とすることができることを見出した。
【0012】
すなわち本発明は、
(A)植物由来及び/又は植物油脂の半固形油分:0.1〜20.0質量%
(B)下記一般式(I)で示されるシリル化ウレタン系樹脂:0.1〜20.0質量%
を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比が、(A)/(B)=0.2〜120であることを特徴とする毛髪化粧料である。
【0013】
【化1】

【0014】
(式中、Aはウレタンポリマーの骨格に当たる残基、Nは該ウレタンポリマーのイソシアネート基に由来する窒素原子であり、Xは下記一般式(II)〜(IV)のいずれかで示される基であり、nは1〜20の整数である。)
【0015】
【化2】

【0016】
(式中、Rは炭素数1〜6個のアルキル基、R1は水素原子又は炭素数1〜6個のアルキル基、R2及びR4は炭素数1〜10個の側鎖があっても良いアルキレン基又はアリーレン基、R3は炭素数1〜20個のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基、R5は水素原子又は式−COOR6で示される基であり、R6は炭素数1〜20個のアルキル基である。mは1〜3の整数である。)
【発明の効果】
【0017】
本発明の毛髪化粧料は、ごわつき、べたつきのない自然な仕上がり感と自然なツヤを有し、しかも整髪力に優れ、更にヘアスタイルキープ力と再整髪力に優れたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明の最良の実施形態について説明する。
本発明においては、植物由来及び/又は植物油脂の半固形油分(A)を配合することで、ごわつき、べたつきのない自然な仕上がり感と自然なツヤが付与される。また、下記一般式(I)で示されるシリル化ウレタン系樹脂(B)を上記(A)成分と特定の割合で用いることで、整髪力に優れ、更にヘアスタイルキープ力と再整髪力に優れる毛髪化粧料が得られる。
【0019】
次に各成分の詳細について説明する。
本発明で用いられる(A)植物由来及び/又は植物油脂の半固形油分としては、植物由来のトリグリセライド及びその誘導体、植物由来の脂肪酸のエステル化合物が代表的なものとして挙げられる。ここで半固形油分とは、融点が30℃以上、55℃以下(好ましくは50℃以下)を指す。
本発明において、植物由来及び/又は植物油脂以外の半固形油分を用いた場合には、整髪力やヘアスタイルキープ力に劣るようになる。
【0020】
具体的には、植物由来の半固形油分としては、イソステアリン酸水添ヒマシ油、ステアリン酸水添ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸水添ヒマシ油、ラウリン酸水添ヒマシ油、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、リシノレイン酸フィトステリル、ヒドロキシアルキルダイマージリノレイルエーテル、水添ダイマー酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)エステル等が挙げられる。
【0021】
植物由来の半固形油分の市販品としては、例えばイソステアリン酸水添ヒマシ油[テクノールMIS(横関油脂工業株式会社製)]、ステアリン酸水添ヒマシ油[キャストライド MS(ナショナル美松株式会社製)]、ヒドロキシステアリン酸水添ヒマシ油[テクノールMH(横関油脂工業株式会社製)]、ラウリン酸水添ヒマシ油[テクノールML98(横関油脂工業株式会社製)]、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル[YOFCO MAS(日本精化株式会社製)]、リシノレイン酸フィトステリル[サラコス PR(日清製油株式会社)]、水添ダイマー酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)エステル[Plandool−H(日本精化株式会社製)]が挙げられる。
【0022】
植物油脂の半固形油分としては、例えばシア脂、カカオ脂、パーム油、パーム核油、マンゴ種子脂などが挙げられる。
【0023】
(A)植物由来及び/又は植物油脂の半固形油分の配合量は、0.1〜20.0質量%であり、好ましくは1.0〜15.0質量%である。0.1質量%未満では自然な仕上がり感や自然なツヤに劣り、20.0質量%を超えると、整髪力やヘアスタイルキープ力に劣るようになる。
【0024】
本発明に用いられるシリル化ウレタン系樹脂(B)は下記一般式(I)で示される。
【0025】
【化3】

【0026】
(式中、Aはウレタンポリマーの骨格に当たる残基、Nは該ウレタンポリマーのイソシアネート基に由来する窒素原子であり、Xは下記一般式(II)〜(IV)のいずれかで示される基であり、nは1〜20の整数である。)
【0027】
【化4】

【0028】
(式中、Rは炭素数1〜6個のアルキル基、R1は水素原子又は炭素数1〜6個のアルキル基、R2及びR4は炭素数1〜10個の側鎖があっても良いアルキレン基又はアリーレン基、R3は炭素数1〜20個のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基、R5は水素原子又は式−COOR6で示される基であり、R6は炭素数1〜20個のアルキル基である。mは1〜3の整数である。)
【0029】
特に、上記一般式(I)で示されるシリル化ウレタン系樹脂は、分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を含むことが好ましく、さらには、上記一般式(II)〜(IV)におけるRがエチル基であることが好ましい。
また、R1はメチル基であることが好ましく、R3は炭素数8〜20個のアルキル基であることが好ましく、R5は水素原子であることが好ましい。
また、本発明において、上記一般式(I)で示されるシリル化ウレタン系樹脂中、X部分のケイ素原子割合は0.1〜1.5質量%であることが好ましい。0.1質量%未満であると、自然な仕上がりが得られないことがあり、1.5質量%を超えると、硬くごわついた仕上がりとなることがある。
【0030】
本発明にかかるシリル化ウレタン系樹脂は、その製造方法を限定するものではないが、好ましい製造方法は、例えば以下の通りである。
先ず、分子内及び/又は分子末端に水酸基を1個以上有するポリオール化合物(化合物(a))と、カルボキシルを含有するポリオール化合物(化合物(b))と、ポリイソシアネート(化合物(c))とのウレタン化反応により得られるウレタンプレポリマーと、下記一般式(V)〜(VII)のいずれかで示される化合物とを反応させ、シリル化ウレタン系樹脂を得る。
下記一般式(V)〜(VII)で示される化合物は、1種に限らず、2種以上用いても良い。
【0031】
【化5】

【0032】
(式中、R、R1〜R5及びmは、前述のとおりである。)
上記化合物(a)としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等が例示される。
ポリエーテルポリオールとしては、数平均分子量500〜30,000のものが好ましく、1,000〜10,000のものが特に好ましい。また、官能基数が2以上のポリエーテルポリオールが好ましく、その具体例としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシヘキシレン、ポリオキシテトラメチレン等の単独重合体並びにエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ヘキシレンオキシド及びテトラヒドロフランよりなる群から選ばれた2種以上のモノエポキシドを開環共重合させてなる共重合体が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、マレイン酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸等のジカルボン酸類の一種又は二種以上と、ジオール類の一種又は二種以上とを重縮合して得られる重合体、ε−カプロラクタム、バレロラクトン等を開環重合させてなる開環重合物、活性水素を2個以上有するひまし油等の活性水素化合物が例示される。通常、分子量500〜25,000のものが用いられる。
【0033】
化合物(b)としては、下記式(VIII)で表されるポリヒドロキシカルボン酸が望ましい。
【0034】
【化6】

【0035】
(式中、Lは炭素数1〜12個のアルカン残基を示し、y及びzは1〜3の整数を示す。)
ポリヒドキシカルボン酸としては、例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールペンタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸等の2,2−ジメチロールアルカン酸が挙げられる。これらの中でも、特に2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸が好適である。また、カルボキシル基を含有する低級ポリオール化合物は、1種に限らず2種以上用いることができる。
【0036】
また、本発明においては、化合物(b)以外に、カチオン性基を含有するポリオール(化合物(b−2))等を使用することもできる。
化合物(b−2)としては、分子内に少なくとも1つの第3級アミノ基を含有するポリオール化合物があげられる。例えば、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、等のN、N−ビス(ヒドロキシ−有機基)−N−アルキルアミン、並びに、N−フェニルジエタノールアミン等のN、N−ビス(ヒドロキシ−有機基)−N−アリールアミン等が挙げられる。
化合物(b)及び化合物(b−2)は、化合物(b)単独で用いても良く、もしくは化合物(b)と化合物(b−2)を併用することもできる。
【0037】
化合物(c)としては、例えば脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族ジイソシアネート化合物等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等が挙げられる。
脂環式ジイソシアネート化合物としては、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(H−MDI)イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)等が挙げられる。
芳香脂肪族ジイソシアネート化合物としては、1,3−若しくは1,4−キシリレンジイソシアネート又はそれらの混合物(XDI)が挙げられる。
芳香族ジイソシアネート化合物としては4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)又はそれらの混合物が挙げられ、その他フェニルジイソチオシアネート等が挙げられる。
これら、化合物(c)を単独で用いても良く、もしくは併用することもできる。
上記の中でも、特にイソホロンジイソシアネートが好ましい。又、脂肪族ジイソシアネート化合物を用いると、変色の少ない樹脂を得ることができる。
【0038】
前述の通り、本発明にかかるシリル化ウレタン系樹脂の製造方法は特に限定されず、ウレタンプレポリマーを合成する際の上記化合物(a)と上記化合物(b)と上記化合物(c)との反応も、常法により行うことができる。
上記ウレタンプレポリマー中のカルボキシル基含有量は、0.2〜3、0質量%であることが好ましい。0.2質量%未満であると、水を配合した場合に均一な分散状態にはなり難く、樹脂が分離状態になり、3.0質量%を超えると、高粘度となり安定性が悪化する。
【0039】
また、上記ウレタンプレポリマーと上記一般式(V)〜(VII)で示される化合物との反応は、一般に50〜100℃で30分間〜3時間行えばよい。
【0040】
本発明では、上記シリル化ウレタン系樹脂の分散液として毛髪化粧料に配合することが一般的である。シリル化ウレタン系樹脂の分散液は、例えば、シリル化ウレタン系樹脂を塩基性物質で中和し、予めアミン系鎖延長剤を溶解した水分散液を添加して水中に分散させて製造される。また、上記シリル化ウレタン系樹脂に、アミン系鎖延長剤、塩基性物質及び水を配合し、激しく撹拌する等して強固に接触させることにより製造される。
さらに、前記ウレタンプレポリマーと上記一般式(V)〜(VII)で示される化合物とを反応させる際に、下記塩基性物質を存在させて反応させ、次いで水を配合して調製しても良い。
【0041】
塩基性物質としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ2−ブチルアミン、トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブタノールアミン、トリペンタノールアミン、トリイソペンタノールアミン、トリヘキサノールアミン等のアミン化合物等が挙げられる。これら塩基性物質は、1種に限らず、2種以上用いることができる。
【0042】
塩基性物質は、シリル化ウレタン系樹脂中のカルボキシル基の化学当量に対して50〜100モル%、好ましくは80〜100モル%配合される。
【0043】
アミン系鎖延長剤としては、エチレンジアミン、1,3−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、4,4‘−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−メチレンビス(3−メチルーシクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、1,3−キシリレンジアミン等の脂肪族、脂環式及び芳香脂肪族ポリアミンや、ヒドラジン、カルボジヒドラジド等のヒドラジン及びその誘導体を用いることができる。これらアミン系鎖延長剤は、1種に限らず、2種以上用いることができる。
【0044】
また、水の配合量は、該シリル化ウレタン系樹脂100質量部当たり、100〜400質量部、好ましくは150〜350質量部である。
【0045】
更に、シリル化ウレタン系樹脂は、その水溶液又は分散液の粘度を調整するために、炭素数1〜10個のモノアルコール及び多価アルコールから選ばれる1種又は2種以上のアルコール類を配合することができる。上記アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセリンが特に好ましい。上記アルコール類の配合量は、該ウレタン系樹脂100質量部当たり、1〜20質量部、好ましくは2〜10質量部である。又、上記アルコール類を配合することにより、上記水溶液又は分散液中での貯蔵安定性が向上するという効果を示す。
【0046】
更に、本発明においては、該樹脂中の第3級アミン基の化学当量に対して50〜100モル%の酸性物質を配合してもよい。酸性物質としては、塩酸、硝酸、メタンスルホン酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。
【0047】
また、本発明においては、整髪成分として特定のウレタン系樹脂を配合することで、従来の整髪成分であるワックス、皮膜形成ポリマー等を使用する毛髪化粧料よりも、整髪力、感触等が優れた毛髪化粧料を得ることができるが、本発明の効果を損なわない範囲において、従来の整髪成分であるワックス、皮膜形成ポリマーと組み合わせて使用することも可能である。
【0048】
本発明のシリル化ウレタン系樹脂は、上記一般式(II)〜(IV)においてR3で表される部分による立体障害により、あるいはシラノール基の安定化により水溶媒中では反応せず、安定に存在する。そして毛髪への塗布後、溶媒が揮発することにより、エマルジョンの融着と同時に、シリル化ウレタン系樹脂の濃度が上昇し、反応性シリル基の反応により架橋が進行する。
【0049】
本発明において、(B)シリル化ウレタン系樹脂の配合量は、0.1〜20.0質量%であり、好ましくは1.0〜15.0質量%である。0.1質量%未満では整髪力やヘアスタイルキープ力に劣る。20.0質量%を超えると、べたつきが生じ、仕上がりにおいて重くなり自然さがなくなる。
【0050】
本発明においては、(A)植物由来及び/又は植物油脂の半固形油分と、(B)シリル化ウレタン系樹脂の質量比は、(A)/(B)=0.2〜120である。(A)/(B)が0.2より小さいと、べたつきがあり、自然な仕上がり、自然なツヤに欠けるようになる。また(A)/(B)が120を超えると、整髪力やヘアスタイルキープ力に欠けるようになる。
【0051】
本発明の毛髪化粧料には、上記必須成分に加えて、本発明の効果を損わない範囲で、通常化粧料、医薬部外品等に用いられる成分を配合することができる。このような成分としては、例えば、液状油分、界面活性剤、保湿剤、分散剤、防腐剤、香料、薬剤、紫外線吸収剤、増粘剤等が挙げられる。
【0052】
液状油分としては、炭化水素油、シリコーン油、エステル油、天然植物油、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル油、トリイソステアリン酸水添ヒマシ油等の不揮発性油分や、珪素数が2〜7の低沸点シリコーン、沸点が60〜260℃の範囲にあるイソパラフィン系炭化水素等の揮発性油分が挙げられる。
【0053】
このうち、炭化水素油としては、例えば流動パラフィン、スクワラン等がある。
シリコーン油としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等がある。
エステル油としては、例えばセチルイソオクタノエート、グリセリルトリヘキサノエート、イソプロピルミリステート等がある。
天然植物油としては、例えばヒマシ油、オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ホホバ油、アボガド油、アマニ油、サフラワー油等がある。
【0054】
揮発性油分である低沸点シリコーンとしては、低沸点環状シリコーンや低沸点鎖状シリコーンが挙げられる。
このうち低沸点環状シリコーンでは、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、テトラデカメチルシクロヘキサシロキサン等がある。低沸点環状シリコーンの市販品としては、例えば、信越化学社製のKF−995、東レ・ダウコーニング社製のDC246、DC345、SH245、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製のTSF405,SF1258などとして入手できる。
低沸点鎖状シリコーンは、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン等で、例えば、信越化学社製のKF−96−1cs、KF−96A−1.5cs、東レ・ダウコーニング株式会社製のシリコーンSH−200C(1.5cs)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製のTSF451−5Aなどとして入手できる。
【0055】
揮発性油分である低沸点イソパラフィン系炭化水素は、具体的には、エクソン社製のアイソパーA(登録商標)、同C、同D、同E、同G、同H、同K、同L、同M、シェル社のシェルゾール71(登録商標)、フィリップ社のソルトール100(登録商標)、同130などをあげることができる。
【0056】
保湿剤としては、例えば、ダイナマイトグリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール;ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等の水溶性高分子が挙げられる。
【0057】
本発明の毛髪化粧料は、ヘアージェル、ヘアークリーム、ヘアフォーム、ヘアリキッド、ヘアスプレー等の各種剤型に応用でき、整髪料、ヘアートリートメント、ヘアリンスとして用いることが出来るが、整髪料として用いると最も効果を発現させやすい。
【実施例】
【0058】
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
【0059】
製造例1(シリル化ウレタン系樹脂の40質量%水分散液の調製方法)
(1)ラウリルアクリレート240.4gと、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE-903TM、信越化学工業社製)221.4gとを窒素雰囲気下で混合し、40℃で10日間反応させる。得られた反応物を反応物1とする。
(2)窒素導入管、温度計、コンデンサー及び撹拌装置の付いた4口フラスコに、ポリテトラメチレングリコール( PTMG2000TM、三菱化学社製、数平均分子量:2000、水酸基価:57.4mg-KOH/g)、1,4−ブタンジオール(水酸基価:90.1mg-KOH/g)、2,2−ジメチロールブタン酸(水酸基価:754.0mg-KOH/g)、イソホロンジイソシアネート(イソシアネート基含有率:37.8%)、ジブチルチン錫ジラウレート、メチルエチルケトンを配合し、80〜85℃の温度で窒素気流下6時間反応を行い、ウレタンプレポリマー(残存イソシアネート基2.0%)を含む反応混合物を得る。
(3)反応物1を添加して、80〜85℃の温度で窒素気流下1時間反応を行う。40℃まで冷却後、高速撹拌下、予め溶解しておいた水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、イソホロンジアミン、イオン交換水を加え、減圧下、40〜45℃でメチルエチルケトンを留去する。
(4)イオン交換水(分量外)を適量添加し、ウレタン系樹脂の40質量%水分散液を得る。
【0060】
実施例1〜9、比較例1〜13
上記で得られたシリル化ウレタン系樹脂を用いて次の表1〜3に示す処方で毛髪化粧料を調製し、塗布時のべたつきのなさ、整髪力、自然な仕上がり、感触、自然なつや、ヘアスタイルのキープ力について、下記の基準で評価した。その結果を併せて表1〜3に示す。
【0061】
(1)効果の評価試験
20名の専門パネルによる実使用性試験を行った。使用性項目は、塗布時のべたつきのなさ、整髪力、自然な仕上がり、感触、自然なつや、ヘアスタイルのキープ力であり、それぞれの評価項目について、下記の評価点基準に基づいて評価した。次いで、各人がつけた評価点を合計し、下記評価基準に基づいて評価した。
【0062】
(評価点基準)
5点:非常に優れている。
4点:優れている。
3点:普通。
2点:劣る。
1点:非常に劣る。
【0063】
(評価基準)
◎:合計点が80点以上である。
○:合計点が60点以上80点未満である。
△:合計点が40点以上60点未満である。
×:合計点が40点未満である。
【0064】
【表1】

【0065】
【表2】

【0066】
【表3】

【0067】
以下に、本発明の毛髪化粧料の処方例を挙げる。本発明はこの処方例によって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によって特定されるものであることはいうまでもない。
【0068】
実施例10(ヘアスタイリングワックス)
配合成分 質量%
(1)水添ポリイソブテン 5.0
(2)テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 3.0
(3)ジメチルポリシロキサン(6mPa・S) 2.0
(4)ステアリン酸水添ヒマシ油 5.0
(5)シア脂 2.0
(6)カルナバロウ 6.0
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0
(8)モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン(5EO) 1.0
(9)イソステアリン酸 1.0
(10)ステアリン酸 0.4
(11)香料 適量
(12)水酸化カリウム(pH7.5に調整) 適量
(13)イオン交換水 残余
(14)プロピレングリコール 3.0
(15)EDTA−2Na・2H2O 0.03
(16)フェノキシエタノール 0.5
(17)製造例1のシリル化ウレタン系樹脂(40質量%水分散液) 10.0
【0069】
(製造方法)
(1)〜(11)を80〜90℃で攪拌溶解して油相部とし、(13)に(14)〜(16)を70℃〜80℃で攪拌溶解して水相部とする。水相部に油相部を加え均一攪拌後、ホモミキサーにて乳化させた後、(12)を加えて中和し、(17)を加えて攪拌混合し、脱泡、冷却してヘアスタイリングワックスを得た。
【0070】
実施例11(ヘアスタイリングワックス)
配合成分 質量%
(1)流動パラフィン 2.0
(2)フェニールメチルポリシロキサン 10.0
(3)アモジメチコン 1.0
(4)高分子量ポリシロキサン 3.0
(5)メチルシクロポリシロキサン 10.0
(6)リシノレイン酸フィトステリル 3.0
(7)ヒドロキシステアリン酸水添ヒマシ油 5.0
(8)マイクロクリスタリンワックス 5.0
(9)キャンデリラロウ 5.0
(10)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(60EO) 1.0
(11)モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20EO) 2.0
(12)ステアリン酸 2.0
(13)香料 適量
(14)トリエタノールアミン(pH7.5に調整) 適量
(15)イオン交換水 残余
(16)1,3−ブチレングリコール 2.0
(17)EDTA−2Na・2H2 0.05
(18)フェノキシエタノール 0.5
(19)製造例1のシリル化ウレタン系樹脂(40質量%水分散液) 5.0
【0071】
(製造方法)
(1)〜(13)を80〜90℃で攪拌溶解して油相部とし、(15)に(16)〜(18)を70℃〜80℃で攪拌溶解して水相部とする。水相部に油相部を加えてホモミキサーにて乳化させた後、(14)を加えて中和し、(19)を加えて攪拌混合し、脱気、冷却しヘアスタイリングワックスを得た。
【0072】
実施例12(ヘアスタイリングワックス)
配合成分 質量%
(1)微粒子シリカ 1.0
(2)リンゴ酸ジイソステアリル 5.0
(3)(PEG/アモジメチコン)コポリマー 1.0
(4)イソノナン酸イソノニル 10.0
(5)水添ポリイソブテン 10.0
(6)シクロペンタシロキサン 10.0
(7)ラウリン酸水添ヒマシ油 10.0
(8)水添ダイマー酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)エステル 5.0
(9)固形パラフィン 5.0
(11)キャンデリラロウ 5.0
(10)ステアリルアルコール 2.0
(11)メトキシケイヒ酸オクチル 0.5
(12)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 1.0
(13)イソステアリン酸 2.0
(14)12−ヒドロキシステアリン酸 1.0
(15)香料 適量
(16)トリエタノールアミン(pH7.5に調整) 適量
(17)イオン交換水 残余
(18)ソルビトール 2.0
(19)フェノキシエタノール 0.5
(20)製造例1のシリル化ウレタン系樹脂(40質量%水分散液) 5.0
【0073】
(製造方法)
(2)〜(15)を80〜90℃で攪拌溶解して油相部とし、(17)に(18)〜(19)を70℃〜80℃で攪拌溶解して水相部とする。水相部に油相部を加えホモミキサーにて乳化した後、(1)を加えディスパーを用いて均一分散させ、(16)を加えて中和し、(20)を加えて攪拌混合し、脱気、冷却してヘアスタイリングワックスを得た。
【0074】
実施例13(スタイリングムース)
配合成分 質量%
(1)ジメチルポリシロキサン(20mPa・s) 1.0
(2)流動パラフィン 5.0
(3)テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスチル 5.0
(4)ポリエーテル変性メチルポリシロキサン 1.0
(5)パーム核油 2.0
(6)マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 3.0
(7)ステアリン酸グリセリル 1.0
(8)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40EO) 2.0
(9)ラウリン酸ジエタノールアミド 2.0
(10)塩化アルキルトリメチルアンモニウム 0.5
(11)香料 適量
(12)エタノール 8.0
(13)イオン交換水 残余
(14)グリセリン 2.0
(15)加水分解ポリペプタイド 0.2
(16)フェノキシエタノール 0.5
(17)製造例1のシリル化ウレタン系樹脂(40質量%水分散液) 6.0
【0075】
(製造方法)
(1)〜(4)を攪拌混合し、(5)〜(7)を加え60℃〜70℃で攪拌溶解して油相部とし、一部の(13)を60℃〜70℃にて(8)、(14)を攪拌溶解したものに、油相部を添加し、ホモミキサーにて乳化する(乳化パーツ)。一方、残部の(13)に(15)、(17)を添加しておく(水相パーツ)。(12)に(9)、(10)、(11)、(16)を添加し、攪拌溶解し、これを先の水相パーツに添加し、さらに、乳化パーツを添加し、均一に今後して、原液とする。この原液90部をエアゾール用の缶に詰め、弁をし、10部の液化ガス(LPG)充填し、スタイリングムースを得た。
【0076】
実施例14(スタイリングムース)
配合成分 質量%
(1)ジメチルポリシロキサン(6mPa・s) 1.0
(2)水添ポリイソブテン 5.0
(3)テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスチル 5.0
(4)(PEG/アモジメチコン)コポリマー 1.0
(5)イソステアリン酸水添ヒマシ油 10.0
(6)リシノレイン酸フィトステリル 3.0
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40EO) 2.0
(8)ポリオキシエチレンセチルエーテル(20EO) 1.0
(9)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.4
(10)香料 適量
(11)エタノール 12.0
(12)イオン交換水 残余
(13)ソルビトール 3.0
(14)アルギニン 0.1
(15)グルタミン酸ナトリウム 0.1
(16)フェノキシエタノール 0.5
(17)製造例1のシリル化ウレタン系樹脂(40質量%水分散液) 12.0
【0077】
(製造方法)
(1)〜(4)を攪拌混合し、(5)、(6)を加え60℃〜70℃で攪拌溶解して油相部とし、一部の(12)を60℃〜70℃にて(7)、(8)、(13)を攪拌溶解したものに、油相部を添加し、ホモミキサーにて乳化する(乳化パーツ)。一方、残部の(12)に(14)、(15)、(17)を添加しておく(水相パーツ)。(11)に(9)、(10)、(16)を添加し、攪拌溶解し、これを先の水相パーツに添加し、さらに、乳化パーツを添加し、均一に今後して、原液とする。この原液90部をエアゾール用の缶に詰め、弁をし、10部の液化ガス(LPG)充填し、スタイリングムースを得た。
【0078】
実施例15(スタイリングスプレー)
配合成分 質量%
(1)ジメチルポリシロキサン(20mPa・s) 1.0
(3)テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスチル 10.0
(4)ポリエーテル変性メチルポリシロキサン 1.0
(5)シア脂 1.0
(6)ステアリン酸水添ヒマシ油 2.0
(7)塩化アルキルトリメチルアンモニウム 0.2
(8)香料 適量
(9)メトキシケイヒ酸オクチル 0.5
(10)エタノール 残余
(11)製造例1のシリル化ウレタン系樹脂(40質量%水分散液) 10.0
【0079】
(製造方法)
(1)〜(11)を混合溶解して原液とする。この原液50部をエアゾール用の缶に詰め、弁をし、50部のジメチルエーテルを充填し、スタイリングスプレーを得た。
【0080】
実施例16(ヘアスタイリングジェル)
配合成分 質量%
(1)ジメチルポリシロキサン(1,000mpa・s) 1.0
(2)テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスチル 5.0
(3)イソステアリン酸水添ヒマシ油 2.0
(4)ラウリン酸水添ヒマシ油 1.0
(5)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 2.0
(6)ジプロピレングリコール 2.0
(7)香料 適量
(8)エタノール 20.0
(9)イオン交換水 残余
(10)カルボキシビニルポリマー 0.7
(11)水酸化ナトリウム(pH7.5に調整) 適量
(12)フェノキシエタノール 0.1
(13)EDTA−2Na・2H2O 0.03
(14)製造例1のシリル化ウレタン系樹脂(40質量%水分散液) 5.0
【0081】
(製造方法)
(1)〜(4)を60℃〜70℃で攪拌溶解したパーツを、一部の(9)に(5)、(6)を溶解した後に60℃〜70℃にて添加し、ホモミキサーによる乳化し、乳化部とする。一方、残りの(9)に(10)、(11)、(8)、(12)、(13)を均一に攪拌溶解した後、(7)、(14)を添加し、均一に溶解する。これに先の乳化部を添加し、乳化状ヘアスタイリングジェルを得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)植物由来及び/又は植物油脂の半固形油分:0.1〜20.0質量%
(B)下記一般式(I)で示されるシリル化ウレタン系樹脂:0.1〜20.0質量%
を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比が、(A)/(B)=0.2〜120であることを特徴とする毛髪化粧料。
【化1】


(式中、Aはウレタンポリマーの骨格に当たる残基、Nは該ウレタンポリマーのイソシアネート基に由来する窒素原子であり、Xは下記一般式(II)〜(IV)のいずれかで示される基であり、nは1〜20の整数である。)
【化2】


(式中、Rは炭素数1〜6個のアルキル基、R1は水素原子又は炭素数1〜6個のアルキル基、R2及びR4は炭素数1〜10個の側鎖があっても良いアルキレン基又はアリーレン基、R3は炭素数1〜20個のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基、R5は水素原子又は式−COOR6で示される基であり、R6は炭素数1〜20個のアルキル基である。mは1〜3の整数である。)

【公開番号】特開2009−196924(P2009−196924A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−39566(P2008−39566)
【出願日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】